JP2023004878A - 磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレート - Google Patents

磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレート Download PDF

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Abstract

【課題】平坦度に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレートを提供する。【解決手段】磁気ディスク用アルミニウム合金板、ブランク、および、サブストレートは、Mg:1.0質量%以上6.5質量%以下、および、Cr:0.10質量%以上0.30質量%以下、を含有し、Si:0.20質量%以下、および、Cu:1.00質量%以下、であって、Fe:1.70質量%以下、Mn:1.5質量%以下、および、Ni:2.7質量%以下、のうちの1種以上を含有し、残部がAlおよび不純物からなり、表面から板厚の3~11%の深さの領域において、表面から板厚中心方向の化合物数勾配が-400個/μm以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレートに関する。
磁気ディスク用の基板に関して、「平坦度」という指標は、当該基板を用いたハードディスクドライブ(HDD)の性能を大きく左右することから、非常に重要な指標である。
よって、磁気ディスク用の基板の「平坦度」に関して、これまでにも研究開発が進められている。
例えば、特許文献1には、Mgを3.0~6.0質量%含有し、残部がAlおよび不純物であるアルミニウム合金からなる磁気ディスク用ブランク材の製造方法であって、前記磁気ディスク用ブランク材に対して、1.5MPa以上4MPa以下の負荷荷重を負荷して加圧しながら、210℃以上280℃以下の焼鈍温度で焼鈍する加圧焼鈍工程を備えていることを特徴とする磁気ディスク用ブランク材の製造方法が記載されている。
そして、特許文献1によると、平坦度に優れた磁気ディスク用ブランク材を製造できると説明されている。
特開2012-123884号公報
本発明者らは、磁気ディスク用のアルミニウム合金基板の「平坦度」(詳細には「ブランクの平坦度」)について研究を重ねた結果、特許文献1に記載されたものとは全く異なる技術的側面から「平坦度」を検討する必要があることを確認した。
鋳造時におけるスラブの表面付近は、冷却速度が速いため、化合物は微細になり個数が多くなる。一方、スラブの板厚中心部分は、冷却速度が遅くなるため、化合物は粗大になり個数が少なくなる。
よって、このようなスラブから製造されるブランクの表面付近は化合物の個数が多く、板厚中心部は化合物の個数が少なくなり、表面から板厚中心部に向けて化合物数の勾配(個数の減少する度合い)が大きくなることがあった。
その結果、スラブ表裏の面削量のわずかな誤差によって表裏の組織に差異が生じ、表裏で圧延後の残留応力に差異が生じてしまう。そして、焼鈍での残留応力の解放の状況に表裏で差異が生じ、最終的に、焼鈍後のブランクが所望の平坦度を得られないということがあった。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、平坦度に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレートを提供することを目的とする。
本発明者は磁気ディスク用アルミニウム合金板の平坦度について研究を重ねた結果、合金組成を特定するとともに、表面からの所定領域における化合物数勾配を特定することによって、平坦度を優れたものとすることができることを見出し、本発明を創出した。
本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板は、Mg:1.0質量%以上6.5質量%以下、および、Cr:0.10質量%以上0.30質量%以下、を含有し、Si:0.20質量%以下、および、Cu:1.00質量%以下、であって、Fe:1.70質量%以下、Mn:1.5質量%以下、および、Ni:2.7質量%以下、のうちの1種以上を含有し、残部がAlおよび不純物からなり、表面から板厚の3~11%の深さの領域において、表面から板厚中心方向の化合物数勾配が-400個/μm以上である。
また、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板は、Cu:0.05質量%以上であるのが好ましい。
また、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板は、Be:3質量ppm以上100質量ppm以下、をさらに含有するのが好ましい。
