JP2023541767A - 特定の人工ヌクレオチド配列を用いた偽陽性判断用組成物及びそれを用いた偽陽性判断方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)過程中、陽性対照群試料による検査対象群試料の汚染の有無を判断するための方法である。陽性対照群にターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列を挿入し、ターゲットヌクレオチドの一部配列及び特定の人工ヌクレオチドの一部配列と結合する偽陽性判断用プローブを設計する。本発明によれば、検査対象群内の特定の人工ヌクレオチド配列の存在有無を確認し、偽陽性の有無を簡単かつ正確に判断しうる。【選択図】図1

Description

本発明は、特定の人工ヌクレオチド配列を用いた偽陽性判断用組成物及びそれを用いた偽陽性判断方法に関し、陽性対照群ヌクレオチド配列にターゲットヌクレオチド及び特定の人工ヌクレオチド配列を挿入し、ターゲットヌクレオチドの一部配列と特定の人工ヌクレオチドの一部配列に結合できるプローブを設計し、陽性対照群により検査対象群が汚染されて現れる偽陽性を高い正確度と特異度で判断できる。
分子診断は、DNA、RNAを含む生体指標物質を検出するか、または分析する分野で、1985年、Cetus Corporation(Chiron)のMullisによって開発された試験管で核酸を増幅できる技術であるPolymerase Chain Reaction(PCR)を利用し始め、人をはじめとする感染菌誘電体地図の完成などの遺伝子解析が容易になり、分子診断領域が飛躍的に発展した。分子レベルでの正確な診断を可能にする様々な分子診断検査技術の発展は、迅速かつ正確な診断と診断機器の小型化を可能にし、パーソナライズされた診断と治療の基盤を提供している。
特に標的DNAまたはRNAを定性及び定量分析が可能なリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(Real-Time PCR)は、qPCR(quantitative polymerase chain reaction)とも呼ばれるが、遺伝子分析技法の中で強力でありながら高感度で分析が可能な方法である。特にリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(Real-Time PCR)は、分子診断においてGolden Standardとして位置づけられており、遺伝子発現の定量分析やジェノタイピング、SNP分析、Pathogenの探知、新薬開発過程の評価、RNAiの測定など様々な分野で活用が可能である。
従来のポリメラーゼ連鎖反応(conventional PCR)の場合には、分子試料の複製及び増幅過程と当該分子試料の定性的分析過程が分離して行われたが、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(Real-Time PCR)の場合には、その名称にも示されているように、複製及び増幅過程が行われる中でもリアルタイムで定量分析が可能であるという長所がある。
しかし、PCRは敏感かつ迅速な検査法の1つであるが、このような敏感性のために偽陽性の問題がよく発生することがある。このような偽陽性の原因としては、以前に増幅されたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅産物による汚染や検体からの遺伝物質の抽出及び精製などの過程で発生する交差汚染、及び診断実験の際に必須的に一緒に行われる陽性対照群による交差汚染が最も問題視されている。陽性対照群は、診断結果の信頼性を確保するため、診断実験に使用されているPCRの全体の構成物(PCR Master Mix、Primers、Dual probed Dyeなど)が正常に機能するかどうか検証する目的で、検査対象群とともに行われる。陽性対照群には、合成されたターゲットヌクレオチド配列を含むオリゴマーまたはプラスミドを一般に103copies以上を添加して、実験ごとに陽性結果を示さなければならない。
実際にポリメラーゼ連鎖反応の進行時に検査対象群は、実験者のミスまたは以前の実験で汚染された実験器具や実験室の空気などを介して陽性対照群に添加される合成されたターゲットヌクレオチド配列を含むオリゴマーまたはプラスミドに(以下、陽性対照群とは、合成されたターゲットヌクレオチド配列を含むオリゴマーまたはプラスミドを意味する)よって汚染されることがあり、検査対象群にターゲットヌクレオチド配列が存在しない場合でも陽性と現れるなど、偽陽性の問題が大きい。
本発明者らは、検査対象群の汚染による偽陽性の有無を確認できる方法を研究していたところ、偽陽性判断のため、陽性対照群に添加される合成されたターゲットヌクレオチド配列を含むオリゴマーまたはプラスミドを「ターゲットヌクレオチド配列」内に「特定の人工ヌクレオチド配列」が挿入されるデザインで作製し、「ターゲットヌクレオチド配列」の一部と「特定の人工ヌクレオチド配列」の一部に同時に結合できるプローブを用いて高い正確度と特異度で偽陽性判断が可能であることを確認し、本発明を完成した。
