JP6870515B2 - リチウムイオンキャパシタ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書は、リチウムイオンキャパシタ及びその製造方法を開示する。
非水蓄電デバイスとして、リチウムイオン二次電池と電気二重層キャパシタの利点を組み合わせたリチウムイオンキャパシタの開発が進められている(例えば、特許文献1、2参照)。リチウムイオンキャパシタでは、正極活物質に活性炭、負極活物質にリチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素もしくはセラミックス材料を用いるのが一般的であり、セパレータを介して両電極を対向させ、リチウム塩を含む非水電解液で湿潤させた構成がとられている。リチウムイオンキャパシタはリチウムイオン二次電池に比べて容量は小さいものの、出力特性に優れるとともに長寿命といわれている。
特開2007−294539号公報 特開2006−286841号公報
ところで、リチウムイオンキャパシタでは、常温ハイレート特性のさらなる向上が求められている。また、リチウムイオンキャパシタでは、電気二重層キャパシタに対して、負極にリチウムイオンを吸蔵・放出する材料を用いているため、例えば、0℃以下などの低温における出力特性が課題であった。
本開示はこのような課題を解決するためになされたものであり、ハイレート特性をより向上することができるリチウムイオンキャパシタ及びその製造方法を提供することを主目的とする。
本明細書で開示するリチウムイオンキャパシタは、
炭素材料を正極活物質として有する正極と、
二酸化タングステンを負極活物質として含み、LixWO2における放電状態のLi吸蔵量xが0.10≦x≦0.60の範囲に含まれ、Li基準電位で該二酸化タングステンの0.78V以上1.05V以下の電位範囲が充放電に使用される負極と、
前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、
を備えたものである。
本明細書で開示するリチウムイオンキャパシタの製造方法は、
炭素材料を正極活物質として有する正極と、二酸化タングステンを負極活物質として含む負極と、前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、を備えたリチウムイオンキャパシタの製造方法であって、
LixWO2における放電状態のLi吸蔵量xが0.10≦x≦0.60の範囲に含まれるよう前記二酸化タングステンにリチウムイオンを吸蔵させる調整工程と、
前記リチウムイオンを吸蔵した二酸化タングステンを含む負極と前記正極とを組み合わせて電極体とする作製工程と、
を含ものである。
このリチウムイオンキャパシタ及びその製造方法によれば、酸化タングステンを用いたものにおいて、ハイレート特性をより向上することができる。このような効果が得られる理由は、例えば、以下のように推察される。例えば、二酸化タングステンをLi基準電位で0.78Vより低い電位範囲まで還元させた場合には、電解液分解被膜が厚くなり、Li基準電位で1.05Vより高い電位範囲ではイオン伝導媒体との界面の結晶構造がリチウムイオンの脱溶媒和に好ましくないと考えられる。二酸化タングステンのLi基準電位で0.78V〜0.90Vの電位範囲では、電解液界面の結晶構造、被膜状態が、例えば2C以上より好ましくは10C以上などのハイレートに好ましいと考えられる。
リチウムイオンキャパシタ20の構造の一例を示す説明図。 活性炭正極の充放電曲線。 二酸化タングステン負極の充放電曲線。 実験例1のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線。 実験例2のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線。 実験例3のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線。 実験例4のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線。 実験例5のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線。
本開示のリチウムイオンキャパシタの好適な実施形態について以下に説明する。本実施形態のリチウムイオンキャパシタは、正極と、負極と、正極と負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体とを備えている。
正極は、炭素材料を正極活物質として有するものである。この正極は、例えば、正極活物質と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極合材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。
