JP2005191198A - タンタル電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 タンタル電解コンデンサを半田付け処理時等の高温に曝しても、タンタル電解コンデンサ素子の気密性を維持することができるとともに、小型化が可能で機械的信頼性や電気的特性に優れるタンタル電解コンデンサを提供すること
【解決手段】 タンタル電解コンデンサ1は、凹部3−Bとその内面に配線導体が形成されたセラミック容器6と、段差3−Cの上面に形成されている第一のメタライズ層3aに溶接接合されている陽極リード端子2bおよび第二のメタライズ層3bに電気的に接続されている陰極層2cとを有するタンタル電解コンデンサ素子2と、蓋体4とを具備しており、陽極リード端子2bは、端部が上方に曲げられて斜め上を向いた傾斜部の外周面が第一のメタライズ層3aの端に当接されて溶接接合されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子回路などに使用されるタンタル電解コンデンサに関し、特にセラミック容器を用いて構成されたタンタル電解コンデンサに関する。
従来の樹脂封止された固体電解質コンデンサとして面実装型のタンタル電解コンデンサが知られている。このタンタル電解コンデンサは携帯電話などの通信機器やデジタルカメラなどのAV機器、パソコンなどのコンピュータ機器、エアバッグやアンチロックブレーキなどの自動車用機器をはじめとする幅広い分野で大量に用いられ、また、用途としては電源の平滑回路やコンピュータのバックアップ,タンタル電解コンデンサの充放電時間を利用したタイマー回路,高周波フィルタなどがあり、上記機器類に欠くことのできない電子部品である。
このようなタンタル電解コンデンサは、タンタル電解コンデンサ素子部とリードフレームとこれらを気密に封止する外装樹脂とから成り、リードフレームは一般的に例えば鉄(Fe)−ニッケル(Ni)合金などの強度が高いものが使用される。また外装樹脂としてはエポキシ樹脂などが耐熱性や耐湿性が良好なために用いられている。
以下に、この種の従来のタンタル電解コンデンサについて図4を用いて説明する。図4は従来のタンタル電解コンデンサの構成を示す断面図であり、同図において11はタンタル電解コンデンサ、12はタンタル電解コンデンサ素子、12bは陽極リードを示し、タンタル電解コンデンサ素子12はタンタルなどから成る陽極リード12bの一端部が埋め込まれるとともに他端部が側面から突出するように埋設されたタンタル粉末を固めた成形体を焼結させて得られた焼結体12aに誘電体の酸化皮膜層(図示せず)を形成し、固体電解質層(図示せず)を酸化被膜層外側に形成し、次いで外周に陰極層12cを形成することにより得られる。
陽極リード12bは他端部がリードフレーム13に溶接され、このリードフレーム13が外装樹脂14から突出して外装樹脂14の外形に沿って下面に至るまで折り曲げられることにより外部接続用の陽極端子13aとされる。また、リードフレーム13が導電性接合材15を介して陰極層12c上に接合され、外装樹脂14から突出して外装樹脂14の外形に沿って外装樹脂14の下面に至るように折り曲げられることにより外部接続用の陰極端子13bとされる。リードフレーム13は両極用の接続端子とするとともに曲げ加工を可能とするために外装樹脂14の対向する側面の同じ高さから両側方向に導出された構造となっている。
次に、このタンタル電解コンデンサ11の製造方法について説明する。まず、リードフレーム13のタンタル電解コンデンサ素子12の固定部16にタンタル電解コンデンサ素子12を載置し、タンタル電解コンデンサ素子12の陰極層12cと陰極端子13bとを熱硬化性の導電性接合材15を介して接合する。さらにタンタル電解コンデンサ素子12の陽極リード12bと陽極端子13aとを溶接により互いに接合する。また。導電性接合材15は例えば銀(Ag)を含有するエポキシ系樹脂接合材が用いられ、300℃程度の温度で約10分加熱することにより硬化される。
