JP2503687Y2 - アンギュラアタッチメント兼用形工具交換装置 - Google Patents

アンギュラアタッチメント兼用形工具交換装置

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JP2503687Y2
JP2503687Y2 JP3225191U JP3225191U JP2503687Y2 JP 2503687 Y2 JP2503687 Y2 JP 2503687Y2 JP 3225191 U JP3225191 U JP 3225191U JP 3225191 U JP3225191 U JP 3225191U JP 2503687 Y2 JP2503687 Y2 JP 2503687Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はたて,横両主軸のほか9
0°以外のアンギュラアタッチメント主軸の自動工具交
換を可能にする自動工具交換装置(以下ATCと呼ぶ)
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図6に示すような比較的大形の門
形マシニングセンタ等のATCにおいては、主軸頭10
1に90°アンギュラアタッチメント104又はエクス
テンションアタッチメント106を装着して工作物の上
面と四側面の合計五面の加工を行うものが多く、たて,
横両主軸に対応可能な交換アームユニット103を具備
するATC102が一般に用いられている。
【0003】しかし最近は金型加工等で30°,45°
等90°以外のアンギュラアタッチメントを使用するこ
とが増えており、この90°以外のアタッチメント主軸
に対する工具交換は、単に交換アームユニット103を
アタッチメント角度に合わせて旋回させただけでは前後
の位置関係が合わず、アタッチメント主軸105工具を
掴めない場合が多い。このため交換アームユニット10
3を前後移動可能にすると構造が複雑になりコスト高に
なるため、手作業に頼っているのが現状である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】従来の技術で述べた9
0°以外のアンギュラアタッチメントに対して手作業で
工具交換を行う方法は、自動化の障害になるという問題
を有している。本考案は、従来の技術の有するこのよう
な問題点に鑑みなされたものであり、その目的とすると
ころは、90°以外のアンギュラアタッチメントにも対
応可能なATCを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案におけるアンギュラアタッチメント兼用形工
具交換装置は、主軸頭の移動方向に対して平行移動可能
なキャリアに設けられ前記移動方向の直角平面内におい
て、0°,90°及び前記90°以外のアンギュラアタ
ッチメントと同一角度の三位置に旋回割出し可能な交換
アームユニットと、該交換アームユニットに180°旋
回可能かつ旋回軸方向に抜き差し可能に設けられ、前記
旋回軸の両側に前記本機主軸及び90°アンギュラアタ
ッチメント用と前記90°以外のアタッチメント用の複
数のグリッパを並列に有する交換アームと、前記レデイ
ステーションポットを前記複数のグリッパ対応位置にそ
れぞれ移動位置決めする手段とを含んでなり、複数のグ
リッパにより90°以外のアンギュラアタッチメントの
自動工具交換をも可能にしたものである。
【0006】
【作用】例えば30°アンギュラアタッチメント主軸に
対する工具交換の場合は、サブアームにより工具マガジ
ンより抜き取った次工具を一旦レデイステーションポッ
トに挿入し、レデイステーションポットを30°アンギ
ュラアタッチメント用グリッパ対応位置に移動させ、キ
ャリアのマガジン側への移動で外側の30°アンギュラ
アタッチメント用グリッパで次工具を把持し、交換アー
ムが旋回軸方向に延びて次工具をレデイステーションポ
ットから抜き取り、キャリアが中央位置に戻り、交換ア
ームが旋回軸方向に縮んで待機する。
【0007】次いで30°アンギュラアタッチメント主
軸が所定の工具交換位置に割出され、NCより30°ア
ンギュラアタッチメント対応の工具交換指令が出ると、
交換アームユニットが30°旋回されて、交換アームの
旋回軸がアタッチメント主軸に対して平行となり、キャ