正極に含まれる正極活物質は、炭素材料であるが、例えば、比表面積の大きい材料がより好ましく、活性炭であることが好ましい。この活性炭は、特に限定されず、原料として廃木材、ヤシ殻、パルプ廃液、石炭、石油、重質油、石炭系ピッチ、石油系ピッチ、各種樹脂などを用いたものとしてもよい。これら原料を炭化したあと賦活処理を施すことで活性炭が作製される。活性炭は一種を単独でも用いても、二種以上を併用してもよい。この炭素材料は、窒素吸着によりBET法で測定した比表面積が1800m2/g以上2800m2/g以下の範囲であることが好ましく、1900m2/g以上2600m2/g以下の範囲であることがより好ましく、2000m2/g以上2500m2/g以下の範囲であることが特に好ましい。正極に含まれる導電材は、正極の充放電性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)などの1種又は2種以上を混合したものを用いることができる。これらの中で、導電材としては、電子伝導性及び塗工性の観点より、カーボンブラック及びアセチレンブラックが好ましい。正極に含まれる結着材は、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴム、スルホン化EPDMゴム、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。正極活物質、導電材、結着材を分散させる溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加え、SBRなどのラテックスで活物質をスラリー化してもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの多糖類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。塗布方法としては、例えば、アプリケータロールなどのローラコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレイド方式、スピンコーティング、バーコータなどが挙げられ、これらのいずれかを用いて任意の厚さ・形状とすることができる。集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、鉄、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラスなどのほか、接着性、導電性及び耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものを用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状については、箔状、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などが挙げられる。集電体の厚さは、例えば1〜500μmのものが用いられる。
負極は、二酸化タングステンを負極活物質として含むものである。この負極は、例えば、負極活物質と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の負極合材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。また、負極に用いられる導電材、結着材、溶剤などは、それぞれ正極で例示したものを用いることができる。負極の集電体には、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金などのほか接着性、導電性及び耐還元性向上の目的で、例えば銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものも用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状は、正極と同様のものを用いることができる。
負極は、LixWO2における放電状態のLi吸蔵量xが0.10≦x≦0.60の範囲に含まれるものである。Li吸蔵量xがこの範囲では、ハイレート特性をより高めることができる。ここで、ハイレートとは、例えば、2C以上、好ましくは5C以上、より好ましくは10C以上、更に好ましくは20C以上としてもよい。このLi吸蔵量xは、0.20≦x≦0.60 の範囲に含まれることがより好ましい。Li吸蔵量xがこの範囲では、より低温においてもハイレート特性を高めることができる。また、この負極は、Li基準電位で二酸化タングステンの0.78V以上1.05V以下の電位範囲が充放電に使用されるよう調整されていることが好ましい。この電位範囲では、ハイレート特性をより高めることができる。この電位範囲は、0.78V以上0.90V以下の範囲であることがより好ましい。電位範囲がこの範囲では、より低温においてもハイレート特性を高めることができる。なお、負極の電位範囲の下限電位はLi吸蔵量xと相関があり、負極の電位範囲の上限電位は後述する放電容量比Qw/Qcと相関がある。
