JP2022049987A - 積層セラミック電子部品、積層セラミック電子部品の実装構造 - Google Patents

積層セラミック電子部品、積層セラミック電子部品の実装構造 Download PDF

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Abstract

【課題】基板実装時のリフロー中に、金属端子の剥がれ等の問題が発生することを抑制することが可能な積層セラミック電子部品を提供すること。【解決手段】積層セラミック電子部品1であって、第1の金属端子80Aは第1の端子本体81Aの表面に配置される第1のめっき膜82Aを有し、第2の金属端子80Bは第2の端子本体81Bの表面に配置される第2のめっき膜82Bを有し、第1の金属端子80Aの第1の外部電極40Aと接続される側の面には、第1の端子本体81Aが露出するように第1の凹部90Aが配置され、第2の金属端子80Bの第2の外部電極40Bと接続される側の面には、第2の端子本体81Bが露出するように第2の凹部90Bが形成され、第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bは空洞部分を形成し、積層セラミック電子部品本体2と、接合材5と、第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bの一部とが、外装材3で覆われている。【選択図】図2

Description

本発明は、積層セラミック電子部品に関する。
従来、外装材としての樹脂に覆われている積層セラミック電子部品が知られている。このような積層セラミック電子部品は、外装材の外部に引き出される金属端子と、積層セラミック電子部品本体の表面に配置される外部電極とが、外装材の内部において、はんだなどの金属を含む接合材により接合されている。
特開2019-145767号公報
このような積層セラミック電子部品は、基板実装時のリフロー中に接合材が溶融して、接合材の体積が膨張するおそれがある。体積膨張した接合材は逃げ場がないことから、接合材の体積が膨張すると、外装材の内部の圧力が上昇する。その結果、基板実装時のリフロー中に、外装材と金属端子の接合部分が剥がれてしまうおそれがある。
本発明は、基板実装時のリフロー中に、金属端子の剥がれ等の問題が発生することを抑制することが可能な積層セラミック電子部品を提供することを目的とする。
積層された複数の誘電体層と積層された複数の内部電極層とを含み、高さ方向に相対する第1の主面および第2の主面と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、前記第1の端面側に配置される第1の外部電極と、前記第2の端面側に配置される第2の外部電極と、を有する積層セラミック電子部品本体と、接合材を介して前記第1の外部電極に接続される第1の金属端子と、接合材を介して前記第2の外部電極に接続される第2の金属端子と、を備える、積層セラミック電子部品であって、前記第1の金属端子は、第1の端子本体と、前記第1の端子本体の表面に配置される第1のめっき膜と、を有し、前記第2の金属端子は、第2の端子本体と、前記第2の端子本体の表面に配置される第2のめっき膜とを有し、前記第1の金属端子の前記第1の外部電極と接続される側の面には、前記第1の端子本体が露出するように第1の凹部が配置され、前記第2の金属端子の前記第2の外部電極と接続される側の面には、前記第2の端子本体が露出するように第2の凹部が形成され、前記第1の凹部および前記第2の凹部は、空洞部分を形成し、前記積層セラミック電子部品本体と、前記接合材と、前記第1の金属端子の一部と、前記第2の金属端子の一部とが、外装材で覆われている。
本発明によれば、基板実装時のリフロー中に、金属端子の剥がれ等の問題が発生することを抑制することが可能な積層セラミック電子部品を提供することができる。
第1実施形態の積層セラミックコンデンサの外観斜視図である。 図1の積層セラミックコンデンサのII-II線に沿った断面図である。 上記実施形態の積層セラミックコンデンサ本体の外観を示す外観斜視図である。 図3に示す積層セラミックコンデンサ本体のIV-IV線に沿った断面図である。 図4に示す積層セラミックコンデンサ本体のV-V線に沿った断面図である。 図4に示す積層セラミックコンデンサ本体のVI-VI線に沿った断面図である。 図2に示す積層セラミックコンデンサのVII部拡大図である。 図7の積層セラミックコンデンサの第1の金属端子を矢印VIIIの方向から見たときの矢視図である。 上記実施形態の第1変形例の積層セラミックコンデンサの断面図であり、図7に対応する図である。 上記実施形態の第2変形例の積層セラミックコンデンサの断面図であり、図7に対応する図である。 図10の積層セラミックコンデンサの第1の金属端子を矢印XIの方向から見たときの矢視図であり、図8に対応する図である。 本実施形態の第3変形例に係る第1の金属端子を示す図であり、図8に対応する図である。 本実施形態の第4変形例に係る第1の金属端子を示す図であり、図8に対応する図である。 本実施形態の第5変形例に係る第1の金属端子を示す図であり、図8に対応する図である。 第2実施形態の積層セラミックコンデンサの外観斜視図である。 図15の積層セラミックコンデンサのXVI-XVI線に沿った断面図である。 図16の積層セラミックコンデンサのXVII-XVII線に沿った断面図である。 図16の積層セラミックコンデンサの第1の金属端子および第2の金属端子を矢印XVIIIの方向から見たときの矢視図である。 第2実施形態の変形例の積層セラミックコンデンサの断面図であり、図16に対応する図である。 2連構造の積層セラミックコンデンサを示す図である。 3連構造の積層セラミックコンデンサを示す図である。 4連構造の積層セラミックコンデンサを示す図である。 積層セラミック電子部品の実装構造を示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る積層セラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサ1について説明する。図1は、積層セラミックコンデンサ1の外観斜視図である。図2は、図1の積層セラミックコンデンサ1のII-II線に沿った断面図である。
積層セラミックコンデンサ1は、積層セラミック電子部品本体としての積層セラミックコンデンサ本体2と、凹部90が形成された金属端子80と、を有する。図1および図2に示すように、積層セラミックコンデンサ本体2と、積層セラミックコンデンサ本体2と金属端子80とを接続する接合材5と、金属端子80の一部は、外装材3に覆われている。
図3~図6を用いて、積層セラミックコンデンサ本体2について説明する。図3は、外装材3に覆われる前であって、金属端子80が取り付けられる前の、積層セラミックコンデンサ本体2の外観を示す外観斜視図である。図4は、図3の積層セラミックコンデンサ本体2のIV-IV線に沿った断面図である。図5は、図4の積層セラミックコンデンサ本体2のV-V線に沿った断面図である。図6は、図4の積層セラミックコンデンサ本体2のVI-VI線に沿った断面図である。
積層セラミックコンデンサ本体2は、積層体10と、外部電極40と、を有する。
図3~図6には、XYZ直交座標系が示されている。積層セラミックコンデンサ本体2および積層体10の長さ方向Lは、X方向と対応している。積層セラミックコンデンサ本体2および積層体10の幅方向Wは、Y方向と対応している。積層セラミックコンデンサ本体2および積層体10の高さ方向Tは、Z方向と対応している。ここで、図4に示す断面はLT断面とも称される。図5に示す断面はWT断面とも称される。図6に示す断面はLW断面とも称される。なお、図1、図2、図7~図19においても、同様のXYZ直交座標系が示されている。
図3~図6に示すように、積層体10は、高さ方向Tに相対する第1の主面TS1および第2の主面TS2と、高さ方向Tに直交する幅方向Wに相対する第1の側面WS1および第2の側面WS2と、高さ方向Tおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含む。
図3に示すように、積層体10は、略直方体形状を有している。なお、積層体10の長さ方向Lの寸法は、幅方向Wの寸法よりも必ずしも長いとは限らない。積層体10の角部および稜線部には、丸みがつけられていることが好ましい。角部は、積層体の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体の2面が交わる部分である。なお、積層体10を構成する表面の一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。
積層体10の寸法は、特に限定されないが、積層体10の長さ方向Lの寸法をL寸法とすると、L寸法は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層体10の高さ方向Tの寸法をT寸法とすると、T寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層体10の幅方向Wの寸法をW寸法とすると、W寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
図4および図5に示すように、積層体10は、内層部11と、高さ方向Tにおいて内層部11を挟み込むように配置された第1の主面側外層部12および第2の主面側外層部13と、を有する。
内層部11は、複数のセラミック層としての誘電体層20と、複数の内部導体層としての内部電極層30と、を含む。内層部11は、高さ方向Tにおいて、最も第1の主面TS1側に位置する内部電極層30から最も第2の主面TS2側に位置する内部電極層30までを含む。内層部11では、複数の内部電極層30が誘電体層20を介して対向して配置されている。内層部11は、静電容量を発生させ実質的にコンデンサとして機能する部分である。
複数の誘電体層20は、誘電体材料により構成される。誘電体材料は、例えば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、またはCaZrOなどの成分を含む誘電体セラミックであってもよい。また、誘電体材料は、これらの主成分にMn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加したものであってもよい。
誘電体層20の厚みは、0.5μm以上72μm以下であることが好ましい。積層される誘電体層20の枚数は、10枚以上700枚以下であることが好ましい。なお、この誘電体層20の枚数は、内層部11の誘電体層の枚数と第1の主面側外層部12および第2の主面側外層部13の誘電体層の枚数との総数である。
複数の内部電極層30は、複数の第1の内部電極層31および複数の第2の内部電極層32を有する。複数の第1の内部電極層31は、複数の誘電体層20上に配置されている。複数の第2の内部電極層32は、複数の誘電体層20上に配置されている。複数の第1の内部電極層31および複数の第2の内部電極層32は、積層体10の高さ方向Tに交互に配置されるように埋設されている。
第1の内部電極層31は、第2の内部電極層32に対向する第1の対向部31Aと、第1の対向部31Aから第1の端面LS1に引き出される第1の引き出し部31Bとを有している。第1の引き出し部31Bは、第1の端面LS1に露出している。
第2の内部電極層32は、第1の内部電極層31に対向する第2の対向部32Aと、第2の対向部32Aから第2の端面LS2に引き出される第2の引き出し部32Bとを有している。第2の引き出し部32Bは、第2の端面LS2に露出している。
本実施形態では、第1の対向部31Aと第2の対向部32Aが誘電体層20を介して対向することにより容量が形成され、コンデンサの特性が発現する。
第1の対向部31Aおよび第2の対向部32Aの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。第1の引出き出し部31Bおよび第2の引き出し部32Bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。
第1の対向部31Aの幅方向Wの寸法と第1の引き出し部31Bの幅方向Wの寸法は、同じ寸法で形成されていてもよく、どちらか一方の寸法が小さく形成されていてもよい。第2の対向部32Aの幅方向Wの寸法と第2の引き出し部32Bの幅方向Wの寸法は、同じ寸法で形成されていてもよく、どちらか一方の寸法が狭く形成されていてもよい。
第1の内部電極層31および第2の内部電極層32は、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料により構成される。合金を用いる場合、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32は、例えばAg-Pd合金等により構成されてもよい。
第1の内部電極層31および第2の内部電極層32のそれぞれの厚みは、例えば、0.2μm以上3.0μm以下程度であることが好ましい。第1の内部電極層31および第2の内部電極層32の枚数は、合わせて5枚以上350枚以下であることが好ましい。
第1の主面側外層部12は、積層体10の第1の主面TS1側に位置する。第1の主面側外層部12は、第1の主面TS1と最も第1の主面TS1に近い内部電極層30との間に位置する複数のセラミック層としての誘電体層20の集合体である。第1の主面側外層部12で用いられる誘電体層20は、内層部11で用いられる誘電体層20と同じものであってもよい。
