JP2021532795A - 一般酸のpkaを低下させるアミノ酸置換を有する変異体アルファ−アミラーゼ - Google Patents

一般酸のpkaを低下させるアミノ酸置換を有する変異体アルファ−アミラーゼ Download PDF

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Abstract

【解決手段】 変異体α−アミラーゼに関連する組成物及び方法が開示される。変異体α−アミラーゼは、例えば、デンプンの液化及び糖化、デンプン質の染みの洗浄、布地の糊抜き、製パン及び醸造に有用である。【選択図】 図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年7月31日に出願された米国仮特許出願第62/712,446号明細書に基づく優先権を主張するものである。
変異体α−アミラーゼに関連する組成物及び方法が開示される。変異体α−アミラーゼは、例えば、デンプンの液化及び糖化、デンプン質の染みの洗浄、布地の糊抜き、製パン及び醸造に有用である。
デンプンは、アミロース(15〜30w/w%)及びアミロペクチン(70〜85w/w%)の混合物からなる。アミロースは、約60,000〜約800,000の分子量(MW)を有するα−1,4−結合グルコース単位の直鎖からなる。アミロペクチンは、各24〜30グルコース単位毎にα−1,6分岐点を含有する分岐状ポリマーであり、そのMWは1億にも達し得る。
α−アミラーゼは、無作為に内部α−1,4−グルコシド結合を切断することによってデンプン、グリコーゲン及び関連する多糖類を加水分解する。特にバチルス綱(Bacilli)由来のα−アミラーゼは、デンプンの液化及び糖化、布地の糊抜き、紙パルプ産業におけるデンプン改質、醸造、製パン、食品工業のためのシロップの製造、発酵プロセスのための供給原料の製造、並びに消化性を上昇させるための動物用飼料を含む、様々な異なる目的のために使用されてきた。これらの酵素はまた、食器洗浄及び洗濯洗浄中にデンプン質の汚れ及び染みを除去するために使用することができる。
多数のα−アミラーゼが商業的に入手可能であり、この酵素は多くの用途でほぼ必須のものとなっている。酵素メーカー間の競争は激しく、日々進歩する酵素を開発するために、終わりのない競争に駆り立てている。ランダム変異誘発及び高スループットスクリーニングを超えるアプローチを用いて、α−アミラーゼを改善する新しい方法を開発する必要性が存在する。
本発明の組成物及び方法は、変異体α−アミラーゼポリペプチド及びその使用方法、並びに変異体α−アミラーゼを設計する方法に関する。本発明の組成物及び方法の態様及び実施形態は、以下の個別に番号付けした段落で要約する。
1. 一態様では、親ファミリー13α−アミラーゼの組み換え変異体が提供され、この変異体は配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を有し、α−アミラーゼのコアβ−バレル構造のN末端側に並ぶアミノ酸残基にアミノ酸変異を有し、この変異は親α−アミラーゼ中の天然のアミノ酸とは異なるアミノ酸残基を有する変異体をもたらし、これが、一般酸の見かけのpK値の低下、及び約8.5〜10.5のpHにおけるこの変異体の活性の増加をもたらす。
2. 段落1の変異体α−アミラーゼのいくつかの実施形態では、α−アミラーゼのコアβ−バレル構造のN末端側に並ぶアミノ酸残基にアミノ酸変異を欠く以外は同一のα−アミラーゼのpH10.5での活性に対するpH8.5での活性の比で除した、この変異体のpH10.5での活性に対するpH8.5での活性の比は、1超、2超、3超、又は4超である。
3. いくつかの実施形態では、段落1又は2の変異体α−アミラーゼは、配列番号1のアミノ酸配列に対応する、T40、F263、S288及びY364からなる群から選択される位置にアミノ酸置換を含む。
4. 段落3の変異体α−アミラーゼのいくつかの実施形態では、変異体は、配列番号1のアミノ酸配列に対応する、T40C、T40D、T40E、T40N、F263P、F263Y、S288D、S288K、Y364E、Y364L及びY364Mからなる群から選択されるアミノ酸置換を含む。
5. いくつかの実施形態では、段落1〜4のいずれかの変異体α−アミラーゼは、さらに以下を含む:
(i)配列番号1のアミノ酸配列の181、182、183及び/又は184位に対応する、1つ以上の残基位置での欠失又は置換;
(ii)配列番号1のアミノ酸配列における181、182、183及び/又は184位に対応する、残基181及び182又は183及び184の欠失;
(iii)ファミリー13α−アミラーゼにおいて前に記載した任意の単一の、複数の又はコンビナトリアルな変異;並びに/或いは
(iv)N末端及び/又はC末端の切断。
6. いくつかの実施形態では、段落1〜5のいずれかの変異体α−アミラーゼは、配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%若しくは少なくとも95%のアミノ酸配列同一性を有し;配列番号1をコードするポリヌクレオチドに対して少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%若しくは少なくとも90%の核酸配列同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされ;且つ/又は配列番号1をコードするポリヌクレオチド若しくはその相補体にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる。
7. 別の態様では、触媒作用のために位置する一般酸の静電環境に影響を及ぼす残基の変異を、配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を有する親ファミリー13α−アミラーゼに導入する工程を含み、その変異はα−アミラーゼβ−バレルのN末端側に位置し、且つその変異は得られる変異体α−アミラーゼ内の一般酸の静電環境を変化させる、α−アミラーゼの活性を調節する方法が提供される。
