JP2022042808A - チューブ容器用包材、チューブ容器およびキャップ付きチューブ容器 - Google Patents

チューブ容器用包材、チューブ容器およびキャップ付きチューブ容器 Download PDF

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Yoshie Katsumata
寛美 大村
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Abstract

【課題】胴部チューブの膨潤を抑制することが可能な、チューブ容器用包材、チューブ容器およびキャップ付きチューブ容器を提供する。【解決手段】チューブ容器用包材50は、外面501から内面502に向かって順に配置された第1シーラント層51と、基材層52と、第2シーラント層53とを備えている。第2シーラント層53は、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、ポリエチレンとを含んでいる。【選択図】図3A

Description

本開示は、チューブ容器用包材、チューブ容器およびキャップ付きチューブ容器に関する。
従来、チューブ容器の胴部チューブを構成する積層体としては、最内層から順にヒートシール性フィルム、ガスバリア性フィルム、金属薄膜およびヒートシール性フィルムが積層されたラミネートチューブ胴部形成用積層シートが知られている(例えば、特許文献1)。
ところで、チューブ容器には、アルコール等を含有するクレンジング剤等が充填される場合がある。この場合、内容物のアルコール等の成分に起因して、胴部チューブを構成する積層体が膨潤してしまうおそれがある。そして、胴部チューブを構成する積層体が膨潤した場合、胴部チューブの表面に凹凸が形成され、意匠性が悪くなる可能性がある。また、胴部チューブを構成する積層体が膨潤した場合、チューブ容器が膨れあがってしまい、意匠性が悪くなる可能性がある。
特開2009-248457号公報
本開示は、このような点を考慮してなされたものであり、胴部チューブの膨潤を抑制することが可能な、チューブ容器用包材、チューブ容器およびキャップ付きチューブ容器を提供することを目的とする。
一実施の形態によるチューブ容器用包材は、外面から内面に向かって順に配置された第1シーラント層と、基材層と、第2シーラント層とを備え、前記第2シーラント層は、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、ポリエチレンとを含む、チューブ容器用包材である。
一実施の形態によるチューブ容器用包材において、前記第2シーラント層は、外面から内面に向かって順に配置された第1樹脂層と、第1接着樹脂層と、中間層と、第2接着樹脂層と、第2樹脂層とを少なくとも有し、前記中間層は、エチレン-ビニルアルコール共重合体を含んでいてもよい。
一実施の形態によるチューブ容器用包材において、前記第2シーラント層の厚みは、40μm以上250μm以下であり、前記中間層の厚みは、5μm以上50μm以下であってもよい。
一実施の形態によるチューブ容器用包材において、前記基材層の一方の面に設けられた印刷層を更に備えていてもよい。
一実施の形態によるチューブ容器用包材において、前記基材層と、前記第2シーラント層との間に配置されたバリア層を更に備えていてもよい。
一実施の形態によるチューブ容器用包材において、前記第1シーラント層は、ポリオレフィンを含んでいてもよい。
一実施の形態によるチューブ容器用包材において、前記基材層は、紙を含んでいてもよい。
一実施の形態によるチューブ容器は、一実施の形態によるチューブ容器用包材の対向する端部同士を重ね合わせて互いに接合した胴部チューブと、前記胴部チューブの一端に接合された頭部部材とを備える、チューブ容器である。
一実施の形態によるチューブ容器は、一実施の形態によるチューブ容器用包材の対向する縁部同士を突き合わせて互いに接合した胴部チューブと、前記胴部チューブの一端に接合された頭部部材とを備える、チューブ容器である。
一実施の形態によるキャップ付きチューブ容器は、一実施の形態によるチューブ容器と、前記頭部部材に取り付けられたキャップとを備える、キャップ付きチューブ容器である。
本開示によれば、胴部チューブの膨潤を抑制することができる。
図1は、内容物が充填された、本実施の形態によるキャップ付きチューブ容器を示す部分垂直断面図である。 図2Aは、本実施の形態によるキャップ付きチューブ容器を示す断面図(図1のIIA,IIB-IIA,IIB線断面図)である。 図2Bは、本実施の形態によるキャップ付きチューブ容器を示す断面図(図1のIIA,IIB-IIA,IIB線断面図)である。 図3Aは、本実施の形態による積層体の層構成の一例を示す断面図である。 図3Bは、本実施の形態による積層体の層構成の他の例を示す断面図である。 図3Cは、本実施の形態による積層体の層構成の他の例を示す断面図である。 図3Dは、本実施の形態による積層体の層構成の他の例を示す断面図である。 図3Eは、本実施の形態による積層体の層構成の他の例を示す断面図である。 図3Fは、本実施の形態による積層体の層構成の他の例を示す断面図である。 図4は、本実施の形態によるチューブ容器の製造方法を示す斜視図である。 図5は、本実施の形態によるキャップ付きチューブ容器の製造方法を示す部分垂直断面図である。
以下、図面を参照して一実施の形態について説明する。図1乃至図5は一実施の形態を示す図である。以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
まず、図1により、本実施の形態による積層体(チューブ容器用包材)50を使用して作製されたキャップ付きチューブ容器10Aについて説明する。
図1に示すように、本実施の形態によるキャップ付きチューブ容器10Aは、チューブ容器10と、チューブ容器10の後述する頭部部材40に取り付けられたキャップ20とを備えている。
このうち、チューブ容器10は、ラミネート成形チューブである胴部チューブ30と、胴部チューブ30の一端31に接合された頭部部材40とを備えている。
