JP2514079B2 - 反転処理用ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

反転処理用ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2514079B2 JP63300181A JP30018188A JP2514079B2 JP 2514079 B2 JP2514079 B2 JP 2514079B2 JP 63300181 A JP63300181 A JP 63300181A JP 30018188 A JP30018188 A JP 30018188A JP 2514079 B2 JP2514079 B2 JP 2514079B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は反転現像処理によりポジ画像を形成するのに
用いられるハロゲン化銀写真感光材料に関し、特に、反
転現像処理に適したコンピユーターCRT出力情報記録用
に用いられる高感度マイクロフイルム、即ち高感度COM
フイルム(Computer Output Microfilm)に関するもの
である。
(従来技術と問題点) コンピユーターから出力される膨大な情報を高速度か
つ、高密度で記録保管する方法の一つとして、ハロゲン
化銀感光材料(マイクロフイルム)を使用するCOM(Com
puter Output Microfilmer)システムが世界中で稼動し
ている。このシステムで使用されるマイクロフイルムは
COMフイルムと称され多数市販されている。COMフイルム
は、一般に写真用支持体と、その支持体の片面に塗布さ
れた1層以上のネガ型又は直接ポジ型ハロゲン化銀写真
乳剤層を有している。これらの乳剤は一般に、線画原稿
からなるマイクロイメージを高解像力で記録できるよう
に、高いミクロコントラストを有するように設計されて
いる。すなわち、処理条件によつても変動するが、通常
1.5〜2.5の範囲のコントラストを有している。COM用途
はさておき一般のマイクロフイルムに記録される情報は
文書原稿を直接カメラ撮影して得られるため、大半は線
画原稿からなるマイクロイメージが主であるが、連続階
調及び均一濃度のマイクロイメージも同時に高品質に記
録できなければならない。ところが、線画原稿用に最適
化設計された高ミクロコントラストは、線画原稿に対し
ては鮮明であつて、解像力にすぐれるがマクロイメージ
記録に対しては、コントラストが高すぎてシヤードー部
の描写力が低下する欠点を必然的に生じてしまう。この
相反する矛盾を解決するための手段として、例えば米国
特許第4924773号、特開昭55-33190号に於て、ミクロイ
メージに対しては比較的高いコントラストを、一方マク
ロイメージに対しては、比較的低いコントラストを有す
ることのできるマイクロ用途の感光材料の技術が開示さ
れている。そこでは、通常のネガ型ハロゲン化銀乳剤に
加えて、あらかじめ表面がかぶらされたハロゲン化銀乳
剤を混合使用する方法が提示されている。確かにこの方
法では、通常のネガ処理において、比較的高いミクロコ
ントラストと、比較的低いマクロコントラストとを同時
に実現出来るが、あらかじめ表面をかぶらせたハロゲン
化銀乳剤が、像様露光とは無関係に現像されるため、必
然的に未露光部の最低濃度(Dmin)が著しく上昇してし
まうという致命的な欠陥を有しており、好ましくは、0.
