JP2024051288A - 地組架台 - Google Patents
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Abstract
【課題】直交する各面が隅柱の幅よりも狭い横長さを有する出隅用外壁面材を用いて外壁パネルを組み立てることができる地組架台を提供する。【解決手段】地組架台1は、隅角用の外壁パネル5を作製する架台である。この地組架台1は、平面視で略L字状をなし、出側がパネル作製側となる上側梁部12および下側梁部13と、上側梁部12と下側梁部13とをこれらのコーナー側で上下に接続するコーナー柱11Aと、上側梁部12と下側梁部13とをこれらの端側で上下に接続する端側柱11Bと、外壁パネル5における最上位置の出隅用外壁面材50Aよりも上側に位置し、第1縦胴縁51を着脱するコーナー側着脱部2と、最上位置の平板外壁面材50Bよりも上側に位置し、第2縦胴縁52を着脱する端側着脱部3と、を備える。【選択図】図5
Description
この発明は、上下に配置した外壁面材が下地材で連結される外壁パネルを、建物躯体の外壁取付箇所とは異なる場所で組み立てるのに用いられる地組架台に関する。
特許文献1には、平面視で略L字状をなす複数の外壁面材を上下に並べて下地材で連結した出隅コーナー用の外壁パネルを、当該外壁パネルが取り付けられる建物躯体の取付箇所とは異なる場所で組み立てるための地組架台が開示されている。
また、特許文献2には、下地材に一方の縁部が接触することで当該下地材の左右移動および前後移動の少なくとも一方を規制する規制状態と、上記規制状態を解除する解除状態とを、蝶番の回動により切り替える可動接触部と、上記可動接触部が上記規制状態となる位置で、当該可動接触部における上記一方の縁部の反対側に位置する他方の縁部に接触するズレ止め接触部材と、を備えた地組架台が開示されている。
しかしながら、特許文献1の地組架台で作製する外壁パネルは、外壁面材の直交する各面が隅柱の幅を越える横長さを有するように作製されており、パネルメーカーが製造する既製の出隅用外壁面材を利用できる構造ではなかった。すなわち、特許文献1の地組架台は、直交する各面が上記隅柱の幅よりも短い既製の出隅用外壁面材を用いて外壁パネルを組み立てるものではない。
この発明は、上記の事情に鑑み、直交する各面が隅柱の幅よりも狭い横長さを有する出隅用外壁面材を用いて外壁パネルを組み立てることができる地組架台を提供することを課題とする。
この発明の地組架台は、上記の課題を解決するために、上下に接合された複数の出隅用外壁面材と、上下に接合され、上記各出隅用外壁面材の各面側の横縁に一方の横縁が接続される複数の平板外壁面材と、上記出隅用外壁面材の屋内側隅部に位置し、屋外側の2面で上記出隅用外壁面材の各面を支持する第1縦胴縁と、上記平板外壁面材の他方の横縁側にそれぞれ位置して当該平板外壁面材の上記他方の横縁を支持する第2縦胴縁と、を有する外壁パネルを作製する地組架台であって、
平面視で略L字状をなし、出側がパネル作製側となる上側梁部および下側梁部と、上記上側梁部と上記下側梁部とをこれらのコーナー側で上下に接続するコーナー柱と、上記上側梁部と上記下側梁部とをこれらの端側でそれぞれ上下に接続する端側柱と、最上位置の上記出隅用外壁面材よりも上側に位置し、上記第1縦胴縁を着脱する1つのコーナー側着脱部と、最上位置の上記各平板外壁面材よりも上側に位置し、上記各第2縦胴縁を着脱する端側着脱部と、
を備えることを特徴とする。
平面視で略L字状をなし、出側がパネル作製側となる上側梁部および下側梁部と、上記上側梁部と上記下側梁部とをこれらのコーナー側で上下に接続するコーナー柱と、上記上側梁部と上記下側梁部とをこれらの端側でそれぞれ上下に接続する端側柱と、最上位置の上記出隅用外壁面材よりも上側に位置し、上記第1縦胴縁を着脱する1つのコーナー側着脱部と、最上位置の上記各平板外壁面材よりも上側に位置し、上記各第2縦胴縁を着脱する端側着脱部と、
を備えることを特徴とする。
