JP2023102873A - フォークリフトの荷役装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フルフリーシリンダのショックレスの実現と、フルフリーシリンダの上昇時におけるリフトシリンダの作動防止の実現を可能とするフォークリフトの荷役装置の提供にある。【解決手段】フォークリフトの荷役装置において、フルフリーシリンダ37は、シリンダ本体38と、摺動可能なピストン39と、ピストン39に連結されるピストンロッド40と、第1作動油路を介して作動油が供給されるフルフリーシリンダ作動油室と、ショックレス用の作動油が貯留されるシリンダ空間43と、ピストンロッド40に形成され、絞り通路45を介して連通するロッド空間44と、を有し、第2作動油路への作動油の流通を切り換える切換弁62と、第1作動油路の圧力を検出する圧力センサ64と、切換弁62の開閉を制御するコントローラ61と、を有し、コントローラ61は、圧力センサ64が予め設定された閾値を超える圧力を検出するとき切換弁62を開弁する。【選択図】 図4

Description

この発明は、フォークリフトの荷役装置に関する。
フォークリフトは、フルフリー型の荷役装置を備える場合があり、フルフリー型の荷役装置は、左右一対のリフトシリンダと、フルフリーシリンダと、を有する。リフトシリンダはインナマストを昇降する油圧シリンダであり、フルフリーシリンダは、インナマストに対してフォークを備えたリフトブラケットを昇降させる油圧シリンダである(例えば、特許文献1を参照)。
この種の荷役装置は、リフトシリンダおよびフルフリーシリンダに作動油を給排するコントロールバルブと、コントロールバルブとフルフリーシリンダとを接続する油圧配管と、この油圧配管から分岐されて、リフトシリンダと接続される油圧配管と、を有する。インナマストおよびフォークが最下位置の状態からフォークを上昇させる場合、フルフリーシリンダが上昇し、フルフリーシリンダのロッドが完全に伸長してからリフトシリンダが伸長し始める。フルフリーシリンダのロッドが完全に伸長し、フルフリーシリンダのピストンがロッドガイドに当たるとショックが発生するが、特許文献1では、このショックを緩和するショックレス機構が採用されている。
フォークの上昇動作を行う場合には、フルフリーシリンダへ作動油が供給されることでピストンが上昇する。そして、ピストンがシリンダロッドガイドに近づくと、シリンダロッドガイドが作動油に当接する。そして、ピストンが上昇すると、空間部の作動油は、ロッドガイドとピストンとの間で圧縮される。これにより、圧縮された作動油は、連通径路を介して貯留部およびロッド内室側へ移動する。この際、作動油は連通径路の絞り部によって絞られるため、ピストンには作動油から一定の抵抗力が作用する。そして、ピストンはこの抵抗力を受けることで作動速度を低下させながら、ロッドガイドとの相対位置が変化していく。したがって、作動油が連通径路の絞り部によって絞られることで、シリンダロッドの伸び側ストロークエンドでのショックが軽減される。
特開2002-3199号公報
しかしながら、特許文献1では、空間部の作動油は、ロッドガイドとピストンとの間で圧縮されるので、空間部の作動油量が増大すると、フルフリーシリンダのピストンが十分に上昇しないときにリフトシリンダが上昇するという問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、フルフリーシリンダのショックレスの実現と、フルフリーシリンダの上昇時におけるリフトシリンダの作動防止の実現を可能とするフォークリフトの荷役装置の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、アウタマストと、前記アウタマストに対して昇降可能なインナマストと、前記インナマストに対して昇降可能なリフトブラケットと、前記インナマストに対して前記リフトブラケットを昇降させるフルフリーシリンダと、前記インナマストを前記アウタマストに対して昇降させるリフトシリンダと、作動油を汲み上げる作動油ポンプと、前記フルフリーシリンダおよび前記リフトシリンダへの作動油の給排を