JP2022144836A - アイソレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性を向上できるアイソレータを提供する。【解決手段】アイソレータは、下部電極と、第1絶縁層と、第2絶縁層と、上部電極と、低誘電率部とを有する。前記第1絶縁層は、前記下部電極上に設けられ、上部に突部を有する。前記第2絶縁層は、前記突部上に設けられ、前記突部の直上域から側方に延出する。前記第2絶縁層の比誘電率は、前記第1絶縁層の比誘電率よりも高い。前記上部電極は、前記第2絶縁層の上面に接する。前記低誘電率部は、前記突部の側面及び前記第2絶縁層の下面に接する。前記低誘電率部の比誘電率は、前記第1絶縁層の比誘電率よりも低い。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、アイソレータに関する。
2つの電極間の誘電結合または容量結合によって信号を送信または受信するアイソレータは、一組の電極を含む一重構造によって構造を簡素化し、信号の伝送性能を向上できる。しかしながら、一組の電極間に印加電圧のほとんどが印加されるため、高電圧下における電極の信頼性の向上が課題になっている。
特開2020-150241号公報
本発明の実施形態は、信頼性を向上できるアイソレータを提供する。
実施形態に係るアイソレータは、下部電極と、第1絶縁層と、第2絶縁層と、上部電極と、低誘電率部とを有する。前記第1絶縁層は、前記下部電極上に設けられ、上部に突部を有する。前記第2絶縁層は、前記突部上に設けられ、前記突部の直上域から側方に延出する。前記第2絶縁層の比誘電率は、前記第1絶縁層の比誘電率よりも高い。前記上部電極は、前記第2絶縁層の上面に接する。前記低誘電率部は、前記突部の側面及び前記第2絶縁層の下面に接する。前記低誘電率部の比誘電率は、前記第1絶縁層の比誘電率よりも低い。
第1実施形態に係るアイソレータを示す断面図である。 下部電極と上部電極を示す平面図である。 図1の領域Aを示す拡大断面図である。 (a)~(c)は、第1実施形態に係るアイソレータの製造方法を示す模式図である。 (a)、(b)は、第1実施形態に係るアイソレータの製造方法を示す模式図である。 第1実施形態の変形例に係るアイソレータを示す拡大断面図である。 第2実施形態に係るアイソレータを示す拡大断面図である。 (a)、(b)は、第2実施形態に係るアイソレータの製造方法を示す模式図である。 (a)、(b)は、第2実施形態に係るアイソレータの製造方法を示す模式図である。 第2実施形態の変形例に係るアイソレータを示す拡大断面図である。 (a)は、第3実施形態に係るアイソレータを示す拡大断面図であり、(b)は、第3実施形態の第1変形例に係るアイソレータを示す拡大断面図である。 第3実施形態の第2変形例に係るアイソレータを示す拡大断面図である。 (a)~(c)は、第3実施形態の第2変形例に係るアイソレータの製造方法を示す模式図である。
以下に、各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。さらに、本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係るアイソレータを示す断面図である。
図2は、下部電極と上部電極を示す平面図である。
図3は、図1の領域Aを示す拡大断面図である。
図1に示すように、アイソレータ101は、シリコン基板41と、層間絶縁層42と、複合絶縁層20と、第1パッド31と、第2パッド32と、下部電極11Eと、上部電極12Eと、下部配線33と、上部配線34と、ビアプラグ35を有する。アイソレータ101は、例えば、デジタルアイソレータである。
シリコン基板41は、アイソレータ101の下面を構成している。層間絶縁層42は、シリコン基板41上に設けられている。下部配線33と下部電極11Eは、層間絶縁層42の上部に設けられており、相互に接続されている。複合絶縁層20は、層間絶縁層42上に設けられている。複合絶縁層20の上部には、上部電極12Eと上部配線34が設けられている。図1に示すように、複合絶縁層20は、下部電極11Eと上部電極12Eとを絶縁している。
図1に示すように、ビアプラグ35は、複合絶縁層20内に設けられ、下端が下部配線33に接続され、上端が上部配線34に接続されている。上部配線34は、第1パッド31に接続されている。
下部電極11Eは、下部配線33、ビアプラグ35及び上部配線34を介して第1パッド31に接続されている。上部電極12Eは、第2パッド32に接続されている。
図1に示すように、第1パッド31と第2パッド32は、複合絶縁層20上に設けられ、外部に露出している。第1パッド31と第2パッド32は、それぞれ異なる外部機器に接続されている。
図2に示すように、下部電極11Eと上部電極12Eは、導電体からなり、例えば、銅(Cu)を含む。下部電極11Eと上部電極12Eは、長尺状であり、上方から見て渦巻状に形成されたコイル部分11、12を含む。上部電極12Eのコイル部分12は、上方から見て下部電極11Eのコイル部分11に重なって設けられている。コイル部分11、12は、渦巻状の下面、上面、外側面、内側面を有する。
