JP2020093863A - フォークリフトの油圧駆動装置 - Google Patents

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Kenichi Hagino
顕一 萩野
陽仁 二瓶
Haruhito Nihei
陽仁 二瓶
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Abstract

【課題】油圧ポンプを作動させることなく荷役装置を変位させる位置に切換弁を切り換えでき、エネルギー消費を抑制することが可能なフォークリフトの油圧駆動装置の提供にある。【解決手段】第1作動油流路における油圧シリンダと切換弁との間から分岐され、パイロット室に接続されるポンプ側パイロット流路52と、ポンプ側パイロット流路52に設けられ、変位操作部の操作に応じて開閉される電磁開閉弁と、を備え、電磁開閉弁が開くとき、荷役装置の自重により油圧シリンダを作動させ、油圧シリンダから排出される作動油をパイロット室へ通すことにより切換弁を切り換える。【選択図】 図2

Description

この発明は、フォークリフトの油圧駆動装置に関する。
従来、フォークリフトでは、フォークやマストなどの荷役用部材を動作させる機構として、油圧シリンダが採用されている。例えば、特許文献1に開示されたシリンダの制御装置では、フォークリフトのシリンダを制御するが、スプール弁のシリンダポートをシリンダのボトム側室に接続するとともに、シリンダポート側にはオペレートチェック弁を内装している。オペレートチェック弁のポペットをパイロット室に臨ませるととともに、このパイロット室に設けたスプリングの作用で、このポペットをシート部に圧接している。またポペットがシート部に圧接しているときには、シリンダポート内をシート部を境にしてスプール弁側とシリンダ側とに分ける。このポペットには、オリフィスを形成するとともに、シリンダ側とパイロット室とをオリフィスを介して連通している。
パイロット室は、パイロット通路を介してパイロットポートに連通しているが、このパイロットポートには電磁オン・オフ弁を設けている。さらに上記スプールの第2環状溝にはノッチを形成している。ノッチはスプールが中立位置にあるとき、パイロットポートとの連通を遮断する一方、スプールを一方へ移動したとき、パイロットポート側に開くようにしている。また、スプールの第1環状溝には、流出孔を形成し、この流出孔の一端は、第1環状溝に常時開口する一方、他端は、スプールを一方へ移動したとき戻り通路に連通する。
特許文献1に開示されたシリンダの制御装置によれば、スプールを他方へ移動すると、供給通路とシリンダポートとが連通するので、圧力流体がオペレートチェック弁を開いてシリンダのボトム側室に連通し、フォークを上昇させる。そして、スプールを中立位置に戻すと、ボトム側室がオペレートチェック弁で閉じられるので、フォークを保持することができる。また、スプールを一方へ移動するとともに、電磁オン・オフ弁を開くと、シリンダ側の流体が戻り通路に流れる。従って、ポペットがスプリングに抗して移動し、シート部を開く。シート部が開くとボトム室側の流体がシリンダポートのシリンダ側、スプール側、流出孔を介して戻り通路に流出し、フォークをその自重により下降させる。
実開平1−91103号公報
特許文献1に開示されたシリンダの制御装置では、フォークリフトのオペレータのレバー操作が機械的にスプールに伝達され、スプールの移動に反映される。一方、フォークリフトのリフトシリンダを制御するコントロールバルブには、電磁弁によって制御されるパイロット圧の作動油を用いてスプールを移動させる電磁パイロット式コントロールバルブが知られている。電磁パイロット式コントロールバルブでは、オペレータのレバー操作に応じて電磁弁が制御され、パイロット圧の作動油がスプールを移動する。スプールの移動のためのパイロット圧は油圧ポンプを作動させることにより得られるため、例えば、フォークを下降させる度に油圧ポンプを作動させる必要があり、エネルギー消費が大きいという問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、油圧ポンプを作動させることなく荷役装置を変位させる位置に切換弁を切り換えでき、エネルギー消費を抑制することが可能なフォークリフトの油圧駆動装置の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、作動油の給排により荷役装置を変位させる油圧シリンダと、前記作動油を貯留するタンクと、前記作動油を前記タンクから吸い込んで前記油圧シリンダに供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプと前記油圧シリンダとを接続し、前記油圧シリンダに供給する作動油を通す第1作動油流路と、前記第1作動油流路に設けられ、前記荷役装置を変位させる変位操作部の操作量に応じて前記作動油の流れを制御する切換弁と、前記油圧シリンダと前記タンクと前記切換弁を接続し、前記油圧シリンダからの前記作動油が前記タンクに向けて流れる第2作動油流路と、前記第1作動油流路における前記油圧ポンプと前記切換弁との間から分岐され、前記切換弁に設けたパイロット室に接続されるポンプ側パイロット流路と、前記ポンプ側パイロット流路に設けられ、前記第1作動油流路における作動油を減圧することにより前記切換弁を切り換えるためのパイロット圧を生成する減圧弁と、を備えるフォークリフトの油圧駆動装置において、前記第1作動油流路における前記油圧シリンダと前記切換弁との間から分岐され、前記パイロット室に接続されるシリンダ側パイロット流路と、前記シリンダ側パイロット流路に設けられ、前記変位操作部の操作に応じて開閉される電磁弁と、を備え、前記電磁弁が開くとき、前記荷役装置の自重により前記油圧シリンダを作動させ、前記油圧シリンダから排出される作動油を前記パイロット室へ通すことにより前記切換弁を切り換えることを特徴とする。
