JP2019108000A - 空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】密封層のタイヤ周方向の重量バランスを均一化しつつも、タイヤの生産性を低下させ難い、空気入りタイヤ、および、密封剤のタイヤ周方向の重量バランスを均一化した空気入りタイヤを、生産性を低下させずに得ることができる、空気入りタイヤの製造方法を提供する。【解決手段】トレッド部のタイヤ内周面に、密封剤のストリップを螺旋状に巻き回してなる密封層が形成された空気入りタイヤであって、前記密封層のタイヤ幅方向端部における前記ストリップの幅が、前記密封層のタイヤ幅方向中央部における前記ストリップの幅よりも小さい。【選択図】図1.

Description

本発明は、空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法に関する。
従来、タイヤ内周面に、粘性を有するゴム材料等からなる密封層(所謂、シーラント)を備えた空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ともいう)が知られている。このようなタイヤは、一般に、セルフシールタイヤまたはシーラントタイヤと呼ばれ、釘踏み等によりタイヤのトレッド部に貫通孔が生じた場合であっても、タイヤ内周面に貼り付けられた密封剤により当該孔を密封し、タイヤの内圧低下を抑制することができる。
タイヤ内周面の密封層は、例えば、ストリップ状の密封剤をタイヤ内周面に螺旋状に貼り付けることにより形成される(例えば、特許文献1)。
特開2017−140712号公報
しかしながら、ストリップ状の密封剤をタイヤ内周面に螺旋状に貼り付ける場合、該ストリップ状の密封剤がタイヤ周方向に対して斜めの軌道を描くため、密封層のタイヤ幅方向両端部においては、該密封層の配設量がタイヤ周方向に不均一になり易く、タイヤの重量バランスが損なわれる虞があることが分かった。
また、密封層のタイヤ周方向の重量バランスを均一化しつつも、タイヤの生産性を低下させないことも求められている。
そこで、本発明は、密封層のタイヤ周方向の重量バランスを均一化しつつも、タイヤの生産性を低下させ難い、空気入りタイヤ、および、密封剤のタイヤ周方向の重量バランスを均一化した空気入りタイヤを、生産性を低下させずに得ることができる、空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の空気入りタイヤは、トレッド部のタイヤ内周面に、密封剤のストリップを螺旋状に巻き回してなる密封層が形成された空気入りタイヤであって、前記密封層のタイヤ幅方向端部における前記ストリップの幅が、前記密封層のタイヤ幅方向中央部における前記ストリップの幅よりも小さいことを特徴とする。
この構成の本発明の空気入りタイヤによれば、密封層のタイヤ周方向の重量バランスを均一化しつつも、タイヤの生産性を低下させ難くすることができる。
なお、本明細書において、「ストリップの幅」とは、ストリップの延在方向に直交する向きに測定した幅をいう。
また、本明細書において、「トレッド部」とは、タイヤをリムに組み付け、所定内圧を充填し、無負荷とした状態(以下、「基準状態」という)における、タイヤ幅方向断面視で、両トレッド接地端のそれぞれからタイヤ内周面に下ろした垂線間に存在するタイヤ部分をいう。なお、本明細書において「トレッド接地端」とは、タイヤをリムに組み付け、所定内圧を充填したタイヤを、最大負荷荷重を負荷した状態で転動させた際に路面と接触することになる、タイヤの全周に亘る外周面であるトレッド踏面の、タイヤ幅方向両端をいう。
ここで、上記の「リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO (The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA (The Tire and Rim Association, Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている又は将来的に記載される、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す(すなわち、上記の「リム」には、現行サイズに加えて将来的に上記産業規格に含まれ得るサイズも含む。「将来的に含まれ得るサイズ」の例としては、ETRTOのSTANDARDS MANUAL 2013年度版において「FUTURE DEVELOPMENTS」として記載されているサイズを挙げることができる。)が、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤのビード幅に対応した幅のリムをいう。
また、上記の「所定内圧」とは、上記のJATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいい、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、「所定内圧」は、タイヤを装着する車両ごとに規定される最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいうものとする。なお、ここでいう空気は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
さらに、上記の「最大負荷荷重」とは、上記最大負荷能力に対応する荷重をいうものとする。
なお、本明細書において、各寸法などは、特に断りのない限り、基準状態で測定されるものとする。
(2)本発明の空気入りタイヤでは、前記密封層のタイヤ幅方向端部およびタイヤ幅方向中央部のそれぞれにおける前記ストリップの幅が一定であり、当該密封層のタイヤ幅方向端部およびタイヤ幅方向中央部間で、前記ストリップの幅が該密封層のタイヤ幅方向端部側からタイヤ幅方向中央側に向かって漸増していることが好ましい。
この構成によれば、密封層のタイヤ周方向の重量バランスをより確実に均一化することができる。
(3)本発明の空気入りタイヤでは、前記密封層のストリップの幅が、該密封層のタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側に向かって漸増していることが好ましい。
