JP7351177B2 - セラミック電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、リード端子付きのセラミック電子部品に関する。
回路基板などに実装される電子部品として、特許文献1に示すような、リード端子付きのセラミック電子部品が知られている。このセラミック電子部品においては、端子電極が形成してあるセラミック素体に、ハンダを用いて、リード端子を接合することが一般的である。具体的に、リード端子のハンダ付けは、特許文献1で開示されているように、セラミック素体を一対のリード端子で挟持し、その状態でハンダ浴に浸漬することで行う。
この際、リード端子と端子電極との間には、ハンダが濡れ広がることによりフィレットが形成される。このフィレットと接触しているセラミック素体の端部においては、ハンダの凝固時に収縮応力が発生することなどにより、素体内部にクラックが生じやすい。素体内部にクラックが存在すると、耐湿性や機械的強度などの電子部品としての特性が劣化するため、問題である。
特開昭61-234519号公報
本発明は、上記の実情を鑑みてなされ、その目的は、セラミック素体に生じるクラックを低減したセラミック電子部品を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るセラミック電子部品は、
端面と、側面と、を有するセラミック素体と、
前記セラミック素体の前記端面から前記側面の一部にかけて形成してある端子電極と、
接合部材により前記端子電極に接合してあるリード端子と、を有し、
前記リード端子は、
前記端子電極の端面側電極に対応して配置される電極対向部と、
前記電極対向部の下端から下へ延びる延長部と、
前記電極対向部と前記延長部との間に位置する段差面と、を有し、
前記電極対向部には、前記端子電極から離反する方向にへこむ凹部が形成してあり、
高さ方向(Z軸方向)において、前記凹部の中央部分が、前記電極対向部の中央よりも下方に位置している。
また、本発明の第2の観点に係るセラミック電子部品は、
互いに対向する2つの端面と、2つの前記端面を連結する側面と、を有するセラミック素体と、
2つの前記端面に対応して形成してある一対の端子電極と、
一対の前記端子電極にそれぞれ接合してある第1リード端子と第2リード端子と、を有し、
前記第1リード端子と前記第2リード端子とは、それぞれ
前記端子電極の端面側電極に対応して配置される電極対向部と、
前記電極対向部の下端から下へ延びる延長部と、
前記電極対向部と前記延長部との間に位置する段差面と、を有し、
前記電極対向部には、前記端子電極から離反する方向にへこむ凹部が形成してあり、
高さ方向(Z軸方向)において、前記凹部の中央部分が、前記電極対向部の中央よりも下方に位置している。
なお、上記において、高さ方向における凹部の中央部分とは、凹部と端面側電極との間隔が最も大きくなっている箇所である。また、凹部と端面側電極との間隔が最も大きくなっている箇所が延在して存在する場合(例えば図4Fのような場合)、凹部中央部分とは、間隔が最も広い箇所の高さ方向の中心位置を意味する。
本発明のセラミック電子部品では、上記のような構成を有することにより、セラミック素体の側面とリード端子との間に形成されるハンダなどの接合部材によるフィレットのサイズを、小さくすることができる。特に、セラミック素体の側面に対するフィレットの角度を、小さく(鋭角に)することができる。その結果、本発明のセラミック電子部品では、フィレットの影響で、セラミック素体の内部にクラックが発生することを抑制できる。
フィレットの角度を小さくできる理由は、たとえば、以下の事由が考えられる。本発明のセラミック電子部品では、リード端子と端子電極とが、ハンダなどの接合部材により接合してあるが、接合する際に、凹部と端子電極の端面との間に、ハンダが流れ、端子電極の側面とリード端子との間ではハンダが留まり難くなっている。すなわち、ハンダ凝固時に、端子電極の側面とリード端子との間に存在する溶融ハンダが、凹部側に引き寄せられる。その結果として、本発明のセラミック電子部品では、セラミック素体の側面とリード端子との間において、フィレットの角度が小さくなると考えられる。
また、本発明のセラミック電子部品では、リード端子に段差面が形成してあるため、セラミック素体を、リード端子の所定位置で仮保持した状態で接合が可能であり、ハンダ付けが容易である。すなわち、ハンダ付け時に、リード端子とセラミック素体との位置合わせが容易であり、本発明のセラミック電子部品は、量産に適する。
また、前記凹部は、前記電極対向部の上端側が前記端子電極に向けて折れ曲がることで形成してある。もしくは、前記電極対向部が、前記端子電極の前記端面側電極に向き合う対向面を有し、その前記対向面に前記凹部が形成してある。本発明において、凹部は、上記のような構成を取り得る。
本発明のセラミック電子部品では、高さ方向において、前記凹部の中央部分が、前記セラミック素体の前記側面よりも上方に位置することが好ましい。上記のような位置に凹部を形成することで、凹部にセラミック素体の角部がはまり込むことがなくなり、凹部側にハンダが流れやすくなる。その結果、フィレットの角度をより小さくすることができ、セラミック素体の内部にクラックが発生することを有効に抑制できる。
また、上記の場合において、前記凹部の高さ方向の下端が、前記セラミック素体の前記端面と前記側面とが成す外側角部より上方の近傍に位置することが好ましい。このように、凹部を、フィレットが形成される箇所の近傍に形成することで、端子電極の側面とリード端子との間に存在する溶融ハンダが、凹部側に引き寄せられ易くなる。その結果、本発明のセラミック電子部品では、フィレット角度をより小さくすることができ、セラミック素体の内部に生じるクラックをより好適に抑制することができる。
また、前記セラミック素体の前記外側角部は、丸みを帯びており、
前記リード端子の前記対向面と前記段差面とが成す角には、丸みを帯びた内側角部が形成してあり、
前記内側角部の曲率半径は、前記外側角部の曲率半径よりも大きくすることが好ましい。
このようにリード端子の内側角部とセラミック素体の外側角部の形状を制御することで、ハンダ付け時に、溶融ハンダが凹部側に引き寄せられ易くなる。その結果、本発明のセラミック電子部品では、フィレット角度をより小さくすることができ、セラミック素体の内部に生じるクラックをより好適に抑制することができる。
また、高さ方向における前記段差面から前記凹部の下端までの距離は、前記外側角部の曲率半径よりも長くすることが好ましい。このように凹部の形成位置を制御することで、ハンダ付け時に、溶融ハンダが凹部側に引き寄せられ易くなる。
さらに、本発明のセラミック電子部品では、好ましくは、前記凹部の高さ方向の長さ(L3)は、前記セラミック素体の第1軸方向の高さ(L0)に対して、1/8~1/2である。
また、好ましくは、前記凹部の深さ(W4)は、前記電極対向部の厚み(W2)に対して、3%~50%である。
上記のように凹部のサイズを制御することで、ハンダ付け時に、溶融ハンダが凹部側に引き寄せられ易くなる。その結果、本発明のセラミック電子部品では、フィレット角度をより小さくすることができ、セラミック素体の内部に生じるクラックをより好適に抑制することができる。
好ましくは、前記段差面と前記端子電極の側面電極との間の間隙(L4)は、前記電極対向部と前記端子電極の前記端面側電極との間の間隙(W3)よりも広い。なお、間隙の部分には、ハンダが介在している。このように間隙の幅を制御することで、ハンダ付け時に、溶融ハンダが凹部側に引き寄せられ易くなる。その結果、本発明のセラミック電子部品では、フィレット角度をより小さくすることができ、セラミック素体の内部に生じるクラックをより好適に抑制することができる。
