JP2023082899A - 床用目地装置 - Google Patents

床用目地装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023082899A
JP2023082899A JP2021196896A JP2021196896A JP2023082899A JP 2023082899 A JP2023082899 A JP 2023082899A JP 2021196896 A JP2021196896 A JP 2021196896A JP 2021196896 A JP2021196896 A JP 2021196896A JP 2023082899 A JP2023082899 A JP 2023082899A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joint plate
joint
skeleton
pin
positioning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021196896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7252669B1 (ja
Inventor
英夫 後藤
Hideo Goto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Doei Gaiso YK
Original Assignee
Doei Gaiso YK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Doei Gaiso YK filed Critical Doei Gaiso YK
Priority to JP2021196896A priority Critical patent/JP7252669B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7252669B1 publication Critical patent/JP7252669B1/ja
Publication of JP2023082899A publication Critical patent/JP2023082899A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

【課題】美観を損なうことなく、かつ、地震による揺れ動きを吸収できる床用目地装置を提供すること。【解決手段】一方の躯体と、この一方の躯体に設けられかつ取付ピンを有する第1支持部と、他方の躯体と、この他方の躯体に設けられかつ乗り上げ傾斜面を有する第2支持部と、一端部が第1支持部に支持されると共に、他端部が第2支持部に左右方向にスライド移動可能に支持された目地プレートと、一方の躯体に設けられた位置決め部とを備え、前記目地プレートは、浅皿状の目地プレート本体と、前記目地プレート本体の一端部側に設けられかつ前記取付ピンが挿入される1対のピンケースと、前記目地プレート本体に充填された充填部材と、前記ピンケースの上部及び前記充填部材の上部を覆うように設けられた化粧板と、前記目地プレート本体の底部に固定されかつ前記位置決め部に挿入される前記位置決め片とで構成され、前記位置決め片は、少なくとも前記他方の躯体側の側面が弧状又は傾斜面状に形成されている床用目地装置。【選択図】図1

Description

本発明は目地部を介して設けられた躯体の間の目地部を塞ぐ床用目地装置に関する。
従来、目地部を塞ぐ床用目地装置にはピンケースが表面(上面)にあらわれている目地プレートが使用されている。これは、取付ピンをボルトで締め付け、その後、蓋をしなければならないため又は、取付ピンを目地プレートの上端部ぎりぎりの位置で、かつ、ピンケースの一方の躯体側の壁面に略当接するように設けているためである。後者の場合、地震時に目地部が狭くなった際に、取付ピンの上端部(ピンケースの壁面と略当接している部位)を支点に目地プレートを回動させることができるため、通常時において一方の躯体の床面と目地プレートの間の隙間を最小にし、かつ、地震による揺れ動きが終了した場合に、確実に原点に復帰させることができるものである。しかし、このような目地プレートを用いた場合、機能面では問題ないものの、化粧板を設けてもピンケースが表面にあらわれることにより美観が損なわれていた。