第2の主面側外層部13は、積層体10の第2の主面TS2側に位置する。第2の主面側外層部13は、第2の主面TS2と最も第2の主面TS2に近い内部電極層30との間に位置する複数のセラミック層としての誘電体層20の集合体である。第2の主面側外層部13で用いられる誘電体層20は、内層部11で用いられる誘電体層20と同じものであってもよい。
なお、積層体10は、対向電極部11Eを有する。対向電極部11Eは、第1の内部電極層31の第1の対向部31Aと第2の内部電極層32の第2の対向部32Aが対向する部分である。対向電極部11Eは、内層部11の一部として構成されている。図4には、対向電極部11Eの長さ方向Lの範囲が示されている。図5には、対向電極部11Eの幅方向Wの範囲が示されている。図6には、対向電極部11Eの幅方向Wおよび長さ方向Lの範囲が示されている。なお、対向電極部11Eは、コンデンサ有効部ともいう。
なお、積層体10は、側面側外層部WGを有する。側面側外層部WGは、第1の側面側外層部WG1と、第2の側面側外層部WG2を有する。第1の側面側外層部WG1は、対向電極部11Eと第1の側面WS1との間に位置する誘電体層20を含む部分である。第2の側面側外層部WG2は、対向電極部11Eと第2の側面WS2との間に位置する誘電体層20を含む部分である。図5および図6には、第1の側面側外層部WG1および第2の側面側外層部WG2の幅方向Wの範囲が示されている。なお、側面側外層部WGは、Wギャップまたはサイドギャップともいう。
なお、積層体10は、端面側外層部LGを有する。端面側外層部LGは、第1の端面側外層部LG1と、第2の端面側外層部LG2を有する。第1の端面側外層部LG1は、対向電極部11Eと第1の端面LS1との間に位置する誘電体層20を含む部分である。第2の端面側外層部LG2は、対向電極部11Eと第2の端面LS2との間に位置する誘電体層20を含む部分である。図4および図6には、第1の端面側外層部LG1および第2の端面側外層部LG2の長さ方向Lの範囲が示されている。なお、端面側外層部LGは、Lギャップまたはエンドギャップともいう。
外部電極40は、第1の外部電極40Aと、第2の外部電極40Bと、を有する。
第1の外部電極40Aは、第1の端面LS1側に配置されている。第1の外部電極40Aは、第1の内部電極層31に接続されている。第1の外部電極40Aは、第1の端面LS1上に配置されているが、第1の端面LS1上に加えて、第1の主面TS1、第2の主面TS2、第1の側面WS1、第2の側面WS2のうち少なくともいずれか1つの面に配置されていてもよい。本実施形態においては、第1の外部電極40Aは、第1の端面LS1上に加えて、第1の主面TS1の一部、第2の主面TS2の一部、第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部に配置されている。なお、第1の外部電極40Aは、例えば、第1の端面LS1から第1の主面TS1もしくは第2の主面TS2のいずれか一方に配置されていてもよい。言い換えれば、第1の外部電極40Aの断面形状がL字状(不図示)であってもよい。第1の外部電極40Aは、少なくとも、後述の第1の金属端子80Aと対向する面に配置されている。
なお、第1の主面TS1、第2の主面TS2、第1の側面WS1、第2の側面WS2のうち少なくともいずれか1つの面にも第1の外部電極40Aを設ける場合には、この部分に設けられた第1の外部電極40Aの長さ方向Lの長さL1は、積層体のL寸法の20%以上40%以下(例えば、40μm以上4000μm以下)であることが好ましい。
また、第1の主面TS1または第2の主面TS2の少なくとも一方の面に第1の外部電極40Aを設ける場合には、この部分に設けられた第1の外部電極40Aの幅方向Wの長さW1は、積層体10のW寸法と略等しい寸法(例えば、0.1mm以上10mm以下)であることが好ましい。また、第1の側面WS1または第2の側面WS2の少なくとも一方の面に第1の外部電極40Aを設ける場合には、この部分に設けられた第1の外部電極40Aの高さ方向Tの長さT1は、積層体10のT寸法と略等しい寸法(例えば、0.1mm以上10mm以下)であることが好ましい。
第2の外部電極40Bは、第2の端面LS2側に配置されている。第2の外部電極40Bは、第2の内部電極層32に接続されている。第2の外部電極40Bは、第2の端面LS2上に配置されているが、第2の端面LS2上に加えて、第1の主面TS1、第2の主面TS2、第1の側面WS1、第2の側面WS2のうち少なくともいずれか1つの面に配置されていてもよい。本実施形態においては、第2の外部電極40Bは、第2の端面LS2上に加えて、第1の主面TS1の一部、第2の主面TS2の一部、第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部に配置されている。なお、第2の外部電極40Bは、例えば、第2の端面LS2から第1の主面TS1もしくは第2の主面TS2のいずれか一方に配置されていてもよい。言い換えれば、第2の外部電極40Bの断面形状がL字状(不図示)であってもよい。第2の外部電極40Bは、少なくとも、後述の第2の金属端子80Bと対向する面に配置されている。
なお、第1の主面TS1、第2の主面TS2、第1の側面WS1、第2の側面WS2のうち少なくともいずれか1つの面にも第2の外部電極40Bを設ける場合には、この部分に設けられた第2の外部電極40Bの長さ方向Lの長さL1は、積層体のL寸法の20%以上40%以下(例えば、40μm以上4000μm以下)であることが好ましい。
また、第1の主面TS1または第2の主面TS2の少なくとも一方の面に第2の外部電極40Bを設ける場合には、この部分に設けられた第2の外部電極40Bの幅方向Wの長さW2は、積層体10のW寸法と略等しい寸法(例えば、0.1mm以上10mm以下)であることが好ましい。また、第1の側面WS1または第2の側面WS2の少なくとも一方の面に第2の外部電極40Bを設ける場合には、この部分に設けられた第2の外部電極40Bの高さ方向Tの長さT2は、積層体10のT寸法と略等しい寸法(例えば、0.1mm以上10mm以下)であることが好ましい。
前述のとおり、積層体10内においては、第1の内部電極層31の第1の対向部31Aと第2の内部電極層32の第2の対向部32Aとが誘電体層20を介して対向することにより容量が形成されている。そのため、第1の内部電極層31が接続された第1の外部電極40Aと第2の内部電極層32が接続された第2の外部電極40Bとの間でコンデンサの特性が発現する。
第1の外部電極40Aは、第1の下地電極層50Aと、第1の下地電極層50A上に配置された第1のめっき層70Aと、を有する。
第2の外部電極40Bは、第2の下地電極層50Bと、第2の下地電極層50B上に配置された第2のめっき層70Bと、を有する。
第1の下地電極層50Aは、第1の端面LS1上に配置されている。第1の下地電極層50Aは、第1の内部電極層31に接続されている。本実施形態においては、第1の下地電極層50Aは、第1の端面LS1上から第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にまで延びて形成されている。
第2の下地電極層50Bは、第2の端面LS2上に配置されている。第2の下地電極層50Bは、第2の内部電極層32に接続されている。本実施形態においては、第2の下地電極層50Bは、第2の端面LS2上から第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にまで延びて形成されている。
第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、本実施形態においては、焼き付け層である。焼付け層は、金属成分と、ガラス成分もしくはセラミック成分のどちらか一方を含んでいるか、その両方を含んでいることが好ましい。金属成分は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。ガラス成分は、例えば、B、Si、Ba、Mg、Al、Li等から選ばれる少なくとも1つを含む。セラミック成分は、誘電体層20と同種のセラミック材料を用いてもよいし、異なる種のセラミック材料を用いてもよい。セラミック成分は、例えば、BaTiO、CaTiO、(Ba,Ca)TiO、SrTiO、CaZrO等から選ばれる少なくとも1つを含む。
焼き付け層は、例えば、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体に塗布して焼き付けたものである。焼き付け層は、内部電極層および誘電体層を有する積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時焼成したものでもよく、内部電極層および誘電体層を有する積層チップを焼成して積層体を得た後に積層体に導電性ペーストを塗布して焼き付けたものでもよい。なお、内部電極層および誘電体層を有する積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時に焼成する場合には、焼付け層は、ガラス成分の代わりにセラミック材料を添加したものを焼き付けて形成することが好ましい。この場合、添加するセラミック材料として、誘電体層20と同種のセラミック材料を用いることが特に好ましい。焼き付け層は、複数層であってもよい。
第1の端面LS1に位置する第1の下地電極層50Aの長さ方向の厚みは、第1の下地電極層50Aの高さ方向Tおよび幅方向Wの中央部において、例えば、10μm以上200μm以下程度であることが好ましい。
第2の端面LS2に位置する第2の下地電極層50Bの長さ方向の厚みは、第2の下地電極層50Bの高さ方向Tおよび幅方向Wの中央部において、例えば、10μm以上200μm以下程度であることが好ましい。
第1の主面TS1または第2の主面TS2の少なくも一方の面の一部にも第1の下地電極層50Aを設ける場合には、この部分に設けられた第1の下地電極層50Aの高さ方向の厚みは、この部分に設けられた第1の下地電極層50Aの長さ方向Lおよび幅方向Wの中央部において、例えば、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
第1の側面WS1または第2の側面WS2の少なくも一方の面の一部にも第1の下地電極層50Aを設ける場合には、この部分に設けられた第1の下地電極層50Aの幅方向の厚みは、この部分に設けられた第1の下地電極層50Aの長さ方向Lおよび高さ方向Tの中央部において、例えば、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
第1の主面TS1または第2の主面TS2の少なくも一方の面の一部にも第2の下地電極層50Bを設ける場合には、この部分に設けられた第2の下地電極層50Bの高さ方向の厚みは、この部分に設けられた第2の下地電極層50Bの長さ方向Lおよび幅方向Wの中央部において、例えば、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
第1の側面WS1または第2の側面WS2の少なくも一方の面の一部にも第2の下地電極層50Bを設ける場合には、この部分に設けられた第2の下地電極層50Bの幅方向の厚みは、この部分に設けられた第2の下地電極層50Bの長さ方向Lおよび高さ方向Tの中央部において、例えば、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
なお、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bを設けずに、積層体10上に後述の第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70Bが直接配置される構成であってもよい。
なお、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、焼き付け層に限らず、薄膜層であってもよい。薄膜層は、スパッタリング法または蒸着法等の薄膜形成法により形成された、金属粒子が堆積された層である。薄膜層は、例えば、Mg、Al、Ti、W、Cr、Cu、Ni、Ag、Co、MoおよびVからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。これにより、積層体10に対する外部電極40の固着力を高めることができる。薄膜層は、単層であってもよいし、複数層によって形成されていてもよい。例えば、NiCrの層と、NiCuの層の2層構造によって形成されていてもよい。
下地電極としての薄膜層を、スパッタリング法によるスパッタ電極により形成する場合、このスパッタ電極は、積層体10の第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部に形成されることが好ましい。スパッタ電極は、例えば、Ni、Cr、Cu等から選ばれる少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。スパッタ電極の厚みは50nm以上400nm以下であることが好ましく、50nm以上130nm以下であることがさらに好ましい。
下地電極層として、積層体10の第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部にスパッタ電極を形成し、その一方、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上には焼き付け層を形成してもよい。あるいは、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上には下地電極層を形成せずに、後述するめっき層を積層体10に直接形成してもよい。なお、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上に焼き付け層を形成する場合、焼き付け層は、第1の端面LS1および第2の端面LS2だけでなく、第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部にも延びて配置されていてもよい。この場合、スパッタ電極は、焼き付け層上にオーバーラップするように配置されてもよい。
