JP5113070B2 - 2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法 - Google Patents

2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、糖尿病合併症治療薬として期待されるテトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−4−スピロ−3’−ピロリジン誘導体の鍵中間体である2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造法に関する。
強力なアルドース還元酵素阻害作用を有する糖尿病合併症治療薬として期待されるテトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−4−スピロ−3’−ピロリジン誘導体が文献に開示されている(例えば、特許文献1および非特許文献1参照)。そして、この誘導体の中から選ばれたラニレスタット[Ranirestat;AS-3201;(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオン]が臨床開発されている。2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類はこれらの誘導体の鍵中間体の一つであり、そのいくつかの製造方法が文献に開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2、および非特許文献1参照)。そのなかでも、下図に示す方法は工業的製法として有用である。
Figure 0005113070
(式中、Rはカルボキシル基の保護基を意味し、Rは水素化分解により脱離しうる基又はtert-ブトキシカルボニル基を意味する。)
上記の製造方法では、所望の中間体、2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類(3)、(3')および(3'')を得るために、化合物(1)および(1')のシアノ基をアミド基に変換して化合物(2)および(2')を得るための試薬として過酸化水素が使用されている。そして、この過酸化水素を用いる工程は、発熱反応であり、突然発泡が起こる可能性があるため、反応の制御に困難を伴う。そのため、制御が容易でより安全な2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法が望まれていた。一方、水和反応によるシアノ基からアミド基への変換方法はいくつか知られているが、2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類は加水分解を受け易い化学構造であるため、強酸性条件下や高い反応温度を要する工程を回避する必要がある。
特開平5−186472号公報 特開平6−192222号公報 J. Med. Chem., 1998年, 41, p.4118〜4129
本発明の課題は、強力なアルドース還元酵素阻害作用を示し、糖尿病合併症治療薬として期待されるテトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−4−スピロ−3’−ピロリジン誘導体の合成中間体として有用な2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類を過酸化水素を使用せずに安全かつ効率的に製造できる工業的に有用な方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく容易に入手可能な金属化合物触媒を用いる温和な条件下でのシアノ基のアミド基への変換方法およびその方法を含む2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法について鋭意検討を重ねた結果、特定の金属化合物触媒を用いる方法が該課題に係るシアノ基からアミド基への変換方法として有用であること、および該方法が2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の効率的なワンポット製造方法に適用可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明によれば、以下の態様を含む2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の新規な製造方法が提供される。
[1] 下記式(I)
Figure 0005113070
(式中、Rは保護基で保護されたアミノ基、保護基で保護されたヒドラジノ基、またはピロール−1−イル基を表し、Rは低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル−低級アルキル基、置換されていてもよいアリール基、または置換されていてもよいアリール−低級アルキル基を表す。)
で表される化合物の製造方法であって、以下の工程(1)および(2)を含む製造方法:
(1)二価パラジウム化合物、第1アミドおよび水の存在下、下記式(II)
Figure 0005113070
(式中、nおよびmは各々独立して0または1を表し;
但しnが0のとき、mは1であって、RとRは同一または異なるカルボキシ基の保護基を表し;nが1のとき、mは0であって、RとRは同一のカルボキシ基の保護基を表し;
は前掲と同じものを表す。)
で表される化合物中のシアノ基をカルバモイル基に変換する工程、および
(2)工程(1)の生成物を環化させる工程。
[2] 二価パラジウム化合物が塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)またはトリフルオロ酢酸パラジウム(II)であり、第1アミドがアセトアミド、プロピオンアミド、n−ブチルアミドまたはイソブチルアミドである[1]記載の製造方法。
[3] 工程(1)が二価パラジウム化合物、第1アミド、水、およびシアノ基を持たない有機溶媒の存在下、前項記載の式(II)で表される化合物中のシアノ基をカルバモイル基に変換する工程である[1]記載の製造方法。
