JP2022514081A - 低インダクタンスビアアセンブリを備える多層フィルタ - Google Patents

低インダクタンスビアアセンブリを備える多層フィルタ Download PDF

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Abstract

多層フィルタが、上面と、底面と、上面および底面間のZ方向における厚みとを有する誘電体層とを備えることができる。多層フィルタは、誘電体層の上面に形成された導電層を含むことができる。多層フィルタは、誘電体層に形成され、誘電体層の上面において導電層に接続されたビアアセンブリを備えることができる。ビアアセンブリは、誘電体層の底面まで延びることができる。ビアアセンブリは、Z方向における長さと、Z方向に垂直なX-Y平面における総断面積とを有することができる。ビアアセンブリは、約3.25よりも大きい面積対二乗長さ比を有することができる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に援用される、2018年12月20日の出願日を有する米国仮特許出願第62/782,472号の出願日の利益を主張する。
電気フィルタは、多くの機能を実行し、多岐にわたる電気デバイスにおいて用いられる。例えば、高周波数無線信号通信等の高周波数信号のフィルタリングが近年ますます一般的になっている。無線接続性のためのデータ送信速度の増大に対する需要により、5Gスペクトル周波数を含む高周波数で動作するように構成されたものを含む高周波数コンポーネントに対する需要が増してきた。現行の高周波数フィルタは、通常、導波路またはキャビティの設計を用いる。しかしながら、そのような設計の性能特性は、調整またはカスタマイズするのが困難である。
多層フィルタは、通常、ビア等の垂直構造を含むが、この垂直構造は、寄生インダクタンスを生じさせ、例えば高周波数において、フィルタの性能特性を望ましくない形で変化させる可能性がある。
本開示の1つの実施形態によれば、多層フィルタが、上面と、底面と、上面および底面間のZ方向における厚みとを有する誘電体層を備えることができる。多層フィルタは、誘電体層の上面に形成された導電層を備えることができる。多層フィルタは、誘電体層に形成され、誘電体層の上面において導電層に接続されたビアアセンブリ(via assembly)を備えることができる。ビアアセンブリは、誘電体層の底面まで延びることができる。ビアアセンブリは、Z方向における長さと、Z方向に垂直なX-Y平面における総断面積(total cross-sectional area)とを有することができる。ビアアセンブリは、約3.25よりも大きい面積対二乗長さ比(area-to-squared-length ratio)を有することができる。
本開示の別の実施形態によれば、多層フィルタを形成する方法が、上面と、底面と、上面および底面間のZ方向における厚みとを有する誘電体層を設けることを含むことができる。方法は、誘電体層の上面に導電層を堆積することを含むことができる。方法は、誘電体層にビアアセンブリを形成することを含むことができる。ビアアセンブリは、誘電体層の上面において導電層に接続することができる。ビアアセンブリは、誘電体層の底面まで延びることができる。ビアアセンブリは、Z方向における長さと、Z方向に垂直なX-Y平面における総断面積とを有することができる。ビアアセンブリは、約3.25よりも大きい面積対二乗長さ比を有することができる。
当業者に対する、本開示の十分で実施可能な開示は、その最良の実施態様を含めて、添付の図面を参照しながら本明細書の残りの部分において、より詳細に記載される。
本開示の態様によるバンドパスフィルタの簡単な概略図である。 本開示の態様による別のバンドパスフィルタの簡単な概略図である。 本開示の態様による例示的なバンドパスフィルタの斜視図である。 本開示の態様による例示的なバンドパスフィルタの斜視図である。 図3Aおよび図3Bのフィルタの側面図である。 フィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 フィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 フィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 フィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 フィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 本開示の態様による、ビアが格子状に配列され、長方形の断面形状を有するビアアセンブリの実施形態の平面図である。 本開示の態様による、ビアが格子状に配列され、長方形の断面形状を有するビアアセンブリの実施形態の側面図である。 本開示の態様による、ビアが格子状に配列され、円形の断面形状を有するビアアセンブリの別の実施形態の平面図である。 本開示の態様による、ビアが格子状に配列され、円形の断面形状を有するビアアセンブリの別の実施形態の側面図である。 本開示の態様による、ビアが反復パターンで配列され、円形の断面形状を有するビアアセンブリの別の実施形態の平面図である。 本開示の態様による、ビアが反復パターンで配列され、円形の断面形状を有するビアアセンブリの別の実施形態の側面図である。 本開示の態様による、単一のビアを備えるビアアセンブリの別の実施形態の平面図である。 本開示の態様による、単一のビアを備えるビアアセンブリの別の実施形態の側面図である。 本開示の態様による多層フィルタの別の実施形態の斜視図である。 本開示の態様による多層フィルタの別の実施形態の斜視図である。 図6Aおよび図6Bのフィルタの側面図である。 図8Aおよび図8Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 図8Aおよび図8Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 図8Aおよび図8Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 図8Aおよび図8Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 本開示の態様による多層フィルタの別の実施形態の斜視図である。 図8Aのフィルタの側面図である。 図8Aおよび図8Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 図8Aおよび図8Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 図8Aおよび図8Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 図8Aおよび図8Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 本開示の態様による多層フィルタの別の実施形態の斜視図である。 図10Aのフィルタの側面図である。 図10Aおよび図10Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 図10Aおよび図10Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 図10Aおよび図10Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 図10Aおよび図10Bのフィルタの一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。 本開示の態様による、構築されたフィルタの測定された挿入損失およびリターン損失の値を含む試験データのプロットである。 本開示の態様による、構築されたフィルタの測定された挿入損失およびリターン損失の値を含む試験データのプロットである。 本開示の態様による、構築されたフィルタの測定された挿入損失およびリターン損失の値を含む試験データのプロットである。 本開示の態様による、フィルタのコンピュータ分析からの挿入損失およびリターン損失の値を含むシミュレーションデータのプロットである。 本開示の態様による、フィルタのコンピュータ分析からの挿入損失およびリターン損失の値を含むシミュレーションデータのプロットである。 本開示の態様による、フィルタのコンピュータ分析からの挿入損失およびリターン損失の値を含むシミュレーションデータのプロットである。 本開示の態様による、フィルタを含む試験アセンブリの斜視図である。
本明細書および図面における参照符号の繰り返しの使用は、本開示の同じまたは類似の特徴または要素を表すことが意図される。
本考察は例示的な実施形態の説明にすぎず、本開示のより広い態様を限定することは意図されていないことが当業者には理解されるべきであり、このより広い態様は例示的な構造において具体化される。
概して言えば、本開示は、ビアアセンブリを備える多層フィルタを対象とする。ビアアセンブリは、1つまたは複数のビアを備えることができる。ビアアセンブリは、ビアアセンブリが多層フィルタの性能特性に望ましくない影響を与えないように低インダクタンスを呈するように構成することができる。例えば、多層フィルタは、或る特定の性能特性(例えば、挿入損失および/またはリターン損失特性)をフィルタに提供するように選択された精密なインダクタンス値を呈するように構成することができる、1つまたは複数のインダクタを備えることができる。このため、ビアアセンブリは、好ましくないインダクタンスまたは寄生インダクタンスの最小レベルを呈するように構成することができる。
いくつかの実施形態では、多層フィルタは、高周波数の動作のために構成することができる。いくつかの実施形態では、フィルタは、約6GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約10GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約15GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約20GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約25GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約30GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約35GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約40GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約45GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約50GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約60GHzよりも高い、いくつかの実施形態では約70GHzよりも高い、およびいくつかの実施形態では約80GHzよりも高い特性周波数を有することができる。特性周波数の例は、ローパス周波数、ハイパス周波数、バンドパス周波数の上限、またはバンドパス周波数の下限を含む。