05以下のDmin値が要求されるマイクロ感材分野ではとう
てい実用できるものではない。
一方、COM用途のマイクロフイルムの分野において
は、コンピユーターのCRT上に出力される情報はほとん
どすべて線画情報であり、高いミクロコントラストを要
求される点は一般文書マイクロ感材と同じであるが、マ
クロコントラストに対する要求は文書マイクロ感材ほど
厳しくない。さらにCOM用途においては、処理後の複製
システムの都合上、反転処理して、オリジナルとしては
ポジ画像とすることが要求される。このため、旧くから
反転現像法が用いられてきた。一般に知られている反転
現像法の処理工程は、ハロゲン化銀溶剤(通常NaSCNが
多用されている)を含有した黒白現像液(一般に第一現
像液と称する)によりネガ現像を行い、現像停止後、そ
れを定着処理することなく、引続いてネガ像部の現像銀
を脱銀処理(一般に重クロム酸カリウム、硫酸セリウム
液等の漂白液を使用)して除去する。その後さらに引続
いて残存した未露光部のハロゲン化銀を均一露光してか
ぶらせた後、もう一度黒白現像液(一般に第二現像液と
称する)で現像してポジ像を形成させる諸工程から成つ
ている。この反転現像処理の方式は、旧くから実用され
ている方式であるが、前記したとうり、工程が複雑であ
り、しかも、得られる写真特性が、処理条件で大きく変
動し易い欠点がある。これらの欠点(反転Dmax、Dmin
感度、階調)をさらに具体的にのべると、反転処理の第
一現像液中にはかなり多量のハロゲン化銀溶剤(一般に
はNaSCN1〜6g/l)が含まれているため、ハロゲン化銀粒
子の現像の進行と同時に、ハロゲン化銀粒子の溶解も同
時に進行し像様露光での未露光部の残存ハロゲン化銀量
は、処理条件や第一現像液の組成、希釈率、疲労度によ
つて大きく影響される。即ち、最終的に得られる写真特
性、とくに反転のDmaxはこの第一現像での残存ハロゲン
化銀量に直接依存する。その上この方式によるDmax以外
の写真性とくに、感度、階調は反転のDmaxに大きく影響
されるので、処理安定性の観点から処理液の種類や組
成、あるいは液の疲労度が変化しても反転のDmaxが変動
が著しく小さいか、ほとんど変動しない感材の出現が強
く要望されてきた。要するにコンピユーター出力の高速
高密度記録を使命とするCOM用途のマイクロフイルムに
対する市場の要求としては、CRTの短時間露光に対して
高感度で高品質のマイクロ画質、とくに線画記録に於け
る高いミクロコントラストを実現すると同時に反転迅速
処理に於けるすぐれた処理安定性と処理タフネスとを同
時に満足する感材の出現が強く要望されてきた。
なお、本明細書で用いた用語について付記すると、
“マイクロイメージ”という語は“ミクロイメージ”と
いう用語と同義であり、画像巾が100μm未満の細い画
像、例えば線画などを指しており、そして、“マクロイ
メージ”という用語は、画像巾が100μm以上の太い画
像を指している。同様にして、“マイクロコントラス
ト”と“ミクロコントラスト”とは同義であり、画像巾
が100μm以下の細い画像のコントラストを指してい
る。“比較的高いコントラスト”というのは、1.5以上
のコントラストと定義する。そして“比較的低いコント
ラスト”というのは、1.5未満のコントラストと定義す
る。本明細書においては、コントラストの測定の基準点
は反転現像した黒化濃度(D)をたて軸、露光量(Log
E)を横軸とした特性曲線の最低濃度(Dmin)+0.10の
濃度点である。
(本発明の目的) 従つて、本発明の目的はこの互に相反する要因効果の
矛盾を克服して、高感度であると同時に、反転処理して
ポジ画像を形成するマイクロフイルムの分野に於て比較
的高いミクロコントラストと低いDminとを有し、かつ、
反転現像の液組成や温度の変動に対して安定であり、寛
容度のきわめて広いCOM用マイクロフイルムを提供する
ことにある。
鋭意探究の結果、上記の目的は使用するハロゲン化粒
子の性質を改良することで達成できることがわかつた。
即ち、反転現像処理で得られるミクロ画像のコントラス
トは原乳剤の粒子サイズ、単分散度及び粒子のAgI含有
量、粒子内でのヨウド分布に大きく依存し、粒子サイズ
が小さい程、単分散度はCV値として小さい程、粒子の平
均ヨウド含量は小さい程、望ましい方向に動くことがわ
かつた。一方、CRT出力の高速度記録に対する感度は、
粒子サイズと沃化銀含量要因とが、ミクロコントラスト
と相反した。即ち、粒子サイズと、沃化銀含量とを低下
させると感度は低下した。さらに、反転処理のDmax安定
性に対しても、ミクロコントラスト向上の要因はすべて
マイナス要因として働き、ミクロコントラスト向上対策
と相反することがわかつた。
(問題点を克服するための手段) 鋭意研究の結果、前記の目的は、支持体上に少なくと
