JP2024048027A - リチウム硫黄電池用正極及びリチウム硫黄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池性能の低下を抑制できるリチウム硫黄電池用正極及びリチウム硫黄電池を提供すること。【解決手段】本発明に係るリチウム硫黄電池用正極は、正極集電体及び正極合材層を有するリチウム硫黄電池用正極であって、正極合材層は、硫黄及び/又は硫黄化合物を含む正極活物質と、炭素を含む導電助剤と、酸化グラフェン及び/又は酸化グラフェンが還元した還元型酸化グラフェン、並びに、セラミックス粉末を含む添加剤と、結着剤と、を含み、正極合材層における添加剤の割合が0.1重量%以上10重量%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム硫黄電池用正極及びリチウム硫黄電池に関するものである。
従来、リチウムイオン二次電池は、小型電子機器、電気自動車、及びスマートグリッドなどの設備に広く用いられている。一方、電気自動車の普及や、自然エネルギーの利用の推進には、さらに大きなエネルギー密度の電池が必要とされる。そこで、LiCoO等のリチウム複合酸化物を正極の構成材料とするリチウムイオン二次電池に替わる、新たなリチウム二次電池の開発が望まれている。
ここで、硫黄は、1672mAh/gと極めて高い理論容量密度を有している。この硫黄を正極の構成材料とするリチウム硫黄電池は、ポストリチウムイオン二次電池のなかでも、理論的に高エネルギー密度を達成できる可能性を有している。そこで、リチウム硫黄電池の研究開発が盛んに行われるようになってきている(例えば、特許文献1を参照)。
リチウム硫黄電池は、硫黄を含む正極電極と、リチウム金属を含む負極電極とが、リチウム支持塩の溶解した電解液が含侵されたセパレータを介して対向する状態で外装体に収容されることで構成される。
リチウム硫黄電池の電解液として有機電解液を用いた場合には、充放電の際などに硫黄分子や反応中間体(例えば、多硫化リチウム)等が有機電解液中に溶解して拡散することで、自己放電や負極の劣化が引き起こされ、電池性能が低下するという問題があった。
そこで、このような問題を解決するために、炭素材料と硫黄との複合化や、電解液の改質、セパレータの改良などが提案されている。
特表2020-534239号公報
ところで、硫黄を含む電極は、充放電過程で電解液に対して可溶な中間生成物を生成する。そのため、中間生成物の溶解により電解液の粘度が上昇しリチウムイオン伝導度が低下する。また、中間生成物が電解液内を拡散し、負極に達することでレドックスシャトル現象が生じ不可逆容量が増大するという問題があった。不可逆容量が増大すると、充放電効率の低下を引き起こし、電池性能が低下してしまう。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、電池性能の低下を抑制できるリチウム硫黄電池用正極及びリチウム硫黄電池を提供することを目的とする。
従来、リチウム硫黄電池の正極には、硫黄炭素複合体、導電助剤、結着剤、増粘剤を組み合わせた合材正極が多く用いられている。本発明者等は、正極の構造や組成など種々の検討、検証等を行なった。さらに、酸化グラフェンとセラミックス粉末を複合化することで電池特性が大きく向上することを見出した。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るリチウム硫黄電池用正極は、第一の観点として、正極集電体及び正極合材層を有するリチウム硫黄電池用正極であって、前記正極合材層は、硫黄及び/又は硫黄化合物を含む正極活物質と、炭素を含む導電助剤と、酸化グラフェン及び/又は前記酸化グラフェンが還元した還元型酸化グラフェン、並びに、セラミックス粉末を含む添加剤と、結着剤と、を含み、前記正極合材層における前記添加剤の割合が0.1重量%以上10重量%以下である、ことを特徴とする。
また、本発明に係るリチウム硫黄電池用電極は、上記の第一の観点に加えて、第二の観点として、前記添加剤は、前記酸化グラフェン及び/又は前記還元型酸化グラフェンと、前記セラミックス粉末との少なくとも一部が複合化した構造を含む、ことを特徴とする。
また、本発明に係るリチウム硫黄電池用電極は、上記の第一の観点及び/又は第二の観点に加えて、第三の観点として、前記添加剤における前記セラミックス粉末の割合が、50重量%以上である、ことを特徴とする。
また、本発明に係るリチウム硫黄電池用電極は、上記の第一の観点乃至第三の観点のいずれか1つの観点に加えて、第四の観点として、前記硫黄化合物は、Li(n≧1)、有機硫黄化合物、及び、炭素-硫黄ポリマー((C、2.5≦x≦50、n≦2)から選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする。
また、本発明に係るリチウム硫黄電池用電極は、上記の第一の観点乃至第四の観点のいずれか1つの観点に加えて、第五の観点として、前記セラミックス粉末は、LiTi12、Li3xLa2/3-xTiO(0<x<2/3、)、Li1+x+yAl(Ti,Ge)2-xSi3-y12(0≦x≦1、0≦y≦1)から選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする。
また、本発明に係るリチウム硫黄電池用電極は、上記の第一の観点乃至第五の観点のいずれか1つの観点に加えて、第六の観点として、前記導電助剤は、多孔性炭素である、ことを特徴とする。
また、本発明に係るリチウム硫黄電池用電極は、上記の第一の観点乃至第六の観点のいずれか1つの観点に加えて、第七の観点として、前記酸化グラフェン及び/又は前記還元型酸化グラフェンの両面に前記セラミックス粉末が接触し担持した状態で存在する、ことを特徴とする。
また、本発明に係るリチウム硫黄電池は、上記の第一の観点乃至第七の観点のいずれか1つの観点に係るリチウム硫黄電池用正極と、負極と、セパレータと、非水電解液と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、電極へのセラミックス粉末/酸化グラフェン複合粉末の添加という簡便な手法により、電極内のリチウムイオン伝導性を向上させ、電池性能の低下を抑制できるリチウム硫黄電池用正極及びリチウム硫黄電池を得ることができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係るリチウムイオン硫黄電池用正極を備えるリチウムイオン硫黄電池の構成を説明するための断面図である。 図2は、実施例において得られたリチウムイオン硫黄電池に含まれる複合材料の一部の走査型電子顕微鏡画像(全体像)である。 図3は、実施例において得られたリチウムイオン硫黄電池に含まれる複合材料の一部の走査型電子顕微鏡画像(表面)である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の記載に限定されるものではない。また、本実施形態には種々の変更又は改良を加えることが可能であり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明に含まれ得る。
