JP2522768B2 - 内装用表皮材の製造方法 - Google Patents

内装用表皮材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内装用表皮材の製造方法に関する。さらに
詳しくは本発明は、とくに自動車の天井、ドアサイド、
ピラー、リヤパッケージなどに使用される内装用表皮材
の製造方法に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来より自動車の天井やリヤパッケージなどの自動車
内装材には繊維ウェブの片面からニードルパンチ処理を
施し、該ニードルパンチ処理を施した面の反対面に起毛
部を設け、さらに該ニードルパンチ処理を施した面にバ
インダーを含浸させた起毛タイプ表皮材や、前記起毛タ
イプ表皮材の起毛面に樹脂がプリントされたプリントタ
イプ表皮材などが用いられている。
前記起毛タイプ表皮材は、その表面に起毛部が設けら
れているので、ソフトな肌触りを有するものであるが、
起毛部が設けられているがためにその表面積はきわめて
大きく、ダストなどが付着しやすく、また付着したダス
トを除去することは困難であった。また起毛部は耐摩耗
性に劣り、付着したダストを除去するために何度もこす
ったりすると毛羽立ちが生じ、その外観がわるくなるこ
とがあった。
前記プリントタイプ表皮材は前記起毛タイプ表皮材に
比して耐摩耗性が若干優れてはいるが、付着したダスト
を除去するために何度もこすったりすると毛羽立ちが生
じ、その外観がわるくなることがあるので、その耐摩耗
性は充分に満足しうるものではない。またプリントされ
たアクリルなどの樹脂は繊維部分よりもダストが付着し
やすく、しかも付着したダストは除去されにくいので、
耐汚染性に問題があった。
[発明が解決しようとする問題点] そこで本発明者らは上記従来の技術の問題点を鑑み
て、かかる問題点を解決するべく鋭意研究を重ねた結
果、ダストや汚れが付着しにくく、また付着したダスト
や汚れを容易に除去することができ、しかも耐摩耗性に
優れた全く新しい表皮材を見出し、本発明を完成するに
至った。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は繊維ウェブの片面にニードルパン
チ処理を施し、該ニードルパンチ処理を施した面にバイ
ンダーを含浸させたのち、カレンダー処理を施し、つい
で該ニードルパンチ処理を施した面の反対側にポリエス
テル系樹脂エマルジョン、エチレン−塩化ビニル系樹脂
エマルジョン、ポリウレタン系樹脂エマルジョンおよび
メラミン系樹脂エマルジョンから選ばれた、すべり抵抗
4kg以下を与えるバインダーを含浸させることを特徴す
る内装用表皮材の製造方法に関する。
[作用および実施例] 本発明の製造方法によれば、繊維ウェブの片面にニー
ドルパンチ処理を施し、該ニードルパンチ処理面にバイ
ンダー(以下、バインダーAという)を含浸させたの
ち、カレンダー処理を施し、ついで該ニードルパンチ処
理を施した面の反対面にポリエステル系樹脂エマルジョ
ン、エチレン−塩化ビニル系樹脂エマルジョン、ポリウ
レタン系樹脂エマルジョンおよびメラミン系樹脂エマル
ジョンから選ばれた、すべり抵抗4kg以下を与えるバイ
ンダー(以下、バインダーBという)を含浸させること
により、とくに自動車の天井、ドアサイド、ピラー、リ
ヤパッケージなどに好適に使用しうる内装用表皮材がえ
られる。
本発明に使用しうる繊維ウェブとしては、たとえばポ
リオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、塩化ビニル
系繊維、塩化ビニリデン系繊維、ポリクラール系繊維、
ポリアミド系繊維、アクリル繊維、天然繊維などがあげ
られ、本発明においてはこれらのみならず他のものをも
