JP2505523Y2 - エンジンの潤滑装置 - Google Patents

エンジンの潤滑装置

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JP2505523Y2
JP2505523Y2 JP1992066213U JP6621392U JP2505523Y2 JP 2505523 Y2 JP2505523 Y2 JP 2505523Y2 JP 1992066213 U JP1992066213 U JP 1992066213U JP 6621392 U JP6621392 U JP 6621392U JP 2505523 Y2 JP2505523 Y2 JP 2505523Y2
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JP
Japan
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crankshaft
lubricating oil
engine
oil
crankcase
Prior art date
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JP1992066213U
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English (en)
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JPH0622506U (ja
Inventor
晨一 丹波
芳郎 山根
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Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
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Publication date
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、縦軸型の4サイクル
エンジンにおいてクランクシャフトの上部側の軸受け部
を潤滑するための潤滑装置で、詳しくは潤滑油用のスプ
ラッシャを備えた掻き上げ式の潤滑装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種のエンジンでは、垂直方向に配さ
れたクランクシャフトの下部側の軸受け部(ジャーナル
部)は、通常、オイルパン内に設けられるので、軸受け
部に小さな潤滑穴を穿設する程度で十分に潤滑される
が、クランクシャフトの上部側の軸受け部の潤滑は、オ
イルパンのかなり上方に位置するので、オイルパン内の
潤滑油をスプラッシャで掻き上げることにより一般に行
われている。
【0003】従来の潤滑装置は、例えば図5に示すよう
に、クランクシャフト3の上部側の軸受け部31を構成
するハウジング32の一部を、その中間部付近から下部
にかけて切り欠き、この切り欠き部33の付近にスプラ
ッシャ(図示せず)によって掻き上げた潤滑油を、クラ
ンクケース2内の圧力変化を利用し切り欠き部33から
軸受け部31の内部へ送り込むよう構成されている。
【0004】そのほか、図示は省略するが、クランクシ
ャフトの上部側の軸受け部を構成するハウジングの上部
に、クランクケースの外側からクランクケースを貫通し
て潤滑穴を穿設し、クランクケースの貫通部に栓をして
塞いだ構造の潤滑装置が実施されている。
【0005】さらに、先行技術として、実公昭64−3
726号後方に記載の軸受潤滑装置がある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の潤滑装置では、次のような点で改良の余地があ
る。
【0007】 前者(図5)は、潤滑油が軸受け部の
上部に行き渡りにくいので、上部側が潤滑不良を起こし
やすい。
【0008】 後者は、クランクケースの貫通部に栓
をする必要があるため、この作業工程が増え、生産効率
が悪いうえに、貫通部付近のクランクケースの内壁が凹
凸状の複雑な形状になるため、そこに付着した潤滑油が
潤滑穴内に流れ込みにくい。
【0009】 上記公報に記載の装置では、オイル孔
が傾斜しているため、オイルが十分にいきわたりにく
い。
【0010】この考案は上述の点に鑑みなされたもの
で、クランクシャフトの上部側の軸受け部に潤滑油を十
分に供給できるエンジンの潤滑装置を提供することを目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ためにこの考案の潤滑装置は、a)エンジンに対し垂直
方向にクランクシャフトを配した縦軸型エンジンにおい
て、b)前記クランクシャフトの上部側の軸受け部に、
その上端部に設けた油溜まり室に向けて上向きの潤滑穴
を穿設し、c)クランクケースの上壁の一部を、断面台
形状に上方に膨出させて潤滑油の受け部に形成し、この
潤滑油受け部の下向きの緩やかな傾斜面を前記潤滑穴の
入口に至らせ、d)前記クランクシャフトの回転に連動
して回転するスプラッシャの一部を、エンジンのオイル
パン内の潤滑油に浸漬し、該スプラッシャによる潤滑油
の掻き上げ方向を、前記潤滑油受け部に潤滑油が掻き上
げられるように設定している。
【0012】
【作用】上記の構成を有するこの考案の潤滑装置によれ
