JP2023043169A - 水素化ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents

水素化ビスフェノールaの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】収率及びtrans/trans異性体の割合が高い水素化ビスフェノールAの製造方法を提供する。【解決手段】(a)ビスフェノールA、溶媒及びルテニウム担持触媒を投入した反応器を加熱する段階;(b)前記反応器内に水素を供給しながら反応させる段階;及び(c)水素供給を遮断して反応させる段階;を含む、水素化ビスフェノールAの製造方法とする。【選択図】なし

Description

本明細書は、水素化ビスフェノールAの製造方法に関する。
水素化ビスフェノールA、すなわち、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(2,2-Bis(4-hydroxycyclohexyl)propane)は、高分子重合用原料として有用な物質である。例えば、水素化ビスフェノールAをフタル酸、マレイン酸などの二塩基酸と重縮合させて製造したポリエステル樹脂は、優れた耐熱性及び耐湿性を示す。水素化ビスフェノールAとエピクロロヒドリンを反応させて製造されたエポキシ樹脂は、電気的特性に優れ、芳香族環を含んでおらず黄変性が少ないので耐候性が要求される所に用いることができ、低粘度での造作性に優れるという長所を有する。また、ビスフェノールAの有害性問題によってこれを代替するための物質として環境にやさしい製品に対する国際的需要が増加しているのが実情である。
水素化ビスフェノールAを製造するために金属担持触媒を用いてビスフェノールAの芳香族環に水素を添加する方法は、多くの研究者により研究されて来た。主に改善した金属担持触媒を用いるか特定の反応溶媒を用いることによって、水素化ビスフェノールAの収率及び/又は反応速度を向上させ得ることが報告された。しかし、従来の技術は、触媒の価格、水素化ビスフェノールAの反応収率、反応時間などを考慮するとき経済性の側面で相変らず問題点が存在する。
また、ビスフェノールAの水素化により製造された水素化ビスフェノールAは、イソプロピリデン基で連結された二つのシクロヘキサンの立体構造によって3種類の立体異性体、すなわち、cis/cis異性体、cis/trans異性体及びtrans/trans異性体の混合物であることが一般的である。水素化ビスフェノールAの立体異性体のうち、trans/trans異性体は、構造的に最も安定的であることが知られている。trans/trans異性体の割合が高い水素化ビスフェノールAを用いる場合、硬度、ガラス転移温度などの性能に優れた高分子樹脂の重合が可能であるので、trans/trans異性体の割合が高い水素化ビスフェノールAの製造工程の開発が要求されている。
本明細書の記載事項は、上述したの従来技術の問題点を解決するためのものであって、本明細書の一目的は、収率及びtrans/trans異性体の割合が高い水素化ビスフェノールAの製造方法を提供することである。
一側面によると、(a)ビスフェノールA、溶媒及びルテニウム担持触媒を投入した反応器を加熱する段階;(b)前記反応器内に水素を供給しながら反応させる段階;及び(c)水素供給を遮断して反応させる段階;を含む、水素化ビスフェノールAの製造方法を提供する。
一実施例において、前記(b)段階で、前記水素は、30~60barの圧力で供給することができる。
一実施例において、前記(b)段階は、(b1)内部温度90~120℃の反応器内に30~45barの圧力で水素を供給する段階;及び(b2)内部温度120~160℃の反応器内に45~60barの圧力で水素を供給する段階;を含むことができる。
一実施例において、前記(b)段階の反応時間は、30~180分であってもよい。
一実施例において、前記(b)段階及び(c)段階の反応温度は、それぞれ120~160℃であってもよい。
一実施例において、前記(b)段階及び(c)段階の反応圧力は、それぞれ30~60barであってもよい。
一実施例において、前記(c)段階の反応時間は、30~90分であってもよい。
一実施例において、前記(c)段階の生成物のうち水素化ビスフェノールAの割合は、96%以上であってもよい。
一実施例において、前記(c)段階の生成物のうち水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の割合は、45%以上であってもよい。
本明細書の一側面によると、trans/trans異性体の割合が高い水素化ビスフェノールAを高い収率で製造することができる。
また、本明細書の他の一側面による水素化ビスフェノールAの製造方法は、反応時間が短く、触媒の再使用が可能なので、経済的で且つ環境にやさしい工程に適用され得る。
本明細書の一側面の効果は、上述した効果に限定されるものではなく、本明細書の詳細な説明又は請求の範囲に記載された構成から推論可能な全ての効果を含むものと理解しなければならない。