ピンケースが表面にあらわれない目地プレートを用いた床用目地装置としては、例えば「前後方向に勾配のある目地部を介して設けられた左右の床躯体の一方の目地部側の床躯体に形成された、反目地部側が傾斜面の目地プレートスライド支持凹部と、この目地プレートスライド支持凹部と対向する前記左右の床躯体の他方の目地部側の床躯体に形成された目地プレート支持凹部と、この目地プレート支持凹部に後端部が支持され、先端部が前記目地プレートスライド支持凹部に支持されて目地部を覆う両端部を除く底面が、該目地プレートスライド支持凹部の目地部側端部と接触するのを防止できる凹部が形成された、並列配置された複数個の目地プレートと、この複数個の目地プレートのそれぞれの後端部を、該複数個の目地プレートの先端部の上下方向の回動が可能で、かつ地震で前記左右の床躯体が異なる前後方向に揺れ動いた場合に、他方の床躯体と同方向に移動できるように取付ける目地プレート取付具とからなることを特徴とする勾配のある目地部の床用目地装置」が知られている(特許文献1)。
このような床用目地装置では、目地プレートの表面にピンケースがあらわれないものの、ピンケースが下方へ突出し、取付ピンの上端部も目地プレートの底部付近に位置するため、目地プレートの他端部がせり上がる際に、回動の支点(取付ピンの上端部付近)が通常の目地プレートよりも下方に位置するため、目地プレートの一端部と躯体との間に大きな隙間を形成しなければならない又は目地プレートの一方の躯体側の側面に隙間を確保するような傾斜面を形成する必要があった。
また、目地プレートの一端部側の上端部を支点に回動できるように取付ピンを設置した場合、地震によって目地プレートの他端部が上方にせり上がり、通常状態に戻る際に目地プレートと一方の躯体との間に大きな隙間が生じてしまうおそれがあった。
特開2018-193714号公報
本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、美観を損なうことなく、かつ、地震による揺れ動きを吸収できる床用目地装置を提供することを目的としている。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の床用目地装置は、一方の躯体と、この一方の躯体に設けられかつ取付ピンを有する第1支持部と、他方の躯体と、この他方の躯体に設けられかつ乗り上げ傾斜面を有する第2支持部と、一端部が第1支持部に支持されると共に、他端部が第2支持部に左右方向にスライド移動可能に支持された目地プレートと、一方の躯体に設けられた位置決め部とを備え、前記目地プレートは、浅皿状の目地プレート本体と、前記目地プレート本体の一端部側に設けられかつ前記取付ピンが挿入される1対のピンケースと、前記目地プレート本体に充填された充填部材と、前記ピンケースの上部及び前記充填部材の上部を覆うように設けられた化粧板と、前記目地プレート本体の底部に固定されかつ前記位置決め部に挿入される前記位置決め片とで構成され、前記位置決め片は、少なくとも前記他方の躯体側の側面が弧状又は傾斜面状に形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の床用目地装置の前記他方の躯体側の側面が前記目地プレートの一端部側の角部と、前記位置決め片の他方の躯体側の上端部を結んだ線を半径とする円の円弧に沿う弧状に形成されていることを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1に記載の発明においては、他方の躯体側の側面に傾斜面が形成された位置決め片を一方の躯体に設けられた位置決め部に挿入することにより、目地プレートの一端部側の上端部を支点に目地プレートの他端部側を回動させた場合であっても、通常状態に復帰した際に位置決め部と位置決め片によって確実に原点(地震前の位置)に復帰することができ、一方の躯体との間に大きな隙間が生じることを防止できる。
したがって、取付ピンの上端部を回動の支点とする必要がなく、ピンケースが表面にあらわれないよう構成することができ、美観を向上させることができる。
(2)請求項2に記載の発明においても、前記(1)と同様の作用効果を得られるとともに、よりスムーズに目地プレートの他端部側を回動させることができ、かつ、確実に原点に復帰させることができる。
図1乃至図7は本発明の第1の実施形態を示す説明図である。
第1の実施形態の床用目地装置の平面図。 図1の2-2線に沿う断面図。 目地プレートの斜視図。 目地プレートの底面図。 図4の5-5線に沿う断面図。 地震で目地部が狭くなった状態の説明図。 地震で目地部が広くなった状態の説明図。