[4] 二価パラジウム化合物が塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)またはトリフルオロ酢酸パラジウム(II)であり、第1アミドがアセトアミド、プロピオンアミド、n−ブチルアミドまたはイソブチルアミドであり、シアノ基を持たない有機溶媒がテトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert-ブタノール、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドからなる群から選ばれる単一の溶媒または2〜3種の混合溶媒である[3]記載の製造方法。
[5] 工程(2)が工程(1)の生成物を塩基で処理して環化させる工程である[1]〜[4]いずれか一項に記載の製造方法。
[6] 工程(2)をキレート剤存在下に行なう、[5]記載の製造方法。
[7] 工程(1)が工程(1)で生成する反応混合物から二価パラジウム化合物を除去する工程を含む[1]〜[5]いずれか一項に記載の製造方法。
[8] 工程(1)で生成する反応混合物から二価パラジウム化合物を除去する工程が工程(1)で生成する反応混合物を無機酸水溶液で洗浄する工程である[7]記載の製造方法。
[9] Rが加水素分解により脱離しうる保護基で保護されたアミノ基、加水素分解により脱離しうる保護基で保護されたヒドラジノ基、またはピロール−1−イル基であり、Rが低級アルキル基である式(I)の化合物の製造方法であって、式(II)の化合物の定義中のカルボキシ基の保護基が低級アルキル基である[1]〜[8]いずれか一項に記載の製造方法。
[10] [1]〜[9]のいずれか一項に記載の式(II)の化合物から式(I)の化合物を製造する工程、および該化合物をラニレスタットに変換する工程、を含むラニレスタットの製造方法。
本発明による中間体2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の改良製法を利用することにより、医薬として有用なラニレスタットを効率よく製造することができる。
すなわち、本発明はラニレスタットの改良製法をも提供するものである。例えば、式(II)中、R基が保護基で保護されたアミノ基または保護基で保護されたヒドラジノ基である場合には、かかるラニレスタットの製造方法は下記の工程を含む。
(i)Rが保護基で保護されたアミノ基または保護基で保護されたヒドラジノ基である前記式(II)で表される化合物中のシアノ基をカルバモイル基に変換する工程;
(ii)前記工程(i)の生成物を環化させて式(I)で表される化合物(ここにおいて、該化合物のRは保護基で保護されたアミノ基または保護基で保護されたヒドラジノ基である)を製造する工程;
(iii)前記工程(ii)の生成物を加水素分解または強酸により脱保護する工程;
(iv)前記工程(iii)の生成物を光学分割して光学活性体(R体)を製造する工程;
(v)前記工程(iv)の生成物中のアミノ基をピロール−1−イル基に変換する工程;
(vi)前記工程(v)の生成物中のピロール−1−イル基を2−トリクロロアセチルピロール−1−イル基に変換する工程;および
(vii)前記工程(vi)の生成物と4−ブロモ−2−フルオロベンジルアミンとを反応させてラニレスタットへ変換する工程。
別法として、上記の製法において、工程(i)の式(II)で表される化合物中のR基が保護基で保護されたアミノ基である場合、該製法の工程(iii)と工程(iv)の順序を入れ替えてラニレスタットを製造することもできる。
さらに、別法として、式(II)中、R基がピロール−1−イル基である場合には、下記の工程を含むラニレスタットの製造方法をも提供される。
(a)R基がピロール−1−イル基である前記式(II)で表される化合物中のシアノ基をカルバモイル基に変換する工程;
(b)前記工程(a)の生成物を環化させて式(I)で表される化合物(ここにおいて、該化合物のR基はピロール−1−イル基である)を製造する工程;
(c)前記工程(b)の生成物を光学分割して光学活性体(R体)を製造する工程;
(d)前記工程(c)の生成物中のピロール−1−イル基を2−トリクロロアセチルピロール−1−イル基に変換する工程;および
(e)前記工程(d)の生成物と4−ブロモ−2−フルオロベンジルアミンとを反応させてラニレスタットへ変換する工程。
本発明の製造方法は、ラニレスタットの中間体として有用な2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類を過酸化水素のような危険性のある試薬を使うことなく、温和な条件下で製造することができ、さらにその収率の向上が期待できる製造方法であるので、当該化合物の工業的な製造方法として有用である。
本願明細書および添付する特許請求の範囲中で使用する用語について以下に説明する。特に断らなければ、本明細書中の基または用語について提示する最初の定義は、個別にまたは別の基の一部として、本願明細書および特許請求の範囲中の基または用語に適用する。
「保護基で保護されたアミノ基」とは、ペプチド合成の分野で常用されるアミノ基の保護基で保護されたアミノ基であって、加水素分解や強酸などにより脱離しうる保護基で保護されたアミノ基を意味する。好ましい該保護基は、加水素分解により脱離しうる保護基、例えば、ベンゼン環部分がハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1〜3個の原子または基で置換されていてもよいベンジルオキシカルボニル基等である。該加水素分解により脱離しうる保護基の具体例としては、ベンジルオキシカルボニル基、4−クロロベンジルオキシカルボニル基、4−メチルベンジルオキシカルボニル基、2−メトキシベンジルオキシカルボニル基、4−ニトロベンジルオキシカルボニル基などが挙げられる。強酸により脱離しうる保護基の具体例としては、tert-ブトキシカルボニル基などが挙げられる。保護基で保護されたアミノ基の好ましい具体例としては、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、4−クロロベンジルオキシカルボニルアミノ基、4−メチルベンジルオキシカルボニルアミノ基、2−メトキシベンジルオキシカルボニルアミノ基、4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。
