JP2023124157A - 全輪駆動車の制御装置 - Google Patents

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Yasuaki Kuroda
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Abstract

【課題】個体バラツキや経年劣化等に対して、トランスファクラッチの最低伝達トルクの適正化を図ることができ、駆動時に前後差回転が生じ、かつ、「入力トルク<従駆動輪伝達トルク」となるような走行状態(回転速度がより速い主駆動輪がマイナストルクになり得る走行状態)において、回転速度がより速い主駆動輪が過剰に(必要以上に)マイナストルクになることを抑制して、燃費の悪化やドライバビリティの悪化を抑制することが可能な全輪駆動車の制御装置を提供する。【解決手段】TCU70は、所定の学習条件が成立した場合に、トランスファクラッチ41の締結力を徐々に下げて後輪10RL、10RR(従駆動輪)に伝達されるトルクを徐々に下げて行き、前輪10FL、10FR(主駆動輪)に伝達されるトルクが負から正に変化するときの後輪伝達トルクを学習値として取得し、該学習値を用いて、トランスファクラッチ41の最低伝達トルクを補正する。【選択図】 図1

Description

本発明は、全輪駆動車の制御装置に関する。
従来から、全輪(四輪)にトルク(駆動力)を配分でき、悪路走破性や走行安定性に優れる全輪駆動(AWD)車(又は四輪駆動(4WD)車)が広く実用化されている。全輪駆動車として、例えば、エンジンなどのトルクが直接的に伝達される主駆動輪と、エンジンなどのトルクがトランスファクラッチを介して伝達される従駆動輪(副駆動輪)とを有し、トランスファクラッチの締結力を走行状態等に応じて制御することにより、従駆動輪側への駆動力配分を調節する、所謂トルクスプリット式の全輪駆動車が知られている(例えば、特許文献1参照)。
トルクスプリット式の全輪駆動車では、例えば、主駆動輪(例えば前輪)がスリップしたときに、主駆動輪と従駆動輪(例えば後輪)との差回転がなくなるように、トランスファクラッチの締結力が高められ、従駆動輪へのトルク配分が増大される。また、トルクスプリット式の全輪駆動車では、例えば、駆動時の応答性をよくするために、トランスファクラッチにプリチャージ圧(予圧)を常時かけておき、後輪伝達トルクがゼロとならないようにしたものが知られている。
特開平5-338456号公報
ところで、例えば、低車速、低トルクで旋回走行しているときには、内輪差により、「前輪回転速度>後輪回転速度」となる。また、タイヤの空気圧や軸重配分の影響により、直進中であっても、前輪回転速度の方が後輪回転速度よりも速くなることがあり得る。そのような走行状態において、「トランスファクラッチの入力トルク<トランスファクラッチの締結トルク(最低伝達トルク∝プリチャージ圧))」となる場合、「後輪伝達トルク=トランスファクラッチ締結トルク」となるために、より速い前輪側から後輪側にトルクが流れることにより、前輪がマイナストルクになる。
特に、プリチャージ圧(最低伝達トルク)は、個体バラツキ(例えば、クラッチプレート間のクリアランス、フェーシングの厚み、リターンスプリングのばね力、電磁ソレノイドの特性等)や経年劣化等のワーストケースを想定して、すなわち、下限品であっても後輪伝達トルクが0%にならないようにマージンをもって設定されているため、ワーストケース以外の流動品(ノミナル品)ではプリチャージ圧(最低伝達トルク)が過剰に(必要以上に)高くなることがある。そして、ドライブ時(駆動時)に前輪トルクが過剰に(必要以上に)マイナスになる(コーストトルクがかかる)ことにより、燃費の悪化やドライバビリティの悪化(例えば、ドライブ移行時のショック等)を招くおそれがある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、トルクスプリット式の全輪駆動車において、例えば個体バラツキや経年劣化等に対して、トランスファクラッチの最低伝達トルクの適正化を図ることができ、駆動時に前後差回転が生じ、かつ、「入力トルク<従駆動輪伝達トルク」となるような走行状態(回転速度がより速い主駆動輪がマイナストルクになり得る走行状態)において、回転速度がより速い主駆動輪が過剰に(必要以上に)マイナストルクになることを抑制して、燃費の悪化やドライバビリティの悪化(運転者に違和感を与えること)を抑制することが可能な全輪駆動車の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る全輪駆動車の制御装置は、締結力に応じて、従駆動輪に伝達されるトルクを調節するトランスファクラッチと、車両の運転状態に基づいて、トランスファクラッチの締結力を制御して、従駆動輪伝達トルクを調節するコントロールユニットとを備え、該コントロールユニットが、所定の学習条件が成立した場合に、従駆動輪伝達トルクを徐々に下げて行き、主駆動輪に伝達されるトルクが負から正に変化するときの従駆動輪伝達トルクを学習値として取得し、該学習値を用いて、トランスファクラッチの最低伝達トルクを補正することを特徴とする。