8. 段落7の方法のいくつかの実施形態では、α−アミラーゼのコアβ−バレル構造のN末端側に並ぶアミノ酸残基にアミノ酸変異を欠く以外は同一のα−アミラーゼのpH10.5での活性に対するpH8.5での活性の比で除した、pH10.5での活性に対するpH8.5での変異体α−アミラーゼの活性の比は、1超、2超、3超、又は4超である。
9. 段落7又は8の方法のいくつかの実施形態では、変異は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するT40、F263、S288及びY364からなる群から選択される位置での置換である。
10. 段落9の方法のいくつかの実施形態では、置換は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するT40C、T40D、T40E、T40N、F263P、F263Y、S288D、S288K、Y364E、Y364L及びY364Mからなる群から選択される。
11. 段落7〜10のいずれかの方法のいくつかの実施形態では、変異体α−アミラーゼはさらに、以下を含む:
(i)配列番号1のアミノ酸配列の181、182、183及び/又は184位に対応する、1つ以上の残基位置での欠失又は置換;
(ii)配列番号1のアミノ酸配列における181、182、183及び/又は184位に対応する、残基181及び182又は183及び184の欠失;
(iii)ファミリー13α−アミラーゼにおいて先に記載した任意の単一の、複数の又はコンビナトリアルな変異;並びに/或いは
(iv)N末端及び/又はC末端の切断。
12. 別の態様では、段落1〜6のいずれかの変異体α−アミラーゼを含む、デンプン液化用組成物が提供される。
13. 別の態様では、段落1〜6のいずれかの変異体アミラーゼを含む、洗剤組成物が提供される。
14. 別の態様では、デンプンを段落1〜6のいずれかの変異体アミラーゼの有効量と接触させる工程を含む、デンプンのオリゴ糖への変換方法が提供される。
15. 別の態様では、表面からデンプン質の染み又は汚れを除去するための方法であって、その表面を段落1〜6のいずれかの変異体アミラーゼの有効量と接触させる工程と、ポリペプチドにデンプン質の染みに存在するデンプン成分を加水分解させて、水性組成物中に溶解するより小さいデンプン由来の分子を生成し、それにより表面からデンプン質の染みを除去する工程とを含む方法が提供される。
本組成物及び方法のこれら及び他の態様及び実施形態は、本明細書の説明及び図面から明らかになるであろう。
図1は、BspAmy24、Amy707及びAA560のアミノ酸配列アラインメントである。
図2は、従来のステレオビューアで見るためのBspAmy24(欠失−R181−G182)の構造モデルを示す。
図3は、異なる角度からのBspAmy24(欠失−R181−G182)の構造モデルを示す。α炭素位置は、残基40、41、263、288、及び364について黒で示されている。一般酸残基は、灰色の球として示されている。
図4は、BspAmy24−V1及びBspAmy24−V1−T240Nについての、pHに対する速度定数の対数プロットである。
図5は、BspAmy24−V1及びBspAmy24−V1−F263Yの、pHに対する速度定数の対数プロットである。
図6は、BspAmy24−V1及びBspAmy24−V1−S288Dの、pHに対する速度定数の対数プロットである。
図7は、BspAmy24−V1及びBspAmy24−V1−Y364Lの、pHに対する速度定数の対数プロットである。
変異体α−アミラーゼ酵素に関連する組成物及び方法について記載する。変異体アミラーゼ酵素の代表的な用途は、デンプンの液化及び糖化のため、洗濯、食器洗浄及び他の用途におけるデンプン質の染みを洗浄するため、布地加工(例えば、糊抜き)のため、動物飼料において消化性を改善するため、並びに製パン及び醸造のためである。以下では、本組成物及び方法のこれら及び他の態様について詳細に記載する。
本発明の組成物及び方法の様々な態様及び実施形態について説明する前に、以下の定義及び略語について説明する。
1.定義及び略語
この詳細な説明においては、以下の略語及び定義が適用される。文脈が明白に他のことを指示していない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、複数の対象を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「酵素(an enzyme)」という言及は、複数のそのような酵素を含み、「用量(the dosage)」という言及は、1つ以上の用量及び当業者には既知のその同等物を含むなどである。
本明細書は、読み易くするために多くのセクションで編成されている。しかしながら、読者は、1つのセクションでなされた記載を他のセクションに適用できることを理解できるであろう。このように、本開示の異なるセクションで使用された見出しを限定的であると解釈すべきではない。
他に特に定義しない限り、本明細書で使用する全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって通常理解される意味と同一の意味を有する。明確にするために次の用語が以下に定義される。
1.1.略語及び頭字語
以下の略語/頭字語は、他に特に規定しない限り、以下の意味を有する。
DNA デオキシリボ核酸
EC 酵素委員会
GA グルコアミラーゼ
GH 一般硬度
HDL 高密度液体洗剤
HDD 強力粉末洗剤
HSG 高泡立ち顆粒洗剤
HFCS 高フルクトースコーンシロップ
IRS 不溶性残留デンプン
kDa キロダルトン
MW 分子量
MWU 修正ウォルゲムス単位;1.6×10−5mg/MWU=活性の単位
NCBI アメリカ国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information)
PI 性能指数
ppm 百万分の1、例えば、乾燥固体1g当たりのμgタンパク質
RCF 相対遠心力/求心力(すなわち、x重力)
sp. 種
w/v 重量/体積
w/w 重量/重量
v/v 体積/体積
wt% 重量%
