JP2024028621A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024028621A
JP2024028621A JP2024009306A JP2024009306A JP2024028621A JP 2024028621 A JP2024028621 A JP 2024028621A JP 2024009306 A JP2024009306 A JP 2024009306A JP 2024009306 A JP2024009306 A JP 2024009306A JP 2024028621 A JP2024028621 A JP 2024028621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
longitudinal direction
fixing device
lubricant holding
pressure roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2024009306A
Other languages
English (en)
Inventor
徹 今泉
Toru Imaizumi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2024009306A priority Critical patent/JP2024028621A/ja
Publication of JP2024028621A publication Critical patent/JP2024028621A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • G03G15/2025Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with special means for lubricating and/or cleaning the fixing unit, e.g. applying offset preventing fluid

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】安価かつ簡単な構成で、定着フィルムの摺動性を確保しつつ定着フィルム端部からの潤滑剤の漏れを低減すること。【解決手段】定着フィルム112と、ヒータ113と、ヒータ保持部135を有するヒータホルダ130と、加圧ローラ110と、を備え、ヒータホルダ130は、ヒータ保持部135よりも、搬送方向Aにおける上流側に設けられた加圧ローラ110に対向する対向面と、定着フィルム112とヒータ113との間に潤滑剤を供給する、対向面に設けられた潤滑剤保持部132と、潤滑剤保持部132よりも搬送方向Aの上流側に設けられ、対向面に比べて加圧ローラ110に向かって突出した突出部131と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関し、特に、電子写真方式の複写機・レーザプリンタ等の画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
電子写真方式で用いられる定着装置として、従来からフィルム加熱方式が知られている。フィルム加熱方式の定着装置は、セラミック製の基板上に抵抗発熱体を有するヒータと、ヒータと接触しつつ加熱され回転する定着フィルムと、定着フィルムを介してヒータとともにニップ部を形成する加圧ローラなどを有している。未定着のトナー像を担持する記録材は、このニップ部で挟持搬送されつつ加熱され、これにより記録材上の未定着のトナー像が記録材に定着される。
フィルム加熱方式の定着装置では、ヒータと定着フィルム内面との間に潤滑剤を介在させることにより、ヒータと定着フィルム内面との摺動摩擦抵抗を減少させている。この潤滑剤は、組み立て当初に、例えばヒータに塗布され、定着フィルム内面との間に介在している。そして、定着フィルムを介してヒータに加圧ローラを押圧して定着フィルムを回転駆動させることにより、潤滑剤が定着フィルムの内面全体に回り込む。しかしながら、定着フィルムが更に回転駆動を続けると、余剰の潤滑剤が定着フィルムの端部から漏れ出て定着フィルムの外面に回り込んでしまい、ニップ部に進入してしまう場合がある。このような状態になると潤滑剤が記録材に付着し、画像不良などの課題を起こすおそれがある。
例えば、特許文献1では、次のような構成が開示されている。ヒータを支持するヒータ支持部材のヒータより記録材の搬送方向において下流側、かつ、搬送方向と直交する長手方向の両端部に対応する位置、又は両端部を含む長手方向全域に、潤滑材を溜めるための溝を設けた構成が提案されている。
特開2008-076589号公報
しかしながら、従来例では、定着フィルムが回転する際に、定着フィルムが溝部の定着フィルムに近い部分と定常的に接触しながら摺動する。ヒータに塗布される潤滑剤としては、基油と増ちょう剤とを主成分とするグリスが用いられることが多いが、特に高温になると基油が増ちょう剤から離油しやすくなる。そうした場合に、定着フィルムに近い部分の溝部に溜められたグリスから離油した基油が、定着フィルム内面とヒータ支持部材との間の微小な隙間から毛細管現象によって次々に溝部外に漏れ出てしまう。基油が必要以上に定着フィルムとヒータとの間に供給された場合、基油がニップ部で加圧され、長手方向に押し広げられる。また定着フィルム内面とヒータとの間の微小な隙間から毛細管現象によって長手方向における定着フィルムの端部方向に基油が移動するなどし、基油、つまり潤滑剤が定着フィルム外に漏れ出るリスクが増えてしまう。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、安価かつ簡単な構成で、定着フィルムの摺動性を確保しつつ定着フィルム端部からの潤滑剤の漏れを低減することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)本発明の定着装置は、定着フィルムと、前記定着フィルムを加熱し、前記定着フィルムとの間に介在させるための潤滑剤が塗布されるヒータと、前記ヒータを保持するヒータ保持部を有するヒータホルダと、前記ヒータ及び前記定着フィルムを加圧する加圧ローラと、を備え、記録材に担持された未定着のトナー像を定着させるものであって、前記ヒータホルダは、前記ヒータ保持部よりも、記録材の搬送方向における上流側に設けられた潤滑剤保持部と、前記潤滑剤保持部よりも前記搬送方向の上流側に設けられ、前記加圧ローラに向かって突出した突出部と、を有する。
(2)本発明の画像形成装置は、静電潜像が形成される感光体と、前記感光体の静電潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、前記(1)に記載の定着装置と、を備える。
本発明によれば、安価かつ簡単な構成で、定着フィルムの摺動性を確保しつつ定着フィルム端部からの潤滑剤の漏れを低減することができる。
