JP2024071928A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ内面にシーラント層を備える空気入りタイヤのユニフォミティを改善できる空気入りタイヤおよびその製造方法を提供する。【解決手段】タイヤの接地幅TWを測定し、タイヤ幅方向中心から接地幅TWの一端までのタイヤ幅方向長さをCW1とし、かつ、タイヤ幅方向中心から接地幅TWの他端までのタイヤ幅方向長さをCW2とした場合、CW1とCW2とを比較して大きい方をCWとし、タイヤ幅方向中心からベルト21のタイヤ幅方向の端までの長さをBWとし、かつ、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向片側のシーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSWを、CW<SW<BWに規定し、シーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSW×2が、シーラント材61のタイヤ幅方向の塗布領域長さとされ、シーラント材61のタイヤ幅方向の塗布領域に、帯状のシーラント材61を周回させながら塗布してシーラント層60を設ける。【選択図】図4

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法に関する。
従来、タイヤ内面に設けられたシーラント層によって、パンク時に形成されるタイヤの孔が自動的に塞がれるパンク防止機能を備えた空気入りタイヤが知られている。例えば特許文献1には、略紐状形状のシーラント材をタイヤ内面に沿って連続的に螺旋状に塗布することによりシーラント層が形成された空気入りタイヤが記載されている。
特開2016-78817号公報
シーラント層を内面に有するタイヤにおいては、シーラント層によって放熱性が低減するという課題がある。特に、トレッドに埋設されるスチールベルトのタイヤ幅方向両側の部分が変形することにより発生する熱の放散がシーラント層によって阻害されると、熱による物性変化に起因するタイヤの損傷を招くおそれがある。例えば、スチールベルトとゴムとの接着性の低下によるセパレーションが発生する可能性がある。この点については上記特許文献では言及されておらず、改善の余地がある。
本発明は、シーラント層によるパンク防止機能を維持しつつ、熱故障の発生を抑制できる空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的としている。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、ベルトを含むトレッドを備えるとともに、少なくとも前記トレッドの内面にシーラント層が設けられるタイヤの製造方法であって、タイヤの接地幅を測定し、タイヤ幅方向中心から前記接地幅の一端までのタイヤ幅方向長さをCW1とし、かつ、タイヤ幅方向中心から前記接地幅の他端までのタイヤ幅方向長さをCW2とした場合、CW1とCW2とを比較して大きい方をCWとし、タイヤ幅方向中心から前記ベルトのタイヤ幅方向の端までの長さをBWとし、かつ、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向片側のシーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSWを、CW<SW<BWに規定し、前記トレッドの内面における前記シーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSW×2が、シーラント材のタイヤ幅方向の塗布領域長さとされ、当該シーラント材のタイヤ幅方向の塗布領域に、帯状のシーラント材を、タイヤ周方向に沿って周回させながら、かつ、その周回の経路を少なくとも1周ごとにタイヤ幅方向の一方向側に移行させながら塗布することにより、タイヤ周方向に延びる複数の前記シーラント材の環状の周回部をタイヤ幅方向に並列させて、前記シーラント層を設ける。