[発明を実施するための最良の形態]
以下では、添付した図面を参照して本明細書の一側面を説明する。しかしながら、本明細書の記載事項は種々の異なる形態で具現することができる。したがって、ここで説明する実施例に限定されるものではない。また、図面において明細書の一側面を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似する部分に対しては類似する図面符号を付与した。
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとの用語は、「直接的に連結」されている場合だけでなく、それらの間に他の部材を介在して「間接的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」との用語は、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく他の構成要素をさらに具備できることを意味する。
本明細書で数値的値の範囲が記載されたとき、これの具体的な範囲が異に記述されない限り、その値は有効数字に対する化学での標準規則によって提供された有効数字の精密度を有する。例えば、10は、5.0~14.9の範囲を含み、数字10.0は、9.50~10.49の範囲を含む。
本明細書で用いられた用語「ビスフェノールA(Bisphenol A、BPA)」は、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(2,2-Bis(4-hydroxyphenyl)propane)を意味する。
本明細書で用いられた用語「水素化ビスフェノールA(Hydrogenated Bisphenol A、HBPA)」は、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(2,2-Bis(4-hydroxycyclohexyl)propane)を意味する。
以下、添付した図面を参考して本明細書の一実施例を詳しく説明する。
本明細書の一側面による水素化ビスフェノールAの製造方法は、(a)ビスフェノールA、溶媒及びルテニウム担持触媒を投入した反応器を加熱する段階;(b)前記反応器内に水素を供給しながら反応させる段階;及び(c)水素供給を遮断して反応させる段階;を含む。
前記(a)段階は、原料物質であるビスフェノールA、溶媒及びルテニウム担持触媒を反応器に投入し、前記反応器を加熱することによって反応器の内部温度を昇温させて反応を準備する段階である。
前記溶媒としては、ビスフェノールAの溶解が可能な全ての種類の溶媒を用いることができ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びこれらのうち2以上の組み合わせからなる群より選択されたアルコール系溶媒であってもよいが、これに限定されるものではない。
前記ルテニウム担持触媒を前記製造方法に適用するとき、触媒の追加投入及び反応時間の遅延なしに20回以上の水素化ビスフェノールAの製造工程に再使用することができる。前記触媒の再使用時にも本明細書の一実施例による水素化ビスフェノールAの製造方法による水素化ビスフェノールAの高い収率及び生成物中の水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の高い割合が維持され得る。前記触媒の高い再使用性によって工程の経済性が向上し得、環境にやさしい工程の設計が可能である。
前記触媒は、珪藻土、軽石、活性炭、シリカゲル、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタンなどの担体にルテニウムを担持させたものであってもよく、例えば、炭素系支持体にルテニウムを担持させたRu/C触媒であってもよいが、これに限定されるものではない。
前記触媒内のルテニウム含量は、触媒総重量を基準として0.1~20重量%であってもよい。例えば、0.1重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%又はこれらのうち二つの値の間の範囲であってもよい。
前記触媒の含量は、前記ビスフェノールAの100重量部を基準として0.5~10量部であってもよい。例えば、0.5重量部、1重量部、2重量部、3重量部、4重量部、5重量部、6重量部、7重量部、8重量部、9重量部、10重量部又はこれらのうち二つの値の間の値であってもよいが、これに限定されるものではない。前記触媒の含量が前記範囲を脱すれば、反応時間が増加して工程効率性が低下し得、最終生成物中の水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の割合が低下し得る。
前記(b)段階は、水添反応、すなわち水素添加(hydrogen addition)反応を進行する段階であって、前記反応器内に水素を供給しながら反応させて原料物質であるビスフェノールAの芳香族環に水素を添加する段階である。