制御するコントロールバルブと、作動油を前記フルフリーシリンダへ通す第1作動油路と、前記第1作動油路から分岐され、作動油を前記リフトシリンダへ通す第2作動油路と、を有するフォークリフトの荷役装置において、前記フルフリーシリンダは、シリンダ本体と、前記シリンダ本体の内部で摺動可能なピストンと、前記ピストンに連結され、前記シリンダ本体に対して伸縮するピストンロッドと、前記第1作動油路を介して作動油が供給されるフルフリーシリンダ作動油室と、ショックレス用の作動油が貯留されるシリンダ空間と、前記ピストンロッドに形成され、絞り通路を介して連通するロッド空間と、を有し、前記第2作動油路への作動油の流通と遮断とを開閉により切り換える切換弁と、前記第1作動油路の圧力を検出する圧力センサと、前記切換弁の開閉を制御するコントローラと、を有し、前記コントローラは、前記圧力センサが予め設定された閾値を超える圧力を検出するとき前記切換弁を開弁することを特徴とする。
本発明では、リフトブラケットを上昇させるとき、フルフリーシリンダを伸長するようにコントロールバルブは第1作動油路を通じて作動油をフルフリーシリンダ作動油室に供給する。フルフリーシリンダの伸長がほぼ完了する前にシリンダ空間の作動油の圧力が増大し、シリンダ空間からロッド空間へ絞り通路を介して作動油が流出し、ショックが緩和される。第1作動油路の圧力が閾値を超えると、切換弁が閉状態から開状態に切り替えられ、リフトシリンダへの作動油の供給が可能となる。したがって、シリンダ室に作動油が増大した状態で、フルフリーシリンダが伸長しても、フルフリーシリンダの伸長がほぼ完了する前にリフトシリンダが伸長することはない。その結果、フルフリーシリンダのショックレスを実現するとともに、フルフリーシリンダの上昇停止付近以外のタイミングでのリフトシリンダの作動防止を実現することが可能となる。
また、上記のフォークリフトの荷役装置において、前記リフトブラケットの昇降を操作するリフトレバーと、前記リフトレバーの操作位置を検出するレバーセンサと、を備え、前記コントローラは、前記切換弁が開弁状態であって前記リフトレバーが上昇位置のとき、前記切換弁の開弁状態を保持する構成としてもよい。
この場合、フルフリーシリンダが完全に伸長してリフトシリンダが伸長するとき、切換弁は開弁状態である。切換弁が開弁状態であってリフトレバーが上昇位置のとき、第1作動油路の圧力が閾値未満となっても切換弁の開弁状態は維持される。その結果、リフトシリンダへの作動油の供給を継続することができ、リフトシリンダを安定して上昇させることができる。
本発明によれば、フルフリーシリンダのショックレスの実現と、フルフリーシリンダの上昇時におけるリフトシリンダの作動防止の実現を可能とするフォークリフトの荷役装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るフォークリフトの側面図である。 本発明の実施形態に係るフォークリフトの荷役装置を斜め前方から見た前方斜視図である。 本発明の荷役装置を模式的に示す説明図である。 本発明の荷役装置の油圧回路を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態に係るフォークリフトの荷役装置について図面を参照して説明する。本実施形態のフォークリフトの荷役装置は一連3段フルフリーマスト式のフォークリフトに適用した例である。なお、方向を特定する「前後」、「左右」および「上下」については、フォークリフトのオペレータが運転席の運転シートに着座して、フォークリフトの前進側を向いた状態を基準として示す。
図1に示すように、フォークリフト10は、車体11の前部に荷役装置12を備えている。車体11の中央付近には運転席13が設けられている。車体11の前部には前輪としての駆動輪14が設けられ、車体11の後部には後輪としての操舵輪15が設けられている。車体11の後部にはカウンタウエイト16が備えられており、カウンタウエイト16は車両重量の調整と車体11における重量バランスを図るためのものである。本実施形態のフォークリフト10はエンジンフォークリフトである。