上記で示したように、多層フィルタは、1つまたは複数のインダクタを含むことができる。インダクタは複数の誘電体層のうちの1つの上に形成された導電層を含むことができる。いくつかの実施形態において、インダクタは、第1のロケーションにおいて信号経路と電気的に接続し、第2のロケーションにおいて信号経路またはグラウンドのうちの少なくとも一方と電気的に接続することができる。例えば、インダクタは、信号経路の一部分を形成することができるか、または信号経路とグラウンドとの間に接続することができる。
いくつかの実施形態では、インダクタは、少なくとも1つの角部(corner)を含むことができる。角部は、約20°よりも大きい角度(例えば、90°)を有することができる。インダクタは、1つ~9つ以上の角部を有することができ、いくつかの実施形態では、インダクタは6つ未満の角部を有することができ、いくつかの実施形態では4つ未満の角部を有することができ、いくつかの実施形態では3つ未満の角部を有することができ、いくつかの実施形態では2つ未満の角部を有することができる。いくつかの実施形態では、インダクタは、角部を有していなくてもよい。いくつかの実施形態では、インダクタは、全円または部分円の「ループ」を定義することができる。例えば、インダクタは、半円未満の「ループ」を定義することができる。
いくつかの実施形態では、インダクタは、第1のロケーションと第2のロケーションとの間の有効長を有することができる。有効長は、第1のロケーションと第2のロケーションとの間の導電層に沿った長さとして定義することができる。例えば、有効長は、第1のロケーションと第2のロケーションとの間に接続された(例えば、X-Y平面における)インダクタの様々な直線部分の長さの和に等しくすることができる。インダクタの有効長は、約5mm未満、いくつかの実施形態では約3mm未満、いくつかの実施形態では約2mm未満、いくつかの実施形態では約1mm未満、いくつかの実施形態では約800マイクロメートル(800ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約500マイクロメートル(500ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約300マイクロメートル(300ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約200マイクロメートル(200ミクロン)未満、およびいくつかの実施形態では約100マイクロメートル(100ミクロン)未満とすることができる。
インダクタの導電層は、約1000マイクロメートル(1000ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約500マイクロメートル(500ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約300マイクロメートル(300ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約200マイクロメートル(200ミクロン)未満、およびいくつかの実施形態では約100マイクロメートル(100ミクロン)未満の幅を有することができる。
いくつかの実施形態では、インダクタの導電層の長さ対幅の比は、約0.5~約60、いくつかの実施形態では約0.8~約50、およびいくつかの実施形態では約1~約30の範囲をとることができる。
多層フィルタは1つまたは複数の誘電材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の誘電材料は低い誘電率を有することができる。誘電率は、約100未満、いくつかの実施形態では約75未満、いくつかの実施形態では約50未満、いくつかの実施形態では約25未満、いくつかの実施形態では約15未満、およびいくつかの実施形態では約5未満とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、誘電率は、約1.5~100、いくつかの実施形態では約1.5~約75、およびいくつかの実施形態では約2~約8の範囲をとることができる。誘電率は、25℃の動作温度および1MHzの周波数においてIPC TM-650 2.5.5.3に従って決定することができる。誘電正接は、約0.001~約0.04、いくつかの実施形態では約0.0015~約0.0025の範囲をとることができる。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の誘電材料は、有機誘電材料を含むことができる。例示的な有機誘電体は、PolycladのLD621およびPark/Nelco CorporationのN6000シリーズ等のポリフェニルエーテル(PPE)をベースとする材料、Rogers CorporationまたはW.L.Gore&Associates,Inc.の液晶ポリマー(LCP)等のLCP、Rogers Corporationの400シリーズ等の炭化水素複合体、ならびにPark/Nelco Corp.のN4000シリーズ等のエポキシ系積層体を含む。例えば、例は、エポキシ系N4000-13、LCPに積層された臭素を用いない材料、高K材料を有する有機層、未充填高K有機層、Rogers4350、Rogers4003材料、ならびに、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンスルフィド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、およびグラフト樹脂等の他の熱可塑性材料、または類似の低誘電率で低損失の有機材料を含む。
いくつかの実施形態では、誘電材料は、セラミック充填エポキシとすることができる。例えば、誘電材料は、ポリマー(例えば、エポキシ)等の有機化合物を含むことができ、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、酸化亜鉛、低火度ガラス付きのアルミナ、または他の適当なセラミックもしくはガラス接着材料等のセラミック誘電材料の粒子を含有することができる。
しかしながら、N6000、エポキシ系N4000-13、LCPに積層された臭素を用いない材料、高K材料を有する有機層、未充填高K有機層、(Rogers Corporationの)Rogers4350、Rogers4003材料、ならびに、炭化水素、テフロン、FR4、エポキシ、ポリアミド、ポリイミド、およびアクリレート、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンスルフィド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、BT樹脂化合物(例えば、Speedboard C)、熱硬化性樹脂(例えば、Hitachi MCL-LX-67F)、およびグラフト樹脂等の他の熱可撓性材料、または類似の低誘電率で低損失の有機材料を含む他の材料が利用されてもよい。
加えて、限定ではないが、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、酸化亜鉛、低火度ガラス付きのアルミナ等の、セラミック、半導体もしくは絶縁材料、または他の適切なセラミックまたはガラス接着材料を含む非有機誘電材料を用いることができる。代替的に、誘電材料は、回路基板材料して一般的なエポキシ(セラミック混合有りまたはなし、グラスファイバー有りまたはなし)等の有機化合物、または誘電体として普及している他のプラスチック等の有機化合物であってもよい。これらの場合、導体は、パターンを提供するように化学的にエッチングされた銅箔とすることができる。また更なる実施形態において、誘電材料は、NPO(COG)、X7R、X5R X7S、Z5U、Y5Vおよびチタン酸ストロンチウムのうちの1つ等の比較的高誘電率(K)を有する材料を含むことができる。そのような例において、誘電材料は、100を超える、例えば、約100~約4000の範囲内の、いくつかの実施形態では、約1000~約3000の範囲内の誘電率を有することができる。
多層フィルタは、入力および出力を有する信号経路を備えることができる。信号経路は、誘電体層のうちの1つまたは複数の上に形成された1つまたは複数の導電層を備えることができる。導電層は、多岐にわたる導電性材料を含むことができる。例えば、導電層は、銅、ニッケル、金、銀、または他の金属もしくは合金を含むことができる。
導電層は、多岐にわたる適切な技法を用いて形成することができる。サブトラクティブ、セミアディティブ、またはフルアディティブプロセスを、導電性材料のパネルまたはパターン電気めっきと共に用い、その後プリントおよびエッチングステップを行って、パターニングされた導電層を定義することができる。フォトリソグラフィ、めっき(例えば、電解めっき)、スパッタリング、真空蒸着、プリント、または他の技法を用いて、導電層を形成することができる。例えば、導電性材料の薄い層(例えば、箔)を、誘電体層の表面に接着(例えば、積層)することができる。導電性材料の薄い層を、マスクおよびフォトリソグラフィを用いて選択的にエッチングして、誘電材料の表面上の導電性材料の所望のパターンを生成することができる。
多層フィルタは、誘電体層のうちの1つまたは複数に形成された1つまたは複数のビアを含むことができる。例えば、ビアは、1つの誘電体層上の導電層(例えば、コンデンサまたはインダクタを形成する)を、別の導電層上の導電層(例えば、信号経路またはグラウンドプレーン)と電気的に接続することができる。ビアは、銅、ニッケル、金、銀、または他の金属もしくは合金等の多岐にわたる導電性材料を含むことができる。ビアは、貫通孔をドリル加工(例えば、機械的ドリル加工、レーザードリル加工)し、例えば、無電気めっきまたは銅シードを用いて貫通孔に導電性材料をめっきすることによって形成することができる。
フィルタは、小容量性エリア(例えば、電極間の重複エリア)を有する1つまたは複数のコンデンサを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、コンデンサの容量性エリアは、約0.05平方ミリメートル(mm)未満、いくつかの実施形態では約0.04mm未満、いくつかの実施形態では約0.03mm未満、いくつかの実施形態では約0.02mm未満、およびいくつかの実施形態では約0.015mm未満とすることができる。
フィルタは、フィルタのパスバンド周波数範囲内の周波数について、低挿入損失等の優れた性能特性を呈することができる。例えば、パスバンド周波数範囲内の周波数についての平均挿入損失は、-15dBよりも大きく、いくつかの実施形態では-10dBよりも大きく、いくつかの実施形態では-5dBよりも大きく、いくつかの実施形態では-2.5dB以上よりも大きくすることができる。
加えて、フィルタは、パスバンド周波数範囲外の優れた周波数拒絶を呈することができる。いくつかの実施形態では、パスバンド周波数範囲外の周波数についての挿入損失は、約-15dB未満、いくつかの実施形態では約-25dB未満、いくつかの実施形態では約-35dB未満、およびいくつかの実施形態では約-40dB未満とすることができる。
