JP2022003280A - 樹脂製エルボ継手 - Google Patents
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Abstract
Description
図1に示す樹脂製エルボ継手1は、建物の給水システム等において、水を流すための複数のパイプ(配管)のうち直角に延びたパイプ同士を繋ぐために設けられている。この樹脂製エルボ継手1は、第1ストレート部2と第2ストレート部3とを繋ぐよう両者に対し一体形成されているL型のコーナー部4を有する樹脂製の継手本体5を備えている。なお、継手本体5を形成する樹脂としては、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂にグラスファイバーを混合したものを用いることが考えられる。
(B)エルボ継手に適合する内径を有する直線状の管に対し、上記(A)でエルボ継手に流した一定流量と同じ流量の水を流したときの上記管における1m当たりの管摩擦損失を予め算出しておく。
図2に示すように、上記樹脂製エルボ継手1全体は、建物の給水システムの一部として設置されたとき、配管カバー10によって覆われるようになる。図1に示すように、この配管カバー10は、継手本体5の第1ストレート部2と同方向に延びて第1ストレート部2及び第1ロック機構7を覆う第1カバー部10aと、継手本体5の第2ストレート部3と同方向に延びて第2ストレート部3及び第2ロック機構9を覆う第2カバー部10bと、を備えている。
図3に示すように、樹脂製エルボ継手1の継手本体5において、コーナー部4の第1ストレート部2との境界部分は入口部4aとなっている。第1ストレート部2の内周面におけるコーナー部4寄りの部分には、パイプ6とパイプ8とのうち、上流側のパイプ6の端部を収容する収容部11が設けられている。この収容部11の内周面とコーナー部4における入口部4aの内周面との間には、段差部12が形成されている。また、パイプ6の端部には金属からなる筒状のインコア13が挿入されている。このインコア13がパイプ6内に没入することは同インコア13の端部に形成されたフランジ13aによって抑制されている。そして、パイプ6の端部に挿入されたインコア13が段差部12に突き当たるようになるまで、同パイプ6の端部が第1ストレート部2の端部から同第1ストレート部2における収容部11の内周面に挿入されている。
継手本体5におけるコーナー部4の内周面は、ポリフェニレンサルファイド樹脂等からなる筒状のインサート34によって形成されている。従って、コーナー部4の入口部4aはインサート34における第1ストレート部2側の端部に位置しており、コーナー部4の出口部4bはインサート34における第2ストレート部3側の端部に位置している。このインサート34は射出成形によって形成されるものであり、インサート34の内周面における第1ストレート部2側の端部、及び、第2ストレート部3側の端部には、それぞれ面取り加工が施されている。
図4は、継手本体5を射出成形によって形成するための金型35を示している。型締めされた金型35内には、コーナー部4の内周面を形成するための上記インサート34が配置されるとともに、互いに直交する方向に延びる一対のピン36,37が配置される。これらピン36とピン37との先端同士はそれぞれ、インサート34の端部から同インサート34の内部に挿入されて互いに突き合わされる。そして、インサート34の一方の端面、すなわちコーナー部4の入口部4a側の端面には、ピン36の先端部外周面に形成された段部36aが当接される。また、インサート34の他方の端面、すなわちコーナー部4の出口部4b側の端面には、ピン37の先端部外周面に形成された段部37aが当接される。
(1)継手本体5におけるコーナー部4の内周面がインサート34によって形成されているため、上述した方法で継手本体5の形成を行うことができる。この方法で継手本体5を形成することにより、コーナー部4の内部を次のように滑らかにすることができる。すなわち、コーナー部4の内周面を形成するインサート34における頂点部4c、入口部4a、及び出口部4bの内周面を予めそれぞれ真円状にし、入口部4aの内周面と頂点部4cの内周面とが滑らかに繋がるとともに同頂点部4cの内周面と出口部4bの内周面とが滑らかに繋がるようにする。そして、そのインサート34を用いて上述したように継手本体5を形成することにより、継手本体5におけるコーナー部4の内部を滑らかにすることができる。その結果、樹脂製エルボ継手1においてコーナー部4を流体が通過することによる圧力損失が小さく抑えられるようになり、樹脂製エルボ継手1の相当管長が1.0m未満、より詳しくは0.8m未満という小さい値となる。従って、給水システムにおいて樹脂製エルボ継手1の数が多くなったとしても、その給水システムの末端における給水栓での水の流量が少なくなることを抑制できる。
・パイプ6,8の端部に挿入されるインコア13を設ける代わりに、図5に示すように第1ストレート部2及び第2ストレート部3における収容部11及びシール部14の内側に第1ストレート部2又は第2ストレート部3と一体に形成された内筒部38を設け、その内筒部38の外周面にパイプ6の端部又はパイプ8の端部を挿入するようにしてもよい。この例では、内筒部38の外周面にパイプ6,8の端部を挿入する際、それら端部に当接して同端部と共に内筒部38と収容部11との間の内奥に押し込まれることにより、上記端部の挿入をガイドするリング状の挿入ガイド39が設けられている。
・インサート34の外周面に樹脂製エルボ継手1内の水の流れに沿った方向に延びるリブを形成することにより、インサート34の強度を高めるようにしてもよい。
・インサート34は、直線状のパイプ素材を円弧状に湾曲させることによって形成されるものであってもよい。
・インサート34をポリフェニレンサルファイド樹脂によって形成したが、それ以外の樹脂を用いて形成してもよい。また、インサート34を樹脂ではなく金属によって形成することも可能である。
(1)第1ストレート部と第2ストレート部とを繋ぐよう両者に対し一体形成されているL型のコーナー部を有する樹脂製の継手本体と、前記第1ストレート部に接続される上流側の第1配管の抜け止めを行う第1ロック機構と、前記第2ストレート部に接続される下流側の第2配管の抜け止めを行う第2ロック機構と、を備え、前記コーナー部の内周面がインサートによって形成され、前記インサートの前記第1ストレート部との境界部分は入口部となっており、前記第1ストレート部の内周面における前記インサート寄りの部分には、前記第1配管の端部を収容する収容部が設けられ、前記収容部の内周面と前記インサートにおける前記入口部の内周面との間には、前記第1配管の前記収容部における挿入位置を前記インサートへの当接により規定する段差部が形成されていることを特徴とする樹脂製エルボ継手。
Claims (1)
- 第1ストレート部と第2ストレート部とを繋ぐよう両者に対し一体形成されているL型のコーナー部を有する樹脂製の継手本体と、
前記第1ストレート部に接続される上流側の第1配管の抜け止めを行う第1ロック機構と、
前記第2ストレート部に接続される下流側の第2配管の抜け止めを行う第2ロック機構と、
を備え、
流体が通過する内周面のうち、前記コーナー部の内周面のみがインサートによって形成されていることを特徴とする樹脂製エルボ継手。
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