JP4307184B2 - セラミック容器およびそれを用いたタンタル電解コンデンサ - Google Patents

セラミック容器およびそれを用いたタンタル電解コンデンサ Download PDF

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本発明は、電子回路などに使用されるタンタル電解コンデンサに関し、特にセラミック容器を用いて構成されたタンタル電解コンデンサに関する。
従来の樹脂封止された固体電解質コンデンサとして面実装型のタンタル電解コンデンサが知られている。このタンタル電解コンデンサは携帯電話などの通信機器、デジタルカメラなどのAV機器、パソコンなどのコンピュータ機器、エアバッグ,アンチロックブレーキなどの自動車用機器を始めとする幅広い分野で大量に用いられ、また、用途としては電源の平滑回路、コンピュータのバックアップ、タンタル電解コンデンサの充放電時間を利用したタイマー回路、高周波フィルタなどがあり、上記機器類に欠くことのできない電子部品である。
このようなタンタル電解コンデンサは、タンタル電解コンデンサ素子部とリードフレームとこれらを気密に封止する外装樹脂とからなり、リードフレームは一般的に例えば鉄(Fe)−ニッケル(Ni)合金などの強度が大きなものが使用され、また外装樹脂としてはエポキシ樹脂などがその耐熱性、耐湿性が良好なために用いられている。
以下に、この種の従来のタンタル電解コンデンサについて図3を用いて説明する。図3は従来のタンタル電解コンデンサの構成を示す断面図であり、同図において11はタンタル電解コンデンサ、12はタンタル電解コンデンサ素子、12bは陽極リードを示し、タンタル電解コンデンサ素子12はタンタルなどから成る陽極リード12bの一端部が埋め込まれるとともに他端部が側面から突出するように埋設されたタンタル粉末を固めた成形体を焼結させて得られた焼結体12aに誘電体の酸化皮膜層(図示せず)を形成し、固体電解質層(図示せず)を酸化被膜層外側に形成し、次いで外周に陰極層12cを形成することにより得られる。
陽極リード12bは他端部がリードフレーム13に溶接され、このリードフレーム13が外装樹脂14から突出して外装樹脂14の外形に沿って下面に至るまで折り曲げられることにより外部接続用の陽極端子13aとされる。また、リードフレーム13が導電性接合材15を介して陰極層12c上に接合され、外装樹脂14から突出して外装樹脂14の外形に沿って外装樹脂14の下面に至るように折り曲げられることにより外部接続用の陰極端子13bとされる。リードフレーム13は、これを曲げて両極用の接続端子とするために、また同時に曲げることができるように外装樹脂14の対向する側面の同じ高さから両側方向に突出させられた構造となっている。外装樹脂14にはエポキシ系樹脂がその耐熱性、耐湿性などが優れているという理由から使用されている。
次に、このタンタル電解コンデンサ11の製造方法について説明する。まず、リードフレーム13におけるタンタル電解コンデンサ素子12の固定部16にタンタル電解コンデンサ素子12を載置し、タンタル電解コンデンサ素子12の陽極リード12bと陽極端子13aとが溶接により互いに接合され、またタンタル電解コンデンサ素子12の陰極層12bと陰極端子13bとが熱硬化性の導電性接合材15を介して接合される。導電性接合材15は例えば銀(Ag)エポキシ系樹脂接合材が用いられ、300℃程度の温度で約10分加熱することにより硬化させる。
さらに、リードフレーム13が接合されたタンタル電解コンデンサ素子12を所定の位置に載置し、次いで外部電気回路基板との接合部となる端部を外部に露出するようにしてタンタル電解コンデンサ素子12をリードフレーム13の一部とともにエポキシ系から成る外装樹脂14で被覆し、150〜180℃で約1時間加熱することにより外装樹脂14を硬化させる。これにより、外装樹脂14の高分子架橋の割合が増加して耐熱性、耐湿性が向上し、信頼性の高いタンタル電解コンデンサ11が得られる。次いで、陽極端子13a、陰極端子13bがタンタル電解コンデンサ11の下面に位置するようにリードフレーム13が外装樹脂14の外形に沿うように下方に曲げられてタンタル電解コンデンサ11の下面の一部を構成する。これにより外部電気回路基板への実装を容易なものとし、量産に適したものとすることができる。