また、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板は、Zn:0.5質量%以下、をさらに含有するのが好ましい。
また、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板は、Sr:10質量ppm以上250質量ppm以下、をさらに含有するのが好ましい。
また、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクは、前記した磁気ディスク用アルミニウム合金板からなる。
また、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレートは、前記した磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクからなる。
本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板は、この合金板を素材とした場合、平坦度に優れた磁気ディスク(又は、ブランクやサブストレート)とすることができる。
本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよびサブストレートは、優れた平坦度を発揮することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレートについて説明する。
なお、以下の説明では、本実施形態に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板、磁気ディスク用アルミニウム合金ブランク、および、磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレートのそれぞれを、単に「アルミニウム合金板」、「ブランク」、「サブストレート」ということがある。
[アルミニウム合金板]
本実施形態に係るアルミニウム合金板は、Mg、Cr、Si、Cuの含有量が所定の範囲であって、含有量が所定の範囲のFe、MnおよびNiのうちの1種以上を含有するアルミニウム合金からなる。また、本実施形態に係るアルミニウム合金板は、Be、Zn、Srを含有してもよい。
そして、本実施形態に係るアルミニウム合金板は、表層部分において、表面から板厚中心方向の化合物数勾配が所定値以上である。
以下、本実施形態に係るアルミニウム合金板の各構成を詳細に説明する。
(Mg:1.0質量%以上6.5質量%以下)
Mgは、耐力の向上に寄与するだけでなく、焼鈍軟化挙動を変化させることで、平坦度を向上させることができる。詳細には、Mgの含有量が1.0質量%以上であると、320℃付近の焼鈍温度域でアルミニウム合金板がO調質材の状態となり、矯正焼鈍を施した場合に優れた平坦度を発揮することができる。また、Mgの含有量が1.0質量%以上であると、Mgの添加による耐力の向上という効果を発揮することができる。一方、Mgの含有量が6.5質量%を超えると、圧延性が低下する虞がある。そのため、Mgの含有量は、1.0質量%以上6.5質量%以下とする。
なお、Mgの含有量は、平坦度を向上させる観点から、1.1質量%以上、1.3質量%以上、1.5質量%以上、1.6質量%以上、1.8質量%以上、2.0質量%以上が好ましい。また、圧延性を確保する観点から、6.3質量%以下、6.1質量%以下、5.5質量%以下、4.5質量%以下、4.0質量%以下、3.5質量%以下が好ましい。
(Cr:0.10質量%以上0.30質量%以下)
Crは、初晶を微細化して金属間化合物を均一に分布させる効果があり、強度や耐力の向上に寄与する。Crの含有量が0.10質量%未満であると、初晶が十分に微細化されず、Crの添加による強度や耐力を向上する効果が十分に得られない。一方、Crの含有量が0.30質量%を超えると、金属間化合物が粗大化し、耳割れが発生することで、圧延性が低下する可能性がある。そのため、Crの含有量は、0.10質量%以上0.30質量%以下とする。
なお、Crの含有量は、強度や耐力を向上する観点から、0.15質量%以上、0.16質量%以上が好ましい。また、Crの含有量は、圧延性を確保する観点から、0.27質量%以下、0.25質量%以下が好ましい。
(Si:0.20質量%以下)
Siは、通常、地金中の不可避的不純物としてアルミニウム合金中に混入し、単体Siや、Al-Fe-Si系金属間化合物などを形成する。Siの含有量が0.20質量%を超えると、ヤング率が低くなったり、単体SiやAl-Fe-Si系金属間化合物が粗大になり、圧延性が低くなったりする。そのため、Siの含有量は、0.20質量%以下(0.00質量%を含む)とする。