リアが主軸側に移動して30°アンギュラアタッチメン
ト用の他方のグリッパで使用済工具を把持し、交換アー
ムの旋回軸方向移動と180°旋回により使用済工具が
抜き取られて、代わりに次工具がアタッチメント主軸に
挿入される。
【0008】次いでキャリアが中央位置に戻って次工具
から離れ、交換アームユニットが逆方向に30°旋回さ
れて交換アームの旋回軸が垂直となり、交換アームが旋
回軸方向に伸びたのち、キャリアがマガジン側に移動し
て把持する使用済工具がレデイステーションポットと同
心となり、交換アームが旋回軸方向に縮んで使用済工具
をレデイステーションポットに挿入し、キャリアが中央
位置に移動して使用済工具から離れる。
【0009】次いでレデイステーションポットが本機主
軸及び90°アンギュラアタッチメント主軸用グリッパ
対応位置まで戻ったのち、90°旋回してポット軸心が
マガジンポットと平行になり、サブ交換アームの交換動
作によりマガジンポットに使用済工具が戻される。また
本機主軸及び90°アンギュラアタッチメント主軸に対
する工具交換の場合は、交換アームの内側の本機主軸及
び90°アンギュラアタッチメント用グリッパにて工具
を把持し交換を行う。
【0010】
【実施例】実施例について図1〜図5を参照して説明す
る。図2の門形マシニングセンタにおいて、床上に設置
されたベッド1上のX軸方向の案内に沿ってテーブル2
が移動位置決め可能に載置され、ベッド1の両側床上に
立設されたコラム3A,3B上にトップビーム4が固着
されている。コラム3A,3Bは前面にZ軸と平行なW
軸方向の案内を有し、この案内上に横桁5が移動位置決
め可能に設けられ、横桁5のY軸方向の案内上に主軸頭
6が移動位置決め可能に載架されている。
【0011】コラム3Aの左側床上に工具マガジン装置
7が設置されており、工具マガジン装置7は複数の工具
をY軸方向左向きにして貯蔵するマガジンポット8が、
リンク状の鎖でエンドレスに連結されて前側のMG工具
交換位置に割出されるようになっている。
【0012】MG工具交換位置近くにサブアーム9がY
軸方向の旋回軸のまわりで90°旋回及び旋回軸方向の
抜き差しとX軸又はW軸方向移動可能に設けられてい
る。
【0013】横桁5の左側下方にY軸方向の案内11a
を有するガイドベース11が固着されており、案内11
aにキャリア13が流体圧シリンダ10によりマガジン
側と主軸側及びその中央の待機位置の三位置に移動位置
決め可能に載架されている。キャリア13の右側には交
換アームユニット14が、X軸垂直平面上において0
°,30°,90°の三位置に旋回割出可能に支持され
ており、旋回軸15a先端に固着の交換アーム15は1
80°旋回可能かつ旋回軸方向に抜き差し可能に設けら
れている。
【0014】更に交換アーム15は、旋回中心の両側に
本機主軸22及び図示しない90°アンギュラアタッチ
メント主軸用グリッパ15A,15Bとその外側に後述
の30°アンギュラアタッチメント用グリッパ15C,
15Dを有している。
【0015】サブアーム9と交換アーム15の間で工具
の受け渡しをするレデイステーションポット12は、横
桁5左側下方に固着の支持板16に固着される案内台1
7に設けられたX軸方向の2本のガイドバー18に沿っ
て流体圧シリンダ19により移動される移動台20に取
付けられており、グリッパ15A又は15B対応位置と
15C又は15D対応位置とに移動可能とされるととも
にポット軸心がY軸方向左向きとW軸方向下向きに90
°旋回可能とされている。
【0016】一方主軸頭6には主軸ラム21がZ軸方向
に移動位置決め可能に支持されており、主軸ラム21に
本機主軸22が回転可能に軸承されている。主軸ラム2
1の先端に30°アンギュラアタッチメント23が水平
面内において旋回割出可能かつ着脱可能に装着され、ア
ンギュラアタッチメント23にアタッチメント主軸24
が回転可能に支持されており、アタッチメント主軸24
は本機主軸22により回転されるようになっている。
【0017】続いて本実施例の作用について説明する。
今、主軸ラム21の先端に30°アンギュラアタッチメ
ント23が装着され、アタッチメント主軸24装着工具
による切削加工が行われている。NCの30°アンギュ
ラアタッチメント対応の次工具指令で、マガジンポット
