JP2996314B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JP2996314B2
JP2996314B2 JP3062686A JP6268691A JP2996314B2 JP 2996314 B2 JP2996314 B2 JP 2996314B2 JP 3062686 A JP3062686 A JP 3062686A JP 6268691 A JP6268691 A JP 6268691A JP 2996314 B2 JP2996314 B2 JP 2996314B2
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郁夫 萩原
進 安藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固体電解コンデンサ
に関し、特に有機導電性化合物を利用したチップ形の固
体電解コンデンサの改良にかかる。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、プリント基板
への実装の効率化等の要請から電子部品のチップ化が進
められている。これに伴い、電解コンデンサのチップ
化、低背化の要請が高まっている。
【0003】また、近年テトラシアノキノジメタン(T
CNQ)、ポリピロール等の有機導電性化合物を固体電
解コンデンサに応用したものが提案されている。これら
の有機導電性化合物を使用した固体電解コンデンサは、
従来の二酸化マンガン等の金属酸化物半導体からなる固
体電解質と比較して電導度が高く、特にポリピロールは
電解質がポリマー化しているため耐熱性にも優れること
から、チップ化に最適と言われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このポリピロールは、
ピロールの化学重合、電解重合あるいは気相重合等によ
って陽極体表面に生成されている。ところが、ポリピロ
ール自体の機械的強度は弱く、電極の引き出し構造によ
っては、接続工程中にリード線等が電解質層を破壊して
しまうことがあった。あるいは、接続工程の後にリード
線にかかる機械的なストレスが電解質層に影響を与え、
所望の特性を得ることが困難になることがあった。
【0005】一方、このポリピロールは、水分によりそ
の電気的特性が変動し易くなる傾向がある。そのため、
ポリピロールからなる電解質層は外気から密封する必要
がある。
【0006】このような課題は、コンデンサ本体の外表
面を、ディプ、インジェクション成形等の手段により、
合成樹脂層で被覆すれば解決できる。しかし、この外装
樹脂層により固体電解コンデンサの小型化、低背化が阻
害されることになり、セラミックコンデンサと同等の1
mmないし4mm程度の高さ寸法とすることは困難とな
る。また外装樹脂層と端子との接合面に微細な隙間が生
じることもあり、樹脂成形によっても必ずしも高い密封
精度、すなわち所望の耐湿性能を得ることはできなかっ
た。
【0007】この発明の目的は、微細なチップ形の固体
電解コンデンサにおいて、電解質層の密封性を良好に
し、信頼性の高い薄形の固体電解コンデンサを実現する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、外周に絶縁
層を設けて中央部付近に表面が露出した凹部を形成した
陽極体と、この陽極体に接続された陽極端子と、少なく
とも陽極体の凹部を覆うとともに、半田付け可能な金属
層からなる端子部を備えた平板状の陰極体とからなり、
陽極体の凹部には酸化皮膜層、電解質層及び導電層を順
次生成したことを特徴としている。
【0009】
【作用】図面に示したように、陽極体1の表面に形成さ
れた電解質層3は、陰極体5及び陽極体1の外周に設け
られた絶縁層7によって覆われ外気から遮断される。
【0010】また電解質層3は、導電層4を介して、陰
極体5とその表面において接続される。そのため、ワイ
ヤーボンディング、半田付け等の手段で導電層4にリー
ド線を接続する場合と比較して、電解質層3に与える機
械的ストレスが軽減される。また、リード線等の折り曲
げによるストレスが一部に集中することもなく、電解質