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
図1乃至図7に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は目地部2を介して左右に設けられた一方の躯体3と他方の躯体4間に設置される床用目地装置である。
なお、左右方向とは図1における左右方向であり、前後方向とは図1における上下方向をいい、上下方向とは図2における上下方向をいう。
また、本発明において躯体とは、建物、道路、スラブ、エレベーターシャフト等の目地プレートを設置可能な建造物をいい、出入口とはドアや扉の設けられた出入口だけではなく、人や車両等が通行できる通路も含むものである。
この床用目地装置1は、例えば図1及び図2に示すように、一方の躯体3に設けられた第1支持部(第1の目地プレート支持部ともいう)5と、第1の目地プレート支持部5に固定された取付ピン6と、他方の躯体4に設けられた第2支持部(第2の目地プレート支持部ともいう)7と、前記第2支持部7に形成された乗り上げ傾斜面8と、一端部が前記第1支持部5に支持され、他端部が前記第2支持部7に左右方向にスライド移動可能に支持された目地プレート9と、前記一方の躯体3に設けられた被係合部としての位置決め部10とを備えている。そして、前記目地プレート9の一端部の下面には、下方方向に突出しかつ前記位置決め部10に挿入される係合部としての置決め片11が設けられている。
一方の躯体3には、目地部2側の床面に前後方向に延在する凹所状の第1の目地プレート支持部5が形成されている。この第1の目地プレート支持部5には、目地プレート9のピンケース12に挿入される取付ピン6が固定されている。取付ピン6は、第1の目地プレート支持部5にビス等で固定された金属板(図示せず)等に溶接されて設けられている。この取付ピン6の他方の下端部は、通常状態においてピンケース12の他方の躯体側の側面に当接していることが望ましい。このように取付ピン6及びピンケース12が配置されることにより、取付ピン6とピンケース12によっても目地プレート9の位置決めを行うことができる。
なお、一方の躯体3の目地部2側の壁面に断面アングル状の金具等を固定して第1の目地プレート支持部5としてもよく、このような場合には、第1の目地プレート支持部5に直接溶接等で取付ピン6を固定してもよい。
この取付ピン6は、目地プレート9が設置されピンケース12に挿入された際に、ピンケース12の一方の躯体3の壁面との間に間隙が生じるような寸法で設けられている。
第1の目地プレート支持部5の下方の壁面には、目地プレート9に設けられた位置決め片11が挿入される孔状の位置決め部10が設けられている。本実施形態では、角パイプ状の部材を第1の目地プレート支持部5の下方の壁面(一方の躯体3の壁面上部)に固定して位置決め部10を構成している。
他方の躯体4には、目地プレート9の他端部が左右方向にスライド移動可能な凹所状の第2の目地プレート支持部7が形成されている。この第2の目地プレート支持部7の目地部2と反対側の端部には、地震によって目地部2が狭くなった場合に、目地プレート9の他端部が乗り上げる乗り上げ傾斜面8が形成されている。
目地プレート9は、図3乃至図5に示すように、浅皿状の目地プレート本体13と、前記目地プレート本体13の一端部側に設けられ、前記取付ピン6が挿入される1対のピンケース12と、前記目地プレート本体13に充填されたセメントやモルタル等の充填部材14と、前記ピンケース12の上部及び充填部材14の上部を覆うように設けられた化粧板15と、前記目地プレート本体13の底部に固定された前記位置決め片11と、目地プレート本体13の他端部にヒンジ部材16を介して設けられたカバープレート17とで構成されている。
目地プレート本体13は、浅皿状に形成されており、一端部側の両側部にピンケース12が固定されている。このピンケース12は、下部が開口したボックス状の部材で、その上端部は化粧板15を敷設できるよう目地プレート本体13の上端部よりも下方に位置するように設けられている。目地プレート本体13高さの1/2~3/4程度の高さとなるように設けられていることが望ましい。
化粧板15は、本実施形態では石材が用いられており、ピンケース12の上部を含む目地プレート本体13の上部の略全面を覆うように設けられている。このように化粧板15を設けることにより、目地プレート9を設置していない部位の床面と同様の外観を得ることができ、設置部分の美観を大幅に向上させることができる。