本発明によれば、トルクスプリット式の全輪駆動車において、例えば個体バラツキや経年劣化等に対して、トランスファクラッチの最低伝達トルクの適正化を図ることができ、駆動時に前後差回転が生じ、かつ、「入力トルク<従駆動輪伝達トルク」となるような走行状態(回転速度がより速い主駆動輪がマイナストルクになり得る走行状態)において、回転速度がより速い主駆動輪が過剰に(必要以上に)マイナストルクになることを抑制して、燃費の悪化やドライバビリティの悪化(運転者に違和感を与えること)を抑制することが可能となる。
実施形態に係る全輪駆動車の制御装置、及び該制御装置が搭載されたAWD車の全体構成を示すブロック図である。 実施形態に係る全輪駆動車の制御装置による最低伝達トルク適正化処理(学習制御)の処理手順を示すフローチャートである。 最低伝達トルクの学習方法を説明するための図である。 後輪最低伝達トルクマップの一例を示す図である。 後輪伝達トルクマップの一例を示す図である。 後輪伝達トルク勾配マップの一例を示す図である。 後輪伝達トルク補正係数マップの一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1を用いて、実施形態に係る全輪駆動車の制御装置1の構成について説明する。図1は、全輪駆動車の制御装置1、及び該制御装置1が搭載されたAWD(All Wheel Drive:全輪駆動)車4のパワートレイン及び駆動力伝達系の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るAWD車4は、無段変速機(CVT)30を搭載したトルクスプリット式AWD車である。特に、AWD車4は、FF(Front engine Front drive)ベースのトルクスプリット式AWD車である。
エンジン20は、どのような形式のものでもよいが、例えば水平対向型の筒内噴射式4気筒ガソリンエンジンである。エンジン20では、エアクリーナ(図示省略)から吸入された空気が、吸気管に設けられた電子制御式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」ともいう)85により絞られ、インテークマニホールドを通り、エンジン20に形成された各気筒に吸入される。ここで、エアクリーナから吸入された空気の量はエアフローメータにより検出される。さらに、スロットルバルブ85には、該スロットルバルブ85の開度を検出するスロットル開度センサ83が配設されている。各気筒には、燃料を噴射するインジェクタが取り付けられている。また、各気筒には混合気に点火する点火プラグ、及び該点火プラグに高電圧を印加するイグナイタ内蔵型コイルが取り付けられている。エンジン20の各気筒では、吸入された空気とインジェクタによって噴射された燃料との混合気が点火プラグにより点火されて燃焼する。燃焼後の排気ガスは排気管を通して排出される。
上述したエアフローメータ、スロットル開度センサ83に加え、エンジン20のカムシャフト近傍には、エンジン20の気筒判別を行うためのカム角センサ81が取り付けられている。また、エンジン20のクランクシャフト近傍には、クランクシャフトの位置を検出するクランク角センサ82が取り付けられている。これらのセンサは、後述するエンジン・コントロールユニット(以下「ECU」という)80に接続されている。また、ECU80には、アクセルペダルの踏み込み量すなわちアクセルペダルの開度を検出するアクセル開度センサ84、及びエンジン20の冷却水の温度を検出する水温センサ等の各種センサも接続されている。
エンジン20の出力軸(クランク軸)21には、クラッチ機能とトルク増幅機能を持つトルクコンバータ22、及び前後進切換機構31を介して、エンジン20からの駆動力を変換して出力する無段変速機30が接続されている。
トルクコンバータ22は、主として、ポンプインペラ23、タービンランナ24、及びステータ25から構成されている。出力軸21に接続されたポンプインペラ23がオイルの流れを生み出し、ポンプインペラ23に対向して配置されたタービンランナ24がオイルを介してエンジン20の動力を受けて出力軸を駆動する。両者の間に位置するステータ25は、タービンランナ24からの排出流(戻り)を整流し、ポンプインペラ23に還元することでトルク増幅作用を発生させる。
また、トルクコンバータ22は、入力と出力とを直結状態にするロックアップクラッチ26を有している。トルクコンバータ22は、ロックアップクラッチ26が締結されていないとき(非ロックアップ状態のとき)はエンジン20の駆動力をトルク増幅して無段変速機30に伝達し、ロックアップクラッチ26が締結されているとき(ロックアップ時)はエンジン20の駆動力を無段変速機30に直接伝達する。トルクコンバータ22を構成するタービンランナ24の回転数(タービン回転数)は、タービン回転センサ94により検出される。検出されたタービン回転数は、後述するトランスミッション・コントロールユニット(以下「TCU」という)70に出力される。