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態に係るリチウムイオン硫黄電池用正極を備えるリチウムイオン硫黄電池の構成を説明するための断面図である。リチウム硫黄電池1は、正極2と、負極3と、正極2及び負極3の間に配置されたセパレータ4とを備える。これら正極2、負極3及びセパレータ4は、外装体(図示せず)内に収納されている。リチウム硫黄電池1は、正極2、負極3及びセパレータ4に電解液が浸透することによって形成される。なお、リチウム硫黄電池1は、図1の形状に限定されず、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、角形、扁平型等であってもよい。
[正極]
正極は、正極集電体と、正極合材層とから構成される。具体的には、正極2は、正極集電体21と、セパレータ4と対向する面に設けられた正極合材層22とから構成される。
〈正極集電体〉
正極集電体21は、特に限定されるものではなく、公知又は市販のものを使用することができる。正極集電体21として、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金が挙げられる。正極集電体21の素材としては、例えば、アルミニウム箔、カーボンコートアルミニウム箔、アルミニウム等の金属メッシュ、金属多孔質体、エキスパンドメタル、パンチングメタル等が挙げられる。
〈正極合材層〉
正極合材層22は、硫黄及び/又は硫黄化合物と、導電助剤と、添加剤と、結着剤とを含む。添加剤は、酸化グラフェン(GO)及び/又は前記酸化グラフェンが還元した還元型酸化グラフェン(r-GO)と、セラミックス粉末とであり、複合化したものであるとより好ましい。
(硫黄及び/又は硫黄化合物)
硫黄は、例えば、硫黄元素が挙げられる。硫黄化合物は、Li(n≧1)、有機硫黄化合物、及び、炭素-硫黄ポリマー((C、2.5≦x≦50、n≧2)から選択される少なくとも1種以上が挙げられる。硫黄及び/又は硫黄化合物としては、硫黄及び硫黄化合物のいずれか一方を含む場合や、硫黄及び硫黄化合物の両方を含む場合が挙げられる。また、硫黄化合物は、硫黄化合物として1種のみの化合物を含んでもよく、2種以上の化合物を含んでもよい。なお、本明細書中では、硫黄粉末を例示するが、形状は問わない。また、硫黄及び/又は硫黄化合物の一部又は全部は、炭素材料を含む導電性材料と複合化してもよく、複合化せずに使用してもよい。以下、硫黄及び/又は硫黄化合物と導電性材料とを複合化した物を硫黄炭素複合粉末という。
[硫黄炭素複合粉末]
硫黄及び/又は硫黄化合物と、炭素等の導電性材料との複合方法として、熱処理による複合化やメカノケミカル処理による複合化や電解析出による複合化などが挙げられる。
硫黄炭素複合粉末の作製手法は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。2種以上である場合、それらの組み合わせや順序は、目的に応じて任意に選択できる。
炭素等の導電性材料としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン、人造黒鉛、天然黒鉛、活性炭、多孔炭素等が挙げられ、これらのうちの1種のみを含んでもよく、2種以上を含んでもよい。
また、硫黄及び/又は硫黄化合物と硫黄炭素複合体は併用してもよい。
硫黄炭素複合粉末中の硫黄及び/又は硫黄化合物の合計は特に限定されないが、60重量%以上100重量%以下であることが好ましく、70重量%以上85重量%以下であることがより好ましい。合計含有量の割合が下限値(60重量%)に近いほど、内部抵抗が減少し電池の充放電特性がより向上する。合計含有量の割合が上限値(100重量%)に近いほど、硫黄及び/又は硫黄化合物の重量当たりの電池容量が大きく向上する。下限値未満では、硫黄及び/又は硫黄化合物の重量当たりの電池容量が低下し、電池のエネルギー密度が低下するおそれがある。
(導電助剤)
導電助剤は、電子伝導性を向上させるべく用いられ、炭素を含む。導電助剤としては、公知又は市販のものを使用することができ、例えばアセチレンブラック(以下、「AB」と表記する場合がある)やケッチェンブラック等のカーボンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン、炭素繊維、活性炭、人造黒鉛、天然黒鉛、多孔性炭素等の炭素材料が挙げられる。これらの炭素材料は1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。また、導電助剤は、硫黄炭素複合粉末中の炭素等の導電性材料と同様のものを使用してもよい。
(添加剤)
添加剤は、セラミックス粉末と、酸化グラフェン(GO)及び/又は還元型酸化グラフェン(r-GO)である。より好ましくは、セラミックス粉末と、酸化グラフェン(GO)及び/又は還元型酸化グラフェン(r-GO)を複合化することによって調製したものである。還元型酸化グラフェン(r-GO)は、酸化グラフェン(GO)の一部又は全部の酸化グラフェンが還元することによって生成される。
なお、本明細書中にて「添加剤」とは、上記のセラミックス粉末と、酸化グラフェン(GO)及び/又は還元型酸化グラフェン(r-GO)の全てをまとめたものを指すが、その他の添加剤を含む正極合材層も本件の権利範囲である。例えば、その他の添加剤として、リチウム塩を含むものも好適であり、硫黄変性ポリアクロニトリルを含むものも好適である。
酸化グラフェン及び還元型酸化グラフェンは、他の炭素材料と異なり水への分散性が高く、表面に多くの酸素官能基を有するために酸化グラフェン及び還元型酸化グラフェンとセラミックス粉末とを簡便な手法で複合化することが可能である。セラミックス粉末と、酸化グラフェン(GO)又は還元型酸化グラフェン(r-GO)との複合方法として、酸化グラフェン分散液中にセラミックス粉末を導入した後に超音波処理や混練処理を施すといった方法が挙げられる。添加剤の作製手法は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。2種以上である場合、それらの組み合わせや順序は、目的に応じて任意に選択できる。
ここで、複合化とは、酸化グラフェン又は還元型酸化グラフェンの両面にセラミックス粉末が接触し担持した状態で存在することをさす。複合化していない添加剤を使用した電極の場合、酸化グラフェン表面以外の箇所に多くのチタン酸リチウムが存在するため、複合化した添加剤を使用した電極とそうでないものを使用した電極は判別可能である。
