JP2008303053A - 産業車両の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ティルトシリンダがストロークエンドに達したときのエンジンストールの発生を防止しつつ、燃料消費量を低減することができる産業車両の油圧制御装置を提供する。
【解決手段】フォークリフトの油圧制御装置は、エンジンを動力源として駆動し、オイルタンクTから作動油を汲み上げて吐出する油圧ポンプ21と、油圧ポンプ21から吐出された作動油をティルト系の油路からオイルタンクTへ環流させるために油路を開閉するソレノイドアンロード弁43を備える。さらに、油圧制御装置は、ティルトシリンダ15のストロークエンドを検知する傾動スイッチ52と、傾動スイッチ52からの検知信号の入力時にソレノイドアンロード弁43のソレノイド43aに指令信号を出力するCPUを備える。そして、CPUは、傾動スイッチ52からの検知信号の入力時にソレノイドアンロード弁43を開弁させる指令信号をソレノイド43aに出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォークを昇降させるリフトシリンダ、及びフォークが装着されたマストを傾動させるティルトシリンダを駆動させる産業車両の油圧制御装置に関する。
産業車両であるフォークリフトは、車体前部に荷役装置を備えている。荷役装置は、ティルトシリンダによって車体に対して傾動自在に装着された左右一対のマストと、このマストに沿ってリフトシリンダによって昇降自在に装着されたリフトブラケットと、このリフトブラケットに装着された左右一対のフォークとを有している。
荷役装置は油圧機構によって動作する。すなわち、エンジンを動力源として駆動する油圧ポンプから吐出された作動油はティルトシリンダに供給され、該ティルトシリンダが伸縮動作する。これにより、荷役装置のマストは車体前後方向に傾動され、フォークも前後方向に傾動される。また、油圧ポンプから吐出された作動油はリフトシリンダに供給され、該リフトシリンダが伸縮動作する。これにより、荷役装置のマストは上下方向に昇降動作され、フォークも上下方向に昇降される。
フォークリフトの油圧機構において、前記油圧ポンプとティルトシリンダとを接続する管路には、リリーフ弁が接続されており、所定設定圧以上の圧油をタンクへドレンし、ティルト系の油路の圧力を設定圧に保持するようになっている。そして、フォークリフトにおいて、ティルトシリンダがストロークエンドに達しても、ティルトシリンダの操作レバーを操作しているとストロークエンドでの傾動状態が継続される。これにより油圧ポンプの吐出圧が上昇して、リリーフ弁が作動する。このとき、エンジンにはリリーフ弁の設定圧相当の負荷が作用し、該負荷がエンジンの発生トルクを上回るとエンジンストールが発生することがあった。
また、特許文献1には、ティルトシリンダのストロークエンドでの作業機(荷役装置)のストール状態の発生を防止する産業車両の作業機制御装置が開示されている。すなわち、特許文献1においては、作業機制御装置におけるコントローラは、作業機が機械的なストロークエンド位置又はストロークエンドから所定距離手前の作業機停止位置に達したことを検出すると、オペレータが各種シリンダのレバー操作を保持していても電磁比例弁への出力を禁止し作業機の駆動を停止する制御を行うようになっている。このため、作業機のストール状態の発生が防止されるとともに、リリーフ弁からの作動油のリリーフが発生しないようになっている。
特開2001−171999号公報
ところで、近年では、環境問題等の観点からフォークリフトにおける燃料消費量の低減が切望されている。
本発明は、ティルトシリンダがストロークエンドに達したときのエンジンストールの発生を防止しつつ、燃料消費量を低減することができる産業車両の油圧制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、フォークを昇降させるリフトシリンダ、及び前記フォークが装着されたマストを傾動させるティルトシリンダを駆動させる産業車両の油圧制御装置であって、前記産業車両のエンジンを動力源として駆動し、該産業車両に備えられたオイルタンクから作動油を汲み上げて吐出する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出された作動油をティルト系の油路から前記オイルタンクへ環流させるために前記油路を開閉するソレノイドアンロード弁と、前記ティルトシリンダのストロークエンドを検知するストロークエンド検知手段と、 前記ストロークエンド検知手段からの検知信号の入力時に前記ソレノイドアンロード弁のソレノイドに指令信号を出力する制御手段とを備え、前記制御手段は前記ストロークエンド検知手段からの検知信号の入力時に前記ソレノイドアンロード弁を開弁させる指令信号を前記ソレノイドに出力する。