第1のめっき層70Aは、第1の下地電極層50Aを覆うように配置されている。
第2のめっき層70Bは、第2の下地電極層50Bを覆うように配置されている。
第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70Bは、例えば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよい。第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70Bは、それぞれ複数層により形成されていてもよい。
第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70Bは、Niめっき層の上にSnめっき層が形成された2層構造が好ましい。その場合、Niめっき層は、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bが、積層セラミックコンデンサ本体2と金属端子80とを接合する接合材5としてのはんだによって侵食されることを防止する。また、Snめっき層は、積層セラミックコンデンサ本体2と金属端子80とを接合する接合材5としてのはんだのぬれ性を向上させる。これにより、積層セラミックコンデンサ本体2と金属端子80の接合を容易にする。第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70BのそれぞれをNiめっき層とSnめっき層との2層構造とする場合、Niめっき層とSnめっき層それぞれの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
なお、本実施形態の第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bは、例えば導電性粒子と熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂層を有していてもよい。そのような導電性樹脂層は、第1の外部電極40Aでは、第1の下地電極層50Aと第1のめっき層70Aとの間に配置され、第2の外部電極40Bでは、第2の下地電極層50Bと第2のめっき層70Bとの間に配置されることが好ましい。熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂層は、例えばめっき膜や導電性ペーストの焼成物からなる導電層よりも柔軟性に富んでいる。このため、積層セラミックコンデンサ1に物理的な衝撃や熱サイクルに起因する衝撃が加わった場合であっても、導電性樹脂層が緩衝層として機能し、積層セラミックコンデンサ1のクラック発生が抑制される。
なお、第1の下地電極層50A、第2の下地電極層50Bを設けずにめっき層だけで外部電極40を形成してもよい。このような場合、前処理として積層体10の表面に触媒を配設した後で、めっき層が形成されてもよい。この場合においてもめっき層は、複数層であることが好ましく、上述の構成と同様、下層めっき層としてのNiめっき層の上に上層めっき層としてのSnめっき層が形成された2層構造が好ましい。また、例えば、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32がNiを用いて形成される場合、下層めっき層は、Niと接合性のよいCuを用いて形成されることが好ましい。なお、めっき層は、ガラスを含まないことが好ましい。めっき層の単位体積あたりの金属割合は、99体積%以上であることが好ましい。
なお、積層体10と外部電極40を含む積層セラミックコンデンサ本体2の長さ方向の寸法をL寸法とすると、L寸法は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の積層方向の寸法をT寸法とすると、T寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ本体2の幅方向の寸法をW寸法とする。W寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
図1および図2に戻ると、金属端子80は、第1の金属端子80Aと、第2の金属端子80Bと、を有する。金属端子80に形成された凹部90は、第1の金属端子80Aに形成された第1の凹部90Aと、第2の金属端子80Bに形成された第2の凹部90Bと、を有する。接合材5は、第1の接合材5Aと、第2の接合材5Bと、を有する。第1の金属端子80Aは、第1の接合材5Aを介して第1の外部電極40Aに接続される。第2の金属端子80Bは、第2の接合材5Bを介して第2の外部電極40Bに接続される。
第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bは、積層セラミックコンデンサ本体2を実装基板(図21の実装基板310を参照)に表面実装するための端子である。第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bは、例えば板状のリードフレームである。
第1の金属端子80Aは、第1の外部電極40Aが配置された第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と対向する第1の接合部85Aと、第1の接合部85Aに接続され、第1の接合部85Aと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と略平行となる方向に積層セラミックコンデンサ本体2から遠ざかるように延びる第1の延長部86Aと、第1の延長部86Aに接続され、第1の接合部85Aと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と、積層セラミックコンデンサ1が実装されるべき実装基板の実装面との間に隙間を設けるために、実装面側に延びる第2の延長部87Aと、第2の延長部87Aに接続され、実装面に略平行に延びる第1の実装部88Aと、を有する。なお、本実施形態においては、第1の接合部85Aと対向する積層体10の面は、第2の主面TS2である。
第2の金属端子80Bは、第2の外部電極40Bが配置された第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と対向する第2の接合部85Bと、第2の接合部85Bに接続され、第2の接合部85Bと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と略平行となる方向に積層セラミックコンデンサ本体2から遠ざかるように延びる第3の延長部86Bと、第3の延長部86Bに接続され、第2の接合部85Bと対向する第1の主面または前記第2の主面もしくは前記第1の側面または前記第2の側面と、積層セラミックコンデンサ1が実装されるべき実装基板の実装面との間に隙間を設けるために、実装面側に延びる第4の延長部87Bと、第4の延長部87Bに接続され、実装面に略平行に延びる第2の実装部88Bと、を有する。なお、本実施形態においては、第2の接合部85Bと対向する積層体10の面は、第2の主面TS2である。
図7は、図2に示す積層セラミックコンデンサ1のVII部拡大図であって、第1の外部電極40Aと第1の金属端子80Aとの接続部を説明するための図である。図7においては、外装材3の図示は省略されている。図2および図7に示すように、第1の金属端子80Aは、第1の端子本体81Aと、第1の端子本体81Aの表面に配置される第1のめっき膜82Aと、を有する。第1の金属端子80Aの第1の外部電極40Aと接続される側の面には、第1の端子本体81Aが露出するように第1の凹部90Aが配置されている。
図2に示すように、第2の金属端子80Bは、第2の端子本体81Bと、第2の端子本体81Bの表面に配置される第2のめっき膜82Bと、を有する。第2の金属端子80Bの第2の外部電極40Bと接続される側の面には、第2の端子本体81Bが露出するように第2の凹部90Bが配置されている。なお、第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bは、積層セラミックコンデンサ1の長さ方向Lの中央のWT断面に対して概ね面対称となっている。
第1の端子本体81Aおよび第2の端子本体81Bは、Ni、Fe、Cu、Ag、Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなることが好ましい。例えば、第1の端子本体81Aおよび第2の端子本体81Bの母材の金属を、Fe-42Ni合金やFe-18Cr合金やCu-8Sn合金とすることができる。また、放熱性の観点からは、第1の端子本体81Aおよび第2の端子本体81Bの母材の金属を、熱伝導率の高い無酸素銅やCu系合金とすることができる。このように、第1の端子本体81Aおよび第2の端子本体81Bの材料を熱伝導の良い銅系にすることで、低ESR化や低熱抵抗化を実現することができる。また、本実施形態においては、第1の端子本体81Aおよび第2の端子本体81Bの母材の金属を、はんだのぬれ性が低いステンレスやアルミとすることもできる。少なくとも、第1の端子本体81Aおよび第2の端子本体81Bの母材の金属の表面は、後述の第1のめっき膜82Aおよび第2のめっき膜82Bの表面よりも、はんだのぬれ性が低い表面となっている。第1の端子本体81Aおよび第2の端子本体81Bの厚みは、約0.05mm~0.5mmであることが好ましい。
第1のめっき膜82Aおよび第2のめっき膜82Bは、下層めっき膜の上に上層めっき膜が形成された2層構造が好ましい。下層めっき膜は、Ni、Fe、Cu、Ag、Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなることが好ましい。さらに好ましくは、下層めっき膜は、Ni、Fe、Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなる。下層めっき膜を、高融点のNi、Fe、Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金により形成することにより、金属端子80の耐熱性を向上させることができる。下層めっき膜の厚みは0.2μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。上層めっき膜は、Sn、Ag、Auまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなることが好ましい。さらに好ましくは、上層めっき膜は、SnまたはSnを主成分として含む合金からなる。上層めっき膜をSnまたはSnを主成分として含む合金により形成することにより、外部電極40と、金属端子80とのはんだ付け性を向上させることができる。少なくとも、第1のめっき膜82Aおよび第2のめっき膜82Bの表面は、第1の端子本体81Aおよび第2の端子本体81Bの母材の金属の表面よりも、はんだのぬれ性が高い表面となっている。上層めっき膜の厚みは、1.0μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。
第1の金属端子80Aに形成された第1の凹部90Aは、空洞部分を形成する。第1の凹部90Aは、第1の端子本体81Aが露出するように形成されている。すなわち、第1の凹部90A内の表面は、第1のめっき膜82Aが施されていない表面を含む。よって、第1の接合材5Aによって第1の外部電極40Aと第1の金属端子80Aとが接合される際に、第1の凹部90Aには、第1の接合材5Aが流れ込みにくい。特に、第1の端子本体81Aがステンレスやアルミなどの比較的ぬれ性の悪い金属により形成されている場合には、第1の接合材5Aが第1の凹部90Aにより流れ込みにくい。
第2の金属端子80Bに形成された第2の凹部90Bは、空洞部分を形成する。第2の凹部90Bは、第2の端子本体81Bが露出するように形成されている。すなわち、第2の凹部90B内の表面は、第2のめっき膜82Bが施されていない表面を含む。よって、第2の接合材5Bによって第2の外部電極40Bと第2の金属端子80Bとが接合される際に、第2の凹部90Bには、第2の接合材5Bが流れ込みにくい。特に、第2の端子本体81Bがステンレスやアルミなどの比較的ぬれ性の悪い金属により形成されている場合には、第2の接合材5Bが第2の凹部90Bにより流れ込みにくい。
次に、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの形状等について詳細に説明する。
図8は、図7の積層セラミックコンデンサ1の第1の金属端子80Aを矢印VIIIの方向から見たときの矢視図である。図8には、積層セラミックコンデンサ本体2が接続される前の第1の金属端子80Aが示されている。なお、図8には、第1の金属端子80Aに積層セラミックコンデンサ本体2が接続された場合の積層体10および外部電極40の輪郭形状が二点鎖線で示されている。
第1の凹部90Aは、長さ方向Lの方向に並んで配列されている複数の凹部により構成されている。第1の凹部90Aを構成する複数の凹部は、第1の金属端子80Aの第1の接合部85Aに配置されている。第1の凹部90Aを構成する複数の凹部の形状、大きさ、個数に特に制限はない。本実施形態においては、6個の長細い略矩形状の凹部が、第1の接合部85Aに配置されている。
