JP2527098B2 - 小型直流モ―タ - Google Patents

小型直流モ―タ

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JP2527098B2 JP2295220A JP29522090A JP2527098B2 JP 2527098 B2 JP2527098 B2 JP 2527098B2 JP 2295220 A JP2295220 A JP 2295220A JP 29522090 A JP29522090 A JP 29522090A JP 2527098 B2 JP2527098 B2 JP 2527098B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、定温発熱素子、温度センサ、電流制限素子
などに応用されているPTC(Positive Temperature Coef
ficient)サーミスタを、小型直流モータの過負荷保護
素子としてモータのケースの内側又は外側に配設したこ
とを特徴とする小型直流モータに関する。
[従来の技術] DC小型モータの過負荷に対処して使用する過電流保護
素子には、主としてバイメタル、PTCサーミスタ等が公
知であり、特に自動車業界を中心にその使用量は増加の
傾向にある。
このうちバイメタルは主として40mmφ以上、すなわち
過負荷電流約5A以上のモータに直列接続され、一般的に
はモータ内蔵型として使用されることが普通である。こ
のバイメタルは、一般には過負荷電流が5A以下に対して
は、スイッチング動作の精度が低下し安定動作に欠ける
ため、これより低コストのPTCサーミスタが広く使われ
ている。
PTCサーミスタは、公知の如く正の温度係数を有する
抵抗素子で、常温では低抵抗であるものの、過電流によ
る自己発熱や、或る熱源からの伝熱などによって所定の
スイッチング温度以上になると、抵抗値が急激に増大
し、それは104〜107倍にも及ぶようになるものである。
最も一般的には、BaTiO3系セラミックスのPTCサーミ
スタが知られているが、これ以外にもV2O3系セラミック
スのPTCサーミスタや、ポリオレフィン系樹脂にカーボ
ンブラックなどの導電性粒子を含有してなる樹脂PTCサ
ーミスタなどが知られている。
さて、従来DC小型モータ用に供せられているPTCサー
ミスタは、BaTiO3を主成分とする半導体セラミックスに
より構成されており、材料の比抵抗値8Ωcm以上、耐電
圧30〜50V/mmという材料特性の制約から、通常は直径10
〜12mmφ以上のリード線付き円板型の部品としてモータ
に直列接続するようになっているが、その形状及び大き
さからモータに内蔵するようにはなっておらず、プリン
ト基板等に搭載して、モータ外部に分離実装して用いる
のが通常である。
そのため、実装の手間がかかるだけでなく、特に小型
欠、軽量化、コンパクト化を追求する自動車業界等から
は、40mmφ未満の小型モータにおいても、過負荷保護機
能を付与した小型モータの開発が望まれていた。
これらを背景にして、本発明者らは先に“小型直流モ
ーター”(特願平1−292397号)および“小型直流モー
ター”(特願平1−292398号)を提案した。これらは、
従来の材料特性を大幅に改良した材料を基本にして構成
されたものであり、以下それらについて説明する。
まず、特願平1−292397号で提案した小型直流モータ
は、耐電圧VB(V/mm)と常温比抵抗値ρ25(Ωcm)の比
VB25の値が7以上20までのBaTiO3系セラミックスを
電機子巻線に直列に接続し、かつそのPTCサーミスタを
モータケースに内蔵したことを特徴としたものである。
そのBaTiO3系セラミックスは、液相溶液反応法により合
成されたBaTiO3、SrTiO3、PbTiO3、並びにCaTiO3の混晶
体又は固溶体を出発原料にしたもので、これらの主成分
に対して原子価制御剤、およびMn,Siが所定量添加され
てなるものである。そして、この材料よりなるPTCサー
ミスタの配設位置として、小型直流モータのブラシに接
続しているリン青銅板と入力端子間、又はブラシと入力
端子に接続するリン青銅板との間等を提案した。
一方、特願平1−292398号で提案したものは、樹脂系
