JP2517846B2 - 高分子複合体組成物の製造方法 - Google Patents

高分子複合体組成物の製造方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は芳香族複素環ポリイミドを一成分とする、高
弾性率で且、耐熱性にも優れた高分子複合体の製法に関
し、特に主鎖中にベンソビスアゾール骨格を含む芳香族
複素環ポリイミドを含むことを特徴とする高分子複合体
組成物の製造方法に関する。
(従来の技術) 芳香族複素環ポリマーは高強度、高弾性率及び高耐熱
性素材として期待されているが、ポリイミド、ポリベン
ゾイミダゾール以外のものは未だ研究段階にある。中で
も高弾性率繊維として知られるPBTポリ−p−フェニレ
ンベンゾビスチアゾール(以下PBTと略称する)は2,5-
ジアミノベンゼン1,4−ジチオール二塩酸塩とテレフタ
ル酸とをポリリン酸中で160〜200℃の高温下に長時間反
応せしめて得られる、剛直鎖高分子であり全芳香族ポリ
アミドの一種であるポリ−p−フェニレンテレフタルア
ミド(PPTA)(ケプラー )の2倍以上の引張弾性率
(310GPa)を与える。
しかしPBTはメタンスルホン酸、クロルスルホン酸等
の強酸以外の溶媒に不溶であり、しかもかゝる溶媒は装
置の腐蝕性が強くこの点においても工業上の不利益は明
かである。
又一方、かゝる剛直高分子鎖を分子オーダーで柔軟高
分子と互いに分散させて、この高分子の剛直性を有効に
いかし、高弾性率素材を得る試み、即ち高分子複合体へ
の展開が注目されている。(公表55−50440号公報) しかしながら上記剛直鎖高分子は溶液中では液晶を形
成する為柔軟高分子と相分離を起こし易すく、少なくと
も均一分散の前提となる均一混合溶液を形成させるのに
極めて希薄な溶液(約3重量%)を必要とし、しかも前
述の様な腐蝕性の強い溶剤を用いることに変わることが
ない事からも工業的に十分有利な処法が確立出来るとは
云い難たいのである。
(本発明の目的) 本発明者等は高濃度の高分子溶液を経由して剛直高分
子が良好に分散された高弾性率素材について鋭意検討の
結果主鎖中にベンゾビスアゾール骨格を含む芳香族複素
環ポリイミドを一成分とする高分子複合体組成物におい
て、かかる目的を達成し得ることを見い出し本発明に到
ったものである。
(発明の構成) 即ち本発明はベンゾビスアゾール骨格を有する剛直棒
状高分子(A群ポリマーと以下略称する。)及び柔軟鎖
を有する高分子(B群ポリマーと以下略称する。)とが
良好な分散状態を呈する高分子複合体組成物の製造方法
に関する。
更に詳しくは、A群に属するポリマー及びB群に属す
るポリマーのいずれか一方を形成し得るモノマーを重合
せしめ、次いで他方の群ポリマーを形成し得るモノマー
を加えて重合を継続させることにより、A群ポリマーと
B群ポリマーとのポリマー組成比A/Bが重量比で1/99〜3
0/77で、A群ポリマーがB群ポリマーにブロック共重合
体化したものと、ブロック共重合体化していないB群に
属するポリマーとより構成される高分子複合体組成物を
得ることを特徴とする該高分子複合体組成物の製造方法
である。A群ポリマーは甲群と乙群より選ばれる構造単
位のそれぞれの総量が当量であって、甲群中で構造
(I)が70〜100モル%、構造(II)が30〜0モル%で
あり、乙群中で構造(III)が70〜100モル%、構造(I
V)及び/又は(V)が30〜0モル%の構造を有するも
のであり、又B群ポリマーは甲群と乙群より選ばれる構
造単位のそれぞれの総量が当量であって甲群中の構造
(I)が0〜50モル%、構造(II)が100〜50モル%で
あり、乙群中で構造(III)が0〜100モル%、構造(I
V)及び/又は(V)が100〜0モル%であるものを云
う。
甲群 N−Ar1−N (II) 乙群 式中Xは、S、ONHより選択されるいづれか、一種類以
上を表わし、又Ar1 から選択されるかいづれか一種類以上を、Ar2を表わす。こゝでy、y1、y2、y3は水素原子、アルキル
基、アルコキシ基又はハロゲン原子から選択されるいづ
れか一種類以上を、又Z、Z1、Z2は直接結合、−O−、