実施例1の画像形成装置の断面構成概略図 実施例1の定着装置の断面構成概略図 実施例1の定着装置の潤滑剤保持部周辺の断面構成概略図 実施例1のグリスへの作用を説明する図 実施例1との比較のための比較例のグリスへの作用を説明する図 実施例1の凹部の変形例を説明する図 実施例2の潤滑剤保持部を説明する図、グリスへの作用を説明する図 実施例3の潤滑剤保持部及びグリスへの作用を説明する図 実施例4の潤滑剤保持部を説明する図
以下、本発明を実施するための形態を、実施例により図面を参照しながら詳しく説明する。
実施例1を以下に説明する。まず、実施例1の画像形成装置の本体構成を説明し、次いで、本発明に係わる定着装置について詳しく説明する。
(画像形成装置)
実施例1において用いる画像形成装置の一例を図1に示す概略図を用いて説明する。実施例1の画像形成装置50は、感光ドラム1上のトナー像を直接、記録材P上に転写する電子写真方式の画像形成装置である。感光体である感光ドラム1の周面には、回転方向(矢印R1方向)に沿って、順に、帯電器2、レーザ光Lを感光ドラム1に照射する露光装置3、現像手段である現像器5、転写手段である転写ローラ10、及び感光ドラムクリーナー16が配置されている。まず、感光ドラム1は、その表面が帯電器2によってマイナス極性に帯電される。次に帯電された感光ドラム1は、露光装置3のレーザ光Lにより、その表面上に静電潜像が形成される。なお、感光ドラム1の露光された部分は表面電位が上がる。実施例1のトナーはマイナス極性に帯電されており、ブラックトナーが入った現像器5によって、感光ドラム1上の静電潜像部にのみマイナストナーが付着し、感光ドラム1上にトナー像が形成される。
記録材Pは、給紙ローラ4によって給紙されると、搬送ローラ6によって記録材Pが転写ニップ部Ntrに搬送される。転写ローラ10に、電源(不図示)からトナーの極性とは逆の極性であるプラス極性の転写電圧が印加され、感光ドラム1上のトナー像は、転写ニップ部Ntrにおいて記録材P上に転写される。転写後の感光ドラム1は、弾性体ブレードを有する感光ドラムクリーナー16によって、転写後に表面に残ったトナーが除去される。トナー像を担持した記録材Pは、定着装置100に搬送され、表面のトナー像の加熱定着が行なわれる。なお、本発明の定着装置を適用することができる画像形成装置は図1に示した画像形成装置50に限定されない。例えば、カラーの画像形成装置であってもよい。
(定着装置)
実施例1の定着装置100について以下に説明する。実施例1の定着装置100は、立ち上げ時間の短縮や低消費電力化を目的としたフィルム加熱方式の定着装置である。図2は実施例1の定着装置100の断面図である。なお、以下の説明において、それぞれ直交する、記録材Pの搬送方向をA、後述するヒータホルダ130の長手方向をB、後述する摺動面に対して直交する垂直方向をCとする。
ヒータ113はヒータホルダ130に保持され、この周囲に円筒状のベルトである定着フィルム112が設けられた構成となっている。ヒータホルダ130は、ヒータ113を保持するヒータ保持部135を有している。ヒータ113は定着フィルム112の内面と摺動し、定着フィルム112を内側から加熱する。加圧ローラ110は定着フィルム112の外側からヒータ113を加圧する。加圧ローラ110と定着フィルム112とが加圧により接触している領域を定着ニップ部N(ニップ部)とする。加圧ローラ110が図中矢印R1方向に駆動されると、定着フィルム112は定着ニップ部Nで加圧ローラ110から動力を受け矢印R2方向に従動回転する。未定着のトナー像Tが転写された記録材Pが、図中矢印の記録材Pの搬送方向Aに搬送され、定着ニップ部Nに到達すると、記録材Pにトナー像Tが定着される。
実施例1の定着フィルム112は、変形させない円筒状の状態で外径がΦ18mmであり、厚み方向には多層構成となっている。定着フィルム112の層は、フィルムの強度を保つための基層と、表面への汚れ付着を低減するための離型層とからなる。基層は、ヒータ113の熱を受けるため耐熱性が必要であり、またヒータ113と摺動するため強度も必要である。このため、基層の材質は、ステンレス鋼やニッケルなどの金属や、ポリイミドなどの耐熱性樹脂を用いると良い。実施例1では、定着フィルム112の基層の材質としてポリイミド樹脂を用い、熱伝導率と強度とを向上させるため、カーボン系のフィラーを添加して用いた。基層の厚さは薄いほどヒータ113の熱を加圧ローラ110表面に伝達しやすいが、薄すぎると強度が低下するため、15μm~100μm程度が好ましく、実施例1では60μmとした。
定着フィルム112の離型層の材質は、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂を用いると好ましい。実施例1では、フッ素樹脂の中でも離型性と耐熱性とに優れるPFAを用いた。離型層は、チューブを被覆させたものでも良いが、表面を塗料でコートしたものでも良く、実施例1では、薄肉成型に優れるコートにより離型層を成型した。離型層は薄いほどヒータ113の熱を定着フィルム112表面に伝達しやすいが、薄すぎると耐久性が低下するため、5μm~30μm程度が好ましく、実施例1では10μmとした。また、実施例1には使用していないが、基層と離型層との間に、弾性層を設けても良い。その場合、弾性層の材質としては、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどが用いられる。
定着フィルム112の内周側には、ヒータホルダ130が設けられている。ヒータホルダ130は、耐熱性・剛性を満足するために耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成されている。なお、実施例1においては、液晶ポリマー樹脂として、住友化学工業株式会社製のスミカスーパー(登録商標)を使用している。また、ヒータホルダ130は、横断面においてヒータ113が保持される凹形状(ヒータ保持部135)を有し、ヒータ113を保持するものである。定着フィルム112をこのヒータホルダ130にルーズに外嵌させることで、定着フィルム112の回転をガイドする役割をも果たしている。ヒータホルダ130については実施例1の特徴に関わるため、後で詳細に述べる。
加圧用ステイ119は、ヒータホルダ130の長手方向Bに沿って配設されている。加圧用ステイ119は、ヒータホルダ130を長手方向Bに均一に加圧するために、ステンレスなどの剛性の高い板金に曲げ加工を施したもので構成されている。実施例1の加圧ローラ110は外径Φ20mmであり、Φ13mmの鉄製の芯金117、厚さ3.5mmの弾性層116が形成されている。弾性層116の材質としては、ソリッドゴムや、発泡ゴムが用いられる。発泡ゴムは、低熱容量で熱伝導率が低く、加圧ローラ110表面の熱が内部へ吸収され難いため、表面温度が上昇しやすく、定着立ち上がり時間を短縮できる利点がある。実施例1においては、シリコーンゴムを発泡した発泡ゴムを使用した。
