JP2508715Y2 - 間仕切パネルにおける巾木取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、オフィス等の室内空間を区画する間仕切パ
ネルにおける巾木取付方法の改良に関するものである。

〔従来の技術〕 従来、前記のような間仕切パネルにおける巾木の取付
方法としては、例えば第８図、第９図に示す如く、表裏
両側にパネルa,aを取付けた両側支柱ｂの下端開口に、
アジャスター受けｃの連結用頭部ｄを嵌合連結し、図例
の如く両側に段部を形成してパネルａ下端との間に条溝
ｆを設けてなる巾木取付用保持枠ｅ又はパネル下枠取付
金具等を前記両パネルa,a間の下端間にネジ止め等の手
段にて取付けてなり、巾木ｇの上縁を屈曲して形成した
上係止縁ｈを前記パネルａ下端と保持枠ｅの段部との間
に形成される条溝ｆへ着脱自在に嵌合するとともに、巾
木ｇの下縁を屈曲形成した下係止縁ｉの両側位置に形成
した係止孔（図示せず）を前記アジャスター受けｃの下
端に設けた係止片ｊに嵌合係止させて保持枠ｅの両側面
に巾木ｇを着脱自在に取付けていた。

〔考案が解決しようとする課題〕 しかし、前記のような従来の巾木取付方法において
は、巾木の上下縁に形成した上下係止縁h,iを、それぞ
れパネルａ下端と保持枠ｅとの間に形成される条溝ｆと
アジャスター受けｃの係止片ｊとのそれぞれ間仕切パネ
ルを構成する別の部材へ取付けてなるため、間仕切パネ
ル組立時における寸法誤差により前記巾木ｇの取付けに
支障をきたすことがあり、又、巾木取付後においてもガ
タツキを生じたり、更には地震その他で間仕切パネルに
振動が加わったときには巾木ｇが脱落しやすい、といっ
た問題もあった。

本考案は上記の点に鑑み、間仕切パネルにおける巾木
取付装置として、間仕切パネル組立時の寸法誤差等に左
右されることなく確実に巾木を取付可能とし、更には巾
木取付後のガタツキや振動等による脱落を防止しうるよ
うになした間仕切パネルにおける巾木取付装置を提供せ
んとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案に係る間仕切パネルにおける巾木取付装置は上
記の目的を達成するために、上部にパネル両側に立設し
た支柱下端と嵌合しうる連結用頭部を設けるとともに、
該頭部の下方に連続して支軸を設け、該支軸の下端には
アジャスターを螺設してなるアジャスター受けの前記支
軸の上下両端部に、間仕切パネルの長さ方向に沿った両
側から側方へ上下の巾木係止部を突設し、パネル両側に
位置する前記アジャスター受けの上下の巾木係止部のそ
れぞれへ巾木両側の上端部及び下端部を係脱自在に取付
けてなる構成とした。

〔作用〕

本考案に係る間仕切パネルにおける巾木取付装置は上
記の如く構成してなり、巾木両側の上下両端部を、アジ
ャスター受けの支軸の上下に一体に設けた上下の巾木係
止部へ係止して取付けてなるので、巾木上下の取付部に
寸法誤差が発生することがなく、間仕切パネル組立時に
おける各構成部材間に寸法誤差が発生した場合でも確実
に巾木を取付可能であり、且つ、巾木取付後のガタツキ
や脱落等の恐れもない。

〔実施例〕

以下、図面に示した実施例に基づき本考案を更に詳細
に説明する。

第１図は単位間仕切パネル１…を連設してなる間仕切
装置の斜視図であり、前記単位間仕切パネル１は両側に
位置する支柱2,2間の表裏にパネル3,3を取付け、前記支
柱２の下端に、下面にアジャスター４を螺設して上下調
節可能としてなるアジャスター受け５を嵌合連結してな
り、両側支柱2,2下端の前記アジャスター受け5,5間に巾
木６を取付け、又、単位間仕切パネル１の上端には上部
カバー７を、又、間仕切装置の端部に位置する単位間仕
切パネル１の側端部には側部カバー８を適宜取付けてな
るものである。

前記アジャスター受け５は合成樹脂等にて一体成形し
てなり、第３図〜第５図に示すように、上下に支柱２の
下端開口の断面内形状よりやや小さい形状となした嵌合
軸10の外側面上下方向に前記支柱２の開口内面と嵌合関
係にある複数のリブ11…を形成し、前記嵌合軸10の下端
位置に前記支柱２の下端部を支持しうる当止縁12を形成
した連結用頭部13を設けるとともに、該連結用頭部13の
下方に連続した支軸14を設け、該支軸14の下端にはアジ
ャスター４を上下調節可能に螺設するとともに、前記当
止縁12における間仕切パネル長さ方向両側には両端部に
巾木６の上端を取付けるための上係止縁15,15を当止縁1
2側端から間仕切パネルの長さ方向に沿った両側から突
出状態に設けてなる巾木取付部16を前記当止縁12との間
に間隙17を形成して平面視略Ｔ字形に突設してなり、一
方支軸14下端には前記上係止部15突設方向と同方向に巾
木６下端を取付けるための下係止部18を突設してなる。