前後進切替機構31は、駆動輪の正転と逆転(AWD車4の前進と後進)とを切り替えるものである。前後進切替機構31は、主として、ダブルピニオン式の遊星歯車列(図示省略)、前進クラッチ及び後進ブレーキを備えている。前後進切替機構31では、前進クラッチ、及び後進ブレーキそれぞれの状態を制御することにより、エンジン駆動力の伝達経路を切り替えることが可能に構成されている。
無段変速機30は、前後進切替機構31を介してトルクコンバータ22のタービン軸(出力軸)と接続されるプライマリ軸32と、該プライマリ軸32と平行に配設されたセカンダリ軸37とを有している。プライマリ軸32には、プライマリプーリ34が設けられている。プライマリプーリ34は、プライマリ軸32に接合された固定プーリ34aと、該固定プーリ34aに対向して、プライマリ軸32の軸方向に摺動自在に装着された可動プーリ34bとを有し、それぞれのプーリ34a,34bのコーン面間隔、すなわちプーリ溝幅を変更できるように構成されている。一方、セカンダリ軸37には、セカンダリプーリ35が設けられている。セカンダリプーリ35は、セカンダリ軸37に接合された固定プーリ35aと、該固定プーリ35aに対向して、セカンダリ軸37の軸方向に摺動自在に装着された可動プーリ35bとを有し、プーリ溝幅を変更できるように構成されている。
プライマリプーリ34とセカンダリプーリ35との間には駆動力を伝達するチェーン36が掛け渡されている。プライマリプーリ34及びセカンダリプーリ35の溝幅を変化させて、各プーリ34,35に対するチェーン36の巻き付け径の比率(プーリ比)を変化させることにより、変速比が無段階に変更される。ここで、チェーン36のプライマリプーリ34に対する巻き付け径をRpとし、セカンダリプーリ35に対する巻き付け径をRsとすると、変速比iは、i=Rs/Rpで表される。よって、変速比iは、プライマリプーリ回転数Npをセカンダリプーリ回転数Nsで除算する(i=Np/Ns)ことにより求められる。
ここでプライマリプーリ34(可動プーリ34b)には油圧室34cが形成されている。一方、セカンダリプーリ35(可動プーリ35b)には油圧室35cが形成されている。プライマリプーリ34、セカンダリプーリ35それぞれの溝幅は、プライマリプーリ34の油圧室34cに導入されるプライマリ油圧と、セカンダリプーリ35の油圧室35cに導入されるセカンダリ油圧とを調節することにより設定・変更される。
無段変速機30のセカンダリ軸37は、一対のギヤ(リダクションドライブギヤ、リダクションドリブンギヤ)からなるリダクションギヤ38を介して、カウンタ軸39につながれており、無段変速機30で変換された駆動力は、リダクションギヤ38を介して、カウンタ軸39に伝達される。カウンタ軸39は、一対のギヤ(カウンタドライブギヤ、カウンタドリブンギヤ)からなるカウンタギヤ40を介して、フロントドライブシャフト43につながれている。カウンタ軸39に伝達された駆動力は、カウンタギヤ40、及び、フロントドライブシャフト43を介してフロントディファレンシャル(以下「フロントデフ」ともいう)44に伝達される。フロントデフ44は、例えば、ベベルギヤ式の差動装置である。フロントデフ44からの駆動力は、左前輪ドライブシャフト45Lを介して左前輪10FLに伝達されるとともに、右前輪ドライブシャフト45Rを介して右前輪10FRに伝達される。
一方、上述したカウンタ軸39上のカウンタギヤ40(カウンタドライブギヤ)の後段には、締結力に応じてリヤディファレンシャル47(後輪10RL、10RR)に伝達される駆動力を調節するトランスファクラッチ41が介装されている。トランスファクラッチ41は、AWD車4の運転状態(例えば車速やエンジントルク、操舵角等)に応じて締結力(すなわち後輪10RL,10RRへのトルク分配率)が制御される。よって、カウンタ軸39に伝達された駆動力は、トランスファクラッチ41の締結力に応じて分配され、後輪10RL,10RR側にも伝達される。
より具体的には、カウンタ軸39の後端は、一対のギヤ(トランスファドライブギヤ、トランスファドリブンギヤ)からなるトランスファギヤ42を介して、車両後方へ延在するプロペラシャフト46とつながれている。よって、カウンタ軸39に伝達され、トランスファクラッチ41によって調節(分配)された駆動力は、トランスファギヤ42(トランスファドリブンギヤ)から、プロペラシャフト46を介してリヤディファレンシャル47に伝達される。
リヤディファレンシャル47には左後輪ドライブシャフト48L及び右後輪ドライブシャフト48Rが接続されている。リヤディファレンシャル47からの駆動力は、左後輪ドライブシャフト48Lを介して左後輪10RLに伝達されるとともに、右後輪ドライブシャフト48Rを介して右後輪10RRに伝達される。
上述したようにパワートレインの駆動力伝達系が構成されることにより、例えば、セレクトレバーがDレンジに操作された場合には、エンジン駆動力が無段変速機30のプライマリ軸32に入力される。無段変速機30により変換された駆動力は、セカンダリ軸37から出力され、リダクションギヤ38、カウンタ軸39、カウンタギヤ40を介してフロントドライブシャフト43に伝達される。そして、フロントディファレンシャル44によって駆動力が左右に分配され、左右の前輪10FL,10FR(特許請求の範囲に記載の主駆動輪に相当)に伝達される。