前記「ターゲットヌクレオチド配列」の一部と「特定の人工ヌクレオチド配列」に同時に結合できるプローブを用いたことは、各診断目的に特異的に偽陽性を判断できるようにすることにより、特異的でない偽陽性判断方法によるさらに他の偽陽性と判断されることを防止するためである。
本発明は、陽性対照群と検査対象群のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)進行時に現れ得る陽性対照群による検査対象群の交差汚染の有無を判断し、検査結果が偽陽性であるか否かを迅速かつ正確に判断できる方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列を含む陽性対照群、前記ターゲットヌクレオチドの配列に結合する第1のプローブ、及び前記ターゲットヌクレオチドの一部配列及び特定の人工ヌクレオチドの一部配列に結合する第2のプローブを含む偽陽性判断用組成物を提供する。
本発明の一実施例によれば、偽陽性の判断時、前記ターゲットヌクレオチド配列に特異的なプライマーセットが使用されてもよい。特に陽性対照群の製造時、ターゲットヌクレオチド配列内に特定の人工ヌクレオチドを挿入する場合、特定の人工ヌクレオチドを検出するためのプライマーを別途使用しなくてもよい。
本発明において、前記「プローブ」は、第1のプローブ及び第2のプローブを含み、より多くのプローブを含んでもよい。本発明のプローブは、本発明が属する技術者が通常使用できるプローブを用いてもよい。本発明の好ましい一実施例によれば、前記第1のプローブが結合するターゲットヌクレオチドの配列は、前記第2のプローブが結合するターゲットヌクレオチドの配列の一部と相補的であってもよい。
本発明の一実施例によれば、前記陽性対照群の特定の人工ヌクレオチド配列は、ターゲットヌクレオチド配列の内部に挿入されてもよく、または、ターゲットヌクレオチド配列と独立して位置してもよい。前述したように、特定の人工ヌクレオチド配列がターゲットヌクレオチド配列内に挿入される場合、プライマーの使用を減らすことができる。
本発明において前記陽性対照群は、ヌクレオチドからなり、一本鎖または二本鎖の遺伝子を使用してもよく、その種類は制限されるものではないが、好ましくは、プラスミドやオリゴヌクレオチドである。
前記特定の人工ヌクレオチドの配列は、3~50mer、3~30mer、31~50mer、20~40merまたは5~20merの長さを持ってもよく、好ましくは、15~35merの長さを持つ。
ターゲットヌクレオチドの一部配列及び特定の人工ヌクレオチドの一部配列に結合するプローブ(第2のプローブ)は、特定の人工ヌクレオチド配列の半分程度の長さに結合してもよい。
一実施例において、前記第2のプローブが結合する特定の人工ヌクレオチドの一部配列の長さは、5~30mer、5~25mer、5~23merまたは10~20merであるか、好ましくは、5~20merであってもよい。
本発明の他の実施例によれば、1つの実験で検出しようとするターゲットヌクレオチド配列が複数の場合、特定の人工ヌクレオチド、及び1つのターゲットヌクレオチドに結合できる第2のプローブを設計し、ターゲットヌクレオチドによる選択的な偽陽性判断も可能である。
本発明は、さらにa.ターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列を含む陽性対照群の試料を製造する段階、b.検体から誘電体を得た後、検査対象群試料に製造する段階、c.前記陽性対照群及び検査対象群試料のそれぞれに(i)ターゲットヌクレオチドの配列に結合する第1のプローブ、(ii)前記ターゲットヌクレオチドの一部配列及び特定の人工ヌクレオチドの一部配列に結合する第2のプローブ及び(iii)プライマーセットを添加する段階、d.前記c.段階の後、陽性対照群及び検査対象群試料それぞれをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)させる段階、及びe.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)結果検査対象群において第1のプローブに対応する信号のみが発生する場合、真陽性と判断する段階を含む、偽陽性判断方法を提供する。
本発明の一実施例によれば、前記偽陽性判断方法には、前記検査対象群試料において、第1のプローブ及び第2のプローブのそれぞれに相応する信号が発生する場合、偽陽性と判断し、第1のプローブ及び第2のプローブに相応する信号が発生しない場合、陰性と判断する段階をさらに含んでもよい。
本発明の偽陽性判断方法には、前記偽陽性判断用組成物が使用されてもよい。
さらに他の実施例によれば、ターゲットヌクレオチドと特定の人工ヌクレオチドは、互いに異なるプラスミドまたはオリゴヌクレオチドに存在してもよい。
本発明によれば、陽性対照群による汚染の有無を容易かつ正確に高い特異度をもって把握することができ、検査対照群PCRで偽陽性を確認するための別途のプライマーを使用せず、検査対照群PCR反応性に影響を与えずに偽陽性を確認できるという長所がある。
