JP2005344173A - 磁気ディスク用アルミニウム合金基板およびその製造方法 - Google Patents

磁気ディスク用アルミニウム合金基板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面が、高い平滑性となる磁気ディスク用アルミニウム合金基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 Si:0.005質量%以上0.03質量%以下、Fe:0.005質量%以上0.05質量%以下、Cr:0.02質量%以上0.35質量%以下、Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下を含み、さらに、Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下、Zn:0.01質量%以上0.4質量%未満のうち少なくとも1種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物からなると共に、含有される水素濃度が0.15ml/100g以下、かつ、最大長さが4μmを超えるMg−Si系金属間化合物の個数密度が5個/mm2以下である磁気ディスク用アルミニウム合金基板。
【選択図】 なし

Description

本発明は、磁気ディスク用アルミニウム合金基板およびその製造方法に関する。より詳しくは、下地処理層としてNiPメッキ膜を形成し、ここに磁性膜を付着させてなる形式の磁気ディスクに使用されるアルミニウム合金基板およびその製造方法に関する。
一般的に、外部記録装置の一つである磁気ディスク装置(Hard Disk Drive)は、情報を記録(保存)するための磁気ディスクと、磁気ディスクに情報を書き込みまたは再生するための磁気ヘッドとを備えている。
そして、磁気ディスク用基板としては、軽量および非磁性であるとともに、加工性が優れていることから、アルミニウム合金基板が使用されている。しかしながら、アルミニウム合金基板単独では、磁気ディスク用基板として必要とされる表面の硬度が得難いといった側面がある。
このため一般的には、アルミニウム合金基板の表面にNiPメッキ膜を約10μmの厚さに形成したものが、磁気ディスク用基板として使用されている。このような磁気ディスク用基板は、次のようにして作製されている。
まず、アルミニウム合金を溶解、鋳造、均質化熱処理、熱間圧延、冷間圧延してアルミニウム合金板を作製する。そして、作製されたアルミニウム合金板をプレスにより所定の円環状基板に打ち抜く。次に、円環状基板内の加工残留応力除去および平坦度の向上のために、打ち抜かれた複数枚の円環状基板を高平坦度のスペーサ間に積み付けし、全体を加圧しながら焼鈍する(加圧焼鈍)。一般に、この加圧焼鈍した円環状基板をブランクという。その後、ブランクの内周縁および外周縁の端面に対し、所定の端面加工を施す。
そして、端面加工が施されたブランクを、ブランク表面の切削加工、或いは両面研削機に予めセットされたキャリアのポケット内にセットし、砥石により目標の板厚になるまで研削加工してアルミニウム合金基板を作製する。その後、さらに、アルミニウム合金基板の表面に、無電解NiPメッキ処理によりNiPメッキ膜を形成し、その表面を研磨することによって、磁気ディスク用基板が作製される。
そして、一般的な磁気ディスクでは、前記磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜上に、磁気特性を高めるための下地膜、Co基合金からなる磁性膜、および磁性膜を保護するためのCからなる保護膜をスパッタリングにより形成し、磁気ディスクとしている。
近時、磁気ディスク装置を構成する磁気ディスクおよび磁気ヘッドの性能は大幅に向上し、近い将来には、面記録密度200Gb/in2が達成されようとしている。そして、磁気ディスクの記録密度を高めるためには、磁気ヘッドが磁気ディスク上を低浮上量で安定浮上する必要がある。そのためには、磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面が高平滑性である必要がある。
そして、従来、磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面の平滑性を向上させるために、特許文献1では、磁気ディスク用基板の作製に使用されるアルミニウム合金として、JIS規定の5086合金の成分組成を所定範囲に限定したアルミニウム合金が提案されている。