イオン伝導媒体は、支持塩と有機溶媒とを含む非水電解液としてもよい。有機溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、フラン類、スルホラン類及びジオキソラン類などが挙げられ、これらを単独又は混合して用いることができる。具体的には、エチレンカーボネート(EC)や、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(VC)、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネートなどの環状カーボネート類;ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチル−n−ブチルカーボネート、メチル−t−ブチルカーボネート、ジ−i−プロピルカーボネート、t−ブチル−i−プロピルカーボネートなどの鎖状カーボネート類;γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状エステル類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酪酸メチルなどの鎖状エステル類;ジメトキシエタン、エトキシメトキシエタン、ジエトキシエタンなどのエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、などのフラン類;スルホラン、テトラメチルスルホランなどのスルホラン類;1,3−ジオキソラン、メチルジオキソランなどのジオキソラン類などが挙げられる。このうち、ECと鎖状カーボネート類との組み合わせが好ましく、ECとDMCとEMCとの組合せがより好ましい。この組み合わせによると、充放電の繰り返しでのサイクル特性が優れているばかりでなく、電解液の粘度、得られるセルの電気容量、出力などをバランスの取れたものとすることができる。
支持塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、LiSbF6、LiSiF6、LiAlF4、LiSCN、LiCl、LiF、LiBr、LiI、LiAlCl4などが挙げられる。このうち、LiPF6、LiBF4、LiClO4などの無機塩が好ましく、特に、LiPF6が好ましい。支持塩は、非水電解液中の濃度が1.0M(mol/L)以上1.5M(mol/L)以下であることが好ましく、1.15M以上1.45M以下であることがより好ましい。支持塩の濃度が1.0M以上では十分な電流密度を得ることができ、1.5M以下では電解液をより安定させることができる。
このリチウムイオンキャパシタは、正極の放電容量Qcに対する負極の放電容量Qwの比である放電容量比Qw/Qcが7以上であることが好ましい。放電容量比Qw/Qcが7以上では、正極と負極とのバランスがより良好となり、ハイレート特性を更に向上することができる。また、この放電容量比Qw/Qcは、12以上であることが好ましい。これが12以上では、更にハイレート特性を高めることができる。この放電容量比Qw/Qcの値がより大きくなると、負極の充放電の電位範囲の上限電位がより低下する傾向を示す。なお、セルの容積などを考慮すると、この放電容量比Qw/Qcは、25以下としてもよいし、20以下としてもよいし、15以下としてもよい。ここで、正極の放電容量Qcは、Li金属を対極として二極式セルを作製し、25℃、C/2レートとし、Li基準電位で3.0V以上4.2V以下の範囲で充放電させたときの放電容量(還元方向の容量)をいうものとする。また、負極の放電容量Qwは、Li金属を対極として二極式セルを作製し、25℃、C/10レートとし、Li基準電位で0.4V以上1.5V以下の範囲で充放電させたときの放電容量(酸化方向の容量)をいうものとする。なお、二極セルの電解液は、エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/エチルメチルカーボネートを体積比で30/40/30となるよう混合した混合溶媒にLiPF6を1.5Mの濃度で溶解させたものを用いるものとする。
このリチウムイオンキャパシタは、負極と正極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、リチウムイオンキャパシタの使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、例えばポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の薄い微多孔膜が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