また、特定の人工ヌクレオチド配列とターゲットヌクレオチド配列に同時に結合するプローブを使用することにより、ターゲット配列の診断に特異的に偽陽性を判断できるという大きな長所がある。
特に、1つ以上のヌクレオチドをターゲットヌクレオチドとしてPCRを行う場合、第2のプローブが結合できるターゲットヌクレオチド配列を特定し、当該ターゲットヌクレオチド配列が存在するか、陽性対照群によって汚染されているか否かを他のターゲットヌクレオチドと区分して知ることができるといる利点がある。
本発明によれば、特定の人工ヌクレオチドの配列は、3~50mer、3~30mer、31~50mer、20~40merまたは5~20mer、好ましくは、15~35merの長さを持つので、配列が長くなることによって発生する非特異的検出の問題を解消することができ、ターゲットヌクレオチド及び特定の人工ヌクレオチドと同時に結合する第2のプローブを使用して偽陽性判断の特異性を高めることができる。
本発明の一実施例によれば、ターゲットヌクレオチド配列の中間に特定の人工ヌクレオチドが挿入され、特定の人工ヌクレオチドに対する別途のプライマーがなくても特定の人工ヌクレオチドの認識が可能なので、プライマーの過剰な使用を防止することができ、プライマー間のダイマー形成などによって発生するノイズを除去しうる。
本発明は、特定の人工ヌクレオチドとターゲットヌクレオチドの配列に同時に結合するプローブを提供し、偽陽性判断の正確度を高めることができる。
本発明は、さらに特定の人工ヌクレオチド及びターゲットヌクレオチドに結合する第2のプローブを用いて、ターゲットヌクレオチドを含む陽性対照群による汚染のみを特異的に検出できるという利点がある。
図1は、特定の人工ヌクレオチドの存在有無によるプローブの結合するかどうかを示すPCR模式図である。 図2は、互いに異なるターゲットヌクレオチド配列が複数存在する陽性対照群のPCR模式図である。 図3は、特定の人工ヌクレオチドの存在有無による陽性判断の有無を確認したイメージである。 図4は、本発明の一実験例によって製造された陽性対照群、プローブ、ターゲットヌクレオチド及びプライマーの遺伝子配列を示す。 図5は、本発明の一実施例によって製造された鋳型Aと第2のSプローブ及び第2のOプローブそれぞれの結合関係を示す模式図である。 図6は、本発明の一実施例によって製造された鋳型Bと第2のSプローブ及び第2のOプローブそれぞれの結合関係を示す模式図である。 図7は、本発明の一実施例によってS遺伝子をターゲットヌクレオチドとしたとき、S遺伝子のヌクレオチド配列、及び特定の人工ヌクレオチド配列に結合する第2のプローブ(第2のSプローブ)を使用してS遺伝子のヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列を含む陽性対照群(鋳型A)による汚染を確認した結果である。図7を参照すると、陽性対照群(鋳型A)に高い特異度を持つ第2のSプローブが発現(発光)したので、第2のSプローブを用いて陽性対照群(鋳型A)による汚染を検出できることが確認できる。 図8は、本発明の一実施例によってS遺伝子をターゲットヌクレオチドとしたとき、S遺伝子のヌクレオチド配列、及び特定の人工ヌクレオチド配列に結合する第2のプローブ(第2のSプローブ)を使用してS遺伝子のヌクレオチド配列を含まない遺伝子(鋳型B)による汚染の検出可否を示す結果である。図8を参照すると、当該実験の陽性対照群(鋳型A)のみに高い特異度を持つ第2のSプローブは、鋳型Bによる汚染にも発現(発光)せず、陽性対照群ではない遺伝子(鋳型B)による汚染が検出されないことが確認できる。 図9は、本発明の一実施例によって、ORF1ab遺伝子をターゲットヌクレオチドとしたとき、ORF1ab遺伝子のヌクレオチド配列、及び特定の人工ヌクレオチド配列に結合する第2のプローブ(第2のOプローブ)を使用してORF1ab遺伝子のヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列を含む陽性対照群(鋳型B)による汚染を確認した結果である。図9の陽性対照群(鋳型B)に高い特異度を持つ第2のOプローブ発現(発光)によって、陽性対照群(鋳型B)による汚染を検出できることが確認できる。 図10は、本発明の一実施例によって、ORF1ab遺伝子をターゲットヌクレオチドとしたとき、ORF1ab遺伝子のヌクレオチド配列、及び特定の人工ヌクレオチド配列に結合する第2のプローブ(第2のOプローブ)を使用してORF1ab遺伝子のヌクレオチド配列を含まない遺伝子(鋳型A)による汚染を確認した結果である。図10を参照すると、当該実験の陽性対照群(鋳型B)のみに高い特異度を持つ第2のOプローブは、鋳型Aによる汚染にも発現(発光)せず、陽性対照群ではない遺伝子(鋳型A)による汚染は検出されないことが確認できる。 図11は、従来の発明のように偽陽性判断プローブとターゲットヌクレオチドの結合が要求されない場合、同じ配列を持つ一種の偽陽性判断プローブは、特定の人工ヌクレオチドの存在有無のみに依存して発現(発光)するので、陽性対照群による偽陽性判断時に目的としない他の遺伝子配列による判定エラーを発生させることができることを示す模式図である。
