JP3220544U - 産業車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】油圧ポンプを駆動するモータのうなり音を抑制することができる産業車両を提供する。
【解決手段】産業車両(フォークリフト10)の車両制御装置25は、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定したときに、リリーフ弁53のリリーフ圧を、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下げるべく電磁弁54の駆動を制御する。第3接続流路63の上限圧力が、圧力センサにより検出された圧力の平均値まで下がるため、平均値を超えた第3接続流路の圧力の変動が抑えられ、モータの回転数変動が低減される。
【選択図】図2
【解決手段】産業車両(フォークリフト10)の車両制御装置25は、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定したときに、リリーフ弁53のリリーフ圧を、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下げるべく電磁弁54の駆動を制御する。第3接続流路63の上限圧力が、圧力センサにより検出された圧力の平均値まで下がるため、平均値を超えた第3接続流路の圧力の変動が抑えられ、モータの回転数変動が低減される。
【選択図】図2
Description
本考案は、油圧によって動作する油圧作動装置を備えた産業車両に関する。
従来から、油圧によって動作する油圧作動装置を備えた産業車両としては、例えば、フォークリフトが知られている。フォークリフトは、油圧作動装置として、例えば、マストを傾動動作させる油圧式のティルトシリンダと、フォークを昇降動作させる油圧式のリフトシリンダと、を有している。
このようなフォークリフトは、例えば特許文献1に開示されているように、油圧作動装置に対する圧油の給排を制御するコントロール回路と、コントロール回路内の圧力を制御する圧力補償回路と、を備えている。そして、圧力補償回路は、コントロール回路へ入力される圧力よりも高めの圧力を発生させ、コントロール回路内の圧力が油圧作動装置の作動に必要な圧力となるように補填する。また、圧力補償回路は、油圧ポンプから吐出された圧油を油タンクへ解放させることで、その時の操作状態によって決まる上限圧力にコントロール回路内の圧力を制御する。
ところで、油圧ポンプをモータによって駆動する場合、例えば、重量の大きい荷物がフォークに載置された状態で油圧作動装置が作動するような高負荷での運転条件では、モータの回転数の変動(ハンチング)が大きくなり易い。このような、モータの回転数の変動が大きい運転条件でフォークリフトが運転されると、モータのうなり音が発生してしまう場合がある。
本考案は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、モータのうなり音を抑制することができる産業車両を提供することにある。
上記課題を解決する産業車両は、モータと、前記モータによって駆動される油圧ポンプと、油圧によって動作する油圧作動装置と、前記油圧作動装置に対する圧油の給排を制御するコントロール回路と、前記コントロール回路内の圧力を制御する圧力補償回路と、を備え、前記圧力補償回路は、前記コントロール回路を介さずに前記油圧ポンプと油タンクとを繋ぐ第1流路と、前記第1流路に設けられるとともに前記第1流路の圧力が予め定められた圧力を超えた場合に、前記第1流路を介した前記油圧ポンプと前記油タンクとの連通を許容する圧力補償弁と、前記コントロール回路と前記油タンクとを繋ぐ第2流路と、前記第2流路に設けられるとともに前記第2流路の圧力が予め定められた圧力を超えた場合に、前記第2流路を介した前記コントロール回路と前記油タンクとの連通を許容するリリーフ弁と、前記第2流路における前記リリーフ弁よりも前記コントロール回路側の圧力を前記圧力補償弁へ導入して前記圧力補償弁の開弁圧を調整する圧力導入路と、前記リリーフ弁のリリーフ圧を制御する電磁弁と、を有する産業車両であって、前記電磁弁の駆動を制御する制御部と、前記第1流路における前記圧力補償弁よりも前記油圧ポンプ側の圧力を検出する圧力センサと、前記モータの回転数の変動が大きい運転条件であるか否かを判定する判定部と、を備え、前記制御部は、前記モータの回転数の変動が大きい運転条件であると前記判定部が判定したときに、前記リリーフ弁のリリーフ圧を、前記圧力センサにより検出された圧力の平均値、又は実効値まで下げるべく前記電磁弁の駆動を制御する。