℃ 摂氏温度
O 水
dHO又はDI 脱イオン水
dIHO 脱イオン水、Milli−Q濾過
g又はgm グラム
μg マイクログラム
mg ミリグラム
kg キログラム
μL及びμl マイクロリットル
mL及びml ミリリットル
mm ミリメートル
μm マイクロメートル
M モル
mM ミリモル
μM マイクロモル
U 単位
sec 秒
min(s) 分
hr(s) 時間
ETOH エタノール
N 規定の
MWCO 分子量カットオフ
CAZy 糖質関連酵素データベース
WT 野生型
1.2.定義
用語「アミラーゼ」又は「デンプン分解酵素」は、特にデンプンの分解を触媒することができる酵素を指す。α−アミラーゼは、デンプン中のα−D−(1→4)O−グリコシド結合を切断するヒドロラーゼである。一般に、α−アミラーゼ(EC3.2.1.1;α−D−(1→4)−グルカングルカノヒドロラーゼ)はデンプン分子内のα−D−(1→4)O−グリコシド結合をランダムに切断して、3つ以上の(1−4)−α−結合D−グルコース単位を含有する多糖類を生成するエンド作用性酵素であると定義されている。これとは対照的に、エキソ作用性デンプン分解酵素、例えばβ−アミラーゼ(EC3.2.1.2;α−D−(1→4)−グルカンマルトヒドロラーゼ)及びマルトジェニックα−アミラーゼ(EC3.2.1.133)のようないくつかの生成物特異性アミラーゼは、基質の非還元末端から多糖分子を切断する。β−アミラーゼ、α−グルコシダーゼ(EC3.2.1.20;α−D−グルコシドグルコヒドロラーゼ)、グルコアミラーゼ(EC3.2.1.3;α−D−(1→4)−グルカングルコヒドロラーゼ)、並びにマルトテトラオシダーゼ(EC3.2.1.60)及びマルトヘキサオシダーゼ(EC3.2.1.98)のような生成物特異性アミラーゼは、特定の長さのマルトオリゴ糖又は特定のマルトオリゴ糖の濃縮シロップを生成することができる。
用語「デンプン」は、式(C10(式中、Xは任意の数であり得る)を有するアミロース及びアミロペクチンから構成される、植物の複合多糖炭水化物から構成される、任意の物質を指す。この用語には、植物系物質、例えば穀物、穀草類、草類、塊茎及び根、より具体的には小麦、大麦、トウモロコシ、ライ麦、米、ソルガム、フスマ、キャッサバ、キビ、ミロ、ジャガイモ、サツマイモ及びタピオカから得られる物質が含まれる。用語「デンプン」には、粒状デンプンが含まれる。用語「粒状デンプン」は、生の、すなわち未調理デンプン、例えば糊化を受けていないデンプンを指す。
本明細書で使用する場合、用語「液化」又は「液化する」は、デンプンが低粘性及びより短鎖のデキストリンに変換されるプロセスを意味する。
ポリペプチドに関する「野生型」、「親」又は「参照」という用語は、1つ以上のアミノ酸の位置での人為的な置換、挿入又は欠失を含まない天然型ポリペプチドを指す。同様に、ポリヌクレオチドに関する「野生型」、「親」又は「参照」という用語は、人為的なヌクレオシド変化を含まない天然型ポリヌクレオチドを指す。しかし、野生型、親又は参照のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、天然型ポリヌクレオチドに限定されず、野生型、親又は参照ポリペプチドをコードする任意のポリヌクレオチドを包含することに留意されたい。
野生型ポリペプチドへの言及は、ポリペプチドの成熟形を含むと理解される。「成熟」ポリペプチド又はその変異体は、例えば、そのポリペプチドの発現中又は発現後のポリペプチドの未熟型から切断されて、シグナル配列が存在しないものである。
ポリペプチドに関する用語「変異体」は、アミノ酸の1つ以上の天然型又は人為的置換、挿入若しくは欠失を含むという点で特定の野生型、親又は参照ポリペプチドと異なるポリペプチドを指す。同様に、ポリヌクレオチドに関する用語「変異体」は、ヌクレオチド配列において特定の野生型、親又は参照ポリヌクレオチドと異なるポリヌクレオチドを指す。野生型、親又は参照ポリペプチド又はポリヌクレオチドの同一性は、文脈から明らかになるであろう。
本発明のα−アミラーゼの場合、「活性」は、本明細書で記載するように測定できるα−アミラーゼ活性を指す。
「コアβバレル構造」という表現は、第1ストランドの水素が連続バレル中の最後のストランドと結合するように、それ自体の上で湾曲している、平行βシート二次構造の中央領域を形成するアミノ酸残基を指す。特に、BspAmy24では、バレルを形成するアミノ酸は残基8〜11、40〜44、98〜103、232〜235、263〜267、288〜290、325〜328、364〜368である。
表現「コアβ−バレル構造のN末端側に並ぶアミノ酸残基」は、コアβ−バレル構造の、活性部位に隣接する側とは反対側の末端にあるアミノ酸をいう。バレルを構成するストランドは、βストランドのN末端がバレルの一方の側に位置し、ストランドのC末端が活性部位に隣接してバレルの他方の側に位置するように、平行に配向される。より具体的には、コアβバレルのN末端側に並ぶアミノ酸は、PyMolやMOEなどの二次構造を割り当てるための一般的なアルゴリズムによって定義されるように、隣接するストランドとの水素結合に関与する各ストランドの最もN末端側の残基、及び隣接するストランドとの骨格水素結合に関与する場合にはそれらの残基の直前又は直後の残基を含む。特に、BspAmy24のコアβバレル構造のN末端側に並ぶ残基は、8、9、40、41、97、98、230、232、263、288、325、326、364位を含む。
一般酸の見かけのpKは、酵素活性のより高いpKについて実験的に決定された値を指し、その結果、pKを超えるpH値では、活性がpHの増加と共に低下し、pKを十分上回る値では、各pH単位に対しておよそ1桁の活性の低下を伴う。この観察されたpKは、反応メカニズムにおける一般酸のそれに対応すると予想される(Rydberg,E.H.et al.(2002)Mechanistic analyses of catalysis in human pancreatic α−amylases:Detailed kinetic and structural studies of three conserved carboxylic acids.Biochemistry 41:4492−4502)が、酵素の動力学的特性及び他のイオン化が直接の割り当てを複雑にする可能性があることも認められている。