本発明によれば、シーラント層によるパンク防止機能を維持しつつ、熱故障の発生を抑制できる空気入りタイヤの製造方法を提供することができる。
実施形態に係る製造方法によって製造されるタイヤの側面図である。 上記タイヤのタイヤ幅方向断面図である。 上記タイヤの接地面が実際に路面に接地する領域の形状を示す図である。 実施形態に係る製造方法を示すフローチャートである。 実施形態に係るタイヤの内面を示す展開図であって、シーラント層を模式的に示す図である。 実施形態に係るタイヤを製造するにあたり、タイヤ内面にシーラント材を塗布する方法の一例を模式的に示す図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。図1は、実施形態に係る製造方法によって製造されるタイヤ1の側面図である。図1のGは、図1の紙面表裏方向に延びるタイヤ1の回転中心である回転軸線を示している。図1には、タイヤ1の周方向を矢印Rで示している。図2は、タイヤ1のタイヤ幅方向断面を概略的に示す図である。実施例に係るタイヤ1は、図示しないリムに装着されてその内腔に空気等による内圧が充填される空気入りタイヤである。実施形態に係るタイヤ1は、乗用車用のタイヤである。なお、実施形態に係るタイヤの製造方法は、ライトトラック、トラック、バス等の各種車両用のタイヤの製造方法にも適用可能である。
図2により、タイヤ1の内部構造を簡単に説明する。図2は、図1に示した回転軸線Gの延びる方向で左右対称の構造を有するタイヤ1の断面を示している。図2の断面図は、タイヤ1を図示せぬ規定リムに装着し、かつ、規定内圧を充填した無負荷状態でのタイヤ1の状態を示している。
図2中、符号S1は、回転軸線Gに直交するタイヤ赤道面である。図2には、本明細書でいうタイヤ幅方向、タイヤ径方向を、それぞれ矢印X、Yで示している。タイヤ幅方向(矢印X方向)とは、回転軸線Gに平行な方向であり、図2の断面図における紙面左右方向である。タイヤ幅方向内側とは、タイヤ赤道面S1に近づく方向であり、図2においては、紙面中央側である。タイヤ幅方向外側とは、タイヤ赤道面S1から離れる方向であり、図2においては、紙面左側および右側である。タイヤ径方向(矢印Y方向)とは、回転軸線Gに垂直な方向であり、図2における紙面上下方向である。図1には、タイヤ径方向Yを示している。タイヤ径方向外側とは、回転軸線Gから離れる方向であり、図2においては紙面上側である。タイヤ径方向内側とは、回転軸線Gに近づく方向であり、図2においては紙面下側である。
タイヤ1は、タイヤ幅方向両側に設けられた一対のビード10と、路面との接地面を形成するトレッド20と、一対のビード10とトレッド20との間に延びる一対のサイドウォール30と、を備える。
一対のビード10は、タイヤ1のタイヤ径方向内側部分を構成する。当該部分の剛性を高めるため、ビード10はモジュラスの高いゴムを含む。ビード10は、複数回巻いた金属製のビードワイヤをゴムで被覆した環状のビードコア11を備える。ビードコア11は、タイヤ1をリムに固定する役目を果たす。
トレッド20は、ベルト21と、ベルト21のタイヤ径方向外側に配置されたトレッドゴム25と、を備える。トレッドゴム25は、路面に接地する接地面25aを有する。接地面25aには、周方向に延びる複数の主溝26が形成されている。図3は、接地面25aが実際に路面に接地した状態での接地部分を示している。図3に示すように、接地面25aが路面に接地する部分は略楕円形状となる。図2および図3に示すように、タイヤ1においては、接地面25aのタイヤ幅方向長さが、トレッド20の接地幅TWとされる。
ベルト21は、トレッド20を補強する部材である。実施形態のベルト21は、内側ベルト22と、内側ベルト22のタイヤ径方向外側に配置された外側ベルト23と、を備えた二層構造である。内側ベルト22および外側ベルト23は、いずれも複数のスチールコード等のベルトコードがゴムで覆われた構造を有する。内側ベルト22の方が外側ベルト23よりもタイヤ幅方向長さは大きい。したがってベルト21のタイヤ幅方向両側の端21Aのそれぞれは、内側ベルト22のタイヤ幅方向の端で構成される。なお、外側ベルト23の方が内側ベルト22よりもタイヤ幅方向長さが大きくてもよい。さらに、ベルト21は一層構造でもよく、三層以上の構造でもよい。