しかしながら、特許文献1のアルミニウム合金においては、Fe:0.1質量%以下、Si:0.1質量%以下と、FeおよびSiの含有量が多く、作製されるアルミニウム合金板の表面には、7μmを超える粗大なAl−Fe系金属間化合物、および、4μmを超える粗大なMg−Si系金属間化合物が存在している。
そのため、前記アルミニウム合金板を使用して磁気ディスク用基板を作製すると、アルミニウム合金基板の表面に無電解NiPメッキ処理を行なう際に、そのメッキ前処理で、Al−Fe系金属間化合物は溶解し、アルミニウム合金基板の表面に窪みが生じる。そして、Al−Fe系金属間化合物が7μmを超える粗大なものであるため窪みが大きく、無電解NiPメッキ処理により窪みが埋まりきらずにNiPメッキ膜表面にピットが生じ、作製された磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面の平滑性が低下するという問題が生じる。
また、Mg−Si系金属間化合物は、メッキ前処理で、Mgのみが溶解し、Siが残存する。そして、無電解NiPメッキ処理において、残存したSi上ではNiPメッキ膜が成長しないため、アルミニウム合金基板とNiPメッキ膜との密着性が悪くなる。そのため、無電解NiPメッキ処理の後に行われる磁性膜のスパッタリングなどの加熱工程で、NiPメッキ膜のポリッシュ面にフクレを生じ、磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面の平滑性が低下するという問題が生じる。
また、合金中のSi濃度が増加すると、アルミニウム合金板からなるブランクの研削性が悪化し、ブランクの表面を鏡面加工(切削あるいは研削加工、又は切削加工後に研削加工)して、アルミニウム合金基板を作製するのに時間がかかるという問題も生じる。
前記の問題を解決するため、特許文献2では、Siの含有量を少量に限定した磁気ディスク用アルミニウム合金基板が提案されている。
特開平1−225739号公報(第2頁左上欄第15〜19行目、右下欄第2〜16行目、第5頁8〜12行目) 特開平11−140577号公報(段落番号0004、0023)
しかしながら、Siの含有量を少量に限定するためには、高純度地金が必要となり、製造コストが高くなる。また、高純度地金の使用によって、アルミニウム合金板の作製において、鋳塊の均質化熱処理および熱間圧延中に鋳塊の結晶粒が粗大化しやすい。そのため、粗大化の過程で粒界や、転位に存在する水素が、鋳塊の表面近傍の粒界に集積し、鋳塊表面にフクレが生じる。このように鋳塊表面にフクレが発生した場合には、熱間圧延工程でフクレ箇所の表面が剥がれ、メクレと呼ばれる表面欠陥になる。そして、このアルミニウム合金板の表面欠陥は、磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面にも疵として残り、NiPメッキ膜表面の平滑性が低下するという問題が生じる。また、熱間圧延および冷間圧延でフクレ箇所が潰され,アルミニウム合金板(ブランク)表面に疵が残らない場合(潜在的欠陥)でも、フクレの発生した箇所は、後に行うブランク表面の鏡面加工である切削あるいは研削加工時に、フクレ箇所が剥がれ、アルミニウム合金基板表面に欠陥が発生する。その結果、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPメッキ膜表面にピットを発生させるという問題が生じる。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面が、高い平滑性となる磁気ディスク用アルミニウム合金基板およびの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、請求項1の発明は、Si:0.005質量%以上0.03質量%以下、Fe:0.005質量%以上0.05質量%以下、Cr:0.02質量%以上0.35質量%以下、Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下を含み、さらに、Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下、Zn:0.01質量%以上0.4質量%未満のうち少なくとも1種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物からなると共に、含有される水素濃度が0.15ml/100g以下、かつ、最大長さが4μmを超えるMg−Si系金属間化合物の個数密度が5個/mm2以下である磁気ディスク用アルミニウム合金基板として構成したものである。
