JP2643545B2 - 正特性サーミスタ素子 - Google Patents
正特性サーミスタ素子Info
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Description
特に、主として消磁用またはモータ起動用の正特性サー
ミスタ素子の、突入電流に対する熱破壊特性を向上させ
るための改良に関するものである。
により、正の抵抗温度特性を示す半導体セラミックにな
ることが知られており、このような半導体セラミックを
利用して、正特性サーミスタ素子が提供されている。
度検知、過熱保護、温度制御、温度補償、定温発熱体、
過電流保護、雰囲気検知、モータ起動、自動消磁、など
がある。
めに、まず、残留磁気より大きな交流電流を印加し、や
がて、電流を徐々に減衰させ、磁束密度を0に近づけ、
消磁を行なう。正特性サーミスタは、電流印加時に大き
な電流を流し、時間の経過とともに、半導体セラミック
からなる素子本体が発熱し、それによって抵抗が増加す
ることにより、電流が制限され減衰するという特性を有
しており、この特性を利用することにより、正特性サー
ミスタ素子単独で自動的な消磁用回路を構成することが
できる。
めに、まず、大きな交流電流を印加し、モータが動出し
た後には、やがて、電流を徐々に減衰させる機能を有す
る。正特性サーミスタ素子は、電流印加時に大きな電流
を流し、時間の経過とともに、素子本体が発熱し、それ
によって抵抗が増加することにより、それ単独でモータ
起動用回路を構成することを可能にする。
用またはモータ起動用に用いられる場合には、このよう
な正特性サーミスタ素子は、電流制限状態となる前には
抵抗が低く、また、耐電圧特性が高いことが望まれる。
このうち、耐電圧特性に関して、素子本体の発熱に伴な
い、素子本体の内部等で割れが生じる、といった熱破壊
特性に対して、特に優れていることが要求される。
スタ素子においては、このような熱破壊特性に関して、
さらに改善されるべき問題があった。
が示されている。正特性サーミスタ素子1は、正の抵抗
温度特性を示す半導体セラミックからなる素子本体2、
および素子本体2の相対向する面にそれぞれ形成された
電極3および4を備える。
および4を介して電圧を印加すると、素子本体2におい
て発熱が生じる。特に電流制限の際の発熱の様子を、サ
ーモビュアで見たときの等温線5で示すと、第6図に示
すようになる。等温線5からわかるように、電流制限の
際の発熱において、素子本体2は、その内部と外部とで
温度差が生じる。
ため、熱放散量が多く、温度が低くなる傾向にあるのに
対し、放熱の遅い内部では、温度が高くなる傾向がある
ためである。したがって、素子本体2の内部が、外部に
比べて、高抵抗となり内部の方が、外部に比べて、早く
熱応力破壊が生じる。特に、急激な電圧印加のときは、
内部と外部との間で、熱平衡状態の差が大きくなるた
め、破壊がより起こりやすい。
正特性サーミスタ素子を提供しようとすることである。
クからなる素子本体、および前記素子本体の相対向する
面にそれぞれ形成された電極を備える、正特性サーミス
タ素子に向けられるものであって、上述した技術的課題
を解決するため、次のような構成を備えることを特徴と
している。
に界面が現われるように接合された複数の部分からな
る。これら複数の部分のうち、外側に位置するものが、
内側に位置するものに比べて比抵抗の高い材料から構成
される。
された状態とされる。
て、比抵抗が高くなり、そのため発熱量が多くなる。し
かしながら、素子本体の外部は、熱放散量が多いため、
発熱量が多い割には温度が上がらず、結果として、素子
本体の外部の温度は、比抵抗が低く、それゆえに発熱量
が少ない素子本体の内部に与えられる温度に近づけられ
ることができる。
において、素子本体の内部と外部との間での温度差が小
さくなり、熱応力破壊が生じにくくなり、熱破壊特性の
向上を図ることができる。
機械的な破壊をより生じやすくする傾向がある素子の小
型化をより容易に行なうことができるようになり、それ
ゆえに、このような正特性サーミスタ素子を用いた電気
機器の小型化を図ることができる。
スタ素子11が示されている。
度特性を示す半導体セラミックからなる素子本体12、お
よび素子本体12の相対向する面にそれぞれ形成された電
極13および14を備える。
された面に界面が現われるように接合された複数たとえ
ば3つの部分15,16,15からなる。これらの部分15,16,15
のうち、外側に位置する部分15,15は、内側に位置する
部分16に比べて、比抵抗の高い材料から構成される。
2図ないし第4図に示すような製造工程を経て製造され
ることができる。
れ、これらの材料に対して、乾式成形またはシート成形
等をそれぞれ適用することにより、第2図に示すような
高抵抗材料グリーン体15a,15aおよび低抵抗材料グリー
ン体16aが製造される。
ン体15a、低抵抗材料グリーン体16aおよび高抵抗材料グ
リーン体15aを、この順序で積重ね、矢印17および18で
示すように、これらグリーン体15a,16a,15aを熱圧着す
る。
a,16a,15aは、スライスされる。第3図において、両方
向矢印19は、スライシングの方向および位置を示してい
る。
られた個々の成形体20は、次いで焼成される。このよう
に焼成された成形体20は、第1図に示した素子本体12と
なる。なお、素子本体12のスライシング面を、必要に応
じて、ラップ処理してもよい。
グ面に、電極13および14がそれぞれ形成され、第1図に
示すような正特性サーミスタ素子11が得られる。
に行なった実験例について説明する。
酸バリウム、および24.95mol%のチタン酸ストロンチウ
ムを含有するものに対して、半導体化剤としての酸化イ
ットリウムを0.05mol%、鉱化剤としてのSiO2を0.5wt
%、および特性改善剤としてのMnO2を0.2wt%添加し、
これを、1100℃で2時間仮焼した。次に、このように仮
焼されたものにポリビニルアルコール系バインダを加え
た造粒粉に乾式成形を適用して、30mm×30mm×6mmの角
板状の高抵抗材料グリーン体を形成した。
チタン酸バリウム、23mol%のチタン酸ストロンチウ