以下、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。本発明の利点及び特徴、それらを達成する後述の実施例を参照すれば明確になるだろう。しかし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる形態で具現されてもよく、単に本実施例は、本発明が完全になるようにし、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書の全体にわたって同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
他の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に共通して理解される意味で使用されてもよい。また、一般的に使用される予め定義されている用語は、特に明確に定義されていない限り、理想的または過度に解釈されない。本明細書において使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明が制限されるものではない。本明細書において、単数形は、文句で特に言及しない限り、複数形も含む。
本明細書において「ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)」とは、Polymerase Chain Reactionとも呼ばれ、耐熱性DNAポリメラーゼを用いて特定の遺伝子を分析または遺伝子を操作(Genetic Engineering)可能なレベルに増幅する方法である。一般に、ポリメラーゼ連鎖反応は、温度cyclingを通じて、増幅部位の両末端に該当する塩基配列を持つプライマーが増幅対象DNAに結合し、重合され、再び離れる過程を繰り返しながら特定部位のDNAを幾何級数的に合成する過程をいう。
本明細書において「リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)」は、Real-Time PCRとも呼ばれ、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅産物をリアルタイムでモニタリングする解析方法で、従来のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法では測定しにくい正確な定量が可能である。リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、ヌクレオチド発現解析などの定量分析だけでなく、病原菌感染診断などの定性分析にも多様に用いられてもよい。リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、PCR増幅産物の量を蛍光を用いて検出する。
Dual-Labeled Probeを用いたリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、PCR増幅のための一対のプライマー(すなわち、フォワードオリゴヌクレオチドプライマー及びリバースオリゴヌクレオチドプライマー)が使用されてもよく、Dual-Labeled Probeが検出プローブとして使用されてもよい。前記検出プローブは、フォワードプライマー結合部位とリバースプライマー結合部位の間のどこかに標的鋳型DNAのセンスまたはアンチセンス鎖にハイブリダイゼーション(hybridization)される一本鎖オリゴヌクレオチドである。アニーリング段階の間、オリゴヌクレオチド検出プローブは、一本鎖鋳型にアニーリングされる。増幅が発生することによってプローブは、DNAポリメラーゼの5-プライムエキソヌクレアーゼ活性によって切断されて分解される。したがって、特異的鋳型配列の増幅が発生することによって検出プローブは、幾何級数的な量に分解される。リアルタイムPCRの検出プローブは、一般にレポーター(レポーター蛍光染料または蛍光物質(reporter)ともいう)及び消光剤(クエンチャー(quencher)ともいう)から構成される。一般的に蛍光団は、オリゴヌクレオチドの5-プライム端部またはその近くに付着され、消光剤は、オリゴヌクレオチドの3-プライム端部またはその近くに付着される。例えば、Dual-Labeled Probeの5’末端にはレポーターが、3’末端には蛍光を吸収する消光剤が結合しており、アニーリングが発生すると、消光剤により発現された蛍光が吸収されるが、続く伸長(Extension)過程でTaq DNA polymeraseの5’*?*エキソヌクレアーゼの作用によって5’に付着していた蛍光団が検出プローブから離れて蛍光を発現する。この蛍光量を測定すると、ターゲットヌクレオチドの増幅量を測定しうる。すなわち、より多くのターゲットヌクレオチドの増幅が発生すると、より多くのオリゴヌクレオチド検出プローブが切断され、より多くの蛍光団及び消光剤が放出され、結果として蛍光団/消光剤対が分離されることにより、蛍光性発光振幅が増加する。これにより、特定のプローブが相補的な塩基配列に結合したことが分かり、当該塩基配列が存在することが分かる。