上記地組架台であれば、上記コーナー側着脱部および上記端側着脱部は、最上位置の外壁面材よりも上側に位置するので、上記コーナー側着脱部および上記端側着脱部の干渉を受けることなく、上記出隅用外壁面材および上記平板外壁面材を、上記第1縦胴縁および上記第2縦胴縁に取り付けていくことができる。また、特許文献1に示される地組架台は、出隅用の外壁面材の各面のコーナー側を支持する2つの縦胴縁をそれぞれ着脱する2つの着脱部が必要であり、また、外壁面材を吊り上げる吊り上げ具を上下に通過させる通過部が必要であるが、上記地組架台は、1つのコーナー側着脱部を備えればよく、また、上記通過部も不要にできる。
上記上側梁部のパネル作製側には、上記コーナー側着脱部として上記第1縦胴縁の屋内側の1つの面を受け止める基準面と、上記各端側着脱部として上記各第2縦胴縁をそれぞれ受け止める基準面と、が設けられていてもよい。これによれば、上記上側梁部のパネル作製側の上記基準面に上記第1縦胴縁および上記第2縦胴縁を押し当てて、これらを位置決めすることが可能になる。
上記上側梁部の一方の梁部のパネル作製側には、上記コーナー側着脱部として上記第1縦胴縁の屋内側の1つの面を受け止める上記基準面と、上記端側着脱部として上記第2縦胴縁を受け止める上記基準面と、が設けられており、上記上側梁部の他方の梁部のパネル作製側には、上記端側着脱部として上記第2縦胴縁を受け止める上記基準面が設けられていてもよい。これによれば、上記上側梁部の一方の梁部が上記第1縦胴縁を受け止めるので、当該一方の梁部とは別個となる部材を用いて上記第1縦胴縁を受け止める構造とするのに比べて、地組架台の構造を簡素化できる。
上記上側梁部の上記第1縦胴縁を受け止める上記基準面の近傍に、上記コーナー側着脱部として上記第1縦胴縁の上記基準面に接触する面以外の他の面を拘束する第1拘束部材を備えてもよい。ここで、例えば、上記第1縦胴縁をボルト締めによって上記基準面に押さえ付けてもよいが、位置ずれが生じる可能性がある。上記第1縦胴縁の上記基準面に接触する面以外の他の面を拘束する第1拘束部材を備えると、上記第1縦胴縁の位置ずれを抑制することができる。
上記第1拘束部材は、上記上側梁部の上面側に設けられ、平面視で上記基準面に直交する直交縁面を形成する第1部材と、この第1部材の先端側に設けられ、上記基準面に平行な平行縁面を形成する第2部材と、この第2部材の先端側に設けられ、上記平行縁面に直交する直交縁面を形成する第3部材と、を備えてもよい。
上記第1拘束部材の上記第1部材、上記第2部材および上記第3部材は、それぞれ蝶番により回動可能であり、この回動によって拘束と非拘束との切り替え操作が行え、上記非拘束の状態で上記出隅用外壁面材の上方が開放されてもよい。ここで、第1拘束部材として、例えば、上記第1部材と上記第2部材と上記第3部材とが一体化した鉤形板を、上記上側梁部の上面側にボルトで着脱することが可能であるが、これでは、上記鉤形板を上記上側梁部の上面側にボルトで着脱する作業手間が必要になる。上記蝶番を有する構造であれば、上記鉤形板を上記上側梁部の上面側にボルトで着脱する作業手間を回避できる。
上記上側梁部の上記第2縦胴縁を受け止める上記基準面の近傍に、上記端側着脱部として上記第2縦胴縁の上記基準面に接触する面以外の他の面を拘束する第2拘束部材を備えてもよい。ここで、例えば、上記第2縦胴縁をボルト締めによって上記基準面に押さえ付けてもよいが、位置ずれが生じる可能性がある。上記第2縦胴縁の上記基準面に接触する面以外の他の面を拘束する第2拘束部材を備えると、上記第2縦胴縁の位置ずれを抑制することができる。
上記下側梁部のコーナー部の上面には、上記第1縦胴縁の屋内側となる2面を受け止める2つの基準面部が設けられていてもよい。これによれば、上記第1縦胴縁の下部側を、例えば、上記基準面部に押し当てて、その位置決めをすることが可能になる。
上記第1縦胴縁の屋内側の2面が上記2つの基準面部から離間するのを規制する離間規制部を備えてもよい。これによれば、上記第1縦胴縁の下部側において、その外周全面の拘束が簡易に行える。
