JP6844236B2 - 炭素質材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書で開示する発明である本開示は、炭素質材料、リチウム二次電池および炭素質材料の製造方法に関する。
従来、非水系電解液を用いたリチウム二次電池は、高電圧・高エネルギー密度が得られるだけでなく、小型・軽量化が図れるため、パソコンや携帯電話等の情報通信機器の関連分野ではすでに実用化されている。また、近年では、資源問題や環境問題から電気自動車やハイブリッド電気自動車に搭載される電源としても利用されている。リチウム二次電池は、正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物、負極活物質として炭素質材料、電解液として有機溶媒にリチウム塩を溶解したもので構成されている。
このようなリチウム二次電池を車載利用する際には、回生ブレーキでの高入力特性、および短時間で充電するための急速充電特性が必要になることがある。充電時には、正極活物質から脱離したリチウムイオンが電解液を介して負極活物質である黒鉛に挿入される。しかし、黒鉛へのリチウムイオン挿入反応を高レートで行った場合、黒鉛粒子の表面から内部へのリチウムイオンの拡散が律速となり、黒鉛表面に金属リチウムが析出することがある。このため、黒鉛粒子表面をピッチ、有機化合物あるいは高分子化合物で被覆し、焼成又は黒鉛化することにより入出力向上や充放電効率向上を図ることが提案されている(例えば、特許文献1〜4など参照)。
特開2014−99419号公報 特開2014−89975号公報 特開2012−216545号公報 特開2013−219023号公報
しかしながら、上述の特許文献1〜4に記載のように、黒鉛粒子の表面に被覆層を設けることにより、入出力特性や充放電効率耐久性などが向上することはあるが、本質的な解決には至らず、まだ十分ではなかった。一般的に、被覆層の量を増加させると入出力特性や耐久特性は飽和し、充放電効率は低下する傾向になる。一方、黒鉛に対して表面粗化処理などを施した場合、保存耐久性が低下することがある。
本開示は、このような課題に鑑みなされたものであり、入出力特性をより向上することができる炭素質材料、リチウム二次電池および炭素質材料を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、黒鉛に対して芳香族カルボン酸を用いて加熱処理を行うものとすると、充放電における入出力特性をより向上することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本開示の炭素質材料は、
電極活物質に用いられる炭素質材料であって、
べーサル面とエッジ面とを有する核黒鉛粒子を含み、該べーサル面に欠陥が導入され、該エッジ面が開端しているものである。
本開示のリチウム二次電池は、
上述した炭素質材料を活物質として含む電極と、
リチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、
を備えたものである。
本開示の炭素質材料の製造方法は、
電極活物質に用いられる炭素質材料の製造方法であって、
べーサル面とエッジ面とを有する核黒鉛粒子に対して芳香族カルボン酸を加えて不活性雰囲気中で加熱する核黒鉛処理工程、
を含むものである。
本開示の炭素質材料、リチウム二次電池および炭素質材料は、充放電における入出力特性をより向上することができる。このような効果が得られる理由は、以下のように推測される。例えば、核黒鉛粒子を芳香族カルボン酸で加熱処理すると、べーサル面に欠陥が導入されることにより、キャリアのイオンを吸蔵、放出しやすくなるものと推察される。また、炭素の層状の端部であるエッジ面には閉塞された部分が存在することがあるが、核黒鉛粒子を芳香族カルボン酸で加熱処理すると、このような閉塞部位が開端することにより、キャリアのイオンを吸蔵、放出しやすくなるものと推察される。したがって、この炭素質材料を電極活物質に用いたリチウム二次電池では、例えば、−30℃などの低温における反応抵抗をより低減するなど、充放電における入出力特性をより向上することができるものと推察される。
炭素質材料に含まれる核黒鉛粒子10の説明図。 核黒鉛処理及び被覆処理の説明図。 リチウム二次電池20の一例を示す模式図。 CO2−熱質量測定での温度と加熱質量減少率との関係図。