ここで、説明の便宜上、本明細書においては、図1、図2に示すとおり、上方から見て、コイル部分12全体の中心に向かう方向を内方といい、その反対に向かう方向を外方といい、各構成において内方に向いた側面を内側面といい、外方に向いた側面を外側面という。また、コイル部分11からコイル部分12に向かう方向を「上」といい、その逆方向を「下」というが、この表現もまた便宜的なものであり、重力の方向とは無関係である。上下方向の長さは、「厚さ」または「高さ」ともいう。各構成の「幅」は、特記しない限り、各構成の長手方向及び上下方向に直交する方向の長さである。
上部電極12Eの下部は、例えば、バリア層としてチタン(Ti)または窒化チタン(TiN)を含む。図3に示すように、上部電極12Eにおけるコイル部分12において、外側面と下面の間の角を含む部分が外側下角部12aであり、内側面と下面の間の角を含む部分が内側下角部12bである。
図3に示すように、コイル部分12の幅t2は、例えば3μmである。図1に示すように、下部電極11Eにおけるコイル部分11の幅t1は、例えば3μmである。
図3に示すように、複合絶縁層20は、第1絶縁層21と、第2絶縁層22と、第3絶縁層23と、保護絶縁層25を有する。図1、図3に示すように、第1絶縁層21は、下部電極11Eと層間絶縁層42の上に設けられ、上部電極12Eの下に設けられている。
第1絶縁層21の上部には、突部21aが設けられている。突部21aは、例えば、上部電極12Eのコイル部分12と同様、上方から見て、渦形状になっている。図3に示すように、突部21aの上面、外側面及び内側面は、第1絶縁層21の上面21Bの一部を構成している。突部21aは、例えば、コイル部分12の直下域においてコイル部分12の外側下角部12aと内側下角部12bの直下域を除いた領域に設けられている。
第1絶縁層21は、例えば、シリコン酸化物(SiO)を含む。第1絶縁層21の比誘電率は、例えば4.1である。
第2絶縁層22は、例えば、上部電極12Eのコイル部分12と同様、上方から見て渦形状になっている。図3に示すように、第2絶縁層22は、突部21a上に設けられ、下面が突部21aの上面に接している。第2絶縁層22は、突部21aの直上域から側方に延出した略薄板形状である。第2絶縁層22の下面と、突部21aの側面と、第1絶縁層21の上面21Bにおいて突部21aの側面に接した領域によって囲まれた空間は、溝部M1である。
図3に示すように、第2絶縁層22は、例えばコイル部分12の直下域に設けられている。上方から見て、第2絶縁層22が設けられた領域は、コイル部分12の直下域と略同一である。第2絶縁層22の外側面は、コイル部分12の外側面の直下域に設けられている。
第2絶縁層22の上面は、コイル部分12の下面に接し、コイル部分12の外側下角部12aと内側下角部12bに接している。第2絶縁層22の幅は、例えばコイル部分12の幅と略同一である。第2絶縁層22の厚さは、例えば0.5μmである。
第2絶縁層22は、例えば窒素(N)と珪素(Si)を含み、例えば窒化シリコン(SiN)を含む。第2絶縁層22の比誘電率は、第1絶縁層21の比誘電率より高い。第2絶縁層22の比誘電率は、例えば7である。また、第2絶縁層22の内部応力は、第1絶縁層21の内部応力より高く、第3絶縁層23の内部応力より高い。
図3に示すように、第3絶縁層23は、第1絶縁層21と第2絶縁層22とコイル部分12を覆っている。第3絶縁層23は、底部23aと、上部23bと、側部23cを有する。底部23aは、第1絶縁層21の上面21B上に設けられ、上面21Bに接している。
図3に示すように、第3絶縁層23の底部23aは、コイル部分12に対して外方に設けられた外側底部23a1と、内方に設けられた内側底部23a2を有する。外側底部23a1における内方の端部23aa1(特許請求の範囲における低誘電率部)は、突部21aの外側面と、第2絶縁層22の下面に接している。端部23aa1は、コイル部分12の外側下角部12aの直下域に設けられている。
内側底部23a2における外方の端部23aa2(特許請求の範囲における低誘電率部)は、第1絶縁層21の突部21aの内側面と、第2絶縁層22の下面に接している。端部23aa2は、コイル部分12の内側下角部12bの直下域に設けられている。
端部23aa1、23aa2は、溝部M1内に設けられている。端部23aa1、23aa2の厚さは、第1絶縁層21の突部21aの高さと略同一である。端部23aa1、23aa2は、例えばボイドを含まない。端部23aa1、23aa2の厚さは、例えば1.5μmである。
第3絶縁層23の側部23cは、外側壁部23c1と内側壁部23c2を有する。外側壁部23c1は、外側底部23a1における端部23aa1の外方において隣接した部分の上に接している。外側壁部23c1は、第2絶縁層22の外側面とコイル部分12の外側面の外方に設けられ、第2絶縁層22の外側面とコイル部分12の外側面に接している。
内側壁部23c2は、内側底部23a2における端部23aa2の内方において隣接した部分の上に接している。内側壁部23c2は、第2絶縁層22の内側面とコイル部分12の内側面の内方に設けられ、第2絶縁層22の内側面とコイル部分12の内側面に接している。
第3絶縁層23の上部23bは、外側壁部23c1の上端と、内側壁部23c2の上端に接している。上部23bは、コイル部分12上に設けられ、コイル部分12の上面に接している。
図3に示すように、第3絶縁層23の外側壁部23c1の内外方向における長さである厚さと、内側壁部23c2の内外方向における長さである厚さは、略同一である。外側壁部23c1の厚さと、上部23bの厚さは、略同一である。外側底部23a1の厚さは、内側底部23a2の厚さと略同一である。外側底部23a1の厚さは、例えば外側壁部23c1の厚さと略同一であり、第2絶縁層22の厚さより大きい。第3絶縁層23の端部23aa1、23aa2の幅は、例えば、20nm以上であり、例えば、10~20nmである。
