JP2023045850A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】外装材を備える構成により高耐圧性能を確保するとともに、通常使用時は外装材内部の配線抵抗を低く維持しつつ、積層セラミックコンデンサ本体が故障により短絡した場合において、金属端子間を過電流が流れ続けることを防止することが可能な積層セラミックコンデンサを提供すること。【解決手段】積層セラミックコンデンサ1は、積層セラミックコンデンサ本体2と、積層PTCサーミスタ200と、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の外部電極40Aと接続される第1の金属端子100Aと、積層PTCサーミスタ200の第4の外部電極240Bと接続される第2の金属端子100Bと、積層セラミックコンデンサ本体2、積層PTCサーミスタ200、および金属端子の一部を覆う外装材3と、を備え、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の外部電極40Bと、積層PTCサーミスタ200の第3の外部電極240Aは、電気的に接続されている。【選択図】図6

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
従来、外装材としての樹脂に覆われている積層セラミックコンデンサが知られている。このような積層セラミックコンデンサは、外装材の外部に引き出される金属端子と、積層セラミックコンデンサ本体の表面に配置される外部電極とが、外装材の内部において、はんだなどの金属を含む接合材により接合されている。
特開2019-145767号公報
このような積層セラミックコンデンサは、沿面距離を確保し、高耐圧性能を得ることができる。しかしながら、このような積層セラミックコンデンサにおいては、積層セラミックコンデンサ本体が故障により短絡した場合、金属端子間もそれに伴い短絡する。
本発明の目的は、外装材を備える構成により高耐圧性能を確保するとともに、通常使用時は外装材内部の配線抵抗を低く維持しつつ、積層セラミックコンデンサ本体が故障により短絡した場合において、金属端子間を過電流が流れ続けることを防止することが可能な積層セラミックコンデンサを提供することである。
本発明に係る積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層と、誘電体層上に積層された複数の内部電極層とを含み、高さ方向に相対する第1の主面および第2の主面と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含むコンデンサ積層体と、前記第1の端面側に配置される第1の外部電極と、前記第2の端面側に配置される第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサ本体と、積層された複数の半導体セラミック層と、半導体セラミック層上に積層された複数の内部電極層とを含み、高さ方向に相対する第3の主面および第4の主面と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第3の側面および第4の側面と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第3の端面および第4の端面と、を含むサーミスタ積層体と、前記第3の端面側に配置される第3の外部電極と、前記第4の端面側に配置される第4の外部電極と、を有する積層PTCサーミスタと、前記第1の外部電極と接続される第1の金属端子と、前記第4の外部電極と接続される第2の金属端子と、前記積層セラミックコンデンサ本体と、前記積層PTCサーミスタと、前記第1の金属端子の一部と、前記第2の金属端子の一部とを覆う外装材と、を備え、前記第2の外部電極と、前記第3の外部電極は、電気的に接続されている。
本発明によれば、外装材を備える構成により高耐圧性能を確保するとともに、通常使用時は外装材内部の配線抵抗を低く維持しつつ、積層セラミックコンデンサ本体が故障により短絡した場合において、金属端子間を過電流が流れ続けることを防止することが可能な積層セラミックコンデンサを提供することができる。
本実施形態の積層セラミックコンデンサの外観斜視図である。 図1の積層セラミックコンデンサを矢印IIの方向から見たときの矢視図である。 図2の積層セラミックコンデンサを矢印IIIの方向から見たときの矢視図である。 図2の積層セラミックコンデンサを矢印IVの方向から見たときの矢視図である。 図1に対応する図であり、積層セラミックコンデンサの内部の構造を説明するための仮想的な斜視図である。 図4の積層セラミックコンデンサ1のVI-VI線に沿った断面図である。 外装材に覆われる前であって、金属端子が取り付けられる前の、積層セラミックコンデンサ本体の外観を示す外観斜視図である。 図7の積層セラミックコンデンサ本体のVIII-VIII線に沿った断面図である。 図8の積層セラミックコンデンサ本体のIX-IX線に沿った断面図である。 図8の積層セラミックコンデンサ本体のX-X線に沿った断面図である。 外装材に覆われる前であって、金属端子が取り付けられる前の、積層PTCサーミスタの外観を示す外観斜視図である。 図11の積層PTCサーミスタのXII-XII線に沿った断面図である。 積層セラミックコンデンサ本体および積層PTCサーミスタと、金属端子とを接合する工程を説明するための図である。 本実施形態の積層セラミックコンデンサが実装基板に実装された実装構造を示す外観斜視図である。 本実施形態の積層セラミックコンデンサの第1の変形例を示す図である。 本実施形態の積層セラミックコンデンサの第2の変形例を示す図である。 本実施形態の積層セラミックコンデンサの第3の変形例を示す図である。 本実施形態の積層セラミックコンデンサの第4の変形例を示す図である。 2連構造の積層セラミックコンデンサを示す図である。 3連構造の積層セラミックコンデンサを示す図である。 4連構造の積層セラミックコンデンサを示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1について説明する。図1は、積層セラミックコンデンサ1の外観斜視図である。図2は図1の積層セラミックコンデンサ1を矢印IIの方向から見たときの矢視図である。図3は図2の積層セラミックコンデンサ1を矢印IIIの方向から見たときの矢視図である。図4は図2の積層セラミックコンデンサ1を矢印IVの方向から見たときの矢視図である。図5は、図1に対応する図であり、積層セラミックコンデンサ1の内部の構造を説明するための仮想的な斜視図である。図6は、図4の積層セラミックコンデンサ1のVI-VI線に沿った断面図である。
積層セラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサ1は、積層セラミック電子部品本体としての積層セラミックコンデンサ本体2と、積層PTCサーミスタ200と、金属端子100と、外装材3と、を有する。積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200は、外装材3によって覆われているため、図1~図4には図示されていない。図5、図6に、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200が示されている。
図5、図6に加えて、図7~図10を用いて、積層セラミックコンデンサ本体2について説明する。図7は、外装材3に覆われる前であって、金属端子100が取り付けられる前の、積層セラミックコンデンサ本体2の外観を示す外観斜視図である。図8は、図7の積層セラミックコンデンサ本体2のVIII-VIII線に沿った断面図である。図9は、図8の積層セラミックコンデンサ本体2のIX-IX線に沿った断面図である。図10は、図8の積層セラミックコンデンサ本体2のX-X線に沿った断面図である。
積層セラミックコンデンサ本体2は、コンデンサ積層体10と、外部電極40と、を有する。
図7~図10には、XYZ直交座標系が示されている。図5、図7に示すように、積層セラミックコンデンサ本体2およびコンデンサ積層体10の長さ方向Lは、X方向と対応している。積層セラミックコンデンサ本体2およびコンデンサ積層体10の幅方向Wは、Y方向と対応している。積層セラミックコンデンサ本体2およびコンデンサ積層体10の高さ方向Tは、Z方向と対応している。ここで、図8に示す断面はLT断面とも称される。図9に示す断面はWT断面とも称される。図10に示す断面はLW断面とも称される。なお、図1~図6、図11~図16においても、同様のXYZ直交座標系が示されている。
図5~図10に示すように、コンデンサ積層体10は、高さ方向Tに相対する第1の主面TS1および第2の主面TS2と、高さ方向Tに直交する幅方向Wに相対する第1の側面WS1および第2の側面WS2と、高さ方向Tおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含む。
コンデンサ積層体10は、略直方体形状を有している。なお、コンデンサ積層体10の長さ方向Lの寸法は、幅方向Wの寸法よりも必ずしも長いとは限らない。コンデンサ積層体10の角部および稜線部には、丸みがつけられていることが好ましい。角部は、積層体の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体の2面が交わる部分である。なお、コンデンサ積層体10を構成する表面の一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。
コンデンサ積層体10の寸法は、特に限定されないが、コンデンサ積層体10の長さ方向Lの寸法をL寸法とすると、L寸法は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましい。また、コンデンサ積層体10の高さ方向Tの寸法をT寸法とすると、T寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。また、コンデンサ積層体10の幅方向Wの寸法をW寸法とすると、W寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
図8および図9に示すように、コンデンサ積層体10は、内層部11と、高さ方向Tにおいて内層部11を挟み込むように配置された第1の主面側外層部12および第2の主面側外層部13と、を有する。なお、内層部11は、有効層部ともいう。
内層部11は、複数のセラミック層としての複数の誘電体層20と、複数の内部導体層としての複数の内部電極層30と、を含む。内層部11は、高さ方向Tにおいて、最も第1の主面TS1側に位置する内部電極層30から最も第2の主面TS2側に位置する内部電極層30までを含む。内層部11では、複数の内部電極層30が誘電体層20を介して対向して配置されている。内層部11は、静電容量を発生させ実質的にコンデンサとして機能する部分である。
複数の誘電体層20は、誘電体材料により構成される。誘電体材料は、例えば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、またはCaZrOなどの成分を含む誘電体セラミックであってもよい。また、誘電体材料は、これらの主成分にMn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加したものであってもよい。
誘電体層20の厚みは、0.5μm以上72μm以下であることが好ましい。積層される誘電体層20の枚数は、10枚以上700枚以下であることが好ましい。なお、この誘電体層20の枚数は、内層部11の誘電体層の枚数と第1の主面側外層部12および第2の主面側外層部13の誘電体層の枚数との総数である。
複数の内部電極層30は、複数の第1の内部電極層31および複数の第2の内部電極層32を有する。複数の第1の内部電極層31は、複数の誘電体層20上に配置されている。複数の第2の内部電極層32は、複数の誘電体層20上に配置されている。複数の第1の内部電極層31および複数の第2の内部電極層32は、コンデンサ積層体10の高さ方向Tに誘電体層20を介して交互に配置されている。第1の内部電極層31および第2の内部電極層32は、誘電体層20を挟むようにして配置されている。
第1の内部電極層31は、第2の内部電極層32に対向する第1の対向部31Aと、第1の対向部31Aから第1の端面LS1に引き出される第1の引き出し部31Bとを有している。第1の引き出し部31Bは、第1の端面LS1に露出している。
第2の内部電極層32は、第1の内部電極層31に対向する第2の対向部32Aと、第2の対向部32Aから第2の端面LS2に引き出される第2の引き出し部32Bとを有している。第2の引き出し部32Bは、第2の端面LS2に露出している。
本実施形態では、第1の対向部31Aと第2の対向部32Aが誘電体層20を介して対向することにより容量が形成され、コンデンサの特性が発現する。
第1の対向部31Aおよび第2の対向部32Aの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。第1の引出き出し部31Bおよび第2の引き出し部32Bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。
第1の対向部31Aの幅方向Wの寸法と第1の引き出し部31Bの幅方向Wの寸法は、同じ寸法で形成されていてもよく、どちらか一方の寸法が小さく形成されていてもよい。第2の対向部32Aの幅方向Wの寸法と第2の引き出し部32Bの幅方向Wの寸法は、同じ寸法で形成されていてもよく、どちらか一方の寸法が狭く形成されていてもよい。
第1の内部電極層31および第2の内部電極層32は、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料により構成される。合金を用いる場合、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32は、例えばAg-Pd合金等により構成されてもよい。
第1の内部電極層31および第2の内部電極層32のそれぞれの厚みは、例えば、0.2μm以上3.0μm以下程度であることが好ましい。第1の内部電極層31および第2の内部電極層32の枚数は、合わせて5枚以上350枚以下であることが好ましい。
第1の主面側外層部12は、コンデンサ積層体10の第1の主面TS1側に位置する。第1の主面側外層部12は、第1の主面TS1と最も第1の主面TS1に近い内部電極層30との間に位置する複数のセラミック層としての誘電体層20の集合体である。すなわち、第1の主面側外層部12は、第1の主面TS1と、複数の内部電極層30のうち最も第1の主面TS1側に位置する内部電極層30との間に位置する複数の誘電体層20から形成されている。第1の主面側外層部12で用いられる誘電体層20は、内層部11で用いられる誘電体層20と同じものであってもよい。
第2の主面側外層部13は、コンデンサ積層体10の第2の主面TS2側に位置する。第2の主面側外層部13は、第2の主面TS2と最も第2の主面TS2に近い内部電極層30との間に位置する複数のセラミック層としての誘電体層20の集合体である。すなわち、第2の主面側外層部13は、第2の主面TS2と、複数の内部電極層30のうち最も第2の主面TS2側に位置する内部電極層30との間に位置する複数の誘電体層20から形成されている。第2の主面側外層部13で用いられる誘電体層20は、内層部11で用いられる誘電体層20と同じものであってもよい。