添加剤は、必要に応じて還元処理を施してもよい。添加剤の還元処理の方法としては、熱処理による還元、化学反応による還元、電気化学反応による還元などが挙げられる。添加剤の還元手法は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。還元手法が2種以上である場合、それらの組み合わせや順序は、目的に応じて任意に選択できる。また、還元処理が行われた添加剤と、還元処理が行われていない添加剤とは、混在していてもよい。さらに、還元処理は、複合化前、複合化後、正極合材層となった後、リチウム硫黄電池となった後、どの段階で行われてもよい。
添加剤において、使用する酸化グラフェン及び/又は還元型酸化グラフェンには、他の元素がドープされているものもよい。他の元素としては、例えば、窒素、硫黄、塩素、リン、ホウ素が挙げられる。
添加剤において、セラミックス材料と酸化グラフェン及び/又は還元型酸化グラフェンの総含有量に対する、セラミックス材料の含有量の割合(([添加剤中のセラミックス材料の含有量(質量部)]/[添加剤中のセラミックス材料の含有量+酸化グラフェン及び/又は還元型酸化グラフェンの含有量])×100)は、特に限定されないが、50重量%以上95重量%以下であることが好ましく、70重量%以上80重量%以下であることがより好ましい。含有量の割合が上記範囲内であることで、添加剤の構造をより安定して維持できる。上記下限値(50重量%)より低いと、硫黄極調製時のスラリーの粘度が減少し、電池性能は劣らないものの、製造工程が煩雑になる。上記上限値(95重量%)より高いと、電池の充放電特性が悪化するおそれがある。
なお、本発明において、添加剤の添加量等の確認は、初期活性化を終えた電池について行える。
(セラミックス材料)
リチウム硫黄電池において、正極からは、リチウムポリスルフィドが電解液に溶解又は拡散してリチウム金属の負極と反応し、電池の容量の劣化やクーロン効率を低下させている。本発明において、セラミックス粉末は、リチウムポリスルフィドを吸着する特徴を有する。そのため、このようなセラミックス粉末を用いることで、電池の容量の劣化やクーロン効率の低下を抑制することができる。また、リチウムポリスルフィドが電解液内を拡散し、負極に達することでレドックスシャトル現象が生じ、不可逆容量が増大するおそれがあるが、セラミックス粉末がリチウムポリスルフィドを吸着することでリチウムポリスルフィドが電解液内へ拡散する量を低減することができるため、レドックスシャトル現象を抑制することができる。また、リチウムポリスルフィドは高温でより溶け出しやすい。セラミックス粉末の添加により、高温で溶け出したリチウムポリスルフィドを吸着できるため、高温耐性も増加する。セラミックスの粒径や形状は特に限定されないが、5μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。セラミックス粉末の粒径が小さいほど、酸化グラフェンとの複合化が容易となり、さらに比表面積が増加するため、電気化学特性の向上も期待できる。
セラミックス材料としては、特に限定されるものではなく、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化ケイ素などの金属酸化物材料、また、例えばチタン酸リチウム(LTO、例えばLiTi12)、ペロブスカイト型リチウムイオン伝導体(Li3xLa2/3-xTiO)(0<x<2/3、)、リチウム置換型NASICON(Li1+x+yAl(Ti,Ge)2-xSi3-y12(0≦x≦1、0≦y≦1))などのリチウムイオン電池用途の材料などから選ばれる。セラミックス材料は1つ又は2つ以上を用いることができる。2つ以上を用いる場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
(酸化グラフェン)
酸化グラフェンには、厚さや幅、長さなどの大きさや、酸化状態など様々なものが存在するが、使用する酸化グラフェンの種類は問わず、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。2種以上である場合、それらの組み合わせは、目的に応じて任意に選択できる。
(還元型酸化グラフェン)
酸化グラフェンは還元剤による還元や熱処理による還元、電気化学的な還元処理などにより還元することで、還元型酸化グラフェンとなる。また、還元方法や条件により還元状態は変化するが、添加剤中の酸化グラフェンの還元状態や還元方法は問わず、1種でもよく、2種以上でもよい。2種以上である場合は、それらの組み合わせは目的に応じて任意に選択できる。
酸化グラフェンや還元型酸化グラフェンの構造に関しては、複数が層状に積層している状態でもよい。電極内の酸化グラフェン及び還元型酸化グラフェン積層状態は特に限定されず、1種でもよく、2種以上でもよい。2種以上である場合は、それらの組み合わせは目的に応じて任意に選択できる。
(結着剤)
結着剤は、特に限定されるものではなく、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン-プロピレン共重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アクリル樹脂等が挙げられる。これらの結着剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
(各成分の質量比)
正極合材層22において、硫黄炭素複合粉末、導電助剤、結着剤及び添加剤の総含有量に対する、硫黄炭素複合粉末の合計含有量の割合(([正極合材層の硫黄炭素複合粉末の合計含有量(質量部)]/[正極合材層中の硫黄炭素複合粉末、導電助剤、結着剤及びセラミックス材料の総含有量(質量部)])×100)は、特に限定されないが、65重量%以上95重量%以下であることが好ましく、75重量%以上85重量%以下であることがより好ましい。合計含有量の割合が下限値(65重量%)以上であることで、電池の内部抵抗が抑制できる。下限値より低いと、電池の内部抵抗を抑制する効果が得られないおそれがある。合計含有量の割合が上限値(95重量%)以下であることで、電池の容量が向上する。上限値より高いと、電池の容量が低くなるおそれがある。
正極合材層22において、硫黄、導電助剤、結着剤及び添加剤の総含有量に対する、導電助剤の合計含有量の割合(([正極合材層の導電助剤(質量部)]/[正極合材層中の硫黄炭素複合粉末、導電助剤、結着剤及びセラミックス材料の総含有量(質量部)])×100)は、特に限定されないが、0より大きく20重量%以下であることが好ましく、5重量%以上10重量%以下であることがより好ましい。合計含有量の割合が下限値(0)以上であることで、電池の充放電容量がより向上する。下限値より低いと、電池の充放電容量を向上する効果が得られないおそれがある。合計含有量の割合が上限値(20重量%)以下であることで、硫黄及び導電助剤以外の成分を用いたことによる効果がより顕著に得られる。上限値より高いと、相対的に硫黄の量が減り、容量が悪化するおそれがある。
