JPH0440324Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建築躯体の壁面に内外装壁を形成した
り、又は室内に間仕切壁を設けたり、或いは、ユ
ニツトバス、設備ユニツト等のユニツトルームに
側周壁を設ける場合のそれらの壁体の取付装置に
関するものである。

従来、此種のものは所定の場所に隅柱や間柱を
起立せしめ、その隅柱や間柱に嵌合溝や嵌合孔を
形成し、内装壁、仕切壁、壁パネルなどのいわゆ
る壁体の両側に係止片を設け、この係止片を前記
嵌合溝又は嵌合孔に嵌合係止して隣接の壁体と連
結していた。したがつて柱が必要となりこれの起
立せしめる場所の選定や壁体の取付作業が困難で
ありコスト高になる欠点を有していた。

本考案は、従来必然的に使用される間柱や、隅
柱を使用せずに壁体を連設し得て壁体の組込作業
が向上出来、必要コストの低廉化を図らんとする
ものである。

その目的を達成する為の基本的な構成は、壁体
裏面両側にスリツトを開口した裏打枠を取付け、
その片側の裏打枠に弾性掛合片を固定し、この弾
性掛合片を隣接の壁体に取付けた裏打つ枠のスリ
ツトを弾性的に係合させたものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

壁体Ａは、基板ａの表面にタイル状ａ１又はシ
ート状ａ２の化粧装飾板を一体に取付けて所定の
大きさの長方形状に形成し、その基板ａの裏面両
側の上下全長に渉つて裏打枠Ｂを取付固定する。

裏打枠Ｂは、壁体Ａの裏面を補強する機能と、
弾性掛合片Ｄを介して隣接する壁体Ａ，Ａ相互を
連結する機能を有するもので、壁体Ａの高さに対
応した長さを有し、一側面に長手方向全長に渉つ
てスリツトＣを開口した断面〓型状に金属板をも
つて折曲形成し、そのスリツトＣが対面するか又
は背面側になるように壁体Ａの裏面両側に固定
し、その片側の裏打枠Ｂに弾性掛合片Ｄを固定す
る。この場合の片側は左右いずれでもよいが少な
くとも各壁体Ａの同一側の片側であることを前提
とする。

スリツトＣは弾性掛合片Ｄが弾性的に掛合して
隣接する壁体Ａを連結接続せしめるために裏打枠
Ｂの側面全長に渉つて縦長状に開口した隙間であ
る。

弾性掛合片Ｄは隣接する壁体Ａを連結接続する
もので、隣接する壁体Ａを直線状に連結接続する
もと、直角状に連結接続するものと二種類あり、
その双方共に取付基部の一側方に隣接せる裏打枠
Ｂに当接する当接部及び引掛け片部ｄを突出せし
めその当接部及び引掛け片部ｄが壁体Ａの外側へ
突出するように各壁体Ａの同一片側の裏打枠Ｂの
背面に取付け基部を当接し、この取付基部にビス
１等を介して止着する。

引掛け片部ｄは、隣接する壁体Ａの弾性掛合片
Ｄを設けていない裏打枠ＢのスリツトＣに弾性的
に挟着保持するもので、当接部の先端を壁体Ａ側
に折曲し裏打枠ＢのスリツトＣに弾性的に掛止す
る山形状の掛止部ｄ１と、その掛止部ｄ１先端に
拡開状に折曲形成したガイド片部ｄ２とで構成す
る。

而して、上面を壁載置面３とした見切り縁４や
周縁を壁載置面３とした防水パンなどを床Ｅ面の
所定個所に載置し、その壁載置面３上に壁体Ａを
起立状に載置し、これに直線状又は直角状に連接
する隣接の壁体Ａを起立状に載置し、一方の壁体
Ａの一側に設けてある弾性掛合片Ｄを隣接する壁
体Ａの裏打枠Ｂに形成しているスリツトＣに嵌入
せしめその掛止部ｂ１をスリツトＣに弾性的に掛
止させ挟持固定する。

斯る作業を順次繰返して所定の長さの内外装壁
又は仕切壁或いは側周壁を形成する。

尚、見切り縁４は第４図乃至第９図に示す如く
これに設けたアジヤスターボルト５、埋込ボルト
６取付座７を介して床面Ｆ上にその位置、高さを
調整した後固定するものである。

また、弾性掛合片Ｄは、第１０図に示す如く引
掛け片部ｄを取付基部とは別体に形成してもよ
く、第１１図に示す如く弾性掛合片Ｄの両側すな
わち取付基部の両側端に掛止部ｄ１及びガイド片
部ｄ２を形成し、隣接の裏打枠ＢのスリツトＣに
両側の掛止部ｄ１を掛止せしめてビス１と併用す
る二重の固定構造としても任意である。また、第
１２図に示すように裏打枠ＢのスリツトＣ開口縁
に裏打枠内側へ傾斜状の掛止片ｂ１を折曲形成
し、スリツトＣを背面方向に向けた状態に裏打枠
Ｂを壁体Ａに取付け掛止片ｂ１に掛止部ｄ１を弾
性的に掛止して両壁体Ａ，Ａを連結しても良く、
この場合弾性掛合片Ｄはその取付基部と当接面と
を短くできるので、隣接する壁体Ａ，Ａを押動し
てその掛止片ｂ１を掛止部ｄ１に掛合せしめる時
に発生し易い弾性掛合片Ｄの背面方向への反りを
阻止できる利点がある。

本考案は、以上のように壁体の裏面両側にスリ
ツトを開口した裏打枠を取付け、その同一片側の
裏打枠に弾性掛合片を固定し、この弾性掛合片を
隣接の壁体に取付けた裏打枠のスリツトを弾性的
に掛合させたので所定の個所に起立支承する一枚
目の壁体のスリツト又は弾性掛合片に隣接する壁
体の弾性掛合片又は裏打枠を嵌着挟持固定しその
壁体のスリツト又は弾性掛合片に更に隣接する壁
体の弾性掛合片又は裏打枠をという具合に接続し
て壁体を連接せしめることができ、壁体の組込作
業の簡略化を期待でき、しかもその弾性掛合片の
スリツトに対する弾性的な掛合を解けば解体も可
能であるため、壁体損傷時や好みの模様を有する
壁体と交換する際に非常に便利である。

しかも、一般に用いられている間柱、隅柱を必
要としない為、コストの低廉化も期待できる。

依つて所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案壁体の取付装置の実施例を示
し、第１図は、ユニツトルームにおける側周壁の
正面図で一部切欠する、第２図は平面図、第３図
は同斜視図で一部切欠する、第４図は外装壁の斜
視図で一部切欠する、第５図は同５−５線断面
図、第６図は見切縁部分の拡大断面図、第７図は
内装壁の斜視図で一部切欠する、第８図は８−８
線断面図、第９図は見切縁部分の拡大断面図、第
１０乃至第１２図は他の実施例の横断平面図であ
る。 尚、図中Ａ……壁体、Ｂ……裏打枠、Ｃ……ス
リツト、Ｄ……弾性掛合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁体裏面両側にスリツトを開口した裏打枠を取
   付け、その同一辺側の裏打枠に弾性掛合片を固定
   し、この弾性掛合片に隣接の壁体に取付けた裏打
   枠のスリツトを弾性的に掛合させてなる壁体の取
   付装置。