一方、カウンタ軸39に伝達された駆動力の一部は、トランスファクラッチ41、及びトランスファギヤ42を介してプロペラシャフト46に伝達される。ここで、トランスファクラッチ41に所定のクラッチトルクが付与されると、そのクラッチトルクに応じて分配された駆動力がプロペラシャフト46に出力される。そして、リヤディファレンシャル47を介して駆動力が後輪10RL,10RR(特許請求の範囲に記載の従駆動輪に相当)にも伝達される。
各車輪10FR~10RR(以下、すべての車輪10FR~19RRを総称して車輪10ということもある)それぞれには、車輪10FR~10RRを制動するブレーキ11FR~11RR(以下、すべてのブレーキ11FR~11RRを総称してブレーキ11ということもある)が取り付けられている。また、各車輪10FR~10RRそれぞれには、車輪回転速度(角速度)を検出する車輪速センサ12FR~12RR(以下、すべての車輪速センサ12FR~12RRを総称して車輪速センサ12ということもある)が取り付けられている。
本実施形態では、ブレーキ11として、ディスクブレーキを採用した。ブレーキ11は、AWD車4の車輪10に取り付けられたブレーキディスクと、ブレーキパッド及びホイールシリンダを内蔵したブレーキキャリパを有して構成されている。ブレーキ時(制動時)には、油圧によりブレーキパッドがブレーキディスクに押圧され、摩擦力によってブレーキディスクと連結されている車輪10が制動される。なお、本実施形態で用いられているブレーキ10は、ディスクブレーキであるが、摩擦材をドラムの内周面に押し付けて制動するドラムブレーキ等を用いてもよい。
車輪速度センサ12は、車輪10とともに回転するロータ(ギヤロータ、又は磁気ロータ)による磁界の変化を検出する非接触型センサであり、例えば、ロータ回転をホール素子やMR素子で検出する半導体方式が好適に用いられる。
また、このAWD車4には、例えば、オーバースピードでコーナーに侵入した際や、急激なハンドル操作などによって車両姿勢(挙動)が乱れた際に、横滑りを防ぎ、優れた走行安定性を確保するVDCコントロールユニット(以下「VDCU」という)50が搭載されている。なお、詳細は後述する。
無段変速機30を変速させるための油圧、すなわち、上述したプライマリ油圧及びセカンダリ油圧は、バルブボディ(コントロールバルブ)60によってコントロールされる。バルブボディ60は、スプールバルブと該スプールバルブを動かすソレノイドバルブ(電磁バルブ)を用いてバルブボディ60内に形成された油路を開閉することで、オイルポンプ62から吐出された油圧を調節して、プライマリプーリ34の油圧室34c及びセカンダリプーリ35の油圧室35cに供給する。同様に、バルブボディ60は、スプールバルブと該スプールバルブを動かすソレノイドバルブ(電磁バルブ)61を用いてバルブボディ60内に形成された油路を開閉することで、オイルポンプ62から吐出された油圧を調節して、トランスファクラッチ41等の各クラッチを締結・解放するための油圧を供給する。ここで、トランスファクラッチ41に供給する油圧を調節するソレノイドバルブ61としては、例えば、印加電圧のデューティ比に応じて駆動量を制御できるデューティソレノイドなどが用いられる。
無段変速機30の変速制御は、TCU70によって実行される。すなわち、TCU70は、上述したバルブボディ60を構成するソレノイドバルブ(電磁バルブ)の駆動を制御することにより、プライマリプーリ34の油圧室34c及びセカンダリプーリ35の油圧室35cに供給する油圧を調節して、無段変速機30の変速比を変更する。同様に、TCU70は、上述したバルブボディ60を構成するソレノイドバルブ61の駆動を制御することにより、トランスファクラッチ41に供給する油圧を調節して、後輪10RL,10RRへ伝達される駆動力の分配比率を調節する。
上述したように、無段変速機30の変速制御及びトランスファクラッチ41の締結・解放制御(駆動力配分制御)などはTCU70によって実行される。ここで、TCU70には、例えばCAN(Controller Area Network)100を介して、エンジン20を総合的に制御するECU80、及び、VDCU50等と相互に通信可能に接続されている。
TCU70、ECU80、及びVDCU50は、それぞれ、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するEEPROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、バッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。