本発明であれば、直交する各面が隅柱の幅よりも狭い横長さを有する出隅用外壁面材を用いて外壁パネルを作製することができるという効果を奏する。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、外壁パネル5は、上下に接合された複数の出隅用外壁面材50Aと、上下に接合された複数の平板外壁面材50Bと、を備えている。各平板外壁面材50Bの一方の横縁は、各出隅用外壁面材50Aの直交する各面側の横縁に接続されている。
図1および図2に示すように、外壁パネル5は、上下に接合された複数の出隅用外壁面材50Aと、上下に接合された複数の平板外壁面材50Bと、を備えている。各平板外壁面材50Bの一方の横縁は、各出隅用外壁面材50Aの直交する各面側の横縁に接続されている。
出隅用外壁面材50Aの直交する各面は、建物の躯体7の隅柱70の幅よりも狭い横長さを有する。また、平板外壁面材50Bは、当該平板外壁面材50Bの他方の横縁が上記隅柱70の位置よりも横側に出る横長さを有する。
出隅用外壁面材50Aおよび各平板外壁面材50B(以下、これらを区別しないときには、外壁面材50と記す。)は、例えば、図3(A)および図3(B)に示すように、不燃断熱材50aを鋼板50b、50cで挟み込んだ金属サンドイッチパネルである。2枚の外壁面材50を上下に並べた場合、上段に位置する外壁面材50の下端面に形成された横幅方向に長い2か所の凹部50dに、下段に位置する外壁面材50の上端面に形成された横幅方向に長い2か所の凸部50eが嵌まり込むことにより、上下の外壁面材50が互いに面外方向に位置ずれしないように組み合わされる。
また、外壁パネル5は、出隅用外壁面材50Aの屋内側隅部Rに位置し、当該出隅用外壁面材50Aの角部がビス固定される第1縦胴縁51と、平板外壁面材50Bの上記他方の横縁の近傍に位置し、当該平板外壁面材50Bの他方の横縁がビス固定される2本の第2縦胴縁52と、第1縦胴縁51と第2縦胴縁52とを連結する複数の横材53と、を備える。第1縦胴縁51は、正方形角パイプからなり、当該第1縦胴縁51の屋外側の2面においてビスを打たれることで、出隅用外壁面材50Aの2面の隅部近傍を支持する。図1では、外壁面材50のビス固定箇所を黒丸で示している。また、各横材53は、第1縦胴縁51および第2縦胴縁52に、L字金物501を介して固定される。
また、一例として、最上位置とその下側に位置する2本の横材53と、これら2本の横材53に固定された短尺縦材54とによって、はしご状部位が形成されている。上記短尺縦材54の一つは、後述する目地裏胴縁57を構成し、上記短尺縦材54の他の一つは、隅柱70の位置よりも横側となる箇所に位置しており、建物の躯体7のスラブ床のファスナー7Aに係止される係止部56Aを有する。ファスナー7Aは、例えば、特許文献1(特開2019-11648号公報)等に開示されているものを用いることができる。係止部56Aは、例えば、Lアングルからなる。また、上記はしご状部位の上側の横材53には、最上位置の出隅用外壁面材50Aおよび平板外壁面材50Bがビス固定される。上記はしご状部位の下側の横材53については、以下、横胴縁53Aと記す。
最下位置の横材53には、最下位置の出隅用外壁面材50Aおよび平板外壁面材50Bがビス固定される。
最上位置と最下位置の横材53・53および横胴縁53A以外の他の横材53については、以下、横胴縁53Bと記す。これら横胴縁53Bは、隅柱70の位置よりも横側となる箇所に、建物の躯体7の図示しない耐風梁のクリップ7Bに係止される係止部56Bを有する。クリップ7Bは、例えば、ファスナー7Aにおいて、高さ調整機構が省かれた構造を有する。係止部56Bは、例えば、溝形鋼からなる。
第2縦胴縁52の上記横胴縁53Aが連結される部位の近傍、すなわち、第2縦胴縁52の上部側で係止部56Aと同高さの位置には、建物の躯体7のスラブ床のファスナー7Aに係止される係止部56Cが設けられる。一方、第2縦胴縁52の上記横胴縁53Bが連結される部位の近傍には、建物の躯体7の耐風梁のクリップ7Bに係止される係止部56Dが設けられる。
第1縦胴縁51は、建物の躯体7にクリップやファスナーによって固定されず、横材53によって片持ち支持される。