このリチウムイオンキャパシタの形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、こうしたリチウムイオンキャパシタを複数直列に接続して電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。図1は、リチウムイオンキャパシタ20の一例を示す模式図である。このリチウムイオンキャパシタ20は、カップ形状のセルケース21と、正極活物質を有しこのセルケース21の下部に設けられた正極22と、負極活物質を有し正極22に対してセパレータ24を介して対向する位置に設けられた負極23と、絶縁材により形成されたガスケット25と、セルケース21の開口部に配設されガスケット25を介してセルケース21を密封する封口板26と、を備えている。このリチウムイオンキャパシタ20は、正極22と負極23との間の空間にイオン伝導媒体27が満たされている。また、この負極23は、負極活物質であるLixWO2における放電状態のLi吸蔵量xが0.10≦x≦0.60の範囲に含まれ、Li基準電位で該二酸化タングステンの0.78V以上1.05V以下の電位範囲が充放電に使用されるものである。
(製造方法)
次に、リチウムイオンキャパシタの製造方法について説明する。本明細書で開示するリチウムイオンキャパシタの製造方法は、炭素材料を正極活物質として有する正極と、二酸化タングステンを負極活物質として含む負極と、正極と負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体とを備えたものの製造方法である。この製造方法は、電極のLi吸蔵量を調整する調整工程と、電極体を作製する作製工程とを含む。なお、この製造方法は、調整工程の前に正負極を作製する電極作製工程を含むものとしてもよい。
(調整工程)
この工程では、負極に対して、LixWO2における放電状態のLi吸蔵量xが0.10≦x≦0.60の範囲に含まれるよう二酸化タングステンにリチウムイオンを吸蔵させる処理を行う。この範囲に調整すると、ハイレート特性をより向上することができる。このLi吸蔵量xは、0.20≦x≦0.60の範囲に調整されることが好ましい。この範囲に調整すると、より低温でのハイレート特性を向上することができる。リチウムイオンキャパシタでは、正極ではアニオンが吸着、脱離され、負極ではLiイオンが吸蔵、放出されるため、このようにLi吸蔵量xを調整すると、使用開始時のLi吸蔵量が調整されるから、リチウムイオンキャパシタにおける負極の充放電に用いられる電位範囲が調整される。調整されるリチウムイオンキャパシタの負極の電位範囲は、Li基準電位で0.78V以上1.05V以下の範囲が好ましく、0.78V以上0.90V以下の範囲がより好ましい。
この工程では、例えば、二酸化タングステンを活物質として含む負極と対極としてのリチウム金属とを対向させて二極セルを組み、充放電を行ったのちに、放電状態で所定のLi吸蔵量xとなるようにLi基準電位で1.5Vから所定容量を還元させるものとしてもよい。二極セルには、リチウムイオンキャパシタに用いるイオン伝導媒体と同じものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。この工程で用いる負極は、正極の活物質量と負極の活物質量との比率が所定範囲に入るものを用いることが好ましい。例えば、正極の放電容量Qcに対する負極の放電容量Qwの比である放電容量比Qw/Qcが7以上、より好ましくは12以上となるように活物質量が調整された正負極を用いることが好ましい。この調整工程での充放電の条件は、例えば、負極を0.7V以上1.5V以下の範囲で充放電したのち所定容量還元するものとしてもよい。還元する所定容量は、例えば、放電容量比Qw/Qcが7以上12以下の範囲では、20mAh/g以上80mAh/g以下の範囲としてもよい。なお、正極もこの調整工程の様に二極セルを組み充放電を行ってもよい。正極は、炭素材料を活物質として有するものが用いられる。
(作製工程)
この工程では、上記調整工程にてリチウムイオンを吸蔵した二酸化タングステンを含む負極と正極とを組み合わせて電極体とする処理を行う。この工程では、調整工程で用いた二極セルを不活性雰囲気下で解体し、必要に応じて正極と負極との間にセパレータや電解質を挟み、電極体とする。この電極体は、必要に応じて捲回され、セルケースに収納される。また、必要に応じて非水系電解液などが注入され密封される。このようにして、リチウムイオンキャパシタが作製される。
以上詳述した本実施形態のリチウムイオンキャパシタでは、負極のLi吸蔵量xが調整されており、負極において0.78V以上1.05V以下の電位範囲が充放電に使用される。そしてこのリチウムイオンキャパシタでは、酸化タングステンを用いたものにおいて、ハイレート特性をより向上することができる。このような効果が得られる理由は、以下のように推察される。例えば、二酸化タングステンをLi基準電位で0.78Vより低い電位範囲まで還元させた場合には、電解液分解被膜が厚くなり、Li基準電位で1.05Vより高い電位範囲では界面の結晶構造がリチウムイオンの脱溶媒和に好ましくないと考えられる。二酸化タングステンのLi基準電位で0.78V〜0.90Vの電位範囲では、電解液界面の結晶構造、被膜状態が、例えば2C以上より好ましくは10C以上などのハイレートに好ましい。
