JP2516147B2 - テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン誘導体及びそれを有効成分とする糖尿病性合併症治療薬 - Google Patents

テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン誘導体及びそれを有効成分とする糖尿病性合併症治療薬

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JP2516147B2 JP4193074A JP19307492A JP2516147B2 JP 2516147 B2 JP2516147 B2 JP 2516147B2 JP 4193074 A JP4193074 A JP 4193074A JP 19307492 A JP19307492 A JP 19307492A JP 2516147 B2 JP2516147 B2 JP 2516147B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルドース還元酵素
(アルドースリダクターゼ)阻害作用を有する、新規テ
トラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ
−3′−ピロリジン誘導体及びそれを有効成分とする糖
尿病性合併症治療薬に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平2−164880号公報には、下
記化3で表されるスピロイソキノリンピロリジンテトラ
オン系化合物及びイソキノリン部分のベンゼン環がチオ
フェン,ピリジン又はフラン環で置き換えられている類
似化合物が開示され、それらはアルドースリダクターゼ
阻害作用を有すると述べられている。本発明の化合物
は、後記化5から明らかなように、上記公開公報の化合
物の基本骨格とは構造的に全く異なる骨格であるピロロ
〔1,2−a〕ピラジンを基本骨格としている点で、こ
れら化合物とは明らかに異なっている。
【0003】
【化3】
【0004】〔式中、R1 及びR2 は、独立して、水
素,炭素数1〜6のアルキル,ハロゲン,炭素数1〜6
の低級アルコキシ,トリフルオロメチル,低級アルキル
チオ(低級アルキルの炭素数1〜6),ジアルキルアミ
ノ(アルキルの炭素数1〜6),ニトロ,アリール又は
アリール(低級アルキル)オキシ(アリールの炭素数6
〜10、低級アルキルの炭素数1〜6)、R3 は水素,
炭素数1〜6の低級アルキル,アリール(低級アルキ
ル)又はハロゲン置換アリール(低級アルキル)(アリ
ールの炭素数6〜10、低級アルキルの炭素数1〜
6),アシル又は化4:
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R4 は炭素数1〜3の低級アルキ
レンを意味する)で示される複素環(低級アルキル)、
Xは炭素数1〜3の低級アルキレン,酸素,イオウ又は
窒素、Y及びZは酸素又はイオウ、M及びWはカルボニ
ル,チオカルボニル,スルホニル,スルホキソ又は炭素
数1〜2の低級アルキレンを意味する;ただし、Xが窒
素である場合、M及びWは両方が低級アルキレンではな
い〕
【0007】
【発明が解決しようとする課題】糖尿病の治療は、イン
スリンや経口血糖降下剤の投与により対症的に行われて
いるものの、完全治癒は難しく、罹病期間が長くなる
と、多彩な合併症(白内障,網膜症,角膜症,神経障
害,腎症など)が惹起されてくる。したがって、今日的
な糖尿病の治療の最大の目的は糖尿病性合併症の発症や
進展をいかに阻止するかにある。
【0008】糖尿病性合併症発症の機序の一つとして、
ポリオール代謝(ソルビトール代謝)の異常が考えられ
ている。アルドースリダクターゼは、ポリオール代謝経
路の主要酵素で、グルコースをソルビトールに変換する
酵素である。糖尿病患者では、血液中グルコース濃度の
上昇に伴い、血管,末梢神経,レンズ,網膜,腎などの
組織へのグルコースの取り込みが健常人に比べて増加す
る。そのために、アルドースリダクターゼによるポリオ
ール代謝が活発となり、ソルビトール産生量が増加し、
ソルビトールの組織内蓄積が進行する。その結果、組織
内浸透圧が上昇し、水分貯留を惹起するため、細胞機能
の障害が生じ、糖尿病性合併症の発症を来すと言われて
いる〔例えばP.F.ケーダーら, Ann. Rev. Pharmacol. T
oxicol.,25, 691 〜714 (1985)参照〕。
【0009】したがって、アルドースリダクターゼ阻害
作用を有する化合物が糖尿病性合併症の予防,治療に有
効であると考えられ、世界中で各種タイプの化合物の研
究開発が行われている。現在、わずかに2種のアルドー
スリダクターゼ阻害剤、即ちN−〔〔6−メトキシ−5
−(トリフルオロメチル)−1−ナフタレニル〕チオキ
ソメチル〕−N−メチルグリシン〔一般名:トルレスタ
ット(Tolrestat);例えば Merck Index,第11版,9451
(1989)参照〕と(E,E)−5−(2−メチル−3−
フェニル−2−プロペニリデン)−4−オキソ−2−チ
オキソ−3−チアゾリジン酢酸〔一般名:エパルレスタ
ット(Epalrestat);例えば Merck Index,第11版,35
56 (1989)参照〕が一部の国で市販されている。しかし
ながら、これらの効力はかならずしも十分なものではな
く〔後記試験例及びN.シマード−ジュクェスンら,Meta
b. Clin. Exp., 34, 885 〜892 (1985)参照〕、より強
力なアルドースリダクターゼ阻害作用を有し、かつ毒性
の低い新規化合物の開発が望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、強力なア
ルドースリダクターゼ阻害活性を有し、かつ毒性の低い
化合物を得るべく鋭意研究を重ねた結果、テトラヒドロ
ピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピ
ロリジン骨格を有する化合物群がその要件を満たすこと
を見出し、本発明を完成した。
【0011】本発明によれば、下記化5で表されるテト
ラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−
3′−ピロリジン誘導体及びその生理的に許容される塩
類並びにそれを有効成分とする糖尿病性合併症治療薬が
提供される。
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R1 及びR2 は、同一又は異なっ
て、それぞれ水素原子,ハロゲン原子,トリフルオロメ
チル基,低級アルキル基,低級アルコキシ基又はニトロ
基を意味し、R3 は水素原子,ハロゲン原子又は低級ア
ルキル基を意味する。)
【0014】前記化5で表される化合物の生理的に許容
される塩類としては、ナトリウム,カリウム,アンモニ
ウム塩等の無機塩基との塩類及びイソプロピルアミン,
ジエチルアミン,エタノールアミン,トリエタノールア
ミン,ピペリジン,リジンとの塩等の有機塩基との塩類
が挙げられる。
【0015】化5で表される化合物及びその塩は水和物
又は溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの
水和物,溶媒和物もまた本発明の化合物に包含される。
【0016】前記化5の化合物は、少なくとも1個の不
斉炭素原子(ピロリジン環3′位のスピロ炭素原子)を
有するので、数種の立体異性体が存在しうる。これらの
立体異性体,それらの混合物及びラセミ体は本発明の化
合物に包含される。前記化5において、R1 ,R2 及び
3 が不斉炭素原子を持たない基である化合物の場合、
一方のエナンチオマーは、他方のエナンチオマーよりも
アルドースリダクターゼ阻害作用が強い。
【0017】本明細書における用語を以下に説明する。
「低級」とは、特に断らない限り、1〜6個の炭素原子
を意味する。低級アルキル基及び低級アルコキシ基は、
直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよい。
【0018】「ハロゲン原子」とは、フッ素,塩素,臭
素,ヨウ素を意味する。「低級アルキル基」の具体例と
しては、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブ
チル,イソブチル,ペンチル,ヘキシル等が挙げられる
が、炭素原子数1〜3のものが好ましい。「低級アルコ
キシ基」の具体例としては、メトキシ,エトキシ,プロ
ポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,イソブトキシ,ペ
ンチルオキシ,ヘキシルオキシ等が挙げられるが、炭素
原子数1〜3のものが好ましい。
【0019】前記化5において、下記化6
【化6】
【0020】で表される基の具体例としては、ベンジ
ル,2−ブロモベンジル,2−クロロベンジル,2−フ
ルオロベンジル,3−ブロモベンジル,3−クロロベン
ジル,3−フルオロベンジル,4−ブロモベンジル,4
−クロロベンジル,4−フルオロベンジル,4−ヨード
ベンジル,4−ブロモ−3−クロロベンジル,4−ブロ
モ−2−フルオロベンジル,4−クロロ−2−フルオロ
ベンジル,2,4−ジクロロベンジル,3,4−ジクロ
ロベンジル,3,5−ジクロロベンジル,2,4−ジブ
ロモベンジル,3,4−ジブロモベンジル,3,5−ジ
ブロモベンジル,2,4−ジフルオロベンジル,2−フ
ルオロ−4−ヨードベンジル,4−トリフルオロメチル
ベンジル,4−メチルベンジル,4−メトキシベンジ
ル,3,4−ジメトキシベンジル,2,4−ジメトキシ
ベンジル,4−ニトロベンジル等が挙げられる。
【0021】本発明の化合物のうちで好適なものは、前
記化5においてR3 が水素原子若しくはハロゲン原子又
は7位のメチル基である化合物及びその生理的に許容さ
れる塩類である。
【0022】更に好適な化合物は、前記化5においてR
1 及びR2 が同一又は異なって水素原子又はハロゲン原
子であり、R3 が水素原子若しくはハロゲン原子又は7
位のメチル基である化合物及びその生理的に許容される
塩類である。
【0023】更に好適な別の化合物は、前記化5におい
てR1 が炭素原子数1〜3のアルキル基又は炭素原子数
1〜3のアルコキシ基であり、R2 が水素原子であり、
3 が水素原子若しくはハロゲン原子又は7位のメチル
基である化合物及びその生理的に許容される塩類であ
る。
【0024】特に好適な化合物は、前記化5においてR
1 が水素原子又はハロゲン原子であり、R2 がハロゲン
原子であり、R3 が水素原子である化合物である。
【0025】化5の化合物の立体異性に関しては、ラセ
ミ体及び他方のエナンチオマーよりも強いアルドースリ
ダクターゼ阻害作用を有するエナンチオマーが好まし
い。
【0026】特に好適な化合物としては、次の化合物及
びそのエナンチオマーで、他方のエナンチオマーよりも
強いアルドースリダクターゼ阻害作用を有するものが挙
げられる。
【0027】2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1,2′,3,5′−テトラオン,
【0028】2−(3,4−ジクロロベンジル)−
〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕
ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,
2′,3,5′−テトラオン,
【0029】2−(4−ブロモベンジル)−〔1,2,
3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−
4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,2′,3,5′
−テトラオン,及び
【0030】2−(4−クロロ−2−フルオロベンジ
ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1,2′,3,5′−テトラオン.
