JP2023066786A - リチウム硫黄電池用正極およびリチウム硫黄電池 - Google Patents

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聖志 金村
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Abstract

【課題】 電極へのセラミックス粉末添加という簡便な手法により、電極内のリチウムイオン伝導性と電子伝導性を向上させ、かつ、前記中間生成物を添加物へ吸着させることで前記中間生成物の電解液への溶解の抑制が可能な正極およびリチウム硫黄電池を提供する。【解決手段】 正極集電体および正極合材層を有する正極であって、前記正極合材層は、硫黄および/または硫黄化合物と、1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元するセラミックス材料と、バインダーを含み、前記硫黄および/または前記硫黄化合物の前記正極合材層における割合が40質量%~80質量%である、正極。【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウム硫黄電池用正極およびリチウム硫黄電池に関する。
リチウムイオン電池は、小型電子機器、電気自動車、およびスマートグリッドなどの設備に広く用いられている。一方、電気自動車の普及や、自然エネルギーの利用の推進には、さらに大きなエネルギー密度の電池が必要とされる。そこで、LiCoO等のリチウム複合酸化物を正極の構成材料とするリチウムイオン電池に替わる、新たなリチウムイオン電池の開発が望まれている。
硫黄は、1672mAhg-1と極めて高い理論容量密度を有しており、硫黄を正極の構成材料とするリチウム硫黄電池は、ポストリチウムイオン電池の中でも、理論的に高エネルギー密度を達成できる可能性を有している。そこで、リチウム硫黄電池の研究開発が盛んに行われるようになってきている。
リチウム硫黄電池は硫黄を含む正極と、リチウム金属を含む負極とが、リチウム支持塩の溶解した電解液に含侵されたセパレータを介して対向する状態で外装体に収容することで構成される。
リチウム硫黄電池は、充放電の際などに硫黄分子や中間生成物(リチウムポリスルフィド等)等が電解液中に溶解して拡散することで、自己放電や負極の劣化が引き起こされ、電池性能が低下するという問題点がある。
そこで、このような問題点を解決するために、炭素材料と硫黄の複合化や電解液の改質、セパレータの改良などが提案されている。例えば、特許文献1では、リチウム硫黄電池において、正極にZnOとAlと、又は、ZnOとSbとを添加したものとして、正極からの硫黄の溶出を抑制するものが提案されている。
特開2005-251469号公報
リチウム硫黄電池の正極においては、充放電過程で電解液に対して可溶な中間生成物を生成する。そのため、中間生成物の溶解により電解液の粘度が上昇しリチウムイオン伝導度が低下する。また、中間生成物が電解液内を拡散し、負極に達することでレドックスシャトル現象が生じ不可逆容量が増大する問題があった。特許文献1は、この対策を行っているものの、未だ不十分であった。
本発明は、電極へのセラミックス粉末添加という簡便な手法により、電極内のリチウムイオン伝導性と電子伝導性を向上させ、かつ、前記中間生成物を添加物へ吸着させることで前記中間生成物の電解液への溶解の抑制が可能な、著しく初期容量の劣ることのない容量維持率の良い正極およびリチウム硫黄電池を提供することを目的とする。
リチウム硫黄電池の正極には硫黄および/または硫黄化合物、導電助剤、バインダー、増粘剤を組み合わせた正極合材層が多く用いられている。本発明者等は、正極の構造や組成など種々の検討、検証等を行なった。その結果、正極合材層中に1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)で酸化還元するセラミックス粉末を使用することで電池特性が大きく向上することを見出した。
上記課題を解決するために、本発明の正極は、正極集電体および正極合材層を有する正極であって、前記正極合材層は、硫黄および/または硫黄化合物と、1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元するセラミックス材料と、バインダーを含み、前記硫黄および/または前記硫黄化合物の前記正極合材層における割合が40質量%~80質量%である。
前記正極合材層における前記セラミックス材料の含有率が1重量%以上20重量%以下であってもよい。
前記セラミックス材料は、リチウムポリスルフィドを吸着するセラミックスであってもよい。
前記硫黄化合物は、Li(n≧1)、有機硫黄化合物又は炭素-硫黄ポリマー((C、x=2.5~50、n≧2)から選択される少なくとも1種以上であってもよい。
前記セラミックス材料は、LiTi12、La0.57Li0.29TiO、およびLi1+x+yAlTi2-xSi3-y12(0≦x≦1、0≦y≦1)から選択される少なくとも1種以上であってもよい。
前記正極合材層が、硫黄変性ポリアクリロニトリルを含んでもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明のリチウム硫黄電池は、上記本発明の正極と、リチウムを含む活物質を有する負極と、電解液と、セパレータを有する。
本発明のリチウム硫黄電池において、放電電位範囲の下限値が1.0(vs.Li/Li+)~1.5V(vs.Li/Li+)であってもよい。
前記電解液は、リチウムポリスルフィドの溶解性0.0mol/L以上1.0mol/L以下であってもよい。
前記電解液は、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとスルホランを1:1~1:8のモル比で混合した電解液であってもよい。
本発明の正極およびリチウム硫黄電池によれば、電極中に含まれるセラミックス材料によって、セラミックス粉末表面への吸着によるリチウムポリスルフィドの拡散抑制ができ、硫黄の還元反応の促進や電極中の電解液のイオン伝導度の向上により、初期容量および容量維持率を向上できる。
また、セラミックス材料の中でも硫黄と近い電位領域で酸化還元する材料を添加すると、添加物自体が容量を発現しつつ、硫黄又は硫黄化合物の反応も促進するため他の酸化物材料添加に比べ、電池の容量が大きくなる。