モータの回転数の変動が大きくなると、それに伴って、第1流路における圧力補償弁よりも油圧ポンプ側の圧力の変動も大きくなる。このとき、制御部は、モータの回転数の変動が大きい運転条件であると判定部が判定したときに、リリーフ弁のリリーフ圧を、圧力センサにより検出された圧力の平均値、又は実効値まで下げるべく電磁弁の駆動を制御するため、第2流路を介したコントロール回路と油タンクとの連通が許容され易くなる。よって、第2流路におけるリリーフ弁よりもコントロール回路側の圧油が、リリーフ弁を通過して第2流路から油タンクに排出され易くなる。すると、第2流路におけるリリーフ弁よりもコントロール回路側の流路から圧力導入路を介して圧力補償弁へ導入される圧力が小さくなるため、圧力補償弁の開弁圧が小さくなり、第1流路における圧力補償弁よりも油圧ポンプ側の圧油が圧力補償弁を通過して第1流路から油タンクに排出され易くなる。したがって、第1流路における圧力補償弁よりも油圧ポンプ側の圧力の上限圧力が、圧力センサにより検出された圧力の平均値、又は実効値まで下がるため、圧力センサにより検出された圧力の平均値、又は実効値を超えた第1流路における圧力補償弁よりも油圧ポンプ側の圧力の変動が起こらなくなる。したがって、第1流路における圧力補償弁よりも油圧ポンプ側の圧力の変動を抑えることができるため、モータの回転数の変動が低減され、モータのうなり音を抑制することができる。
上記産業車両において、前記判定部は、前記圧力センサにより検出された圧力の変動が大きい場合に、前記モータの回転数の変動が大きい運転条件であると判定するとよい。
これによれば、判定部は、圧力センサにより検出された圧力の変動が大きい場合に、モータの回転数の変動が大きい運転条件であると判定するため、モータの回転数の変動が大きい運転条件であるか否かを精度良く判定することができる。
これによれば、判定部は、圧力センサにより検出された圧力の変動が大きい場合に、モータの回転数の変動が大きい運転条件であると判定するため、モータの回転数の変動が大きい運転条件であるか否かを精度良く判定することができる。
この考案によれば、モータのうなり音を抑制することができる。
以下、産業車両をフォークリフトに具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図1に示すように、フォークリフト10は、荷役装置11を備えている。荷役装置11は、左右一対のアウタマスト12と、インナマスト13と、を有する多段式のマスト14を備えている。アウタマスト12には、油圧作動装置としてティルトシリンダ15が連結されている。インナマスト13には、油圧作動装置としてリフトシリンダ16が連結されている。ティルトシリンダ15及びリフトシリンダ16は、油圧式である。したがって、ティルトシリンダ15及びリフトシリンダ16は、油圧によって動作する。
図1に示すように、フォークリフト10は、荷役装置11を備えている。荷役装置11は、左右一対のアウタマスト12と、インナマスト13と、を有する多段式のマスト14を備えている。アウタマスト12には、油圧作動装置としてティルトシリンダ15が連結されている。インナマスト13には、油圧作動装置としてリフトシリンダ16が連結されている。ティルトシリンダ15及びリフトシリンダ16は、油圧式である。したがって、ティルトシリンダ15及びリフトシリンダ16は、油圧によって動作する。
マスト14は、ティルトシリンダ15に対する圧油の給排によって、フォークリフト10の車体の前後方向に前傾動作又は後傾動作を行う。インナマスト13は、リフトシリンダ16に対する圧油の給排によって、車体の上下方向に昇降動作を行う。また、インナマスト13には、リフトブラケット17を介して荷役具としてのフォーク18が設けられている。フォーク18は、リフトシリンダ16の作動によってインナマスト13がアウタマスト12に沿って昇降動作を行うことにより、リフトブラケット17とともに昇降動作を行う。
フォークリフト10は、モータ19と、モータ19によって駆動される油圧ポンプ20と、油圧ポンプ20から吐出された圧油が供給される油圧回路21と、を備えている。油圧回路21は、ティルトシリンダ15及びリフトシリンダ16への圧油の給排を制御する。また、油圧ポンプ20には、油タンク22から汲み上げた圧油を油圧回路21に供給する油路23が接続されている。油路23は、油圧ポンプ20の吐出口に接続されている。また、油圧回路21には、油タンク22へ排出される圧油が通る排出油路24が接続されている。