「保護基で保護されたヒドラジノ基」とは、ペプチド合成の分野で常用されるアミノ基の保護基で保護されたヒドラジノ基であって、加水素分解や強酸などにより脱離しうる保護基で保護されたヒドラジノ基を意味する。好ましい該保護基は、加水素分解により脱離しうる保護基である。該加水素分解や強酸などにより脱離しうる保護基の具体例は前述と同じである。保護基で保護されたヒドラジノ基の好ましい具体例としては、N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ基、N,N’−ビス(4−クロロベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ基、N,N’−ビス(4−メチルベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ基、N,N’−ビス(2−メトキシベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ基、N,N’−ビス(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ基などが挙げられる。
「低級アルキル基」とは、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖のアルキル基(C1−6アルキル基)を意味し、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
「シクロアルキル基」とは、炭素数3〜8のシクロアルキル基(C3−8シクロアルキル基)を意味し、具体例としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基およびシクロオクチル基が挙げられる。
「シクロアルキル−低級アルキル基」とは、シクロアルキル基で置換された低級アルキル基を意味し、好ましい具体例としては、シクロプロピルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基が挙げられる。
「置換されていてもよいアリール基」とは、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1〜3個の原子または基で置換されていてもよいアリール基(ここにおいて、アリール基とは、フェニル基及びベンゼン環からなる縮合多環式の芳香族炭化水素基を意味する。)を意味し、好ましい具体例としては、フェニル基、ナフチル基、4−クロロフェニル基、4−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基などが挙げられる。
「置換されていてもよいアリール−低級アルキル基」とは、置換されていてもよいアリール基で置換された低級アルキル基を意味し、好ましい具体例としては、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、2−メトキシベンジル基などが挙げられる。
「二価パラジウム化合物」の具体例としては、塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、トリフルオロ酢酸パラジウム(II)などが挙げられる。
「第1アミド」とは、カルバモイル基を有する有機化合物を意味し、カルバモイル基を有する炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素が好ましい。好ましい具体例としては、アセトアミド、プロピオンアミド、n−ブチルアミド、イソブチルアミドなどが挙げられ、これらのうち一層好ましいのはアセトアミドである。
「カルボキシ基の保護基」は、ペプチド合成の分野で常用されるカルボキシ基の保護基であって、保護基で保護されたアミノ基または保護基で保護されたヒドラジノ基の脱保護を行うときに同時に脱保護されないカルボキシ基の保護基を意味する。好ましいカルボキシ基の保護基は、低級アルキル基または置換されていてもよいアリール基であり、これらのうち、低級アルキル基が好ましい。
「キレート剤」とは、パラジウムに配位し得る化合物を意味する。具体例としては、有機塩基(例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(以下、「TMEDA」と略記する)、トリエチルアミン、ジブチルアミン、1,10−フェナントロリン)、および有機リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン)などが挙げられる。
次に、本願発明の製造方法について以下に説明する。
式(I)で表される2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類は下記に示す方法によって製造することができる。
Figure 0005113070
(式中、R、R、R、nおよびmは前掲と同じものを表す。)
工程(1)は、水および適当な有機溶媒中、二価パラジウム化合物の存在下で、第1アミドと反応させて、式(II)の化合物中のシアノ基を水和して式(III)の化合物を製造する工程である。本工程はOrg. Lett. 2005年, 7, p.5237-5239に記載の方法に準じて行うことができる。二価パラジウム化合物の量は、特に限定されないが、式(II)の化合物に対して触媒量(0.001〜0.5当量)が好ましい。第1アミドの量は、通常、式(II)の化合物に対して1〜50当量である。水の量は、通常、式(II)の化合物1gに対して1〜50mlである。