ここでは、まず、チューブ容器10の頭部部材40について説明する。
図1に示すように、頭部部材40は、肩部41と口部42とを有している。このうち口部42には、キャップ20が装着されるようになっている。
このような頭部部材40は、後述するように、例えば圧縮成形法により成形される。また、頭部部材40は、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)等の樹脂材料から作製される。
次に、チューブ容器10の胴部チューブ30について説明する。図1に示す胴部チューブ30は、全体として略円筒形状を有している。この胴部チューブ30は、ラミネート成形された積層体50(図3A乃至図3F参照)から構成されている。また、胴部チューブ30には、その長手方向に沿って積層体50同士を互いに接合した胴部シール部32が形成されている。このような胴部チューブ30は、積層体50を円筒状に丸め、対向する端部35(図2A参照)同士を重ね合わせて、例えばヒートシールにより互いに接合して得られたものであってもよい。また、胴部チューブ30は、積層体50を円筒状に丸め、対向する縁部35a(図2B参照)同士を突き合わせて、例えばヒートシールにより互いに接合して得られたものであってもよい。この場合、胴部シール部32を補強するために、胴部シール部32に補強用のテープ32aが設けられていてもよい。
また、胴部チューブ30の他端33には、積層体50同士を互いに接合した底シール部34が形成されている。この底シール部34は、胴部チューブ30の他端に形成された開口部50B(図5参照)から、例えば、アルコールを含有するクレンジング剤、日焼け止め、練り歯磨き、ハンドクリーム、トリートメント、その他の内容物Cを適量分充填した後に、当該開口部50B近傍の積層体50同士を互いに接合したものである。
次に、積層体50の層構成について説明する。図3A乃至図3Fは、胴部チューブ30を構成する積層体50の層構成の一例を示している。図3A乃至図3Fに示すように、積層体50は、外面501から内面502に向かって順に配置された第1シーラント層51と、基材層52と、第2シーラント層53とを備えている。また、積層体50は、基材層52の一方の面に設けられた印刷層55を更に備えていてもよい。さらに、図3C乃至図3Fに示すように、積層体50は、基材層52と、第2シーラント層53との間に配置されたバリア層56を更に備えていてもよい。
具体的には、図3Aに示すように、積層体50は、外面501から内面502に向かって、第1シーラント層51と、第1接着層54aと、基材層52と、印刷層55と、第2接着層54bと、第2シーラント層53とをこの順に備えている。このうち、第2シーラント層53は、複数の層を有している。図示された例においては、第2シーラント層53は、外面501から内面502に向かって順に配置された第1樹脂層53aと、第1接着樹脂層53bと、中間層53cと、第2接着樹脂層53dと、第2樹脂層53eとを有している。この場合、第1シーラント層51が、胴部チューブ30の外面を構成し、第2シーラント層53の第2樹脂層53eが、胴部チューブ30の内面を構成する。なお、図3Bに示すように、第2シーラント層53は、単層になっていてもよい。また、図示はしないが、第2シーラント層53が、複数の層を有するとともに、4つ以下の層からなっていてもよく、6つ以上の層からなっていてもよい。また、図示はしないが、第1シーラント層51が、複数の層を有していてもよい。
また、図3Cに示すように、積層体50は、外面501から内面502に向かって、第1シーラント層51と、第1接着層54aと、基材層52と、印刷層55と、第2接着層54bと、バリア層56と、補強層57と、第3接着層54cと、第2シーラント層53とをこの順に備えている。このうち、第2シーラント層53は、複数の層を有している。すなわち、第2シーラント層53は、外面501から内面502に向かって順に配置された第1樹脂層53aと、第1接着樹脂層53bと、中間層53cと、第2接着樹脂層53dと、第2樹脂層53eとを有している。この場合、第1シーラント層51が、胴部チューブ30の外面を構成し、第2シーラント層53の第2樹脂層53eが、胴部チューブ30の内面を構成する。なお、図3Dに示すように、第2シーラント層53は、単層になっていてもよい。また、図示はしないが、第2シーラント層53が、複数の層を有するとともに、4つ以下の層からなっていてもよく、6つ以上の層からなっていてもよい。また、図示はしないが、第1シーラント層51が、複数の層を有していてもよい。
また、図3Eに示すように、積層体50は、外面501から内面502に向かって、第1シーラント層51と、印刷層55と、基材層52と、第1接着層54aと、バリア層56と、補強層57と、アンカーコート層58と、第2接着層54bと、第2シーラント層53とをこの順に備えている。このうち、第1シーラント層51は、外面501から内面502に向かって順に配置された第1樹脂層51aと、第2樹脂層51bと、第3樹脂層51cとを有している。また、第2シーラント層53は、外面501から内面502に向かって順に配置された第1樹脂層53aと、第1接着樹脂層53bと、中間層53cと、第2接着樹脂層53dと、第2樹脂層53eとを有している。この場合、第1シーラント層51の第1樹脂層51aが、胴部チューブ30の外面を構成し、第2シーラント層53の第2樹脂層53eが、胴部チューブ30の内面を構成する。なお、図示はしないが、第1シーラント層51は、2つ以下の層からなっていてもよく、4つ以上の層からなっていてもよい。また、図示はしないが、第2シーラント層53は、4つ以下の層からなっていてもよく、6つ以上の層からなっていてもよい。