なお、本発明のセラミック電子部品において、リード端子の電極対向部および段差面は、リード端子の先端にプレスなどの加工を施すことにより一体的に形成することができる。この場合、厚み方向(X軸方向)において、前記電極対向部の厚み(W2)は、前記延長部の厚み(W1)よりも薄くなる。
好ましくは、前記リード端子の前記延長部は、前記段差面の下方から外側に向けて折れ曲がる曲折部を有する。このように曲折部を形成することで、セラミック素体の側面に対するフィレットの角度をより小さくすることができる。
また、好ましくは、前記接合部材は、ハンダであり、前記ハンダと接触する前記リード端子の表面には、銅および錫を含む合金層が形成してある。当該合金層を形成することで、リード端子のハンダと接触する部分において、表面のハンダ濡れ性が良好となる。その結果、本発明のセラミック電子部品では、フィレット角度をより小さくすることができ、セラミック素体の内部に生じるクラックをより好適に抑制することができる。
なお、ハンダによるフィレットの角度は、好ましくは、40度以下であり、より好ましくは35度以下である。ハンダフィレットの角度を、上記の範囲に制御することで、セラミック素体に生じるクラックをより好適に抑制することができる。
また、本発明の第2の観点においては、前記第1リード端子と前記第2リード端子とで、前記電極対向部の形状が異なっていても良い。
また、本発明の第2の観点においては、前記第1リード端子と前記セラミック素体の前側面との間の間隙が、前記第2リード端子と前記セラミック素体の前記側面との間の間隙よりも広くなっていても良い。
図1は、本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品を示す簡略斜視図である。 図2Aは、図1に示すII-II線に沿う断面図である。 図2Bは、本発明の他の実施形態に係るセラミック電子部品の断面図である。 図3Aは、図2Aの一部を拡大した要部断面図である。 図3Bは、図2Bの一部を拡大した要部断面図である。 図3Cは、図2Aに示すセラミック電子部品の変形例を示す要部断面図である。 図4Aは、本発明の一実施形態におけるリード端子の先端形状を示す、概略斜視図である。 図4Bは、リード端子の先端形状の変形例を示す、概略斜視図である。 図4Cは、リード端子の先端形状の変形例を示す、概略斜視図である。 図4Dは、リード端子の先端形状の変形例を示す、概略斜視図である。 図4Eは、リード端子の先端形状の変形例を示す、概略斜視図である。 図4Fは、リード端子の先端形状の変形例を示す、概略斜視図である。 図5は、本発明の他の実施形態に係るセラミック電子部品を示す簡略正面図である。 図6は、本発明の他の実施形態に係るセラミック電子部品を示す簡略正面図である。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明するが、本発明は下記の実施形態に限定されない。
第1実施形態
図1および図2Aに示すように、本発明の一実施形態に係るリード端子付きセラミック電子部品2は、セラミック素体4と、一対のリード端子8とを有する。本実施形態では、セラミック電子部品の一例として、セラミック素体4が、積層セラミックコンデンサで構成してある場合について説明する。
図2Aに示すように、セラミック素体4の全体と、リード端子8の一部とは、二点鎖線で示す外装20で覆われている。外装20の被覆範囲は、特に限定されないが、少なくとも、セラミック素体4の全体と、セラミック素体4とリード端子8との接合部分(すなわち後述するハンダ10が存在する箇所)とを覆っていればよい。外装20の材質は、絶縁性を有していればよく、特に制限されないが、ハロゲンフリーの絶縁樹脂であることが好ましく、たとえば、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が例示される。
図1および図2Aに示すセラミック素体4は、X軸方向で対向する2つの端面4aと、2つの端面4aを連結する4つの側面4bとを有する。本実施形態では、4つの側面4bのうち、Z軸と垂直で、かつ、Z軸方向の下方に位置する面を底面4b1と記す。セラミック素体4の寸法は、特に限定されず、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。たとえば、セラミック素体4の寸法は、X軸方向の長さを0.6~6.5 mm、Y軸方向の幅を0.3~5.0mm、Z軸方向の高さ(図2Aに示すL0)を0.2~3.5mmとすることができる。なお、各図面において、X軸とY軸とZ軸とは、相互に垂直である。
セラミック素体4の内部には、内部電極層16,18が、セラミック層14を介して交互に積層してある。内部電極層16は、セラミック素体4のX軸方向の一方の端面4aに露出しており、内部電極層18は、セラミック素体4の他方の端面4aに露出している。
また、セラミック素体4のX軸方向の両端には、一対の端子電極6が形成してある。より具体的に、端子電極6は、セラミック素体4の端面4aから側面4bの一部に回り込んで形成してあり、端面側電極6aと、側面側電極6bとを有する。内部電極16,18は、露出した端面4aにおいて、それぞれ、端面側電極6aに電気的に接続してある。なお、一対の端子電極6は、互いに絶縁してあり、一対の端子電極6と、内部電極層16,18とで、コンデンサ回路を形成している。
本実施形態において、セラミック層14は、誘電体組成物で構成してある。使用する誘電体組成物としては、特に限定されず、公知の材質を用いればよい。たとえば、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸カルシウム(CaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、ジルコン酸カルシウム(CaZrO)、ニオブ酸カリウム(KNbO)などを主成分として用いることができる。また、これら主成分の他に、希土類の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、遷移金属の酸化物、酸化マグネシウムなどを副成分として添加してもよい。なお、セラミック層14の厚み、および積層数も、特に限定されず、一般的な厚みおよび積層数とすることができる。
内部電極層16,18は、導電性金属を主成分として含有する。使用する導電性金属は、特に限定されず、公知の材質を用いればよい。たとえば、ニッケル、銅、銀、金、パラジウム、または、これら金属のうち少なくとも1種を含む合金などが例示される。内部電極層16,18の厚みも、特に限定されず、一般的な厚みを採用できる。また、内部電極層16,18の積層数は、セラミック層14の積層数に応じて決定される。
また、端子電極6についても、導電性金属を主成分として含有していればよく、材質は特に限定されない。端子電極6としては、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金などが用いられるが、銀や銀とパラジウムの合金なども使用することができる。端子電極6の厚みも特に限定されず、通常、10~50μm程度である。なお、端子電極6の表面には、ニッケル、銅、錫などから選ばれる少なくとも1種のめっき層が形成してあってもよい。端子電極6において、めっき層の1層当たりの厚みは、1~10μmであることが好ましく、めっき層は多層構造であってもよい。