この発明によれば、ティルトシリンダがストロークエンドに達すると、制御手段はソレノイドアンロード弁を開弁させる制御を行う。すると、ティルト系の油路における作動油がソレノイドアンロード弁を通過してオイルタンクに環流され、ティルト系の油路の圧油の圧力が下がる。ここで、ソレノイドアンロード弁は、リリーフ弁のように油路の圧油を設定圧に保持するために作動油を逃がす構成と異なる。したがって、ティルトシリンダがストロークエンドに達し、ソレノイドアンロード弁が作動してもリリーフ弁のように圧力保持のために油圧ポンプを駆動させることがない。このため、ティルトシリンダがストロークエンドに達したとき、エンジンに作用する負荷を低減させることができ、負荷がエンジンの発生トルクを上回ることを防止してエンジンストールの発生を防止することができる。さらに、リリーフ弁のように設定圧を保持する必要がないため、油圧ポンプを駆動させるためにエンジンが消費する燃料を節約することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の産業車両の油圧制御装置において、前記ストロークエンド検知手段は、前記ティルトシリンダを操作するティルトレバーに接触してティルトシリンダのストロークエンドを検出する接触スイッチよりなる。
この発明によれば、接触スイッチによりストロークエンドが機械的に検知される。このため、ストロークエンド検知のための構成が簡単であり、また制御が簡単である。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の産業車両の油圧制御装置において、前記ストロークエンド検知手段は、前記ティルトシリンダがストロークエンドに達したときに発生するサージ圧力を検知する圧力センサであり、該圧力センサは前記油圧ポンプからの作動油供給用管路からリフト系とティルト系に分流されたティルト系の油路におけるティルトシリンダの上流に設けられている。
この発明によれば、圧力センサは、作動油供給用管路における作動油の圧力も検知することができるため、圧力センサ一つでティルトシリンダにおけるサージ圧力を検知することができるとともにリフト系の油路における圧力も検知することができる。
本発明によれば、ティルトシリンダがストロークエンドに達したときのエンジンストールの発生を防止しつつ、燃料消費量を低減することができる。
以下、本発明をフォークリフトの油圧制御装置に具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図2に示すように、産業車両としてのフォークリフト11には、フォーク12を昇降させるためのリフトシリンダ13と、マスト14を傾動させるためのティルトシリンダ15が設けられている。また、フォークリフト11の運転室16には、前記リフトシリンダ13を伸縮駆動させるために操作するリフトレバー17と、ティルトシリンダ15を伸縮駆動させるために操作するティルトレバー18が装備されている(但し、図2では両レバー17,18が重なった状態で示されている)。フォークリフト11の車体11aには、リフトシリンダ13及びティルトシリンダ15を駆動するための油圧回路(オープンセンタ回路)が設けられている(図1参照)。
また、車体11aには、フォークリフト11の走行制御や荷役制御を含む各種制御を行う車両制御装置51が設けられている。さらに、車体11aには、エンジンEを動力源として駆動し、車体11aに備えられたオイルタンクT(図3参照)に貯油されている作動油を汲み上げてリフトシリンダ13及びティルトシリンダ15に供給(吐出)する油圧ポンプ21(図3参照)が設けられている。
次に、前記油圧回路について説明する。図1に示すように、油圧ポンプ21から管路22を通って吐出された作動油は、フローディバイダ23で所定圧以上に昇圧されてから、荷役系(リフト系及びティルト系)の油圧回路と、ステアリング系の油圧回路とに分流される。フローディバイダ23からステアリング系に分流された作動油は、管路24を介してステアリングバルブ25に供給される。
フローディバイダ23から荷役系に分流された作動油が通る作動油供給用管路26は、オイルタンクTに戻る戻り管路27に接続されており、リフト用手動切換弁28と、ティルト用手動切換弁29は、この作動油供給用管路26上に直列に配設されている。リフト用手動切換弁28は3位置切換弁であり、そのスプールはリフトレバー17に機械的に作動連結されている。リフトレバー17を上昇・中立・下降操作することによりリフト用手動切換弁28がa,b,cの3つの状態に切換可能となっている。リフトレバー17を操作せず、リフト用手動切換弁28がb状態(中立位置)にあるときには、リフトシリンダ13のボトム室13bに繋がる管路30が、作動油供給用管路26から分岐された分岐管路26a、及び戻り管路27とのいずれとも遮断される。