次に、本開示の炭素質材料及びその製造方法、リチウム二次電池について、図面を用いて説明する。この炭素質材料は、電極活物質に用いられるものであって、べーサル面とエッジ面とを有する核黒鉛粒子を含み、このべーサル面に欠陥が導入され、このエッジ面が開端しているものである。即ち、炭素質材料は、ベーサル面及びエッジ面が活性化処理されている。図1は、炭素質材料に含まれる核黒鉛粒子10の説明図である。核黒鉛粒子10は、積層された炭素層の表面であるベーサル面11と、積層された炭素層の端部側の面であるエッジ面12とを有している。核黒鉛粒子10のべーサル面11には欠陥13が導入され、エッジ面12が開端している。核黒鉛粒子10を含む炭素質材料をリチウム二次電池の活物質として用いる際には、このエッジ面12からキャリアのリチウムイオンが挿入、脱離する。また、この核黒鉛粒子10では、ベーサル面11の欠陥13からもリチウムイオンが挿入、脱離可能である。この核黒鉛粒子10は、詳しくは後述する、芳香族カルボン酸による核黒鉛処理がなされたものとしてもよい。また、この黒鉛10では、エッジ面12がより多く開端しており、リチウムイオンの拡散抵抗が少なく、好ましい。
炭素質材料に含まれる核黒鉛粒子10としては、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などが挙げられる。また、この核黒鉛粒子10は、機械的な形状制御を施されたものとしてもよく、例えば、黒鉛粒子の角をとったり、球状となるように丸めたり、粉砕されたものであってもよい。このような形状制御により、選択的配向を抑制し、リチウムイオンの挿入、脱離の阻害を抑制することができると考えられる。
この炭素質材料は、CO2雰囲気下での熱質量(TG)測定において、加熱質量減少率(質量%/℃)のプロファイルに極大値を有するものとしてもよい。この熱質量(TG)測定は、炭素質材料粉末2〜3mgを白金パンに入れ、CO2を250cm3/分の流量でフローしながら、室温(20℃)から700℃までは20℃/分、700℃から950℃までは2℃/分の昇温速度で行うものとする。また、この熱質量測定において、標準物質としてはα−アルミナを用いる。得られた700℃以上950℃以下の範囲の測定データである質量変化曲線を微分することにより加熱質量減少率(質量%/℃)を算出するものとする。この炭素質材料は、このプロファイルに極大値があるものとする。この炭素質材料は、熱質量測定において、上記極大値が0.001(質量%/℃)以上であるものとしてもよい。また、この炭素質材料は、熱質量測定において、上記極大値が0.005(質量%/℃)以下であるものとしてもよい。また、この炭素質材料は、熱質量測定において、上記極大値が850℃以上950℃以下の範囲に存在するものとしてもよい。CO2が黒鉛に対して反応する際の速度に対して、例えば、ベーサル面での欠陥の有無、エッジ面の状態など、核黒鉛の表面構造が影響を及ぼすため、加熱質量減少率(質量%/℃)のプロファイルに極大値を有するものとなると推察される。したがって、この加熱質量減少率(質量%/℃)のプロファイルに極大値がある場合は、上述のように、ベーサル面11に欠陥13が存在し、エッジ面12の多くが開端しているものと判断できる。
この炭素質材料は、核黒鉛粒子10の表面が非晶質炭素層で被覆されているものとしてもよい。このような構造では、比表面積の増加をより抑制することができ、好ましい。この非晶質炭素層は、核黒鉛粒子10の表面全体を均一に覆っているものであることが好ましい。このようにすれば、よりばらつきの少ない材料とすることができ、電極容量をより適切に制御できると考えられる。この非晶質炭素層の厚さは特に限定されないが、例えば、10nm以上200nm以下の範囲であることが好ましく、20nm以上150nm以下の範囲であることがより好ましい。この範囲では、リチウムイオンの挿入、脱離が行いやすく、また比表面積を適切な値に制御することができる。非晶質炭素は、その原料や製法が特に限定されるものではないが、例えば、石炭系あるいは石油系のタールやピッチ、アスファルトなどの重質油を炭化したものとしてもよい。
この炭素質材料は、液体窒素温度でのKrによるBET比表面積が7.0m2/g以下であることが好ましい。この比表面積は、初回充放電効率や高温保存耐久性に大きく影響することから、7.0m2/g以下に抑えることが望ましい。また、この比表面積は、2.9m2/g以上であることが好ましく、3.0m2/g以上であることがより好ましい。また、この炭素質材料は、平均粒径(D50%)が1μm以上100μm以下であることが好ましく、3μm以上30μm以下であることがより好ましく、5μm以上25μm以下であることが更に好ましい。また、真比重は1.5〜2.3であることが好ましく、2.0〜2.3であることがより好ましい。