また、セラミックス材料の添加方法として、正極合材層スラリー作製時にセラミックス粉末を加えるという簡便なプロセスの採用が可能であるため、安定した電極作製が可能となる。
一つの実施形態における実施例1と比較例1と比較例4の容量維持率のグラフである。
以下、本発明の正極およびリチウム硫黄電池の一実施形態について説明する。
[正極]
本発明の正極は、正極集電体および正極合材層を有する正極である。
〈正極合材層〉
正極合材層は、以下に説明する硫黄および/または硫黄化合物と、セラミックス材料と、バインダーを含む。導電助剤を含むこともある。
(硫黄および/または硫黄化合物)
例えば、硫黄としては硫黄元素が挙げられ、硫黄化合物としてはLi(n≧1)、有機硫黄化合物又は炭素-硫黄ポリマー((C、x=2.5~50、n≧2)から選択される少なくとも1種以上が挙げられる。硫黄および/または硫黄化合物としては、硫黄または硫黄化合物を含む場合や、硫黄および硫黄化合物の両方を含む場合が挙げられる。また、硫黄化合物は、硫黄化合物として1種のみの化合物を含んでもよく、2種以上の化合物を含んでも良い。なお、本明細書中では、硫黄粉末を使用しているが、形状は問わない。また、硫黄および/または硫黄化合物の一部または全部は、炭素材料を含む導電性材料と複合化してもよく、複合化せずに使用してもよい。以下、硫黄および/または硫黄化合物と導電性材料とを複合化した物を硫黄炭素複合粉末と呼ぶ。
[硫黄炭素複合粉末]
硫黄および/または硫黄化合物と、炭素等の導電性材料との複合方法として、熱処理による複合化やメカノケミカル処理による複合化や電解析出による複合化などが挙げられる。
硫黄炭素複合粉末の作製手法は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせや順序は、目的に応じて任意に選択できる。
前記炭素等の導電性材料としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン、人造黒鉛、天然黒鉛、活性炭等が挙げられ、これらのうちの1種のみを含んでも良く、2種以上を含んでも良い。
また、硫黄および/または硫黄化合物と硫黄炭素複合体は併用してもよい。
硫黄炭素複合粉末中の硫黄および/または硫黄化合物の合計は特に限定されないが、60~100質量%であることが好ましく、70~85質量%であることがより好ましい。前記合計含有量の割合が下限値に近いほど、内部抵抗が減少し電池の充放電特性がより向上する。前記合計含有量の割合が上限値に近いほど、硫黄および/または硫黄化合物の重量当たりの電池容量が大きく向上する。下限値未満では、硫黄および/または硫黄化合物の重量当たりの電池容量が低下し、電池のエネルギー密度が低下するおそれがある。
(導電助剤)
導電助剤は、電子伝導性を向上させるべく用いられ、炭素を含む。導電助剤としては、公知又は市販のものを使用することができ、例えばアセチレンブラック(以下、「AB」とする場合がある)やケッチェンブラック等のカーボンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン、炭素繊維、活性炭、人造黒鉛、天然黒鉛等の炭素材料が挙げられる。これらの炭素材料は1種のみを用いても良く、2種以上を用いても良い。また、導電助剤は、硫黄炭素複合粉末中の炭素等の導電性材料と同様のものを使用しても良い。
(セラミックス材料)
セラミックス材料としては、1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元するセラミックス粉末を用いる。セラミックス材料は正極活物質としても作用する。リチウム硫黄電池の正極からは、リチウムポリスルフィドが電解液に溶解または拡散してリチウム金属の負極と反応し、電池の容量の劣化やクーロン効率を低下させている。本発明では、このようなセラミックス粉末は、リチウムポリスルフィドを吸着するセラミックスである。そのため、このようなセラミックス粉末を用いることで、電池の容量の劣化やクーロン効率の低下を抑制することができる。また、リチウムポリスルフィドが電解液内を拡散し、負極に達することでレドックスシャトル現象が生じ、不可逆容量が増大するおそれがあるが、セラミックス粉末がリチウムポリスルフィドを吸着することでリチウムポリスルフィドが電解液内へ拡散する量を低減することができるため、レドックスシャトル現象を抑制することができる。また、リチウムポリスルフィドは高温でより溶け出しやすい。セラミックス粉末の添加により、高温で溶け出したリチウムポリスルフィドを吸着できるため、高温耐性も増加する。
セラミックス材料は、チタン含有酸化物であることが好ましい。チタンを含有することでリチウムポリスルフィドの吸着効果が増強されるからである。例えばLiTi12(以下、「LTO」と表記することもある)、La0.57Li0.29TiO、およびLi1+x+yAlTi2-xSi3-y12(0≦x≦1、0≦y≦1)、TiO、TiNbから選択される少なくとも1種以上が挙げられる。より好ましくは、リチウムチタン複合酸化物である。1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元し硫黄とセラミックス間でのリチウムイオンの授受が可能となるためである。例えばLiTi12、La0.57Li0.29TiO、およびLi1+x+yAlTi2-xSi3-y12(0≦x≦1、0≦y≦1)から選択される少なくとも1種以上が挙げられる。これらの材料は1種のみを用いても良く、2種以上を用いても良い。
(バインダー)
バインダーは、特に限定されるものではなく、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン-プロピレン共重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アクリル樹脂等が挙げられる。これらのバインダーは1種のみを用いても良く、2種以上を用いても良い。
(その他添加物)
また、本発明の正極合材層には硫黄変性ポリアクロニトリルを1~10質量%添加することが好ましい。硫黄変性ポリアクロニトリルは、セラミック粉末と同様に、リチウムポリスルフィドを吸着する性質を持ち、レドックスシャトル現象を抑制することができる。
(各成分の質量比)
本発明の正極において、硫黄および/または硫黄化合物の正極合材層における割合は、40質量%~80質量%であることが望ましい。割合が40質量%より低いと、硫黄および/または硫黄化合物の割合が相対的に下がり、容量を確保できなくなる。80質量%を超えると、硫黄炭素複合粉末中の炭素材料や導電助剤の割合が相対的に下がり、電子導電性が下がることによって、硫黄および/または硫黄化合物の利用率が低下する。