第3絶縁層23は、例えばフッ素添加シリコン酸化物(SiOF、またはFSG(fluorine doped silicate glass)と、有機塗布ガラス(Spin on Glass:SOG)と、炭素添加シリコン酸化物(SiOC)と、例えばSiLK(登録商標)などのアロマティック系有機樹脂と、ベンゾシクロブテン(Benzocyclobutene:BCB)のうち、少なくとも1つを含む。第3絶縁層23の比誘電率は、第1絶縁層21の比誘電率より低い。第3絶縁層23の比誘電率は、例えば2.0である。
図3に示すように、保護絶縁層25は、複合絶縁層20の上部に設けられ、第3絶縁層23上に設けられている。保護絶縁層25上には、第1パッド31と第2パッド32が露出している。保護絶縁層25は、例えば、シリコン酸化物またはポリイミド(polyimide)を含む。
以下に、本実施形態に係るアイソレータの動作について説明する。
アイソレータ101は、第1パッド31に一の外部機器の出力端子または入力端子が接続され、第2パッド32に他の外部機器の入力端子または出力端子が接続されており、第1パッド31と第2パッド32の間には、例えば500Vの電圧が印加される。これにより、アイソレータ101は、下部電極11Eのコイル部分11と上部電極12Eのコイル部分12の間における誘電結合により、一の外部機器と他の外部機器の間において信号を送受信する。
この際、コイル部分11、12の間には、例えば500Vの電圧が印加され、コイル部分12の外側下角部12aにおいて電界強度が高くなる傾向がある。アイソレータ101においては、コイル部分12の直下における所定部分に印加される電圧を調整することにより、コイル部分12の下面に接する第2絶縁層22の電界強度を低減し、コイル部分12の外側下角部12aにおける電界強度を緩和している。
詳細には、コイル部分12の直下における所定部分において、比誘電率と厚さが異なる第2絶縁層22と第3絶縁層23を第1絶縁層21上に配置することにより、所定部分に印加される電圧が、第2絶縁層22と第3絶縁層23と第1絶縁層21において分圧されて印加される。分圧は、所定部分における第1絶縁層21、第2絶縁層22及び第3絶縁層23のそれぞれの厚さと比誘電率の関係から決まる。
第1絶縁層21、第2絶縁層22及び第3絶縁層23のうち、第1絶縁層21への分圧が最も大きくなるが、第1絶縁層21は最も厚いため、第1絶縁層21の電界強度は中間的な値となる。比誘電率が低く第1絶縁層21より薄い第3絶縁層23への分圧は、第1絶縁層21に次いで大きくなるが、電界強度は所定部分において最も高くなる。比誘電率が高く所定部分において最も薄い第2絶縁層22への分圧は、最も小さくなり、電界強度も所定部分において最も小さくなる。このように、コイル部分12の直下に設けられた第2絶縁層22の電界強度を小さくすることにより、コイル部分12の外側下角部12aにおける電界強度を緩和できる。
以下に、本実施形態に係るアイソレータ101の製造方法について説明する。
図4(a)~(c)と図5(a)、(b)は、本実施形態に係るアイソレータの製造方法を示す模式図である。
先ず、図1に示すように、シリコン基板41を準備し、トランジスタ等の素子を形成する。次に、シリコン基板41の上に層間絶縁層42を形成する。層間絶縁層42は、例えば、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法:CVD法)を用いて形成される。
次に、例えば、下部配線33と下部電極11Eを層間絶縁層42の上部に形成する。
次に、層間絶縁層42、下部配線33、及び、下部電極11Eの上に、第1絶縁層21を形成する。第1絶縁層21は、例えば、プラズマを用いたCVD法により形成する。
図4(a)に示すように、第1絶縁層21の上に高誘電体膜22mを形成する。高誘電体膜22mは、例えば窒化シリコン(SiN)を含み、例えば、プラズマCVD法により形成する。
次に、複合絶縁層20の所定箇所をエッチングして、ビアプラグ35(図1参照)を形成する。
図4(b)に示すように、上部電極12Eを形成する。これにより、高誘電体膜22mの上にコイル部分12が形成される。上部電極12Eの形成時には、例えば上部配線34も同時に形成する。上部配線34と上部電極12Eは、例えば、スパッタ法等のめっき加工により形成する。
図4(c)に示すように、例えば上部電極12Eをマスクとして高誘電体膜22mをエッチングすることにより、高誘電体膜22mにおける上部電極12Eの直下域以外の部分を除去して、第2絶縁層22を形成する。高誘電体膜22mの除去は、例えば反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)等の異方性エッチングにより行う。
図5(a)に示すように、上部電極12E及び第2絶縁層22をマスクとして等方性エッチングを施すことにより、第1絶縁層21の上部の一部を除去する。これにより、第1絶縁層21の上部に突部21aを形成する。突部21aを形成するための等方性エッチングは、例えば、ウェットエッチングまたはケミカルドライエッチングとする。第1絶縁層21の上部において除去する部分は、例えば、コイル部分12の直下域以外の部分と、コイル部分12の外側下角部12a及び内側下角部12bの直下域の部分である。また、これにより、突部21aの側方に溝部M1も形成される。