特開2002−134360号公報(3−4頁,図1)
近年、地球環境問題の意識が高まるとともに鉛(Pb)を用いない半田が使用されるようになってきた。しかしながら、Pbを含んでいない半田は、半田付けする際の温度が従来のPb(鉛)40%−Sn(錫)60%の半田の処理温度(220〜230℃)に比して40〜50℃高くなり、この温度で半田付けが行われると外装樹脂14が熱で変質してリードフレーム13との間に隙間が発生し、この隙間から水分が侵入して漏れ電流を発生させたり、ショート不良を発生させたりするという問題点を有していた。
そこで、外装樹脂14にシリカ(SiO)やアルミナ(Al)などのフィラーを添加して高耐熱性を付与することが検討されたが、この場合には外装樹脂14の熱膨張率が小さくなってリードフレーム13の熱膨張係数との差が増大し、よって半田付けをするときの温度でリードフレーム13と外装樹脂14との間に隙間が発生し、水分が侵入して上記不良を発生させるため、この方法は実用的ではなかった。
さらに、外装樹脂14としてポリイミドなどの高耐熱性の樹脂を用いることも検討されたが、材料が高価であることに加えてポリイミドでは熱膨張率がリードフレーム13の熱膨張係数(7×10−6/℃)の8倍を超えるおよそ60×10−6/℃であることから、やはりリードフレーム13と外装樹脂14との間に隙間を発生させ、上記不良を招来するという問題点を有していた。
また、従来のタンタル電解コンデンサ11は、外装樹脂14からリードフレーム13が突出する構造であるため、近時のタンタル電解コンデンサ11の小型化要求に応えられなくなってきた。
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、タンタル電解コンデンサを半田付けをするときに高温に曝されても、タンタル電解コンデンサ素子の気密性を保持することができるとともに、小型化できるタンタル電解コンデンサを提供することにある。
本発明のセラミック容器は、上面の中央部に直方体状の凹部が形成され、該凹部の底面に第一のメタライズ層および第二のメタライズ層が互いに独立して形成されるとともに、下面に第一の導体層および第二の導体層が互いに独立して形成されたセラミック基体と、前記第一のメタライズ層と前記第一の導体層とを電気的に接続する第一の接続導体および前記第二のメタライズ層と前記第二の導体層とを電気的に接続する第二の接続導体とを具備しており、前記第一のメタライズ層は幅広部と幅狭部とから成ることを特徴とする。
本発明のタンタル電解コンデンサは、上記構成のセラミック容器と、タンタル粉末の焼結体の側面に一端部が埋め込まれるとともに他端部が前記幅狭部に溶接接合されている陽極リード端子、および前記焼結体の下面に被着されるとともに前記第二のメタライズ層に電気的に接続されている陰極層とを有するタンタル電解コンデンサ素子と、前記セラミック基体の上面に前記凹部を塞ぐように取着された蓋体とを具備していることを特徴とする。
本発明のセラミック容器によれば、上面の中央部に直方体状の凹部が形成され、凹部の底面に第一のメタライズ層および第二のメタライズ層が互いに独立して形成されるとともに、下面に第一の導体層および第二の導体層が互いに独立して形成されたセラミック基体と、第一のメタライズ層と第一の導体層とを電気的に接続する第一の接続導体および第二のメタライズ層と第二の導体層とを電気的に接続する第二の接続導体とを具備しており、第一のメタライズ層は幅広部と幅狭部とから成ることから、Pbを含んでいない半田を用いて第一の導体層および第二の導体層を外部電気回路基板に電気的に接続しても、セラミック基体は耐熱性を有するため熱で変形し難くなり、セラミック容器に隙間が発生するのを防止して気密性を良好に維持できる。従って、セラミック容器の内部に水分が浸入するのを有効に防止し、漏れ電流が発生したり、ショート不良が発生したりするのを有効に防止できる。