複数の凹部によって構成された第1の凹部90A全体の長さ方向Lの寸法D1は、第1の外部電極40Aの長さ方向Lの長さL1よりも短いことが好ましい。また、複数の凹部それぞれの幅方向Wの寸法D2は、第1の外部電極40Aの幅方向Wの長さW1よりも短いことが好ましい。このように、第1の凹部90Aは、高さ方向Tから見たときに、第1の外部電極40Aによって隠れる大きさであることが好ましい。
これにより、トランスファーモールド法等により外装材3で覆ったときに、外装材3を構成する樹脂が第1の凹部90A内に流れ込むこと、すなわち、空洞部分が小さくなることを抑制することができる。
なお、第1の凹部90Aを構成する複数の凹部それぞれの長さ方向Lの寸法E1は、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
上述のとおり、第1の凹部90Aは、高さ方向Tから見たときに、第1の外部電極40Aによって隠れる大きさであることが好ましい。しかしながら、第1の凹部90Aが、高さ方向Tから見たときに、第1の外部電極40Aによって隠れない場合であっても、寸法D1を上述の寸法とすることにより、外装材3を構成する樹脂が第1の凹部90A内に流れ込みにくくなる。よって、第1の凹部90Aによって形成される空洞部分が小さくなることを抑制することができる。
なお、寸法D1が100μmを超えると、外装材3を構成する樹脂をモールド成型したときに、樹脂が第1の凹部90Aに流れ込みやすくなり、空洞部分が小さくなりやすい。また、寸法D1が10μmより小さくなると、積層セラミックコンデンサ1を実装基板に実装する際のリフロー中に第1の接合材5Aが溶融して体積膨張したときにおいて、第1の接合材5Aが空洞部分に流れ込みにくくなる。
第1の凹部90Aの深さ方向の寸法は、第1の端子本体81Aを切断しない程度であればよく、例えば第1の金属端子80Aの厚みの30%以上70%以下であってもよい。
ここで、第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bは、積層セラミックコンデンサ1の長さ方向Lの中央のWT断面に対して概ね面対称である。よって、第2の金属端子80Bの第2の凹部90Bも、第1の金属端子80Aの第1の凹部90Aと同様の構成を有する。
第2の凹部90Bは、長さ方向Lの方向に並んで配列されている複数の凹部により構成されている。第2の凹部90Bを構成する複数の凹部は、第2の金属端子80Bの第2の接合部85Bに配置されている。第2の凹部90Bを構成する複数の凹部の形状、大きさ、個数に特に制限はない。本実施形態においては、6個の長細い略矩形状の凹部が、第2の接合部85Bに配置されている。
複数の凹部によって構成された第2の凹部90B全体の長さ方向Lの寸法は、第2の外部電極40Bの長さ方向Lの長さL2よりも短いことが好ましい。また、複数の凹部それぞれの幅方向Wの寸法は、第2の外部電極40Bの幅方向Wの長さW2よりも短いことが好ましい。このように、第2の凹部90Bは、高さ方向Tから見たときに、第2の外部電極40Bによって隠れる大きさであることが好ましい。
なお、第2の凹部90Bを構成する複数の凹部それぞれの長さ方向Lの寸法は、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
第2の凹部90Bの深さ方向の寸法は、第2の端子本体81Bを切断しない程度であればよく、例えば第2の金属端子80Bの厚みの30%以上70%以下であってもよい。
接合材5は、はんだであることが好ましい。例えば、Pbフリーはんだであってもよい。Pbフリーはんだとしては、例えばSn-Sb系、Sn-Ag-Cu系、Sn-Cu系、Sn-Bi系などの鉛フリーはんだが好ましい。例えば、Sn-10Sb~Sn-15Sbはんだを用いることができる。
積層セラミックコンデンサ本体2と、第1の接合材5Aおよび第2の接合材5Bと、第1の金属端子80Aの一部と、第2の金属端子80Bの一部は、外装材3に覆われている。より具体的には、外装材3は、積層セラミックコンデンサ本体2の全体と、第1の接合材5Aおよび第2の接合材5Bの全体と、第1の金属端子80Aの第1の接合部85Aの全体および第1の延長部86Aの少なくとも一部と、第2の金属端子80Bの第2の接合部85Bの全体および第3の延長部86Bの少なくとも一部と、を覆うように配置されている。このように、外装材3が、外部電極40および金属端子80といった導体金属部分を広い範囲で覆うことにより、導体間の絶縁表面距離(沿面距離)を確保することができる。また、外装材3によって導体金属部分を広い範囲で覆うことにより、表面放電リスクを回避することができる。
図1~図2に示すように、外装材3は、高さ方向Tに相対する第1の主面MTS1および第2の主面MTS2と、高さ方向Tに直交する幅方向Wに相対する第1の側面MWS1および第2の側面MWS2と、高さ方向Tおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第1の端面MLS1および第2の端面MLS2と、を含む。
図1に示すように、本実施形態の外装材3は、略直方体形状を有している。しかしながら、外装材3の形状は特に限定されない。例えば、第1の端面MTS1および第2の端面MTS2が傾斜した、断面台形形状の外装材3であってもよい。また、角錐台等の切頭錐体であってもよい。なお、外装材3の角部の形状は、特に限定されることなく、丸められていてもよい。
外装材3の第1の主面MTS1および第2の主面MTS2は所定の平坦度を有する平面状に構成されていることが好ましい。これにより、実装基板に積層セラミックコンデンサ1を搭載する際に用いる実装機のマウンターの吸着不良を防止することができる。よって、確実に実装基板に積層セラミックコンデンサ1を搭載することが可能となる。その結果、実装不良の発生を抑制することが可能となる。
外装材3は、例えば、液状や粉状のシリコーン系やエポキシ系などの樹脂を塗装して形成されている。また、外装材3は、エンジニアリングプラスチックをトランスファーモールド法やインジェクションモールド法等によりモールドしてもよい。特に、外装材3の材料は、熱硬化型エポキシ樹脂からなることが好ましい。これにより、外装材3と、積層セラミックコンデンサ本体2および金属端子80との密着性を確保し、耐電圧および耐湿性能の向上効果を得ることができる。
以上のように、本実施形態の積層セラミック電子部品1は、積層された複数の誘電体層20と積層された複数の内部電極層30とを含む積層体10と、内部電極層30に接続される外部電極40と、を有する積層セラミック電子部品本体2と、接合材5を介して外部電極40に接続される金属端子80と、を備え、金属端子80は、端子本体と端子本体の表面に配置されるめっき膜とを有し、金属端子80の外部電極40と接続される側の面には、端子本体が露出するように凹部90が配置され、凹部90は、空洞部分を形成し、積層セラミック電子部品本体2と、接合材5と、金属端子80の少なくとも一部とが、外装材3で覆われている。
より詳細には、本実施形態の積層セラミック電子部品1は、積層された複数の誘電体層20と積層された複数の内部電極層30とを含み、高さ方向に相対する第1の主面TS1および第2の主面TS2と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面WS1および第2の側面WS2と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含む積層体10と、第1の端面LS1側に配置される第1の外部電極40Aと、第2の端面LS2側に配置される第2の外部電極40Bと、を有する積層セラミック電子部品本体2と、接合材5を介して第1の外部電極40Aに接続される第1の金属端子80Aと、接合材5を介して第2の外部電極40Bに接続される第2の金属端子80Bと、を備える、積層セラミック電子部品1であって、第1の金属端子80Aは、第1の端子本体81Aと、第1の端子本体81Aの表面に配置される第1のめっき膜82Aと、を有し、第2の金属端子80Bは、第2の端子本体81Bと、第2の端子本体81Bの表面に配置される第2のめっき膜82Bとを有し、第1の金属端子80Aの第1の外部電極40Aと接続される側の面には、第1の端子本体81Aが露出するように第1の凹部90Aが配置され、第2の金属端子80Bの第2の外部電極40Bと接続される側の面には、第2の端子本体81Bが露出するように第2の凹部90Bが形成され、第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bは、空洞部分を形成し、積層セラミック電子部品本体2と、接合材5と、第1の金属端子80Aの一部と、第2の金属端子80Bの一部とが、外装材3で覆われている。
なお、外装材3および金属端子80を含む積層セラミックコンデンサ1の長さ方向の寸法をL寸法とすると、L寸法は、3.2mm以上20mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の積層方向の寸法をT寸法とすると、T寸法は、1.0mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の幅方向の寸法をW寸法とすると、W寸法は、1.5mm以上20mm以下であることが好ましい。
次に、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。まず、積層セラミックコンデンサ本体2の製造方法について説明する。
誘電体層20用の誘電体シートおよび内部電極層30用の導電性ペーストが準備される。誘電体シートおよび内部電極用の導電性ペーストは、バインダおよび溶剤を含む。バインダおよび溶剤は、公知のものであってもよい。
誘電体シート上に、内部電極層30用の導電性ペーストが、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより所定のパターンで印刷される。これにより、第1の内部電極層31のパターンが形成された誘電体シートおよび、第2の内部電極層32のパターンが形成された誘電体シートが準備される。
内部電極層のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第1の主面TS1側の第1の主面側外層部12となる部分が形成される。その上に、第1の内部電極層31のパターンが印刷された誘電体シートおよび第2の内部電極層32のパターンが印刷された誘電体シートが順次積層されることにより、内層部11となる部分が形成される。この内層部11となる部分の上に、内部電極層のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第2の主面TS2側の第2の主面側外層部13となる部分が形成される。これにより、積層シートが作製される。
積層シートが静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスされることにより、積層ブロックが作製される。
積層ブロックが所定のサイズにカットされることにより、積層チップが切り出される。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みがつけられてもよい。
積層チップが焼成されることにより、積層体10が作製される。焼成温度は、誘電体層20や内部電極層30の材料にもよるが、900℃以上1400℃以下であることが好ましい。
積層体10の両端面に第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとなる導電性ペーストが塗布される。本実施形態においては、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、焼き付け層である。ガラス成分と金属とを含む導電性ペーストが、例えばディッピングなどの方法により、積層体10に塗布される。その後、焼き付け処理が行われ、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bが形成される。この時の焼き付け処理の温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。
なお、焼成前の積層チップと、積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時に焼成する場合には、焼付け層は、ガラス成分の代わりにセラミック材料を添加したものを焼き付けて形成することが好ましい。このとき、添加するセラミック材料として、誘電体層20と同種のセラミック材料を用いることが特に好ましい。この場合は、焼成前の積層チップに対して、導電性ペーストを塗布し、積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストを同時に焼き付けて、焼き付け層が形成された積層体10を形成する。
なお、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとして薄膜層を形成する場合は、積層体10の第1の主面TS1上の一部および第2の主面TS2上の一部に、薄膜層を形成してもよい。薄膜層は、例えば、スパッタリング法によりスパッタ電極であってもよい。第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとして、積層体10の第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部にスパッタ電極を形成する場合は、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上には焼き付け層を形成してもよい。あるいは、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上には下地電極層を形成せずに、後述するめっき層を積層体10に直接形成してもよい。