本発明において、消光剤(Quencher)として使用される物質は、BlackHole Quencher(BHQ1、BHQ2、BHQ3)、Blackberry Quencher(BBQ650)、Dabcyl and Eclipes quencherなどが多く用いられるが、これに限定されず、FRETを通じて蛍光体の蛍光を抑制できるすべての物質が該当する。また、前記レポーターとして400nm~800nmの間の蛍光を発する蛍光体(fluorophore)を使用してもよく、FAM、HEX、TET、JOE、CY3、CY5、CAL Flour560、CAL Flour610、ATTO565 NHS-ester、ROX NHS TexasRed NHS-ester及びYakima Yellowなどの蛍光体が主に用いられるが、これに限定されるものではない。
本明細書において「オリゴヌクレオチド」とは、一般的に実験室で生物学及び遺伝体学、生化学、分子生物学的研究や実質的に遺伝子検査のために合成した短鎖DNAまたはRNA分子をいう。
本明細書において「プラスミド」とは、細菌の細胞内に複製されて独自に増殖できる染色体以外のDNA分子を意味する。
本明細書において「ターゲットヌクレオチド配列」とは、検出しようとするヌクレオチド配列を意味し、「特定の人工ヌクレオチド配列」とは、任意の特定のヌクレオチド配列を意味する。本明細書において特定の人工ヌクレオチド配列は、ターゲットヌクレオチド配列とは異なる遺伝子配列を持つ。
本明細書において「検査対象群」とは、検出しようとするターゲットヌクレオチド配列の存在有無を確認するために検体から得た遺伝子を意味し、「陽性対照群」とは、前記「ターゲットヌクレオチド配列」が存在する合成された遺伝子を意味する。
本明細書において「陽性」とは、検査対象群にターゲットヌクレオチド配列が存在することを意味し、「偽陽性」とは、ターゲットヌクレオチド配列が存在しなくても陽性と判定されることを意味する。
本明細書において「汚染」とは、「陽性対照群」のヌクレオチド配列が空気中または実験者または実験道具などを介して「検査対象群」に流入することを意味する。この場合、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の結果、「検査対象群」にターゲットヌクレオチド配列が存在しない場合でもターゲットヌクレオチド配列が存在することが分かるが、これを「偽陽性」という。
本明細書において遺伝子配列の位置を表現するとき、「独立して」とは、遺伝子配列が混合(配列間挿入)されず、固有の遺伝子配列を維持したまま存在することを意味する。
以下、実施例を通じて本発明を具体的に説明する。
実施例1.特定の人工ヌクレオチド配列及びターゲットヌクレオチド配列を含む陽性対照群、ターゲットヌクレオチドに結合する遺伝子配列が第1のプローブと部分的に相補的である第2のプローブを用いた偽陽性判断
本発明の一実施例によれば、偽陽性判断用組成物は、ターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列を含む陽性対照群、前記ターゲットヌクレオチド配列の特異的部位に結合する第1のプローブ、前記ターゲットヌクレオチドの一部配列及び特定の人工ヌクレオチド配列に同時に結合する第2のプローブを含んでもよく、さらにターゲットヌクレオチド配列に特異的なプライマーセットを含んでもよい。
この場合、陽性対照群は、二本鎖または一本鎖から構成されてもよく、好ましくは、オリゴヌクレオチドまたはプラスミド形態であってもよい。
前記陽性対照群の「特定の人工ヌクレオチド配列」は、「ターゲットヌクレオチド配列」の内部に挿入されてもよく、または独立して存在してもよい。
前記ターゲットヌクレオチド配列の特異的部位に結合する第1のプローブ、及び前記ターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列に結合する第2のプローブ、それぞれが結合するターゲットヌクレオチド配列は、部分的に互いに相補的な配列であってもよい。
実施例1の模式図は、図1の通りである。図1を参照すると、ターゲットヌクレオチド配列の内部に特定の人工ヌクレオチド配列が挿入される場合、本発明による第2のプローブは、ターゲットヌクレオチドの一部配列及び特定の人工ヌクレオチドの一部配列に同時に結合してもよい。前記第2のプローブは、ターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列が存在する場合、鋳型鎖に結合してもよい。一方、特定の人工ヌクレオチド配列が鋳型鎖に存在しない場合、第2のプローブは、鋳型鎖に結合できない。
図2は、ターゲットヌクレオチド配列が複数の陽性対照群のプラスミド構成を模式化したものである。図2を参照すると、ターゲットヌクレオチドA配列の内部に特定の人工ヌクレオチド配列が挿入されてもよい。ターゲットヌクレオチドが複数の場合、各ヌクレオチドに結合可能なプライマーとプローブを使用してもよく、このとき、特定の人工ヌクレオチドは、ターゲットヌクレオチド(A)の配列内に挿入されるので、別途のプライマーがなくても反応して特定の人工ヌクレオチドに対する認識が可能である。