よって、従来の外装樹脂とリードフレームを有する構成における気密性に比べて、格段に気密信頼性があり、タンタル電解コンデンサ素子を内部に収容した場合、タンタル電解コンデンサ素子が水分による腐食等で誤作動するのを有効に防止できるとともに、タンタル電解コンデンサ素子の電気特性を長期間にわたって良好に維持することができる。
また、セラミック容器の内部にタンタル電解コンデンサ素子を収容することにより、リードフレームを用いることなくタンタル電解コンデンサを構成することができるため、従来のタンタル電解コンデンサに比べて大幅な小型化が可能となる。
さらに、第一のメタライズ層は幅広部と幅狭部とから成ることから、第一のメタライズ層にタンタル電解コンデンサ素子の陽極リード端子を溶接法によって溶接する際、幅狭部において高温となり易く、陽極リード端子の幅狭部に接触する部位のみを優先的に溶かすことができる。従って、陽極リード端子を第一のメタライズ層に溶接接合し易くすることができるとともに、陽極リード端子を第一のメタライズ層の幅狭部30のみに選択的に接合して接合面積がばらつくのを有効に抑制することができる。その結果、陽極リード端子を外部電気回路に効率よくかつ確実に電気的接続できるとともに、陽極リード端子と第一のメタライズ層との接合面積のばらつきによる抵抗値の変動を有効に防止して精度のよい抵抗値を有するものとすることができる。
本発明のタンタル電解コンデンサは、上記構成のセラミック容器と、タンタル粉末の焼結体の側面に一端部が埋め込まれるとともに他端部が幅狭部に溶接接合されている陽極リード端子、および焼結体の下面に被着されるとともに第二のメタライズ層に電気的に接続されている陰極層とを有するタンタル電解コンデンサ素子と、セラミック基体の上面に凹部を塞ぐように取着された蓋体とを具備していることにより、上記本発明のセラミック容器を用いた気密信頼性の高いものとなる。また周知のセラミックグリーンシート積層法による多数個取りの手法で製造することが可能となるため、非常に量産性に優れるものとなる。さらに、リードフレームを用いることがないことから、従来のタンタル電解コンデンサに比べて大幅な小型化が可能となる。
本発明のセラミック容器およびタンタル電解コンデンサについて以下に詳細に説明する。図1(a)は本発明のセラミック容器の実施の形態の一例を示す上面図であり、図1(b)は図1(a)のセラミック容器の断面図である。また、図2は本発明のタンタル電解コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。これらの図において、1はタンタル電解コンデンサ、2はタンタル電解コンデンサ素子、3はセラミック基体、3aは第一のメタライズ層、30は幅狭部、31は幅広部、3bは第二のメタライズ層、3cは第一の導体層、3dは第二の導体層、3eは第一の接続導体、3fは第二の接続導体、4は蓋体、6はセラミック容器である。
本発明のセラミック容器6は、上面の中央部に直方体状の凹部3−Bが形成され、凹部3−Bの底面に第一のメタライズ層3aおよび第二のメタライズ層3bが互いに独立して形成されるとともに、下面に第一の導体層3cおよび第二の導体層3dが互いに独立して形成されたセラミック基体3と、第一のメタライズ層3aから第一の導体層3cにかけて形成された第一の接続導体3eと、第二のメタライズ層3bから第二の導体層3dにかけて形成された第二の接続導体3fを具備しており、第一のメタライズ層3aは幅広部31と幅狭部30とから成っている。
そして、セラミック容器6は、第一のメタライズ層3aの幅狭部30にタンタル電解コンデンサ素子2の陽極リード端子2bが溶接接合されるとともに、第二のメタライズ層3bにタンタル電解コンデンサ素子2の陰極層2cが電気的に接合され、セラミック基体3の側壁3−Aの上面に凹部3−Bを塞ぐように蓋体4が取着されることによりタンタル電解コンデンサ1と成る。