この構成によれば、密封層のタイヤ周方向の重量バランスをさらに確実に均一化することができる。
(4)本発明の空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向に隣接する前記ストリップの重複幅が、該ストリップ幅の1/3以上1/2以下であることが好ましい。
この構成によれば、タイヤを軽量化しつつ、密封層の効果を向上させるができる。
(5)本発明の空気入りタイヤの製造方法は、トレッド部のタイヤ内周面に、密封剤のストリップを螺旋状に巻き回してなる密封層が形成された空気入りタイヤの製造方法であって、前記タイヤを加硫成形した後に、前記密封層のタイヤ幅方向端部における前記ストリップの幅が、前記密封層のタイヤ幅方向中央部における前記ストリップの幅よりも小さくなるように、前記ストリップを前記タイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて前記密封層を形成することを特徴とする。
この構成によれば、密封剤のタイヤ周方向の重量バランスを均一化した空気入りタイヤを、生産性を低下させずに得ることができる。
(6)本発明の空気入りタイヤの製造方法では、前記密封層のタイヤ幅方向端部およびタイヤ幅方向中央部のそれぞれにおける前記ストリップの幅が一定であり、当該密封層のタイヤ幅方向端部およびタイヤ幅方向中央部間で、前記ストリップの幅が該密封層のタイヤ幅方向端部側からタイヤ幅方向中央部側に向かって漸増するように、前記ストリップを前記タイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて前記密封層を形成することが好ましい。
この構成によれば、密封層のタイヤ周方向の重量バランスをより確実に均一化した空気入りタイヤを得ることができる。
(7)本発明の空気入りタイヤの製造方法では、前記密封層のストリップの幅が、該密封層のタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側に向かって漸増するように、前記ストリップを前記タイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて前記密封層を形成することが好ましい。
この構成によれば、密封層のタイヤ周方向の重量バランスをさらに確実に均一化した空気入りタイヤを得ることができる。
(8)本発明の空気入りタイヤの製造方法では、タイヤ幅方向に隣接する前記ストリップの重複幅が、該ストリップ幅の1/3以上1/2以下となるように、前記ストリップを前記タイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて前記密封層を形成することが好ましい。
この構成によれば、軽量化しつつ、密封剤の効果が向上した空気入りタイヤを得ることができる。
本発明によれば、密封層のタイヤ周方向の重量バランスを均一化しつつも、タイヤの生産性が低下し難い空気入りタイヤを提供すること、および、密封剤のタイヤ周方向の重量バランスを均一化した空気入りタイヤを、生産性を低下させずに得ることができる、空気入りタイヤの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。 図1に示す密封層をタイヤ内腔側から見た部分展開図である。 図2Aに示す密封層をなすストリップの全長にわたる幅の変化を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤが有する密封層をタイヤ内腔側から見た部分展開図である。 図3Bは、図3Aに示す密封層をなすストリップの全長にわたる幅の変化を示すグラフである。 従来の空気入りタイヤが有する密封層をタイヤ内腔側から見た部分展開図である。 図1〜3に示す空気入りタイヤの製造に用いることのできる、一例のタイヤ製造装置の一部を模式的に示す模式構成図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態を例示説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ100(以下、単に「タイヤ100」ともいう)のタイヤ幅方向断面図である。図1では、タイヤ100をリムRに組み付け、所定内圧を充填し、無負荷とした、基準状態を示している。
この実施形態のタイヤ100は、一対のビード部1と、該ビード部1のタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部2と、該サイドウォール部2間に延びるトレッド部3とを有し、ビード部1に埋設された一対のビードコア1a間にトロイダル状に跨るカーカス4と、トレッド部3のカーカス4のタイヤ径方向外側に配設されるベルト5と、該ベルト5のタイヤ径方向外側に配設されてトレッド踏面Tを形成するトレッドゴム3aと、を備えている。トレッドゴム3aには、図示しないが、種々のトレッドパターンが形成されている。さらに、タイヤ100は、該タイヤ100の内周側にインナーライナー6を備え、該インナーライナー6によってタイヤ100のタイヤ内周面100Aが形成されている。
なお、このタイヤ100におけるビーコア1aは、タイヤ幅方向断面が円形であるが、タイヤ幅方向断面が平行四辺形を含む四角形、五角形、六角形またはその他の多角形状であってもよい。また、このタイヤ100におけるカーカス4は、1枚のカーカスプライからなるが、2枚、3枚またはそれ以上の枚数のカーカスプライから構成されていてもよい。また、このタイヤ100におけるベルト5は、2枚の傾斜ベルト層5A1,5A2からなる交錯ベルト5Aと、2枚の周方向ベルト層5B1,5B2からなる周方向ベルト5Bと、を含んでいるが、1枚または3枚以上の傾斜ベルト層および1枚又は3枚以上の周方向ベルト層を含む構成であってもよい。また、このタイヤ100におけるインナーライナー6は、タイヤ100の内周側の略全域を覆っているが、タイヤ100の内周側の一部のみを覆うように設けられていてもよい。また、本発明のタイヤは、サイドウォール部にタイヤ幅方向断面が半月状の補強ゴムを備える、所謂、ランフラットタイヤであってもよい。