ム、および14.95mol%のチタン酸カルシウムを含有する
ものに対して、鉱化剤としてのSiO2を0.3wt%、Al2O3を
0.2wt%、および特性改善剤としてのMnO2を0.2wt%添加
して混合粉砕した後、1100℃で2時間仮焼した。次い
で、このように仮焼されたものにポリビニルアルコール
系バインダを加えた造粒粉に乾式成形を適用して、30mm
×30mm×6mmの角板状の低抵抗材料グリーン体を形成し
た。
体15aおよび低抵抗材料グリーン体16aを、第2図に示す
ように積重ね、2000kgf/cm2および60秒の温間等方プレ
スを適用して、熱圧着した後、30mmの辺を、第3図に示
すように、5分割し、18mm×18mm×6mmの5個の成形体2
0を作製した。
15mm×5mmの素子本体12を得た。この素子本体12に、第
1図に示すように、In−Gaからなる電極13および14を形
成して、この発明の実施例による正特性サーミスタ素子
11を得た。
体と同様の組成および方法を用い、また、比較例2とし
て、前述した低抵抗材料グリーン体と同様の組成および
方法を用いて、それぞれ、18mm×18mm×6mmの角板状の
グリーン体を形成した。これら角板状グリーン体を、上
記実施例と同様、1350℃で2時間焼成し、15mm×15mm×
5mmの素子本体を得た。これら素子本体の各々に、In−G
aからなる電極を形成し、比較例1および2としての正
特性サーミスタ素子を得た。
下の表に示されている。
素子が破壊に耐えられる電圧値を示すもので、具体的に
は、まず、100Vの電圧を3分間印加した後、素子が破壊
するまで、同じサイクルで電圧値を上げていき、破壊が
起こったときの電圧値を示している。
であり、具体的には、まず、100Vの電圧を5秒間印加
し、その後、常温まで素子の温度を下げて抵抗値を測定
し、このとき測定した抵抗値が初期の抵抗値と比較して
変化がない場合には、電圧を上げて同様の測定を繰返
し、測定した抵抗値が初期の抵抗値と比較して変化が起
きたときの電圧値を示している。
例1および2に比べて、特に「F耐圧」が向上されてお
り、突入電流に対する熱破壊特性の優れたものが得られ
ていると理解できる。
抵抗部分15と低抵抗部分16とが電極13および14の延びる
方向に積重ねられた層構造を有しているが、第5図に示
すように、素子本体21が、リング状の高抵抗部分22およ
びそれによって取囲まれる低抵抗部分23によって構成さ
れるようにしてもよい。なお、第5図に示すような素子
本体21は、押出し成形を行なうことによって容易に得る
ことができる。
べて、高抵抗部分22によって取囲まれるので、この発明
による効果をさらに期待することができる。
き、低抵抗部分16または23が中心にあり、その両側に高
抵抗部分15または22がそれぞれ1つずつ位置してした
が、比抵抗の異なる3種類以上の材料を用い、さらに多
段階に比抵抗の異なる部分を組合わせるようにしてもよ
い。
した状態とするため、前述した実施例では、一体焼成を
行なったが、別々に焼成して、後で接合する方法を採用
してもよい。
素子11を示す正面図である。 第2図ないし第4図は、第1図に示した正特性サーミス
タ素子11を得るための製造工程を順次示す。 第5図は、この発明の他の実施例に含まれる素子本体21
を示す斜視図である。 第6図は、従来の正特性サーミスタ素子1を示す正面図
である。 図において、11は正特性サーミスタ素子、12,21は素子
本体、13,14は電極、15,22は高抵抗部分、16,23は低抵
抗部分である。
Claims (2)
- 【請求項1】正の抵抗温度特性を示す半導体セラミック
からなる素子本体、および前記素子本体の相対向する面
にそれぞれ形成された電極を備える、正特性サーミスタ
素子において、 前記素子本体は、前記電極が形成された面に界面が現わ
れるように接合された複数の部分からなり、前記複数の
部分のうち、外側に位置するものが内側に位置するもの
に比べて比抵抗の高い材料から構成されたことを特徴と
する、正特性サーミスタ素子。 - 【請求項2】前記複数の部分は、一体焼成により接合さ
れた状態とされる、請求項1に記載の正特性サーミスタ
素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17169290A JP2643545B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | 正特性サーミスタ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17169290A JP2643545B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | 正特性サーミスタ素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0461202A JPH0461202A (ja) | 1992-02-27 |
JP2643545B2 true JP2643545B2 (ja) | 1997-08-20 |
Family
ID=15927924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17169290A Expired - Lifetime JP2643545B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | 正特性サーミスタ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2643545B2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-28 JP JP17169290A patent/JP2643545B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0461202A (ja) | 1992-02-27 |
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