セラミック基体3は、アルミナ質焼結体等のセラミックスから成り、上面の中央部に凹部3−Bが形成されている。好ましくは、図1(b)に示すように第一のメタライズ層3aが形成される部位が凸部3−Cとなっているのがよい。凸部3−Cが形成されるとともにその上面に第一のメタライズ層3aが形成されることによって、タンタル電解コンデンサ素子2の陽極リード2bの第一のメタライズ層3aへの電気的な接続が容易なものとなり、タンタル電解コンデンサ素子2の陽極リード2bを第一のメタライズ層3aに接続する作業効率が大幅に改善する。
セラミック容器6は、例えば、以下のようにして作製される。セラミック基体3がアルミナ質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム(Al),酸化珪素(SiO),酸化マグネシウム(MgO),酸化カルシウム(CaO)等の原料粉末に適当な有機バインダ、溶剤等を添加混合してスラリーと成す。このスラリーをドクターブレード法やカレンダーロール法によってグリーンシートと成し、所要の大きさに切断する。次に、その中から選ばれた複数のグリーンシートにおいて凸部3−Cを形成するために適当な打抜き加工を施す。
そして、これらのグリーンシートにタングステン(W)等の金属粉末を主成分とする金属ペーストを印刷塗布して第一および第二のメタライズ層3a,3b、第一および第二の導体層3c,3dとなる導体層を形成し、次いでこれらの導体層を形成したグリーンシートを積層し、外側面に第一および第二の接続導体3e,3fと成る金属ペーストを塗布し、最後に約1600℃の温度で焼成することによってセラミック容器6が作製される。
なお、第一および第二の接続導体3e,3fは、セラミック基体3に形成した貫通導体であってもよい。
また、このようにして作製されたセラミック容器6に形成されたこれらの導体層の露出した表面には、耐食性に優れかつ半田との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ1〜12μmのニッケル(Ni)層および厚さ0.3〜5μmの金(Au)層をめっき法等により順次被着しておくのがよい。これにより、第一および第二の導体層3c,3dにおいては半田との濡れ性が良くなり、外部電気回路基板上の電極(図示せず)との接合強度がより強固なものとなる。
Ni層の厚さが1μm未満であれば、メタライズ層から成る各導体の酸化腐蝕を防止するのが困難になって外部電気回路基板への接合強度が劣化し易く成る。また、Ni層の厚さが12μmを超えると、めっき形成に多大の時間がかかることになり量産性が低下し易くなるとともに電気抵抗が大きくなり易い。
また、Au層の厚さが0.3μm未満であれば、均一な厚さのAu層を形成するのが困難となり、Au層がきわめて薄い部位が形成されたりAu層が形成されていない部位が生じ易く、酸化腐食の防止効果や半田との濡れ性が低下し易くなる。またAu層の厚さが5μmを超えると、めっき形成に多大の時間がかかることになり量産性が低下し易くなる。
セラミック容器6は、内部にタンタル電解コンデンサ素子2が収容され、下面の第一および第二の導体層3c,3dが外部電気回路基板(図示せず)の表面の配線導体にAu−Sn半田やAg−Sn半田等の半田を介して接合されることにより、内部に収容するタンタル電解コンデンサ素子2と外部電気回路基板の配線導体とを電気的に接続させることができる。
本発明の第一のメタライズ層3aは、幅広部31と幅狭部30とから成っている。この構成により、第一のメタライズ層3aの幅狭部30にタンタル電解コンデンサ素子2の陽極リード端子2bを溶接する際、幅狭部30において高温となり易く、陽極リード端子2bの幅狭部30に接触する部位を優先的に溶かすことができる。即ち、溶接が抵抗溶接である場合、幅狭部30で抵抗値が大きくなるために幅狭部30で熱が発生し易くなり、幅狭部30を陽極リード端子2bに良好に接合することができる。また、溶接がレーザ溶接である場合、幅狭部30においてはレーザの熱が拡散し難くなり、幅狭部30を陽極リード端子2bに良好に接合することができる。