車体11には、運転席13の上部を覆うヘッドガード17が設けられている。車体11と荷役装置12との間には、作動油により作動するティルトシリンダ18が設置されている。荷役装置12はティルトシリンダ18の作動により荷役装置12の下端部を支点として前後方向に傾動する。
図2に示すように、荷役装置12は、アウタマスト19、ミドルマスト20およびインナマスト21を有するマスト22を備えている。左右一対のアウタマスト19には、アウタマスト19の内側にて昇降可能な左右一対のミドルマスト20が備えられている。ミドルマスト20には、ミドルマスト20の内側にて昇降可能なインナマスト21が備えられている。荷役装置12は、インナマスト21に沿って昇降するリフトブラケット23を備えており、リフトブラケット23は各種アタッチメントの着脱を可能とする。
アウタマスト19の上端はアッパービーム24によって連結されている。アウタマスト19の下部はロアビーム(図示せず)によって連結されている。ミドルマスト20の上端はアッパービーム25により連結されている。ミドルマスト20の下部はボトムビーム(図示せず)によって連結されている。インナマスト21の上端はアッパービーム26によって連結されている。インナマスト21の下部は、ロアビーム27によって連結されている。図2に示すように、リフトブラケット23には、左右一対のフォーク28と、バックレスト29が備えられている。左右のフォーク28は荷を掬い上げて支持する。バックレスト29は、左右一対のフォーク28が支持する荷の後面を支持する。
図3に示すように、アウタマスト19の上部には、リフトチェーン30の一端が固定されている。ミドルマスト20の上部には、リフトチェーン30が掛装されるチェーンホイール31が設けられており、リフトチェーン30はチェーンホイール31に掛装され、リフトチェーン30の他端は、インナマスト21の下部に固定されている。アウタマスト19には作動油の給排により作動するリフトシリンダ32が設けられている。リフトシリンダ32の作動により、ミドルマスト20がアウタマスト19の内側にて昇降するほか、インナマスト21がミドルマスト20の内側にて昇降する。
図3に示すように、リフトシリンダ32は、シリンダ本体33と、シリンダ本体33の内部で摺動するピストン34と、ピストン34と連結され、シリンダ本体33に対して伸縮するピストンロッド35と、を備えている。シリンダ本体33におけるピストン34の下方には、リフトシリンダ作動油室としての作動油室36が形成されている。作動油室36に作動油が供給されることにより、ピストン34がシリンダ本体33を上昇し、ピストンロッド35が伸長する。作動油室36の作動油が排出されることにより、ピストン34がシリンダ本体33において下降され、ピストンロッド35が収縮する。ピストンロッド35の上端部は、ミドルマスト20のアッパービーム25と連結されている。
図3に示すように、インナマスト21のロアビーム27には、フルフリーシリンダ37が立設されている。フルフリーシリンダ37は、インナマスト21に対してリフトブラケット23を昇降させるための油圧シリンダである。図4に示すように、フルフリーシリンダ37は、シリンダ本体38と、シリンダ本体38の内部で摺動するピストン39と、ピストン39と連結され、シリンダ本体38に対して伸縮するピストンロッド40と、を備えている。シリンダ本体38におけるピストン39の下方には、フルフリーシリンダ作動油室としての作動油室41が形成されている。作動油室41の作動油が排出されることにより、ピストン39がシリンダ本体38を下降し、ピストンロッド40が収縮する。作動油室41の受圧面積は、リフトシリンダ32の作動油室36よりも小さく設定されている。
図4に示すように、フルフリーシリンダ37には、ピストン39が上昇を停止するときに、衝撃を生じないようにするショックレス機構42が備えられている。シリンダ本体38におけるピストン39の上方には、ピストンロッド40とシリンダ本体38との間にシリンダ空間43が形成されている。シリンダ空間43には一定量のショックレス用の作動油が貯留されている。ピストンロッド40には、ロッド空間44と、シリンダ空間43とロッド空間44とを連通する絞り通路45が設けられている。つまり、ショックレス機構42は、シリンダ空間43と、ロッド空間44および絞り通路45を有する。ロッド空間44と作動油室41は逆止弁49を備えた連通路48が形成されている。したがって、ロッド空間44の作動油の圧力が一定圧以上となると、ロッド空間44から作動油室41へ作動油が戻される。