なお、リチウムイオンキャパシタのように炭素材料(例えば活性炭)を正極活物質として充放電させる場合、炭素材料にはリチウム塩のアニオンが吸着、脱離され、二酸化タングステンにはリチウムイオンが吸蔵、放出される。この充放電メカニズムでは、例えばリチウムイオン二次電池などとは充電過程でのリチウムイオンの溶媒和状態が異なると考えられる。なかでも、放電容量比Qw/Qcを7以上、より好ましくは12以上とした場合に、二酸化タングステンのリチウム吸蔵量に対する炭素材料へのアニオン吸着の割合が好ましくなり、その結果、二酸化タングステンと電解液界面での脱溶媒和を伴うリチウムイオン吸蔵・脱離反応が迅速に起こると考えられる。
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
以下に本開示の好適な例を実験例として説明するが、本開示は以下の実施例に何ら限定されるものではない。なお、実験例1〜7、10〜12が実施例に相当し、実験例8、9が比較例に相当する。
(電極作製)
正極活物質としてフェノール樹脂を出発原料とする比表面積2000m2/gの粉末状活性炭を用い、この活物質を85質量%、導電材としてカーボンブラックを7質量%、結着材としてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を3質量%、分散材としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を5質量%となるように混合し、これに水を添加、分散することでスラリー状合材とした。このスラリー状合材を20μm厚のアルミニウム箔集電体に均一に塗布し、加熱乾燥させて塗布シートを作製した。その後塗布シートをロールプレスに通して高密度化させた。120mm幅×100mm長の形状に切り出して正極電極とした。負極活物質として二酸化タングステンを用い、この活物質を85質量%、導電材としてカーボンブラックを10質量%、結着材としてポリフッ化ビニリデンを5質量%となるように混合し、分散材としてN−メチル−2−ピロリドンを適量添加、分散することでスラリー状合材とした。このスラリー状合材を10μm厚の銅箔集電体に均一に塗布し、加熱乾燥させて塗布シートを作製した。その後塗布シートをロールプレスに通して高密度化させ、122mm幅×102mm長の形状に切り出して負極電極とした。上記正極電極もしくは負極電極と、シート状のリチウム金属を25μm厚のポリエチレン製セパレータを挟んで対向させ、積層型電極体を作製した。この電極体をアルミラミネート型袋に封入し、非水電解液を含浸させた後に密閉した。非水電解液には、エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/エチルメチルカーボネートを体積比で30/40/30となるよう混合した混合溶媒にLiPF6を1.0Mの濃度で溶解させたものを用いた。
(充放電容量の確認)
上記方法で作製した正極シートから直径16mmの円盤状電極を打ち抜き、リチウム金属を対極としてコインサイズのセルを作製し、このセルを用いて活性炭正極の充放電容量Qcを確認した。まず、このセルをC/2レート、3.0V〜4.2Vの範囲で充放電させたときの放電容量(還元方向の容量)をQcとした。図2は、活性炭正極の充放電曲線である。本実施例の活性炭正極の放電容量Qcは、35mAh/gであった。また、正極シートと同様に負極シートから直径16mmの円盤状電極を打ち抜き、リチウム金属を対極としてコインサイズのセルを作製し、このセルを用いて二酸化タングステン負極の放電容量Qwを確認した。まず、このセルをC/10レート、0.4V〜1.5Vの範囲で充放電させたときの放電容量(酸化方向の容量)をQwとした。図3は、二酸化タングステン負極の充放電曲線である。本実施例の二酸化タングステン負極の放電容量Qwは、125mAh/gであった。
(リチウムイオンキャパシタの作製)
(実験例1)
上記正極シートとリチウム金属を対向させたセルを、C/2レートで3.0V〜4.2Vの電位範囲で3サイクル充放電し、Li基準電位で3.0Vの正極放電状態とした。負極シートとリチウム金属を対向させたセルをC/10レートで0.7V〜1.5Vの電位範囲で3サイクル充放電したあと、Li基準電位で1.5Vから40mAh/g還元させた状態を負極放電状態とした(調整工程)。この負極は、この調整処理により、放電時の下限電位がLi基準電位で0.78V近傍になっている。上記方法で作製した放電状態の2種類のセルをグローブボックス中で解体し、正極シートと負極シートを取り出した。この正極、負極シートを25μm厚のポリエチレン製セパレータを挟んで対向させ、積層型電極体を作製した(作製工程)。