以上のように、コンデンサ積層体10は、積層された複数の誘電体層20と、誘電体層20上に積層された複数の内部電極層30と、を有する。すなわち、積層セラミックコンデンサ1は、誘電体層20と内部電極層30とが交互に積層されたコンデンサ積層体10を有する。
なお、コンデンサ積層体10は、対向電極部11Eを有する。対向電極部11Eは、第1の内部電極層31の第1の対向部31Aと第2の内部電極層32の第2の対向部32Aが対向する部分である。対向電極部11Eは、内層部11の一部として構成されている。図8には、対向電極部11Eの長さ方向Lの範囲が示されている。図9には、対向電極部11Eの幅方向Wの範囲が示されている。図10には、対向電極部11Eの幅方向Wおよび長さ方向Lの範囲が示されている。なお、対向電極部11Eは、コンデンサ有効部ともいう。
なお、コンデンサ積層体10は、側面側外層部を有する。側面側外層部は、第1の側面側外層部WG1と、第2の側面側外層部WG2を有する。第1の側面側外層部WG1は、対向電極部11Eと第1の側面WS1との間に位置する誘電体層20を含む部分である。第2の側面側外層部WG2は、対向電極部11Eと第2の側面WS2との間に位置する誘電体層20を含む部分である。図9および図10には、第1の側面側外層部WG1および第2の側面側外層部WG2の幅方向Wの範囲が示されている。なお、第1の側面側外層部WG1および第2の側面側外層部WG2は、Wギャップまたはサイドギャップともいう。
なお、コンデンサ積層体10は、端面側外層部を有する。端面側外層部は、第1の端面側外層部LG1と、第2の端面側外層部LG2を有する。第1の端面側外層部LG1は、対向電極部11Eと第1の端面LS1との間に位置する誘電体層20および第1の引き出し部31Bを含む部分である。第2の端面側外層部LG2は、対向電極部11Eと第2の端面LS2との間に位置する誘電体層20および第2の引き出し部32Bを含む部分である。図8および図10には、第1の端面側外層部LG1および第2の端面側外層部LG2の長さ方向Lの範囲が示されている。なお、第1の端面側外層部LG1および第2の端面側外層部LG2は、Lギャップまたはエンドギャップともいう。
外部電極40は、第1の端面LS1側に配置された第1の外部電極40Aと、第2の端面LS2側に配置された第2の外部電極40Bと、を有する。
第1の外部電極40Aは、少なくとも、第1の端面LS1上と、第1の主面TS1上の一部と、に配置されていることが好ましい。本実施形態においては、第1の外部電極40Aは、第1の端面LS1上と、第1の主面TS1上の一部と、第2の主面TS2上の一部と、第1の側面WS1上の一部と、第2の側面WS2上の一部と、に配置されている。また、本実施形態においては、第1の外部電極40Aは、第1の端面LS1上において、第1の内部電極層31に接続されている。なお、第1の外部電極40Aは、例えば、第1の端面LS1から第1の主面TS1の一部まで延びて配置されていてもよい。言い換えれば、第1の外部電極40Aの断面形状がL字状(不図示)であってもよい。第1の外部電極40Aのうち、第1の主面TS1上に配置されている部分は、後述の第1の接合材5Aを介して、後述の第1の金属端子100Aと接続される。
なお、第1の主面TS1、第2の主面TS2、第1の側面WS1、第2の側面WS2にも第1の外部電極40Aが設けられる場合には、これらの面に設けられる第1の外部電極40Aの長さ方向Lの長さL1は、コンデンサ積層体10のL寸法の10%以上40%以下(例えば、20μm以上4000μm以下)であることが好ましい。
また、第1の主面TS1、第2の主面TS2にも第1の外部電極40Aが設けられる場合には、これらの面に設けられる第1の外部電極40Aの幅方向Wの長さW1は、コンデンサ積層体10のW寸法と略等しい寸法(例えば、0.1mm以上10mm以下)であることが好ましい。また、第1の側面WS1、第2の側面WS2にも第1の外部電極40Aが設けられる場合には、これらの部分に設けられる第1の外部電極40Aの高さ方向Tの長さT1は、コンデンサ積層体10のT寸法と略等しい寸法(例えば、0.1mm以上10mm以下)であることが好ましい。
第2の外部電極40Bは、少なくとも、第2の端面LS2上と、第1の主面TS1上の一部と、に配置されていることが好ましい。本実施形態においては、第2の外部電極40Bは、第2の端面LS2上と、第1の主面TS1上の一部と、第2の主面TS2上の一部と、第1の側面WS1上の一部と、第2の側面WS2上の一部と、に配置されている。また、本実施形態においては、第1の外部電極40Aは、第2の端面LS2上において、第2の内部電極層32に接続されている。なお、第2の外部電極40Bは、例えば、第2の端面LS2から第1の主面TS1の一部まで延びて配置されていてもよい。言い換えれば、第2の外部電極40Bの断面形状がL字状(不図示)であってもよい。第2の外部電極40Bのうち、第1の主面TS1上に配置されている部分は、後述の第3の接合材5Cを介して、後述の第3の金属端子100Cと接続される。
なお、第1の主面TS1、第2の主面TS2、第1の側面WS1、第2の側面WS2にも第2の外部電極40Bが設けられる場合には、これらの面に設けられる第2の外部電極40Bの長さ方向Lの長さL2は、コンデンサ積層体10のL寸法の10%以上40%以下(例えば、20μm以上4000μm以下)であることが好ましい。
また、第1の主面TS1、第2の主面TS2にも第2の外部電極40Bが設けられる場合には、これらの面に設けられる第2の外部電極40Bの幅方向Wの長さW1は、コンデンサ積層体10のW寸法と略等しい寸法(例えば、0.1mm以上10mm以下)であることが好ましい。また、第1の側面WS1、第2の側面WS2にも第2の外部電極40Bが設けられる場合には、これらの部分に設けられる第2の外部電極40Bの高さ方向Tの長さT1は、コンデンサ積層体10のT寸法と略等しい寸法(例えば、0.1mm以上10mm以下)であることが好ましい。
なお、図7に示すように、本実施形態においては、コンデンサ積層体10の表面のうち、外部電極40から露出している部分の長さ方向Lの長さL3は、積層体のL寸法の20%以上80%以下(例えば、40μm以上8000μm以下)であることが好ましい。言い換えると、第1の外部電極40Aと、第2の外部電極40Bの離間距離L3は、積層体のL寸法の20%以上80%以下(例えば、40μm以上8000μm以下)であることが好ましい。
前述のとおり、コンデンサ積層体10内においては、第1の内部電極層31の第1の対向部31Aと第2の内部電極層32の第2の対向部32Aとが誘電体層20を介して対向することにより容量が形成されている。そのため、第1の内部電極層31が接続された第1の外部電極40Aと第2の内部電極層32が接続された第2の外部電極40Bとの間でコンデンサの特性が発現する。
第1の外部電極40Aは、第1の下地電極層50Aと、第1の下地電極層50A上に配置された第1のめっき層60Aと、を有する。
第2の外部電極40Bは、第2の下地電極層50Bと、第2の下地電極層50B上に配置された第2のめっき層60Bと、を有する。
第1の下地電極層50Aは、第1の端面LS1上に配置されている。第1の下地電極層50Aは、第1の内部電極層31に接続されている。本実施形態においては、第1の下地電極層50Aは、第1の端面LS1上から第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にまで延びて形成されている。
第2の下地電極層50Bは、第2の端面LS2上に配置されている。第2の下地電極層50Bは、第2の内部電極層32に接続されている。本実施形態においては、第2の下地電極層50Bは、第2の端面LS2上から第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部、ならびに第1の側面WS1の一部および第2の側面WS2の一部にまで延びて形成されている。
本実施形態の第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、焼き付け層である。焼付け層は、金属成分と、ガラス成分もしくはセラミック成分のどちらか一方を含んでいるか、その両方を含んでいることが好ましい。金属成分は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。ガラス成分は、例えば、B、Si、Ba、Mg、Al、Li等から選ばれる少なくとも1つを含む。セラミック成分は、誘電体層20と同種のセラミック材料を用いてもよいし、異なる種のセラミック材料を用いてもよい。セラミック成分は、例えば、BaTiO、CaTiO、(Ba,Ca)TiO、SrTiO、CaZrO等から選ばれる少なくとも1つを含む。
焼き付け層は、例えば、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体に塗布して焼き付けたものである。焼き付け層は、内部電極層および誘電体層を有する積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時焼成したものでもよく、内部電極層および誘電体層を有する積層チップを焼成して積層体を得た後に積層体に導電性ペーストを塗布して焼き付けたものでもよい。なお、内部電極層および誘電体層を有する積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時に焼成する場合には、焼付け層は、ガラス成分の代わりにセラミック材料を添加したものを焼き付けて形成することが好ましい。この場合、添加するセラミック材料として、誘電体層20と同種のセラミック材料を用いることが特に好ましい。焼き付け層は、複数層であってもよい。
第1の端面LS1に位置する第1の下地電極層50Aの長さ方向の厚みは、第1の下地電極層50Aの高さ方向Tおよび幅方向Wの中央部において、例えば、10μm以上200μm以下程度であることが好ましい。
第2の端面LS2に位置する第2の下地電極層50Bの長さ方向の厚みは、第2の下地電極層50Bの高さ方向Tおよび幅方向Wの中央部において、例えば、10μm以上200μm以下程度であることが好ましい。
第1の主面TS1または第2の主面TS2の少なくも一方の面の一部にも第1の下地電極層50Aを設ける場合には、この部分に設けられた第1の下地電極層50Aの高さ方向の厚みは、この部分に設けられた第1の下地電極層50Aの長さ方向Lおよび幅方向Wの中央部において、例えば、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
第1の側面WS1または第2の側面WS2の少なくも一方の面の一部にも第1の下地電極層50Aを設ける場合には、この部分に設けられた第1の下地電極層50Aの幅方向の厚みは、この部分に設けられた第1の下地電極層50Aの長さ方向Lおよび高さ方向Tの中央部において、例えば、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
第1の主面TS1または第2の主面TS2の少なくも一方の面の一部にも第2の下地電極層50Bを設ける場合には、この部分に設けられた第2の下地電極層50Bの高さ方向の厚みは、この部分に設けられた第2の下地電極層50Bの長さ方向Lおよび幅方向Wの中央部において、例えば、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
第1の側面WS1または第2の側面WS2の少なくも一方の面の一部にも第2の下地電極層50Bを設ける場合には、この部分に設けられた第2の下地電極層50Bの幅方向の厚みは、この部分に設けられた第2の下地電極層50Bの長さ方向Lおよび高さ方向Tの中央部において、例えば、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
なお、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、焼き付け層に限らず、薄膜層であってもよい。薄膜層は、スパッタリング法または蒸着法等の薄膜形成法により形成された、金属粒子が堆積された層である。薄膜層は、例えば、Mg、Al、Ti、W、Cr、Cu、Ni、Ag、Co、MoおよびVからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。これにより、コンデンサ積層体10に対する外部電極40の固着力を高めることができる。薄膜層は、単層であってもよいし、複数層によって形成されていてもよい。例えば、NiCrの層と、NiCuの層の2層構造によって形成されていてもよい。
下地電極としての薄膜層を、スパッタリング法によるスパッタ電極により形成する場合、このスパッタ電極は、コンデンサ積層体10の第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部に形成されることが好ましい。スパッタ電極は、例えば、Ni、Cr、Cu等から選ばれる少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。スパッタ電極の厚みは50nm以上400nm以下であることが好ましく、50nm以上130nm以下であることがさらに好ましい。
下地電極層として、コンデンサ積層体10の第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部にスパッタ電極を形成し、その一方、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上には焼き付け層を形成してもよい。あるいは、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上には下地電極層を形成せずに、後述するめっき層をコンデンサ積層体10に直接形成してもよい。なお、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上に焼き付け層を形成する場合、焼き付け層は、第1の端面LS1および第2の端面LS2だけでなく、第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部にも延びて配置されていてもよい。この場合、スパッタ電極は、焼き付け層上にオーバーラップするように配置されてもよい。
第1のめっき層60Aは、第1の下地電極層50Aを覆うように配置されている。
第2のめっき層60Bは、第2の下地電極層50Bを覆うように配置されている。
第1のめっき層60Aおよび第2のめっき層60Bは、例えば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよい。第1のめっき層60Aおよび第2のめっき層60Bは、それぞれ複数層により形成されていてもよい。第1のめっき層60Aおよび第2のめっき層60Bは、Niめっき層の上にSnめっき層が形成された2層構造が好ましい。
第1のめっき層60Aは、第1の下地電極層50Aを覆うように配置されている。本実施形態においては、第1のめっき層60Aは、第1のNiめっき層61Aと、第1のNiめっき層61A上に位置する第1のSnめっき層62Aと、を有する。
第2のめっき層60Bは、第2の下地電極層50Bを覆うように配置されている。本実施形態においては、第2のめっき層60Bは、第2のNiめっき層61Bと、第2のNiめっき層61B上に位置する第2のSnめっき層62Bと、を有する。