加えて、フィルタは、パスバンド周波数範囲からパスバンド外の周波数への急なロールオフを呈することができる。例えば、パスバンド周波数範囲のすぐ外側の周波数について、挿入損失は、約0.1dB/MHz、いくつかの実施形態では、約0.2dB/MHzよりも高い、いくつかの実施形態では約0.3dB/MHzも高い、およびいくつかの実施形態では約0.4dB/MHzよりも高い比率で減少することができる。
フィルタは、広範にわたる温度にわたって一定した性能特性(例えば、挿入損失、リターン損失等)を呈することもできる。いくつかの実施形態では、フィルタの挿入損失は、大きな温度範囲にわたって5dB以下未満で変動することができる。例えば、フィルタは、約25℃で、第1の周波数において第1の挿入損失を呈することができる。フィルタは、第2の温度で、概ね第1の周波数において第2の挿入損失を呈することができる。第1の温度と第2の温度との間の温度差は、約70℃以上、いくつかの実施形態では約60℃以上、いくつかの実施形態では約50℃以上、いくつかの実施形態では約30℃以上、およびいくつかの実施形態では約20℃以上とすることができる。例として、第1の温度は25℃とすることができ、第2の温度は85℃とすることができる。別の例として、第1の温度は25℃とすることができ、第2の温度は-55℃とすることができる。第2の挿入損失と第1の挿入損失との差は、約5dB以下、いくつかの実施形態では約2dB以下、いくつかの実施形態では約1dB以下、いくつかの実施形態では、約0.75dB以下、いくつかの実施形態では約0.5dB以下、およびいくつかの実施形態では、約0.2dB以下とすることができる。
フィルタは、約0.5mm~約30mm、いくつかの実施形態では、約1mm~約15mm、およびいくつかの実施形態では約2mm~約8mmの範囲をとる全体長さを有することができる。
フィルタは、約0.2mm~約20mm、いくつかの実施形態では約0.5mm~約15mm、いくつかの実施形態では約1mm~約10mm、およびいくつかの実施形態では約2mm~約8mmの範囲をとる全体幅を有することができる。
フィルタは、低プロファイルまたは薄型にすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、フィルタは、約100マイクロメートル(100ミクロン)~約2mm、いくつかの実施形態では約150マイクロメートル(150ミクロン)~約1mm、およびいくつかの実施形態では約200マイクロメートル(200ミクロン)~約300マイクロメートル(300ミクロン)の範囲をとる全体厚みを有することができる。
用いられる特定の構成にかかわらず、本発明者らは、1つまたは複数のビアの寸法および配列に対する選択的制御を通じて、多層フィルタにおいて低インダクタンスを提供するビアアセンブリを達成することができることを発見した。ビアアセンブリは、多層フィルタが、より望ましい性能特性(例えば、より高周波数の性能)を達成することを可能にし、かつ/または多層フィルタの性能特性に対するより多くのカスタマイズもしくは制御を可能にすることができる。
ビアアセンブリは、少なくとも1つのビアを備えることができ、そうでなければフィルタの性能特性に望ましくない形で影響を与えることになる好ましくないインダクタンス(例えば、寄生インダクタンス)を高レベルで呈することなく、多層フィルタ内で形成される導電層(例えば、インダクタ、コンデンサおよび/または信号経路の一部分)間の垂直方向の電気的接続を提供することができる。例えば、多層フィルタは、上面および底面を有する誘電体層を含むことができる。誘電体層は、上面および底面間のZ方向における厚みと、上面に形成された導電層とを有することができる。誘電体層にビアアセンブリを形成し、誘電体層の上面において導電層に接続することができる。ビアアセンブリは、誘電体層の底面まで延びることができる。ビアアセンブリは、誘電体層の底面において別の導電層(例えば、グラウンドプレーン、インダクタ、コンデンサ、および/または信号経路の一部分)と接続することができる。
ビアアセンブリは、Z方向における長さと、Z方向に垂直なX-Y平面における総断面積とを有することができる。面積対二乗長さ比は、ビアアセンブリの長さの二乗に対するビアアセンブリの総断面積の比として定義することができる。
ビアアセンブリの面積対二乗長さ比は、約3.25よりも大きく、いくつかの実施形態では約3.5よりも大きく、いくつかの実施形態では約4よりも大きく、いくつかの実施形態では約5よりも大きく、いくつかの実施形態では約7よりも大きく、いくつかの実施形態では約10よりも大きく、いくつかの実施形態では約15よりも大きく、いくつかの実施形態では約20よりも大きく、いくつかの実施形態では約40よりも大きく、いくつかの実施形態では約60よりも大きく、およびいくつかの実施形態では約100よりも大きくすることができる。
ビアアセンブリを用いて、インダクタまたはコンデンサ電極を、グラウンドプレーン、またはフィルタの入力および出力間に形成された信号経路の別の部分と接続することができる。例えば、いくつかの実施形態では、多層フィルタはグラウンドプレーンを含むことができ、ビアアセンブリは、誘電体層の底面においてグラウンドプレーンと接続することができる。導電層は、インダクタ、またはコンデンサの電極を形成するかまたは含むことができる。
ビアアセンブリは、複数のビアを含むことができる。総断面積は、X-Y平面における複数のビアのそれぞれの断面積の和を含むかまたはこれに等しいものとして定義することができる。例えば、いくつかの実施形態では、複数のビアを、格子等の反復パターンで配列することができる。いくつかの実施形態では、格子は、m×nの格子とするか、またはこれを含むことができる。整数mおよびnは、各々、2以上とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、1×3の格子、2×3の格子、3×3の格子、2×4の格子、4×4の格子、またはより大きな格子状に配列することができる。いくつかの実施形態では、mおよび/またはnは、1~約100以上、いくつかの実施形態では1~約50、いくつかの実施形態では1~約25、いくつかの実施形態では1~約20、いくつかの実施形態では1~約15、いくつかの実施形態では1~約10、いくつかの実施形態では1~約5、およびいくつかの実施形態では1~約3の範囲をとることができる。
いくつかの実施形態では、複数のビアは、X方向またはY方向のうちの少なくとも一方(またはX方向およびY方向の各々)において概ね均等に離間させることができる。X方向およびY方向は、X-Y平面に位置することができ、X方向は、Y方向に対し垂直にすることができる。
複数のビアは、概ね等しいそれぞれの断面積を有することができる。しかしながら、他の実施形態において、複数のビアのうちの少なくとも1つは、複数のビアのうちの少なくとの別のものよりも大きい断面積を有することができる。
複数のビアは、約200マイクロメートル(200ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約150マイクロメートル(150ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約120マイクロメートル(120ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約100マイクロメートル(100ミクロン)未満、いくつかの実施形態では、約80マイクロメートル(80ミクロン)未満、およびいくつかの実施形態では約60マイクロメートル(60ミクロン)未満、例えば約50マイクロメートル(50ミクロン)以下の間隔距離だけ離間させることができる。
幅対間隔比(width-to-spacing ratio)は、ビアのうちの少なくとも2つの間の間隔距離(例えば、最短間隔距離)に対する、ビアのうちの少なくとも1つのX-Y平面における幅の比として定義することができる。代替的に、幅対間隔比は、X-Y平面におけるビア間の平均間隔距離に対するX-Y平面におけるビアのそれぞれの幅の平均の比として定義されてもよい。幅対間隔比は、約1よりも大きく、いくつかの実施形態では約1.25よりも大きく、いくつかの実施形態では約1.5よりも大きく、いくつかの実施形態では約1.75よりも大きく、いくつかの実施形態では約2よりも大きく、いくつかの実施形態では約2.5よりも大きく、いくつかの実施形態では約3よりも大きく、いくつかの実施形態では約4よりも大きく、およびいくつかの実施形態では約5よりも大きくすることができる。
いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、少なくとも1つの充填ビアを備えることができる。そのような充填ビアは、導電材料の固体の垂直柱を含むことができる。いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、少なくとも1つの未充填ビアを含むことができる。そのような未充填ビアは、誘電体層内に形成された孔の内面に形成された導電材料の層を含むことができる。未充填ビアが導電材料で完全に充填されないように、未充填ビアの少なくとも一部分において中空の空間またはキャビティを定義することができる。いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、充填ビアのみ、未充填ビアのみ、または充填ビアおよび未充填ビアの混合物を含むことができる。
いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、単一のビアを含むかまたは単一のビアからなることができる。ビアアセンブリの総断面積は、単一のビアの断面積と等しくすることができる。理論にとらわれることなく、単一のビアは、より小さなフットプリントにおいてより大きな総断面積を提供することができる。結果として、単一のビアは、より大きな電流および/または電力処理能力を提供することができる。しかしながら、複数のビアが、単一のビアよりも大きな表面積を提供してもよい。交流の場合、「表皮効果(skin affect)」に従って、電流の大部分が導体(例えばビア)の表面の付近を進行する。結果として、導体の導電性は、表面積の増大と共に増大することができる。このため、複数のビアは、単一のビアよりも高い導電性(例えば、より低い抵抗)のビアアセンブリをもたらすことができる。
いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、比較的短い長さも有しながら、大きな表面積を提供することができる。この組み合わせは、インダクタンスの低減および導電性の増大をもたらすことができる。例えば、いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、Z方向におけるビアアセンブリの長さの二乗に対する、ビアアセンブリの総表面積の比として定義された表面積対二乗長さ比(surface-area-to-squared-length ratio)を有することができる。表面積対二乗長さ比は、約6.5よりも大きく、いくつかの実施形態では約7よりも大きく、いくつかの実施形態では約8よりも大きく、いくつかの実施形態では約9よりも大きく、いくつかの実施形態では約10よりも大きく、いくつかの実施形態では約15よりも大きく、いくつかの実施形態では約20よりも大きく、いくつかの実施形態では約30よりも大きく、いくつかの実施形態では約40よりも大きく、いくつかの実施形態では約50よりも大きく、およびいくつかの実施形態では約60よりも大きくすることができる。