フォークリフト10は、車両制御装置25を備えている。車両制御装置25には、ティルトシリンダ15の動作を指示するティルト操作部材27の操作状態を検出するティルトセンサ28と、リフトシリンダ16の動作を指示するリフト操作部材29の操作状態を検出するリフトセンサ30と、が電気的に接続されている。ティルト操作部材27及びリフト操作部材29は、フォークリフト10の運転室に配置されている。
車両制御装置25は、モータ19の駆動を制御する。また、ティルト操作部材27やリフト操作部材29を操作することにより、ティルトシリンダ15やリフトシリンダ16が動作する。
油圧回路21は、ティルトシリンダ15及びリフトシリンダ16に対する圧油の給排を制御するコントロール回路40と、コントロール回路40内の圧力を制御する圧力補償回路50と、を有している。
コントロール回路40は、ティルトシリンダ15の油室に油路35を介して接続されているティルト動作用のコントロール弁41と、リフトシリンダ16の油室に油路36を介して接続されているリフト動作用のコントロール弁42と、を有している。各コントロール弁41,42は、油路23及び排出油路24それぞれに接続されている。各コントロール弁41,42は、機械式の切換弁である。コントロール弁41にはティルト操作部材27が機械的に連結されており、ティルト操作部材27の操作によって開閉状態が切り換わる。また、コントロール弁42にはリフト操作部材29が機械的に連結されており、リフト操作部材29の操作によって開閉状態が切り換わる。
油圧ポンプ20から吐出された圧油は、油路23を通ってコントロール弁41,42に流れる。そして、各コントロール弁41,42を流れる圧油は、油路35を通じてティルトシリンダ15の油室に供給されるとともに、油路36を通じてリフトシリンダ16の油室に供給される。例えば、ティルト操作部材27が操作されている場合、油圧ポンプ20から吐出された圧油は、コントロール弁41に接続されている油路35を通じてティルトシリンダ15の油室に供給される。また、例えば、リフト操作部材29が操作されている場合、油圧ポンプ20から吐出された圧油は、コントロール弁42に接続されている油路36を通じてリフトシリンダ16の油室に供給される。なお、ティルトシリンダ15及びリフトシリンダ16の油室から排出された圧油は、排出油路24を通じて油タンク22に排出される。
図2に示すように、圧力補償回路50は、プライオリティバルブ51、圧力補償弁52、リリーフ弁53、及び電磁弁54を有している。また、圧力補償回路50は、ポンプ接続ポート55a、排出ポート55b、優先流ポート55c、及びセンサ接続ポート55dを有している。ポンプ接続ポート55aには、油路23を介して油圧ポンプ20が接続されている。排出ポート55bには、排出油路24を介して油タンク22が接続されている。
圧力補償回路50は、ポンプ接続ポート55aとプライオリティバルブ51とを接続する第1接続流路61を有している。また、圧力補償回路50は、プライオリティバルブ51と優先流ポート55cとを接続する第2接続流路62を有している。さらに、圧力補償回路50は、センサ接続ポート55dと圧力補償弁52とを接続する第3接続流路63を有している。また、圧力補償回路50は、プライオリティバルブ51と第3接続流路63とを接続する第4接続流路64を有している。
圧力補償回路50は、コントロール回路40と排出ポート55bとを接続する第5接続流路65を備えている。また、圧力補償回路50は、圧力補償弁52と第5接続流路65とを接続する第6接続流路66を有している。さらに、圧力補償回路50は、コントロール回路40とリリーフ弁53とを接続する第7接続流路67を有している。また、圧力補償回路50は、リリーフ弁53と第5接続流路65とを接続する第8接続流路68を有している。
圧力補償回路50は、第6接続流路66と電磁弁54とを接続する第9接続流路69を有している。また、圧力補償回路50は、第7接続流路67と電磁弁54とを接続する第10接続流路70を有している。さらに、圧力補償回路50は、電磁弁54とリリーフ弁53の背圧室53aとを接続する第11接続流路71を有している。
また、圧力補償回路50は、第3接続流路63とコントロール回路40とを接続する第12接続流路72を有している。そして、油圧ポンプ20からの圧油が、油路23、ポンプ接続ポート55a、第1接続流路61、プライオリティバルブ51、第4接続流路64、第3接続流路63、及び第12接続流路72を介してコントロール回路40に供給される。
第1接続流路61、プライオリティバルブ51、第4接続流路64、第3接続流路63、圧力補償弁52、第6接続流路66、及び第5接続流路65は、コントロール回路40を介さずに油圧ポンプ20と油タンク22とを繋ぐ第1流路81を構成している。したがって、圧力補償弁52は、第1流路81に設けられている。第3接続流路63は、第1流路81における圧力補償弁52よりも油圧ポンプ20側の流路を構成している。