加圧ローラ110の外径は小さい方が熱容量を抑えられるが、小さ過ぎると定着ニップ部Nの幅が狭くなってしまうので適度な径が必要である。そこで実施例1では、加圧ローラ110の外径をΦ20mmとした。弾性層116の肉厚に関しても、薄過ぎれば金属製の芯金に熱が逃げるので適度な厚みが必要である。そこで実施例1では、弾性層116の厚さを3.5mmとした。弾性層116の上には、トナーの離型層として、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)からなる離型層118が形成されている。離型層118は定着フィルム112の離型層同様、チューブを被覆させたものでも表面を塗料でコートしたものでも良いが、実施例1では、耐久性に優れるチューブを使用した。離型層118の材質としては、PFAの他に、PTFE、FEP等のフッ素樹脂や、離型性の良いフッ素ゴムやシリコーンゴム等を用いても良い。加圧ローラ110の表面硬度は、低いほど軽圧で定着ニップ部Nの幅が得られる。実施例1では、Asker-C硬度(4.9N荷重)で、50°のものを使用した。加圧ローラ110は、加圧手段(不図示)により、ヒータに加圧されている。加圧力は、総圧14kgfとした。実施例1において、定着ニップ部Nの搬送方向Aにおける幅は長手方向Bにわたって6.0mm程度である。加圧ローラ110は、回転手段(不図示)により、図中矢印R1方向に、表面移動速度200mm/secで回転するようになっている。
実施例1のヒータ113は、フィルム加熱方式の定着装置で用いられる一般的なヒータであり、セラミック製の基板上に抵抗発熱体を設けたものを用いている。ヒータ113は、搬送方向Aの幅6mm、厚さ1mmのアルミナの基板表面に、Ag/Pd(銀パラジウム)の抵抗発熱体をスクリーン印刷により厚さ約10μmで塗工し、その上に発熱体保護と摺動性確保のためガラスを50μmの厚さで覆ったものを用いた。また、セラミック基板又は定着フィルム112の温度を検知する温度検知素子(不図示)の信号に応じて、抵抗発熱体に流す電流を適切に制御することで、ヒータ113の温度を調整している。ヒータ113は、ヒータホルダ130に設けられた溝部分であるヒータ保持部135に嵌入して固定支持してある。実施例1では記録材Pに対して効率的に熱を伝えるために、搬送方向Aにおいてヒータ113の中心と加圧ローラ110の中心とを合わせている。
ヒータ113には、ヒータ113と定着フィルム112との間に介在させるための潤滑剤が塗布される。ヒータ113に塗布される潤滑剤として、実施例1ではフッ素系のグリスを用いた。具体的には基油としてパーフルオロポリエーテル(PFPE)オイルを用い、増ちょう剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末を混合したグリスを用いた。
実施例1の効果は、使用するグリスの総量に対する基油の割合が比較的高い場合に特に有効であり、基油の割合が80Wt%以上のグリスを用いた場合に特に有効である。基油の割合が高いグリスは、相対的に増ちょう剤が少なく粘度が低くなるため摺動性としては良好ではあるが、増ちょう剤が基油を保持する機能が弱い。そのため、実施例1の構成によってグリス及び基油を保持する機能を補う必要性がある。実施例1では基油の割合が85Wt%のグリスを用いた。グリスは、定着フィルム112とヒータ113との接触面である摺動面Sの加圧ローラ110の長手方向Bの加圧領域幅220mmより若干短い210mmにわたって、スプレー塗布によって200mgを塗布した。突出部131及び潤滑剤保持部132については後述する。
(実施例1の特徴)
実施例1の特徴である、ヒータホルダ130の形状、特にヒータホルダ130に設けられた潤滑剤保持部132について図3を参照しながら説明する。図3(a)はヒータ113と定着フィルム112と突出部131と潤滑剤保持部132の位置関係を拡大して示した要部の概略図である。図3(b)は潤滑剤保持部132付近を加圧ローラ110側(加圧ローラ側)から見た要部の概略図である。実施例1のヒータホルダ130は、潤滑剤保持部132と、突出部131と、を有する。潤滑剤保持部132は、ヒータ保持部135よりも搬送方向Aの上流側に設けられている。突出部131は、潤滑剤保持部132よりも搬送方向Aの上流側に設けられ、後述する対向面に比べて加圧ローラ110に向かって突出している。対向面は、摺動面S言い換えれば定着ニップ部Nよりも加圧ローラ110に向かって突出しており、突出部131は、潤滑剤保持部132よりも加圧ローラ110に向かって突出している。
ヒータホルダ130は、定着ニップ部Nの搬送方向Aの上流側に、ヒータ113の摺動面Sよりも加圧ローラ110側に突出した突出部131を有する。突出部131の摺動面Sからの突出の度合い(以下、突出高さという)H1は、定着フィルム112の軌道を規制するためにはある程度の高さが必要である。しかし、あまり突出高さH1が高すぎると記録材Pの定着ニップ部Nへの突入を妨げる要因になるため、0.1mmm~1.0mm程度の高さが望ましい。実施例1では突出部131の頂点Vの摺動面Sからの突出高さH1は、0.4mmとしている。
定着ニップ部Nと突出部131との間には、グリスを保持するための潤滑剤保持部132が設けられている。潤滑剤保持部132の摺動面Sからの高さH2は、突出部131の突出高さH1よりも低く設定する必要がある(H2<H1)。また、潤滑剤保持部132は、摺動面Sより高くしている。これは、定着フィルム112がR2方向に回転した際に、搬送方向Aの上流側かつ加圧ローラ110側のヒータ113のエッジ部(以下、上流エッジ部という)113eが、定着フィルム112内面と擦れることを保護するためである。実施例1では、潤滑剤保持部132の摺動面Sからの高さH2は、0.2mmとした。よって、突出部131の潤滑剤保持部132からの高さはH1-H2=0.2mmである。また突出部131の搬送方向Aの幅W1は0.5mmである。また、潤滑剤保持部132の搬送方向Aの幅W2は突出部131の搬送方向Aの幅W1よりも大きい(W2>W1)。実施例1ではヒータホルダ130の形状を変更することで突出部131を設けたが、突出部131は別体で設けてもよいし、別材料であっても良い。
(潤滑剤保持部)
ヒータホルダ130の潤滑剤保持部132は、加圧ローラ110に対向する対向面である平面部132bを有し、平面部132bには、加圧ローラ110から離れる方向にくぼんだ凹部132aを有している。なお、実施例1では平面部132bとしているが、対向面は平面に限定されない。潤滑剤保持部132はグリスを保持するための凹部132aを長手方向Bにわたって複数個有する。複数設けられた凹部132aは、保持したグリスを長手方向Bになるべく広げたくないという観点から、長手方向Bにおいて孤立して配置されていることが望ましい。また、グリスを保持して摺動面Sに過剰に流出しないようにする観点から、搬送方向Aにおいて、ヒータ113を保持しているヒータ保持部135(溝部)に対して貫通していないことが望ましい。さらに望ましくは、凹部132aの形状は、グリスの移動を定着ニップ部N方向、すなわち搬送方向Aに方向付けるという観点から、搬送方向Aにおける長さを、長手方向Bにおける長さよりも長くすることが望ましい。すなわち、潤滑剤保持部132の搬送方向Aの長さをLa、長手方向Bの長さをLbとすると、La>Lbであることが望ましい。