その後、第1の下地電極層50Aの表面に、第1のめっき層70Aが形成される。また、第2の下地電極層50Bの表面に、第2のめっき層70Bが形成される。本実施形態では、めっき層として、Niめっき層およびSnめっき層が形成される。Niめっき層およびSnめっき層は、例えばバレルめっき法により、順次形成される。
このような製造工程により、積層セラミックコンデンサ本体2が製造される。
次に、第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bの製造方法について説明する。
第1の端子本体81Aに第1のめっき膜82Aが施される。その後、第1のめっき膜82Aが施された第1の端子本体81Aの一部を、第1のめっき膜82Aごと削り取って、第1の凹部90Aを形成する。これにより、第1の金属端子80Aの母材である第1の端子本体81Aがむき出しとなり、はんだのぬれ性が低い表面を有する第1の凹部90Aが形成される。
第2の金属端子80Bについても同様に、第2の端子本体81Bに第2のめっき膜82Bが施される。その後、第2のめっき膜82Bが施された第2の端子本体81Bの一部を、第2のめっき膜82Bごと削り取って、第2の凹部90Bを形成する。これにより、第2の金属端子80Bの母材である第2の端子本体81Bがむき出しとなり、はんだのぬれ性が低い表面を有する第2の凹部90Bが形成される。
なお、第1の端子本体81Aおよび第2の端子本体81Bに第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bを形成した後、第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bをマスキングした状態で、第1のめっき膜82Aおよび第2のめっき膜82Bを施してもよい。これによっても、第1の端子本体81Aが露出する第1の凹部90Aと、第2の端子本体81Bが露出する第2の凹部90Bとが形成される。
次に、積層セラミックコンデンサ本体2と、第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bとを接合する工程について説明する。
第1の外部電極40Aと第1の金属端子80Aは、第1の接合材5Aによって接合される。第2の外部電極40Bと第2の金属端子80Bは、第2の接合材5Bによって接合される。本実施形態においては、第1の接合材5Aおよび第2の接合材5Bは、はんだである。例えば、リフローによるはんだ付けで接合される場合、第1の接合材5Aおよび第2の接合材5Bは、例えば270℃以上290℃以下の温度で30秒以上加熱される。
このリフロー時の加熱により、第1の接合材5Aおよび第2の接合材5Bが溶融する。しかしながら、第1の凹部90A内および第2の凹部90B内の表面にはめっき膜が設けられていないため、溶融した第1の接合材5Aおよび第2の接合材5Bは、第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bに流れ込みにくい。よって、加熱後、第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bに空洞部分が残存した状態で、第1の接合材5Aおよび第2の接合材5Bが固化し、積層セラミックコンデンサ本体2と、第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bとが接合される。
次に、積層セラミックコンデンサ本体2と、第1の接合材5Aおよび第2の接合材5Bと、第1の金属端子80Aの一部と、第2の金属端子80Bの一部とを、外装材3で覆う工程について説明する。
外装材3は、例えば、トランスファーモールド工法によって形成される。具体的には、金型に外装材3の樹脂を充填し、そこに外装材3で覆う前の積層セラミックコンデンサ、すなわち、接合材5を介して金属端子80が接合された積層セラミックコンデンサ本体2を配置し、樹脂を硬化させる。これにより、積層セラミックコンデンサ本体2と、第1の接合材5Aおよび第2の接合材5Bと、第1の金属端子80Aの一部と、第2の金属端子80Bの一部とを覆うように、外装材3が設けられる。
最後に、金属端子80に不要部分がある場合、打ち抜き金型等を用いて、不要部分がカットされる。そして、曲げ金型等を用いて、金属端子80が所望の形状に折り曲げられる。
以上の製造方法により、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1が製造される。
以上のように、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法は、外部電極40を有する積層セラミックコンデンサ本体2を準備する電子部品本体準備工程と、金属端子80となる部材を準備する金属端子準備工程と、接合材5を介して、外部電極40に金属端子80となる部材を接続する工程と、積層セラミックコンデンサ本体2と、接合材5と、金属端子80となる部材の一部とを、外装材3で覆う工程と、を備え、金属端子80は端子本体と、端子本体の表面に配置されるめっき膜と、を有し、金属端子80の外部電極40と接続される側の面には、端子本体が露出するように凹部90が形成されており、凹部90は、空洞部分を形成している。さらに、金属端子準備工程において、めっき膜が施された端子本体の一部を、めっき膜ごと削り取って凹部90を形成する工程を含んでいてもよい。
図21に、積層セラミック電子部品1の実装構造300を示す。外装材3に覆われて完成品となった積層セラミックコンデンサ1は、その後、部品として、基板実装用接合材320を介して、実装基板310にリフロー実装される。このとき、接合材5が溶融して、接合材5の体積が膨張するおそれがあるが、接合材5が凹部90の空洞部分に流れ込むことで、外装材3の内部圧力の上昇を抑制することができる。そして、外装材3の内部圧力の上昇を抑制することで、外装材3を構成する樹脂が金属端子80から剥がれるような応力の発生を抑制することができる。また、接合材5が外部に流れ出ることも抑制できる。
さらに、外装材3を構成する樹脂が吸湿している状態においては、基板実装時のリフロー中に樹脂から水蒸気が発生するため、外装材3の内部の圧力はさらに上昇しやすい。このような場合、接合材5が外部に流れ出るはんだスプラッシュ等の問題が生じるおそれがある。しかしながら、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の構成であれば、接合材5が凹部90の空洞部分に流れ込むことで、外装材3の内部圧力の上昇を抑制することができる。よって、はんだスプラッシュ等の問題の発生を抑制することができる。
また、通常、前工程で用いる接合材の融点は、後工程で用いる接合材の融点よりも高くすることが望ましい。すなわち、前工程で用いられる、外部電極40と金属端子80とを接続する接合材5の融点は、後工程で用いられる、完成した積層セラミックコンデンサ1を実装基板310に実装する際に用いられる基板実装用接合材320の融点よりも高いことが好ましい。しかしながら、本実施形態においては、これに限らず、接合材5の融点が、基板実装用接合材の融点よりも低い場合であっても許容される。また、同程度の融点であってもよい。例えば、接合材5と、基板実装用接合材は、同じ種類の接合材であってもよい。すなわち、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1であれば、接合材5および基板実装用接合材320に採用する接合材の種類の選択の自由度が高まる。また、後工程のリフロー時の温度設定の自由度も高まる。なお、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1であれば、接合材5が、後工程のリフロー時の温度で溶融したとしても、接合材5が凹部90の空洞部分に流れ込むことで、外装材3の内部圧力の上昇を抑制することができる。
以上のように構成された本実施形態の積層セラミック電子部品1は、リフロー実装によって実装基板310に実装する際、第1の外部電極40Aと第1の金属端子80Aとを接続する接合材5および第2の外部電極40Bと第2の金属端子80Bとを接続する接合材が溶融した場合に、溶融した接合材5が第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bに流れ込む。
すなわち、本実施形態の積層セラミック電子部品の実装構造300は、積層セラミック電子部品1と、実装基板310と、を備え、第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bによって形成される空洞部分に、積層セラミック電子部品1をリフロー実装によって実装基板310に実装する際に溶融して流れ込んだ接合材5が存在する。
以下、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第1変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図9は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第1変形例を示す断面図であり、図7に対応する図である。
本変形例においては、金属端子80に形成されている凹部90の態様、すなわち、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、上記実施形態とは異なる。
なお、第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bは、積層セラミックコンデンサ1の長さ方向Lの中央のWT断面に対して概ね面対称である。よって、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aと、第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの構成は、基本的に同じである。したがって、これらを代表して、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aについて説明する。なお、この点については、後述の本実施形態の第2変形例~第5変形例についても同様である。
図9に示すように、本変形例の第1の凹部90Aを構成する複数の凹部は、上記実施形態の複数の凹部よりも、長さ方向Lの寸法E2が短い。そして、本変形例の第1の凹部90Aは、より多数の長細い略矩形状の凹部により形成されている。
例えば、第1の凹部90Aを構成する複数の凹部それぞれの長さ方向Lの寸法E2は、10μm以上20μm以下である。
第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、このような態様であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
以下、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第2変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図10は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第2変形例を示す断面図であり、図7に対応する図である。図11は、図10の積層セラミックコンデンサ1の第1の金属端子80Aを矢印XIの方向から見たときの矢視図であり、図8に対応する図である。
本変形例においては、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、上記実施形態とは異なる。
図10および図11に示すように、本変形例の第1の凹部90Aは、幅方向Wの方向に並んで配列されている複数の凹部により構成されている。第1の凹部90Aを構成する複数の凹部の個数に特に制限はないが、本実施形態においては、13個の長細い略矩形状の凹部が、第1の接合部85Aに配置されている。
第1の凹部90Aを構成する複数の凹部それぞれの長さ方向Lの寸法D1は、第1の外部電極40Aの長さ方向Lの長さL1よりも短いことが好ましい。また、複数の凹部によって構成された第1の凹部90Aの幅方向Wの寸法D2は、第1の外部電極40Aの幅方向Wの長さW1よりも短いことが好ましい。このように、第1の凹部90Aは、高さ方向Tから見たときに、第1の外部電極40Aによって隠れる大きさであることが好ましい。
なお、第1の凹部90Aを構成する複数の凹部それぞれの幅方向Lの寸法E3は、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様も、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aの態様と同様である。
第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、このような態様であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
以下、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第3変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図12は、本実施形態の第3変形例に係る第1の金属端子80Aを示す図であり、図8に対応する図である。
本変形例においては、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、上記実施形態とは異なる。
図12に示すように、本変形例の第1の凹部90Aは、長さ方向Lの方向に並んで配列されている複数の凹部と、幅方向Wの方向に並んで配列されている複数の凹部とが交差する態様で形成された、格子状の凹部により構成されている。第1の凹部90Aを構成する格子状の凹部は、第1の接合部85Aに配置されている。