ば、エンジンの運転時にオイルパン内に溜まっている潤
滑油が、スプラッシャによって掻き上げられ、潤滑穴の
入口の近くのクランクケース上壁の潤滑油受け部にいっ
たん付着したのち、下向きの緩やかな傾斜面に沿って潤
滑穴の入口へ流下し、エンジンのピストンがクランクケ
ース側へ移動するときにクランクケース内の圧力が上昇
することにより、潤滑穴の入口の潤滑油が油溜まり室へ
押し込まれる。それから、潤滑油はいったん油溜まり室
に入ったのち、軸受け部の内部に浸入してクランクシャ
フトの周囲を上部から下部にかけて潤滑する。なお、軸
受け部の下端から潤滑油の一部が漏れ出るが、この潤滑
油は下方のオイルパンに流れ落ちる。またこの考案の潤
滑装置では、クランクシャフトの上部側の軸受け部(ハ
ウジング)からその上端の油溜まり室に連通する潤滑穴
をクランクケース内において穿設しているので、クラン
クケースの外部から貫通して潤滑穴を設けた従来の装置
と違って、クランクケースの壁に貫通部が開口されない
から、貫通部を塞ぐための作業工程は不要である。
【0013】
【実施例】以下、この考案にかかるエンジンの潤滑装置
の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】図1はクランクケースのクランクシャフト
貫通部分を示す、図4のA−A線断面図、図2はシリン
ダブロックおよびクランクケースのクランクシャフト貫
通部分を示す、図4のB−B線断面図で、その一部を切
り欠いてスプラッシャを表している。図3は図2と異な
る位置で切断したシリンダブロックおよびクランクケー
スのクランクシャフト貫通部分を示す断面図、図4はエ
ンジンの平面図で、その一部を切り欠いて内部の構造を
表している。
【0015】図2〜図4に示すように、4サイクルエン
ジン1は、クランクケース2を垂直方向に貫通するクラ
ンクシャフト3を備え、シリンダブロック4内のピスト
ン5とクランクシャフト3とがクランクピン3aを介し
てコネクチングロッド6で接続されている。また、クラ
ンクケース2内には、クランクシャフト3と平行に所定
の間隔をあけてカムシャフト7が回動自在に配設されて
いる。図2中の符号7aは、カムシャフト7に固着され
たカムを示す。
【0016】図1に示すように、クランクシャフト3
は、その上部と下部が軸受け部11・15によってそれ
ぞれ回動自在に支持されている。下部側の軸受け部15
を構成する円筒状のハウジング16は、クランクケース
2の下部に一体的に組み付けられたオイルパン8に一体
に形成されている。ハウジング16の下端部のクランク
シャフト3の周囲には、オイルシール18が取着されて
いる。また、ハウジング16の上端部には、潤滑穴16
aが設けられ、オイルパン8内の潤滑油Aが潤滑穴16
aからクランクシャフト3の周囲に流入し、潤滑する。
クランクシャフト3の下部には、クランクギヤ21が一
体回転可能に嵌合され、このクランクギヤ21は、カム
シャフト7に一体回転可能に嵌合されたカムギヤ22に
噛合している。
【0017】図1のように、スプラッシャ26は、ガバ
ナギヤ25の外周縁部に掻き上げ羽根を円周方向に等間
隔に形設することにより構成されており、ガバナギヤ2
5はクランクシャフト3の軸線に対し傾斜させてオイル
パン8内に回動自在に軸支され、カムギヤ22に噛合さ
せてある。このため、エンジン1の運転時に、クランク
シャフトが回転することにより、クランクギヤ21およ
びカムギヤ22を介してカムシャフト7が回転し、また
カムギヤ22を介してガバナギヤ25が回転する。ガバ
ナギヤ25は、図1のようにオイルパン8内の潤滑油A
に一部を浸漬してあり、ガバナギヤ25が回転すること
によりスプラッシャ26で潤滑油Aが、図1のようにガ
バナギヤ25の接線方向に掻き上げられる。
【0018】 上部側の軸受け部11を構成する円筒状
のハウジング12は、クランクケース2の上壁と一体に
形成されている。ハウジング12の内周面にはメタルベ
アリング13が配装され、ハウジング12の上端部のク
ランクシャフト3の周囲に、オイルシール14が取着さ
れている。また、メタルベアリング13の上端とオイル
シール14との間に、油溜まり室11aが形成されてい
る。ハウジング13の上部には、油溜まり室11aに向
けて上向きの潤滑穴12aが穿設されている。そしてク
ランクケース2の上壁の一部を断面台形状に上方に膨出
させてスプラッシャ26により掻き上げられる潤滑油
A’の受け部2aに形成され、この潤滑油受け部2aの
下向きの緩やかな(例えば傾斜角20°〜40゜;図1
参照)傾斜面2bが潤滑穴12aの入口に至っている。
この構成に関連し、スプラッシャ26により潤滑油Aが
潤滑油受け部2aに掻き上げられるように、スプラッシ
ャ26の向きを設定している。
【0019】次に、上記した構成からなる実施例の潤滑
装置について潤滑態様を説明する。図1において、エン
ジン1の運転中にガバナギヤ25が回転し、その外周縁
部のスプラッシャ26が、オイルパン8内の潤滑油Aを
クランクケース2の上壁の潤滑油受け部2aへ掻き上げ
る。掻き上げられた潤滑油A’は、潤滑油受け部2aに
いったん付着したのち、下向きの傾斜面2bに沿って潤
滑穴12aの入口へ流下する。そして、潤滑穴12aの
入口の潤滑油は、ピストン5(図2)の移動に伴ってク
ランクケース2内の圧力が上昇した際に、潤滑穴12a
からその上方の油溜まり室11aに押し込まれる。油溜
まり室11aに溜まった潤滑油は、クランクシャフト3