しかして、間仕切パネル１に巾木６を取付けるには、
間仕切パネル１の両側に位置し、表裏両側にパネル3,3
を取付けた両側支柱2,2の下端開口に前記アジャスター
受け5,5の連結用頭部13,13をそれぞれ嵌合連結し、巾木
６の下縁を屈曲して形成した下部係止片20を前記アジャ
スター受け5,5の支軸14下端に形成した係止片18,18へ、
前記下部取付片20の長さ方向両側に形成した係止孔21,2
1を嵌合係止するとともに、巾木６の上縁を屈曲形成し
た上部係止縁22をアジャスター受け５の支軸14上端に位
置する当止縁12から側方へ突出形成した係止部15,15へ
嵌合係止させることにより巾木６の両側をそれぞれパネ
ル３の両側に位置するアジャスター受け5,5間に取付け
るのである。

前記の如く取付けてなる巾木６は、その側端の上下部
分をアジャスター受け５の上下に該アジャスター受け５
と一体に成形してなる上下の係止部15,18のそれぞれへ
取付けてなるので、巾木６取付部に寸法誤差が発生する
ことなく、パネル組立時の各部材間の寸法誤差等に関係
なく巾木６をパネルへ確実に取付可能であり、又、取付
後のガタツキの発生も防止しうるとともに、地震その他
の振動等により巾木６が脱落するおそれもない。更に上
記実施例においては、巾木６の上端を取付けてなる上係
止部15をアジャスター４の当止縁12から側方へ該当止縁
12との間に間隙17を残して平面視略Ｔ字形に突設してな
る巾木取付部16の両側に設けたことにより、巾木６の上
端部を弾力的に支持して下係止部18との間で巾木６のガ
タツキ、脱落をより確実に防止して取付可能としてなる
ものである。

第６図、及び第７図に示したものは本考案に係る巾木
取付装置の他実施例を示すものであり、この実施例にお
いては、アジャスター受け５における支軸14上端に位置
する当止縁12側部からパネル３の長さ方向に沿った両側
に巾木６の上端を取付けるための上係止部15…をパネル
の長さ方向に沿った両側に突出状態にそれぞれ独立して
設けてなるものであり、前記上係止部15と支軸14下端に
設けた下係止部18とのそれぞれに巾木６上端の上部係止
縁22と下部取付片20の係止孔21とをそれぞれ係合係止し
て巾木６をパネル両側のアジャスター受け5,5間に取付
けてなるものである。

〔考案の効果〕

上記の如く、本考案によれば、間仕切パネル下部に取
付ける巾木を、パネル両側に位置する両側支柱の下端を
支持してなるアジャスター受けの上下に該アジャスター
受けと一体に設けてなる上下の巾木係止部へ巾木両側の
上下端部を取付けてなるので、巾木取付部に寸法誤差が
発生することなく、パネル組立時に各構成部材間に寸法
誤差等が発生した場合にもパネルへ確実に巾木を取付け
ることができるとともに、取付後のガタツキの発生や更
には地震その他の振動により巾木が脱落することも防止
しうるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は単位間仕切パネルを連設してなる間仕切装置の
斜視図、第２図は前記間仕切装置における各単位間仕切
パネル連結部の側面図、第３図は本考案に係る巾木取付
装置の要部斜視図、第４図は前記巾木取付装置の要部側
面図、第５図は同じく平面図、第６図は巾木取付装置の
他実施例の斜視図、第７図は第６図の巾木取付装置の側
面図、第８図は間仕切パネルにおける従来の巾木取付部
の一例を示す斜視図、第９図は同じく側断面図である。 1:単位間仕切パネル、2:支柱、3:パネル、4:アジャスタ
ー、5:アジャスター受け、6:巾木、7:上部カバー、8:側
部カバー、10:嵌合軸、11:リブ、12:当止縁、13:連結用
頭部、14:支軸、15:上係止部、16:巾木取付部、17:間
隙、18:下係止部、20:下部取付片、21:係止孔、22:上部
係止縁。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部にパネル両側に立設した支柱下端と嵌
   合しうる連結用頭部を設けるとともに、該頭部の下方に
   連続して支軸を設け、該支軸の下端にはアジャスターを
   螺設してなるアジャスター受けの前記支軸の上下両端部
   に、間仕切パネルの長さ方向に沿った両側から側方へ上
   下の巾木係止部を突設し、パネル両側に位置する前記ア
   ジャスター受けの上下の巾木係止部のそれぞれへ巾木両
   側の上端部及び下端部を係脱自在に取付けてなる間仕切
   パネルにおける巾木取付装置。