使用することができるが、これらのなかでも耐光性およ
び耐熱性に優れたポリエステル系繊維はとくに好適に使
用することができる。
上記のような繊維からなる繊維ウェブはニードルパン
チ法にしたがって不織布化がなされるが、通常ニードル
パンチ処理は、針密度150〜400本/cm2、針深さ3〜15mm
で施される。このばあい、針密度は150本/cm2未満では
引張り強度などの耐久性が不足し、また400本/cm2をこ
えると成形性が低下するので、上記範囲内であるのが好
ましい。なお、ニードルパンチ処理は、片面に起毛部を
形成し、起毛調の表皮材をうるばあいには、片面にニー
ドルパンチ処理が施され、その反対面に起毛部が形成さ
れる。
つぎにニードルパンチ処理が施された面にバインダー
Aが含浸されるが、そのバインダーAの含浸された繊維
ウェブ層の厚さは、繊維ウェブ全体の厚さの1/4〜3/4、
なかんづく1/3〜2/3であるのが好ましい。かかるバイン
ダーAの具体例としてはエチレン−塩化ビニル系、エチ
レン−酢酸ビニル系、エチレン−塩化ビニル−酢酸ビニ
ル系、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、アクリル酸エ
ステル系、ポリエステル系、ポリウレタン系などの樹脂
があげられ、これらの樹脂はエマルジョン状態で使用さ
れるが、かかるバインダーAには必要に応じてリン系、
ハロゲン系、アンチモン系、水酸化化合物系あるいは有
機リンハロゲン系などの難燃剤、セルロース系、アルギ
ン酸ソーダ系、ポリアクリル酸系などの増粘剤、カオリ
ン、タルク、酸化チタンなどの充填剤、分散剤などを適
宜添加してもよい。
前記繊維ウェブの重量(以下、Fという)と、バイン
ダーA中の全固形分量(以下、Baという)との比の値
(以下、F/Baという)が85/15〜95/5となるように調整
して繊維ウェブにバインダーAが付着される。かかるF/
Baは85/15よりも小さいばあい、えられる内装用表皮材
の風合が硬くなり、また95/5よりも大きいばあい、耐久
性が低下する。
前記バインダーAを繊維ウェブに含浸せしめる方法と
してはたとえば泡立て含浸法、スプレー法、コーティン
グ法など公知の含浸法を採用しうるが、本発明はこれら
のみに限定されず、他の方法によって含浸せしめてもよ
い。
なおこのバインダーAの含浸はカレンダー処理に先が
けて行なわないと、カレンダー処理によりウェブの厚さ
を薄くしても、すぐにもとの状態に復元することがある
ので、通常バインダーAの含浸後にカレンダー処理を施
すのが好ましい。
また本発明においては繊維ウェブのバインダーAが含
浸されていない面に不織布の耐摩耗性、表面の意匠性を
向上させるために樹脂をプリントしてもよい。かかる樹
脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂などがあげられ、これらのなかでもとく
にアクリル酸エステル系樹脂、ポリエステル系樹脂はと
くに耐光性に優れているので好ましい。該樹脂の付着量
は不織布に対して5〜15g/m2となるように調整して用い
られ、かかる付着量は5g/m2未満のばあい、充分な耐摩
耗性がえられず、また15g/m2をこえると、繊維ウェブの
風合が低下するとともに繊維ウェブ自体のモジュラスが
高くなるので、たとえば深絞り成形などには適さなくな
る。
上記えられたバインダーAが含浸された繊維ウェブ
は、繊維表面を平滑にするためにカレンダー処理が施さ
れる。かかるカレンダー処理の条件は目的とする繊維ウ
ェブの厚さによって異なるので、一概に決定することは
できないが、たとえば、温度120℃、線圧100kg/cmの条
件で厚さ3.0mm程度の繊維ウェブにカレンダー処理を施
したばあい、厚さ2.0〜2.5mm程度まで圧縮された繊維ウ
ェブがえられる。