−CH2−、−S−、 −SO2−、 から選択される一種類以上を示す。またA群ポリマー、
B群ポリマーに於いて、構造(I)または(II)と、構
造(V)が結合している場合には、構造(I)または
(II)の末端窒素原子 −Nは水素原子と結合し−NH−の形になっていてもよ
い。
本発明に使われるモノマーとしては具体的に次の様な
化合物を挙げることが出来る。芳香族ジアミンとして
は、構造(I)を与える、2,6−(4,4′−ジアミノ−ジ
フェニル)ベンゾ〔1,2−d:4,5−d′〕ビスチアゾー
ル、2,6−(4,4′−ジアミノ−ジフェニル)ベンゾ〔1,
2−d:4,5−d′〕ビスオキサゾール、2,6−(4,4′−ジ
アミノ−ジフェニル)ベンゾ〔1,2−d:4,5−d′〕ビス
イミダゾール、構造(II)を与える、m−およびp−フ
ェニレンジアミン、2,5−ジアミノトルエン、4,4′−お
よび3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−およ
び3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−および3,
3′−チオジアニリン、4,4′−および3,3′−ジアミノ
ビフェニル、4,4′−および3,3′−ジアミノジフェニル
スルホン、ビス−(4−アミノフェニル)イソプロパ
ン、ビス−(4−アミノフェニル)ビス(トリフルオロ
メチル)メタン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,
4′−メチレンビス−(o−クロロアニリン)、4,4′−
メチレンビス−(3−メチルアニリン)、4,4′−メチ
レンビス−(2−メトキシアニリン)、4,4′−メチレ
ンビス−(2−メトキシアニリン)、4,4′−オキシビ
ス−(2−メトキシアニリン)、4,4′−オキシビス−
(2−クロロアニリン)、4,4′−チオビス−(2−メ
チルアニリン)、4,4′−チオビス−(2−メトキシア
ニリン)、4,4′−チオビス−(2−クロロアニリ
ン)、4,4′−スルホニルビス−(2−メチルアニリ
ン)、4,4′−スルホニルビス−(2−エトキシアニリ
ン)、4,4′−スルホニルビス−(2−クロロアニリ
ン)、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメトキシベ
ンジジン、3,3′−ジクロロベンジジン、2,2′−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
(BAPP)、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕スルホン、1,4-ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン等であ
る。
又芳香族テトラカルボン酸二無水物としては構造(II
I)を与えるピロメリット酸無水物、構造(IV)を与え
る3,4,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,2′−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ビ
ス(トリフルオロメチル)メタン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物等が挙
げられ、又構造(V)を与えるものとしてトリメリット
酸無水物、トリメリット酸無水物クロライド等が挙げら
れる。その際重合に使用されるアミド溶媒としては、N
−メチル−2−ピロリドン(NMP)、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン(DMI)、N,N′−ジメチルホルムア
ミド(DMF)、N,N′−ジメチルアセトアミド(DMAc)、
ヘキサメチルホスホルトリアミド(HMPA)、及びそれら
の混合溶媒等が挙げられる。以上のようなアミド溶媒中
で上記芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸を反応