また、図3Fに示すように、積層体50は、外面501から内面502に向かって、第1シーラント層51と、印刷層55と、基材層52と、第1接着層54aと、バリア層56と、第2接着層54bと、第2シーラント層53とをこの順に備えている。このうち、第1シーラント層51は、外面501から内面502に向かって順に配置された第1樹脂層51aと、第2樹脂層51bとを有している。また、第2シーラント層53は、外面501から内面502に向かって順に配置された第1樹脂層53aと、第1接着樹脂層53bと、中間層53cと、第2接着樹脂層53dと、第2樹脂層53eとを有している。この場合、第1シーラント層51の第1樹脂層51aが、胴部チューブ30の外面を構成し、第2シーラント層53の第2樹脂層53eが、胴部チューブ30の内面を構成する。なお、図示はしないが、第1シーラント層51は、単層になっていてもよく、3つ以上の層からなっていてもよい。また、図示はしないが、第2シーラント層53は、4つ以下の層からなっていてもよく、6つ以上の層からなっていてもよい。
ここで、図3A、図3C、図3Eおよび図3Fに示す積層体50は、図2Aに示すような積層体50同士を重ね合わせて貼り合わせする胴部チューブ30に好適に使用され得る。また、図3A乃至図3Dに示す積層体50は、図2Bに示すような積層体50同士を突き合わせて貼り合わせする胴部チューブ30に好適に使用され得る。
以下、積層体50の各層について説明する。
第1シーラント層
第1シーラント層51は、積層体50同士を接着させるための層であり、第1シーラント層51を構成する材料としては、熱によって溶融し、融着する材料が用いられる。
(第1シーラント層の第1の構成)
第1の構成に係る第1シーラント層51は、図3A等に示すように、単層である。この場合、第1シーラント層51には、例えばポリオレフィンのフィルムを用いることができる。第1シーラント層51が、ポリオレフィンを含んでいることにより、第1シーラント層51と第2シーラント層53とを互いに接合する際に、第1シーラント層51と第2シーラント層53との接合性を向上させることができる。具体的には、第1シーラント層51としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、その他の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリ酢酸ビニル系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリスチレン系樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル、飽和ポリエステル、ポリビニルアルコール等その他の樹脂の1種ないしそれ以上からなるフィルムを使用することができる。第1シーラント層51がポリエチレンを含む場合、ポリエチレンはバイオマス由来のポリエチレンであってもよい。
なお、第1シーラント層51は、ポリエチレンを含んでいることが好ましい。第1シーラント層51がポリエチレンを含んでいることにより、第1シーラント層51と第2シーラント層53とを互いに接合する際に、第1シーラント層51と第2シーラント層53との接合性をより効果的に向上させることができる。
上記のヒートシール性フィルムは、例えば、上記の樹脂の1種ないし2種以上を主成分とし、これに、所望の添加剤を任意に添加して樹脂組成物を調製し、次いで、上記で調製した樹脂組成物を使用し、例えば、Tダイ法、インフレーション法、その他の成形法を用いて成形することができる。
また、第1シーラント層51を構成する材料には、その製造工程において、またはその製造後に、その特性が損なわれない範囲において各種の添加剤を添加することができる。添加剤として、例えば、帯電防止剤などが挙げられる。
本実施の形態において、第1シーラント層51の厚みは、50μm以上250μm以下であることが好ましい。
(第1シーラント層の第2の構成)
第2の構成に係る第1シーラント層51は、図3E等に示すように、複数の層を有している。第2の構成に係る第1シーラント層51において、第1樹脂層51a、第2樹脂層51bおよび第3樹脂層51cを構成する材料としては、第1の構成に係る第1シーラント層51と同様の材料を用いることができる。
第2の構成に係る第1シーラント層51のその他の構成は、第1の構成に係る第1シーラント層51の構成と同様であるため、ここでは、詳しい説明は省略する。
基材層
基材層52は、例えば、第1シーラント層51や第2シーラント層53を支持するとともに積層体50全体の強度を高めるための層である。基材層52を構成する材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂、その他の強靱な樹脂のフィルムないしシート、その他を使用することができる。一例として、基材層52は、ポリエチレンテレフタレートを含んでいても良い。基材層52がポリエチレンテレフタレートを含む場合、ポリエチレンテレフタレートはバイオマス由来のポリエチレンテレフタレートであってもよい。
また、上述した樹脂のフィルムないしシートとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。中でも、本実施の形態において、二軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムが、印刷適正の面で優れるので好ましい。
また、基材層52は、紙を含んでいてもよい。この場合、紙としては、晒紙もしくは未晒紙を用いてもよい。また、紙の坪量は、例えば50g/m2以上200g/m2以下であってもよい。
本実施の形態において、基材層52の厚みは、10μm以上25μm以下であることが好ましい。
第2シーラント層
第2シーラント層53は、積層体50同士を接着させるための層であり、第2シーラント層53を構成する材料としては、熱によって溶融し、融着する材料が用いられる。本実施の形態では、第2シーラント層53は、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)と、ポリエチレンとを含んでいる。
(第2シーラント層の第1の構成)
第1の構成に係る第2シーラント層53は、図3A等に示すように、複数の層を有している。図3A、図3C、図3Eおよび図3Fに示す例においては、第2シーラント層53は、第1樹脂層53aと、第1接着樹脂層53bと、中間層53cと、第2接着樹脂層53dと、第2樹脂層53eとを有している。