つぎに前記繊維ウェブのニードルパンチ処理を施した
面の反対面にタックの少ないバインダーBを含浸させる
ことにより内装用表皮材がえられる。
ここで、前記すべり抵抗とは、ニードルパンチ処理
(針密度200本/cm2、針深さ10mm)が施された繊維ウェ
ブ(目付200g/m2)に対象となるバインダーを固形分付
着量が15g/m2となるように全面含浸させ、これを20cm×
50cmに裁断して試験片を作製した後、この試験片の上に
底面が平らな鉄製の錘(重量7kg、底面積160cm2)を載
せ、水平方向に引張速度500mm/分で300mm錘を移動させ
て、このときに働く抵抗の平均値を求めたものである。
本発明において、使用しうるタックの少ないバインダ
ーBは、上記のような条件を満足するものであればいず
れのものを採用することができるが、その具体例として
は、ポリエステル系、エチレン−塩化ビニル系、ポリウ
レタン系、メラミン系の樹脂をエマルジョン状態にした
ものがあげられる。
前記タックの少ないバインダーBは、前記繊維ウェブ
のニードルパンチ処理が施された面の反対面、すなわち
起毛もしくは樹脂がプリントされた、えられる表皮材の
表面となる面に含浸されるが、単にこの面にバインダー
Bを被覆するだけでは、その面は摩耗などによって簡単
にバインダーBの被覆層が剥離するなど耐摩耗性に劣る
ので、該バインダーBの被覆層の厚さは、カレンダー処
理後の繊維ウェブの厚さに対して1/4〜1/1であるのが好
ましい。
前記バインダーBを繊維ウェブに含浸せしめる方法と
しては上記の繊維ウェブのニードルパンチ処理面にバイ
ンダーAを含浸せしめる方法と同様の方法、すなわち泡
立て含浸法、スプレー法、コーティング法などの公知の
含浸法などを採用することができる。
なお、繊維ウェブに前記タックの少ないバインダーB
を含浸せしめたのち、カレンダー処理を施したばあい、
えられる表皮材は耐摩耗性が低下するので、上記のごと
く、繊維ウェブにカレンダー処理を施した後に前記タッ
クの少ないバインダーBを含浸せしめるのがよい。
また前記繊維ウェブの重量(F)と、繊維ウェブのニ
ードルパンチ処理面に含浸されたバインダーAおよびタ
ックの少ないバインダーB中の全固形分量(以下、Bbと
いう)との比の値(以下、F/Bbという)は、75/25より
も小さいばあい、風合が非常に硬くなり、また、90/10
をこえると、充分な耐摩耗性がえられなくなるので、75
/25〜90/10の範囲となるように調整されるのが好まし
い。
つぎに本発明の内装用表皮材の製造方法を実施例に基
づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例
のみに限定されるものではない。
実施例1 ポリエステル繊維(繊度:3デニール、繊維長:64mm)
からなるウェブ(目付:205g/m2)にニードルパンチ処理
(針密度:220本/cm2、針深さ:10mm)を施したのち、ニ
ードルパンチ処理を施した面にバインダーAとしてアク
リル樹脂エマルジョン15g/m2(固形分量)を含浸させ、
このバインダー含浸面の反対面にアクリル樹脂10g/m2
プリントした。
つぎにこれを温度120℃、線圧100kg/cmの条件でカレ
ンダー処理を施して表面を平滑化したのち、ポリエステ
ル樹脂(すべり抵抗3.4kg)エマルジョン10g/m2(固形
分量)を全面含浸させ、ついで乾燥させて表皮材をえ
た。
えられた表皮材の物性として耐摩耗性および防汚性を
下記の方法にしたがって調べた。その結果を第1表に示
す。
実施例2 ポリエステル繊維(繊度:3デニール、繊維長:64mm)
からなるウェブ(目付:205g/m2)にニードルパンチ処理
(針密度:220本/cm2、針深さ:10mm)を施したのち、ニ
ードルパンチ処理を施した面にバインダーAとしてアク