Niめっき層は、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bが、積層セラミックコンデンサ本体2と金属端子100とを接合する後述の接合材5としてのはんだによって侵食されることを防止する。また、Snめっき層は、積層セラミックコンデンサ本体2と金属端子100とを接合する後述の接合材5としてのはんだのぬれ性を向上させる。これにより、積層セラミックコンデンサ本体2と金属端子100の接合を容易にする。第1のめっき層60Aおよび第2のめっき層60BのそれぞれをNiめっき層とSnめっき層との2層構造とする場合、Niめっき層とSnめっき層それぞれの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
なお、本実施形態の第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bは、例えば導電性粒子と熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂層を有していてもよい。下地電極層(第1の下地電極層50A、第2の下地電極層50B)として導電性樹脂層を設ける場合、導電性樹脂層は、焼き付け層を覆うように配置されてもよいし、焼き付け層を設けずにコンデンサ積層体10上に直接配置されてもよい。導電性樹脂層が焼き付け層を覆うように配置される場合、導電性樹脂層は、焼き付け層とめっき層(第1のめっき層60A、第2のめっき層60B)との間に配置される。導電性樹脂層は、焼き付け層上を完全に覆っていてもよいし、焼き付け層の一部を覆っていてもよい。
熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂層は、例えばめっき膜や導電性ペーストの焼成物からなる導電層よりも柔軟性に富んでいる。このため、積層セラミックコンデンサ1に物理的な衝撃や熱サイクルに起因する衝撃が加わった場合であっても、導電性樹脂層は、緩衝層として機能する。よって、導電性樹脂層は、積層セラミックコンデンサ1のクラック発生を抑制する。
導電性粒子を構成する金属は、Ag、Cu、Ni、Sn、Biまたは、それらを含む合金であってもよい。導電性粒子は、好ましくはAgを含む。導電性粒子は、例えばAgの金属粉である。Agは、金属の中でもっとも比抵抗が低いため、電極材料に適している。また、Agは貴金属であるため、酸化しにくく、対候性が高い。よって、Agの金属粉は、導電性粒子として好適である。
また、導電性粒子は、金属粉の表面にAgコーティングされた金属粉であってもよい。金属粉の表面にAgコーティングされたものを使用する際には、金属粉は、Cu、Ni、Sn、Biまたはそれらの合金粉であることが好ましい。Agの特性は保ちつつ、母材の金属を安価なものにするために、Agコーティングされた金属粉を用いることが好ましい。
さらに、導電性粒子は、Cu、Niに酸化防止処理を施したものであってもよい。また、導電性粒子は、金属粉の表面にSn、Ni、Cuをコーティングした金属粉であってもよい。金属粉の表面にSn、Ni、Cuをコーティングされたものを使用する際には、金属粉は、Ag、Cu、Ni、Sn、Biまたはそれらの合金粉であることが好ましい。
導電性粒子の形状は、特に限定されない。導電性粒子は、球形状、扁平状などのものを用いることができるが、球形状金属粉と扁平状金属粉とを混合して用いることが好ましい。
導電性樹脂層に含まれる導電性粒子は、主に導電性樹脂層の通電性を確保する役割を担う。具体的には、複数の導電性粒子どうしが接触することにより、導電性樹脂層内部に通電経路が形成される。
導電性樹脂層を構成する樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂などの公知の種々の熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよい。その中でも、耐熱性、耐湿性、密着性などに優れたエポキシ樹脂は、最も適切な樹脂のひとつである。また、導電性樹脂層の樹脂は、熱硬化性樹脂とともに、硬化剤を含むことが好ましい。ベース樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂の硬化剤は、フェノール系、アミン系、酸無水物系、イミダゾール系、活性エステル系、アミドイミド系など公知の種々の化合物であってもよい。
なお、導電性樹脂層は、複数層で形成されていてもよい。導電性樹脂層の最も厚い部分の厚みは、10μm以上150μm以下であることが好ましい。
なお、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bを設けずに、コンデンサ積層体10上に後述の第1のめっき層60Aおよび第2のめっき層60Bが直接配置される構成であってもよい。すなわち、積層セラミックコンデンサ1は、第1の内部電極層31と、第2の内部電極層32とに、直接電気的に接続されるめっき層を含む構成であってもよい。このような場合、前処理としてコンデンサ積層体10の表面に触媒を配設した後で、めっき層が形成されてもよい。
この場合においても、めっき層は、複数層であることが好ましい。下層めっき層および上層めっき層はそれぞれ、例えば、Cu、Ni、Sn、Pb、Au、Ag、Pd、BiまたはZnなどから選ばれる少なくとも1種の金属またはこれらの金属を含む合金を含むことが好ましい。下層めっき層は、はんだバリア性能を有するNiを用いて形成されることがより好ましい。上層めっき層は、はんだ濡れ性が良好なSnまたはAuを用いて形成されることがより好ましい。なお、例えば、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32がNiを用いて形成される場合は、下層めっき層は、Niと接合性のよいCuを用いて形成されることが好ましい。なお、上層めっき層は必要に応じて形成されればよく、外部電極40は、下層めっき層のみで構成されてもよい。また、めっき層は、上層めっき層を最外層としてもよいし、上層めっき層の表面にさらに他のめっき層を形成してもよい。
下地電極層を設けずに配置するめっき層の1層あたりの厚みは、2μm以上10μm以下であることが好ましい。なお、めっき層は、ガラスを含まないことが好ましい。めっき層の単位体積あたりの金属割合は、99体積%以上であることが好ましい。
なお、めっき層をコンデンサ積層体10上に直接形成する場合は、下地電極層の厚みを削減することができる。よって、下地電極層の厚みを削減した分、積層セラミックコンデンサ本体2の高さ方向Tの寸法を低減させて、積層セラミックコンデンサ本体2の低背化を図ることができる。あるいは、下地電極層の厚みを削減した分、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32の間に挟まれる誘電体層20の厚みを厚くし、素体厚みの向上を図ることができる。このように、めっき層をコンデンサ積層体10上に直接形成することで、積層セラミックコンデンサの設計自由度を向上させることができる。
なお、コンデンサ積層体10と外部電極40を含む積層セラミックコンデンサ本体2の長さ方向の寸法をL寸法とすると、L寸法は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ本体2の高さ方向の寸法をT寸法とすると、T寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ本体2の幅方向の寸法をW寸法とすると、W寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
なお、本実施形態においては、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の端面LS1側の第1の表面S1は、第1の端面LS1上に配置された第1の外部電極40Aの表面によって構成されている。積層セラミックコンデンサ本体2の第2の端面LS2側の第2の表面S2は、第2の端面LS2上に配置された第2の外部電極40Bの表面によって構成されている。
次に、図5、図6に加えて、図11、図12を用いて、積層PTCサーミスタ200について説明する。図11は、外装材3に覆われる前であって、金属端子100が取り付けられる前の、積層PTCサーミスタ200の外観を示す外観斜視図である。図12は、図11の積層PTCサーミスタ200のXII-XII線に沿ったLT断面を示す断面図である。
積層PTCサーミスタ200の基本的な構造は、積層セラミックコンデンサ本体2と同様である。すなわち、積層PTCサーミスタ200のLT断面、WT断面、LW断面の基本的な構造は、積層セラミックコンデンサ本体2のLT断面、WT断面、LW断面と同様である。よって、積層PTCサーミスタ200のWT断面、LW断面の図示は省略する。なお、積層PTCサーミスタ200は、セラミックス層の材料が、積層セラミックコンデンサ本体2とは異なる。
積層PTCサーミスタ200は、サーミスタ積層体210と、外部電極240と、を有する。
サーミスタ積層体210は、高さ方向Tに相対する第3の主面TS3および第4の主面TS4と、高さ方向Tに直交する幅方向Wに相対する第3の側面WS3および第4の側面WS4と、高さ方向Tおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第3の端面LS3および第4の端面LS4と、を含む。
サーミスタ積層体210の寸法は、特に限定されないが、サーミスタ積層体210の長さ方向Lの寸法をL寸法とすると、L寸法は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましい。また、サーミスタ積層体210の高さ方向Tの寸法をT寸法とすると、T寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。また、サーミスタ積層体210の幅方向Wの寸法をW寸法とすると、W寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
サーミスタ積層体210のT寸法は、コンデンサ積層体10のT寸法の75%以上125%以下の寸法であることが好ましく、サーミスタ積層体210のW寸法は、コンデンサ積層体10のW寸法の75%以上125%以下の寸法であることが好ましい。サーミスタ積層体210のT寸法は、コンデンサ積層体10のT寸法の75%以上100%以下の寸法であることがより好ましく、サーミスタ積層体210のW寸法は、コンデンサ積層体10のW寸法の75%以上100%以下の寸法であることがより好ましい。ただし、サーミスタ積層体210の寸法は、これに限らない。サーミスタ積層体210の寸法と、コンデンサ積層体10の寸法は揃っていなくてもよい。
サーミスタ積層体210は、内層部211と、高さ方向Tにおいて内層部211を挟み込むように配置された第3の主面側外層部212および第4の主面側外層部213と、を有する。
内層部211は、複数のセラミック層としての複数の半導体セラミック層220と、複数の内部導体層としての複数の内部電極層230と、を含む。内層部211は、高さ方向Tにおいて、最も第1の主面TS1側に位置する内部電極層230から最も第2の主面TS2側に位置する内部電極層230までを含む。内層部211では、複数の内部電極層230が半導体セラミック層220を介して対向して配置されている。
複数の半導体セラミック層220は、正の抵抗温度特性を有する半導体セラミック材料により構成される。半導体セラミック材料は、例えば、BaTiOを主成分とする原料に、半導体化剤が添加されて作製された半導体セラミックであってもよい。
半導体セラミック層220の厚みは、0.5μm以上72μm以下であることが好ましい。積層される半導体セラミック層220の枚数は、10枚以上700枚以下であることが好ましい。なお、この半導体セラミック層220の枚数は、内層部211の半導体セラミック層220の枚数と第3の主面側外層部212および第4の主面側外層部213の半導体セラミック層220の枚数との総数である。
複数の内部電極層230は、複数の第3の内部電極層231および複数の第4の内部電極層232を有する。複数の第3の内部電極層231は、複数の半導体セラミック層220上に配置されている。複数の第4の内部電極層232は、複数の半導体セラミック層220上に配置されている。複数の第3の内部電極層231および複数の第4の内部電極層232は、サーミスタ積層体210の高さ方向Tに半導体セラミック層220を介して交互に配置されている。第3の内部電極層231および第4の内部電極層232は、半導体セラミック層220を挟むようにして配置されている。
第3の内部電極層231は、第4の内部電極層232に対向する第3の対向部231Aと、第3の対向部231Aから第1の端面LS1に引き出される第3の引き出し部231Bとを有している。第3の引き出し部231Bは、第1の端面LS1に露出している。
第4の内部電極層232は、第3の内部電極層231に対向する第4の対向部232Aと、第4の対向部232Aから第2の端面LS2に引き出される第4の引き出し部232Bとを有している。第4の引き出し部232Bは、第2の端面LS2に露出している。
第3の内部電極層231および第4の内部電極層232は、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料により構成される。合金を用いる場合、第3の内部電極層231および第4の内部電極層232は、例えばAg-Pd合金等により構成されてもよい。
第3の内部電極層231および第4の内部電極層232のそれぞれの厚みは、例えば、0.2μm以上3.0μm以下程度であることが好ましい。第3の内部電極層231および第4の内部電極層232の枚数は、合わせて5枚以上350枚以下であることが好ましい。
その他、積層PTCサーミスタ200の第3の内部電極層231および第4の内部電極層232の構造として、前述の積層セラミックコンデンサ本体2の第1の内部電極層31および第2の内部電極層32の構造として説明した内部電極層の構造と同様の構造を採用することができる。また、積層PTCサーミスタ200の第3の主面側外層部212および第4の主面側外層部213の構造として、前述の積層セラミックコンデンサ本体2の第1の主面側外層部12および第2の主面側外層部13の構造として説明した外層部の構造と同様の構造を採用することができる。なお、第3の主面側外層部212および第4の主面側外層部213で用いられる半導体セラミック層220は、内層部211で用いられる半導体セラミック層220と同じものであってもよい。また、積層PTCサーミスタ200の側面側外層部、端面側外層部の構造も、基本的には、積層セラミックコンデンサ本体2の側面側外層部、端面側外層部の構造と同様の構造を採用することができる。
本実施形態では、複数の第3の内部電極層231の第3の対向部231Aと、複数の第4の内部電極層232の第4の対向部232Aとが、正の抵抗温度特性を有する半導体セラミック層220を介して対向して配置されている。これにより、通常使用時には、第3の内部電極層231と第4の内部電極層232との間が低抵抗で導通する。そして、過電流等に起因して半導体セラミック層220がある一定の温度以上になった場合、半導体セラミック層220が高抵抗体となる。よって、第3の内部電極層231と第4の内部電極層232との間が高抵抗となり電流が流れにくくなる。
外部電極240は、第3の端面LS3側に配置された第3の外部電極240Aと、第4の端面LS4側に配置された第4の外部電極240Bと、を有する。なお、積層PTCサーミスタ200の第3の外部電極240Aおよび第4の外部電極240Bの構造として、前述の積層セラミックコンデンサ本体2の第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの構造として説明した外部電極の構造と同様の構造を採用することができる。