目地プレート本体13の一端部側の底部には位置決め片11が固定されており、この位置決め片11は一方の躯体3に設けられた位置決め部10に挿入される。本実施形態では、位置決め部10は、角パイプ状の透孔であり、位置決め片11は、略四角錐台形状又は略四角錐状に形成されている。
この位置決め片11は、目地プレート9の一端部側の底面に2つ設けられており、他方の躯体側の側面18は、弧状又は傾斜面状に形成されている。本実施形態においては、図5等に示すように正面視において前記目地プレートの一端部側の角部Oと、前記位置決め片の他方の躯体側の上端部aを結んだ線を半径とする円Cの円弧に沿う(重なり合う)弧状に形成されている。このように他方の躯体側の側面18を形成することにより、目地プレート9の他端部が上方へ位置変位した際に、前記目地プレートの一端部側の角部Oを支点にスムーズに目地プレート9の他端部を回動させることができる。なお、他方の躯体側の側面18を傾斜面とする場合、傾斜面が前述の円Cの内側に位置する(円弧の外側にはみ出ない)ような傾斜面とすることでも目地プレート9の他端部を回動させることができる。
また、位置決め片11の上端部(目地プレート9との接合部付近)は、位置決め部10と略同形状となっており、位置決め部10と係合するように形成されていることが望ましい。このように位置決め部10及び位置決め片11を形成することで、地震による揺れ動きが終了した後、確実に目地プレート9を原点に復帰させることができる。そのため、ピンケース12の高さを低くすることができ、ピンケース12の上部も化粧板15で覆うことができる。
地震で左右の躯体3、4が左右方向に揺れ動き目地部2が狭くなると、図6に示すように、目地プレート9の他端部が第2の目地プレート支持部7の乗り上げ傾斜面8により上方にせり上がり地震による揺れ動きを吸収する。
地震による揺れ動きが終了すると、目地プレート9は他端部が下方へ位置変位し、通常状態(図1等の状態)に復帰する。このとき、目地プレート9を位置決め部10及び位置決め片11により、所定の位置に確実に位置させることができるため、一方の躯体3の床面と目地プレート9の一端部の間に隙間が生じることなく確実に原点に復帰させることができる。
地震で躯体3、4が左右方向に揺れ動き目地部2が広くなると、図7に示すように、目地プレート9の他端部が第2の目地プレート支持部7の上面を左右方向にスライド移動し、地震による揺れ動きを吸収する。このときも、位置決め部10に位置決め片11が挿入されているため、目地プレート9の底面と第2の目地プレート支持部7との摩擦力により目地プレート9が引っ張られ、一方の躯体3と目地プレート9との間に隙間が生じることを防止することができる。
なお、本発明の実施形態では、角パイプ状の位置決め部及び略四角錐台形又は略四角錐状の位置決め片を用いるものについて説明したが、例えば丸パイプ状、その他多角形状の孔を有する位置決め部を設け、この位置決め部に挿入可能な円錐台状、円錐状又は多角錐台状等の位置決め片を有する目地プレートとしても良い。
本発明は床用目地装置を製造する産業で利用される。
1:床用目地装置、 2:目地部、
3:一方の躯体、 4:他方の躯体、
5:第1支持部、 6:取付ピン、
7:第2支持部、 8:乗り上げ傾斜面、
9:目地プレート、 10:位置決め部、
11:位置決め片、 12:ピンケース、
13:目地プレート本体、 14:充填部材、
15:化粧板、 16:ヒンジ部材、
17:カバープレート、 18:他方の躯体側の側面。
本発明は目地部を介して設けられた躯体の間の目地部を塞ぐ床用目地装置に関する。
従来、目地部を塞ぐ床用目地装置にはピンケースが表面(上面)にあらわれている目地プレートが使用されている。これは、取付ピンをボルトで締め付け、その後、蓋をしなければならないため又は、取付ピンを目地プレートの上端部ぎりぎりの位置で、かつ、ピンケースの一方の躯体側の壁面に略当接するように設けているためである。後者の場合、地震時に目地部が狭くなった際に、取付ピンの上端部(ピンケースの壁面と略当接している部位)を支点に目地プレートを回動させることができるため、通常時において一方の躯体の床面と目地プレートの間の隙間を最小にし、かつ、地震による揺れ動きが終了した場合に、確実に原点に復帰させることができるものである。しかし、このような目地プレートを用いた場合、機能面では問題ないものの、化粧板を設けてもピンケースが表面にあらわれることにより美観が損なわれていた。