JP2532182Y2 - 靴拭マット - Google Patents

靴拭マット

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JP2532182Y2 JP1992015893U JP1589392U JP2532182Y2 JP 2532182 Y2 JP2532182 Y2 JP 2532182Y2 JP 1992015893 U JP1992015893 U JP 1992015893U JP 1589392 U JP1589392 U JP 1589392U JP 2532182 Y2 JP2532182 Y2 JP 2532182Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、住居、事務所、店舗等
の入口等に敷設して、室内に泥、ダスト類が持ち込まれ
るのを防止する目的で使用する靴拭きマットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記目的の靴拭きマットとして
は、各種のものが多数提案されているが、この種の靴拭
きマットは、機能上、次の二種類に分類される。
【0003】第一のタイプは、靴底等に付着する泥等の
掻き取りを重視したものであり、例えば剛性のあるプラ
スチックの垂直状突起をベースと一体に多数形成したも
のや、芝様のフイルムヤーンを基布に植え込み、ゴムバ
ッキングを施したいわゆる芝マット等が知られている。
【0004】第二のタイプは、ダストの吸着性と保持性
とを重視し且つインテリア性をも強調したものであり、
例えば細デニール(一般に5〜80d)の捲縮性ナイロ
ンマルチフイラメントを基布に植え込み、ゴムバッキン
グを施し、植え込みパイルを捲縮したカットパイル或い
はループパイルとしたものである。
【0005】
【考案が解決しようとする問題点】前者のタイプの靴拭
きマットは、確かに靴底の付着泥を掻き落とすという点
では満足し得るものであるとしても、掻き落とされた泥
やダスト類が周囲に飛散したり、或いは靴底等に再付着
する等、ダストの吸着性、保持性に欠けており、これを
防止するためにしばしば水洗等を行わなければならない
等、メンテナンスの点で難点がある。又このタイプのマ
ットは外観が安っぽく、装飾効果、商品価値に劣ってい
る。
【0006】また、後者のタイプの靴拭きマットは、ダ
ストの吸着性、保持性に優れていると共に、メンテナン
スフリーであり、使用時間を限ったレンタル用品として
広く使用されているが、雨等により吸水すると水はけが
悪く、所期のダステイング性能が、冬期にはパイル中に
含まれる水分が凍結する等のため、発現されないという
問題があると共に、未舗装道路の多い郊外や田園地帯で
は、泥等の掻き落としが十分に行われないという問題も
ある。
【0007】従って、本考案の目的は、従来の靴拭きマ
ットにおける上記欠点が解消され、靴底の付着泥等の掻
き落とし性と、ダスト類の吸着性及び保持性と、吸着及
び保持していたダスト類の再飛散防止性との組み合わせ
に優れていると共に、水はけ性等の耐水性も良好であ
り、更に優れた装飾効果ないしインテリア性を有するメ
ンテナンスフリーの靴拭きマットを提供するにある。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本考案によれば、基布
と、該基布に植え込まれたマットパイルと、基布の非マ
ット面に固着されたゴムバッキングとから成る靴拭きマ
ットにおいて、前記マットパイルが単糸繊度が200〜
1000、特に250〜1000の太デニールの捲縮ナ
イロンモノフイラメントの束のカットパイルから成り、
且つ前記カットパイルは個々のモノフィラメントにほぐ
されているとともに、該モノフィラメントの先端がラン
ダムな方向に指向していることを特徴とする靴拭きマッ
トが提供される。本考案の靴拭きマットにおいては、前
記モノフイラメントが略三角形の断面形状を有するフイ
ラメントであることが好ましい。
【0009】本明細書において、単糸繊度とはフイラメ
ント1本当たりの繊度を言い、これが200〜1000
デニール(9000m当たりのグラム数)とは、フィラ
メントの断面が真円の場合はフイラメント直径150〜
350μmにほぼ相当し、フィラメントの断面が略三角
形の場合はフイラメント直径200〜450μmにほぼ
相当する(ポリアミド繊維の密度を1.16g/cm3