用語「性能の利点」は、分子の望ましい特性における改良を意味する。代表的な性能の利点には、デンプン基質の増加した加水分解、増加した穀物、穀草類又は他のデンプン基質の液化性能、増加した洗浄性能、増加した耐熱性、増加した洗剤安定性、増加した貯蔵安定性、増加した溶解性、変化したpHプロファイル、減少したカルシウム依存性、増加した比活性、改質された基質特異性、改質された基質結合、改質されたpH依存性活性、改質されたpH依存性安定性、増加した酸化安定性及び増加した発現が含まれるがこれらに限定されない。一部の場合には、性能の利点は、比較的低い温度で実現される。一部の場合には、性能の利点は、比較的高い温度で実現される。
用語「コンビナトリアル変異体」は、2つ以上の変異、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10個又はそれを超える置換、欠失及び/又は挿入を含む変異体である。
用語「組み換え」は、対象細胞、核酸、タンパク質又はベクターに関して使用される場合には、対象がその天然状態から改変されていることを示す。したがって、例えば、組み換え細胞は、天然(非組み換え)型の細胞内では見出されない遺伝子を発現するか、又は異なるレベルで、若しくは天然に見出される条件と異なる条件下で天然遺伝子を発現する。組み換え核酸は、天然配列とは1つ以上のヌクレオチドが異なり、且つ/又は、異種配列、例えば発現ベクター内の異種プロモーターと動作可能に連結している。組み換えタンパク質は、天然配列とは1つ以上のアミノ酸が異なり得、且つ/又は異種配列と融合している。アミラーゼをコードする核酸を含むベクターは、組み換えベクターである。
用語「回収(された)」、「単離(された)」及び「分離(された)」は、化合物、タンパク質(ポリペプチド)、細胞、核酸、アミノ酸若しくは他の特定の物質又は構成要素であって、天然に見出されるようにそれが自然に同伴している少なくとも1つの他の物質又は構成要素から除去されるものを指す。それらの「単離(された)」ポリペプチドとしては、異種宿主細胞内で発現した分泌ポリペプチドを含有する培養ブロスが挙げられるが、これに限定されない。
用語「精製(された)」は、比較的純粋な状態、例えば、少なくとも約90%の純粋、少なくとも約95%純粋、少なくとも約98%純粋、又はさらに少なくとも約99%純粋である物質(例えば、単離ポリペプチド又はポリヌクレオチド)を指す。
用語「濃縮(された)」は、約50%純粋、少なくとも約60%純粋、少なくとも約70%純粋、又はさらに少なくとも約70%純粋である物質(例えば、単離ポリペプチド又はポリヌクレオチド)を指す。
酵素に関連する用語「熱安定性の」及び「熱安定性」は、高温への曝露後に活性を保持する酵素の能力を指す。酵素、例えばアミラーゼ酵素の熱安定性は、その時間中に規定条件下で酵素活性の半分が失われる、分、時間又は日数で与えられるその半減期(t1/2)によって測定される。半減期は、高温への曝露(すなわち、高温によるチャレンジ)後の残留α−アミラーゼ活性を測定することによって計算され得る。
酵素に関連する「pH範囲」は、酵素が触媒活性を示すpH値の範囲を指す。
酵素に関連する用語「pH安定性の」及び「pH安定性」は、所定の時間(例えば、15分間、30分間、1時間)にわたって広いpH範囲にわたり活性を保持する酵素の能力に関する。
用語「アミノ酸配列」は、用語「ポリペプチド」、「タンパク質」及び「ペプチド」と同義であり、互換的に使用される。そのようなアミノ酸配列が活性を示す場合、それらは「酵素」と呼ぶことができる。アミノ酸残基に対して従来の1文字コード又は3文字コードが使用され、アミノ酸配列は、標準のアミノからカルボキシ末端方向(すなわち、N→C)に表示される。
用語「核酸」は、ポリペプチドをコードできるDNA、RNA、ヘテロ二本鎖及び合成分子を含む。核酸は、一本鎖又は二本鎖であり得、化学修飾を含有し得る。用語「核酸」及び「ポリヌクレオチド」は、互換的に使用される。遺伝コードは縮重しているため、特定のアミノ酸をコードするために2個以上のコドンを使用し得、本発明の組成物及び方法は、特定のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を包含する。他に規定しない限り、核酸配列は、5’−から−3’の方向に表示される。
「ハイブリダイゼーション」は、ブロットハイブリダイゼーション技術及びPCR技術中に起きるが、核酸の1本の鎖が相補鎖と二本鎖、すなわち塩基対を形成するプロセスを指す。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、以下の条件下のハイブリダイゼーションによって例示される:65℃及び0.1×SSC(ここで、1×SSC=0.15MのNaCl、0.015MのNa3クエン酸塩、pH7.0)。ハイブリダイズした二本鎖核酸は、ハイブリダイズした核酸の2分の1が相補鎖との対を解消する融解温度(Tm)により特徴付けられる。
「合成」分子は、生物によってではなく、むしろインビトロの化学合成又は酵素合成によって生成される。
細胞に関連して使用される用語「形質転換(された)」、「安定に形質転換(された)」及び「トランスジェニック」は、細胞が、そのゲノム内に組み込まれた非天然の(例えば、異種の)核酸配列を、又は複数世代を通して維持されるエピソームとして保持している核酸配列を含有していることを意味する。
細胞内へ核酸配列を挿入することに関連して、用語「導入(された)」は、当該技術分野において知られているように「遺伝子導入」、「形質転換」又は「形質導入」を意味する。
「宿主株」又は「宿主細胞」は、その中に目的のポリペプチド(例えば、アミラーゼ)をコードするポリヌクレオチドを含む、発現ベクター、ファージ、ウイルス又は他のDNA構築物が導入されている生物である。代表的な宿主株は、目的のポリペプチドを発現することができ、及び/又は糖類を発酵させられる微生物細胞(例えば、細菌、糸状菌及び酵母)である。用語「宿主細胞」には、細胞から作成されたプロトプラストが含まれる。