従って、陽極リード端子2bを第一メタライズ層3aに溶接接合し易くすることができるとともに、陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aの幅狭部30のみに選択的に接合して接合面積がばらつくのを有効に抑制することができる。その結果、陽極リード端子2bを外部電気回路に効率よくかつ確実に電気的接続できるとともに、陽極リード端子2bと第一のメタライズ層3aとの接合面積のばらつきによる抵抗値の変動を有効に防止して精度のよい抵抗値を有するものとすることができる。
幅狭部30は第一のメタライズ層3aのいずれの部位に形成してもよい。凹部3−Bの底面に凸部3−Cが形成されており、凸部3−Cの上面に第一のメタライズ層3aが設けられている場合、第二のメタライズ層3b側に位置する第一のメタライズ層3aの端部を幅狭部30とするのがよい。これにより、タンタル粉末の焼結体2aの側面に一端部が埋め込まれ陽極リード端子2bを最短距離で幅狭部30と接続することができ、陽極リード端子2bの変形などによって接続位置がずれるのを有効に抑制することができる。
好ましくは、幅狭部30の幅をBとし、幅広部31の幅をAとすると、0.1A≦B≦0.8Aであるのがよい。この構成により、タンタル電解コンデンサ素子2の陽極リード端子2bを抵抗溶接法によって溶接する際に、陽極リード端子2bの幅狭部30に接触する部位を優先的に溶かし易くすることができ、陽極リード端子2bをさらに溶接接合し易くすることができる。B<0.1Aであると、幅狭部30の幅が狭くなりすぎて、陽極リード端子2bとの接合面積が非常に小さいものとなって、陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aに強固に接合することが困難となる。B>0.8Aであると、幅狭部30の幅が広くなりすぎて、陽極リード端子2bを抵抗溶接法によって溶接する際に、陽極リード端子2bの幅狭部30に接触する部位を優先的に溶かすのが困難となる。
また、幅狭部30は陽極リード端子2bの幅よりも大きくなっているのがよい。これにより、陽極リード端子2bと幅狭部30とを溶接した際に、陽極リード端子30が溶け、幅狭部30に広がって大きなメニスカスを形成することができ、陽極リード端子2bと幅狭部30との接合強度をより強固なものとすることができる。
本発明のタンタル電解コンデンサ1は、上記構成のセラミック容器6と、タンタル粉末の焼結体2aの側面に一端部が埋め込まれるとともに他端部が第一のメタライズ層3aに溶接接合されている陽極リード端子2b、および焼結体2aの下面に被着されるとともに第二のメタライズ層3bに導電性接着材5を介して接合されている陰極層2cとを有するタンタル電解コンデンサ素子2と、セラミック基体3の上面に凹部3−Bを塞ぐように取着された蓋体4とを具備している。
タンタル電解コンデンサ素子2は、タンタルなどから成る陽極リード2bの一端部が埋め込まれるとともに他端部が側面から突出するように埋設されたタンタル粉末を固めた成形体を焼結させて得られた焼結体2aに誘電体の酸化皮膜層(図示せず)を形成し、固体電解質層(図示せず)を酸化被膜層外側に形成し、次いで外周に陰極層2cを形成することにより得られる。
陽極リード2bは他端部が抵抗溶接法やレーザ溶接法等の溶接法によって、第一のメタライズ層3aに電気的に接続されている。この第一のメタライズ層3aは第一の接続導体3eを経由して第一の導体層3cに電気的に接続されている。即ち、第一の導体層3cが外部接続用の陽極端子となる。
また、陰極層2cはAgエポキシ系樹脂接合材等の導電性接合材5を介して第二のメタライズ層3b上に電気的に接続されている。第二のメタライズ層3bは第二の接続導体3fを経由して第二の導体層3dに電気的に接続されている。即ち、第二の導体層3dが外部接続用の陰極端子となる。