出隅用外壁面材50Aと平板外壁面材50Bとの接続箇所には、縦に延びる目地裏胴縁57が、横材53間に配置されており、各目地裏胴縁57は横材53にL字金物501を介して固定される。
また、平板外壁面材50Bの横方向略中間位置にも、縦に延びる細縦材58が、横材53間に配置されており、各細縦材58は横材53にL字金物501を介して固定される。
次に、図4等を参照しながら、上記の外壁パネル5を作製する実施形態の地組架台1について説明する。この図4では、二点鎖線で示される外壁パネル5の一面側に対応する地組架台1の一方の面側を示している。他の面側も上記一面側と同様に構成される。地組架台1は、上側梁部12と下側梁部13と、を備える。下側梁部13は、脚部14によって地上よりも上側に位置している。
上側梁部12は、図5(A)に示すように、平面視で略L字状をなし、出側がパネル作製側となる。同様に、下側梁部13は、図5(B)に示すように、平面視で略L字状をなし、出側がパネル作製側となる。
地組架台1は、上側梁部12と下側梁部13を、これらのコーナー側で上下に接続するコーナー柱11Aと、上側梁部12と下側梁部13を、これらの端側で上下に接続する2本の端側柱11Bと、を有する。さらに、地組架台1は、最上位置の出隅用外壁面材50Aよりも上側にコーナー側着脱部2を有しており、最上位置の平板外壁面材50Bよりも上側に端側着脱部3を有している。コーナー側着脱部2は、第1縦胴縁51を着脱するものであり、地組架台1のコーナー頂部に1つ備えられる。端側着脱部3は、地組架台1の両端側にそれぞれ備えられ、2本の第2縦胴縁52をそれぞれ着脱する。
上側梁部12の一方の梁部121のパネル作製側は、コーナー側着脱部2として第1縦胴縁51の屋内側の2面のうちの1つの面を受け止める1つの基準面121aと、端側着脱部3として第2縦胴縁52を受け止める1つの基準面121bと、を有している。この実施形態では、梁部121はH形鋼からなり、その上下フランジの縁部が上記基準面121a、121bをなす。なお、H形鋼からなる梁部121の小口側のウェブは切り欠かれている。これについては、後述する。また、上側梁部12の他方の梁部122のパネル作製側は、端側着脱部3として第2縦胴縁52を受け止める1つの基準面122aを有する。
端側着脱部3の近傍には、定規部材15(Lアングル等)が設けられている。上下に配置される複数の平板外壁面材50Bについては、定規部材15の突出板部を基準端とし、この基準端に平板外壁面材50Bの一側面を押し当てることで、複数の平板外壁面材50Bの側面を互いに揃えることができる。
また、上側梁部12の一方の梁部121の第1縦胴縁51を受け止める基準面121aの近傍には、コーナー側着脱部2として第1縦胴縁51の他の3面(基準面121aに当たる面以外の3面)を拘束する第1拘束部材21が備えられている。
第1拘束部材21は、上側梁部12の一方の梁部121の上面に固定されたベースプレート20上に設けられており、図6(A)にも示すように、平面視で上記基準面121aに直交する直交縁面を形成する第1部材21aと、この第1部材21aの先端側に設けられ、上記基準面121aに平行な平行縁面を形成する第2部材21bと、この第2部材21bの先端側に設けられ、上記平行縁面に直交する直交縁面を形成する第3部材21cと、を備える。すなわち、コーナー側着脱部2を構成する基準面121aと第1拘束部材21とによって、第1縦胴縁51の外周4面が拘束されて、当該第1縦胴縁51が位置決めされる。
第1拘束部材21の第1部材21a、第2部材21b、および第3部材21cは、それぞれ蝶番22により回動可能であり、この回動によって拘束と非拘束との切り替え操作が行え、上記非拘束の状態で出隅用外壁面材50Aの上方を開放することができる。
ベースプレート20上には、第1部材21aの第1縦胴縁51に接触する側と反対側の縁面に接触して当該第1部材21aの水平面内でのがたつきを抑制する当たり部23が設けられている。同様に、第1部材21aの先端には、第2部材21bの水平面内でのがたつきを抑制する当たり部24が設けられており、第2部材21bの先この端には、第3部材21cの水平面内でのがたつきを抑制する当たり部25が設けられている。
図6(B)は、コーナー側着脱部2の一部の部材を示すとともにH形鋼からなる梁部121のウェブに形成した切欠き部を示している。梁部121のウェブに切欠き部が形成されることで、梁部121の干渉を受けずに、横材53を第1縦胴縁51の側面に取り付けることができる。
なお、図6(C)に示すように、梁部121の小口(端面)位置を、横材53に当たらない位置に控えさせる一方、ベースプレート20については、横材53の上方に張り出させる構成としてもよい。かかる構成では、基準面121aに替わり、ベースプレート20の縁が基準面となる。
また、第1縦胴縁51の1本だけを地組架台1に寄りかけるのではなく、第1縦胴縁51と上記横材53と第2縦胴縁52とを面状に組んで地組架台1にセットする等、ベースプレート20による受けが無くても第1縦胴縁51の自立が可能であれば、ベースプレート20の張り出しを無くしてしまい、これによって、地組された外壁パネル5を吊り上げる際に、地組架台1の干渉を受け難くすることが可能になる。
上側梁部12の一方の梁部121の第2縦胴縁52を受け止める上記基準面121bの近傍には、上記端側着脱部3として第2縦胴縁52の他の3面(基準面121bに当たる面以外の3面)を拘束する第2拘束部材31が備えられている。同様に、上側梁部12の他方の梁部122の第2縦胴縁52を受け止める上記基準面122aの近傍には、上記端側着脱部3として第2縦胴縁52の他の3面(基準面122aに当たる面以外の3面)を拘束する第2拘束部材31が備えられている。
上記第2拘束部材31を、一方の梁部121側の第2拘束部材31を例にして説明する。第2拘束部材31は、上側梁部12の一方の梁部121の上面に固定されたベースプレート30上に設けられており、図7にも示すように、平面視で上記基準面121bに直交する直交縁面を形成する第1部材31aおよび第2部材31bと、第2部材31bの先端側に設けられ、上記基準面121bに平行な平行縁面を形成する第3部材31cと、を備える。すなわち、端側着脱部3を構成する基準面121bと第2拘束部材31とによって、第2縦胴縁52の外周4面が拘束されて、当該第2縦胴縁52が位置決めされる。
第2拘束部材31の第1部材31a、第2部材31bおよび第3部材31cは、それぞれ蝶番32により回動可能であり、この回動によって拘束と非拘束との切り替え操作が行え、上記非拘束の状態で平板外壁面材50Bの上方を開放することができる。
ベースプレート30上には、第1部材31aの第2縦胴縁52に接触する側と反対側の縁面に接触して当該第1部材31aの水平面内でのがたつきを抑制する当たり部33、および、同様に第2部材31bの水平面内でのがたつきを抑制する当たり部34が設けられている。また、同様に、第2部材31bの先端には、第3部材31cの水平面内でのがたつきを抑制する当たり部35が設けられている。
コーナー側着脱部2による第1縦胴縁51の離脱が可能な状態であり且つ端側着脱部3による第2縦胴縁52の離脱が可能な状態では、コーナー側着脱部2の第1拘束部材21および端側着脱部3の第2拘束部材31は、上記のように、出隅用外壁面材50Aおよび平板外壁面材50Bの上方から退避され、外壁パネル5の真上が開放されるので、この真上への吊り上げが可能となる。
下側梁部13は、一方の梁部131と他方の梁部132とを備える。一方の梁部131におけるコーナー部の上面には、第1縦胴縁51の屋内側となる2面を受け止める基準面部41・41が設けられている。また、一方の梁部131における端側の上面および他方の梁部132における端側の上面には、第2縦胴縁52の側面2面を受け止める基準面部42・42が設けられている。