(第1樹脂層および第2樹脂層)
第1の構成に係る第2シーラント層53において、第1樹脂層53aおよび第2樹脂層53eを構成する材料としては、第1の構成に係る第1シーラント層51と同様の材料を用いることができる。
(中間層)
中間層53cは、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)を含んでいる。これにより、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器10Aにおいて、内容物と接触する第2シーラント層53が膨潤してしまうことを抑制することができる。このため、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを抑制することができる。また、第2シーラント層53の中間層53cが、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)を含んでいることにより、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器10Aにおいて、内容物と接触する第2シーラント層53のバリア性を高めることができる。これにより、内容物に含まれるアルコール等の成分が、積層体50の各層間に浸透することを抑制することができる。この場合、積層体50の各層が膨潤してしまうことを抑制することができる。このため、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを抑制することができる。
(第1接着樹脂層および第2接着樹脂層)
第1接着樹脂層53bおよび第2接着樹脂層53dは、第1樹脂層53a、中間層53c、第2樹脂層53eを互いに接着するための層である。この第1接着樹脂層53bおよび第2接着樹脂層53dを構成する材料は、接着する層を構成する樹脂によって適宜選択することができる。例えば、第1接着樹脂層53bおよび第2接着樹脂層53dを構成する材料としては、ポリオレフィンが用いられてもよい。一例として、第1接着樹脂層53bおよび第2接着樹脂層53dを構成する材料としては、三井化学株式会社製のアドマー(商品名)が用いられてもよい。
ここで、第1の構成に係る第2シーラント層53において、上述した第1樹脂層53aの厚みt1(図3A参照)は、5.0μm以上66μm以下であることが好ましく、一例として、5.86μmであってもよい。また、第1接着樹脂層53bの厚みt2は、3.0μm以上55μm以下であることが好ましく、一例として、4.89μmであってもよい。また、中間層53cの厚みt3は、5.0μm以上66μm以下であることが好ましく、一例として、5.86μmであってもよい。また、第2接着樹脂層53dの厚みt4は、3.0μm以上55μm以下であることが好ましく、一例として、4.89μmであってもよい。さらに、第2樹脂層53eの厚みt5は、5.0μm以上66μm以下であることが好ましく、一例として、5.86μmであってもよい。この場合、第1樹脂層53aの厚みt1と、第1接着樹脂層53bの厚みt2と、中間層53cの厚みt3と、第2接着樹脂層53dの厚みt4と、第2樹脂層53eの厚みt5との比(t1:t2:t3:t4:t5)は、例えば、1.2:1.0:1.2:1.0:1.2であってもよい。
また、第1の構成に係る第2シーラント層53の厚みtは、20μm以上250μm以下であることが好ましく、40μm以上250μm以下であることがより好ましい。この場合、中間層53cの厚みt3は、5μm以上66μm以下であることが好ましく、5μm以上50μm以下であることがより好ましい。これにより、第2シーラント層53におけるエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)の含有量を増やすことができる。このため、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器10Aにおいて、第2シーラント層53が膨潤してしまうことを抑制することができる。
(第2シーラント層の第2の構成)
第2の構成に係る第2シーラント層53は、図3B等に示すように、単層である。この場合においても、第2シーラント層53は、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)と、ポリエチレンとを含んでいる。これにより、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器10Aにおいて、内容物と接触する第2シーラント層53が膨潤してしまうことを抑制することができる。このため、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを抑制することができる。また、第2シーラント層53が、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)と、ポリエチレンとを含んでいることにより、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器10Aにおいて、内容物と接触する第2シーラント層53のバリア性を高めることができる。これにより、内容物に含まれるアルコール等の成分が、積層体50の各層間に浸透することを抑制することができる。この場合、積層体50の各層が膨潤してしまうことを抑制することができる。このため、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを抑制することができる。
第2の構成に係る第2シーラント層53のその他の構成は、第2の構成に係る第1シーラント層51の構成と同様であるため、ここでは、詳しい説明は省略する。
接着層
第1接着層54a、第2接着層54bおよび第3接着層54cといった接着層は、第1シーラント層51、基材層52、補強層57、第2シーラント層53などを互いに接着するための層である。この接着層を構成する材料は、接着する層を構成する樹脂によって適宜選択することができる。