層3の破損を最小限に抑制できるようになる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面にしたがい説
明する。図1は、この発明の実施例による固体電解コン
デンサを示した斜視図、図2は実施例において使用する
陽極体を示す斜視図である。図3は実施例による固体電
解コンデンサの概念構造を示す断面図、また図4はこの
発明の他の実施例よる固体電解コンデンサの概念構造を
示す断面図である。
【0012】陽極体1は、アルミニウム等の弁作用金属
からなり、図2に示すように、その外周には耐熱性の合
成樹脂、例えばエポシキ樹脂等からなる絶縁層7がスク
リーン印刷等の手段で形成される。そして、この絶縁層
7を除く中央部付近に形成された凹部8の表面に、表面
積を拡大するためのエッチング処理、例えば電解エッチ
ング処理を施している。
【0013】また、エッチング処理を施された凹部8の
表面には化成処理による酸化皮膜層9が形成されてい
る。酸化皮膜層9は、アルミニウムからなる陽極体1の
表層が酸化した酸化アルミニウムからなり、誘電体とな
る。
【0014】そして、酸化皮膜層9上にはポリピロール
からなる電解質層3が生成される。この電解質層3であ
るポリピロール層は、陽極体1を酸化剤を含有するピロ
ール溶液中に浸漬し、表面に化学重合によるピロール薄
膜を形成したのち、ピロールを溶解した電解重合用の電
解液中に浸漬するとともに電圧を印加して生成してお
り、その厚さは数μmないし数十μmとなる。
【0015】更に、この電解質層3の表面には、導電層
4がスクリーン印刷され、その結果、陽極体1の表面に
は、図3に示したように、電解質層3および導電層4が
順次生成されていることになる。この導電層4は、カー
ボンペーストおよび銀ペーストからなる多層構造、もし
くは導電性の良好な金属粉を含有する導電性接着剤から
なる単層構造の何れでもよい。
【0016】陰極体5は、平板状のアルミニウムもしく
はその合金からなり、その一部に半田付け可能な金属
層、例えば銅等からなる陰極端子6を接合したクラッド
材を使用している。この陰極体5は、図1に示すとお
り、陽極体1の導電層4が形成された表面に配置され
て、絶縁層7を介して陽極体1と当接している。
【0017】なお、陽極体1の所望の側面には、陽極引
き出し用の陽極端子2を溶接している。陽極端子2は、
その断面形状がL字形に形成されており、この実施例に
おいては、プリント基板の配線パターンに臨む先端部分
に半田付け可能な金属、例えば銅等を配置し、陽極体1
と当接する部分にアルミニウムを配置して接合したクラ
ッド材を用いている。そして、この陽極端子2を陽極体
1の側面にレーザ溶接している。
【0018】このような構造からなる固体電解コンデン
サの陽極体1および陰極体5の外表面に、耐熱性の合成
樹脂からなるフィルム10を巻回して、陽極体2の両端
面からフィルム10を僅かに突出させるとともに、この
フィルム10の開口端に合成樹脂層11を充填する。
【0019】このフィルム10は、耐熱性に優れた芳香
族ポリアミド樹脂からなり、表面にエポキシ樹脂を塗布
したいわゆるプリプレグを使用した。そして、このフィ
ルム10を陽極体1及び陰極体5の外表面に巻回すると
ともに、フィルム10に1〜10kg/cm2 の荷重を
印加して50〜120℃の一次加熱処理を1〜20分施
して、フィルム10を陽極体1及び陰極体5の表面に仮
固着させ、次いで120〜170℃で1〜2時間の二次
加熱処理を施し、フィルム10を固化させている。
【0020】また、フィルム10の開口端に配置する合
成樹脂層11は、エポキシ樹脂等の熱硬化性合成樹脂か
らなり、これをポッティング等の手段で被覆した後、固
化させて形成している。
【0021】更に、フィルム10の開口端に配置した合
成樹脂層11の表面から突出している陽極端子2および
陰極端子6は、図3に示したように、その先端を陽極体
1の側面に沿って折り曲げて、陽極体1の底面に密着さ
せている。
【0022】以上のような固体電解コンデンサでは、図
1に示すように、陰極体5を陽極体1の表面に配置する
ことで、陽極体1の電解質層3及び導電層4が陰極体5
と電気的に接続される。そのため、電解質層3と陰極体
5との電気的な接続構造が簡略になり、陰極体5の接続
工程において、電解質層3にストレスがかかることがな