第7接続流路67、リリーフ弁53、第8接続流路68、及び第5接続流路65は、コントロール回路40と油タンク22とを繋ぐ第2流路82を構成している。したがって、リリーフ弁53は、第2流路82に設けられている。第7接続流路67は、第2流路82におけるリリーフ弁53よりもコントロール回路40側の流路を構成している。
圧力補償回路50は、第7接続流路67と圧力補償弁52とを接続する圧力導入路83を有している。圧力導入路83は、第7接続流路67内の圧力を圧力補償弁52に導入して圧力補償弁52の開弁圧を調整する。したがって、圧力導入路83は、第2流路82におけるリリーフ弁53よりもコントロール回路40側の圧力を圧力補償弁52へ導入して圧力補償弁52の開弁圧を調整する。
圧力補償弁52は、第7接続流路67から圧力導入路83を介して導入される圧力及びばね力により、圧力補償弁52を介した第3接続流路63から第6接続流路66への圧油の流れを絞るように作動する。これにより、第3接続流路63内の圧力が第7接続流路67内の圧力よりも高くなり、コントロール回路40内の圧力が荷役装置11の作動に必要な圧力となるように補填される。また、圧力補償弁52は、第3接続流路63内の圧力が予め定められた圧力を超えた場合に、第1流路81を介した油圧ポンプ20と油タンク22との連通を許容する。これにより、油圧ポンプ20から吐出された圧油が、第1流路81を介して油タンク22へ排出される。
リリーフ弁53は、第7接続流路67内の圧力が予め定められたリリーフ圧を超えた場合に、第2流路82を介したコントロール回路40と油タンク22との連通を許容する。これにより、コントロール回路40内の圧油が、第2流路82を介して油タンク22へ排出される。すると、第7接続流路67から圧力導入路83を介して圧力補償弁52へ導入される圧力が低下する。その結果、圧力補償弁52の開弁圧が低下する。
電磁弁54は、車両制御装置25に電気的に接続されている。そして、車両制御装置25は、電磁弁54の駆動を制御する制御部として機能する。電磁弁54は、第10接続流路70及び第11接続流路71を介した第7接続流路67内から背圧室53a内への圧力の導入を許容する第1切換状態と、第11接続流路71及び第9接続流路69を介した背圧室53a内から第6接続流路66内への圧力の解放を許容する第2切換状態と、に切り換え可能である。
そして、電磁弁54が第1切換状態になると、第7接続流路67内の圧力が、第10接続流路70及び第11接続流路71を介して背圧室53a内に導入され、リリーフ弁53のリリーフ圧が高められる。また、電磁弁54が第2切換状態になると、背圧室53a内の圧力が、第11接続流路71及び第9接続流路69を介して第6接続流路66内へ解放され、リリーフ弁53のリリーフ圧が低くなる。したがって、電磁弁54は、リリーフ弁53のリリーフ圧を制御する。
フォークリフト10は、センサ接続ポート55dに接続される圧力センサ84を有している。圧力センサ84は、第3接続流路63内の圧力を検出する。したがって、圧力センサ84は、第1流路81における圧力補償弁52よりも油圧ポンプ20側の圧力を検出する。圧力センサ84は、車両制御装置25に電気的に接続されている。そして、圧力センサ84によって検出された圧力の情報は、車両制御装置25に送信される。
車両制御装置25には、圧力センサ84によって検出された圧力の変動が大きい場合に、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定する判定プログラムが予め記憶されている。したがって、車両制御装置25は、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であるか否かを判定する判定部として機能する。
図3では、圧力センサ84により検出される圧力を実線L1で示している。図3に示すように、車両制御装置25は、圧力センサ84によって検出された圧力の変動幅が、予め定められた閾値Pxに達すると、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定する。
また、車両制御装置25には、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定したときに、リリーフ弁53のリリーフ圧を、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下げるべく電磁弁54の駆動を制御する制御プログラムが予め記憶されている。車両制御装置25は、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定したときに、電磁弁54が第2切換状態となるように電磁弁54の駆動を制御し、背圧室53a内の圧力を、第11接続流路71及び第9接続流路69を介して第6接続流路66内へ解放させ、リリーフ弁53のリリーフ圧を低くする。