サイドウォール30は、タイヤ1の外側の側壁面を構成するサイドウォールゴム31を含む。サイドウォールゴム31は、タイヤ1がクッション作用をする際に最も撓み、通常、耐疲労性を有する柔軟なゴムで構成される。
図2では省略しているが、タイヤ1の内部には、タイヤ1の骨格となるプライを構成するカーカスプライが埋設されている。このカーカスプライは、一対のビードコア11の間を、一対のサイドウォール30およびトレッド20を通過する態様で、タイヤ1の内部に埋設されている。このカーカスプライは、例えば、ポリエステルやポリアミド等の絶縁性の有機繊維コード等からなる複数のプライコードがゴムにより被覆された構成を有する。上記ベルト21は、このカーカスプライのタイヤ径方向外側に配置されている。また、図2では省略しているが、上記カーカスプライのタイヤ内腔側には、タイヤ1の内壁面を構成するゴム層としてのインナーライナーが、一対のビード間にわたって設けられている。このインナーライナーは、耐空気透過性ゴムにより構成されており、タイヤ内腔内の空気が外部に漏れるのを防ぐ。
図2に示すように、本実施形態に係るタイヤ1は、シーラント層60をさらに備える。シーラント層60は、上記インナーライナーで構成されるタイヤ内腔面の、少なくともトレッド20に対応する領域に、タイヤ周方向全周にわたって配置されている。シーラント層60は、後述するように、帯状のシーラント材が、タイヤ内面にタイヤ周方向に沿って巻き付けられることにより形成される。シーラント材としては、粘着性を備えるものが好適に用いられ、その粘着性によってタイヤ内腔面に貼り付けられる。シーラント層60の厚みは、2mm以上が好適とされる。
以上の構成を備えたタイヤ1を製造するための、実施形態に係るタイヤの製造方法を以下に説明する。実施形態に係るタイヤの製造方法は、上記構成となるように成型されたタイヤ1の原形品である生タイヤを加硫して得たタイヤ1に対して、上記シーラント層60を形成する方法に関する。
図4は、実施形態に係る製造方法を工程順に示すフローチャートである。図4に示すように、実施形態のタイヤの製造方法としては、まず、タイヤ1の接地幅を測定する(ステップS1)。タイヤ1の接地幅は、図2および図3に示したように、トレッド20の接地幅TWである。なお、この接地幅TWの測定は、タイヤ1のサイズに従って、JATMA、 ETRTO、TRA等のタイヤ規格の標準内圧および最大負荷能力に基づいた条件で測定する。このように負荷が最大の状況で測定することにより、接地幅TWはタイヤ1の最大接地幅となる。
なお、接地幅TWは、直接測定する他に、例えば、接地形状と構造情報を関連付けたデータベース(経験的予測モデル)により決定したり、FEM等の接地解析により決定したりすることも可能である。
次いで、図2に示すように、一対のビード10のタイヤ径方向内側の端の間の真ん中10Cをタイヤ幅方向中心に設定し、このタイヤ幅方向中心から、接地幅TWの一端w1までのタイヤ幅方向長さをCW1とし、かつ、タイヤ幅方向中心から接地幅TWの他端w2までのタイヤ幅方向長さをCW2とする。なお、実施形態では、タイヤ1の構造は左右対称であるため、タイヤ幅方向中心とした一対のビード10間の真ん中10Cは、タイヤ幅方向で赤道面S1に一致する。そして、CW1とCW2とを比較して、大きい方をCWとして規定する(ステップS2)。図2では、左側のCW1をCWとしている。次いで、タイヤ幅方向中心からベルト21のタイヤ幅方向の端21Aのそれぞれまでの長さをBWとし、かつ、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向片側のシーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSWを、CW<SW<BWに規定する(ステップS3)。次いで、シーラント材塗布によりシーラント層60を形成する(ステップS4)。