次に、この炭素質材料の製造方法について説明する。この製造方法は、電極活物質に用いられる炭素質材料の製造方法であり、核黒鉛処理を行う核黒鉛処理工程を含むものである。この製造方法は、核黒鉛処理後の核黒鉛粒子の表面を非晶質炭素で被覆する被覆工程、を更に含むものとしてもよい。図2は、核黒鉛処理及び被覆処理の説明図であり、図2(a)が核黒鉛処理前の黒鉛10の図、図2(b)が核黒鉛処理後の黒鉛10の図、図2(c)が被覆処理後の黒鉛10の図である。
(核黒鉛処理工程)
この工程では、べーサル面11とエッジ面12とを有する核黒鉛粒子10に対して芳香族カルボン酸を加えて不活性雰囲気中で加熱する核黒鉛処理を行う。図2(a)に示すように、核黒鉛処理前の核黒鉛粒子10は、その製造工程において、炭素層間が閉塞された閉塞部14をエッジ面12に有することがある。この閉塞部14は、リチウムイオンの拡散抵抗となりうる。この核黒鉛処理では、この閉塞部14を除去しエッジ面12を開端させると共に、べーサル面11に孔状の欠陥13を導入する。この芳香族カルボン酸は、核黒鉛粒子と混合して加熱処理をするため、常温で固体である物質であることが望ましい。この工程では、原料である核黒鉛粒子として、例えば、上述したように、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などを用いることができる。また、この核黒鉛粒子は、機械的な形状制御を施されたものとしてもよい。また、この原料の核黒鉛粒子は、平均粒径が1μm以上100μm以下であることが好ましく、3μm以上30μm以下であることがより好ましく、5μm以上25μm以下であることが更に好ましい。平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した画像を用いて粒子の直径を測定し、その平均から求めた値とする。この工程では、芳香族カルボン酸として、例えば、芳香族環構造とカルボン酸を2以上有する構造の化合物を用いるものとしてもよい。芳香族環構造としては、例えば、1又は2以上のベンゼン環が結合した構造としてもよいし、2以上のベンゼン環が縮合した構造としてもよい。このような芳香族カルボン酸としては、フタル酸やイソフタル酸、テレフタル酸、安息香酸、ピリジンカルボン酸などのほか、ビフェニルジカルボン酸やナフタレンジカルボン酸、ピピリジンカルボン酸、アントラセンカルボン酸及び上記化合物の無水物などが挙げられる。核黒鉛粒子10の炭素層には芳香族環構造が含まれ、更にカルボン酸による浸食が好適であるため、核黒鉛処理には、芳香族カルボン酸が好適であると推察される。この処理では、1種の芳香族カルボン酸を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
芳香族カルボン酸の添加量は、例えば、核黒鉛粒子と芳香族カルボン酸との全体の質量に対して1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。また、この添加量は、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。添加量がこの範囲であれば、核黒鉛処理に好適である。この処理を行う不活性雰囲気としては、例えば希ガス雰囲気、窒素雰囲気などが挙げられ、このうち核黒鉛自体への影響を考慮すると、Ar雰囲気であることがより好ましい。また、加熱温度は、べーサル面11の欠陥13の形成及び閉塞部14の除去が可能な温度範囲とすればよく、例えば、700℃以上1100℃以下の範囲が好ましく、850℃以上950℃以下の範囲であることがより好ましい。この温度が700℃以上では、十分に上記欠陥形成及び閉塞部除去を行うことができ、1100℃以下では、核黒鉛粒子10の構造への影響をより低減することができる。加熱時間は、適宜選択すればよく、例えば、1時間以上であることが好ましく、5時間以上であることがより好ましい。また、この加熱時間は、24時間以下であることが好ましく、12時間以下であることがより好ましい。加熱時間が1時間以上では、上記欠陥形成及び閉塞部除去を十分に行うことができ、24時間以下では、炭素質材料の製造効率が向上する。このような処理を行い、核黒鉛処理後の核黒鉛粒子10が得られる(図2(b)参照)。
(被覆工程)