として換算した)。捲縮ナイロンモノフイラメントの束
のカットパイルとは、捲縮されたナイロンモノフィラメ
ントの複数本が束にされて基布に植え込まれてマットパ
イルとされ、しかもこのマットパイルが上部にカットさ
れた先端を有することを意味する。カットパイルが個々
のモノフィラメントにほぐされているとは、パイルであ
る前記捲縮ナイロンモノフイラメントの束が各々モノフ
ィラメントに分散することを意味する。モノフィラメン
トの先端がランダムな方向に指向しているとは、ナイロ
ンモノフイラメント自体の捲縮とその束の分散とによ
り、モノフィラメントが、パイル面においてランダムな
方向を指向していて方向性がないことを意味している。
【0010】
【作用】本考案の靴拭きマットは、公知の靴拭きマット
と同様に、基布と、この基布に植え込まれたマットパイ
ルと、基布の非マット面に固着されたゴムバッキングと
から成るが、このマットパイルとして、単糸繊度が20
0〜1000、特に250〜1000の太デニールの捲
縮ナイロンモノフイラメントの束のカットパイルから成
り、且つ前記カットパイルは個々のモノフィラメントに
ほぐされているとともに、該モノフィラメントの先端が
ランダムな方向に指向していることが顕著な特徴であ
る。
【0011】即ち、細手の捲縮ナイロンマルチフイラメ
ントのカットパイルを備えた靴拭きマットは勿論公知の
ものであるが、従来のナイロンマルチフィラメントの単
糸繊度は一般に5乃至80デニール程度の細いものであ
り、柔軟でバルキーさに富んだものである。この靴拭き
マットにおいては、捲縮フィラメント間の空間に靴底か
ら除かれたダスト類が保持されるが、再度マットのパイ
ルを靴底で踏んだとき、踏まれたパイルの圧縮によりマ
ット基布面に沿った風がパイル内に発生し、この風によ
り保持されていたダスト類が周囲に飛散すると言う問題
を生じる。
【0012】本考案のマットでは、マットパイルを構成
する個々のナイロンモノフィラメントが捲縮していて、
しかもこのマットパイルは単糸繊度が200〜100
0、特に250〜1000の太デニールの捲縮ナイロン
モノフイラメントの束を基布に植え込んで形成される。
このカットパイルにおいては、それを構成する個々のモ
ノフィラメントが捲縮されており、しかも太く且つ剛性
に富むために、基布に植え込まれた後にモノフィラメン
ト同士絡まることなく個々のモノフィラメントに分散
し、しかも個々のモノフィラメントの先端はランダムな
方向を指向することとなる。このため、パイル内に、ダ
スト類の保持に必要な空間が十分に形成されていると共
に、各モノフィラメントが、単糸繊度が200〜100
0と太デニールであって、剛性が大きいため、靴で踏み
込まれた場合にも、パイルが大きく圧縮されることがな
い。従って前述した様に、パイル内に風が発生すること
がなく、保持されていたダスト類が周囲に飛散するのが
防止されることになる。
【0013】しかも、個々のモノフィラメントの先端が
ランダムに指向し、しかもこれが大きい剛性を有するこ
とから、靴底に付着するダスト類の掻きとりが、効率よ
く行われると共に、掻きとられたダスト類は、パイル間
の空隙や繊維表面に効率よく保持されるという利点もあ
る。
【0014】また、従来の靴拭マットでは、雨水に当た
ると、表面張力により、マットパイル全体が保水すると
共に、パイル先端が寝て、ダスト類の掻きとり作用が失
われるが、本発明の靴拭マットでは、マットパイルにお
ける捲縮ナイロンモノフイラメント間の間隙が大きくな
るため、パイル中の水分の排水も効率よく行われると共
に、パイルも寝ることがなく、ダスト類の掻き落とし作
用も低下することがない。
【0015】更に、本考案の靴拭きマットは、パイルが
ランダムな方向を指向する捲縮ナイロンモノフイラメン
トの集まりで形成されているため、風合いに優れている
と共にインテリア機能及びファッション性があり、玄関
及び入り口に敷設する靴拭マットとして、多機能化され
ているという利点もある。
【0016】
【実施例】本発明の靴拭きマットの一例を示す「図1」
において、このマットは、基布1と、該基布1にタフト
化されたマットパイル2と、基布の非パイル面3に施さ
れたゴムバッキング4とから成っている。
【0017】このマットパイルを拡大して示す「図2」
において、マットパイル2は、互いに色の異なる繊維束
5aと繊維束5bとが交互にタフト化されることにより