この正極と負極との放電容量比により、負極の充電時の上限電位が0.90V近傍になっている。このため、負極は、Li基準電位で0.78V〜0.90Vの範囲内で充放電される。この電極体をアルミラミネート型袋に封入し、非水電解液を含浸させた後に密閉してリチウムイオンキャパシタを作製した。非水電解液には、エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/エチルメチルカーボネートを体積比で30/40/30となるよう混合した混合溶媒にLiPF6を1.5Mの濃度で溶解させたものを用いた。実験例1のリチウムイオンキャパシタでは、活性炭正極の活物質量を2mg/cm2とし、二酸化タングステン負極の活物質量を6.8mg/cm2とし、放電容量比Qw/Qcを12.14とした。図4は、実験例1のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線である。
(ハイレート特性)
室温ハイレート特性は、25℃の温度環境下、1Cレートで2.15V〜3.3Vの範囲において充放電させたときの放電容量に対する60Cレートで2.15V〜3.3Vの範囲において充放電させたときの放電容量の割合とした(式(1))。また、低温ハイレート特性は、0℃の温度環境下、1Cレートで2.15V〜3.3Vの範囲において充放電させたときの放電容量に対する60Cレートで2.15V〜3.3Vの範囲において充放電させたときの放電容量の割合とした。
ハイレート特性(%)=(60Cの放電容量)/(1Cの放電容量)×100 …(1)
(放電状態でのLi量の定量化)
特性評価後のデバイスを放電させて放電状態とし、アルゴンガス含有グローブボックス中で解体して負極電極を取り出した。負極を炭酸ジメチルで洗浄、乾燥を3回繰り返した後、80℃に加熱した6N塩酸中に負極を2時間浸漬した。溶液をろ過して不純物を取り除き、ICP−OES(日立ハイテクサイエンス製PS3520UVDDII)でタングステン量に対するリチウム量を定量化し、LixWO2の Li吸蔵量xを算出した。Li量算出の結果、実験例1の二酸化タングステン中のLi吸蔵量xは0.32であった。
(実験例2)
活性炭正極の活物質量を1mg/cm2、二酸化タングステン負極の活物質量を7.0mg/cm2とした以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例2とした。実験例2の放電容量比Qw/Qcは25.0であった。また、放電状態のLi量算出の結果、二酸化タングステン中のLi吸蔵量xは0.33であった。図5は、実験例2のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線である。
(実験例3)
活性炭正極の活物質量を2mg/cm2、二酸化タングステン負極の活物質量を4.7mg/cm2とし、調整処理の条件を変更した以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例3とした。この調整処理では、負極シートとリチウム金属を対向させたセルをC/10レート、Li基準電位で0.7V〜1.5Vの電位範囲で3サイクル充放電したあと、Li基準電位で1.5Vから35mAh/g還元させた状態を負極放電状態とした。このときの放電容量比Qw/Qcは8.39であった。放電状態のLi量を算出した結果、二酸化タングステン中のLi吸蔵量xは0.28であった。図6は、実験例3のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線である。
(実験例4)
活性炭正極の活物質量を2mg/cm2、二酸化タングステン負極の活物質量を4.0mg/cm2とし、調整処理の条件を変更した以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例4とした。この調整処理では、負極シートとリチウム金属を対向させたセルをC/10レート、Li基準電位で0.7V〜1.5Vの電位範囲で3サイクル充放電したあと、Li基準電位で1.5Vから30mAh/g還元させた状態を負極放電状態とした。このときの放電容量比Qw/Qcは7.14であった。放電状態のLi量を算出した結果、二酸化タングステン中のLi吸蔵量xは0.24であった。図7は、実験例4のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線である。
(実験例5)
活性炭正極の活物質量を2mg/cm2、二酸化タングステン負極の活物質量を3.5mg/cm2とし、調整処理の条件を変更した以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例5とした。この調整処理では、負極シートとリチウム金属を対向させたセルをC/10レート、Li基準電位で0.7V〜1.5Vの電位範囲で3サイクル充放電したあと、Li基準電位で1.5Vから35mAh/g還元させた状態を負極放電状態とした。このときの放電容量比Qw/Qcは6.25であった。放電状態のLi量を算出した結果、二酸化タングステン中のLi吸蔵量xは0.29であった。図8は、実験例5のリチウムイオンキャパシタの充放電曲線である。