なお、Siの含有量は、ヤング率および圧延性の低下を抑制する観点から、0.10質量%以下、0.07質量%以下、0.04質量%以下が好ましい。Siの含有量は、低いほど望ましく、0質量%でも本発明の特性を損なわないが、高純度の原料(Al地金および中間合金地金など)が必要になるのでコストが高くなる。そのため、Siの含有量は、0.004質量%以上が工業的に好ましい。
(Cu:1.00質量%以下)
Cuは、低い平衡分配係数を示し、アルミニウム合金の固相線温度を大きく低下させる。そのため、Cuには、状態図上の固液共存領域を広くし、鋳造時の湯漏れの発生頻度を低減させる効果がある。また、Cuは、ジンケート処理において亜鉛を均一に析出させる効果がある。ただ、Cuの含有量が1.00質量%を超えると、状態図上の固液共存領域が過度に広くなる。その結果、金属間化合物が粗大化し、耳割れが発生することで、圧延性が低下する可能性がある。また、Cuの含有量が1.00質量%を超えると、密度が上昇し、軽量化を妨げる虞がある。そのため、Cuの含有量は、1.00質量%以下(0.00質量%を含む)とする。
なお、Cuの含有量は、前記したCuの添加による効果を確実に得る観点から、0.05質量%以上が好ましい。また、Cuの含有量は、圧延性を確保する観点などから、0.70質量%以下、0.60質量%以下が好ましい。
(Fe:1.70質量%以下)
Feは、強度やヤング率の向上に寄与する。ただ、Feの含有量が1.70質量%を超えると、Al-Fe-Ni系金属間化合物が粗大化したり、Al-Mn-Fe系金属間化合物が粗大化し、耳割れが発生することで、圧延性が低下する可能性がある。そのため、Feの含有量は、1.70質量%以下(0.00質量%を含む)とする。
なお、Feの含有量は、剛性を高くする観点から、0.1質量%以上、0.2質量%以上、0.3質量%以上がより好ましい。
(Mn:1.5質量%以下)
Mnは、強度やヤング率の向上に寄与する。ただ、Mnの含有量が1.5質量%を超えると、Al-Mn-Fe系金属間化合物が粗大化し、耳割れが発生することで、圧延性が低下する可能性がある。そのため、Mnの含有量は、1.5質量%以下(0.0質量%を含む)とする。
なお、Mnの含有量は、剛性を高くする観点から、0.1質量%以上が好ましい。また、Mnの含有量は、圧延性を確保する観点から、1.3質量%以下、1.2質量%以下、1.0質量%以下、0.9質量%以下、0.6質量%以下、0.4質量%以下が好ましい。
(Ni:2.7質量%以下)
Niは、強度やヤング率の向上に寄与する。ただ、Niの含有量が2.7質量%を超えると、Al-Fe-Ni系金属間化合物が粗大化し、耳割れが発生することで、圧延性が低下する可能性がある。そのため、Niの含有量は、2.7質量%以下(0.0質量%を含む)とする。
なお、Niの含有量は、剛性を高くする観点から、0.3質量%以上、0.5質量%以上が好ましい。また、Niの含有量は、圧延性を確保する観点から、2.5質量%以下、2.4質量%以下、2.3質量%以下が好ましい。
(Be:3質量ppm以上100質量ppm以下)
Beは、鋳造時に酸化皮膜を形成しMg酸化物の形成を抑制する効果がある。また、アルミニウム合金の熱間圧延性、及び、成形性を向上させる効果があり、さらには、矯正焼鈍での酸化抑制によるブランク同士の密着を弱くでき、その後の剥離での外力による平坦度劣化を抑制できる効果もあり、平坦度を優れたものとすることができる。
Beの含有量が3質量ppm未満であるとBeの添加による効果を十分に得ることができない。一方、Beの含有量が100質量ppmを超えると、Beを含む化合物が粗大になり、耳割れが発生することで、圧延性が低下する可能性がある。そのため、Beを添加する場合、Beの含有量は、3質量ppm以上100質量ppm以下とすることが好ましい。
また、Beの含有量は、Beを含む化合物の粗大化を抑制する観点から、20質量ppm以下、10質量ppm以下が好ましい。
(Zn:0.5質量%以下)
Znは、ブランク(サブストレート)の表面に形成した無電解Ni-Pめっき膜表面の平滑性をさらに優れたものとする効果がある。Znは、ブランク(サブストレート)中に均一に固溶し、めっき前処理のジンケート処理において、ジンケート浴中のZnイオンをブランク(サブストレート)の表面へ均一に微細析出させる。つまり、Znを含むことによって、ジンケート皮膜を均一に形成させることができ、Ni-Pめっき膜表面のノジュールの発生を抑制することができ、めっき膜の平滑性がより優れたものとなる。
その一方で、Zn量が1.0質量%を超えると、Znの析出核が大きくなるのに伴い、めっき前処理として行う酸エッチング処理で形成されるピットも大きくなる傾向がある。そのため、Zn量が1.0質量%を超えると、Ni-Pめっき膜表面の平滑性が低下するおそれがある。さらに、Zn量が1.0質量%を超えると、粒界にAl-Mg-Zn系金属間化合物が析出するため、めっき前処理として行う酸エッチング処理において粒界部が過エッチングを受け、Ni-Pめっき膜表面のノジュールの発生が多大となる傾向がある。また、Zn量が1.0質量%を超えると、Al-Mg-Zn系金属間化合物も溶解してピットとなり、それがめっき後も残存することがある。従って、Znの含有量は1.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以下がよりさらに好ましい。また、Znは含まなくてもよいが、含む場合には、0.01質量%以上が好ましい。