も1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有する反転処理用
ハロゲン化銀写真感光材料において、該感光性ハロゲン
化銀がコア部分及び少なくとも1層のシエル部分からな
るコア/シエル構造からなり、該コア部分が実質的に臭
化銀であり該コア部分に隣接するシェル部分が実質的に
沃臭化銀からなることを特徴とする反転処理用ハロゲン
化銀写真感光材料により達成された。
ミクロコントラストの向上のためには、使用するハロ
ゲン化銀乳剤粒子の単分散度を向上させることが先決で
ある。しかもこれを工業的規模で安定製造できなければ
ならない。そのためにAgBrコア又は実質的にAgBrからな
るコアを使用するのが良い。ここで、実質的とは0.5モ
ル%未満の沃化銀は又塩化銀あるいは、その両方を含ん
でいてもかまわないという意味である。なぜかという
と、それ以上の沃化銀又は/及び塩化銀を含有すると、
双晶の発生確率が高くなつて、大サイズ粒子の混入が避
けられなくなるからである。この傾向は乳剤の製造スケ
ールを大きくすると急に著しくなるので上記したコアを
実質的にAgBrとすることは、工業的大規模スケールで安
定製造する上でも極めて重要である。
コアのサイズは特に規定しないが、0.1μm以上、0.2
μm未満が好ましい。0.1μ未満では不安定となり、0.2
μm以上では写真感度の点で不利となる。コアの晶相は
特に規定しないが、{111}面であることが好ましい。
なぜならば、{100}面又は{100}+{111}面コアの
場合は製造安定性の点で最終粒子のサイズが変動し易
い。コアの晶癖は双晶ではなく、正常晶であることが単
分散度の点で好ましい。
本発明のハロゲン化銀粒子のシエル部分は実質的に沃
臭化銀からなるが、ここに実質的に沃臭化銀とは沃化銀
含有率が0.5モル%以上、特に0.5〜6モル%、さらに好
ましくは1.0〜2.5モル%の沃臭化銀を意味する。
コアとシエルの銀量の比率は1:1〜10(モル比)、特
に1:2〜6であることが好ましい。
本発明のハロゲン化銀粒子のシエル部分は2層以上か
らなることが好ましく、特に2層であることが好まし
い。
シエル部分が2層からなる場合は、コアに隣接する部
分(第1シエル部分)は沃化銀を1.0〜6.0モル%好まし
くは2.0〜4.0モル%含有する沃臭化銀が好ましく、その
外側部分(第2シエル部分)は臭化銀又は沃臭化銀(但
し沃化銀含有率は0.5モル%以下)であることが好まし
い。特に臭化銀が好ましい。
第1シエル部分は粒子全体の20〜60モル%、特に30〜
50モル%であることが好ましい。
第2シエル部分は粒子全体の20〜50モル%、特に30〜
40モル%であることが好ましい。
第1シエル部分に含まれる高濃度の沃化銀のマイナス
効果(化学増感性、現像進行性など)を実質的に遮へい
できる厚みであればよいが、厚すぎると、粒子全体のサ
イズが規定される場合、第1シエルの体積が減少するの
で第1シエルのAgI含量が実質的に上るので、かえつて
遮へいが困難となる。したがつて、自から最適厚みが存
在する。第2シエル形成は{100}面が発達する比較的
低pAg下で行われることが望ましい。
第1シエル形成は{100}面が発達する比較的低pAg下
で行われることが、最終的に立方体粒子を得る点から好
ましい。
この第1シエル中にAgIを集中させる意味は、化学増
感性をそこなわないで、しかも反転処理の第一現像での
現像性をそこなうことなく、第一現像中のNaSCNなどに
よるハロゲン化銀粒子の溶解を遅らせることにある。こ
のことによつて、現像性を犠牲にしないで、反転処理の
安定性を確保することができた。また第一シエルにAgI
を集中させる第二の意味は、粒子全体での光吸収量を増
加させて、感度を上げることであり、感度を犠牲にしな
いで、現像性と処理安定性の両方が達成できた。
本発明のハロゲン化銀粒子のサイズは0.1〜1.0μm、
特に0.1〜0.5μm、さらに0.2〜0.4μmであることが好
ましく、粒子全体としての沃化銀含有率は0.5〜5モル
%、特に1〜4モル%、さらに1〜2モル%であること
が好ましい。
最終粒子の晶相は{110}面と/又は{111}面が混入
してもかまわないが、特に{100}面が好ましい。
晶癖は正常晶と一重双晶が好ましいが、単分散度の点
で特に正常晶単独が好ましい。
ここで晶相とは結晶の表面を形成する結晶面で決まる
結晶の外形をいい、晶癖とは、結晶の構造によつて決ま
る結晶の外形をいう。
本発明のハロゲン化銀粒子は、いわゆる単分散粒子で
あることが好ましいが、その分散係数(CV)は、20%以
下、特に5〜20%、さらに6〜13%であることが好まし
い。
本発明のコア/シエル型粒子の製法は特に制限はなく
一般的な製法を用いることができるが、コアの調製条件
としてはpAg8.0〜9.2、pH4.8〜6.0の雰囲気であること