本発明では、変位操作部の操作に応じて電磁弁が開くので、荷役装置の自重によって得られる圧力を有する油圧シリンダの作動油は、シリンダ側パイロット流路を流れて切換弁のパイロット室へ導入される。シリンダ側パイロット流路から導入されたパイロット圧の作動油が切換弁を切り換える。切換弁の切り換えにより、油圧シリンダからタンクへ作動油を排出する状態に切り換わる。従って、荷役装置の自重を利用した変位時に油圧ポンプを作動させる必要がなく、荷役装置の自重を利用した変位時に油圧ポンプを作動させる場合と比較してエナルギー消費を低減することができる。
また、上記のフォークリフトの油圧駆動装置において、前記油圧シリンダは、前記作動油の給排により前記荷役装置が備える昇降部を昇降させる単動式のリフトシリンダであり、前記変位操作部は、前記昇降部を昇降させるリフト操作レバーであり、前記切換弁は、前記リフト操作レバーの操作量に応じて前記作動油の流れを制御するリフト切換弁であり、前記電磁弁は、前記リフト操作レバーが昇降部下降の位置に操作されることにより開き、前記昇降部の自重による下降により前記リフトシリンダを作動させ、前記リフトシリンダから排出される作動油を前記パイロット室へ通すことにより前記リフト切換弁を切り換える構成としてもよい。
この場合、リフト操作レバーの操作に応じて電磁弁が開くので、昇降部の自重によって得られる圧力を有するリフトシリンダの作動油は、シリンダ側パイロット流路を流れてリフト切換弁のパイロット室へ導入される。シリンダ側パイロット流路から導入されたパイロット圧の作動油がリフト切換弁を切り換える。リフト切換弁の切り換えにより、リフトシリンダからタンクへ作動油を排出する状態に切り換わる。従って、昇降部の自重を利用した昇降部の下降時に油圧ポンプを作動させる必要がなく、昇降部の下降時に油圧ポンプを作動させる場合と比較してエナルギー消費を低減することができる。
また、上記のフォークリフトの油圧駆動装置において、前記油圧シリンダは、前記作動油の給排により前記荷役装置を前後に傾動させる復動式のティルトシリンダであり、前記変位操作部は、前記荷役装置を前後に傾動させるティルト操作レバーであり、前記切換弁は、前記ティルト操作レバーの操作量に応じて前記作動油の流れを制御するティルト切換弁であり、前記電磁弁は、前記ティルト操作レバーが前記荷役装置を前傾する位置に操作されることにより開き、前記荷役装置の自重による前傾により前記ティルトシリンダを作動させ、前記ティルトシリンダから排出される作動油を前記パイロット室へ通すことにより前記ティルト切換弁を切り換える構成としてもよい。
この場合、ティルト操作レバーの操作に応じて電磁弁が開くので、荷役装置の自重によって得られる圧力を有するティルトシリンダの作動油は、シリンダ側パイロット流路を流れてティルト切換弁のパイロット室へ導入される。シリンダ側パイロット流路から導入されたパイロット圧の作動油がティルト切換弁を切り換える。ティルト切換弁の切り換えにより、ティルトシリンダからタンクへ作動油を排出する状態に切り換わる。従って、荷役装置の自重を利用した荷役装置の前傾時に油圧ポンプを作動させる必要がなく、荷役装置の前傾時に油圧ポンプを作動させる場合と比較してエナルギー消費を低減することができる。
本発明によれば、油圧ポンプを作動させることなく荷役装置を変位させる位置に切換弁を切り換えでき、エネルギー消費を抑制することが可能なフォークリフトの油圧駆動装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るフォークリフトの概要を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るフォークリフトの油圧駆動装置を示す油圧回路図である。
以下、本発明の実施形態に係るフォークリフトの油圧駆動装置(以下、「油圧駆動装置」と表記する)について、図面を参照して説明する。本実施形態の油圧駆動装置が適用されるフォークリフトはバッテリフォークリフトである。
図1に示すように、フォークリフト10は、車体11の前部に荷役装置12を備えている。車体11の中央付近には運転席13が設けられている。車体11の前部には前輪としての駆動輪14が設けられ、車体11の後部には後輪としての操舵輪15が設けられている。車体11の後部にはカウンタウエイト16が備えられており、カウンタウエイト16は車両重量の調整と車体11における重量バランスを図るためのものである。車体11には、運転席13の上部を覆うヘッドガード17が設けられている。
荷役装置12はアウタマスト18およびインナマスト19を有するマスト20を備えている。左右一対のアウタマスト18には、アウタマスト18の内側にてスライド可能なインナマスト19が備えられている。マスト20には作動油により作動する単動式のリフトシリンダ21が設けられている。リフトシリンダ21の作動により、インナマスト19がアウタマスト18内でスライドして昇降する。マスト20には左右一対のフォーク22がリフトブラケット23を介して設けられ、リフトブラケット23はインナマスト19に対して昇降するように設けられている。車体11とアウタマスト18との間には、作動油により作動する復動式のティルトシリンダ24が設置されている。マスト20はティルトシリンダ24の作動によりマスト20の下端部を支点として前後方向に傾動する。
運転席13の前部には、リフトシリンダ21を作動させてフォーク22を昇降させるためのリフト操作レバー25と、ティルトシリンダ24を作動させてマスト20を傾動させるためのティルト操作レバー26とが設けられている。リフト操作レバー25は、第1の変位操作部に相当し、リフト操作レバー25の前傾による上昇位置、後傾による下降位置および上昇位置および下降位置の中間の中立位置が設定されている。また、ティルト操作レバー26は、第2の変位操作部に相当し、ティルト操作レバー26を前傾するとマスト20は前傾し、ティルト操作レバー26を後傾するとマスト20は後傾する。図2に示すように、リフト操作レバー25およびティルト操作レバー26の操作量は電気信号に変換されてコントローラ27に入力される。コントローラはフォークリフトの各部を制御する。