フルフリーシリンダ37のピストンロッド40が上昇する場合、ピストン39が完全に上昇する前に、シリンダ空間43の作動油がピストン39によって加圧される。このため、作動油が絞り通路45を通じてロッド空間44へ流れる。絞り通路45を流れる作動油は絞られているので、ピストン39の上昇速度は低下し、上昇停止時の衝撃が緩和される。なお、シリンダ空間43の作動油が絞り通路45を通じてロッド空間44へ流れる状態では、フルフリーシリンダ37の保持圧は、フルフリーシリンダ37が受ける負荷圧と、絞り通路45を流れることによる圧損との和となる。負荷圧は、フォーク28を備えたリフトブラケット23の重量に基づくものであり、フォーク28が荷を支持している場合は荷の重量も加算されて増大する。
図2に示すように、ピストンロッド40の上端部には、左右一対のチェーンホイール46が備えられている。チェーンホイール46には、インナマスト21とリフトブラケット23を連結するリフトチェーン47が掛装される。リフトチェーン47の一端は、シリンダ本体38の上部に連結され、リフトチェーン47の他端は、リフトブラケット23の下部に連結される。したがって、フルフリーシリンダ37のピストンロッド40が上昇するとき、インナマスト21およびミドルマスト20が上昇することなく、リフトブラケット23が上昇する。
次に、荷役装置12が有する油圧回路50について説明する。図4に示すように、油圧回路50には、作動油を貯留する作動油タンク51と、作動油タンク51から作動油を汲み上げる作動油ポンプ52と、作動油ポンプ52が汲み上げた作動油を分配するコントロールバルブ53が設けられている。作動油タンク51と作動油ポンプ52とを接続する第1配管54と、作動油ポンプ52とコントロールバルブ53とを接続する第2配管55と、が設けられている。コントロールバルブ53とフルフリーシリンダ37の作動油室41とを接続する第3配管56が設けられている。また、第3配管56から分岐され、左右一対のリフトシリンダ32の作動油室36に接続される第2作動油路としての第4配管57が設けられている。さらに、コントロールバルブ53から作動油タンク51へ作動油を戻すための第5配管58が設けられている。
コントロールバルブ53は、リフトブラケット23の昇降を操作するリフトレバー59の操作と連動して切り替えられる機械式のコントロールバルブであり、リフトシリンダ32およびフルフリーシリンダ37に対して作動油を給排する。リフトレバー59は運転席13に備えられており、リフトレバー59は後傾することで上昇位置となり、前傾することで下降位置となる。リフトレバー59の上昇位置と下降位置との間に中間位置が設定されており、中間位置はリフトブラケット23が昇降されない位置である。リフトレバー59の操作位置を検出するレバーセンサ60が設けられている。レバーセンサ60は、コントローラ61と接続されている。
コントローラ61は、フォークリフト10の各部を制御し、図示はされないが、コントローラ61はCPUと、RAMおよび等からなる記憶部と、を備えている。コントローラ61は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)を備えていてもよい。コントローラ61は、コンピュータプログラムにしたがって動作する1つ以上のプロセッサ、ASIC等の1つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、それらの組み合わせを含む回路として構成し得る。記憶部は、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部には、フォークリフト10を制御するための種々のプログラムが記憶されている。記憶部、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆるものを含む。