図5(b)に示すように、第1絶縁層21とコイル部分12の上に第3絶縁層23を形成する。第3絶縁層23は、例えばプラズマCVD法により形成される。端部23aa1、23aa2は、例えばボイドを含まないように形成される。これにより、端部23aa1、23aa2は、溝部M1に形成され、コイル部分12の外側下角部12aと内側下角部12bの直下域に形成される。
図3に示すように、第3絶縁層23の上に保護絶縁層25をプラズマCVD法により形成する。
次に、図1に示すように、保護絶縁層25上に第1パッド31及び第2パッド32を形成する。
以上のように、本実施形態に係るアイソレータ101は製造される。
以下に、本実施形態に係るアイソレータ101の効果を説明する。
本実施形態に係るアイソレータ101によれば、一組のコイル部分11、12の誘電結合によって信号を送受信する一重構造であるため、直列に接続された二組のコイル部分を有する二重構造のアイソレータに比較して、結合係数が増加し、転送効率が向上する。その一方、一組のコイル部分11、12に電圧が集中して印加されるため、コイル部分12の外側下角部12aの電界が高くなり易いが、コイル部分12の外側下角部12aの下において分圧を調整し、外側下角部12aの直下に配置された第2絶縁層22の電界を低減し、外側下角部12aの電界を緩和している。これにより、コイル部分12の破壊を抑止し、アイソレータ101の信頼性を向上できる。
また、本実施形態に係るアイソレータ101によれば、内部応力が高い窒化シリコンを含む第2絶縁層22の厚さを、第1絶縁層21及び第3絶縁層23より薄くし、コイル部分12の下に部分的に設けている。これにより、内部応力によるアイソレータ101の反りを抑制できる。
仮に、コイル部分12の直下の所定領域に第2絶縁層22と第3絶縁層23を設けず、第1絶縁層21のみを設ける場合は、比誘電率と厚さより、第1絶縁層21における電界強度が低減されず、コイル部分12の下面における電界強度は、緩和されない。このため、外側下角部12aの直下において電界が集中し、絶縁破壊が生じやすくなる。
また、仮に、所定部分に第2絶縁層22を設けず、第1絶縁層21と第1絶縁層21より比誘電率が低く薄い第3絶縁層23を設ける場合は、第3絶縁層23にも分圧されるが、比誘電率と厚さの関係から、第3絶縁層23における電界強度は、第1絶縁層21のみを設ける場合より高くなる。
これに対して、本実施形態に係るアイソレータ101によれば、コイル部分12と第3絶縁層23の間に第2絶縁層22をさらに設けることにより、第2絶縁層22においては、比誘電率と厚さの関係から分圧される電圧が小さくなり、電界強度が低減される。
本実施形態に係るアイソレータ101においては、第2絶縁層22は、窒化シリコンを含むが、窒化シリコンを含まずに比誘電率が高い他の物質を含んでいてもよい。具体的には、第2絶縁層22は、例えば、ハフニウム(Hf)、ランタン(La)、Mg(マグネシウム)またはY(イットリウム)を含んでもよい。
本実施形態に係るアイソレータ101においては、第3絶縁層23の上部23bは、設けられなくてもよく、例えば、保護絶縁層25がコイル部分12上を覆っていてもよい。
また、第2絶縁層22と第3絶縁層23は、コイル部分12の外方と内方に略対称に設けられているが、少なくともコイル部分12の外側下角部12aの下に設けられていればよく、例えば内側下角部12bの下に設けられなくてもよい。図3に示すように、突部21aは、コイル部分12の直下域において外側下角部12aと内側下角部12bを除いて設けられる。突部21aは、コイル部分12の直下域において外側下角部12aのみを除いて設けられてもよい。
また、本実施形態に係るアイソレータ101は、下部電極11Eと上部電極12Eはコイル部分11、12を含み、誘電結合によって信号を送受信しているが、これに限らない。例えば、下部電極11Eと上部電極12Eは、コイル部分11、12を含まず、下部電極11Eと上部電極12Eの間における容量結合によって信号を伝達してもよい。この場合、例えば上部電極12Eにおける容量結合する部分の下角部の直下に、第2絶縁層22、第3絶縁層23及び第1絶縁層21が設けられていればよい。
また、第1絶縁層21は、シリコン酸化物を含んでいるが、シリコン酸化物を含まずに他の物質を含んでいてもよい。第1絶縁層21は、例えば、シリコン酸窒化物(SiON)と水素を含んでいてもよい。この場合、シリコン酸窒化物と水素の内部応力は、窒化シリコンの内部応力の例えば40分の1以下であるため、複合絶縁層20の内部応力を低減できる。シリコン酸窒化物と水素を含む第1絶縁層21の比誘電率は、例えば4.8である。
また、複合絶縁層20は、第1絶縁層21、第2絶縁層22、第3絶縁層23、保護絶縁層25以外の他の絶縁層を含んでいてもよい。
(第1実施形態の第1変形例)
本変形例に係るアイソレータ101aの溝部M1には、第3絶縁層23が配置されず、空隙G1が低誘電率部として配置されている。空隙G1内には気体が充填されている。気体は、例えば、第3絶縁層23を形成する際の雰囲気ガスである。
図6は、本変形例に係るアイソレータを示す拡大断面図である。
図6に示すように、第3絶縁層23の外側底部23a1における内方の端縁上には、外側壁部23c1の下端が接している。外側底部23a1の内側面は、例えば第2絶縁層22の外側面の直下域、または、直下域より僅かに内方に位置する。