また、このタイヤ100では、トレッド部3のタイヤ内周面3Aに、密封剤のストリップ7aを、タイヤ幅方向一方側から他方側に向かって螺旋状に巻き回してなる密封層7が形成されている。密封剤は、タイヤに生じる貫通孔を密封する性能を有し、密封層7の形成部分に釘踏み等に起因して貫通孔が生じた際に、該貫通孔を自動的に密封する。このタイヤ100では、厚さ3〜4mm程の密封剤のストリップ7aを、基本的には該ストリップ7aの幅の1/2幅程度オーバーラップさせながら螺旋状に巻き回すことにより、厚さ3〜8mm程の密封層7が形成されている。
なお、このタイヤ100では、トレッド部3のタイヤ内周面3Aの全域に密封層7が形成されているが、トレッド部3のタイヤ内周面3Aの一部にのみ、該密封層を形成することもできる。しかしながら、貫通孔の発生に起因するタイヤの内圧低下をより確実に抑制する観点から言えば、密封層は、トレッド部3のタイヤ内周面3Aの全域に形成されていることが好ましい。
また、このタイヤ100では、トレッド部3のタイヤ内周面3Aにのみ、密封層7が形成されているが、トレッド部3のタイヤ内周面3Aからサイドウォール部2のタイヤ内周面の一部にまで延在するように、該密封層を形成することもできる。特には、貫通孔の発生に起因するタイヤの内圧低下をより確実に抑制する観点から言えば、密封層は、少なくとも交錯ベルト5Aのタイヤ幅方向端5Aeよりもタイヤ幅方向外側まで延在していることが好ましい。
また、図2Aは、図1に示す密封層7をタイヤ内腔側から見た部分展開図である。上述の通り、密封層7は、トレッド部3のタイヤ内周面3Aに、密封剤のストリップ7aをタイヤ幅方向一方側(図2Aでは、紙面左側)から他方側(図2Aでは、紙面右側)に向かって螺旋状に巻き回すことにより形成されている。このタイヤ100では、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPにおけるストリップ7aの幅が、該密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPにおけるストリップ7aの幅よりも小さい。すなわち、密封層7のタイヤ幅方向一方側の端部7EPにおけるストリップ7aの幅およびタイヤ幅方向他方側の端部7EPにおけるストリップ7aの幅のいずれもが、該密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPにおけるストリップ7aの幅よりも小さい。
より具体的には、密封層7の、タイヤ幅方向一方側のタイヤ幅方向最外側点7Eと、タイヤ幅方向他方側のタイヤ幅方向最外側点7Eと、の間を密封層7のタイヤ幅方向幅W7としたとき、タイヤ幅方向最外側点7E,7Eのそれぞれからタイヤ幅方向内側に、該密封層7のタイヤ幅方向幅W7の少なくとも10%のタイヤ幅方向幅を有する、タイヤ幅方向端部7EPにおける、ストリップ7aの最大幅が、該密封層7のタイヤ幅方向中心7Cを中心として該密封層7のタイヤ幅方向幅W7の50%のタイヤ幅方向幅を有する、タイヤ幅方向中央部7CPにおける、ストリップ7aの最小幅よりも小さい。
但し、本発明のタイヤでは、密封層のタイヤ幅方向中央部およびタイヤ幅方向端部の、該密封層のタイヤ幅方向幅に対する割合はこれ限定されない。換言すれば、本発明のタイヤでは、密封層のタイヤ幅方向端側のストリップの幅が、タイヤ幅方向中央側のストリップの幅よりも狭幅であればよいということである。特には、本発明のタイヤでは、密封層のいずれのタイヤ幅方向位置においても、密封層のタイヤ幅方向端側のストリップの幅が、タイヤ幅方向中央側のストリップの幅よりも常に狭幅である関係が成立していることが好ましい。
また、このタイヤ100では、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPにおけるストリップ7aのタイヤ周方向に対する、傾斜角度θ1の最大値が、該密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPにおけるストリップ7aのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ2の最小値よりも小さい。さらに、このタイヤ100では、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPにおけるストリップ7aの旋回ピッチの最大値が、該密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPにおけるストリップ7aの旋回ピッチの最小値よりも小さい。
このように、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPにおけるストリップ7aの幅を、該密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPにおけるストリップ7aの幅よりも小さくすることによれば、密封層のタイヤ周方向の重量バランスを均一化しつつも、タイヤの生産性を低下し難くすることができる。その理由を、以下に詳細に説明する。
図4は、従来の空気入りタイヤ400(以下、単に「タイヤ400」ともいう)が有する密封層47をタイヤ内腔側から見た部分展開図である。この従来のタイヤ400における密封層47は、広幅かつ一定幅(ストリップの巻回し開始位置ST付近および巻回し終了位置EN付近を除く)のストリップ47aが、タイヤ幅方向一方側から他方側に螺旋状に巻き回されて形成されている。この密封層47では、広幅のストリップ47aが用いられており、ストリップの旋回回数が少ない。そのため、密封層47の形成に要する時間が短く、タイヤの生産性の観点からは好ましい。
しかしながら、従来のタイヤ400では、広幅かつ一定幅のストリップ47aが螺旋状に巻き回されており、該ストリップ47aのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ4が、密封層47のタイヤ幅方向に亘って常に大きい。そのため、図示するように、密封層47のタイヤ幅方向端部47EPにおいて、該密封層47のタイヤ周方向の重量バランスが不均一になり易い。