形成されているが、これらの繊維束5a、5bは何れ
も、捲縮ナイロンモノフイラメント6から成っていて、
各捲縮モノフィラメントの先端7がランダムに指向して
いる。
【0018】この捲縮ナイロンモノフイラメントは、単
糸繊度が200〜1000デニールであり、釣り糸用テ
グスに似たモノフィラメントの感じを与えるが、捲縮し
ている点で感じを異にしている。本考案に用いる捲縮ナ
イロンモノフィラメントは、それ自体公知の手段で染色
されたものでもよいが、一般には、紡糸用ナイロン類
に、微細な着色用ピグメント粒子を分散させることによ
り、原液染めしたものであることが、耐光性、各種堅牢
性の他、レンタルマットとしての再汚染防止や、ダスト
吸着性等の見地から好ましい。
【0019】本考案の靴拭マットは、ナイロンのストレ
ートなモノフイラメントをモノフィラメントの束とし、
この束に振動や熱等を加えることにより捲縮させ、捲縮
されたモノフィラメントの束を基布にタフト化等により
植え込み、植え込まれたモノフィラメントの束の先端部
をカットして、カットパイルとし、基布裏面にゴムバッ
キングを施すことにより製造される。なお、本考案の作
用効果が奏される限り、モノフィラメントの束同士を撚
り合わせてもよい。
【0020】パイル糸としては、ナイロン−6、ナイロ
ン−6,6、或いはこれらの単位を主体とする共重合ナ
イロン等の任意のナイロンフィラメントが使用される。
パイル糸の植え込みは、タフテイング、ミシン縫い、刺
繍、フック等のそれ自体公知の任意の方法で行うことが
できる。植え込むパイル長は一般に4乃至30mmの範
囲にあるのがよく、パイル糸、即ちモノフィラメントの
束の繊度も大幅に変化でき、500乃至5000デニー
ルの範囲にある。パイルの打ち込み条件は公知のもので
よく、ゲージは1/4乃至1/12、ステッチは4乃至
15の範囲にあるのがよい。尚、タフト化したパイル糸
では、パイルが一定方向に寝た構造となっているのが一
般的であるが、本考案の靴拭マットでは、モノフィラメ
ントの先端がランダムに指向しているという条件を満た
す範囲で、パイルの寝る方向に方向性があっても何等差
し支えがない。
【0021】基布は、任意の合成繊維、例えばポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、超高分子量
ポリオレフィン繊維等の織布或いは不織布から成ってい
てよいが、高分子量の熱可塑性ポリエステル、特にポリ
エチレンテレフタレート、或はエチレンテレフタレート
を主体とする熱可塑性コポリエステルから成っているの
が最も好ましい。この繊維のマルチフィラメント糸は、
それ自体公知の方法で紡糸し、次いで延伸してその引っ
張り強度を向上させ、更に必要により熱固定したものが
使用される。この織布或いは不織布を構成する単糸(フ
ィラメント或いはステープル一本の)繊度は、一般に1
乃至40デニール、特に2乃至30デニールの範囲にあ
るのがよい。
【0022】織布の織り組織は特に制限はないが、平織
りで十分であるが、所望によっては、綾織り、その他の
変形織り等であっても何等差しつかえない。不織布は、
スパンボンド不織布やサーマルボンド不織布であってよ
い。不織布或いは織布の目付け量は、マットの重量等に
よっても相違するが、一般に50乃至300g/平方米
の範囲に有るのが好ましい。
【0023】バッキングとなるゴムシートとしては、各
種エラストマー重合体、例えばニトリル−ブタジエンゴ
ム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
クロロプレンゴム(CR)、ポリブタジエン(BR)、
ポリイソプレン(IIB)、ブチルゴム、天然ゴム、エ
チレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピ
レン−ジエンゴム(EPDM)、ポリウレタン、塩素化
ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、軟質塩化ビニル
樹脂等をもちいることができる。耐油性、耐侯性等の見
地からは、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)が好ま
しい。ゴムシートを形成するに当たって、それ自体公知
の配合剤、例えば硫黄系或は有機系の加硫剤、加硫促進
剤、軟化剤、老化防止剤、充填剤、分散剤、可塑剤、着