PTCサーミスタを電機子巻線に直列接続し、かつその樹
脂系PTCサーミスタをモータのケースに内蔵したことを
特徴とするものである。その材料は、ポリオレフィン系
又はハロゲン系の絶縁性樹脂とカーボン系の高導電性材
料を混合してなるもので、一般に常温比抵抗値1〜2Ω
cm、耐電圧100V/mm以上のものである。そして、この材
料よりなるPTCサーミスタの配設位置として、小型直流
モータのブラシに接続しているリン青銅板と入力端子
間、又はブラシと入力端子に接続するリン青銅板との間
等を提案した。
これらは、いずれもPTCサーミスタの材料特性、とり
わけ耐電圧と常温比抵抗値を従来のPTCセラミックスに
比べて大幅に改善せしめたことを基本にして、PTCサー
ミスタを小型又は薄型の板状チップ、並びに円筒状又は
これに類する形状としてモータ内部に配設したことを特
徴としている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記提案の小型直流モータは、材料特
性の優れたPTCサーミスタをチップ状としてモータに内
蔵することでモータ自体に過負荷保護機能をもたせ、か
つ小型、軽量化を図ったものではあるものの、以下の問
題点がある。
(1)小型直流モータへの内蔵配設位置とPTCサーミス
タの形状として、ブラシに接続しているリン青銅板と入
力端子間に両面に電極を有する板状のPTCサーミスタ、
あるいはブラシと入力端子に接続するリン青銅板との間
に両端に電極を有するPTCサーミスタ、又は端子盤に両
端面に電極を有する円筒状のPTCサーミスタ等を提案し
ているが、いずれも配設位置のスペースは極めて小さ
く、その制約からチップ状PTCサーミスタの大きさも制
限され、しかも実装方法が容易でなく、振動及び/又は
衝撃によってPTCサーミスタが脱落もしくは破損する等
の問題が生ずる恐れがある。
(2)40mmφ以下のモータであっても内部抵抗が4Ω程
度以下のモータでは、これに整合するPTCサーミスタの
抵抗値は1Ω以下となり、これを特願平1−292397号に
提案した材料で形成するとサーミスタの大きさは角型チ
ップの大きさで5mm×5mm程度以上となり、これをケース
内に問題なく実装するには、スペース上及び耐振動性上
かなりな工夫を要する。
(3)実施例の説明で詳述するが、PTCサーミスタは発
熱素子であり、所定条件下におけるサーミスタの抵抗値
はジュール熱によるサーミスタ自体の発熱と周囲への放
熱とのバランスによって決まる。すなわち、サーミスタ
の形状や周囲の熱環境と共にサーミスタの熱容量つまり
大きさにも関係している。これは、言い換えればサーミ
スタの大きさが小さくなるほどその熱容量も小さくなる
ため周囲の影響を敏感に受け易くなることを意味する。
従って、先の提案にあるように、単に耐電圧と比抵抗
の比が大きな材料を用いてサーミスタを小型にし、かつ
モータに内蔵すると、モータが過負荷状態になった場
合、その熱結合効果によってモータコイルの発熱がリン
青銅板等を通してPTCサーミスタに伝熱されPTCサーミス
タを容易に昇温するため、PTCサーミスタのスイッチン
グ動作の応答性を向上させ、かつ電流制限状態において
は、逆に放熱板を付与したことになり耐電圧を向上させ
るものの、PTCサーミスタのジュール熱がモータに伝熱
されて制限電流値が、増加してしまうという欠点があ
る。従って、PTCサーミスタを単に小型にしただけで
は、熱容量的にかえって弊害を生ずることになる。
(4)先の提案の基本は、従来材料に比べて耐電圧と常
温比抵抗値との比が大幅に改善された材料にあり、それ
は液相溶液反応法により合成されたBaTiO3系PTCセラミ
ックスあるいはPTC樹脂であった。これらは、従来の固
相法により形成されたBaTiO3系セラミックスに比べコス
トが高く、そのため、従来材料でもモータ内蔵できるPT
Cサーミスタが望まれていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
で、従来材料でもモータに内蔵でき、40mmφ以下で且つ
内部抵抗が4Ω程度以下の小型モータであっても容易に
実装でき、さらにスペース上、耐振動性上問題のない安
価なPTCサーミスタ内蔵の小型直流モータを提供するこ