工程(1)における有機溶媒としては、シアノ基を持たない有機溶媒、好ましくは水と混和できるシアノ基を持たない有機溶媒の使用が好ましい。当該有機溶媒としては、例えばアルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert-ブタノール)、エステル系溶媒(例えば、酢酸エチル)、エーテル系溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)、極性非プロトン溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)などが挙げられ、これらのうちテトラヒドロフランが好ましい。これらの有機溶媒はそれぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。有機溶媒の使用量は、通常、水1mlに対して0.5〜2mlである。反応温度は、特に限定されないが、室温(約5℃〜約35℃)が好ましい。
工程(1)の反応完了後、反応混合物から二価パラジウム化合物を除去することにより、工程(2)において式(I)の化合物の収率や純度を向上させることもできる。二価パラジウム化合物の除去方法としては、工程(1)で生成する反応混合物を無機酸水溶液で洗浄する方法が挙げられる。無機酸水溶液の具体例としては、塩酸水溶液、硫酸水溶液、リン酸水溶液などが挙げられ、これらのうち塩酸水溶液が好ましい。当該無機酸水溶液の濃度は、通常、0.1〜2mol/Lである。
工程(2)は、式(III)の化合物中のカルバモイル基とエステルとを反応させて式(I)の化合物を製造する工程である。該工程(2)の閉環反応は式(III)の化合物を単離することなく、工程(1)の反応条件下で連続して進行し得て、同一反応容器内で連続して行うこともできる。
一方、通常、この閉環反応の反応速度は遅いため、工程(1)の反応完了後に、塩基を添加することにより、閉環反応に要する時間を短縮することもできる。塩基の具体例としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシドなどの有機塩基が挙げられる。好ましい塩基は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基である。塩基の使用量は、一般式(III)で表される化合物に対して触媒量から過剰量まで選択できるが、好ましくは式(II)の化合物に対して1〜5当量である。工程(2)の反応温度は、特に限定されないが、室温が好ましい。溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水などが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
また、工程(1)の反応完了後にキレート剤を添加することにより、工程(2)において式(I)の化合物の収率や純度を向上することもできる。キレート剤の量は、通常、式(II)の化合物に対して0.5〜10当量である。
式(II)の化合物は、上述の特許文献1、特許文献2および非特許文献1に記載の方法、あるいはこれらの文献に準じる方法で製造することができる。
特許文献1、特許文献2および非特許文献1には式(I)で表される化合物(但し、該化合物のRは保護基で保護されたヒドラジノ基以外の基である)を用いてラニレスタットを製造する方法が記載されている。したがって、本発明の製造方法は、ラニレスタットの製造方法に利用できる。
以下に実施例を挙げて本願発明を更に具体的に説明するが、本願発明はこれら実施例に限定されるものではない。化合物の確認は、プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H NMR)、炭素13核磁気共鳴スペクトル(13C NMR)、質量スペクトル(MS)の解析により行った。核磁気共鳴スペクトルには、テトラメチルシランを内部標準として用いた。実施例中に用いた略号のEtはエチル基を意味し、Cbzはベンジルオキシカルボニル基を意味する。
実施例1:エチル 3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
Figure 0005113070
3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−エトキシカルボニル−3−シアノプロピオン酸エチル(1.0 g)とアセトアミド(1.7 g)を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(30 mL)に溶かし、塩化パラジウム(II)(64 mg)を加えた。この混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を0.5 mol/L塩酸で3回、水で1回洗浄した。この酢酸エチル溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(30 mL)に溶かし、炭酸ナトリウム(0.46 g)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物を0.5mol/L塩酸でpH 1に調整し、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、目的物(0.93 g, 100%)を結晶として得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 22 ℃)δ: 8.77 (1H, br), 7.39-7.33 (5H, m), 6.29 (1H, br), 5.15 (1H, d, J = 12.0 Hz), 5.08 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.32 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.22 (1H, d, J = 18.0 Hz), 3.14 (1H, d, J = 18.0 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.0 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, 23 ℃)δ: 173.2, 172.1, 166.5, 154.9, 128.6, 128.5, 128.2, 67.7, 64.5, 64.1, 40.8, 13.8.