この工程では、核黒鉛処理後の核黒鉛粒子10の表面を非晶質炭素層15で被覆する被覆処理を行う。被覆処理において、核黒鉛粒子10に対して非晶質炭素の原料を加えて不活性雰囲気中で加熱することにより、溶融した成分と気化した成分とが黒鉛粒子の表面に付着する、固相法及び気相法を組み合わせた方法により核黒鉛粒子10の表面に非晶質炭素を形成するものとしてもよい。または、核黒鉛粒子10の表面に非晶質炭素を気相法(例えばCVDやスパッタなど)により形成するものとしてもよい。あるいは、核黒鉛粒子10に対して非晶質炭素の原料を加えて加熱する固相法としてもよい。ここでは、主として固相法及び気相法の組み合わせについて説明する。非晶質炭素の原料としては、例えば、石炭系あるいは石油系のタールや、ピッチ、アスファルトなどが挙げられる。非晶質炭素の原料の添加量は、例えば、核黒鉛粒子10の表面に所定厚さの均一な非晶質炭素層15を形成可能な量を経験的に求め、その求めた値としてもよい。非晶質炭素層15の厚さは、例えば、上記説明した範囲が好ましい。非晶質炭素は、加えた量のおよそ半分が核黒鉛粒子10上に残存すると考えられる。この核黒鉛粒子10上の残存した非晶質炭素は、1質量%以上10質量%以下の範囲が好ましく、4質量%以上8質量%以下の範囲であることがより好ましい。このため、非晶質炭素の原料の添加量は、例えば、核黒鉛粒子と非晶質炭素の原料との全体の質量に対し2質量%以上が好ましく、8質量%以上がより好ましい。また、この添加量は、20質量%以下であることが好ましく、16質量%以下であることがより好ましい。添加量がこの範囲であれば、被覆処理に好適である。
この処理を行う不活性雰囲気としては、例えば、希ガス雰囲気、窒素雰囲気などが挙げられ、このうちAr雰囲気であることがより好ましい。加熱温度は、この原料が非晶質炭素化する温度範囲であればよく、例えば、600℃以上2000℃以下の範囲としてもよいし、900℃以上1200℃以下の範囲としてもよい。加熱時間は、適宜選択すればよく、例えば、1時間以上であることが好ましく、5時間以上であることがより好ましい。また、この加熱時間は、24時間以下であることが好ましく、12時間以下であることがより好ましい。加熱時間が1時間以上では、非晶質炭素層15を十分に形成することができ、24時間以下では、炭素質材料の製造効率が向上する。このような処理を行い、非晶質炭素層15に被覆された核黒鉛粒子10を含む炭素質材料が得られる(図2(c)参照)。
本開示のリチウム二次電池は、上述した炭素質材料を活物質として含む電極と、リチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、を備えたものである。このリチウム二次電池は、炭素質材料を活物質として含む電極を負極とするリチウムイオン二次電池としてもよい。即ち、このリチウム二次電池は、リチウムイオンを吸蔵、放出する正極活物質を有する正極と、リチウムイオンを吸蔵、放出する上述した炭素質材料を負極活物質として有する負極と、正極と負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、を備えているものとしてもよい。
このリチウム二次電池の正極は、例えば正極活物質と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極合材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。正極活物質としては、遷移金属元素を含む硫化物や、リチウムと遷移金属元素とを含む酸化物などを用いることができる。具体的には、TiS2、TiS3、MoS3、FeS2などの遷移金属硫化物、基本組成式をLi(1-x)MnO2(0<x<1など、以下同じ)やLi(1-x)Mn24などとするリチウムマンガン複合酸化物、基本組成式をLi(1-x)CoO2などとするリチウムコバルト複合酸化物、基本組成式をLi(1-x)NiO2などとするリチウムニッケル複合酸化物、基本組成式をLi(1-x)NiaCobMnc2(a+b+c=1)などとするリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物、基本組成式をLiV23などとするリチウムバナジウム複合酸化物、基本組成式をV25などとする遷移金属酸化物などを用いることができる。これらのうち、リチウムの遷移金属複合酸化物、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiV23などが好ましい。なお、「基本組成式」とは、他の元素を含んでもよい趣旨である。導電材は、正極の電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)などの1種又は2種以上を混合したものを用いることができる。