接着層としては、例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他のラミネート用接着剤等を任意に使用することができる。
また、接着層としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン-ビニルアルコール、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-アクリル酸共重合体、アイオノマー、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂等を好適に使用することができる。
本実施の形態において、接着層の厚さは、3μm以上60μm以下であることが好ましい。
また、第1シーラント層51、基材層52、補強層57、第2シーラント層53などを互いに積層する方法としては、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネ-ション法、無溶剤型ドライラミネーション法、押し出しラミネーション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネーション法、インフレーション法、その他の任意の方法で行うことができる。また、上述したラミネートを行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができる。
印刷層
印刷層55は、絵柄等の印刷が施された層であり、積層体50の意匠性を向上させるための層である。印刷層55としては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整して得たインキ組成物を使用することができる。このようなインキビヒクルとしては、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノール系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ゴム、環化ゴム、その他などの1種または2種以上を併用することができる。印刷方法は、グラビア印刷のほか、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他の印刷方式であってもよい。
バリア層
バリア層56は、酸素ガスおよび水蒸気などの透過を抑制するための層である。バリア層56としては、例えば、酸素ガス、水蒸気等に対するガスバリア性素材、太陽光等に対する遮光性素材、あるいは、内容物に対する保香性等を有する材料を使用することができる。具体的には、バリア層56としては、例えば、アルミニウム箔、スズ、鉛、銅、鉄、ニッケル、またはこれらの合金等あるいは、アルミニウム等の金属蒸着薄層を使用することができる。バリア層56としてアルミニウム箔を使用する場合、バリア層56の厚みは、5μm以上20μm以下程度とすることができる。バリア層56としてアルミニウム泊を使用することにより、積層体50の作製を容易にすることができる。
また、バリア層56としてアルミニウム等の金属蒸着層を使用する場合、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法等の物理気相成長法(PhysicalVapor Deposition法、PVD法)等を利用して、補強層57上に、アルミニウム等の金属の蒸着薄膜を形成することができる。
バリア層56として、アルミニウムの金属蒸着層を使用する場合、バリア層56の厚みは、通常、50Å以上3000Å以下程度であることが好ましく、特に、100Å以上2000Å以下程度であることが好ましい。また、上記のアルミニウムの蒸着薄膜を支持する補強層57の表面は、予め、蒸着膜の密着性を高めるために、例えば、蒸着プライマー等をコーティングすることができ、その他、所要の前処理を任意に施すことが可能である。
また、バリア層56は、従来公知の方法により形成することができる透明蒸着層であっても良い。バリア層56が、透明蒸着層であることにより、積層体50を透明にすることもできる。この場合、バリア層56は、無機酸化物の蒸着層からなる透明蒸着層であっても良い。
透明蒸着層としては、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の酸化物の蒸着層を使用することができる。特に、チューブ容器用としては、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素の蒸着層を備えることが好ましい。
無機酸化物の表記は、例えば、SiO、AlO等のようにMO(ただし、式中、Mは、無機元素を表し、Xの値は、無機元素によってそれぞれ範囲が異なる。)で表される。Xの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、0~2、アルミニウム(Al)は、0~1.5、マグネシウム(Mg)は、0~1、カルシウム(Ca)は、0~1、カリウム(K)は、0~0.5、スズ(Sn)は、0~2、ナトリウム(Na)は、0~0.5、ホウ素(B)は、0~1.5、チタン(Ti)は、0~2、鉛(Pb)は、0~2、ジルコニウム(Zr)は0~2、イットリウム(Y)は、0~1.5の範囲の値をとることができる。上記において、X=0の場合、完全な無機単体(純物質)であり、透明ではなく、また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。包装用材料には、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)が好適に使用され、ケイ素(Si)は、1.0~2.0、アルミニウム(Al)は、0.5~1.5の範囲の値のものを使用することができる。
透明蒸着層の厚みとしては、使用する無機酸化物の種類等によって異なるが、例えば、50Å以上2000Å以下、好ましくは、100Å以上1000Å以下の範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。例えば、酸化アルミニウムあるいは酸化ケイ素の蒸着層の場合には、厚み50Å以上500Å以下、更に、好ましくは、100Å以上300Å以下が望ましいものである。
