JP2532119B2 - 多官能化エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents
多官能化エポキシ樹脂の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は多官能化エポキシ樹脂を製造するための改良
方法に関するものである。さらに詳しくいえば、本発明
は、特に耐熱性が要求される電子部品などの材料として
好適な、加水分解性ハロゲンの少ない多官能化エポキシ
樹脂を効率よく製造する方法に関するものである。
方法に関するものである。さらに詳しくいえば、本発明
は、特に耐熱性が要求される電子部品などの材料として
好適な、加水分解性ハロゲンの少ない多官能化エポキシ
樹脂を効率よく製造する方法に関するものである。
従来の技術 従来、エポキシ樹脂は、優れた特性を有することか
ら、種々の分野において幅広く用いられており、また近
年、エレクトロニクス分野の急速な発展に伴い、半導体
素子などの封止材や、積層板、導電性ペースト材などの
電子部品の材料としての需要が伸びてきている。
ら、種々の分野において幅広く用いられており、また近
年、エレクトロニクス分野の急速な発展に伴い、半導体
素子などの封止材や、積層板、導電性ペースト材などの
電子部品の材料としての需要が伸びてきている。
ところが、この分野においては、電子部品の集積度の
増大に伴い、使用されるエポキシ樹脂に対しても、より
高度の品質のもの、例えば優れた耐熱性を有すると共
に、塩素イオン含量が1ppm以下で、かつ加水分解性塩素
含量が1000ppm以下であるものが要求されるようになっ
てきている。
増大に伴い、使用されるエポキシ樹脂に対しても、より
高度の品質のもの、例えば優れた耐熱性を有すると共
に、塩素イオン含量が1ppm以下で、かつ加水分解性塩素
含量が1000ppm以下であるものが要求されるようになっ
てきている。
エポキシ樹脂の耐熱性を向上させるためには、該エポ
キシ樹脂を多官能化することが必要であり、このエポキ
シ樹脂の多官能化の方法としては、従来、アルコール性
水酸基を有するエポキシ樹脂を、第四級アンモニウム塩
触媒の存在下、エピクロルヒドリンとアルカリ金属水酸
化物を用いて、該エポキシ樹脂のアルコール性水酸基を
グリシジル化して多官能化する方法が知られている。
[「ジャーナル・オブ・アプライド・ポリマー・サイエ
ンス(J.Appl.Polym.Sci.)」第19巻、第607〜617ペー
ジ(1975年)、米国特許第4,623,701号明細書]。
キシ樹脂を多官能化することが必要であり、このエポキ
シ樹脂の多官能化の方法としては、従来、アルコール性
水酸基を有するエポキシ樹脂を、第四級アンモニウム塩
触媒の存在下、エピクロルヒドリンとアルカリ金属水酸
化物を用いて、該エポキシ樹脂のアルコール性水酸基を
グリシジル化して多官能化する方法が知られている。
[「ジャーナル・オブ・アプライド・ポリマー・サイエ
ンス(J.Appl.Polym.Sci.)」第19巻、第607〜617ペー
ジ(1975年)、米国特許第4,623,701号明細書]。
しかしながら、このエポキシ樹脂を多官能化する方法
においては、原料のアルコール性水酸基を有するエポキ
シ樹脂に含まれている加水分解性塩素が、そのまま多官
能化されたエポキシ樹脂中に移行すると共に、多官能化
反応において、加水分解性塩素が著しく増大するのを免
れない上、生成物から第四級アンモニウム塩を除去する
ことが困難であるなどの欠点がある。
においては、原料のアルコール性水酸基を有するエポキ
シ樹脂に含まれている加水分解性塩素が、そのまま多官
能化されたエポキシ樹脂中に移行すると共に、多官能化
反応において、加水分解性塩素が著しく増大するのを免
れない上、生成物から第四級アンモニウム塩を除去する
ことが困難であるなどの欠点がある。
他方、非プロトン性極性溶媒中において、フェノール
類とエピクロルヒドリンとをアルカリ金属水酸化物の存
在下に反応させてエポキシ樹脂を生成させる方法が提案
されている(東独特許第153,882号明細書、特開昭60-31
517号公報)。しかしながら、この方法においては、エ
ポキシ樹脂の多官能化については、なんら言及されてい
ない。
類とエピクロルヒドリンとをアルカリ金属水酸化物の存
在下に反応させてエポキシ樹脂を生成させる方法が提案
されている(東独特許第153,882号明細書、特開昭60-31
517号公報)。しかしながら、この方法においては、エ
ポキシ樹脂の多官能化については、なんら言及されてい