が好ましく、シエルの調製条件としてはpAg6.8〜7.8、p
H4.8〜6.0の雰囲気であることが好ましい。
本発明のハロゲン化銀の塗布量としては特に制限はな
いが、1平方メートル当り0.5〜5.0g、特に1.0〜2.5gで
あることが好ましい。
ハロゲン化銀乳剤は、化学増感を行わない、いわゆる
未後熟(primitive)乳剤を用いることもできるが、通
常は化学増感される。化学増感のためには、前記Glafki
desまたはZelikmanらの著書あるいはH.Frieser編Die Gr
undlagen der Photographischen Prozesse mit Silberh
alogeniden,(Akademische Verlagsgesellschaft,196
8)に記載の方法を用いることができる。
すなわち、 チオ溶酸塩、チオ尿素類、チアゾール類、ローダニン類
等の化合物や活性ゼラチンを用いる硫黄増感法、 第一すず塩、アミン類、ヒドラジン類、ホルムアミジン
スルフイン酸、シラン化合物などを用いる還元増感法、 金錯塩の他白金、イリジウム、パラジウム等の周期律表
VIII族の金属の錯塩を用いる貴金属増感法などに単独ま
たは組み合せて用いることができる。
又、感度上昇、コントラスト上昇、または現像促進の
目的で、例えばチオエーテル化合物、チオモヌフオリン
類、四級アンモニウム塩化合物、ウレタン誘導体、尿素
誘導体、イミダゾール誘導体、3−ピラゾリドン類等を
含んでもよい。例えば米国特許2,400,532号、同2,423,5
49号、同2,716,062号、同3,617,280号、同3,772,021
号、同3,808,003号等に記載されたものを用いることが
できる。
本発明に於ては写真乳剤の結合剤または保護コロイド
としてゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の
親水性コロイドも用いることができる。
たとえばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子との
グラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、セルロース硫酸エステル類等の如きセルロース誘
導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;
ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセ
タール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるい
は共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いる
ことができる。
ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼ
ラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、ゼラチン
酵素分解物も用いることができる。
本発明の感光材料の写真乳剤層または他の親水性コロ
イド層には、塗布助剤、帯電防止、スベリ性改良、乳化
分散、接着防止および写真特性改良(たとえば現像促
進、硬調化、増感)など種々の目的で種々の公知の界面
活性剤を含んでもよい。
たとえばサポニン、グリシドール誘導体(たとえばア
ルケニルコハク酸ポリグリセリド等)、多価アルコール
の脂肪酸エステル類、糖のアルキルエステル類、同じく
ウレタン類またはエーテル類などの非イオン性界面活性
剤;トリテルペノイド系サポニン、アルキルカルボン酸
塩、アルキルベンゼンスルフオン酸塩、アルキル硫酸エ
ステル類、アルキルリン酸エステル類、N−アシル−N
−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、ス
ルホアルキルポリオキシエチレンアルキルフエニルエー
テル類などのアニオン界面活性剤;アミノ酸類、アミノ
アルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸または燐酸
エステル類、アルキルベタイン類、アミンイミド類、ア
ミンオキシド類などの両性界面活性剤;アルキルアミン
塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニウム塩類、
ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複素環第4級アン
モニウム塩類、および脂肪族または複素環を含むホスホ
ニウムまたはスルホニウム塩類などのカチオン界面活性
剤を用いることができる。帯電防止の目的では含フツ素
界面活性剤が好ましく用いられる。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水