【0031】最も好ましい化合物は、下記化7で表され
る化合物である。
【化7】
【0032】最も好ましい化合物の具体例として、次の
化合物が挙げられる。
【0033】2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1,2′,3,5′−テトラオン,及び
【0034】以下の比旋光度を有する2−(4−ブロモ
−2−フルオロベンジル)−〔1,2,3,4−テトラ
ヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−
3′−ピロリジン〕−1,2′,3,5′−テトラオン
のエナンチオマー: [α]D 27.5=+1.96°(c=1.02,酢酸エチル); [α]D 28=−7.6°(c=1.02,メタノール);及び [α]405 28=−33.0°(c=1.02,メタノール).
【0035】本発明に含まれる化合物の具体例として、
後記実施例の化合物に加えて、次の化合物及びそのエナ
ンチオマーが挙げられる。
【0036】2−(2−フルオロ−4−ヨードベンジ
ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1,2′,3,5′−テトラオン,
【0037】2−(4−ブロモ−3−クロロベンジル)
−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−
a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,
2′,3,5′−テトラオン,
【0038】2−(2,4−ジブロモベンジル)−
〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕
ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,
2′,3,5′−テトラオン,
【0039】2−(3,4−ジブロモベンジル)−
〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕
ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,
2′,3,5′−テトラオン,
【0040】2−(3,5−ジブロモベンジル)−
〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕
ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,
2′,3,5′−テトラオン,及び
【0041】2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−7−メチル−〔1,2,3,4−テトラヒドロピ
ロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロ
リジン〕−1,2′,3,5′−テトラオン.
【0042】本発明の化合物は、例えば以下の方法によ
り製造することができる。
【0043】製法(a)―― 前記化5で表される化合物は、下記化8
【化8】
【0044】(式中、R3 は前掲に同じものを意味し、
4 はカルボキシル基の保護基を意味し、Xはハロゲン
原子を意味する。)で表される化合物と下記化9
【0045】
【化9】
【0046】(式中、R1 及びR2 は前掲に同じものを
意味する。)で表される化合物とを反応させることによ
り製造することができる。
【0047】前記化8においてR4 で表される「カルボ
キシル基の保護基」とは、ペプチド合成の分野で常用さ
れる加水分解あるいは加水素分解により脱離しうる保護
基を意味し、前者の例としてはメチル,エチル,プロピ
ルのような低級アルキル基が、後者の例としてはベンジ
ル,4−メトキシベンジル,4−ニトロベンジル等が挙
げられる。なお、加水素分解には接触還元及び接触水素
移動還元(catalytictransfer hydrogenation)等が含
まれる。
【0048】前記化8で表される化合物と化9で表され
る化合物との反応は通常、反応に悪影響を及ぼさない溶
媒中で行われる。使用する溶媒は、原料化合物の種類等
に従って適宜選択されるべきであるが、例えばベンゼ
ン,トルエンのような芳香族炭化水素類、ジクロロメタ
ン,クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、テト
ラヒドロフラン,ジオキサンのようなエーテル類、ジメ
チルホルムアミド等が挙げられ、これらの溶媒はそれぞ
れ単独で、あるいは2種以上混合して用いられる。本反
応は塩基の存在下に行うことが好ましく、塩基の具体例
としては、トリエチルアミン,トリブチルアミン,ジイ
ソプロピルエチルアミン,N−メチルモルホリン,ピリ
ジン,N,N−ジメチルアニリンのような有機塩基及び
炭酸アルカリ(例えば炭酸ナトリウム,炭酸カリウ
ム),重炭酸アルカリ(例えば重炭酸ナトリウム,重炭
酸カリウム)のような無機塩基が挙げられるが、化9の
化合物の過剰量で兼ねることもできる。反応温度は用い
る原料化合物の種類等により異なるが、通常約0℃ない
し約100 ℃、好ましくは約25℃ないし約70℃である。ま
た、化9の化合物は酸付加塩の形で使用し、反応系中で
遊離塩基を生成させてもよい。
【0049】前記化9で表される化合物は市販されてい
るか、あるいは自体公知の方法により製造することがで
きる。化8で表される化合物は新規物質で、例えば下記
化10で示される方法により製造することができる。
【0050】
【化10】
【0051】(式中、R3 ,R4 及びXは前掲に同じも
のを意味し、R5 は tert-ブチル基又は加水素分解によ
り脱離しうる基を意味し、Yはハロゲン原子を意味す
る。ただし、R4 が加水素分解により脱離しうる保護基
であるとき、R5 は tert-ブチル基を意味する。)
【0052】前記化10の各工程について以下に詳述す
る。
【0053】(工程1)―― 式(I)の化合物は、例えばJ. Med. Chem., 21, 962
〜964 (1978)に記載の方法に従って製造することができ
る。
【0054】式(I)の化合物と式(II)の化合物との
反応は通常、塩基の存在下、適当な溶媒中で行われる。
溶媒の具体例としては、シクロヘキサン,ベンゼン,ト
ルエン,キシレン,テトラヒドロフラン,ジオキサン,
メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール,ピ
リジン,ジメチルホルムアミド等が挙げられる。塩基の
具体例としては、アルカリ金属(例えばリチウム,ナト
リウム,カリウム),アルカリ金属の水素化物(例えば
水素化ナトリウム),水酸化アルカリ(例えば水酸化ナ
トリウム,水酸化カリウム),炭酸アルカリ(例えば炭
酸ナトリウム,炭酸カリウム),重炭酸アルカリ(例え
ば重炭酸ナトリウム,重炭酸カリウム),アルカリ金属
アルコキシド(例えばナトリウムメトキシド,ナトリウ
ムエトキシド,カリウム tert-ブトキシド)等が挙げら
れる。反応温度は通常、約−10℃ないし約150 ℃であ
る。
【0055】(工程2)―― 式(III)においてR5 で表される「加水素分解により脱
離しうる基」とは、ベンジル,4−ニトロベンジル,4
−メトキシベンジルのような接触還元又は接触水素移動
還元により容易に脱離しうる基を意味する。
【0056】式(III)の化合物のR5 が tert-ブチル基
であるときは、ジクロロメタン,クロロホルムのような
適当な溶媒中、トリフルオロ酢酸で処理することにより
式(IV)の化合物を得ることができる。反応温度は通
常、約25℃ないし約50℃である。
【0057】式(III)の化合物のR5 が加水素分解によ
り脱離しうる基であるときは、適当な溶媒中でラネーニ
ッケル,パラジウム−炭素等の触媒の存在下、水素と反
応させるか、あるいはパラジウム−炭素等の触媒の存在
下、水素供与体(例えばギ酸アンモニウム,シクロヘキ
セン)と反応させることにより式(IV)の化合物を得る
ことができる。使用する溶媒の具体例としては、水,メ
タノール,エタノール,酢酸,ジオキサン,テトラヒド
ロフラン等が挙げられる。反応温度は通常、約25℃ない
し約80℃であり、常圧又は加圧下に行われる。
【0058】(工程3)―― 式(IV)の化合物又はそのカルボキシル基における反応
性誘導体とアンモニアとを、通常のアミド化反応条件下
に反応させることにより式(V)の化合物を得ることが
できる。
【0059】式(IV)の化合物のカルボキシル基におけ
る反応性誘導体としては、酸クロリド,活性エステル
(例えばN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル,N−
ヒドロキシフタルイミドエステル)等が挙げられる。式
(IV)の化合物自体を用いる場合には、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド,1−エチル−3−(3−ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩,N,N′−カル