ピンケースが表面にあらわれない目地プレートを用いた床用目地装置としては、例えば「前後方向に勾配のある目地部を介して設けられた左右の床躯体の一方の目地部側の床躯体に形成された、反目地部側が傾斜面の目地プレートスライド支持凹部と、この目地プレートスライド支持凹部と対向する前記左右の床躯体の他方の目地部側の床躯体に形成された目地プレート支持凹部と、この目地プレート支持凹部に後端部が支持され、先端部が前記目地プレートスライド支持凹部に支持されて目地部を覆う両端部を除く底面が、該目地プレートスライド支持凹部の目地部側端部と接触するのを防止できる凹部が形成された、並列配置された複数個の目地プレートと、この複数個の目地プレートのそれぞれの後端部を、該複数個の目地プレートの先端部の上下方向の回動が可能で、かつ地震で前記左右の床躯体が異なる前後方向に揺れ動いた場合に、他方の床躯体と同方向に移動できるように取付ける目地プレート取付具とからなることを特徴とする勾配のある目地部の床用目地装置」が知られている(特許文献1)。
このような床用目地装置では、目地プレートの表面にピンケースがあらわれないものの、ピンケースが下方へ突出し、取付ピンの上端部も目地プレートの底部付近に位置するため、目地プレートの他端部がせり上がる際に、回動の支点(取付ピンの上端部付近)が通常の目地プレートよりも下方に位置するため、目地プレートの一端部と躯体との間に大きな隙間を形成しなければならない又は目地プレートの一方の躯体側の側面に隙間を確保するような傾斜面を形成する必要があった。
また、目地プレートの一端部側の上端部を支点に回動できるように取付ピンを設置した場合、地震によって目地プレートの他端部が上方にせり上がり、通常状態に戻る際に目地プレートと一方の躯体との間に大きな隙間が生じてしまうおそれがあった。
特開2018-193714号公報
本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、美観を損なうことなく、かつ、地震による揺れ動きを吸収できる床用目地装置を提供することを目的としている。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の床用目地装置は、一方の躯体と、この一方の躯体に設けられかつ取付ピンを有する第1支持部と、他方の躯体と、この他方の躯体に設けられかつ乗り上げ傾斜面を有する第2支持部と、一端部が第1支持部に支持されると共に、他端部が第2支持部に左右方向にスライド移動可能に支持された目地プレートと、一方の躯体に設けられた位置決め部とを備え、前記目地プレートは、浅皿状の目地プレート本体と、前記目地プレート本体の一端部側に設けられかつ前記取付ピンが挿入される1対のピンケースと、前記目地プレート本体に充填された充填部材と、前記ピンケースの上部及び前記充填部材の上部を覆うように設けられた化粧板と、前記目地プレート本体の底部に固定されかつ前記位置決め部に挿入される前記位置決め片とで構成され、前記位置決め片は、少なくとも前記他方の躯体側の側面が弧状又は傾斜面状に形成され、前記位置決め片は、前記他方の躯体側の側面が前記目地プレートの一端部側の上側の角部と、前記位置決め片の他方の躯体側の上端部を結んだ線を半径とする円の円弧に沿う弧状に形成されていることを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1に記載の発明においては、他方の躯体側の側面に傾斜面が形成された位置決め片を一方の躯体に設けられた位置決め部に挿入することにより、目地プレートの一端部側の上端部を支点に目地プレートの他端部側を回動させた場合であっても、通常状態に復帰した際に位置決め部と位置決め片によって確実に原点(地震前の位置)に復帰することができ、一方の躯体との間に大きな隙間が生じることを防止できる。
したがって、取付ピンの上端部を回動の支点とする必要がなく、ピンケースが表面にあらわれないよう構成することができ、美観を向上させることができる。
(2)スムーズに目地プレートの他端部側を回動させることができ、かつ、確実に原点に復帰させることができる。
図1乃至図7は本発明の第1の実施形態を示す説明図である。
第1の実施形態の床用目地装置の平面図。 図1の2-2線に沿う断面図。 目地プレートの斜視図。 目地プレートの底面図。 図4の5-5線に沿う断面図。 地震で目地部が狭くなった状態の説明図。 地震で目地部が広くなった状態の説明図。
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