透明蒸着層は、補強層57上に以下の形成方法を用いて形成することができる。蒸着層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレ-ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。具体的には、ローラー式蒸着層形成装置を用いて、成形ローラー上において蒸着層を形成することができる。
補強層
補強層57は、例えば、第1シーラント層51や第2シーラント層53を支持するとともに積層体50全体の強度を高めるための層である。補強層57を構成する材料としては、例えば上述した基材層52と同様の材料を用いることができる。
本実施の形態において、補強層57の厚みは、10μm以上25μm以下であることが好ましい。
次に、図4および図5を参照して、キャップ付きチューブ容器10Aの製造方法について説明する。
まず、基材層52に印刷が施されることにより、基材層52に印刷インキからなる印刷層55が形成される。
次に、第1シーラント層51と、印刷層55が形成された基材層52と、第2シーラント層53とが、例えばドライラミネート法により接合される。このようにして、例えば図3Aに示す積層体50が得られる。
このようにして得られた積層体50は、図4に示すように、円筒状に形成され、例えば、その端部35同士が重ね合わされて、端部35において積層体50の外面501と内面502とがヒートシールされて胴部チューブ30が作製される。
この場合、積層体50の外面501側に設けられた第1シーラント層51(図3A参照)と、内面502側に設けられた第2シーラント層53(図3A参照)とが溶融して接合され、胴部チューブ30が得られる。
次に、圧縮成形法により上述したチューブ容器10を製造する。この際、胴部チューブ30が図示しない金型内に挿着され、金型内に、図示しない樹脂供給装置から溶融した樹脂を供給することにより、胴部チューブ30の一方の開口部50Aに、頭部部材40が圧縮成形される。これにより、胴部チューブ30と、胴部チューブ30の一端31に接合された頭部部材40とを備えるチューブ容器10が得られる(図5参照)。
なお、上述したように、胴部チューブ30と頭部部材40との接合は、頭部部材40を圧縮成形法で成形する際に、熱溶着により行われる。しかしながら、これに限定されることはなく、胴部チューブ30と頭部部材40との接合は、射出成形法により行われても良い。
次に、得られたチューブ容器10の頭部部材40にキャップ20が装着され、キャップ20が装着されたキャップ付きチューブ容器10Aが得られる。その後、複数のキャップ付きチューブ容器10Aは、内容物Cを充填するための工場等へ搬送される。
そして、内容物Cを充填するための工場等へ搬送されたキャップ付きチューブ容器10Aは、胴部チューブ30の開口部50B(図5参照)から、例えば、クレンジング剤、練り歯磨き、その他の内容物Cが適量分だけ充填される。そして、開口部50Bを溶着して底シール部34(図1参照)を形成して、内容物Cを充填包装したキャップ付きチューブ容器10Aが得られる。
以上のように本実施の形態によれば、第2シーラント層53が、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、ポリエチレンとを含んでいる。これにより、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器10Aにおいて、内容物と接触する第2シーラント層53が膨潤してしまうことを抑制することができる。このため、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを抑制することができる。また、第2シーラント層53が、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)と、ポリエチレンとを含んでいることにより、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器10Aにおいて、内容物と接触する第2シーラント層53のバリア性を高めることができる。これにより、内容物に含まれるアルコール等の成分が、積層体50の各層間に浸透することを抑制することができる。この場合、積層体50の各層が膨潤してしまうことを抑制することができる。このため、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを抑制することができる。なお、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを抑制することができることは、後述する実施例によって説明する。
また、本実施の形態によれば、第2シーラント層53が、外面501から内面502に向かって順に配置された第1樹脂層53aと、第1接着樹脂層53bと、中間層53cと、第2接着樹脂層53dと、第2樹脂層53eとを有している。また、中間層53cが、エチレン-ビニルアルコール共重合体を含んでいる。この場合においても、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを抑制することができる。なお、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを抑制することができることは、後述する実施例によって説明する。
また、本実施の形態によれば、積層体50が、基材層52の一方の面に設けられた印刷層55を更に備えている。これにより、チューブ容器10の意匠性を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、積層体50が、基材層52と、第2シーラント層53との間に配置されたバリア層56を更に備えている。これにより、胴部チューブ30のバリア性を向上させることができる。このため、胴部チューブ30が膨潤してしまうことを更に効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、第1シーラント層51が、ポリオレフィンを含んでいる。これにより、第1シーラント層51と第2シーラント層53とを互いに接合する際に、第1シーラント層51と第2シーラント層53との接合性を向上させることができる。