図5は、ステップS4を具体的に実施する方法の一例を示す図であって、シーラント材61が貼り付けられてシーラント層60が形成されたタイヤ内面の周方向の一部を示す展開図である。図5には、タイヤ周方向をRで示し、タイヤ幅方向をXで示している。図5に示すように、シーラント層60は、タイヤ内面に対して、タイヤ周方向に沿って周回されながら貼り付けられた1本の帯状のシーラント材61により形成される。シーラント層60は、シーラント材61によって形成された複数の環状の周回部62および複数の移行部63を有する。
シーラント層60は、タイヤ内面におけるシーラント材61のタイヤ幅方向の塗布領域の全周に、帯状のシーラント材61を、タイヤ周方向に沿って周回させながら、かつ、その周回の経路を1周ごとにタイヤ幅方向の一方向(図5では右方向)側に移行させながら塗布することにより、形成される。これにより、タイヤ周方向に延びる複数のシーラント材61による環状の周回部62が、タイヤ幅方向に並列している。実施形態では、図2に示すように、シーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSW×2が、シーラント材61のタイヤ幅方向の塗布領域長さとなる。なお、シーラント材61は、1周ごとにタイヤ幅方向に移行しながらタイヤ内面に貼り付けられてよいが、タイヤ幅方向の同一箇所で2周、あるいは3周以上重ねて貼り付けられてもよい。シーラント材61のタイヤ幅方向の塗布領域長さは、周回部62のタイヤ幅方向長さであるピッチ幅の整数倍である。
なお、シーラント材61のタイヤ幅方向の塗布領域長さを周回部62のタイヤ幅方向長さであるピッチ幅の整数倍とし、かつ、CW<SW<BWとなるようにするには、以下のような計算ステップを採ることにより可能である。すなわち、任意のピッチ数のとき、(CW×2)<(ピッチ幅×整数)<(BW×2)を満たす整数の値を算出する。このとき、当該式を満たす整数値がない場合には、ピッチ幅を変更する。例えば、CWが85mm、BWが95mm、ピッチ幅が12mmの場合、整数値は15となり、CW<SW<BWを満たすSWは、例えば90mmと決定される。
図5において、符号61Aはシーラント材61の巻始め端を示し、符号61Bはシーラント材61の巻終り端を示している。シーラント材61は、巻始め端61Aから巻終り端61Bまで、矢印Fで示すようにして周回しながら、タイヤ幅方向一端側から他端側(図5で左側から右側)に連続して貼り付けられる。
周回部62は、シーラント材61がタイヤ周方向と平行にタイヤ内面に貼り付けられて形成される。複数の周回部62は、タイヤ幅方向に互いに密接した状態で隣接するように並列配置される。複数の移行部63は、タイヤ周方向に対して所定角度をもって傾斜しており、互いに密接した状態で隣接するように並列配置される。
移行部63は、タイヤ周方向の所定位置に揃って設けられる。移行部63は、シーラント材61がタイヤ内面にほぼ1周貼り付けられて1つの周回部62が形成された後に、タイヤ幅方向の一方側(図5で右側)にシーラント材61が移行する部分である。移行部63を経て、貼り付け済みの周回部62のタイヤ幅方向一方側に、次の周回部62が隣接して貼り付けられる。移行部63を経てタイヤ幅方向の一方側に隣接する次の周回部62が繰り返し形成されて、シーラント層60が形成される。このように、シーラント材61をタイヤ内面に貼り付けるにあたって、タイヤ周方向に平行な周回部62を、移行部63を経ながらタイヤ幅方向に順次配置していく貼り付け方を、以下においてステップ貼りという場合がある。
シーラント材61としては、例えば、未加硫または半加硫状態のブチルゴムに、ポリイソブチレン、ポリブテン等の可塑剤と、熱可塑性オレフィン/ジオレフィン共重合体等の粘着性付与剤と、カーボンブラックやシリカ等の充填材を配合した粘着性を有する密封材を使用することができる。なお、これに限定されることなく、シーラント材61は従来から使用されている他の公知の密封材であってもよい。また、流動性が低く高速走行時にも流動しにくい特性を備えるものが好ましい。