本実施形態では、第4配管57に切換弁62が設けられている。切換弁62はソレノイドのスプール(図示せず)を有しており、ソレノイドの励磁により第4配管57における作動油をリフトシリンダ32に供給できるように開位置となり、消磁されることにより閉位置となる。つまり、切換弁62は、第2作動油路としての第4配管57への作動油の流通と遮断とを開閉により切り換える。閉位置では逆止弁63が位置するので、リフトシリンダ32からコントロールバルブ53へ向かう作動油は切換弁62を通ることが可能である。切換弁62の開閉の切り換えはコントローラ61により行われる。切換弁62は、励磁されない常態では閉位置である。
第3配管56には、第3配管56の油圧を検出する圧力センサ64が設けられている。圧力センサ64はコントローラ61と接続されており、圧力センサ64により検出された油圧はコントローラ61に伝達される。圧力センサ64が検出する油圧は、切換弁62が閉状態である場合には、フルフリーシリンダ37がリフトブラケット23から受ける荷重と比例する。
ところで、本実施形態では、フルフリーシリンダ37のシリンダ空間43に一定量以上のショックレス用の作動油が貯留されている。そして、フルフリーシリンダ37が伸長の途中でリフトシリンダ32の伸長が開始される現象を防止するように、コントローラ61は切換弁62の制御を行う。コントローラ61には、第3配管56における油圧の閾値が予め設定されている。閾値は、ピストン39がシリンダ空間43の作動油を加圧する状態ではフルフリーシリンダ37の保持圧に基づいて設定されている。フルフリーシリンダ37の保持圧は、フルフリーシリンダ37が受ける負荷圧と、作動油が絞り通路45を流れることで生じる圧損との和である。したがって、閾値は、少なくともフルフリーシリンダ37の負荷圧を超える圧力である。
圧力センサ64の検出値が閾値を超えることは、ピストン39がシリンダ空間43の作動油を加圧して保持圧が上昇し、ピストン39の上昇が完了に近づいていることを意味する。リフトブラケット23を上昇させるとき、コントローラ61は、圧力センサ64の検出値が閾値を超えると、切換弁62を閉位置から開位置に切り換えるように、切換弁62を制御する。
コントローラ61は、閾値を超えたことによって切換弁62が開位置に切り換えられた状態では、レバーセンサ60がリフトレバー59の上昇位置を示すとき、圧力センサ64の検出値が閾値以下となっても、切換弁62の開弁状態を維持する制御を行う。切換弁62の開弁状態を維持する制御を行うことで、リフトシリンダ32への作動油の流入開始に伴うフルフリーシリンダ37の圧力変動が生じても、リフトシリンダ32への作動油の供給を維持される。一方、レバーセンサ60がリフトレバー59の上昇位置以外を示すとき、コントローラ61は、圧力センサ64の検出値が閾値以下になると、切換弁62を閉弁状態に切り換える制御を行う。
次に、本実施形態の荷役装置12の作用について説明する。フォーク28が最下位置にある状態から最上位置へ上昇させる場合について説明する。フォーク28を上昇させる場合、フォークリフト10のオペレータはリフトレバー59を上昇位置に切り換える。リフトレバー59の上昇位置への切り換えにより、コントロールバルブ53がフルフリーシリンダ37への作動油の供給が可能となる。また、コントローラ61は作動油ポンプ52を作動する。このとき、切換弁62は閉弁状態である。
オペレータのリフトレバー59の操作により、作動油ポンプ52により汲み上げられた作動油がコントロールバルブ53を通じてフルフリーシリンダ37の作動油室41に供給される。作動油の作動油室41への供給により、ピストン39が上昇してピストンロッド40が伸長する。ピストンロッド40の伸長により、フォーク28を備えるリフトブラケット23はインナマスト21に対して上昇する。このとき、フルフリーシリンダ37の保持圧は、リフトブラケット23、フォーク28およびバックレスト29の重量により受ける負荷圧であり、フォーク28が荷を支持している場合には荷の重量が加わる。フルフリーシリンダ37の保持圧は、圧力センサ64が検出する第3配管56の油圧に基づいて求められる。