正極合材層22において、硫黄炭素複合粉末、導電助剤、結着剤及び添加剤の総含有量に対する、添加剤の含有量の割合(([正極合材層の添加剤の含有量(質量部)]/[正極合材層の硫黄炭素複合粉末、導電助剤、結着剤及びセラミックス材料の総含有量(質量部)])×100)は、特に限定されないが、0.1重量%以上10重量%以下であることが好ましく、1重量%以上7重量%以下であることがより好ましい。合計含有量の割合が上限値(10重量%)以下であることで、硫黄及び導電助剤以外の成分を用いたことによる効果がより顕著に得られる。上限値より高いと、相対的に硫黄の量が減り、容量が悪化するおそれがある。
正極合材層22において、硫黄炭素複合粉末、導電助剤、結着剤及び添加剤の総含有量に対する、結着剤の含有量の割合(([正極合材層の結着剤の含有量(質量部)]/[正極合材層の硫黄炭素複合粉末、導電助剤、結着剤及びセラミックス材料の総含有量(質量部)])×100)は、特に限定されないが、3重量%以上15重量%以下であることが好ましく、5重量%以上10重量%以下であることがより好ましい。含有量の割合が下限値(3重量%)以上であることで、正極合材層22の構造をより安定して維持できる。下限値より低いと、正極合材層22の剥がれや脱落などの不具合が起きやすくなるおそれがある。含有量の割合が上限値(10重量%)以下であることで、電池の充放電特性がより向上する。上限値より高いと、電池の充放電特性が悪化するおそれがある。
(正極合材層の厚さ)
正極合材層22の厚さは、一般的な厚さであればよく、例えば、製品として流通できる状態である、初期活性化を終えた電池を想定した場合に、その電池をSOC(State Of Charge)が0%の状態とした電池から取り出した電極の厚さの値で20μm~300μmである。
正極合材層22は、例えば材料を溶剤に分散させてスラリー化したものを正極集電体21に塗布し、その後乾燥させて溶剤を除去することで、形成することができる。正極合材層22は、正極集電体21の片面のみに形成してもよく、両面に形成してもよい。
また、正極2の表面には、電解液と、該正極2の表面とにおける副反応の抑制や、正極2表面の反応状態を改善するためのコーティング層を形成する等の処理を施す工程を含んでもよい。コーティング層を形成する材料は特に制限はないが、例えば、セラミックス材料や炭素材料、高分子材料などが挙げられる。コーティング層を形成する材料は、これらのうちの1種のみを含んでもよく、2種以上を含んでもよい。2種以上の材料を含む場合、コーティング層の組成は目的に応じて変更することができる。コーティング層の形成方法としては特に制限はないが、例えば、ドクターブレード法やスピンコート法などによる塗工や、スパッタリングなどの気相反応を利用した方法が挙げられる。コーティング層の形成方法は、これらのうちの1種のみの方法で形成してもよく、2種以上の方法を用いて形成してもよい。
〈負極〉
負極3としては、リチウムを吸蔵、放出する負極活物質を有する負極を用いる。具体的には、負極3は、負極集電体31と、そのセパレータ4と対向する面に設けられ、負極活物質を含む負極合材層32とから構成されているのがよい。負極合材層32は、負極集電体31の片面のみに形成してもよく、両面に形成してもよい。
負極集電体31は、銅、アルミニウム、ステンレススチール、チタン、銀、パラジウム、ニッケル、これらの合金及びこれらの組み合わせからなる群から選択できる。ステンレススチールは、カーボン、ニッケル、チタン又は銀で表面処理されてもよく、合金としては、アルミニウム-カドミウム合金等が挙げられる。その他にも、負極集電体31としては、焼成炭素、導電助剤で表面処理された非伝導性高分子、又は伝導性高分子等を使用することができる。また、負極集電体31としては、リチウム金属の薄膜を用いてもよい。
負極合材層32における負極活物質としては、例えば、金属リチウム、リチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等の金属材料、また、例えば天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイト、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン及びハードカーボン等の炭素材料、さらにはチタン酸リチウムなどの酸化物材料などから選ばれる。負極活物質は1つ又は2つ以上を用いることができる。2つ以上を用いる場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
また、負極3は、負極活物質とともに、電子が負極3内で円滑に移動するようにするための導電助剤をさらに含んでもよい。
また、負極3の表面には、電解液と、該負極3の表面とにおける副反応の抑制や、負極3表面の反応状態を改善するためのコーティング層を形成する等の処理を施す工程を含んでもよい。コーティング層を形成する材料は特に制限はないが、例えば、セラミックス材料や炭素材料、高分子材料などが挙げられる。コーティング層を形成する材料は、これらのうちの1種のみを含んでもよく、2種以上を含んでもよい。2種以上の材料を含む場合、コーティング層の組成は目的に応じて変更することができる。コーティング層の形成方法としては特に制限はないが、例えば、ドクターブレード法やスピンコート法、ディップコートなどによる塗工や、スパッタリングなどの気相反応を利用した方法が挙げられる。コーティング層の形成方法は、これらのうちの1種のみの方法で形成してもよく、2種以上の方法を用いて形成してもよい。
導電助剤としては、例えばカーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェンや還元型酸化グラフェンを始めとした二次元材料などのような、炭素系物質、又はポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロールのような伝導性高分子を用いることができる。導電助剤は、負極活物質層の全重量に対して、0より大きく20重量%以下で含まれることが好ましい。導電助剤の含有量が20重量%を超えると、負極活物質の含有量が相対的に少なくなり、電池の容量特性が低下するおそれがある。
また、負極3は、負極活物質のペースト化、負極活物質間、又は、負極活物質と負極集電体31との間の決着力の向上、負極活物質の膨張及び収縮に対する緩衝効果などの役割を果たすことのできる結着剤をさらに含んでもよい。具体的には、正極合材層22に用いる結着剤と同じものを結着剤として使用することができる。
なお、負極3は、負極集電体31を有しない構成とすることができる。
〈電解液〉
電解液としては、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、電解液としてリチウムポリスルフィドの溶解性が0.0mol/L以上1.0mol/L以下、すなわちリチウムポリスルフィドが不溶、又は溶解するとしても1.0mol/L以下の電解液を使用することができる。