第3の外部電極240Aは、少なくとも、第3の端面LS3上と、第3の主面TS3上の一部と、に配置されていることが好ましい。本実施形態においては、第3の外部電極240Aは、第3の端面LS3上と、第3の主面TS3上の一部と、第4の主面TS4上の一部と、第3の側面WS3上の一部と、第4の側面WS4上の一部と、に配置されている。また、本実施形態においては、第3の外部電極240Aは、第3の端面LS3上において、第3の内部電極層231に接続されている。なお、第3の外部電極240Aは、例えば、第3の端面LS3から第3の主面TS3の一部まで延びて配置されていてもよい。言い換えれば、第3の外部電極240Aの断面形状がL字状(不図示)であってもよい。第3の外部電極240Aのうち、第3の主面TS3上に配置されている部分は、後述の第3の接合材5Cを介して、後述の第3の金属端子100Cと接続される。
第4の外部電極240Bは、少なくとも、第4の端面LS4上と、第3の主面TS3上の一部と、に配置されていることが好ましい。本実施形態においては、第4の外部電極240Bは、第4の端面LS4上と、第3の主面TS3上の一部と、第4の主面TS4上の一部と、第3の側面WS3上の一部と、第4の側面WS4上の一部と、に配置されている。また、本実施形態においては、第4の外部電極240Bは、第4の端面LS4上において、第4の内部電極層232に接続されている。なお、第4の外部電極240Bは、例えば、第4の端面LS4から第3の主面TS3の一部まで延びて配置されていてもよい。言い換えれば、第4の外部電極240Bの断面形状がL字状(不図示)であってもよい。第4の外部電極240Bのうち、第3の主面TS3上に配置されている部分は、後述の第2の接合材5Bを介して、後述の第2の金属端子100Bと接続される。
その他、積層PTCサーミスタ200の第3の外部電極240Aおよび第4の外部電極240Bの構造として、前述の積層セラミックコンデンサ本体2の第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bの構造として説明した外部電極の構造と同様の構造を採用することができる。
例えば、第3の外部電極240Aは、第3の下地電極層250Aと、第3の下地電極層250A上に配置された第3のめっき層260Aと、を有していてもよい。第4の外部電極240Bは、第4の下地電極層250Bと、第4の下地電極層250B上に配置された第4のめっき層260Bと、を有していてもよい。第3の下地電極層250Aおよび第4の下地電極層250Bは、焼き付け層であってもよいし、薄膜層であってもよい。第3のめっき層260Aは、第3のNiめっき層261Aと、第3のNiめっき層261A上に位置する第3のSnめっき層262Aと、を有していてもよい。第4のめっき層260Bは、第4のNiめっき層261Bと、第4のNiめっき層261B上に位置する第4のSnめっき層262Bと、を有していてもよい。
なお、本実施形態においては、積層PTCサーミスタ200の第3の端面LS3側の第3の表面S3は、第3の端面LS3上に配置された第3の外部電極240Aの表面によって構成されている。積層PTCサーミスタ200の第4の端面LS4側の第4の表面S4は、第4の端面LS4上に配置された第4の外部電極240Bの表面によって構成されている。
なお、サーミスタ積層体210と外部電極240を含む積層PTCサーミスタ200の長さ方向の寸法をL寸法とすると、L寸法は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層PTCサーミスタ200の高さ方向の寸法をT寸法とすると、T寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層PTCサーミスタ200の幅方向の寸法をW寸法とすると、W寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
積層PTCサーミスタ200のT寸法は、積層セラミックコンデンサ本体2のT寸法の75%以上125%以下の寸法であることが好ましく、積層PTCサーミスタ200のW寸法は、積層セラミックコンデンサ本体2のW寸法の75%以上125%以下の寸法であることが好ましい。積層PTCサーミスタ200のT寸法は、積層セラミックコンデンサ本体2のT寸法の75%以上100%以下の寸法であることがより好ましく、積層PTCサーミスタ200のW寸法は、積層セラミックコンデンサ本体2のW寸法の75%以上100%以下の寸法であることがより好ましい。ただし、積層PTCサーミスタ200の寸法は、これに限らない。積層PTCサーミスタ200の寸法と、積層セラミックコンデンサ本体2の寸法は揃っていなくてもよい。
なお、本実施形態においては、図5、図6に示すように、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の端面LS2側の第2の表面S2と、積層PTCサーミスタ200の第3の端面LS3側の表面S3とは、少なくとも一部が対向して配置されている。より詳細には、長さ方向Lの方向に見たときに、第2の表面S2と第3の表面S3の重なる領域の面積は、第3の表面S3の面積の75%以上であることが好ましい。なお、コンデンサ積層体10の第1の主面TS1と、サーミスタ積層体210の第3の主面TS3は、外装材3内において、略同一平面上に位置していることが好ましい。そして、コンデンサ積層体10の幅方向の中心位置と、サーミスタ積層体210の幅方向の中心位置は、略一致していることが好ましい。
積層セラミックコンデンサ本体2の第2の端面LS2側の第2の表面S2と、積層PTCサーミスタ200の第3の端面LS3側の第3の表面S3とは、外装材3および接合材の少なくともいずれか一方を介して、少なくとも一部が対向して配置されていることが好ましい。例えば、第2の端面LS2には第2の外部電極40Bが配置され、第3の端面LS3には第3の外部電極240Aが配置されていてもよい。そして、第2の外部電極40Bの第2の表面S2と第3の外部電極240Aの第3の表面S3との間には、外装材3のみが配置されていてもよいし、接合材のみが配置されていてもよいし、外装材3および接合材が配置されていてもよい。後述の第3の接合材5Cが、第2の外部電極40Bと第3の外部電極240Aとの間に配置される接合材として用いられてもよい。
図1~図6を用いて、金属端子100について説明する。
金属端子100は、第1の金属端子100Aと、第2の金属端子100Bと、を有する。本実施形態においては、金属端子100は、さらに第3の金属端子100Cを備える。
第1の金属端子100Aおよび第2の金属端子100Bは、積層セラミックコンデンサ1が実装されるべき後述の実装基板(図14の実装基板510を参照)の実装面に実装される金属端子である。第1の金属端子100Aおよび第2の金属端子100Bは、例えば板状のリードフレームである。なお、本実施形態においては、コンデンサ積層体10の第1の主面TS1および、サーミスタ積層体210の第3の主面TS3は、積層セラミックコンデンサ1が実装されるべき実装基板の実装面と対向する面である。
第1の金属端子100Aは、第1の主面TS1と対向し、第1の外部電極40Aに接続される第1の接合部110Aと、第1の接合部110Aに接続され、実装基板の実装面から遠ざかるように延び、第1の端面LS1と対向する第1の立ち上がり部120Aと、第1の立ち上がり部120Aに接続され、積層セラミックコンデンサ本体2から遠ざかるように長さ方向Lに延びる第1の延長部130Aと、第1の延長部130Aに接続され、実装基板の実装面側に向かって延びる第1の立ち下がり部140Aと、第1の立ち下がり部140Aに接続され、実装基板の実装面に沿う方向に延びる第1の実装部150Aと、を有する。図6に示すように、第1の立ち上がり部120Aと、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の端面LS1側の第1の表面S1との間には、隙間部Gが存在している。
第2の金属端子100Bは、第3の主面TS3と対向し、第4の外部電極240Bに接続される第2の接合部110Bと、第2の接合部110Bに接続され、実装基板の実装面から遠ざかるように延び、第4の端面LS4と対向する第2の立ち上がり部120Bと、第2の立ち上がり部120Bに接続され、積層PTCサーミスタ200から遠ざかるように長さ方向Lに延びる第2の延長部130Bと、第2の延長部130Bに接続され、実装基板の実装面側に向かって延びる第2の立ち下がり部140Bと、第2の立ち下がり部140Bに接続され、実装基板の実装面に沿う方向に延びる第2の実装部150Bと、を有する。図6に示すように、第2の立ち上がり部120Bと、積層PTCサーミスタ200の第4の端面LS4側の第4の表面S4との間には、隙間部Gが存在している。
なお、第1の立ち下がり部140Aおよび第2の立ち下がり部140Bは、積層セラミックコンデンサ1の外装材3と実装基板の実装面との間に隙間を設けることが可能な程度に、装基板の実装面に向かって延びていることが好ましい。
なお、このような第1の金属端子100Aおよび第2の金属端子100Bを採用することにより、実装基板と、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200との距離を長くすることができ、実装基板からの応力を緩和する効果が得られる。また、実装基板側に設けられる外装材3の厚みを厚くすることができ、絶縁性を確保することができる。なお、第1の金属端子100Aおよび第2の金属端子100Bの構成は、これに限らない。
なお、図6に示すように、第1の金属端子100Aの第1の実装部150Aと第2の金属端子100Bの第2の実装部150Bとの離間距離L4は、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bとの離間距離L3よりも長い。本実施形態においては、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の端面LS2側の第2の表面S2と、積層PTCサーミスタ200の第3の端面LS3側の第3の表面S3とが、対向して配置されているため、第1の金属端子100Aの第1の実装部150Aと第2の金属端子100Bの第2の実装部150Bとの離間距離L4を、より長い距離とすることができる。
第3の金属端子100Cは、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の外部電極40Bと、積層PTCサーミスタ200の第3の外部電極240Aと、を接合する。第3の金属端子100Cは、積層セラミックコンデンサ本体2と積層PTCサーミスタ200を電気的に直列に接続し、かつ機械的に接続する。第3の金属端子100Cは連結金属板であり、例えば板状のリードフレームである。
第3の金属端子100Cは、第1の主面TS1と対向し、第2の外部電極40Bに接続される第3の接合部110Cと、第3の主面TS3と対向し、第3の外部電極240Aに接続される第4の接合部120Cと、第3の接合部110Cと第4の接合部120Cとを連結する連結部130Cと、を有する。
なお、第1の金属端子100Aの第1の接合部110Aと、第2の金属端子100Bの第2の接合部110Bと、第3の金属端子100Cは、外装材3内において、略同一平面に配置されていることが好ましい。
第1の金属端子100A、第2の金属端子100Bおよび第3の金属端子100Cは、端子本体と、端子本体の表面に配置されるめっき膜を有する。
端子本体は、Ni、Fe、Cu、Ag、Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなることが好ましい。例えば、端子本体の母材の金属を、Fe-42Ni合金やFe-18Cr合金やCu-8Sn合金とすることができる。また、放熱性の観点からは、端子本体の母材の金属を、熱伝導率の高い無酸素銅やCu系合金とすることができる。このように、端子本体の材料を熱伝導の良い銅系にすることで、低ESR化や低熱抵抗化を実現することができる。また、本実施形態においては、端子本体の母材の金属を、はんだのぬれ性が低いステンレスやアルミとすることもできる。少なくとも、端子本体の母材の金属の表面は、最外表面のめっき膜よりも、はんだのぬれ性が低い表面となっている。端子本体の厚みは、0.05mm以上0.5mm以下程度であることが好ましい。
めっき膜は、めっき膜の最外表面に配置された上層めっき膜と、上層めっき膜よりも下層に配置された下層めっき膜を有していることが好ましい。例えば、めっき膜は、下層めっき膜の上に上層めっき膜が形成された2層構造であってもよい。下層めっき膜は、Ni、Fe、Cu、Ag、Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなることが好ましい。さらに好ましくは、下層めっき膜は、Ni、Fe、Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなる。下層めっき膜を、高融点のNi、Fe、Crまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金により形成することにより、金属端子100の耐熱性を向上させることができる。下層めっき膜の厚みは0.2μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。上層めっき膜は、Sn、Ag、Auまたはこれらの金属のうちの一種以上の金属を主成分として含む合金からなることが好ましい。さらに好ましくは、上層めっき膜は、SnまたはSnを主成分として含む合金からなる。上層めっき膜をSnまたはSnを主成分として含む合金により形成することにより、外部電極40と、金属端子100とのはんだ付け性を向上させることができる。上層めっき膜の厚みは、1.0μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。
なお、めっき膜の最外表面に配置された上層めっき膜は、端子本体の母材の金属の表面よりも、はんだのぬれ性が高い表面となっている。また、めっき膜の最外表面に配置された上層めっき膜は、下層めっき膜の表面よりもはんだのぬれ性が高い表面となっている。例えば、下層めっき膜は、Niめっき膜であることが好ましい。上層めっき膜は、Snめっき膜であることが好ましい。
なお、第1の金属端子100A、第2の金属端子100Bは、表面の一部において、めっき膜の最外表面のめっき膜よりも内側の材料が表面に露出している露出面を有していてもよい。表面の一部に露出面を設けることにより、その部分にはんだがのりにくくなるため、はんだスプラッシュ等の問題が生じることを抑制することができる。
ここで、露出面は、下層めっき膜が露出する表面であってもよい。下層めっき膜は、上層めっき膜よりもはんだのぬれ性が低い。また、露出面は、端子本体の母材が露出する表面であってもよい。端子本体の母材表面は、上層めっき膜よりもはんだのぬれ性が低い。
なお、露出面は、端子本体にめっき膜を形成後、除去加工を行うことにより形成されてもよい。除去加工は、例えば、研削や研磨等による機械的な除去加工、レーザートリミングによる除去加工、水酸化ナトリウム等のめっき剥離剤による除去加工等の各種の除去加工であってもよい。また、めっき膜を形成する前に、露出面としたい部分をレジストで覆ってもよい。この場合は、めっき膜の形成後、レジストを除去することにより、露出面が形成される。