図1乃至図7に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は目地部2を介して左右に設けられた一方の躯体3と他方の躯体4間に設置される床用目地装置である。
なお、左右方向とは図1における左右方向であり、前後方向とは図1における上下方向をいい、上下方向とは図2における上下方向をいう。
また、本発明において躯体とは、建物、道路、スラブ、エレベーターシャフト等の目地プレートを設置可能な建造物をいい、出入口とはドアや扉の設けられた出入口だけではなく、人や車両等が通行できる通路も含むものである。
この床用目地装置1は、例えば図1及び図2に示すように、一方の躯体3に設けられた第1支持部(第1の目地プレート支持部ともいう)5と、第1の目地プレート支持部5に固定された取付ピン6と、他方の躯体4に設けられた第2支持部(第2の目地プレート支持部ともいう)7と、前記第2支持部7に形成された乗り上げ傾斜面8と、一端部が前記第1支持部5に支持され、他端部が前記第2支持部7に左右方向にスライド移動可能に支持された目地プレート9と、前記一方の躯体3に設けられた被係合部としての位置決め部10とを備えている。そして、前記目地プレート9の一端部の下面には、下方方向に突出しかつ前記位置決め部10に挿入される係合部としての置決め片11が設けられている。
一方の躯体3には、目地部2側の床面に前後方向に延在する凹所状の第1の目地プレート支持部5が形成されている。この第1の目地プレート支持部5には、目地プレート9のピンケース12に挿入される取付ピン6が固定されている。取付ピン6は、第1の目地プレート支持部5にビス等で固定された金属板(図示せず)等に溶接されて設けられている。この取付ピン6の他方の下端部は、通常状態においてピンケース12の他方の躯体側の側面に当接していることが望ましい。このように取付ピン6及びピンケース12が配置されることにより、取付ピン6とピンケース12によっても目地プレート9の位置決めを行うことができる。
なお、一方の躯体3の目地部2側の壁面に断面アングル状の金具等を固定して第1の目地プレート支持部5としてもよく、このような場合には、第1の目地プレート支持部5に直接溶接等で取付ピン6を固定してもよい。
この取付ピン6は、目地プレート9が設置されピンケース12に挿入された際に、ピンケース12の一方の躯体3の壁面との間に間隙が生じるような寸法で設けられている。
第1の目地プレート支持部5の下方の壁面には、目地プレート9に設けられた位置決め片11が挿入される孔状の位置決め部10が設けられている。本実施形態では、角パイプ状の部材を第1の目地プレート支持部5の下方の壁面(一方の躯体3の壁面上部)に固定して位置決め部10を構成している。
他方の躯体4には、目地プレート9の他端部が左右方向にスライド移動可能な凹所状の第2の目地プレート支持部7が形成されている。この第2の目地プレート支持部7の目地部2と反対側の端部には、地震によって目地部2が狭くなった場合に、目地プレート9の他端部が乗り上げる乗り上げ傾斜面8が形成されている。
目地プレート9は、図3乃至図5に示すように、浅皿状の目地プレート本体13と、前記目地プレート本体13の一端部側に設けられ、前記取付ピン6が挿入される1対のピンケース12と、前記目地プレート本体13に充填されたセメントやモルタル等の充填部材14と、前記ピンケース12の上部及び充填部材14の上部を覆うように設けられた化粧板15と、前記目地プレート本体13の底部に固定された前記位置決め片11と、目地プレート本体13の他端部にヒンジ部材16を介して設けられたカバープレート17とで構成されている。
目地プレート本体13は、浅皿状に形成されており、一端部側の両側部にピンケース12が固定されている。このピンケース12は、下部が開口したボックス状の部材で、その上端部は化粧板15を敷設できるよう目地プレート本体13の上端部よりも下方に位置するように設けられている。目地プレート本体13高さの1/2~3/4程度の高さとなるように設けられていることが望ましい。
化粧板15は、本実施形態では石材が用いられており、ピンケース12の上部を含む目地プレート本体13の上部の略全面を覆うように設けられている。このように化粧板15を設けることにより、目地プレート9を設置していない部位の床面と同様の外観を得ることができ、設置部分の美観を大幅に向上させることができる。