前記(b)段階で、前記水素は、30~60barの圧力で供給することができる。例えば、30bar、32bar、34bar、36bar、38bar、40bar、42bar、44bar、46bar、48bar、50bar、52bar、54bar、56bar、58bar、60bar又はこれらのうち二つの値の間の範囲であってもよい。前記水素の供給圧力が前記範囲を脱すれば、水素化ビスフェノールAの収率が低下し得る。
前記(b)段階は、(b1)内部温度90~120℃の反応器内に30~45barの圧力で水素を供給する段階;及び(b2)内部温度120~160℃の反応器内に45~60barの圧力で水素を供給する段階;を含むことができる。前記反応器内部の温度変化によって水素の供給圧力を調節することによって水素化ビスフェノールAの収率を向上させ得る。
前記(b)段階の反応時間は、30~180分であってもよい。例えば、30分、40分、50分、60分、70分、80分、90分、100分、110分、120分、130分、140分、150分、160分、170分、180分又はこれらのうち二つの値の間の範囲であってもよい。前記反応時間が前記範囲より短いと、水素化反応が十分に進行されず水素化ビスフェノールAの収率が急激に低下し得、前記範囲より長いと、工程効率及び経済性が低下し得る。
前記(c)段階は、前記(b)段階の水素供給を遮断した後、追加反応を進行して生成物を収得する段階であって、水素供給を遮断して追加反応させることによって前記生成物中の水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の割合が向上され得る。
前記(b)段階及び(c)段階の反応温度は、それぞれ120~160℃であってもよい。例えば、120℃、125℃、130℃、135℃、140℃、145℃、150℃、155℃、160℃又はこれらのうち二つの値の間の範囲であってもよい。前記反応温度が前記範囲より低いと、水素化ビスフェノールAの収率及び生成物中の水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の割合が低下し得、前記範囲より高いと、水素化ビスフェノールAの収率が低下し、不純物の生成が増加し得る。
前記(b)段階の反応温度及び(c)段階の反応温度は、互いに同じであるか相異なっていてもよい。
前記(b)段階及び(c)段階の反応圧力は、それぞれ30~60barであってもよい。例えば、30bar、32bar、34bar、36bar、38bar、40bar、42bar、44bar、46bar、48bar、50bar、52bar、54bar、56bar、58bar、60bar又はこれらのうち二つの値の間の範囲であってもよく、前記(b)段階の反応圧力及び(c)段階の反応圧力は、互いに同じであるか相異なっていてもよい。
前記(c)段階の反応時間は、30~90分であってもよい。例えば、30分、40分、50分、60分、70分、80分、90分又はこれらのうち二つの値の間の範囲であってもよい。前記(c)段階の反応時間が前記範囲より短いと、水素化ビスフェノールAの収率及び生成物中の水素化ビスフェノールのtrans/trans異性体の割合が低下し得、前記範囲より長いと、工程効率性及び経済性が低下し得る。
前記(b)段階及び(c)段階の総反応時間は、90~240分であってもよい。例えば、90分、100分、110分、120分、130分、140分、150分、160分、170分、180分、190分、200分、210分、220分、230分、240分又はこれらのうち二つの値の間の範囲であってもよい。本明細書の一実施例による水素化ビスフェノールAの製造方法は、従来技術に比べて反応時間が短いため工程効率性を向上させ得る。
本明細書の一実施例による水素化ビスフェノールAの製造方法は、水素供給を遮断した後、追加反応を進行させることによって水素化ビスフェノールAの収率及び生成物中の水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の割合を向上させると同時に従来技術に比べて反応時間を短縮して工程効率性及び経済性を向上させ得る。
前記(c)段階の生成物のうち水素化ビスフェノールA割合は、96%以上であってもよい。例えば、96%以上、96.5%以上、97%以上、97.5%以上、98%以上、98.5%以上、99%以上又は99.5%以上であってもよい。
前記(c)段階の生成物中の水素化ビスフェノールAは、cis/cis異性体、cis/trans異性体及びtrans/trans異性体の混合物であってもよく、前記3種類の異性体のうちtrans/trans異性体の含量が最も高いことがある。