リチウム硫黄電池の正極では、充放電の過程で電解液に対して可溶な中間生成物としてリチウムポリスルフィドが生成される。電解液に中間生成物が溶解すると電解液の粘度が上昇し、リチウムイオン伝導度が低下してしまう。リチウムポリスルフィドの溶解性が1.0mol/L以下という難溶性の電解液を用いれば、リチウムイオン伝導度の低下を抑制することができる。
リチウムポリスルフィドの溶解性が0.0mol/L以上1.0mol/L以下である電解液としては、例えば、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及びスルホランを1:1~1:8のモル比で混合した電解液を使用することができる。
また、電解液としては、リチウム塩を含む非水性有機溶媒を用いてもよい。非水性有機溶媒としては、例えば、アリール化合物、二環式エーテル、非環式カーボネート、スルホキシド化合物、ラクトン化合物、ケトン化合物、エステル化合物、硫酸塩化合物、サルファイト化合物等の極性溶剤やイオン性液体を用いることができる。
より具体的には、非水性有機溶媒としては、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、1,2-ジブトキシエタン、ジオキソラン(DOL)、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ブチルエチルカーボネート、エチルプロパン酸(EP)、トルエン、キシレン、ジメチルエーテル(DME)、ジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(TEFME)、ジグライム、テトラグライム、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、N-メチルピロリドン、3-メチル-2-オキサゾリドン、酢酸エステル、酪酸エステル及びプロピオン酸エステル、ジメチルホルムアミド、スルホラン(SL)、メチルスルホラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、硫酸ジメチル、エチレングリコールジアセタート、ジメチルサルファイト、エチレングリコールサルファイトなどが挙げられる。これらの非水性有機溶媒の1種又は2種以上を用いることができる。
イオン性液体を構成するカチオン部は、有機カチオン及び無機カチオンのいずれでもよいが、有機カチオンであることが好ましい。
イオン性液体を構成するアニオン部は、カチオン部同様、有機アニオン及び無機アニオンのいずれでもよい。
前記カチオン部のうち、有機カチオンとしては、例えば、イミダゾリウムカチオン(imidazolium cation)、ピリジニウムカチオン(pyridinium cation)、ピロリジニウムカチオン(pyrrolidinium cation)、ホスホニウムカチオン(phosphonium cation)、アンモニウムカチオン(ammonium cation)、スルホニウムカチオン(sulfonium cation)等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
ただし、有機カチオンは、これらに限定されない。
前記アニオン部のうち、有機アニオンとしては、例えば、メチルサルフェートアニオン(CHSO )、エチルサルフェートアニオン(CSO )等のアルキルサルフェートアニオン(alkylsulfate anion);トシレートアニオン(CHSO );メタンスルホネートアニオン(CHSO )、エタンスルホネートアニオン(CSO )、ブタンスルホネートアニオン(CSO )等のアルカンスルホネートアニオン(alkanesulfonate anion);トリフルオロメタンスルホネートアニオン(CFSO )、ペンタフルオロエタンスルホネートアニオン(CSO )、ヘプタフルオロプロパンスルホネートアニオン(CSO )、ノナフルオロブタンスルホネートアニオン(CSO )等のパーフルオロアルカンスルホネートアニオン(perfluoroalkanesulfonate anion);ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン((CFSO)N-)、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミドアニオン((CSO)N)、ノナフルオロ-N-[(トリフルオロメタン)スルホニル]ブタンスルホニルイミドアニオン((CFSO)(CSO)N)、N,N-ヘキサフルオロ-1,3-ジスルホニルイミドアニオン(SOCFCFCFSO)等のパーフルオロアルカンスルホニルイミドアニオン(perfluoroalkanesulfonylimide anion);アセテートアニオン(CHCOO);ハイドロジェンサルフェートアニオン(HSO );等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
ただし、有機アニオンは、これらに限定されない。
前記アニオン部のうち、無機アニオンとしては、例えば、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン(N(SOF) );ヘキサフルオロホスフェートアニオン(PF );テトラフルオロボレートアニオン(BF );塩化物イオン(Cl)、臭化物イオン(Br)、ヨウ化物イオン(I)等のハライドアニオン(halide anion);テトラクロロアルミネートアニオン(AlCl )、チオシアネートアニオン(SCN)等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
ただし、無機アニオンは、これらに限定されない。
前記イオン性液体としては、例えば、上記のいずれかのカチオン部と、上記のいずれかのアニオン部との組み合わせで構成されたものが挙げられる。
カチオン部がイミダゾリウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1,2,3-トリメチルイミダゾリウムメチルサルフェート、メチルイミダゾリウムクロライド、メチルイミダゾリウムハイドロジェンサルフェート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムハイドロジェンサルフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムハイドロジェンサルフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムハイドロジェンサルフェート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラクロロアルミネート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムテトラクロロアルミネート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムアセテート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムアセテート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルサルフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムチオシアネート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムチオシアネート、1-エチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムエチルサルフェート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