(Sr:10質量ppm以上250質量ppm以下)
Srは、鋳造時に形成するデンドライト(Dendrite)の枝分かれを促進し、晶出物を微細化する効果がある。Srの含有量が10質量ppm以上であれば、Srの添加による効果を十分に得ることができる。一方、Srの含有量が250質量ppm以下であれば、Al-SrなどSrを含む化合物が粗大になり、耳割れが発生することで、圧延性が低下することを防ぐことができる。そのため、Srを添加する場合、Srの含有量は、10質量ppm以上250質量ppm以下とすることが好ましい。
なお、Srの含有量は、前記したSrの添加による効果を確実に得る観点から、20質量ppm以上、40質量ppm以上が好ましい。また、Srの含有量は、Srを含む化合物の粗大化を抑制する観点から、200質量ppm以下、120質量ppm以下が好ましい。
(残部:Alおよび不純物)
本実施形態に係るアルミニウム合金板は、鋳塊製造時の溶解原料の選択によって、上記以外の元素を不純物として含み得る。不純物元素として、具体的には、Ti、Zr、V、B、Na、K、Ca、Pb、P、Sn、Ag、Bi、Inなどが挙げられる。その内、Ti、Zr、Vは各0.10質量%以下、B、Na、K、Ca、Pb、P、Sn、Ag、Bi、Inは、0.05質量%以下に規制される。これらの元素は、この範囲内であれば、不可避的不純物として含有される場合だけではなく、意図的にこれらの元素を含むスクラップの配合率を高めるなど、積極的に添加された場合であっても、本実施形態の効果を妨げない。
不純物元素として示した各元素が不可避的に含有される場合(つまり、不可避的不純物である場合)、各元素毎の含有量は0.005質量%以下、且つ、各元素の合計は0.015質量%以下であることが好ましい。
また、上記のSi、Cu、Fe、Mn、Ni、Be、Sr、Znを添加しない化学組成とする場合、これらの不可避的不純物としての含有量はSi、Cu、Fe、Mn、Niは、0.005質量%以下、Beは3質量ppm以下、Srは10質量ppm以下、Znは0.01質量%以下であることが好ましい。
(化合物数勾配)
本実施形態に係るアルミニウム合金板は、表面から板厚の3~11%の深さの領域において、表面から板厚中心方向の化合物数勾配が-400個/μm以上である。
この化合物数勾配が-400個/μm未満であると、表層部分(表面から板厚の3~11%の深さの領域)において、化合物の個数が大きく変化した状態となるため、スラブ表裏の面削量のわずかな誤差でスラブ表裏の組織に差異が生じやすくなる。その結果、圧延後の残留応力が板材表裏で差異が生じることで、焼鈍での残留応力の解放の状況に差異が生じ、最終的に、焼鈍後のブランクが所望の平坦度を得られなくなる。
なお、平坦度をより優れたものとする観点から、化合物数勾配は、-300個/μm以上が好ましく、-250個/μm以上がより好ましい。
表層部分(表面から板厚の3~11%の深さの領域)の化合物数勾配については、鋳造工程における鋳造速度によって制御することができる。詳細には、鋳造速度を遅くすることによって、化合物数勾配を大きくする(つまり、表面から板厚中心方向に向かって化合物数の大幅な変化を抑制する)ことができる。
また、表層部分の化合物数勾配は、後記するスラブ形状異常部の除去処理(除去工程)の有無によって制御することもできる。詳細には、スラブ形状異常部の除去を実施することによって、化合物数勾配を大きくすることができる。
本実施形態に係るアルミニウム合金板の表層部分(表面から板厚の3~11%の深さの領域)の化合物数勾配の測定方法については、例えば、以下の方法が挙げられる。
アルミニウム合金板の片面(A面)の表層部分(表面から板厚の3~11%の深さの領域)において、2つの深さまで鏡面切削し、これらの面の化合物数をFE-SEM(電界放出型走査電子顕微鏡)の観察画像でカウントする。そして、各深さにおける単位面積当たりの化合物数を表(X軸:深さ(μm)、Y軸:化合物数(個/mm))にプロットする。そして、その2つのプロットを通る直線を作成し、得られた直線のXの係数(傾き)が「A面(片面)の化合物数勾配」となる。
次に、A面とは逆のもう一方の片面(B面)の表層部分についても、同様に測定と算出を行い、「B面(もう一方の片面)の化合物数勾配」を求める。
そして、「A面の化合物数勾配」と「B面の化合物数勾配」の平均値を算出することによって、アルミニウム合金板の表層部分の「化合物数勾配」の値を得ることができる。