ビアアセンブリは、多岐にわたる適切な断面形状を有するビアを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、円形の断面形状を有する少なくとも1つのビアを含むことができる。いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、長方形の断面形状を有する少なくとも1つのビアを含むことができる。ビアアセンブリは、円形の断面形状を有するビアのみ、長方形の断面形状を有するビアのみ、またはその混合物を含むことができる。更なる例示的な形状は、楕円、三角形、および任意の適切な多角形形状を含む。
誘電体層のうちの少なくともいくつかは、約180マイクロメートル(180ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約120マイクロメートル(120ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約100マイクロメートル(100ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約80マイクロメートル(80ミクロン)未満、いくつかの実施形態では60マイクロメートル(60ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約50マイクロメートル(50ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約40マイクロメートル(40ミクロン)、いくつかの実施形態では約30マイクロメートル(30ミクロン)未満、およびいくつかの実施形態では約20マイクロメートル(20ミクロン)未満の厚みを有することができる。
多層フィルタは、上面および底面を有する更なる誘電体層と、上面に形成された中間導電層とを備えることができる。誘電体層は、更なる誘電体層の上面に配置することができる。ビアアセンブリは、更なる誘電体層に形成され、中間導電層と接続された少なくとも1つのビアを含むことができる。いくつかの実施形態では、Z方向におけるビアアセンブリの長さは、更なる誘電体層に形成されたビアの長さを含むことができる。
ビアアセンブリは、約500マイクロメートル(500ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約300マイクロメートル(300ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約200未満、いくつかの実施形態では約150マイクロメートル(150ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約120マイクロメートル(120ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約100マイクロメートル(100ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約80マイクロメートル(80ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約60マイクロメートル(60ミクロン)未満、いくつかの実施形態では約40マイクロメートル(40ミクロン)未満、例えば約20マイクロメートル(20ミクロン)の長さを有することができる。
ビアは、多岐にわたる適切な幅を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ビアの幅は、約20マイクロメートル(20ミクロン)~約200マイクロメートル(200ミクロン)、いくつかの実施形態では約40マイクロメートル(40ミクロン)~約180マイクロメートル(180ミクロン)、いくつかの実施形態では約60マイクロメートル(60ミクロン)~約140マイクロメートル(40ミクロン)、およびいくつかの実施形態では約80マイクロメートル(80ミクロン)~約120マイクロメートル(120ミクロン)の範囲をとることができる。
I.多層フィルタ
図1は、本開示の態様による多層フィルタ100の簡単な概略図である。フィルタ100は、1つまたは複数のインダクタ102、104、106と、1つまたは複数のコンデンサ108、110、112とを備えることができる。入力電圧(図1においてVによって表される)を、フィルタ100に入力することができ、出力電圧(図1においてVによって表される)をフィルタ100によって出力することができる。バンドパスフィルタ100は、パスバンド周波数範囲内の周波数が実質的に影響を受けずにフィルタ100を透過することを可能にしながら、低周波数および高周波数を大幅に低減することができる。上記で説明した簡単なフィルタ100は、バンドパスフィルタの簡単な例にすぎず、本開示の態様を、より複雑なバンドパスフィルタに適用することができることを理解されたい。加えて、本開示の態様は、例えば、ローパスフィルタまたはハイパスフィルタを含む他のタイプのフィルタに適用されてもよい。
図2は、本開示の態様によるバンドパスフィルタ200の例示的な実施形態の概略図である。フィルタ200の入力202と出力204との間に信号経路201を定義することができる。フィルタ200の入力202とグラウンド206との間で入力電圧(図1においてVによって表される)をフィルタ200に入力することができる。出力204とグラウンド206との間で出力電圧(図1においてVによって表される)をフィルタ200によって出力することができる。
フィルタ200は、互いに並列に電気的に接続された第1のインダクタ208および第1のコンデンサ210を備えることができる。第1のインダクタ208および第1のコンデンサ210は、信号経路201とグラウンド206との間に電気的に接続することができる。フィルタ200は、互いに並列に電気的に接続された第2のインダクタ212および第2のコンデンサ214を備えることができる。第2のインダクタ212および第2のコンデンサ214は、信号経路201と直列に接続することができる(例えば、信号経路201の一部分を形成することができる)。フィルタ200は、互いに並列に電気的に接続された第3のインダクタ210および第3のコンデンサ214を備えることができる。第3のインダクタ210および第3のコンデンサ214は、信号経路201とグラウンド206との間に電気的に接続することができる。第3のインダクタ210および第3のコンデンサ214は、信号経路201と直列に接続することができる(例えば、信号経路201の一部分を形成することができる)。フィルタ200は、互いに並列に電気的に接続された第4のインダクタ220および第4のコンデンサ222を備えることができる。第4のインダクタ220および第4のコンデンサ222は、信号経路201とグラウンド206との間に電気的に接続することができる。
インダクタ208、212、216、220のインダクタンス値、およびコンデンサ210、214、218、222の容量値を選択して、バンドパスフィルタ200の所望のバンドパス周波数範囲を生成することができる。バンドパスフィルタ200は、パスバンド周波数範囲内の周波数が実質的に影響を受けずにフィルタ200を透過することを可能にしながら、パスバンド周波数範囲外の周波数を大幅に低減することができる。
図3Aおよび図3Bは、本開示の態様による例示的なバンドパスフィルタ300の斜視図である。図3Cは、図3Aおよび図3Bのフィルタ300の側面図である。図3A~図3Cを参照すると、バンドパスフィルタ300は、複数の誘電体層(明確にするために透明)を備えることができる。図3Cを参照すると、第1の誘電体層304、第2の誘電体層306、および第3の誘電体層308を積層して、一体構造を形成することができる。フィルタ300は、プリント回路基板等の実装表面302に実装することができる。導電層303、305、307、309は、誘電体層304、306、308上に形成することができる。導電層303は、第1の誘電体層304の底面に形成することができる。導電層305、307は、第2の誘電体層306のそれぞれ上面および底面に形成することができる。グラウンドは、フィルタ300の底面(導電層303の底面)に沿って露出および/または終端するグラウンドプレーン312を含むことができる。実装表面は、グラウンドプレーン312と接続するための1つまたは複数の端子310を含むことができる。
図4A~図4Eは、フィルタ300の一連の連続平面図であり、各図において更なる層が示される。より詳細には、図4Aは、第1の誘電体層302、グラウンド電極310、および第1の導電層303を示す。図4Bは、第1の誘電体層302上に形成されたグラウンドプレーン312を示す。図4Cは、第2の誘電体層304の上に形成された導電層305を更に示す。図4Dは、第3の誘電体層306上に形成された導電層307を更に示す。図4Eは、第4の層308上に形成された導電層309を示す。誘電体層302、304、306、308は、様々なパターニングされた導電層303、305、307、309の相対的再配置を示すために透明である。
バンドパスフィルタ300は、入力318および出力320を有する信号経路316を備えることができる。信号経路316は、入力318および出力320を電気的に接続することができる。より詳細には、信号経路316は、複数の誘電体層、ならびに/または複数の誘電体層304、306、308内およびこれらの誘電体層上に形成され、入力318と出力320との間に電気的に接続されたビアを備えることができる。信号経路316は、入力318を、第1の層304と第2の層306との間に配設された中間導電層324と電気的に接続する1つまたは複数のビア322を備えることができる。信号経路316は、中間層324を第2の誘電体層306上に形成された導電層328と電気的に接続する1つまたは複数のビア326を備えることができる。
第2の層360の上面に形成された信号経路316の一部分336と、誘電材料の第2の層306の下面に形成された導電層330との間に第1のコンデンサを形成することができる。フィルタ300の第1のコンデンサは、図2の回路図200の第1のコンデンサ210と対応することができる。導電層330(例えばコンデンサ電極)は、信号経路316の一部分336と容量結合することができる。導電層330は、Z方向において信号経路316の一部分336から離間させることができる。導電層330は、1つまたは複数のビア334を含むことができる第2のビアアセンブリ332によってグラウンドプレーン312と電気的に接続することができる。第2のビアアセンブリ332のビア334は、3×3の格子状に配列することができる。