ECU80では、カム角センサ81の出力から気筒が判別され、クランク角センサ82の出力によって検出されたクランクシャフトの回転位置の変化からエンジン回転数が求められる。また、ECU80では、上述した各種センサから入力される検出信号に基づいて、吸入空気量、アクセルペダル開度、混合気の空燃比、及び水温等の各種情報が取得される。そして、ECU80は、取得したこれらの各種情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、並びにスロットルバルブ85等の各種デバイスを制御することによりエンジン20を総合的に制御する。
また、ECU80は、CAN100を介して、エンジン水温(冷却水温度)、アクセルペダル開度、エンジン回転数、及び、エンジン軸トルク等の各種情報をTCU70に送信する。
VDCU50には、4つの車輪速センサ12FL~12RR、操舵角センサ16、前後加速度(前後G)センサ55、横加速度(横G)センサ56、及びブレーキスイッチ57などが接続されている。車輪速センサ12FL~12RRは、上述したように、車輪10FL~10RRの中心に取り付けられた歯車の回転を磁気ピックアップ等によって検出することにより、車輪10FL~10RRの回転状態を検出する。前後加速度センサ55は、AWD車4に作用する前後方向の加速度(以下、単に「加速度」ともいう)を検出し、横加速度センサ56は、AWD車4に作用する横方向の加速度を検出する。また、操舵角センサ16は、ピニオンシャフトの回転角を検出することにより、操舵輪である前輪10FL,10FRの転舵角(すなわちステアリングホイール15の操舵角)を検出する。
VDCU50は、ブレーキペダルの操作量(踏み込み量)に応じてブレーキアクチュエータを駆動して車両を制動するとともに、車両挙動を各種センサ(例えば車輪速センサ12、操舵角センサ16、加速度センサ55,56、ヨーレートセンサ等)により検知し、自動加圧によるブレーキ制御とエンジン20のトルク制御により、横滑りを抑制し、旋回時の車両安定性を確保する。すなわち、VDCU50は、例えば、オーバースピードでコーナーに侵入した際や、急激なハンドル操作などによって車両姿勢(挙動)が乱れた際に、横滑りを防ぎ、優れた走行安定性を確保する。より具体的には、VDCU50は、車両姿勢(挙動)等を上記センサ等によって検知し、オーバーステアと判断するとコーナー外側の前輪10FL,10FRにブレーキをかけ、逆にアンダーステアと判断した場合は、エンジンパワーを落とすとともにコーナー内側の後輪10RL,10RRにブレーキをかける等のコントロールを、運転状況に応じて自動的に制御する。なお、VDCU50は、上記VDC(横滑り防止)機能に加えて、ABS(アンチロックブレーキ)機能や、TCS(トラクションコントロール)機能も有している。
VDCU50は、検出した各車輪10の車輪速(角速度)、操舵角、前後加速度、横加速度、及び制動情報(ブレーキング情報)等を、CAN100を介してTCU70に送信する。
TCU70には、上述したタービン回転センサ94に加えて、無段変速機30の油温を検出する油温センサ91、セカンダリ軸(出力軸)37の回転数を検出する出力軸回転センサ92、シフトレバーの選択位置を検出するレンジスイッチ93等が接続されている。
また、上述したように、TCU70は、CAN100を介して、VDCU50から、各車輪10の車輪速(角速度)、操舵角、前後加速度、横加速度、及び制動情報(ブレーキング情報)等を受信するとともに、ECU80から、エンジン水温(冷却水温度)、アクセルペダル開度、エンジン回転数、及びエンジン軸トルク(出力トルク)等の情報を受信する。
TCU70は、変速マップに従い、AWD車4の運転状態(例えばアクセル開度及び車速等)に応じて自動で変速比を無段階に変速する。なお、変速マップはTCU70内のEEPROM等に格納されている。
また、TCU70は、上述した各種センサ等から取得した各種情報に基づいて、トランスファクラッチ制御(駆動力配分制御)を実行する。すなわち、TCU70は、AWD車4の運転状態(例えば、入力トルク、車速、操舵角、操舵速度等)に基づいて、ソレノイドバルブ61を駆動してトランスファクラッチ41に供給する油圧を調節し、トランスファクラッチ41の締結力を制御して、後輪伝達トルク(後輪10RL,10RRへの駆動力分配率)をリアルタイムに調節する。すなわち、TCU70は、特許請求の範囲に記載のコントロールユニットに相当する。
より詳細には、TCU70のEEPROM等には、例えば、入力トルク(Nm)と車速(km/h)と後輪伝達トルク(Nm)との関係を定めたマップ(後輪伝達トルクマップ)、車速(km/h)とステアリングホイール15の操舵角(deg)と後輪伝達トルク勾配(Nm/10sec)との関係を定めたマップ(後輪伝達トルク勾配マップ)、及び、車速(km/h)とステアリングホイール15の操舵速度(deg/sec)と後輪伝達トルク補正係数との関係を定めたマップ(後輪伝達トルク補正係数マップ)が記憶されている。
ここで、後輪伝達トルクマップの一例を図5に示す。また、後輪伝達トルク勾配マップの一例を図6に示す。また、後輪伝達トルク補正係数マップの一例を図7に示す。