リル樹脂エマルジョン15g/m2(固形分量)を含浸させ、
ついで温度120℃、線圧100kg/cmの条件でカレンダー処
理を施して表面を平滑化したのち、反対面より、ポリエ
ステル樹脂(すべり抵抗3.4kg)エマルジョン2.5g/m
2(固形分量)をウェブの厚さの1/4にわたって含浸し、
表皮材をえた。えられた表皮材の物性を実施例1と同様
にして調べた。その結果を第1表に示す。
比較例1 ポリエステル繊維(繊度:3デニール、繊維長:64mm)
からなるウェブ(目付:205g/m2)にニードルパンチ処理
(針密度:220本/cm2、針深さ:10mm)を施したのち、ニ
ードルパンチ処理を施した面にバインダーAとしてアク
リル樹脂エマルジョン15g/m2(固形分量)を含浸させ、
このバインダー含浸面の反対面にアクリル樹脂10g/m2
模様上にプリントして表皮材をえた。
えられた表皮材の物性として耐摩耗性および防汚性を
実施例1と同様にして調べた。その結果を第1表に示
す。
比較例2 ポリエステル繊維(繊度:3デニール、繊維長:64mm)
からなるウェブ(目付:200g/m2)にニードルパンチ処理
(針密度:220本/cm2、針深さ:10mm)を施したのち、ニ
ードルパンチ処理を施した面にバインダーAとしてエチ
レン−塩化ビニル樹脂(すべり抵抗3.7kg)エマルジョ
ン40g/m2(固形分量)を含浸させて表皮材をえた。
えられた表皮材の物性として耐摩耗性および防汚性を
実施例1と同様にして調べた。その結果を第1表に示
す。
比較例3 ポリエステル繊維(繊度:3デニール、繊維長:64mm)
からなるウェブ(目付:205g/m2)にニードルパンチ処理
(針密度:220本/cm2、針深さ:10mm)を施したのち、同
じ側からアクリル樹脂エマルジョン15g/m2(固形分量)
を片面含浸した。ついでこれを温度120℃、線圧100kg/c
mの条件でカレンダー処理して表面を平滑化した後、他
面よりポリエステル樹脂エマルジョン2g/m2(固形分
量)をウェブ厚さの1/5以下にわたって含浸し、表皮材
をえた。
えられた表皮材の物性として耐摩耗性および防汚性を
実施例1と同様にして調べた。その結果を第1表に示
す。
(耐摩耗性(I)) JIS L 1021に準じてえられた表皮材を直径約13cmの円
形に打ち抜いて試験片とし、これをテーバ形摩耗試験機
の試料ホルダのゴムマット上に取り付け、摩耗輪CS−10
に500gの荷重をかけて試験片と接触させ、60rpmの速度
で150回回転させたのち、その表面状態を観察し、下記
の判定規準に基づいて評価した。
等 級 判定規準 5級 変化がみられない。
4級 変化がわずかにみられる。
3級 変化があきらかにみられる。
2級 変化がやや著しい。
1級 変化が著しい。
(耐摩耗性(II)) JIS L 1048に準じて学振型摩擦試験機を用い、えられ
た表皮材と乾燥または湿潤状態のカナキンを荷重500gで
接触させ、摩擦台の走行距離を10cmとして30回/分の速
度でカナキンが乾燥状態のばあいは1000回、湿潤状態の
ばあいは100回往復させたのち、表皮材の表面状態を観
察し、下記の判定規準に基づいて評価した。
等 級 判定規準 5級 変化がみられない。
4級 変化がわずかにみられる。
3級 変化があきらかにみられる。
2級 変化がやや著しい。
1級 変化が著しい。
(防汚性(I)) えられた表皮材の表面の直径20mmの円内に下記組成の
標準ダストを約0.2gのせ、下記A〜Fの方法によって付
着させ、ついで除去したのち、その表面状態を観察し、
下記の評価方法に基づいて評価した。
(標準ダスト) 成 分 (重量%) JIS−Z−8901試験用粉体(関東ローム)7種 38 ポルトランドセメント 17 カオリン 17 シリカ(200メッシュ) 17 カーボンブラック 2 鉱 物 油(#20モータ油) 4 (付着および除去方法) A ダストを表皮材上にのせ、指ではじいて落とす。