図2に示すように、本実施形態の油圧駆動装置30は、リフトシリンダ21およびティルトシリンダ24を駆動する装置である。油圧駆動装置30は、油圧ポンプ31と油圧ポンプ31を駆動する電動モータ32を備えている。油圧ポンプ31は、作動油を吸い込むための吸込口33と、作動油を吐出するための吐出口34とを有している。油圧ポンプ31は一方向に回転する。
油圧ポンプ31の吸込口33は、第1油圧配管35を介してタンク36と接続されている。タンク36は作動油を貯留する機能を有する。第1油圧配管35には、タンク36から油圧ポンプ31へ向かう方向のみ作動油を通す逆止弁37が設けられている。油圧ポンプ31は、リフト操作レバー25による上昇操作時にはリフトシリンダ21に作動油を供給するポンプとして機能する。
油圧ポンプ31の吐出口34は、第2油圧配管38を介してフローディバイダ39と接続されている。フローディバイダ39は、第3油圧配管40を介してリフト切換弁41と接続されているほか、パワーステアリング系油圧回路(図示せず)に作動油を供給する第4油圧配管42と接続されている。フローディバイダ39は、第4油圧配管42を通じて油圧ポンプ31から供給される作動油から一定量の作動油をパワーステアリング系油圧回路に供給し、パワーステアリング系油圧回路に供給する作動油を除く余剰の作動油をリフトシリンダ21およびティルトシリンダ24へ供給する。
フローディバイダ39とリフト切換弁41とを接続する第3油圧配管40には、フローディバイダ39からリフト切換弁41へ向かう方向のみ作動油を通す逆止弁43が設けられている。リフト切換弁41は第5油圧配管44を介してリフトシリンダ21の油室45と接続されている。リフト切換弁41は第6油圧配管46を介してタンク36と接続されている。第3油圧配管40から分岐され、後述するティルト切換弁71と接続される第7油圧配管51が設けられている。油圧ポンプ31とリフトシリンダ21とを接続し、リフトシリンダ21に供給する作動油を通す第1作動油流路は、第2油圧配管38、第3油圧配管40、第5油圧配管44により構成される。
リフト切換弁41は、リフト操作レバー25の操作に応じて移動可能なスプール(図示せず)を備えている。このスプールはリフト操作レバー25の操作によって切換可能な第1位置41A、第2位置41Bおよび第3位置41Cのいずれかを取り得る。第1位置41Aは作動油の流通を許容しない閉状態である。第2位置41Bは、開度を任意に変更可能な開状態である。第3位置41Cは、開度を任意に変更可能な開状態である。リフト切換弁41は、フォーク22を昇降させる場合に油室45へ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。リフト切換弁41が第2位置41Bの場合は、油室45へ作動油が流入することにより、リフトシリンダ21が伸長してフォーク22が上昇する。リフト切換弁41が第3位置41Cの場合は、油室45から作動油が排出されることにより、リフトシリンダ21が収縮してフォーク22が下降する。したがって、第3位置41Cは昇降部下降の位置に相当する。
本実施形態のリフト切換弁41が備えるスプールは、パイロット圧によって移動される。従って、リフト切換弁41は、パイロット圧の作動油が導入される一対のパイロット室47、48と、一対のパイロット室47、48における作動油のパイロット圧をそれぞれ制御する一対の電磁操作部49、50と、を有する。つまり、本実施形態のリフト切換弁41は、電磁操作部49、50により制御されるパイロット圧がスプールを移動させる電磁パイロット式の切換弁である。第7油圧配管51から分岐され、リフト切換弁41のパイロット室47、48と接続されるポンプ側パイロット流路52が設けられている。つまり、ポンプ側パイロット流路52は、第1作動油流路における油圧ポンプ31とリフト切換弁41との間から分岐され、リフト切換弁41に設けたパイロット室47、48に接続される。ポンプ側パイロット流路52には、第3油圧配管40からの作動油をパイロット圧に減圧する減圧弁53が設けられている。減圧弁53は第3油圧配管40からの作動油を減圧することによりリフト切換弁41を切り換えるためのパイロット圧を生成する。
電磁操作部49は、パイロット室47における作動油のパイロット圧を制御し、電磁操作部50は、パイロット室48における作動油のパイロット圧を制御する。リフト操作レバー25の操作量に応じて変換された電気信号に応じた電流が電磁操作部49、50に入力されると、電磁操作部49、50は入力された電流値に応じて励磁される。励磁される電磁操作部49、50は、入力される電流値に応じてパイロット室47、48における作動油のパイロット圧を制御する。
具体的には、電磁操作部49が励磁されるとパイロット室47のパイロット圧が制御され、スプールが第2位置41Bに移動する。パイロット室47のパイロット圧が高くなるほど、スプールはリフト切換弁41を流れて油室45へ供給される作動油の量を多くする位置に移動され、リフトシリンダ21の上昇速度が速くなる。また、電磁操作部50が励磁されると、パイロット室48のパイロット圧が制御され、スプールが第3位置41Cに移動する。パイロット室48のパイロット圧が高くなるほど、スプールは油室45から排出されてリフト切換弁41を流れる作動油の量を多くする位置に移動され、リフトシリンダ21の下降速度が速くなる。つまり、リフト切換弁41は、電磁操作部49、50を励磁する電流値に比例して作動油の流量が変動される比例制御弁である。