実施例1において凹部132aは、平面部132bにおける断面が、図3(b)に示されているように楕円形状にしている。凹部132aは、搬送方向Aにおける長さLaは2.0mm、長手方向Bにおける長さLbは1.0mm、深さは0.5mmの滑らかな凹形状である。すなわち、潤滑剤保持部132は、凹部132aの平面部132bに平行な断面の面積が、加圧ローラ110から離れるにつれ、小さくなるような凹形状となっていればよい。言い換えれば潤滑剤保持部132は、凹部132aの長手方向Bに直交する断面の形状が図3(a)の破線で示すような形状(弓型)の円弧溝の他、矩形溝であってもよい。なお、潤滑剤保持部132の凹部132aを矩形溝とした場合にあっては、平面部132bに平行な断面の面積が、加圧ローラ110からの距離にかかわらず、同じ面積とした構成の他、加圧ローラ110から離れるにつれて面積を小さくした構成であってもよい。
凹部132aのピッチPt(隣り合う潤滑剤保持部132の中心間の長手方向Bの距離)と間隔Sp(所定の間隔)は、次のように決定される。塗布されたグリスの内、1ピッチ当たりに含まれる基油の量をヒータホルダ130の平面部132bに滴下した場合の基油の広がり量を直径D(mm)とすると、凹部132aの間隔SpはD以下に設定することが望ましい(Sp<D)。このように設定することで、たとえ凹部132a間に付着したグリスから基油が離油した場合でも、凹部132aによって基油を補捉し保持することができる。このように、凹部132aの間隔は、1つの凹部132aが保持する基油の量を平面部132bに滴下した場合に基油が広がる直径に比べて小さい。実施例1では、ピッチPtや間隔Spは、凹部132a1つ当たりの基油の量を平面部132bに滴下した場合に基油が広がる直径に比べて小さくなるように設定される。
実施例1においては、凹部132aは一定の2mmピッチとしたため(Pt=2mm)、1ピッチ当たりに含まれる基油の量は、200×0.85/210×2=1.6mgである。この量の基油をヒータホルダ130の平面部132bに滴下したときの基油の広がり量は、本発明者の検討結果から実施例1においては約2.2mmであった。そのため実施例1では凹部132aの間隔を1.0mmとした。また基油の凹部132aへの保持のされやすさの観点から、基油のヒータホルダ130に対する液滴法による接触角は90°以下であることが望ましく、実施例1においては20°~40°程度である。実施例1においては、加圧ローラ110の長手方向Bの加圧領域幅にわたって、前述のようにそれぞれに孤立して、多数の凹部132aが配置されている。
(実施例1の効果)
定着フィルム112は定着ニップ部N、ヒータホルダ130、突出部131によってバックアップされる。定着フィルム112は本来円筒形状のため、定着ニップ部Nよりも上流に位置する突出部131付近においては、定着フィルム112が円筒形状に戻ろうとする復元力によって、突出部131に接触しながら回転する。突出部131はヒータ113の摺動面Sよりも加圧ローラ110方向に向かって突出しているため、定着フィルム112の軌道は突出部131によって規制される。そのため図3(a)に示すように、潤滑剤保持部132は定着フィルム112と定常的には強い圧力で接触することなく、定着ニップ部Nよりも上流の定着フィルム112内面近傍に配置されている。
定着装置100を組み立てた直後には、グリスは摺動面S上に塗布されているが、定着動作を行うことによって定着フィルム112が回転し、定着フィルム112内面に付着して回転する。グリスの一部は定着フィルム112の回転に伴って潤滑剤保持部132に到達し、潤滑剤保持部132の凹部132aに保持される。凹部132aに一旦保持されたグリスは、定着フィルム112が突出部131によって規制されているために、定常的には定着フィルム112内面と直接は接触しにくい。
(比較例との比較)
次に図4及び図5を用いて比較例と比較しつつ、実施例1の構成によるグリスGに対する作用を説明する。図4は実施例1における、グリスGの供給の作用を説明するための模式図である。図5は突出部131がない比較例における、グリスGの供給の作用を説明するための模式図である。なお、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付し説明を省略する。
図5における比較例においては、突出部131がないために、定常的に定着フィルム112内面が潤滑剤保持部132の凹部132a及びそこに溜められているグリスGに接触する。定着フィルム112が定常的に凹部132aに接触していると、グリスGが常に摺動部S方向に移動し、供給過多になってしまう。特に、グリスGが常に定着フィルム112と接触していると、グリスGが高温になりやすく基油が増ちょう剤から離油しやすい。離油したグリスGの基油は定着フィルム112内面とヒータホルダ130との間の微小な隙間Gp(破線枠部)から毛細管現象によって図中矢印のように摺動部Sの方向に移動する。摺動部Sに供給されるグリスGが過多になると、定着ニップ部Nで加圧されたグリスGは長手方向Bにもつぶれて広がるために、徐々に長手方向Bの端部方向に押し出され、やがては定着フィルム112の長手方向Bの端部から漏れてしまうおそれがある。
この比較例に対して実施例1では、図4(a)のように突出部131によって定着フィルム112の軌道が規制されているため、定常的には定着フィルム112が凹部132aに接触していないので、摺動部SへのグリスGの過剰な供給が抑えられる。一方で、定着フィルム112は加熱された後に周辺の環境温度に応じて冷却されて長時間放置されると、定着ニップ部Nの形状に倣って、ある程度塑性変形するという特性を持つ。長期放置された後に次の定着動作を行った場合、定着フィルム112が回転を始めるときに定着フィルム112の軌道は通常の軌道とは異なり、定着ニップ部Nと突出部131との間で、ある程度振れるような挙動を示す。
その際に、図4(b)に示すように定着フィルム112は凹部132aと一時的に接触することとなり、隙間Gpから毛細管現象によって、わずかな量のグリスGが図中矢印のように摺動部Sに供給される。しかし、定着フィルム112が加熱されて高温になると、定着フィルム112の変形が元に戻る。このため、図4(a)のように再び定着フィルム112の軌道が安定し、定常的には定着フィルム112が凹部132aに接触しなくなり、摺動部SへのグリスGの過剰な供給量が抑えられる。それにより、摺動部Sに介在するグリスGの量が適量になるため、定着ニップ部Nで加圧されたグリスGが長手方向Bに押し出され、定着フィルム112の長手方向Bの端部から漏れ出る現象が低減できる。
以上のように、実施例1の構成においては、グリスGを潤滑剤保持部132に保持しつつ、定期的に摺動部Sに適量のグリスGを供給する。これにより、摺動性を維持しつつ、グリスGが定着フィルム112の長手方向Bの端部から漏れ出ることを低減することができる。