なお、表層部分における2つの深さについては、表面から板厚の3~11%の深さの領域に位置していればよいものの、具体的には、表面から板厚の3~5%に位置する深さ、表面から板厚の9~11%に位置する深さ、の2つとすればよい。
このように、化合物数勾配とは、アルミニウム合金板の表層部分(表面から板厚の3~11%の深さの領域)において、板厚中心方向に単位距離(1μm)深くなるにあたり、単位面積(1mm)での化合物の増減する個数と言うことができ、厳密な単位は「({個/mm}/μm)」となる。
[アルミニウム合金板の製造方法]
本実施形態に係るアルミニウム合金板は、磁気ディスク用の基板を製造する一般的な条件の製造方法および設備によって製造することができる。例えば、原料を溶解して、所定の化学組成に調整された溶湯を鋳塊に鋳造する鋳造工程と、鋳造された鋳塊に均質化熱処理を施す均質化熱処理工程と、均質化熱処理を施された鋳塊を熱間圧延して熱間圧延板を得る熱間圧延工程と、熱間圧延板を冷間圧延して冷間圧延板を得る冷間圧延工程とを、この順に含む製造方法によって、アルミニウム合金板を製造することができる。なお、必要に応じて、冷間圧延工程の前または冷間圧延工程の途中に中間焼鈍を行ってもよい。
ただ、本実施形態に係るアルミニウム合金板の製造方法は、鋳造工程に特徴を有する。
(鋳造工程)
鋳造工程は、700~800℃で原料を溶解し、DC鋳造法等の公知の半連続鋳造法によって鋳造する。
鋳造工程における鋳造速度は、50mm/分以下が好ましい。低速の鋳造速度で鋳造を行うことによって、アルミニウム合金板の表層部分(表面から板厚の3~11%の深さの領域)における化合物数勾配を所定値以上とすることができる。
ただし、後記のスラブ形状異常部の除去工程を実施することによって、アルミニウム合金板の表層部分における化合物数勾配を所定値以上とする場合は、鋳造工程における鋳造速度は、50mm/分を超えてもよい(例えば、60mm/分以下)。
なお、鋳造工程における鋳造速度の下限は特に限定されないものの、例えば、30mm/分以上、35mm/分以上である。
また、鋳造工程におけるスラブの厚さについては、例えば、400mm以上であり、650mm以下である。
(スラブ形状異常部の除去工程)
鋳造工程において半連続鋳造法で製造されたスラブは、全体として略直方体を呈するが、特に、湯底部(鋳型から先に送り出される先端部)や湯口部(鋳型から最後に送り出される後端部)においてバットカールや突起などの形状異常が発生する可能性がある。
ここで、後記する面削工程では、面削する面とは逆の面を定盤(面削作業の基準となる平面台)に当接させて面削を施すが、スラブに形状異常があるとスラブを定盤に当接させても面削する面が当該定盤の当接面(スラブを当接させる面)に対して平行にはならなくなる。その結果、面削が適切に施せない(所望の面削量にならない、面全体を均一に面削できない)可能性が高くなる。
よって、スラブ形状異常部の除去工程では、形状異常部を除去する処理、具体的には、形状異常が発生し易い湯底部や湯口部を切断処理することで、面削する面(両面)を可能な限り平らにしておくのが好ましい。このような形状異常部の除去処理を行うことによって、スラブを定盤に当接させた際に、当該定盤の当接面とスラブの面削する面とが略平行となり、適切な面削処理を施すことができる。その結果、本実施形態に係るアルミニウム合金板の表層部分の化合物数勾配を所定値以上とすることができる。
なお、前記した切断処理とは、詳細には、スラブの長手方向(鋳型から送り出される方向)における両端から所定の長さの湯底部と湯口部を切り落とすという処理であり、湯底部の切断する長さは、長手方向において、スラブの湯底側の端部から500mm以上が好ましく、湯口部の切断する長さは、長手方向において、スラブの湯口側の端部から200mm以上が好ましい。
(面削工程)
鋳造されたスラブは、面削を施すことが好ましく、その面削量は、例えば、10~40mm/片面(好ましくは、10~30mm/片面)で行うことができる。
そして、面削工程では、面削する面(A面)とは逆側の面(B面)を定盤の当接面(スラブを当接させる面)に当接させた状態で、A面の面削を行い、その後、A面を定盤の当接面に当接させた状態で、B面の面削を行えばよい。
なお、面削工程では、面削する両面(A面、B面)を同時に面削してもよい。この場合も、前記したスラブ形状異常部の除去を実施していれば、両面を均一に削ることができ、アルミニウム合金板の表層部分の化合物数勾配を所定値以上とすることができる。
面削工程における面削処理は、A面とB面を平面に削る加工処理であれば特に限定されず、平面研削処理(円盤上の研削盤によってスラブ表面を研削する処理)でも、スライス処理(鋳造方向と平行にスラブ表面を鋸切断する処理)でもよい。
均質化熱処理工程は、例えば、均質化熱処理の温度400~600℃で、その保持時間4~48時間にて行うことができる。