また、硫黄炭素複合粉末の正極合材層における割合は70質量%~95質量%であるのが望ましい。硫黄炭素複合粉末の質量比がこの範囲内であることで、正極としての性能を十分に発揮することができる。
正極合材層において、硫黄炭素複合粉末、導電助剤、バインダー及びセラミックス材料の総含有量に対する、硫黄炭素複合粉末の合計含有量の割合(([正極合材層の硫黄炭素複合粉末の合計含有量(質量部)]/[正極合材層中の硫黄炭素複合粉末、導電助剤、バインダー及びセラミックス材料の総含有量(質量部)])×100)は、特に限定されないが、65~95質量%であることが好ましく、75~85質量%であることがより好ましい。前記合計含有量の割合が前記下限値以上であることで、電池の内部抵抗が抑制できる。下限値より低いと、電池の内部抵抗を抑制する効果が得られないおそれがある。前記合計含有量の割合が前記上限値以下であることで、電池の容量が向上する。上限値より高いと、電池の容量が低くなるおそれがある。
正極合材層において、硫黄、導電助剤、バインダー及びセラミックス材料の総含有量に対する、導電助剤の合計含有量の割合(([正極合材層の導電助剤(質量部)]/[正極合材層中の硫黄炭素複合粉末、導電助剤、バインダー及びセラミックス材料の総含有量(質量部)])×100)は、特に限定されないが、0~20質量%であることが好ましく、5~10質量%であることがより好ましい。前記合計含有量の割合が前記下限値以上であることで、電池の充放電容量がより向上する。下限値より低いと、電池の充放電容量を向上する効果が得られないおそれがある。前記合計含有量の割合が前記上限値以下であることで、硫黄及び導電助剤以外の成分を用いたことによる効果がより顕著に得られる。上限値より高いと、相対的に硫黄の量が減り、容量が悪化するおそれがある。
正極合材層において、硫黄炭素複合粉末、導電助剤、バインダー及びセラミックス材料の総含有量に対する、バインダーの含有量の割合(([正極合材層のバインダーの含有量(質量部)]/[正極合材層の硫黄炭素複合粉末、導電助剤、バインダー及びセラミックス材料の総含有量(質量部)])×100)は、特に限定されないが、3~15質量%であることが好ましく、5~10質量%であることがより好ましい。前記含有量の割合が前記下限値以上であることで、正極合材層の構造をより安定して維持できる。下限値より低いと、正極合材層の剥がれや脱落などの不具合が起きやすくなるおそれがある。前記含有量の割合が前記上限値以下であることで、電池の充放電特性がより向上する。上限値より高いと、電池の充放電特性が悪化するおそれがある。
正極合材層において、硫黄炭素複合粉末、導電助剤、バインダー及びセラミックス材料の総含有量に対する、セラミックス材料の含有量の割合(([正極合材層のセラミックスの含有量(質量部)]/[正極合材層の硫黄炭素複合粉末、導電助剤、バインダー及びセラミックス材料の総含有量(質量部)])×100)は、特に限定されないが、3~15質量%であることが好ましく、5~10質量%であることがより好ましい。前記含有量の割合が前記下限値以上であることで、リチウム硫黄電池の実用量が大きくなり、前記含有量の割合が前記上限値以下であることで、セラミックス材料の添加効果が顕著にみられ電池特性が向上する
(正極合材層の厚み)
正極合材層の厚みは、一般的な厚みであればよく、例えば、製品として流通できる状態である、初期活性化を終えた、SOC0%の電池から取り出した電極の値で20μm~100μmである。
〈正極集電体〉
正極集電体は、特に限定されるものではなく、公知又は市販のものを使用することができ、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金である。正極集電体の素材には、例えば、アルミニウム箔、カーボンコートアルミニウム箔、アルミニウム等の金属メッシュ、金属多孔質体、エキスパンドメタル、パンチングメタル等が挙げられる。
正極合材層は、例えば材料を溶剤に分散させてスラリー化したものを正極集電体に塗布し、その後乾燥させて溶剤を除去することで、形成することができる。正極合材層は、正極集電体の片面のみに形成してもよく、両面に形成してもよい。
[リチウム硫黄電池]
本発明のリチウム硫黄電池は、上記本発明の正極と、以下に説明する負極と、電解液と、セパレータを有する。正極、負極およびセパレータに電解液が浸透することで電池が形成されている。
〈負極〉
負極としては、リチウムを吸蔵、放出する活物質を有する負極を用いる。例えば、負極活物質として金属リチウム、リチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等の金属材料、また、例えば天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイト、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン及びハードカーボン等の炭素材料、さらにはチタン酸リチウムなどの酸化物材料などから選ばれる。前記負極活物質は1つまたは2つ以上を用いることができる。2つ以上を用いる場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
また、負極は、負極活物質と共に、電子が負極内で円滑に移動するようにするための導電材を更に含んでもよい。
導電材としては、例えばカーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン、還元型酸化グラフェンのような炭素系物質、またはポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロールのような伝導性高分子を用いることができる。導電材は、負極活物質層の全重量に対して、0~20質量%含まれることが好ましい。導電材の含有量が20質量%を超えると、負極活物質の含有量が相対的に少なくなり、電池の容量特性が低下するおそれがある。
また、負極は、負極活物質のペースト化、活物質間または活物質と負極集電体と間の決着力の向上、活物質の膨張および収縮に対する緩衝効果などの役割を果たすことのできるバインダーを更に含んでもよい。具体的には、正極合材層に用いるバインダーと同じものをバインダーとして使用することができる。