性コロイド層には寸度安定性の改良などの目的で、水不
溶または難溶性合成ポリマーの分散物を含むことができ
る。たとえばアルキル(メタ)アクリレート、アルコキ
シアルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエステ
ル(たとえば酢酸ビニル)、アクリロニトリル、オレフ
イン、スチレンなどの単独もしくは組合せ、またはこれ
らとアクリル酸、メタアクリル酸、α,β−不飽和ジカ
ルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、
スルフオアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスル
フオン酸などとの組合せを単量体成分とするポリマーを
用いることができる。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水
性コロイド層に無機または有機の硬膜剤を含有してよ
い。例えばクロム塩(クロム明ばん、酢酸クロムな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサー
ル、グルタールアルデヒドなど)、N−メチロール化合
物(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントイ
ンなど)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオ
キサンなど)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリ
ロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン、ビス(ビニル
スルホニル)メチルエーテルなど)、活性ハロゲン化合
物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−S−トリアジン
など)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフエノ
キシクロル酸など)、イソオキサゾール類、ジアルデヒ
ドでん粉、2−クロル−6−ヒドロキシトリアジニル化
ゼラチンなどを、単独または組合せて用いることができ
る。
本発明の写真乳剤は、メチン色素類その他によつて分
光増感されてよい。用いられる色素には、シアニン色
素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシ
アニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン
色素、スチリル色素、およびヘミオキソノール色素が包
含される。特に有用な色素、メロシアニン色素および複
合メロシアニン色素に属する色素である。これらの色素
類には塩基性異節環核としてシアニン色素類に通常利用
される核のいずれをも適用できる。すなわち、ピロリン
核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロール核、オキ
サゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾ
ール核、テトラゾール核、ピリジン核など;これらの核
に脂環式炭化水素環が融合した核;およびこれらの核に
芳香族炭化水素環が融合した核、すなわち、インドレニ
ン核、ベンズインドレニン核、インドール核、ベンズオ
キサゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾー
ル核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベ
ンズイミダゾール核、キノリン核などが適用できる。こ
れらの核は炭素原子上に置換されていてもよい。
メロシアニン色素または複合メロシアニン色素にはケ
トメチレン構造を有する核として、ピラゾリン−5−オ
ン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−
2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダ
ニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異節環核
を適用することができる。
本発明の感光材料には親水性コロイド層にフイルター
染料として、あるいはイラジエーション防止その他種々
の目的で水溶性染料(オキソノール染料、ヘミオキソノ
ール染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シアニン