具体的に、図示例の密封層47では、約20mm幅のストリップ47aがハーフラップする(タイヤ幅方向に隣接するストリップ47aの重複幅が、該ストリップ47aの幅の1/2となる)ように螺旋状に巻き回されており、ストリップ47aのタイヤ幅方向への移動量は、ストリップ1周辺り約10mmである。従って、密封層47の、タイヤ周方向に亘るタイヤ幅方向端縁のタイヤ幅方向位置に、最大で約10mm程度の差が生じるため、密封層47のタイヤ幅方向端部47EPにおけるタイヤ周方向の重量バランスが不均一になり易い。この場合、タイヤの重量バランスも損なわれるため、タイヤを組み付けるホイールにバランサーを取り付ける等、当該密封層47の重量バランスの不均一性を他の構成によって補填する必要がある場合もある。
例えば、密封層47のストリップ47aと同一幅のストリップを、タイヤ周方向に対する傾斜角度を小さくして(換言すれば、タイヤ幅方向に隣接するストリップの重複幅を大きくして)螺旋状に巻き回すことにより密封層を形成すれば、該密封層のタイヤ幅方向端部におけるタイヤ周方向の重量バランスを、従来タイヤ400に比し均一化することができる。しかしながら、ストリップが3重またはそれ以上に重複することになり、タイヤ重量を増加させてしまう。
また、例えば、密封層47のストリップ47aよりも狭幅のストリップを、該ストリップがハーフラップするように螺旋状に巻き回すことにより密封層を形成すれば、該密封層のタイヤ幅方向端部におけるタイヤ周方向の重量バランスを、従来タイヤ400に比し均一化することができる。例えば、約5mm幅のストリップがハーフラップするように螺旋状に巻き回すことにより密封層を形成すれば、ストリップのタイヤ幅方向への移動量は、ストリップ1周辺り約2.5mmである。従って、密封層の、タイヤ周方向に亘るタイヤ幅方向端縁に生じるタイヤ幅方向位置の差は、最大で約2.5mm程度であり、従来タイヤ400よりも大幅に小さくなる。
しかしながら、狭幅のストリップを用いた場合、ストリップの巻き回し数が増すため、密封剤の形成に要する時間が増加し、タイヤの生産性が低下してしまう。例えば、上記例のように、従来の密封層47に用いられるストリップの1/4幅のストリップを用いた場合、密封層の形成時間はおよそ4倍になる。
そこで、本発明の一実施形態に係るタイヤ100では、密封層7のタイヤ周方向の重量バランスが不均一になり易い、該密封層7のタイヤ幅方向端部7EPを、比較的狭幅のストリップを用いて形成する一方で、密封層7のタイヤ周方向の重量バランスの均一性とは相関し難い、該密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPを、タイヤの生産性に有利な比較的広幅のストリップを用いて形成することにより、密封層のタイヤ周方向の重量バランスを均一化しつつも、タイヤの生産を低下させ難くすることができる。
なお、図2Bは、図2Aに示す密封層7をなすストリップ7aの全長にわたる幅の変化を示すグラフである。横軸がストリップ7aの長さ(mm)であり、縦軸がストリップ7aの幅(mm)である。このタイヤ100では、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPおよびタイヤ幅方向中央部7CPのそれぞれにおけるストリップ7aの幅が一定であり、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPおよびタイヤ幅方向中央部7CP間で、ストリップ7aの幅が該密封層7のタイヤ幅方向端部7EP側からタイヤ幅方向中央部7CP側に向かって漸増している。なお、「密封層のタイヤ幅方向端部EPにおけるストリップ7aの幅」とは、ストリップ幅が変動し易い、ストリップの巻回し開始位置ST付近および巻回し終了位置EN付近を除いた部分のストリップ7aの幅をいうものとする。
この場合、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPにおけるストリップ7aの幅が一定の狭幅に維持されているため、密封層のタイヤ幅方向端部におけるストリップの幅が変化している場合に比し、密封層7のタイヤ周方向の重量バランスをより確実に均一化することができる。
なお、このタイヤ100では、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPにおけるストリップ7aの幅が、該密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPにおけるストリップ7aの幅の1/4であるが、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPにおけるストリップ7aの幅を、該密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPにおけるストリップ7aの幅の、1/4よりも小さくすることや、3/1または2/1等とすることもできる。
また、このタイヤ100では、密封層7のストリップ7aの幅が、該密封層7のタイヤ幅方向端部7EP側からタイヤ幅方向中央部7CP側に向かって、ストリップ2周分に亘って漸増しているが、本発明のタイヤでは、ストリップ7aの幅が、該ストリップ1周分に亘って漸増していてもよく、また、該ストリップ1周半分、2周半分または3周分に亘って漸増していてもよい。
また、このタイヤ100では、密封層7の、タイヤ幅方向最外側点7E,7Eのそれぞれからタイヤ幅方向内側に、該密封層7のタイヤ幅方向幅W7の少なくとも15%のタイヤ幅方向幅を有する、タイヤ幅方向端部における、ストリップ7aの最大幅が、該密封層7のタイヤ幅方向中心7Cを中心として該密封層7のタイヤ幅方向幅W7の50%のタイヤ幅方向幅を有するタイヤ幅方向中央部における、ストリップ7aの最小幅よりも小さくすることもできる。この場合、密封層7のタイヤ周方向の重量バランスをさらに確実に均一化することができる。
なお、タイヤの生産性を低下させない観点から言えば、密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPが、該密封層7のタイヤ幅方向幅W7の少なくとも60%を占めていることが好ましく、少なくとも70%を占めていることがさらに好ましい。この場合、タイヤの生産性をより低下し難くすることができる。
