JP5130211B2 - 3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造方法ならびにその使用 - Google Patents

3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造方法ならびにその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP5130211B2
JP5130211B2 JP2008523632A JP2008523632A JP5130211B2 JP 5130211 B2 JP5130211 B2 JP 5130211B2 JP 2008523632 A JP2008523632 A JP 2008523632A JP 2008523632 A JP2008523632 A JP 2008523632A JP 5130211 B2 JP5130211 B2 JP 5130211B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
alkyl group
formula
dioxopyrrolidine
hydrazino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008523632A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008004415A1 (ja
Inventor
大輔 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Pharma Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Dainippon Pharma Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Dainippon Pharma Co Ltd filed Critical Sumitomo Dainippon Pharma Co Ltd
Priority to JP2008523632A priority Critical patent/JP5130211B2/ja
Publication of JPWO2008004415A1 publication Critical patent/JPWO2008004415A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5130211B2 publication Critical patent/JP5130211B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D207/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D207/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D207/30Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D207/34Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D207/36Oxygen or sulfur atoms
    • C07D207/402,5-Pyrrolidine-diones
    • C07D207/4162,5-Pyrrolidine-diones with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to other ring carbon atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Obesity (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は、糖尿病合併症治療薬等の原薬の中間体として有用な新規な3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造法、ならびにその中間体を用いて糖尿病合併症治療薬として有用なラニレスタットを製造する方法に関する。
強力なアルドース還元酵素阻害作用を有する糖尿病合併症治療薬として期待されるテトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−4−スピロ−3’−ピロリジン誘導体が文献に開示されている(例えば、特許文献1および非特許文献1参照)。そして、この誘導体の中から選ばれたラニレスタット[Ranirestat;AS-3201;(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオン]が臨床開発されている。これらの誘導体の工業的規模での製造に適した中間体は、3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類であり(例えば、特許文献2参照)、その製造方法もまた文献に開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2、および非特許文献1参照)。それらの製造方法の概要を下記スキーム1に示す。
Figure 0005130211
(式中、R及びRはカルボキシル基の保護基を意味し、Rは水素化分解により脱離しうる基又はtert-ブトキシカルボニル基を意味し、Rはtert-ブチル基又は加水分解若しくは水素化分解により脱離しうる基を意味する。)
ルートAおよびルートBには、3−シアノプロピオン酸エステル部分を過酸化水素と塩基を使って閉環して2,5−ジオキソピロリジン環を形成する工程があり、この工程は反応温度の制御が難しい。その理由は、この工程が発熱反応であり、突然発泡が起こることがあるからである。そのため、この工程は冷却しながら反応を行う必要がある。しかし、冷却し過ぎると、反応の進行が不十分で、目的物の収量低下と純度の低下を招く。また、冷却が不十分なときは、副生成物が多量に生成し、前記の場合と同様に、目的物の収量低下と純度の低下が起こる。したがって、この工程は改良が必要である。また、この工程で使われている過酸化水素は、比較的濃度が高いため、反応中に急激に分解する恐れがあり危険である。したがって、その使用を回避する方法も望まれる。
ルートCは過酸化水素を用いない製造方法である。しかし、ルートAや後述のスキーム2に示される製造法に比べて総工程数が多く、より経済的に有利な製法が望まれる。
ベンジルオキシカルボニルアミノマロン酸ジエチルエステルに水素化ナトリウムとブロモ酢酸アミドを反応させて2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−エトキシカルボニルコハク酸イミドを製造する実施例が文献に記載されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この製造法は、低収率(36.5%)である上、水素化ナトリウムとの反応の過程で水素が発生するため、工業的規模の製造には好ましくない。
特開平5−186472号公報 特開平6−192222号公報 J. Med. Chem., 1998年, 41, p.4118〜4129
糖尿病合併症治療薬として期待されるテトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−4−スピロ−3’−ピロリジン誘導体(例えば、ラニレスタット)などの原薬を短工程で経済的かつ安全に製造できる方法を提供する。詳しくは、原薬の有用な中間体である3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類を過酸化水素を使用せずに短工程で経済的に製造できる方法を提供する。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類が2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類から1工程で容易に好収率で製造することができ、さらに、3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類が1ないし2工程で3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類に容易に好収率で変換できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本願発明によれば、テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−4−スピロ−3’−ピロリジン誘導体などの中間体として有用な新規な3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその塩(以下、「本発明の化合物」と称することもある)が提供される。
[項1]
下記式(I)で表される3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩
Figure 0005130211
(式中、Rは、C1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはへテロアリール基を意味し、
は、水素原子またはCOORを意味し、
ここにおいて、Rがtert-C4−6アルキル基以外のC1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはへテロアリール基であるとき、Rは、tert-C4−6アルキル基;2,2,2−トリクロロエチル基;またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個または2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味し、
がtert-C4−6アルキル基であるとき、Rは、2,2,2−トリクロロエチル基;またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味し、
が、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基であるとき、Rは、tert-C4−6アルキル基または2,2,2−トリクロロエチル基を意味する。)。
[項2]
がtert-C4−6アルキル基以外のC1−6アルキル基であり、Rが水素原子またはCOORであり、Rがtert-C4−6アルキル基、またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基である、[項1]に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩。
[項3]
がメチル基、エチル基、プロピル基またはイソプロピル基であり、Rが水素原子、tert-ブトキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボニル基である、[項1]に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩。
[項4]
エチル 2−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート、
エチル 2−[N,N’−ビス(tert-ブトキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート、および
エチル 2−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート 一塩酸塩
からなる群から選ばれる[項1]に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩。
本願発明によれば、新規な3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法が提供される。
[項5]
下記式(Ia)
Figure 0005130211
(式中、Rは、C1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはへテロアリール基を意味し、
がtert-C4−6アルキル基以外のC1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはへテロアリール基であるとき、Rは、tert-C4−6アルキル基;2,2,2−トリクロロエチル基;またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味し、
がtert-C4−6アルキル基であるとき、Rは、2,2,2−トリクロロエチル基;またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味し、
が、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基であるとき、Rは、tert-C4−6アルキル基または2,2,2−トリクロロエチル基を意味する。)
で表される3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法であって、
下記式(II)
Figure 0005130211
(式中、Rは前掲と同じものを意味する。)
で表される化合物に下記式(III)
OOC−N=N−COOR(III)
(式中、Rは前掲と同じものを意味する。)
で表される化合物を付加させる工程を含む製造方法。
[項6]
下記式(Ib)
Figure 0005130211
(式中、Rは、C1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはへテロアリール基を意味する。)
で表される3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法であって、
(1)Rが、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基である[項5]に記載の式(Ia)で表される化合物をパラジウム触媒を用いて水素化分解する工程、
(2)Rがtert-C4−6アルキル基である[項5]に記載の式(Ia)で表される化合物と酸とを反応させる工程、または
(3)Rが2,2,2−トリクロロエチル基である[項5]に記載の式(Ia)で表される化合物と亜鉛とを反応させる工程を含む製造方法。
本願発明によれば、式(I)の化合物を出発原料として用いる3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の新規な製造方法が提供される。
[項7]
下記式(Ic)
Figure 0005130211
(式中、Rは、C1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を意味する。またR21は、水素原子またはCOOR31を意味し、
31は、2,2,2−トリクロロエチル基、またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味する。)で表される化合物を使って下記式(IV)
Figure 0005130211
(式中、Rは前掲と同じものを意味する。)
で表される化合物を製造する方法であって、
21が水素原子またはCOOR31であり、ここにおいてR31が2,2,2−トリクロロエチル基である式(Ic)の化合物を亜鉛と反応させる工程;あるいはR21が水素原子またはCOOR31であり、ここにおいてR31が、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基である式(Ic)の化合物(但しRが、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基である化合物を除く)を水素化分解する工程を含む製造方法。
[項8]
本願発明によれば、[項5]または[項6]に記載の製法で[項1]に記載の式(I)の化合物を製造する工程、および該式(I)の化合物を2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンに変換する工程を含む新規な2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造方法が提供される。
[項9]
本願発明によれば、2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンを製造するための[項1]に記載の式(I)の化合物の使用が提供される。
本願発明によれば、[項1]〜[項4]いずれか一項に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩の以下の新規な使用が提供される。
[項10]
[項1]〜[項4]いずれか一項に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩の医薬合成のための使用。
[項11]
(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの合成のための[項1]〜[項4]いずれか一項に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩の使用。
本願発明によれば、(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの以下の新規な製造方法が提供される。
[項12]
(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造方法であって、[項1]〜[項4]いずれか一項に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩を中間体または出発物質として用いる製造方法。
[項13]
[項1]〜[項4]いずれか一項に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩が[項5]または[項6]に記載の製造方法によって製造されることを特徴とする、[項12]に記載の製造方法。