図5において、横軸(行)は車速(km/h)であり、縦軸(列)は入力トルク(Nm)である。後輪伝達トルクマップでは、車速と入力トルクとの組み合わせ(格子点)毎に後輪伝達トルク(Nm)が与えられている。そして、車速と入力トルクとに基づいてこの後輪伝達トルクマップが検索されることにより後輪伝達トルクが取得される。なお、「トランスファクラッチ41の入力トルク=無段変速機30の入力トルク×トルクコンバータ22のトルク比×変速比×リダクションギヤ比」である。
図6において、横軸(行)は操舵角(deg)であり、縦軸(列)は車速(km/h)である。後輪伝達トルク勾配マップでは、操舵角と車速との組み合わせ(格子点)毎に後輪伝達トルク勾配(Nm/10sec)が与えられている。そして、操舵角と車速とに基づいてこの後輪伝達トルク勾配マップが検索されることにより後輪伝達トルク勾配が取得される。
図7において、横軸(行)は操舵角速度(deg/sec)であり、縦軸(列)は車速(km/h)である。後輪伝達トルク補正係数マップでは、操舵角速度と車速との組み合わせ(格子点)毎に後輪伝達トルク補正係数が与えられている。そして、操舵角速度と車速とに基づいてこの後輪伝達トルク補正係数マップが検索されることにより後輪伝達トルク補正係数が取得される。
そして、TCU70は、取得した後輪伝達トルク、後輪伝達トルク勾配、及び、後輪伝達トルク補正係数に基づいて、目標後輪伝達トルクを設定する。そして、目標後輪伝達トルクに応じて、上述したように、ソレノイドバルブ61を駆動してトランスファクラッチ41に供給する油圧を調節し、トランスファクラッチ41の締結力を制御して、後輪伝達トルクを調節する。
特に、TCU70は、個体バラツキや経年劣化等に対して、トランスファクラッチ41の最低伝達トルクの適正化を図り、駆動時に前後差回転が生じ、かつ、「入力トルク<後輪伝達トルク」となるような走行状態(回転速度がより速い前輪10FL、10FRがマイナストルクになり得る走行状態)において、回転速度がより速い前輪10FL、10FRが過剰に(必要以上に)マイナストルクになることを抑制して、燃費の悪化やドライバビリティの悪化を抑制する機能を有している。TCU70では、EEPROM等に記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより当該機能が実現される。
TCU70は、所定の学習条件が成立した場合に、図3に示されるように、トランスファクラッチ41の締結力を徐々に下げて後輪伝達トルクを徐々に下げて行く。すなわち、最低伝達トルクの初期値よりも下げて行く。なお、図3は、最低伝達トルクの学習方法を説明するための図である。図3の横軸は時刻であり、縦軸は、上段から、車速(km/h)、トルク(入力トルク、前輪側トルク、後輪側トルク)(Nm)、前輪軸の角速度(rad/s)、目標(指示)伝達トルク(Nm)である。
その際に、比較的安定した条件下で学習を行うため、TCU70は、アクセル開度が所定開度以上であり(アクセルペダルが踏まれており)、車速の変化が所定の範囲内であり(略一定車速であり)、かつ、ステアリングホイール15の操舵角が所定の範囲内である(略直進であると判断できる)場合に、所定の学習条件が成立したと判断する。また、その際に、車速条件として、初期最低圧以下の伝達トルクでR/L走行(ロード/ロード走行:一定負荷での定常走行)ができる車速であることを含む。
次に、TCU70は、前輪10FL、10FRに伝達されるトルク(前輪伝達トルク)が負から正(0Nm以上)に変化する(逆転する)ときの後輪伝達トルク(トランスファクラッチ41の締結力)を学習値として取得する。
その際に、TCU70は、前輪10FL、10FRの車輪速(角速度)の変動(変曲点:図3の上から3段目のグラフ中の円内を参照)に基づいて、前輪10FL、10FRに伝達されるトルク(前輪伝達トルク)が負から正(0Nm以上)に変化したか(逆転したか)否かを判定する。
そして、TCU70は、取得した学習値を用いて、トランスファクラッチ41の最低伝達トルクを補正する。ここで、TCU70のEEPROM等には、例えば、車速(km/h)と後輪最低伝達トルク(Nm)との関係を定めたマップ(後輪最低伝達トルクマップ)が記憶されている。後輪最低伝達トルクマップの一例を図4に示す。図4において、横軸(行)は車速(km/h)である。後輪最低伝達トルクマップでは、車速(格子点)毎に後輪最低伝達トルク(Nm)が与えられている。そして、車速に基づいてこの後輪最低伝達トルクマップが検索されることにより最低伝達トルクが取得される。
TCU70は、後輪最低伝達トルクマップから取得した最低伝達トルクのデフォルト値(初期設定値)Trと学習値Tr’との比である学習補正係数C(=Tr/Tr’)を求め、学習補正係数Cとして記憶する。そして、その後、TCU70は、最低伝達トルクのデフォルト値(初期設定値)を、学習補正係数Cで除算して、目標最低伝達トルクを算出する(図3の上から4段目のグラフを参照)。なお、その際に、安全マージンを考慮することが好ましい。また、学習補正値を、最低伝達トルクのデフォルト値(初期設定値)Trと学習値Tr’との差分(減算項)として記憶する構成としてもよい。