ポリヌクレオチド又はタンパク質に関連する用語「異種の」は、宿主細胞中で自然には生じないポリヌクレオチド又はタンパク質を指す。
ポリヌクレオチド又はタンパク質に関連する用語「内在性の」は、宿主細胞中で自然に生じるポリヌクレオチド又はタンパク質を指す。
用語「発現」は、核酸配列に基づいてポリペプチドが生成されるプロセスを指す。このプロセスには、転写及び翻訳の両方が含まれる。
用語「比活性」は、特定条件下で単位時間当たりに、酵素又は酵素調製物によって生成物に変換させることのできる基質のモル数を指す。比活性は、一般に単位(U)/mg(タンパク質)として表示される。
本明細書で使用する場合、「水の硬度」は、水中に存在する無機質(例えば、カルシウム及びマグネシウム)の尺度である。
「材料見本」は、そこに適用された染みを有する織物などの一片の材料である。この材料は、例えば、綿、ポリエステル又は天然繊維と合成繊維の混合物から製造された織物であり得る。材料見本は、さらに、濾紙若しくはニトロセルロースなどの紙、又は陶器、金属若しくはガラスなどの一片の硬質材料であってもよい。アミラーゼについては、染みは、デンプンベースのものであるが、血液、牛乳、インク、草、茶、ワイン、ホウレンソウ、グレイビー、チョコレート、卵、チーズ、粘土、顔料、油又はこれらの化合物の混合物を含むことができる。
「より小さい材料見本」又は「微小材料見本」は、単一孔穿孔機を用いて切断された、又は注文製造された多孔穿孔装置を用いて切断された材料見本の断片であり、多孔穿孔機のパターンは、標準マルチウェルマイクロタイタープレートに適合しているか、又はその断片は別の方法で材料見本から取り除かれたものである。材料見本は、布地、紙、金属又は他の好適な材料の材料見本であってよい。より小さい材料見本は、それが24ウェル、48ウェル又は96ウェルマイクロタイタープレートのウェル内に配置される前又は後のいずれかの時点で付着した染みを有することができる。より小さい材料見本は、材料の小片に染みを付着させることによって作成することもできる。例えば、より小さい材料見本は、直径が5/8”又は0.25”又は5.5mmの染み付き織物片であってよい。注文製造された穿孔機は、96ウェルプレートの全ウェルに96片の材料見本を同時に送達する方法で設計される。この装置は、単純に同一の96ウェルプレートを複数回装填することによって、1ウェル当たり2個以上の材料見本の送達を可能にする。多孔穿孔機については、非限定的に24ウェル、48ウェル又は96ウェルプレートを含む任意のフォーマットプレートに材料見本を同時に送達することを思いつくことが可能である。また他に思いつく方法では、汚れ試験プラットフォームは、金属、プラスチック、ガラス、陶器又は他の好適な物質から製造されたビーズであって、汚れ基質でコーティングしたものであり得る。1つ以上のコーティングされたビーズは、次に、好適なバッファー及び酵素を含有する、96ウェル、48ウェル、24ウェルプレート又はより大きいフォーマットのウェル内に配置される。他に思いつく方法では、織物上に酵素溶液をスポットすることによって、保持装置に取り付けられた材料見本を濡らすことによって、又は酵素を含有するより大きな溶液に材料見本を浸漬することによって、染み付きの織物を酵素に暴露する。
「アミラーゼを含む培養細胞物質」又は類似の用語は、構成成分としてアミラーゼを含む細胞溶解物又は上清(培地を含む)を指す。細胞物質は、アミラーゼを生成する目的のために培養で増殖された異種宿主由来であり得る。
「配列同一性パーセント」は、特定配列が、デフォルトパラメータを備えるCLUSTAL Wアルゴリズムを使用して整列させた場合、特定参照配列内のアミノ酸残基と同一である少なくとも所定のパーセンテージのアミノ酸残基を有することを意味する。Thompson et al.(1994)Nucleic Acids Res.22:4673−4680を参照されたい。CLUSTAL Wアルゴリズムのデフォルトパラメータは、次のとおりである:
ギャップ開始ペナルティ:10.0
ギャップ伸長ペナルティ:0.05
タンパク質ウエイトマトリックス:BLOSUMシリーズ
DNAウエイトマトリックス:IUB
ディレイ発散配列(%):40
ギャップ分離距離:8
DNAトランジションウエイト:0.50
親水性残基のリスト:GPSNDQEKR
ネガティブマトリックスの使用:オフ
トグル残基特異的ペナルティ:オン
トグル親水性ペナルティ:オン
トグル末端ギャップ分離ペナルティ オフ。
複数の配列についての同一性パーセントも、MUSCLE(Edgar,R.C.(2004)Nuc.Acids Res.32:1792−97及びEdgar,R.C.(2004)Bioinformatics 5:113)を使用して決定し得る。全ての場合に、欠失は、参照配列と比較して非同一の残基として計数される。
「融合(した)」ポリペプチド配列は、2つの対象ポリペプチド配列間のペプチド結合によって接続されている、すなわち動作可能に連結されている。
用語「糸状菌」は、ユウミコチナ(Eumycotina)亜門の全ての糸状体、特にペジゾミコチナ(Pezizomycotina)種を指す。
用語「乾燥固体含量」(ds)は、乾燥重量パーセントベースでのスラリーの総固体を指す。用語「スラリー」は、不溶性固体を含有する水性混合物を指す。
語句「同時の糖化及び発酵(SSF)」は、エタノール産生微生物などの微生物有機体及びアミラーゼなどの少なくとも1種の酵素が同一プロセス工程中に存在する生化学物質の製造プロセスを指す。SSFには、同一反応容器内における同時の、(粒状、液化又は可溶化)デンプン基質のグルコースを含む糖類への加水分解と、アルコール又は他の生化学物質若しくは生体物質への糖類の発酵とが含まれる。
「エタノール産生微生物」は、糖又はオリゴ糖をエタノールに変換する能力を備える微生物を指す。
用語「発酵飲料」は、微生物発酵など、例えば細菌及び/又は真菌発酵などの発酵プロセスを含む方法によって生成した任意の飲料を指す。「ビール」は、そのような発酵飲料の一例であり、用語「ビール」は、デンプン含有植物性物質の発酵/醸造によって製造した任意の発酵麦汁を含むことを意味する。ビールは、麦芽若しくは添加物又は麦芽及び添加物の任意の組み合わせからのみ製造されることが多い。