実施例2.陽性対照群内の特定の人工ヌクレオチド配列及びターゲットヌクレオチド配列を含む陽性対照群、ターゲットヌクレオチドに結合する遺伝子配列が第1のプローブとは異なる第2のプローブを用いた偽陽性判断
前記例示1と全体的な構成は同じであるが、前記第2のプローブが結合するターゲットヌクレオチドの配列が第1のプローブと重ならず、異なっていてもよい。
[実験例1]
1-1.特定の人工ヌクレオチドを含む陽性対照群の製造
特定の人工ヌクレオチドの存在有無による偽陽性判断可否を確認するため、プラスミド内のターゲットヌクレオチドA、B、C、D(内部対照群ヌクレオチド)を挿入した。このとき、ターゲットヌクレオチドA配列の中間には、特定の人工ヌクレオチドを挿入した。
1-2.特定の人工ヌクレオチドを含まない陽性対照群の製造
プラスミド内に特定の人工ヌクレオチドを挿入せず、その他は実験例1-1と同じ条件で陽性対照群を製造した。
実験例1-1及び1-2で用いた遺伝子配列は、下記表1の通りであり、製造時に使用された試料の割合は、下記表2の通りである。
前記実験例1-1及び1-2によって製造された陽性対照群は、下記表3の条件でPCRを行った。
前記PCRの結果は、図3の通りである。図3を参照すると、実験例1-1及び1-2のプラスミドは、ターゲットヌクレオチドであるA、B、C、D(内部対照群)をすべて含んでいることが分かる。しかし、特定の人工ヌクレオチドが発現する実験例1-1の陽性対照群とは異なり、実験例1-2の陽性対照群は、特定の人工ヌクレオチドが発現しないことが分かる。これによれば、特定の人工ヌクレオチドの存在有無により陽性対照群による検体の汚染の有無を確認できる。
[実験例2]
目的としない他の遺伝子(例えば、ターゲットヌクレオチド配列を含まない遺伝子)による偽陽性判断用プローブ(第2のプローブ)が発現(発光)する場合、陽性対照群による汚染の有無の判断を明確にすることができない。
例えば、ターゲットヌクレオチド配列がSの場合、陽性対照群として鋳型A(配列Sに特定の人工ヌクレオチド配列が挿入)を使用し、プローブとして第1のプローブ(ターゲットヌクレオチドに結合)及び第2のプローブ(特定の人工ヌクレオチド配列にのみ結合)を使用してもよい。しかし、以前の実験で鋳型B(orf1ab遺伝子配列に特定の人工ヌクレオチド配列が挿入)を陽性対照群として使用し、第2のプローブを同一に使用した場合、鋳型Bによる汚染時にも第2のプローブによる発現(発光)が現れるので、以前の実験(鋳型B)による汚染であるか、現在の実験での陽性対照群(鋳型A)による偽陽性であるか否かを確認できないという問題点がある。
一方、本発明は、特定の人工ヌクレオチドに結合する第2のプローブがターゲット遺伝子の一部配列にも結合できることを特徴とする。本発明において第2のプローブは、当該実験でのターゲットヌクレオチドと結合が要求されるので、当該実験でのターゲットヌクレオチド配列のない遺伝子とは第2のプローブが結合しないため、ただ現在の実験での陽性対照群による偽陽性のみを選択的に判断することができ、偽陽性判断の正確度が高い。
2-1.オリゴヌクレオチドの製造
本実験のPCR対象として鋳型遺伝子(A、B)を準備した。鋳型Aは、S遺伝子の配列及び特定の人工ヌクレオチドの配列を含み、S遺伝子の配列は、S(F)、S(R)、S probe(FAM)で表される遺伝子の配列を含む。本実験において鋳型Aの特定の人工ヌクレオチドの配列は、ACGAGACCTACTGであり、鋳型Bの特定の人工ヌクレオチド配列は、ACGAGACCTACTGGTである。
鋳型Bは、Orf1ab遺伝子の配列及び特定の人工ヌクレオチドの配列を含み、Orf1ab遺伝子の配列は、Orf1ab(F)、orf1ab(R)、orf1ab-probe(HEX)で表される遺伝子の配列を含む。
実験例2で使用される第2のプローブは、S遺伝子の一部配列を含む第2のSプローブ、Orf1ab遺伝子の一部配列を含む第2のOプローブである。
本実験に使用された遺伝子配列は、図4のように製造した。
2-2.ターゲットヌクレオチドがS遺伝子の場合、偽陽性の判断
2-2-1.陽性対照群(鋳型A)による汚染時に第2のSプローブを用いた偽陽性の判断
陽性対照群(positive control)として鋳型A(ターゲットヌクレオチド配列S及び特定の人工ヌクレオチド配列を含む)を使用した場合、S遺伝子の一部配列と結合する第2のプローブ(第2のSプローブ)を用いて陽性対照群による汚染の有無を確認できる。
実験例2-2-1では、鋳型A(陽性対照群)による汚染時、第2のプローブ(第2のSプローブ)の発現(発光)の有無を確認した。前記実施例2-2によって製造された鋳型A及び第2のSプローブを下記表4のように混合した後、混合した試料を下記表5のような手順でPCRを行った。
実験2-2-1の結果は、図7の通りである。図7を参照すると、本実験に使用した第2のプローブは、S遺伝子(ターゲットヌクレオチド配列)の一部と結合する第2のSプローブであるため、第1のプローブ、第2のプローブによる2つのピーク(peak)がすべて検出される。これにより、ターゲットヌクレオチド(S遺伝子)が存在し(第1のプローブによるpeak)、陽性対照群による偽陽性である(第2のプローブによるpeak)ことが分かる。