ところで、第5油圧配管44には、リフト切換弁41からリフトシリンダ21へ向かう方向のみ作動油を通す逆止弁54が設けられている。第5油圧配管44において逆止弁54をバイパスするように分岐されて合流する第8油圧配管55が設けられている。リフト切換弁41とタンク36を接続し、リフトシリンダ21からの作動油がタンク36に向けて流れる第2作動油流路は、第5油圧配管44、第8油圧配管55、第6油圧配管46により構成される。第8油圧配管55には、流量制御弁56およびパイロットチェック弁57が備えられている。
流量制御弁56は、作動油の流通を許容する開位置と、作動油の流通を遮断する閉位置と、作動油の流通量を調整する絞り位置との間で切り換えられる。パイロットチェック弁57は、作動油を油室45からタンク36に戻る方向にのみ通過させる機能を有している。パイロットチェック弁57と第5油圧配管44における流量制御弁56のリフト切換弁41側とは、パイロット流路62を介して接続されている。パイロット流路62には、パイロット用電磁切換弁63が配設されている。パイロット用電磁切換弁63は、開位置または閉位置に切り換えられる開閉弁である。パイロット用電磁切換弁63は、通常は閉位置にあり、ソレノイド操作部にON信号が入力されると開位置に切り換わる。
パイロットチェック弁57は、リフトシリンダ21と流量制御弁56との間の流路を開閉させるプランジャと、リフトシリンダ21と流量制御弁56との間の流路を閉じる方向にプランジャを付勢するばねとを有している。プランジャには、リフトシリンダ21からの作動油をパイロット流路62に供給するためのオリフィスが形成されている。
フォーク22の下降動作(リフト下降動作)を行うときは、パイロット用電磁切換弁63を閉位置から開位置に切り換える。フォーク22の下降動作のときはフォーク22を含む荷役装置12の自重によりフォーク22が下降し、リフトシリンダ21が収縮する。このとき、パイロット用電磁切換弁63を開いた直後は、リフトシリンダ21からの作動油がパイロット流路62およびリフト切換弁41を通ってタンク36に戻る。
そして、パイロットチェック弁57のオリフィスを通過する作動油の流量が増えると、オリフィスの上流側の圧力とオリフィスの下流側の圧力との圧力差(差圧)によってばねの付勢力に抗してプランジャが押し上げられることで、リフトシリンダ21と流量制御弁56との間の流路が開くようになる。これにより、リフトシリンダ21からの作動油がパイロットチェック弁57、流量制御弁56およびリフト切換弁41を通過してタンク36に戻る。このようにパイロットチェック弁57の開度は、オリフィスの上流側(第8油圧配管55におけるパイロットチェック弁57の上流側)の圧力とオリフィスの下流側(パイロット流路62)の圧力との差圧(流量制御弁56の前後差圧)によって決まる。
ところで、本実施形態の油圧駆動装置30は、リフトシリンダ21の油室45に生じている圧力をフォーク下降用のパイロット圧として利用し、このパイロット圧によりリフト切換弁41のスプールを第3位置41Cに切り換える構成を有している。
図2に示すように、第5油圧配管44とパイロット室48を接続するシリンダ側パイロット流路67が設けられている。シリンダ側パイロット流路67は、パイロット室48と接続されるポンプ側パイロット流路52と接続されない。シリンダ側パイロット流路67には、下降用電磁弁68が配設されている。下降用電磁弁68は、開位置68Aまたは閉位置68Bに切り換えられる開閉弁である。下降用電磁弁68は、通常は閉位置68Bにあり、ソレノイド操作部68CにON信号が入力されると、開位置68Aに切り換わる。
フォーク22の下降動作(リフト下降動作)を行うときは、リフト切換弁41の電磁操作部50を励磁するとともに、下降用電磁弁68を閉位置68Bから開位置68Aに切り換える。スプールが第1位置41Aに位置するとき、油室45における作動油は、フォーク22を含む昇降部の自重による圧力が生じている。このため、下降用電磁弁68が閉位置68Bから開位置68Aに切り換わると、油室45の作動油は、パイロット室48へ導入され、パイロット室48に導入されたパイロット圧の作動油によってスプールが第3位置41Cに切り換わる。スプールが第3位置41Cに切り換わることにより、油室45の作動油はリフト切換弁41および第6油圧配管46を通じてタンク36へ排出され、フォーク22が下降する。
本実施形態の油圧駆動装置30はティルトシリンダ24を駆動する構成を有している。第3油圧配管40におけるフローディバイダ39とリフト切換弁41との分岐点には、第7油圧配管51を介してティルト切換弁71が接続されている。第7油圧配管51には、油圧ポンプ31からティルト切換弁71への方向にのみ作動油を流通させる逆止弁73が設けられている。ティルト切換弁71とティルトシリンダ24の第1油室(ボトム室)74および第2油室(シリンダ室)75とは、第9油圧配管76、第10油圧配管77を介してそれぞれ接続されている。ティルト切換弁72は第11油圧配管78を介してタンク36と接続されている。油圧ポンプ31とティルトシリンダ24とを接続し、ティルトシリンダ24に供給する作動油を通す第1作動油流路は、第2油圧配管38、第7油圧配管51、第9油圧配管76により構成される。ティルトシリンダ24からの作動油がタンク36に向けて流れる第2作動油流路は、第10油圧配管77、第11油圧配管78、第6油圧配管46により構成される。