用語「麦芽」は、任意の穀粒麦芽、例えば大麦麦芽又は小麦麦芽を指す。
用語「添加物」は、大麦麦芽又は小麦麦芽などの麦芽ではない、任意のデンプン及び/又は糖を含有する植物性物質を指す。添加物の例としては、一般的なコーングリッツ、精製コーングリッツ、醸造用粉砕酵母、米、ソルガム、精製コーンスターチ、大麦、大麦デンプン、脱穀大麦、小麦、小麦デンプン、焙焼穀物、シリアルフレーク、ライ麦、オート麦、ジャガイモ、タピオカ、キャッサバ並びにコーンシロップ、サトウキビシロップ、転化糖シロップ、大麦及び/又は小麦シロップなどのシロップなどが挙げられる。
用語「マッシュ」は、後に麦汁と使用済み穀物とに分離される、水と混和された、任意のデンプン及び/又は糖を含有する植物性物質、例えば破砕大麦麦芽、破砕大麦及び/若しくは他の添加物又はそれらの組み合わせからなる、例えば製粉用穀物の水性スラリーを指す。
用語「麦汁」は、マッシュ化過程で製粉用穀物を抽出した後に流出する未発酵酒を指す。
用語「約」は、参照値の±15%を指す。
2.本発明の組成物及び方法の態様及び実施形態
以下の段落では、本発明の組成物及び方法の種々の態様及び実施形態を詳細に記載する。
2.1一般酸のpKaが低下したα−アミラーゼ変異体
α−アミラーゼの活性を増加させる1つの方法は、その一般酸のpKを低下させることである。一般酸のpKを低下させると、プロトン化種の反応性が増加する。一般酸の反応性に関するブレンシュテッドの式(例えば、Jencks、W.P.(1986)Catalysis in Chemistry and Enzymology,Dover Publications,New Yorkを参照されたい。)は、pKと、所与の反応に特徴的な因子「α」に対する反応性との関係を表し、式中、kHAはプロトン化種の速度定数であり、pKはその一般酸のpKであり、Cは定数である:
log(kHA)=−α(pK)+C
一般酸のpKを低下させれば、完全にプロトン化された種の反応性を増加できることは十分に確立されているが、酵素活性部位内の一般酸として作用するアミノ酸側鎖のpKをシフトさせる手段及びメカニズムはしばしば非常に複雑である。近くの荷電環境又は疎水性環境などの影響により、pK値は変化し得る(例えば、Schmidt,D.E.and Westheimer,F.H.(1971)pK of the lysine amino group at the active site of acetoacetate decarboxylase.Biochemistry 10:1249−53及びHo,M−C.et al.(2009) The origin of the electrostatic perturbation in acetoacetate decarboxylase.Nature 459:393−97を参照されたい)。一般に、α−アミラーゼを含む全ての酵素において、触媒側鎖のpK値に対するタンパク質の変異の影響を予測することは困難である(Nielsen,J.E.and Borchert,T.V.(2000)Protein engineering of bacterial α−amylases.Biochimica et Biophysica Acta 1543:253−274.)。
本明細書に記載されるように、予想外であったが、α−アミラーゼ中のコアβ−バレルのN末端側に並ぶ1セットの残基は、測定された酵素pK値に実質的に影響を及ぼし、pK付近及びpKa未満のpH値でα−アミラーゼの活性を増加させることが見出された。これらの残基の位置を図2及び図3に示す。これらのアミノ酸の変異は、反応における一般酸のpKa値に対応すると予想されるpK値の低下をもたらした(Rydberg,E.H.et al.(2002)Mechanistic analyses of catalysis in human pancreatic α−amylases:Detailed kinetic and structural studies of three conserved carboxylic acids.Biochemistry 41:4492−4502)。
理論に限定されるものではないが、これらの残基の変異は、それらの相互作用により、一般酸が触媒作用のために配置されているバレルを固定するので、一般酸の静電環境に影響を及ぼし得ると仮定される。バレルのN末端側における代替的なパッキング配置は、バレルを締め付け又は緩めるよう働き得、したがって、一般酸の静電環境を変化させ得る。
本発明の組成物及び方法を例示するために使用されるモデルα−アミラーゼは、本明細書で「BspAmy24」と称される、バチルス属(Bacillus)の一種に由来するα−アミラーゼである BspAmy24α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号1として、以下に示される:
Figure 2021532795
BspAmy24は、「Amy707」α−アミラーゼと称されるバチルス属(Bacillus)の一種707に由来するα−アミラーゼに類似している。Amy707α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号2として、以下に示される:
Figure 2021532795
BspAmy24はまた、配列番号3として以下に示すアミノ酸配列を有するAA560α−アミラーゼと称される、別のバチルス属(Bacillus)の一種に由来するα−アミラーゼに類似している:
Figure 2021532795
BspAmy24、Amy707及びAA560のアミノ酸配列アラインメントを図1に示す。MUSCLEを用いたアミノ酸配列同一性マトリックスを表1に示す。
Figure 2021532795