ない。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、このような従来のエポキシ樹脂の多官能化
方法が有する欠点を克服し、特にエレクトロニクス分野
における耐熱性が要求される電子部品の材料などとして
好適な、加水分解性ハロゲンの少ない多官能化エポキシ
樹脂を効率よく製造する方法を提供することを目的とし
てなされたものである。
方法が有する欠点を克服し、特にエレクトロニクス分野
における耐熱性が要求される電子部品の材料などとして
好適な、加水分解性ハロゲンの少ない多官能化エポキシ
樹脂を効率よく製造する方法を提供することを目的とし
てなされたものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を重
ねた結果、アルコール性水酸基を有するエポキシ樹脂と
1−ハロ−2,3−エピキシアルカンとを、特定の溶媒を
用い、第四級アンモニウム塩などの触媒を使用せずに、
アルカリ金属水酸化物の存在下に反応させることによ
り、その目的を達成しうることを見い出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
ねた結果、アルコール性水酸基を有するエポキシ樹脂と
1−ハロ−2,3−エピキシアルカンとを、特定の溶媒を
用い、第四級アンモニウム塩などの触媒を使用せずに、
アルカリ金属水酸化物の存在下に反応させることによ
り、その目的を達成しうることを見い出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、アルコール性水酸基を有するエ
ポキシ樹脂と1−ハロ−2,3−エポキシアルカンとを、
溶媒としてスルホキシド化合物を用い、アルカリ金属水
酸化物の存在下で反応させることを特徴とする多官能化
エポキシ樹脂の製造方法を提供するものである。
ポキシ樹脂と1−ハロ−2,3−エポキシアルカンとを、
溶媒としてスルホキシド化合物を用い、アルカリ金属水
酸化物の存在下で反応させることを特徴とする多官能化
エポキシ樹脂の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明方法において用いられるアルコール性水酸基を
有するエポキシ樹脂としては、1分子当り、平均0.02〜
100当量、好ましくは0.05〜50当量の割合でアルコール
性水酸基を有するものが好適である。該アルコール水酸
基の含有量が0.02当量未満では、多官能化度が低くて本
発明の目的が十分に達せられないし、100当量を超える
と分子間反応が増大し、得られる多官能化エポキシ樹脂
はゲル化する傾向があり、好ましくない。
有するエポキシ樹脂としては、1分子当り、平均0.02〜
100当量、好ましくは0.05〜50当量の割合でアルコール
性水酸基を有するものが好適である。該アルコール水酸
基の含有量が0.02当量未満では、多官能化度が低くて本
発明の目的が十分に達せられないし、100当量を超える
と分子間反応が増大し、得られる多官能化エポキシ樹脂
はゲル化する傾向があり、好ましくない。
該アルコール性水酸基を有するエポキシ樹脂として
は、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ
樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールC型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキ
シ樹脂、カテコールジグリジルエーテル、エポキシクレ
ゾールノボラック樹脂などを挙げることができる。
は、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ
樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールC型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキ
シ樹脂、カテコールジグリジルエーテル、エポキシクレ
ゾールノボラック樹脂などを挙げることができる。
本発明方法において用いられる1−ハロ−2,3−エポ
キシアルカンとしては、例えば1−クロロ−2,3−エポ
キシプロパン、1−ブロモ−2,3−エポキシプロパン、
1−クロロ−2−メチル−2,3−エポキシプロパン、1
−ブロモ−2−メチル−2,3−エポキシプロパン、1−
クロロ−2,3−エポキシブタン、1−クロロ−2,3−エポ
キシペンタンなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
キシアルカンとしては、例えば1−クロロ−2,3−エポ
キシプロパン、1−ブロモ−2,3−エポキシプロパン、
1−クロロ−2−メチル−2,3−エポキシプロパン、1
−ブロモ−2−メチル−2,3−エポキシプロパン、1−
クロロ−2,3−エポキシブタン、1−クロロ−2,3−エポ
キシペンタンなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
本発明方法においては、これらの1−ハロ−2,3−エ
ポキシアルカンの使用量は、前記エポキシ樹脂1重量部
に対し、通常0.5〜20重量部、好ましくは1〜10重量部
の範囲で選ばれる。この使用量が0.5重量部未満ではエ
ポキシ樹脂同士の分子間反応により高分子化が進むおそ
れがあるし、また20重量部を超えると1−ハロ−2,3−
エキポキアルカンの回収に時間と労力を有し、工業上不
利となり好ましくない。
ポキシアルカンの使用量は、前記エポキシ樹脂1重量部
に対し、通常0.5〜20重量部、好ましくは1〜10重量部
の範囲で選ばれる。この使用量が0.5重量部未満ではエ
ポキシ樹脂同士の分子間反応により高分子化が進むおそ
れがあるし、また20重量部を超えると1−ハロ−2,3−
エキポキアルカンの回収に時間と労力を有し、工業上不
利となり好ましくない。
本発明方法において用いられるアルカリ金属水酸化物
としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウムなどが挙げられ、その使用量はアルコー
ル性水酸基1モルに対し、通常0.1〜2モル、好ましく
は0.8〜1.5モル、さらに好ましくは1.0〜1.2モルの範囲
で選ばれる。この使用量が0.1モル未満では多官能化が
十分に進行しなかったり、加水分解性ハロゲンの含量が
低減しなかったりして本発明の目的が十分に達成されな
いし、また1モルを超えると1−ハロ−2,3−エポキシ
アルカンの加水分解などの副反応が多くなる傾向が生
じ、好ましくない。
としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウムなどが挙げられ、その使用量はアルコー
ル性水酸基1モルに対し、通常0.1〜2モル、好ましく
は0.8〜1.5モル、さらに好ましくは1.0〜1.2モルの範囲
で選ばれる。この使用量が0.1モル未満では多官能化が
十分に進行しなかったり、加水分解性ハロゲンの含量が
低減しなかったりして本発明の目的が十分に達成されな
いし、また1モルを超えると1−ハロ−2,3−エポキシ
アルカンの加水分解などの副反応が多くなる傾向が生
じ、好ましくない。
又、本発明方法において用いられるスルホキシド化合
物としては、例えばジメチルスルホキシド、ジエチルス
ルホキシド、エチルメチルスルホキシドなどが挙げられ
るが、これらの中で、特にジメチルスルホキシドが好適
である。
物としては、例えばジメチルスルホキシド、ジエチルス
ルホキシド、エチルメチルスルホキシドなどが挙げられ
るが、これらの中で、特にジメチルスルホキシドが好適
である。
これらのスルホキシド化合物は、それぞれ単独で用い
てもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、ま
たその使用量は、1−ハロ−2,3−エポキシアルカン1
重量部に対し、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜2
重量部の範囲で選ばれる。この使用量が0.1重量部未満
では多官能化が十分に進行しないし、また10重量部を超
えると生成物の回収に時間と労力を要し、工業上不利と
なり好ましくない。
てもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、ま
たその使用量は、1−ハロ−2,3−エポキシアルカン1
重量部に対し、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜2
重量部の範囲で選ばれる。この使用量が0.1重量部未満
では多官能化が十分に進行しないし、また10重量部を超
えると生成物の回収に時間と労力を要し、工業上不利と
なり好ましくない。
次に、本発明方法の好適な実施態様の1例について説
明すると、まずアルコール性水酸基を含有するエポキシ
樹脂と1−ハロ−2,3−エポキシアルカンとを所定の割