8に貯蔵されている次工具がMG工具交換位置に割出さ
れると、サブアーム9がX軸方向マガジン側に移動して
次工具を把持し、旋回軸方向に伸びて次工具をマガジン
ポットより抜き取る。
【0018】次いでサブアーム9の90°旋回で把持す
る次工具がレデイステーションポット12と同心とな
り、サブアーム9が旋回軸方向に縮んで次工具をレデイ
ステーションポットに挿入し、サブアーム9がW軸方向
上側に移動して次工具から離れる。次いでレデイステー
ションポット12が90°旋回して次工具がZ軸方向下
向きとなり、流体圧シリンダ19の前室に流体圧が送ら
れて移動台20がX軸方向前側に移動しグリッパ15C
対応位置となる。
【0019】次いで中央位置で待機中のキャリア13が
Y軸方向左側に移動して交換アーム15のグリッパ15
Cで次工具を把持し、交換アーム15が旋回軸方向に伸
びて次工具をレデイステーションポットから抜き取る。
次いでキャリア13が左行して中央の待機位置に停止
し、交換アーム15が旋回軸方向に縮み、この姿勢でア
タッチメント主軸24の装着工具による切削加工の一区
割が終わるまで待機する。
【0020】切削加工の一区割が終わり、30°アンギ
ュラアタッチメント23が交換角度に旋回されたのち、
主軸頭6がY軸方向マガジン側に移動して、所定の工具
交換位置に位置決めされ、30°アタッチメント主軸2
4対応の工具交換指令が出ると、交換アームユニット1
4が30°旋回されて交換アーム15の旋回軸15a
が、アタッチメント主軸24と平行となって図5に実線
で示す姿勢となり、キャリア13がY軸方向右側に移動
してグリッパ15Dでアタッチメント主軸24装着の使
用済工具を把持する。
【0021】次いで交換アーム15が旋回軸方向に伸び
て使用済工具をアタッチメント主軸24から抜き取り、
180°旋回して把持する両工具の位置が入れ代わり、
再び旋回軸方向に縮んで次工具をアタッチメント主軸2
4に挿入する。次いでキャリア13が中央位置に左行し
て次工具から離れ、交換アームユニット14が30°逆
方向に旋回して交換アーム15の旋回軸15aが垂直と
なり、旋回軸方向に伸びたうえ再びキャリア13が左行
して把持する使用済工具がレデイステーションポットと
同心となる。
【0022】次いで交換アーム15が旋回軸方向に縮ん
で、グリッパ15Dに把持する使用済工具をレデイステ
ーションポット12に挿入し、キャリア13が右行して
使用済工具から離れて待機し、流体圧シリンダ19の後
室に流体圧が送られて移動台20がX軸方向マガジン側
に移動し、サブアーム9の交換動作によりマガジンポッ
ト8に使用済工具を戻す。
【0023】本機主軸22に対する工具交換の場合は、
対応する次工具指令でサブアーム9によりマガジンポッ
ト8から抜き取った次工具を、レデイステーションポッ
ト12に挿入し、キャリア13の右行でグリッパ15A
にて次工具を把持し、前述と同じ動作で待機位置に移動
して待機する。次いで主軸22が工具交換位置に位置決
めされて本機主軸対応の工具交換指令が出ると、キャリ
ア13が右行してグリッパ15Bで使用済工具を把持
し、交換アーム15の交換動作で主軸22より使用済工
具を抜き取り、代わってグリッパ15Aに把持する次工
具を主軸22に挿入する。
【0024】次いでキャリア13が中央位置に左行して
次工具から離れ交換アーム15が旋回軸方向に伸びたの
ち、再びキャリア13が左行して、グリッパ15Bに把
持する使用済工具がレデイステーションポット12と同
心となり、交換アーム15が旋回軸方向に縮んで使用済
工具をレデイステーションポットに挿入する。次いでキ
ャリア13の右行でグリッパ15Bから離れ、サブアー
ム9の前述と同じ動作で使用済工具がマガジンポット8
に戻される。
【0025】主軸ラム21の先端に装着される図示しな
い90°アンギュラアタッチメントの横主軸に対する工
具交換の場合は、対応する次工具指令で交換アーム15
のグリッパ15Aに次工具を把持して待機し、90°ア
ンギュラアタッチメントの主軸がX軸方向前向きに割出
されたのち、工具交換位置に位置決めされ、90°アン
ギュラアタッチメント対応の工具交換指令が出ると、交
換アームユニット14が90°旋回して交換アーム15
が図5で仮想線にて示す前向きの姿勢となり、キャリア
13が右行してグリッパ15Bで90°アタッチメント