第1の凹部90Aを構成する格子状の凹部の長さ方向Lの寸法D1は、第1の外部電極40Aの長さ方向Lの長さL1よりも短いことが好ましい。また、格子状の凹部によって構成された第1の凹部90Aの幅方向Wの寸法D2は、第1の外部電極40Aの幅方向Wの長さW1よりも短いことが好ましい。このように、第1の凹部90Aは、高さ方向Tから見たときに、第1の外部電極40Aによって隠れる大きさであることが好ましい。
なお、格子状の凹部を構成する、長さ方向Lの方向に並んで配列されている複数の凹部の長さ方向Lの寸法E4と、幅方向Wの方向に並んで配列されている複数の凹部の幅方向Wの寸法E5は、それぞれ10μm以上100μm以下であることが好ましい。
第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様も、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aの態様と同様である。
第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、このような態様であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
以下、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第4変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図13は、本実施形態の第4変形例に係る第1の金属端子80Aを示す図であり、図8に対応する図である。
本変形例においては、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、上記実施形態とは異なる。
図13に示すように、本変形例の第1の凹部90Aは、円柱状の柱状部90A1が残存する態様の略矩形の凹部によって形成されている。
第1の凹部90Aを構成する略矩形の凹部の長さ方向Lの寸法D1は、第1の外部電極40Aの長さ方向Lの長さL1よりも短いことが好ましい。また、第1の凹部90Aを構成する略矩形の凹部の幅方向Wの寸法D2は、第1の外部電極40Aの幅方向Wの長さW1よりも短いことが好ましい。このように、第1の凹部90Aは、高さ方向Tから見たときに、第1の外部電極40Aによって隠れる大きさであることが好ましい。
なお、円柱状の柱状部90A1の直径E6は特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。これにより、積層セラミックコンデンサ本体2を安定的に載置することができる。また、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の外部電極40Aと第1の金属端子80Aの電気的な接続状態を確保することができる。なお、柱状部90A1は円柱状に限らず、例えば角柱状であってもよい。
第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様も、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aの態様と同様である。
第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、このような態様であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
以下、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第5変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図14は、本実施形態の第5変形例に係る第1の金属端子80Aを示す図であり、図8に対応する図である。
本変形例においては、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、上記実施形態とは異なる。
図14に示すように、本変形例の第1の凹部90Aは、長さ方向Lの方向および幅方向Wの方向に並んで配列されている複数の略矩形の凹部により構成されている。第1の凹部90Aを構成する複数の凹部の個数に特に制限はないが、本実施形態においては、32個の略正方形状の凹部が、第1の接合部85Aに配置されている。
複数の凹部によって構成された第1の凹部90A全体の長さ方向Lの寸法D1は、第1の外部電極40Aの長さ方向Lの長さL1よりも短いことが好ましいが、図14に示すように長くてもよい。また、複数の凹部によって構成された第1の凹部90Aの幅方向Wの寸法D2は、第1の外部電極40Aの幅方向Wの長さW1よりも短いことが好ましいが、図14に示すように長くても良い。この場合、第1の凹部90Aは、高さ方向Tから見たときに、第1の外部電極40Aからはみ出る部分がある。このはみ出る部分は、はんだ等の第1の接合材5Aの濡れ上がり部により隠れることが望ましい。但し、第1の接合材5Aの濡れ上がり部により隠れない部分があってもよい。
なお、第1の凹部90Aを構成する複数の凹部それぞれの長さ方向Lの寸法E7および幅方向Wの寸法E8は、10μm以上100μm以下であることが好ましい。なお、第1の凹部90Aを構成する複数の凹部のうち、少なくともひとつの凹部は、高さ方向Tから見たときに、第1の外部電極40Aによって隠れる大きさであることが好ましい。
第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様も、第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aの態様と同様である。
第1の金属端子80Aに形成されている第1の凹部90Aおよび第2の金属端子80Bに形成されている第2の凹部90Bの態様が、このような態様であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態の積層セラミック電子部品1は、積層された複数の誘電体層20と積層された複数の内部電極層30とを含み、高さ方向に相対する第1の主面TS1および第2の主面TS2と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面WS1および第2の側面WS2と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含む積層体10と、第1の端面LS1側に配置される第1の外部電極40Aと、第2の端面LS2側に配置される第2の外部電極40Bと、を有する積層セラミック電子部品本体2と、接合材5を介して第1の外部電極40Aに接続される第1の金属端子80Aと、接合材5を介して第2の外部電極40Bに接続される第2の金属端子80Bと、を備える、積層セラミック電子部品1であって、第1の金属端子80Aは、第1の端子本体81Aと、第1の端子本体81Aの表面に配置される第1のめっき膜82Aと、を有し、第2の金属端子80Bは、第2の端子本体81Bと、第2の端子本体81Bの表面に配置される第2のめっき膜82Bとを有し、第1の金属端子80Aの第1の外部電極40Aと接続される側の面には、第1の端子本体81Aが露出するように第1の凹部90Aが配置され、第2の金属端子80Bの第2の外部電極40Bと接続される側の面には、第2の端子本体81Bが露出するように第2の凹部90Bが形成され、第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bは、空洞部分を形成し、積層セラミック電子部品本体2と、接合材5と、第1の金属端子80Aの一部と、第2の金属端子80Bの一部とが、外装材3で覆われている。外装材3に覆われて完成品となった積層セラミックコンデンサ1は、その後、部品として、実装基板にリフロー実装される。このとき、接合材5が溶融して、接合材5の体積が膨張するおそれがあるが、接合材5が第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bの空洞部分に流れ込むことで、外装材3の内部圧力の上昇を抑制することができる。そして、外装材3の内部圧力の上昇を抑制することで、外装材3を構成する樹脂が第1の金属端子80Aおよび第2の金属端子80Bから剥がれるような応力の発生を抑制することができる。また、接合材5が外部に流れ出ることも抑制できる。
(2)本実施形態の外装材3は、熱硬化型エポキシ樹脂である。これにより、外装材3と、積層セラミック電子部品本体2および金属端子80との密着性を確保し、耐電圧および耐湿性能の向上効果を得ることができる。
(3)本実施形態の第1の金属端子80Aは、第1の外部電極40Aが配置された第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と対向する第1の接合部85Aと、第1の接合部85Aに接続され、第1の接合部85Aと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と略平行となる方向に積層セラミック電子部品本体2から遠ざかるように延びる第1の延長部86Aと、第1の延長部86Aに接続され、第1の接合部85Aと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と、積層セラミック電子部品1が実装されるべき実装基板の実装面との間に隙間を設けるために、実装面側に延びる第2の延長部87Aと、第2の延長部87Aに接続され、実装面に略平行に延びる第1の実装部88Aと、を有し、第2の金属端子80Bは、第2の外部電極40Bが配置された第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と対向する第2の接合部85Bと、第2の接合部85Bに接続され、第2の接合部85Bと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と略平行となる方向に積層セラミック電子部品本体2から遠ざかるように延びる第3の延長部86Bと、第3の延長部86Bに接続され、第2の接合部85Bと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と、積層セラミック電子部品1が実装されるべき実装基板の実装面との間に隙間を設けるために、実装面側に延びる第4の延長部87Bと、第4の延長部87Bに接続され、実装面に略平行に延びる第2の実装部88Bと、を有する。これにより、実装基板と積層セラミック電子部品本体2との距離を長くすることができ、実装基板からの応力を緩和する効果が得られる。また、実装基板側に設けられる外装材3の厚みを厚くすることができ、絶縁性を確保することができる。
(4)本実施形態の積層セラミック電子部品1は、リフロー実装によって実装基板310に実装する際、第1の外部電極40Aと第1の金属端子80Aとを接続する接合材5および第2の外部電極40Bと第2の金属端子80Bとを接続する接合材が溶融した場合に、溶融した接合材5が第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bに流れ込む。これにより、上述の(1)の効果が得られる。
(5)本実施形態の積層セラミック電子部品の実装構造300は、積層セラミック電子部品1と、実装基板310と、を備え、第1の凹部90Aおよび第2の凹部90Bによって形成される空洞部分に、積層セラミック電子部品1をリフロー実装によって実装基板310に実装する際に溶融して流れ込んだ接合材が存在する。これにより、上述の(1)の効果が得られる。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態に係る積層セラミックコンデンサ101について説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図15~図18は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ101を説明するための図である。図15は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ101の外観斜視図である。図16は、図15の積層セラミックコンデンサ101のXVI-XVI線に沿った断面図である。図17は、図16の積層セラミックコンデンサ101のXVII-XVII線に沿った断面図である。図18は、図16の積層セラミックコンデンサ101の第1の金属端子180Aおよび第2の金属端子180Bを矢印XVIIIの方向から見たときの矢視図である。
第1実施形態においては、1つの積層セラミックコンデンサ本体2が外装材3に覆われて、積層セラミックコンデンサ1が構成されていた。本実施形態においては、複数の積層セラミック電子部品本体としての積層セラミックコンデンサ本体102が外装材3に覆われて、積層セラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサ101が構成されている。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ101は、複数の積層セラミックコンデンサ本体102と、凹部190が形成された金属端子180と、を有する。本実施形態においては、図15に示すように、4個の積層セラミックコンデンサ本体102が、幅方向Wに並んで配列されている。