本実施形態では、図2Aに示すように、一対のリード端子8が、セラミック素体4の2つの端面4aに対応して設けられている。各リード端子8は、Z軸方向に沿って延在しており、それぞれ、電極対向部8aと、延長部8bと、段差面8cとを有する。本実施形態において、リード端子8の各部位は、導電性線材を加工することで、一体的に形成してある。ただし、リード端子8は、導電性の金属板を加工して形成してもよい。
リード端子8を構成する導電性線材としては、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、銀(Ag)などを含む金属線を用いることができる。特に、リード端子8は、銅を含むことが好ましい。より具体的には、芯材が純銅、もしくは銅を主成分として含む銅合金である銅系の金属線(以下、Cu線と呼ぶ)を用いることが好ましい。もしくは、表面に銅めっき層を形成した銅被覆鋼線(以下、CP線と呼ぶ)を用いることが好ましい。CP線の場合、芯材は、純鉄、もしくは鉄を主成分として含む鉄合金である。また、CP線を用いる場合、芯材の表面に形成してある銅めっき層の厚みは、5μm~10μmであることが好ましい。
なお、リード端子8を構成する導電性線材の線径は、セラミック素体4の寸法に応じて適宜決定される。たとえば、0.5mm~1.0mmの線径とすることができ、好ましくは、0.5mm~0.6mmである。
次に、リード端子8の各部位の形態について、詳細を説明する。図2Aに示すように、リード端子8の先端側(Z軸方向の上方側)は、電極対向部8aとなっている。この電極対向部8aは、端子電極6の端面側電極6aと対向して配置してあり、ハンダ10を介して、端面側電極6aに接合してある。すなわち、電極対向部8aは、端子電極6の端面側電極6aに対して略平行である。
電極対向部8aの長手方向(Z軸方向)の長さL1は、セラミック素体4のZ軸方向の高さL0に対して長くてもよいし、短くてもよい。ただし、好ましくは、電極対向部8aの長さL1は、セラミック素体4の高さL0に対して0.9倍~1.1倍程度の範囲内であることが好ましい。このような長さとすることで、端子電極6とリード端子8との接合強度が向上する傾向となる。
また、電極対向部8aのY軸方向の幅は、セラミック素体4のY軸方向の幅に対して、0.7倍~1.1倍程度の範囲であることが好ましい。電極対向部8aの幅を上記の範囲内とすることで、端面側電極6aと電極対向部8aとの間に入り込むハンダ10の介在量を、適切な範囲に制御することができる。
本実施形態において、上記の電極対向部8aは、導電性線材の先端側のみを潰し加工することで形成してある。そのため、図3Aおよび図4Aに示すように、電極対向部8aのX-Y断面は、半円形状となり、電極対向部8aは、全体として、半円柱状である。ただし、電極対向部8aのX-Y断面は、潰し加工により矩形状もしくは、楕円状でとなっても良い。
また、潰し加工により、電極対向部8aの下端(すなわち電極対向部8aと延長部8bとの間)には、段差面8cが形成される。そして、電極対向部8aのX軸方向の厚み(W2)は、潰し加工が施されていない延長部8bの厚み(W1)よりも薄くなっている。具体的に、電極対向部8aの厚みW2は、延長部8bの厚みW1に対して、1/2~7/10程度であることが好ましい。なお、電極対向部8aの厚みW2と、延長部8bの厚みW1とは、X軸方向における厚みの最大値を意味しており、本実施形態では、延長部の厚みW1が、延長部8bの直径と同義である。
さらに、電極対向部8aは、潰し加工により形成された対向面8aaを有し、組み立て後の状態(すなわち図2A,3Aに示す状態)では、この対向面8aaが、セラミック素体4の端面4aに向き合って配置される。
そして、図4Aに示すように、対向面8aaには、厚みが薄くなる方向に向けてへこむ凹部9が形成してある。厚みが薄くなる方向とは、端子電極6の端面側電極6aから離反する方向を意味する。また、凹部9は、Y軸と平行であり、Y軸方向において、対向面8aaの一方の側縁から他方の側縁にまで一連に延在している。
本実施形態では、凹部の少なくとも一方の端部が、電極対向部8aの外側に開口していることが好ましい。実際に、図4Aに示すリード端子8では、凹部9の両端が、電極対向部8aの側縁において、電極対向部8aの外側に開口している。この凹部9は、潰し加工時に、凸部を有する金型を使用することで、形成される。なお、上記において側縁とは、対向面8aaにおけるZ軸と平行な端縁である。
ここで、凹部9の形成位置および寸法を、図3Aに基づいて説明する。なお、図3Aは、セラミック電子部品2をY軸方向の略中央位置で切断した場合のX-Z断面を示している。
本実施形態では、リード端子8において、凹部9が所定の位置に形成してある。具体的に、Z軸方向において、凹部9の中央部分は、対向面8aaの中央よりも下方に位置する。そして、対向面8aaの中央よりも上方には、凹部9が形成されていない。なお、Z軸(高さ)方向における凹部9の中央部分とは、凹部9と端面側電極6aとの間隔が最も大きくなっている箇所である。また、Z軸方向において、段差面8cから凹部9の下端までの距離をL2とすると、凹部9は、L2が0.1mm~0.2mmとなる位置に形成してあることが好ましい。
また、Z軸方向において、凹部9とセラミック素体4との位置関係は、所定の条件となることが好ましい。具体的に、凹部9の中央部分は、Z軸方向において、セラミック素体4の端面4aの中央より下方に位置し、底面4b1よりは上方に位置することが好ましい。さらに、凹部9は、凹部9のZ軸方向の下端が、セラミック素体4の外側角部4cの上方、かつ、近傍に位置するように形成してあることが好ましい。なお、上記のセラミック素体4の外側角部4cとは、図3Aに示すX-Z断面において、端面4aと底面4b1とが成す角を意味する。
また、本実施形態において、凹部9の寸法は、以下のように設定することが好ましい。凹部9のZ軸方向の長さ(L3)は、好ましくは、セラミック素体4のZ軸方向の高さL0に対して、1/8~1/2程度であり、より好ましくは、1/5~2/5程度、さらに好ましくは、1/4~2/5程度である。より具体的には、凹部9のZ軸方向の長さ(L3)は、0.16mm~0.32mmとすることができ、0.2mm~0.32mmとすることが好ましい。
さらに、凹部9のX軸方向の深さ(W4)は、好ましくは、電極対向部8aの厚みW2に対して、3%~50%程度であり、より好ましくは、17%~50%程度、さらに好ましくは、34%~50%程度である。より具体的には、凹部9のX軸方向の深さ(W4)は、0.05mm~0.15mmとすることができ、0.1mm~0.15mmとすることが好ましい。
次に、リード端子8の電極対向部8a以外の部位について説明する。リード端子8は、電極対向部8aのZ軸下方側において、Z軸方向に沿って延びる延長部8bを有する。前述したように、電極対向部8aは、潰し加工することで形成されるため、電極対向部8aと延長部8bとの間には、段差面8cが形成されている。また、延長部8bのX-Y断面は、潰し加工が施されていないため、円形状となっている。
リード端子8の延長部8bは、図2Aに示すように、上方側支持部8baと,下方側支持部8bbと、脚部8bcとで構成されており、延長部8bにおける各部位は、一体的に連続している。上方側支持部8baは、段差面8cから下方に向かって、Z軸と略平行に伸びている。一方、下方側支持部8bbは、一対のリード端子8がX軸方向で離間する方向に折れ曲がっている。この上方側支持部8ba,下方側支持部8bbは、基板実装後の状態で、電子部品本体を基板上で支持する役割を担う。なお、特に、下方側支持部8bbは、セラミック電子部品2の基板実装時に、立付け高さを規制するキンクとして作用する。