第1のコンデンサは、第1のコンデンサの電極の相対的ずれに対し影響を受けにくくすることができる。これは「自己整合」として説明することができる。図4Dに最も良好に見られるように、信号経路316の一部分336は、通常、第1のコンデンサの導電層330よりも(例えば、X方向およびY方向において)寸法を小さくすることができる。加えて、信号経路316の一部分336は、X-Y平面において、信号経路316の他の要素および他の部分との接続を定義することができる。そのような接続は、X方向またはY方向における僅かなずれにより、第1のコンデンサの容量性エリアが変化しないようにサイズ設定することができる。より詳細には、導電層330と信号経路316の一部分336との間の(例えば、X-Y平面における)有効重複エリアのサイズは、第2および第3の層304、306のX方向またはY方向における僅かなずれの影響を受けにくくすることができる。
例えば、信号経路316の一部分336は、一部分336の反対側のコネクタ部分338の(例えばY方向における)幅と等しい(例えばY方向における)幅を有する(例えばX方向に延びる)タブ337を含むことができる。同様に、等しい幅を有することができる接続部340が、(例えばY方向における)一部分336の反対側から延びることができる。結果として、Y方向における相対的ずれにより、導電層330と信号経路316の一部分336との間の重複エリアを変化させないことができる。
フィルタ300は、信号経路316およびグラウンドプレーン312と電気的に接続された第1のインダクタ342を含むことができる。フィルタ300の第1のインダクタ342は、図2の回路図200の第1のインダクタ208と対応することができる。第1のインダクタ342は、コネクタ部分338によって、第1のコンデンサを形成する信号経路316の一部分336と接続することができる。第1のインダクタ342は、1つまたは複数のビア344(図3Bに最も良好に見られる)を含むことができる第3のビアアセンブリ343によってグラウンドプレーン312と電気的に接続することができる。第3のビアアセンブリ343のビア344は、2×1の格子状に配列することができる。
フィルタ300の信号経路316は、図2の回路図200の第2のインダクタ212と対応することができる第2のインダクタ346を含むことができる。第2のインダクタ346は、第4の層308(図3Cに最も良好に見られる)上に形成することができる。第2のインダクタ346は、第1のロケーション349および第2のロケーション351の各々において、信号経路316と電気的に接続することができる。換言すれば、第2のインダクタ346は、入力318と出力320との間で信号経路316の一部分を形成することができる。
1つまたは複数のビア348は、第1のロケーション349において第2のインダクタ346を第2の層306(図3B、図4Dおよび図4Eに最も良好に見られる)の信号経路316の一部分354と接続することができる。1つまたは複数のビア348が、第2のロケーション351において第1の誘導性素子346を第2の層306の上面の信号経路316の一部分369の各々、および第2の層306の底面の導電層352(以下で説明する、信号経路316の一部分354と共に第2のコンデンサを形成する)と接続することができる。図3Aおよび図4Eにおいて最も良好に見られるように、インダクタ346は4つの角部を有することができる。したがって、第1のインダクタ346は、半円を超える「ループ」を形成することができる。
第2のコンデンサは、導電層352(例えばコンデンサ電極)と、信号経路316の一部分354との間に形成することができる。第2のコンデンサは、図2の回路図200の第2のコンデンサ214と対応することができる。第2のコンデンサは、自己整合コンデンサとすることができる。図4Dに最も良好に示されるように、信号経路316の一部分354は、導電層352と信号経路316の一部分との間の容量性エリア(例えばX-Y平面における重複エリア)のサイズが、第2の層304と第3の層406との間の僅かなずれに対し影響を受けにくくなるように成形することができる。
フィルタ300の第3のインダクタ356は、図2の回路図200の第3のインダクタ216と対応することができる。第3のインダクタ356は、第1のロケーション357における1つまたは複数のビア360によって、第2のインダクタ346と接続された信号経路316の一部分369と接続することができる。第3のインダクタ356は、第2のロケーション359における1つまたは複数のビア360によって、出力320と接続された信号経路316の一部分361と接続することができる。信号経路316の一部分361は、1つまたは複数の中間層368と接続された1つまたは複数のビア366を含むことができる第4のビアアセンブリ365によって、出力320と電気的に接続することができる。換言すれば、第3のインダクタ356は、第2のインダクタ346と出力320との間の信号経路316の一部分を形成することができる。第4のビアアセンブリ365のビア366は2×1の格子状に配列することができる。
第3のインダクタ356は、線幅増加部分(line width addition)364を含むことができる。線幅増加部分364は、第3のインダクタ356を形成する導電材料の一部分を含むことができる。線幅増加部分364は、第3のインダクタ356が、線幅増加部分364において、第3のインダクタ356の他の部分よりも大きい幅を有するように、第3のインダクタの少なくとも一部分にわたって延びることができる。
第3のコンデンサは、第3のインダクタ356と並列に形成することができる。第3のコンデンサは、図2の回路図200の第3のコンデンサ214と対応することができる。フィルタ300の第3のコンデンサは、信号経路316の一部分369(図4Dに最も良好に示される)と容量結合された導電層367(例えばコンデンサ電極)を含むことができる。第3のコンデンサは、容量性エリアのサイズが第2の誘電体層304および第3の誘電体層306間の相対的ずれの影響を受けにくくなるように自己整合コンデンサとすることができる。
第4のインダクタ370は、ビア374によって、第1のロケーション371において信号経路316と、第2のロケーション373においてグラウンドプレーン312と電気的に接続することができる。ビア374は、中間層376によって接続することができる。フィルタ300の第4のインダクタ370は、図2の回路図200の第4のインダクタ220と対応することができる。フィルタ300の第4のインダクタ370は、出力320と電気的に接続された信号経路316の一部分361において、信号経路316と接続することができる。第4のインダクタ370は、3つの角部372を有することができ、概ね四分円のループを形成することができる。
第4のコンデンサは、出力320と接続された信号経路316の一部分361と容量結合された導電層380(例えばコンデンサ電極)を含むことができる。第4のコンデンサの導電層380は、1つまたは複数のビア382を含むことができる第6のビアアセンブリ381によってグラウンドプレーン312と電気的に接続することができる。第6のビアアセンブリ381のビア382は、3×2の格子状に配列することができる。第4のコンデンサは、図2の回路図200の第4のコンデンサ222と対応することができる。第4のコンデンサは、例えば、図1コンデンサを参照して上記で説明したように、自己整合することができる。
II.ビアアセンブリ
図5Aは、本開示の態様によるビアアセンブリ500の1つの実施形態の平面図である。ビアアセンブリ500は、図3~図4Eを参照して上記で説明した第2のビアアセンブリ332と対応することができる。ビアアセンブリ500は、複数のビア502を含むことができる。図5Bは、図5Aのビアアセンブリ500の側面図である。ビア502は、コンデンサ電極を形成する導電層503と、グラウンドプレーン501との間に接続することができる。導電層503は、図3A~図4Eを参照して上記で説明した導電層330と対応することができる。
ビア502は、X-Y平面におけるそれぞれの断面積(図5Aにおいてクロスハッチングによって表される)を有することができる。ビアアセンブリ500は、複数のビア502のそれぞれの断面積の和を含む(例えばこれと等しいものとして定義する)ことができる、X-Y平面における総断面積を有することができる。
図5Bを参照すると、ビアアセンブリ500は、Z方向における長さ504を有することができる。面積対二乗長さ比は、以下のように定義することができる。
A/L
ここで、LはZ方向におけるビアアセンブリの長さ504を表し、AはX-Y平面におけるビアアセンブリ504のそれぞれの総断面積(図5Aにおいてクロスハッチングによって表される)を表す。面積対二乗長さ比は約3.25よりも大きくすることができる。
いくつかの実施形態では、ビア502は、反復パターンを含む格子状に配列することができる。例えば、ビア502は、m×nの格子状に配列することができる。この例において、mおよびnは各々3に等しい。ビア502は、断面形状において長方形(例えば正方形)とすることができる。ビア502は、X方向における概ね等しい幅505および/またはY方向における等しい幅506を有することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、X方向における幅505は、Y方向における幅506と異なっていてもよい。更に、いくつかの実施形態では、ビア502は、X方向およびY方向において多岐にわたる幅505、506を有することができる。
いくつかの実施形態では、ビア502は、X方向および/またはY方向において概ね均等に離間することができる。例えば、X方向においてX間隔距離508を定義することができる。ビア502の各対間でY方向においてY間隔距離510を定義することができる。いくつかの実施形態では、X間隔距離508は、互いに等しくすることができる。いくつかの実施形態では、Y間隔距離508は互いに等しくすることができる。いくつかの実施形態では、X間隔距離508の各々は、Y間隔距離510の各々に等しくすることができる。
X方向における幅505とX間隔距離508との間、および/またはY方向における幅506とY間隔510との間に幅対間隔比を定義することができる。上記で示したように、いくつかの実施形態では、幅505、506は、互いに概ね等しくすることができ、間隔距離508、510は、互いに概ね等しくすることができる。代替的に、幅対間隔比は、X-Y平面におけるビア502間の平均間隔距離に対するX-Y平面におけるビア502のそれぞれの幅の平均の比として定義することができる。幅対間隔比は、約1よりも大きくすることができる。
図5Cは、本開示の態様によるビアアセンブリ512の別の実施形態の上面図である。図5Dは、図5Cのビアアセンブリ512の側面図である。ビアアセンブリ512は、複数のビア514を含むことができる。図5Cに示すように、ビア514は、円筒形の断面積を有することができる。それぞれX方向およびY方向において、ビア514間の最も狭い間隔においてXおよびY間隔距離516、518を定義することができる。
図5Eは、本開示の態様によるビアアセンブリ520の別の実施形態の平面図である。図5Dは、図5Eのビアアセンブリ520の側面図である。ビアアセンブリ520は、複数のビア522を含むことができる。図5Eに示すように、ビア522は、円筒形の断面積を有することができる。それぞれX方向およびY方向において、ビア522間の最も狭い間隔においてXおよびY間隔距離528、530を定義することができる。