第3絶縁層23の内側底部23a2における外方の端縁上には、内側壁部23c2の下端が接している。内側底部23a2の外側面は、例えば第2絶縁層22の内側面の直下域、または、直下域より僅かに外方に位置する。
空隙G1は、第2絶縁層22の下面と第1絶縁層21の上面の間に設けられており、第2絶縁層22の直下域に設けられている。空隙G1は、突部21aの外方と内方に設けられている。空隙G1は、第3絶縁層23の底部23aと突部21aの間に設けられている。
空隙G1は、第1絶縁層21の突部21aの側面と、第2絶縁層22の下面と、第3絶縁層23に、例えば接している。外方の空隙G1は、突部21aの外側面と、第3絶縁層23の外側底部23a1における内側面に接している。外方の空隙G1は、コイル部分12の外側下角部12aの直下域に設けられており、コイル部分12の外側面の略直下域に設けられている。外方の空隙G1は、例えば、第2絶縁層22の外側面の直下域よりやや内方に設けられてもよい。
内方の空隙G1は、突部21aの内側面と、第3絶縁層23の内側底部23a2における外側面に接している。内方の空隙G1は、コイル部分12の内側下角部12bの直下域に設けられており、コイル部分12の内側面の略直下域に設けられている。内方の空隙G1は、例えば、第2絶縁層22の内側面の直下域よりやや外方に設けられてもよい。
空隙G1の厚さは、コイル部分11とコイル部分12の間隔の例えば10分の1以下である。空隙G1の比誘電率は、第3絶縁層23の比誘電率より低い。空隙G1の比誘電率は、例えば1である。
本変形例に係るアイソレータ101aの空隙G1は、第3絶縁層23を形成する際に、溝部M1にボイドを残存させることにより形成される。
本変形例に係るアイソレータ101aによれば、第3絶縁層23よりも比誘電率が低い空隙G1を溝部M1に配置することにより、第1実施形態と同様に、コイル部分12の外側下角部12aの直下の第2絶縁層22の電界を緩和し、コイル部分12の外側下角部12aの破壊を抑止できる。
また、空隙G1の厚さを、複合絶縁層20によって絶縁されたコイル部分11とコイル部分12の間隔の例えば10分の1もしくは10分の1よりやや小さい長さにすることにより、耐圧を向上できる。
本変形例における上記以外の構成、動作、及び効果は、第1実施形態と同様である。
(第2実施形態)
本実施形態に係るアイソレータ102の第2絶縁層22は、上部電極12Eにおけるコイル部分12の下面と側面に接している。
図7は、本実施形態に係るアイソレータを示す拡大断面図である。
第2絶縁層22は、底部22aと、外側壁部22cと、内側壁部22dを有する。
外側壁部22cの下端は、底部22aの外方の端部上に接している。外側壁部22cは、コイル部分12の外方に設けられ、コイル部分12の外側面に接している。第2絶縁層22の底部22aと外側壁部22cは、コイル部分12の外側下角部12aを覆い、外側下角部12aに接している。底部22aにおいて外側壁部22cと接する部分の内方に位置する部分は、コイル部分12の外側下角部12aの直下域に位置している。
第2絶縁層22の内側壁部22dの下端は、底部22aの内方の端部上に接している。内側壁部22dは、コイル部分12の内方に設けられ、コイル部分12の内側面に接している。第2絶縁層22の底部22aと内側壁部22dは、コイル部分12の内側下角部12bを覆い、内側下角部12bに接している。底部22aにおいて内側壁部22dと接する部分の外方に位置する部分は、コイル部分12の内側下角部12bの直下域に位置している。
第2絶縁層22の外側壁部22cの内外方向における長さである厚さは、例えば内側壁部22dの内外方向における長さである厚さと略同一である。外側壁部22cの厚さと内側壁部22dの厚さは、例えば下方にいくに従って大きくなり、下部における厚さが上部における厚さより僅かに大きい。外側壁部22cの厚さは、例えば底部22aの厚さ以上である。
外方の溝部M1の幅は、第2絶縁層22の外側壁部22cの厚さの分だけ、第1実施形態の外方の溝部M1の幅より大きい。内方の溝部M1の幅は、第2絶縁層22の内側壁部22dの厚さの分だけ、第1実施形態の内方の溝部M1の幅より大きい。
第3絶縁層23の外側壁部23c1は、第2絶縁層22の外側壁部22cの外方に設けられ、外側壁部22cに接している。第3絶縁層23の内側壁部23c2は、第2絶縁層22の内側壁部22dの内方に設けられ、内側壁部22dに接している。
第3絶縁層23の外側底部23a1における内方の端部23aa1(特許請求の範囲における低誘電率部)は、突部21aの外側面と、第2絶縁層22の下面に接している。上方から見て、端部23aa1は、第2絶縁層22の外側壁部22cの直下域と、コイル部分12の外側下角部12aの直下域に設けられている。
第3絶縁層23の内側底部23a2における外方の端部23aa2(特許請求の範囲における低誘電率部)は、突部21aの内側面と、第2絶縁層22の下面に接している。上方から見て、端部23aa2は、第2絶縁層22の内側壁部22dの直下域と、コイル部分12の内側下角部12bの直下域に設けられている。
第3絶縁層23の上部23bは、コイル部分12の上と第3絶縁層23の外側壁部23c1及び内側壁部23c2の上に設けられており、コイル部分12の上面と外側壁部23c1の上端と内側壁部23c2の上端に接している。
本実施形態に係るアイソレータ102の製造方法について説明する。
図8(a)、(b)と図9(a)、(b)は、本実施形態に係るアイソレータの製造方法を示す模式図である。