脚部8bcは、下方側支持部8bbのZ軸方向の下端側に一体的に形成してあり、Z軸と略平行に、直線状に延びている。脚部8bcは、プリント基板やフレキシブル基板などの基板に接続され、基板実装部を構成する。セラミック電子部品2の基板への実装方法は、特に限定されないが、たとえば、ハンダや溶接、カシメなどの実装技術を適用できる。
次に、リード端子8とセラミック素体4との接合状態を、図3Aに基づいて説明する。リード端子8は、セラミック素体4の端子電極6にハンダ10により接合してある。ハンダ10の材質は、特に限定されないが、たとえば、錫-アンチモン系、錫-銀-銅系、錫-銅系、錫-ビスマス系の鉛フリーハンダを用いることができる。
図3Aに示すように、本実施形態では、ハンダ10が、端面側電極6aと電極対向部8aとの間、および、側面側電極6bと段差面8cとの間に介在している。そして、側面側電極6bとリード端子8との間には、ハンダによるフィレット10aが形成してある。すなわち、リード端子8は、電極対向部8a、段差面8c、および、上方側支持部8baの一部において、ハンダ10と接触している。
図3Aに示すように、電極対向部8aと端面側電極6aとの接合部において、凹部9と端面側電極6aとの間の間隙は、他の箇所よりも幅が広くなっている。
本実施形態では、凹部9と端面側電極6aとの間でハンダ10が溜まることで、ハンダ10によるフィレット10aの角度θが小さくなる。ここで、フィレット10aの角度θとは、図3Aに示すX-Z断面において、セラミック素体4の底面4b1と、フィレット10aの外縁部10abとがなす角のことを意味する。なお、図3Aに示すX-Z断面は、リード端子8のY軸方向の略中央でセラミック電子部品2を切断した断面である。
通常、セラミック素体のフィレット近傍では、ハンダの凝固時の収縮応力によりクラックが発生しやすくなる。また、ハンダ凝固後においても、フィレットには内部応力が蓄積されているため、リード端子に外力が加わると、セラミック素体のフィレット近傍にクラックが発生しやすくなる。本実施形態では、フィレット10aの角度θを小さく(鋭角に)することができるため、セラミック素体4のフィレット10の近傍でクラックが発生することを有効に抑制することができる。
フィレット10aの角度θを小さくできる理由は、たとえば、以下の事由が考えられる。本実施形態では、凹部9の中央部分が対向面8aaの中央よりも下方に形成してあるため、リード端子8と端子電極6とをハンダ付けをする際に、凹部9と端面側電極6aとの間に、ハンダが流れ、側面側電極6bと上方側支持部8baとの間ではハンダが留まり難くなっている。すなわち、ハンダ凝固時に、底面4b1とリード端子8との間(すなわちフィレット10aの箇所)に存在する溶融ハンダが、凹部9側に引き寄せられる。その結果として、本実施形態では、セラミック素体4の底面4b1とリード端子8との間において、フィレット10aの角度θが小さくなると考えられる。
なお、凹部9の形成位置や寸法を前述した範囲に制御することで、上記の作用効果をより高めることができ、フィレット10aの角度θがさらに小さくなる。たとえば、凹部9を、Z軸方向において、セラミック素体4の底面4b1よりも上方に形成することで、凹部9に外側角部4cがはまり込むことがなく、凹部9と端面側電極6aとの間に、ハンダ10が引き寄せられ易くなる。そして、凹部9は、Z軸方向において、セラミック素体4の外側角部4cよりも上方で、かつ、外側角部4cの近傍に形成してあることが好ましい。つまり、フィレット10aが形成される位置に近い場所に、凹部9を形成することで、フィレット10aの箇所に存在する溶融ハンダが、凹部9側に引き寄せられ易くなる。その結果として、フィレット10aの角度θがさらに小さくなる。
また、本実施形態では、段差面8cと側面側電極6bとの間の間隙(L4)は、電極対向部8aと端面側電極6aとの間の間隙(W3)よりも広くなっている。なお、上記において間隙とは、ハンダが介在している箇所を意味する。このように間隙の幅を制御することで、ハンダ付け時に、溶融ハンダが凹部9側に引き寄せられ易くなる。その結果、本実施形態のセラミック電子部品2では、フィレット10aの角度θをより小さくすることができ、セラミック素体4の内部に生じるクラックをより好適に抑制することができる。
本実施形態において、凹部9の少なくとも一方の端部は、電極対向部8aの外側に開口していることが好ましい。さらに、凹部9の両端が、電極対向部8aの側縁において、電極対向部8aの外側に開口していることがより好ましい。このように、凹部9を電極対向部8aの外側に開口させることで、ハンダ付け時に、凹部9側に流動した溶融ハンダが、さらに電極対向部8aの外周側にも流れるようになる。その結果、フィレット10の角度θをさらに小さくできると共に、リード端子8とセラミック素体4との接合強度がより強固になる。
図3Aに示すように、X-Z断面において、外側角部4cは、丸みを帯びている。同様に、リード端子8の対向面8aaと段差面8cとが成す内側角部8dも、丸みを帯びている。本実施形態において、リード端子8の内側角部8dの曲率半径は、セラミック素体4の外側角部4cの曲率半径よりも大きいことが好ましい。このように構成することで、ハンダ付け時に、溶融ハンダが凹部9側に引き寄せられ易くなる。その結果として、フィレット10aの角度θがさらに小さくなる。
さらに、図3Aに示すX-Z断面において、段差面8cから凹部9の下端までの距離L2と、外側角部4cの曲率半径とを比較すると、L2のほうが、外側角部4cの曲率半径よりも長くなっていることが好ましい。このように構成することで、ハンダ付け時に、溶融ハンダが凹部9側に引き寄せられ易くなる。その結果として、フィレット10aの角度θがさらに小さくなる。
なお、図3Aでは図示していないが、ハンダ10と接触しているリード端子8の表面には、被覆層が形成してあることが好ましい。この被覆層は、リード端子の芯材よりもハンダ濡れ性の良い成分で構成してあることが好ましく、具体的には、銅および錫を含む合金層、より具体的には、CuSnを含む合金層であることが好ましい。
被覆層の厚みは、ある程度のばらつきを有するが、0.5μm~10μm程度とすることができ、好ましくは、1.0μm~7.0μmであり、より好ましくは、1.0μm~3.0μmである。なお、被覆層の厚みは、走査型電子顕微鏡(SEM)等による断面観察により測定でき、被覆層を構成する成分は、電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)や、電子線回折等の手法により確認することができる。
フィレット10aの角度θは、リード端子8や端子電極6の表面状態などによっても変化するが、本実施形態では、フィレット10aの角度θが、5度以上、40度未満であることが好ましく、35度未満であることがより好ましい。フィレット10aの角度θを上記の範囲に制御することで、セラミック素体4に生じるクラックをより好適に抑制することができる。
なお、フィレット10aの角度θの測定は、SEMもしくは光学顕微鏡により図3Aに示すX-Z断面の断面写真を撮影し、その断面写真を画像解析することで測定する。この際、観察用の試料は、X-Z断面が、リード端子8のY軸方向の略中央位置となるように、セラミック電子部品2を切断し、鏡面研磨することで得る。