色剤等をそれ自体公知の配合量で配合することができ
る。
【0024】一体化マットの製造に際しては、上記ゴム
組成物をロール、バンバリーミキサー等を用いて混練
し、この組成物をシートに成形し、このシートにタフト
化マットを重ね合わせ、加圧型中で加熱、加圧して、接
着と加硫とを同時に行う。ゴムシートと基布との接着を
高めるために、基布の非パイル面にゴムシートと同種の
ゴムのラテックスを塗布したり、エチレン酢酸ビニル共
重合体等の接着剤或は接着促進剤を予め塗布しておくこ
とができる。ゴムシートの目付け量は、400乃至20
00g/平方米の範囲にあるのがよく、ゴムシートの端
縁が基布の端縁よりも若干外側にはみ出すように両者を
一体化するのがよい。加硫接着は120乃至190℃の
温度で且つ0.3乃至10kg/cm2 の圧力で行なう
のがよい。
【0025】ゴムシートとして、軟質塩化ビニール樹脂
を使用する場合には、塩化ビニール樹脂のプラスチゾル
をパイル植え込み基布の非パイル面に塗布し、次いで塩
化ビニール樹脂のプラスチゾル層を加熱によりゲル化さ
せればよい。また、ゴムシートとして、ポリウレタンを
使用する場合には、二液型のポリウレタン樹脂組成物を
パイル植え込み基布の非パイル面に塗布し、次いでこの
ポリウレタン樹脂組成物層を加熱等によりキュアさせれ
ばよい。
【0026】本考案に使用するゴムシートは、基布と一
体化された状態において、低倍率の発泡体となっている
ことが、洗濯繰り返し時における波うちの発生を完全に
抑制する上で一層望ましい。ゴムシートの発泡倍率は、
一般に0.1乃至5倍、特に0.2乃至4倍の範囲にあ
るのがよい。ゴムシートの発泡は、ゴムシート形成用の
組成物中に、その加硫乃至キュア温度で分解する化学発
泡剤を含有させることにより行うことが出来る。勿論、
組成物中に予め気体状の発泡剤を含浸或いは分散させ
て、発泡を行ってもよい。
【0027】本考案のマットのパイル糸は、靴底等に付
着するダスト類を掻き落とすと共に吸着し、保持する作
用をおこなう。この作用を一層高めるために、パイル糸
にダスト吸着性油剤を塗布乃至含浸させておくことがで
きる。ダスト吸着性液体としては、流動パラフイン、ス
ピンドル油、アルキアルベンゼン油、ジエステル油、ひ
まし油等の鉱物油、合成油、植物油系の油剤や、特公昭
53−1019号公報、特公昭53−37471号公報
等に記載されている水性ダスト吸着剤をあげることがで
きる。吸着剤の塗布量は一般に1乃至100g/平方米
の範囲がよい。
【0028】以下に、本考案のマットの性能の例を示
す。各例のマットの性能試験は以下の方法により行っ
た。
【0029】(ダスト捕集テスト) 下記例1乃至5のマットを、90cm×75cmの長方
形に裁断した。これらのマットを1日延べ約700人が
出入りする事業所の玄関に各々4日間敷き、マットの重
量変化を測定し、捕集したダストの量を比較した。結果
を表1に示す。
【0030】(ダスト保持テスト) 下記例1乃至5のマットを、50cm×50cmの正方
形に裁断した。これらのマット表面に、モデル微細粉塵
(JIS8種)を3.5g均一に散布し、一夜放置後、
マット上を毎分約120歩のペースで4分間足踏みし、
その時に舞い上がる浮遊粉塵量をダストカウンターで測
定した。結果を表1に示す。
【0031】(例1) パイルとして、捲縮ナイロンモノフィラメントの束26
00デニール(1300デニールの束(単糸繊度325
デニール、一束あたり4フィラメント)を2本撚りした
もの、捲縮加工糸)を、ポリエステルフィルムヤーンに
ポリエステル綿をパンチングして成る不織布を基布とし
て、1/8ゲージ、8ステッチ、10mmパイル長の条
件でタフト化した。このタフト化物に、1.5mm厚の
NBRシートをプレスバッキングにより施した。このマ
ットを、ダストコントロールオイル加工を施すことな
く、性能試験を行った。
【0032】(例2) パイルとして、ナイロンモノフィラメントの束2600
デニール(1300デニールの束(但し、単糸繊度16
3デニール、一束あたり8フィラメント)を2本撚りし
たもの、捲縮加工糸)を、例1と同じ不織布を基布とし
て、1/8ゲージ、8ステッチ、10mmパイル長の条
件でタフト化した。このタフト化物に、1.5mm厚の
NBRシートをプレスバッキングにより施した。このマ
ットを、ダストコントロールオイル加工を施すことな
く、性能試験を行った。
【0033】(例3) パイルとして、1.7番手のビニロン糸(7番手ビニロ