また、負極は、負極活物質、導電材およびバインダーを含む負極合材層を支持するための負極集電体を更に含んでもよい。負極集電体を含む場合、負極合材層は、負極集電体の片面のみに形成してもよく、両面に形成してもよい。
負極集電体は、具体的に、銅、アルミニウム、ステンレススチール、チタン、銀、パラジウム、ニッケル、これらの合金およびこれらの組み合わせからなる群から選ぶことができる。ステンレススチールは、カーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理されてもよく、合金としては、アルミニウム-カドミウム合金等が挙げられる。その他にも、負極集電体としては、焼成炭素、導電材で表面処理された非伝導性高分子、または伝導性高分子等を使用することができる。また、負極としては、リチウム金属の薄膜を用いても良い。
〈電解液〉
電解液としては、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、電解液としてリチウムポリスルフィドの溶解性が0.0mol/L以上1.0mol/L以下、すなわちリチウムポリスルフィドが不溶、または溶解するとしても1.0mol/L以下の電解液を使用することができる。
リチウム硫黄電池の正極では、充放電の過程で電解液に対して可溶な中間生成物としてリチウムポリスルフィドが生成される。電解液に中間生成物が溶解すると電解液の粘度が上昇し、リチウムイオン伝導度が低下してしまう。リチウムポリスルフィドの溶解性が1.0mol/L以下という難溶性の電解液を用いれば、リチウムイオン伝導度の低下を抑制することができる。
リチウムポリスルフィドの溶解性が0.0mol/L以上1.0mol/L以下である電解液としては、例えば、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとスルホランを1:1~1:8のモル比で混合した電解液を使用することができる。
また、電解液としては、リチウム塩を含む非水性有機溶媒を用いてもよい。非水性有機溶媒としては、例えば、アリール化合物、二環式エーテル、非環式カーボネート、スルホキシド化合物、ラクトン化合物、ケトン化合物、エステル化合物、硫酸塩化合物、サルファイト化合物等の極性溶剤やイオン性液体を用いることができる。
より具体的には、非水性有機溶媒としては、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、1,2-ジブトキシエタン、ジオキソラン(DOL)、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ブチルエチルカーボネート、エチルプロパン酸(EP)、トルエン、キシレン、ジメチルエーテル(DME)、ジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(TEFME)、ジグライム、テトラグライム、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、N-メチルピロリドン、3-メチル-2-オキサゾリドン、酢酸エステル、酪酸エステル及びプロピオン酸エステル、ジメチルホルムアミド、スルホラン(SL)、メチルスルホラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、硫酸ジメチル、エチレングリコールジアセタート、ジメチルサルファイト、又はエチレングリコールサルファイトなどが挙げられる。これらの非水性有機溶媒の1種または2種以上を用いることができる。
前記イオン性液体を構成するカチオン部は、有機カチオン及び無機カチオンのいずれでもよいが、有機カチオンであることが好ましい。
前記イオン性液体を構成するアニオン部も、有機アニオン及び無機アニオンのいずれでもよい。
前記カチオン部のうち、有機カチオンとしては、例えば、イミダゾリウムカチオン(imidazolium cation)、ピリジニウムカチオン(pyridinium cation)、ピロリジニウムカチオン(pyrrolidinium cation)、ホスホニウムカチオン(phosphonium cation)、アンモニウムカチオン(ammonium cation)、スルホニウムカチオン(sulfonium cation)等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
ただし、前記有機カチオンは、これらに限定されない。
前記アニオン部のうち、有機アニオンとしては、例えば、メチルサルフェートアニオン(CHSO )、エチルサルフェートアニオン(CSO )等のアルキルサルフェートアニオン(alkylsulfate anion);トシレートアニオン(CHSO );メタンスルホネートアニオン(CHSO )、エタンスルホネートアニオン(CSO )、ブタンスルホネートアニオン(CSO )等のアルカンスルホネートアニオン(alkanesulfonate anion);トリフルオロメタンスルホネートアニオン(CFSO )、ペンタフルオロエタンスルホネートアニオン(CSO )、ヘプタフルオロプロパンスルホネートアニオン(CSO )、ノナフルオロブタンスルホネートアニオン(CSO )等のパーフルオロアルカンスルホネートアニオン(perfluoroalkanesulfonate anion);ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン((CFSO)N)、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミドアニオン((CSO)N)、ノナフルオロ-N-[(トリフルオロメタン)スルホニル]ブタンスルホニルイミドアニオン((CFSO)(CSO)N)、N,N-ヘキサフルオロ-1,3-ジスルホニルイミドアニオン(SOCFCFCFSO)等のパーフルオロアルカンスルホニルイミドアニオン(perfluoroalkanesulfonylimide anion);アセテートアニオン(CHCOO);ハイドロジェンサルフェートアニオン(HSO );等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
ただし、前記有機アニオンは、これらに限定されない。