ボニルジイミダゾールのような縮合剤の存在下に反応さ
せることができる。本反応は通常、適当な溶媒中で行わ
れ、溶媒の具体例としては、ベンゼン,トルエン,ジク
ロロメタン,クロロホルム,テトラヒドロフラン,ジオ
キサン,アセトニトリル,ジメチルホルムアミド等が挙
げられる。反応温度は通常、約0℃ないし約150 ℃であ
る。
【0060】(工程4)―― 工程3で得られた式(V)の化合物を塩基の存在下に閉
環させることにより式(VI)の化合物を得ることができ
る。本反応は、後記製法(b)と同様の塩基及び溶媒を
用いて行うことができる。反応温度は通常、約−20℃な
いし約60℃である。
【0061】(工程5)―― 工程4で得られた式(VI)の化合物と、式:CX3CO
Z(ここに、Xは前掲に同じものを意味し、Zは塩素,
臭素のようなハロゲン原子を意味する)で表されるトリ
ハロゲノ酢酸ハライド又は式:(CX3CO)2O(ここ
に、Xは前掲に同じものを意味する)で表されるトリハ
ロゲノ酢酸無水物とを、無溶媒下又は溶媒中で反応させ
ることにより、化8の化合物を得ることができる。溶媒
としては、例えばジクロロメタン,クロロホルム,ジエ
チルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン等が挙
げられる。本反応は、塩基の存在下に行ってもよく、塩
基の具体例としては、トリエチルアミン,ピリジン,
N,N−ジメチルアニリンのような有機塩基、炭酸ナト
リウム,炭酸カリウム,重炭酸ナトリウム,重炭酸カリ
ウムのような無機塩基が挙げられる。反応温度は通常、
約25℃ないし約150 ℃である。
【0062】製法(a)において、化8の化合物及び/
又は化9の化合物が1個以上の不斉炭素原子を有すると
き、その不斉炭素原子に関する立体配置は、生成物であ
る化5の化合物において保持されている。即ち、ラセミ
体である化8の化合物及び化9の化合物からは、ラセミ
体である化5の化合物が得られ、特定の立体配置を有す
る化8の化合物及び化9の化合物からは、同じ立体配置
を有する化5の化合物が得られる。
【0063】化8において、R3 が水素原子である化合
物のエナンチオマーは、例えば下記化11における工程
3の生成物(XI)を2種のエナンチオマーに分離し、次
いで工程4により式(VI′)の化合物に変換した後、前
記化10の工程5に従って製造することができる。式
(XI)の化合物の各エナンチオマーへの分割は、例えば
光学活性酸を用い常法に従ってジアステレオマー塩を形
成させた後、2種のジアステレオマー塩に分離し、次い
でこれを遊離塩基に変換させることにより行われる。光
学分割剤として使用する光学活性酸としては、例えば
(+)−ショウノウ酸,(1S)−(+)−又は(1
R)−(−)−ショウノウ−10−スルホン酸, L−
(+)−又はD−(−)−酒石酸,L−ピログルタミン
酸,(S)−(−)−又は(R)−(+)−リンゴ酸,
リン酸水素(S)−(+)−又は(R)−(−)−1,
1′−ビナフチル−2,2′−ジイル,(−)−又は
(+)−2′−ニトロタルトラニル酸,D−(+)−タ
ルトラニル酸,(−)−ジベンゾイル−L−酒石酸,
(+)−ジベンゾイル−D−酒石酸,(−)−ジアセチ
ル−L−酒石酸等が挙げられる。
【0064】
【化11】
【0065】(式中、R4 は前掲に同じものを意味し、
6 はベンジルオキシカルボニル基又は tert-ブトキシ
カルボニル基を意味し、R7 はカルボキシル基の保護基
を意味する。ただし、R6 がベンジルオキシカルボニル
基であるとき、R4 は加水分解により脱離しうる保護基
である。)
【0066】前記化11の各工程について以下に説明す
る。
【0067】(工程1)―― 式(VII)の化合物は、Chem. Ind. (London), 1980, 541
〜542 に記載の方法に従って製造される2−アミノ−
2−シアノ酢酸エステルのアミノ基を常法に従って保護
することにより得ることができる。
【0068】式(VII)の化合物と式(VIII)の化合物と
の反応は、前記化10における工程1と同様にして行う
ことができる。
【0069】(工程2)―― 式(IX)の化合物から式(X)の化合物への変換は、ニ
トリルをアミドに加水分解する自体公知の方法、例えば
Synthesis, 1980, 243 〜244 に記載の方法と同様にし
て行われる。
【0070】(工程3)―― 式(X)の化合物から式(XI)の化合物への変換は、前
記化10における工程2と同様にして行うことができ
る。
【0071】(工程4)―― 式(XI)の化合物から式(VI′)の化合物への変換は、
例えば J. Med. Chem., 21, 962 〜964 (1978)に記載の
方法と同様にして行われる。
【0072】製法(b)―― 前記化5で表される本発明の化合物はまた、下記化12
【0073】
【化12】
【0074】(式中、R1 ,R2 及びR3 は前掲に同じ
ものを意味し、R41はカルボキシル基の保護基又は光学
活性アルコールのアルキル残基を意味する。ただし、R
41が光学活性アルコールのアルキル残基であるとき、テ
トラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン環の4位の炭
素原子の立体配置はS又はRである。)で表される化合
物を塩基の存在下に閉環させることによっても製造する
ことができる。
【0075】前記化12におけるR41で表される光学活
性アルコールのアルキル残基とは、不斉炭素原子を1個
以上有する光学活性アルコールから水酸基が除かれた基
を意味し、例えば(−)−又は(+)−メンチル,
(−)−又は(+)−1−フェニルエチル,(−)−又
は(+)−2−ブチル,(−)−ボルニル等が挙げられ
る。
【0076】本閉環反応は通常、適当な溶媒中で行われ
る。溶媒の具体例としては、ベンゼン,トルエンのよう
な芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル,テトラヒドロ
フラン,ジオキサンのようなエーテル類、ジメチルホル
ムアミド等が挙げられる。本反応に使用する塩基の具体
例としては、アルカリ金属(例えばリチウム,ナトリウ
ム,カリウム),アルカリ土類金属(例えばカルシウ
ム),アルカリ金属の水素化物(例えば水素化ナトリウ
ム),アルカリ土類金属の水素化物(例えば水素化カル
シウム),水酸化アルカリ(例えば水酸化ナトリウム,
水酸化カリウム),炭酸アルカリ(例えば炭酸ナトリウ
ム,炭酸カリウム),重炭酸アルカリ(例えば重炭酸ナ
トリウム,重炭酸カリウム),アルカリ金属アルコキシ
ド(例えばナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシ
ド,カリウム tert-ブトキシド),有機リチウム化合物
〔例えばリチウムビス(トリメチルシリル)アミド,リ
チウムジイソプロピルアミド,n-ブチルリチウム〕,有
機酸塩(例えば酢酸ナトリウム),有機塩基(例えばト
リエチルアミン,ピリジン,ルチジン,1,8−ジアザ
ビシクロ〔5.4.0〕ウンデカン)等が挙げられる。
反応温度は通常、約−78℃ないし約25℃であり、好まし
くは約−78℃ないし約−20℃である。
【0077】前記化12においてR41がR4 、即ちカル
ボキシル基の保護基である化合物(化12′の化合物)
は新規物質で、例えば下記化13で示される方法により
製造することができる。
【0078】
【化13】
【0079】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5
は前掲に同じものを意味する。ただし、R4 が加水素分
解により脱離しうる保護基であるとき、R5 は tert-ブ
チル基を意味する。)
【0080】前記化13の各工程について以下に説明す
る。
【0081】(工程1)―― 本工程は、前記化10における工程5と同様にして行う
ことができる。
【0082】(工程2)―― 本工程は、製法(a)と同様にして行うことができる
が、不活性雰囲気中で行うことが好ましい。
【0083】(工程3)―― 式(XIII)の化合物と式(II)の化合物とを、前記化1
0における工程1と同様に反応させることにより式(XI
V)の化合物を得ることができる。本工程は不活性雰囲気
中で行うのが好ましい。
【0084】(工程4)―― 式(XIV)の化合物を、前記化10における工程2と同様
に処理することにより式(XV)の化合物に変換すること
ができる。
【0085】(工程5)―― 式(XV)の化合物又はそのカルボキシル基における反応
性誘導体とアンモニアとを、前記化10における工程3
と同様に反応させることにより、化12′の化合物を得
ることができる。
【0086】化12においてR41が光学活性アルコール
のアルキル残基である化合物(化12'a及び化12'bの
化合物)は新規物質で、例えば下記化14に示す方法に
よって製造することができる。
【0087】
【化14】
【0088】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5
は前掲に同じものを意味し、R8 は光学活性アルコール