これらの中で、導電材としては、電子伝導性及び塗工性の観点より、カーボンブラック及びアセチレンブラックが好ましい。結着材は、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴム、スルホン化EPDMゴム、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。正極活物質、導電材、結着材を分散させる溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加え、SBRなどのラテックスで活物質をスラリー化してもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの多糖類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。塗布方法としては、例えば、アプリケータロールなどのローラコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレイド方式、スピンコーティング、バーコータなどが挙げられ、これらのいずれかを用いて任意の厚さ・形状とすることができる。集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、鉄、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラスなどのほか、接着性、導電性及び耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものを用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状については、箔状、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などが挙げられる。集電体の厚さは、例えば1〜500μmのものが用いられる。
このリチウム二次電池の負極は、例えば、炭素質材料の負極活物質と集電体とを密着させて形成したものとしてもよいし、炭素質材料の負極活物質と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の負極合材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。負極活物質としては、上述した炭素質材料を用いるものとする。また、負極に用いられる結着材、溶剤などは、それぞれ正極で例示したものを用いることができる。負極の集電体には、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金などのほか、接着性、導電性及び耐還元性向上の目的で、例えば銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものも用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状は、正極と同様のものを用いることができる。
このリチウム二次電池の負極は、−30℃における反応抵抗値が1200Ω以下であることが好ましく、1000Ω以下であることがより好ましく、800Ω以下であることが更に好ましい。また、この負極において、−30℃における反応抵抗値はより低いことが好ましいが、例えば500Ω以上であるものとしてもよい。この負極の反応抵抗値は、0.005Vに定電流定電圧充電を行った負極2つを対向させた対称セルをインピーダンス測定を行うことにより得られた値とする。このインピーダンス測定は、−30℃にて5mV、周波数範囲105〜0.002Hzで測定し、得られたインピーダンススペクトルの円弧部分を抵抗RとキャパシタンスCとの並列回路を用いてフィッティングすることで反応抵抗値R(Ω)を算出するものとする。