リフトレバー17を上昇操作して、リフト用手動切換弁28がa状態(上昇位置)に切換えられると、管路30上に設けられた制御弁35が開弁された状態では、管路30と分岐管路26aとが連通する。すると、油圧ポンプ21の駆動により、ボトム室13bに作動油が供給されてリフトシリンダ13のピストンロッド13aが伸長する。また、リフトレバー17を下降操作して、リフト用手動切換弁28がc状態(下降位置)に切換えられると、管路30上に設けられた制御弁35が開弁された状態では、管路30と戻り管路27とが連通する。すると、ボトム室13bの作動油が戻り管路27を介してオイルタンクTに環流され、リフトシリンダ13のピストンロッド13aが収縮するようになっている。なお、分岐管路26a及び管路30がリフト系の油路を構成している。
また、ティルト用手動切換弁29は3位置切換弁であり、そのスプールはティルトレバー18に機械的に作動連結されている。ティルトレバー18を後傾・中立・前傾操作することによりティルト用手動切換弁29がa,b,cの3つの状態に切換可能となっている。ティルトレバー18を操作せず、ティルト用手動切換弁29がb状態(中立位置)にあるときには、ティルトシリンダ15のロッド室15bに繋がる管路33aと排出管路34、及びボトム室15cに繋がる管路33bと作動油供給用管路26からの分岐管路26bのいずれとも遮断される。
ティルトレバー18を後傾操作して、ティルト用手動切換弁29がa状態(後傾位置)に切換えられると、分岐管路26bと管路33a、及び管路33bと排出管路34がそれぞれ連通する。このため、管路33a上に設けられた制御弁36が開弁された状態では、油圧ポンプ21の駆動により、ロッド室15bに作動油が送られるとともに、ボトム室15cの作動油が排出管路34及び戻り管路27を介してオイルタンクTに環流され、ティルトシリンダ15のピストンロッド15aが収縮する。
また、ティルトレバー18を前傾操作して、ティルト用手動切換弁29がc状態(前傾位置)に切換えられると、分岐管路26bと管路33b、及び管路33aと排出管路34がそれぞれ連通する。このため、制御弁36が開弁された状態では、油圧ポンプ21の駆動によりボトム室15cに作動油が送られるとともに、ロッド室15bの作動油が排出管路34及び戻り管路27を介してオイルタンクTに環流され、ティルトシリンダ15のピストンロッド15aが伸長するようになっている。なお、分岐管路26b、管路33a,33b、及び排出管路34がティルト系の油路を構成している。また、ロッド室15b又はボトム室15cに所定量の作動油が送られ、ピストンロッド15aがエンド位置にまで達した状態を、ティルトシリンダ15の前傾位置又は後傾位置におけるフルストロークとする。
作動油供給用管路26から分岐された分岐管路40に設けられたリリーフ弁41は、リフト用手動切換弁28がa状態(上昇位置)に切換えられた際に、リフト系の油路の圧油(加圧された作動油)がリフト設定圧(リリーフ弁設定圧)となるように作動油を分岐管路40、管路42及び戻り管路27を介してオイルタンクTに環流させるためのものである。また、チェック弁45,46,47は作動油の逆流を阻止するためのものである。フィルタ48は、油路における作動油中のゴミを除去するために設けたものである。
また、分岐管路40から分岐された管路44に設けられたソレノイドアンロード弁43は、ソレノイド43aを流れる電流の電流値制御により、管路44を流れる作動油の油路を開閉するように制御される。そして、ティルト用手動切換弁29がc状態(前傾位置)又はa状態(後傾位置)に切換えられ、ティルトシリンダ15が前傾位置又は後傾位置におけるフルストロークに達したとき、ソレノイドアンロード弁43はティルト系の油路の作動油を管路44及び戻り管路27を介してオイルタンクTに還流させるようになっている。なお、ソレノイドアンロード弁43は、前記リリーフ弁41のように油路の圧力をリフト設定圧に保持するために作動油をオイルタンクTへ環流させるのではなく、開弁されることにより圧力を保持することなく作動油をオイルタンクTへ環流させるようになっている。
図1及び図3に示すように、ティルトレバー18の近傍には、ティルトレバー18が前傾又は後傾操作され、ティルトシリンダ15がストロークエンドに達したことを検知するためのストロークエンド検知手段としての傾動スイッチ52が設けられている。傾動スイッチ52は接触スイッチで例えばマイクロスイッチからなる。そして、傾動スイッチ52はティルトレバー18を前傾操作し、ティルトシリンダ15が前傾位置又は後傾位置でフルストロークに達したときにティルトレバー18に接触してオンし、ティルトシリンダ15がフルストロークに達したことに係る検知信号を車両制御装置51に出力する。また、ティルトレバー18が中立位置にあるときには傾動スイッチ52はオフする。