[項14]
(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造方法であって、[項7]に記載の式(IV)で表わされる化合物の製造工程、および該工程で製造された式(IV)で表わされる化合物を(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンへ変換する工程を含む製造方法。
[項15]
(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造方法であって;
(1)[項7]に記載の式(IV)で表わされる化合物の製造工程;
(2)前記工程(1)で製造された式(IV)で表わされる化合物を光学分割する工程;
(3)前記工程(2)で製造された光学活性化合物(ここにおいて、該化合物のジオキソピロリジン環上の3位の炭素原子の絶対配置はRである)のアミノ基を1−ピロリル基に変換する工程;
(4)前記工程(3)の生成物のピロリル基を2−トリクロロアセチルピロール−1−イル基に変換する工程;および
(5)前記工程(4)の生成物と4−ブロモ−2−フルオロベンジルアミンとを反応させて(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンへ変換する工程を含む製造方法。
本発明の化合物及びその製造方法を用いることにより、糖尿病合併症治療薬として期待されるラニレスタット等の原薬およびその中間体として有用な3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類を安全に短行程で効率良く製造できる。
式(I)で表される化合物の塩とは、塩を形成しうるに十分な酸性度または塩基度を有する場合の式(I)の化合物の塩を意味し、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、ピリジン塩、トリエチルアミン塩、ジイソプロピルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩等の有機塩基との塩、リジン、アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸との塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
式(I)の化合物およびその塩は、水和物および/または溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物および/または溶媒和物もまた本発明の化合物に包含される。また、式(I)の化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有するので、数種の立体異性体として存在しうる。これらの立体異性体、それらの混合物およびラセミ体は本発明の化合物に包含される。
ここで本願明細書における用語について以下に説明する。
「C1−6アルキル基」とは、炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖のアルキル基を意味し、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
「tert-C4−6アルキル基」とは、1〜2個のメチル基若しくは1個のエチル基で置換されていてもよいtert-ブチル基を意味し、具体例としては、tert-ブチル基、tert-ペンチル基などが挙げられる。
「C1−4アルキル基」の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基などが挙げられる。
「C3−8シクロアルキル基」とは、炭素数3〜8の環状アルキル基を意味し、具体例としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
「C1−4アルコキシ基」は直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、これらの具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert-ブトキシ基などが挙げられる。
「アリール基」とは、フェニル基、及びベンゼン環からなる縮合多環式の芳香族炭化水素基を意味し、具体例としてはフェニル基、ナフチル基などが挙げられ、好ましい具体例はフェニル基である。
「ヘテロアリール基」とは、5員または6員の単環式不飽和炭化水素基またはそれらの縮合多環式不飽和炭化水素基の1〜4個の炭素原子をN、OおよびSからなる群から選択されるヘテロ原子で置換して生じるヘテロアリール基を意味し、具体例としてはピリジル基、フリル基、チエニル基などが挙げられる。
「ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基若しくはニトロ基で置換されていてもよいベンジル基」の具体例としては、ベンジル、4−クロロベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、2−メトキシベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−シアノベンジル基、4−ニトロベンジル基などが挙げられる。
「ハロゲン原子」とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を意味する。
「酸」の具体例としては、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸などの無機酸、およびトリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの有機酸が挙げられ、好ましくは、塩化水素およびトリフルオロ酢酸である。
次に、本発明の化合物の製造方法について以下に説明する。
式(I)の化合物[スキーム3中の式(Ia)の化合物および式(Ib)の化合物]は、2,5−ジオキソピロリジン環上のカルボキシ基の保護基とヒドラジノ基上のカルボキシ基の保護基の種類を適切に組み合わせて、例えば下記スキーム3に示す工程Aおよび工程Bによって製造することができる。
Figure 0005130211
(式中、RおよびRは前掲と同じものを意味する。)
式(Ia)の化合物(式(I)においてRがCOORである化合物)は、塩基の存在下あるいは非存在下で、式(II)の化合物と式(III)の化合物を適当な溶媒中で反応させることにより製造することができる(工程A)。
工程Aで使用する溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert-ブタノール、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水などが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。工程Aでは、必ずしも塩基を必要とはしないが、塩基を用いるとより効率よく反応が進行する。塩基の具体例としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシドなどが挙げられる。塩基の使用量は、特に限定されないが、式(II)の化合物に対して触媒量から過剰量までの量を選択できる。反応温度は通常0〜100℃であり、10〜30℃が好ましい。
式(II)の化合物は、特開昭60−16989号公報に記載の方法、或いはこれに準じた方法により、マロン酸ジエチルと2−クロロアセタミドを塩基の存在下に反応させて1工程で製造することができる。
式(III)の化合物は、市販されているか、自体公知の方法、或いはこれらに準じた方法により製造することができる。
式(Ib)の化合物(式(I)においてRが水素原子である化合物)は、式(Ia)の化合物から以下の三つの方法で製造することができる(工程B)。
工程Bにおける第1の製法は、Rがtert-C4−6アルキル基である式(Ia)の化合物(但し、Rがtert-C4−6アルキル基である化合物を除く。)を適当な溶媒中で酸と反応させる方法である。この反応で用いられる溶媒の具体例としては、酢酸エチル、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、酢酸、水などが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。反応に用いる酸の具体例としては、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などが挙げられ、これらのうち、塩化水素あるいはトリフルオロ酢酸が好ましい。好ましい反応温度は0〜30℃である。
工程Bにおける第2の製法は、Rが2,2,2−トリクロロエチル基である式(Ia)の化合物を適当な溶媒中で亜鉛と反応させる方法である。本製法はSynthesis, 457 (1976)に記載の方法、あるいはそれに準ずる方法で実施できる。溶媒の具体例としては、酢酸、テトラヒドロフラン、水などが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。亜鉛は、通常過剰量用いられる。反応温度は通常10〜120℃である。