ン紡績糸を4本撚したもの)を、例1と同じ不織布を基
布として、1/8ゲージ、8ステッチ、10mmパイル
長の条件でタフト化した。このタフト化物に、1.5m
m厚のNBRシートをプレスバッキングにより施した。
このマットに、ダストコントロールオイルとして、#6
0スピンドル油をロールコートにより施し、性能試験を
行った。
【0034】(例4) 例3のマットに、オイル加工を施すことなく、性能試験
を行った。
【0035】(例5) パイルとして、BCF捲縮ナイロンマルチフィラメント
2600デニール(1300デニールのマルチフィラメ
ント(但し、単糸繊度19デニール、一束あたり68フ
ィラメント)を2本撚りしたもの、撚 上下各々210
回/m、ヒートセット)を、例1と同じ不織布を基布と
して、1/8ゲージ、8ステッチ、10mmパイル長の
条件でタフト化した。このタフト化物に、1.5mm厚
のNBRシートをプレスバッキングにより施した。この
マットを、ダストコントロールオイル加工を施すことな
く、性能試験を行った。
【0036】
【表1】 (注)*は比較例である。
【0037】本考案によるマット例1は、従来の捲縮ナ
イロンパイルのマットに比してダスト捕集性に顕著に優
れており、またダストコントロール油剤を用いた従来の
マットに比して勝るとも劣らないダスト捕集性能を示し
た。更に、本考案によるマット例1は、従来の捲縮ナイ
ロンパイルのマットに比して、ダスト飛散防止性能に顕
著に優れていることが分かる。また、捲縮ナイロンモノ
フィラメントの束を使用したとしても、単糸繊度が本考
案範囲外のモノフィラメントを使用した場合(例2及び
例5)はダスト飛散防止能が本考案(例1)に比して劣
ることも理解できる。また、一般に靴拭きマットに広く
使用されているビニロン紡績糸マットの場合には、オイ
ル加工により優れたダスト捕集性及びダスト飛散防止性
が達成されるが、オイル加工を行わない場合には、ダス
ト捕集性が低く、ダストの再飛散も著しく大であるのに
対して、本考案のマットにおいては、オイル加工するこ
となしに優れたダスト捕集性とダスト飛散防止性とが達
成される。
【0038】
【考案の効果】本考案によれば、基布と、該基布に植え
込まれたマットパイルと、基布の非マット面に固着され
たゴムバッキングとからなる靴拭きマットにおいて、上
記マットパイルを、単糸繊度が200〜1000、特に
250〜1000の太デニールの捲縮ナイロンモノフイ
ラメントの束のカットパイルから構成し、且つ前記カッ
トパイルは個々のモノフィラメントにほぐされていると
ともに、該モノフィラメントの先端をランダムな方向に
指向させることにより、従来の靴拭きマットにおける諸
欠点が解消され、靴底の付着泥等の掻き落とし性とダス
ト類の吸着性及び保持性との組み合わせに優れていると
共に、水はけ性等の耐水性も良好であり、更に優れた装
飾効果ないしインテリア性を有するメンテナンスフリー
の靴拭きマットを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の靴拭きマットの一例を示す断面図であ
る。
【図2】図1のマットパイルを拡大して示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1は基布、2はマットパイル、3は基布の非パイル面、
4はゴムバッキング、5a及び5bは互いに色の異なる
繊維束、6は捲縮ナイロンモノフイラメント、7はモノ
フィラメントの先端。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基布と、該基布に植え込まれたマットパ
    イルと、基布の非マット面に固着されたゴムバッキング
    とから成る靴拭きマットにおいて、前記マットパイルが
    単糸繊度が200〜1000の太デニールの捲縮ナイロ
    モノフイラメントの束のカットパイルから成り、且つ
    前記カットパイルは個々のモノフィラメントにほぐされ
    ているとともに、該モノフィラメントの先端がランダム
    な方向に指向していることを特徴とする靴拭きマット。
  2. 【請求項2】 前記フイラメントが略三角形の断面形状
    を有するフイラメントである請求項1記載の靴拭きマッ
    ト。
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