目地プレート本体13の一端部側の底部には位置決め片11が固定されており、この位置決め片11は一方の躯体3に設けられた位置決め部10に挿入される。本実施形態では、位置決め部10は、角パイプ状の透孔であり、位置決め片11は、略四角錐台形状又は略四角錐状に形成されている。
この位置決め片11は、目地プレート9の一端部側の底面に2つ設けられており、他方の躯体側の側面18は、弧状又は傾斜面状に形成されている。本実施形態においては、図5等に示すように正面視において前記目地プレートの一端部側の角部Oと、前記位置決め片の他方の躯体側の上端部aを結んだ線を半径とする円Cの円弧に沿う(重なり合う)弧状に形成されている。このように他方の躯体側の側面18を形成することにより、目地プレート9の他端部が上方へ位置変位した際に、前記目地プレートの一端部側の角部Oを支点にスムーズに目地プレート9の他端部を回動させることができる。なお、他方の躯体側の側面18を傾斜面とする場合、傾斜面が前述の円Cの内側に位置する(円弧の外側にはみ出ない)ような傾斜面とすることでも目地プレート9の他端部を回動させることができる。
また、位置決め片11の上端部(目地プレート9との接合部付近)は、位置決め部10と略同形状となっており、位置決め部10と係合するように形成されていることが望ましい。このように位置決め部10及び位置決め片11を形成することで、地震による揺れ動きが終了した後、確実に目地プレート9を原点に復帰させることができる。そのため、ピンケース12の高さを低くすることができ、ピンケース12の上部も化粧板15で覆うことができる。
地震で左右の躯体3、4が左右方向に揺れ動き目地部2が狭くなると、図6に示すように、目地プレート9の他端部が第2の目地プレート支持部7の乗り上げ傾斜面8により上方にせり上がり地震による揺れ動きを吸収する。
地震による揺れ動きが終了すると、目地プレート9は他端部が下方へ位置変位し、通常状態(図1等の状態)に復帰する。このとき、目地プレート9を位置決め部10及び位置決め片11により、所定の位置に確実に位置させることができるため、一方の躯体3の床面と目地プレート9の一端部の間に隙間が生じることなく確実に原点に復帰させることができる。
地震で躯体3、4が左右方向に揺れ動き目地部2が広くなると、図7に示すように、目地プレート9の他端部が第2の目地プレート支持部7の上面を左右方向にスライド移動し、地震による揺れ動きを吸収する。このときも、位置決め部10に位置決め片11が挿入されているため、目地プレート9の底面と第2の目地プレート支持部7との摩擦力により目地プレート9が引っ張られ、一方の躯体3と目地プレート9との間に隙間が生じることを防止することができる。
なお、本発明の実施形態では、角パイプ状の位置決め部及び略四角錐台形又は略四角錐状の位置決め片を用いるものについて説明したが、例えば丸パイプ状、その他多角形状の孔を有する位置決め部を設け、この位置決め部に挿入可能な円錐台状、円錐状又は多角錐台状等の位置決め片を有する目地プレートとしても良い。
本発明は床用目地装置を製造する産業で利用される。
1:床用目地装置、 2:目地部、
3:一方の躯体、 4:他方の躯体、
5:第1支持部、 6:取付ピン、
7:第2支持部、 8:乗り上げ傾斜面、
9:目地プレート、 10:位置決め部、
11:位置決め片、 12:ピンケース、
13:目地プレート本体、 14:充填部材、
15:化粧板、 16:ヒンジ部材、
17:カバープレート、 18:他方の躯体側の側面。

Claims (2)

  1. 一方の躯体と、この一方の躯体に設けられかつ取付ピンを有する第1支持部と、他方の躯体と、この他方の躯体に設けられかつ乗り上げ傾斜面を有する第2支持部と、一端部が第1支持部に支持されると共に、他端部が第2支持部に左右方向にスライド移動可能に支持された目地プレートと、一方の躯体に設けられた位置決め部とを備え、前記目地プレートは、浅皿状の目地プレート本体と、前記目地プレート本体の一端部側に設けられかつ前記取付ピンが挿入される1対のピンケースと、前記目地プレート本体に充填された充填部材と、前記ピンケースの上部及び前記充填部材の上部を覆うように設けられた化粧板と、前記目地プレート本体の底部に固定されかつ前記位置決め部に挿入される前記位置決め片とで構成され、前記位置決め片は、少なくとも前記他方の躯体側の側面が弧状又は傾斜面状に形成されている床用目地装置。
  2. 前記位置決め片は、前記他方の躯体側の側面が前記目地プレートの一端部側の角部と、前記位置決め片の他方の躯体側の上端部を結んだ線を半径とする円の円弧に沿う弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の床用目地装置。