合で混合したのち、この溶液に所要量のスルホキシド化
合物を加え混合し、次いでかきまぜながら所要量のアル
カリ金属水酸化物を加えて反応を行う。この反応は、通
常20〜140℃、好ましくは40〜120℃の範囲の温度におい
て行われる。この温度が20℃未満では反応に長時間を要
して実用的でないし、140℃を超えると反応が暴走する
おそれがあり、好ましくない。
明すると、まずアルコール性水酸基を含有するエポキシ
樹脂と1−ハロ−2,3−エポキシアルカンとを所定の割
合で混合したのち、この溶液に所要量のスルホキシド化
合物を加え混合し、次いでかきまぜながら所要量のアル
カリ金属水酸化物を加えて反応を行う。この反応は、通
常20〜140℃、好ましくは40〜120℃の範囲の温度におい
て行われる。この温度が20℃未満では反応に長時間を要
して実用的でないし、140℃を超えると反応が暴走する
おそれがあり、好ましくない。
さらに、反応を促進させるために反応中、1−ハロ−
2,3−エポキシアルカンと反応生成水とを共沸させるこ
とにより、該反応生成水を系外へ除去することが好まし
い。また、前記アルカリ金属水酸化物は、0.5〜5時間
程度要して少量づつ分割添加するか又は連続添加するの
が有利であり、一度に投入すると1−ハロ−2,3−エポ
キシアルカンの加水分解が促進されるので好ましくな
い。
2,3−エポキシアルカンと反応生成水とを共沸させるこ
とにより、該反応生成水を系外へ除去することが好まし
い。また、前記アルカリ金属水酸化物は、0.5〜5時間
程度要して少量づつ分割添加するか又は連続添加するの
が有利であり、一度に投入すると1−ハロ−2,3−エポ
キシアルカンの加水分解が促進されるので好ましくな
い。
反応終了後、過剰の1−ハロ−2,3−エポキシアルカ
ンを蒸留により除去したのち、残渣をメチルイソブチル
ケトンなどのケトン類やトルエンなどの芳香族炭化水素
などの難水溶性溶媒で溶解し、水洗によりスルホキシド
化合物を除去し、次いで蒸留により該難水溶性溶媒を除
去することによって、所望の多官能エポキシ樹脂が得ら
れる。
ンを蒸留により除去したのち、残渣をメチルイソブチル
ケトンなどのケトン類やトルエンなどの芳香族炭化水素
などの難水溶性溶媒で溶解し、水洗によりスルホキシド
化合物を除去し、次いで蒸留により該難水溶性溶媒を除
去することによって、所望の多官能エポキシ樹脂が得ら
れる。
発明の効果 本発明方法によると、加水分解性ハロゲンの少ない耐
熱性に優れた多官能化エポキシ樹脂を効率よく製造する
ことができる。
熱性に優れた多官能化エポキシ樹脂を効率よく製造する
ことができる。
本発明方法で得られた多官能化エポキシ樹脂は、特に
エレクトロニクス分野における耐熱性が要求される電子
部品の材料などとして好適に用いられる。
エレクトロニクス分野における耐熱性が要求される電子
部品の材料などとして好適に用いられる。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、例中の各特性は次の示す方法に従って測定し
た。
た。
(1) 加水分解性塩素量 エポキシ樹脂をジオキサンに溶解し、1規定の水酸化
カリウムのエタノール溶液を加え、30分間煮沸した際に
脱離する塩素イオンを硝酸銀溶液で滴定し、該エポキシ
樹脂中の塩素原子を重量分率で表わしたものである。
カリウムのエタノール溶液を加え、30分間煮沸した際に
脱離する塩素イオンを硝酸銀溶液で滴定し、該エポキシ
樹脂中の塩素原子を重量分率で表わしたものである。
(2) エポキシ価 樹脂100g中のエポキシ基の当量数で定義され、JIS K-
7236の方法に準拠した求めた。
7236の方法に準拠した求めた。
(3) アルコール性水酸基価 樹脂100g中のアルコール性水酸基の当量数で定義され
る。
る。
エポキシ樹脂を秤量してフラスコに入れ、ジオキサン
で溶解し、これに1.5N塩化アセチルトルエンを加えて0
℃に冷却したのち、ピリジンを加え60℃で1時間反応さ
せる。反応完結後、フラスコを氷水で冷却し、蒸留水を
加え過剰の塩化アセチルを分解したのち、冷アセトンを
加え、クレゾールレッド指示薬を滴下し、0.5NのNaOH/
エタノール溶液で滴定を行う。同時にブランクテストを
行い、塩化アセチル反応当量価(eq/100g)を求め、こ
の値からエポキシ価を差し引いた値で表わされる。
で溶解し、これに1.5N塩化アセチルトルエンを加えて0
℃に冷却したのち、ピリジンを加え60℃で1時間反応さ
せる。反応完結後、フラスコを氷水で冷却し、蒸留水を
加え過剰の塩化アセチルを分解したのち、冷アセトンを