基準面部41・41は、水平片部と立上片部とが直交する断面L字状の部材からなり、上記立上片部には、図8に示すように、第1縦胴縁51の屋内側となる各面に直交する方向に貫通し上側が開口する溝41aが形成されている。一方、第1縦胴縁51の屋内側2面の下部側には、水平方向に貫通部51bが形成されている。これら2か所の貫通部51bにボルト411が内部側から差し込まれており、外側に突出する螺子部にナットが緩く螺合されている。第1縦胴縁51を地組架台1にセットする際に、ボルト411の頭部と上記ナットとの間の螺子部を上記溝41aに嵌め込んで、上記ナットを回すことで、第1縦胴縁51の屋内側2面を基準面部41・41側に引き寄せることができる。ボルト411と貫通部51bの水平方向のがたつき、およびボルト411と溝41aの水平方向のがたつきを小さくすることで、第1縦胴縁51の下部側での位置決めが可能となる。なお、このようながたつきがあっても、例えば、楔を用いるなどして、がたつきを無くす構造とすることも可能である。
このように、これらボルト411および溝41a等によって、上記2つの基準面部41・41から第1縦胴縁51の屋内側の2面が離間するのを規制する離間規制部4が構成される。なお、完成した外壁パネル5を吊り上げるときに、ボルト411を差し込んだままであっても、各溝41aの上側は開口しているので、外壁パネル5の吊り上げは可能である。また、完成した外壁パネル5を吊り上げる前に、上記ナットを外してボルト411を第1縦胴縁51から離脱させることもできる。また、上記ナットを用いずに、第1縦胴縁51を地組架台1にセットした後、ボルト411(ピン等でもよい)を第1縦胴縁51の貫通部51b装着することで、第1縦胴縁51の屋内側2面を、基準面部41・41に寄せる構造とすることもできる。また、ボルト411を用いないで、上記第1縦胴縁51の内部空間に嵌る基準嵌合部を設けておくことでも、第1縦胴縁51を基準位置にセットすることができる。
上記の地組架台1であれば、コーナー側着脱部2および端側着脱部3は、最上位置の外壁面材50よりも上側に位置するので、コーナー側着脱部2および端側着脱部3の干渉を受けることなく、出隅用外壁面材50Aおよび平板外壁面材50Bを、第1縦胴縁51および第2縦胴縁52に取り付けていくことができる。なお、特許文献1に示される地組架台は、出隅用の外壁面材の各面のコーナー側を支持する2つの縦胴縁をそれぞれ着脱する2つの着脱部が必要であり、また、外壁面材を吊り上げる吊り上げ具を上下に通過させる通過部が必要であるが、上記地組架台1は、1つのコーナー側着脱部2を備えればよく、また、上記通過部も不要にできる。
上側梁部12のパネル作製側にコーナー側着脱部2として第1縦胴縁51を受け止める基準面121aと、端側着脱部3として第2縦胴縁52を受け止める基準面121b、122aと、が設けられていると、上側梁部12のパネル作製側となる縁面に第1縦胴縁51および第2縦胴縁52を押し当てて、これらの位置決めが可能になる。
上側梁部12の一方の梁部121のパネル作製側に、コーナー側着脱部2として第1縦胴縁51を受け止める基準面121aと、端側着脱部3として第2縦胴縁52を受け止める基準面121bと、が設けられ、上側梁部12の他方の梁部122のパネル作製側に、端側着脱部3として第2縦胴縁52を受け止める基準面122aが設けられていると、上側梁部12の一方の梁部121が、コーナー側着脱部2として第1縦胴縁51を受け止めるので、当該梁部121と別個の部材が第1縦胴縁51を受け止める構造とするのに比べて、地組架台1の構造を簡素化できる。
ここで、例えば、第1縦胴縁51をボルト締めによって上記基準面121aに押さえ付けてもよいが、位置ずれが生じる可能性がある。この実施形態のように、第1縦胴縁51の上記基準面121aに接触する面以外の他の3面を拘束する第1拘束部材21を備えると、第1縦胴縁51の位置ずれを抑制することができる。
また、ここで、第1拘束部材として、例えば、第1部材21aと第2部材21bと第3部材21cとが一体化した鉤形板を上側梁部12の上面側にボルトで着脱することも可能である。一方、この実施形態のように、第1部材21aと第2部材21bと第3部材21cが、それぞれ蝶番22により回動可能であり、この回動によって拘束と非拘束との切り替え操作が行える第1拘束部材21を備えると、上記鉤形板を上側梁部12の上面側にボルトで着脱する作業手間を回避することができる。
