JP2506355B2 - 停電用電話端末装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 停電用電話端末装置を、一般の電話端末装置と同じく
２線の加入者線のみで構内交換機と接続し、停電時につ
くられる、加入者線と局交換機の電話サービスが受けら
れる停電電話機回路との接続を、停電復旧時、該加入者
線から停電復旧信号を受けることにより、該加入者線と
構内交換機から多機能電話サービスが受けられる専用電
話機回路との接続に切換られるようにするものである。

〔産業上の利用分野〕

本発明は構内交換機に接続される停電用電話端末装置
の改良に関する。

蓄電池を有しない小型の構内交換機にあっては、例え
ば、停電時は交換機能を停止し、構内交換機をバイパス
して直接電話端末装置を局線に接続する如くなってい
る。

この場合、電話機端末装置としては、局交換機に接続
し、その電話サービスを受けられる停電電話機回路と、
構内交換機と接続し、通常の多機能電話サービスを受け
られる専用電話機回路の両方を有する停電用電話端末装
置が使われる。

しかしながら、停電用電話端末装置は停電時と平常時
とで、停電電話機回路と専用電話機回路とを切換る必要
があり、その制御のため構内交換機との間に、加入者線
（２線）のほかに複数の制御線（例えば電源線）を有し
ている。

このため、構内交換機側では全加入者線に対し多芯の
電話端末装置インタフェースを設ける必要があり、不経
済である。

また、一般の電話端末装置の工事に比べ線材，工数も多
くかかり経済的でない。

このため、一般の電話端末装置と同様に加入者線のみ
で構内交換機と接続できる停電用電話端末装置の提供が
要望される。

〔従来の技術〕

第３図は従来例の停電用電話端末装置のブロック図で
ある。

図において、１は切換回路であり、平常は電源（−24
V）があるのでリレーＥが動作しており、停電用電話端
末装置５のリレーＴも電源線から給電されて動作してい
る。

従って、リレーＥの動作した接点e⁰,e¹とリレーＴの
動作した接点t⁰,t¹とで、停電用電話端末装置５の多機
能電話サービスが受けられる専用電話機回路52が、ライ
ン回路２に接続されている。

また、ライン回路２とネットワーク３により接続され
る局線トランク４は動作した接点e²,e³で局線に接続さ
れている。

停電になった場合は、リレーＥが復旧し、その接点
e⁰,e¹,e²,e³で加入者線は局線に直接接続され構内交換
機はバイパスされる。

また、停電用電話端末装置５のリレーＴも電源線によ
る給電がなくなるので復旧し、停電電話機回路51が、復
旧した接点t⁰,t¹により加入者線に接続され、局線を経
由して局交換機による電話サービスが確保される。

停電が復旧すると、切換回路１のリレーＥ及び停電用
電話端末装置５のリレーＴは再び動作し、平常状態に復
帰する。

〔発明が解決しようとする問題点〕

一般の電話端末装置と構内交換機は、通話線の２線で
接続されるが、停電用電話端末装置は通話線と電源線の
４本を必要とするので、構内交換機としては２線の電話
端末装置と４線の停電用電話端末装置とが混在する。

しかも、停電用電話端末装置の収容位置を特定化しな
いことを目的とするため、構内交換機側では配線盤等
に、４線の電話端末装置インタフエースを全て設けなけ
ればならない不経済な問題点がある。また４線の工事
は、手間がかかり且つ不経済である問題点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

第１図は本発明の原理ブロック図である。

図において、５は停電用電話端末装置を示す。51は停
電時に加入者線を介して局交換機と接続されたときに局
交換機による電話サービスが受けられる停電電話機回
路、52は平常時に加入者線を介して構内交換機と接続さ
れたときに構内交換機による多機能電話サービスが受け
られる専用電話機回路である。本発明に係わるものとし
て、55は停電電話機回路51側に接続されて、前記加入者
線からの停電の復旧を表す停電復旧信号を検出する信号
検出回路、56は専用電話機回路52側に接続されて、加入
者線からの給電を検出する給電検出回路、57は信号検出
回路55及び給電検出回路56の制御により、加入者線を停
電電話機回路51または専用電話機回路52に切換接続する
切換回路である。

〔作用〕

停電時は加入者線からの給電が一旦なくなるので、切
換回路57は動作状態から復旧して加入者線を停電電話機
回路51に接続し、局交換機による電話サービスが受けら
れるようにする。

停電が復旧すると加入者線に停電復旧信号が送られ、
該停電復旧信号を検出した信号検出回路55は切換回路57
を制御し、加入者線と停電電話機回路51の接続を、専用
電話機回路52との接続に切換させ、停電復旧により加入
者線に印加される構内交換機からの給電を検出した給電
検出回路56は、切換回路57を制御し、加入者線と専用電
話機回路52との接続を保持させる。

かくして、通話に使われる２線の加入者線のみを用い
て、構内交換機から停電用電話端末装置５の電話機回路
を切換ることができる停電用電話端末装置を実現でき
る。しかして、構内交換機側の電話端末装置インタフェ
ースは全て同じ２線となり、停電用電話端末装置に対し
ても一般の電話端末装置と同じ線路工事の手間で済み、
経済化がなされる。