させることにより、ポリアミド酸溶液が得られる。
本発明はポリイミドがその前駆体としてポリアミド酸
を経由することに着目している。本発明で使用されるポ
リアミド酸は上記甲群、乙群に示された構造を有する芳
香族ジアミン、芳香族テトラカルボン酸無水物、芳香族
モノカルボン酸、ジカルボン酸無水物をアミド系溶媒中
で反応させて製造することが出来るが、これらはいづれ
も最終的に得られるポリイミド構造に対してより柔軟性
があり、アミド系溶媒に代表される極性有機溶剤に対す
る溶解性に優れている。
本発明は耐熱性に優れ且高弾性率を有する高分子とし
てA群ポリマーと柔軟鎖を有する高分子としてB群ポリ
マーとが均一に分散する高分子複合体より構成される。
高分子複合体を形成するにあたっては、第1段階にお
いてA群ポリマー、B群ポリマーのいずれか一方を形成
し得るモノマーを重合せしめ、得られるポリアミド酸の
芳香族アミノ末端ないしは芳香族無水物末端を反応出発
点として、更に第2段階において、これらと他方の群ポ
リマーを形成し得るモノマーを加えて、重合を継続させ
る。
このようにして得られた高分子複合体は、A群に属す
るポリマーがB群に属するポリマーにブロック共重合体
化したものと、ブロック共重合体化していないB群に属
するポリマーの混合物である。
本発明法における高分子複合体はいずれも極性有機溶
剤に高濃度での溶解可能なポリアミド酸を経由する為、
湿式法により極めて容易にフィルムシート及び繊維化が
可能であり、これらのものを最終的にイミド化して本発
明の目的とするものを得ることが出来る。
又熱溶融性を有するB群ポリマーと組み合わせること
により熱溶融成形可能な高分子複合体を得ることが出来
る。この場合はイミド化して後ポリマーを回収しそれを
熱溶融成形へ供することとなる。
とりわけ熱溶融成形が可能であることは高弾性率素材
を工業的有利に得る上で大きな利点である。本発明にお
いて、A群ポリマーとB群ポリマーとのポリマー組成比
A/Bは重量比で1/99〜100/0の範囲で所望の効果を得るこ
とが出来るが熱溶融成形をも可能とする為には1/99〜30
/70の範囲が好ましい。
又かゝるポリアミド酸、ないしはポリアミド酸混合物
を閉環させる方法としては化学閉環法、熱閉環法のいづ
れでも良いが、重合度の低下の起きにくい、化学閉環法
がより好ましい。
化学閉環剤としては例えば無水酢酸−ピリジン系を挙
げることが出来る。これら化学閉環剤の使用法は成形の
処法によって異なるが、湿式成形法においてはポリアミ
ド酸溶液より湿式成形して得られる成形体を化学閉環剤
に浸漬させて閉環させる方法が挙げられ、この際、ポリ
アミド酸中に閉環反応が急激に起こらぬ程度にあらかじ
め化学閉環剤を添加しても良い。
又熱溶融成形においては重合終了時に所定量の化学閉
環剤を添加して溶液中で閉環反応を進行せしめ、得られ
たイミド化ポリマーを沈殿回収する方法を挙げることが
出来る。
又成形体に対する延伸、熱処理等の後処理は弾性率を
向上する上で好ましい。
(実施例) 以下、実施例によりさらに本発明を詳細に説明する。
ポリアミド酸の重合は窒素気流下、室温で行った。また
ポリアミド酸の対数粘度ηinhは、ポリマー濃度0.5g/dl
又は0.2g/dlとなるようにNMPで希釈し、30℃で測定し
た。
なお、2,6−(4,4′−ジアミノ−ジフェニル)ベンゾ
〔1,2−d:4,5−d′〕ビスチアゾールをDAPBT、ピロメ
リット酸二無水物をPMDA、N−メチル−2−ピロリドン
をNMPと略する。
又2,2′−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパンをBAPP、2,2′,3,3′−ジフェニルテト
ラカルボン酸二無水物をDPDAと略す。
参考例−1 BAPP4.5128g(11ミリモル)をNMP20mlに溶解し、この
溶液にDPDA3.2425g(11ミリモル)をNMP20mlと伴に加え
重合を開始させた。重合3hr後にηinh2.07(0.2g/dl)
の粘稠なポリアミド酸溶液を得た。
参考例−2 参考例−1で得られるポリアミド酸溶液にアミド結合
当量に対し4倍当量の無水酢酸及び0.3倍当量のピリジ