さらに、リードフレーム13に接合したタンタル電解コンデンサ素子12を所定の位置に載置し、次いで外部電気回路基板との接合部となる陽極端子13aおよび陰極端子13bの端部を外部に露出するようにしてタンタル電解コンデンサ素子12をリードフレーム13の一部とともにエポキシ系から成る外装樹脂14で被覆し、150〜180℃で約1時間加熱することにより外装樹脂14を硬化させる。これにより、外装樹脂14の高分子架橋の割合が増加して耐熱性および耐湿性が向上し、信頼性の高いタンタル電解コンデンサ11が得られる。次いで、陽極端子13a、陰極端子13bがタンタル電解コンデンサ11の下面に位置するようにリードフレーム13が外装樹脂14の外形に沿うように下方に曲げられてタンタル電解コンデンサ11の下面の一部を構成する。これにより外部電気回路基板への実装を容易なものとし、量産に適したものとすることができる。
特開2002−134360号公報(3−4頁,図1)
近年、地球環境問題の意識が高まるとともに鉛(Pb)を用いないPbフリー半田が使用されるようになってきた。しかしながら、Pbフリー半田は、半田付けする際の温度が従来の錫(Sn)60%−Pb40%の半田の処理温度(220〜230℃)に比して40〜50℃高くなり、この温度で半田付けが行なわれると外装樹脂14が熱で変質してリードフレーム13との間に隙間が発生し、この隙間から水分等が侵入して漏れ電流を発生させたり短絡による不良を発生させたりするという問題点を有していた。
そこで、外装樹脂14にシリカ(SiO)やアルミナ(Al)などのフィラーを添加して高耐熱性を付与することが検討されたが、この場合には外装樹脂14の熱膨張率が小さくなり、リードフレーム13との熱膨張係数の差が増大する。これにより半田付け処理の温度でリードフレーム13と外装樹脂14との間に隙間が発生し、水分等が侵入して上記不良を発生させるため、この方法は実用的ではなかった。
さらに、外装樹脂14としてポリイミドなどの高耐熱性の樹脂を用いることも検討されたが、材料が高価であることに加えてポリイミドでは熱膨張率がリードフレーム13の熱膨張係数(7×10−6/℃)の8倍を超える値の60×10−6/℃程度であることから、やはりリードフレーム13と外装樹脂14との間に隙間が発生し、上記不良を発生するという問題点を有していた。
また、従来のタンタル電解コンデンサ11は、外装樹脂14からリードフレーム13が突出する構造であるため、近時のタンタル電解コンデンサ11の小型化の要求に応えられなくなってきた。
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、タンタル電解コンデンサを半田付け処理時等の高温に曝しても、タンタル電解コンデンサ素子の気密性を維持することができるとともに、小型化が可能で機械的信頼性や電気的特性に優れるタンタル電解コンデンサを提供することにある。
本発明のタンタル電解コンデンサは、上面の中央部に直方体状の凹部が形成されたセラミック基体の前記凹部の内面に第一のメタライズ層および第二のメタライズ層が互いに独立して形成されるとともに、下面に第一の導体層および第二の導体層が互いに独立して形成され、前記第一のメタライズ層と前記第一の導体層とを電気的に接続する第一の接続導体および前記第二のメタライズ層と前記第二の導体層とを電気的に接続する第二の接続導体が形成されたセラミック容器と、タンタル粉末の焼結体の側面に一端部が埋め込まれるとともに他端部が前記第一のメタライズ層に溶接接合されている陽極リード端子および前記焼結体の下面に被着されるとともに前記第二のメタライズ層に電気的に接続されている陰極層とを有するタンタル電解コンデンサ素子と、前記セラミック容器の上面に前記凹部を塞ぐように取着された蓋体とを具備したタンタル電解コンデンサにおいて、前記第一のメタライズ層は前記凹部の一側面と底面との間に形成された段差の上面に形成されているとともに、前記陽極リード端子は、他端部側が上方に曲げられて斜め上を向いた傾斜部の外周面が前記第一のメタライズ層の端に当接されて溶接接合されていることを特徴とする。