なお、TCU70は、所定の下限値まで後輪伝達トルク(トランスファクラッチ41の締結力)を下げたとしても、前輪伝達トルクが負から正(0Nm以上)に変化しない(逆転しない)場合には、学習(学習値の取得)を中止する。なお、所定の下限値は、例えば、車種毎の上限品の諸元値等に基づいて設定することが好ましい。
TCU70は、個体バラツキに対応するため、例えば、工場出荷時に上記学習を実行する(すなわち、個体バラツキを学習して補正する)。加えて、TCU70は、経年劣化(経時変化)に対応するため、定期的に繰り返して学習を実行し、定期的に学習値を取得することが好ましい。
さらに、TCU70は、油温に応じて(油温を考慮して)最低伝達トルクを補正してもよい。例えば、TCU70は、学習時の油温を取得して該油温と学習値(補正値)との関係を求め、その後、補正時の油温に応じて、最低伝達トルクの補正値を補正するようにしてもよい。
次に、図2を参照しつつ、全輪駆動車の制御装置1の動作について説明する。図2は、全輪駆動車の制御装置1による最低伝達トルク適正化処理(学習制御)の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、主としてTCU70において、所定のタイミングで繰り返して実行される。
D(ドライブ)レンジで走行中(ステップS100)に、ステップS102では、所定の学習条件が成立したか否かについての判断が行われる(図3の時刻t1参照)。ここで、所定の学習条件が成立した場合には、ステップS104に処理が移行する。一方、所定の学習条件が成立していないときには、本処理から一旦抜ける。なお、所定の学習条件については上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
ステップS104では、学習処理が開始(実行)される。そして、トランスファクラッチ41の締結力(油圧)が徐々に下げられ、後輪伝達トルクが徐々に下げられる(図3の時刻t1~t2参照)。
次に、ステップS106では、後輪伝達トルク(トランスファクラッチ41の締結力)が、所定の下限値まで下げられたか否か(所定の下限値に達したか否か)についての判断が行われる。ここで、後輪伝達トルクが所定の下限値まで下げられた(所定の下限値に達した)場合には、ステップS108において、学習(学習値の取得)が中止される。そして、その後、本処理から抜ける。一方、後輪伝達トルクが所定の下限値まで下げられていない(所定の下限値に達していない)ときには、ステップS110に処理が移行する。
ステップS110では、前輪10FL、10FRに伝達されるトルク(前輪伝達トルク)が負から正(0Nm以上)に変化したか否か(逆転したか否か)についての判断が行われる。ここで、前輪10FL、10FRに伝達されるトルクが負から正に変化した場合には、ステップS112に処理が移行する。一方、前輪10FL、10FRに伝達されるトルクが負から正に変化していないときには、ステップS104に処理が移行し、前輪10FL、10FRに伝達されるトルクが負から正に変化するまで、上述したステップS104~S110の処理が繰り返して実行される。なお、前輪10FL、10FRに伝達されるトルクが負から正に変化したか否かの判定方法については、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
ステップS112では、前輪10FL、10FRに伝達されるトルク(前輪伝達トルク)が負から正(0Nm以上)に変化したときの後輪伝達トルク(トランスファクラッチ41の締結力)が学習値として取得される(図3の時刻t2参照)。
そして、ステップS114では、ステップS112において取得された学習値を用いて、トランスファクラッチ41の最低伝達トルクが補正される(図3の時刻t2~参照)。なお、トランスファクラッチ41の最低伝達トルクの補正方法については、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。そして、その後、本処理から抜ける。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、所定の学習条件が成立した場合に、後輪伝達トルクが徐々に下げられ、前輪伝達トルクが負から正に変化するときの後輪伝達トルクが学習値として取得され、該学習値を用いて、トランスファクラッチ41の最低伝達トルクが補正される。そのため、トランスファクラッチ41の最低伝達トルクの適正化を図ることができる。その結果、駆動時に前後差回転が生じ、かつ、「入力トルク<後輪伝達トルク」となるような走行状態(回転速度がより速い前輪10FL、10FRがマイナストルクになり得る走行状態)において、回転速度がより速い前輪10FL、10FRが過剰に(必要以上に)マイナストルクになることを抑制して、燃費の悪化やドライバビリティの悪化(運転者に違和感を与えること)を抑制することが可能となる。
本実施形態によれば、アクセル開度が所定開度以上であり、車速の変化が所定の範囲内であり、かつ、ステアリングホイール15の操舵角が所定の範囲内である場合に、所定の学習条件が成立したと判断される。そのため、比較的安定した走行状態を選んで、トランスファクラッチ41の最低伝達トルクの学習を実行することができる。