次に、本実施形態の作用について説明する。
例えば、重量の大きい荷物がフォーク18に載置された状態でティルトシリンダ15及びリフトシリンダ16が作動するような高負荷での運転条件では、モータ19の回転数の変動(ハンチング)が大きくなり易い。モータ19の回転数の変動が大きくなると、それに伴って、第1流路81における圧力補償弁52よりも油圧ポンプ20側の圧力の変動も大きくなる。
例えば、重量の大きい荷物がフォーク18に載置された状態でティルトシリンダ15及びリフトシリンダ16が作動するような高負荷での運転条件では、モータ19の回転数の変動(ハンチング)が大きくなり易い。モータ19の回転数の変動が大きくなると、それに伴って、第1流路81における圧力補償弁52よりも油圧ポンプ20側の圧力の変動も大きくなる。
このとき、車両制御装置25は、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定したときに、リリーフ弁53のリリーフ圧を、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下げるべく電磁弁54の駆動を制御する。このため、第2流路82を介したコントロール回路40と油タンク22との連通が許容され易くなる。よって、第2流路82におけるリリーフ弁53よりもコントロール回路40側の圧油が、リリーフ弁53を通過して第2流路82から油タンク22に排出され易くなる。
すると、第7接続流路67から圧力導入路83を介して圧力補償弁52へ導入される圧力が小さくなるため、圧力補償弁52の開弁圧が小さくなり、第3接続流路63の圧油が圧力補償弁52を通過して第1流路81から油タンク22に排出され易くなる。したがって、図3において二点鎖線L2で示すように、第3接続流路63の圧力の上限圧力が、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下がる。
ここで、図3においてドットハッチングで示す領域Z1は、圧力センサ84により検出された圧力の平均値を超えた第3接続流路63の圧力の変動の領域である。第3接続流路63の圧力の上限圧力が、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下がると、領域Z1での第3接続流路63の圧力の変動が起こらなくなる。したがって、第3接続流路63の圧力の変動が抑えられ、モータ19の回転数の変動が低減される。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)車両制御装置25は、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定したときに、リリーフ弁53のリリーフ圧を、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下げるべく電磁弁54の駆動を制御する。すると、第3接続流路63の圧力の上限圧力が、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下がるため、圧力センサ84により検出された圧力の平均値を超えた第3接続流路63の圧力の変動が起こらなくなる。したがって、第3接続流路63の圧力の変動を抑えられることができるため、モータ19の回転数の変動が低減され、モータ19のうなり音を抑制することができる。
(1)車両制御装置25は、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定したときに、リリーフ弁53のリリーフ圧を、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下げるべく電磁弁54の駆動を制御する。すると、第3接続流路63の圧力の上限圧力が、圧力センサ84により検出された圧力の平均値まで下がるため、圧力センサ84により検出された圧力の平均値を超えた第3接続流路63の圧力の変動が起こらなくなる。したがって、第3接続流路63の圧力の変動を抑えられることができるため、モータ19の回転数の変動が低減され、モータ19のうなり音を抑制することができる。