B ダストを表皮材上にのせ、指で5回押しつけたの
ち、指ではじいて落とす。
C ダストを表皮材上にのせ、指で5回押しつけたの
ち、表面をクリーナー(三菱電機(株)製)で吸引す
る。
D ダストを表皮上にのせ、指で5回押しつけたのち、
裏面より上記クリーナーで吸引し、ついで表面よりクリ
ーナーで吸引する。
E ダストを表皮上にのせ、指で5回押しつけたのち、
裏面より上記クリーナーで吸引し、ついで表面よりクリ
ーナーで吸引し、さらに洗剤(家庭用液状中性洗剤)を
しみ込ました布でふき取る。
F ダストを表皮上にのせ、指で5回押しつけたのち、
表面よりクリーナーで吸引し、さらに上記洗剤をしみ込
ました布でふき取る。
(評価方法) 等 級 評 価 5 汚れが認められない。
4 汚れが目立たない。
3 汚れが明らかに認められる。
2 汚れがやや著しい。
1 汚れがかなり著しい。
(防汚性(II)) 断面積が0.35m2のダクトの一方に真空ポンプを取り付
け、かつダクトの内部に試験片を支持するための金網
と、この金網と真空ポンプの間に試験ダストを完全に捕
集するための絶対フィルターとを設けた試験機を用意す
る。
30cm×30cmの試験片を上記の金網に支持させた後、真
空ポンプを風速1m/秒、風量20.9m3/分の条件となるよう
に作動させ、ダクト内に試験用ダスト12種(JIS−Z−8
901記載のカーボンブラックを主成分とするダスト)を
投入する。このときのダストの供給量は20g、ダストの
供給時間は20分間で、ダスト濃度は1.0g/m3となるよう
に調整する。
上記方法により、試験片にダストを付着せしめ、その
汚染度を目視により上記防汚性(I)の評価方法と同様
にして評価する。
第1表から明らかなように実施例1および2でえられ
た表皮材は比較例1および2でえられた従来の表皮材よ
りも防汚性ならびに耐摩耗性に優れ、また比較例3でえ
られた表皮材は防汚性については実施例1でえられた表
皮材と同程度の性能を有するが、耐摩耗性に関しては充
分であるとはいえないことがわかる。
なお、上記防汚性の試験は、(I)は汚れの落ちやす
さを測定したものであり、いっぽう(II)は汚れのつき
やすさを評価したものであるが、本発明の製造方法によ
りえられた表皮材は、この汚れにつきにくさおよび落ち
やすさのいずれの点についても従来の表皮材よりも優れ
ていることがわかる。
[発明の効果] 本発明の製造方法によってえられた表皮材は、その表
面が平滑でしかもタックの少ないバインダーBにより、
容易に剥離しない状態に被覆されているので、ダストが
付着しにくく、かつ仮りにダストが付着したばあいであ
っても容易に除去することができるとともにきわめて防
汚性に優れている。
また表皮材の表面の構造から摩耗により繊維が毛羽立
つこともなく、優れた耐摩耗性を呈するので、たとえば
自動車の天井、ドアサイド、ピラー、リヤパッケージな
どの表皮材として好適に使用することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維ウェブの片面にニードルパンチ処理を
    施し、該ニードルパンチ処理を施した面にバインダーを
    含浸させたのち、カレンダー処理を施し、ついで該ニー
    ドルパンチ処理を施した面の反対面にポリエステル系樹
    脂エマルジョン、エチレン−塩化ビニル系樹脂エマルジ
    ョン、ポリウレタン系樹脂エマルジョンおよびメラミン
    系樹脂エマルジョンから選ばれた、すべり抵抗4kg以下
    を与えるバインダーを含浸させることを特徴とする内装
    用表皮材の製造方法。
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