本発明のタンタル電解コンデンサにおいて、好ましくは、前記第一のメタライズ層は、前記段差の上面から前記タンタル電解コンデンサ素子側の側面に延出されており、前記陽極リード端子は、前記傾斜部の外周面が前記第一のメタライズ層の上面と延出部との間の角に当接されて溶接接合されていることを特徴とする。
本発明のタンタル電解コンデンサによれば、上面の中央部に直方体状の凹部が形成されたセラミック基体の凹部の内面に第一のメタライズ層および第二のメタライズ層が互いに独立して形成されるとともに、下面に第一の導体層および第二の導体層が互いに独立して形成され、第一のメタライズ層と第一の導体層とを電気的に接続する第一の接続導体および第二のメタライズ層と第二の導体層とを電気的に接続する第二の接続導体が形成されたセラミック容器と、タンタル粉末の焼結体の側面に一端部が埋め込まれるとともに他端部が第一のメタライズ層に溶接接合されている陽極リード端子および焼結体の下面に被着されるとともに第二のメタライズ層に電気的に接続されている陰極層とを有するタンタル電解コンデンサ素子と、セラミック容器の上面に凹部を塞ぐように取着された蓋体とを具備したタンタル電解コンデンサであることから、従来のエポキシ系から成る外装樹脂と比較しセラミック基体はきわめて優れた耐熱性を有するため、Pbフリー半田を用いてタンタル電解コンデンサを外部電気回路基板に実装したとしても、セラミック基体が熱で溶融したり変形したりしてセラミック容器に隙間が発生することがないので気密性を維持することができる。
また、セラミック基体は外装樹脂と比較し吸水率が格段に低いことから、タンタル電解コンデンサの製造時や保管時,動作時の環境に影響されにくく、寸法安定性の高いものとすることができる。これにより、機械的および電気的に性能のばらつきが少ないものとすることができる。
さらに、セラミック基体や蓋体を周知のセラミックグリーンシート積層法による多数個取りの手法で製造することが可能となるため、非常に量産性に優れるものとなる。
セラミック容器の内部にタンタル電解コンデンサ素子を収容することにより、リードフレームを用いることなくタンタル電解コンデンサを構成することができることから、外装樹脂とリードフレームの熱膨張係数の差あるいは外部からの機械的な外力や振動により外装樹脂とリードフレームとの間に剥離や隙間が発生することをなくすことができる。
したがって、従来の外装樹脂とリードフレームを有する構成と比較し、格段に気密信頼性を高くすることができるので、セラミック容器の内部に水分や異物,有害なガス等が侵入するのを有効に防止できる。すなわち、タンタル電解コンデンサ素子等の腐食や漏れ電流,短絡等による誤動作をきわめて効果的に防止し、長期間にわたって機械的および電気的信頼性の高いタンタル電解コンデンサとすることができる。
また、セラミック容器の内部にタンタル電解コンデンサ素子を収容することにより、リードフレームを用いることなくタンタル電解コンデンサを構成することができるため、従来のタンタル電解コンデンサに比べて小型化が可能となり、外部電気回路基板への実装面積を小さくすることができる。
第一のメタライズ層がセラミック容器の凹部の一側面と底面との間に形成された段差の上面に形成されており、タンタルコンデンサ素子の陽極リード端子の端部の上方に曲げられて斜め上を向いた傾斜部の外周面が第一のメタライズ層の端に当接されて溶接接合されていることから、第一のメタライズ層にタンタル電解コンデンサ素子の陽極リード端子を溶接法によって溶接する際、段差の角部と陽極リード端子とを点接触あるいは線接触にて接触させること、すなわち段差の上面に形成された第一のメタライズ層と陽極リード端子とを点接触あるいは線接触させることができ、この接触部を電気抵抗の高いものとすることができる。その結果、陽極リード端子を第一のメタライズ層に抵抗溶接させる際に接触部において高温とすることができ、陽極リード端子の第一のメタライズ層に接触する部位のみを優先的に溶かすことができる。したがって、陽極リード端子を第一のメタライズ層に効率的かつ確実に溶接接合することができるとともに、溶接部以外の部位への溶接による熱等の影響をきわめて少なくすることができる。