ンを加え室温下で15hr閉環反応を行ない均一なポリイミ
ド溶液を得た。この溶液にメタノールを滴下し粉状にポ
リイミドを析出させ、洗浄過をくりかえし減圧乾燥后
ηinh1.35(0.2g/dl)のポリイミドを得た。
参考例−3 BAPP8.4039g(20.5ミリモル)をNMP40mlに溶解しこの
溶液に無水トリメリト酸クロライド4.2797g(20.3ミリ
モル)をNMP40mlと伴に加え重合を開始させた。1hr反応
後トリエチルアミン4.3ml(30.9ミリモル)を加え更に2
hr反応を継続させηinh2.79(0.2g/dl)の粘稠なポリア
ミド酸溶液を得た。
参考例−4 参考例−3で得られるポリアミド酸溶液にアミド結合
当量に対し、4倍当量の無水酢酸及び0.3倍当量のピリ
ジンを加え室温下で15hr閉環反応を行ない均一なポリア
ミドイミド溶液を得た。この溶液にメタノールを滴下し
粉状にポリイミドを析出させ、洗浄過をくりかえし、
減圧乾燥后、ηinh2.07(0.2g/dl)のポリアミドイミド
を得た。
参考例−5 DAPBT8.0923(21.6ミリモル)をNMP50ml中にスラリー
化させ、この中にPMDA(21.7ミリモル)をNMP45mlと伴
に加え重合を開始させた。重合15hr後にηinh2.50(0.2
g/dl)の粘稠なポリアミド酸溶液を得た。
参考例−6 参考例−5で得られるポリアミド酸溶液にアミド結合
当量に対し4倍当量の無水酢酸及び0.3倍当量のピリジ
ンを加え閉環反応を開始させた。約15分后反応系は均一
系より析出系となった。15hr反応させて後このスラリー
をメタノールで洗浄過をくりかえし、減圧乾燥し、NM
P不溶のポリイミド粉末を得た。
実施例−1 BAPP2.4601g(6ミリモル)をNMP15mlに溶解しこの溶
液にDPDA1.7550g(6ミリモル)をNMP15mlと伴に加え重
合を開始させた。3hr反応時点でηinh、1.14(0.2g/d
l)の粘稠なポリアミド酸溶液を得た。この段階でDAPBT
4.9434g(13.2ミリモル)及びPMDA2.9061g(13.3ミリモ
ル)を60mlのNMPと伴に加え15hr反応しηinh2.32(0.2g
/dl)の粘稠なポリアミド酸溶液を得た。
実施例−2 実施例−1で得られるポリアミド酸溶液にアミド結合
当量に対し、4倍当量の無水酢酸及び0.3倍当量のピリ
ジンを加え室温下で閉環反応を開始させた。約15分后に
反応系は均一系より析出系となった。15hr反応させて後
このスラリーをメタノールで洗浄過をくりかえし、減
圧乾燥しポリイミド粉末を得た。
この粉末4gを200mlのNMP中に分散させ1hr、120℃熱抽
出を行ない、3.6gのNMP不溶物を回収した。
この事より実施例−1の反応において実質的にブロッ
ク化反応が形成されることが確認された。
実施例−3(A/B=20/80の高分子複合体粉末の製造) 実施例1で得られるポリアミド酸溶液55.40gに参考例
−1に示される処法でつくられる。16.0重量%のポリア
ミド酸溶液94.9gを加え均一な混合溶液を得た。
かゝる混合溶液にアミド結合当量に対し、4倍当量の
無水酢酸及び0.3倍当量のピリジンを加え閉環反応を開
始させた。約20分后に反応系は均一系より析出系となっ
た。このスラリーをメタノールで洗浄過をくりかえ
し、減圧乾燥し、ポリイミド粉末を得た。
この粉末4gを200mlのNMP中に分散させ1hr、120℃熱抽
出を行ない1.4gのNMP不溶物を回収した。
この事より得られるポリイミドは剛直棒状ポリイミド
が柔軟ポリイミド鎖で実質的にブロック化されたものと
柔軟ポリイミドとの混合組成物であることが確認され
た。
実施例−4 BAPP3.0765g(7.5ミリモル)をNMP15mlに溶解しこの
溶液に無水トリメリット酸クロライド1.5610g(7.5ミリ
モル)をNMP15mlと伴に加え、重合を開始させた。1hr反
応後トリエチルアミン1.6ml(11.5ミリモル)を加え、
更に2hr反応の時点でηinh1.34(0.2g/dl)の粘稠なポ
リアミド酸溶液を得た。
この段階でDAPBT5.1688g(13.8ミリモル)及びPMDA3.