図5Eに示すように、ビア522は反復パターンで配列することができる。しかしながら、ビア522は、XおよびY方向に対して行および列で位置合わせされなくてもよい。むしろ、ビア522は、均一なパッキングパターンを含む任意の適切な反復パターンで配列されてもよい。適切なパターンの例は、三角形、細長い三角形、六角形、四角形、変形四角形(snub square)等を含む。
加えて、そのような実施形態において、間隔距離532は、必ずしもX方向またはY方向のみになくてもよいX-Y平面内の任意の方向におけるビア522間の(例えば反復パターン内の任意の点における)最短距離として定義することができる。
図5Gは、本開示の態様によるビアアセンブリ540の別の実施形態の平面図である。図5Hは、図5Gのビアアセンブリの側面図である。ビアアセンブリ540は、単一のビア542を含むことができるかまたは単一のビア542からなることができる。単一のビア542は、導電層542をグラウンドプレーン541と接続することができる。ビアアセンブリ540の総断面積は、X-Y平面における単一のビア542の断面積(図5Gにおいてクロスハッチングによって示される)によって定義することができる。ビアアセンブリ540は、X方向における幅545と、Y方向における幅546とを有することができる。ビアアセンブリは、Z方向における長さ547を有することができる。単一のビアは、円形を含む任意の適切な断面形状を有することができることを理解されたい。
理論にとらわれることなく、単一のビア542を含むビアアセンブリ540は、図5A~図5Fを参照して上記で説明したビアアセンブリ500、520よりも小さなフットプリントにおいて、より大きな総断面積を提供することができる。結果として、単一のビアアセンブリ540は、より大きなピーク電流および/または電力処理能力を提供することができる。しかしながら、複数のビア502、522を含むビアアセンブリ500、520が、単一のビアアセンブリ540よりも大きな表面積を提供してもよい。導体(例えばビア)が交流に曝されると、「表皮効果」に従って、交流の大部分が導体の表面の付近を進行する。結果として、そのような導体の導電性は、表面積の増大と共に増大することができる。複数のビア502、552を含むビアアセンブリ500、520は、単一のビアアセンブリ540よりも大きい表面積を提供することができる。このため、複数のビア502、522を含むビアアセンブリ500、520は、依然として低インダクタンスをもたらしながら、単一のビアアセンブリ540よりも高い導電性(例えば、より低い抵抗)をもたらすことができる。
表面積対二乗長さ比は、ビアアセンブリ500、520、540の総表面積を、ビアアセンブリ500、520、540のZ方向における長さ504、524、544の二乗で除算したものとして定義することができる。いくつかの実施形態では、ビアアセンブリ500、520、540は、約6.5よりも大きな表面積対二乗長さ比を有することができる。
上記で示したように、いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、更なる誘電体層に形成され、中間導電層と接続された、少なくとも1つのビアを含むことができる。例えば、再び図3Bおよび図3Cを参照すると、第1のビアアセンブリ329は、第3の誘電体層306に形成されたビアの対326と、第2の誘電体層304に形成されたビアの対322とを含むことができる。ビアアセンブリ329は、ビアの両方の対322、326のそれぞれの長さを含む、Z方向における長さ548を有することができる。
III.更なる例示的な実施形態
図6Aは、本開示の態様による多層フィルタ600の別の実施形態の斜視図を示す。図6Bは、図6Aの多層フィルタ600の別の斜視図を示す。フィルタ600は、通常、図3~図5Hを参照して上記で説明したフィルタ300と類似した方式で構成することができる。フィルタ600は、入力602と、出力604と、入力602および出力604を接続する信号経路606とを備えることができる。フィルタ600は、1つまたは複数のグラウンド電極610と電気的に接続されたグラウンドプレーン608も備えることができる。
フィルタ600は、第3の誘電体層636上の信号経路606の一部分を入力602と接続する第1のビアアセンブリ609を備えることができる。フィルタ600は、第3のビアアセンブリ611によってグラウンドプレーン608と電気的に接続された第1のインダクタ612を含むことができる。第1のインダクタ612は、図2を参照して上記で説明した回路図200の第1のインダクタ208と対応することができる。フィルタ600は、第2のビアアセンブリ615によってグラウンドプレーン608と電気的に結合された第1のコンデンサ614を備えることができる。第1のコンデンサ614は、図2を参照して上記で説明した回路図200の第1のコンデンサ210と対応することができる。フィルタ600は、互いに並列に接続された第2のインダクタ616および第2のコンデンサ618を備えることができる。第2のインダクタ616および第2のコンデンサ618は、それぞれ、図2を参照して上記で説明した回路図200の第2のインダクタ212および第2のコンデンサ214と対応することができる。第2のインダクタ616および第2のコンデンサ618は、入力602と出力604との間で信号経路606の一部分を形成することができる。フィルタ600は、互いに並列に接続され、入力602と出力604との間で信号経路606の一部分を形成することができる、第3のインダクタ620および第3のコンデンサ622を備えることができる。第3のインダクタ620および第3のコンデンサ622は、それぞれ図2を参照して上記で説明した回路図200の第3のインダクタ216および第3のコンデンサ218と対応することができる。第3の誘電体層636上の信号経路606の一部分は、第4のビアアセンブリ623によって出力604と接続することができる。最後に、フィルタ600は、互いに並列に接続され、信号経路606とグラウンドプレーン608との間で接続された第4のインダクタ624および第4のコンデンサ626を備えることができる。第4のインダクタ624は、第5のビアアセンブリ625によってグラウンドプレーン608と接続することができる。第4のコンデンサ626は、第6のビアアセンブリ627によってグラウンドプレーン608と接続することができる。第4のインダクタ624および第4のコンデンサ626は、それぞれ図2を参照して上記で説明した回路図200の第4のインダクタ220および第4のコンデンサ222と対応することができる。
インダクタ612、616、620、624およびコンデンサ614、618、622、626は、図3~図5Hを参照して上記で説明したのと類似した方式で、ビアおよび/またはビアアセンブリによって接続することができる。インダクタ612、616、620、624の各々は、それぞれの第1のロケーションにおいて信号経路606と接続し、それぞれの第2のロケーションにおいて信号経路606またはグラウンドプレーン608と接続することができる。インダクタ612、616、620、624の各々は、第1のロケーションと第2のロケーションとの間で(例えばX-Y平面における)それぞれの有効長を有することができる。加えて、インダクタ612、616、620、624の各々が、それぞれの有効長に沿ったそれぞれの幅を有することができる。
図6Cは、図6Aおよび図6Bのフィルタ600の側面図である。バンドパスフィルタ600は、複数の誘電体層(明確にするために図6Aおよび図6Bにおいて透明である)を備えることができる。図6Cを参照すると、第1の層632、第2の層636、および第3の層640を積層して、一体構造を形成することができる。誘電体層632、636、640の上に導電層630、634、638、642を形成することができる。第1の誘電体層632の底面に導電層630を形成することができる。第2の誘電体層636のそれぞれ上面および底面に導電層634、638を形成することができる。第3の誘電体層640の上面に導電層642を形成することができる。
図7A~図7Dは、図6A~図6Cのフィルタ600の一連の連続平面図であり、各連続図において更なる層が示される。より詳細には、図7Aは、第1の誘電体層628と、第1の誘電体層628上に形成された導電層630とを示す。第1の導電層630はグラウンドプレーン608を含むことができる。示すように、グラウンドプレーン608は、複数の導電層から形成することができる。図7Bは、第2の誘電体層632上に形成された第2の導電層634を更に示す。第2の導電層634は、第1のコンデンサ614と、第2のコンデンサ618と、第3のコンデンサ622と、第4のコンデンサ626とを含むことができる。図7Cは、第3の誘電体層636上に形成された第3の導電層638を更に示す。第3の導電層638は、信号経路606の一部分および第1のインダクタ612を備えることができる。図7Dは、第4の誘電体層640上に形成された第4の導電層642を示す。第4の導電層642は、第2のインダクタ616、第3のインダクタ622、および第4のインダクタ624を備えることができる。誘電体層628、632、636、640は、様々なパターニングされた導電層630、634、638、642の相対的再配置を示すために透明である。
図8Aは、本開示の態様による多層フィルタ800の別の実施形態の斜視図を示す。フィルタ800は、通常、図3~図5Hを参照して上記で説明したフィルタ300と類似した方式で構成することができる。フィルタ800は、入力802と、出力804と、入力802および出力804を接続する信号経路806とを備えることができる。フィルタ800は、1つまたは複数のグラウンド電極810と電気的に接続されたグラウンドプレーン808も含むことができる。
フィルタ800は、第3の誘電体層836上の信号経路806の一部分を入力802と接続する第1のビアアセンブリ809を含むことができる。フィルタ800は、第3のビアアセンブリ811によってグラウンドプレーン808と電気的に接続された第1のインダクタ812を含むことができる。第1のインダクタ812は、図2を参照して上記で説明した回路図200の第1のインダクタ208と対応することができる。フィルタ800は、第2のビアアセンブリ815によってグラウンドプレーン808と電気的に結合された第1のコンデンサ814を備えることができる。第1のコンデンサ814は、図2を参照して上記で説明した回路図200の第1のインダクタコンデンサ210と対応することができる。フィルタ800は、互いに並列に接続された第2のインダクタ816および第2のコンデンサ818を備えることができる。第2のインダクタ816および第2のコンデンサ818は、それぞれ、図2を参照して上記で説明した回路図200の第2のインダクタ212および第2のコンデンサ214と対応することができる。第2のインダクタ816および第2のコンデンサ818は、入力802と出力804との間で信号経路806の一部分を形成することができる。フィルタ800は、互いに並列に接続され、入力802と出力804との間で信号経路806の一部分を形成することができる、第3のインダクタ820および第3のコンデンサ822を備えることができる。第3のインダクタ820および第3のコンデンサ822は、それぞれ、図2を参照して上記で説明した回路図200の第3のインダクタ216および第3のコンデンサ218と対応することができる。第3の誘電体層836上の信号経路806の一部分は、第4のビアアセンブリ823によって出力804と接続することができる。最後に、フィルタ800は、互いに並列に接続され、信号経路806とグラウンドプレーン808との間に接続された、第4のインダクタ824および第4のコンデンサ826を備えることができる。第4のインダクタ824は、第5のビアアセンブリ825によってグラウンドプレーン808と接続することができる。第4のコンデンサ826は、第6のビアアセンブリ827によってグラウンドプレーン808と接続することができる。第4のインダクタ824および第4のコンデンサ826は、それぞれ図2を参照して上記で説明された回路図200の第4のインダクタ220および第4のコンデンサ222と対応することができる。