ティルト切換弁71は、ティルト操作レバー26の操作量に応じて移動可能なスプール(図示せず)を備えている。このスプールはティルト操作レバー26の操作によって切換可能な第1位置71A、第2位置71Bおよび第3位置71Cのいずれかを取り得る。第1位置71Aは作動油の流通を許容しない閉状態である。第2位置71Bは、開度を任意に変更可能な開状態である。第3位置71Cは、開度を任意に変更可能な開状態である。ティルト切換弁71は、マスト20を前後に傾動させる場合に第1油室74、第2油室75へ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。ティルト切換弁71が第2位置71Bの場合は、第2油室75へ作動油が流入するとともに第1油室74から作動油が排出されることにより、ティルトシリンダ24が収縮してマスト20が後傾する。ティルト切換弁71が第3位置71Cの場合は、第1油室74へ作動油が流入するとともに第2油室75の作動油を排出することにより、ティルトシリンダ24が伸長してマスト20が前傾する。
本実施形態のティルト切換弁71が備えるスプールは、パイロット圧によって移動される。従って、ティルト切換弁71は、パイロット圧の作動油が導入される一対のパイロット室79、80と、一対のパイロット室79、80における作動油のパイロット圧をそれぞれ制御する一対の電磁操作部81、82と、を有する。つまり、本実施形態のティルト切換弁71は、電磁操作部81、82により制御されるパイロット圧がスプールを移動させる電磁パイロット式の切換弁である。パイロット室79、80はポンプ側パイロット流路52と接続されている。従って、パイロット室79、80には、減圧弁53により減圧されたパイロット圧の作動油の導入が可能である。
電磁操作部81は、パイロット室79における作動油のパイロット圧を制御し、電磁操作部82は、パイロット室80における作動油のパイロット圧を制御する。ティルト操作レバー26の操作量に応じて変換された電気信号に応じた電流が電磁操作部81、82に入力されると、電磁操作部81、82は入力された電流値に応じて励磁される。励磁される電磁操作部81、82は、入力される電流値に応じてパイロット室79、80における作動油のパイロット圧を制御する。
具体的には、電磁操作部81が励磁されるとパイロット室79のパイロット圧が制御され、スプールが第2位置71Bに移動する。パイロット室79のパイロット圧が高くなるほど、スプールはティルト切換弁71を流れて第1油室74へ供給される作動油の量を多くし、第2油室75から排出されてティルト切換弁71を流れる作動油の量を多くする位置に移動され、ティルトシリンダ24の伸長速度が速くなる。また、電磁操作部82が励磁されると、パイロット室80のパイロット圧が制御され、スプールが第3位置71Cに移動する。パイロット室80のパイロット圧が高くなるほど、スプールは第2油室75への流入する作動油の量を多くし、第1油室74から排出されてティルト切換弁71を流れる作動油の量を多くする位置に移動され、ティルトシリンダ24の収縮速度が速くなる。つまり、ティルト切換弁71は、電磁操作部81、82を励磁する電流値に比例して作動油の流量が変動され比例制御弁である。
ところで、第10油圧配管77にはパイロットチェック弁83が備えられている。パイロットチェック弁83と第10油圧配管77におけるパイロットチェック弁83のティルト切換弁71側とは、パイロット流路84を介して接続されている。パイロットチェック弁83は、第10油圧配管77を開閉させるプランジャと、第10油圧配管77を閉じる方向にプランジャを付勢するばねとを有している。プランジャには、ティルトシリンダ24からの作動油をパイロット流路84に供給するためのオリフィスが形成されている。
パイロット流路84には、パイロット用電磁切換弁87が配設されている。パイロット用電磁切換弁87は、開位置または閉位置に切り換えられる開閉弁である。パイロット用電磁切換弁63は通常は閉位置にあり、ソレノイド操作部にON信号が入力されると、開位置に切り換わる。
マスト20の前傾動作(ティルト前傾動作)を行うときは、パイロット用電磁切換弁87を閉位置から開位置に切り換える。マスト20の前傾時には、マスト20の自重によりマスト20が前傾し、ティルトシリンダ24が伸長する。このとき、パイロット用電磁切換弁87を開いた直後は、ティルトシリンダ24からの作動油がパイロット流路84およびティルト切換弁71を通ってタンク36に戻る。
そして、パイロットチェック弁83のオリフィスを通過する作動油の流量が増えると、オリフィスの上流側の圧力とオリフィスの下流側の圧力との圧力差(差圧)によってばねの付勢力に抗してプランジャが押し上げられることで、第10油圧配管77が開くようになる。これにより、ティルトシリンダ24からの作動油がパイロットチェック弁83およびティルト切換弁71を通過してタンク36に戻る。
このようにパイロットチェック弁83の開度は、オリフィスの上流側(第10油圧配管77におけるパイロットチェック弁83の上流側)の圧力とオリフィスの下流側(パイロット流路62)の圧力との差圧(パイロットチェック弁83の前後差圧)によって決まる。
ところで、本実施形態の油圧駆動装置30は、ティルトシリンダ24の第2油室75に生じている圧力をマスト前傾用のパイロット圧として利用し、このパイロット圧によりティルト切換弁71のスプールを第2位置71Bに切り換える構成を有している。
図2に示すように、第10油圧配管77とパイロット室79を接続するシリンダ側パイロット流路88が設けられている。シリンダ側パイロット流路88は、パイロット室79と接続される第7油圧配管51と接続されない。シリンダ側パイロット流路88には、前傾用電磁弁89が配設されている。前傾用電磁弁89は、開位置89Aまたは閉位置89Bに切り換えられる開閉弁である。前傾用電磁弁89は、図2に示すように通常は閉位置89Bにあり、ソレノイド操作部89CにON信号が入力されると、開位置89Aに切り換わる。