実施例2:エチル 3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
Figure 0005113070
2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−シアノメチルマロン酸ジエチル(348 mg)とアセトアミド(591 mg)を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(6 mL)に溶かし、塩化パラジウム(II)(17.7 mg)を加え、室温で一夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を1 mol/L塩酸で3回、水で1回洗浄した。この酢酸エチル溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(6 mL)に溶かし、炭酸ナトリウム(0.46 g)を加え室温で1時間撹拌した。反応混合物を1 mol/L塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、目的物(310 mg, 97%)を非晶質として得た。
実施例3:エチル 3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
Figure 0005113070
2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−シアノメチルマロン酸ジエチル(348 mg)とアセトアミド(591 mg)を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(6 mL)に溶かし、塩化パラジウム(II)(17.7 mg)を加え、室温で一夜撹拌した。この反応混合物にTMEDA(0.038 mL)を加え5分間撹拌後、炭酸ナトリウム(159 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。この反応混合物を1 mol/L塩酸で酸性に調整し、酢酸エチルで3回抽出した。この酢酸エチル溶液を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(294 mg, 92%)を油状物として得た。
実施例4:エチル 3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
Figure 0005113070
2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−シアノメチルマロン酸ジエチル(348 mg)とアセトアミド(591 mg)を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(6 mL)に溶かし、塩化パラジウム(II)(17.7 mg)を加え、室温で一夜撹拌した。この反応混合物に炭酸ナトリウム(159 mg)を加え、室温で50分間撹拌した。この反応混合物を1 mol/L塩酸で酸性に調整し、酢酸エチルで3回抽出した。この酢酸エチル溶液を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(293 mg, 92%)を油状物として得た。
実施例5:エチル 3−(1−ピロリル)−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
Figure 0005113070
2−(1−ピロリル)−2−シアノメチルマロン酸ジエチル(264 mg)とアセトアミド(591 mg)を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(6 mL)に溶かし、塩化パラジウム(II)(17.7 mg)を加え室温で3日間撹拌した。更に塩化パラジウム(II)(24.0 mg)を加え、室温で2日間撹拌した。次に、この反応混合物に炭酸ナトリウム(159 mg)を加え、室温で45分間撹拌した。この反応混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を1 mol/L塩酸で3回、水で1回洗浄した。この酢酸エチル溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過した。濾液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(151 mg, 54%)を非晶質として得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃)δ: 9.05 (1H, br), 6.94 (1H, t, J = 2.2 Hz), 6.26 (1H, t, J = 2.2 Hz), 4.28 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.59 (1H, d, J = 17.6 Hz), 3.36(1H, d, J = 18.0 Hz), 1.26 (3H, t, J = 7.2 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, 24 ℃)δ: 172.7, 170.5, 166.8, 120.0, 110.1, 68.6, 63.9, 41.9, 13.8. MS (APCI): 237(M+H).
参考例1:2−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2−エトキシカルボニルメチル−2−シアノ酢酸エチルの製造:
Figure 0005113070
(1)シアノ酢酸エチル(1.1 mL)のエタノール溶液(10 mL)にナトリウムエトキシド(20%エタノール溶液、3.4 g)を氷冷下ゆっくり加え、その後5分間撹拌した。この混合物にブロモ酢酸エチル(1.3 mL)を加えた後、室温で1時間撹拌した。反応混合物をジイソプロピルエーテルで希釈し、水洗、乾燥(MgSO4)、濾過し、その濾液を濃縮して油状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜8:1)で精製し反応生成物(1.59 g)を得た。
(2)前記の反応生成物を酢酸エチル(20 mL)に溶かし、ジベンジルアゾジカルボキシレート(895 mg)、次いで炭酸カリウム(41.5 mg)を室温で加えた。この反応液を室温で15分間撹拌後、セライト濾過し、濾液を濃縮して油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1〜2:1)で精製し、目的物(1.15 g、23%)を結晶として得た。MS(APCI): 498(M+H).
実施例6:エチル 3−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
Figure 0005113070
2−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2−エトキシカルボニルメチル−2−シアノ酢酸エチル(301 mg)とアセトアミド(357 mg)を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(10 mL)に懸濁し、続いてこれに塩化パラジウム(II)(10.7 mg)を加えた。この混合物を室温で一夜撹拌した。この反応混合物に炭酸ナトリウム(96mg)を加えて15分間撹拌した後、この反応液を1 mol/L塩酸で酸性に調整し、酢酸エチルで3回抽出した。この酢酸エチル溶液を水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(152 mg, 54%)を油状物として得た。
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6, 120 ℃)δ: 11.4 (1H, br), 9.66 (1H, br), 7.35-7.25 (10H, m), 5.15-5.02 (4H, m), 4.14 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.40 (1H, d, J = 18.3 Hz),3.17 (1H, d, J = 18.2 Hz), 1.14 (3H, t, J = 7.1 Hz).