(2)車両制御装置25は、圧力センサ84により検出された圧力の変動が大きい場合に、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定するため、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であるか否かを精度良く判定することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態において、車両制御装置25は、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定したときに、リリーフ弁53のリリーフ圧を、圧力センサ84により検出された圧力の実効値まで下げるべく電磁弁54の駆動を制御するようにしてもよい。この場合、車両制御装置25には、圧力センサ84により検出された圧力から実効値を算出する計算式が予め記憶されている。
○ 実施形態において、車両制御装置25は、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定したときに、リリーフ弁53のリリーフ圧を、圧力センサ84により検出された圧力の実効値まで下げるべく電磁弁54の駆動を制御するようにしてもよい。この場合、車両制御装置25には、圧力センサ84により検出された圧力から実効値を算出する計算式が予め記憶されている。
○ 実施形態において、フォークリフト10は、モータ19のうなり音を検出するマイクロホンを備えていてもよい。そして、車両制御装置25は、マイクロホンにより検出されたうなり音が、予め定められた音量よりも大きい場合に、モータ19の回転数の変動が大きい運転条件であると判定するようにしてもよい。
○ 実施形態において、フォークリフト10は、例えば、パワーステアリング機構を動作させる油圧シリンダを、油圧作動装置としてさらに有する構成であってもよい。
○ 実施形態において、フォークリフト10は、例えば、アタッチメントを動作させる油圧シリンダを、油圧作動装置としてさらに有する構成であってもよい。
○ 実施形態において、フォークリフト10は、例えば、アタッチメントを動作させる油圧シリンダを、油圧作動装置としてさらに有する構成であってもよい。
○ 実施形態において、産業車両としては、フォークリフト10に限らず、例えば、ショベルローダなどの油圧作動装置を有する産業車両であってもよい。
10…産業車両としてのフォークリフト、15…油圧作動装置としてのティルトシリンダ、16…油圧作動装置としてのリフトシリンダ、19…モータ、20…油圧ポンプ、22…油タンク、25…制御部及び判定部として機能する車両制御装置、40…コントロール回路、50…圧力補償回路、52…圧力補償弁、53…リリーフ弁、54…電磁弁、81…第1流路、82…第2流路、83…圧力導入路、84…圧力センサ。
Claims (2)
- モータと、
前記モータによって駆動される油圧ポンプと、
油圧によって動作する油圧作動装置と、
前記油圧作動装置に対する圧油の給排を制御するコントロール回路と、
前記コントロール回路内の圧力を制御する圧力補償回路と、を備え、
前記圧力補償回路は、
前記コントロール回路を介さずに前記油圧ポンプと油タンクとを繋ぐ第1流路と、
前記第1流路に設けられるとともに前記第1流路の圧力が予め定められた圧力を超えた場合に、前記第1流路を介した前記油圧ポンプと前記油タンクとの連通を許容する圧力補償弁と、
前記コントロール回路と前記油タンクとを繋ぐ第2流路と、
前記第2流路に設けられるとともに前記第2流路の圧力が予め定められた圧力を超えた場合に、前記第2流路を介した前記コントロール回路と前記油タンクとの連通を許容するリリーフ弁と、
前記第2流路における前記リリーフ弁よりも前記コントロール回路側の圧力を前記圧力補償弁へ導入して前記圧力補償弁の開弁圧を調整する圧力導入路と、
前記リリーフ弁のリリーフ圧を制御する電磁弁と、を有する産業車両であって、
前記電磁弁の駆動を制御する制御部と、
前記第1流路における前記圧力補償弁よりも前記油圧ポンプ側の圧力を検出する圧力センサと、
前記モータの回転数の変動が大きい運転条件であるか否かを判定する判定部と、を備え、
前記制御部は、前記モータの回転数の変動が大きい運転条件であると前記判定部が判定したときに、前記リリーフ弁のリリーフ圧を、前記圧力センサにより検出された圧力の平均値、又は実効値まで下げるべく前記電磁弁の駆動を制御することを特徴とする産業車両。 - 前記判定部は、前記圧力センサにより検出された圧力の変動が大きい場合に、前記モータの回転数の変動が大きい運転条件であると判定することを特徴とする請求項1に記載の産業車両。
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