染料及びアゾ染料など。)を含有してよい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は公知のカブリ防
止剤又は安定剤を含有してよい。含有しうるカブリ防止
剤又は安定剤としては、メルカプト類、ベンゾチアゾリ
ウム塩、ニトロインダゾール類、ニトロベンズイミダゾ
ール類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモベンズイ
ミダゾール類、アミノトリアゾール類、ベンズトリアゾ
ール類、ニトロベンズトリアゾール類、ベンゼンチオス
ルホン酸類、ベンゼンスルフイン酸類、ベンゼンスルホ
ン酸アミド、アザインデン類〔例えばトリアザインデン
類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ置換
(1,3,3a,7)テトラアザインデン類)〕などがある。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、2層以上のハ
ロゲン化銀乳剤層を有していてもよく、さらに表面保護
層、中間層、ハレーシヨン防止層、バツク層などを有し
ていてもよい。
特にハロゲン化銀乳剤層と支持体の間に染料を有する
ことのないゼラチン層を有することが好ましい。
かかるゼラチン層にはゼラチンの他にハイドロキノン
及びその誘導体、レゾルシン、カテコール、DIR−ハイ
ドロキノン類などを含有せしめることができ、その膜厚
は0.5〜1.5μmであることが好ましい。
本発明の感光材料のバツク層には帯電防止剤、マツト
剤などを含有せしめることが好ましい。
帯電防止剤としては導電性金属酸化物微粒子(たとえ
ばアンチモンをドープしたSnO2など)、含フツ素界面活
性剤、導電性ポリマーなどが好ましく、マツト剤として
は粒子サイズ1〜10μmのPMMA、SiO2などが好ましい。
本発明に於ける写真像を得るための露光は通常の方法
を用いて行なえばよい。すなわち、自然光(日光)、タ
ングステン電灯、蛍光灯、水銀灯、キセノンアーク灯、
炭素アーク灯、キセノンフラツシユ灯、陰極線管フライ
ングスポツトなど公知の多種の光源をいずれでも用いる
ことができる。露光時間は通常カメラで用いられる1/10
00秒から1秒の露光時間はもちろん、1/1000秒より短い
露光、たとえばキセノン閃光灯や陰極線管を用いた1/10
4〜1/106秒の露光を用いることもできるし、1秒より長
い露光を用いることも出来る。
本発明の感光材料の写真処理には、公知の反転現像に
よる録画画像を形成する現像処理方法のいずれも用いる
ことができる。処理液には公知のものを用いることがで
きる。処理温度は普通18℃から50℃の間に選ばれるが、
18℃より低い温度または50℃をこえる温度としてもよ
い。
反転現像処理は通常、下記工程からなる。
第1現像−水洗−漂白−清浄−全面露光−第2現像−
定着−水洗−乾燥。
第1現像の黒白写真処理に用いる現像液は、知られて
いる現像主薬を含むことができる。現像主薬としては、
ジヒドロキシベンゼン類(たとえばハイドロキノン)、
3−ピラゾリドン類(たとえば1−フエニル−3−ピラ
ゾリドン)、アミノフエノール類(たとえばN−メチル
−p−アミノフエノール)、1−フエニル−3−ピラゾ
リン類、アスコルビン酸、及び米国特許4,067,872号に
記載の1,2,3,4−テトラヒドロキノリン環とインドレン
環とが縮合したような複素環化合物類などを、単独もし
くは組合せて用いることができる。特にジヒドロキシベ
ンゼン類とともに、ピラゾリドン類及び/又はアミノフ
エノール類を併用することが好ましい。現像液には一般
にこの他公知の保恒剤、アルカリ剤、pH緩衝剤、カブリ
防止剤などを含み、さらに必要に応じ溶解助剤、色調
剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤、硬
膜剤、粘性付与剤などを含んでもよい。本発明の感光材
料は、通常、保恒剤としての亜硫酸イオンを0.15モル/l
以上含有する現像液で処理される。
pHとしては9〜11が好ましく、特に9.5〜10.5が好ま
しい。
第1現像液にはNaSCNの如きハロゲン化銀溶剤が0.5〜
6g/l用いられる。
第二現像液としては、一般の黒白現像処理液を用いる
ことができる。すなわち、第一現像液からハロゲン化銀
溶剤を除去した組成のものである。第二現像液のpHは9
〜11が良く、特にpH9.5〜10.5が好ましい。
漂白液には、重クロム酸カリウム又は硫酸セリウムの
如き漂白剤が用いられる。
定着液には、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩が好ましく
用いられ、必要により水溶性アルミニウム塩を含んでい
てもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。