実施例7:エチル 3−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
2−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2−エトキシカルボニルメチル−2−シアノ酢酸エチル(301 mg)とアセトアミド(358 mg)を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(10 mL)に懸濁し、続いてこれに塩化パラジウム(II)(12.5 mg)を加えた。この混合物を室温で一夜撹拌した。この反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1 mol/L塩酸で4回、水で2回、飽和食塩水で1回順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン−水の混合溶液(1:1 v/v、10 mL)に懸濁し、炭酸ナトリウム(97.6 mg)を加え、同温で3時間撹拌した。この反応混合物を1 mol/L塩酸で酸性に調整し、酢酸エチルで3回抽出した。この酢酸エチル溶液を水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(254 mg, 89%)を油状物として得た。
実施例8:エチル 3−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
2−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2−エトキシカルボニルメチル−2−シアノ酢酸エチル(302 mg)とアセトアミド(362 mg)を50%(v/v)テトラヒドロフラン−水溶液(10 mL)に懸濁し、続いてこれに塩化パラジウム(II)(13.0 mg)を加えた。この混合物を室温で一夜撹拌した。この反応混合物にTMEDA(28.0 μL)、次いで炭酸ナトリウム(97.0 mg)を加え、同温で3時間撹拌した。この反応混合物を1 mol/L塩酸で酸性に調整し、酢酸エチルで3回抽出した。この酢酸エチル溶液を水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラム(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(241 mg, 85%)を油状物として得た。
実施例9:エチル 3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
Figure 0005113070
エチル 3−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート(496 mg)の酢酸(15 ml)溶液に酸化白金(102 mg)を加えた。これを水素雰囲気下(常圧)、50℃で6時間激しく撹拌した。この間、反応の進行と共に発生する二酸化炭素を取り除くため、反応容器中のガスを数回水素で置換した。反応混合物をセライト濾過し、少量の酢酸でセライトを洗浄した。濾液と洗液を合わせて濃縮し、残留する酢酸を除くため残渣にトルエンを加えて再度濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて不溶物を濾去し、酢酸エチル溶液を濃縮して得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)で精製し、目的物(126 mg, 64%)を結晶として得た。この生成物の1H NMR (CDCl3)による分析値は、非特許文献1に記載の光学活性体のそれと一致した。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 22 ℃)δ:4.28 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.18 (1H, d, J = 18.0 Hz), 2.76 (1H, d, J = 18.0 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.2 Hz).
実施例10:エチル 3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
Figure 0005113070
エチル 3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート(1.00 g)の酢酸エチル溶液(50 mL)に20%水酸化パラジウム−炭素(0.50 g)を加え、これを水素気流下(常圧)室温で1.5時間激しく撹拌した。この反応混合物をセライトろ過し、ろ液を濃縮し、目的物(0.58 g、100%)を白色結晶として得た。
実施例11:エチル (R)−3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの(S)-(+)-カンファースルホン酸塩の製造:
エチル 3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート(8.00 g)と(S)-(+)-カンファースルホン酸(10.0 g)をエタノール(80 ml)に加温しながら溶かした後、全量が約45 mlになるまでこの溶液を減圧濃縮した。これを氷冷下で静置し、生じた結晶を濾取し、エタノールで洗った。この結晶をエタノールから再結晶し、目的物(4.70 g)を結晶として得た。
融点: 229-230 ℃ (分解). [α]D 27+10.2° (c 1.03, MeOH). 1H NMR(400 MHz, D2O, 23 ℃)δ:4.43 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.56 (1H, d, J = 18.8 Hz), 3.28 (1H, d, J = 15.2 Hz), 3.22 (1H, d, J = 18.8 Hz), 2.86 (1H, d, J = 14.8 Hz), 2.46-2.37 (1H, m), 2.16 (1H, t, J = 4.8 Hz), 2.09-2.00 (1H, m), 1.84 (1H, d, J = 18.8 Hz), 1.68-1.61 (1H, m), 1.49-1.42 (1H, m), 1.30 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.04 (3H, s), 0.83 (3H, s).