ピストン39が上昇してシリンダ本体38の上部と接近すると、シリンダ空間43における作動油がピストン39によって加圧される。シリンダ空間43の作動油は、ピストン39に加圧されることにより、絞り通路45を通りロッド空間44へ流入する。絞り通路45を作動油が通過することによる圧損は、ピストン39の上昇速度を低下させる。このため、ピストン39がシリンダ本体38と当接して、ピストン39の上昇が停止しても衝撃が緩和される。一方、シリンダ空間43の作動油がピストン39により加圧されることで、絞り通路45を作動油が通過し、フルフリーシリンダ37の保持圧が上昇する。
ピストン39が、シリンダ空間43の作動油を加圧が継続されると、フルフリーシリンダ37の保持圧が閾値を超える。フルフリーシリンダ37の保持圧が閾値を超えると、コントローラ61は、切換弁62を閉弁状態から開弁状態に切り換える。このとき、フォーク28はインナマスト21に対して最上位置に近づいた位置となる。切換弁62が開弁状態に切り換えられることにより、コントロールバルブ53からの作動油はリフトシリンダ32の作動油室36に供給され、リフトシリンダ32のピストン34が上昇し、ピストンロッド35が伸長する。ピストンロッド35の伸長により、ミドルマスト20がアウタマスト19に対して上昇し、ミドルマスト20の上昇に伴ってインナマスト21がミドルマスト20に対して上昇する。
リフトシリンダ32が伸長している状態、つまり、オペレータがリフトレバー59を上昇位置に維持している状態では、フルフリーシリンダ37の保持圧が閾値以下となっても、コントローラ61は切換弁62の開弁状態を維持する制御を行う。なお、ピストン34がシリンダ本体33の上部と当接して、ピストンロッド35の伸長が停止したとき、ミドルマスト20がアウタマスト19に対して最も上昇し、インナマスト21がミドルマスト20に対して最も上昇した状態となる。したがって、フォーク28は最上位置に位置する状態となる。
ところで、フルフリーシリンダ37のシリンダ空間43における作動油が一定量よりも増大する場合がある。作動油の増大は、フルフリーシリンダ37が備えるシール部材(図示せず)の機能低下による作動油の漏洩等を原因とするものである。例えば、切換弁62を備えない荷役装置の場合では、シリンダ空間43の作動油量が増大すると、ピストン39の上昇が完了する直前ではなく、ピストン39が十分に上昇しないうちにフルフリーシリンダ37の保持圧がリフトシリンダ32の保持圧よりも大きくなる。このため、リフトシリンダ32へ作動油が供給される。そこで、本実施形態では、ピストン39が上昇する途中でリフトシリンダ32へ作動油が供給されないように、フルフリーシリンダ37の保持圧が閾値を超えない限り、作動油がリフトシリンダ32へ供給されないように、切換弁62を閉弁状態に制御される。
本実施形態に係る荷役装置12は以下の効果を奏する。
(1)リフトブラケット23を上昇させるとき、フルフリーシリンダ37を伸長するようにコントロールバルブ53は第1作動油路としての第3配管56を通じて作動油を作動油室41に供給する。フルフリーシリンダ37が完全に伸長する前にシリンダ空間43のショックレス用の作動油の圧力が増大し、シリンダ空間43から作動油が流出し、ショックが緩和される。第3配管56の圧力が閾値を超えると、切換弁62が閉状態から開状態に切り替えられ、リフトシリンダ32への作動油の供給が可能となる。したがって、シリンダ空間43に作動油が増大した状態で、フルフリーシリンダ37が伸長しても、フルフリーシリンダ37がほぼ上昇停止する以外のタイミングでリフトシリンダ32が伸長することはない。その結果、フルフリーシリンダ37の衝撃の緩和(ショックレス)を実現するとともに、フルフリーシリンダ37の上昇停止前のリフトシリンダ32の作動防止を実現することが可能となる。
(2)フルフリーシリンダ37が完全に伸長してリフトシリンダ32が伸長したとき、切換弁62は開弁状態である。切換弁62が開弁状態であってリフトレバー59が上昇位置のとき、第3配管56の圧力が閾値未満となっても切換弁62の開弁状態は維持される。その結果、リフトシリンダ32への作動油の供給を継続することができ、リフトシリンダ32を安定して上昇させることができる。