いくつかの実施形態では、変異体α−アミラーゼは、野生型BspAmy24、Amy707及びAA560、並びにそれらの知られた変異体を除いて、配列番号1、2及び/又は3に対して、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又はさらに少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有する。
多くの細菌性(及び他の)α−アミラーゼは同じ折り畳みを共有しており、同じ変異から利益を受けることが多いことが知られている。本発明の場合、他のα−アミラーゼの対応するアミノ酸位置は、デフォルトパラメータでClustal Wを使用し、BspAmy24、Amy707及びAA560とのアミノ酸配列アラインメントによって容易に同定することができる。上記の変異が性能利点を生む可能性が高いα−アミラーゼには、よく知られているバチルス属(Bacillus)のアミラーゼ(例えば、B.リケニフォルミス(B.licheniformis)、B.ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)、B.アミロリケファシエンス(B.amyloliquifaciens)、バチルス属(Bacillus)の一種SP722、サイトファガ属(Cytophaga)の一種などに由来)、糖質関連酵素データベース(CAZy)ファミリー13アミラーゼ、又は今まで記述用語で「ターマミル様」と称されてきた任意のアミラーゼのいずれかに対して、類似の折り畳みを有するもの、及び/又は60%以上のアミノ酸配列同一性を有するものが含まれる。読者は、α−アミラーゼが、上に列挙した変異を自然に有する場合(すなわち、野生型α−アミラーゼが、既に変異であると同定された残基を含む場合)、その特定の変異はそのα−アミラーゼに当てはまらないことを理解するであろう。しかし、他の記載された変異は、その位置での天然型残基と組み合わせて機能することができる。それらの配列同一性が高いため、BspAmy24において利点の効果を生じる変異(置換、挿入及び欠失を含む)は、Amy707及びAA560α−アミラーゼにおいて同様の効果を生じる可能性が特に高く、その逆も同様である。
2.2追加の変異
いくつかの実施形態では、上記(例えば、セクション2.1)の変異の1つ以上に加えて、本発明のアミラーゼは、さらなる性能又は安定性の利点を提供する1つ以上の変異をさらに含む。代表的な性能利点としては、デンプン基質の増加した加水分解、増加した穀物、穀草類又は他のデンプン基質の液化性能、増加した洗浄性能、増加した耐熱性、増加した貯蔵安定性、増加した溶解性、変化したpHプロファイル、減少したカルシウム依存性、増加した比活性、改質された基質特異性、改質された基質結合性、改質されたpH依存性活性、改質されたpH依存安定性、増加した酸化安定性及び増加した発現が含まれるがそれらに限定されない。一部の場合には、性能利点は、比較的低い温度で実現される。一部の場合には、性能利点は、比較的高い温度で実現される。
いくつかの実施形態では、本発明のα−アミラーゼ変異体は、Suzuki et al.(1989),J.Biol.Chem.264:18933−938の研究に基づき、カルシウム結合ループに少なくとも1つの変異を追加的に有する。代表的な変異には、配列番号1〜3のいずれかの181、182、183及び/又は184位に対応する1つ以上の残基における欠失又は置換が含まれる。特定の実施形態では、変異は、181及び182位又は183及び184位の欠失に対応する(番号付けについては配列番号1〜3のいずれかを使用)。他のアミラーゼ中の相同残基は、構造アラインメントによって、又は一次構造アラインメントによって決定することができる。
いくつかの実施形態では、本発明のα−アミラーゼ変異体は、他の微生物α−アミラーゼ、例えば、以下に限定されないが、配列番号1〜3のいずれかと類似の折り畳みを有し且つ/若しくは60%以上のアミノ酸配列同一性を有するもの、糖質関連酵素データベース(CAZy)ファミリー13アミラーゼ、又は記述用語「ターマミル様」によってこれまで言及されてきた任意のアミラーゼにおいて性能、安定性、又は溶解性の利点を生じることが知られている少なくとも1つの変異を追加的に有する。アミノ酸配列同一性は、デフォルトパラメータでClustal Wを使用して決定することができる。
本発明のアミラーゼは、任意の数の保存的アミノ酸置換を含み得る。代表的な保存的アミノ酸置換を表2に列挙する。
Figure 2021532795
上述の保存的変異の一部は、遺伝子操作によって生成することでき、残りは、遺伝子的又は他の手段によって合成アミノ酸をポリペプチド内に導入することによって生成されることは理解されるであろう。
本発明のアミラーゼはまた、アミノ酸配列内の1個又は数個のアミノ酸の置換、欠失又は付加、例えば10個未満、9個未満、8個未満、7個未満、6個未満、5個未満、4個未満、3個未満又はさらに2個未満の置換、欠失又は付加による上記アミラーゼ変異体のいずれかに由来してもよい。そのような変異体は、それらが由来するアミラーゼと同一の活性を有するはずである。特定の欠失には、1個又は数個のアミノ酸残基、例えば、1、2、3、4、又は5個のアミノ酸残基のN末端及び/又はC末端の切断が含まれる。
本発明のアミラーゼは、シグナル配列を含む「前駆体」、「未成熟」若しくは「完全長」、又はシグナル配列が欠如した「成熟」であり得る。ポリペプチドの成熟形態が、一般に、最も有用である。特に記載がない限り、本明細書で使用するアミノ酸残基の番号付けは、それぞれのアミラーゼポリペプチドの成熟形態を指す。本発明のアミラーゼポリペプチドはまた、得られたポリペプチドがアミラーゼ活性を保持する限り、N末端又はC末端を切断して除去してもよい。
本発明アミラーゼは、それが第1のアミラーゼポリペプチドの少なくとも一部分及び、第2のアミラーゼポリペプチドの少なくとも一部分を含むという点で、「キメラ」、「ハイブリッド」、又は「ドメインスワップ」ポリペプチドであり得る。本発明のアミラーゼは、異種シグナル配列、トラッキング又は精製を可能にするエピトープなどをさらに含んでもよい。代表的な異種シグナル配列は、B.リケニフォルミス(B.licheniformis)アミラーゼ(LAT)、B.スブチリス(B.subtilis)(AmyE又はAprE)及びストレプトマイセス属(Streptomyces)CelA由来である。