マスト20の前傾動作(ティルト前傾動作)を行うときは、ティルト切換弁71の電磁操作部81を励磁するとともに、前傾用電磁弁89を閉位置89Bから開位置89Aに切り換える。スプールが第1位置71Aに位置するとき、第2油室75における作動油は、マスト20の自重による圧力が生じている。このため、前傾用電磁弁89が閉位置89Bから開位置89Aに切り換わると、第2油室75の作動油は、パイロット室79へ導入され、パイロット室79に導入されたパイロット圧の作動油によってスプールが第3位置71Cに切り換わる。スプールが第3位置71Cに切り換わることにより、第2油室75の作動油はリフト切換弁41および第6油圧配管46を通じてタンク36へ排出され、マスト20は自重によって前傾する。
本実施形態の油圧駆動装置30は、ティルトシリンダ24の第2油室75に生じている圧力をマスト前傾用のパイロット圧として利用するとき、第1油室74および第9油圧配管76における負圧発生を防止する負圧防止機構を備えている。負圧防止機構は、第9油圧配管76と第6油圧配管46とを接続する第12油圧配管91と、第12油圧配管91に設けられた逆止弁92と、を有している。逆止弁92は、第6油圧配管46から第12油圧配管91への方向にのみ作動油の流通を許容する。従って、ティルトシリンダ24の第2油室75の排出により、ティルトシリンダ24が伸長してマスト20が前傾し、第1油室74および第9油圧配管76に負圧が生じようとしても、第6油圧配管46から第9油圧配管76への方向にのみ作動油が導入される。このため、マスト20の前傾時に、第1油室74および第9油圧配管76に負圧は殆ど発生することはない。
第3油圧配管40と第6油圧配管46とを接続する第13油圧配管93が設けられている。第13油圧配管93にはリリーフ弁94が設けられている。第3油圧配管40の作動油が設定圧以上の圧力になったとき、リリーフ弁94が作動して、第13油圧配管93において第3油圧配管40から第6油圧配管46への作動油の流通が許容される。
次に、本実施形態に係る油圧駆動装置30の作用について説明する。まず、フォーク22の昇降停止時について説明する。リフト操作レバー25が中立位置にあるとき、リフト切換弁41のスプールは閉状態の第1位置41Aに位置する。このため、リフトシリンダ21の油室45に対する作動油の給排は行われず、フォーク22は昇降せず所定の位置に保たれる。
次に、フォーク22を上昇させる場合について説明する。リフト操作レバー25がオペレータによって中立位置から上昇位置へ後傾されると、電動モータ32によって油圧ポンプ31が駆動されるとともに、リフト切換弁41では、リフト操作レバー25の後傾量に応じた電流が電磁操作部49に通電されて励磁される。電磁操作部49が励磁されると、減圧弁53を通じてパイロット圧に減圧された作動油がパイロット室47に導入され、パイロット圧の作動油によりリフト切換弁41のスプールが第2位置41Bに位置する。
リフト切換弁41が閉状態である第1位置41Aから開状態である第2位置41Bに切り換えられると、油圧ポンプ31から汲み上げられた作動油が、第2油圧配管38、フローディバイダ39、第3油圧配管40、リフト切換弁41、第5油圧配管44を通じて油室45に導入される。油室45に作動油が導入されることにより、リフトシリンダ21は伸長してフォーク22は上昇する。なお、フォーク22の上昇速度は、油室45へ導入される流量によって変動するが、リフト切換弁41から油室45へ導入される作動油の流量は、電磁操作部49に入力される電流値によって変動する。
次に、フォーク22を下降させる場合について説明する。リフト操作レバー25がオペレータによって中立位置から下降位置へ前傾されると、下降用電磁弁68が開くように通電されるとともに、リフト操作レバー25の前傾量に応じた電流が電磁操作部50に通電されて励磁される。油室45の作動油は、リフト切換弁41が中立位置にあるときフォーク22を含む昇降部の自重により一定以上の圧力を受けているので、下降用電磁弁68が開くと、油室45の作動油がシリンダ側パイロット流路67を通じてパイロット室48へ導入される。パイロット室48に導入された作動油は、パイロット圧の作動油によりリフト切換弁41のスプールが第3位置41Cに位置する。なお、パイロット圧は電磁操作部50に通電される電流に応じて調整され、スプールは電流に応じた開度に位置する。
リフト切換弁41が閉状態である第1位置41Aから開状態である第3位置41Cに切り換えられると、リフトシリンダ21の油室45の作動油が、第5油圧配管44の一部と、第8油圧配管55と、第6油圧配管46と、を通じてタンク36に排出される。油室45の作動油が排出されることにより、リフトシリンダ21は収縮してフォーク22は下降する。なお、フォーク22の下降速度は、油室45からタンク36へ排出される作動油の流量によって変動するが、リフト切換弁41からタンク36へ排出される作動油の流量は、電磁操作部50に入力される電流値によって変動する。また、流量制御弁56およびパイロットチェック弁57が設けられているため、フォーク22が急激に下降することはない。このように、本実施形態では、フォーク22を含む昇降部の下降時に油圧ポンプ31を作動させることなく、リフト切換弁41は第1位置41Aから第3位置41Cに切り換えられる。
次に、荷役装置12のティルト動作について説明する。まず、荷役装置12が前傾および後傾されない中立時について説明する。ティルト操作レバー26が中立位置にあるとき、ティルト切換弁71のスプールは閉状態の第1位置71Aに位置する。このため、ティルトシリンダ24の第1油室74および第2油室75に対する作動油の給排は行われず、荷役装置12は前後に傾動されない状態に保たれる。
次に、荷役装置12を後傾させる場合について説明する。ティルト操作レバー26がオペレータによって中立位置から後傾位置へ後傾されると、電動モータ32によって油圧ポンプ31が駆動されるとともに、ティルト切換弁71では、ティルト操作レバー26の後傾量に応じた電流が電磁操作部82に通電されて励磁される。電磁操作部82が励磁されると、減圧弁53を通じてパイロット圧に減圧された作動油がパイロット室80に導入され、パイロット圧の作動油によりティルト切換弁71のスプールが第2位置71Bに位置する。