前記アニオン部のうち、無機アニオンとしては、例えば、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン(N(SOF) );ヘキサフルオロホスフェートアニオン(PF );テトラフルオロボレートアニオン(BF );塩化物イオン(Cl)、臭化物イオン(Br)、ヨウ化物イオン(I)等のハライドアニオン(halide anion);テトラクロロアルミネートアニオン(AlCl )、チオシアネートアニオン(SCN)等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
ただし、前記無機アニオンは、これらに限定されない。
前記イオン性液体としては、例えば、上記のいずれかのカチオン部と、上記のいずれかのアニオン部と、の組み合わせで構成されたものが挙げられる。
カチオン部がイミダゾリウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1,2,3-トリメチルイミダゾリウムメチルサルフェート、メチルイミダゾリウムクロライド、メチルイミダゾリウムハイドロジェンサルフェート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムハイドロジェンサルフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムハイドロジェンサルフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムハイドロジェンサルフェート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラクロロアルミネート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムテトラクロロアルミネート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムアセテート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムアセテート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルサルフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムチオシアネート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムチオシアネート、1-エチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムエチルサルフェート等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
カチオン部がピリジニウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、1-ブチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ブチル-3-メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
カチオン部がピロリジニウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、1-メチル-1-プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ブチル-1-メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
カチオン部がホスホニウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、テトラブチルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチルドデシルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
カチオン部がアンモニウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、メチルトリブチルアンモニウムメチルサルフェート、ブチルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリメチルへキシルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
また、リチウム塩は、リチウムイオン電池で使用されるリチウムイオンを提供することができる化合物であれば、特に制限なく使用することができる。例えば、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiSbF、LiAlO、LiAlCl、LiCFSO、LiCSO、LiN(CSO、LiN(CSO(Lithium bis(perfluoroethylsulfonyl)imide、BETI)、LiN(CFSO(Lithium bis(Trifluoromethanesulfonyl)imide、LiTFSI)、LiN(C2a+1SO)(C2b+1SO)(但し、a及びbは、自然数であり、好ましくは1≦a≦20で、1≦b≦20である)、リチウムポリ[4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフェノキシ]スルホニルイミド(LiPHFIPSI)、LiCl、LiI、LiB(C等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
また、電解液はハイドロフルオロエーテルなどの有機溶媒で希釈しても良く、目的に応じて濃度や粘度を調整できる。
〈セパレータ〉
セパレータは、電極を物理的に分離する機能を有する物理的な分離膜であり、リチウム硫黄電池においてセパレータとして使用される通常のものであれば、特に制限なく使用可能である。例えば、電解質のイオン移動に対して低抵抗でありながら、電解質含湿能力に優れたセパレータを用いることができる。具体的には、多孔性高分子フィルム、例えば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン/プテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体およびエチレン/メタクリレート共重合体等のポリオレフィン系高分子で製造した多孔性高分子フィルムを単独またはこれらを積層下で使用することができる。また、通常の多孔性不織布、例えば、高融点のガラス繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維等からなる不織布を使用することができるが、これらに限定されるものではない。また、セパレータはこれらの素材の一層または複数層からなり、枚葉であっても、つづら折りのようなその他の形状であっても良い。