工程Bにおける第3の製法は、Rが、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個または2個の原子または基で置換されていてもよいベンジル基である式(Ia)の化合物を適当な溶媒中でパラジウム炭素エチレジアミン錯体などの触媒を用いて短時間で 水素化分解する方法である。溶媒の具体例としては、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフランなどが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。好ましい溶媒はエタノールである。反応温度は通常0〜80℃である。好ましい反応時間は触媒の種類、反応温度、撹拌方法などに依存するが、通常、室温で1〜4時間である。
前記式(Ic)の化合物[R31が、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個または2個の原子または基で置換されていてもよいベンジル基である式(Ia)の化合物および式(Ib)の化合物(但しRが、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個または2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基である化合物を除く)]を接触水素化分解または接触水素移動によって分解すると前記式(IV)の化合物が生成する。接触水素化分解は、パラジウム炭素、白金炭素、酸化白金、ラネーニッケルなどの触媒存在下、適当な溶媒中、水素雰囲気下に常圧または加圧下で行われる。溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸、水などが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。接触水素化分解に中性の溶媒を用いる場合は、塩化水素、トリフルオロ酢酸などの酸を加えてもよい 。反応温度は通常20〜80℃である。接触水素移動による分解は、J. Heterocyclic Chem. 18, 31 (1981)およびIndian J. Chem. 42B, 1774 (2003)に記載の方法、あるいはこれらに準ずる方法で行うことができる。水素源としてギ酸アンモニウム、ギ酸、シクロヘキセン、ヒドラジンなどを用い、溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸、水などが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
前記式(Ic)の化合物[R31が2,2,2−トリクロロエチル基および式(Ib)の化合物]を Tetrahedron Lett. 30, 2889 (1989)に記載の方法に従って、適当な溶媒中、亜鉛と反応させると前記式(IV)の化合物が得られる。
式(Ic)の化合物以外の式(I)の化合物は、式(Ib)の化合物の製造に使われる。
本願発明の式(I)の化合物から製造できる式(IV)の化合物[例えば、Rがエチル基である式(IV)の化合物の光学活性体(後記実施例10の化合物)]は、前記特許文献1および特許文献2に記載の糖尿病合併症治療薬として期待されるテトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−4−スピロ−3’−ピロリジン誘導体(例えば、ラニレスタット)の中間体である。したがって、本願発明の式(I)の化合物は、ラニレスタットの原料として利用できる。また、特開平8−176105号公報には、式(IV)の化合物を出発原料として製造することができる2−エトキシカルボニル−2−(2−トリクロロアセチルピロール−1−イル)コハク酸イミドが糖尿病合併症治療薬として有用な2−カルボキシコハク酸イミド誘導体の中間体であることが記載されている。2,5−ジオキソピロリジン骨格は糖尿病関連疾患治療薬や中枢神経系作用薬などの医薬として有用な化合物の部分構造でよく見られる化学構造であることから、化学修飾可能な側鎖を持つ本発明の化合物は新規な医薬の創製において有用な中間体あるいは出発原料となり得る。
以下に実施例を挙げて本願発明を更に具体的に説明するが、本願発明はこれら実施例に限定されるものではない。化合物の確認は、プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H NMR)、炭素13核磁気共鳴スペクトル(13C NMR)、質量スペクトル(MS)の解析により行った。核磁気共鳴スペクトルには、テトラメチルシランを内部標準として用いた。フラッシュカラムクロマトグラフィーの充填剤はシリカゲルを用いた。実施例中に用いた略号のPhはフェニル基を意味し、Buはtert-ブチル基を意味する。
実施例1:エチル 3−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造−−
Figure 0005130211
20%ナトリウムエトキシド・エタノール溶液(34.0 g)をエタノール(40 ml)で希釈した溶液に、氷冷下マロン酸ジエチル(16.0 g)のエタノール(40 ml)溶液を30分かけて滴下した。更に氷冷下30分撹拌後、2−クロロアセトアミド(4.7 g)を一度に加え、氷冷下で30分、次に室温で20時間撹拌した。生じた白色固体をろ取し、少量のエタノールで洗った。この白色固体を水(300 ml)に溶かし、この水溶液を濃塩酸で酸性に調整した後、ジクロロメタン(50 ml)で3回抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮し黄色油状物を得た。これをフラッシュカラム(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)で精製し、エチル 2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート(5.63 g、66%)を得た。
1H NMR(300 MHz, CDCl3, 23 ℃)δ: 4.28 (2H, q, J = 7.4 Hz), 3.85 (1H, dd, J = 5.0, 9.5 Hz), 3.15 (1H, dd, J = 5.0, 18.5 Hz), 2.95 (1H, dd, J = 9.3, 18.5 Hz), 1.32 (3H, t, J = 7.1 Hz). 13C NMR (75 MHz, CDCl3, 24 ℃)δ: 175.9, 172.7, 167.2, 62.7, 47.7, 33.3, 14.0.
エチル 2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート(3.92 g)の酢酸エチル(60 ml)溶液に、ジベンジルアゾジカルボキシレート(7.27 g)次いで炭酸カリウム(317 mg)を室温で加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した後、セライト濾過した。濾液を濃縮して得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(10.1 g, 94%)を非晶質として得た。
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6, 120 ℃)δ:11.4 (1H, br), 9.66 (1H, br), 7.35-7.25 (10H, m), 5.15-5.02 (4H, m), 4.14 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.40 (1H, d, J = 18.3 Hz), 3.17 (1H, d, J = 18.2 Hz), 1.14 (3H, t, J = 7.1 Hz).
実施例2:エチル 3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造−−
Figure 0005130211