リフト切換弁41が閉状態である第1位置71Aから開状態である第2位置71Bに切り換えられると、油圧ポンプ31から汲み上げられた作動油が、第2油圧配管38、フローディバイダ39、第3油圧配管40の一部、第7油圧配管51、ティルト切換弁71、第10油圧配管77を通じて第2油室75に導入される。第2油室75に作動油が導入されるとともに、第1油室74の作動油が第9油圧配管76、ティルト切換弁71、第11油圧配管78、第6油圧配管46を通じて排出される。第2油室75への作動油の導入および第1油室74の作動油の排出により、ティルトシリンダ24は収縮して荷役装置12は後傾する。なお、荷役装置12の後傾速度は、第2油室75へ導入される流量および第1油室74から排出される作動油の流量によって変動するが、ティルト切換弁71を通過する作動油の流量は、電磁操作部82に入力される電流値によって変動する。
次に、荷役装置12を前傾させる場合について説明する。ティルト操作レバー26がオペレータによって中立位置から前傾位置へ前傾されると、前傾用電磁弁89が開くように通電されるとともに、ティルト操作レバー26の前傾量に応じた電流が電磁操作部81に通電されて励磁される。第2油室75の作動油は、ティルト切換弁71が中立位置にあるとき荷役装置12の自重により一定以上の圧力を受けているので、前傾用電磁弁89が開くと、第2油室75の作動油がシリンダ側パイロット流路67を通じてパイロット室79へ導入される。パイロット室79に導入された作動油は、パイロット圧の作動油によりティルト切換弁71のスプールが第3位置71Cに位置する。なお、パイロット圧は電磁操作部81に通電される電流に応じて調整され、スプールは電流に応じた開度に位置する。
ティルト切換弁71が閉状態である第1位置71Aから開状態である第3位置71Cに切り換えられると、ティルトシリンダ24の第2油室75の作動油が、第10油圧配管77と、第11油圧配管78と、第6油圧配管46と、を通じてタンク36に排出される。
油圧ポンプ31の作動油は第7油圧配管51に供給されないため、第2油室75の作動油の排出に伴い第1油室74は負圧が発生する。第1油室74が所定の負圧になると、逆止弁92により第6油圧配管46から第9油圧配管76への方向にのみ作動油が導入され、過度な負圧の発生は防止される。
第2油室75の作動油が排出されることにより、ティルトシリンダ24は収縮して荷役装置12は前傾する。なお、荷役装置12の前傾速度は、第2油室75からタンク36へ排出される作動油の流量によって変動するが、ティルト切換弁71からタンク36へ排出される作動油の流量は、電磁操作部81に入力される電流値によって変動する。また、パイロットチェック弁83が設けられているため、荷役装置12が急激に前傾することはない。このように、本実施形態では、荷役装置12の前傾時に油圧ポンプ31を作動させることなく、ティルト切換弁71は第1位置71Aから第3位置71Cに切り換えられる。
本実施形態の油圧駆動装置30は以下の作用効果を奏する。
(1)リフト操作レバー25の操作に応じて下降用電磁弁68が開くので、フォーク22を含む昇降部の自重によって得られる圧力を有するリフトシリンダ21の作動油は、シリンダ側パイロット流路67を流れてリフト切換弁41のパイロット室48へ導入される。シリンダ側パイロット流路67から導入されたパイロット圧の作動油がリフト切換弁41を切り換える。リフト切換弁41の切り換えにより、リフトシリンダ21からタンク36へ作動油を排出する状態に切り換わる。従って、フォーク22を含む昇降部の自重を利用したフォーク22の下降時に、リフト切換弁41の切り換えのために油圧ポンプ31を作動させる必要がなく、フォーク22の下降時に油圧ポンプ31を作動させる場合と比較してエナルギー消費を低減することができる。
(2)ティルト操作レバー26の操作に応じて前傾用電磁弁89が開く。前傾用電磁弁89が開くと、荷役装置12の自重によって得られる圧力を有するティルトシリンダ24の作動油は、第10油圧配管77からシリンダ側パイロット流路88を流れてティルト切換弁71のパイロット室79へ導入される。導入されたパイロット圧の作動油がティルト切換弁71を切り換える。ティルト切換弁71の切り換えにより、ティルトシリンダ24からタンク36へ作動油を排出する状態に切り換わる。従って、荷役装置12の自重を利用した荷役装置12の前傾時に、ティルト切換弁71の切り換えのために油圧ポンプ31を作動させる必要がなく、荷役装置12の前傾時に油圧ポンプ31を作動させる場合と比較してエナルギー消費を低減することができる。
(3)荷役装置12の自重によって得られる圧力を有するティルトシリンダ24の第2油室75の作動油がティルト切換弁71のパイロット室79へ導入され、第1油室74が所定の負圧になっても、逆止弁92により第6油圧配管46から第9油圧配管76への方向にのみ作動油が導入され、過度な負圧の発生を防止することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、フォークリフトの油圧駆動装置は、油圧ポンプを駆動することなく昇降部を下降させる構成と、油圧ポンプを駆動することなく荷役装置を前傾する構成と、を備えるとしたがこの限りではない。フォークリフトの油圧駆動装置は、例えば、油圧ポンプを駆動することなく昇降部を下降させる構成を備え、油圧ポンプを駆動することなく荷役装置を前傾する構成を備えないとしてもよい。あるいは、フォークリフトの油圧駆動装置は、油圧ポンプを駆動することなく荷役装置を前傾する構成を備え、油圧ポンプを駆動することなく昇降部を下降させる構成を備えないとしてもよい。
○ 上記の実施形態では、油圧シリンダとしてリフトシリンダおよびティルトシリンダを例示して説明したが、これに限らない。油圧シリンダは、例えば、フォークリフトのアタッチメントに用いられる油圧シリンダでもよく、油圧シリンダにより変位される可動部の自重によって油圧シリンダの油室に圧力を発生させることができる油圧シリンダであればよい。