の外周面とメタルベアリング13の間に浸入し、クラン
クシャフト3の上部から下部まで十分に供給され、クラ
ンクシャフト3の周囲の軸受け部11内が潤滑される。
なお、下部側の軸受け部15には、オイルパン8内の潤
滑油Aがスプラッシャ26およびエンジン1の振動等に
より飛散させられて供給される。
【0020】
【考案の効果】以上説明したことから明らかなように、
この考案のエンジンの潤滑装置は、次のような効果を有
する。
【0021】 すなわち、垂直方向にクランクシャフト
を配した縦軸型エンジンにおいてクランクシャフトの上
部側の軸受け部に潤滑油を十分に供給でき、構造が簡単
で、しかも従来の装置と違ってクランクケースの壁に貫
通部が開口されないから、貫通部を塞ぐための作業工程
が不要になる。また、オイルパン内に溜まっている潤滑
油がスプラッシャによって掻き上げられ、潤滑穴の入口
の近くのクランクケース上壁の潤滑油受け部にいったん
付着したのち、下向きの緩やかな傾斜面に沿って潤滑穴
の入口へ流下し、エンジンのピストンがクランクケース
側へ移動するときにクランクケース内の圧力が上昇する
ことにより、潤滑穴の入口の潤滑油が油溜まり室へ押し
込まれ、潤滑油はいったん油溜まり室に入ったのち、軸
受け部の内部に浸入してクランクシャフトの周囲を上部
から下部にかけて潤滑するから、潤滑油の供給が十分に
行われ、供給不足になるおそれがない
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例にかかるエンジンの潤滑装置
のクランクケースのクランクシャフト貫通部分を示す、
図4のA−A線断面図である。
【図2】シリンダブロックおよびクランクケースのクラ
ンクシャフト貫通部分を示す、図4のB−B線断面図
で、その一部を切り欠いてスプラッシャを表している。
【図3】図2と異なる位置で切断したシリンダブロック
およびクランクケースのクランクシャフト貫通部分を示
す断面図である。
【図4】この考案の実施例にかかる潤滑装置を備えたエ
ンジンの平面図で、その一部を切り欠いて内部の構造を
表している。
【図5】従来の一般的な潤滑装置を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 エンジン 2 クランクケース 2a 潤滑油受け部 2b 下向き傾斜面 3 クランクシャフト 8 オイルパン 11 上部側軸受け部 11a 油溜まり室 12 ハウジング 12a 潤滑穴 26 スプラッシャ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに対し垂直方向にクランクシャ
    フトを配した縦軸型エンジンにおいて、 前記クランクシャフトの上部側の軸受け部に、その上端
    部に設けた油溜まり室に向けて上向きの潤滑穴を穿設
    し、 クランクケースの上壁の一部を、断面台形状に上方に膨
    出させて潤滑油の受け部に形成し、この潤滑油受け部の
    下向きの緩やかな傾斜面を前記潤滑穴の入口に至らせ、 前記クランクシャフトの回転に連動して回転するスプラ
    ッシャの一部を、エンジンのオイルパン内の潤滑油に浸
    漬し、該スプラッシャによる潤滑油の掻き上げ方向を、
    前記潤滑油受け部に潤滑油が掻き上げられるように設定
    したことを特徴とするエンジンの潤滑装置。
JP1992066213U 1992-08-28 1992-08-28 エンジンの潤滑装置 Expired - Lifetime JP2505523Y2 (ja)

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JP1992066213U JP2505523Y2 (ja) 1992-08-28 1992-08-28 エンジンの潤滑装置

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JPH0622506U JPH0622506U (ja) 1994-03-25
JP2505523Y2 true JP2505523Y2 (ja) 1996-07-31

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007068422A (ja) * 2005-09-05 2007-03-22 Kubota Corp 田植機における横送り駆動装置に対する潤滑装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS643762U (ja) * 1987-06-26 1989-01-11

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JP2007068422A (ja) * 2005-09-05 2007-03-22 Kubota Corp 田植機における横送り駆動装置に対する潤滑装置
JP4528228B2 (ja) * 2005-09-05 2010-08-18 株式会社クボタ 田植機における横送り駆動装置に対する潤滑装置

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Publication number Publication date
JPH0622506U (ja) 1994-03-25

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