前記構成によれば、アルミニウム合金基板のSi、Fe、Cr、Mgの含有量、およびMg−Si系金属間化合物の個数密度を所定範囲に限定することによって、アルミニウム合金板の表面に析出する金属間化合物(Al−Fe系、Al−Fe−Cr系、Al−Cr系、Al−Mg系、Mg−Si系等)のサイズ、個数が少なくなる。その結果、ブランクの研削加工処理、または、アルミニウム合金基板の無電解NiPメッキ処理のメッキ前処理で、金属間化合物が脱落または溶解することが少なくなり、また、脱落または溶解してもその痕(窪み)のサイズが極めて小さく、個数も少ないものとなる。さらに、NiPメッキ膜中に溶解せずに残存するMg−Si系金属間化合物のSiの個数も少なくなる。
また、Mgの含有量を所定範囲に限定することによって、アルミニウム合金基板の強度が向上する。さらに、Cu、Znの含有量を所定範囲に限定することによって、Cu、Znがアルミニウム合金中に均一に固溶し、メッキ性が改善される。
また、アルミニウム合金基板の水素濃度を所定範囲に限定することによって、鋳塊中の水素濃度が限定され、鋳塊中の結晶粒が粗大化しても、鋳塊の表面近傍の粒界に水素が集積、濃化せず、鋳塊のフクレ、およびフクレに起因する圧延板のメクレが抑制されると共に、アルミニウム合金基板の表面欠陥として現れるアルミニウム合金板(ブランク)表面の潜在的欠陥が抑制される。
また、請求項2の発明は、Si:0.005質量%以上0.03質量%以下、Fe:0.005質量%以上0.05質量%以下、Cr:0.02質量%以上0.35質量%以下、Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下を含み、さらに、Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下、Zn:0.01質量%以上0.4質量%未満のうち少なくとも1種以上を含み、かつ、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金を溶解する第1工程と、溶解されたアルミニウム合金を鋳造して鋳塊を作製する第2工程と、前記鋳塊を均質化熱処理する第3工程と、均質化熱処理された前記鋳塊を熱間圧延し、その後、冷間圧延してアルミニウム合金板を作製する第4工程と、前記アルミニウム合金板を円環状に打ち抜き、加圧焼鈍を行ってブランクを作製する第5工程と、前記ブランクの表面を鏡面加工してアルミニウム合金基板を作製する第6工程とを含み、前記第2工程で作製された鋳塊中の水素濃度が、0.15ml/100g以下であると共に、前記第3工程の均質化熱処理の処理温度が500℃以上である磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法として構成したものである。
前記構成によれば、第1工程で溶解されるアルミニウム合金のSi、Fe、Cr、Mgの含有量を所定範囲に限定することによって、アルミニウム合金板の表面に析出する金属間化合物(Al−Fe系、Al−Fe−Cr系、Al−Cr系、Al−Mg系、Mg−Si系等)のサイズ、個数が少なくなる。その結果、ブランクの研削加工処理、または、アルミニウム合金基板の無電解NiPメッキ処理のメッキ前処理で、金属間化合物が脱落または溶解することが少なくなり、また、脱落または溶解してもその痕(窪み)のサイズが極めて小さく、個数も少ないものとなる。さらに、NiPメッキ膜中に溶解せずに残存するMg−Si系金属間化合物のSiの個数も少なくなる。
また、Mgの含有量を所定範囲に限定することによって、アルミニウム合金基板の強度が向上する。さらに、Cu、Znの含有量を所定範囲に限定することによって、Cu、Znがアルミニウム合金中に均一に固溶し、メッキ性が改善される。
また、第2工程で作製された鋳塊中の水素濃度を所定範囲に限定することによって、鋳塊を均質化熱処理する第3工程および熱間圧延する第4工程において、鋳塊中の結晶粒が粗大化しても、鋳塊の表面近傍の粒界に水素が集積、濃化せず、鋳塊のフクレ、およびフクレに起因する圧延板のメクレが抑制されると共に、第6工程でアルミニウム合金基板の表面欠陥として現れるアルミニウム合金板(ブランク)表面の潜在的欠陥が抑制される。
また、第3工程における均質化熱処理の処理温度を所定範囲に限定することによって、第2工程の鋳造中に析出したMg−Si系金属間化合物が十分に固溶し、アルミニウム合金板の表面に析出するMg−Si系金属間化合物のサイズ、個数が少なくなる。
本発明によれば、アルミニウム合金板の表面に析出する金属間化合物が少なく、メクレ等の表面欠陥もなく、メッキ性が改善されるため、磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面が高い平滑性となる磁気ディスク用アルミニウム合金基板およびその製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金基板(以下、アルミニウム合金基板と称す)およびその製造方法について説明する。