カチオン部がピリジニウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、1-ブチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ブチル-3-メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
カチオン部がピロリジニウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、1-メチル-1-プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ブチル-1-メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
カチオン部がホスホニウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、テトラブチルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチルドデシルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
カチオン部がアンモニウムカチオンであるイオン液体としては、例えば、メチルトリブチルアンモニウムメチルサルフェート、ブチルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリメチルへキシルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、リチウム塩は、リチウムイオン電池で使用されるリチウムイオンを提供することができる化合物であれば、特に制限なく使用することができる。例えば、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiSbF、LiAlO、LiAlCl、LiCFSO、LiCSO、LiN(CSO、LiN(CSO(Lithium bis(perfluoroethylsulfonyl)imide、BETI)、LiN(CFSO(Lithium bis(Trifluoromethanesulfonyl)imide、LiTFSI)、LiN(CaF2a+1SO)(CbF2b+1SO)(但し、a及びbは、自然数であり、好ましくは1≦a≦20で、1≦b≦20である)、リチウムポリ[4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフェノキシ]スルホニルイミド(LiPHFIPSI)、LiCl、LiI、LiB(C等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、電解液は、ハイドロフルオロエーテルなどの有機溶媒で希釈してもよく、目的に応じて濃度や粘度を調整できる。
電解液は、添加剤を追加してもよい。添加剤には、ビニレンカーボネート(VC)及びフルオロエチレンカーボネート(FEC)などの材料がある。
このような添加剤を非水電解液に含ませることによって、主に充放電時の還元分解によって負極活物質の表面に良質な被膜を形成し、クーロン効率の低下を抑制して長期にわたり安定な充放電を可能にする。
〈セパレータ〉
セパレータ4は、例えば非水電解液を含侵している。セパレータは、電極を物理的に分離する機能を有する物理的な分離膜であり、リチウム硫黄電池においてセパレータとして使用される通常のものであれば、特に制限なく使用可能である。例えば、電解質のイオン移動に対して低抵抗でありながら、電解質含湿能力に優れたセパレータを用いることができる。具体的には、多孔性高分子フィルム、例えば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン/プテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体及びエチレン/メタクリレート共重合体等のポリオレフィン系高分子で製造した多孔性高分子フィルムを単独又はこれらを積層下で使用することができる。また、通常の多孔性不織布、例えば、高融点のガラス繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維等からなる不織布を使用することができるが、これらに限定されるものではない。また、セパレータはこれらの素材の一層又は複数層からなり、枚葉であっても、つづら折りのようなその他の形状であってもよい。
〈外装体〉
外装体としては、例えば缶材及びラミネート材が選択される。材料及び形状に制限はないが、例えば材料としては缶材ではステンレスが好適であり、ラミネート材ではアルミ箔の表面をプラスチックフィルムにてコーティングしたものが好適である。形状はセル容量に応じて変化させることができ、一般的にセル容量が大きいほど大きな形状となる。
以上説明した本実施の形態では、正極集電体21及び正極合材層22を有するリチウム硫黄電池用の正極2において、正極合材層22は、硫黄及び/又は硫黄化合物を含む正極活物質と、炭素を含む導電助剤と、酸化グラフェン及び/又は還元型酸化グラフェン、及び、セラミックス粉末を含む添加剤と、結着剤と、を含み、正極合材層22における添加剤の割合を0.1重量%以上10重量%以下とした。本実施の形態によれば、電極への酸化グラフェン及び/又は還元型酸化グラフェン、及び、セラミックス粉末を含む添加剤の添加という簡便な手法により、電極内のリチウムイオン伝導性を向上させ、電池性能の低下を抑制できる。
以下に、実施例を例示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
[リチウム硫黄電池用正極の作製]
市販の多孔炭素粉末(東洋炭素株式会社、MH00)と硫黄粉末(関東化学株式会社製)を乳鉢中で混練し、アルゴン雰囲気の管状炉で155℃、12時間の熱処理を施すことで硫黄炭素複合粉末を得た。多孔炭素粉末と硫黄粉末との混合比は、質量比で30:70とした。