本発明のタンタル電解コンデンサによれば、好ましくは、第一のメタライズ層は段差の上面からタンタル電解コンデンサ素子側の側面に延出されており、陽極リード端子は、傾斜部の外周面が第一のメタライズ層の上面と延出部との間の角に当接されて溶接接合されていることから、陽極リード端子の傾斜部の外周面と段差の電解コンデンサ素子側の側面とが成す角度が小さい場合においても、陽極リード端子の傾斜部の外周面と第一のメタライズ層とを確実に接触させることが可能となり、これにより、陽極リード端子を第一のメタライズ層に確実に溶接接合することができる。
本発明のタンタル電解コンデンサについて以下に詳細に説明する。図1(a)は本発明のタンタル電解コンデンサに用いるセラミック容器の一例を示す上面図であり、図1(b)は図1(a)のセラミック容器の断面図である。また、図2は本発明のタンタル電解コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。これらの図において、1はタンタル電解コンデンサ、2はタンタル電解コンデンサ素子、2bは陽極リード端子、2cは陰極層、3はセラミック基体、3aは第一のメタライズ層、3bは第二のメタライズ層、3cは第一の導体層、3dは第二の導体層、3eは第一の接続導体、3fは第二の接続導体、3−Cは段差、4は蓋体、6はセラミック容器である。
本発明のタンタル電解コンデンサ1によれば、上面の中央部に直方体状の凹部3−Bが形成されたセラミック基体3の凹部3−Bの内面に第一のメタライズ層3aおよび第二のメタライズ層3bが互いに独立して形成されるとともに、下面に第一の導体層3cおよび第二の導体層3dが互いに独立して形成され、第一のメタライズ層3aと第一の導体層3cとを電気的に接続する第一の接続導体3eおよび第二のメタライズ層3bと第二の導体層3dとを電気的に接続する第二の接続導体3fが形成されたセラミック容器6と、タンタル粉末の焼結体2aの側面に一端部が埋め込まれるとともに他端部が第一のメタライズ層3aに溶接接合されている陽極リード端子2bおよび焼結体2aの下面に被着されるとともに第二のメタライズ層3bに電気的に接続されている陰極層2cとを有するタンタル電解コンデンサ素子2と、セラミック容器6の上面に凹部3−Bを塞ぐように取着された蓋体4とを具備しており、第一のメタライズ層3aは凹部3−Bの一側面と底面との間に形成された段差3−Cの上面に形成されているとともに、陽極リード端子2bは、他端部側が上方に曲げられて斜め上を向いた傾斜部の外周面が第一のメタライズ層3aの端に当接されて溶接接合されている。
セラミック容器6は、例えば、以下のようにして作製される。セラミック基体3がアルミナ質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム(Al)や酸化珪素(SiO),酸化マグネシウム(MgO),酸化カルシウム(CaO)等の原料粉末に適当な有機バインダおよび溶剤等を添加混合してスラリーと成す。このスラリーをドクターブレード法やカレンダーロール法によってグリーンシートと成し、所要の大きさに切断する。しかる後、複数のグリーンシートに適当な打抜き加工を施すことにより凹部3−Bおよび段差3−Cを形成する。
そして、これらのグリーンシートにタングステン(W)等の金属粉末を主成分とする金属ペーストを印刷塗布して第一および第二のメタライズ層3a,3b、第一および第二の導体層3c,3dとなる導体層を形成し、次いでこれらの導体層を形成したグリーンシートを積層し、外側面に第一および第二の接続導体3e,3fと成る金属ペーストを塗布し、約1600℃の温度で焼成することによってセラミック容器6が作製される。
なお、第一および第二の接続導体3e,3fは、セラミック基体3に形成した貫通導体であってもよい。貫通導体とする場合は、上記グリーンシートに凹部3−Bおよび段差3−Cに貫通孔となる孔を所要位置に打抜き加工により形成し、この貫通孔に金属ペーストを充填して焼成すればよい。