のアルキル残基を意味する。)
【0089】前記化14の各工程について以下に説明す
る。
【0090】(工程1)―― 式(I)の化合物と式:R8 OH(式中、R8 は前掲に
同じものを意味する)で表される化合物との反応は通
常、触媒の存在下に行われる。触媒の具体例としては、
硫酸,ベンゼンスルホン酸,p−トルエンスルホン酸,
ナトリウム,カリウム,ナトリウムメトキシド,チタン
酸テトラエチル等のエステル交換反応に使用される触媒
が挙げられる。反応温度は、通常約25℃ないし約200
℃、好ましくは約100 ℃ないし約200 ℃である。
【0091】〔化合物(I′) から化合物(XIV′)へ
の変換〕―― 本変換は、前記化13における工程1ないし工程3と同
様にして行うことができる。
【0092】〔化合物(XIV′)の各ジアステレオマー
への分離〕―― 先の工程において、化合物(XIV′)は2種のジアステ
レオマーの混合物の形で得られる。本化合物は、分別結
晶法,カラムクロマトグラフィーのような常法に従って
2種のジアステレオマー、即ち化合物(XIV'a )と化合
物(XIV'b )に分離することができる。
【0093】〔化12'aの化合物及び化12'bの化合物
の取得〕―― 本変換は、前記化13における工程4及び5と同様にし
て行うことができる。
【0094】前記各製法によって得られる生成物は、ク
ロマトグラフィー,再結晶,再沈澱等の常法によって単
離・精製することができる。
【0095】前記化5においてR3 が水素である化合物
は、ハロゲン(例えば塩素,臭素),塩化スルフリルの
ようなハロゲン化試薬と反応させることにより、R3
ハロゲン原子である対応する化合物に変換することがで
きる。本反応は二硫化炭素,ジクロロメタン,クロロホ
ルム,1,2−ジクロロエタン,ジメチルホルムアミド
のような溶媒中、約−20℃ないし約100 ℃で好適に行わ
れる。本反応は、塩化アルミニウムの存在下に行っても
よい。
【0096】前記化8においてR3 が水素原子である化
合物をハロゲン化することによって製造される、化8に
おいてR3 がハロゲン原子である化合物を製法(a)に
おける出発物質として使用すると、上述のように化5に
おいてR3 が水素原子である化合物をハロゲン化するこ
とによって得られる化5の化合物とは異なる位置にハロ
ゲン原子が導入された化5の化合物を得ることができ
る。
【0097】なお、化8においてR3 が水素原子である
化合物のハロゲン化は後記参考例22及び23に示すよ
うに常法に従って行うことができる。
【0098】前記化5で表される本発明の化合物は、無
機又は有機塩基類と処理することにより生理的に許容さ
れる塩類に導くことができる。無機及び有機塩基の具体
例としては、アルカリ金属(例えばナトリウム,カリウ
ム)の水酸化物,炭酸塩又は重炭酸塩,水酸化アンモニ
ウム,イソプロピルアミン,ジエチルアミン,エタノー
ルアミン,ピペリジン,リジン等が挙げられる。塩類の
形成は常法に従って行われ、例えば水,低級アルコール
(例えばメタノール,エタノール,イソプロピルアルコ
ール),酢酸エチル,アセトニトリル,ジオキサン,ト
ルエン又はこれらの混液中、0〜25℃で化5の化合物と
適当な塩基を接触させることにより行われる。
【0099】前記化5で表される化合物及びその生理的
に許容される塩類(以下、本発明の化合物と称すること
もある)は、優れたアルドースリダクターゼ阻害作用を
有し、毒性も低いので、糖尿病性合併症治療薬として、
各種の糖尿病性合併症(白内障,網膜症,角膜症,神経
障害,腎症など)の治療及び予防に使用することができ
る。
【0100】本発明の化合物の投与経路としては、経口
投与,非経口投与,直腸内投与あるいは局所投与のいず
れでもよいが、経口投与が好ましい。本発明の化合物の
投与量は、化合物の種類,投与方法,患者の症状・年齢
等により異なるが、通常0.01〜20mg/kg/日、好ましくは
0.05〜10mg/kg/日である。
【0101】本発明の化合物は通常、製剤用担体と混合
して調製した製剤の形で投与される。製剤用担体として
は、製剤分野において常用され、かつ本発明の化合物と
反応しない物質が用いられる。具体的には、例えば乳
糖,ブドウ糖,マンニット,デキストリン,デンプン,
白糖,メタケイ酸アルミン酸マグネシウム,合成ケイ酸
アルミニウム,結晶セルロース,カルボキシメチルセル
ロースナトリウム,ヒドロキシプロピルデンプン,カル
ボキシメチルセルロースカルシウム,イオン交換樹脂,
メチルセルロース,ゼラチン,アラビアゴム,ヒドロキ
シプロピルセルロース,低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,ポリ
ビニルピロリドン,ポリビニルアルコール,軽質無水ケ
イ酸,ステアリン酸マグネシウム,タルク,カルボキシ
ビニルポリマー,酸化チタン,ソルビタン脂肪酸エステ
ル,ラウリル硫酸ナトリウム,グリセリン,脂肪酸グリ
セリンエステル,精製ラノリン,グリセロゼラチン,ポ
リソルベート,マクロゴール,植物油,ロウ,流動パラ
フィン,白色ワセリン,非イオン界面活性剤,プロピレ
ングリコール,水等が挙げられる。
【0102】剤型としては、錠剤,カプセル剤,顆粒
剤,散剤,シロップ剤,懸濁剤,坐剤,軟膏,ゲル剤,
貼付剤,注射剤,点眼剤等が挙げられる。これらの製剤
は常法に従って調製される。なお液体製剤にあっては、
用時、水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁する形であ
ってもよい。また錠剤,顆粒剤は周知の方法でコーティ
ングしてもよい。
【0103】これらの製剤は、本発明の化合物を0.01%
以上、好ましくは1〜70%の割合で含有することができ
る。これらの製剤はまた、治療上有効な他の成分、例え
ば経口血糖降下剤を含有していてもよい。
【0104】本発明の化合物を有効成分とする糖尿病性
合併症治療薬は、インスリンあるいはグリクラジド,グ
リベンクラミド,トルブタミド,アセトヘキサミド,グ
リミジンナトリウムのような経口血糖降下剤と併用する
こともできる。
【0105】
【作用】以下に、本発明の代表的化合物及び公知のアル
ドースリダクターゼ阻害剤についての試験結果を示し、
本発明の化合物の作用の特徴について説明する。
【0106】対照化合物として次の化合物を使用した。
【0107】化合物A:エパルレスタット(日本で市販
されているアルドースリダクターゼ阻害剤)
【0108】化合物B:(±)−ソルビニール(化学名
が6−フルオロ−2,3−ジヒドロスピロ〔4H−1−
ベンゾピラン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
5′−ジオンであるアルドースリダクターゼ阻害剤)
〔例えばMerck Index, 第11版,8679 (1989) 参照〕
【0109】試験例1 ―― アルドースリダクターゼ阻
害作用(in vitro)―― 本試験は、S.ハイマン及びJ.H.キノシタの方法〔J. Bio
l. Chem., 240, 877〜882 (1965)〕に準拠した。
【0110】(粗酵素液の調製)―― ブタ眼球(東京芝浦臓器株式会社より購入)より摘出し
た水晶体を5mMリン酸緩衝液(pH 7.4、2mMメルカプト
エタノール含有)でホモジナイズした後、10,200×gで
10分間遠心分離した。次いで、その上清に固形硫安を加
えて塩析して40%〜60%飽和硫安分画を分離し、この分
画を10mMリン酸緩衝液(pH 7.4、1mMメルカプトエタノ
ール含有)に溶解して粗酵素液とした。なお、下記酵素
活性測定系において1分間あたり1μmoleのNADPH
(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン
酸)を酸化する酵素活性を1単位(U)とした。
【0111】(酵素活性測定法)―― 100 mMリン酸緩衝液(pH 6.5),0.20mM NADPH,
1.5 mM D,L−グリセルアルデヒド,0.4 M硫酸リチウ
ム,諸種濃度の試験化合物及び7.0 mU/ml の粗酵素液か
ら成る反応液(いずれも反応液中の最終濃度)を37℃で
インキュベートして、その340 nmにおける吸光度を分光
光度計(日立150-20)で測定し、インキュベーション開
始1分後から1分間の吸光度の減少から酵素活性を求め
た。50%阻害濃度(IC50)で表した試験化合物のアル
ドースリダクターゼ阻害作用を表1に示す。
【0112】
【表1】
【0113】表1から明らかなように、試験した本発明
の化合物は、(±)−ソルビニール(化合物B)よりも
著しく強いアルドースリダクターゼ阻害作用を示し、ま
た大部分の化合物はエパルレスタット(化合物A)と同
等乃至より強いアルドースリダクターゼ阻害作用を示し
た。
【0114】試験例2 ―― ソルビトール蓄積抑制作用
in vivo)―― 1群4匹のウイスター系雄性ラット(体重200 〜250
g)の尾静脈に、生理的食塩液に溶解したストレプトゾ
トシン(40mg/kg)を投与して糖尿病を誘発した。
【0115】1週間後より1日1回5日間にわたり、0.