実施例1の化合物(496 mg)の酢酸(15 ml)溶液に酸化白金(102 mg)を加えた。これを水素雰囲気下(常圧)、50℃で6時間激しく撹拌した。この間、反応の進行と共に発生する二酸化炭素を取り除くため、反応容器中のガスを数回水素で置換した。反応混合物をセライト濾過し、少量の酢酸でセライトを洗浄した。濾液と洗液を合わせて濃縮し、残留する酢酸を除くため残渣にトルエンを加えて再度濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて不溶物を濾去し、酢酸エチル溶液を濃縮して得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)で精製し、目的物(126 mg, 64%)を結晶として得た。この生成物の1H NMR(CDCl3)による分析値は、非特許文献1に記載の光学活性体のそれと一致した。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 22 ℃)δ:4.28 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.18 (1H, d, J = 18.0 Hz), 2.76 (1H, d, J = 18.0 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.2 Hz). 1H NMR(400 MHz, THF-d8, 23 ℃)δ:10.38 (1H,s), 4.18 (2H, q, J = 6.7 Hz), 3.07 (1H, d, J = 18.0 Hz), 2.57 (1H, d, J = 17.6 Hz), 1.22 (3H, t, J = 7.2 Hz). 13C NMR (100 MHz, THF-d8, 25 ℃)δ:177.6, 175.6, 171.8, 65.5, 62.8, 43.9, 14.4.
実施例3:エチル 3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造−−
Figure 0005130211
実施例1の化合物(1.00 g)のエタノール(30 ml)溶液に5%パラジウム炭素エチレンジアミン錯体(100 mg)を加えた。これを水素雰囲気下(常圧)、室温で2.5時間激しく撹拌した。この間、反応の進行と共に発生する二酸化炭素を取り除くため、反応容器中のガスを数回水素で置換した。反応混合物をセライト濾過し、エタノールでセライトを洗浄した。濾液と洗液を合わせて濃縮し、目的物(432 mg, 定量的)を油状物として得た。
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6, 25 ℃)δ:4.16 (2H, q, J = 7.1 Hz), 2.96 (1H, d, J = 17.8 Hz), 2.86 (1H, d, J = 17.9 Hz), 1.18 (3H, t, J = 7.1 Hz).
実施例4:エチル 3−[N,N’−ビス(tert-ブチルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造−−
Figure 0005130211
エチル 2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート(2.96 g)の酢酸エチル(25 ml)溶液に、ジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(4.19 g)次いで炭酸カリウム(4.78 g)を室温で加えた。この反応混合物を室温で15分撹拌した後、セライト濾過、濾液を濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、目的物(5.77 g, 83%)を非晶質として得た。
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6, 120 ℃)δ:11.3 (1H, br), 8.80 (1H, br), 4.20 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.41 (1H, d, J = 18.1 Hz), 3.17 (1H, d, J = 18.1 Hz), 1.41 (9H, s), 1.40 (9H, s), 1.23 (3H, t, J = 7.1 Hz).
実施例5:エチル 3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート 一塩酸塩の製造−−
Figure 0005130211
実施例4の化合物(5.77 g)の酢酸エチル(20 ml)溶液に4mol/L塩化水素酢酸エチル溶液(25 ml)を加え、室温で24時間撹拌した。析出物を濾取、酢酸エチルで洗浄し、目的物(3.02 g, 76%)を粉末として得た。元素分析と結晶構造解析の結果より目的物が一塩酸塩であることを確認した。
融点: 189-190 ℃ (分解). 1H NMR(300 MHz, DMSO-d6, 25 ℃)δ:12.1 (1H, br), 9.58 (3H, br), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.15 (2H, s), 1.22 (3H, t, J = 7.1 Hz). 元素分析計算値 C7H12ClN3O4: C, 35.38; H, 5.09; Cl, 14.92; N, 17.68. 実測値: C,35.28; H,5.02; Cl,14.83; N,17.68.
実施例6:エチル 3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造−−
Figure 0005130211
実施例5の化合物(274 mg)、酢酸(10 ml)および水(5 ml)の混合物に酸化白金(25.5 mg)を加え、これを水素雰囲気下(常圧)、50℃で6時間激しく撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、少量の酢酸でセライトを洗浄した。濾液と洗液の混合溶液に酢酸ナトリウム(164 mg)を加えて濃縮した。残留する酢酸と水を除くため残渣にトルエンを加えて再度濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて不溶物を濾去し、酢酸エチル溶液を濃縮して得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)で精製し、目的物(122 mg, 66%)を結晶として得た。
実施例7:エチル 3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの製造−−
Figure 0005130211
実施例4の化合物(970 mg)のジクロロメタン(8 ml)溶液にトリフルオロ酢酸(4 ml)を加え、室温で6時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留するトリフルオロ酢酸を取り除くため残渣にトルエンを加えて再度濃縮した。残渣をエタノール(25 ml)に溶かし、ラネーニッケル適量を加えた。この混合物を水素雰囲気下(常圧)、40℃で24時間激しく撹拌した。反応混合物に水(20 ml)を加えてセライト濾過し、エタノールでセライトを洗浄した。濾液と洗液の混合溶液を炭酸水素ナトリウムでpH 7-8に調整後、pH 7.4 リン酸緩衝液を加えた。これを酢酸エチルで抽出し、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後濾過した。濾液を濃縮して得た油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1→10:1)で精製し、目的物(292 mg, 65%)を結晶として得た。
実施例8:エチル (R)−3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの(S)-(+)-カンファースルホン酸塩の製造−−
エチル 3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート(8.00 g)と(S)-(+)-カンファースルホン酸(10.0 g)をエタノール(80 ml)に加温しながら溶かした後、全量が約45 mlになるまでこの溶液を減圧濃縮した。これを氷冷下で静置し、生じた結晶を濾取し、エタノールで洗った。この結晶をエタノールから再結晶し、目的物(4.70 g)を結晶として得た。
融点: 229-230 ℃ (分解). [α]D 27 +10.2° (c 1.03, MeOH). 1H NMR(400 MHz, D2O, 23 ℃)δ:4.43 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.56 (1H, d, J = 18.8 Hz), 3.28 (1H, d, J = 15.2 Hz), 3.22 (1H, d, J = 18.8 Hz), 2.86 (1H, d, J = 14.8 Hz), 2.46-2.37 (1H, m), 2.16 (1H, t, J = 4.8 Hz), 2.09-2.00 (1H, m), 1.84 (1H, d, J = 18.8 Hz), 1.68-1.61 (1H, m), 1.49-1.42 (1H, m), 1.30 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.04 (3H, s), 0.83 (3H, s).
実施例9:エチル (R)−3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの(S)-(+)-カンファースルホン酸塩の製造−−