次に、本実施形態のフォークリフト11の電気的構成を図3にしたがって説明する。
図3に示すように、車体11aに設けられた車両制御装置51には、フォークリフト11の制御動作を所定の手順で実行することができる制御手段としてのCPU(中央処理装置)51aと、必要なデータの読出し及び書換え可能なメモリ51bが設けられている。メモリ51bには、フォークリフト11の走行や荷役を制御するための制御プログラムや、当該制御に用いるデータが記憶されている。本実施形態のフォークリフト11は、車両制御装置51(CPU51a)の制御により、ティルトシリンダ15がフルストロークに達した時におけるティルト系の油路の作動油をソレノイドアンロード弁43を用いてオイルタンクTに環流させるように構成されている。
また、車両制御装置51には、傾動スイッチ52が電気的に接続されている。傾動スイッチ52は、ティルトレバー18の近傍に配設されている。そして、車両制御装置51のCPU51aは、傾動スイッチ52からの検知信号、すなわち、ティルトシリンダ15が前傾位置又は後傾位置でフルストロークに達したことを検知した旨の検知信号を入力することによりティルトシリンダ15のフルストロークを認識する。さらに、傾動スイッチ52からの検知信号は、車両制御装置51にてソレノイド電流指令信号に変換され、ソレノイドアンロード弁43のソレノイド43aに出力されるようになっている。
次に、上記のように構成されたフォークリフト11の油圧制御装置の動作を説明する。
キ−オンされると、エンジンEが始動され、油圧ポンプ21の駆動が開始される。エンジンE始動後、図1に示すように、油圧ポンプ21から吐出された作動油はフローディバイダ23において所定圧に昇圧された後、荷役系とステアリング系に分流される。各レバー17,18が中立位置に配置された状態では、荷役系に分流された作動油は、作動油供給用管路26上に設けられたリフト用手動切換弁28及びティルト用手動切換弁29を通り抜けた後、戻り管路27を通ってオイルタンクTに還流される(オープンセンタ回路)。
この状態でリフトレバー17を操作してリフト用手動切換弁28がa状態またはc状態に切換えられると、リフトシリンダ13が伸長又は収縮駆動し、フォーク12が上昇又は下降する。また、ティルトレバー18を操作してティルト用手動切換弁29がa状態又はc状態に切換えられると、ピストンロッド15aが伸長又は収縮駆動してティルトシリンダ15によりマスト14が後傾又は前傾し、フォーク12が後傾又は前傾する。
ティルトレバー18の操作時において、ティルトレバー18が前傾又は後傾方向に操作され、ストロークエンドに達し、傾動スイッチ52がオンになると、車両制御装置51のCPU51aは傾動スイッチ52からの検知信号を入力する。すると、車両制御装置51のCPU51aはソレノイドアンロード弁43のソレノイド43aにソレノイド電流指令を出力する。ソレノイドアンロード弁43はオンされて開弁状態となり、ティルト系の油路の作動油が管路44及び戻り管路27を介してオイルタンクTに環流される。
したがって、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)フォークリフト11のCPU51aはティルトシリンダ15のストロークエンドを検知すると、ソレノイドアンロード弁43を開弁させ、ティルト系の油路における作動油をオイルタンクTに環流させる制御を行う。すると、ソレノイドアンロード弁43は、リリーフ弁のように油路の圧油を設定圧に保持するため作動油を逃がす構成と異なり、圧力を保持することなく作動油をオイルタンクTに環流させることができる。したがって、本実施形態の油圧制御装置によれば、ティルトシリンダ15がストロークエンドに達したとき、ティルト系の油路における圧油を所定圧に保持するために油圧ポンプ21を駆動させることがないため、エンジンEに作用する負荷を低減させることができる。よって、油圧ポンプ21駆動のための負荷がエンジンEの発生トルクを上回ることによるエンジンストールの発生を防止することができる。さらに、リリーフ弁のように設定圧を保持する必要がないため、該圧力保持のために油圧ポンプ21を駆動させるエンジンEが消費する燃料を節約することができ、リリーフ弁を用いる場合に比してフォークリフト11の燃料消費量を低減することができる。
(2)ストロークエンドの検知は、ストロークエンドを機械的に検知する傾動スイッチ52である。このため、油圧制御装置において、ストロークエンド検知のための構成が簡単であり、また制御が簡単である。これにより、コストの抑えた油圧制御装置を得ることができる。