接合材5は、積層セラミックコンデンサ本体2または積層PTCサーミスタ200と、金属端子100とを接合する。接合材5は、第1の接合材5Aと、第2の接合材5Bと、第3の接合材5Cと、を有する。
第1の金属端子100Aは、第1の接合材5Aを介して第1の外部電極40Aに接続される。第2の金属端子100Bは、第2の接合材5Bを介して第4の外部電極240Bに接続される。
第3の金属端子100Cは、第3の接合材5Cを介して、第2の外部電極40Bおよび第3の外部電極240Aに接続される。なお、第3の接合材5Cは、第2の外部電極40Bと第3の外部電極240Aとを直接接合するように設けられてもよい。
接合材5は、はんだであることが好ましい。例えば、Pbフリーはんだであってもよい。Pbフリーはんだとしては、例えばSn-Sb系、Sn-Ag-Cu系、Sn-Cu系、Sn-Bi系などの鉛フリーはんだが好ましい。例えば、Sn-10Sb~Sn-15Sbはんだを用いることができる。
図1~図6を用いて、外装材3について説明する。
外装材3は、高さ方向Tに相対する第1の主面MTS1および第2の主面MTS2と、高さ方向Tに直交する幅方向Wに相対する第1の側面MWS1および第2の側面MWS2と、高さ方向Tおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第1の端面MLS1および第2の端面MLS2と、を含む。外装材3の第1の端面MLS1は、外装材3の表面における、コンデンサ積層体10の第1の端面LS1側の表面である。外装材3の第2の端面MLS2は、外装材3の表面における、サーミスタ積層体210の第4の端面LS4側の表面である。
外装材3は、積層セラミックコンデンサ本体2と、積層PTCサーミスタ200と、第1の金属端子100Aの一部と、第2の金属端子100Bの一部と、を覆う。より詳細には、外装材3は、積層セラミックコンデンサ本体2の全体と、積層PTCサーミスタ200の全体と、第1の金属端子100Aの一部と、第2の金属端子100Bの一部と、第3の金属端子100Cの全体と、接合材5の全体と、を覆うように配置されている。
例えば、外装材3は、第1の金属端子100Aのうち、第1の接合部110Aの全体と、第1の立ち上がり部120Aの全体と、第1の延長部130Aの少なくとも一部と、を覆うように配置されている。また、外装材3は、第2の金属端子100Bのうち、第2の接合部110Bの全体と、第2の立ち上がり部120Bの全体と、第2の延長部130Bの少なくとも一部と、を覆うように配置されている。
なお、本実施形態においては、第1の金属端子100Aの第1の延長部130Aは、外装材3の第1の端面MLS1から突出して一部が露出している。第2の金属端子100Bの第2の延長部130Bは、外装材3の第2の端面MLS2から突出して一部が露出している。
外装材3の第2の主面MTS2は所定の平坦度を有する平面状に構成されていることが好ましい。これにより、実装基板に積層セラミックコンデンサ1を搭載する際に用いる実装機のマウンターの吸着不良を防止することができる。よって、確実に実装基板に積層セラミックコンデンサ1を搭載することが可能となる。その結果、実装不良の発生を抑制することが可能となる。
外装材3の第2の主面MTS2から積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200の表面までの最小距離は、100μm以上300μm以下であることが好ましい。外装材3の第1の主面MTS1から第1の金属端子100Aの第1の接合部110Aまでの最小距離は、100μm以上300μm以下であることが好ましい。外装材3の第1の主面MTS1から第2の金属端子100Bの第2の接合部110Bまでの最小距離は、100μm以上300μm以下であることが好ましい。外装材3の第1の側面MWS1から積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200の表面までの最小距離は、200μm以上500μm以下であることが好ましい。外装材3の第2の側面MWS2から積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200の表面までの最小距離は、200μm以上500μm以下であることが好ましい。外装材3の第1の端面MLS1から積層セラミックコンデンサ本体2の表面までの最小距離は、300μm以上700μm以下であることが好ましい。外装材3の第2の端面MLS2から積層PTCサーミスタ200の表面までの最小距離は、300μm以上700μm以下であることが好ましい。外装材3の第1の端面MLS1から第1の金属端子100Aの第1の立ち上がり部120Aまでの最小距離は、200μm以上650μm以下であることが好ましい。外装材3の第2の端面MLS2から第2の金属端子100Bの第2の立ち上がり部120Bまでの最小距離は、200μm以上650μm以下であることが好ましい。
ここで、積層PTCサーミスタ200のT寸法が、積層セラミックコンデンサ本体2のT寸法の75%以上125%以下の寸法であり、積層PTCサーミスタ200のW寸法が、積層セラミックコンデンサ本体2のW寸法の75%以上125%以下の寸法であれば、すなわち、積層セラミックコンデンサ本体2のWT断面のサイズと、積層PTCサーミスタ200のWT断面のサイズが近ければ、積層セラミックコンデンサ本体2の周囲の外装材3の厚みと、積層PTCサーミスタ200の周囲の外装材3の厚みの均一性が高まる。これにより、モールディング時における外装材3のひけ等が発生しにくくなり、寸法安定性が高まる。
外装材3は、樹脂により形成されることが好ましい。例えば、トランスファーモールド法やインジェクションモールド法等によってエンジニアリングプラスチックがモールドされることにより、外装材3が形成されてもよい。特に、外装材3の材料は、熱硬化型エポキシ樹脂からなることが好ましい。これにより、外装材3と、積層セラミックコンデンサ本体2および金属端子100との密着性を確保し、耐電圧および耐湿性能の向上効果を得ることができる。外装材3は、例えば、液状や粉状のシリコーン系やエポキシ系などの樹脂が塗装されることにより形成されてもよい。
このように、外装材3が、外部電極および金属端子といった導体金属部分を広い範囲で覆うことにより、導体間の絶縁表面距離(沿面距離)を確保することができる。また、外装材3によって導体金属部分を広い範囲で覆うことにより、表面放電リスクを回避することができる。
なお、本実施形態においては、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の端面LS2側の第2の表面S2と、積層PTCサーミスタ200の第3の端面LS3側の第3の表面S3とが、対向して配置されており、さらに、外装材3が、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200の全体を覆うことにより、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200を備える積層セラミックコンデンサ1が1つのパッケージとして構成されている。よって、導体間の絶縁表面距離を、より長い距離とすることができる。
なお、図1~図3に示すように、外装材3の第1の側面MWS1、第2の側面MWS2、第1の端面MLS1、および第2の端面MLS2には、高さ方向Tの中央部に、パーティングラインPLが設けられていてもよい。パーティングラインPLは、外装材3を成型する際に用いられる金型の分割面に対応するラインである。外装材3の表面には、パーティングラインPLを境界にした抜き勾配が設けられていてもよい。具体的には、パーティングラインPLから第1の主面MTS1に近づくについて外装材3のLW断面の断面積が小さくなるような抜き勾配が設けられていてもよい。また、パーティングラインPLをから第2の主面MTS2に近づくについて、外装材3のLW断面の断面積が小さくなるような抜き勾配が設けられていてもよい。この場合は、第1の金属端子100Aの第1の延長部130Aは、外装材3の第1の端面MLS1のパーティングラインPLから突出して一部が露出していてもよい。第2の金属端子100Bの第2の延長部130Bは、外装材3の第2の端面MLS2のパーティングラインPLから突出して一部が露出していてもよい。
このように、本実施形態の外装材3は、略直方体形状を有している。しかしながら、外装材3の形状は特に限定されない。例えば、第1の端面MLS1および第2の端面MLS2が傾斜した、断面台形形状の外装材3であってもよい。また、角錐台等の切頭錐体であってもよい。なお、外装材3の角部の形状は、特に限定されることなく、丸められていてもよい。
なお、図6に示すように、第1の金属端子100Aの第1の立ち上がり部120Aと、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の端面LS1側の第1の表面S1との間には、隙間部Gが存在し、隙間部G内には外装材3が充填されている。本実施形態においては、第1の表面S1は、第1の端面LS1上に配置された第1の外部電極40Aの表面により形成されている。すなわち、本実施形態においては、第1の立ち上がり部120Aと、第1の端面LS1上に配置された第1の外部電極40Aの第1の表面S1との間に、隙間部Gが存在し、隙間部G内には外装材3が充填されている。この隙間部Gの長さ方向Lの平均距離は、50μm以上100μm以下であることが好ましい。これにより、積層セラミックコンデンサ1の寸法を大きくすることなく、第1の外部電極40Aと第1の立ち上がり部120Aとの接触を確実に防止することができる。また、隙間部G内に適切に外装材3を充填することができ、基板実装時のリフロー中に、はんだスプラッシュ等の問題が発生することを抑制することができる。
なお、図6に示すように、第2の金属端子100Bの第2の立ち上がり部120Bと、積層PTCサーミスタ200の第4の端面LS4側の第4の表面S4との間には、隙間部Gが存在し、隙間部G内には外装材3が充填されている。本実施形態においては、第4の表面S4は、第4の端面LS4上に配置された第4の外部電極240Bの表面により形成されている。すなわち、本実施形態においては、第2の立ち上がり部120Bと、第4の端面LS4上に配置された第4の外部電極240Bの第4の表面S4との間に、隙間部Gが存在し、隙間部G内には外装材3が充填されている。この隙間部Gの長さ方向Lの平均距離は、50μm以上100μm以下であることが好ましい。これにより、積層セラミックコンデンサ1の寸法を大きくすることなく、第4の外部電極240Bと第2の立ち上がり部120Bとの接触を確実に防止することができる。また、隙間部G内に適切に外装材3を充填することができ、基板実装時のリフロー中に、はんだスプラッシュ等の問題が発生することを抑制することができる。
なお、図6に示すように、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の端面LS2側の第2の表面S2と、積層PTCサーミスタ200の第3の端面LS3側の第3の表面S3との間には、隙間部GMが存在し、この隙間部GM内には第3の接合材5Cおよび外装材3が充填されている。本実施形態においては、第2の表面S2は、第2の端面LS2上に配置された第2の外部電極40Bの表面により形成されている。本実施形態においては、第3の表面S3は、第3の端面LS3上に配置された第3の外部電極240Aの表面により形成されている。すなわち、本実施形態においては、第2の端面LS2上に配置された第2の外部電極40Bの第2の表面S2と、第3の端面LS3上に配置された第3の外部電極240Aの第3の表面S3との間に、この隙間部GMが存在し、隙間部GM内には第3の接合材5Cおよび外装材3が充填されている。
隙間部GMの少なくとも一部には、金属を含む接合材が配置されていることが好ましい。接合材がはんだのように金属を含む接合材である場合、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、接合材を介して積層PTCサーミスタ200に伝わりやすくなる。よって、積層PTCサーミスタ200の検出感度が高まる。
隙間部GMの少なくとも一部には、外装材3が配置されていてもよい。外装材3は、空気よりも高い熱伝導率であれば、熱伝導を高める効果が得られるが、外装材3の熱伝導率は、0.15W/m・K以上であることがより好ましい。これにより、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、外装材3を介して積層PTCサーミスタ200に伝わりやすくなる。
なお、隙間部GMの長さ方向Lの平均距離、すなわち、第2の端面LS2に配置された第2の外部電極40Bの第2の表面S2と、第3の端面LS3に配置された第3の外部電極240Aの第3の表面S3とを結ぶ長さ方向Lの平均距離は、50μm以上100μm以下であることが好ましい。これにより、製造時の作業性を確保しつつ、第2の端面LS2から第3の端面LS3への熱の伝達性も良好となる。
なお、外装材3および金属端子100を含む積層セラミックコンデンサ1の長さ方向の寸法をL寸法とすると、L寸法は、3.2mm以上40mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の積層方向の寸法をT寸法とすると、T寸法は、1.0mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の幅方向の寸法をW寸法とすると、W寸法は、1.5mm以上20mm以下であることが好ましい。
次に、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。まず、積層セラミックコンデンサ本体2の製造方法について説明する。
誘電体層20用の誘電体シートおよび内部電極層30用の導電性ペーストが準備される。誘電体シートおよび内部電極用の導電性ペーストは、バインダおよび溶剤を含む。バインダおよび溶剤は、公知のものであってもよい。
誘電体シート上に、内部電極層30用の導電性ペーストが、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより所定のパターンで印刷される。これにより、第1の内部電極層31のパターンが形成された誘電体シートおよび、第2の内部電極層32のパターンが形成された誘電体シートが準備される。
内部電極層のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第1の主面TS1側の第1の主面側外層部12となる部分が形成される。その上に、第1の内部電極層31のパターンが印刷された誘電体シートおよび第2の内部電極層32のパターンが印刷された誘電体シートが順次積層されることにより、内層部11となる部分が形成される。この内層部11となる部分の上に、内部電極層のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第2の主面TS2側の第2の主面側外層部13となる部分が形成される。これにより、積層シートが作製される。
積層シートが静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスされることにより、積層ブロックが作製される。
積層ブロックが所定のサイズにカットされることにより、積層チップが切り出される。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みがつけられてもよい。
積層チップが焼成されることにより、コンデンサ積層体10が作製される。焼成温度は、誘電体層20や内部電極層30の材料にもよるが、900℃以上1400℃以下であることが好ましい。