インダクタ812、816、820、824およびコンデンサ814、818、822、826は、図3~図5Hを参照して上記で説明したのと類似した方式でビアおよび/またはビアアセンブリによって接続することができる。インダクタ812、818、820、824の各々は、それぞれの第1のロケーションにおいて信号経路806と接続し、それぞれの第2のロケーションにおいて信号経路806またはグラウンドプレーン808と接続することができる。インダクタ812、818、820、824の各々は、第1のロケーションと第2のロケーションとの間で(例えばX-Y平面における)それぞれの有効長を有することができる。加えて、インダクタ812、818、820、824の各々は、そのそれぞれの有効長に沿ってそれぞれの幅を有することができる。
図8Bは、図8Aのフィルタ800の側面図である。バンドパスフィルタ800は、複数の誘電体層(明確にするために図8Aにおいて透明である)を備えることができる。図8Bを参照すると、第1の層832、第2の層836および第3の層840を積層して、一体構造を形成することができる。誘電体層832、836、840上に導電層830、834、838、842を形成することができる。第1の誘電体層832の底面に導電層830を形成することができる。それぞれ、第2の誘電体層836の上面および底面に導電層834、838を形成することができる。第3の誘電体層840の上面に導電層842を形成することができる。
図9A~図9Dは、図8Aおよび図8Bのフィルタ600の一連の連続平面図であり、各連続図において更なる誘電体層が示される。より詳細には、図9Aは、第1の誘電体層828と、第1の誘電体層828上に形成された導電層830とを示す。第1の導電層830はグラウンドプレーン808を含むことができる。示すように、グラウンドプレーン808は、複数の導電層から形成することができる。図9Bは、第2の誘電体層832上に形成された第2の導電層834を更に示す。第2の導電層834は、第1のコンデンサ814と、第2のコンデンサ818と、第3のコンデンサ822と、第4のコンデンサ826とを含むことができる。図9Cは、第3の誘電体層836上に形成された第3の導電層838を更に示す。第3の導電層838は、信号経路806の一部分と、第1のインダクタ812とを含むことができる。図9Dは、第4の誘電体層840上に形成された第4の導電層842を示す。第4の導電層842は、第2のインダクタ816、第3のインダクタ822および第4のインダクタ824を含むことができる。誘電体層828、832、836、840は、様々なパターニングされた導電層830、834、838、842の相対的再配置を示すために透明である。
図10Aは、本開示の態様による多層フィルタ1000の別の実施形態の斜視図を示す。図10Bは、図10Aの多層フィルタ1000の別の斜視図を示す。フィルタ1000は、通常、図3~図5Hを参照して上記で説明したフィルタ300と類似の方式で構成することができる。フィルタ1000は、入力1002と、出力1004と、入力1002および出力1004を接続する信号経路1006とを含むことができる。フィルタ1000は、1つまたは複数のグラウンド電極1010と電気的に接続されたグラウンドプレーン1008も含むことができる。
フィルタ1000は、第3の誘電体層1036上の信号経路1006の一部分を入力1002と接続する第1のビアアセンブリ1009を備えることができる。フィルタ1000は、グラウンドプレーン1008と電気的に接続された第1のインダクタ1012を備えることができる。第1のインダクタ1012は、図2を参照して上記で説明した回路図200の第1のインダクタ208と対応することができる。フィルタ1000は、第2のビアアセンブリ1015によってグラウンドプレーン1008と電気的に結合された第1のコンデンサ1014を備えることができる。第1のコンデンサ1014は、図2を参照して上記で説明した回路図200の第1のインダクタコンデンサ210と対応することができる。フィルタ1000は、互いに並列に接続された第2のインダクタ1016および第2のコンデンサ1018を含むことができる。第2のインダクタ1016および第2のコンデンサ1018は、それぞれ、図2を参照して上記で説明した回路図200の第2のインダクタ212および第2のコンデンサ214と対応することができる。第2のインダクタ1016および第2のコンデンサ1018は、入力1002と出力1004との間で信号経路1006の一部分を形成することができる。フィルタ1000は、互いに並列に接続され、入力1002と出力1004との間で信号経路1006の一部分を形成することができる第3のインダクタ1020および第3のコンデンサ1022を備えることができる。第3のインダクタ1020および第3のコンデンサ1022は、それぞれ、図2を参照して上記で説明した回路図200の第3のインダクタ216および第3のコンデンサ218と対応することができる。第3の誘電体層1036上の信号経路1006の一部分は、第4のビアアセンブリ1023によって出力1004と接続することができる。最後に、フィルタ1000は、互いに並列に接続され、信号経路1006とグラウンドプレーン1008との間で接続された第4のインダクタ1024および第4のコンデンサ1026を備えることができる。第4のインダクタ1024は、第5のビアアセンブリ1025によってグラウンドプレーン1008と接続することができる。第4のコンデンサ1026は、第6のビアアセンブリ1027によってグラウンドプレーン1008と接続することができる。第4のインダクタ1024および第4のコンデンサ1026は、それぞれ図2を参照して上記で説明した回路図200の第4のインダクタ220および第4のコンデンサ222と対応することができる。
インダクタ1012、1016、1020、1024およびコンデンサ1014、1018、1022、1026は、図3~図5Hを参照して上記で説明したのと類似した方式でビアおよび/またはビアアセンブリによって接続することができる。インダクタ1012、10110、1020、1024の各々は、それぞれの第1のロケーションにおいて信号経路1006と接続し、それぞれの第2のロケーションにおいて信号経路1006またはグラウンドプレーン1008と接続することができる。インダクタ1012、10110、1020、1024の各々は、第1のロケーションと第2のロケーションとの間で(例えばX-Y平面における)それぞれの有効長を有することができる。加えて、インダクタ1012、10110、1020、1024の各々が、それぞれの有効長に沿ったそれぞれの幅を有することができる。
図10Bは、図10Aおよび図10Bのフィルタ1000の側面図である。バンドパスフィルタ1000は、複数の誘電体層(明確にするために図10Aにおいて透明である)を備えることができる。図10Bを参照すると、第1の層1032、第2の層1036、第3の層1040を積層して、一体構造を形成することができる。誘電体層1032、1036、1040の上に導電層1030、1034、1038、1042を形成することができる。第1の誘電体層1032の底面に導電層1030を形成することができる。第2の誘電体層1036のそれぞれ上面および底面に導電層1034、1038を形成することができる。第3の誘電体層1040の上面に導電層1042を形成することができる。
図11A~図11Dは、図10Aおよび図10Bのフィルタ600の一連の連続平面図であり、各連続図において更なる誘電体層が示される。より詳細には、図11Aは、第1の誘電体層1028と、第1の誘電体層1028上に形成された導電層1030とを示す。第1の導電層1030はグラウンドプレーン1008を含むことができる。示すように、グラウンドプレーン1008は、複数の導電層から形成することができる。図11Bは、第2の誘電体層1032上に形成された第2の導電層1034を更に示す。第2の導電層1034は、第1のコンデンサ1014と、第2のコンデンサ1018と、第3のコンデンサ1022と、第4のコンデンサ1026とを含むことができる。図11Cは、第3の誘電体層1036上に形成された第3の導電層1038を更に示す。第3の導電層1038は、信号経路1006の一部分および第1のインダクタ1012を備えることができる。図11Dは、第4の誘電体層1040上に形成された第4の導電層1042を示す。第4の導電層1042は、第2のインダクタ1016、第3のインダクタ1022、および第4のインダクタ1024を備えることができる。誘電体層1028、1032、1036、1040は、様々なパターニングされた導電層1030、1034、1038、1042の相対的再配置を示すために透明である。
IV.用途
本明細書において説明したフィルタの様々な実施形態は、任意の適切なタイプの電気コンポーネントにおいて用途を見出すことができる。フィルタは、高周波数無線信号を受信、送信、または他の形で用いるデバイスにおいて特定の用途を見出すことができる。例示的な用途は、スマートフォン、信号中継器(例えば、スモールセル)、中継局およびレーダを含む。
実施例
本開示の態様に従って、コンピュータモデリングを用いて、ビアアセンブリを含む多層フィルタをシミュレートした。加えて、フィルタが構築され、試験された。以下の寸法は単に例として与えられ、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
誘電体層の厚みは、概ね、約180マクロメートル(「ミクロン」)未満とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、第2の層304、632、832、1032は、約60マイクロメートル(60ミクロン)の厚みとすることができる。第3の層304、636、836、1036は、約20マイクロメートル(20ミクロン)の厚みとすることができる。第4の層308、640、840、1040は、約60マイクロメートル(60ミクロン)の厚みとすることができる。
いくつかの実施形態では、上記で説明した多層フィルタ300、600、800、1000は、Z方向において以下のそれぞれのビアアセンブリの長さを有するように構成することができる。
Figure 2022514081000002
いくつかの実施形態では、上記で説明した多層フィルタ300、600、800、1000は、以下のそれぞれのビアアセンブリ総断面積を有するように構成することができる。
Figure 2022514081000003
いくつかの実施形態では、上記で説明した多層フィルタ300、600、800、1000は、以下のそれぞれの面積対二乗長さ比を有するビアアセンブリを備えることができる。