また、密封層のタイヤ周方向の重量バランスを均一化する観点から、本発明のタイヤでは、密封層のストリップの、巻回し開始位置STから少なくともストリップ2周分、好ましくは少なくともストリップ3周分における該ストリップの最大幅、および、巻回し終了位置ENから少なくともストリップ2周分、好ましくは少なくともストリップ3周分における該ストリップの最大幅が、密封層のタイヤ幅方向中央部7CPにおけるストリップの最小幅よりも小さいことが好ましい。
さらには、密封層7を形成するストリップ7aの、巻回し開始位置STから少なくともストリップ2周分、好ましくは少なくともストリップ3周分における該ストリップの幅、および、該ストリップ7aの、巻回し終了位置ENから少なくともストリップ2周分、好ましくは少なくともストリップ3周分におけるストリップ7aの幅が、5mm以上30mm以下であることが好ましい。5mm以上であれば、ストリップ7aの幅の調節が比較的容易であり、タイヤの生産性を低下させ難い。30mm以下であれば、密封層7のタイヤ周方向の重量バランスをより確実に均一化することができる。
また、密封層7を形成するストリップ7aの、巻回し開始位置STから少なくともストリップ2周分、好ましくは少なくともストリップ3周分における、該ストリップ7aのタイヤ周方向に対する傾斜角度、および、該ストリップ7aの、巻回し終了位置ENから少なくともストリップ2周分、好ましくは少なくともストリップ3周分における、該ストリップ7aのタイヤ周方向に対する傾斜角度が、0.1°以上0.5°以下であることが好ましい。0.5°以上であれば、密封層の過剰な重量増加を抑制でき、0.1°以下であれば、密封層7のタイヤ周方向における重量バランスをより確実に均一化することができる。
また、密封層7を、該密封層7のタイヤ幅方向中心7Cがタイヤ100のタイヤ赤道面CL上に位置するよう配置することにより、タイヤの重量バランスを均一化することができる。
なお、このタイヤ100では、1本のストリップにより密封層7が形成されているが、2本または3本以上のストリップにより密封層が形成されてもよい。例えば、密封層のタイヤ幅方向中心に対してタイヤ幅方向一方側の半部が第1のストリップにより形成され、該密封層のタイヤ幅方向他方側の半部が第2のストリップにより形成されていてもよい。さらには、密封層のタイヤ幅方向一方側の端部が第1のストリップにより形成され、タイヤ幅方向中央部が第2のストリップにより形成され、密封層のタイヤ幅方向他方側の端部が第3のストリップにより形成されていてもよい。
また、このタイヤ100では、タイヤ幅方向に隣接するストリップ7aの重複幅が、該ストリップ7aの幅の1/3以上1/2以下であることが好ましい。
1/3以上であれば、密封層7のタイヤ幅方向に亘って該密封層7に十分な厚みが保証されるため、密封剤の効果を向上させることができる。1/2以下であれば、タイヤ100を十分に軽量化することができる。なお、タイヤ幅方向に隣接するストリップ7aの幅が相互に異なる場合は、上記重複幅は、ストリップ幅が大きい方のストリップ7aの幅の1/3以上1/2以下とする。また、ここでいう重複幅は、ストリップの延在方向に直交する向きの幅をいうものとする。
また、このタイヤ100では、密封層7を形成するストリップ7aの巻回し開始位置STと、該ストリップ7aの巻回し終了位置ENと、がタイヤ周方向に同一であることが好ましい。この場合、密封層7のタイヤ周方向における重量バランスをより確実に均一化することができる。
また、図3Aは、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤ200(以下、単に「タイヤ200」ともいう)のトレッド部のタイヤ内周面に形成された密封層27を、タイヤ内腔側から見た部分展開図である。タイヤ200は、密封層27のストリップ27a以外の構成は、上述したタイヤ100と同じである。
この密封層27では、密封層27のストリップ27aの幅が、該密封層27のタイヤ幅方向外側から内側に向かって漸増している。換言すれば、密封層27のストリップ27aの幅が、密封層27の、一方側のタイヤ幅方向端側からタイヤ幅方向中心27Cに向かって漸増し、かつ、密封層27の、タイヤ幅方向中心27Cから他方側のタイヤ幅方向端側に向かって常に漸減している。
図3Bは、図3Aに示す密封層27をなすストリップ27aの全長にわたる幅の変化を示すグラフである。横軸がストリップ27aの長さ(mm)であり、縦軸がストリップ27aの幅(mm)である。この密封層27では、ストリップ27aの幅とストリップ27aの長さとの相関曲線が、密封層のタイヤ幅方向中心27C位置に1つの変局点を有しているが、例えば、密封層27のタイヤ幅方向一方側の半部、タイヤ幅方向中心27C位置、および、タイヤ幅方向他方側の半部のそれぞれに1つずつ変曲点を有する構成(すなわち、相関曲線が3つの変曲点を有する構成)とすることもできる。
このタイヤ200では、密封層27をなすストリップ27aが局所的に重複することがないので、密封層27のタイヤ周方向の重量バランスをさらに確実に均一化することができる。
つぎに、図面を参照しながら、本発明に係る空気入りタイヤの製造方法(以下、単に「タイヤの製造方法」ともいう)の一実施形態を例示説明する。本実施形態のタイヤの製造方法では、トレッド部のタイヤ内周面に、密封剤のストリップを螺旋状に巻き回してなる密封層が形成されたタイヤを製造する。
上述の図2Aに示す密封層7を有するタイヤ100は、本実施形態のタイヤの製造方法により製造したタイヤである。本実施形態のタイヤの製造方法では、タイヤを加硫成形した後に、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPにおけるストリップ7aの幅が、密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPにおけるストリップ7aの幅よりも小さくなるように、ストリップ7aをトレッド部3のタイヤ内周面3Aに螺旋状に貼り付けて密封層7を形成する。