また、このようにして作製されたセラミック容器6に形成された導体層の露出した表面には、耐食性に優れかつ半田との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ1〜12μmのニッケル(Ni)層および厚さ0.3〜5μmの金(Au)層をめっき法等により順次被着しておくのがよい。これにより、導体層が大気中の酸素や水分等により酸化腐食されるのを防止するとともに、第一および第二の導体層3c,3dにおいては半田との濡れ性が良くなり、外部電気回路基板上の電極(図示せず)との接合強度がより強固なものとなる。
Ni層の厚さが1μm未満であれば、メタライズ層から成る各導体の酸化腐蝕を防止するのが困難になるとともに外部電気回路基板(図示せず)への接合強度が低化し易くなる。また、Ni層の厚さが12μmを超えると、めっき形成に多大の時間がかかることになり量産性が低下し易くなるとともにメタライズ層との熱膨張差による応力によりめっき層が剥がれ易くなる。
また、Au層の厚さが0.3μm未満であれば、均一な厚さのAu層を形成するのが困難となり、Au層が形成されていない部位が生じたりするとともに、酸化腐食の防止効果や半田との濡れ性が低下し易くなる。またAu層の厚さが5μmを超えると、めっき形成に多大の時間がかかることになり量産性が低下し易くなる。
セラミック容器6の内部に収容されたタンタル電解コンデンサ素子2の陽極リード端子2bと陰極層2cとがそれぞれ第一のメタライズ層3aおよび第二のメタライズ層3bに接続され、下面の第一および第二の導体層3c,3dが外部電気回路基板の表面の配線導体にAu−Sn半田やAg−Sn半田等の半田を介して接合されることにより、内部に収容されたタンタル電解コンデンサ素子2と外部電気回路基板の配線導体とが電気的に接続される。
本発明のセラミック容器6において、第一のメタライズ層3aは凹部3−Bの一側面と底面との間に形成された段差3−Cの上面に形成されているとともに、陽極リード端子2bは段差3−Cの上面より下方のタンタル電解コンデンサ素子2から突出し、上方に曲げられて第一のメタライズ層3aに溶接接合されている。この構成により、第一のメタライズ層3aにタンタル電解コンデンサ素子2の陽極リード端子2bを溶接法によって溶接する際、段差3−Cの角部と陽極リード端子2bとを点接触あるいは線接触にて接触させることすなわち段差3−Cの上面に形成された第一のメタライズ層3aと陽極リード端子2bとを点接触あるいは線接触させることができ、この接触部において電気抵抗を大きくできる。その結果、陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aに抵抗溶接させる際に接触部において高温とさせ易くすることができ、陽極リード端子2bの第一のメタライズ層3aに接触する部位のみを優先的に溶かすことができる。したがって、陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aに溶接接合し易くすることができる。その結果、陽極リード端子2bを外部電気回路に効率よくかつ確実に電気的接続できる。また、溶接部以外の部位への溶接による熱等の影響をきわめて少なくすることができる
また図3に示すように、第一のメタライズ層3aは、段差3−Cの上面からタンタル電解コンデンサ素子2側の側面に延出されており、陽極リード端子2bは、その傾斜部の外周面が第一のメタライズ層3aの上面と延出部との間の角に当接されて溶接接合されていてもよい。これにより陽極リード端子2bの傾斜部の外周面と段差3−Cの電解コンデンサ素子2側の側面とが成す角度が小さい場合においても、陽極リード端子2bの傾斜部の外周面と第一のメタライズ層3aとを確実に接触させることが可能となり、この接触部において大きい電気抵抗を維持したまま陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aに確実に溶接接合することができる。