とを目的とするものである。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明を構成する重要な要件は、次の3点にある。
その第一は、従来材料で耐電圧を如何にして大きくす
るかである。すなわち、耐電圧を大きくできれば素子の
厚みを薄くでき、素子の大きさが小型となってモータの
ケースの内側又は外側に配設することが可能となるから
である。
ここで、PTC材料の耐電圧について説明する。PTC材
料、とりわけBaTiO3系セラミックスPTC材料の抵抗/温
度特性は、一般に第4図に示すように常温付近では緩や
かな負の温度勾配(NTC領域)を持つ半導体特性である
が、キュリー点Aを越えると急激に抵抗値が増大しその
変化幅は104〜107倍程度に及ぶ(PTC領域)。そして、
さらに温度が上昇して点Bを越えると再び負の温度勾配
(NTC領域)となる。
このような抵抗/温度特性を持つPTCセラミックス材
料の電圧/電流特性を第5図に示す。第5図において、
点P〜点Qの領域は、電圧の上昇と共に電流が比例的に
増加する抵抗一定領域でジュール熱により素子の温度が
逐次上昇し、これは第4図の常温からキュリー点Aの抵
抗一定領域に相当する。一方、第5図の点Q〜点Rまで
は電圧の上昇と共に電流が反比例的に減少する電力一定
領域で第4図の点A〜点BのPTC領域に相当する。第5
図において更に電圧を上昇させると素子の温度は更に上
昇し第4図の点B以上のNTC領域に入るため温度暴走し
て素子は焼損破壊されるようになる。この焼損破壊され
る直前の電圧をPTC材料の耐電圧VBと称している。
このようにPTCセラミックスの耐電圧は、誘導体の絶
縁耐圧とは異なり、ジュール熱による焼損破壊に耐え得
る電圧のことを称している。なお、樹脂系PTC材料は、B
aTiO3系PTC材料とは異なり第4図の点B以上のNTC領域
はなく、これの耐電圧は、むしろ樹脂自体の絶縁耐圧に
相当するものと考えられる。
以上説明したように、広く一般的に使用されているBa
TiO3系PTC材料の耐電圧がジュール熱による焼損破壊に
耐え得る電圧であることから、この耐電圧は、素子から
のジュール熱の放熱条件によって変動するものであると
いうことができる。すなわち、PTC材料の耐電圧は物理
定数ではなく、素子の材料特性と共にその形状や周囲の
熱環境等によって総合的に決まる値である。そのため、
本発明者らはPTC材料自体の耐電圧を評価する場合に
は、10mmφ、厚さ1mmの円形ディスクを所定の温度下で
対流のない雰囲気にセットして計測した値を用いてい
る。一方、部品設計の面からは、耐電圧を上げるため
に、PTCサーミスタに放熱板を取り付けたりなどして放
熱性を向上させることが広く行われている。
このような観点から本発明者らは、モータに内設で
き、かつ耐電圧を向上させ得るPTCサーミスタの形状を
鋭意検討した結果、円形、角形又はそれに類するもの
(例えば楕円状、角形の角のアールをとったもの等)、
つまり円形状又は角形状の板状体の中心又はこれに近い
位置に開口部を設けたいわゆるドーナツ状の形状をした
PTCサーミスタが、上記条件を満たすことを見出だし
た。
すなわち、同一のPTC材料を用いて、同一厚みで抵抗
値を持つサーミスタを設計した場合、中心部分に開口部
を設けたドーナツ状PTCサーミスタの方が、耐電圧が高
くなることを見出だしたのである。従来、ドーナツ状の
PTCサーミスタは、同業者らの資料にも見られ広く知ら
れているものの、このような耐電圧の向上に関する知見
は知られていない。
通常の円形、角形又はそれに類する形状のPTCサーミ
スタでは、それらの周囲に比べて中心部分の放熱性が劣
るのに対して、上記のようなドーナツ状PTCサーミスタ
では、中心部分を開放しているためサーミスタからの放
熱が均一化し、かつ促進されるため耐電圧が向上するも
のと考えられる。この発見が本発明の第一の要件であ
る。
次に第二の要件は、このドーナツ状PTCサーミスタの
開口部を小型直流モータのシャフト軸又はその延長軸に
通して、サーミスタのディスク面がシャフト軸に概略垂
直(完全な意味で垂直でなくてもよい)になるようにモ
ータケースの内側又は外側に配設し、かつこのモータの
ブラシに接続しているリン青銅板と入力端子間に両面に