より具体的には、まず、タイヤ赤道面CLに対してタイヤ幅方向一方側のタイヤ内周面3Aに、狭幅のストリップをタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側に向かって螺旋状に巻き回すことにより、密封層7のタイヤ幅方向一方側の端部7EPを形成するステップと、広幅のストリップを、タイヤ赤道面CLのタイヤ幅方向一方側から他方側に向かって該タイヤ赤道面CLを横断して螺旋状に巻き回すことにより、密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPを形成するステップと、狭幅のストリップをタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に向かって螺旋状に巻き回すことにより、密封層7のタイヤ幅方向他方側の端部7EPを形成するステップと、をこの順に含む。
このタイヤの製造方法では、密封層7のタイヤ周方向の重量バランスが不均一になり易い、該密封層7のタイヤ幅方向端部7EPを、比較的狭幅のストリップを用いて形成する一方で、密封層7のタイヤ周方向の重量バランスの均一性とは相関し難い、該密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPを、タイヤの生産性に有利な比較的広幅のストリップを用いて形成しているため、密封層7のタイヤ周方向の重量バランスを均一化しつつも、タイヤの生産性を低減させ難くすることができる。
なお、上述の例では、1本のストリップにより密封層7を形成しているが、本発明のタイヤの製造方法では、2本以上のストリップにより密封層を形成することもできる。例えば、第1のストリップにより、密封層のタイヤ幅方向一方側の半部を形成し、次いでまたは同時に、第2のストリップにより、該密封層のタイヤ幅方向他方側の半部を形成することもできる。
また、本発明のタイヤの製造方法では、第1のストリップにより、密封層のタイヤ幅方向一方側の端部を形成し、第2のストリップにより、該密封層のタイヤ幅方向中央部を形成し、第3のストリップにより、該密封層のタイヤ幅方向他方側の端部を形成することもできる。
なお、このタイヤの製造方法では、密封層7のタイヤ幅方向端部7EPおよびタイヤ幅方向中央部7CPのそれぞれにおけるストリップ7aの幅が一定であり、当該密封層7のタイヤ幅方向端部7EPおよびタイヤ幅方向中央部7CP間で、ストリップ7aの幅が該密封層7のタイヤ幅方向端部7EP側からタイヤ幅方向中央部側に向かって漸増するように、ストリップ7aをタイヤ内周面100Aに螺旋状に貼り付けて密封層7を形成することが好ましい。
具体的に、上述のタイヤ100の製造方法では、タイヤ赤道面CLに対してタイヤ幅方向一方側のタイヤ内周面3Aに、ストリップ7aの幅を一定の狭幅に保持して該ストリップ7aを貼り付けることにより、密封層7のタイヤ幅方向一方側の端部7EPを形成するステップと、ストリップ7aの幅を上記一定の狭幅から一定の広幅まで漸増させて該ストリップ7aをタイヤ内周面3Aに貼り付けることにより、密封層7のタイヤ幅方向一方側の中間部を形成するステップと、タイヤ赤道面CLのタイヤ幅方向一方側から他方側に向かって、ストリップ7aの幅を上記一定の広幅に保持して該ストリップ7aをタイヤ内周面3Aに貼り付けることにより、密封層7のタイヤ幅方向中央部7CPを形成するステップと、タイヤ赤道面に対してタイヤ幅方向他方側のタイヤ内周面3Aに、ストリップ7aの幅を上記一定の広幅から一定の狭幅まで漸減させて該ストリップ7aをタイヤ内周面3Aに貼り付けるステップと、ストリップ7aの幅を上記一定の狭幅に保持して該ストリップ7aを貼り付けることにより、密封層7のタイヤ幅方向他方側の端部7EPを形成するステップと、をこの順で含む。
このタイヤの製造方法では、タイヤ幅方向端部7EPにおけるストリップ7aの幅が一定の狭幅に維持された密封層7を形成することができるため、密封層7のタイヤ周方向の重量バランスをより確実に均一化することができる。
また、上述の図3Aに示す密封層27を有するタイヤ200は、本発明の他の実施形態に係るタイヤの製造方法により製造したタイヤである。このタイヤ200の製造方法では、密封層27のストリップ27aの幅が、該密封層27のタイヤ幅方向外側から内側に向かって漸増するように、ストリップ27aをタイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて密封層27を形成している。
具体的に、上述のタイヤ200の製造方法では、タイヤ赤道面CLに対してタイヤ幅方向一方側のタイヤ内周面に、タイヤ幅方向一方側からタイヤ赤道面CLに向かってストリップ27aの幅を漸増させながら該ストリップ27aを貼り付けることにより、密封層27のタイヤ幅方向一方側の半部を形成するステップと、タイヤ赤道面CLに対してタイヤ幅方向他方側のタイヤ内周面に、タイヤ赤道面CLからタイヤ幅方向他方側に向かって、前記ストリップ27aの幅を漸減させながら該ストリップ27aを貼り付けることにより、前記密封層のタイヤ幅方向他方側の半部を形成するステップと、をこの順で含む。
また、上述のタイヤ200の製造方法では、タイヤ赤道面CLに対してタイヤ幅方向一方側のタイヤ内周面に、タイヤ幅方向一方側からタイヤ赤道面CLに向かってストリップ27aの幅を漸増させながら該ストリップ27aを貼り付けることにより、密封層27のタイヤ幅方向一方側の半部を形成するのと同時に、タイヤ赤道面CLに対してタイヤ幅方向他方側のタイヤ内周面に、タイヤ幅方向他方側からタイヤ赤道面CLに向かってストリップ27aの幅を常に漸増させながら該ストリップ27aを貼り付けることにより、密封層27のタイヤ幅方向他方側の半部を形成するステップを含むこともできる。
このタイヤの製造方法では、密封層27をなすストリップ27aが局所的に重複することがないので、密封層27のタイヤ周方向の重量バランスをさらに確実に均一化することができる。
なお、本発明のタイヤの製造方法において、密封剤のストリップの幅は、該ストリップを吐出する、タイヤの製造装置の吐出口の開口面積(ストリップの吐出量)と、ストリップを貼り付ける際のタイヤの回転数とを調整することにより、変化させることができる。
具体的には、タイヤの回転数を固定とした場合には、吐出口の開口面積を大きくして密封剤の吐出量を増加させれば、広幅のストリップが得られ、吐出口の開口面積を小さくして密封剤の吐出量を減少させれば、狭幅のストリップが得られる。
また、吐出口の開口面積を一定とした場合には、タイヤの回転数を減少させれば、広幅のストリップが得られ、タイヤの回転数を増加させれば、狭幅のストリップが得られる。