5 %トラガント溶液に懸濁した所定用量の試験化合物を
経口投与した。最終投与4時間後に座骨神経を摘出し、
そのソルビトール含量を、ヒツジ肝臓ソルビトールデヒ
ドロゲナーゼ及びNAD(ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド)を用いるR.S.クレメンツらの酵素蛍光法
〔Science, 166, 1007〜1008 (1969)〕で測定した。試
験化合物の糖尿病ラットにおけるソルビトール蓄積抑制
作用を表2に示す。なお、ソルビトール蓄積抑制作用は
下記数1により算出した。
【0116】
【数1】 抑制率(%)=(S−T)/(S−N)×100
【0117】S:ストレプトゾトシン糖尿病ラット対照
群の座骨神経中ソルビトール含量、 T:試験化合物投与ストレプトゾトシン糖尿病ラットの
座骨神経中ソルビトール含量、 N:正常ラット(ストレプトゾトシン無処置で試験化合
物非投与ラット)の座骨神経中ソルビトール含量。
【0118】
【表2】
【0119】表2から明らかなように、試験した本発明
の化合物は、エパルレスタット(化合物A)よりも著し
く強いソルビトール蓄積抑制作用を示した。また、実施
例1,4,5,7,8,16,22及び24の化合物
は、(±)−ソルビニール(化合物B)と同等乃至より
強いソルビトール蓄積抑制作用を示した。更に、実施例
1(21)及び22の化合物の効果は持続的であった。
【0120】試験例3 ―― 急性毒性 ―― 体重18〜25gのddY 系雄性マウス5匹に、0.5 %トラガ
ント溶液に懸濁した実施例1(21)及び22の化合物
1g/kgを経口投与し、投与後7日間にわたり死亡の有
無を観察した。その結果、7日後も全例生存していた。
【0121】
【実施例】以下に参考例及び実施例を挙げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。なお、化合物の同定は元素分析値,
マス・スペクトル,IRスペクトル,NMRスペクト
ル,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等により
行った。
【0122】参考例1―― 2−(ピロール−1−イル)マロン酸ジベンジルエステ
ルの製造:−
【0123】2−(ピロール−1−イル)マロン酸ジエ
チルエステル75.7gのベンジルアルコール200 ml溶液に
チタン酸テトラエチル3.0 gを加え、110 ℃で15時間攪
拌した。ベンジルアルコールを減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-ヘキサン−
酢酸エチル(10:1)で溶出・精製した後、酢酸エチル
−n-ヘキサンから再結晶して目的物102.5 g(87.3%)
を無色結晶として得た。融点48.5〜49℃
【0124】参考例2―― 2−(ピロール−1−イル)マロン酸エチル(−)−メ
ンチルエステルの製造:−
【0125】2−(ピロール−1−イル)マロン酸ジエ
チルエステル300.0 g及び(−)−メントール417.0 g
の混合物にチタン酸テトラエチル10.0gを加え、110 ℃
で19時間攪拌した。(−)−メントールを減圧留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-
ヘキサン−酢酸エチル(50:1)で溶出・精製して、目
的物142.0 g(31.8%)を無色油状物として得た。
【0126】参考例3―― 2−ベンジルオキシカルボニルメチル−2−(ピロール
−1−イル)マロン酸ジエチルエステルの製造:−
【0127】2−(ピロール−1−イル)マロン酸ジエ
チルエステル53.0gの無水ジメチルホルムアミド300 ml
溶液に、氷冷撹拌下、水素化ナトリウム(63%)10.0g
を徐々に加えた後、室温で30分間撹拌し、次いでブロモ
酢酸ベンジル70.1gを加え15時間撹拌した。反応液を水
中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-ヘキサン−酢
酸エチル(10:1)で溶出・精製して目的物80.0g(収
率91.0%)を無色油状物として得た。
【0128】参考例4―― 2−カルボキシメチル−2−(ピロール−1−イル)マ
ロン酸ジエチルエステルの製造:−
【0129】2−ベンジルオキシカルボニルメチル−2
−(ピロール−1−イル)マロン酸ジエチルエステル8
0.0gのジオキサン150 ml溶液に10%パラジウム−炭素5
00 mgを加え、40℃で接触水素化した。触媒を濾去した
後、濾液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル−n-ヘキサン
から再結晶して目的物48.7g(収率80.2%)を無色結晶
として得た。融点93〜94℃
【0130】参考例5―― 2−カルバモイルメチル−2−(ピロール−1−イル)
マロン酸ジエチルエステルの製造:−
【0131】ジクロロメタン200 ml中、2−カルボキシ
メチル−2−(ピロール−1−イル)マロン酸ジエチル
エステル36.0g,N−ヒドロキシコハク酸イミド16.1g
及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド塩酸塩29.2gの混合物を、室温で1時間
撹拌した。次いで7.8 %(w/w)アンモニアのアセトニト
リル溶液110 mlを加え1時間撹拌したのち室温で減圧濃
縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、5%塩酸、次いで
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル−n-ヘキサン
から再結晶して目的物29.0g(収率80.8%)を無色結晶
として得た。融点94〜95℃
【0132】参考例6―― 2−エトキシカルボニル−2−(ピロール−1−イル)
コハク酸イミドの製造:−
【0133】2−カルバモイルメチル−2−(ピロール
−1−イル)マロン酸ジエチルエステル29.0gの無水ジ
メチルホルムアミド30ml溶液に、氷冷撹拌下、水素化ナ
トリウム(63%)4.3 gを徐々に加えた後、同温度で1
時間撹拌した。反応液を5%塩酸−氷水中に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、溶媒を減圧留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、n-ヘキサン−酢酸エチル(2:1)で溶出・精製
して目的物23.0g(収率94.7%)を無色油状物として得
た。
【0134】参考例7―― 2−エトキシカルボニル−2−(2−トリクロロアセチ
ルピロール−1−イル)コハク酸イミド・1/2ジメチ
ルホルムアミドの製造:−
【0135】2−エトキシカルボニル−2−(ピロール
−1−イル)コハク酸イミド18.0gのクロロホルム40ml
溶液にトリクロロアセチルクロリド42.0gを加え、67時
間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、得られる暗褐色
油状物を酢酸エチルに溶解した。この溶液を10%炭酸ナ
トリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-ヘキ
サン−酢酸エチル(4:1)で溶出・精製して無色油状
物を得た。この粗製物にジメチルホルムアミド5mlを加
えて結晶化し、次いでこれを酢酸エチル−n-ヘキサンか
ら再結晶して目的物28.5g(収率89.3%)を無色結晶と
して得た。融点94〜97℃
【0136】参考例8―― 2−(2−トリクロロアセチルピロール−1−イル)マ
ロン酸ジエチルエステルの製造:−
【0137】2−(ピロール−1−イル)マロン酸ジエ
チルエステル100.0 gのクロロホルム100 ml溶液にトリ
クロロアセチルクロリド161.4 gを加え、15時間加熱還
流した。反応液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶
解、10%炭酸ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留
去し、残渣をイソプロピルエーテルから再結晶して目的
物146.4 g(収率89.0%)を無色結晶として得た。融点
67〜69℃
【0138】参考例9―― 2−(2−トリクロロアセチルピロール−1−イル)マ
ロン酸エチル(−)−メンチルエステルの製造:−
【0139】2−(ピロール−1−イル)マロン酸エチ
ル(−)−メンチルエステル64.0gのクロロホルム80ml
溶液にトリクロロアセチルクロリド69.0gを加え、7時
間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチ
ルに溶解、5%炭酸ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を
減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、n-ヘキサン−酢酸エチル(50:1)で溶出・
精製して目的物87.0g(収率94.9%)を無色油状物とし
て得た。
【0140】参考例10―― 2−(2−トリクロロアセチルピロール−1−イル)マ
ロン酸ジベンジルエステルの製造:−
【0141】参考例8における2−(ピロール−1−イ
ル)マロン酸ジエチルエステルの代わりに2−(ピロー
ル−1−イル)マロン酸ジベンジルエステルを用い、参
考例8と同様に反応・処理して目的物を得た。融点74
〜76℃(酢酸エチル−n-ヘキサンから再結晶)
【0142】参考例11―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−1,3−
ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,
2−a〕ピラジン−4−カルボン酸エチルエステルの製
造:−
【0143】窒素気流下、無水ジメチルホルムアミド10
0 ml中、2−(2−トリクロロアセチルピロール−1−
イル)マロン酸ジエチルエステル40.0g,4−ブロモ−
2−フルオロベンジルアミン塩酸塩29.0g及びトリエチ
ルアミン54.8g(75.0ml)の混合物を70℃で1時間攪拌
した。冷後、反応液を5%塩酸中に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、溶
媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル−n-ヘキサンから
再結晶して目的物38.0g(収率86.0%)を無色結晶とし
て得た。融点114〜115℃
【0144】参考例12―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−1,3−
ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,
2−a〕ピラジン−4−カルボン酸(−)−メンチルエ
ステルの製造:−
【0145】窒素気流下、無水ジメチルホルムアミド20
0 ml中、2−(2−トリクロロアセチルピロール−1−
イル)マロン酸エチル(−)−メンチルエステル87.0
g,4−ブロモ−2−フルオロベンジルアミン塩酸塩5
3.0g及びトリエチルアミン66.4g(91ml)の混合物を7
5℃で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣を酢
酸エチルに溶解、冷5%塩酸、次いで飽和食塩水で洗浄
したのち無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧
留去し、残渣をメタノールから再結晶して目的物74.0g
(収率78.7%)を無色結晶として得た。融点98〜99
【0146】参考例13―― 2−(3,4−ジクロロベンジル)−1,3−ジオキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕
ピラジン−4−カルボン酸ベンジルエステルの製造:−
【0147】窒素気流下、無水ジメチルホルムアミド70
ml中、2−(2−トリクロロアセチルピロール−1−イ
ル)マロン酸ジベンジルエステル30.0g,3,4−ジク
ロロベンジルアミン11.7g及びトリエチルアミン18.4g
(25.0ml)の混合物を70℃で2時間攪拌した。冷後、反
応液を5%塩酸中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出
液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、溶媒を減圧留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、n-ヘキサン−酢酸エチル(3:1)で溶出・精製し
た後、酢酸エチル−n-ヘキサンから再結晶して目的物1
6.0g(収率59.5%)を無色結晶として得た。融点10
4〜106℃
【0148】参考例14―― 4−ベンジルオキシカルボニル−2−(3,4−ジクロ
ロベンジル)−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−テ
トラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−酢酸 t
ert-ブチルエステルの製造:−
【0149】2−(3,4−ジクロロベンジル)−1,
3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ
〔1,2−a〕ピラジン−4−カルボン酸ベンジルエス
テル9.4 gを無水ジメチルホルムアミド40mlに溶解し、
窒素気流中、氷冷撹拌下に水素化ナトリウム(63%)0.