(3)本実施形態では、ティルトシリンダ15がストロークエンドに達したときにソレノイドアンロード弁43を操作することでエンジンストロークを防止しつつ、燃料消費量を低減することができる。そして、ティルトシリンダ15がストロークエンドに達したとき、リリーフ弁のようにリリーフ設定圧を保持する必要がないため、作動油の油温の上昇や油圧の上昇が抑えられ、ヒートバランスを維持でき作動油の劣化を抑えることができるとともに、油圧機器の耐久性を向上できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図4に示すように、ティルトシリンダ15のストロークエンドの検知を、ティルトシリンダ15のストロークエンドで大きな慣性力に基づく衝撃力が発生したときに発生するサージ圧力を検知する圧力センサ50によって行ってもよい。この場合、圧力センサ50は、作動油供給用管路26から分岐された分岐管路26bにおいて、ティルトシリンダ15の上流位置に設ける。また、車両制御装置51におけるメモリ51bに、ティルトシリンダ15のストロークエンド時に発生するサージ圧力より若干低い圧力に係るデータを予め記憶させておく。そして、車両制御装置51のCPU51aは、圧力センサ50からの検知信号を入力し、ティルトシリンダ15で発生した圧力がメモリ51bに記憶された圧力に達した(ストロークエンドに達した)と判断すると、ソレノイドアンロード弁43にソレノイド電流指令を出力する。すると、ソレノイドアンロード弁43はオンされて開弁状態となり、ティルト系の油路の作動油が管路44を介してオイルタンクTに環流される。
なお、圧力センサ50は、作動油供給用管路26における作動油の圧力も検知することができるため、圧力センサ50一つでティルトシリンダ15におけるサージ圧力を検知することができるとともにリフト系の油路における圧力も検知することができる。
○ ティルトシリンダ15のストロークエンドの検知を、ティルトシリンダ15に設けたティルト角センサ(ストロークエンド検知手段)によって行ってもよい。
○ フォークリフト11以外の産業車両として、例えば、パワーショベルや高所作業車に油圧制御装置を適用してもよい。
○ 油圧制御装置が設けられる油圧回路の形態は任意に変更してもよく、例えば、クローズドセンタ回路に変更してもよい。
実施形態のフォークリフトにおける油圧回路図。 フォークリフトを示す側面図。 油圧制御装置の電気構成ブロック図。 フォークリフトにおける別例の油圧回路図。
符号の説明
E…エンジン、T…オイルタンク、11…産業車両としてのフォークリフト、12…フォーク、13…リフトシリンダ、14…マスト、15…ティルトシリンダ、18…ティルトレバー、21…油圧ポンプ、26…作動油供給用管路、26b…ティルト系の油路を形成する分岐管路、33a,33b…ティルト系の油路を形成する管路、34…ティルト系の油路を形成する排出管路、43…ソレノイドアンロード弁、43a…ソレノイド、50…ストロークエンド検知手段としての圧力センサ、51a…制御手段としてのCPU、52…ストロークエンド検知手段たる接触スイッチとしての傾動スイッチ。

Claims (3)

  1. フォークを昇降させるリフトシリンダ、及び前記フォークが装着されたマストを傾動させるティルトシリンダを駆動させる産業車両の油圧制御装置であって、
    前記産業車両のエンジンを動力源として駆動し、該産業車両に備えられたオイルタンクから作動油を汲み上げて吐出する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから吐出された作動油をティルト系の油路から前記オイルタンクへ環流させるために前記油路を開閉するソレノイドアンロード弁と、
    前記ティルトシリンダのストロークエンドを検知するストロークエンド検知手段と、
    前記ストロークエンド検知手段からの検知信号の入力時に前記ソレノイドアンロード弁のソレノイドに指令信号を出力する制御手段とを備え、
    前記制御手段は前記ストロークエンド検知手段からの検知信号の入力時に前記ソレノイドアンロード弁を開弁させる指令信号を前記ソレノイドに出力することを特徴とする産業車両の油圧制御装置。
  2. 前記ストロークエンド検知手段は、前記ティルトシリンダを操作するティルトレバーに接触してティルトシリンダのストロークエンドを検出する接触スイッチよりなる請求項1に記載の産業車両の油圧制御装置。
  3. 前記ストロークエンド検知手段は、前記ティルトシリンダがストロークエンドに達したときに発生するサージ圧力を検知する圧力センサであり、該圧力センサは前記油圧ポンプからの作動油供給用管路からリフト系とティルト系に分流されたティルト系の油路におけるティルトシリンダの上流に設けられている請求項1に記載の産業車両の油圧制御装置。
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