実施例−1 下記の方法により、比較乳剤も含めて、5種類(A〜
E)の試験乳剤を調製した。
1)乳剤の調製 下記の溶液I、II、III、IVをそれぞれ調液し、表1
に記したパターンに従つて、溶液II、III、IVをそれぞ
れ溶液Iに添加した。すなわち、75℃で良く攪拌されて
いる溶液I(pH=5.4)に、溶液II、III、およびIVをト
リプルジエツト法によりそれぞれ添加し、添加中の溶液
IのpAg値は表1に記した値になるように、溶液IIIの流
量を制御しながら行つた。溶液II及びIVは定速添加で全
量添加されたが、溶液IIIはpAg制御に必要な量以上であ
り、溶液II、IVの添加完了時に添加を停止した。
試験乳剤A〜Eは溶液IVの添加時期と期間のみを異に
する他は、すべて同一条件で行つた。
添加終了後、それぞれの乳剤は、引続き沈降法により
水洗脱塩し、ハロゲン化銀1モル当り、不活性ゼラチン
(100g)を添加して、KBrとNaOHとを用いてpAg値とpH値
とをそれぞれ40℃で8.9と7.0に調節した。その後、それ
ぞれの乳剤を75℃に加熱してハロゲン化銀1モル当り、
分光増感色素I(310mg)と、分光増感色素II(35mg)
とを同時添加して、ハロゲン化銀粒子に吸着させてか
ら、さらにチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸四水塩とをそ
れぞれ38.0mgずつ添加して、同温度で40分間熟成し、分
光増感と化学増感とを行い、最終的に試験乳剤A〜Eを
得た。これらの乳剤はいずれも、コアは約0.16μmの八
面体粒子であり、最終的には一辺が約0.36μmの立方体
単分散乳剤であつた。変動係数(辺長の平均値を標準偏
差で除した値を100倍したもの)で表わした分散度は表
2に示した。
2)塗布試料の調製 ハロゲン化銀乳剤のみをとりかえた下記組成物を支持
体上に同時塗布して試験試料を調製した。
3)塗布試料の評価 イ.像様露光 像様露光は米国E.G.&G.社製MARK-IIキセノンフラツ
シユ感光計を用いて線巾10μmのスリツト露光を連続濃
度ウエツジを介して10-4秒間、安全灯下で乳剤塗布面か
ら行つた。
ロ.反転現像処理 反転現像処理は米国Allen Products社製F-10R反転用
深タンク自動現像機で市販の反転用処理液(米国,FR Ch
emicals社製FR-531,532,533,534,535)を用いて次の条
件で行つた。
ハ.反転特性の測定 ロ)で反転現像処理をした像様露光試料を自記濃度計
で測定し得られた黒化濃度(Density)対露光量の対数
(LogE)特性曲線から、各々の特性値を読取り、比較評
価した。得られた結果を表3に示した。
表3に示した乳剤A〜Eでの特性値比較から明らかな
ように、本発明の乳剤A、Bは、反転処理した時、比較
乳剤C、D、Eに比して感度及びミクロコントラストが
高く、かつ、反転Dminが低く、しかも処理疲労液でも、
反転Dmaxの低下がたいへん小さいかほとんどないことが
確認された。
比較乳剤C、D、Eを用いた試料では、例えば乳剤C
のようにミクロコントラストが高くても、反転Dmaxの低
下が大きかつたり、乳剤Dのように感度は高いが、ミク
ロコントラストが小さく、かつ反転Dmaxの変動も大きか
つたり、乳剤Eの例のように反転Dmaxが高く、かつ反転
Dmaxの変動はなくても、感度が著しく低いことがわか
る。
以上の実験結果から明らかなように本発明の乳剤A、
Bは比較乳剤C、E、Fいずれに対しても反転感度、ミ
クロコントラスト、反転Dmin、反転Dmax、反転Dmaxの処
理液疲労による低下のすべてに対して優れた結果が得ら
れた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲ
    ン化銀乳剤層を有する反転処理用ハロゲン化銀写真感光
    材料において、該感光性ハロゲン化銀がコア部分及び少
    なくとも1層のシェル部分からなるコア/シェル構造か
    らなり、該コア部分が実質的に臭化銀であり該コア部分
    に隣接するシェル部分が実質的に沃臭化銀からなること
    を特徴とする反転処理用ハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】シェル部分が2層からなりコアに隣接する
    第1シェル部分が実質的に沃臭化銀からなり、該第1シ
    ェルより外側の第2シェル部分が実質的に臭化銀からな
    り2層のシェル間の沃化銀含有率の差が6モル%未満で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の反
    転処理用ハロゲン化銀写真感光材料。
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