なお、実施例1では楕円形の凹部132aとしたが、その他の形状であっても実施例1の効果は得られる。図6は他の形状の凹部132aを示した図であり、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。例えば、図6(a)のような矩形や、図6(b)のようなひし形のようなその他の形状であっても適用可能である。このように、搬送方向と、搬送方向に直交するヒータホルダ130の長手方向と、に直交する方向において、加圧ローラ110側から平面部132bを見たとき、潤滑剤保持部132(詳細には開口形状)は、楕円形状、矩形、又はひし形であってもよい。なお、図6(a)、(b)において、凹部132aの長手方向Bに直交する断面の形状は、曲線状、テーパー状、矩形等種々の形状であってもよい。また、実施例1ではヒータホルダ130の形状変更を行って凹部132aを設けたが、例えば凹部132a内にグリスを含浸させた不織布やパッドなどを配するなどして凹部132a内に別部材を配してもよい。
以上、実施例1によれば、安価かつ簡単な構成で、定着フィルムの摺動性を確保しつつ定着フィルム端部からの潤滑剤の漏れを低減することができる。
実施例2を以下に説明する。実施例2では、凹部132aの形状に関する部分のみ実施例1と異なる。それ以外の構成は実施例1と同様であるため、画像形成装置50及び定着装置100の詳細構成の説明は省略する。実施例2の凹部132aは、平面部132bにおける断面の形状について、摺動面S言い換えれば定着ニップ部Nに近い部分の長手方向Bの長さが、摺動面Sから遠い部分の長手方向Bの長さよりも短い。
(実施例2の特徴)
実施例2の特徴である凹部132aの形状について図7(a)を用いて説明する。実施例2では図7(a)に示すように凹部132aの長手方向Bにおける幅を、摺動面Sに近い部分と遠い部分とで変更し、楔形のような形状にしている。実施例2では、摺動部Sに近い部分の幅Wnが摺動部Sから遠い部分の幅Wdに比べて小さくなるように設定している。すなわち、凹部132aは、長手方向Bにおける幅について、摺動面Sに近い部分の幅Wnと摺動面Sから遠い部分の幅Wdとが、Wn<Wdとなるような形状となっている。具体的には、摺動部Sに近い部分の幅Wnを0.3mm、摺動部Sから遠い部分の幅Wdを1.2mmにしている。なお、凹部132aの搬送方向Aの長さLaは実施例1と同様2.0mmとした。なお、図7(a)において、凹部132aの長手方向Bに直交する断面の形状は、曲線状、テーパー状等、種々の形状であってもよい。
(実施例2の効果)
実施例2における更なる効果を、図7(b)、(c)を用いて説明する。例えばグリスGが図7(b)のように、凹部132aの摺動部Sから遠い部分に付着した場合と、図7(c)のように、凹部132aの摺動部Sに近い部分に付着した場合とを考える。図7(b)の状態のグリスGから基油が離油した場合、凹部132aの長手方向Bの幅は摺動面Sに近づくにつれて狭くなっていくため、基油は毛細管現象によって凹部132aの摺動面S方向に移動しやすい。反対に図7(c)の状態のグリスGから基油が離油した場合には、グリスGの基油は摺動面Sから遠い部分に移動しにくい。すなわち、凹部132aの形状を実施例2の形状としたことにより、グリスGの基油を凹部132a内の、より摺動面Sに近い部分に偏在させることが可能である。摺動部Sに供給される基油は、凹部132aに保持された基油の内、主に摺動面Sに近い部分から順次供給されて使われていく。その際に凹部132aに保持された基油のうち、摺動面Sから遠い部分に保持された基油から、摺動面Sに近い部分の凹部132aの位置に補充される。この作用により、凹部132aに保持された基油が順次供給されて使われていくため、凹部132a内に保持されたグリスGの内、潤滑に寄与せずに保持されたままとなるグリスGを少なくすることができる。
以上、実施例2によれば、安価かつ簡単な構成で、定着フィルムの摺動性を確保しつつ定着フィルム端部からの潤滑剤の漏れを低減することができる。
実施例3を以下に説明する。実施例3では、凹部132aの配置に関する部分のみ実施例2と異なる。それ以外の構成は実施例2と同様であるため、画像形成装置50及び定着装置100の詳細構成の説明は省略する。
(実施例3の特徴)
実施例3の特徴である凹部132aの配置について図8(a)を用いて説明する。形状としては、実施例2と同様のため省略する。実施例3では図8(a)、(b)に示すように搬送路を通過する記録材Pの中央が通過する仮想線をMとし、この搬送方向に延びた仮想線Mに対して、凹部132aは、凹部132aの長手方向が傾くように配置されている。言い換えれば凹部132aは、摺動面Sに近い部分が仮想線Mに向かうような形状を有する構成とされている。凹部132aが、詳細には、記録材Pの搬送方向Aにおいて、凹部132aの一端(下流側の辺)の幅Wnの中心と他端(上流側の辺)の幅Wdの中心とを結ぶ仮想線Clが、仮想線Mに対して傾く角度をθとする。実施例3では中心Mに対して、凹部132aをθ=10°として傾けて配置している。なお、複数の凹部132aの配置について、長手方向の位置に応じて角度θを変化させてもよい。例えば、複数の凹部132aの配置について、長手方向の端部に位置するものほど、角度θが大きくなるように変化させてもよい。
(実施例3の効果)
実施例3における更なる効果を、図8(b)を用いて説明する。実施例2で説明したように、グリスGから離油した基油は、毛細管現象によって摺動部Sに近い部分に移動していく。この際に、前述のように凹部132aは搬送路を通過する記録材Pの中央が通過する仮想線Mに向けて傾いて配置されているため、基油の移動方向も仮想線Mに向けて傾いて方向づけられる。
この作用によって、定着ニップ部Nで押しつぶされて長手方向Bに広がった基油を、搬送路を通過する記録材Pの中央が通過する仮想線Mに向けて集める効果が生まれる。そのため、実施例3では定着フィルム112の長手方向Bの端部からのグリスGの漏れをより低減することができる。なお、実施例1の図3(b)、図6(a)、(b)の形状の凹部132aに対して、実施例3の仮想線Mに傾けて配置する構成を適用してもよい。
以上、実施例3によれば、安価かつ簡単な構成で、定着フィルムの摺動性を確保しつつ定着フィルム端部からの潤滑剤の漏れを低減することができる。
実施例4を以下に説明する。実施例4では、長手方向Bの位置に応じて凹部132aの形状及び配置を異ならせて配置した部分のみ実施例3と異なる。それ以外の構成は実施例2と同様であるため、画像形成装置50及び定着装置100の詳細構成の説明は省略する。実施例4では、搬送方向Aと、搬送方向に直交するヒータホルダ130の長手方向と、に直交する垂直方向Cにおいて、加圧ローラ110側から平面部132bを見たとき、複数の凹部132aの面積は、長手方向の位置に応じて変わる。また、凹部132aの間隔は、長手方向の位置に応じて変わる。具体的には、複数の凹部132aの面積は、長手方向の中央部に位置するものに比べ、長手方向の端部に位置するものの方が大きい。また、長手方向の中央部における凹部132aの間隔に比べ、長手方向の端部における凹部132aの間隔が狭い。以下、図面を用いて説明する。
(実施例4の特徴)