このリチウム二次電池のイオン伝導媒体としては、支持塩を含む非水系電解液や非水系ゲル電解液などを用いることができる。非水電解液の溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、フラン類、スルホラン類及びジオキソラン類などが挙げられ、これらを単独又は混合して用いることができる。具体的には、カーボネート類としてエチレンカーボネートやプロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネートなどの環状カーボネート類や、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチル−n−ブチルカーボネート、メチル−t−ブチルカーボネート、ジ−i−プロピルカーボネート、t−ブチル−i−プロピルカーボネートなどの鎖状カーボネート類、γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状エステル類、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酪酸メチルなどの鎖状エステル類、ジメトキシエタン、エトキシメトキシエタン、ジエトキシエタンなどのエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、などのフラン類、スルホラン、テトラメチルスルホランなどのスルホラン類、1,3−ジオキソラン、メチルジオキソランなどのジオキソラン類などが挙げられる。このうち、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との組み合わせが好ましい。この組み合わせによると、充放電の繰り返しでの電池特性を表すサイクル特性が優れているばかりでなく、電解液の粘度、得られる電池の電気容量、電池出力などをバランスの取れたものとすることができる。なお、環状カーボネート類は、比誘電率が比較的高く、電解液の誘電率を高めていると考えられ、鎖状カーボネート類は、電解液の粘度を抑えていると考えられる。
支持塩は、例えば、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、LiSbF6、LiSiF6、LiAlF4、LiSCN、LiClO4、LiCl、LiF、LiBr、LiI、LiAlCl4などが挙げられる。このうち、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4などの無機塩、及びLiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23などの有機塩からなる群より選ばれる1種又は2種以上の塩を組み合わせて用いることが電気特性の点から見て好ましい。この支持塩は、非水電解液中の濃度が0.1mol/L以上5mol/L以下であることが好ましく、0.5mol/L以上2mol/L以下であることがより好ましい。支持塩を溶解する濃度が0.1mol/L以上では、十分な電流密度を得ることができ、5mol/L以下では、電解液をより安定させることができる。また、この非水電解液には、リン系、ハロゲン系などの難燃剤を添加してもよい。
また、液状のイオン伝導媒体の代わりに、固体のイオン伝導性ポリマーをイオン伝導媒体として用いることもできる。イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、アクリロニトリル、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、メチルメタクリレート、ビニルアセテート、ビニルピロリドン、フッ化ビニリデンなどのポリマーと支持塩とで構成されるポリマーゲルを用いることができる。更に、イオン伝導性ポリマーと非水系電解液とを組み合わせて用いることもできる。また、イオン伝導媒体としては、イオン伝導性ポリマーのほか、無機固体電解質あるいは有機ポリマー電解質と無機固体電解質の混合材料、若しくは有機バインダーによって結着された無機固体粉末などを利用することができる。
このリチウム二次電池は、負極と正極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、リチウム二次電池の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の薄い微多孔膜が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
このリチウム二次電池の形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。図3は、本開示のリチウム二次電池20の一例を示す模式図である。このリチウム二次電池20は、カップ形状の電池ケース21と、正極活物質を有しこの電池ケース21の下部に設けられた正極22と、負極活物質を有し正極22に対してセパレータ24を介して対向する位置に設けられた負極23と、絶縁材により形成されたガスケット25と、電池ケース21の開口部に配設されガスケット25を介して電池ケース21を密封する封口板26と、を備えている。このリチウム二次電池20は、正極22と負極23との間の空間にイオン伝導媒体27が満たされている。この負極23は、上述した炭素質材料を負極活物質として含んでいる。