図8(a)に示すように、平坦な高誘電体膜22m上に上部電極12Eを形成した後、さらに高誘電体膜22mmを形成する。高誘電体膜22mmは、高誘電体膜22mとコイル部分12の上に形成される。これにより、コイル部分12の下面に接した高誘電体膜22mと、コイル部分12の外側面と内側面と上面に接した高誘電体膜22mmと、コイル部分12に接しておらず、高誘電体膜22m、22mmが積層した積層高誘電体膜22Mが形成される。
図8(a)、(b)に示すように、積層高誘電体膜22Mに対して、RIE等の異方性エッチングを施す。これにより、積層高誘電体膜22Mにおける第1絶縁層21の上面に接した部分と、高誘電体膜22mmにおけるコイル部分12の上面に接した部分が除去されて、高誘電体膜22mにおけるコイル部分12の下面に接した部分と、高誘電体膜22mmにおけるコイル部分12の側面に接した部分が残留する。このようにして、第2絶縁層22を形成する。
図9(a)に示すように、上部電極12E及び第2絶縁層22をマスクとして、第1絶縁層21に対してウェットエッチング等の等方性エッチングを施すことにより、第1絶縁層21における上部の一部を除去して、第1絶縁層21の上部に突部21aを形成すると共に、溝部M1を形成する。
図9(b)に示すように、第1絶縁層21と第2絶縁層22とコイル部分12の上に第3絶縁層23を形成する。第3絶縁層23は溝部M1内にも形成される。
本実施形態に係るアイソレータ102によれば、コイル部分12の外側面に比誘電率が高い第2絶縁層22を設けているため、コイル部分12の表面から放出する電気力線の分布が変化する。電気力線の分布は、第1実施形態に係るアイソレータ101と比較して、コイル部分12の外側面に設けられた第2絶縁層22においてより多くなり、その分、コイル部分12の下面に設けられた第2絶縁層22においてより減少する。これにより、コイル部分12の直下における電界強度を低くし、コイル部分12の外側下角部12aの直下における電界集中を更に緩和できる。
本実施形態における第2絶縁層22は、外側壁部22cと内側壁部22dを有するが、これに限らず、内側壁部22dを有しなくてもよい。
本実施形態における第3絶縁層23の端部23aa1、23aa2は、いずれか一方が空隙G1であってもよく、ボイドを一部に含んでもよい。
本実施形態における上記以外の構成、動作、及び効果は、第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の変形例)
本変形例に係るアイソレータ102aの第2絶縁層22は、コイル部分12の下面と側面に接し、溝部M1には、低誘電率部として空隙G1が配置されている。
図10は、本変形例に係るアイソレータを示す拡大断面図である。
第2実施形態と同様に、第2絶縁層22は、底部22aと、外側壁部22c及び内側壁部22dを有する。
図10に示すように、第3絶縁層23の外側底部23a1における内側面は、外方の空隙G1に接し、例えば第2絶縁層22の底部22aにおける外側面の直下域、または、その直下域より僅かに内方に位置している。
第3絶縁層23の内側底部23a2における外側面は、内方の空隙G1に接し、例えば第2絶縁層22の底部22aにおける内側面の直下域、または、直下域より僅かに外方に位置している。
外方の空隙G1は、第2絶縁層22の外側壁部22cの直下域と、コイル部分12の外側下角部12aの直下域に設けられている。これにより、外方の空隙G1は、コイル部分12の外側下角部12aの直下域よりやや外側に設けられている。
内方の空隙G1は、第2絶縁層22の内側壁部22dの直下域と、コイル部分12の内側下角部12bの直下域に設けられている。これにより、内方の空隙G1は、コイル部分12の内側下角部12bの直下域よりやや内側に設けられている。
本変形例に係るアイソレータ102aによれば、第2絶縁層22をコイル部分12の側面と下面に接して形成し、第3絶縁層23よりも比誘電率が低い空隙G1を溝部M1に配置することにより、第2実施形態と同様に、コイル部分12の外側下角部12aの破壊を抑止できる。
また、溝部M1は、幅が第1実施形態の溝部M1より長いため、空隙G1を形成しやすい。
本変形例における上記以外の構成、動作、及び効果は、第2実施形態と同様である。
(第3実施形態)
本実施形態に係るアイソレータ103は、第1絶縁層21の上面21Bに第3絶縁層23が設けられず、保護絶縁層25が設けられており、溝部M1には低誘電率部として空隙G1が設けられている。
図11(a)は、本実施形態に係るアイソレータを示す拡大断面図である。
図11(a)に示すように、保護絶縁層25は、第1絶縁層21と、空隙G1と、第2絶縁層22と、コイル部分12を覆い、第1絶縁層21の上面21Bと、空隙G1の側面と、第2絶縁層22の側面と、コイル部分12の側面と上面に接している。
保護絶縁層25は、第1絶縁層21の上面21B上であってコイル部分12の直下域を除いた領域に設けられている。保護絶縁層25における外方の空隙G1に接する面は、第2絶縁層22の外側面の直下域またはその直下域の近傍に位置している。外方の空隙G1は、コイル部分12の外側下角部12aの直下域に設けられており、詳細には、コイル部分12の外側面の直下域に設けられ、その直下域より僅かに外方にも設けられていることが好ましい。
保護絶縁層25における内方の空隙G1に接する面は、第2絶縁層22の内側面の直下域またはその直下域の近傍に位置している。内方の空隙G1は、コイル部分12の内側下角部12bの直下域またはその直下域の近傍に設けられており、詳細には、コイル部分12の内側面の直下域に設けられ、その直下域より僅かに内方にも設けられていることが好ましい。