図15および図16に示すように、複数の積層セラミックコンデンサ本体102と、積層セラミックコンデンサ本体102と金属端子180とを接続する接合材5と、金属端子180の一部は、外装材3によって覆われている。なお、図15および図16においては、外装材3の輪郭が二点鎖線で示されている。図15は、外装材3を透過して外装材3の内部を見たときの仮想的な図であり、外装材3の内部の複数の積層セラミックコンデンサ本体102と、金属端子180が示されている。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ本体102は、積層体110と、外部電極140と、を有する。
図16および図17に示すように積層体110は、積層された複数の誘電体層120と積層された複数の内部電極層130とを含み、高さ方向に相対する第1の主面TS1および第2の主面TS2と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面WS1および第2の側面WS2と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含む。
複数の内部電極層130は、複数の第1の内部電極層131および複数の第2の内部電極層132を有する。複数の第1の内部電極層131は、複数の誘電体層120上に配置されている。複数の第2の内部電極層132は、複数の誘電体層120上に配置されている。複数の第1の内部電極層131および複数の第2の内部電極層132は、積層体110の幅方向Wに交互に配置されるように埋設されている。すなわち、本実施形態の積層体110は、第1実施形態の積層体10とは異なり、複数の誘電体層120および複数の内部電極層130が、幅方向Wに積層されている。
第1の内部電極層131は、第2の内部電極層132に対向する第1の対向部131Aと、第1の対向部131Aから第1の端面LS1および第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部のそれぞれに引き出される第1の引き出し部131Bとを有している。第1の引き出し部131Bは、第1の端面LS1および第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部のそれぞれに露出している。
第2の内部電極層132は、第1の内部電極層131に対向する第2の対向部132Aと、第2の対向部132Aから第2の端面LS2および第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部のそれぞれに引き出される第2の引き出し部132Bとを有している。第2の引き出し部132Bは、第2の端面LS2および第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部のそれぞれに露出している。
本実施形態では、第1の対向部131Aと第2の対向部132Aが誘電体層120を介して対向することにより容量が形成され、コンデンサの特性が発現する。
外部電極140は、第1の外部電極140Aと、第2の外部電極140Bと、を有する。
第1の外部電極140Aは、第1の端面LS1側に配置されている。第1の外部電極140Aは、第1の内部電極層131に接続されている。第1の外部電極140Aは、第1の端面LS1上および少なくとも第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部に至るように配置されている。本実施形態においては、第1の外部電極140Aは、第1の端面LS1上に加えて、第1の主面TS1の一部、第2の主面TS2の一部、第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部に配置されている。
第2の外部電極140Bは、第2の端面LS2側に配置されている。第2の外部電極140Bは、第2の内部電極層132に接続されている。第2の外部電極140Bは、第2の端面LS2上および少なくとも第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部に至るように配置されている。本実施形態においては、第2の外部電極140Bは、第2の端面LS2上に加えて、第1の主面TS1の一部、第2の主面TS2の一部、第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部に配置されている。
第1の外部電極140Aは、第1実施形態と同様、第1の下地電極層150Aと、第1の下地電極層150A上に配置された第1のめっき層170Aと、を有することが好ましい。
第2の外部電極140Bは、第1実施形態と同様、第2の下地電極層150Bと、第2の下地電極層150B上に配置された第2のめっき層170Bと、を有することが好ましい。
金属端子180は、第1の金属端子180Aと、第2の金属端子180Bと、を有する。金属端子180に形成された凹部190は、第1の金属端子180Aに形成された第1の凹部190Aと、第2の金属端子180Bに形成された第2の凹部190Bと、を有する。接合材5は、第1の接合材5Aと、第2の接合材5Bと、を有する。第1の金属端子180Aは、第1の接合材5Aを介して第1の外部電極140Aに接続される。第2の金属端子180Bは、第2の接合材5Bを介して第2の外部電極140Bに接続される。
第1の金属端子180Aおよび第2の金属端子180Bは、複数の積層セラミックコンデンサ本体102を実装基板に表面実装するための端子である。第1の金属端子180Aおよび第2の金属端子180Bは、例えば板状のリードフレームである。
第1の金属端子180Aは、第1の外部電極140Aが配置された第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と対向する第1の接合部185Aと、第1の接合部185Aに接続され、第1の接合部185Aと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と略平行となる方向に積層セラミックコンデンサ本体102から遠ざかるように延びる第1の延長部186Aと、第1の延長部186Aに接続され、第1の接合部185Aと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と、積層セラミックコンデンサ101が実装されるべき実装基板の実装面との間に隙間を設けるために、実装面側に延びる第2の延長部187Aと、第2の延長部187Aに接続され、実装面に略平行に延びる第1の実装部188Aと、を有する。なお、本実施形態においては、第1の接合部185Aと対向する積層体110の面は、第2の主面TS2である。
第2の金属端子180Bは、第2の外部電極140Bが配置された第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と対向する第2の接合部185Bと、第2の接合部185Bに接続され、第2の接合部185Bと対向する第1の主面TS1または第2の主面TS2もしくは第1の側面WS1または第2の側面WS2と略平行となる方向に積層セラミックコンデンサ本体102から遠ざかるように延びる第3の延長部186Bと、第3の延長部186Bに接続され、第2の接合部185Bと対向する第1の主面または前記第2の主面もしくは前記第1の側面または前記第2の側面と、積層セラミックコンデンサ101が実装されるべき実装基板の実装面との間に隙間を設けるために、実装面側に延びる第4の延長部187Bと、第4の延長部187Bに接続され、実装面に略平行に延びる第2の実装部188Bと、を有する。なお、本実施形態においては、第2の接合部185Bと対向する積層体110の面は、第2の主面TS2である。
図16に示すように、第1の金属端子180Aは、第1の端子本体181Aと、第1の端子本体181Aの表面に配置される第1のめっき膜182Aと、を有する。第1の金属端子180Aの第1の外部電極140Aと接続される側の面には、第1の端子本体181Aが露出するように第1の凹部190Aが配置されている。
図16に示すように、第2の金属端子180Bは、第2の端子本体181Bと、第2の端子本体181Bの表面に配置される第2のめっき膜182Bと、を有する。第2の金属端子180Bの第2の外部電極140Bと接続される側の面には、第2の端子本体181Bが露出するように第2の凹部190Bが配置されている。
第1の金属端子180Aに形成された第1の凹部190Aは、空洞部分を形成する。第1の凹部190Aは、第1の端子本体181Aが露出するように形成されている。すなわち、第1の凹部190A内の表面は、第1のめっき膜182Aが施されていない表面を含む。よって、第1の接合材5Aによって第1の外部電極140Aと第1の金属端子180Aとが接合される際に、第1の凹部190Aには、第1の接合材5Aが流れ込みにくい。
第2の金属端子180Bに形成された第2の凹部190Bは、空洞部分を形成する。第2の凹部190Bは、第2の端子本体181Bが露出するように形成されている。すなわち、第2の凹部190B内の表面は、第2のめっき膜182Bが施されていない表面を含む。よって、第2の接合材5Bによって第2の外部電極140Bと第2の金属端子180Bとが接合される際に、第2の凹部190Bには、第2の接合材5Bが流れ込みにくい。
次に、第1の金属端子180Aに形成されている第1の凹部190Aおよび第2の金属端子180Bに形成されている第2の凹部190Bの一例について説明する。図18に示される凹部190は、図14に示される凹部の変形例であり、凹部の個数を増やしたものである。このような構成により、一対の第1の金属端子180Aおよび第2の金属端子180Bに、複数の積層セラミックコンデンサ本体102を接続することができる。
図18は、図16の積層セラミックコンデンサ101の第1の金属端子180Aおよび第2の金属端子180Bを矢印XVIIIの方向から見たときの矢視図であって、第1の凹部190Aおよび第2の凹部190Bの一例を示すものである。図18には、積層セラミックコンデンサ本体102が接続される前の第1の金属端子180Aおよび第2の金属端子180Bの一例が示されている。なお、図18には、第1の金属端子180Aおよび第2の金属端子180Bに複数の積層セラミックコンデンサ本体102が接続されたときの積層体110および外部電極140の輪郭形状が二点鎖線で示されている。
本実施形態の第1の凹部190Aは、長さ方向Lの方向および幅方向Wの方向に並んで配列されている複数の略矩形の凹部により構成されている。第1の凹部90Aを構成する複数の凹部の個数に特に制限はなく、本実施形態においては、多数の略正方形状の凹部が、第1の接合部185Aに配置されている。
本実施形態の第2の凹部190Bは、長さ方向Lの方向および幅方向Wの方向に並んで配列されている複数の略矩形の凹部により構成されている。第2の凹部190Bを構成する複数の凹部の個数に特に制限はなく、本実施形態においては、多数の略正方形状の凹部が、第2の接合部185Bに配置されている。
なお、第1の凹部190Aおよび第2の凹部190Bを構成する凹部の態様はこれに限らない。例えば、一対の第1の金属端子180Aおよび第2の金属端子180Bに、図8、図11~図13に示されるような凹部を設けてもよい。この場合においても、複数の積層セラミックコンデンサ本体102を接続できるようにするために、凹部の個数を増やすことが好ましい。
以上のように、本実施形態の積層セラミック電子部品101は、積層された複数の誘電体層120と積層された複数の内部電極層30とを含む積層体110と、内部電極層130に接続される外部電極140と、を有する、複数の積層セラミック電子部品本体102と、接合材5を介して複数の積層セラミック電子部品本体102の外部電極140に接続される金属端子180と、を備え、金属端子180は、端子本体と端子本体の表面に配置されるめっき膜とを有し、金属端子180の外部電極140と接続される側の面には、端子本体が露出するように凹部190が配置され、凹部190は、空洞部分を形成し、積層セラミック電子部品本体102と、接合材5と、金属端子180の少なくとも一部とが、外装材3で覆われている。このような態様であっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、外装材3および金属端子180を含む積層セラミックコンデンサ101の長さ方向の寸法をL寸法とすると、L寸法は、3.2mm以上20mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の積層方向の寸法をT寸法とすると、T寸法は、1.0mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の幅方向の寸法をW寸法とすると、W寸法は、1.5mm以上20mm以下であることが好ましい。
本実施形態の積層セラミック電子部品101によれば、第1実施形態の(1)~(5)に加えて、以下の効果を奏する。
(6)本実施形態の積層セラミック電子部品101は、複数の積層セラミック電子部品本体102を含み、第1の金属端子180Aは、接合材5を介して複数の積層セラミック電子部品本体102の第1の外部電極140Aに接続され、第2の金属端子180Bは、接合材5を介して複数の積層セラミック電子部品本体102の第2の外部電極140Bに接続されている。このように、複数の積層セラミック電子部品本体を含む場合においても、外装材3が金属端子180から剥がれるような応力の発生を抑制することができる。