7 gを徐々に加え、室温で1時間撹拌した後、ブロモ酢
酸 tert-ブチル4.3 gを加え15時間撹拌した。反応液を
水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウム
上で乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、n-ヘキサン−酢酸エチ
ル(20:1 )で溶出・精製した後、酢酸エチル−n-ヘキ
サンから再結晶して目的物9.2 g(収率78.0%)を無色
結晶として得た。融点86〜88℃
【0150】参考例15―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−4−エト
キシカルボニル−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−
テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−酢酸
tert-ブチルエステルの製造:−
【0151】窒素気流下、無水ジメチルホルムアミド10
0 ml中、2−(2−トリクロロアセチルピロール−1−
イル)マロン酸ジエチルエステル25.0g,4−ブロモ−
2−フルオロベンジルアミン塩酸塩17.8g及びトリエチ
ルアミン22.5g(30.8ml)の混合物を70℃で1時間攪拌
した後、減圧濃縮した。残渣を無水ジメチルホルムアミ
ド100 mlに溶解し、窒素気流中、氷冷撹拌下に水素化ナ
トリウム(63%)5.6gを徐々に加え、室温で1時間撹
拌した後、ブロモ酢酸 tert-ブチル31.6gを加え15時間
撹拌した。反応液を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、
無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-
ヘキサン−酢酸エチル(8:1)で溶出・精製して目的
物28.7g(収率81.3%)を無色油状物として得た。
【0152】参考例16―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−4−
(−)−メンチルオキシカルボニル−1,3−ジオキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕
ピラジン−4−酢酸 tert-ブチルエステルのジアステレ
オマー(ジアステレオマーA及びジアステレオマーB)
の製造:−
【0153】(1) 窒素気流下、無水ジメチルホルムアミ
ド200 ml中、2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒド
ロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−カルボン酸
(−)−メンチルエステル67.0g、無水炭酸カリウム3
6.0g及びブロモ酢酸 tert-ブチル33.0gの混合物を70
℃で2.5 時間攪拌した。反応終了後、不溶物を濾去し、
濾液を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、減
圧で濃縮した。残渣をn-ヘキサンから再結晶して目的物
(ジアステレオマーA)23.5g(収率28.8%)を無色結
晶として得た。融点99〜100℃
【0154】該生成物のジアステレオマー純度をHPL
C〔CAPCELL PAK C18(資生堂),4.6φ×150 mm〕で測
定した結果、99%以上であった。
【0155】 [α]D 26=−24.8°(c=1.01,エタノール)
【0156】(2) ジアステレオマーAを濾去した再結晶
母液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、n-ヘキサン−ジクロロメタン(1:
1)で溶出・精製して目的物(ジアステレオマーB)2
6.7g(収率32.7%)を無色油状物として得た。
【0157】該生成物のジアステレオマー純度を上記と
同様の方法により測定した結果、99%以上であった。
【0158】参考例17―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−4−エト
キシカルボニル−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−
テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−酢酸
の製造:−
【0159】ジクロロメタン100 ml中、2−(4−ブロ
モ−2−フルオロベンジル)−4−エトキシカルボニル
−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
ロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−酢酸 tert-ブチルエ
ステル28.7gとトリフルオロ酢酸125.1 g(84.5ml)の
混合物を3時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロ
ロホルムで溶出・精製した後、酢酸エチル−n-ヘキサン
から再結晶して目的物21.4g(収率83.6%)を無色結晶
として得た。融点142〜144℃
【0160】参考例18―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−4−
(−)−メンチルオキシカルボニル−1,3−ジオキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕
ピラジン−4−酢酸のジアステレオマー(ジアステレオ
マーA及びジアステレオマーB)の製造:−
【0161】(1) 無水ジクロロメタン120 ml中、2−
(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−4−(−)−
メンチルオキシカルボニル−1,3−ジオキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジ
ン−4−酢酸 tert-ブチルエステル(ジアステレオマー
A)30.0gとトリフルオロ酢酸112.5 g(76ml)の混合
物を1.5 時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣
をアセトニトリルとトルエンの混液に溶解後、再び減圧
濃縮して目的物(ジアステレオマーA)27.3g(収率:
定量的)を褐色油状物として得た。
【0162】(2) 出発物質として2−(4−ブロモ−2
−フルオロベンジル)−4−(−)−メンチルオキシカ
ルボニル−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−酢酸 tert-
ブチルエステル(ジアステレオマーB)26.7gを用い、
上記と同様に反応・処理して目的物(ジアステレオマー
B)23.7g(収率:定量的)を得た。
【0163】参考例19―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−4−カル
バモイルメチル−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−
テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−カル
ボン酸エチルエステルの製造:−
【0164】ジクロロメタン150 ml中、2−(4−ブロ
モ−2−フルオロベンジル)−4−エトキシカルボニル
−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
ロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−酢酸21.4g,N−ヒ
ドロキシコハク酸イミド5.8g及び1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
10.5gの混合物を室温で1時間撹拌した後、これに7.8
%(w/w)アンモニアのアセトニトリル溶液40mlを加え室
温で1時間撹拌した。反応液を5%塩酸中に注ぎ、ジク
ロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル−n-ヘキサン
から再結晶して目的物18.5g(収率86.4%)を無色結晶
として得た。融点190〜192℃
【0165】参考例20―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−4−カル
バモイルメチル−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−
テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−カル
ボン酸(−)−メンチルエステルのジアステレオマー
(ジアステレオマーA及びジアステレオマーB)の製
造:−
【0166】(1) 2−(4−ブロモ−2−フルオロベン
ジル)−4−(−)−メンチルオキシカルボニル−1,
3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ
〔1,2−a〕ピラジン−4−酢酸(ジアステレオマー
A)27.3gの無水ジクロロメタン80ml溶液に塩化チオニ
ル14mlを加え、2時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮
し、残渣をジクロロメタン80mlに溶解後、再び減圧濃縮
した。残渣をジクロロメタン100 mlに溶解し、氷冷攪拌
下、7%(w/w)アンモニアのアセトニトリル溶液50mlを
加え室温で30分撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣を
酢酸エチルに溶解、水洗後、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル−n-ヘキ
サンから再結晶して目的物(ジアステレオマーA)26.7
g(収率97.8%)を無色結晶として得た。融点207〜
209℃
【0167】(2) 出発物質として2−(4−ブロモ−2
−フルオロベンジル)−4−(−)−メンチルオキシカ
ルボニル−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−酢酸(ジア
ステレオマーB)23.7gを用い、上記と同様に反応・処
理して目的物(ジアステレオマーB)22.2g(収率93.7
%)を得た。融点122〜123℃(酢酸エチル−n-ヘ
キサンから再結晶)
【0168】参考例21―― 4−カルバモイルメチル−2−(3,4−ジクロロベン
ジル)−1,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−カルボン酸ベ
ンジルエステルの製造:−
【0169】参考例17における2−(4−ブロモ−2
−フルオロベンジル)−4−エトキシカルボニル−1,
3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ
〔1,2−a〕ピラジン−4−酢酸 tert-ブチルエステ
ルの代わりに、4−ベンジルオキシカルボニル−2−
(3,4−ジクロロベンジル)−1,3−ジオキソ−
1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピ
ラジン−4−酢酸 tert-ブチルエステルを用い、参考例
17と同様に反応・処理して、4−ベンジルオキシカル
ボニル−2−(3,4−ジクロロベンジル)−1,3−
ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,
2−a〕ピラジン−4−酢酸を得た。次いで、この化合
物を用い、参考例19と同様に反応・処理して目的物を
得た。融点134〜136℃(酢酸エチル−n-ヘキサン
から再結晶)
【0170】参考例22―― 2−(4−クロロ−2−トリクロロアセチルピロール−
1−イル)−2−エトキシカルボニルコハク酸イミドの
製造:−
【0171】2−エトキシカルボニル−2−(2−トリ
クロロアセチルピロール−1−イル)コハク酸イミド6.
0 gのクロロホルム50ml溶液に、氷冷攪拌下、塩化スル
フリル4.8 gのクロロホルム5ml溶液を滴下し、同温度
で30分間撹拌した。反応液を水中に注ぎ、クロロホルム
で抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、
溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、n-ヘキサン−酢酸エチル(2:1)で
溶出・精製した後、酢酸エチル−n-ヘキサンから再結晶
して目的物2.5 g(収率41.7%)を無色結晶として得
た。融点182〜185℃
【0172】参考例23―― 2−(4−ブロモ−2−トリクロロアセチルピロール−
1−イル)−2−エトキシカルボニルコハク酸イミドの
製造:−
【0173】2−エトキシカルボニル−2−(2−トリ
クロロアセチルピロール−1−イル)コハク酸イミド6.