さらに、段差3−Cのタンタル電解コンデンサ素子2側の側面は、凹部3−Bの底面に対してタンタル電解コンデンサ素子2側の角度が鋭角をなしているのがよい。この構成により、陽極リード端子2bを上方に曲げて第一のメタライズ層3aに接触させる際に、容易に陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aの端に接触させることができる。その結果、陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aにより溶接接合し易くすることができる。
また、段差3−Cの上面とタンタル電解コンデンサ素子2側の側面との間の角部が曲面とされているとともに、第一のメタライズ層3aが、段差3−Cの上面からタンタル電解コンデンサ素子2側の側面に延出されていてもよい。これにより、陽極リード端子2bを上方に曲げて第一のメタライズ層3aに接触させる際に、容易に陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aに接触させることができる。その結果、陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aにより溶接接合し易くすることができる。
本発明のタンタル電解コンデンサ1は、上記構成のセラミック容器6と、タンタル粉末の焼結体2aの側面に一端部が埋め込まれるとともに他端部が第一のメタライズ層3aに溶接接合されている陽極リード端子2b、および焼結体2aの下面に被着されるとともに第二のメタライズ層3bに導電性接着材5を介して接合されている陰極層2cとを有するタンタル電解コンデンサ素子2と、セラミック基体3の上面に凹部3−Bを塞ぐように取着された蓋体4とを具備している。
タンタル電解コンデンサ素子2は、タンタルなどから成る陽極リード2bの一端部が埋め込まれるとともに他端部が側面から突出するように埋設されたタンタル粉末を固めた成形体を焼結させて得られた焼結体2aに誘電体の酸化皮膜層(図示せず)を形成し、固体電解質層(図示せず)を酸化被膜層外側に形成し、次いで外周に陰極層2cを形成することにより得られる。
陽極リード2bは他端部が抵抗溶接法やレーザ溶接法等の溶接法によって、第一のメタライズ層3aに電気的に接続される。この第一のメタライズ層3aは第一の接続導体3eを経由して第一の導体層3cに電気的に接続されている。すなわち、第一の導体層3cが外部電気回路基板の配線導体に接続されるタンタル電解コンデンサ1の陽極端子となる。
陽極リード端子2bは、例えばタンタルやニオブ等から成るが、好ましくは、陽極リード端子2bがタンタルから成ることにより、タンタル電解コンデンサ素子2となるタンタルの焼結体2aに強固に接合させることができるとともに、タンタルは電気抵抗率(13.5×10-8Ωm)が高いことから第一のメタライズ層3aと接する部分において、電気抵抗を高くし電気信号を熱に変換し易くすることにより、陽極リード端子2bを溶かしやすくすることができ、陽極リード端子2bを第一のメタライズ層3aに確実に接続し易くすることができる。
また、陰極層2cはAgを含有するエポキシ系樹脂接合材等の導電性接合材5を介して第二のメタライズ層3b上に電気的に接続される。そして、第二のメタライズ層3bは第二の接続導体3fを経由して第二の導体層3dに電気的に接続されている。すなわち、第二の導体層3dが外部配線導体に接続されるタンタル電解コンデンサ1の陰極端子となる。
このように構成された本発明のタンタル電解コンデンサ1によれば、Pbフリー半田を用いて第一および第二の導体層3c,3dを外部電気回路基板に電気的に接続しても、セラミック基体3は耐熱性を有するため、セラミック基体3が熱で変形してセラミック容器6に隙間が発生することがないので気密性を良好に維持できる。したがって、セラミック容器6の内部に水分や異物,有害なガス等が侵入するのを有効に防止できるので腐食や漏れ電流,短絡等による誤動作をきわめて効果的に防止することができる。