コンデンサ積層体10の両端面に第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとなる導電性ペーストが塗布される。本実施形態においては、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、焼き付け層である。ガラス成分と金属とを含む導電性ペーストが、例えばディッピングなどの方法により、コンデンサ積層体10に塗布される。その後、焼き付け処理が行われ、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bが形成される。この時の焼き付け処理の温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。
なお、焼成前の積層チップと、積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時に焼成する場合には、焼付け層は、ガラス成分の代わりにセラミック材料を添加したものを焼き付けて形成することが好ましい。このとき、添加するセラミック材料として、誘電体層20と同種のセラミック材料を用いることが特に好ましい。この場合は、焼成前の積層チップに対して、導電性ペーストを塗布し、積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストを同時に焼き付けて、焼き付け層が形成されたコンデンサ積層体10を形成する。
なお、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとして薄膜層を形成する場合は、コンデンサ積層体10の第1の主面TS1上の一部および第2の主面TS2上の一部に、薄膜層を形成してもよい。薄膜層は、例えば、スパッタリング法によりスパッタ電極であってもよい。第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとして、コンデンサ積層体10の第1の主面TS1の一部および第2の主面TS2の一部にスパッタ電極を形成する場合は、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上には焼き付け層を形成してもよい。あるいは、第1の端面LS1上および第2の端面LS2上には下地電極層を形成せずに、後述するめっき層をコンデンサ積層体10に直接形成してもよい。
その後、第1の下地電極層50Aの表面に、第1のめっき層60Aが形成される。また、第2の下地電極層50Bの表面に、第2のめっき層60Bが形成される。本実施形態では、めっき層として、Niめっき層およびSnめっき層が形成される。Niめっき層およびSnめっき層は、例えばバレルめっき法により、順次形成される。
このような製造工程により、積層セラミックコンデンサ本体2が製造される。
積層PTCサーミスタ200についても、基本的には積層セラミックコンデンサ本体2と類似の工程により製造される。ただし、誘電体シートの代わりに、半導体セラミックシートを用いる。
次に、図13を用いて、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200と、第1の金属端子100A、第2の金属端子100Bおよび第3の金属端子100Cとを接合する工程について説明する。図13は、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200と、第1の金属端子100A、第2の金属端子100Bおよび第3の金属端子100Cとを接合する工程を説明するための図である。
第1の金属端子100A、第2の金属端子100Bおよび第3の金属端子100Cは、製造工程の初期段階においては、一枚の金属板100Eにより構成されていることが好ましい。
まず、第1の金属端子100A、第2の金属端子100Bおよび第3の金属端子100Cを構成する端子本体となる金属板100Eに、めっき膜が施される。その後、はんだを付着させたくない部分において、めっき膜の少なくとも最外表面を構成する膜が剥離される。これにより、はんだのぬれ性が低い表面が露出する露出面が形成される。あるいは、はんだを付着させたくない部分の表面をレジスト等でマスキングした状態の端子本体に対してめっき処理が施される。これにより、はんだのぬれ性が低い表面が露出する露出面が形成されてもよい。その後、金属板100Eの一部は、折り曲げ加工が施されてもよい。
次に、金属板100Eの所定の位置に、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200を載置し、リフローはんだによりはんだ実装を行う。
このとき、第1の外部電極40Aと、金属板の第1の金属端子100Aとなる部分は、第1の接合材5Aによって接合される。第4の外部電極240Bと、金属板の第2の金属端子100Bとなる部分は、第2の接合材5Bによって接合される。第2の外部電極40Bおよび第3の外部電極240Aと、金属板の第3の金属端子100Cとなる部分は、第3の接合材5Cによって接合される。
本実施形態においては、第1の接合材5A、第2の接合材5Bおよび第3の接合材5Cは、はんだである。例えば、リフローによるはんだ付けで接合される場合、第1の接合材5A、第2の接合材5Bおよび第3の接合材5Cは、例えば270℃以上290℃以下の温度で30秒以上加熱される。
このリフロー時の加熱により、第1の接合材5A、第2の接合材5Bおよび第3の接合材5Cが溶融する。その後、第1の接合材5Aが固化し、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の外部電極40Aと、第1の金属端子100Aとが接合される。また、第2の接合材5Bが固化し、積層PTCサーミスタ200の第4の外部電極240Bと、第2の金属端子100Bとが接合される。また、第3の接合材5Cが固化し、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の外部電極40Bおよび積層PTCサーミスタ200の第3の外部電極240Aと、第3の金属端子100Cとが接合される。
その後、打ち抜き金型等を用いて、不要部分100Dが除去される。例えば、金属板100Eは、図13に示されるカットラインCでカットさる。これにより、不要部分100Dが除去され、金属板100Eは、第1の金属端子100A、第2の金属端子100Bおよび第3の金属端子100Cに分離される。このとき、金属端子100を構成する部分は、曲げ金型等を用いて、所望の形状に折り曲げられてもよい。
次に、積層セラミックコンデンサ本体2と、積層PTCサーミスタと、第1の金属端子100Aの一部と、第2の金属端子100Bの一部と、第3の金属端子100Cと、を、外装材3で覆う工程について説明する。
外装材3は、例えば、トランスファーモールド工法によって形成される。具体的には、外装材3で覆う前の積層セラミックコンデンサ、すなわち、接合材5を介して金属端子100が接合された積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200を金型内に配置し、その後、金型内に外装材3の樹脂を充填し、樹脂を硬化させる。これにより、積層セラミックコンデンサ本体2と、積層PTCサーミスタと、第1の金属端子100Aの一部と、第2の金属端子100Bの一部と、第3の金属端子100Cと、を覆うように、外装材3が設けられる。このとき、隙間部Gおよび隙間部GMにも外装材3を充填することができる。
最後に、金属端子100にまだ不要部分が残っている場合、打ち抜き金型等を用いて、不要部分がカットされる。そして、金属端子にまだ曲げ加工が必要な部分が残っている場合、曲げ金型等を用いて、金属端子100が所望の形状に折り曲げられる。このように、金属端子100は、曲げ加工により形成されていてもよい。すなわち、屈曲形成されている金属端子100の各接続部は、曲げ加工により形成されていてもよい。
以上の製造方法により、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1が製造される。
図14に、積層セラミックコンデンサ1の実装構造500を示す。図14は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1が実装基板510に実装された実装構造500を示す外観斜視図である。
外装材3に覆われて完成品となった積層セラミックコンデンサ1は、その後、部品として、基板実装用接合材520を介して、実装基板510にリフロー実装される。
具体的には、第1の金属端子100Aおよび第2の金属端子100Bは、実装基板510の実装面511に配置されている配線部材512に対して、基板実装用接合材520を介して接合される。第2の金属端子100Bは、実装基板510の実装面511に配置されている配線部材512に対して、基板実装用接合材520を介して接合される。
このとき、接合材5が溶融して、接合材5の体積が膨張するおそれがあるが、隙間部G内に外装材3が充填されているため、はんだスプラッシュ等の問題の発生を抑制することができる。
以下、図15を用いて、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第1の変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図15は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第1の変形例を示す図であり、図2に対応する図である。
本変形例においては、金属端子の構成が、上記実施形態とは異なる。本変形例の金属端子は、第1の金属端子300Aと、第2の金属端子300Bと、を有する。
第1の金属端子300Aのうち、外装材3の内部に配置されている部分の構成は、上記実施形態の第1の金属端子100Aの構成と同じである。第2の金属端子300Bのうち、外装材3の内部に配置されている部分の構成は、上記実施形態の第2の金属端子100Bの構成と同じである。
第1の金属端子300Aは、第1の延長部330Aと、第1の立ち下がり部340Aと、第1の実装部350Aと、を有する。第1の延長部330Aは、外装材3の第1の端面LS1側の表面MLS1から突出してすぐに、第1の立ち下がり部340Aに接続されている。第1の延長部330Aと第1の立ち下がり部340Aの接続部は、略直角に曲げられることにより形成されている。第1の立ち下がり部340Aは、実装面に向かって、実装面に略直交する方向に延びる。第1の実装部350Aは、積層セラミックコンデンサ1の長さ方向Lの中央側に向かって、実装面に沿って延びる。
第2の金属端子300Bは、第2の延長部330Bと、第2の立ち下がり部340Bと、第2の実装部350Bと、を有する。第2の延長部330Bは、外装材3の第2の端面LS2側の表面MLS2から突出してすぐに、第2の立ち下がり部340Bに接続されている。第2の延長部330Bと第2の立ち下がり部340Bの接続部は、略直角に曲げられることにより形成されている。第2の立ち下がり部340Bは、実装面に向かって、実装面に略直交する方向に延びる。第2の実装部350Bは、積層セラミックコンデンサ1の長さ方向Lの中央側に向かって、実装面に沿って延びる。
これにより、第1の金属端子300Aおよび第2の金属端子300Bを含む積層セラミックコンデンサ1の長さ方法の寸法を短くすることができる。よって、積層セラミックコンデンサ1を実装基板に実装する際に必要となる実装面積を小さくすることができる。
なお、この場合においても、第1の金属端子300Aの第1の実装部350Aの端部と第2の金属端子300Bの第2の実装部350Bの端部との離間距離L5は、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bとの離間距離L3よりも長いことが好ましい。なお、第2の表面S2と第3の表面S3が対向するように、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200が配置されることにより、このような構成とすることが容易となる。
以下、図16を用いて、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第2の変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図16は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第2の変形例を示す図であり、図6に対応する図である。
本変形例においては、金属端子の構成が、上記実施形態とは異なる。本変形例の金属端子は、第1の金属端子400Aと、第2の金属端子400Bと、を有する。
第1の金属端子400Aは、第1の主面TS1と対向し、第1の外部電極40Aに接続される第1の接合部410Aと、第1の接合部410Aに接続され、積層セラミックコンデンサ本体2から遠ざかるように、かつ実装基板の実装面に近づくように斜めに延びる第1の延長部430Aと、第1の延長部430Aに接続され、実装基板の実装面に沿う方向に延びる第1の実装部450Aと、を有する。
第2の金属端子400Bは、第3の主面TS3と対向し、第4の外部電極240Bに接続される第2の接合部410Bと、第2の接合部410Bに接続され、積層PTCサーミスタ200から遠ざかるように、かつ実装基板の実装面に近づくように斜めに延びる第2の延長部430Bと、第2の延長部430Bに接続され、実装基板の実装面に沿う方向に延びる第2の実装部450Bと、を有する。
以下、図17Aを用いて、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第3の変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図17Aは、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第3の変形例を示す模式的な図である。なお、図17Aは、図6に対応する断面図であるが、図17Aの積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200は、断面図ではなく、外観図で模式的に示されている。
本変形例においては、外装材3内における、積層セラミックコンデンサ本体2と積層PTCサーミスタ200の配置位置が、本実施形態とは異なる。
本変形例においても、積層セラミックコンデンサ1は、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の外部電極40Aと接続される第1の金属端子100Aと、積層PTCサーミスタ200の第4の外部電極240Bと接続される第2の金属端子100Bと、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の外部電極40Bと積層PTCサーミスタ200の第3の外部電極240Aとを接続する第3の金属端子100Cと、を備える。そして、外装材3が、積層セラミックコンデンサ本体2と、積層PTCサーミスタ200と、第1の金属端子100Aの一部と、第2の金属端子100Bの一部と、第3の金属端子100Cと、を覆っている。
ただし、本変形例においては、第2の金属端子100Bは、第4の外部電極240Bの第4の端面LS4側の第4の表面S4に接続されている。第3の金属端子100Cは、第3の外部電極240Aの第3の端面LS3側の第3の表面S3に接続されている。そして、積層セラミックコンデンサ本体2の高さ方向と、積層PTCサーミスタ200の長さ方向が一致するように、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200が配置されている。