(放電電位範囲の下限値)
本発明のリチウム硫黄電池は、放電電位範囲の下限値が1.0(vs.Li/Li+)~1.5V(vs.Li/Li+)であることが好ましい。より好ましくは、1.0(vs.Li/Li+)~1.2V(vs.Li/Li+)である。放電電位範囲の下限値を1.0(vs.Li/Li+)~1.5V(vs.Li/Li+)とすることで、正極中のセラミックス材料を十分に還元させることができ、正極中のセラミックス材料と硫黄および/または硫黄化合物間で反応が進行し、結果として電池の容量を大きくすることができる。発明者の鋭意検討の結果、硫黄粉末のうち、2.0V(vs.Li/Li+)程度で未反応だったものが、放電電位範囲の下限値を上記の値とした場合、添加したセラミックス材料と活物質との間で反応し硫黄の利用率が向上することが明らかとなった。これにより、これまで問題とされてきた理論容量と容量との差を減少させ、電池の容量をより大きくすることができる。
以下、本発明を、実施例を用いて詳細に説明する。
(実施例1)
[リチウム硫黄電池用正極の作製]
市販のケッチェンブラック粉末(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、EC300J、一次粒子径:39.5nm)と硫黄粉末(硫黄結晶、関東化学株式会社製)を乳鉢中で混練し、アルゴン雰囲気の管状炉で155℃、12時間の熱処理を施すことで硫黄炭素複合粉末を得た。ケッチェンブラック粉末と硫黄粉末の混合比は、質量比で30:70とした。
正極合材層に添加するセラミックス材料としては、1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元するセラミックス粉末としてLiTi12を使用した。
次いで、硫黄炭素複合粉末、導電助剤であるアセチレンブラック、添加物であるセラミックス材料、バインダーであるカルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンラバーを蒸留水中で混合すること正極合材層スラリーを作製した。前記硫黄炭素複合粉末と、前記セラミックス材料と、前記導電助剤であるABと、前記バインダーとの質量比(以下、「硫黄炭素複合粉末:セラミックス:AB:バインダー」とする)は、85:5:5:5とした。
[リチウム硫黄電池の作製]
上記で得られた正極を、φ14で打ち抜いたものを評価用の正極として使用した。セパレータにはポリイミド製の多孔膜をφ17で打ち抜いたものを使用し、リチウム金属負極には厚み600μmのリチウム金属箔をφ15で打ち抜くことで調整した。電解液にはリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)とスルホランを1:2のモル比で混合したものを使用した。
ビーカー型セルを用いてリチウム硫黄電池を作製した。具体的には、常圧のアルゴン雰囲気下で、上記で得られた正極、セパレータ、リチウム金属負極を、正極合材層がセパレータを介して負極と対向するように設置し、それぞれの部材に電解液をしみ込ませた。
また、コイン型セル容器を用いてリチウム硫黄電池を作製した。具体的には、常圧のアルゴン雰囲気下で、上記で得られた正極、セパレータ、リチウム金属負極を、正極合材層がセパレータを介して負極と対向するように設置し、それぞれの部材に電解液をしみ込ませ、負極の裏面にはスペーサーと板バネを配置し、ガスケットの付いたケースに入れてキャップを被せた後に、かしめにより封止し、密閉した。
以上の処理により、リチウム金属負極、セパレータ、正極の順に積層された実施例1のビーカー型セルとコイン型セルのリチウム硫黄電池を得た。
(実施例2)
正極合材層に添加するセラミックス材料としては、1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元するセラミックス粉末としてLi0.35La0.55TiO(以下、LLTOと表記することもある)を使用した以外は実施例1と同様の処理により、実施例2のリチウム硫黄電池を得た。
(実施例3)
正極合材層に添加するセラミックス材料としては、1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元するセラミックス粉末としてLi1+x+yAlTi2-xSi3-y12(0≦x≦1、0≦y≦1)であるLiCGC(登録商標)(株式会社オハラ製)を使用した以外は実施例1と同様の処理により、実施例3のリチウム硫黄電池を得た。
(実施例4)
硫黄炭素複合粉末:セラミックス:AB:バインダーを90:5:2:3とした以外は実施例1と同様の処理により、実施例4のリチウム硫黄電池を得た。
(実施例5)
硫黄炭素複合粉末:セラミックス:AB:バインダーを84:1:10:5とした以外は実施例1と同様の処理により、実施例5のリチウム硫黄電池を得た。
(実施例6)
硫黄炭素複合粉末:セラミックス:AB:バインダーを83:2:10:5とした以外は実施例1と同様の処理により、実施例6のリチウム硫黄電池を得た。
(実施例7)
硫黄炭素複合粉末:セラミックス:AB:バインダーを75:10:10:5とした以外は実施例1と同様の処理により、実施例7のリチウム硫黄電池を得た。
(実施例8)
硫黄炭素複合粉末:セラミックス:AB:バインダーを65:20:10:5とした以外は実施例1と同様の処理により、実施例8のリチウム硫黄電池を得た。
(実施例9)
リチウムポリスルフィドの溶解性の高い電解液として、ジオキソラン(DOL)とジメトキシエタン(DME)を体積比1:1で混合した混合溶媒に濃度が1mol/LとなるようにLiTFSIを溶解し得られた電解液に対して、1.5質量%の硝酸リチウム(LiNO)を溶解した電解液(1M LiTFSI DOL/DME(1.5 質量% LiNO))を使用した以外は実施例1と同様の処理により、実施例9のリチウム硫黄電池を得た。ただし、コイン型セルのみ作製し、ビーカー型セルは作製しなかった。
(実施例10)