0 gのクロロホルム30ml溶液に、氷冷攪拌下、臭素6.9
gのクロロホルム18ml溶液を滴下した後、同温度で30分
間撹拌した。反応液を重炭酸ナトリウム水溶液中に注
ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メタ
ノール(2000:1)で溶出・精製した後、酢酸エチル−
n-ヘキサンから再結晶して目的物2.4 g(収率36.4%)
を無色結晶として得た。融点196〜198℃
【0174】参考例24―― 2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−シアノ酢酸
エチルエステルの製造:−
【0175】2−アミノ−2−シアノ酢酸エチルエステ
ル19.7g,ピリジン12.2g及び水123 mlの混合物に、氷
冷攪拌下、塩化ベンジルオキシカルボニル27.9gを徐々
に加えた後、同温度で1時間攪拌した。析出結晶を濾取
し、十分に水洗した後エタノールから再結晶して目的物
24.2g(収率60.2%)を無色結晶として得た。融点11
1〜112℃
【0176】参考例25―― 2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−シアノコハ
ク酸ジエチルエステルの製造:−
【0177】ナトリウム2.11gをエタノール400 mlに加
えて調製したナトリウムエトキシド溶液に、2−ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ−2−シアノ酢酸エチルエス
テル24.0gを加えた。この溶液にブロモ酢酸エチル15.3
gを加え、室温で3時間攪拌したのち減圧濃縮し、残渣
に水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を水洗
し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して
目的物31.6g(収率99%)を無色油状物として得た。
【0178】参考例26―― 2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−エトキシカ
ルボニルコハク酸イミドの製造:−
【0179】2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2
−シアノコハク酸ジエチルエステル15.4gのジクロロメ
タン50ml溶液に、氷冷下、30%過酸化水素水21ml,テト
ラブチルアンモニウム硫酸水素塩3.0 g及び20%水酸化
ナトリウム水溶液16.6mlを順次加えた。氷冷下30分攪拌
した後、室温で更に1時間攪拌を続けた。有機層を分取
し、水洗、無水硫酸ナトリウム上で乾燥したのち減圧濃
縮した。残渣を減圧下80℃で1.5 時間乾燥して目的物1
1.5g(収率81.2%)を得た。これを酢酸エチル−n-ヘ
キサンから再結晶して純品を得た。融点105〜106
【0180】参考例27―― 2−アミノ−2−エトキシカルボニルコハク酸イミドの
製造:−
【0181】2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2
−エトキシカルボニルコハク酸イミド60.0gの酢酸350
ml溶液に10%パラジウム−炭素6gを加え、室温で接触
水素化した。触媒を濾去した後、濾液を減圧濃縮した。
残渣に水を加えて溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液
でpH約7に調整し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無
水硫酸ナトリウム上で乾燥後、減圧濃縮し、残渣をエタ
ノールから再結晶して目的物12.8g(収率37%)を無色
結晶として得た。融点107〜108℃
【0182】参考例28―― 2−エトキシカルボニル−2−(ピロール−1−イル)
コハク酸イミド(参考例6の化合物と同一)の製造:−
【0183】2−アミノ−2−エトキシカルボニルコハ
ク酸イミド7.0 gの酢酸35ml溶液に2,5−ジメトキシ
テトラヒドロフラン5.0 gを加えたのち50分間加熱還流
した。酢酸を減圧留去し、残渣に酢酸エチルを加え、重
炭酸ナトリウム水溶液、次いで水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n-ヘキサン−
酢酸エチル(2:1)で溶出・精製して目的物8.0 g
(収率90%)を無色油状物として得た。
【0184】実施例1―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−〔1,
2, 3, 4−テトラヒドロピロロ〔1, 2−a〕ピラジ
ン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1, 2′,3,
5′−テトラオンの製造:−
【0185】無水ジメチルホルムアミド150 ml中、2 −
エトキシカルボニル−2 −(2−トリクロロアセチルピ
ロール−1−イル)コハク酸イミド14.8g,4−ブロモ
−2−フルオロベンジルアミン塩酸塩10.2g及びトリエ
チルアミン9.0 g(12.3ml)の混合物を室温で20時間撹
拌した。反応液を5%塩酸中に注ぎ、酢酸エチルで抽出
し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、クロロホルムで溶出・精製した後、酢酸エチル−n-
ヘキサンから再結晶して目的物6.5 g(収率43.6%)を
無色結晶として得た。融点192〜193℃
【0186】NMRスペクトル(DMSO−d6 ,200M
Hz):δ3.56(s,2H,−C2 CO−),5.00(d
d,2H,J=21.0Hz,15.0Hz,−C2 −Ar),6.52
(dd,1H,J=4.0 Hz,2.8 Hz,ピロール−),7.
12(dd,1H,J=3.8 Hz,1.4 Hz,ピロール−),
7.14(t,1H,J=8.2 Hz,Ar−),7.36(dd,
1H,J=8.4 Hz,2.0 Hz,Ar−),7.54(dd,1
H,J=9.8 Hz,2.0Hz,Ar−),7.72(dd,1
H,J=2.6 Hz,1.6 Hz,ピロール−),12.18 (s
,1H,N).
【0187】IRスペクトル(KBr,cm-1):3230,
3120,1785,1720,1700,1650,1330,1320.
【0188】実施例2―― 2−(2−クロロベンジル)−〔1,2,3,4−テト
ラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−
3′−ピロリジン〕−1,2′3,5′−テトラオンの
製造:−
【0189】無水ジメチルホルムアミド15ml中、2−エ
トキシカルボニル−2−(2−トリクロロアセチルピロ
ール−1−イル)コハク酸イミド2.4 g,2−クロロベ
ンジルアミン1.1 g及びトリエチルアミン1.3 g(1.8
ml)の混合物を室温で20時間撹拌した。反応液を5%塩
酸中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウム
上で乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルムで溶出・
精製した後、酢酸エチル−n-ヘキサンから再結晶して目
的物0.96g(収率45.7%)を無色結晶として得た。融点
156〜158℃
【0190】実施例3〜18―― 実施例2における2−クロロベンジルアミンの代わり
に、対応するアミンを用い、実施例2と同様に反応・処
理し、生成物を酢酸エチル−n-ヘキサンから再結晶して
化15で表される表3の化合物を無色結晶として得た。
【0191】
【化15】
【0192】
【表3】
【0193】実施例19―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−7−クロ
ロ−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1, 2−
a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,
2′,3,5′−テトラオンの製造:−
【0194】無水ジメチルホルムアミド30ml中、2−
(4−クロロ−2−トリクロロアセチルピロール−1−
イル)−2−エトキシカルボニルコハク酸イミド2.1
g,4−ブロモ−2−フルオロベンジルアミン塩酸塩1.
5 g及びトリエチルアミン1.9 g(2.6 ml)の混合物を
室温で20時間撹拌した。反応液を実施例2と同様に処理
した後、生成物を酢酸エチル−n-ヘキサンから再結晶し
て目的物1.2 g(収率52.2%)を無色結晶として得た。
融点227〜229℃
【0195】実施例20―― 7−ブロモ−2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1,2′,3,5′−テトラオンの製造:−
【0196】無水ジメチルホルムアミド30ml中、2−
(4−ブロモ−2−トリクロロアセチルピロール−1−
イル)−2−エトキシカルボニルコハク酸イミド2.1
g,4−ブロモ−2−フルオロベンジルアミン塩酸塩1.
3 g及びトリエチルアミン1.6 g(2.2 ml)の混合物を
室温で20時間撹拌した。反応液を実施例2と同様に処理
した後、生成物を酢酸エチル−n-ヘキサンから再結晶し
て目的物1.2 g(収率52.2%)を無色結晶として得た。
融点112〜114℃
【0197】実施例21―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−〔1,
2, 3, 4−テトラヒドロピロロ〔1, 2−a〕ピラジ
ン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1, 2′,3,
5′−テトラオン(実施例1の化合物と同一)の製造:
【0198】2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−4−カルバモイルメチル−1,3−ジオキソ−
1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピ
ラジン−4−カルボン酸エチルエステル1.9 gの無水ジ
メチルホルムアミド15ml溶液を−20℃に冷却し攪拌下、
水素化ナトリウム(63%)0.29gを加えた。同温度で15
分間撹拌した後、反応液を5%塩酸中に注ぎ、酢酸エチ
ルで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を
減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、クロロホルム−メタノール(500 :1)で溶
出・精製した後、酢酸エチル−n-ヘキサンから再結晶し
て目的物0.6 g(収率40.0%)を無色結晶として得た。
融点192〜193℃
【0199】実施例22―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−〔1,
2, 3, 4−テトラヒドロピロロ〔1, 2−a〕ピラジ
ン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1, 2′,3,
5′−テトラオンのエナンチオマー(実施例1又は21
の化合物のエナンチオマーA)の製造:−
【0200】アルゴン気流下、2−(4−ブロモ−2−
フルオロベンジル)−4−カルバモイルメチル−1,3
−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ
〔1,2−a〕ピラジン−4−カルボン酸(−)−メン
チルエステル(ジアステレオマーA)26.7gの無水テト
ラヒドロフラン120 ml溶液を−78℃に冷却し攪拌下、1
Mリチウムビストリメチルシリルアミドのテトラヒドロ
フラン溶液93mlを7分間で滴下した。同温度で5分間撹
拌した後、反応液を冷塩化アンモニウム水溶液中に注
ぎ、希塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層
を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥
後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、クロロホルム−メタノール(20
0 :1)で溶出・精製した後、酢酸エチル−n-ヘキサン
から再結晶して目的物14.0g(収率72.2%)を無色結晶
として得た。融点187〜189℃
【0201】該生成物の光学的純度をHPLC〔ULTRON
ES-OVM(信和化工),6φ×150 mm〕で測定した結果、
99%以上であった。
【0202】 [α]D 27.5=+1.96°(c=1.02,酢酸エチル), [α]D 28=−7.6°(c=1.02,メタノール), [α]405 28=−33.0°(c=1.02,メタノール).