〔実施例〕

以下図示実施例により本発明を具体的に説明する。

第２図は本発明の１実施例の停電用電等端末装置のブ
ロック図である。全図を通じ同一符号は同一対象物を示
す。

第２図において、停電用電話端末装置５の整流器53,
コンデンサC1,C2ホトカプラPT及びリレーT1は第１図の
信号検出回路55に対応し、コンバータ54,トランスTE及
びリレーT2は第１図の給電検出回路56に対応し、リレー
T1及びリレーT2の接点t1⁰,t1¹,t2⁰,t2¹は第１図の切換
回路57に対応する。

また、１は平常時、リレーＥの動作により、接点e⁰,e
¹で加入者線を構内交換機側に接続し、接点e²,e³で局線
トランク４の出線を局線に接続している切換回路であ
る。

停電になると、本例に示す如き小規模の構内交換機は
蓄電池を持たないのでリレーＥは復旧し、構内交換機を
バイパスして、局線が直接加入者線に接続される。

一方、停電用電話端末装置５においては、停電により
構内交換機から加入者線への給電が無くなるので、動作
していたリレーT2が復旧し、復旧した接点t2⁰,t2¹及び
動作していないリレーT1の接点t1⁰,t1¹により停電電話
機回路51が加入者線につながり、局線を経由して局交換
機による電話サービスが確保される。

停電が復旧すると、まず、切換回路１のリレーＥが動
作し、局線と局線トランク４が再び接続され、加入者線
も構内交換機側に接続されるが、応答検出回路６のリレ
ーＰが動作していないので、加入者線はライン回路２に
未だ接続されず、停電用電話端末装置５も停電電話機回
路51が接続された状態である。

また、停電回復により、停電復旧信号装置７の信号発
振器71は例えば、768Hzの停電復旧信号を発振し、トラ
ンスTSを介して停電復旧信号を応答検出回路６に送出す
る。該停電復旧信号はコンデンサCA,CBを経由し、接点p
⁰,p¹及び接点e⁰,e¹を通って加入者線に送出され、停電
用電話端末装置５の接点t2⁰,t2¹及び接点t1⁰,t1¹を経て
コンデンサC1,C2に到り、整流器53に供給される。

整流器53は該停電復旧信号を整流し、ホトカプラPTの
発光ダイオードを発光させ、トランジスタをオンし、リ
レーT1を動作させる。

動作した接点t1⁰,t1¹は、応答検出回路６の地気−抵
抗Ｒ−ホトカプラPEの発光ダイオード−トランスTAの巻
線−接点p¹−接点e¹−Ｂ線−接点t2¹−接点t1¹−トラン
スTEの巻線−コンバータ54−トランスTEの巻線−接点t1
⁰−接点t2⁰−Ａ線−接点e⁰−接点p⁰−トランスTAの巻線
−電源（24V）の回路を構成して、直流をコンバータ54
に供給する。

コンバータ54はその出力でリレーT2を動作し接点t2⁰,
t2¹でリレーT2を自己保持させ、トランスTEを介して専
用電話機回路52を加入者線に接続する。

停電復旧信号により停電電話機回路51から専用電話機
回路52に切換ったことを示す、切換完了の応答としては
上記回路によりＡ線,B線のループがつくられることで表
され、応答検出回路６のホトカプラPEの発光ダイオード
の発光で該応答が検出され、トランジスタがオンとな
り、リレーＰが動作する。動作した接点p⁰,p¹は加入者
線をライン回路２に接続する。

ここにおいて、全てが停電前に復旧し、構内交換機に
よる通常の電話サービスが行われる。

〔発明の効果〕

以上詳細に説明した如く本発明にあっては、２線の加
入者線のみで、停電時と平常時に応じた電話機回路に切
換られる停電用電話端末装置が実現されるので、構内交
換機側では配線盤等の電話端末装置インタフェースが全
て２線に統一され、構内交換機が経済的になる。また、
工事面においても２線の工事となり手間がかからず経済
化される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理ブロック図、 第２図は本発明の１実施例の停電用電話端末装置のブロ
ック図、 第３図は従来例の停電用電話端末装置のブロック図であ
る。 図において、 ５は停電用電話端末装置、 51は停電電話機回路、 52は専用電話機回路、 55は信号検出回路、 56は給電検出回路、 57は切換回路を示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】停電時に加入者線を介して局交換機と接続
   されたときに使用される停電電話機回路（51）と、平常
   時に加入者線を介して構内交換機と接続されたときに使
   用される専用電話機回路（52）とを有する停電用電話端
   末装置（５）において、 前記停電電話機回路（51）側に接続されて、前記加入者
   線からの停電復旧を表す停電復旧信号を検出する信号検
   出回路（55）と、 前記専用電話機回路（52）側に接続されて、前記加入者
   線からの給電を検出する給電検出回路（56）と、 前記信号検出回路（55）及び前記給電検出回路（56）の
   制御により、前記加入者線を前記停電電話機回路（51）
   または前記専用電話機回路（52）に切換接続する切換回
   路（57）とを設け、 停電復旧時に構内交換機より前記加入者線に送出される
   前記停電復旧信号を検出した前記信号検出回路（55）の
   制御により、前記切換回路（57）における前記加入者線
   と前記停電電話機回路（51）の接続を前記専用電話機回
   路（52）との接続に切換させ、停電復旧により前記加入
   者線に印加される構内交換機からの給電を検出した給電
   検出回路（56）の制御により、前記切換回路（57）にお
   ける前記加入者線と前記専用電話機回路（52）との接続
   を保持させるようにしたことを特徴とする停電用電話端
   末装置。