熱間圧延工程は、例えば、熱間圧延の開始温度を490℃以上とすることができる。また、熱間圧延の終了温度を300~350℃とすることができる。520℃から400℃までの熱間圧延は、30分以内に終えることが好ましく、15分以内に終えることがより好ましい。また、熱間圧延して得る熱間圧延板の板厚を、例えば、3mm以下とすることができる。
冷間圧延工程は、冷間圧延して得る冷間圧延板の板厚を、例えば、0.3~1.3mmとすることが好ましく、0.7mm以下とすることがより好ましい。
[ブランク]
本実施形態に係るブランクは、前記した本実施形態に係るアルミニウム合金板からなる。そして、本実施形態に係るブランクは、本実施形態に係るアルミニウム合金板を穴開き円盤状(円環状)に打ち抜き、矯正焼鈍を施したものであって、化学組成は、前記したアルミニウム合金板から変化しない、つまり、当該アルミニウム合金板と同様である。
また、本実施形態に係るブランクの化合物数勾配は、前記したアルミニウム合金板から変化しない、つまり、当該アルミニウム合金板と同様である。
[ブランクの製造方法]
本実施形態に係るブランクは、磁気ディスク用の基板を製造する一般的な条件の製造方法および設備によって製造することができる。例えば、冷間圧延して得られたアルミニウム合金板を円環状に打ち抜く打ち抜き工程と、打ち抜かれた基板に矯正焼鈍を施す矯正焼鈍工程とを、この順に含む製造方法によって、ブランクを製造することができる。
打ち抜き工程は、アルミニウム合金板を所望の形状に打ち抜く工程であって、例えば、内径24mm、外径96mmの3.5インチHDD用の基板、または、内径19mm、外径66mmの2.5インチHDD用の基板等に適用できるように打ち抜き処理を施せばよい。
矯正焼鈍工程は、基板を高い平坦度を有するスペーサで挟んで積み付け、基板に荷重をかけながら焼鈍することが好ましい。焼鈍温度は、例えば、250~500℃とし、保持時間は、例えば、2~5時間程度とすることができる。矯正焼鈍における昇温速度は、例えば、平均80℃/時間(Max.150℃/時間)、降温は、例えば、焼鈍炉の扉を開放して降温(冷却)することができる。また、矯正焼鈍の昇温については、段階的な昇温を実施しても本発明の効果を損なうことはない。例えば、特許第5815153号の段落0068~0069に記載されているような特定の温度域の昇温速度を所定速度(又は所定速度以上)とするとともに当該特定の温度域以外は別の昇温速度とするように、複数の昇温速度で昇温(段階的な昇温)を実施してもよい。
[サブストレート]
本実施形態に係るサブストレートは、前記した本実施形態に係るブランクからなる。そして、本実施形態に係るサブストレートは、本実施形態に係るブランクの端面に切削加工を施し、主面に研削加工を施したものであって、化学組成は、前記したブランクおよびアルミニウム合金板から変化しない、つまり、当該ブランクおよびアルミニウム合金板と同様である。
また、本実施形態に係るブランクの化合物数勾配は、前記したブランクおよびアルミニウム合金板から変化しない、つまり、当該ブランクおよびアルミニウム合金板と同様である。
[サブストレートの製造方法]
本実施形態に係るサブストレートは、磁気ディスク用の基板を製造する一般的な条件の製造方法および設備によって製造することができる。例えば、ブランクの端面を切削加工する端面加工工程と、ブランクの主面を研削加工する研削加工工程と、をこの順に含む製造方法によって、サブストレートを製造することができる。
[磁気ディスクの製造方法]
磁気ディスクは、磁気ディスクを製造する一般的な条件の製造方法および設備によって製造することができる。例えば、サブストレートの表面を酸エッチング処理し、無電解Ni-Pめっき膜を形成した後、無電解Ni-Pめっき膜の表面を研磨する。次いで、サブストレートの表面に、下地層、磁性層、保護膜などを形成することにより、磁気ディスクを製造することができる。
なお、ブランク、サブストレートなどの製造条件の詳細については、例えば、特許第3471557号公報や、特許第5199714号公報に記載されている。ブランク、サブストレートなどの製造は、これらの文献を参照して行うことができる。
以下、本発明の実施例を示して本発明について具体的に説明を行う。但し、本発明の技術的範囲は、これに限定されるものではない。
(供試材の準備)
No.1~4に係る供試材は、表1に示す化学組成のアルミニウム合金を用い、以下の条件に基づいて製造した。
まず、溶湯を鋳塊厚さ500mmの鋳型でDC鋳造によって、表1に示す鋳造速度でスラブを作製した。そして、得られたスラブの両面(厚さ方向)を其々16mm面削した。その後、540℃で8時間の均質化熱処理を施した。