また、ここで、例えば、第2縦胴縁52をボルト締めによって上記基準面121b、122aに押さえ付けてもよいが、位置ずれが生じる可能性がある。この実施形態のように、端側着脱部3が第2縦胴縁52の上記基準面121b、122aに接触する面以外の他の3面を拘束する第2拘束部材31を備えると、第2縦胴縁52の位置ずれを抑制することができる。
下側梁部13のコーナー部の上面に第1縦胴縁51の屋内側となる2面を受け止める2つの基準面部41・41が設けられていると、第1縦胴縁51の下部側を、基準面部41・41に押し当てて、その位置決めをすることが可能になる。
上記2つの基準面部41・41から第1縦胴縁51の屋内側の2面が離間するのを規制する離間規制部4を備えると、第1縦胴縁51の下部側において、その外周4面の拘束が簡易に行える。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 :地組架台
2 :コーナー側着脱部
3 :端側着脱部
4 :離間規制部
5 :外壁パネル
7 :躯体
7A :ファスナー
7B :クリップ
11A :コーナー柱
11B :端側柱
12 :上側梁部
13 :下側梁部
14 :脚部
20 :ベースプレート
21 :第1拘束部材
21a :第1部材
21b :第2部材
21c :第3部材
22 :蝶番
23 :当たり部
24 :当たり部
25 :当たり部
30 :ベースプレート
31 :第2拘束部材
31a :第1部材
31b :第2部材
31c :第3部材
32 :蝶番
33 :当たり部
34 :当たり部
35 :当たり部
41 :基準面部
41a :溝
42 :基準面部
50 :外壁面材
50A :出隅用外壁面材
50B :平板外壁面材
50a :不燃断熱材
50b :鋼板
50c :鋼板
50d :凹部
50e :凸部
51 :第1縦胴縁
51b :貫通部
52 :第2縦胴縁
53 :横材
53A :横胴縁
53B :横胴縁
54 :短尺縦材
56A :係止部
56B :係止部
56C :係止部
56D :係止部
57 :目地裏胴縁
58 :細縦材
70 :隅柱
121 :梁部
121a :基準面
121b :基準面
122 :梁部
122a :基準面
131 :梁部
132 :梁部
411 :ボルト
501 :L字金物
R :屋内側隅部
2 :コーナー側着脱部
3 :端側着脱部
4 :離間規制部
5 :外壁パネル
7 :躯体
7A :ファスナー
7B :クリップ
11A :コーナー柱
11B :端側柱
12 :上側梁部
13 :下側梁部
14 :脚部
20 :ベースプレート
21 :第1拘束部材
21a :第1部材
21b :第2部材
21c :第3部材
22 :蝶番
23 :当たり部
24 :当たり部
25 :当たり部
30 :ベースプレート
31 :第2拘束部材
31a :第1部材
31b :第2部材
31c :第3部材
32 :蝶番
33 :当たり部
34 :当たり部
35 :当たり部
41 :基準面部
41a :溝
42 :基準面部
50 :外壁面材
50A :出隅用外壁面材
50B :平板外壁面材
50a :不燃断熱材
50b :鋼板
50c :鋼板
50d :凹部
50e :凸部
51 :第1縦胴縁
51b :貫通部
52 :第2縦胴縁
53 :横材
53A :横胴縁
53B :横胴縁
54 :短尺縦材
56A :係止部
56B :係止部
56C :係止部
56D :係止部
57 :目地裏胴縁
58 :細縦材
70 :隅柱
121 :梁部
121a :基準面
121b :基準面
122 :梁部
122a :基準面
131 :梁部
132 :梁部
411 :ボルト
501 :L字金物
R :屋内側隅部
Claims (9)
- 上下に接合された複数の出隅用外壁面材と、上下に接合され、上記各出隅用外壁面材の各面側の横縁に一方の横縁が接続される複数の平板外壁面材と、上記出隅用外壁面材の屋内側隅部に位置し、屋外側の2面で上記出隅用外壁面材の各面を支持する第1縦胴縁と、上記平板外壁面材の他方の横縁側にそれぞれ位置して当該平板外壁面材の上記他方の横縁側を支持する第2縦胴縁と、を有する外壁パネルを作製する地組架台であって、