第1に、本発明のアルミニウム合金基板は、所定範囲のSi、Fe、Cr、Mgを含み、さらに、所定範囲のCu、Znのうち少なくとも1種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物からなると共に、含有される水素濃度、最大長さが4μmを超えるMg−Si系金属間化合物の個数密度が所定範囲であることを特徴とする。以下、各構成の所定範囲の限定理由ついて詳細に説明する。
〔Si:0.005質量%以上0.03質量%以下〕
Siは、通常、地金不純物としてアルミニウム合金中に混入するものであり、鋳塊を作製する工程(後記第2工程)等において、鋳塊中にMg−Si系金属間化合物を生じさせる。Siの含有量が0.03質量%を超えると、4μmを超える粗大なMg−Si系金属間化合物が鋳塊中に生じ、この鋳塊から作製されるアルミニウム合金板は、その表面に4μmを超える粗大なMg−Si系金属間化合物を有することとなる。そして、このアルミニウム合金板を使用して磁気ディスク用基板を作製すると、この粗大なMg−Si系金属間化合物は、ブランクの研削加工などの所謂鏡面加工時(後記第6工程)に、ブランク表面から脱落し、また、アルミニウム合金基板のメッキ前処理において、アルミニウム合金基板から溶解し、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPメッキ膜表面にピットを発生させ、平滑性を低下させる原因となる。それと共に、Mgのみが溶解し、Siが溶け残った場合も、メッキ前処理のジンケート工程で、Si上では亜鉛の置換反応が起こらないため、無電解NiPメッキ処理でもSi上にNiPメッキ膜が成長せず、NiPメッキ膜の密着性不足が生じ、磁性膜のスパッタ工程などの加熱によりNiPメッキ膜にフクレを生じ、平滑性を低下させる。また、Siの含有量が0.005質量%未満であると、地金が高純度となり、コストが高くなってしまうと共に、鋳塊にフクレが生じやすい。よってSiの含有量は0.005質量%以上0.03質量%以下の範囲とする。
〔Fe:0.005質量%以上0.05質量%以下〕
Feも、通常、地金不純物としてアルミニウム合金中に混入し、鋳塊を作製する工程(後記第2工程)等において、鋳塊中にAl−Fe系金属間化合物を生じさせる。このAl−Fe系金属間化合物は、メッキ前処理において、アルミニウム合金基板から溶解し、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPメッキ膜表面にピットを発生させる原因となる。本発明においては、Cr添加により、このAl−Fe系金属間化合物がAl−Fe−Cr系金属間化合物となり、メッキ前処理で溶解し難くなるが、Feの含有量が0.05質量%を超える場合には、7μmを超えるサイズのAl−Fe−Cr系金属間化合物が増加し、研削加工などの所謂鏡面加工時(後記第6工程)にブランク表面から脱落し、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPメッキ膜表面にピットを発生させる。また、Feの含有量が0.005質量%未満であると、地金が高純度となり、コストが高くなってしまうと共に、鋳塊にフクレが生じやすい。よってFeの含有量は0.005質量%以上0.05質量%以下の範囲とする。
〔Cr:0.02質量%以上0.35質量%以下〕
Crは、鋳塊を作製する工程および鋳塊を均質化熱処理する工程(後記第2、3工程)において、微細な化合物として析出し、結晶粒成長を抑制する効果がある。特にCrを0.02%以上加えた場合には、均質化熱処理および熱間粗圧延(後記第4工程)での結晶粒成長を抑制し、再結晶粒の異常成長を抑え組織を均質化する効果がある。Crの含有量が0.02質量%未満では前記の効果が期待できない。また、Crの含有量が0.35質量%を超えると、結晶粒を安定化する効果が大きすぎるため、冷間圧延(後記第4工程)後に焼鈍した場合、等軸な再結晶組織とならず、圧延方向に伸びた変形組織が残存した組織となるため、組織の異方性が大きくなり、NiPメッキ膜表面の平滑性が悪化する。それと共に、初晶として粗大なAl−Cr系金属間化合物が晶出し、アルミニウム合金基板作製時の研削加工などの所謂鏡面加工等で脱落し、NiPメッキ膜表面のピットの原因となる。よって、Crの含有量は、0.02質量%以上0.35質量%以下の範囲とする。
〔Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下〕