さらに、本実施の形態によれば、基材層52が、紙を含んでいる。これにより、キャップ付きチューブ容器10Aにおいて、使用する樹脂量を低減することができる。また、基材層52が紙を含んでいることにより、キャップ付きチューブ容器10Aに対して、基材層52が樹脂のみからなるキャップ付きチューブ容器10Aとは異なる質感や触り心地を付与することもできる。
次に、上記実施の形態における具体的実施例について述べる。
(実施例1)
まず、図3Aに示す積層体50を作製した。この際、まず、第1シーラント層51として、帯電防止剤が添加されたポリエチレンフィルム(厚み130μm)を準備した。
また、基材層52として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み12μm)を準備した。続いて、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、印刷層55を形成した。
さらに、第2シーラント層53として、共押出多層フィルム(タマポリ株式会社製、マルチトロンZEX101(商品名)、厚み100μm)を準備した。
次に、第1シーラント層51用のポリエチレンフィルム、基材層52用の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムおよび第2シーラント層53用の共押出多層フィルムをドライラミネート法により接着させて積層体50を作製した。得られた積層体50の層構成は、以下の通りである。
PE/DL/PET/印/DL/(PE/接/EVOH/接/PE)
上記において、「PE」は、ポリエチレンを意味している(以下同様)。また、「DL」は、2液硬化型ウレタン接着剤(主剤:ポリエステル樹脂、硬化剤:脂肪族系ポリイソシアネート、乾燥後質量3.5g/m)を用いたドライラミネート法による接着層を意味している(以下同様)。また、「PET」は、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートを意味している(以下同様)。また、「印」は印刷層を意味している(以下同様)。また、「接」は接着樹脂層を意味している。さらに、「EVOH」は、エチレン-ビニルアルコール共重合体を意味している。
(1)膨潤測定試験
次に、積層体50に対して膨潤測定試験を実施した。
この際、まず、クレンジング剤(クラシエホームプロダクツ株式会社製、ラメランス(商品名))を容器内に充填し、充填されたクレンジング剤に、積層体50を15mm×100mmの短冊状にカットしたサンプルを浸漬した。そして、サンプルがクレンジング剤に浸漬された容器を24時間保管した。
次に、サンプルを容器内から取り出し、水平面に載置した。そして、サンプルの長手方向の一端を押さえ、他端の水平面からの浮き量(そり量)を測定した。
この膨潤測定試験を3つの積層体50に対して実施し、そり量の平均値を算出した。
(2)バリア性評価試験
作製した積層体50を測定用のサンプルとし、酸素透過度、水蒸気透過度について、下記の方法を用いて測定した。
(酸素透過度)
酸素透過度測定装置(MOCON社製、OX-TRAN)を用いて、積層体50の酸素透過度を測定した。この際、積層体50を、酸素供給側が第2シーラント層53側となるように上記装置にセットし、23℃、90%RH雰囲気下の測定条件で、酸素透過度をJIS K 7126 B法に準拠して測定した。
(水蒸気透過度)
水蒸気透過度測定装置(MOCON社製、PERMATRAN)を用いて、積層体50の水蒸気透過度を測定した。この際、積層体50を、センサー側が第2シーラント層53側となるように上記装置にセットし、40℃、90%RH雰囲気下の測定条件で、JIS K 7126 B法に準拠して測定した。
(3)ラミネート強度評価試験
(基材層と第2シーラント層との間の密着強度)
また、得られた積層体50からキャップ付きチューブ容器10Aを作製した。次に、キャップ付きチューブ容器10Aに内容物を充填し、底部をシールして密封した。内容物としては、クレンジング剤(クラシエホームプロダクツ株式会社製、ラメランスクレンジングジェル(商品名))、日焼け止め(カネボウ株式会社製、ALLIE(商品名))を使用した。そして、保管温度を50℃に設定した恒温槽で3ヶ月保管した。
次に、キャップ付きチューブ容器10Aの胴部チューブ30を15mm巾の短冊状にカットしたサンプルについて、引張試験機(株式会社オリエンテック社製、STA-1150)を用いてJIS K6854-2に準拠し、基材層52と第2シーラント層53との間の密着強度を測定した。
測定は、測定のために事前に剥離した第1シーラント層51および基材層52と、第2シーラント層53とをそれぞれ測定器のつかみ具で把持し、第1シーラント層51および基材層52と、第2シーラント層53とがまだ積層されている部分の面方向に対して直交する方向において互いに逆向きに(180°剥離:T字剥離法)、50mm/minの速度で引っ張り、引張応力の平均値を測定した。
(実施例2)
第2シーラント層53として、樹脂フィルム(株式会社アイセロ製、BR-801(商品名)、厚み100μm)を使用したこと、以外は実施例1と同様にして、積層体50およびキャップ付きチューブ容器10Aを作製した。また、実施例1と同様にして、膨潤測定試験、バリア性評価試験およびラミネート強度評価試験を行った。
(実施例3)
第2シーラント層53として、共押出多層フィルム(タマポリ株式会社製、マルチトロンZEY101(商品名)、厚み100μm)を使用したこと、以外は実施例1と同様にして、積層体50およびキャップ付きチューブ容器10Aを作製した。また、実施例1と同様にして、膨潤測定試験、バリア性評価試験およびラミネート強度評価試験を行った。
(比較例)