【0203】実施例23―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−〔1,
2, 3, 4−テトラヒドロピロロ〔1, 2−a〕ピラジ
ン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1, 2′,3,
5′−テトラオンのエナンチオマー(実施例1又は21
の化合物のエナンチオマーB)の製造:−
【0204】出発物質として2−(4−ブロモ−2−フ
ルオロベンジル)−4−カルバモイルメチル−1,3−
ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,
2−a〕ピラジン−4−カルボン酸(−)−メンチルエ
ステル(ジアステレオマーB)22.2gを用い、実施例2
2と同様に反応・処理して目的物11.3g(収率69.7%)
を得た。融点187〜189℃(酢酸エチル−n-ヘキサ
ンから再結晶)
【0205】該生成物の光学的純度を上記と同様の方法
で測定した結果、99%以上であった。
【0206】 [α]D 27.5=−1.67°(c=1.02,酢酸エチル), [α]D 28=+6.1°(c=1.02,メタノール), [α]405 28=+33.2°(c=1.02,メタノール)
【0207】実施例24―― 2−(3,4−ジクロロベンジル)−〔1, 2, 3, 4
−テトラヒドロピロロ〔1, 2−a〕ピラジン−4−ス
ピロ−3′−ピロリジン〕−1, 2′,3, 5′−テト
ラオンの製造:−
【0208】実施例21における2−(4−ブロモ−2
−フルオロベンジル)−4−カルバモイルメチル−1,
3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ
〔1,2−a〕ピラジン−4−カルボン酸エチルエステ
ルの代わりに、4−カルバモイルメチル−2−(3,4
−ジクロロベンジル)−1,3−ジオキソ−1,2,
3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−
4−カルボン酸ベンジルエステルを用い、実施例21と
同様に反応・処理し、生成物を酢酸エチル−n-ヘキサン
から再結晶して目的物を得た。融点221〜223℃
【0209】実施例25―― 6−ブロモ−2−(2−クロロベンジル)−〔1,2,
3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−
4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,2′,3,5′
−テトラオンの製造:−
【0210】2−(2−クロロベンジル)−〔1,2,
3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−
4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,2′,3,5′
−テトラオン0.5 gのクロロホルム80ml溶液に、室温撹
拌下、無水塩化アルミニウム0.93gを加えた後、臭素0.
48gのクロロホルム4ml溶液を滴下した。同温度で15時
間撹拌した後、反応液を氷水中に注ぎ、クロロホルムで
抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、溶
媒を減圧留去し、残渣をダイヤイオンCHP−20P
(商標)〔ハイポーラスポリスチレン樹脂(75〜150 μ
m),三菱化成〕を用いた中圧カラムクロマトグラフィー
に付し、61%アセトニトリルで溶出・精製した後、酢酸
エチル−n-ヘキサンから再結晶して目的物0.37g(収率
60.7%)を無色結晶として得た。融点201〜203℃
【0211】実施例26―― 6−ブロモ−2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1,2′,3,5′−テトラオンの製造:−
【0212】2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1,2′,3,5′−テトラオン0.9 gのクロロホルム
350 ml溶液に、室温撹拌下、無水塩化アルミニウム1.4
gを加えた後、臭素0.68gのクロロホルム7ml溶液を滴
下した。50℃で15時間撹拌した後、反応液を氷水中に注
ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をダイヤイオ
ンCHP−20Pを用いた中圧カラムクロマトグラフィ
ーに付し、61%アセトニトリルで溶出・精製した後、酢
酸エチル−n-ヘキサンから再結晶して目的物0.34g(収
率30.9%)を無色結晶として得た。融点209〜211
℃(分解)
【0213】実施例27―― 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−6−クロ
ロ−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−
a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,
2′,3,5′−テトラオンの製造:−
【0214】2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1,2′,3,5′−テトラオン0.9 gのクロロホルム
350 ml溶液に室温撹拌下、塩化スルフリル0.68gを加
え、同温度で4時間撹拌した。反応液を氷水中に注ぎ、
クロロホルムで分取した。クロロホルム溶液を無水硫酸
ナトリウム上で乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をダイ
ヤイオンCHP−20Pを用いた中圧カラムクロマトグ
ラフィーに付し、50%アセトニトリルで溶出・精製した
後、酢酸エチル−n-ヘキサンから再結晶して目的物0.56
g(収率50.9%)を無色結晶として得た。融点207〜
209℃
【0215】実施例28―― 錠剤の調製:−
【0216】2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−〔1, 2, 3, 4−テトラヒドロピロロ〔1, 2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1, 2′,3, 5′−テトラオンのエナンチオマーA
(実施例22の化合物)(1g)、トウモロコシデンプ
ン(25g)、乳糖(58g)、結晶セルロース(11
g)、ヒドロキシプロピルセルロース(3g)、軽質無
水ケイ酸(1g)、及びステアリン酸マグネシウム(1
g)。
【0217】常法に従って、上記各成分を混和し、顆粒
状とし、圧縮成型して、1錠100 mgの錠剤1000錠を調製
する。
【0218】実施例29―― 散剤の調製:−
【0219】2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−〔1, 2, 3, 4−テトラヒドロピロロ〔1, 2
−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
1, 2′,3, 5′−テトラオン(実施例1又は21の
化合物)(10g)、トウモロコシデンプン(220
g)、乳糖(730g)、ヒドロキシプロピルセルロー
ス(30g)、及び軽質無水ケイ酸(10g)。
【0220】常法に従って、上記各成分を混和し、造粒
して1%散剤を調製する。
【0221】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化合物
は、強力なアルドースリダクターゼ阻害作用を有し、か
つ毒性も低いので、糖尿病性合併症治療薬として、糖尿
病性の白内障,網膜症,角膜症,神経障害,腎症のよう
な糖尿病性合併症の予防並びに治療に使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 207:00 C07D 207:00 241:00) 241:00) (72)発明者 小野 善幸 京都府京都市西京区樫原石畑町14番地の 10

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で表されるテトラヒドロピロロ
    〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジ
    ン誘導体及びその生理的に許容される塩類。 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、同一又は異なって、それぞれ
    水素原子,ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,低級
    アルキル基,低級アルコキシ基又はニトロ基を意味し、
    3 は水素原子,ハロゲン原子又は低級アルキル基を意
    味する。)
  2. 【請求項2】 R1 が水素原子又はハロゲン原子であ
    り、R2 がハロゲン原子であり、R3 が水素原子である
    請求項1記載のテトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラ
    ジン−4−スピロ−3′−ピロリジン誘導体。
  3. 【請求項3】 もう一方のエナンチオマーよりも強いア
    ルドースリダクターゼ阻害作用を有するエナンチオマー
    である請求項2記載のテトラヒドロピロロ〔1,2−
    a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン誘導体。
  4. 【請求項4】 ラセミ体である請求項2記載のテトラヒ
    ドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′
    −ピロリジン誘導体。
  5. 【請求項5】 下記化2で表されるテトラヒドロピロロ
    〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジ
    ン誘導体。 【化2】
  6. 【請求項6】 下記の比旋光度を有する2−(4−ブロ
    モ−2−フルオロベンジル)−〔1,2,3,4−テト
    ラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−
    3′−ピロリジン〕−1,2′,3,5′−テトラオン
    のエナンチオマー。 [α]D 27.5=+1.96°(c=1.02,酢酸エチル); [α]D 28=−7.6°(c=1.02,メタノール);及び [α]405 28=−33.0°(c=1.02,メタノール).
  7. 【請求項7】 2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
    ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
    −a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
    1,2′,3,5′−テトラオン。
  8. 【請求項8】 2−(3,4−ジクロロベンジル)−
    〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕
    ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−1,
    2′,3,5′−テトラオン,2−(4−ブロモベンジ
    ル)−〔1,2,3,4−テトラヒドロピロロ〔1,2
    −a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン〕−
    1,2′,3,5′−テトラオン及び2−(4−クロロ
    −2−フルオロベンジル)−〔1,2,3,4−テトラ
    ヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−
    3′−ピロリジン〕−1,2′,3,5′−テトラオン
    から選ばれる化合物並びにアルドースリダクターゼ阻害
    作用が強い方のそれらのエナンチオマーである請求項3
    又は4記載のテトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジ
    ン−4−スピロ−3′−ピロリジン誘導体。
  9. 【請求項9】 請求項2〜4及び8のいずれか1項に記
    載のテトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−
    スピロ−3′−ピロリジン誘導体を有効成分とする糖尿
    病性合併症治療薬。
  10. 【請求項10】 請求項5〜7のいずれか1項に記載の
    テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピ
    ロ−3′−ピロリジン誘導体を有効成分とする糖尿病性
    合併症治療薬。
JP4193074A 1991-06-26 1992-06-25 テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン誘導体及びそれを有効成分とする糖尿病性合併症治療薬 Expired - Lifetime JP2516147B2 (ja)

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