電極を有する前述のサーミスタを配設することである。
このサーミスタの固定に当たっては、サーミスタをモー
タケースに実装した後、放熱性の高いシリコーン系樹脂
等のシール材で封止することがより好ましい。このよう
に配設すると、PTCサーミスタはモータのシャフト軸に
対して軸対称の位置になり、更には樹脂の弾性の効果も
加わって耐振動性や耐衝撃性が極めて向上する。
さらに第三の要件は、モータケースの内側又は外側に
配設することによるPTCサーミスタとモータコイルとの
熱結合効果である。すなわち、本発明の方法により、
モータが過負荷状態になった場合、過電流によるPTCの
通常の自己発熱に、さらにモータコイルの発熱がリン青
銅板を介してPTCサーミスタに伝熱される熱結合効果が
加わってPTCサーミスタのスイッチング動作の応答性が
一層向上するという効果が生まれる。また、電流制限
状態においては、逆にPTCサーミスタに対してリン青銅
板が放熱板として機能するため放熱速度が大きくなり、
この結果PTCサーミスタの耐電圧がより向上するという
効果も生まれる。この場合、本発明の方法では、配設位
置及びその実装方法からPTCサーミスタの大きさには設
計の自由度が高く、先の提案の方法とは異なり、その熱
容量を考慮して設計することにより、電流制限状態にお
ける制限電流値の増加を極力低減させることができる。
[実施例] (実施例1) 常温比抵抗値ρ25が8Ωcm、直径10mmφ、厚さ1mmで
の耐電圧VB(以下「標準耐電圧」と称する)が約50V/m
m、キュリー点約100℃の通常のBaTiO3系PTCセラミック
ス材料を用いて、10mmφ、厚さ0.6mmの通常の円形ディ
スクからなるPTCサーミスタA(従来形PTCサーミスタに
相当するもの)と、外径12mmφ、内径6.5mmφ、厚さ0.6
mmのドーナツ状ディスクからなるPTCサーミスタBの素
体を形成し、それぞれ両面に銀電極を付加してPTCサー
ミスタB(本発明のPTCサーミスタ)を作成した。こう
して作成したPTCサーミスタは、ディスク面積と厚さが
いずれも同一であり、抵抗値はいずれも0.6Ωであっ
た。次に、それぞれについて点接触の電極をセットして
恒温槽25℃中で徐々に電圧を印加し、耐電圧を計測し
た。その結果、PTCサーミスタAは30Vであったにもかか
わらず、PTCサーミスタBは40Vであった。
この結果より、同一材料、同一面積、及び同一厚さで
同一抵抗値のPTCサーミスタを作成しても、その耐電圧
は、中心部又はこれに近い位置に開口部を設けたいわゆ
るドーナツ状の方が、高くなることが分かる。すなわ
ち、PTCサーミスタの部品設計上重要な要因の一つであ
る耐電圧がより向上することから、ドーナツ形状にした
方が、部品をより薄く、しかもディスク面積をより小型
にできることが分かる。
(実施例2) 実施例1で比較例として作成したPTCサーミスタにさ
らにリード線およびモールド剤を付加し、通常のリード
線付きPTCサーミスタAを作成した。一方、特願平1−2
92397で提案した高耐電圧低比抵抗材料として常温比抵
抗値5Ωcm、標準耐電圧90V/mm、キュリー点約100℃の
材料により、6mm×6mm、厚さ0.4mmの角形チップを調製
し、この両面に銀電極を付加して、角形チップPTCサー
ミスタCを作成した。このPTCサーミスタCの抵抗値は
0.6Ω、耐電圧は、40Vであった。
このようにしてリード線付きPTCサーミスタA(10mm
φ、素体厚さ0.6mm)、ドーナツ状PTCサーミスタB(外
径12mmφ、内径6.5mmφ、素体厚さ0.6mm)、及び角形チ
ップPTCサーミスタC(6mm×6mm、素体厚さ0.4mm)の3
種のPTCサーミスタを作成した。これら3種類のPTCサー
ミスタは、形状および大きさは異なるが、いずれもその
抵抗値は、0.6Ωである。
次に、内部抵抗約4Ωの直流12V用26mmφ小型モータ
を3個用意して、それぞれに先に作成したPTCサーミス
タA,B,Cを直列接続した。それぞれの接続方法について
以下詳述する。
PTCサーミスタAは、通常一般的に用いられるリード
線付きディスク形のものであって、第2図に示すように
PTCサーミスタA14は、モータ11とは全く独立にプリント