本実施形態によれば、前輪10FL、10FRの車輪速(角速度)の変動(変曲点)に基づいて、前輪伝達トルクが負から正に変化したか否かが判定される。そのため、前輪伝達トルクが負から正に変化したか否かを的確に検知(判定)することができる
本実施形態によれば、所定の下限値まで後輪伝達トルクを下げたとしても、前輪伝達トルクが負から正に変化しない場合には、学習(学習値の取得)が中止される。そのため、誤った学習(誤った学習値が取得されること)を防止することができる。
本実施形態によれば、定期的に繰り返して学習が実行され、定期的に学習値が取得される。そのため、個体バラツキに加えて、個別の経年劣化(経時変化)にも対応することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上述した学習条件等は例示であり、要件等に応じて、任意に変更してもよい。
また、上記実施形態では、トランスファクラッチ41の制御をTCU70によって行ったが、TCU70から独立した専用のAWDコントローラによって制御する構成としてもよい。さらに、システム構成は、上記実施形態(すなわち、各ECUをCAN100で接続した構成)には限られない。
上記実施形態では、本発明を、エンジン20を駆動力源として用いるAWD車4に適用した場合を例にして説明したが、本発明は、例えば、エンジンと電動モータとを駆動力源とする全輪駆動のハイブリッド車(AWD-HEV)や、電動モータのみを駆動力源とする全輪駆動の電気自動車(AWD-BEV)等にも適用することができる。
また、上述した駆動力伝達系の構成(例えばギヤや軸等の配置等)は一例であり、上記実施形態には限られない。さらに、上記実施形態では、油圧を調節するソレノイドバルブ61として、デューティソレノイドを用いたが、デューティソレノイドに代えて、例えばリニアソレノイドなどを用いることもできる。
1 全輪駆動車の制御装置
4 AWD車
10FL,10FR 全輪(車輪)
10RL,10RR 後輪(車輪)
11FL,11FR,11RL,11RR ブレーキ
12FL,12FR,12RL,12RR 車輪速センサ
15 ステアリングホイール
16 操舵角センサ
20 エンジン
22 トルクコンバータ
24 タービンランナ
26 ロックアップクラッチ
30 無段変速機
31 前後進切替機構
32 プライマリ軸
34 プライマリプーリ
35 セカンダリプーリ
36 チェーン
37 セカンダリ軸
38 リダクションギヤ
41 トランスファクラッチ
50 VDCU
60 コントロールバルブ(バルブボディ)
61 ソレノイドバルブ(デューティソレノイド)
70 TCU(コントロールユニット)
80 ECU
81 カム角センサ
82 クランク角センサ
83 スロットル開度センサ
84 アクセル開度センサ
85 電子制御式スロットルバルブ
91 油温センサ
92 出力軸回転センサ
93 レンジスイッチ
94 タービン回転センサ
100 CAN

Claims (5)

  1. 締結力に応じて、従駆動輪に伝達されるトルクを調節するトランスファクラッチと、
    車両の運転状態に基づいて、前記トランスファクラッチの締結力を制御して、従駆動輪伝達トルクを調節するコントロールユニットと、を備え、
    前記コントロールユニットは、所定の学習条件が成立した場合に、従駆動輪伝達トルクを徐々に下げて行き、主駆動輪に伝達されるトルクが負から正に変化するときの従駆動輪伝達トルクを学習値として取得し、該学習値を用いて、前記トランスファクラッチの最低伝達トルクを補正することを特徴とする全輪駆動車の制御装置。
  2. 前記コントロールユニットは、アクセル開度が所定開度以上であり、車速の変化が所定の範囲内であり、かつ、ステアリングホイールの操舵角が所定の範囲内である場合に、前記所定の学習条件が成立したと判断することを特徴とする請求項1に記載の全輪駆動車の制御装置。
  3. 前記コントロールユニットは、前記主駆動輪の車輪速の変動に基づいて、前記主駆動輪に伝達されるトルクが負から正に変化したか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の全輪駆動車の制御装置。
  4. 前記コントロールユニットは、所定の下限値まで従駆動輪伝達トルクを下げたとしても、前記主駆動輪に伝達されるトルクが負から正に変化しない場合には、前記学習値の取得を中止することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の全輪駆動車の制御装置。
  5. 前記コントロールユニットは、定期的に繰り返して学習を実行し、定期的に前記学習値を取得することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の全輪駆動車の制御装置。
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