図6は、タイヤ内面にシーラント材61をステップ貼りで塗布する方法の一例を模式的に示す図である。図6においては、タイヤ1の幅方向断面が示されるとともに、タイヤ幅方向X、タイヤ径方向Y、タイヤ周方向Rがそれぞれ示されている。シーラント材61をステップ貼りするには、図6に示すように、タイヤ1を軸線G周りに回転させるとともに、ノズル100をタイヤ幅方向に移動させながら、ノズル100からタイヤ1の内面にシーラント材61を吐出して塗布することにより行うことができる。ノズル100は押出機(不図示)の先端に取り付けられており、タイヤ1の内側に挿入される。当該押出機から押し出されたシーラント材61が、ノズル100の先端からタイヤ1の内面に吐出されて塗布される。
ノズル100から連続的にシーラント材61を吐出させながら、かつ、タイヤ1を軸周りに連続的に回転させながら、タイヤ幅方向への移動を停止した状態でタイヤ1をほぼ1周回転させることにより、1つの周回部62が塗布される。次いで、シーラント材61の幅分、ノズル100をタイヤ幅方向一方側に移動させると、その間に移行部63が塗布される。次いで、タイヤ幅方向への移動を停止して、先に塗布した周回部62の隣りに周回部62を塗布する。以上の動作を繰り返すことにより、シーラント層60の形成領域にシーラント材61をステップ貼りできる。シーラント層60の形成領域の全域にシーラント材61を塗布して貼り付けたら、ノズル100からのシーラント材61の吐出を停止する。このようにして、シーラント材61によるシーラント層60が形成される。ステップ貼りするにあたっては、タイヤ幅方向中心の左側および右側で塗布量が変わらないように巻始め端61Aを決定することが好ましい。
なお、図6に示すように、ノズル100から吐出されてタイヤ内面に貼り付けられるシーラント材61の断面形状は、略矩形状であることが好ましい。これにより、シーラント層60としての厚みを均一化できる。また、隣接する周回部62は、タイヤ幅方向で互いに密接し、周回部62間に隙間が生じにくい。
上記のようにしてタイヤ内面にシーラント材61がステップ貼りされる場合、図5に示すように、複数の周回部62のうち、最初に形成されるタイヤ幅方向一端側(図5で左側)の最初周回部62Aは、当該最初周回部62Aから隣りの周回部62への移行部63に対してタイヤ厚み方向に重畳する第1シーラント材増加部62A1を有する。また、最後に形成されるタイヤ幅方向他端側(図5で右側)の最後周回部62Bは、当該最後周回部62Bに移行する移行部63に対してタイヤ厚み方向に重畳する第2シーラント材増加部62B1を有する。第1シーラント材増加部62A1は、巻始め端61Aの上に移行部63が重畳する三角形状の部分である。第2シーラント材増加部62B1は、移行部63の上に巻終り端61Bが重畳する三角形状の部分である。
実施形態のタイヤ1によれば、トレッド20に例えば釘等が刺さってシーラント層60に達する孔が生じた場合、その孔がシーラント層60によって自動的に塞がれ、パンクが未然に防止される。
上記のようにしてタイヤ内面に形成されたシーラント層60は、そのタイヤ幅方向長さが接地幅TWよりも大きく、シーラント層60のタイヤ幅方向両側の端60Aのそれぞれは、接地幅TWの両端w1、w2のそれぞれよりもタイヤ幅方向外側に位置する。これにより、トレッド20の接地面25aはシーラント層60のタイヤ幅方向領域の内側にあるため、シーラント層60によるパンク防止機能は十分なものとなる。一方、ベルト21のタイヤ幅方向長さはシーラント層60のタイヤ幅方向長さよりも大きく、ベルト21のタイヤ幅方向両側の端21Aのそれぞれは、シーラント層60のタイヤ幅方向両側の端60Aのそれぞれよりもタイヤ幅方向外側に位置している。これにより、ベルト21のタイヤ幅方向両端の部分が変形することにより熱が発生しても、その熱はシーラント層60により阻害されることなく放熱されやすい。これにより、タイヤ1の熱故障は抑制される。すなわち、実施形態の製造方法によれば、シーラント層60によるパンク防止機能を維持しつつ、熱故障の発生を抑制できる空気入りタイヤの製造方法を提供することができる。