実施例1の化合物(2.04 g)の酢酸(30 ml)溶液に酸化白金(393 mg)を加え、これを水素雰囲気下(常圧)、50℃で8時間激しく撹拌した。この間、反応の進行と共に発生する二酸化炭素を取り除くため、反応容器中のガスを数回水素で置換した。反応混合物をセライト濾過し、少量の酢酸でセライトを洗浄した。濾液と洗液を合わせて濃縮し、残留する酢酸を除くため残渣にトルエンを加えて再度濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて不溶物を濾去し、酢酸エチル溶液を濃縮して粗生成物(918 mg)を得た。粗生成物と(S)-(+)-カンファースルホン酸(1.09 g)をエタノール(40 ml)に加温しながら溶かした後、全量が4-5 mlになるまでこの溶液を減圧濃縮した。これを室温で静置し、生じた結晶を濾取し、エタノールで洗い、目的物(356 mg, 20%)を結晶として得た。
実施例10:エチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(ピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレートの製造−−
エチル (R)−3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレートの(S)-(+)-カンファースルホン酸塩(418 mg)を25%酢酸水溶液(4 ml)に溶かした。これに酢酸ナトリウム(82 mg)と2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(0.143 ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。放冷後、この混合物に酢酸エチル(20 ml)を加え、水、続いて飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を濃縮して油状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、目的物(230 mg, 97%)を油状物として得た。この生成物の1H NMRによる分析値は、非特許文献1に記載のそれと一致した。
1H NMR(400 MHz, CDCl3, 23 ℃)δ:9.05 (1H, br), 6.94 (2H, t, J = 2.2 Hz), 6.26 (2H, t, J = 2.2 Hz), 4.28 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.59 (1H, d, J = 17.6 Hz), 3.36 (1H, d, J = 18.0 Hz), 1.26 (3H, t, J = 7.2 Hz). 13C NMR (100 MHz, CDCl3, 24 ℃)δ:172.7, 170.5, 166.8, 120.0, 110.1, 68.6, 63.9, 41.9, 13.8. MS (APCI): 237(M+H)
エチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(ピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレート(220 mg)を酢酸エチル(1 ml)に溶かし、ジイソプロピルアミン(0.130 ml)を加えた。この溶液にヘキサン(1 ml)を加え、生じた白色懸濁液を40℃で加温し、均一な溶液とした。これを室温にて静置し、生じた結晶を濾取してエチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(ピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレートのジイソプロピルアミン塩(198 mg, 60%)を結晶として得た。
融点: 80-85 ℃. 1H NMR(400 MHz, DMSO-d6, 22 ℃)δ:6.96 (2H, t, J = 2.4 Hz), 6.01 (2H, t, J = 2.2 Hz), 4.14-4.07 (2H, m), 3.27 (1H, d, J = 17.2 Hz), 3.24-3.18 (2H, m), 2.98 (1H, d, J = 17.2 Hz), 1.14 (12H, d, J = 6.4 Hz), 1.13 (3H, t, J = 6.8 Hz).
実施例11:(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造−−
(1)エチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(ピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレート(767 mg)の酢酸エチル(10 ml)溶液にトリクロロアセチルクロリド(1.1 ml)を加え、この溶液を一晩加熱還流した。この反応混合物を室温まで放冷後、トリクロロアセチルクロリド(1.1 ml)を加え、この混合物を3時間加熱還流した。この反応混合物を室温まで水冷し、残留したトリクロロアセチルクロリドを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で注意深く分解した。水層がアルカリ性であることを確認後、これを酢酸エチル(5 ml)で3回抽出し、合わせた抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮し油状の粗生成物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル = 1 : 1)で精製し、エチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(2−トリクロロアセチルピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレート(1.17 g、94%)を得た。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6、22 ℃) δ: 12.4 (br s, 1H), 7.68 (dd, 1H, J = 1.2, 4.4 Hz), 7.55 (dd, 1H, J = 1.6, 2.8 Hz), 6.44 (dd, 1H, J = 2.4, 4.4 Hz), 4.25-4.08 (m, 2H), 3.72 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 3.06 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 1.11 (t, 3H, 7.2 Hz).
(2)4−ブロモ−2−フルオロベンジルアミン(0.93 g)とトリエチルアミン(1.3 ml)のN,N-ジメチルホルムアミド(5 ml)溶液に、エチル (R)−2,5−ジオキソ−3−(2−トリクロロアセチルピロール−1−イル)ピロリジン−3−カルボキシレート(1.16 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(3 ml)溶液を室温で滴下した。この混合物を室温で8時間撹拌した。この反応混合物を酢酸エチルで希釈した後、1mol/L塩酸(3回)、水(4回)、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮し黄色油状の粗生成物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル = 2 : 1)で精製し、(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオン(831 mg、65%)を得た。更に、これをn-ヘキサン−酢酸エチルから結晶化し、目的物の結晶(385 mg)を得た。
Mp: 189−191 ℃. 1H NMR (400 MHz、DMSO-d6、22 ℃) δ: 12.2 (br s, 1H), 7.73 (dd, 1H, J = 2.0, 3.2 Hz), 7.55 (dd, 1H, J = 2.0, 9.6 Hz), 7.36 (dd, 1H, J = 2.0, 8.4 Hz), 7.17-7.12 (m, 2H), 6.53 (dd, 1H, J = 2.8, 4.0 Hz), 5.04 (d, 1H, J = 15.2 Hz), 4.96 (d, 1H, J = 15.6 Hz), 3.57 (s, 2H).
本発明の化合物は、マロン酸ジエチルを出発原料として2ないし3工程で製造することができ、さらに、1工程でテトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−4−スピロ−3’−ピロリジン誘導体の鍵中間体である式(IV)の化合物へと変換される。また、その製造過程で過酸化水素を使用しておらず、かつ、各工程の収率も良好である。以上のことより、本発明の化合物は、糖尿病合併症治療薬として有用なラニレスタット等のテトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−4−スピロ−3’−ピロリジン誘導体の中間体として工業的利用価値が高い。