実施例4の特徴である凹部132aの配置について図9を用いて説明する。実施例4では、長手方向Bにおける中央部(仮想線M近傍)と端部とで、凹部132aの面積(平面部132bにおける断面の面積)及びピッチを異ならせている。長手方向Bの中央部においては、凹部132aの形状及びピッチ共に実施例3と同様である。一方、長手方向Bの端部においては、中央部に対して幅(Wn及びWd)を1.17倍にし、ピッチPtを18mmに詰めている。すなわち、実施例4の凹部132aは、長手方向Bの端部に位置するものほど長手方向Bの幅が大きくなる。言い換えれば、凹部132aは、長手方向Bの端部に位置するものほど面積が大きくなる。また、実施例4の凹部132aは、長手方向Bの端部に位置するものほどピッチPt(又は間隔Sp)が狭くなる。なお、実施例4では、幅及びピッチ(間隔)の両方を長手方向Bの位置に応じて変化させたが、幅及びピッチのいずれか一方を長手方向Bの位置に応じて変化させてもよい。また、複数の凹部132aの配置について、長手方向の端部に位置するものほど、凹部132aの長手方向と、仮想線Mと、のなす角の角度θが大きくなるように変化させてもよい。
(実施例4の効果)
実施例4では長手方向Bの中央部と端部とで、凹部132aの面積及びピッチを異ならせているため、潤滑剤保持部132によるグリスGの保持能力を長手方向Bで異ならせることができる。実施例4のようなフィルム加熱方式の定着装置100については、長手方向Bの長さ(以下、紙幅という)が狭い記録材Pを搬送した際に、熱容量が小さいため、定着装置100を構成する部材の長手方向Bの端部の温度が上がりやすい。すなわち、端部昇温という現象が発生する。
そのような状況下では、長手方向Bの中央部と比べて長手方向Bの端部のグリスGの離油が促進され、長手方向Bの端部のグリスGからの基油が定着フィルム112の端部から漏れ出たり、長手方向Bの端部のグリスGの基油成分が枯渇したりする可能性がある。そういった場合に実施例4のような構成にすることによって、長手方向Bの端部におけるグリスGの保持能力を増やし、紙幅の狭い記録材Pを搬送した際にもグリスGを保持しつつ適量のグリスGを摺動面Sに供給することができる。なお、実施例1の図3(b)、図6(a)、(b)の形状の凹部132aに対して、実施例4の面積及び/又はピッチを長手方向Bの位置に応じて変更する構成を適用してもよい。
以上、実施例4によれば、安価かつ簡単な構成で、定着フィルムの摺動性を確保しつつ定着フィルム端部からの潤滑剤の漏れを低減することができる。
100 定着装置
110 加圧ローラ
112 定着フィルム
113 ヒータ
130 ヒータホルダ
131 突出部
132 潤滑剤保持部
(1)筒状の定着フィルムと、前記定着フィルムの内部空間に、その長手方向が前記定着フィルムの長手方向に沿って配置されているヒータと、前記定着フィルムの内部空間に、その長手方向が前記定着フィルムの長手方向に沿って配置されているヒータホルダであって、回転する前記定着フィルムガイドする機能も有するヒータホルダと、前記定着フィルムの外周面に接触して前記ヒータと共に前記定着フィルムを挟み込み、前記定着フィルムとの間にニップ部を形成する加圧ローラと、を備え、記録材を前記ニップ部で搬送しつつ前記ヒータの熱で加熱し、記録材に担持された未定着のトナー像を記録材に定着する定着装置において記定着フィルムの回転方向に関して、前記ヒータホルダ前記ヒータよりも上流側の定着フィルムガイド面は、前記回転方向に延びており潤滑剤が入り込んでい凹部が前記長手方向複数並んでおり、前記複数の凹は、前記回転方向の下流側に向うに連れて、前記長手方向に関する前記ヒータホルダの中央に近づくように傾斜しており、前記定着フィルムの回転方向に関して、前記ヒータホルダの前記ヒータよりも流側の定着フィルムガイド面は、凹部が形成さていない平坦な面にってることを特徴とする定着装置。
(2)静電潜像が形成される感光体と、前記静電潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、前記(1)に記載の定着装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。

Claims (12)

  1. 定着フィルムと、
    前記定着フィルムを加熱するためのヒータと、
    前記ヒータを保持するヒータ保持部を有するヒータホルダと、
    前記定着フィルムを介して前記ヒータとの間にニップ部を形成する加圧ローラと、
    を備え、記録材に担持された未定着のトナー像を前記ニップ部で定着する定着装置であって、
    前記ヒータホルダは、
    前記ヒータ保持部よりも記録材の搬送方向における上流側に設けられた前記加圧ローラに対向する対向面と、
    前記定着フィルムと前記ヒータとの間に潤滑剤を供給する、前記対向面に設けられた潤滑剤保持部と、
    前記潤滑剤保持部よりも前記搬送方向の上流側に設けられ、前記対向面に比べて前記加圧ローラに向かって突出した突出部と、
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記対向面は、前記ニップ部よりも前記加圧ローラに向かって突出していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記搬送方向と、前記搬送方向に直交する前記ヒータホルダの長手方向と、に直交する方向において、前記加圧ローラ側から前記対向面を見たとき、前記潤滑剤保持部は、楕円形状、矩形、又はひし形であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記搬送方向と、前記搬送方向に直交する前記ヒータホルダの長手方向と、に直交する方向において前記加圧ローラ側から前記対向面を見たとき、前記ヒータホルダの長手方向における前記潤滑剤保持部の長さは、前記ニップ部に近い部分に比べ、前記ニップ部から遠い部分の方が長いことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記潤滑剤保持部の長手方向は、前記搬送方向に対して所定の角度をなすことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記潤滑剤保持部は、前記ヒータホルダの長手方向に複数設けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記潤滑剤保持部は、前記ヒータホルダの長手方向に一定の間隔で複数設けられることを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記搬送方向と、前記搬送方向に直交する前記ヒータホルダの長手方向と、に直交する方向において、前記加圧ローラ側から前記対向面を見たとき、複数の前記潤滑剤保持部の面積は、前記長手方向の位置に応じて変わり、かつ/又は、前記潤滑剤保持部の間隔は、前記長手方向の位置に応じて変わることを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  9. 前記搬送方向と、前記搬送方向に直交する前記潤滑剤保持部の長手方向と、に直交する方向において、前記加圧ローラ側から前記対向面を見たとき、前記複数の潤滑剤保持部の面積は、前記長手方向の中央部に位置するものに比べ、前記長手方向の端部に位置するものの方が大きく、かつ/又は、前記長手方向の中央部における前記潤滑剤保持部の間隔に比べ、前記長手方向の端部における前記潤滑剤保持部の間隔が狭いことを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記潤滑剤保持部は、前記加圧ローラから離れる方向にくぼんだ凹部からなることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 前記潤滑剤は、少なくとも基油を含み、前記基油の前記ヒータホルダに対する接触角が90°以下であり、