なお、本発明のタイヤの製造方法においては、タイヤの製造装置の吐出口の開口面積およびタイヤの回転数の双方を同時に可変とすることにより、ストリップの幅を変化させることもできるが、いずれか一方を一定値に固定した方が、密封層を容易に製造することができる。
また、このタイヤの製造方法では、上述のとおり、吐出口の開口面積およびタイヤの回転数を調整することによって密封剤のストリップの幅や厚みを調節できるため、例えば、吐出された任意幅および厚さのストリップを、押圧ローラ等を用いて所定の幅および厚さに押圧する必要がない。この観点からも、タイヤの生産性を低下させ難い。
なお、上述のタイヤ100,200の製造方法では、タイヤ幅方向に隣接するストリップ7,27の重複幅が、該ストリップ幅の1/3以上1/2以下となるように、該ストリップ7,27をタイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて密封層を形成することが好ましい。
1/3以上であれば、密封層7,27のタイヤ幅方向に亘って該密封層7,27に十分な厚みが保証されるため、密封剤の効果を向上させることができる。1/2以下であれば、タイヤ100,200を十分に軽量化することができる。なお、タイヤ幅方向に隣接するストリップ7a,27aの幅が相互に異なる場合は、上記重複幅は、ストリップ幅が大きい方のストリップ7a,27aの幅の1/3以上1/2以下とする。
また、このタイヤ100,200の製造方法では、密封層7,27を形成するストリップ7a,27aの巻回し開始位置STと、ストリップ7a,27aの巻回し終了位置ENと、がタイヤ周方向に略同一となるように、当該ストリップ7a,27aを巻き回すことが好ましい。この場合、密封層7,27のタイヤ周方向における重量バランスをより確実に均一化することができる。
また、図5は、本実施形態のタイヤの製造方法に用いることのできる、タイヤ製造装置30の一部を模式的に示す模式構成図である。図示のように、タイヤ製造装置30は、密封層の形成装置であり、タイヤ100の回転装置40と、密封剤の配置装置50と、制御装置31を備えている。制御装置31は、タイヤ製造装置30の全体、及び、タイヤ製造装置30による密封層の形成動作を制御する。
回転装置40は、回転可能な複数の円筒状のローラ41と、ローラ41を回転させる駆動装置42を有する。複数のローラ41は、タイヤ100のトレッド部3に接触して、タイヤ100を回転可能に支持する。タイヤ100は、複数のローラ41の間に配置されて、軸線を水平にした状態で、軸線周りに回転する。駆動装置42は、1つのローラ41に連結され、モータ(例えば、サーボモータ)により、1つのローラ41を回転させる。ローラ41の回転に伴い、ローラ41に接触するタイヤ100が回転する。回転装置40は、タイヤ100の回転速度と回転角度を制御して、タイヤ100を所定速度で回転させる。
配置装置50は、密封剤を供給する供給装置60と、密封剤を吐き出すノズル51と、ノズル51を移動させる移動装置53を有する。供給装置60は、密封剤を収容する容器61と、容器61内に配置される加熱部材62と、密封剤を加圧する加圧装置63と、加熱部材62に接続された供給ポンプ64と、密封剤の供給管65を有する。
加熱部材62は、円盤状のプラテンであり、容器61内の密封剤を加熱する。加圧装置63は、ピストン・シリンダ機構であり、加熱部材62を容器61内に押し込んで、容器61内の密封剤を加圧する。密封剤は、加圧装置63により加圧された状態で、供給ポンプ64により送り出される。供給管65は、供給ポンプ64とノズル51に接続されている。供給ポンプ64により、密封剤は、供給管65を通してノズル51に送り出される。供給装置60は、密封剤をノズル51に連続して供給する。
ノズル51は、ストリップ状の密封剤(密封剤のストリップ)を形成する形成部であり、密封剤の吐出口52を有する。吐出口52は、ノズル51の先端に位置しており、ノズル51は、供給装置60から供給された密封剤を吐出口52から吐き出す。
ノズル51に設けられたシャッターが開くことで、密封剤が、吐出口52から吐き出されて、吐出口52の開口形状に対応した断面形状に形成される。ノズル51は、吐出口52から所定の断面形状の密封剤を連続して吐き出して、密封剤のストリップを形成する。ノズル51のシャッターが閉じることで、吐出口52からの密封剤の吐き出しおよびノズル51による密封剤の形成が停止する。
この製造装置30では、図示しないが、ノズル51に、吐出口52の開口面積を調整するための、ノズル壁が設けられている。ノズル壁は、互いに対向するように配置された、第1ノズル壁および第2ノズル壁を備え、該第1ノズル壁および第2ノズル壁間に吐出口52が形成される。第1ノズル壁および第2ノズル壁は、相互に近接または離間するように制御可能であり、第1ノズル壁と第2ノズル壁とが近接すると、吐出口52の開口面積が小さくなって狭幅のストリップが吐き出され、第1ノズル壁と第2ノズル壁とが離間すると、吐出口52の開口面積が大きくなって広幅のストリップが吐き出される。
なお、この製造装置では、例えば、サーボモータを駆動源として第1ノズル壁および第2ノズル壁を近接または離間させることにより、吐出口52の開口面積を調整することができる。より具体的には、左右ネジ(ネジ軸の一方端側と他方端側とで逆方向のネジ溝を有するネジ)を用い、上記第1ノズル壁を左右ネジの一方端側に接続し、上記第2ノズル壁を左右ネジの他方端側に接続し、該左右ネジをサーボモータにより駆動する。この構成によれば、第1ノズル壁と第2ノズル壁とを容易に近接および離間させることができるが、本発明のタイヤの製造方法に用いることのできるタイヤの製造装置はこの形態に限らない。
また、移動装置53は、アーム54を有する産業用ロボットである。ノズル51は、アーム54の先端に取り付けられて、アーム54の可動範囲内で移動する。アーム54は、多関節アームであり、移動装置53は、少なくとも3軸の自由度を有する。移動装置53により、ノズル51は、任意の位置に移動して、任意の向き及び状態に配置される。移動装置53により、ノズル51がタイヤ1内に配置されて、ノズル51の吐出口52が下方に向けて配置される。移動装置53は、吐出口52がタイヤ100のタイヤ内周面100Aに対向する状態で、ノズル51をタイヤ100内で移動させる。