基板13上に実装し、モータ11と直列接続した。なお、第
2図において、11は直流(DC)小型モータ、12はその入
力端子、15は直流電源である。これは、従来最も一般的
に用いられている方式である。
PTCサーミスタBは、本発明に基づくドーナツ状でそ
の両面に銀電極を付加したものであって、第1図に示す
ようにその開口部をモータのシャフト9に通し、PTCサ
ーミスタB8がシャフト9に概ね垂直になるようにモータ
ケース2の内側に配設(内蔵)し、かつモータ本体1の
ブラシ5に接続しているリン青銅板6と入力端子7間に
PTCサーミスタB8を電気的に接続した。なお、第1図に
おいて、1はモータ本体、3は磁界用の磁石、4はコイ
ル、7は入力端子、8は本発明によるPTCサーミスタ
B、10は整流子を示している。
そして、PTCサーミスタB8はシャフト9の軸に対して
概ね垂直になるようにモータケース2の内側に配設(内
蔵)されるが、厳密に垂直である必要はないことはいう
までもない。
また、PTCサーミスタCは、先の提案に基づく角形チ
ップであり、その両面に銀電極が付加されたものであっ
て、第3図に示すようにモータケース2の内側に溝を設
けその中にPTCサーミスタC8aを内蔵し、かつモータ本体
1のブラシ5に接続しているリン青銅板6と入力端子7
間にPTCサーミスタCを電気的に接続した。なお、第3
図において、8aを除く1〜10は第1図において用いたも
のと同一又は相当部分を示しているので、その説明を省
略する。
これらを、図示しない恒温槽内にセットすると共に、
モータを拘束状態にして温度と電圧を−30℃/10V、25℃
/14V、80℃/14Vの3条件として、それぞれの応答性能を
計測した結果を第1表に示す。これらの条件は、一般的
な自動車向けの温度/電圧変動を想定している。
なお、第6図に示すように、第1表における応答時間
は、回路電流が1Aに制限されるまでの時間t1(sec)
を、また制限電流値I0(A)は電流制限後の安定暗電流
を示す。
第1表より、応答時間は、それぞれ各条件においてPT
CサーミスタC即ち先に提案した高耐電圧低抵抗材料を
用いた角形チップが最も短く、PTCサーミスタAが最も
長くなっている。これは、PTCサーミスタCの素体の体
積がPTCサーミスタA及びBの約30%であり熱容量が小
さいため、同一抵抗値即ち発熱量が同じ場合には温度上
昇し易いこと、及びリン青銅板との熱結合を受け易いこ
とによる。またPTCサーミスタA14は、直流小型モータ11
と独立したプリント基板13上に実装されているためモー
タとの熱結合効果はなく、かつサーミスタ周囲の熱環境
が直接大気に接触しているためサーミスタA14の温度上
昇が最も遅いことによる。一方、PTCサーミスタB8は、
素子の熱容量はPTCサーミスタAと同じであるものの、
内設による熱結合効果により、PTCサーミスタC8aに近い
値となっている。
また、PTCサーミスタB,CはPTCサーミスタAに比べ
て、温度/電圧の変動に対する応答時間の広がりが小さ
くなっている。これも、熱結合の有無及び熱環境の相違
による効果である。この温度/電圧の変動に対する応答
時間の広がりの低減は、特に自動車業界から求められて
いる条件の一つである。
次に、制限電流値は、PTCサーミスタCが高く電力損
失が最も大きいのに対して、PTCサーミスタAは最も低
くなっている。一方、PTCサーミスタBは、PTCサーミス
タAに比べてやや高いものの概ね同じ値となっている。
このように、本願発明の方法では、従来広く一般に用
いられている方式によるPTCサーミスタAの応答性能を
向上させ、かつ先の提案の方法によるPTCサーミスタC
に見られる電流制限後の電力損失を低減させる両方の効
果がある。
(実施例3) 本発明によるPTCサーミスタB8を、実施例2で用いた
モータ本体1のモータケース2の外側に配設した場合
を、第7図によって本実施例で説明する。実施例1で作
成したPTCサーミスタを第7図に示すようにモータケー
ス2の外側に配設した。すなわち、PTCサーミスタB8を
モータ本体1のシャフト9の延長軸に対して軸対称の位
置になるようにモータケース2に外側から当接させ、か
つモータ本体1のブラシ5に接続しているリン青銅板6
と入力端子7間にPTCサーミスタB8を電気的に接続し