平面視で略L字状をなし、出側がパネル作製側となる上側梁部および下側梁部と、上記上側梁部と上記下側梁部とをこれらのコーナー側で上下に接続するコーナー柱と、上記上側梁部と上記下側梁部とをこれらの端側でそれぞれ上下に接続する端側柱と、最上位置の上記出隅用外壁面材よりも上側に位置し、上記第1縦胴縁を着脱する1つのコーナー側着脱部と、最上位置の上記各平板外壁面材よりも上側に位置し、上記各第2縦胴縁を着脱する端側着脱部と、
を備えることを特徴とする地組架台。 - 請求項1に記載の地組架台において、上記上側梁部のパネル作製側には、上記コーナー側着脱部として上記第1縦胴縁の屋内側の1つの面を受け止める基準面と、上記各端側着脱部として上記各第2縦胴縁をそれぞれ受け止める基準面と、が設けられていることを特徴とする地組架台。
- 請求項2に記載の地組架台において、上記上側梁部の一方の梁部のパネル作製側には、上記コーナー側着脱部として上記第1縦胴縁の屋内側の1つの面を受け止める上記基準面と、上記端側着脱部として上記第2縦胴縁を受け止める上記基準面と、が設けられており、上記上側梁部の他方の梁部のパネル作製側には、上記端側着脱部として上記第2縦胴縁を受け止める上記基準面が設けられていることを特徴とする地組架台。
- 請求項2に記載の地組架台において、上記上側梁部の上記第1縦胴縁を受け止める上記基準面の近傍に、上記コーナー側着脱部として上記第1縦胴縁の上記基準面に接触する面以外の他の面を拘束する第1拘束部材を備えることを特徴とする地組架台。
- 請求項4に記載の地組架台において、上記第1拘束部材は、上記上側梁部の上面側に設けられ、平面視で上記基準面に直交する直交縁面を形成する第1部材と、この第1部材の先端側に設けられ、上記基準面に平行な平行縁面を形成する第2部材と、この第2部材の先端側に設けられ、上記平行縁面に直交する直交縁面を形成する第3部材と、を備えることを特徴とする地組架台。
- 請求項5に記載の地組架台において、上記第1拘束部材の上記第1部材、上記第2部材および上記第3部材は、それぞれ蝶番により回動可能であり、この回動によって拘束と非拘束との切り替え操作が行え、上記非拘束の状態で上記出隅用外壁面材の上方が開放されることを特徴とする地組架台。
- 請求項2に記載の地組架台において、上記上側梁部の上記第2縦胴縁を受け止める上記基準面の近傍に、上記端側着脱部として上記第2縦胴縁の上記基準面に接触する面以外の他の面を拘束する第2拘束部材を備えることを特徴とする地組架台。
- 請求項1に記載の地組架台において、上記下側梁部のコーナー部の上面には、上記第1縦胴縁の屋内側となる2面を受け止める2つの基準面部が設けられていることを特徴とする地組架台。
- 請求項8に記載の地組架台において、上記第1縦胴縁の屋内側の2面が上記2つの基準面部から離間するのを規制する離間規制部を備えることを特徴とする地組架台。
Priority Applications (1)
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JP2022157364A JP2024051288A (ja) | 2022-09-30 | 2022-09-30 | 地組架台 |
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JP2022157364A JP2024051288A (ja) | 2022-09-30 | 2022-09-30 | 地組架台 |
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JP2022157364A Pending JP2024051288A (ja) | 2022-09-30 | 2022-09-30 | 地組架台 |
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2022
- 2022-09-30 JP JP2022157364A patent/JP2024051288A/ja active Pending
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