そして、No.1~3に係る供試材については、厚さが2.3mmとなるまで熱間圧延(終了温度:約330℃)を施し、厚さが0.69mmとなるまで冷間圧延を施した。その後、プレス機によって96~98φとなるように打ち抜き加工を施し、スペーサで挟んで矯正焼鈍(昇温速度:約70~140℃/h(平均約110℃/h)、焼鈍温度:約320℃、保持時間:約3時間)を施して、板厚0.69mmのブランク(O調質材)を製造した。No.4に係る供試材については、厚さが2.0mmとなるまで熱間圧延を施し、厚さが0.44mmとなるまで冷間圧延を施した。その後はNo.1に係る供試材と同様の操作により、板厚0.44mmのブランク(O調質材)を製造した。
なお、No.1~4に係る供試材について、面削の前に、スラブの長手方向(鋳型から送り出される方向)において、湯底側の端部から表1に示す長さの湯底部を切断し、湯口側の端部から表1に示す長さの湯口部を切断した。
製造した各供試材について、化合物数勾配、平坦度を、以下のようにして評価した。
(化合物数勾配)
No.1~3に係る供試材の化合物数勾配は、以下のように算出した。
まず、板厚0.69mmの供試材(ブランク)の片面(A面)について、板厚の3.6%である表面から25μmの深さ、板厚の10.9%である75μmの深さまで鏡面切削した表面の化合物数(最大長0.330μm以上の化合物の数)をFE-SEM(電界放出型走査電子顕微鏡)の観察画像(倍率1000倍、50視野、観察面積0.54mm)でカウントした。そして、各深さにおいてカウントした化合物数を単位面積(1mm)あたりの化合物数に換算した。そして、各深さにおける単位面積当たりの化合物数を表(X軸:表面からの深さ(μm)、Y軸:化合物数(個/1mm))にプロットした。そして、表の2つのプロットを通る直線を作成し、A面の化合物数勾配(Xの係数:傾き)を算出した。
次に、板厚0.69mmの供試材(ブランク)のB面(A面の逆の面)について、板厚の3.6%である表面から25μmの深さ、板厚の10.9%である75μmの深さまで鏡面切削した表面の化合物数(最大長0.330μm以上の化合物の数)をFE-SEM(電界放出型走査電子顕微鏡)の観察画像(倍率1000倍、50視野、観察面積0.54mm)でカウントした。そして、各深さにおいてカウントした化合物数を単位面積(1mm)あたりの化合物数に換算した。そして、各深さにおける単位面積当たりの化合物数を表(X軸:表面からの深さ(μm)、Y軸:化合物数(個/1mm))にプロットした。そして、表の2つのプロットを通る直線を作成し、B面の化合物数勾配(Xの係数:傾き)を算出した。
そして、A面の化合物数勾配とB面の化合物数勾配との平均値を算出し、No.1~3に係る供試材の「化合物数勾配」を導き出した。
No.4に係る供試材の化合物数勾配は、以下のように算出した。
まず、板厚0.44mmの供試材(ブランク)の片面(A面)について、板厚の3.6%である表面から16μmの深さ、板厚の10.7%である47μmの深さまで鏡面切削したこと以外はNo.1に係る供試材と同様にして表面の化合物数をカウントし、A面の化合物数勾配(Xの係数:傾き)を算出した。
次に、板厚0.44mmの供試材(ブランク)のB面(A面の逆の面)について、板厚の3.6%である表面から16μmの深さ、板厚の10.7%である47μmの深さまで鏡面切削し、No.1に係る供試材と同様にして、表面の化合物数をカウントし、B面の化合物数勾配(Xの係数:傾き)を算出した。
そして、A面の化合物数勾配とB面の化合物数勾配との平均値を算出し、No.4に係る供試材の「化合物数勾配」を導き出した。
なお、化合物数をカウントする鏡面切削した表面は、ブランクの表面と略平行である。
前記のとおり直線を作成した結果、各供試材の直線と化合物数勾配は以下のとおり
[供試材1]
A面の直線 :Y=-408.78X+89071
A面の化合物数勾配 :-409
B面の直線 :Y=-448.41X+98427
B面の化合物数勾配 :-448
化合物数勾配(平均値):-429
[供試材2]
A面の直線 :Y=-33.852X+75193
A面の化合物数勾配 :-34
B面の直線 :Y=-144.59X+84124
B面の化合物数勾配 :-145
化合物数勾配(平均値):-89
[供試材3]
A面の直線 :Y=-383.89X+111721
A面の化合物数勾配 :-384
B面の直線 :Y=-324.3X+109089
B面の化合物数勾配 :-324
化合物数勾配(平均値):-354
[供試材4]
A面の直線 :Y=-143.49X+88072
A面の化合物数勾配 :-143
B面の直線 :Y=-198.56X+88913
B面の化合物数勾配 :-199
化合物数勾配(平均値):-171
ここで、化合物とは、前記のとおり最大長0.330μm以上の化合物であって、例えば、Al-Fe-Ni系化合物、Al-Fe系、Al-Ni系の他、Al-Fe-Mn-Ni系、Al-Fe-Mn-Ni-Mn-Si-Cr系、Al-Fe-Ni-Si系、Al-Ni-Si系、Al-Fe-Mn系、Al-Mn-Ni系、Al-Mn-Ni-Cr系、Al-Mn系、Al-Cr系、Al-Si系、Al-Cu系、Al-Cu-Mn-Ni-Cr系、Al-Cu-Fe-Mn-Ni-Mn-Si-Cr系などであると考える。