    前記潤滑剤保持部の間隔は、1つの前記潤滑剤保持部が保持する基油の量を前記対向面に滴下した場合に前記基油が広がる直径に比べて小さいことを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の定着装置。
  12. 静電潜像が形成される感光体と、
    前記感光体の静電潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、
    請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の定着装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2024009306A 2019-11-22 2024-01-25 定着装置及び画像形成装置 Pending JP2024028621A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2024009306A JP2024028621A (ja) 2019-11-22 2024-01-25 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019211823A JP7427431B2 (ja) 2019-11-22 2019-11-22 定着装置及び画像形成装置
JP2024009306A JP2024028621A (ja) 2019-11-22 2024-01-25 定着装置及び画像形成装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019211823A Division JP7427431B2 (ja) 2019-11-22 2019-11-22 定着装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024028621A true JP2024028621A (ja) 2024-03-04

Family

ID=75965066

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019211823A Active JP7427431B2 (ja) 2019-11-22 2019-11-22 定着装置及び画像形成装置
JP2024009306A Pending JP2024028621A (ja) 2019-11-22 2024-01-25 定着装置及び画像形成装置

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019211823A Active JP7427431B2 (ja) 2019-11-22 2019-11-22 定着装置及び画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (4) US11131949B2 (ja)
JP (2) JP7427431B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7427431B2 (ja) * 2019-11-22 2024-02-05 キヤノン株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2023049702A (ja) 2021-09-29 2023-04-10 キヤノン株式会社 定着装置及び画像形成装置
WO2023166360A1 (en) * 2022-03-03 2023-09-07 Ricoh Company, Ltd. Heating device, fixing device, and image forming apparatus

Family Cites Families (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3634679B2 (ja) 1999-07-30 2005-03-30 キヤノン株式会社 加熱装置
JP2002372885A (ja) * 2001-06-18 2002-12-26 Ricoh Co Ltd 液体塗布装置および画像形成装置
JP2004184814A (ja) 2002-12-05 2004-07-02 Canon Inc 加熱装置
JP2007057851A (ja) 2005-08-24 2007-03-08 Canon Finetech Inc 定着装置および画像形成装置
JP2008076589A (ja) 2006-09-20 2008-04-03 Canon Inc 像加熱装置及び画像形成装置
JP4937718B2 (ja) * 2006-12-08 2012-05-23 キヤノンファインテック株式会社 画像形成装置
US8331819B2 (en) 2009-06-11 2012-12-11 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus
JP5863739B2 (ja) 2012-11-21 2016-02-17 キヤノン株式会社 像加熱装置
GB2511184B (en) 2012-12-28 2016-03-30 Canon Kk Fixing device
JP5901702B2 (ja) 2013-07-22 2016-04-13 キヤノン株式会社 定着装置
KR102177997B1 (ko) * 2014-01-10 2020-11-12 휴렛-팩커드 디벨롭먼트 컴퍼니, 엘.피. 정착기 및 이를 구비한 화상형성장치
JP6415188B2 (ja) 2014-08-29 2018-10-31 キヤノン株式会社 定着装置
JP6415257B2 (ja) 2014-11-13 2018-10-31 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP6456110B2 (ja) 2014-11-14 2019-01-23 キヤノン株式会社 像加熱装置及びフィルムユニット
JP6771956B2 (ja) 2015-06-22 2020-10-21 キヤノン株式会社 加熱回転体及び加熱装置
JP6635721B2 (ja) 2015-09-01 2020-01-29 キヤノン株式会社 定着装置
US9869952B2 (en) * 2015-11-11 2018-01-16 Ricoh Company, Ltd. Fixing device and image forming apparatus including a friction reducer including a lubricant