JP2021196896A 2021-12-03 2021-12-03 床用目地装置 Active JP7252669B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021196896A JP7252669B1 (ja) 2021-12-03 2021-12-03 床用目地装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021196896A JP7252669B1 (ja) 2021-12-03 2021-12-03 床用目地装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7252669B1 JP7252669B1 (ja) 2023-04-05
JP2023082899A true JP2023082899A (ja) 2023-06-15

Family

ID=85780240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021196896A Active JP7252669B1 (ja) 2021-12-03 2021-12-03 床用目地装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7252669B1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006052629A (ja) * 2004-07-13 2006-02-23 Dooei Gaiso Kk 床用目地装置
JP2015068031A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ドーエイ外装有限会社 床用目地装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006052629A (ja) * 2004-07-13 2006-02-23 Dooei Gaiso Kk 床用目地装置
JP2015068031A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ドーエイ外装有限会社 床用目地装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7252669B1 (ja) 2023-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018193824A (ja) 床用目地装置
JP5943862B2 (ja) 床用目地装置
JP7252669B1 (ja) 床用目地装置
JP5959013B2 (ja) 床用目地装置
JP2021059913A (ja) 目地プレートの支持構造及び床用目地装置
JP4499033B2 (ja) 床用目地装置
JP7252668B1 (ja) 床用目地装置
JP7289571B1 (ja) 床用目地装置
JP2018178596A (ja) 床用目地装置
JP2018040171A (ja) 目地装置
JP2023047484A (ja) 目地カバー装置
JP7160405B1 (ja) 床用目地装置
JP6239069B1 (ja) 目地装置用中央維持部材
JP2003227183A (ja) 床用目地装置
JP7305222B1 (ja) 床用目地装置
JP7305220B1 (ja) 床用目地装置
JP2022123933A (ja) 目地カバー装置
JP5940696B1 (ja) 床用目地装置
JP6417435B2 (ja) 床用目地装置及び目地プレート
JP7240044B1 (ja) 目地プレートの支持構造及び目地プレート支持部材
JP2021110177A (ja) 天井用目地装置
JP7256569B1 (ja) 目地プレートの支持構造及び床用目地装置並びに摺動支持部材
JP7465016B1 (ja) 目地プレート用係止杭及び床用目地装置
JP5184301B2 (ja) 床用目地装置
JP3401441B2 (ja) 構造物の制震装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7252669

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150