そして、サーミスタ積層体210の表面のうち、第3の外部電極240Aおよび第4の外部電極240Bから露出している、第3の主面TS3、第4の主面TS4、第3の側面WS3、または第4の側面WS4と、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の端面LS2側の第2の表面S2とが、外装材3を介して、少なくとも一部が対向して配置されている。本変形例においては、第3の外部電極240Aおよび第4の外部電極240Bから露出しているサーミスタ積層体210の第4の主面TS4と、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の表面S2とが、外装材3を介して、少なくとも一部が対向して配置されている。
このような構成より、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、外装材3を介してサーミスタ積層体210に伝わりやすくなる。よって、積層PTCサーミスタ200の検出感度が高まる。
なお、第1の金属端子100Aと、第2の金属端子100Bと、第3の金属端子100Cは、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200の配置に応じて、形状が適宜調整されて形成される。なお、本変形例においては、積層セラミックコンデンサ1に組み込まれた状態において、積層セラミックコンデンサ本体2の高さ方向、長さ方向および幅方向と、積層PTCサーミスタの高さ方向、長さ方向および幅方向とが一致していないが、このような構成も、本開示に含まれる。
以下、図17Bを用いて、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第4の変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図17Bは、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の第4の変形例を示す模式的な図である。なお、図17Bは、図6に対応する断面図であるが、図17Bの積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200は、断面図ではなく、外観図で模式的に示されている。
本変形例においては、外装材3内における、積層セラミックコンデンサ本体2と積層PTCサーミスタ200の配置位置が、本実施形態とは異なる。
本変形例においても、積層セラミックコンデンサ1は、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の外部電極40Aと接続される第1の金属端子100Aと、積層PTCサーミスタ200の第4の外部電極240Bと接続される第2の金属端子100Bと、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の外部電極40Bと積層PTCサーミスタ200の第3の外部電極240Aとを接続する第3の金属端子100Cと、を備える。そして、外装材3が、積層セラミックコンデンサ本体2と、積層PTCサーミスタ200と、第1の金属端子100Aの一部と、第2の金属端子100Bの一部と、第3の金属端子100Cと、を覆っている。
ただし、本変形例においては、コンデンサ積層体10の露出表面と、サーミスタ積層体210の露出表面とが対向するように、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200が並んで配置されている。
具体的には、コンデンサ積層体10の表面のうち、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出している、第1の主面TS1、第2の主面TS2、第1の側面WS1または第2の側面WS2と、サーミスタ積層体210の表面のうち、第3の外部電極240Aおよび第4の外部電極240Bから露出している、第3の主面TS3、第4の主面TS4、第3の側面WS3、または第4の側面WS4とが、外装材3を介して、少なくとも一部が対向して配置されている。本変形例においては、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出しているコンデンサ積層体10の第2の主面TS2と、第3の外部電極240Aおよび第4の外部電極240Bから露出しているサーミスタ積層体210の第3の主面TS3とが、外装材3を介して、少なくとも一部が対向して配置されている。
このような構成により、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、外装材3を介してサーミスタ積層体210に伝わりやすくなる。よって、積層PTCサーミスタ200の検出感度が高まる。
なお、第1の金属端子100Aおよび第2の金属端子100Bが、積層セラミックコンデンサ1が実装されるべき実装基板の実装面に実装される金属端子であるときに、実装面側から、積層セラミックコンデンサ本体2、積層PTCサーミスタ200が順に配置されていることがより好ましい。このように、実装基板への実装状態において、積層PTCサーミスタ200が、積層セラミックコンデンサ本体2の上方に配置されやすい構成を採用することにより、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱を、より効率的にサーミスタ積層体に伝えることができる。
なお、第1の金属端子100Aと、第2の金属端子100Bと、第3の金属端子100Cは、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200の配置に応じて、形状が適宜調整されて形成される。
このように、積層セラミックコンデンサ本体2と、積層PTCサーミスタ200との間には、外装材3が配置されていることが好ましい。外装材3は、空気よりも高い熱伝導率であれば、熱伝導を高める効果が得られるが、外装材3の熱伝導率は、0.15W/m・K以上であることがより好ましい。これにより、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、外装材3を介してサーミスタ積層体210に伝わりやすくなる。
なお、本実施形態の積層セラミックコンデンサ本体2は、複数の第1の内部電極層31および複数の第2の内部電極層32が、コンデンサ積層体10の高さ方向Tに交互に配置されていたが、積層セラミックコンデンサ本体2の構成は、これに限らない。複数の第1の内部電極層31および複数の第2の内部電極層32は、コンデンサ積層体10の幅方向Wに交互に配置されていてもよい。
この場合、第1の内部電極層31の第1の引き出し部を、第1の端面LS1側の第1の主面TS1に引き出し、第1の外部電極40Aを、第1の主面TS1上の第1の端面LS1側のみに配置してもよい。すなわち、第1の端面LS1には、第1の外部電極40Aを設けなくてもよい。この場合、積層セラミックコンデンサ本体2の第1の端面LS1側の第1の表面S1は、コンデンサ積層体10の第1の端面LS1によって構成される。この場合、隙間部G内を接合材5がぬれ上がりにくくなり、隙間部G内に外装材3が充填されやすくなる。
同様に、本実施形態の積層PTCサーミスタ200は、複数の第3の内部電極層231および複数の第4の内部電極層232が、サーミスタ積層体210の高さ方向Tに交互に配置されていたが、積層PTCサーミスタ200の構成は、これに限らない。複数の第3の内部電極層231および複数の第4の内部電極層232は、サーミスタ積層体210の幅方向Wに交互に配置されていてもよい。
この場合、第4の内部電極層232の第4の引き出し部を、第4の端面LS4側の第3の主面TS3に引き出し、第4の外部電極240Bを、第3の主面TS3上の第4の端面LS4側のみに配置してもよい。すなわち、第4の端面LS4には、第4の外部電極240Bを設けなくてもよい。この場合、積層PTCサーミスタ200の第4の端面LS4側の第4の表面S4は、サーミスタ積層体210の第4の端面LS4によって構成される。この場合、隙間部G内を接合材5がぬれ上がりにくくなり、隙間部G内に外装材3が充填されやすくなる。
なお、本実施形態においては、1つの積層セラミックコンデンサ本体2および1つの積層PTCサーミスタが外装材3に覆われて、積層セラミックコンデンサ1が構成されている例を説明したが、これに限らない。複数の積層セラミックコンデンサ本体2および複数の積層PTCサーミスタ200が外装材3に覆われて、積層セラミックコンデンサ1が構成されていてもよい。例えば、直列に接続された積層セラミックコンデンサ本体2と積層PTCサーミスタ200のセットが、並列に複数配列され、この複数のセットが外装材3に覆われて、積層セラミックコンデンサ1が構成されていてもよい。
なお、積層セラミックコンデンサ本体2の構成は、図7~図10に示す構成に限定されない。例えば、積層セラミックコンデンサ本体2は、図18A、図18B、図18Cに示すような、2連構造、3連構造、4連構造の積層セラミックコンデンサであってもよい。
図18Aに示す積層セラミックコンデンサ本体2は、2連構造の積層セラミックコンデンサ本体2であり、内部電極層30として、第1の内部電極層33および第2の内部電極層34に加えて、第1の端面LS1および第2の端面LS2のどちらにも引き出されない浮き内部電極層35を備える。図18Bに示す積層セラミックコンデンサ本体2は、浮き内部電極層35として、第1の浮き内部電極層35Aおよび第2の浮き内部電極層35Bを備えた、3連構造の積層セラミックコンデンサ本体2である。図18Cに示す積層セラミックコンデンサ本体2は、浮き内部電極層35として、第1の浮き内部電極層35A、第2の浮き内部電極層35Bおよび第3の浮き内部電極層35Cを備えた、4連構造の積層セラミックコンデンサ本体2である。このように、内部電極層30として、浮き内部電極層35を設けることにより、積層セラミックコンデンサ本体2は、対向電極部が複数に分割された構造となる。これにより、対向する内部電極層30間において複数のコンデンサ成分が形成され、これらのコンデンサ成分が直列に接続された構成となる。よって、それぞれのコンデンサ成分に印加される電圧が低くなり、積層セラミックコンデンサ本体2の高耐圧化を図ることができる。なお、本実施形態の積層セラミックコンデンサ本体2は、4連以上の多連構造であってもよいことはいうまでもない。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、積層された複数の誘電体層20と、誘電体層20上に積層された複数の内部電極層30とを含み、高さ方向に相対する第1の主面TS1および第2の主面TS2と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面WS1および第2の側面WS2と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含むコンデンサ積層体10と、第1の端面LS1側に配置される第1の外部電極40Aと、第2の端面LS2側に配置される第2の外部電極40Bと、を有する積層セラミックコンデンサ本体2と、積層された複数の半導体セラミック層220と、半導体セラミック層220上に積層された複数の内部電極層230とを含み、高さ方向に相対する第3の主面TS3および第4の主面TS4と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第3の側面WS3および第4の側面WS4と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第3の端面LS3および第4の端面LS4と、を含むサーミスタ積層体210と、第3の端面LS3側に配置される第3の外部電極240Aと、第4の端面LS4側に配置される第4の外部電極240Bと、を有する積層PTCサーミスタ200と、第1の外部電極40Aと接続される第1の金属端子100Aと、第4の外部電極240Bと接続される第2の金属端子100Bと、積層セラミックコンデンサ本体2と、積層PTCサーミスタ200と、第1の金属端子100Aの一部と、第2の金属端子100Bの一部とを覆う外装材3と、を備え、第2の外部電極40Bと、第3の外部電極240Aは、電気的に接続されている。これにより、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200を同じ外装材3で覆う構成により高耐圧性能を確保するとともに、積層PTCサーミスタ200の採用により通常使用時は外装材3内部の配線抵抗を低く維持しつつ、積層セラミックコンデンサ本体2が故障により短絡した場合において、第1の金属端子100Aと第2の金属端子100Bの間を過電流が流れ続けることを防止することが可能な積層セラミックコンデンサ1を提供することができる。また、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200を同じ外装材3で覆う構成により、通常使用時は外装材3内部の配線抵抗を低く維持しつつ、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、積層PTCサーミスタ200に伝わりやすくなる。よって、積層PTCサーミスタ200の検出感度が高まる。
ここで、例えば積層セラミックコンデンサ本体にヒューズを接続し、これらを外装材内に埋設する構成を採用する場合について検討する。このような構成においては、積層セラミックコンデンサ本体が故障により過電流が流れて異常発熱した場合、ヒューズが溶融して金属端子間が開放されたとしても、その後に一度溶融したヒューズが外装材内で再結合してしまい、金属端子間が再び短絡して過電流が流れてしまう可能性がある。このことは、故障時にショートモードとなる積層セラミックコンデンサ本体を外装材で覆う構成において特に考慮する必要がある。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1であれば、積層セラミックコンデンサ本体2を外装材3で覆う構成により高耐圧性能を確保することができるとともに、積層セラミックコンデンサ本体2が故障により短絡した場合において、同じ外装材3で覆われた積層PTCサーミスタ200の機能により、第1の金属端子100Aと第2の金属端子100Bの間を過電流が流れ続けることを防止することができる。
(2)本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の端面LS2側の第2の表面S2と、積層PTCサーミスタ200第3の端面LS3側の第3の表面S3とが、外装材3および接合材5の少なくともいずれか一方を介して、少なくとも一部が対向して配置されている。これにより、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、対向する表面間の外装材3および接合材5の少なくともいずれか一方を介して積層PTCサーミスタ200に伝わりやすくなる。また、第2の表面S2と第3の表面S3が対向するように、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200が配置され、さらに、積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200の全体が外装材3により覆われることにより、導体間の絶縁表面距離を、より長い距離とすることができる。また、第1の金属端子100Aの第1の実装部150Aと第2の金属端子100Bの第2の実装部150Bとの離間距離を、より長い距離とすることができる。