実施例12:エチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(ピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレートの製造:
エチル (R)−3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの(S)-(+)-カンファースルホン酸塩(418 mg)を25%酢酸水溶液(4 ml)に溶かした。これに酢酸ナトリウム(82 mg)と2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(0.143 ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。放冷後、この混合物に酢酸エチル(20 ml)を加え、水、続いて飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を濃縮して油状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、目的物(230 mg, 97%)を油状物として得た。この生成物の1H NMRによる分析値は、非特許文献1に記載のそれと一致した。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃)δ:9.05 (1H, br), 6.94 (2H, t, J = 2.2 Hz), 6.26 (2H, t, J = 2.2 Hz), 4.28 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.59 (1H, d, J = 17.6 Hz), 3.36 (1H, d, J = 18.0 Hz), 1.26 (3H, t, J = 7.2 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, 24 ℃)δ:172.7, 170.5, 166.8, 120.0, 110.1, 68.6, 63.9, 41.9, 13.8. MS (APCI): 237(M+H).
実施例13:(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造:
(1)エチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(ピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレート(767 mg)の酢酸エチル(10 ml)溶液にトリクロロアセチルクロリド(1.1 ml)を加え、この溶液を一晩加熱還流した。この反応混合物を室温まで放冷後、トリクロロアセチルクロリド(1.1 ml)を加え、この混合物を3時間加熱還流した。この反応混合物を室温まで水冷し、残留したトリクロロアセチルクロリドを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で注意深く分解した。水層がアルカリ性であることを確認後、これを酢酸エチル(5 ml)で3回抽出し、合わせた抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮し油状の粗生成物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、エチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(2−トリクロロアセチルピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレート(1.17 g、94%)を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6、22 ℃) δ: 12.4 (br s, 1H), 7.68 (dd, 1H, J = 1.2, 4.4 Hz), 7.55 (dd, 1H, J = 1.6, 2.8 Hz), 6.44 (dd, 1H, J = 2.4, 4.4 Hz), 4.25-4.08 (m, 2H), 3.72 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 3.06 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 1.11 (t, 3H, 7.2 Hz).
(2)4−ブロモ−2−フルオロベンジルアミン(0.93 g)とトリエチルアミン(1.3 ml)のN,N-ジメチルホルムアミド(5 ml)溶液に、エチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(2−トリクロロアセチルピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレート(1.16 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(3 ml)溶液を室温で滴下した。この混合物を室温で8時間撹拌した。この反応混合物を酢酸エチルで希釈した後、1mol/L塩酸(3回)、水(4回)、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮し黄色油状の粗生成物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオン(831 mg、65%)を得た。更に、これをn-ヘキサン−酢酸エチルから結晶化し、目的物の結晶(385 mg)を得た。
Mp: 189-191 ℃. 1H NMR (400 MHz、DMSO-d6、22 ℃) δ: 12.2 (br s, 1H), 7.73 (dd, 1H, J = 2.0, 3.2 Hz), 7.55 (dd, 1H, J = 2.0, 9.6 Hz), 7.36 (dd, 1H, J = 2.0, 8.4 Hz), 7.17-7.12 (m, 2H), 6.53 (dd, 1H, J = 2.8, 4.0 Hz), 5.04 (d, 1H, J = 15.2 Hz), 4.96 (d, 1H, J = 15.6 Hz), 3.57 (s, 2H).