JP6708421B2 (ja) * 2016-02-01 2020-06-10 キヤノン株式会社 像加熱装置及び画像形成装置
JP6735044B2 (ja) * 2016-07-05 2020-08-05 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP6759024B2 (ja) 2016-09-13 2020-09-23 キヤノン株式会社 定着装置
JP6862172B2 (ja) 2016-12-22 2021-04-21 キヤノン株式会社 定着装置
JP6922453B2 (ja) 2017-06-09 2021-08-18 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 定着装置および画像形成装置
JP7229660B2 (ja) 2017-11-21 2023-02-28 キヤノン株式会社 画像形成装置
US10503105B2 (en) 2017-12-01 2019-12-10 Canon Kabushiki Kaisha Fixing apparatus having a tubular film that includes a low resistance layer formed in a heat generating layer
JP7056110B2 (ja) 2017-12-07 2022-04-19 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 定着装置および画像形成装置
JP7069723B2 (ja) * 2018-01-04 2022-05-18 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置および画像形成装置
JP7163033B2 (ja) 2018-02-06 2022-10-31 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP7119549B2 (ja) * 2018-05-09 2022-08-17 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2019197169A (ja) 2018-05-10 2019-11-14 キヤノン株式会社 画像形成装置、処理装置、画像形成システム、画像形成方法及びプログラム
JP2020140098A (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置、画像形成装置
JP2020197701A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2020197669A (ja) * 2019-06-05 2020-12-10 株式会社リコー 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP7427431B2 (ja) * 2019-11-22 2024-02-05 キヤノン株式会社 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US11402774B2 (en) 2022-08-02
US11131949B2 (en) 2021-09-28
US20230229099A1 (en) 2023-07-20
US20220326639A1 (en) 2022-10-13
JP2021081690A (ja) 2021-05-27
JP7427431B2 (ja) 2024-02-05
US20210389701A1 (en) 2021-12-16
US20210157257A1 (en) 2021-05-27
US11635713B2 (en) 2023-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2024028621A (ja) 定着装置及び画像形成装置
US10429777B2 (en) Image heating device and image forming apparatus that regulate a lubricant
US20090035034A1 (en) Fixing device and image forming apparatus using the same
JP2004198655A (ja) 定着装置、およびそれを用いた電子写真装置
JP2017207535A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5550271B2 (ja) 画像加熱装置
JP2005173441A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6684462B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2016057527A (ja) 定着装置用の押圧装置、定着装置及び画像形成装置
US20110008083A1 (en) Image heating apparatus
JP2020003639A (ja) 加熱ユニットおよび画像形成装置
JP6864257B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
EP4250017A1 (en) Heating device, nip forming device, and image forming apparatus
JP7131117B2 (ja) 定着ベルトおよび定着装置並びに画像形成装置
JP2005084484A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4548548B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4428030B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP7254507B2 (ja) 像加熱装置
JP7179937B1 (ja) 像加熱装置及び画像形成装置
US10520869B2 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP4729853B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6996124B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2024067575A (ja) 定着装置
JP2004013013A (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JP2010145701A (ja) ベルト搬送装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240222