(3)フルフリーシリンダ37の保持圧の閾値が設定されることにより、フルフリーシリンダの伸長時において、リフトシリンダ32の保持圧に関わらず、切換弁62を切り換えることで、リフトシリンダ32への作動油の供給を図ることができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、圧力センサを第3配管に設けたがこれに限らない。圧力センサは、例えば、フルフリーシリンダの作動油室に設けるようにしてもよい。この場合、圧力センサを第3配管に設ける場合と比較すると、第3配管の圧損の影響を受け難くなるので、リフトブラケットから受けるフルフリーシリンダの荷重との関係がより正確となる。
○ 上記の実施形態では、一連3段フルフリーマスト(FSV)の荷役装置を例示して説明したが、フォークリフトの荷役装置は、これに限定されない。フォークリフトの荷役装置は、例えば、ミドルマストを備えない一連2段フルフリーマスト(FV)の荷役装置であってもよい。
○ 上記の実施形態では、フォークリフトとしてエンジンフォークリフトを例示したが、これに限らない。フォークリフトは、例えば、バッテリフォークリフトや燃料電池フォークリフトであってもよい。
10 フォークリフト
11 車体
12 荷役装置
19 アウタマスト
21 インナマスト
23 リフトブラケット
28 フォーク
32 リフトシリンダ
37 フルフリーシリンダ
38 シリンダ本体
39 ピストン
40 ピストンロッド
41 作動油室
42 ショックレス機構
43 シリンダ空間
44 ロッド空間
45 絞り通路
50 油圧回路
52 作動油ポンプ
53 コントロールバルブ
56 第3配管(第1作動油路)
57 第4配管(第2作動油路)
59 リフトレバー
60 レバーセンサ
61 コントローラ
62 切換弁
63 逆止弁
64 圧力センサ

Claims (2)

  1. アウタマストと、
    前記アウタマストに対して昇降可能なインナマストと、
    前記インナマストに対して昇降可能なリフトブラケットと、
    前記インナマストに対して前記リフトブラケットを昇降させるフルフリーシリンダと、
    前記インナマストを前記アウタマストに対して昇降させるリフトシリンダと、
    作動油を汲み上げる作動油ポンプと、
    前記フルフリーシリンダおよび前記リフトシリンダへの作動油の給排を制御するコントロールバルブと、
    作動油を前記フルフリーシリンダへ通す第1作動油路と、
    前記第1作動油路から分岐され、作動油を前記リフトシリンダへ通す第2作動油路と、を有するフォークリフトの荷役装置において、
    前記フルフリーシリンダは、
    シリンダ本体と、
    前記シリンダ本体の内部で摺動可能なピストンと、
    前記ピストンに連結され、前記シリンダ本体に対して伸縮するピストンロッドと、
    前記第1作動油路を介して作動油が供給されるフルフリーシリンダ作動油室と、
    ショックレス用の作動油が貯留されるシリンダ空間と、
    前記ピストンロッドに形成され、絞り通路を介して連通するロッド空間と、を有し、
    前記第2作動油路への作動油の流通と遮断とを開閉により切り換える切換弁と、
    前記第1作動油路の圧力を検出する圧力センサと、
    前記切換弁の開閉を制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記圧力センサが予め設定された閾値を超える圧力を検出するとき前記切換弁を開弁することを特徴とするフォークリフトの荷役装置。
  2. 前記リフトブラケットの昇降を操作するリフトレバーと、
    前記リフトレバーの操作位置を検出するレバーセンサと、を備え、
    前記コントローラは、前記切換弁が開弁状態であって前記リフトレバーが上昇位置のとき、前記切換弁の開弁状態を保持することを特徴とする請求項1記載のフォークリフトの荷役装置。
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