(7)本実施形態の内部電極層130は、第1の内部電極層131と第2の内部電極層132とを含み、第1の内部電極層131は、第2の内部電極層132と対向する第1の対向部131Aと、第1の端面LS1および第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部のそれぞれに引き出される第1の引き出し部131Bと、を有し、第2の内部電極層132は、第1の内部電極層131と対向する第2の対向部132Aと、第2の端面LS2および第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部のそれぞれに引き出される第2の引き出し部132Bと、を有し、第1の外部電極140Aは、第1の端面LS1上および少なくとも第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部に至るように配置され、第2の外部電極140Bは、第2の端面LS2上および少なくとも第1の主面TS1の一部と第2の主面TS2の一部に至るように配置される。これにより、内部電極層130と外部電極140との接触面積を増加させることができ、低ESRおよび低熱抵抗化を図ることができる。
以下、本実施形態の積層セラミックコンデンサ101の変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図19は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ101の変形例を示す断面図であり、図16に対応する図である。
本変形例においては、積層セラミックコンデンサ本体202の構成が、上記実施形態とは異なる。
本変形例の積層セラミックコンデンサ本体202は、積層体210と、外部電極240と、を有する。
積層体210は、積層された複数の誘電体層220と積層された複数の内部電極層230とを含む。
複数の内部電極層230は、複数の第1の内部電極層231および複数の第2の内部電極層232を有する。複数の第1の内部電極層231は、複数の誘電体層220上に配置されている。複数の第2の内部電極層232は、複数の誘電体層220上に配置されている。複数の第1の内部電極層231および複数の第2の内部電極層232は、積層体210の幅方向Wに交互に配置されるように埋設されている。この点については、上記実施形態と同様である。
第1の内部電極層231は、第2の内部電極層232に対向する第1の対向部231Aと、第1の対向部231Aから第1の端面LS1側の第2の主面TS2に引き出される第1の引き出し部231Bとを有している。第1の引き出し部231Bは、第1の端面LS1側の第2の主面TS2に露出している。
第2の内部電極層232は、第1の内部電極層231に対向する第2の対向部232Aと、第2の対向部232Aから第2の端面LS2側の第2の主面TS2に引き出される第2の引き出し部232Bとを有している。第2の引き出し部232Bは、第2の端面LS2側の第2の主面TS2に露出している。
外部電極240は、第1の外部電極240Aと、第2の外部電極240Bと、を有する。
第1の外部電極240Aは、第1の端面LS1側の第2の主面TS2に配置されている。第1の外部電極240Aは、第1の内部電極層231に接続されている。
第2の外部電極240Bは、第2の端面LS2側の第2の主面TS2に配置されている。第2の外部電極240Bは、第2の内部電極層232に接続されている。
第1の外部電極240Aは、上記実施形態と同様、第1の下地電極層250Aと、第1の下地電極層250A上に配置された第1のめっき層270Aと、を有することが好ましい。
第2の外部電極240Bは、上記実施形態と同様、第2の下地電極層250Bと、第2の下地電極層250B上に配置された第2のめっき層270Bと、を有することが好ましい。
金属端子180の構成については、基本的には上記実施形態と同様である。凹部190の個数や形状は、外部電極240の大きさや形状に応じて調整される。また、接合材5を介して、複数の積層セラミックコンデンサ本体202の外部電極240と、金属端子180とを接続する構成についても、基本的には上記実施形態と同様である。このような態様であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
なお、積層セラミックコンデンサ本体の構成は、図3~図6、図16、図19に示す構成に限定されない。例えば、積層セラミックコンデンサ本体は、図20A、図20B、図20Cに示すような、2連構造、3連構造、4連構造の積層セラミックコンデンサであってもよい。
図20Aに示す積層セラミックコンデンサ本体2は、2連構造の積層セラミックコンデンサ本体2であり、内部電極層30として、第1の内部電極層33および第2の内部電極層34に加えて、第1の端面LS1および第2の端面LS2のどちらにも引き出されない浮き内部電極層35を備える。図20Bに示す積層セラミックコンデンサ本体2は、浮き内部電極層35として、第1の浮き内部電極層35Aおよび第2の浮き内部電極層35Bを備えた、3連構造の積層セラミックコンデンサ本体2である。図20Cに示す積層セラミックコンデンサ本体2は、浮き内部電極層35として、第1の浮き内部電極層35A、第2の浮き内部電極層35Bおよび第3の浮き内部電極層35Cを備えた、4連構造の積層セラミックコンデンサ本体2である。このように、内部電極層30として、浮き内部電極層35を設けることにより、積層セラミックコンデンサ本体2は、対向電極部が複数に分割された構造となる。これにより、対向する内部電極層30間において複数のコンデンサ成分が形成され、これらのコンデンサ成分が直列に接続された構成となる。よって、それぞれのコンデンサ成分に印加される電圧が低くなり、積層セラミックコンデンサ本体2の高耐圧化を図ることができる。なお、本実施形態の積層セラミックコンデンサ本体2は、4連以上の多連構造であってもよいことはいうまでもない。
なお、積層セラミックコンデンサ本体2は、2個の外部電極を備える2端子型のものであってもよいし、多数の外部電極を備える多端子型のものであってもよい。
なお、上述した実施形態では、積層セラミック電子部品として、誘電体セラミックを用いた積層セラミックコンデンサを例示したが、本発明の積層セラミック電子部品はこれに限定されず、圧電体セラミックを用いた圧電部品、半導体セラミックを用いたサーミスタ、磁性体セラミックを用いたインダクタ等の種々の積層セラミック電子部品にも適用可能である。圧電体セラミックとしてはPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系セラミック等が挙げられ、半導体セラミックとしてはスピネル系セラミック等が挙げられ、磁性体セラミックとしてはフェライト等が挙げられる。
本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、上記実施形態において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
1、101 積層セラミックコンデンサ(積層セラミック電子部品)
2、102、202 積層セラミックコンデンサ本体(積層セラミック電子部品本体)
3 外装材
5 接合材
5A 第1の接合材
5B 第2の接合材
10、110、210 積層体
LS1 第1の端面
LS2 第2の端面
WS1 第1の側面
WS2 第2の側面
TS1 第1の主面
TS2 第2の主面
20、120、220 誘電体層(セラミック層)
30、130、230 内部電極層(内部導体層)
31、131、231 第1の内部電極層
32、132、232 第2の内部電極層
40、140、240 外部電極
40A、140A、240A 第1の外部電極
40B、140B、240B 第2の外部電極
80、180 金属端子
80A、180A 第1の金属端子
80B、180B 第2の金属端子
81A、181A 第1の端子本体
81B、181B 第2の端子本体
82A、182A 第1のめっき膜
82B、182B 第2のめっき膜
85A、185A 第1の接合部
85B、185B 第2の接合部
86A、186A 第1の延長部
86B、186B 第3の延長部
87A、187A 第2の延長部
87B、187B 第4の延長部
88A、188A 第1の実装部
88B、188B 第2の実装部
90、190 凹部
90A、190A 第1の凹部
90B、190B 第2の凹部
300 実装構造
310 実装基板

Claims (7)

  1. 積層された複数の誘電体層と積層された複数の内部電極層とを含み、高さ方向に相対する第1の主面および第2の主面と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、前記第1の端面側に配置される第1の外部電極と、前記第2の端面側に配置される第2の外部電極と、を有する積層セラミック電子部品本体と、
    接合材を介して前記第1の外部電極に接続される第1の金属端子と、
    接合材を介して前記第2の外部電極に接続される第2の金属端子と、
    を備える、積層セラミック電子部品であって、
    前記第1の金属端子は、第1の端子本体と、前記第1の端子本体の表面に配置される第1のめっき膜と、を有し、
    前記第2の金属端子は、第2の端子本体と、前記第2の端子本体の表面に配置される第2のめっき膜とを有し、
    前記第1の金属端子の前記第1の外部電極と接続される側の面には、前記第1の端子本体が露出するように第1の凹部が配置され、
    前記第2の金属端子の前記第2の外部電極と接続される側の面には、前記第2の端子本体が露出するように第2の凹部が形成され、
    前記第1の凹部および前記第2の凹部は、空洞部分を形成し、
    前記積層セラミック電子部品本体と、前記接合材と、前記第1の金属端子の一部と、前記第2の金属端子の一部とが、外装材で覆われる、積層セラミック電子部品。
  2. 前記外装材は、熱硬化型エポキシ樹脂である、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
  3. 前記第1の金属端子は、
    前記第1の外部電極が配置された前記第1の主面または前記第2の主面もしくは前記第1の側面または前記第2の側面と対向する第1の接合部と、
    前記第1の接合部に接続され、前記第1の接合部と対向する前記第1の主面または前記第2の主面もしくは前記第1の側面または前記第2の側面と略平行となる方向に前記積層セラミック電子部品本体から遠ざかるように延びる第1の延長部と、
    前記第1の延長部に接続され、前記第1の接合部と対向する前記第1の主面または前記第2の主面もしくは前記第1の側面または前記第2の側面と、前記積層セラミック電子部品が実装されるべき実装基板の実装面との間に隙間を設けるために、前記実装面側に延びる第2の延長部と、
    前記第2の延長部に接続され、前記実装面に略平行に延びる第1の実装部と、を有し、
    前記第2の金属端子は、
    前記第2の外部電極が配置された前記第1の主面または前記第2の主面もしくは前記第1の側面または前記第2の側面と対向する第2の接合部と、
    前記第2の接合部に接続され、前記第2の接合部と対向する前記第1の主面または前記第2の主面もしくは前記第1の側面または前記第2の側面と略平行となる方向に前記積層セラミック電子部品本体から遠ざかるように延びる第3の延長部と、
    前記第3の延長部に接続され、前記第2の接合部と対向する前記第1の主面または前記第2の主面もしくは前記第1の側面または前記第2の側面と、前記積層セラミック電子部品が実装されるべき実装基板の実装面との間に隙間を設けるために、前記実装面側に延びる第4の延長部と、
    前記第4の延長部に接続され、前記実装面に略平行に延びる第2の実装部と、を有する、請求項1または請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
  4. 前記積層セラミック電子部品は、複数の積層セラミック電子部品本体を含み、
    前記第1の金属端子は、接合材を介して前記複数の積層セラミック電子部品本体の前記第1の外部電極に接続され、
    前記第2の金属端子は、接合材を介して前記複数の積層セラミック電子部品本体の前記第2の外部電極に接続されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
  5. 前記内部電極層は、第1の内部電極層と第2の内部電極層とを含み、
    前記第1の内部電極層は、前記第2の内部電極層と対向する第1の対向部と、前記第1の端面および前記第1の主面の一部、前記第2の主面の一部のそれぞれに引き出される第1の引き出し部と、を有し、
    前記第2の内部電極層は、前記第1の内部電極層と対向する第2の対向部と、前記第2の端面および前記第1の主面の一部、前記第2の主面の一部のそれぞれに引き出される第2の引き出し部と、を有し、
    前記第1の外部電極は、前記第1の端面上および少なくとも前記第1の主面の一部と前記第2の主面の一部に至るように配置され、前記第2の外部電極は、前記第2の端面上および少なくとも前記第1の主面の一部と前記第2の主面の一部に至るように配置される、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品であって、
    前記積層セラミック電子部品をリフロー実装によって実装基板に実装する際、
    前記第1の外部電極と第1の金属端子とを接続する前記接合材および前記第2の外部電極と第2の金属端子とを接続する前記接合材が溶融した場合に、溶融した前記接合材が前記第1の凹部および前記第2の凹部に流れ込む、積層セラミック電子部品。
  7. 請求項1~5のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品と、
    実装基板と、を備える積層セラミック電子部品の実装構造であって、
    前記第1の凹部および前記第2の凹部によって形成される前記空洞部分に、前記積層セラミック電子部品をリフロー実装によって実装基板に実装する際に溶融して流れ込んだ前記接合材が存在する、積層セラミック電子部品の実装構造。
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