Figure 2022514081000004
ビアアセンブリは、約100マイクロメートル(100ミクロン)の概ね等しい幅を有するビアを含むことができる。ビア間の間隔距離は約50マイクロメートル(50ミクロン)とすることができる。ビアアセンブリの幅対間隔比は約2とすることができる。
いくつかの実施形態では、ビアアセンブリは、単一のビアよりも大きな表面積を提供する複数のビアを含むことができる。上記で論考したように、表面積が増大することにより、「表皮効果」に起因してビアアセンブリの導電率が増大することができる。いくつかの実施形態では、上記で説明した多層フィルタ300、600、800、1000は、以下の表面積を有するビアアセンブリを有するように構成することができる。
Figure 2022514081000005
いくつかの実施形態では、上記で説明した多層フィルタ300、600、800、1000は、以下の表面積対二乗長さ比を有するビアアセンブリを有するように構成することができる。
Figure 2022514081000006
図12~図17は、様々なフィルタのための試験結果およびシミュレーションデータを表す。図12を参照すると、本開示の態様による多層フィルタが構築され試験された。測定された挿入損失(S21)値および測定されたリターン損失(S11)値が0GHz~45GHzでプロットされている。シミュレートされた挿入損失(S21)値およびシミュレートされたリターン損失(S11)値が0GHz~35GHzでプロットされている。測定パスバンドは、約13.2GHz~約15.8GHzである。
図13を参照すると、本開示の態様による多層フィルタが構築され、試験された。測定された挿入損失(S21)値および測定されたリターン損失(S11)値が0GHz~45GHzでプロットされている。シミュレートされた挿入損失(S21)値およびシミュレートされたリターン損失(S11)値が0GHz~35GHzでプロットされている。パスバンドは約16.1GHz~約18.2GHzである。
図14を参照すると、図3A~図4Eを参照して上記で説明した多層フィルタ300のシミュレートおよび構築の双方が行われ、物理的に試験された。測定された挿入損失(S21)値および測定されたリターン損失(S11)値が0GHz~45GHzでプロットされている。シミュレートされた挿入損失(S21)値およびシミュレートされたリターン損失(S11)値が0GHz~35GHzでプロットされている。パスバンドは約17.0GHz~約21.2GHzである。
図15を参照すると、図6A~図7Dを参照して上記で説明した多層フィルタ600がシミュレートされた。シミュレートされた挿入損失(S21)値およびシミュレートされたリターン損失(S11)値が0GHz~50GHzでプロットされている。パスバンドは約24.6GHz~約27.8GHzである。
図16を参照すると、図8A~図9Dを参照して上記で説明した多層フィルタ800がシミュレートされた。シミュレートされた挿入損失(S21)値およびシミュレートされたリターン損失(S11)値が0GHz~55GHzでプロットされている。パスバンドは約34.6GHz~約37.4GHzである。
図17を参照すると、図10A~図11Dを参照して上記で説明した多層フィルタ1000がシミュレートされた。シミュレートされた挿入損失(S21)値およびシミュレートされたリターン損失(S11)値が0GHz~70GHzでプロットされている。パスバンドは約42.9GHz~約46.6GHzである。
試験方法
図18を参照すると、本開示の態様に従って、試験アセンブリ1800を用いて、多層フィルタ1802の挿入損失およびリターン損失等の性能特性を試験することができる。フィルタ1802は、試験基板1804に実装することができる。入力線1806および出力線1808は、各々試験基板1804に接続された。試験基板1804は、入力線1806をフィルタ1802の入力と電気的に接続し、出力線1808をフィルタ1802の出力と電気的に接続するマイクロストリップ線1810を含むことができる。入力信号が、ソース信号発生器(例えば、1806 Keithley 2400シリーズのソース測定ユニット(SMU)、例えば、Keithley 2410-C SMU)を用いて入力線に適用され、フィルタ1802の結果としての出力が、(例えば、ソース信号発生器を用いて)出力線18108において測定された。これは、フィルタの様々な構成について繰り返された。
当業者であれば、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本開示のこれらのおよび他の変更および変形を行うことができる。加えて、様々な実施形態の態様は、全体的および部分的の双方で入れ替えることができることを理解されたい。更に、当業者であれば、上記の説明が例示の目的にすぎず、添付の特許請求の範囲において更に記載される本開示を限定することを意図しないことを理解するであろう。

Claims (28)

  1. 多層フィルタであって、
    上面と、底面と、前記上面および前記底面間のZ方向における厚みとを有する誘電体層と、
    前記誘電体層の前記上面に形成された導電層と、
    前記誘電体層に形成され、前記誘電体層の前記上面において前記導電層に接続されたビアアセンブリであって、前記ビアアセンブリは、前記誘電体層の前記底面まで延び、前記ビアアセンブリは、前記Z方向における長さと、前記Z方向に垂直なX-Y平面における総断面積とを有し、前記ビアアセンブリは、約3.25よりも大きい面積対二乗長さ比を有する、ビアアセンブリと、
    を備える、多層フィルタ。
  2. グラウンドプレーンを更に備え、前記ビアアセンブリは、前記誘電体層の前記底面において前記グラウンドプレーンと接続される、請求項1に記載の多層フィルタ。
  3. 前記導電層はインダクタを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  4. 前記導電層はコンデンサ電極を備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  5. 前記ビアアセンブリは単一のビアを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  6. 前記ビアアセンブリは複数のビアを備え、前記総断面積は、前記X-Y平面における前記複数のビアのそれぞれの断面積の和を含む、請求項1に記載の多層フィルタ。
  7. 前記ビアアセンブリは、反復パターンで配列された複数のビアを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  8. 前記ビアアセンブリは、m×nの格子状に配列された複数のビアを備え、mおよびnは各々、2以上である、請求項1に記載の多層フィルタ。
  9. 前記ビアアセンブリは、X方向またはY方向のうちの少なくとも一方において概ね均等に離間された複数のビアを備え、前記X方向および前記Y方向は前記X-Y平面内にあり、前記X方向は前記Y方向に垂直である、請求項1に記載の多層フィルタ。
  10. 前記ビアアセンブリは、約200マイクロメートル(200ミクロン)未満の間隔距離だけ離間された複数のビアを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  11. 前記ビアアセンブリは、それぞれの間隔距離だけ離間され、前記X-Y平面においてそれぞれの幅を有する、複数のビアを備え、幅対間隔比は約1よりも大きい、請求項1に記載の多層フィルタ。
  12. 前記ビアアセンブリは、概ね等しいそれぞれの断面積を有する複数のビアを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  13. 前記ビアアセンブリは、約6.5よりも大きい表面積対二乗長さ比を有する、請求項1に記載の多層フィルタ。
  14. 前記ビアアセンブリは少なくとも1つの充填ビアを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  15. 前記ビアアセンブリは少なくとも1つの未充填ビアを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  16. 前記ビアアセンブリは、円形の断面形状を有する少なくとも1つのビアを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  17. 前記ビアアセンブリは、長方形の断面形状を有する少なくとも1つのビアを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  18. 上面および底面を有する更なる誘電体層と、前記更なる誘電体層の前記上面に形成された中間導電層とを更に備え、
    前記誘電体層は前記更なる誘電体層の前記上面に配置され、
    前記ビアアセンブリは、前記更なる誘電体層に形成され、前記中間導電層と接続された、少なくとも1つのビアを備える、請求項1に記載の多層フィルタ。
  19. 前記Z方向における前記ビアアセンブリの長さは、前記更なる誘電体層に形成された前記少なくとも1つのビアの長さを含む、請求項18に記載の多層フィルタ。
  20. 前記誘電体層の厚みは、約100マイクロメートル(100ミクロン)未満である、請求項1に記載の多層フィルタ。
  21. 25℃の動作温度および1MHzの周波数において、ASTM D2149-13に従って決定される約100未満の誘電率を有する誘電材料を含む、請求項1に記載の多層フィルタ。
  22. 25℃の動作温度および1MHzの周波数において、ASTM D2149-13に従って決定される約100よりも大きい誘電率を有する誘電材料を更に含む、請求項1に記載の多層フィルタ。
  23. 有機誘電材料を更に含む、請求項1に記載の多層フィルタ。
  24. 前記有機誘電材料は、液晶ポリマーまたはポリフェニルエーテルのうちの少なくとも一方を含む、請求項23に記載の多層フィルタ。
  25. エポキシを含む誘電材料を更に含む、請求項1に記載の多層フィルタ。
  26. 前記多層フィルタは、約6GHzよりも高い特性周波数を有する、請求項1に記載の多層フィルタ。
  27. 前記特性周波数は、ローパス周波数、ハイパス周波数、またはバンドパス周波数の上限のうちの少なくとも1つを含む、請求項26に記載の多層フィルタ。
  28. 多層フィルタを形成する方法であって、
    上面と、底面と、前記上面および前記底面間のZ方向における厚みとを有する誘電体層を設けるステップと、
    前記誘電体層の前記上面に導電層を堆積するステップと、
    前記誘電体層にビアアセンブリを形成するステップであって、前記ビアアセンブリは、前記誘電体層の前記上面において前記導電層に接続され、前記ビアアセンブリは、前記誘電体層の前記底面まで延び、前記ビアアセンブリは、前記Z方向における長さと、前記Z方向に垂直なX-Y平面における総断面積とを有し、前記ビアアセンブリは、約3.25よりも大きい面積対二乗長さ比を有する、ステップと、
    を含む、方法。
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