(平坦度)
平坦度は、各供試材について、ニデック社製のフラットネステスター(FT-17)を使用して計測した。N数を75以上とし、各供試材について「平坦度の平均値+3σ」(平坦度の平均値に3×標準偏差を足した数値)を算出した。
平坦度の平均値+3σが12.5μm以下のものを「〇」(合格)、12.5μmを超えるものを「×」(不合格)と評価した。
表1に、各供試材についての、合金組成(化学組成)、化合物数勾配、鋳造速度、面削前のスラブ除去量、平坦度の評価の結果を示す。
Figure 2023004878000001
表1の結果から明らかなように、供試材2は、鋳造速度が遅かったことから、化合物数勾配が所定値以上となることが確認できた。その結果、供試材2は、平坦度(ブランクの平坦度)が優れることが確認できた。
なお、供試材2は、スラブ除去量は従来と同程度(湯底側:500mm未満)であったものの、鋳造速度が従来よりも遅かった(50mm/分以下)ことから、化合物数勾配が所定値以上となったと推察される。
供試材3は、面削前のスラブ除去量が従来よりも多く、スラブ形状異常部を除去できていたことから、化合物数勾配が所定値以上となることが確認できた。その結果、供試材3は、平坦度(ブランクの平坦度)が優れることが確認できた。
なお、供試材3は、鋳造速度は従来と同程度(50mm/分超え)であったものの、スラブ除去量が従来よりも多く(湯底側:500mm以上、湯口側:200mm以上)、適切にスラブ形状異常部が除去されていたことから、化合物数勾配が所定値以上となったと推察される。
これら供試材2、3の結果から、化合物数勾配を所定値以上とするためには、「鋳造速度を遅くする」、「面削前にスラブ形状異常部を除去する」の少なくとも一方を満たせばよいことが確認できた。
一方、供試材1は、従来の鋳造速度(50mm/分超え)で製造されるとともに、面削前のスラブ除去量も従来のレベル(湯底側:500mm未満、湯口側:200mm未満)であったことから、化合物数勾配が所定値未満となり、平坦度が優れないことが確認できた。
また、供試材4は、面削前のスラブ除去量が従来よりも多く、スラブ形状異常部を除去できていたことから、化合物数勾配が所定値以上となることが確認できた。また、Beを含有することにより、供試材3に比べ、平坦度がより優れることが確認できた。なお、このより優れた平坦度を得られた理由は、矯正焼鈍での酸化抑制によるブランク同士の密着程度を弱くでき、その後の剥離作業で外力による平坦度劣化を抑制できたためと推定される。

Claims (7)

  1. Mg:1.0質量%以上6.5質量%以下、および、Cr:0.10質量%以上0.30質量%以下、を含有し、
    Si:0.20質量%以下、および、Cu:1.00質量%以下、であって、
    Fe:1.70質量%以下、Mn:1.5質量%以下、および、Ni:2.7質量%以下、のうちの1種以上を含有し、
    残部がAlおよび不純物からなり、
    表面から板厚の3~11%の深さの領域において、表面から板厚中心方向の化合物数勾配が-400個/μm以上である磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  2. Cu:0.05質量%以上である請求項1に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  3. Be:3質量ppm以上100質量ppm以下、をさらに含有する請求項1または請求項2に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  4. Zn:0.5質量%以下、をさらに含有する請求項3に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  5. Sr:10質量ppm以上250質量ppm以下、をさらに含有する請求項1又は2に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  6. 請求項1又は2に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板からなる磁気ディスク用アルミニウム合金ブランク。
  7. 請求項6に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクからなる磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレート。
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