加え、クレゾールレッド指示薬を滴下し、0.5NのNaOH/
エタノール溶液で滴定を行う。同時にブランクテストを
行い、塩化アセチル反応当量価(eq/100g)を求め、こ
の値からエポキシ価を差し引いた値で表わされる。
(4) 塩素イオン量 エポキシ樹脂をトルエン−メタノール溶液に溶解さ
せ、残留する塩素イオンを硝酸銀で滴定し、該エポキシ
樹脂中の塩素イオンを重量分率で表わしたものである。
せ、残留する塩素イオンを硝酸銀で滴定し、該エポキシ
樹脂中の塩素イオンを重量分率で表わしたものである。
実施例1〜12 温度計 アルカリ金属水酸化物を連続添加するための
滴下ロート、かくはん翼及び反応系中から蒸発する水
分、及び1−クロロ−2,3−エポキシプロパンを冷却液
化し、有機層と水層をその比重差で分離して有機層は反
応系内にもどし、水層は除去する冷却管付分離管を有す
る容量2lのバッフル付セパラブルフラスコを用いて、別
表に示す種類のエポキシ樹脂100gと1−クロロ−2,3−
エポキシプロパン330gを反応させた。この反応は、該表
に示す種類、量のスルホキシド化合物の存在下で該表に
示す量の水酸化ナトリウム水溶液を2時間連続滴下し、
この間反応温度を60℃に保ち、滴下終了後、1時間同じ
温度で保持して、反応を完結させた。
滴下ロート、かくはん翼及び反応系中から蒸発する水
分、及び1−クロロ−2,3−エポキシプロパンを冷却液
化し、有機層と水層をその比重差で分離して有機層は反
応系内にもどし、水層は除去する冷却管付分離管を有す
る容量2lのバッフル付セパラブルフラスコを用いて、別
表に示す種類のエポキシ樹脂100gと1−クロロ−2,3−
エポキシプロパン330gを反応させた。この反応は、該表
に示す種類、量のスルホキシド化合物の存在下で該表に
示す量の水酸化ナトリウム水溶液を2時間連続滴下し、
この間反応温度を60℃に保ち、滴下終了後、1時間同じ
温度で保持して、反応を完結させた。
反応終了後、未反応の1−クロロ−2,3−エポキシプ
ロパンを減圧蒸留により除去し、この際生成する副生塩
とスルホキシド化合物を含む多官能化エポキシ樹脂を、
トルエン300gに溶解し、該副生塩とスルホキシド化合物
を、300gの水を5回使用して、水洗により除去したの
ち、トルエンを蒸留により除去した。
ロパンを減圧蒸留により除去し、この際生成する副生塩
とスルホキシド化合物を含む多官能化エポキシ樹脂を、
トルエン300gに溶解し、該副生塩とスルホキシド化合物
を、300gの水を5回使用して、水洗により除去したの
ち、トルエンを蒸留により除去した。
このようにして得られた多官能化エポキシ樹脂の加水
分解性塩素量、エポキシ価、塩素イオン量及びアルコー
ル性水酸基価を該表に示す。
分解性塩素量、エポキシ価、塩素イオン量及びアルコー
ル性水酸基価を該表に示す。
比較例1〜6 実施例1で使用した同じ反応器具を使用し、スルホキ
シド化合物を用いずに、触媒として別表に示す第四級ア
ンモニウム塩を用いた以外は、実施例1と同様に実施し
た。その結果を該表に示す。
シド化合物を用いずに、触媒として別表に示す第四級ア
ンモニウム塩を用いた以外は、実施例1と同様に実施し
た。その結果を該表に示す。
この表から、実施例1〜12における加水分解性塩素量
は180〜400ppmであるのに対し、比較例1〜6のそれ
は、いずれも1000ppm以上であり、使用したエポキシ樹
脂より高い値となっている。
は180〜400ppmであるのに対し、比較例1〜6のそれ
は、いずれも1000ppm以上であり、使用したエポキシ樹
脂より高い値となっている。
さらに、比較例1〜6の残留する塩素イオン量は3〜
5ppmであり、実施例1〜12の0.3ppm以下に比べて、10倍
以上の値となっている。
5ppmであり、実施例1〜12の0.3ppm以下に比べて、10倍
以上の値となっている。
Claims (1)
- 【請求項1】アルコール性水酸基を有するエポキシ樹脂
と1−ハロ−2,3−エポキシアルカンとを、溶媒として
スルホキシド化合物を用い、アルカリ金属水酸化物の存
在下で反応させることを特徴とする多官能化エポキシ樹
脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62328086A JP2532119B2 (ja) | 1987-12-24 | 1987-12-24 | 多官能化エポキシ樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62328086A JP2532119B2 (ja) | 1987-12-24 | 1987-12-24 | 多官能化エポキシ樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01168722A JPH01168722A (ja) | 1989-07-04 |