以上詳述した炭素質材料、その製造方法、それを用いたリチウム二次電池では、充放電における入出力特性をより向上することができる。このような効果が得られる理由は、以下のように推測される。例えば、核黒鉛粒子10を芳香族カルボン酸で加熱処理すると、べーサル面11に欠陥13が導入されることにより、キャリアのリチウムイオンを吸蔵、放出しやすくなるものと推察される。また、核黒鉛粒子10の炭素層の端部であるエッジ面12には閉塞された部分(閉塞部14)が存在することがあるが、核黒鉛粒子10を芳香族カルボン酸で加熱処理すると、このような閉塞部14が開端することにより、キャリアのリチウムイオンを吸蔵、放出しやすくなるものと推察される。したがって、この炭素質材料を電極活物質に用いたリチウム二次電池では、例えば、−30℃などの低温における反応抵抗をより低減するなど、充放電における入出力特性をより向上することができるものと推察される。
なお、本開示の炭素質材料、リチウム二次電池および炭素質材料は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
以下には、本開示のリチウム二次電池を具体的に作製した例を実験例として説明する。なお、実験例1、2が実施例に該当し、実験例3、4が比較例に該当する。
[実験例1]
鱗片状天然負極を球形化処理した核黒鉛粉末(日本黒鉛製球形化黒鉛、CGB−10)に対して、4,4’−ビフェニルジカルボン酸を10質量%となるよう混合し、Ar雰囲気中、900℃で6時間保持し、熱処理を行った(核黒鉛処理)。得られた核黒鉛粉末に対し、コールタールピッチを10質量%となるよう混合し、Ar雰囲気中、1000℃で6時間保持し、熱処理を行った(被覆処理)。このようにして、核黒鉛に対してリチウム挿入脱離パスとなる欠陥を導入し、且つ非晶質炭素層でその表面を被覆した実験例1の炭素質材料粉末を得た。得られた粉末と結着材であるスチレン−ブタジエンゴムと、増粘剤であるカルボキシメチルセルロースとを質量比で98:1:1となるように秤量し、溶媒としての水に分散させた負極合材ペーストを調製した。この負極合材ペーストを集電体である銅箔(厚さ10μm)上に塗布した。この集電体を真空乾燥したのちロールプレス機で圧延処理を施すことにより負極シートを作製した。
[実験例2]
被覆処理を行わなかった以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例2の炭素質材料粉末とした。この実験例2を用いて実験例1と同様に負極シートを作製した。
[実験例3、4]
核黒鉛処理を行わない以外は実験例1と同様の工程を経て得られたものを実験例3の炭素質材料粉末とした。また、核黒鉛処理及び被覆処理のいずれも行わないものを実験例4の炭素質材料粉末とした。この実験例3、4を用いて、実験例1と同様にそれぞれ負極シートを作製した。
[CO2雰囲気下での熱質量測定(TG)]
上述の炭素質材料粉末2〜3mgを白金パンに入れ、CO2を250cm3/分の流量でフローしながら、室温(20℃)から700℃までは20℃/分、700℃から950℃までは2℃/分の昇温速度で熱質量測定を行った。なお、この測定において、標準物質としてα−アルミナを用いた。得られた700℃以上950℃以下の範囲の測定データに対して、質量変化曲線を微分することにより加熱質量減少率(質量%/℃)を算出した。
[Kr−BETによる比表面積測定]
上述の炭素質材料粉末300mgを150℃で1時間乾燥したのち、比表面積測定装置(Quantachrome社製Autosorb)を用い、試料を液体窒素で冷却しながらその液体窒素温度でKrガス吸着を多点法で測定し、BET法に従って比表面積を算出した。
[電池評価]
上記作製した負極シートを2cm2の大きさに打ち抜き、負極とし、金属リチウムを対極とし、リチウム塩を含む電解液を用いて負極/Li金属セルを作製した。電解液は、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)を体積比で3:4:3の割合で混合した溶媒に1MのLiPF6を溶解したものを用いた。このセルを用い、0.05mA/cm2の電流密度で0.005Vに初回充電を行い、同じ電流密度で1.5Vに放電を行った。その後、0.005Vに定電流定電圧充電を行ったのち、グローブボックス内でセルを解体し、同様に電位調整した負極と対向させることで対称セルを作製した。得られた対称セルをソーラトロン社製フリークエンシーアナライザーを用いてインピーダンス測定を行った。インピーダンス測定は、−30℃にて5mV、周波数範囲105〜0.002Hzで測定し、得られたインピーダンススペクトルの円弧部分を抵抗RとキャパシタンスCとの並列回路を用いてフィッティングすることで抵抗値R(Ω)を算出した。