比較例1:
3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−エトキシカルボニル−3−シアノプロピオン酸エチル(2.0 g)、Al2O3(1.5 g)およびエタノール(5 mL)を混合し、8時間加熱還流下で撹拌した。しかし、反応の進行は認められなかった。
比較例2:
3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−エトキシカルボニル−3−シアノプロピオン酸エチル(2.0 g)、塩化亜鉛(78 mg)、アセトンオキシム(168 mg)、水(0.2 mL)およびクメン(5 mL)を混合し、24時間加熱還流下で撹拌した。反応混合物をHPLCで分析した結果、7%の2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−シアノ酢酸エチル、6%の3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−カルバモイル−3−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルおよび48%のエチル 3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートが検出された。
比較例3:
3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−エトキシカルボニル−3−シアノプロピオン酸エチル(2.0 g)、二酸化マンガン(1.0 g)、水(2.5 mL)およびエタノール(5 mL)を混合し、1週間加熱還流下で撹拌した。反応液をセライトろ過した後濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=100:0 〜0:100)で精製し、3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−エトキシカルボニル−3−シアノプロピオン酸エチルと3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−シアノプロピオン酸エチルをほぼ等量含有する混合物(1.2 g)を得た。
本発明の製造方法により、式(I)で表される2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類を安全に効率良く製造することができる。これらの化合物のうち、Rが保護基で保護されたヒドラジノ基である式(I)の化合物は、実施例9に示すとおり、Rがアミノ基に変換された化合物へと誘導できる。このRがアミノ基に変換された化合物、Rが保護基で保護されたアミノ基、またはピロール−1−イル基である式(I)の化合物は、ラニレスタット等の中間体として利用できることが特許文献1、特許文献2および非特許文献1に記載されている。したがって、本発明の製造方法は、強力なアルドース還元酵素阻害作用を示し、糖尿病性神経症などの改善が期待される薬剤として有用なラニレスタット、その関連化合物およびそれらの中間体の製造方法として有用である。

Claims (12)

  1. 中間体を単離することなく、下記式(I)
    Figure 0005113070
    (式中、Rは保護基で保護されたアミノ基、保護基で保護されたヒドラジノ基、またはピロール−1−イル基を表し、Rは低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル−低級アルキル基、置換されていてもよいアリール基、または置換されていてもよいアリール−低級アルキル基を表す。)
    で表される化合物の製造方法であって、
    以下の工程(1)(2)および(3)を含む製造方法であり、該工程(2)および(3)が該工程(1)および(2)で生成する反応生成物を単離することなく進行させる工程である製造方法:
    (1)二価パラジウム化合物、第1アミド(該第1アミドの量は式(II)の化合物に対して1〜50当量である)、およびシアノ基を持たない有機溶媒の存在下、下記式(II)
    Figure 0005113070
    (式中、nおよびmは各々独立して0または1を表し;
    但しnが0のとき、mは1であって、RとRは同一または異なるカルボキシ基の保護基を表し;nが1のとき、mは0であって、RとRは同一のカルボキシ基の保護基を表し;
    は前掲と同じものを表す。)
    で表される化合物中のシアノ基をカルバモイル基に変換する工程、
    (2)該工程(1)で生成する反応混合物にパラジウムに配位し得る化合物を加える工程、または該工程(1)で生成する反応混合物を無機酸水溶液で洗浄する工程、および
    )工程()の生成物を環化させる工程。
  2. 二価パラジウム化合物が塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)またはトリフルオロ酢酸パラジウム(II)であり、第1アミドがアセトアミド、プロピオンアミド、n−ブチルアミドまたはイソブチルアミドである、請求項1記載の製造方法。
  3. 二価パラジウム化合物が塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)またはトリフルオロ酢酸パラジウム(II)であり、第1アミドがアセトアミド、プロピオンアミド、n−ブチルアミドまたはイソブチルアミドであり、シアノ基を持たない有機溶媒がテトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert-ブタノール、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドからなる群から選ばれる単一の溶媒または2〜3種の混合溶媒である、請求項記載の製造方法。
  4. 工程()が工程()の生成物を塩基で処理して環化させる工程である、請求項1〜いずれか一項に記載の製造方法。
  5. 工程(2)が、工程(1)で生成する反応混合物にパラジウムに配位し得る化合物を加える工程である、請求項1〜4いずれか1項に記載の製造方法。
  6. 工程(2)が、工程(1)で生成する反応混合物を無機酸水溶液で洗浄する工程である、請求項1〜4いずれか1項に記載の製造方法。
  7. が加水素分解により脱離しうる保護基で保護されたアミノ基、加水素分解により脱離しうる保護基で保護されたヒドラジノ基、またはピロール−1−イル基であり、Rが低級アルキル基である式(I)の化合物の製造方法であって、式(II)の化合物の定義中のカルボキシ基の保護基が低級アルキル基である、請求項1〜いずれか一項に記載の製造方法。
  8. 請求項1記載の式(II)の化合物から式(I)の化合物を製造する工程、および該式(I)の化合物を、(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオン(ラニレスタット)に変換する工程を含む、(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造方法。
  9. パラジウムに配位し得る化合物が、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン、トリエチルアミン、ジブチルアミン、1,10-フェナントロリン、またはトリフェニルホスフィンである、請求項1または5記載の製造方法。
  10. パラジウムに配位し得る化合物が、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミンである、請求項1または5記載の製造方法。
  11. 無機酸水溶液が、塩酸水溶液、硫酸水溶液、またはリン酸水溶液である、請求項1または6記載の製造方法。
  12. 無機酸水溶液が、塩酸水溶液である、請求項1または6記載の製造方法。
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