すなわち、ターゲットヌクレオチドがS遺伝子の場合、陽性対照群としてS遺伝子に特定の人工ヌクレオチド配列が挿入された鋳型Aを使用してもよい。このとき、第2のSプローブ(S遺伝子及び特定の人工ヌクレオチド配列に結合)の発現(発光)を確認してターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列の存在有無を確認できるので、陽性対照群による偽陽性であることが判断できる。
2-2-2.陽性対照群でない遺伝子(鋳型B)による汚染時、第2のSプローブの発現(発光)有無の確認
ターゲットヌクレオチド配列がS遺伝子の場合、ターゲットヌクレオチド配列を含まない鋳型Bによる汚染時にも第2のプローブが発現(発光)すると、陽性対照群による偽陽性判断の妨げとなる。
本実験では、鋳型Bによる汚染時、ターゲットヌクレオチド配列(S遺伝子)との結合が要求される第2のプローブ(第2のSプローブ)が発現(発光)するか否かを確認するため、前記実施例2-2によって製造した鋳型B及び第2のプローブを下記表6のように混合した後、混合した試料を前記表5と同じ手順でPCRを行った。
実験2-2-2の結果は、図8の通りである。図8を参照すると、実験に使用した第2のSプローブは、S遺伝子(*orf1ab遺伝子ではない)配列との結合が要求され、鋳型Bには第2のSプローブが結合できる配列が存在せず、第2のSプローブは、検出されない。
本実験によると、ターゲットヌクレオチド(遺伝子S)配列が存在しない鋳型Bによる汚染時、第2のSプローブは、発現(発光)しない。
すなわち、実験例2-2-1及び2-2-2を参照すると、偽陽性判断用プローブ(第2のプローブ)の発現(発光)は、ターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチドの両方が存在することを意味するので、第2のプローブを使用して陽性対照群(鋳型A)による偽陽性のみを判別できるものである。
2-3.ターゲットヌクレオチドOrf1ab遺伝子の場合、偽陽性の判断
2-3-1.陽性対照群(鋳型B)による汚染時、第2のOプローブを用いた偽陽性の判断
陽性対照群(positive control)として鋳型B(ターゲットヌクレオチド配列であるOrf1abの遺伝子配列及び特定の人工ヌクレオチド配列を含む)を使用した場合、Orf1ab遺伝子の一部配列と結合する第2のプローブ(第2のOプローブ)を用いて陽性対照群による汚染の有無を確認できる。
実験例2-3-1では、陽性対照群鋳型Bによる汚染時、第2のプローブ(第2のOプローブ)による発現(発光)の有無を確認した。
前記実施例2-2によって製造された鋳型B及び第2のOプローブを下記表7のように混合した後、混合した試料を下記表5と同じ手順でPCRを行った。
実験2-3-1の結果は、図9の通りである。図9を参照すると、本実験に使用した第2のプローブとして第2のOプローブ(ターゲットヌクレオチドであるOrf1ab遺伝子配列の一部と結合)を使用し、第1のプローブと第2のプローブによる二つのピーク(peak)がすべて検出される。これによって陽性対照群遺伝子(鋳型B)が存在し(第1のプローブpeak)、陽性対照群による偽陽性である(第2のプローブによるpeak)ことが分かる。
すなわち、ターゲットヌクレオチドOrf1ab遺伝子の場合、陽性対照群として鋳型B(ターゲットヌクレオチドOrf1ab配列に特定の人工ヌクレオチド配列を挿入)を使用してもよい。このとき、Orf1ab遺伝子の一部配列及び特定の人工ヌクレオチドの一部配列に結合する第2のOプローブの発現(発光)を確認し、ターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列の存在有無を確認できるので、陽性対照群による偽陽性であることが判断できる。
2-3-2.陽性対照群でない遺伝子(鋳型A)による汚染時、第2のOプローブの発現(発光)有無の確認
ターゲットヌクレオチドがOrf1ab遺伝子の場合、ターゲットヌクレオチド配列を含まない鋳型Aによる汚染時にも第2のプローブが発現すると、陽性対照群による偽陽性判断の妨げとなる。
本実験では、鋳型Aによる汚染時、ターゲットヌクレオチド配列(S遺伝子)を含む第2のプローブ(第2のOプローブ)が発現(発光)するか否かを確認するため、前記実施例2-2によって製造した鋳型A及び第2のOプローブを下記表8のように混合した後、混合した試料を前記表5と同じ手順でPCRを行った。
実験2-3-2の結果は、図10の通りである。図10を参照すると、実験に使用した第2のOプローブは、ORF1ab遺伝子(*S遺伝子ではない)配列の一部と結合が要求される。鋳型Aには、第2のOプローブが結合できるORF1ab遺伝子配列が存在せず、第2のOプローブは、検出されない。本実験によると、ターゲットヌクレオチド(ORF1ab遺伝子)配列が存在しない鋳型Aによる汚染時、第2のOプローブが発現(発光)しない。
もし第2のプローブがターゲットヌクレオチドの一部配列と結合しない場合(図11参照)、現在の実験(図11においてB kit使用)以前の実験(図11においてA kit使用)により実験道具などが汚染された場合でも、以前の実験の残留物(図11において鋳型A)により第2のプローブが発現(発光)するという問題点がある。この場合、ターゲット遺伝子配列が検査対象群に存在しなくても検査対象群、陰性対照群で偽陽性判断用プローブ(第2のプローブ)が発現(発光)するので、陽性対照群による偽陽性判断の妨げとなる。