Claims (15)

  1. 下記式(I)で表される3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩
    Figure 0005130211
    (式中、Rは、C1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を意味し、
    は、水素原子またはCOORを意味し、
    ここにおいて、Rがtert-C4−6アルキル基以外のC1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはヘテロアリール基であるとき、Rは、tert-C4−6アルキル基;2,2,2−トリクロロエチル基;またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味し、
    がtert-C4−6アルキル基であるとき、Rは、2,2,2−トリクロロエチル基;またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味し、
    が、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基であるとき、Rは、tert-C4−6アルキル基または2,2,2−トリクロロエチル基を意味する。)。
  2. がtert-C4−6アルキル基以外のC1−6アルキル基であり、Rが水素原子またはCOORであり、Rがtert-C4−6アルキル基、またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基である、請求項1に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩。
  3. がメチル基、エチル基、プロピル基またはイソプロピル基であり、Rが水素原子、tert-ブトキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボニル基である、請求項1に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩。
  4. エチル 3−[N,N’−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート、
    エチル 3−[N,N’−ビス(tert-ブトキシカルボニル)ヒドラジノ]−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート、および
    エチル 3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート 一塩酸塩
    からなる群から選ばれる請求項1に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩。
  5. 下記式(Ia)
    Figure 0005130211
    (式中、Rは、C1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を意味し、
    がtert-C4−6アルキル基以外のC1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはへテロアリール基であるとき、Rは、tert-C4−6アルキル基;2,2,2−トリクロロエチル基;またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味し、
    がtert-C4−6アルキル基であるとき、Rは、2,2,2−トリクロロエチル基;またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味し、
    が、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基であるとき、Rは、tert-C4−6アルキル基または2,2,2−トリクロロエチル基を意味する。)
    で表される3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法であって、
    下記式(II)
    Figure 0005130211
    (式中、Rは前掲と同じものを意味する。)
    で表される化合物に下記式(III)
    OOC−N=N−COOR(III)
    (式中、Rは前掲と同じものを意味する。)
    で表される化合物を付加させる工程を含む製造方法。
  6. 下記式(Ib)
    Figure 0005130211
    (式中、Rは、C1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基らなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはへテロアリール基を意味する。)
    で表される3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法であって、
    (1)Rが、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基である請求項5に記載の式(Ia)で表される化合物をパラジウム触媒を用いて水素化分解する工程、
    (2)Rがtert-C4−6アルキル基である請求項5に記載の式(Ia)で表される化合物と酸とを反応させる工程、または
    (3)Rが2,2,2−トリクロロエチル基である請求項5に記載の式(Ia)で表される化合物と亜鉛とを反応させる工程を含む製造方法。
  7. 下記式(Ic)
    Figure 0005130211
    (式中、Rは、C1−6アルキル基;C3−8シクロアルキル基;ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基;またはC1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の基で置換されていてもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を意味する。またR21は、水素原子またはCOOR31を意味し、
    31は、2,2,2−トリクロロエチル基、またはベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基を意味する。)
    で表される化合物を使って下記式(IV)
    Figure 0005130211
    (式中、Rは前掲と同じものを意味する。)
    で表される化合物を製造する方法であって、
    21が水素原子またはCOOR31であり、ここにおいてR31が2,2,2−トリクロロエチル基である式(Ic)の化合物を亜鉛と反応させる工程;あるいはR21が水素原子またはCOOR31であり、ここにおいてR31が、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基である式(Ic)の化合物(但しRが、ベンゼン環部分がハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびシアノ基からなる群から選ばれる1個若しくは2個の原子若しくは基で置換されていてもよいベンジル基である化合物を除く)を水素化分解する工程を含む製造方法。
  8. 請求項5または請求項6に記載の製法で請求項1に記載の式(I)の化合物を製造する工程、および該式(I)の化合物を2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンに変換する工程を含む新規な2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造方法。
  9. 2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンを製造するための請求項1に記載の式(I)の化合物の使用。
  10. 請求項1〜4いずれか一項に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩の医薬合成のための使用。
  11. (3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの合成のための請求項1〜4いずれか一項に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩の使用。
  12. (3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造方法であって、請求項1〜4いずれか一項に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩を中間体または出発物質として用いる製造方法。
  13. 請求項1〜4いずれか一項に記載の3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類またはその塩が請求項5または請求項6に記載の製造方法によって製造されることを特徴とする、請求項12に記載の製造方法。
  14. (3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造方法であって、請求項7に記載の式(IV)で表わされる化合物の製造工程、および該工程で製造された式(IV)で表わされる化合物を(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンへ変換する工程を含む製造方法。
  15. (3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンの製造方法であって;
    (1)請求項7に記載の式(IV)で表わされる化合物の製造工程;
    (2)前記工程(1)で製造された式(IV)で表わされる化合物を光学分割する工程;
    (3)前記工程(2)で製造された光学活性化合物(ここにおいて、該化合物のジオキソピロリジン環上の3位の炭素原子の絶対配置はRである)のアミノ基を1−ピロリル基に変換する工程;
    (4)前記工程(3)の生成物のピロリル基を2−トリクロロアセチルピロール−1−イル基に変換する工程;および
    (5)前記工程(4)の生成物と4−ブロモ−2−フルオロベンジルアミンとを反応させて(3R)−2’−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)スピロ[ピロリジン−3,4’(1’H)−ピロロ[1,2−a]ピラジン]−1’,2,3’,5(2’H)−テトラオンへ変換する工程を含む製造方法。
JP2008523632A 2006-07-07 2007-06-13 3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造方法ならびにその使用 Expired - Fee Related JP5130211B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008523632A JP5130211B2 (ja) 2006-07-07 2007-06-13 3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造方法ならびにその使用