続いて、セラミック電子部品2の製造方法の一例について、以下に説明する。
まず、セラミック素体4として、コンデンサチップを準備する。コンデンサチップは、公知の方法により製造すれば良い。たとえば、ドクターブレード法やスクリーン印刷等の手法により、電極パターンが形成されたグリーンシートを積層し、積層体を得る。その後、得られた積層体を加圧・焼成することで、コンデンサチップが得られる。
次に、準備したコンデンサチップに対して、一対の端子電極6を形成する。端子電極6の形成方法は、特に限定されないが、たとえば、コンデンサチップを、電極用の導電性ペーストに浸漬し、その後、焼き付け処理を施すことで形成できる。得られた焼き付け電極の表面には、適宜、めっき処理を施しても良い。例えば、端子電極6は、Cu焼付層/Niめっき層/Snめっき層の複数層構造とすることができる。
次に、リード端子8の製造方法について説明する。リード端子8の製造では、まず、導電性線材を準備する。本実施形態において、準備する導電性線材としては、表面に錫めっき層が形成してあるCu線、もしくは、Cuめっき層の表面にさらに錫めっき層が形成してあるCP線を用いることが好ましい。ここで、Cu線もしくはCP線の表面に形成してある錫めっき層は、錫が90mol%以上含まれていることが好ましく、厚みが、1μm~10μmであることが好ましい。
ただし、導電性線材の表面は、錫めっき層に代えて、銀めっき層や、金めっき層、パラジウムめっき層、銅-錫めっき層などを形成しても良い。さらに、金めっき層もしくはパラジウムめっき層を形成する場合には、下地にニッケルめっき層が形成してあっても良い。
準備した導電性線材は、所定の長さに切断し、その後、全体としてU字形状となるように曲げ加工を施す。次に、U字形状の導電性線材を、キャリアテープに張り付けて固定する。この際、導電性線材は、U字形状の両端がキャリアテープから飛び出すようにして固定される。
このように、導電性線材をキャリアテープに張り付けた状態で、導電性線材の先端を、図4Aに示す形状に加工する。具体的には、まず、導電性線材の両端に折り曲げ加工を施し、上方側支持部8ba,下方側支持部8bbを形成する。その後、導電性線材の先端を潰し加工(プレス加工)し、電極対向部8aを形成する。なお、折り曲げ加工と潰し加工とは、順序が逆であっても良い。量産時においては、キャリアテープ上に複数の導電性線材を張り付けて、上記の先端加工を同時に行えばよい。
次に、上記のような手順で作製したセラミック素体4とリード端子8とを接合し、リード端子付きのセラミック電子部品2を得る。たとえば、リード端子8の表面(特にハンダと接触する部分)にハンダ濡れ性の良い銅および錫を含む合金層を形成する場合は、以下に示す手順で、セラミック素体4にリード端子8を接合する。
まず、キャリアテープに張り付けてあるリード端子8の先端部のみをハンダ浴に浸漬し、リード端子8の表面に銅および錫を含む合金層を形成する(リード端子8の浸漬工程)。
上記の浸漬工程において、使用するハンダ浴の種類は、後述するセラミック素体4のハンダ付け工程で使用するハンダ浴と同じで良いが、異なっていても良い。また、使用するハンダ浴の温度は、ハンダの組成によっても異なるが、たとえば、錫-アンチモン系のハンダの場合、270℃~320℃とすることができる。特に、浸漬工程におけるハンダ浴の温度は、後述するハンダ付け工程におけるハンダ浴の温度に対して、0.9~1.1倍程度とすることが好ましい。
また、浸漬工程におけるハンダ浴への浸漬時間は、後述するハンダ付け工程での浸漬時間に対して、10~60倍程度と長くすることが好ましく、より具体的には、10秒~60秒程度とすることが好ましい。
なお、上記の浸漬工程において、ハンダ浴に浸漬した箇所では、導電性線材の表面に形成してある錫めっき層が、ハンダ浴に溶解され、銅および錫を含む合金層が生成する。ハンダ浴に浸漬していないリード端子8の脚部8bc、下方側支持部8bb、上方側支持部8baの一部では、表面に錫めっき層が残った状態となる。
上記の浸漬工程を行った後、一対のリード端子8の電極対向部8aの間に、端子電極6を形成したセラミック素体4を配置し、一対の電極対向部8aでセラミック素体4を挟持することで、セラミック素体4を仮固定する。
次に、セラミック素体4を仮固定したリード端子8の先端部分を、ハンダ浴に浸漬し、端子電極6とリード端子8とをハンダ付けする(ハンダ付け工程)。このハンダ付け工程において、ハンダ浴への浸漬時間は、0.5秒~2程度であり、特に、0.8秒~1.5秒程度と短くすることが好ましい。ハンダ付け工程での浸漬時間を上記の範囲内とすることで、セラミック素体4への熱影響を最小限に抑制することができる。
ハンダ付け工程の後には、セラミック素体4を接合したリード端子8の先端部分を、液状の絶縁性樹脂の浴槽に浸漬する。この際、少なくとも、セラミック素体4およびリード端子8のハンダ接合部分が、絶縁性樹脂の浴槽に浸るように浸漬する。その後、使用する絶縁性樹脂の種類に応じて適宜熱処理を加えることで、セラミック素体4およびリード端子8の一部を覆うように外装20が形成される。
なお、上述した一連の接合工程は、リード端子8をキャリアテープに張り付けて固定した状態で行えばよい。外装20を形成した後、一対のリード脚部8dの連結部分(すなわち、U字形状の円弧部分)を切断し、キャリアテープからリード端子8を取り外すことで、図1に示すセラミック電子部品2が得られる。
本実施形態では、リード端子8に段差面8cが形成してあるため、セラミック素体4を、リード端子8の所定位置で安定的に仮保持した状態で接合が可能であり、ハンダ付けが容易である。すなわち、ハンダ付け時に、リード端子8とセラミック素体4との位置合わせが容易であり、本発明のセラミック電子部品は、量産に適する。
なお、図3Aにおいて、段差面8cは、X軸に平行な平面として示してあるが、図3Cに示すような傾斜面8c1であっても良く、曲面であっても良い。図3Cに示す傾斜面8c1は、内側角部8dの丸みに沿って傾斜している。
第2実施形態
以下、図2Bおよび図3Bに基づいて、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態における第1実施形態と共通の構成に関しては、説明を省略し、同じ符号を使用する。
図2Bおよび図3Bに示すように、第2実施形態においても、リード端子8の電極対向部8aは、第1実施形態と同様の形状を有し、対向面8aaに凹部9が形成してある。そのため、第2実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
ただし、第2実施形態では、上方側支持部が、X軸方向の外側に向かって折り曲がり、曲折部8ba1となっている。X軸方向の外側とは、一対のリード端子が互いに離反する方向である。このように、リード端子8に曲折部8ba1を形成することで、フィレット10aの角度θは、さらに小さくなる。その結果、セラミック素体4に生じるクラックをより好適に抑制することができる。
具体的に、図3Bに示すX-Z断面において、曲折部8ba1の曲げ角度θaは、Z軸に対して、-10度以上、35度以下とすることができるが、より好ましくは、5度以上、35度以下である。角度θaが大きいほど、フィレット10aの角度θは、小さくなる傾向となる。なお、上記した曲折部8ba1の曲げ角度θaは、段差面8c下端近傍で、実現されていれば良い。すなわち、曲折部8ba1は、Z軸の下方に向かうにつれ、徐々にZ軸と平行となるように、湾曲した形状であっても良い。