前記(c)段階の生成物のうち水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の割合は、45%以上であってもよい。例えば、45%以上、46%以上、47%以上、48%以上、49%以上、50%以上、51%以上、52%以上、53%以上、54%以上又は55%以上であってもよい。本明細書の一実施例による水素化ビスフェノールAの製造方法によって製造した水素化ビスフェノールAは、trans/trans異性体の割合が高いため、高分子樹脂重合工程に適用するとき高分子樹脂の硬度、ガラス転移温度などの性能を向上させ得る。
前記(c)段階の生成物のうち水素化ビスフェノールAの中間体の割合は、1.0%以下であってもよい。例えば、1.0%以下、0.9%以下、0.8%以下、0.7%以下、0.6%以下、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下又は0.1%以下であってもよい。
前記水素化ビスフェノールAの製造方法は、(d)前記(c)段階の生成物を精製して水素化ビスフェノールAを収得する段階;を追加で含むことができる。
前記(d)段階は、反応が終わった前記反応器の温度を下げた後に蒸溜工程を通じて行われ得、前記(d)段階の精製以後の水素化ビスフェノールAの純度は、97%以上であってもよい。例えば、97%以上、97.5%以上、98%以上、98.5%以上、99%以上又は99.5%以上であってもよい。
以下、本明細書の実施例に関してより詳しく説明する。ただし、以下の実験結果は、前記実施例のうち代表的な実験結果のみを記載したものであり、実施例などによって本明細書の範囲と内容を縮小又は制限して解釈してはならない。下で明示的に提示しない本明細書の多くの具現例のそれぞれの効果は、該当部分で具体的に記載する。
<実施例1>
ビスフェノールA(Bisphenol A、BPA)500g、イソプロパノール(isopropanol、IPA)1,000g及び5% Ru/C触媒15gを水添反応器に移送した後、前記水添反応器の内部に4barの耐圧で窒素を3回置換した。前記水添反応器を撹拌しながらスチームで熱源を供給して内部温度を昇温した。反応器の内部温度が100℃に到逹すると、水素を40barの耐圧で投入し、反応器の内部温度が150℃に到逹すると、水素を52barの耐圧で供給した。反応温度を150±2℃に維持しながら60分間水添反応させた後、水素供給を遮断した。水素遮断下で反応温度150℃及び反応圧力50barで40分以上追加反応させた後、水添反応器のサンプリングポート(sampling port)を用いて10分おきに生成物をサンプリングして気体クロマトグラフィー(gas chromatography;GC)分析を実施した。気体クロマトグラフィー分析結果、水素化ビスフェノールA(Hydrogenated Bisphenol A、HBPA)trans/trans異性体の含量が52%以上、水素化ビスフェノールA中間体の含量が0.5%以下になると、反応を終了し、反応器の内部温度を100℃に下げた後、蒸溜工程を通じて副産物を分離した水素化ビスフェノールAを収得した。
前記水素遮断下の追加反応時間による気体クロマトグラフィー分析結果を下表1に整理して示した。
Figure 2023043169000001
前記表1を参考すると、水素遮断下の追加反応時間が長くなるほど水素化ビスフェノールAの収率及び水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の含量が増加したことが確認できる。特に、反応時間の増加によって水素化ビスフェノールAの収率に比べてtrans/trans異性体の含量が急激に増加し、その結果、70分間追加反応を進行させた生成物の場合、水素化ビスフェノールAの収率が97.08%と最も高いと同時に、水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の含量も54.88%と最も高い値を示した。
<実施例2>
ビスフェノールA 500g、イソプロパノール1,000g及び5% Ru/C触媒15gを水添反応器に移送した後、前記水添反応器の内部に4barの耐圧で窒素を3回置換した。前記水添反応器を撹拌しながらスチームで熱源を供給して内部温度を昇温した。反応期の内部温度が100℃に到逹すると、水素を40barの耐圧で投入し、反応器の内部温度が140℃に到逹すると、水素を52barの耐圧で供給した。反応温度を140±2℃に維持しながら60分間水添反応させた後、水素供給を遮断した。水素遮断下で反応温度140℃及び反応圧力50barで70分間追加反応させた。水添反応器のサンプリングポートを用いてサンプリングした生成物の気体クロマトグラフィー分析を実施した後、反応を終了し、反応器の内部温度を100℃に下げた後、蒸溜工程を通じて副産物を分離した水素化ビスフェノールAを収得した。
<実施例3>