Mgは、アルミニウム合金板の強度向上に有効な元素であり、通常の磁気ディスク用アルミニウム合金基板としては4質量%程度添加されている。Mgの含有量が3.0質量%未満では、アルミニウム合金板が十分な強度を有さず、ブランクの平坦度が劣り、NiPメッキ膜表面の平滑性が低下する。また、Mgの含有量が6.0質量%を超えると、Al−Mg系金属間化合物が生じ、NiPメッキ膜表面のピットの要因になると共に、熱間圧延(後記第4工程)時に圧延割れが発生し、圧延加工が困難になる。よって、Mgの含有量は3.0質量%以上6.0質量%以下の範囲とする。
アルミニウム合金は、前記のSi、Fe、Cr、Mgを必須成分として含有し、さらに、以下のCu、Znのうち少なくとも1種以上を含む。
〔Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下〕
Cuは、メッキ性改善のために有効な元素である。Cuはアルミニウム合金中に均一に固溶し、メッキ前処理のジンケート工程において、ジンケート浴中のZnイオンがアルミニウム合金基板の表面へ均一に微細析出する効果を持っている。これによってNiPメッキ膜表面のノジュールの発生を抑制することができる。Cuの含有量が0.01質量%未満では、前記の効果が期待できない。また、Cuの含有量が0.2質量%を超えると、メッキ前処理において、粒界にCuが析出して粒界部が過エッチングを受け、NiPメッキ膜表面のノジュールの発生が多大となる。よって、Cuの含有量は0.01質量%以上0.2質量%以下の範囲とする。
〔Zn:0.01質量%以上0.4質量%未満〕
Znもメッキ性改善のために有効な元素である。ZnもCuと同様、アルミニウム合金中に均一に固溶し、ジンケート工程において、ジンケート浴中のZnイオンがアルミニウム合金基板の表面へ均一に微細析出する効果を持っている。また、含有量の増加に伴いZnがアルミニウム合金基板中に均一に析出してメッキ前処理時の酸エッチング工程でのエッチング起点、及びジンケート工程時のZnイオン析出拠点になる。このため、結晶粒による段差を抑制する効果を有する。Znの含有量が0.01質量%未満では、前記の効果が期待できない。また、Znの含有量が0.4質量%以上であると、Znの析出核が大きくなるのに伴って、メッキ前処理時に形成されるエッチングピットも大きくなり、NiPメッキ膜表面のピットの原因となる。よって、Znの含有量は0.01質量%以上0.4質量%未満の範囲とする。
また、不可避的不純物としてのTi、V、B等の含有量は、それぞれ0.01質量%以下であれば、本発明のアルミニウム合金基板の特性に影響しない。
〔水素濃度:0.15ml/100g以下〕
アルミニウム合金基板の水素濃度0.15ml/100g以下は、鋳塊中の水素濃度を0.15ml/100g以下に制御することによって可能となる(後記第2工程参照)。また、鋳塊は均質化熱処理(後記第3工程)および熱間圧延(後記第4工程)の高温処理によって、結晶粒が粗大化する。そして、鋳塊中の粒界や転位に存在する水素は、鋳塊の表面近傍の粒界に移動して外部に放出される。鋳造中の水素濃度が0.15ml/100gを超えると、鋳塊の表面近傍の粒界に水素が集積、濃化する。水素が集積、濃化すると、鋳塊の表面にフクレが生じる。このような鋳塊表面のフクレは、熱間圧延工程でフクレ箇所の表面が剥がれ、メクレと呼ばれる表面欠陥になる。また、熱間圧延および冷間圧延でフクレ箇所が潰され,アルミニウム合金板或いはブランク表面に疵が残らない場合(潜在的欠陥)でも、フクレの発生した箇所は、後に行うブランク表面の鏡面加工である切削あるいは研削加工時に、フクレ箇所が剥がれ、アルミニウム合金基板に表面欠陥が発生する。そして、このアルミニウム合金板の表面欠陥は、磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面にも疵として残り、NiPメッキ膜表面の平滑性が低下する。よって、水素濃度は0.15ml/100g以下とする。
〔最大長さが4μmを超えるMg−Si系金属間化合物の個数密度:5個/mm2以下〕
Mg−Si系金属間化合物は、前記したように、ブランクの鏡面加工時に脱落、メッキ前処理において溶解すると共に、Mgのみが溶解しSiが溶け残ることによって、NiPメッキ膜表面にピット、フクレを発生させる原因となる。よって、個数密度は5個/mm2以下とする。好ましくは、3個/mm2以下、より好ましくは、0個/mm2である。