第3実施形態
第3実施形態では、リード端子8の先端形状(特に、電極対向部8a)の変形例を、図4B~図4Fに基づいて、説明する。なお、第3実施形態における第1実施形態と共通の構成に関しては、説明を省略し、同じ符号を使用する。
図4Bに示すリード端子81では、対向面8aaに、Y軸に平行な凹部9aと、Z軸に平行な凹部9bとが形成してある。凹部9aは、Y軸方向において、対向面8aaの一方の側縁から他方の側縁にまで一連に延在している。一方、凹部9bは、電極対向部8aの下端、すなわち、段差面8cの上方から、凹部9aまでの間に延在しており、凹部9aと凹部9bとは、連通している。なお、凹部9aと凹部9bとは、いずれも、Z軸方向において、対向面8aaの中央よりも下方に位置している。
図4Bに示すように2つの凹部9a,9bを形成することで、ハンダ接合時に、側面側電極6bとリード端子81との間(すなわちフィレット10aの箇所)に存在する溶融ハンダが、凹部9a側に引き寄せられ易くなる。すなわち、ハンダ接合時に、凹部9bが、ハンダが流れる経路として機能する。その結果、図4Bに示すリード端子81を有するセラミック電子部品2では、フィレット10aの角度θがさらに小さくなり、セラミック素体4に生じるクラックをより有効に抑制することができる。
次に、図4Cに示すリード端子82について説明する。リード端子82では、対向面8aaに、複数の凹部9cが形成してある。凹部9cは、半球状であり、そのZ軸方向の直径は、対向面8aaのY軸方向の幅に対して、1/5~1/2程度であることが好ましく、具体的には、0.1mm~0.25mmであることが好ましい。さらに、凹部9cのX軸方向の深さは、電極対向部8aの厚みに対して、15%~50%程度であることが好ましい。なお、凹部9cの形状は、半球状に限定されず、円柱状、円錐状、角柱状、角錐状のいずれであっても良い。
また、凹部9cの形成個数は、特に制限されず、対向面8aaの中央よりも下方に、少なくとも1つの凹部9cが存在していればよい。対向面8aaの中央よりも下方に、凹部9cが存在すれば、当該凹部9cと端面側電極6aとの間に、ハンダが流れ、フィレット10aの角度θを小さくすることができる。なお、リード端子82では、対向面8aaの中央より上方においても、凹部9cが形成してあるが、中央よりも上方には、必ずしも凹部9cを形成する必要はない。
図4Cに示すようなリード端子82の先端形状は、潰し加工時に使用する金型の押圧面に、複数の凸部を設けることで、形成し得る。リード端子82の先端形状の場合、導電性線材に金型を押し当てる際に、線材と金型の位置ズレに苦慮する必要がなく、製造が容易である。
次に、図4Dに示すリード端子83について説明する。リード端子83では、電極対向部8aが、屈曲している。具体的には、電極対向部8aの上端側が、端面側電極6aに向かって傾斜しており、電極対向部8aの下端側が、段差面8cから端面側電極6aと離反する方向に傾斜している。
そして、リード端子83の電極対向部8aは、端面側電極6aと向かい合う2つの傾斜面8aa1,8aa2を有している。傾斜面8aa1は、電極対向部8aの上端側に位置し、傾斜面8aa2は、電極対向部8aの下端側に位置する。傾斜面8aa1と傾斜面8aa2とでは、上端側に位置する傾斜面8aa1の面積のほうが大きくなっている。図4Dに示すような形状は、潰し加工時の金型形状を工夫することで実現できる。もしくは、導電性線材の先端を潰し加工した後、曲げ加工を加えても良い。
リード端子83では、2つの傾斜面8aa1,8aa2により凹部9dが構成されている。特に、2つの傾斜面8aa1,8aa2の成す角が凹部9dの中央部分となる。リード端子83においても、ハンダ接合時に、この凹部9dと端面側電極6aとの間にハンダが流れやすくなる。また、リード端子83においても、凹部9dの中央部分は、電極対向部8aの中央よりも下方に位置する。そのため、ハンダ接合時において、側面側電極6bとリード端子83との間に存在する溶融ハンダが、凹部9d側に引き寄せられ易くなっている。
また、凹部9dの場合でも、電極対向部8aの外側(側縁側)に凹部9dが開口している状態となる。
なお、2つの傾斜面8aa1,8aa2が成す角の角度は、90度~150度とすることが好ましい。また、リード端子83を使用した場合、リード端子83と端子電極6との間には、通常の端子よりも広い空間が形成され、ハンダ10の介在量が多くなる。すなわちハンダ接合部の幅は、広くなる。この場合には、リード端子83と端子電極6とがより強固に接合され、接合強度が向上する。
次に、図4Eに示すリード端子84について説明する。リード端子84でも、前述したリード端子83と同様に、電極対向部8aが屈曲している。そして、2つの傾斜面8aa1,8aa2により凹部9dが構成されている。リード端子84でも、2つの傾斜面8aa1,8aa2の成す角が凹部9dの中央部分となり、凹部9dの中央部分は、電極対向部8aの中央よりも下方に位置する。
特に、リード端子84では、傾斜面8aa1,8aa2に、それぞれ、Y軸方向に延在する凹部9eが形成してある。このリード端子84を使用した場合であっても、ハンダ付け時に、電極対向部8aと端面側電極6aとの間にハンダが引き寄せられ易く、フィレット10aの角度θを小さくすることができる。
続いて、図4Fに示すリード端子85について説明する。リード端子85では、電極対向部8aの上端側が、端面側電極6aに向かって屈曲しており、電極対向部8aの下端側は、Z軸に対して略平行となっている。そのため、リード端子85の電極対向部8aは、傾斜面8aa1と、端面側電極6aと略平行な面8aa3とを有する。Z軸方向において、傾斜面8aa1が上方に位置し、面8aa3が下方に位置する。リード端子85でも、傾斜面8aa1と面8aa3とで凹部9fが構成されており、この場合、凹部9fの中央部分とは、面8aa3の中心位置を意味する。
リード端子85を使用した場合であっても、面8aa3と端面側電極6aとの間にハンダが引き寄せられ、フィレット10aの角度θを小さくすることができる。
第4実施形態
以下、図5および図6に基づいて、本発明の第4実施形態について説明する。なお、第4実施形態における第1~3実施形態と共通の構成に関しては、説明を省略し、同じ符号を使用する。
第1実施形態でも述べたように、セラミック電子部品2では、セラミック素体4の端子電極6に、一対のリード端子8が接合してある。この一対のリード端子は、先端形状(すなわち電極対向部8aの形状)が互いに異なるように構成しても良い。第4実施形態では、先端形状が互いに異なる2つのリード端子で、セラミック電子部品を構成する場合について、一例を示す。
図5は、ハンダ付け前に、セラミック素体4を一対のリード端子で仮固定した態を示している。X軸方向の右側に位置する端子電極61には、図4Dに示すリード端子83が接合され、反対側の端子電極62には、図4Fに示すリード端子85が接合される。リード端子84と85との組み合わせの場合、セラミック素体4は、3点支持で固定された状態となる。すなわち、仮固定の状態において、セラミック素体4は、リード端子83の上端と、リード端子83の段差面8cと、リード端子85の上端との3点で支持されている。
このようにセラミック素体4を3点支持で仮固定した場合、セラミック素体4は、より安定な状態で2つのリード端子83,85で固定され、搬送時などにセラミック素体の位置がずれることを防止できる。その結果、リード端子83,85とセラミック素体4の端子電極61,62とが強固に接合され、電子部品としての信頼性が向上する。
また、第4実施形態では、セラミック素体4の底面4d1と、リード端子83の段差面8cとの間に間隙50aが存在し、セラミック素体4の底面4d1と、リード端子84の段差面8cとの間に、間隙50bが存在する。この間隙50aと、間隙50bとで、幅を比較すると、間隙50bのほうが広くなっている。このように、一方の間隙50bを他方の間隙50aに比べて広くすることで、セラミック素体4に生じるクラックがより有効に抑制される。
なお、上述したような3点支持での固定は、図6に示すように、先端形状が同一のリード端子86を使用した場合でも実現可能である。図6の場合でも、底面4b1とリード端子86との間の間隙50c,50dは、一方の間隙50dのほうが、他方の間隙50cに比べて広くなっている。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。たとえば、上述した実施形態では、セラミック素体4が積層セラミックコンデンサである場合について説明したが、セラミック電子部品は、コンデンサ以外に、バリスタ、圧電素子、フィルタ、チップビーズ、インダクタ、サーミスタなどであっても良い。これら電子部品の場合は、セラミック層14を、圧電体セラミックや、半導体セラミック、磁性体セラミックなどで構成すればよい。
また、上述した実施形態では、リード端子は、X-Y断面において半円形状を有していたが、たとえば、矩形状や楕円状であっても良い。つまり、電極対向部8aの対向面8aaの反対側においても、潰し加工面が形成されていても良い。そして、図6に示すように、対向面8aaの反対側の面にも、凹部が形成されていても良い。
さらに、キンクとして作用する下方側支持部8bbは、図1,図2Aにおいて、一対のリード端子8がX軸上で離反する方向に折り曲がっているが、X軸上で近接する方向に折り曲がっていても良く、S字状の曲線形状を有していても良い。
(実施例1)
実施例1では、図4Aに示す先端形状を有するリード端子8を使用して、積層セラミックコンデンサを20個作製し、各サンプルのフィレット10aの角度θとクラック発生率とを評価した。
具体的に、実施例1では、リード端子8として、表面に錫めっき層が形成してあるCu線、または、表面に錫めっき層が形成してあるCP線を用いた。そして、第1実施形態で示す製造方法で評価サンプルを作製した。すなわち、実施例1のリード端子8は、ハンダ付け前に先端側のみをハンダ浴に浸漬(浸漬工程)しており、ハンダと接触するリード端子8の表面には、銅および錫を含む合金層が形成してある。また、作製したコンデンサチップの寸法は、長さ1.6mm×幅0.8mm×高さ0.8mmとした。
(フィレット10aの角度θの測定)
フィレット10aの角度θの測定は、SEM断面写真を画像解析することで行った。SEM観察用の試料は、リード端子8のY軸方向の中央において、サンプルのX-Z断面を切断し、その断面を鏡面研磨することで得た。
(クラック評価)
また、上記のSEM観察時に、セラミック素体4の内部(特にセラミック素体4のフィレット10の近傍)にクラックが存在するか否かを調査した。当該クラックの調査は、20個の電子部品サンプルについて、それぞれ2箇所で行い(すなわち計40箇所を調査)、クラックが発生していた割合をクラック発生率として算出した。
上記の評価の結果、実施例1では、Cu線を用いた場合、フィレット角度θが平均で22.6度であり、クラック発生率が0%であった。また、CP線を用いた場合でも、フィレット角度θは、平均で22.6度であり、クラック発生率は、0%であった。
(実施例2)
実施例2では、実施例1と同様に、リード端子8の先端を図4Aに示す形状に加工して、積層セラミックコンデンサのサンプルを作製した。ただし、実施例2では、浸漬工程を実施しておらず、リード端端子8の表面には、銅および錫を含む合金層が形成されていない。
実施例2についても、実施例1と同様の評価を行ったところ、Cu線を用いた場合、フィレット角度θは、平均で30.7度であり、クラック発生率は、7.5%であった。また、CP線を用いた場合には、フィレット角度θが、平均で29.4度であり、クラック発生率が、2.5%であった。
(比較例)
比較例として、電極対向部8aに凹部が何ら形成されていないリード端子を用いて、積層セラミックコンデンサのサンプルを作製した。なお、比較例サンプルの作製においては、浸漬工程を実施しておらず、リード端子の表面に銅および錫を含む合金層は形成されていない。上記以外の条件は実施例1と共通している。
比較例では、Cu線を使用した場合、フィレット角度θが平均で73.0度であり、クラック発生率が40.0%であった。また、CP線を使用した場合、フィレット角度θが平均で60.9度であり、クラック発生率が47.5%であった。
上記の実施例1,2および比較例の結果から、実施形態で示したように、電極対向部8aの対向部8aに凹部を形成することで、フィレット角度θが小さくなり、セラミック素体4の内部に生じるクラックを抑制できることが確認できた。
2 … セラミック電子部品
4 … セラミック素体
4a … 端面
4b … 側面
4b1 … 底面
4c … 外側角部
6 … 端子電極
6a … 端面側電極
6b … 側面側電極
8 … リード端子
8a … 電極対向部
8aa … 対向面
8b … 延長部
8ba … 上方側支持部
8bb … 下方側支持部(キンク)
8bc … 脚部(基板実装部)
8c … 段差面
8d … 内側角部
9,9a~9f… 凹部
10 … ハンダ
10a … フィレット
10ab… フィレットの外縁部
20 … 外装
80 … 導電性線材

Claims (17)

  1. 端面と、側面と、を有するセラミック素体と、
    前記セラミック素体の前記端面から前記側面の一部にかけて形成してある端子電極と、
    接合部材により前記端子電極に接合してあるリード端子と、を有するセラミック電子部品であって、
    前記リード端子は、
    前記端子電極の端面側電極に対応して配置される電極対向部と、
    前記電極対向部の下端から下へ延びる延長部と、
    前記電極対向部と前記延長部との間に位置する段差面と、を有し、
    前記電極対向部には、前記端子電極から離反する方向にへこむ凹部が形成してあり、
    高さ方向において、前記凹部の中央部分が、前記電極対向部の中央よりも下方に位置し、
    前記電極対向部は、前記端子電極の前記端面側電極に向き合う対向面を有し、前記対向面に前記凹部が形成してあり、
    高さ方向において、前記凹部の中央部分が、前記セラミック素体の前記側面のうち底面よりも上方に位置してあり、
    前記凹部の高さ方向の下端が、前記セラミック素体の前記端面と前記底面とが成す外側角部より上方の近傍に位置し、
    前記セラミック素体の前記外側角部は、丸みを帯びており、
    前記リード端子の前記対向面と前記段差面とが成す角には、丸みを帯びた内側角部が形成してあり、
    前記内側角部の曲率半径は、前記外側角部の曲率半径よりも大きいセラミック電子部品
  2. 前記凹部は、前記電極対向部の上端側が前記端子電極に向けて折れ曲がることで形成してある請求項1に記載のセラミック電子部品。
  3. 前記セラミック素体の前記外側角部は、丸みを帯びており、
    高さ方向における前記段差面から前記凹部の下端までの距離は、前記外側角部の曲率半径よりも長い請求項1に記載のセラミック電子部品。
  4. 前記凹部の高さ方向の長さは、前記セラミック素体の高さに対して、1/8~1/2である請求項1~3のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  5. 前記凹部の深さは、前記電極対向部の厚みに対して、3%~50%である請求項1~4のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  6. 前記段差面と前記端子電極の側面側電極との間の間隙は、前記電極対向部と前記端子電極の前記端面側電極との間の間隙よりも広い請求項1~5のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  7. 厚み方向において、前記電極対向部の厚みは、前記延長部の厚みよりも薄い請求項1~6のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  8. 前記リード端子の前記延長部は、前記段差面の下方から外側に向けて折れ曲がる曲折部を有する請求項1~7のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  9. 前記接合部材は、ハンダであり、
    前記ハンダと接触する前記リード端子の表面には、銅および錫を含む合金層が形成してある請求項1~8のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  10. 前記セラミック素体の前記側面と前記リード端子との間には、前記接合部材としてのハンダによるフィレットが形成してあり、
    前記フィレットの角度が、40度以下である請求項1~9のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  11. 互いに対向する2つの端面と、2つの前記端面を連結する側面と、を有するセラミック素体と、
    2つの前記端面に対応して形成してある一対の端子電極と
    一対の前記端子電極にそれぞれ接合してある第1リード端子と第2リード端子と、を有し、
    前記第1リード端子と前記第2リード端子とは、それぞれ
    前記端子電極の端面側電極に対応して配置される電極対向部と、
    前記電極対向部の下端から下へ延びる延長部と、
    前記電極対向部と前記延長部との間に位置する段差面と、を有し、
    それぞれの前記電極対向部には、前記端子電極から離反する方向にへこむ凹部が形成してあり、
    高さ方向において、前記凹部の中央部分が、前記電極対向部の中央よりも下方に位置するセラミック電子部品であって、
    前記第1リード端子と前記第2リード端子とで、前記電極対向部の形状が異なるセラミック電子部品
  12. 前記第1リード端子と前記セラミック素体の前記側面のうち底面との間の間隙は、前記第2リード端子と前記セラミック素体の前記底面との間の間隙よりも広い請求項11に記載のセラミック電子部品。
  13. 端面と、側面と、を有するセラミック素体と、
    前記セラミック素体の前記端面から前記側面の一部にかけて形成してある端子電極と、
    接合部材により前記端子電極に接合してあるリード端子と、を有するセラミック電子部品であって、前記リード端子は、
    前記端子電極の端面側電極に対応して配置される電極対向部と、
    前記電極対向部の下端から下へ延びる延長部と、
    前記電極対向部と前記延長部との間に位置する段差面と、を有し、
    前記電極対向部には、前記端子電極から離反する方向にへこむ凹部が形成してあり、
    高さ方向において、前記凹部の中央部分が、前記電極対向部の中央よりも下方に位置し、
    前記電極対向部は、前記端子電極の前記端面側電極に向き合う対向面を有し、前記対向面に前記凹部が形成してあり、
    高さ方向において、前記凹部の中央部分が、前記セラミック素体の前記側面のうち底面よりも上方に位置してあり、
    前記凹部の高さ方向の下端が、前記セラミック素体の前記端面と前記底面とが成す外側角部より上方の近傍に位置し
    前記セラミック素体の前記外側角部は、丸みを帯びており、
    高さ方向における前記段差面から前記凹部の下端までの距離は、前記外側角部の曲率半径よりも長いセラミック電子部品。
  14. 端面と、側面と、を有するセラミック素体と、
    前記セラミック素体の前記端面から前記側面の一部にかけて形成してある端子電極と、
    接合部材により前記端子電極に接合してあるリード端子と、を有し、
    前記リード端子は、
    前記端子電極の端面側電極に対応して配置される電極対向部と、
    前記電極対向部の下端から下へ延びる延長部と、
    前記電極対向部と前記延長部との間に位置する段差面と、を有し、
    前記電極対向部には、前記端子電極から離反する方向にへこむ凹部が形成してあり、
    高さ方向において、前記凹部の中央部分が、前記電極対向部の中央よりも下方に位置するセラミック電子部品であって、
    前記電極対向部は、前記端子電極の前記端面側電極に向き合う対向面を有し、前記対向面に前記凹部が形成してあり、
    前記段差面と前記端子電極の側面側電極との間の間隙は、前記電極対向部と前記端子電極の前記端面側電極との間の間隙よりも広いセラミック電子部品。
  15. 互いに対向する2つの端面と、2つの前記端面を連結する側面と、を有するセラミック素体と、
    2つの前記端面に対応して形成してある一対の端子電極と
    一対の前記端子電極にそれぞれ接合してある第1リード端子と第2リード端子と、を有するセラミック電子部品であって、
    前記第1リード端子と前記第2リード端子とは、それぞれ
    前記端子電極の端面側電極に対応して配置される電極対向部と、
    前記電極対向部の下端から下へ延びる延長部と、
    前記電極対向部と前記延長部との間に位置する段差面と、を有し、
    それぞれの前記電極対向部には、前記端子電極から離反する方向にへこむ凹部が形成してあり、
    高さ方向において、前記凹部の中央部分が、前記電極対向部の中央よりも下方に位置し、
    前記第1リード端子と前記セラミック素体の前記側面のうち底面との間の間隙は、前記第2リード端子と前記セラミック素体の前記底面との間の間隙よりも広いセラミック電子部品。
  16. 端面と、側面と、を有するセラミック素体と、
    前記セラミック素体の前記端面から前記側面の一部にかけて形成してある端子電極と、
    接合部材により前記端子電極に接合してある導電性線材であるリード端子と、を有するセラミック電子部品であって、
    前記リード端子は、
    前記端子電極の端面側電極に対応して配置される電極対向部と、
    前記電極対向部の下端から下へ延びる延長部と、
    前記電極対向部と前記延長部との間に位置する段差面と、を有し、
    前記電極対向部には、前記端子電極から離反する方向にへこむ凹部が形成してあり、
    高さ方向において、前記凹部の中央部分が、前記電極対向部の中央よりも下方に位置し、
    前記凹部は、前記電極対向部の上端側が前記端子電極に向けて折れ曲がることで形成してあるセラミック電子部品。
  17. 前記接合部材が、前記端面側電極と前記電極対向部との間、および、前記端子電極の側面側電極と前記段差面との間において、連続して介在してある請求項16に記載のセラミック電子部品。
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