JP2532119B2 true JP2532119B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=18206350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62328086A Expired - Lifetime JP2532119B2 (ja) | 1987-12-24 | 1987-12-24 | 多官能化エポキシ樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2532119B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5218061A (en) * | 1990-09-17 | 1993-06-08 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | Partially post-glycidylated epoxy resin, epoxy resin composition and cured product thereof |
JP2587739B2 (ja) * | 1990-09-17 | 1997-03-05 | 日本化薬株式会社 | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 |
TW268011B (ja) * | 1993-07-02 | 1996-01-11 | Ciba Geigy | |
JPH07228580A (ja) * | 1993-12-21 | 1995-08-29 | Yuka Shell Epoxy Kk | 変性多価エポキシ化合物、同化合物の製造方法及びエポキシ樹脂組成物 |
JP3986445B2 (ja) * | 2003-02-17 | 2007-10-03 | 東都化成株式会社 | 高純度エポキシ樹脂の製造方法およびエポキシ樹脂組成物 |
US10961208B1 (en) * | 2019-12-24 | 2021-03-30 | Chang Chun Plastics Co., Ltd. | Product of glycidyl ether of a mono or polyhydric phenol |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6031517A (ja) * | 1983-07-29 | 1985-02-18 | Sumitomo Chem Co Ltd | エポキシ樹脂の製造法 |
US4623701A (en) * | 1985-07-10 | 1986-11-18 | The Dow Chemical Company | Multifunctional epoxy resins |
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1987
- 1987-12-24 JP JP62328086A patent/JP2532119B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6031517A (ja) * | 1983-07-29 | 1985-02-18 | Sumitomo Chem Co Ltd | エポキシ樹脂の製造法 |
US4623701A (en) * | 1985-07-10 | 1986-11-18 | The Dow Chemical Company | Multifunctional epoxy resins |
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Publication number | Publication date |
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JPH01168722A (ja) | 1989-07-04 |
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