(実験例6)
活性炭正極の活物質量を2mg/cm2、二酸化タングステン負極の活物質量を2.5mg/cm2とし、調整処理の条件を変更した以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例6とした。この調整処理では、負極シートとリチウム金属を対向させたセルをC/10レート、Li基準電位で0.7V〜1.5Vの電位範囲で3サイクル充放電したあと、Li基準電位で1.5Vから20mAh/g還元させた状態を負極放電状態とした。このときの放電容量比Qw/Qcは4.46であった。この実験例6では、室温、低温ハイレート特性試験を2.1V〜3.3Vの範囲で行った。放電状態のLi量を算出した結果、二酸化タングステン中のLi吸蔵量xは0.16であった。
(実験例7)
活性炭正極の活物質量を2mg/cm2、二酸化タングステン負極の活物質量を7.0mg/cm2とし、調整処理の条件を変更した以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例7とした。この調整処理では、負極シートとリチウム金属を対向させたセルをC/10レート、Li基準電位で0.7V〜1.5Vの電位範囲で3サイクル充放電したあと、Li基準電位で1.5Vから15mAh/g還元させた状態を負極放電状態とした。このときの放電容量比Qw/Qcは12.5であった。この実験例7では、室温、低温ハイレート特性試験を2.0V〜3.25Vの範囲で行った。放電状態のLi量を算出した結果、二酸化タングステン中のLi吸蔵量xは0.12であった。
(実験例8)
活性炭正極の活物質量を2mg/cm2、二酸化タングステン負極の活物質量を7.0mg/cm2とし、調整処理の条件を変更した以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例8とした。この調整処理では、負極シートとリチウム金属を対向させたセルをC/10レート、Li基準電位で0.5V〜0.7Vの電位範囲で3サイクル充放電したあと、Li基準電位で1.5Vまで電気化学的に酸化させ、そこから90mAh/g還元させた状態を負極放電状態とした。このときの放電容量比Qw/Qcは12.5であった。この実験例8では、室温、低温ハイレート特性試験を2.35V〜3.55Vの範囲で行った。放電状態のLi量を算出した結果、二酸化タングステン中のLi吸蔵量xは0.72であった。
(実験例9)
活性炭正極の活物質量を2mg/cm2、二酸化タングステン負極の活物質量を3.5mg/cm2とし、調整処理の条件を変更した以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例9とした。この調整処理では、負極シートとリチウム金属を対向させたセルをC/10レート、Li基準電位で0.7V〜1.5Vの電位範囲で3サイクル充放電したあと、Li基準電位で1.5Vから5mAh/g還元させた状態を負極放電状態とした。このときの放電容量比Qw/Qcは12.5であった。この実験例9では、室温、低温ハイレート特性試験は、1.9V〜3.0Vの範囲で行った。放電状態のLi量を算出した結果、二酸化タングステン中のLi吸蔵量xは0.05であった。
(実験例10〜12)
非水電解液としてLiPF6を1.0Mの濃度で溶解させた以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例10とした。非水電解液としてLiClO4を1.0Mの濃度で溶解させた以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例11とした。非水電解液としてLiBF4を1.0Mの濃度で溶解させた以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例12とした。
(結果と考察)
表1に実験例1〜12の負極の充放電領域、放電状態での二酸化タングステンのLi吸蔵量x、放電容量比Qw/Qc、電解質、ハイレート特性をまとめて示す。なお、表1における「WO2の充放電領域」は、そのセルの充放電における下限電位及び上限電位の数値を直接示すものではなく、少なくともその範囲内で充放電される電位範囲を示している。表1に示すように、実験例8、9では、放電状態で二酸化タングステンに吸蔵されているLi吸蔵量xが0.1〜0.6の範囲を外れ、二酸化タングステンの充放電領域で示すとLi基準電位で0.78V〜1.05Vの電位範囲を外れた。このような実験例8、9では、正負極の放電容量比Qw/Qcの値に関わらずハイレート性能が極めて低かった。