本実施形態における保護絶縁層25は、突部21aと溝部M1を形成した後に、形成される。例えばポリイミドを含む保護絶縁層25はカバレッジが低いため、溝部M1に空隙G1が形成され易く、溝部M1に保護絶縁層25が侵入しにくく、空隙G1の形状が安定しやすい。
本実施形態に係るアイソレータ103によれば、第3絶縁層23を形成しないで保護絶縁層25によって空隙G1を設けることができる。また、本実施形態においても、第1実施形態の変形例と同様、コイル部分12の外側下角部12aの直下に第2絶縁層22と空隙G1と第1絶縁層21を設けることにより、外側下角部12aの直下における電界を緩和し、コイル部分12の破壊を抑止できる。
本実施形態における上記以外の構成、動作、及び効果は、第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の第1変形例)
本変形例に係るアイソレータ103aは、第2絶縁層22がコイル部分12の下面と側面に接している。
図11(b)は、本変形例に係るアイソレータを示す拡大断面図である。
第2実施形態と同様に、第2絶縁層22は、底部22aと、外側壁部22c及び内側壁部22dを有する。
保護絶縁層25は、第2絶縁層22における外側壁部22cの外側面及び上面と、内側壁部22dの内側面及び上面と、コイル部分12の上面に接している。保護絶縁層25の空隙G1に接する面は、第2絶縁層22における底部22aの側面の直下域またはその直下域の近傍に位置している。
本変形例における溝部M1の幅は、第3実施形態の溝部M1の幅より大きいため、保護絶縁層25が溝部M1に僅かに侵入した場合に、コイル部分12における外側下角部12aの直下域に達することを効果的に抑止できる。
本変形例においても、第2実施形態の変形例と同様にコイル部分12の破壊を抑止できる。
本変形例における上記以外の構成、動作、及び効果は、第3実施形態と同様である。
(第3実施形態の第2変形例)
本変形例に係るアイソレータ103bにおいては、第1絶縁層21が、新たな突部21aaを有し、第2絶縁層22が、鍔部22ccと新たな底部22aaを更に有し、新たな溝部M2と空隙G2を更に有する。
図12は、本変形例に係るアイソレータを示す拡大断面図である。
第1絶縁層21の新たな突部21aaは、第1絶縁層21の上部に設けられており、第1絶縁層21の上面21Bの一部を構成している。突部21aaは、突部21aの内方に設けられており、例えば突部21aの内方と外方に設けられている。
図12に示すように、第2絶縁層22の新たな底部22aaは、第1絶縁層21の突部21aa上に設けられ、突部21aaの直上域から側方に延出した略薄板形状である。底部22aaは、例えばコイル部分12の直下域に設けられていない。
鍔部22ccは、新たな底部22aaと孔R1を介して対向している。外方に設けられた鍔部22ccは、外側壁部22cの下部及び底部22aの外方の端部から外方に突出している。内方に設けられた鍔部22ccは、内側壁部22dの下部及び底部22aの内方の端部から内方に突出している。鍔部22ccの厚さは、底部22aの厚さより大きく、例えば外側壁部22cまたは内側壁部22dの厚さ以上である。
溝部M1は、底部22aaと鍔部22ccの下面と、突部21aaの側面と、第1絶縁層21の上面21Bにおいて突部21aaの側面に接した領域によって囲まれた空間である。溝部M1の幅は、第3実施形態の第2変形例における溝部M1の幅よりも例えば鍔部22ccの幅の分長い。
図12に示すように、新たな溝部M2は、底部22aaの下面と、突部21aaの側面と、第1絶縁層21の上面21Bにおいて突部21aaの側面に接した領域によって囲まれた空間である。溝部M2の幅は、溝部M1の幅と略同一である。
新たな空隙G2は、溝部M2に設けられている。空隙G2は、突部21aaの外方に設けられている。
図12に示すように、保護絶縁層25は、孔R1内にも設けられている。保護絶縁層25は、底部25aを有する。底部25aは、第1絶縁層21の上面21Bにおいて孔R1の直下域に設けられている。底部25aは、第1絶縁層21の上面21Bにおいて空隙G1と空隙G2の間に設けられている。底部25aは、空隙G1を介して突部21aに対向している。底部25aの空隙G1に接する面は、例えば外側壁部22cの側面または内側壁部22dの側面の直下域に位置しており、例えばその直下域近傍に位置している。
底部25aは、鍔部22ccと第1絶縁層21の間に設けられている。底部25aは、第1絶縁層21の上面21Bにおいて鍔部22ccの直下域に設けられている。底部25aは、鍔部22ccの下に設けられているため、第2絶縁層22及びコイル部分12を支えている。
以上により、保護絶縁層25は、第2絶縁層22の鍔部22ccの上面、側面、下面に接し、底部22aaの上面、側面、下面の一部に接している。
図13(a)~(c)は、本変形例に係るアイソレータの製造方法を示す模式図である。
図13(a)に示すように、積層高誘電体膜22Mの除去は、第2実施形態と異なり、積層高誘電体膜22Mにおいてコイル部分12への近接部分を除いた一部を除去する。これにより、第2絶縁層22に孔R1と、第2絶縁層22の鍔部22ccと底部22aaが形成される。
図13(b)に示すように、孔R1から第1絶縁層21における上部の一部を、例えばウェットエッチングによって除去する。これにより、第1絶縁層21の上部に突部21aと溝部M1、M2を形成する。この段階では、溝部M1と溝部M2は連通している。