ビスフェノールA 500g、イソプロパノール1,000g及び5% Ru/C触媒15gを水添反応器に移送した後、前記水添反応器の内部に4barの耐圧で窒素を3回置換した。前記水添反応器を撹拌しながらスチームで熱源を供給して内部温度を昇温した。反応期の内部温度が100℃に到逹すると、水素を40barの耐圧で投入し、反応器の内部温度が130℃に到逹すると、水素を52barの耐圧で供給した。反応温度を130±2℃に維持しながら60分間水添反応させた後、水素供給を遮断した。水素遮断下で反応温度130℃及び反応圧力50barで70分間追加反応させた。水添反応器のサンプリングポートを用いてサンプリングした生成物の気体クロマトグラフィー分析を実施した後、反応を終了し、反応器の内部温度を100℃に下げた後、蒸溜工程を通じて副産物を分離した水素化ビスフェノールAを収得した。
前記実施例1~3で、70分間追加反応させた後に収得した生成物の気体クロマトグラフィー分析結果を下表2に整理して示した。
Figure 2023043169000002
前記表2を参考すると、反応温度が高くなるほど水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の含量が増加し、それによって、150℃で反応を行った実施例1の生成物の水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の割合が54.88%と最も高かった。
<実験例>
前記実施例1~3で用いた5% Ru/C触媒の再使用性を評価するために、触媒の追加投入なしに前記実施例1と同一な方法で水素化ビスフェノールAの製造工程を20回繰り返して実行した。
その結果、水素化ビスフェノールAの20回平均収率が96.61%であり、水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の20回平均含量は52.5%であって、水素化ビスフェノールAの収率及び水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の含量が全て一定に維持されたので、触媒の再使用性に優れ、反応時間の遅延がないことを確認した。
前述した本明細書の説明は例示のためのものに過ぎず、本明細書の一側面が属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本明細書に記載された技術的思想や必須的な特徴を変更することなく他の具体的な形態に容易に変更が可能である。したがって、上述した実施例は全ての面で例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。例えば、単一型として説明されている各構成要素は分散して実施することもでき、同様に、分散されたものとして説明されている構成要素を結合された形態で実施することもできる。
本明細書の範囲は、後述する特許請求の範囲により示されるが、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態は、本発明の範囲に含まれるものと解釈しなければならない。

Claims (9)

  1. (a)ビスフェノールA、溶媒及びルテニウム担持触媒を投入した反応器を加熱する段階;
    (b)前記反応器内に水素を供給しながら反応させる段階;及び
    (c)水素供給を遮断して反応させる段階;を含むことを特徴とする、水素化ビスフェノールAの製造方法。
  2. 前記(b)段階で、前記水素は、30~60barの圧力で供給することを特徴とする、請求項1に記載の水素化ビスフェノールAの製造方法。
  3. 前記(b)段階は、(b1)内部温度90~120℃の反応器内に30~45barの圧力で水素を供給する段階;及び(b2)内部温度120~160℃の反応器内に45~60barの圧力で水素を供給する段階;を含むことを特徴とする、請求項1に記載の水素化ビスフェノールAの製造方法。
  4. 前記(b)段階の反応時間は、30~180分であることを特徴とする、請求項1に記載の水素化ビスフェノールAの製造方法。
  5. 前記(b)段階及び(c)段階の反応温度は、それぞれ120~160℃であることを特徴とする、請求項1に記載の水素化ビスフェノールAの製造方法。
  6. 前記(b)段階及び(c)段階の反応圧力は、それぞれ30~60barであることを特徴とする、請求項1に記載の水素化ビスフェノールAの製造方法。
  7. 前記(c)段階の反応時間は、30~90分であることを特徴とする、請求項1に記載の水素化ビスフェノールAの製造方法。
  8. 前記(c)段階の生成物のうち水素化ビスフェノールAの割合は、96%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の水素化ビスフェノールAの製造方法。
  9. 前記(c)段階の生成物のうち水素化ビスフェノールAのtrans/trans異性体の割合は、45%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の水素化ビスフェノールAの製造方法。
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