実験例6、7では、放電状態で二酸化タングステンに吸蔵されているLi吸蔵量xが0.1〜0.6の範囲に入っており、二酸化タングステンの充放電領域で示すとLi基準電位で0.78V〜1.05Vの範囲にあり、室温及び低温のハイレート特性が実験例8、9に比して向上した。実験例5は、放電状態で二酸化タングステンに吸蔵されているLi吸蔵量xが0.2〜0.6の範囲に含まれ、二酸化タングステンの充放電領域では、Li基準電位で0.78V〜0.90Vに位置する。放電容量比Qw/Qcは7未満であるが、実験例6,7と比べて性能向上が見られ、特に低温特性が向上した。実験例3、4は、放電状態で二酸化タングステンに吸蔵されているLi吸蔵量xが0.2〜0.6の範囲に含まれ、二酸化タングステンの充放電領域では、Li基準電位で0.78V〜0.90Vに位置する。また、放電容量比Qw/Qcが7以上であり、実験例5と比して室温、低温共にハイレート性能が更に向上した。実験例1、2は、放電状態で二酸化タングステンに吸蔵されているLi吸蔵量xが0.2〜0.6の範囲に含まれ、二酸化タングステンの充放電領域では、Li基準電位で0.78V〜0.90Vに位置する。また、放電容量比Qw/Qcが12以上である。この実験例1、2では、室温、低温共に顕著にハイレート性能が向上した。
実験例10によれば、支持塩としてLiPF6を用い、その濃度を1.0Mとしても実験例1と同様にハイレート特性が良好であることがわかった。また、支持塩として1.0MのLiClO4、LiBF4を用いた場合にもLiPF6と同様に、室温、低温ハイレート性能が向上した。これらの中では、LiPF6が最も良好だった。以上の結果より、負極は、LixWO2における放電状態のLi吸蔵量xが0.10〜0.60の範囲が好ましく、0.20〜0.60の範囲がより好ましいことがわかった。また、負極の充放電領域は、0.78V〜1.05Vの範囲が好ましく、0.78V〜0.90Vの範囲がより好ましいことがわかった。また、放電容量比Qw/Qcは7以上であることが好ましく、12以上であることがより好ましいことがわかった。また、非水系電解液は、支持塩濃度が1.0M〜1.5Mの範囲が好ましく、支持塩は、LiPF6、LiClO4、LiBF4などで良好であり、特にLiPF6が良好であることがわかった。
Figure 0006870515
20 リチウムイオンキャパシタ、21 セルケース、22 正極、23 負極、24 セパレータ、25 ガスケット、26 封口板、27 イオン伝導媒体。

Claims (7)

  1. 炭素材料を正極活物質として有する正極と、
    二酸化タングステンを負極活物質として含み、LixWO2における放電状態のLi吸蔵量xが0.10≦x≦0.60の範囲に含まれ、Li基準電位で該二酸化タングステンの0.78V以上1.05V以下の電位範囲が充放電に使用される負極と、
    前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、
    を備えたリチウムイオンキャパシタ。
  2. 前記負極は、前記Li吸蔵量xが0.20≦x≦0.60 の範囲に含まれる、請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  3. 前記負極は、Li基準電位で前記二酸化タングステンの0.78V以上0.90V以下の電位範囲が使用される、請求項1又は2に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  4. 前記正極の放電容量Qcに対する前記負極の放電容量Qwの比Qw/Qcが7以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  5. 前記正極の放電容量Qcに対する前記負極の放電容量Qwの比Qw/Qcが12以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  6. 前記イオン伝導媒体は、1.0M以上1.5M以下の範囲でLiPF6を非プロトン性溶媒に溶解した電解液である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  7. 炭素材料を正極活物質として有する正極と、二酸化タングステンを負極活物質として含む負極と、前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、を備えたリチウムイオンキャパシタの製造方法であって、
    LixWO2における放電状態のLi吸蔵量xが0.10≦x≦0.60の範囲に含まれるよう前記二酸化タングステンにリチウムイオンを吸蔵させる調整工程と、
    前記リチウムイオンを吸蔵した二酸化タングステンを含む負極と前記正極とを組み合わせて電極体とする作製工程と、
    を含むリチウムイオンキャパシタの製造方法。
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