(3)本実施形態の積層PTCサーミスタ200の高さ方向の寸法は、積層セラミックコンデンサ本体2の高さ方向の寸法の75%以上125%以下の寸法であり、積層PTCサーミスタ200の幅方向の寸法は、積層セラミックコンデンサ本体2の幅方向の寸法の75%以上125%以下の寸法である。これにより、積層セラミックコンデンサ本体2の周囲の外装材3の厚みと、積層PTCサーミスタ200の周囲の外装材3の厚みの均一性が高まる。よって、モールディング時における外装材3のひけ等が発生しにくくなり、寸法安定性が高まる。また、対向する表面の面積が確保されるため、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、積層PTCサーミスタ200に伝わりやすくなる。
(4)本実施形態の第1の金属端子100Aおよび第2の金属端子100Bは、積層セラミックコンデンサ1が実装されるべき実装基板の実装面に実装される金属端子であり、コンデンサ積層体10の第1の主面TS1およびサーミスタ積層体210の第3の主面TS3は、実装面と対向する面であり、第1の外部電極40Aは、少なくともコンデンサ積層体10の第1の主面TS1上の第1の端面LS1側に配置され、第4の外部電極240Bは、少なくともサーミスタ積層体210の第3の主面TS3上の第4の端面LS4側に配置され、第1の金属端子100Aは、第1の主面TS1と対向し、第1の外部電極40Aに接続される第1の接合部110Aと、第1の接合部110Aに接続され、実装面から遠ざかるように延びる第1の立ち上がり部120Aと、第1の立ち上がり部120Aに接続され、積層セラミックコンデンサ本体2から遠ざかるように延びる第1の延長部130Aと、第1の延長部130Aに接続され、実装面側に向かって延びる第1の立ち下がり部140Aと、第1の立ち下がり部140Aに接続され、実装面に沿う方向に延びる第1の実装部150Aと、を有し、第2の金属端子100Bは、第3の主面TS3と対向し、第4の外部電極240Bに接続される第2の接合部110Bと、第2の接合部110Bに接続され、実装面から遠ざかるように延びる第2の立ち上がり部120Bと、第2の立ち上がり部120Bに接続され、積層PTCサーミスタ200から遠ざかるように延びる第2の延長部130Bと、第2の延長部130Bに接続され、実装面側に向かって延びる第2の立ち下がり部140Bと、第2の立ち下がり部140Bに接続され、実装面に沿う方向に延びる第2の実装部150Bと、を有し、第1の延長部130Aは、外装材3の第1の端面LS1側の表面MLS1から突出して一部が露出し、第2の延長部130Bは、外装材3の第4の端面LS4側の表面MLS2から突出して一部が露出している。このような第1の金属端子100Aおよび第2の金属端子100Bを採用することにより、実装基板と積層セラミックコンデンサ本体2および積層PTCサーミスタ200との距離を長くすることができ、実装基板からの応力を緩和する効果が得られる。また、実装基板側に設けられる外装材3の厚みを厚くすることができ、絶縁性を確保することができる。
(5)本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、第2の外部電極40Bと、第3の外部電極240Aと、を接続する第3の金属端子100Cをさらに備え、第3の金属端子100Cは、外装材3に覆われている。これにより、組立性が良好となる。また、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、第3の金属端子100Cを介して積層PTCサーミスタ200に伝わりやすくなる。
(6)本実施形態の第2の外部電極40Bは、少なくともコンデンサ積層体10の第1の主面TS1上の第2の端面LS2側に配置され、第3の外部電極240Aは、少なくともサーミスタ積層体210の第3の主面TS3上の第3の端面LS3側に配置され、第3の金属端子100Cは、第1の主面TS1と対向し、第2の外部電極40Bに接続される第3の接合部110Cと、第3の主面TS3と対向し、第3の外部電極240Aに接続される第4の接合部120Cと、を有する。これにより、組立性が良好となる。
(7)本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、サーミスタ積層体210の表面のうち、第3の外部電極240Aおよび第4の外部電極240Bから露出している、第3の主面TS3、第4の主面TS4、第3の側面WS3、または第4の側面WS4と、積層セラミックコンデンサ本体2の第2の端面LS2側の第2の表面S2とが、外装材3を介して、少なくとも一部が対向して配置されている。れにより、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、外装材3を介してサーミスタ積層体210に伝わりやすくなる。よって、積層PTCサーミスタ200の検出感度が高まる。
(8)本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、コンデンサ積層体10の表面のうち、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bから露出している、第1の主面TS1、第2の主面TS2、第1の側面WS1または第2の側面WS2と、サーミスタ積層体210の表面のうち、第3の外部電極240Aおよび第4の外部電極240Bから露出している、第3の主面TS3、第4の主面TS4、第3の側面WS3、または第4の側面WS4とが、外装材3を介して、少なくとも一部が対向して配置されている。これにより、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱が、外装材3を介してサーミスタ積層体210に伝わりやすくなる。よって、積層PTCサーミスタ200の検出感度が高まる。
(9)本実施形態の第1の金属端子100Aおよび第2の金属端子100Bは、積層セラミックコンデンサ1が実装されるべき実装基板の実装面に実装される金属端子であり、実装面側から、積層セラミックコンデンサ本体2、積層PTCサーミスタ200が順に配置されている。このように、実装基板への実装状態において、積層PTCサーミスタ200が、積層セラミックコンデンサ本体2の上方に配置されやすい構成を採用することにより、過電流などにより積層セラミックコンデンサ本体2が発熱した場合に、その発生した熱を、より効率的にサーミスタ積層体に伝えることができる。
(10)本実施形態の外装材3は、熱硬化型エポキシ樹脂である。これにより、外装材3と、積層セラミックコンデンサ本体2および金属端子100との密着性を確保し、耐電圧および耐湿性能の向上効果を得ることができる。
本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、上記実施形態において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
1 積層セラミックコンデンサ
2 積層セラミックコンデンサ本体
3 外装材
5 接合材
10 コンデンサ積層体
LS1 第1の端面、LS2 第2の端面
WS1 第1の側面、WS2 第2の側面
TS1 第1の主面、TS2 第2の主面
20 誘電体層
30 内部電極層
40 外部電極
40A 第1の外部電極
40B 第2の外部電極
100 金属端子
100A、300A、400A 第1の金属端子
100B、300A、400A 第2の金属端子
100C 第3の金属端子
110A 第1の接合部
110B 第2の接合部
110C 第3の接合部
120C 第4の接合部
120A 第1の立ち上がり部
120B 第2の立ち上がり部
130A、330A 第1の延長部
130B、330B 第2の延長部
140A、340A 第1の立ち下がり部
140B、340B 第2の立ち下がり部
150A、350A 第1の実装部
150B、350B 第2の実装部
200 積層PTCサーミスタ
210 サーミスタ積層体
LS3 第3の端面、LS4 第4の端面
WS3 第3の側面、WS4 第4の側面
TS3 第3の主面、TS4 第4の主面
220 半導体セラミック層
230 内部電極層
240 外部電極
240A 第3の外部電極
240B 第4の外部電極
510 実装基板
511 実装面

Claims (10)

  1. 積層された複数の誘電体層と、誘電体層上に積層された複数の内部電極層とを含み、高さ方向に相対する第1の主面および第2の主面と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含むコンデンサ積層体と、前記第1の端面側に配置される第1の外部電極と、前記第2の端面側に配置される第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサ本体と、
    積層された複数の半導体セラミック層と、半導体セラミック層上に積層された複数の内部電極層とを含み、高さ方向に相対する第3の主面および第4の主面と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第3の側面および第4の側面と、高さ方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第3の端面および第4の端面と、を含むサーミスタ積層体と、前記第3の端面側に配置される第3の外部電極と、前記第4の端面側に配置される第4の外部電極と、を有する積層PTCサーミスタと、
    前記第1の外部電極と接続される第1の金属端子と、
    前記第4の外部電極と接続される第2の金属端子と、
    前記積層セラミックコンデンサ本体と、前記積層PTCサーミスタと、前記第1の金属端子の一部と、前記第2の金属端子の一部とを覆う外装材と、を備え、
    前記第2の外部電極と、前記第3の外部電極は、電気的に接続されている、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記積層セラミックコンデンサ本体の前記第2の端面側の表面と、前記積層PTCサーミスタの前記第3の端面側の表面とが、前記外装材および接合材の少なくともいずれか一方を介して、少なくとも一部が対向して配置されている、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記積層PTCサーミスタの前記高さ方向の寸法は、前記積層セラミックコンデンサ本体の前記高さ方向の寸法の75%以上125%以下の寸法であり、
    前記積層PTCサーミスタの前記幅方向の寸法は、前記積層セラミックコンデンサ本体の前記幅方向の寸法の75%以上125%以下の寸法である、請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記第1の金属端子および前記第2の金属端子は、前記積層セラミックコンデンサが実装されるべき実装基板の実装面に実装される金属端子であり、
    前記コンデンサ積層体の前記第1の主面および前記サーミスタ積層体の前記第3の主面は、前記実装面と対向する面であり、
    前記第1の外部電極は、少なくとも前記コンデンサ積層体の前記第1の主面上の前記第1の端面側に配置され、
    前記第4の外部電極は、少なくとも前記サーミスタ積層体の前記第3の主面上の前記第4の端面側に配置され、
    前記第1の金属端子は、
    前記第1の主面と対向し、前記第1の外部電極に接続される第1の接合部と、
    前記第1の接合部に接続され、前記実装面から遠ざかるように延びる第1の立ち上がり部と、
    前記第1の立ち上がり部に接続され、前記積層セラミックコンデンサ本体から遠ざかるように延びる第1の延長部と、
    前記第1の延長部に接続され、前記実装面側に向かって延びる第1の立ち下がり部と、
    前記第1の立ち下がり部に接続され、前記実装面に沿う方向に延びる第1の実装部と、を有し、
    前記第2の金属端子は、
    前記第3の主面と対向し、前記第4の外部電極に接続される第2の接合部と、
    前記第2の接合部に接続され、前記実装面から遠ざかるように延びる第2の立ち上がり部と、
    前記第2の立ち上がり部に接続され、前記積層PTCサーミスタから遠ざかるように延びる第2の延長部と、
    前記第2の延長部に接続され、前記実装面側に向かって延びる第2の立ち下がり部と、
    前記第2の立ち下がり部に接続され、前記実装面に沿う方向に延びる第2の実装部と、を有し、
    前記第1の延長部は、前記外装材の前記第1の端面側の表面から突出して一部が露出し、
    前記第2の延長部は、前記外装材の前記第4の端面側の表面から突出して一部が露出している、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記第2の外部電極と、前記第3の外部電極と、を接続する第3の金属端子をさらに備え、
    前記第3の金属端子は、前記外装材に覆われている、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記第2の外部電極は、少なくとも前記コンデンサ積層体の前記第1の主面上の前記第2の端面側に配置され、
    前記第3の外部電極は、少なくとも前記サーミスタ積層体の前記第3の主面上の前記第3の端面側に配置され、
    前記第3の金属端子は、
    前記第1の主面と対向し、前記第2の外部電極に接続される第3の接合部と、
    前記第3の主面と対向し、前記第3の外部電極に接続される第4の接合部と、を有する、請求項5に記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記サーミスタ積層体の表面のうち、前記第3の外部電極および前記第4の外部電極から露出している、前記第3の主面、前記第4の主面、前記第3の側面、または前記第4の側面と、前記積層セラミックコンデンサ本体の前記第2の端面側の表面とが、前記外装材を介して、少なくとも一部が対向して配置されている、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  8. 前記コンデンサ積層体の表面のうち、前記第1の外部電極および前記第2の外部電極から露出している、前記第1の主面、前記第2の主面、前記第1の側面または前記第2の側面と、前記サーミスタ積層体の表面のうち、前記第3の外部電極および前記第4の外部電極から露出している、前記第3の主面、前記第4の主面、前記第3の側面、または前記第4の側面とが、前記外装材を介して、少なくとも一部が対向して配置されている、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  9. 前記第1の金属端子および前記第2の金属端子は、前記積層セラミックコンデンサが実装されるべき実装基板の実装面に実装される金属端子であり、
    前記実装面側から、前記積層セラミックコンデンサ本体、前記積層PTCサーミスタが順に配置されている、請求項8に記載の積層セラミックコンデンサ。
  10. 前記外装材は、熱硬化型エポキシ樹脂である、請求項1~9のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
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