正極合材層に含まれるセラミックス材料としては、チタン酸リチウム(LiTi12)を使用した。
10mg/mlに調製された酸化グラフェン分散液(東京化成工業株式会社製)とチタン酸リチウムを正極合材層スラリー調整容器に目的組成に応じ投入し、混練脱泡機(あわとり練太郎、シンキー株式会社製)により2000rpmでの混練処理、超音波洗浄機(AS-12GTU、アズワン株式会社製)を用いた超音波処理を施すことでチタン酸リチウム/酸化グラフェン複合粉末分散液を調製した。
チタン酸リチウム/酸化グラフェン複合粉末におけるチタン酸リチウムと酸化グラフェンの比率は6:1とした。すなわち、添加剤中のチタン酸リチウムは、おおよそ86%となる。
次いで、硫黄炭素複合粉末、導電助剤である導電性炭素及びCNT、結着剤であるカルボキシメチルセルロース及びスチレンブタジエンラバーを、チタン酸リチウム/酸化グラフェン分散液中で追加し、混練すること正極合材層スラリーを作製した。硫黄炭素複合粉末と、チタン酸リチウム/酸化グラフェン複合粉末と、導電助剤と、結着剤との質量比は、85:7:3:5とした。
上記正極合材層スラリーをカーボンコートアルミ箔上に塗工し乾燥処理を施すことで正極を作成した。この際、電極の乾燥処理過程で、酸化グラフェンの一部又はすべてが還元するものと考えられる。
作製した電極の断面の電子顕微鏡像から、グラフェンの近傍にチタン酸リチウムが多く存在することが確認できたことから、セラミックスと酸化グラフェンとの複合化が行えていることが推察できる。
[リチウム硫黄電池の作製]
上記で得られた正極を、φ14で打ち抜いたものを評価用の正極として使用した。セパレータはポリイミド製の多孔膜をφ17で打ち抜いたものを使用し、リチウム金属負極は厚さ600μmのリチウム金属箔をφ15で打ち抜くことで調整した。電解液にはリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)とスルホランを1:2.5のモル比で混合したものを使用した。
また、コイン型セル容器を用いてリチウム硫黄電池を作製した。具体的には、常圧のアルゴン雰囲気下で、上記で得られた正極、セパレータ、リチウム金属負極を、正極合材層がセパレータを介して負極と対向するように設置し、それぞれの部材に電解液をしみ込ませ、負極の裏面にはスペーサー及び板バネを配置し、ガスケットの付いたケースに入れてキャップを被せた後に、かしめにより封止し、密閉した。
以上の処理により、リチウム金属負極、セパレータ、正極の順に積層されたコイン型セルのリチウム硫黄電池を得た。
(実施例2)
実施例2は、チタン酸リチウムと酸化グラフェンの重量比を5:2にした以外は実施例1と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。すなわち、添加剤中のチタン酸リチウムは、おおよそ71%となる。
(実施例3)
実施例3は、チタン酸リチウムと酸化グラフェンの重量比を4:3にした以外は実施例1と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。すなわち、添加剤中のチタン酸リチウムは、おおよそ57%となる。
(実施例4)
実施例4は、チタン酸リチウムの代わりにリン酸チタンアルミリチウム(LATP:Li1.4Al0.4Ti1.6(PO)にした以外は実施例2と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。
(実施例5)
実施例5は、チタン酸リチウムの代わりにチタンランタン酸リチウム(LLT:Li0.35La0.55TiO)にした以外は実施例2と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。
(実施例6)
実施例6は、チタン酸リチウムの代わりにLICGC(登録商標 株式会社オハラ製)にした以外は実施例2と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。
(実施例7)
実施例7は、硫黄炭素複合材料、チタン酸リチウム/酸化グラフェン複合材料、導電助剤、結着剤の重量比を91:1:3:5にした以外は実施例2と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。
(実施例8)
実施例8は、硫黄炭素複合材料、チタン酸リチウム/酸化グラフェン複合材料、導電助剤、結着剤の重量比を88:4:3:5にした以外は実施例2と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。
(実施例9)
実施例9は、硫黄炭素複合材料、チタン酸リチウム/酸化グラフェン複合材料、導電助剤、結着剤の重量比を82:10:3:5にした以外は実施例2と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。
(比較例1)
比較例1は、チタン酸リチウムと酸化グラフェンの重量比を7:0にした以外は実施例1と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。すなわち、添加剤中のチタン酸リチウムは、100%となる。
(比較例2)
比較例2は、硫黄炭素複合材料、チタン酸リチウム酸化グラフェン複合材料、導電助剤、結着剤の重量比を92:0:3:5にした以外は実施例2と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。
(比較例3)
比較例3は、硫黄炭素複合材料、チタン酸リチウム/酸化グラフェン複合材料、導電助剤、結着剤の重量比を72:20:3:5にした以外は実施例2と同様の処理により、リチウム硫黄電池を得た。
[セラミックス/酸化グラフェン複合粉末の形態]
図2は、実施例において得られたリチウムイオン硫黄電池に含まれる複合材料の一部の走査型電子顕微鏡画像(全体像)である。図3は、実施例において得られたリチウムイオン硫黄電池に含まれる複合材料の一部の走査型電子顕微鏡画像(表面)である。図2及び図3は、実施例1において、酸化グラフェンとチタン酸リチウムとの分散液に混練処理をした後に真空乾燥処理を施すことで得られた複合粉末の電子顕微鏡写真を示す。図2及び図3に示す通り、酸化グラフェン/セラミックス複合体の全体像は、酸化グラフェンによくみられるプレート上の形状が確認された。表面の状態の画像観察によって、サブミクロンサイズの粒子状のセラミックス粉末が確認できたことから、酸化グラフェンとセラミックス材料とが複合化できていると推察できる。
[リチウム硫黄電池の評価]