主軸の使用済工具を把持する。
【0026】次いで交換アーム15の交換動作により9
0°アタッチメント主軸より使用済工具を抜き取り、代
わってグリッパ15Aに把持する次工具を挿入し、キャ
リア13が中央位置へ左行して次工具から離れる。次い
で交換アームユニット14が90°旋回して旋回軸15
aが垂直となり、旋回軸方向に伸びたうえ、再びキャリ
ア13が左行してグリッパ15Bに把持する使用済工具
がレデイステーションポット12と同心となり、交換ア
ーム15が旋回軸方向に縮んで使用済工具をレデイステ
ーションポット12に挿入する。
【0027】次いでキャリア13が中央位置に右行して
使用済工具から離れ、サブアーム9の前述と同じ動作に
よりマガジンポット8に使用済工具が戻される。
【0028】
【考案の効果】本考案は上述のとおり構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。交換アームユニットを
0°,90°及び90°以外のアンギュラアタッチメン
トと同一角度の三位置に旋回割出可能とし、交換アーム
の旋回中心の両側に本機主軸及び90°アンギュラアタ
ッチメント主軸用と、90°以外のアンギュラアタッチ
メント主軸用の複数のグリッパを並列に設け、更にレデ
イステーションポットを複数のグリッパ対応位置に移動
位置決め可能として、本機主軸及び90°アンギュラア
タッチメント主軸以外に90°以外のアンギュラアタッ
チメント主軸の工具交換をも可能にしたので、簡単かつ
安価な構造で各種アンギュラアタッチメントを含めた自
動工具交換が可能となり自動化が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】30°アンギュラアタッチメント兼用形工具交
換装置の斜視配置図である。
【図2】門形マシニングセンタの正面姿図である。
【図3】本実施例のアンギュラアタッチメント兼用形工
具交換装置の上視図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】30°アンギュラアタッチメントと交換アーム
ユニットの旋回割出し姿勢を表す側面図である。
【図6】従来の自動工具交換装置付門形マシニングセン
タの正面図である。
【図7】従来の自動工具交換装置によるエクステンショ
ンアタッチメントのたて主軸に対する工具交換動作を示
す斜視説明図である。
【符号の説明】
6 主軸頭 7 工具マガジン 12 レデイステーションポット 14 交換アームユニット 15 交換アーム 15A,15B,15C,15D グリッパ 19 流体圧シリンダ 20 移動台 23 30°アンギュラアタッチメント

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具マガジンと本機主軸又は主軸頭に着
    脱可能に装着された90°アンギュラアタッチメント若
    しくは90°以外のアンギュラアタッチメントとの間で
    レデイステーションポットを介して工具交換を行う自動
    工具交換装置において、前記主軸頭の移動方向に対して
    平行移動可能なキャリアに設けられ前記移動方向の直角
    平面内において、0°,90°及び前記90°以外のア
    ンギュラアタッチメントと同一角度の三位置に旋回割出
    し可能な交換アームユニットと、該交換アームユニット
    に180°旋回可能かつ旋回軸方向に抜き差し可能に設
    けられ、前記旋回軸の両側に前記本機主軸及び90°ア
    ンギュラアタッチメント用と前記90°以外のアタッチ
    メント用の複数のグリッパを並列に有する交換アーム
    と、前記レデイステーションポットを前記複数のグリッ
    パ対応位置にそれぞれ移動位置決めする手段とを含んで
    なり、複数のグリッパにより90°以外のアンギュラア
    タッチメントの自動工具交換をも可能にしたことを特徴
    とするアンギュラアタッチメント兼用形工具交換装置。
JP3225191U 1991-04-10 1991-04-10 アンギュラアタッチメント兼用形工具交換装置 Expired - Fee Related JP2503687Y2 (ja)

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