すなわち、ターゲットヌクレオチド及び特定の人工ヌクレオチドと結合する偽陽性判断用プローブ(第2のプローブ)を用いる場合、設定された特定のターゲットヌクレオチドが存在しない場合、偽陽性検出用プローブ(第2のプローブ)は、検出されない。したがって、本発明を用いる場合、設定された特定のターゲットヌクレオチドを含む陽性対照群による汚染の有無のみを特異的に確認できる。
本発明によれば、ターゲットヌクレオチドが複数個ある場合でもターゲットヌクレオチドを特定し、当該ターゲットヌクレオチドのみの汚染判断が可能である。
本発明は、以上で説明したように、好ましい実施例及び実験例を挙げて図示して説明したが、前記実施例及び実験例に限定されず、本発明の目的から逸脱しない範囲内で当該発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者によって様々な変更と修正が可能だろう。

Claims (15)

  1. ターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列を含む陽性対照群と、
    前記ターゲットヌクレオチドの配列に結合する第1のプローブと、
    前記ターゲットヌクレオチドの一部配列及び特定の人工ヌクレオチドの一部配列に結合する第2のプローブと、
    を含む、偽陽性判断用組成物。
  2. 前記ターゲットヌクレオチド配列に特異的なプライマーセットをさらに含む、請求項1に記載の偽陽性判断用組成物。
  3. 前記第1のプローブが結合するターゲットヌクレオチドの配列は、前記第2のプローブが結合するターゲットヌクレオチドの配列の一部と相補的である、請求項1に記載の偽陽性判断用組成物。
  4. 前記陽性対照群の特定の人工ヌクレオチド配列は、ターゲットヌクレオチド配列の内部に挿入されたものである、請求項1に記載の偽陽性判断用組成物。
  5. 前記陽性対照群の特定の人工ヌクレオチド配列は、ターゲットヌクレオチド配列と独立して位置する、請求項1に記載の偽陽性判断用組成物。
  6. 前記陽性対照群は、ヌクレオチドから成り、プラスミドまたはオリゴヌクレオチドである、請求項1に記載の偽陽性判断用組成物。
  7. 前記特定の人工ヌクレオチド配列は、15~35merの長さを持ち、
    前記第2のプローブが結合する特定の人工ヌクレオチドの長さは、5~20merである、請求項1に記載の偽陽性判断用組成物。
  8. a.ターゲットヌクレオチド配列及び特定の人工ヌクレオチド配列を含む陽性対照群の試料を製造する段階と、
    b.検体から誘電体を得た後、検査対象群試料に製造する段階と、
    c.前記陽性対照群及び検査対象群試料のそれぞれに(i)ターゲットヌクレオチドの配列に結合する第1のプローブ、(ii)前記ターゲットヌクレオチドの一部配列及び特定の人工ヌクレオチドの一部配列に結合する第2のプローブ及び(iii)プライマーセットを添加する段階と、
    d.前記c.段階の後、陽性対照群及び検査対象群試料のそれぞれをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)させる段階と、
    e.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)結果検査対象群において第1のプローブに相応する信号のみが発生する場合、真陽性と判断する段階と、
    を含む、偽陽性判断方法。
  9. 前記検査対象群試料において第1のプローブ及び第2のプローブそれぞれに対応する信号が発生する場合、偽陽性と判断し、
    第1のプローブ及び第2のプローブに相応する信号が発生しない場合、陰性と判断する段階を含む、請求項8に記載の偽陽性判断方法。
  10. 前記b.段階のプライマーセットは、ターゲットヌクレオチド配列に特異的である、請求項8に記載の偽陽性判断方法。
  11. 前記c.段階の第1のプローブが結合するターゲットヌクレオチドの配列は、前記第2のプローブが結合するターゲットヌクレオチドの配列の一部と相補的である、請求項8に記載の偽陽性判断方法。
  12. 前記陽性対照群の特定の人工ヌクレオチド配列は、ターゲットヌクレオチド配列の内部に挿入されたものである、請求項8に記載の偽陽性判断方法。
  13. 前記陽性対照群の特定の人工ヌクレオチド配列は、ターゲットヌクレオチド配列と独立して位置する、請求項8に記載の偽陽性判断方法。
  14. 前記陽性対照群は、ヌクレオチドからなり、プラスミドまたはオリゴヌクレオチドである、請求項8に記載の偽陽性判断方法。
  15. 前記特定の人工ヌクレオチド配列は、15~35merの長さを持ち、
    前記第2のプローブが結合する特定の人工ヌクレオチドの長さは、5~20merである、請求項8に記載の偽陽性判断方法。
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