また、タンタル電解コンデンサ1の陽極リード端子2bおよび陰極層2cにそれぞれ電気的に接続される第一および第二の導体層3c,3dをともにセラミック基体3の下面に設けることによって、リードフレーム等を用いることなく外部電気回路基板の表面の配線導体に表面実装によって容易に接続することが可能となり、リードフレームの曲げ加工の必要がないので、量産性に優れたものとなるとともに、従来のタンタル電解コンデンサに比べて小型化が可能となる。
さらに、セラミック容器6は周知のセラミックグリーンシート積層法による多数個取りの手法で製造できることから非常に量産性に優れるものとなる。
なお、本発明は上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、タンタル電解コンデンサ1のセラミック基体3の材質がアルミナ質焼結体である場合について説明したが、窒化アルミニウム(AlN)質焼結体やガラスセラミックス等の他のセラミックスから成っていてもよい。AlN質焼結体からなる成る場合には作動時の熱を効率よく外部に放散させることができるので、タンタル電解コンデンサ1の電気特性をより長期間にわたって維持することができる。
本発明のタンタル電解コンデンサは携帯電話などの通信機器,デジタルカメラなどのAV機器,パソコンなどのコンピュータ機器の他、特に過酷な環境条件下で長期信頼性が要求されるエアバッグ,アンチロックブレーキなどの自動車用機器をまじめとする幅広い分野にも好適に利用できる。
(a)は本発明のタンタル電解コンデンサに用いるセラミック容器の一例を示す平面図、(b)は図1(a)のセラミック容器の断面図である。 本発明のタンタル電解コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明のタンタル電解コンデンサの実施の形態の他の例を示す断面図である。 従来のタンタル電解コンデンサの例を示す断面図である。
符号の説明
1:タンタル電解コンデンサ
2:タンタル電解コンデンサ素子
2a:焼結体
2b:陽極リード端子
2c:陰極層
3:セラミック基体
3a:第一のメタライズ層
3b:第二のメタライズ層
3c:第一の導体層
3d:第二の導体層
3e:第一の接続導体
3f:第二の接続導体
3−B:凹部
3−C:段差
4:蓋体
6:セラミック容器

Claims (2)

  1. 上面の中央部に直方体状の凹部が形成されたセラミック基体の前記凹部の内面に第一のメタライズ層および第二のメタライズ層が互いに独立して形成されるとともに、下面に第一の導体層および第二の導体層が互いに独立して形成され、前記第一のメタライズ層と前記第一の導体層とを電気的に接続する第一の接続導体および前記第二のメタライズ層と前記第二の導体層とを電気的に接続する第二の接続導体が形成されたセラミック容器と、タンタル粉末の焼結体の側面に一端部が埋め込まれるとともに他端部が前記第一のメタライズ層に溶接接合されている陽極リード端子および前記焼結体の下面に被着されるとともに前記第二のメタライズ層に電気的に接続されている陰極層とを有するタンタル電解コンデンサ素子と、前記セラミック容器の上面に前記凹部を塞ぐように取着された蓋体とを具備したタンタル電解コンデンサにおいて、前記第一のメタライズ層は前記凹部の一側面と底面との間に形成された段差の上面に形成されているとともに、前記陽極リード端子は、他端部側が上方に曲げられて斜め上を向いた傾斜部の外周面が前記第一のメタライズ層の端に当接されて溶接接合されていることを特徴とするタンタル電解コンデンサ。
  2. 前記第一のメタライズ層は、前記段差の上面から前記タンタル電解コンデンサ素子側の側面に延出されており、前記陽極リード端子は、前記傾斜部の外周面が前記第一のメタライズ層の上面と延出部との間の角に当接されて溶接接合されていることを特徴とする請求項1記載のタンタル電解コンデンサ。
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JP2010225921A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサ

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