第2に、本発明のアルミニウム合金基板の製造方法は、アルミニウム合金を溶解する第1工程と、溶解されたアルミニウム合金を鋳造して鋳塊を作製する第2工程と、鋳塊を均質化熱処理する第3工程と、均質化熱処理された鋳塊を熱間圧延し、その後、冷間圧延してアルミニウム合金板を作製する第4工程と、ブランクを作製する第5工程と、アルミニウム合金基板を作製する第6工程とを含むものである。以下、各工程について詳細に説明する。
(1)第1工程
化学成分の含有量を所定範囲に限定したアルミニウム合金を溶解する。各成分の含有量を数値限定した理由については、前記と同様である。
(2)第2工程
前記第1工程で作製されたアルミニウム合金の溶湯を半連続鋳造法で鋳造して、鋳塊を作製する。なお、鋳造速度は、鋳塊表面におけるAl−Fe系、Al−Fe−Cr系、Mg−Si系金属間化合物が析出する粗大セル層の厚みを考慮して、5〜30mm/minとする。また、鋳塊表面の粗大セル層を除去するために、鋳塊の面削を行なってもよい。
そして、作製された鋳塊中の水素濃度を0.15ml/100g以下に制御する。水素濃度の制御方法としては、例えば、前記第1工程の溶湯の成分調整、介在物の除去のための保持炉において、アルゴン等の不活性ガスを溶湯中に吹き込む、いわゆる、脱ガス処理が挙げられる。そして、脱ガス処理条件としてのガス吹込量(流量)、気泡サイズ、ガス吹込時間を、前記水素濃度が所定範囲内となるように、適宜調整する。また、好ましい流量は1〜10Nm3/h、吹込時間は1〜5minである。水素濃度を数値限定した理由は、前記と同様である。
(3)第3工程
前記第2工程で作製された鋳塊を、常法にしたがって、処理温度500℃以上で均質化熱処理する。また、昇温速度は15℃/h以上とすることが好ましい。以下に、処理温度および昇温速度を数値限定した理由を述べる。
〔処理温度:500℃以上〕
均質化熱処理の処理温度が500℃未満であると、鋳造中に析出したMg2Si系金属間化合物の固溶が不十分となり、最大長さが4μmを超えるMg2Si系金属間化合物が析出する。よって、処理温度は500℃以上とする。また、処理温度が570℃を超えると、鋳塊表面の一部が溶解するバーニングと呼ばれる現象が生じ、アルミニウム合金板の表面欠陥の原因になりやすいため、570℃以下とすることが好ましい。また、処理時間は2時間以上が好ましく、2時間未満であるとMg2Si系金属間化合物の固溶が不十分となり析出しやすい。
〔昇温速度:15℃/h以上〕
鋳塊は、均質化熱処理することによって、その表面に酸化皮膜が形成される。そして、この酸化皮膜には、高温(均質化熱処理)での鋳塊表面からの外部への水素の放出を防止する効果がある。均質化熱処理の昇温速度が15℃/h未満であると、鋳塊中の水素が鋳塊表面近傍の粒界に移動する速度が遅く、鋳塊表面から水素が放出される前に、鋳塊表面に酸化皮膜が十分成長し、水素の放出が防止され、鋳塊表面近傍に水素が集積、濃化されやすく、この水素の集積、濃化によって、鋳塊表面にフクレが発生しやすい。そして、このようなフクレは、仮に鋳塊中の水素濃度が0.15ml/100g以下であっても発生しやすい。よって、昇温速度が15℃/h以上であれば、酸化皮膜が十分成長する前に、鋳塊表面から外部に水素が放出され、鋳塊表面にフクレが発生しにくいので、昇温速度は15℃/h以上が好ましい。
(4)第4工程
前記第3工程で均質化熱処理された鋳塊(板厚400〜600mm)を、常法にしたがって、板厚2〜5mmに熱間圧延し、その後、必要に応じて300〜400℃で焼鈍し、冷間圧延率30〜75%で冷間圧延して板厚0.8〜2.0mmのアルミニウム合金板を作製する。
(5)第5工程
前記第4工程で作製されたアルミニウム合金板を,打ち抜きプレスにより、例えば、外径20〜96mm,内径3〜24mmの円環状基板に打ち抜く、打ち抜かれた円環状基板を10〜30枚積み重ね,スペーサ―と呼ばれる円筒状の冶具で、両端を挟み、250〜400℃で加圧焼鈍してブランクを作製する。
(6)第6工程
前記第5工程で作製されたブランクの端面を切削加工し、ブランク表面を切削或いは研削加工、又はこの組合せにより鏡面加工してアルミニウム合金基板を作製する。
次に、本発明の特許請求の範囲を満たす実施例の効果について、本発明の特許請求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明する。
始めに、表1に示す組成を有するアルミニウム合金を溶解し、アルゴンガスの吹き込み(流量2Nm3/h)により脱ガス処理を行い、鋳造して板厚500mmの鋳塊を作製した。作製した鋳塊を面削した後、540℃で8時間加熱して均質化熱処理し、板厚が3mmになるように熱間圧延した。なお、鋳塊の水素濃度の調整は気泡サイズ、ガス吹込量によって行った(但し、比較例7は脱ガス処理を行なわなかった)。また、均質化熱処理の昇温速度は10、15、30、50℃/hの4段階に設定した。その後、冷間圧延して、板厚が1.0mmのアルミニウム合金板を作製した。