正極合材層に硫黄変性ポリアクロニトリル(SPAN)を正極合材層全体に対し2質量%添加し、また、前記硫黄炭素複合粉末と、前記セラミックス粉末と、前記導電助剤であるABと、前記バインダーと、前記硫黄変性ポリアクロニトリルの質量比(以下「硫黄炭素複合粉末:セラミックス:導電助剤:AB:バインダー:SPAN」とする)を83.3:2.94:4.9:4.9:1.96:2とした以外は実施例1と同様の処理により、実施例10のリチウム硫黄電池を得た。
(比較例1)
硫黄炭素複合粉末:セラミックス:AB:バインダーを85:0:10:5とした以外は実施例1と同様の処理により、比較例1のリチウム硫黄電池を得た。
(比較例2)
硫黄炭素複合粉末の作製時に、ケッチェンブラック粉末と硫黄粉末の混合比を、質量比で10:90とし、硫黄炭素複合粉末:セラミックス:AB:バインダーを90:0:5:5とした以外は実施例1と同様の処理により、実施例7のリチウム硫黄電池を得た。
(比較例3)
硫黄炭素複合粉末:セラミックス:AB:バインダーを55:30:10:5とした以外は実施例1と同様の処理により、比較例4のリチウム硫黄電池を得た。
(比較例4)
正極合材層に添加するセラミックス材料としては、1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元しないセラミックス粉末としてγ―Alを使用した以外は実施例1と同様の処理により、比較例4のリチウム硫黄電池を得た。
[リチウム硫黄電池の評価]
実施例1~8、実施例10、比較例1~4のビーカー型セルのリチウム硫黄電池について、常圧のアルゴン雰囲気下で、サイクリックボルタンメトリーにより1サイクルの酸化還元を行ったのちに電解液の様子を確認し、電解液のリチウムポリスルフィドの溶解が抑制できているか否かの確認を行った。リチウムポリスルフィドは電解液に溶解すると、電解液を黄色に染めるため、電解液の色調を目視で確認し、RBG値によるカラーコードと比較し、#FFE44D、#FFEC80、#FFF1A6、#FFF5BF、#FFF9D9、#FFFFFFの中から最も近いと思われる色を選択することで溶解量の多寡を評価した。なお、色調は、#FFE44D>#FFEC80>#FFF1A6>#FFF5BF>#FFF9D9>#FFFFFFの順で濃く、同じ順でリチウムポリスルフィドの溶出量が多い。#FFFFFFが最も薄く、溶出量が最も少ない。その結果を、表1、2、3、6に示す。
また、実施例1~10、比較例1~4のコイン型セルのリチウム硫黄電池について、放電カットオフ電位1.0V(vs.Li/Li+)、充電カットオフ電位3.3V(vs.Li/Li+)、電流レート0.1C、温度30℃の条件で、定電流充放電試験を行った。この際、充電と放電を1回ずつ行うことを1サイクルとし、以降の試験でも同様とする。電極合材層の1gあたりにおける1サイクル目の放電容量を、表1、2、3、6に示す。電極合材層の1gあたりにおける1サイクル目の放電容量を100%としたときの電極合材層の1gあたりにおける50サイクル目の放電容量の比を、表1、2、3に示す。電極合材層の1gあたりにおける1サイクル目の放電容量と充電容量と、電極合材層の1gあたりにおける10サイクル目の放電容量と充電容量を表4に示す。
また、実施例1、比較例5のコイン型セルのリチウム硫黄電池について、放電カットオフ電位1.0V(vs.Li/Li+)、充電カットオフ電位3.3V(vs.Li/Li+)、電流レート0.1C、温度60℃の条件で、定電流充放電試験を行った。1~20サイクル目の放電容量の結果を、表5に示す。
表1は、正極に1.0V(vs.Li/Li+)から3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元する各種セラミックス材料を添加した場合とそうでない場合の1サイクル目の放電容量と50サイクル時の容量維持率と1サイクル目の電解液のRGB値の表である。比較例1は、電解液のRGB値が#FFE44Dと、実施例1~3の#FFF5BFと比較して濃く、リチウムポリスルフィドの溶出量が多いことが示唆された。サイクル特性においても、比較例1は、50サイクル時の容量維持率が72%と、実施例1~3の最低値の77%より低いことが分かった。これはセラミックス材料添加による、リチウムポリスルフィドの溶解抑制の作用を受けられなかったためであると考えられる。
特に、LTOを添加した系である実施例1は、50サイクル時の容量維持率が81%と最も優れた特性を示した。
以上より、1.0V(vs.Li/Li+)から3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元する各種セラミックス材料を添加すると、リチウムポリスルフィドの溶出を抑制し、放電容量比率が良好なリチウム硫黄電池が得られ、中でもLTOが含まれるとより良いことが示唆された。
Figure 2023066786000002
表2は、正極の組成を変更した際の1サイクル目の放電容量と50サイクル時の容量維持率と1サイクル目の電解液のRGB値の表である。比較例2は、50サイクル目に達するまでにレドックスシャトル現象で電池として動作しなくなった。これは、導電性材料または導電助剤の量が相対的に少なくなるために、電子導電性が下がり、硫黄の利用率が下がったためだと考えられる。比較例3は、50サイクル時の容量維持率こそ良いものの、1サイクル目の放電容量が541mAhg―1と、実施例4~8の最低値の635mAhg―1より100mAhg―1近くも劣り、著しく劣っていた。硫黄の量が相対的に少なくなるために、容量が確保できなかったためと考えられる。
以上より、1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元するセラミックス材料を含み、前記正極活物質の前記合材層における割合を40質量%~80質量%とした系でリチウムポリスルフィドの吸着効果が得られ、放電容量比率が良好なリチウム硫黄電池が得られることが示唆された。さらに、セラミックス材料を1重量%以上20重量%以下含むと、優れた特性を示すことも示唆された。
Figure 2023066786000003
図1は、実施例1と比較例1と比較例4のそれぞれの初期容量を100%とし、50サイクルまでの各サイクルの放電容量の比をグラフにしたものである。図1において、「10wt%LiTi12」は実施例1の結果であり、「Without additive」は比較例1の結果であり、「10wt%Al」は比較例4の結果である。
また、表3は、実施例1と比較例1と比較例4の1サイクル目の放電容量と50サイクル時の容量維持率と1サイクル目の電解液のRGB値の表である。