(結果と考察)
負極の処理内容、CO2−TG加熱質量減少率の極大値の有無、Kr−BET比表面積(m2/g)、−30℃での負極反応抵抗(Ω)を表1にまとめた。図4は、CO2−熱質量測定での温度(℃)と加熱質量減少率(質量%/℃)との関係図である。図4に示すように、CO2雰囲気下での熱質量測定において、加熱質量減少率の極大値の有無を確認したところ、核黒鉛処理を行った実験例1、2については、極大値があることがわかった。これは、CO2が黒鉛に対して反応する際の速度に対して、例えば、ベーサル面での欠陥の有無、エッジ面の状態など、核黒鉛の表面構造が影響を及ぼしているものと推察された。この極大値は、0.001(質量%/℃)以上0.005(質量%/℃)以下を示し、850℃以上950℃以下の範囲に存在することがわかった。
また、炭素質材料のKr−BET比表面積は、未処理の実験例4が7.42m2/gであるのに対して、核黒鉛処理を行った実験例2が12.14m2/gと上昇した。一方、被覆処理を行うと、核黒鉛処理の有無にかかわらず比表面積は減少した。比表面積は、初回充放電効率や高温保存耐久性に大きく影響することから、7m2/g以下に抑えることが望ましい。また、この比表面積は、2.9m2/g以上であることがより好ましいと推察された。核黒鉛のベーサル面に導入される欠陥の孔径は、非晶質炭素層の厚さよりも小さいことが好ましいものと推察された。この欠陥に非晶質炭素層が充填されることにより、比表面積の増加が抑制され、高温保存耐久性をより向上することができると考えられるためである。
表1に示すように、実験例1〜4の負極を用いた対称セルについて、−30℃での負極反応抵抗を測定した結果、未処理の実験例4に対し、核黒鉛処理及び被覆処理の少なくとも一方を行うと負極反応抵抗がより減少することがわかった。また、実験例1に示すように、この核黒鉛処理及び被覆処理を重畳させることにより、比表面積の増加を伴うことなく負極反応抵抗を半減することができることがわかった。これは、非晶質炭素層の内部の黒鉛表面構造において、ベーサル面に欠陥が導入されたり、より多くエッジ面が開端しているなどにより、リチウムイオンの拡散パスが確保され、炭素質材料負極/電解液界面における反応が促進されたためであると推察された。このように、負極反応抵抗を低減させることにより、入出力特性に優れたリチウム(イオン)二次電池を提供することが可能になると推察された。
また、核黒鉛処理においては、芳香族カルボン酸、特に芳香族環構造とカルボン酸を有する構造の化合物を用いることにより、黒鉛のベーサル面の欠陥導入やエッジ面の開端に有効であるものと推察された。これは、黒鉛には芳香族環構造が含まれ、更にカルボン酸による浸食が好適であるためであると推察された。
なお、本発明は上述した実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
本発明は、二次電池に関する技術分野に利用可能である。
10 核黒鉛粒子、11 べーサル面、12 エッジ面、13 欠陥、14 閉塞部、15 非晶質炭素層、20 リチウム二次電池、21 電池ケース、22 正極、23 負極、24 セパレータ、25 ガスケット、26 封口板、27 イオン伝導媒体。

Claims (3)

  1. 電極活物質に用いられる炭素質材料の製造方法であって、
    べーサル面とエッジ面とを有する核黒鉛粒子に対して、芳香族環構造とカルボン酸基を有する芳香族カルボン酸(芳香族カルボン酸無水物を除く)を加えて不活性雰囲気中で加熱する核黒鉛処理工程、
    を含む炭素質材料の製造方法。
  2. 前記核黒鉛処理工程では、前記芳香族カルボン酸としてビフェニルジカルボン酸及びナフタレンジカルボン酸のうち1以上を用いる、請求項1に記載の炭素質材料の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の炭素質材料の製造方法であって、
    前記核黒鉛処理後の核黒鉛粒子の表面を非晶質炭素で被覆する被覆工程、
    を含む炭素質材料の製造方法。
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