くなる。
【0023】また、陽極体1の表面は陰極体5に覆わ
れ、また電解質層3は陽極体5の絶縁層7によって形成
された凹部8に収納されて外気から密封されており、耐
湿性能を向上させることができる。また例えば陽極体1
をモールド樹脂で覆う封止構造と比較して、全体の容積
を小さくすることができる。
【0024】更に、陰極端子6を折り曲げる場合には、
その機械的ストレスが陽極体1の絶縁層7に吸収され、
電解質層3に対するストレスが軽減される。また絶縁層
7として、プリプレグの他に、接着性に優れた樹脂、例
えば半固化のエポキシ樹脂等を塗布すれば製造工程が更
に簡便になる。
【0025】なお、図4に示すように、電解質層3等が
絶縁層7による凹部8に形成された陽極体1を、陰極体
5の両面に配置するとともに、複数の陽極体1に跨がる
陽極端子2を取付けてもよい。この実施例によれば、複
数の陽極体1のそれぞれの電解質層3は、それぞれ陽極
体1に設けられた絶縁層7による凹部8に各々収納され
て密封性が保持される。そして、先の実施例と比較して
静電容量をより増大させることが可能になる。
【0026】
【発明の効果】以上のようにこの発明は、固体電解コン
デンサにおいて、外周に絶縁層を設けて中央部付近に表
面が露出した凹部を形成した陽極体と、この陽極体に接
続された陽極端子と、少なくとも陽極体の凹部を覆うと
ともに、半田付け可能な金属層からなる端子部を備えた
平板状の陰極体とからなり、陽極体の凹部には酸化皮膜
層、電解質層及び導電層を順次生成したことを特徴とし
ているので、内部の電解質層は陰極体及び陽極体の外周
に設けられた絶縁層により外部から密封され、耐湿性能
が向上する。
【0027】また、電解質層と陰極体、すなわち陰極端
子とは、導電層を介して各々の表面において接続され
る。そのため、従来のようにリード線等により電極を引
き出す場合と比較して、電解質層に対する機械的ストレ
スを軽減することができる。また、陰極端子の折り曲げ
工程においても、そのストレスは陽極体の絶縁層によっ
て吸収されるため、電解質層への影響が減少し、所望の
電気的特性を長期にわたり維持することができるように
なる。
【0028】また内部の電解質層は陰極体および陽極体
の絶縁層によって密封されているため、その外表面を更
にモールド成形等する必要がなく、セラミックコンデン
サと同等の外形寸法を実現できる。更に、複数の陽極体
を積層することもできるため、表面実装に対応した大容
量の固体電解コンデンサを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例による固体電解コンデンサを
示した斜視図。
【図2】実施例において使用する陽極体を示す斜視図。
【図3】実施例による固体電解コンデンサの概念構造を
示す断面図。
【図4】この発明の他の実施例による固体電解コンデン
サの概念構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 陽極体 2 陽極端子 3 電解質層 4 導電層 5 陰極体 6 陰極端子 7 絶縁層 8 凹部 9 酸化皮膜層 10 フィルム 11 合成樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/04 H01G 9/012 H01G 9/028

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に絶縁層を設けて中央部付近に表面
    が露出した凹部を形成した陽極体と、この陽極体に接続
    された陽極端子と、少なくとも陽極体の凹部を覆うとと
    もに、半田付け可能な金属層からなる端子部を備えた平
    板状の陰極体とからなり、陽極体の凹部には酸化皮膜
    層、電解質層及び導電層を順次生成したことを特徴とす
    る固体電解コンデンサ。
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JP6819691B2 (ja) 2016-10-17 2021-01-27 株式会社村田製作所 固体電解コンデンサ及び固体電解コンデンサの製造方法

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