上記実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)実施形態に係るタイヤの製造方法は、ベルト21を含むトレッド20を備えるとともに、少なくともトレッド20の内面にシーラント層60が設けられるタイヤの製造方法であって、タイヤ1の接地幅TWを測定し、タイヤ幅方向中心から接地幅TWの一端までのタイヤ幅方向長さをCW1とし、かつ、タイヤ幅方向中心から接地幅TWの他端までのタイヤ幅方向長さをCW2とした場合、CW1とCW2とを比較して大きい方をCWとし、タイヤ幅方向中心からベルト21のタイヤ幅方向の端までの長さをBWとし、かつ、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向片側のシーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSWを、CW<SW<BWに規定し、トレッド20の内面におけるシーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSW×2が、シーラント材61のタイヤ幅方向の塗布領域長さとされ、当該シーラント材61のタイヤ幅方向の塗布領域に、帯状のシーラント材61を、タイヤ周方向に沿って周回させながら、かつ、その周回の経路を少なくとも1周ごとにタイヤ幅方向の一方向側に移行させながら塗布することにより、タイヤ周方向に延びる複数のシーラント材61の環状の周回部62をタイヤ幅方向に並列させて、シーラント層60を設けるものである。
これにより、シーラント層60によるパンク防止機能を維持しつつ、熱故障の発生を抑制できる空気入りタイヤの製造方法を提供することができる。
(2)実施形態に係るタイヤの製造方法は、シーラント材61のタイヤ幅方向の塗布領域長さは、周回部62のタイヤ幅方向長さであるピッチ幅の整数倍であることが好ましい。これにより、トレッド20の接地幅TWに対してシーラント層60をバランスよく均等配置することができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲で変形、改良などを行っても、本発明の範囲に含まれる。
1…タイヤ、20…トレッド、21…ベルト、60…シーラント層、61…シーラント材、62…周回部、TW…タイヤの接地幅

Claims (2)

  1. ベルトを含むトレッドを備えるとともに、少なくとも前記トレッドの内面にシーラント層が設けられるタイヤの製造方法であって、
    タイヤの接地幅を測定し、
    タイヤ幅方向中心から前記接地幅の一端までのタイヤ幅方向長さをCW1とし、かつ、タイヤ幅方向中心から前記接地幅の他端までのタイヤ幅方向長さをCW2とした場合、CW1とCW2とを比較して大きい方をCWとし、
    タイヤ幅方向中心から前記ベルトのタイヤ幅方向の端までの長さをBWとし、かつ、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向片側のシーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSWを、CW<SW<BWに規定し、
    前記トレッドの内面における前記シーラント材塗布領域におけるタイヤ幅方向長さSW×2が、シーラント材のタイヤ幅方向の塗布領域長さとされ、当該シーラント材のタイヤ幅方向の塗布領域に、帯状のシーラント材を、タイヤ周方向に沿って周回させながら、かつ、その周回の経路を少なくとも1周ごとにタイヤ幅方向の一方向側に移行させながら塗布することにより、タイヤ周方向に延びる複数の前記シーラント材の環状の周回部をタイヤ幅方向に並列させて、前記シーラント層を設ける、タイヤの製造方法。
  2. 前記シーラント材のタイヤ幅方向の塗布領域長さは、前記周回部のタイヤ幅方向長さであるピッチ幅の整数倍である、請求項1に記載のタイヤの製造方法。
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