次に、外径95mm、内径25mmの円環状に打抜いた後、所定枚数を積み付け、340℃で3時間加圧焼鈍し、端面加工を行ない、3.5インチタイプのブランクを作製した。
その後、ブランク表面を砥石によって、片面10μmで両面研削加工して、アルミニウム合金基板(実施例No.1〜No.6、比較例No.7〜No.17)を作製した。
こうして作製したアルミニウム合金基板について、AD−68Fで70℃、5minで脱脂を行った後、AD−101Fで68℃、2minで酸エッチングを行い、30%硝酸でデスマットを行った。その後、AD−301F−3Xで20℃、30secでジンケート処理を行った後、一旦、30%硝酸でZnを溶解させた後、再び20℃、15secでジンケート処理を行った。その後、HDX−7G液を使用して、90℃、2hで無電解NiPメッキ処理を行い、10μm厚さ程度のNiPメッキ膜を形成した後、両面を研磨して磁気ディスク用基板を作製した。なお、前記のAD−68F、AD−101F、AD−301F−3Xはメッキ前処理液、HDX−7G液はメッキ液で、いずれも上村工業製のものを使用した。
前記のようにして得られた鋳塊、アルミニウム合金板、アルミニウム合金基板を対象として、以下の特性を測定した。
〔水素濃度〕
鋳塊の水素濃度は、均質化熱処理前の鋳塊から直径8mm、長さ40mmのサンプルを切り出し、アルコールとアセトンで超音波洗浄を行ったものを、LECO社のRH−402を用いて不活性ガス気流融解熱伝導度法(LIS AO6−1993)により求めた。その結果を表1に示す。また、アルミニウム合金基板の水素濃度は、アルミニウム合金基板から5g程度のサンプルを切り出し、NaOH浸漬後、硝酸で表面の酸化皮膜を除去し、アルコールとアセトンで超音波洗浄を行ったものを、真空加熱抽出容量法(LIS AO6−1993)により求めた。その結果を表1に示す。
〔Al−Fe系(Al−Fe−Cr系を含む)、Mg−Si系金属間化合物の個数密度〕
前記のアルミニウム合金板について、以下の方法で、Al−Fe系(Al−Fe−Cr系を含む)、Mg−Si系金属間化合物の単位面積当たりの個数を測定した。
まず、アルミニウム合金板の表面をダイヤモンドバイトで切削して鏡面とし、この表面を走査型電子顕微鏡(SEM)のCOMPO像で1000倍の倍率で20視野観察した。観察の結果、マトリックスより白く写る部分をAl−Fe系(Al−Fe−Cr系を含む)金属間化合物、黒く写る部分をMg−Si系金属間化合物としてカウントを行った。そして、最大長さが7μmを超えるAl−Fe系(Al−Fe−Cr系を含む)金属間化合物の単位面積当たりの個数(個/mm2)と、最大長さが4μmを超えるMg−Si系金属間化合物の単位面積当たりの個数(個/mm2)を計算した。その結果を表1に示す。なお、比較例11においては、マトリックスより白く写る部分をAl−Cr系金属間化合物としてカウントし、最大長さが7μmを超えるAl−Cr系金属間化合物の単位面積当たりの個数(個/mm2)を計算した。
前記のようにして得られたブランク、磁気ディスク用基板を対象として、以下の評価を行った。
〔NiPメッキ膜表面の平滑性〕
前記の磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面と、その磁気ディスク用基板を300℃で1時間加熱した後のNiPメッキ膜表面をSEMにより観察した。その際、いずれのNiPメッキ膜表面にも5μm以上のピット、5μm以上のフクレまたはメクレ欠陥に起因した疵がないものを「○(良好)」、どちらか一方のNiPメッキ膜表面でピット、フクレまたは疵が生じたものを「×(不良)」とした。また、5μm未満のピット、フクレ、疵が生じたものを「△(やや良好)」とした。その結果を表1に示す。
〔ブランクの平坦度〕
前記のブランクについて、NIDEK社製FT−3で平坦度を測定した。その結果を表1に示す。ブランクの平坦度6μm以上であると、平坦度が劣り、磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面の平滑性が低下する。
Figure 2005344173
表1に示すように、実施例No.1〜No.6は、本発明の特許請求の範囲を満たしているので、最大長さ7μmを超えるAl−Fe系(Al−Fe−Cr系を含む)金属間化合物、最大長さ4μmを超えるMg−Si系金属間化合物の発生がなく、NiPメッキ膜表面の平滑性、ブランクの平坦度のいずれの評価項目も良好であった。