○ 上記の実施形態では、変位操作部としてリフト操作レバーおよびティルト操作レバーについて説明したが、この限りではない。変位操作部は、例えば、リフトシリンダおよびティルトシリンダの双方を制御することが可能なジョイスティックレバーであってもよい。
○ 上記の実施形態では、フォークリフトとしてバッテリフォークリフトについて例示したが、フォークリフトはバッテリフォークリフトに限定されず、エンジンフォークリフトであってもよい。エンジンフォークリフトではポンプはエンジンの動力により駆動される。この場合、ポンプが可変容量ポンプであれば、荷役装置の自重により油圧シリンダを作動させ、油圧シリンダから排出される作動油をパイロット室へ通すとき、可変容量ポンプのポンプトルクを0にすることが可能となる。よってエンジンの動力消費を低減できる。
10 フォークリフト
11 車体
12 荷役装置
20 マスト
21 リフトシリンダ(第1の油圧シリンダ)
22 フォーク
24 ティルトシリンダ(第2の油圧シリンダ)
25 リフト操作レバー(第1の変位操作部)
26 ティルト操作レバー(第2の変位操作部)
30 油圧駆動装置
31 油圧ポンプ
33 吸込口
34 吐出口
36 タンク
37、43、54、73 逆止弁
38 第2油圧配管
40 第3油圧配管
41 リフト切換弁(第1の切換弁)
41A 第1位置(閉)
41B 第2位置(開:上昇)
41C 第3位置(開:下降)
44 第5油圧配管
45 油室(リフトシリンダ)
46 第6油圧配管
47 パイロット室(リフト切換弁)
48 パイロット室(リフト切換弁)
49 電磁操作部(リフト切換弁)
50 電磁操作部(リフト切換弁)
51 第7油圧配管
52 ポンプ側パイロット流路
53 減圧弁
67 シリンダ側パイロット流路(リフト用)
68 下降用電磁弁(第1の電磁弁)
70 第9油圧配管
71 ティルト切換弁(第2の切換弁)
71A 第1位置(閉)
71B 第2位置(開:前傾)
72C 第3位置(開:後傾)
74 第1油室(ティルトシリンダ)
75 第2油室(ティルトシリンダ)
76 第10油圧配管
77 第11油圧配管
78 第12油圧配管
79 パイロット室(ティルト切換弁)
80 パイロット室(ティルト切換弁)
81 電磁操作部(ティルト切換弁)
82 電磁操作部(ティルト切換弁)
88 シリンダ側パイロット流路(ティルト用)
89 前傾用電磁弁(第2の電磁弁)
90 第14油圧配管
91 リリーフ弁

Claims (3)

  1. 作動油の給排により荷役装置を変位させる油圧シリンダと、
    前記作動油を貯留するタンクと、
    前記作動油を前記タンクから吸い込んで前記油圧シリンダに供給する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプと前記油圧シリンダとを接続し、前記油圧シリンダに供給する作動油を通す第1作動油流路と、
    前記第1作動油流路に設けられ、前記荷役装置を変位させる変位操作部の操作量に応じて前記作動油の流れを制御する切換弁と、
    前記油圧シリンダと前記タンクと前記切換弁を接続し、前記油圧シリンダからの前記作動油が前記タンクに向けて流れる第2作動油流路と、
    前記第1作動油流路における前記油圧ポンプと前記切換弁との間から分岐され、前記切換弁に設けたパイロット室に接続されるポンプ側パイロット流路と、
    前記ポンプ側パイロット流路に設けられ、前記第1作動油流路における作動油を減圧することにより前記切換弁を切り換えるためのパイロット圧を生成する減圧弁と、を備えるフォークリフトの油圧駆動装置において、
    前記第1作動油流路における前記油圧シリンダと前記切換弁との間から分岐され、前記パイロット室に接続されるシリンダ側パイロット流路と、
    前記シリンダ側パイロット流路に設けられ、前記変位操作部の操作に応じて開閉される電磁弁と、を備え、
    前記電磁弁が開くとき、前記荷役装置の自重により前記油圧シリンダを作動させ、前記油圧シリンダから排出される作動油を前記パイロット室へ通すことにより前記切換弁を切り換えることを特徴とするフォークリフトの油圧駆動装置。
  2. 前記油圧シリンダは、前記作動油の給排により前記荷役装置が備える昇降部を昇降させる単動式のリフトシリンダであり、
    前記変位操作部は、前記昇降部を昇降させるリフト操作レバーであり、
    前記切換弁は、前記リフト操作レバーの操作量に応じて前記作動油の流れを制御するリフト切換弁であり、
    前記電磁弁は、前記リフト操作レバーが昇降部下降の位置に操作されることにより開き、
    前記昇降部の自重による下降により前記リフトシリンダを作動させ、前記リフトシリンダから排出される作動油を前記パイロット室へ通すことにより前記リフト切換弁を切り換えることを特徴とする請求項1記載のフォークリフトの油圧駆動装置。
  3. 前記油圧シリンダは、前記作動油の給排により前記荷役装置を前後に傾動させる復動式のティルトシリンダであり、
    前記変位操作部は、前記荷役装置を前後に傾動させるティルト操作レバーであり、
    前記切換弁は、前記ティルト操作レバーの操作量に応じて前記作動油の流れを制御するティルト切換弁であり、
    前記電磁弁は、前記ティルト操作レバーが前記荷役装置を前傾する位置に操作されることにより開き、
    前記荷役装置の自重による前傾により前記ティルトシリンダを作動させ、前記ティルトシリンダから排出される作動油を前記パイロット室へ通すことにより前記ティルト切換弁を切り換えることを特徴とする請求項1記載のフォークリフトの油圧駆動装置。
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