図13(c)に示すように、保護絶縁層25を形成する。保護絶縁層25は、底部25aが孔R1を通じて第1絶縁層21の上面21Bにおいて孔R1の直下域に形成された後、孔R1内にも形成される。
本変形例における溝部M1の幅は、第3実施形態の第1変形例における溝部M1の幅より大きいため、溝部M1に設けられた保護絶縁層25の底部25aaは、鍔部22ccの直下域に設けられ、コイル部分12における外側下角部12aの直下域に保護絶縁層25が達することを効果的に抑止できる。
また、本変形例においても、第2実施形態の変形例と同様にコイル部分12の破壊を抑止できる。
本変形例においては、第2絶縁層22の底部22aaの上にはコイル部分12が設けられていないが、コイル部分12が設けられてもよい。この場合、コイル部分12の外側下角部12aまたは内側下角部12bは、空隙G2の直上域に設けられると良い。
本変形例における上記以外の構成、動作、及び効果は、第3実施形態と同様である。
本発明の実施形態によれば、信頼性を向上できるアイソレータを提供することができる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、アイソレータに含まれる第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、保護絶縁層、上部電極、及び、下部電極の具体的な構成や材質等に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11、12:コイル部分
11E:下部電極
12E:上部電極
12a:外側下角部
12b:内側下角部
20:上層絶縁層
21:第1絶縁層
21B:上面
21a:突部
22:第2絶縁層
22a:底部
22c:外側壁部
22c:外側壁部
22cc:鍔部
22d:内側壁部
22dd:鍔部
22m、22mm:高誘電体膜
22M:積層高誘電体膜
23:第3絶縁層
23a:底部
23a1:外側底部
23a2:内側底部
23aa1、23aa2:端部
23b:上部
23c:側部
23c1:外側壁部
23c2:内側壁部
25:保護絶縁層
25a:底部
31:第1パッド
32:第2パッド
33:下部配線
34:上部配線
35:ビアプラグ
41:シリコン基板
42:層間絶縁層
101、101a、102、102a、103、103a、103b:アイソレータ
A:領域
G1:空隙
M1:溝部

Claims (14)

  1. 下部電極と、
    前記下部電極上に設けられ、上部に突部を有する第1絶縁層と、
    前記突部上に設けられ、前記突部の直上域から側方に延出し、比誘電率が前記第1絶縁層の比誘電率よりも高い第2絶縁層と、
    前記第2絶縁層の上面に接した上部電極と、
    前記突部の側面及び前記第2絶縁層の下面に接し、比誘電率が前記第1絶縁層の比誘電率よりも低い低誘電率部と、
    を備えたアイソレータ。
  2. 前記低誘電率部は、前記上部電極における側面と下面の間の角部の直下域に配置された請求項1に記載のアイソレータ。
  3. 前記第2絶縁層は、前記上部電極の側面に接する請求項1または2に記載のアイソレータ。
  4. 前記上部電極及び前記下部電極は、それぞれコイル部分を有する請求項1~3のいずれか1つに記載のアイソレータ。
  5. 前記低誘電率部は、フッ素添加シリコン酸化物、炭素添加シリコン酸化物、有機塗布ガラス、アロマティック系有機樹脂、及び、ベンゾシクロブテンからなる群より選択された1種以上の材料を含む請求項1~4のいずれか1つに記載のアイソレータ。
  6. 前記低誘電率部は、前記第2絶縁層の側面に接した請求項5に記載のアイソレータ。
  7. 前記低誘電率部は、空隙である請求項1~4のいずれか1つに記載のアイソレータ。
  8. フッ素添加シリコン酸化物、炭素添加シリコン酸化物、有機塗布ガラス、アロマティック系有機樹脂、及び、ベンゾシクロブテンからなる群より選択された1種以上の材料を含む第3絶縁層を、さらに備え、
    前記低誘電率部は、前記第3絶縁層と前記突部の間に設けられ、
    前記第3絶縁層は、前記第2絶縁層の側面に接した請求項7に記載のアイソレータ。
  9. 前記上部電極と前記第2絶縁層を覆い、かつ、前記第1絶縁層と前記低誘電率部に接し、比誘電率が前記第1絶縁層の比誘電率以上前記第2絶縁層の比誘電率未満である保護絶縁層を、さらに備えた請求項7に記載のアイソレータ。
  10. 前記第2絶縁層は、下部において側方に突出した鍔部を有し、
    前記保護絶縁層は、前記鍔部と前記第1絶縁層の間に設けられた請求項9に記載のアイソレータ。
  11. 前記保護絶縁層は、シリコン酸化物またはポリイミドを含む請求項9または10に記載のアイソレータ。
  12. 前記第1絶縁層は、シリコン酸化物、または、水素とシリコン酸窒化物を含む請求項1~11のいずれか1つに記載のアイソレータ。
  13. 前記第1絶縁層はシリコン及び酸素を含み、前記第2絶縁層はシリコン及び窒素を含む請求項1~11のいずれか1つに記載のアイソレータ。
  14. 前記下部電極と前記上部電極の間における誘電結合または容量結合によって信号を送信または受信する請求項1~13のいずれか1つに記載のアイソレータ。
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