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006187588 2006-07-07
JP2006187588 2006-07-07
JP2008523632A JP5130211B2 (ja) 2006-07-07 2007-06-13 3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造方法ならびにその使用
PCT/JP2007/061887 WO2008004415A1 (fr) 2006-07-07 2007-06-13 3-hydrazino-2,5-dioxopyrrolidine-3-carboxylate, son procédé de production et son utilisation

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2008004415A1 JPWO2008004415A1 (ja) 2009-12-03
JP5130211B2 true JP5130211B2 (ja) 2013-01-30

Family

ID=38894387

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008523632A Expired - Fee Related JP5130211B2 (ja) 2006-07-07 2007-06-13 3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造方法ならびにその使用
JP2008523633A Expired - Fee Related JP5130212B2 (ja) 2006-07-07 2007-06-13 光学活性3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造方法ならびに該化合物の使用

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008523633A Expired - Fee Related JP5130212B2 (ja) 2006-07-07 2007-06-13 光学活性3−アミノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造方法ならびに該化合物の使用

Country Status (4)

Country Link
US (4) US8003808B2 (ja)
JP (2) JP5130211B2 (ja)
CA (1) CA2656921A1 (ja)
WO (2) WO2008004416A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011026201A (ja) * 2007-10-17 2011-02-10 Mitsubishi Tanabe Pharma Corp 光学活性ピロリル−コハク酸イミド誘導体の立体選択的な製造方法
KR101044880B1 (ko) * 2008-06-12 2011-06-28 일양약품주식회사 항궤양제 화합물의 합성에 유용한 중간체의 제조방법

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05186472A (ja) * 1991-06-26 1993-07-27 Dainippon Pharmaceut Co Ltd テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン誘導体及びそれを有効成分とする糖尿病性合併症治療薬
JPH06192222A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Dainippon Pharmaceut Co Ltd コハク酸イミド誘導体

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04164066A (ja) 1990-10-29 1992-06-09 Denki Kagaku Kogyo Kk (rs)―3―ピロリジノールの光学分割法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05186472A (ja) * 1991-06-26 1993-07-27 Dainippon Pharmaceut Co Ltd テトラヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−4−スピロ−3′−ピロリジン誘導体及びそれを有効成分とする糖尿病性合併症治療薬
JPH06192222A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Dainippon Pharmaceut Co Ltd コハク酸イミド誘導体

Also Published As

Publication number Publication date
US20090286980A1 (en) 2009-11-19
US8389742B2 (en) 2013-03-05
JP5130212B2 (ja) 2013-01-30
JPWO2008004415A1 (ja) 2009-12-03
US20110201807A1 (en) 2011-08-18
US8415487B2 (en) 2013-04-09
US20090253917A1 (en) 2009-10-08
WO2008004416A1 (fr) 2008-01-10
CA2656921A1 (en) 2008-01-10
US8058456B2 (en) 2011-11-15
US20120010405A1 (en) 2012-01-12
WO2008004415A1 (fr) 2008-01-10
JPWO2008004416A1 (ja) 2009-12-03
US8003808B2 (en) 2011-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20100122936A (ko) 모르폴린 유도체의 제조
JPH0776209B2 (ja) 光学活性3―ヒドロキシピロリジン誘導体の製造方法
Hashem et al. Synthesis and reactions of some 2 (3H)-and 2 (5H)-furanone derivatives: a comparative study
JP5130211B2 (ja) 3−ヒドラジノ−2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類およびその製造方法ならびにその使用
EP2958893B1 (en) Asymmetric synthesis of a substituted pyrrolidine-2-carboxamide
JP4688292B2 (ja) 純粋な鏡像体であるn−メチル−n−[(1s)−1−フェニル−2−((3s)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)エチル]−2,2−ジフェニルアセトアミドの製造方法
JP5113070B2 (ja) 2,5−ジオキソピロリジン−3−カルボキシレート類の製造方法
JP4368304B2 (ja) アミノ−ピロリジン誘導体を製造するための方法
US20030229070A1 (en) Pyrrolothiazine and pyrrolothiazepine compounds having serotonin-2 receptor antagonist and alpha-1-blocking action
WO2006129781A1 (ja) ジベンズオキセピン誘導体の製造方法
US6252082B1 (en) Pyridone derivatives, their preparation and their use as synthesis intermediates
KR101686087B1 (ko) 광학 활성을 갖는 인돌린 유도체 또는 이의 염의 신규 제조 방법
Chang et al. Synthesis of fused bicyclic glutarimides
KR0140134B1 (ko) 피롤리진 유도체의 제조방법
US20040180898A1 (en) Processes for preparing imidazoquinoxalinones, heterocyclic-substituted imidazopyrazinones, imidazoquinoxalines and heterocyclic-substituted imidazopyrazines
RU2772513C2 (ru) Способы получения индолинобензодиазепиновых производных
AU2003212585B2 (en) Methods of preparation of the 2-(7-chloro-1,8-naphthyridine-2YL)-3-(5-methyl-2-oxo-hexyl)-1-isoindolinone
WO2007037303A1 (ja) テトラ置換-5-アザスピロ[2.4]へプタン誘導体の製法およびその光学活性中間体
Munir et al. Synthesis of 6/8-Methyl-2-(Piperidin-1-yl) Quinoline-3-Carbaldehydes; A Facile CTAB Catalyzed Protocol
JP2008543761A (ja) 3−アミノ−4−置換ピラゾール誘導体の合成
CN115010715A (zh) 3-(吲哚-2-基)琥珀酰亚胺和吲哚并苯并二氮卓类化合物的合成方法及抗癌活性
JP2022528690A (ja) (3r,4r)-1-ベンジル-n,4-ジメチルピペリジン-3-アミンまたはその塩の製造方法、およびそれを使用したトファシチニブの製造方法
KR0140323B1 (ko) 광활성α-아미노산의 제조방법
KR20050020284A (ko) 2-피롤리돈 유도체의 제조방법
Golantsov et al. Stereoselective synthesis of 4-substituted 1, 2, 3, 4, 10, 10a-hexahydropyrazino [1, 2-a] indoles

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121030

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees