JP2016225417A - セラミック電子部品 - Google Patents

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要司 板垣
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Abstract

【課題】電子部品本体と金属端子との接合強度の向上を図り、且つ電子部品本体にクラックが生じることを抑制することができる、セラミック電子部品を提供する。【解決手段】セラミック素体52と、第1の外部電極60、および第2の外部電極62と、を有する電子部品本体50と、第1の外部電極60および第2の外部電極62に電気的に接続された一対の金属端子10Aと、を備えるセラミック電子部品1Aであって、一対の金属端子10Aそれぞれは、端子接合部20と、実装部18と、延長部40と、リブ部14,16と、を含み、リブ部14,16の電子部品本体50の側面側の面と対向する面14a,16aにはめっき膜70が形成されていないことを特徴とする、セラミック電子部品1Aである。【選択図】図4

Description

この発明は、セラミック電子部品に関し、特に例えば、セラミック素体に形成された外部電極と、外部電極に電気的に接続された金属端子とを備える、セラミック電子部品に関する。
近年、セラミック製のチップ型電子部品であるセラミック電子部品(例えば、積層セラミックコンデンサ)が一般に使用されるようになった。セラミック電子部品は、例えば、エポキシ樹脂などからなる基板に実装して用いられる。基板は、外力が加わった際や周囲の急激な温度変化による熱衝撃が加わった際などに、撓んで変形してしまうことがある。このような基板の変形に伴い、基板に実装されたセラミック電子部品に機械的応力が加わり、セラミック電子部品にクラックが生じてしまうという問題があった。
このような問題を解消するためのセラミック電子部品として、例えば、特許文献1に記載された電子部品がある。特許文献1の電子部品は、コンデンサ素子の両端に設けられた一対の金属端子を備える。一対の金属端子それぞれは、その一部に端子電極に当接される電極対向部を有する平板状の部分と、平板状の部分の下端からコンデンサに向かって直角に屈曲する外部接続部とを有する。引用文献1には、このような形状を有する金属端子の弾性変形を利用し、コンデンサ素子に生じる機械的応力や熱応力を吸収することが開示されている。
特許文献2には、セラミック電子部品として、チップ型電子部品が開示されている。特許文献2に記載のチップ型電子部品が備える一対の金属端子それぞれは、チップ型電子部品素子の外部電極に接続される平板状の外部電極接合部と、外部電極接合部の側縁からチップ型電子部品素子側に延ばされ、外側に湾曲した形状を有する端子把持部と、基板上の電極ランドに接続される端子先端部と、外部電極接合部と端子先端部との間に設けられた屈曲部とを有する。そして、特許文献2には、端子把持部および屈曲部のばね性をもってチップ型電子部品素子を保持する旨が記載されている。
特許文献3には、セラミック電子部品が開示されている。特許文献3に記載のセラミック電子部品が備える一対の金属端子は、電子部品本体の外部電極に接合される矩形状の基部を有する。基部には切欠き部が形成される。また、金属端子は、基部の左右両側部から電子部品本体側に直角に折り曲げられたリブ部を有する。リブ部と電子部品本体とは接していない。そして、特許文献3には、基部に形成された切欠き部が、金属端子がセラミック電子部品本体から外れる原因となる外部からの応力を吸収し、接合強度を向上させる旨が記載されている。また、リブ部によっても、剛性が向上することにより、金属端子の変形を抑制し、接合強度を向上させる旨が記載されている。
特開2005−64377号公報 特開平7−22274号公報 特開2013−30746号公報
特許文献2に記載のチップ型電子部品は、金属端子の把持部が外側に湾曲した形状を有するため、チップ型電子部品素子と把持部との間に間隙が形成される。同様に、特許文献3に記載のセラミック電子部品は、金属端子のリブ部が電子部品と接していないため、電子部品本体とリブ部との間に間隙が形成される。このような特許文献2に記載のチップ型電子部品や、特許文献3に記載のセラミック電子部品は、基板に実装する際に用いるはんだ、および電子部品本体の外部電極と金属端子とを接合する際に用いるはんだが、電子部品本体と、金属端子に形成された把持部またはリブ部との間の間隙に入り込み、電子部品本体に濡れ上がることが考えられる。このように電子部品本体にはんだが濡れ上がった場合、はんだに収縮応力が加わると、その応力が電子部品本体に直接伝わるため、電子部品本体にクラックが生じてしまうという問題が懸念される。
それゆえに、この発明の主たる目的は、電子部品本体と金属端子との接合強度の向上を図り、且つ電子部品本体にクラックが生じることを抑制することができる、セラミック電子部品を提供することである。
本発明は、互いに対向する第1の主面および第2の主面、互いに対向する第1の側面および第2の側面、並びに互いに対向する第1の端面および第2の端面を有するセラミック素体と、セラミック素体の第1の端面を覆うように形成された第1の外部電極、および第2の端面を覆うように形成された第2の外部電極と、を有する電子部品本体と、第1の外部電極および第2の外部電極に電気的に接続された一対の金属端子と、を備えるセラミック電子部品であって、一対の金属端子それぞれは、第1の外部電極または第2の外部電極にはんだによって接合された端子接合部と、セラミック素体の第1の端面と第2の端面とを結ぶ方向に延び、セラミック電子部品が実装される基板にはんだによって接合される実装部と、端子接合部と実装部とを結ぶ方向に延び、端子接合部と実装部とを一体的に接続する延長部と、セラミック素体の第1の側面と第2の側面とを結ぶ方向における、端子接合部の両端縁それぞれから、セラミック素体の第1の側面または第2の側面と対向するように、セラミック素体の第1の端面と第2の端面とを結ぶ方向に延びるリブ部と、を含み、リブ部の電子部品本体の側面側の面と対向する面にはめっき膜が形成されていないことを特徴とする、セラミック電子部品である。
従来は、電子部品本体と金属端子との間に間隙が形成されていた場合、その間隙が形成された状態のまま、はんだを用いて、電子部品本体と金属端子とを接合したり、セラミック電子部品を実装基板に実装したりしていた。発明者は、このような場合に、はんだが電子部品本体に濡れ上がることに着目した。そして、電子部品本体に濡れ上がったはんだに収縮応力が加わると、その応力が電子部品本体に直接伝わるため、電子部品本体にクラックが生じることが懸念されるという課題を見出した。そして、発明者は、鋭意検討した結果、リブ部の積層セラミック電子部品本体の側面側の面と対向する面(内側の面)に生じるめっき膜を除去させること(母材を露出させること)に想到した。
すなわち、この発明に係るセラミック電子部品では、リブ部の電子部品本体の側面側の面と対向する面(内側の面)にめっき膜が形成されていない(母材が露出している)ため、金属端子と電子部品本体とを接合するはんだやセラミック電子部品を基板に接合するはんだが、リブ部の内側へ濡れ上がることを抑制することができる。そのため、リブ部と電子部品本体との間の間隙を確保することができる。その結果、金属端子と電子部品本体との固着力を保ちつつ、はんだの収縮応力による電子部品本体へのクラックを抑制することができる。
この発明によれば、電子部品本体と金属端子との接合強度の向上を図り、且つ電子部品本体にクラックが生じることを抑制することができる、セラミック電子部品を提供し得る。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品を示す外観斜視図である。 この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品を示す図1のII−II断面図である。 この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品が備える金属端子を示す外観斜視図である。 この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品を示す図1のIV−IV断面図である。 この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品の変形例を示す外観斜視図である。 この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。 この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品の変形例が備える金属端子を電子部品本体の接合される側から見た図である。 この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品の変形例の外力が加えられたときの作用効果を説明するための図である。 この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品を示す外観斜視図である。 この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品が備える金属端子を示す外観斜視図である。 この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第1の変形例を示す外観斜視図である。 この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第1の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。 この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第2の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。 この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第3の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。 この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第4の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。
1.セラミック電子部品
(第1の実施の形態)
この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品について、図1〜4を参照して説明する。図1は、この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品を示す外観斜視図である。また、図2は、この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品を示す図1のII−II断面図である。また、図3は、この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品が備える金属端子を示す外観斜視図である。また、図4は、この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品を示す図1のIV−IV断面図である。
この実施の形態に係るセラミック電子部品1Aは、電子部品本体50と、一対の金属端子10Aとを備える。電子部品本体50と、一対の金属端子10Aそれぞれとが、はんだ80を介して電気的に接続される。
(電子部品本体50)
電子部品本体50は、セラミック素体52と、第1および第2の外部電極60,62とを含む。セラミック素体52は、複数の積層されたセラミック層54から構成される。そして、セラミック素体52は、直方体状に形成され、互いに対向する第1の主面52aおよび第2の主面52b、互いに対向する第1の端面52cおよび第2の端面52d、並びに互いに対向する第1の側面52eおよび第2の側面52fを有する。第1の主面52aおよび第2の主面52bは、セラミック電子部品1Aが実装される実装基板の面と平行な面をさす。なお、セラミック素体52は、角部および稜部に丸みが形成されることが好ましい。
セラミック層54としては、例えば、BaTiO3,CaTiO3,SrTiO3,CaZrO3などの主成分からなる誘電体セラミックを用いることができる。また、これらの主成分にMn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加したものを用いてもよい。そのほか、セラミック素体52としては、PZT系セラミックなどの圧電体セラミック、スピネル系セラミックなどの半導体セラミック、あるいはフェライトなどの磁性体セラミックなどを用いることができる。電子部品本体50は、圧電体セラミックを用いた場合には圧電部品として機能し、半導体セラミックを用いた場合にはサーミスタとして機能し、磁性体セラミックを用いた場合にはインダクタとして機能する。ただし、インダクタの場合は、第1および第2の内部電極56,58はコイル状の導体となる。なお、セラミック層54の厚みは、0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。
なお、この実施の形態にかかるセラミック素体52については、誘電体セラミックを用いるので、コンデンサとして機能する。
セラミック素体52は、複数のセラミック層54に挟まれるように、複数の第1および第2の内部電極56,58を有する。第1および第2の内部電極56,58は、セラミック層54を挟んで対向しており、対向部分により電気特性(例えば、静電容量など)が発生する。なお、複数のセラミック層54並びに第1および第2の内部電極56,58は、実装面に対して平行になるように配置されてもよいし、垂直になるように配置されてもよい。第1および第2の内部電極56,58の材料としては、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどを用いることができる。第1および第2の内部電極56,58の厚みは、0.3μm以上2.0μm以下であることが好ましい。なお、電子部品本体50が積層タイプでない場合には、第1および第2の内部電極56,58は形成されない。
第1の外部電極60は、セラミック素体52の第1の端面52cから、第1の主面52aおよび第2の主面52bそれぞれの一部、並びに第1の側面52eおよび第2の側面52fそれぞれの一部に至るように形成される。そして、第1の外部電極60は、セラミック素体52の第1の端面52cにおいて、第1の内部電極56と電気的に接続される。また、第2の外部電極62は、セラミック素体52の第2の端面52dから、第1の主面52aおよび第2の主面52bそれぞれの一部、並びに第1の側面52eおよび第2の側面52fそれぞれの一部に至るように形成される。そして、第2の外部電極62は、セラミック素体52の第2の端面52dにおいて、第2の内部電極58と電気的に接続される。
第1および第2の外部電極60,62は、下地層と、下地層の表面に形成されためっき層とで構成されることが好ましい。下地層としては、例えば、Cu,Ni,Ag,Pd,Ag−Pd合金,Auなどを用いることができる。この中でも、Cuを用いることが好ましい。また、下地層は、第1および第2の内部電極56,58と同時焼成して形成されたものでもよく、セラミック素体を焼成した後に導電性ペーストを塗布して焼き付けて形成されたものでもよい。また、下地層は、直接めっきにより形成されてもよく、熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂を硬化させることにより形成されてもよい。なお、下地層の厚み(最も厚い部分の厚み)は、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
一方、めっき層としては、例えば、Cu,Ni,Ag,Pd,Ag−Pd合金、Auなどを用いることができる。めっき層は、複数層の構造であってもよい。好ましくは、めっき層は、Niめっき、Snめっきからなる2層構造である。なお、めっき膜一層あたりの厚みは、1μm以上10μm以下であることが好ましい。また、下地層とめっき層との間に、応力緩和用の導電性樹脂層が形成されてもよい。
(はんだ80)
はんだ80は、電子部品本体50と、一対の金属端子10Aの端子接合部22とを接合するために用いられる。はんだ80は、例えば、Sn−Sb系はんだ、Sn−Ag−Cu系はんだ、Sn−Cu系はんだおよびSn−Bi系はんだなどのLFはんだを用いることができる。中でも、Sn−Sb系はんだの場合には、Sbの含有率が約5%以上15%以下であることが好ましい。
(金属端子10A)
この実施の形態に係る一対の金属端子10Aは、セラミック素体52の第1の端面52cと第2の端面52dとを結ぶ方向において、2個一組で、電子部品本体50を挟持する。金属端子10Aは、矩形状に形成され、セラミック素体52の第1の主面52aと第2の主面52bとを結ぶ方向に延びる基部12と、基部12の下方端辺(すなわち、第2の主面52b側の端辺)から、第1の端面52cと第2の端面52dとを結ぶ方向に延び、実装基板にはんだによって接合される実装部18と、第1の側面52eと第2の側面52fとを結ぶ方向における、基部12の両端辺それぞれから、第1の端面52cと第2の端面52dとを結ぶ方向に延び、第1の側面52eまたは第2の側面52fと対向するリブ部14,16とを備える。
金属端子10Aの基部12は、電子部品本体50の第1または第2の外部電極60a,60bにはんだ80によって接合される端子接合部22と、端子接合部22と実装部18とを結ぶ方向に延び、端子接合部22と実装部18との間に設けられ、端子接合部22と実装部18とを一体的に接続する延長部40とを含む。
金属端子10Aの端子接合部22は、略矩形の平板状に形成され、セラミック素体52の第1の側面52eと第2の側面52fとを結ぶ方向において、その寸法が、第1および第2の外部電極60,62それぞれの寸法とほぼ同じである。
端子接合部22は、電子部品本体50の上面(すなわち、第1の主面52a側の面)が金属端子10Aの上端部からやや飛び出すように、はんだ80を用いて、第1および第2の外部電極60,62に接合される。これにより、金属端子10Aの角部が電子部品本体50の上面から後退し、電子部品本体50の丸みで、引っ掛かりによるトラブルを防止することができる。
金属端子10Aの延長部40は、例えば、略矩形の平板状に形成される。また、延長部40は、端子接合部22と実装部18とを結ぶ方向(すなわち、セラミック素体52の第1の主面52aと第2の主面52bとを結ぶ方向)に延び、端子接合部22と一体的に平板状に形成される。延長部40を設けることにより、セラミック電子部品1Aの底面(すなわち、セラミック素体52の第2の主面52b)と実装部18との間に間隙14b,16bが形成される。すなわち、延長部40により、電子部品本体50を離間した状態で実装基板に実装することができる。このような延長部40は、交流電圧が加わることでセラミック層54に生じる機械的歪みを、弾性変形することにより、吸収することができる。これにより、延長部40は、このとき生じる振動が第1および第2の外部電極60,62を介して実装基板に伝達することを抑制することができる。したがって、金属端子10Aは、その延長部40により、例えば、アコースティックノイズ(鳴き)の発生を減少することができる。
金属端子10Aの実装部18は、延長部40の下方端辺から電子部品本体50側に直角に(すなわち、第1の端面52cと第2の端面52dとを結ぶ方向に)折り曲げられるように形成されることが好ましい。すなわち、金属端子10Aは、その(端子接合部22および延長部40からなる)基部12と、実装部18とが、側面視略L字形状であることが好ましい。実装部18は、はんだを用いて実装基板に設けられたランドに接合される。これにより、セラミック電子部品1Aは、実装基板に実装される。実装部18の実装面(すなわち、第2の主面52b側に位置する面)は、平板状に形成される。また、セラミック素体52の第1の端面52cと第2の端面52dとを結ぶ方向において、実装部18の寸法は、第1または第2の外部電極60,62の寸法よりも大きく形成されることが好ましい。すなわち、セラミック電子部品1Aを実装面側から見たとき、金属端子10Aに阻まれて、第1および第2の外部電極60,62が見えないことが好ましい。これにより、セラミック電子部品1Aをマウントする際において、セラミック電子部品1Aを実装面側からカメラで画像認識して部品の位置を検出するような場合、第1および第2の外部電極60,62を金属端子10Aとして誤って認識してしまうことを防止でき、検出ミスを防止することができる。なお、実装部18は、電子部品本体50側とは反対の方向に直角に折り曲げられていてもよい。また、実装部18と延長部40により形成された角部には、丸みが付けられてもよい。また、一対の金属端子10Aの実装部18の両端面を結んだ方向の寸法は、金属端子10Aの延長部40の寸法よりも大きく形成されていてもよい。
金属端子10Aのリブ部14,16は、基部12の端子接合部22における幅方向の両端辺の上端部から実装部18まで至らない部分に設けられ、セラミック素体52の第1の端面52cと第2の端面52dとを結ぶ方向に延びる。すなわち、リブ部14,16は、基部12の端子接合部22における幅方向の両端辺から、電子部品本体50側に直角に折り曲げられる態様で形成される。なお、リブ部14,16それぞれと電子部品本体50との間には、セラミック素体52の第1の側面52eと第2の側面52fを結ぶ方向において、間隙14b,16bが設けられる。
リブ部14,16を設けることにより、金属端子10Aの剛性が向上する。これにより、例えば、セラミック素体52の第1の端面52cと第2の端面52dとを結ぶ方向の荷重が加わった際に、端子接合部22の変形を抑制することができる。さらに、リブ部14,16を設けることにより、第1および第2の外部電極60,62と、金属端子10A(すなわち、端子接合部22)との接合面積を増やすことができるため、第1および第2の外部電極60,62と、金属端子10Aとの接合はずれを抑制することができる。これは、特に、はんだ80として、Sn−Bi系の高温はんだを用いて第1および第2の外部電極60,62と、金属端子10A(すなわち、端子接合部22)とを接合する場合、効果的である。なぜなら、Sn−Bi系の高温はんだは、通常のSn−Sb系はんだ、Sn−Ag−Cu系はんだに比べて接合力が弱いためである。しかしながら、通常のSn−Sb系はんだ、Sn−Ag−Cu系はんだを用いた場合にも同様の効果を得ることができる。さらに、リブ部14,16を設けることにより、金属端子10Aのねじれ方向のズレを抑制することができるため、接合姿勢を良好にすることができる。
金属端子10Aは、端子本体11と、端子本体11の表面に形成されためっき膜70とからなる。金属端子10Aの端子本体11は、Ni,Fe,Cu,Ag,Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなることが好ましい。さらに好ましくは、端子本体11は、Ni,Fe,Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなる。具体的には、端子本体11は、例えば、その母材をFe−42Ni合金やFe−18Cr合金とすることができる。金属端子10Aの端子本体11の厚みは、0.05mm以上0.5mm以下程度であることが好ましい。
めっき膜70は、金属端子10Aの表面全体に形成されてもよい。なお、めっき膜70は、金属端子10Aの実装部18および延長部40の周囲面において形成されなくてもよい。これにより、セラミック電子部品1Aを実装基板にはんだを用いて実装する際に、はんだの金属端子10Aへの濡れ上がりを抑制することができる。すなわち、電子部品本体50と金属端子10Aとの間(浮き部分)にはんだが濡れ上がることを抑制することができるため、浮き部分にはんだが充填されることを防止することができる。よって、浮き部分の空間を十分に確保することができる。したがって、延長部40が弾性変形し易くなるため、交流電圧が加わることでセラミック層54に生じる機械的歪みを、より吸収することができる。これにより、このとき生じる振動が第1および第2の外部電極60,62を介して実装基板に伝達することを抑制することができる。したがって、金属端子10Aは、より安定してアコースティックノイズ(鳴き)の発生を抑制することができる。
金属端子10Aの表面に形成されためっき膜70、または金属端子10Aの実装部18および延長部40の表面に形成されためっき膜70を除去する場合、その除去の方法は、機械による除去(例えば、切削、研磨)、レーザートリミングによる除去、めっき剥離剤(例えば、水酸化ナトリウム)などが考えられる。また、例えば、金属端子10Aの実装部18および延長部40の表面にめっき膜70を形成しない場合、予め実装部18および延長部40のめっき膜70を形成しない部分をレジストで覆ったうえで、金属端子10Aの他の部分にめっき膜70を形成し、その後レジストを除去するようにしてもよい。なお、金属端子10Aの全周囲面には、めっき膜70が形成されなくてもよい。
めっき膜70は、端子本体11の表面に形成された下層めっき膜70aと、下層めっき膜70aの表面に形成された上層めっき膜70bとを有する。
下層めっき膜70aは、Ni,Fe,Cu,Ag,Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなることが好ましい。さらに好ましくは、下層めっき膜70aは、Ni,Fe,Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなる。端子本体11および下層めっき膜70aそれぞれを、高融点のNi,Fe,Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金で形成することにより、第1および第2の外部電極60,62の耐熱性を向上させることができる。なお、下層めっき膜70aの厚みは、0.2μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。また、下層めっき膜70aは、複数層の構造であってもよい。
一方、上層めっき膜70bは、Sn,Ag,Auまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなることが好ましい。さらに好ましくは、上層めっき膜70bは、SnまたはSnを主成分として含む合金からなる。上層めっき膜70bを、SnまたはSnを主成分として含む合金で形成することにより、金属端子10Aと第1および第2の外部電極60,62とのはんだ付き性を向上させることができる。なお、上層めっき膜70bの厚みは、1.0μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。また、上層めっき膜70bは、複数の層により構成されてもよい。
ここで、金属端子10Aの構成要素であるリブ部14,16の電子部品本体50の側面側の面と対向する面14a,16a(内側の面)においては、めっき膜70が形成されておらず、端子本体11が露出している。
その結果、リブ部14,16と電子部品本体50との間に間隙14b,16bが形成される。
リブ部14,16の電子部品本体50の側面側の面と対向する面14a,16a(内側の面)にめっき膜70を形成させない方法としては、機械的に除去(切削、研磨)、または、レーザートリミングによる除去、めっき剥離剤(たとえば水酸化ナトリウム)による除去、金属端子の表面上にめっき膜70を形成する前に、レジストでめっき膜70を形成しない部分を被膜して一対の金属端子10Aの表面上にめっき膜70を形成した後に、レジストを除去するといった方法で除去することができる。
図1に示す実施の形態1のセラミック電子部品1Aによれば、端子接合部22には、電子部品本体50の側面と対向するように延びるリブ部14,16が設けられており、リブ部14,16の電子部品本体50の側面側の面と対向する面14a,16a(内側の面)にはめっき膜70が形成されていない(端子本体11が露出している)ため、金属端子10Aと電子部品本体50とを接合するはんだやセラミック電子部品1Aを基板に接合するはんだが、リブ部14,16の内側へ濡れ上がることを抑制することができる。そのため、リブ部14,16と電子部品本体50との間の間隙14b,16bを確保することができ、はんだの収縮応力による電子部品本体50へのクラックを抑制することができる。
(第1の実施の形態の変形例)
この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品の変形例について、図5〜8を参照して説明する。なお、この変形例のセラミック電子部品1Bは、金属端子の基部に切欠き部が形成されることを除いて、図1〜4を用いて説明したセラミック電子部品1Aと同様の構成を有する。したがって、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。図5は、この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品の変形例を示す外観斜視図である。また、図6は、この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。
この変形例の金属端子10Bの基部12には、端子接合部22を囲むように切欠き部26が形成される。切欠き部26は、閉形状であり、端子接合部22の下方端縁、左方端縁および右方端縁を囲むように略U字形状に形成される。このような形状の切欠き部26を形成することにより、セラミック電子部品1Bに加えられた外力が、切欠き部26およびその周辺部分に分散されて緩和される。したがって、電子部品本体50と金属端子10Bとの接合強度を向上させることができる。
図7および図8を参照して、切欠き部26の効果について詳細に説明する。図7は、この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品の変形例が備える金属端子を電子部品本体の接合される側から見た図である。また、図8は、この発明の第1の実施の形態に係るセラミック電子部品の変形例に外力が加えられたときの作用効果を説明するための図である。
図7に示すように、切欠き部26は、略U字形状であり、図7中左右方向に延びる水平方向部分26cと、水平方向部分26cの図7中左端部から上方に延びる垂直方向部分26aと、水平方向部分26cの図7中右端部から上方に延びる垂直方向部分26bとを有する。切欠き部26の水平方向部分26cおよび垂直方向部分26aの左方端縁と、基部12の左方端縁との間の部分(すなわち、図7中破線で示した略矩形状部分T11)が、セラミック電子部品1Bに加えられた外力を吸収する。さらに、切欠き部26の水平方向部分26cおよび垂直方向部分26aの右方端縁と、基部12の右方端縁との間の部分(すなわち、図7中破線で示した略矩形状部分T12)が、セラミック電子部品1Bに加えられた外力を吸収する。したがって、金属端子10Bは、その基部12に形成された切欠き部26により、略矩形状部分T11,T12の広い面積で、セラミック電子部品1Bに加えられた外力を吸収することができる。
図8(A)は、セラミック電子部品1Bに外力Fが加えられる前の状態を示す図であり、図8(B)は、セラミック電子部品1Bに外力Fが加えられた後の状態を示す図である。図8(A)に示すように、図中白抜き矢印で示す外力F(すなわち、セラミック素体52の第1の端面52cから第2の端面52dに向かう方向の外力F)が、金属端子10Bの端子接合部22の外側から加えられると、図8(および図7)に斜線で示した可変部分30(すなわち、切欠き部26の水平方向部分26cの図7中左方端縁と、基部12の左方端縁との間の部分、および切欠き部26の水平方向部分26cの図7中右方端縁と、基部12の右方端縁との間の部分)が、図8(B)に示すように、その下端部から図8中右斜め上方に延びるように変形する。この変形により、金属端子10Bの端子接合部22に加わる外力Fを緩和することができるため、金属端子10Bと、第1および第2の外部電極60,62との接合外れを防止することができる。なお、切欠き部26の可変部分30は、リブ部14,16の下方に形成されていることが好ましい。これにより、切欠き部26の可変部分30が変形し易くなり、金属端子10Bの端子接合部22と、第1および第2の外部電極60,62との接合外れを防止する効果をより顕著にすることができる。
図5に示すセラミック電子部品1Bは、図1に示すセラミック電子部品1Aと同様の効果を奏するとともに次の効果を奏する。すなわち、セラミック電子部品1Bは、金属端子10Bが、基部12に形成された切欠き部26により、より一層、電子部品本体50と金属端子10Bとの接合強度の向上を図ることができる。さらに、金属端子10Bは、外力を吸収する略矩形状部分T11,T12が高さ方向に延びる形状であるため、セラミック電子部品1Bの低背化を図ることもできる。
(第2の実施の形態)
この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品について、図9および図10を参照して説明する。なお、この実施の形態に係るセラミック電子部品1Cは、一対の金属端子10Cが、上下方向に積み重ねられた2つの電子部品本体50を挟持するタイプであることを除いて、図1〜4を用いて説明したセラミック電子部品1Aと同様の構成を有する。したがって、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。
図9は、この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品を示す外観斜視図である。また、図10は、この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品が備える金属端子を示す外観斜視図である。この実施の形態に係るセラミック電子部品1Cが備える一対の金属端子10Cは、上下方向に積み重ねられた2つの電子部品本体50を挟持するタイプである。したがって、金属端子10Cは、その基部12が、上段の電子部品本体50に接合される端子接合部20と、下段の電子部品本体50に接合される端子接合部22とを有する。また、金属端子10Cのリブ部14,16は、基部12の上端部から端子接合部22の下端部あたりまでの部分に設けられ、セラミック素体52の第1の端面52cと第2の端面52dとを結ぶ方向に延びる。また、金属端子10Aの構成要素であるリブ部14,16の電子部品本体50の側面側の面と対向する面14a,16a(内側の面)においては、めっき膜70が形成されておらず、端子本体11が露出している。
その結果、リブ部14,16と2つの電子部品本体50との間に間隙14b,16bが形成される。
リブ部14,16の電子部品本体50の側面側の面と対向する面14a,16a(内側の面)にめっき膜70を形成させない方法としては、機械的に除去(切削、研磨)、または、レーザートリミングによる除去、めっき剥離剤(たとえば水酸化ナトリウム)による除去、金属端子の表面上にめっき膜70を形成する前に、レジストでめっき膜70を形成しない部分を被膜して一対の金属端子10Aの表面上にめっき膜70を形成した後に、レジストを除去するといった方法で除去することができる。
なお、リブ部14,16と2つの電子部品本体50との間に間隙14b,16bを形成した場合の作用効果は、図1〜4を用いて説明したセラミック電子部品1Aと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
図9に示す実施の形態2のセラミック電子部品1Cによれば、実施の形態1に係るセラミック電子部品1Aと同様の効果を奏する。
つまり、端子接合部22には、2つの電子部品本体50の側面52e,52fと対向するように延びるリブ部14,16が設けられており、リブ部14,16の電子部品本体50の側面側の面と対向する面14a,16a(内側の面)にはめっき膜70が形成されていない(母材が露出している)ため、金属端子10Cと2つの電子部品本体50とを接合するはんだや2つのセラミック電子部品1Cを基板に接合するはんだが、リブ部14,16の内側へ濡れ上がることを抑制することができる。そのため、リブ部14,16と2つの電子部品本体50との間の間隙14b,16bを確保することができ、はんだの収縮応力による2つの電子部品本体50へのクラックを抑制することができる。
(第2の実施の形態の第1の変形例)
この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第1の変形例について、図11および図12を参照して説明する。なお、この変形例のセラミック電子部品1Dは、金属端子10Dの基部に2つの切欠き部が形成されることを除いて、図9および図10を用いて説明したセラミック電子部品1Cと同様の構成を有する。したがって、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。
図11は、この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第1の変形例を示す外観斜視図である。また、図12は、この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第1の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。
この変形例の金属端子10Dの基部12には、端子接合部20を囲むように切欠き部24が形成され、端子接合部22を囲むように切欠き部26が形成される。切欠き部26の形状は、図5〜8を用いて説明した金属端子10Aの切欠き部26と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
切欠き部24は、閉形状であり、2つの電子部品本体50の境界の近傍に、端子接合部20の下方端縁、左方端縁および右方端縁を囲むような略U字形状に形成される。このような形状の切欠き部24を形成することにより、セラミック電子部品1Dに加えられた外力が、切欠き部24およびその周辺部分に分散されて緩和される。したがって、上段の電子部品本体50と金属端子10Dとの接合強度を向上させることができる。なお、切欠き部24は、端子接合部20の下方端縁に沿って延びる部分の上下方向の寸法が、切欠き部26における端子接合部22の下方端縁に沿って延びる部分のそれよりも大きく形成される。こうすることにより、図7および図8を参照して説明した可変部分30に相当する部分の面積が大きくなるため、この部分がより変形し易くなる。これにより、金属端子10Dの端子接合部20と、第1および第2の外部電極60,62との接合外れを防止する効果をより顕著にすることができる。
図11に示すセラミック電子部品1Dは、図9に示すセラミック電子部品1Cと同様の効果を奏するとともに次の効果を奏する。
すなわち、セラミック電子部品1Dは、金属端子10Dが、基部12に形成された切欠き部24,26により、より一層、電子部品本体50,50と金属端子10Cとの接合強度の向上を図ることができる。
(第2の実施の形態の第2〜4の変形例)
この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第2〜4の変形例について、図13〜15を参照して説明する。なお、これら第2〜4の変形例のセラミック電子部品は、金属端子の基部に形成される切欠き部の形状を除いて、図11および図12を用いて説明したセラミック電子部品1Dと同様の構成を有する。したがって、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。また、金属端子10E〜10Gの外観斜視図のみを示し、セラミック電子部品の図示は省略する。
図13は、この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第2の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。この変形例の金属端子10Eは、上下方向において、切欠き部26における端子接合部22の下方端縁に沿って延びる部分の寸法が、切欠き部24における端子接合部20の下方端縁に沿って延びる部分のそれとほぼ同じであるように形成される。こうすることにより、図7および図8を参照して説明した可変部分30に相当する部分の面積が大きくなるため、金属端子10Eがより変形し易くなる。これにより、金属端子10Eの端子接合部22と、第1および第2の外部電極60,62との接合外れを防止する効果をより顕著にすることができる。
図14は、この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第3の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。この変形例の金属端子10Fの基部12には、2つの端子接合部20,22を囲むように、一つの大きな略U字形状の切欠き部26が形成される。このような切欠き部26を形成することにより、図7を参照して説明した略矩形状部分T11,T12の面積が大きくなる。したがって、金属端子10Fが、外力をより吸収することができる。これにより、金属端子10Fの端子接合部20,22と、第1および第2の外部電極60,62との接合外れを防止する効果をより顕著にすることができる。
図15は、この発明の第2の実施の形態に係るセラミック電子部品の第4の変形例が備える金属端子を示す外観斜視図である。この変形例の金属端子10Gは、その端子接合部20,22それぞれの中央に、金属端子10Gの高さ方向に延びるスリット32,33が形成される。スリット32は、その下端が切欠き部24に達している。スリット33は、その上端が切欠き部24に達し、下端が切欠き部26に達している。金属端子10Gは、このようなスリット32,33を有することにより、より変形し易くなるため、外力をより吸収することができる。これにより、金属端子10Gの端子接合部20,22と、第1および第2の外部電極60,62との接合外れを防止する効果をより顕著にすることができる。
以上より、金属端子10E〜10Gを含むセラミック電子部品は、図11に示すセラミック電子部品1Dと同様の作用効果を奏する。
なお、一対の金属端子10A,10Bは、1つの電子部品本体50を挟持するタイプのものであり、一対の金属端子10C〜10Gは、2つの電子部品本体50を挟持するタイプのものであった。しかしながら、この場合に限られず、一対の金属端子は、3つ以上の電子部品本体50を挟持するタイプのものであってもよい。
2.セラミック電子部品の製造方法
セラミック電子部品の製造方法について、セラミック電子部品1Aを例にして説明する。はじめに、電子部品本体の製造方法について説明する。ここでは、電子部品本体として積層セラミックコンデンサを製造する場合について説明する。
まず、セラミック層54となるセラミックグリーンシート、第1および第2の内部電極56,58となる内部電極用導電性ペースト、第1および第2の外部電極60,62となる外部電極用導電性ペーストを準備する。セラミックグリーンシートや内部電極用および外部電極用導電性ペーストそれぞれには、バインダおよび溶剤が含まれるが、公知の有機バインダや有機溶剤を用いることができる。
次に、セラミックグリーンシートの表面に、例えば、スクリーン印刷などにより所定のパターンで導電性ペーストを印刷し、内部電極56,58のパターンを形成する。
次に、内部電極56,58のパターンが印刷されていない外層用セラミックグリーンシートを所定枚数積層し、その表面に内部電極56,58のパターンが印刷されたセラミックグリーンシートを順次積層し、その表面に外層用セラミックグリーンシートを所定枚数積層し、マザー積層体を作製する。
次に、マザー積層体を静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスする。
次に、マザー積層体を所定のサイズにカットし、生のセラミック積層体を切り出す。このとき、バレル研磨などにより積層体のコーナー部や稜部に丸みをつけてもよい。
次に、生のセラミック積層体を焼成する。焼成温度は、セラミックや内部電極の材料にもよるが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
次に、焼成後のセラミック積層体の両端面に導電性ペーストを塗布し、焼き付け、外部電極の下地層を形成する。このときの焼き付け温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。なお、外部電極形成用導電性ペーストおよび生のセラミック積層体の焼成は、例えば、大気中、N2雰囲気中、水蒸気+N2雰囲気中などにおいて行われる。
そして、下地層の表面にめっき膜70を形成する。
以上のようにして、電子部品本体50である積層セラミックコンデンサを得る。
続いて、上記のように製造した電子部品本体50である積層セラミックコンデンサに金属端子10Aを取り付けることにより、この発明に係るセラミック電子部品1Aを製造する方法について説明する。
まず、金属端子10Aを準備する。この際、金属端子10Aの表面上にめっき膜70を形成した後に、リブ部14,16の電子部品本体50の側面側の面と対向する面14a,16a(内側の面)におけるめっき膜70を機械的に除去(切削、研磨)、または、レーザートリミングによる除去、めっき剥離剤(たとえば水酸化ナトリウム)による除去といった方法で金属端子10Aの表面上に形成しためっき膜70を除去する。もしくは、金属端子10Aの表面上にめっき膜70を形成する前に、レジストでめっきを形成しない部分を被覆させて金属端子10Aの表面上にめっき膜70を形成した後にレジストを除去するといった方法を用いて、リブ部14,16の電子部品本体50の側面側の面と対向する面14a,16a(内側の面)のめっき膜70を除去し、金属端子10Aの母材を露出させる。
次に、はんだ80を用いて、金属端子10Aを上記のように作製した電子部品本体50である積層セラミックコンデンサの外部電極60,62に接合して取り付ける。具体的には、リフロー炉にて、はんだ付け温度は270℃以上290℃以下とし、その熱を30秒以上与える。
以上のようにして、この発明に係るセラミック電子部品1Aを得る。
なお、この発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変形される。
1A,1B,1C,1D セラミック電子部品
10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G 金属端子
11 端子本体11
12 基部
14,16 リブ部
14a,16a リブ部の電子部品本体の側面側の面と対向する面(内側の面)
14b,16b 間隙
18 実装部
20,22 端子接合部
24,26 切欠き部
24a,24b,26a,26b 垂直方向部分
24c,26c 水平方向部分
30 可変部分
32,33 スリット
40 延長部
50 電子部品本体
52 セラミック素体
52a 第1の主面
52b 第2の主面
52c 第1の端面
52d 第2の端面
52e 第1の側面
52f 第2の側面
54 セラミック層
56 第1の内部電極
58 第2の内部電極
60 第1の外部電極
62 第2の外部電極
70 めっき膜
70a 下層めっき膜70a
70b 上層めっき膜70b
80 はんだ

Claims (1)

  1. 互いに対向する第1の主面および第2の主面、互いに対向する第1の側面および第2の側面、並びに互いに対向する第1の端面および第2の端面を有するセラミック素体と、前記セラミック素体の前記第1の端面を覆うように形成された第1の外部電極、および前記第2の端面を覆うように形成された第2の外部電極と、を有する電子部品本体と、
    前記第1の外部電極および前記第2の外部電極に電気的に接続された一対の金属端子と、を備えるセラミック電子部品であって、
    前記一対の金属端子それぞれは、
    前記第1の外部電極または前記第2の外部電極にはんだによって接合された端子接合部と、
    前記セラミック素体の第1の端面と第2の端面とを結ぶ方向に延び、前記セラミック電子部品が実装される基板にはんだによって接合される実装部と、
    前記端子接合部と前記実装部とを結ぶ方向に延び、前記端子接合部と前記実装部とを一体的に接続する延長部と、
    前記セラミック素体の第1の側面と第2の側面とを結ぶ方向における、前記端子接合部の両端縁それぞれから、前記セラミック素体の第1の側面または第2の側面と対向するように、前記セラミック素体の第1の端面と第2の端面とを結ぶ方向に延びるリブ部と、を含み、
    前記リブ部の前記電子部品本体の前記側面側の面と対向する面にはめっき膜が形成されていないことを特徴とする、セラミック電子部品。
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