第2シーラント層53として、ヒートシール性フィルム(株式会社DNPテクノパック製、SR-WN2(商品名)、厚み100μm)を使用したこと、以外は実施例1と同様にして、積層体50およびキャップ付きチューブ容器10Aを作製した。また、実施例1と同様にして、膨潤測定試験、バリア性評価試験およびラミネート強度評価試験を行った。
比較例による積層体の層構成は、以下の通りである。
PE/DL/PET/印/DL/PE
以上の結果を表1乃至表3に示す。表1は、膨潤測定試験の結果を示し、表2は、バリア性評価試験の結果を示し、表3は、ラミネート強度評価試験の結果を示す。
Figure 2022042808000002
Figure 2022042808000003
Figure 2022042808000004
この結果、表1に示すように、比較例による積層体では、積層体のそり量が11.3mmであった。一方、実施例1乃至実施例3による積層体50では、積層体50のそり量がいずれも7mm以下であった。このように、実施例1乃至実施例3による積層体50では、積層体50のそり量を低減することができた。このため、本実施の形態による積層体50では、積層体50が膨潤してしまうことを抑制することができることがわかった。
また、表2に示すように、比較例による積層体では、酸素透過度が99(cc/m・day・atm)以上であった。一方、実施例1乃至実施例3による積層体50では、酸素透過度がいずれも10(cc/m・day・atm)以下であった。このように、実施例1および実施例2による積層体50では、酸素透過度を大幅に低減することができた。
また、表2に示すように、比較例による積層体では、水蒸気透過度が4.5(cc/m・day・atm)以上であった。一方、実施例1乃至実施例3による積層体50では、水蒸気透過度がいずれも4.0(cc/m・day・atm)以下であった。このように、実施例1および実施例2による積層体50では、水蒸気透過度を低減することができた。
さらに、表3に示すように、実施例1乃至実施例3による内容物入りキャップ付きチューブ容器10Aでは、比較例による内容物入りキャップ付きチューブ容器と比較して、ラミネート強度が著しく低下してしまうことを抑制することができた。このため、本実施の形態による内容物入りキャップ付きチューブ容器10Aにおいても、従来の内容物入りキャップ付きチューブ容器と同様に、胴部チューブ30(積層体50)における層間の剥離を抑制することができることがわかった。
上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 チューブ容器
10A キャップ付きチューブ容器
20 キャップ
30 胴部チューブ
31 一端
35 端部
35a 縁部
40 頭部部材
50 積層体
501 外面
502 内面
51 第1シーラント層
52 基材層
53 第2シーラント層
53a 第1樹脂層
53b 第1接着樹脂層
53c 中間層
53d 第2接着樹脂層
53e 第2樹脂層
55 印刷層
56 バリア層

Claims (10)

  1. チューブ容器用包材において、
    外面から内面に向かって順に配置された第1シーラント層と、基材層と、第2シーラント層とを備え、
    前記第2シーラント層は、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、ポリエチレンとを含む、チューブ容器用包材。
  2. 前記第2シーラント層は、外面から内面に向かって順に配置された第1樹脂層と、第1接着樹脂層と、中間層と、第2接着樹脂層と、第2樹脂層とを少なくとも有し、前記中間層は、エチレン-ビニルアルコール共重合体を含む、請求項1に記載のチューブ容器用包材。
  3. 前記第2シーラント層の厚みは、40μm以上250μm以下であり、前記中間層の厚みは、5μm以上50μm以下である、請求項2に記載のチューブ容器用包材。
  4. 前記基材層の一方の面に設けられた印刷層を更に備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のチューブ容器用包材。
  5. 前記基材層と、前記第2シーラント層との間に配置されたバリア層を更に備える、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のチューブ容器用包材。
  6. 前記第1シーラント層は、ポリオレフィンを含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載チューブ容器用包材。
  7. 前記基材層は、紙を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のチューブ容器用包材。
  8. チューブ容器において、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載のチューブ容器用包材の対向する端部同士を重ね合わせて互いに接合した胴部チューブと、
    前記胴部チューブの一端に接合された頭部部材とを備える、チューブ容器。
  9. チューブ容器において、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載のチューブ容器用包材の対向する縁部同士を突き合わせて互いに接合した胴部チューブと、
    前記胴部チューブの一端に接合された頭部部材とを備える、チューブ容器。
  10. キャップ付きチューブ容器において、
    請求項8または9に記載のチューブ容器と、
    前記頭部部材に取り付けられたキャップとを備える、キャップ付きチューブ容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023238800A1 (ja) * 2022-06-10 2023-12-14 株式会社フジシールインターナショナル チューブ容器、内容物入りチューブ容器、および、チューブ容器の製造方法

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