比較例No.7、No.8は、均質化熱処理前の鋳塊の水素濃度が特許請求の範囲の上限値を超えているため、均質化熱処理後の鋳塊表面にフクレが発生した。そして、熱間圧延工程でフクレ箇所の表面が剥がれメクレ欠陥となり、打抜き後のブランク表面にメクレが発生した。そして、このメクレがNiPメッキ膜ポリッシュ後の表面に疵として残り、NiPメッキ膜表面の平滑性が劣るものであった。
比較例No.9は、Feの含有量が特許請求の範囲の上限値を超えているため、7μmを超えるAl−Fe系(Al−Fe−Cr系含む)金属間化合物が多く、NiPメッキ膜表面にピットが発生し、平滑性が劣るものであった。
比較例No.10は、Siの含有量が特許請求の範囲の上限値を超えるため、最大長さが4μmを超えるMg−Si系金属間化合物が多く、NiPメッキ膜表面にフクレが発生し、平滑性が劣るものであった。
比較例No.11は、Crの含有量が特許請求の範囲の上限値を超えるため、最大長さが7μmを超えるAl−Cr系金属間化合物が多く、NiPメッキ膜表面にピットが発生し、平滑性が劣るものであった。
比較例No.12は、Mgの含有量が特許請求の範囲の下限値未満であるため、アルミニウム合金板の強度不足によって、ブランクの平坦度が劣り、NiPメッキ膜表面の平滑性が劣るものであった。
比較例No.13は、Mgの含有量が特許請求の範囲の上限値を超えるため、熱間圧延処理時にアルミニウム合金板に割れが発生し、ブランクを作製することができなかった。
比較例No.14は、CuおよびZnの含有量が特許請求の範囲の下限値未満であるため、NiPメッキ膜表面にノジュールおよび粒間段差が発生し、平滑性が劣るものであった。
比較例No.15は、Cuの含有量が特許請求の範囲の上限値を超えるため、NiPメッキ膜表面にノジュールが発生し、平滑性が劣るものであった。
比較例No.16は、Znの含有量が特許請求の範囲の上限値を超えるため、NiPメッキ膜表面にピットが発生し、平滑性が劣るものであった。
比較例No.17は、均質化熱処理温度が特許請求の範囲の下限値以下であるため、4μmを越えるMg−Si系金属間化合物が多く,NiPメッキ膜表面にフクレが発生し、平滑性が劣るものであった。

Claims (2)

  1. Si:0.005質量%以上0.03質量%以下、Fe:0.005質量%以上0.05質量%以下、Cr:0.02質量%以上0.35質量%以下、Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下を含み、さらに、Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下、Zn:0.01質量%以上0.4質量%未満のうち少なくとも1種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物からなると共に、含有される水素濃度が0.15ml/100g以下、かつ、最大長さが4μmを超えるMg−Si系金属間化合物の個数密度が5個/mm2以下であることを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金基板。
  2. Si:0.005質量%以上0.03質量%以下、Fe:0.005質量%以上0.05質量%以下、Cr:0.02質量%以上0.35質量%以下、Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下を含み、
    さらに、Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下、Zn:0.01質量%以上0.4質量%未満のうち少なくとも1種以上を含み、
    かつ、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金を溶解する第1工程と、
    溶解されたアルミニウム合金を鋳造して鋳塊を作製する第2工程と、
    前記鋳塊を均質化熱処理する第3工程と、
    均質化熱処理された前記鋳塊を熱間圧延し、その後、冷間圧延してアルミニウム合金板を作製する第4工程と、
    前記アルミニウム合金板を円環状に打ち抜き、加圧焼鈍を行ってブランクを作製する第5工程と、
    前記ブランクの表面を鏡面加工してアルミニウム合金基板を作製する第6工程とを含み
    前記第2工程で作製された鋳塊中の水素濃度が、0.15ml/100g以下であると共に、
    前記第3工程の均質化熱処理の処理温度が500℃以上であることを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法。
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