実施例1~9、比較例1、2のコイン型セルのリチウム硫黄電池について、放電カットオフ電位1.7V(vs.Li/Li)、充電カットオフ電位2.6V(vs.Li/Li)、電流レート0.1C、温度60℃の条件で、定電流充放電試験を行った。この際、充電と放電とを1回ずつ行うことを1サイクルとし、以降の試験でも同様とする。電極に含まれる硫黄の重量の1gあたりにおける1サイクル目の放電容量を、表1~表3に示す。また、電極に含まれる硫黄の重量の1gあたりにおける1サイクル目の放電容量を100%としたときの電極に含まれる硫黄の重量の1gあたりにおける10サイクル目の放電容量の比を、表1~表3に示す。また、電極の重量の1gあたりにおける10サイクル目の放電容量の比を、表3に示す。
Figure 2024048027000002
Figure 2024048027000003
Figure 2024048027000004
表1は、実施例1~3、比較例1における硫黄電極内のチタン酸リチウム/酸化グラフェン複合粉末におけるチタン酸リチウムと酸化グラフェンの比を変更した際の1サイクル目の放電容量と10サイクル時の容量維持率を示す。比較例1は、1サイクル目の放電容量が1035mAh/g、10サイクル時の容量維持率が73%であった。対して、チタン酸リチウムと酸化グラフェンとの比率を変更した実施例1~3ではいずれの条件においても酸化グラフェン導入前に比べ、初期容量、容量維持率が優れるという結果が得られた。特に、チタン酸リチウムの割合が71重量%である実施例2が優れた結果を示した。これは、酸化グラフェンの高い水分散性により、添加剤の分散性が向上し電極の均一性が向上すること、酸化グラフェンが電極内部に存在することにより充放電に伴う活物質の膨張収縮時のイオン伝導経路の確保できること、酸化グラフェン表面にチタン酸リチウムが複合化することで、チタン酸リチウムの添加による電極内のイオン伝導性が向上したことなどが影響していることが推察できる。また、チタン酸リチウムと酸化グラフェンの比が5:2よりも酸化グラフェンの割合を上げると特性が低下することが示唆された。これは、酸化グラフェン自体が電子伝導性を有しないため、電極内の酸化グラフェンの含有率が一定値以上になった際に性能が低下するものと考えられる。
以上より、チタン酸リチウムを単体で添加するのに比べ、チタン酸リチウムと酸化グラフェンとを複合化し硫黄正極内で添加することで電池特性が向上し、初期容量や放電容量維持率が良好なリチウム硫黄電池が得られることが示唆された。
表2は、実施例2、4~6における酸化グラフェンと複合化する材料種の比較を示す。比較例1は、酸化グラフェンを添加せず、チタン酸リチウムのみを添加し、1サイクル目の放電容量1035mAh/g、10サイクル時の容量維持率73%であった(表1参照)。一方で、チタン酸リチウム、LATP、LLT、LICGCなどチタンを有する材料と酸化グラフェンとの複合体を形成する実施例2、4~6では、初期容量や容量維持率の向上が確認された。
以上より、チタン酸リチウムのみでなく、チタンを含有するセラミックス材料と酸化グラフェンとを複合化することでも電池特性が向上し、初期容量や放電容量比率が良好なリチウム硫黄電池が得られることが示唆された。
表3は、実施例7~9、比較例2、3における硫黄電極中のチタン酸リチウム/酸化グラフェン複合体含有率と電池特性の比較を示す。なお、表3では、比較のため実施例2の電池特性の結果も表示している。比較例2は、チタン酸リチウム/酸化グラフェンなどの添加剤を使用していないリチウム硫黄電池の特性を示し、初期容量は1046mAh/g、10サイクル時の容量維持率は74%を示した。比較例3は、チタン酸リチウム/酸化グラフェンなどの添加剤の割合を大きくしたリチウム硫黄電池の特性を示し、初期容量は1170mAh/g、10サイクル時の容量維持率は75%を示した。これに対し、実施例2、7~9は、電極内の添加剤比率を変えた際の電池特性を示しており、添加量の増減により電池特性は変化するが、どの条件においてもチタン酸リチウム/酸化グラフェン複合体の添加により初期放電容量とサイクル維持率の改善が確認された。実施例7より、1%という少量添加においても効果が期待できることが明らかとなった。
また、比較例3では、硫黄の重量当たりの放電容量は比較例2に比べて大きくなっている一方、合材電極の重量当たりの放電容量は小さくなった。これは添加量の割合が増えると、合材に電極含まれる硫黄の割合が減少するためであり、過剰な添加物の適用はエネルギー密度の観点から不利になることが明らかとなった。
1 リチウム硫黄電池
2 正極
3 負極
4 セパレータ
21 正極集電体
22 正極合材層
31 負極集電体
32 負極合材層

Claims (8)

  1. 正極集電体及び正極合材層を有するリチウム硫黄電池用正極であって、
    前記正極合材層は、
    硫黄及び/又は硫黄化合物を含む正極活物質と、
    炭素を含む導電助剤と、
    酸化グラフェン及び/又は前記酸化グラフェンが還元した還元型酸化グラフェン、並びに、セラミックス粉末を含む添加剤と、
    結着剤と、
    を含み、
    前記正極合材層における前記添加剤の割合が0.1重量%以上10重量%以下である、
    ことを特徴とするリチウム硫黄電池用正極。
  2. 前記添加剤は、前記酸化グラフェン及び/又は前記還元型酸化グラフェンと、前記セラミックス粉末との少なくとも一部が複合化した構造を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリチウム硫黄電池用正極。
  3. 前記添加剤における前記セラミックス粉末の割合が、50重量%以上である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリチウム硫黄電池用正極。
  4. 前記硫黄化合物は、Li(n≧1)、有機硫黄化合物、及び、炭素-硫黄ポリマー((C、2.5≦x≦50、n≦2)から選択される少なくとも1種である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリチウム硫黄電池用正極。
  5. 前記セラミックス粉末は、LiTi12、Li3xLa2/3-xTiO(0<x<2/3)、Li1+x+yAl(Ti,Ge)2-xSi3-y12(0≦x≦1、0≦y≦1)から選択される少なくとも1種である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリチウム硫黄電池用正極。
  6. 前記導電助剤は、多孔性炭素である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリチウム硫黄電池用正極。
  7. 前記酸化グラフェン及び/又は前記還元型酸化グラフェンの両面に前記セラミックス粉末が接触し担持した状態で存在する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のリチウム硫黄電池用正極。
  8. 請求項1に記載のリチウム硫黄電池用正極と、
    負極と、
    セパレータと、
    非水電解液と、
    を備えることを特徴とするリチウム硫黄電池。
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