移動装置53により、ノズル51は、タイヤ幅方向Fとタイヤ径方向Sに移動する。また、移動装置53は、タイヤ径方向Sに対するノズル51の配置角度(ノズル51による密封剤の吐出方向)を変更して、ノズル51(密封剤の吐出方向)をタイヤ径方向Sに対して傾斜させる。ノズル51は、移動装置53により、タイヤ内周面100Aに沿って移動して、吐出口52からタイヤ内周面100に向かって密封剤のストリップを吐き出す。
タイヤ製造装置30によるタイヤ100の製造時には、加硫済みのタイヤを回転装置40に配置し、移動装置53により、ノズル51をタイヤ100内に配置する。また、回転装置40により、タイヤ100を回転させて、ノズル51をタイヤ周方向に沿って相対的に移動させる。移動装置53により、ノズル51は、タイヤ1の内面5に向けて配置されて、タイヤ幅方向Fに次第に移動する。その際、供給装置60により、密封剤をノズル51に供給し、ノズル51の吐出口52から密封剤を吐き出す。ノズル51により、密封剤のストリップが形成される。
密封剤は、ノズル51の吐出口52からタイヤ100のタイヤ内周面100Aに向かって吐き出されて、タイヤ内周面100Aに螺旋状に配置される。密封剤のストリップは、ノズル51の吐出口52により所定の断面形状に形成されて、タイヤ100のタイヤ内周面100A、特には、トレッド部3のタイヤ内周面3Aに螺旋状に貼り付けられる。タイヤ製造装置30により、密封剤は、タイヤ100のタイヤ内周面100Aに隙間なく配置されて、該タイヤ内周面100Aに所定の状態で並列する。
タイヤ製造装置30は、密封剤により、タイヤ100のタイヤ内周面100Aに密封層7を形成する。密封層7の形成が完了したときに、ノズル51の吐出口52からの密封剤の吐き出しを停止する。これにより、ノズル51による密封剤のストリップの形成を停止して、密封剤のタイヤ内周面100Aへの配置を終了する。その後、回転装置40によるタイヤ100の回転を停止し、移動装置53により、ノズル51をタイヤ100外に移動させる。
1:ビード部、 2:サイドウォール部、 3:トレッド部、 3A:トレッド部のタイヤ内周面、 4:カーカス、 5:ベルト、 6:インナーライナー、 7,27:密封層、 7a,27a:ストリップ、 7C,27C:密封層のタイヤ幅方向中心 7E,27E:密封層のタイヤ幅方向最外側端、 7EP,27EP,47EP:密封層のタイヤ幅方向端部、 7CP,27CP:密封層のタイヤ幅方向中央部、 30:タイヤ製造装置 100,200,400:空気入りタイヤ 100A:タイヤ内周面、 EN:ストリップの巻回し終了位置、 ST:ストリップの巻回し開始位置

Claims (8)

  1. トレッド部のタイヤ内周面に、密封剤のストリップを螺旋状に巻き回してなる密封層が形成された空気入りタイヤであって、
    前記密封層のタイヤ幅方向端部における前記ストリップの幅が、前記密封層のタイヤ幅方向中央部における前記ストリップの幅よりも小さいことを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記密封層のタイヤ幅方向端部およびタイヤ幅方向中央部のそれぞれにおける前記ストリップの幅が一定であり、当該密封層のタイヤ幅方向端部およびタイヤ幅方向中央部間で、前記ストリップの幅が該密封層のタイヤ幅方向端部側からタイヤ幅方向中央側に向かって漸増している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記密封層のストリップの幅が、該密封層のタイヤ幅方向外側から内側に向かって漸増している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ幅方向に隣接する前記ストリップの重複幅が、該ストリップ幅の1/3以上1/2以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. トレッド部のタイヤ内周面に、密封剤のストリップを螺旋状に巻き回してなる密封層が形成された空気入りタイヤを得るための、空気入りタイヤの製造方法であって、
    前記タイヤを加硫成形した後に、前記密封層のタイヤ幅方向端部における前記ストリップの幅が、前記密封層のタイヤ幅方向中央部における前記ストリップの幅よりも小さくなるように、前記ストリップを前記タイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて前記密封層を形成することを特徴とする、空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記密封層のタイヤ幅方向端部およびタイヤ幅方向中央部のそれぞれにおける前記ストリップの幅が一定であり、当該密封層のタイヤ幅方向端部およびタイヤ幅方向中央部間で、前記ストリップの幅が該密封層のタイヤ幅方向端部側からタイヤ幅方向中央部側に向かって漸増するように、前記ストリップを前記タイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて前記密封層を形成する、請求項5に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  7. 前記密封層のストリップの幅が、該密封層のタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側に向かって漸増するように、前記ストリップを前記タイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて前記密封層を形成する、請求項5に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  8. タイヤ幅方向に隣接する前記ストリップの重複幅が、該ストリップ幅の1/3以上1/2以下となるように、前記ストリップを前記タイヤ内周面に螺旋状に貼り付けて前記密封層を形成する、請求項5〜7のいずれか一項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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