図1と表3から、γ―Alを添加した比較例4は、初期容量こそ701mAhg―1と良いものの、実施例1の690mAhg―1と著しく差があるとは言えず、50サイクル時の容量維持率は74%と、セラミックス材料を添加しない比較例1と同等の容量維持率であり、LiTi12を添加した実施例1に対して劣ることが示された。これは、1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元するセラミックス材料を含まなかったことによって、セラミックス材料が1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元する際に、硫黄又は硫黄化合物の反応を促進する作用を得られなかったことによると考えられ、同時に、チタン含有酸化物の持つ強いリチウムポリスルフィドの吸着効果を得られず、過電圧が抑制できなかったことによると考えられる。
以上より、LiTi12を添加した系では、リチウムポリスルフィドの溶解が抑制され、過電圧が抑制され放電容量を増加させたリチウム硫黄電池を得られることが示唆された。
Figure 2023066786000004
表4は、実施例1と実施例9の1サイクル目の放電容量、1サイクル目の充電容量、10サイクル目の放電容量、10サイクル目の充電容量の表である。
表4から、リチウムポリスルフィドの溶解性の高い1M LiTFSI DOL/DME(1.5 質量% LiNO)を適用した実施例9では、初期容量が大きくなる傾向が確認されたが、放電容量よりも充電容量が大きいことから、レドックスシャトル現象が生じていることが確認でき、10サイクルでは大きな容量劣化が確認できたが、10サイクル目の放電容量は実施例1と比べて同程度であり、実用的に問題無い容量劣化と認められる。一方、溶解性の低いLiTFSI/SL(モル比1:2)を使用した実施例1では、初期容量こそ小さいものの、レドックスシャトルの挙動は見られず、サイクル維持率も優れた。また、他の実施例においても、実施例1と同等の効果が得られた。
以上より、溶解性の低いLiTFSI/SL(モル比1:2)を使用すると、より容量維持率の高いリチウム硫黄電池を得ることができることが示唆された。
Figure 2023066786000005
表5は、実施例1、比較例1のリチウム硫黄電池について、放電カットオフ電位1.0V(vs.Li/Li+)、充電カットオフ電位3.3V(vs.Li/Li+)、電流レート0.1C、温度60℃の条件で、定電流充放電試験を行い、セラミックス粉末添加による高温特性を評価し、各サイクルでの放電容量の結果の表である。
セラミックス粉末の添加なしの条件である比較例1では、数サイクルの試験後に短絡が生じ、電池の寿命に至った。これは、より過酷な条件である高温環境下において、セラミックス材料を有しないために、リチウムポリスルフィドの吸着効果を得られなかったためであると考えられる。一方、LiTi12を添加した実施例1では、高温環境下でも安定な充放電を行えることが確認された。
以上より、高温環境下においても、本発明の構成が有用であることが示唆された。
Figure 2023066786000006
表6から、SPANを少量添加した実施例10では、LTOを添加した系である実施例1と同等の容量が確認された。また、電解液へのリチウムポリスルフィドの溶出量について、評価したところ、実施例10は、#FFF9D9と、実施例1の#FFF5BFより電解液のRGB値が薄く、溶出量が減少していることが確認された。
以上より、SPANを使用すると、電解液へのリチウムポリスルフィドの溶出を抑制できることができることが示唆された。
Figure 2023066786000007
以上より、本発明の構成によれば、リチウムポリスルフィド等の電解液への溶解の抑制が可能な、著しく初期容量の劣ることのない容量維持率の良い正極およびリチウム硫黄電池を提供できる。

Claims (10)

  1. 正極集電体および正極合材層を有する正極であって、
    前記正極合材層は、
    硫黄および/または硫黄化合物と、
    1.0V(vs.Li/Li+)~3.0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で酸化還元するセラミックス材料と、
    バインダーを含み、
    前記硫黄および/または前記硫黄化合物の前記正極合材層における割合が40質量%~80質量%であるリチウム硫黄電池用正極。
  2. 前記正極合材層における前記セラミックス材料の含有率が1重量%以上20重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム硫黄電池用正極。
  3. 前記セラミックス材料は、リチウムポリスルフィドを吸着するセラミックスである、請求項1または2に記載のリチウム硫黄電池用正極。
  4. 前記硫黄化合物は、Li(n≧1)、有機硫黄化合物又は炭素-硫黄ポリマー((C、x=2.5~50、n≧2)から選択される少なくとも1種以上である、請求項1~3のいずれかに記載のリチウム硫黄電池用正極。
  5. 前記セラミックス材料は、LiTi12、La0.57Li0.29TiO、およびLi1+x+yAlTi2-xSi3-y12(0≦x≦1、0≦y≦1)から選択される少なくとも1種以上である、請求項1~4のいずれかに記載のリチウム硫黄電池用正極。
  6. 前記正極合材層が、硫黄変性ポリアクリロニトリルを含む、請求項1~5のいずれかに記載のリチウム硫黄電池用正極。
  7. 請求項1~6のいずれかに記載の正極と、
    リチウムを含む活物質を有する負極と、
    電解液と、
    セパレータを有する、リチウム硫黄電池。
  8. 放電電位範囲の下限値が1.0V(vs.Li/Li+)~1.5V(vs.Li/Li+)である、請求項7に記載のリチウム硫黄電池。
  9. 前記電解液は、リチウムポリスルフィドの溶解性が0.0mol/L以上1.0mol/L以下である、請求項7または8に記載のリチウム硫黄電池。
  10. 前記電解液は、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとスルホランを1:1~1:8のモル比で混合した電解液である、請求項9に記載のリチウム硫黄電池。
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