0391g(13.9ミリモル)を60mlのNMPと伴に加え15hr反応
しηinh2.38(0.2g/dl)の粘稠なポリアミド酸溶液を得
た。
実施例−5 実施例−4で得られるポリアミド酸溶液にアミド結合
当量に対し4倍当量の無水酢酸及び0.3倍当量のピリジ
ンを加え室温下で閉環反応を開始させた。約5分后に反
応系は均一系より析出系となった。
15hr反応させて後、このスラリーをメタノールで洗
浄、過をくりかえし、減圧乾燥し、ポリイミド粉末を
得た。
この粉末4gを200mlのNMP中に分散させ、1hr、120℃熱
抽出を行ない3.8gのNMP不溶部を回収した。
この事より実施例−4の反応において実質的にブロッ
ク化反応が形成されることが確認された。
実施例−6(A/B=20/80の高分子複合体粉末の製造) 実施例−4で得られるポリアミド酸溶液50.65gに、参
考例−3に示される処法でつくられる14.2重量%のポリ
アミド酸溶液98.9gを加え均一な混合溶液を得た。
かゝる混合溶液にアミド結合当量に対し4倍当量の無
水酢酸及び0.3倍当量のピリジンを加え閉環反応を開始
させた。約5分后に反応系は均一系より析出系となっ
た。
15hr反応させて後このスラリーをメタノールで洗浄、
過をくりかえし、減圧乾燥し、ポリイミド粉末を得
た。
この粉末4gを200mlのNMP中に分散させ1hr、120℃熱抽
出を行ない、1.3gのNMP不溶物を回収した。
この事より、得られるポリイミドは剛直棒状ポリイミ
ドが柔軟ポリイミド鎖で実質的にブロック化されたもの
と柔軟ポリイミドとの混合組成物であることが確認され
た。
実施例 参考例−2、4、実施例−3、6の処法でつくられた
ポリイミド粉末を350℃、80kg/cm2の条件で8分間熱プ
レスを行ない、厚み200μのシートを得た。このシート
を5mm幅×40mm長さの短ザク状に切りぬいて引張試験を
行ない、引張り弾性率を測定した。(引張試験機INTESC
O社1M−20) 結果は表−1に示される。
〔発明の効果〕 本発明の高分子複合体は溶融成形可能であり、これよ
り高弾性率を有する成形品を得ることが出来る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A群に属するポリマー及びB群に属するポ
    リマーのいずれか一方を形成し得るモノマーを重合せし
    め、次いで他方の群ポリマーを形成し得るモノマーを加
    えて重合を継続させることにより、A群ポリマーとB群
    ポリマーとのポリマー組成比A/Bが重量比で1/99〜30/77
    で、A群ポリマーがB群ポリマーにブロック共重合体化
    したものと、ブロック共重合体化していないB群に属す
    るポリマーとより構成される高分子複合体組成物を得る
    ことを特徴とする該高分子複合体組成物の製造方法。 A群ポリマーは甲群と乙群より選ばれる構造単位のそれ
    ぞれの総量が当量であって、甲群中で構造(I)が70〜
    100モル%、構造(II)が30〜0モル%であり、乙群中
    で構造(III)が70〜100モル%、構造(IV)及び/又は
    (V)が30〜0モル%の構造を有するものであり、又B
    群ポリマーは甲群と乙群より選ばれる構造単位のそれぞ
    れの総量が当量であって甲群中の構造(I)が0〜50モ
    ル%、構造(II)が100〜50モル%であり、乙群中で構
    造(III)が0〜100モル%、構造(IV)及び/又は
    (V)が100〜0モル%であるものを云う。 甲群 N−Ar1−N (II) Z群 式中Xは、S、OまたはNHより選択されるいずれか、一
    種類以上を表わし、又Ar1または から選択されるいずれか一種類以上をAr2を表わす。ここでy、y1、y2、y3は水素原子、アルキル
    基、アルコキシ基又はハロゲン原子から選択されるいず
    れか一種類以上を、又、Z、Z1、Z2は直接結合、−O
    −、−CH2−、−S−、 から選択される一種類以上を示す。 またA群ポリマー及びB群ポリマーに於いて、構造
    (I)または(II)と、構造(V)が結合している場合
    には、構造(I)または(II)の末端窒素原子−Nは
    水素と結合し−NH−の形になっていてもよい。
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