た。なお、ドーナツ状のPTCサーミスタB8をモータに外
接後それを安定させるために、図示しない高放熱性のシ
リコーン系樹脂により封止した。このようにしてPTCサ
ーミスタの外接型モータを作成し、実施例2と同様にし
て、応答時間および制限電流値を計測した結果を第2表
に示す。
第2表より、実施例2のPTCサーミスタBのように内
蔵した場合に比べて応答時間はやや長くなるものの、制
限電流値はより低減され、電力損失が小さくなることが
わかる。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、PTCサーミスタをドー
ナツ形状に形成し、その開口部を小型直流モータのシャ
フト軸又はその延長軸に通してPTCサーミスタの板面が
シャフト軸に対して垂直になるようにモータケースの内
側又は外側に配設したモータとし、その入力端子間にド
ーナツ状PTCサーミスタを配設したので、制御基板にPTC
サーミスタを設けた従来方式のものより応答性能が向上
し、さらに従来の板状サーミスタを内蔵させたものよ
り、電流制限後の電力損失を低減させるという2つの特
性向上が達成された。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)はPTCサーミスタBを内蔵した本
発明による小型直流モータの一実施例を示す模式説明
図、第2図はPTCサーミスタAを制御基板に設けた小型
直流モータの従来例を示す模式説明図、第3図(a),
(b)は先の提案で用いたPTCサーミスタCを内蔵した
小型直流モータの一比較例を示す模式説明図、第4図は
セラミックスPTC材料の抵抗/温度特性を示す線図、第
5図は第4図の特性を有するセラミックスPTC材料の電
圧/電流特性を示す線図、第6図は第1表を説明するた
めの応答時間と制限電流値との関係線図、第7図
(a),(b)はPTCサーミスタBをモータケースに外
接した本発明による小型直流モータの他の実施例を示す
模式説明図である。 図において、1はモータ本体、2はモータケース、3は
磁石、4はコイル、5はブラシ、6はリン青銅板、7は
入力端子、8はPTCサーミスタB、8aはPTCサーミスタ
C、9はシャフト、10は整流子、11は直流小型モータ、
12は入力端子、13はプリント基板、14はPTCサーミスタ
A、15は直流電源である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 弘道 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 岡野 陽子 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−118204(JP,A) 特開 昭57−148559(JP,A) 実開 平2−41663(JP,U) 実開 昭50−11036(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】面中心部に開口部を設け両面に電極を有す
    る板状体からなるドーナツ状PTCサーミスタの上部開口
    部に小型直流モータのシャフト又はその延長軸を通して
    上記PTCサーミスタをその板面が上記シャフトに対して
    垂直になるようにモータケースに取付け、かつ上記小型
    直流モータのブラシに接続するリン青銅板と入力端子間
    に上記PTCサーミスタの電極を接続して上記PTCサーミス
    タを上記モータケースの内側又は外側に配設したことを
    特徴とする小型直流モータ。
  2. 【請求項2】板状体からなるドーナツ状PTCサーミスタ
    の形状は円形状又は角形状のものであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の小型直流モータ。
  3. 【請求項3】PTCサーミスタを高放熱性樹脂によりモー
    タケース内に封止したことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項又は第2項記載の小型直流モータ。
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