このように構成された本発明のタンタル電解コンデンサ1によれば、Pbを含んでいない半田を用いて第一および第二の導体層3c,3dを外部電気回路基板に電気的に接続しても、セラミック基体3は耐熱性を有するため熱で変形し難くなり、セラミック容器6に隙間が発生するのを防止して気密性を良好に維持できる。従って、セラミック容器6の内部に水分が浸入するのを有効に防止し、漏れ電流が発生したり、ショート不良が発生したりするのを有効に防止できる。
よって、従来の外装樹脂とリードフレームを有する構成における気密性に比べて、格段に気密信頼性があり、タンタル電解コンデンサ素子2が水分による腐食等で誤作動するのを有効に防止できるとともに、タンタル電解コンデンサ素子2の電気特性を長期間にわたって良好に維持することができる。
また、タンタル電解コンデンサ1の陽極リード端子2bおよび陰極層2cにそれぞれ電気的に接続される第一および第二の導体層3c,3dをともにセラミック基体3の下面に設けることによって、リードフレーム等を用いることなく外部電気回路基板の表面の配線導体に表面実装によって容易に接続することが可能となり、リードフレームの曲げ加工の必要がないので、量産性に優れたものとなるとともに、従来のタンタル電解コンデンサに比べて大幅な小型化が可能となる。
さらに、セラミック容器6は周知のセラミックグリーンシート積層法による多数個取りの手法で製造できることから非常に量産性に優れるものとなる。
なお、本発明は上記の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、タンタル電解コンデンサ1のセラミック基体3の材質がアルミナ質焼結体である場合について説明したが、窒化アルミニウム(AlN)質焼結体やガラスセラミックス等の他のセラミックスから成っていてもよい。AlN質焼結体からなる成る場合には作動時の熱を効率よく外部に放散させることができるので、タンタル電解コンデンサ1の電気特性をより長期間にわたって保持することができる。
本発明のタンタル電解コンデンサは携帯電話などの通信機器、デジタルカメラなどのAV機器、パソコンなどのコンピュータ機器、エアバッグ,アンチロックブレーキなどの自動車用機器を始めとする幅広い分野に利用できる。
(a)は本発明のセラミック容器の実施の形態の一例を示す上面図、(b)は(a)のセラミック容器の断面図である。 本発明のタンタル電解コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。 従来のタンタル電解コンデンサの断面図である。
符号の説明
1:タンタル電解コンデンサ
2:タンタル電解コンデンサ素子
2a:焼結体
2b:陽極リード端子
2c:陰極層
3:セラミック基体
3a:第一のメタライズ層
3b:第二のメタライズ層
3c:第一の導体層
3d:第二の導体層
3e:第一の接続導体
3f:第二の接続導体
3−B:凹部
4:蓋体
5:導電性接着材
6:セラミック容器
30:幅狭部
31:幅広部

Claims (2)

  1. 上面の中央部に直方体状の凹部が形成され、該凹部の底面に第一のメタライズ層および第二のメタライズ層が互いに独立して形成されるとともに、下面に第一の導体層および第二の導体層が互いに独立して形成されたセラミック基体と、前記第一のメタライズ層と前記第一の導体層とを電気的に接続する第一の接続導体および前記第二のメタライズ層と前記第二の導体層とを電気的に接続する第二の接続導体とを具備しており、前記第一のメタライズ層は幅広部と幅狭部とから成ることを特徴とするセラミック容器。
  2. 請求項1記載のセラミック容器と、タンタル粉末の焼結体の側面に一端部が埋め込まれるとともに他端部が前記幅狭部に溶接接合されている陽極リード端子、および前記焼結体の下面に被着されるとともに前記第二のメタライズ層に電気的に接続されている陰極層とを有するタンタル電解コンデンサ素子と、前記セラミック基体の上面に前記凹部を塞ぐように取着された蓋体とを具備していることを特徴とするタンタル電解コンデンサ。
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