2.3.変異体アミラーゼポリペプチドをコードするヌクレオチド
別の態様では、変異体アミラーゼポリペプチドをコードする核酸が提供される。この核酸は、特定のアミラーゼポリペプチド、又は特定のアミラーゼと規定の程度のアミノ酸配列同一性を有するアミラーゼをコードする可能性がある。
いくつかの実施形態では、この核酸は、配列番号1〜3の1つ以上に対して、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又はさらに少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有するアミラーゼをコードする。遺伝子コードの縮重に起因して、複数の核酸が同一ポリペプチドをコードし得ることは理解されるであろう。
3.変異体アミラーゼの産生
本発明の変異体アミラーゼは、宿主細胞中において、例えば当該技術分野で知られる方法を使用して、分泌又は細胞内発現によって生成することができる。発酵、分離及び濃縮技術は当該技術分野においてよく知られており、濃縮した変異体α−アミラーゼポリペプチド含有溶液を調製するために従来法を使用できる。
生産規模を回復するために、変異体α−アミラーゼポリペプチドは、ポリマーを用いた綿状沈殿を介して細胞を除去することによって一般に上記に記載したように濃縮又は部分的に精製することができる。或いは、酵素は、精密濾過と、その後の利用可能な膜及び装置を使用する限外濾過による濃縮とによって濃縮又は精製することができる。しかし、一部の用途では、酵素は濃縮又は精製する必要がなく、全ブロス培養を溶解させ、それ以上の処理を行わずに使用することができる。酵素は、次に、例えば顆粒に加工処理することができる。
4.炭水化物処理組成物、及び変異体アミラーゼの使用
変異体アミラーゼは、当該技術分野で知られており、本明細書では繰り返さない様々な炭水化物処理用途に有用である。これらの用途には、燃料エタノール製造、シロップ製造、及び他の有用な生化学物質の製造が含まれる。
4.1.デンプン基質の調製
本明細書に開示されるプロセスで使用する、デンプン基質を調製するための方法はよく知られている。有用なデンプン基質は、塊茎、根、茎、マメ科植物、穀類又は全粒から得ることができる。より具体的には、粒状デンプンは、トウモロコシ、トウモロコシ穂軸、小麦、大麦、ライ麦、ライ小麦、ミロ、サゴ、キビ、キャッサバ、タピオカ、ソルガム、米、エンドウマメ、マメ、バナナ又はジャガイモから得ることができる。特に企図されるデンプン基質は、コーンスターチ及び小麦デンプンである。穀物からのデンプンは、粉砕されているか又は全粒であり得、例えば核種、フスマ及び/又は穂軸などのトウモロコシ固体が含まれる。デンプンは、高度に精製された生デンプン又はデンプン精製プロセスからの供給原料でもあり得る。
4.2.デンプンのゼラチン化及び液化
ゼラチン化は一般に、デンプン基質をα−アミラーゼと接触させると同時に、又はその前に行われるが、任意選択的に追加の液化誘導酵素を加えてもよい。いくつかの実施形態では、上述のように調製したデンプン基質は、水を用いてスラリー化される。液化はまた、「コールドクック」又は「ノークックプロセス」におけるように、液化温度以下で行われてもよい。
4.3.糖化
液化デンプンは、任意選択的に別の酵素の存在下で変異体アミラーゼを使用して、低DP(例えば、DP1+DP2)糖に富むシロップに糖化することができる。糖化の生成物の正確な組成は、使用する酵素の組み合わせ及び加工処理される粒状デンプンのタイプに依存する。糖化及び発酵は同時に、又は重複して実施し得る(下記を参照されたい)。
4.4.異性化
アミラーゼを用いた処理により生成される可溶性デンプン加水分解物は、高フルクトースデンプン系シロップ(HFSS)、例えば高フルクトースコーンシロップ(HFCS)に変換され得る。この変換は、グルコースイソメラーゼ、特に固体担体上に固定されたグルコースイソメラーゼを使用して達成できる。
4.5.発酵
可溶性デンプン加水分解物、特にグルコースに富むシロップは、デンプン加水分解物を発酵生物と接触させることにより発酵させることができる。EOF生成物には、代謝産物、例えばクエン酸、乳酸、コハク酸、グルタミン酸一ナトリウム、グルコン酸、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸カリウム、イタコン酸及び他のカルボン酸、グルコノデルタラクトン、エリトルビン酸ナトリウム、リジン及び他のアミノ酸、オメガ3脂肪酸、ブタノール、イソプレン、1,3−プロパンジオール並びに他の生体材料が含まれる。
エタノール産生微生物としては、酵母、例えばサッカロミセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)、並びに細菌、例えばアルコールデヒドロゲナーゼ及びピルビン酸デカルボキシラーゼを発現するザイモモナス・モビリス(Zymomonas moblis)が挙げられる。エタノール産生微生物の改善された株は、当該技術分野で知られている。酵母の商業的な入手源としては、ETHANOL RED(登録商標)(LeSaffre);FERMAX(商標)(Martrex),THERMOSACC(登録商標),TRANSFERM(登録商標)Yield+及びYP3(商標)(Lallemand);RED STAR(登録商標)(Red Star);FERMIOL(登録商標)(DSM Specialties);SUPERSTART(登録商標)(Alltech);並びにSYNERXIA(登録商標)及びSYNERXIA(登録商標) Thrive(DuPont Industrial Biosciences)が挙げられる。発酵によってクエン酸及び乳酸などの他の代謝産物を生産する微生物も当該技術分野において知られている。
4.6.変異体アミラーゼ及び追加の酵素を含む組成物
変異体アミラーゼは、例えば、トリコデルマ属(Trichoderma)、アスペルギルス属(Aspergillus)、タラロマイセス属(Talaromyces)、クロストリジウム属(Clostridium)、フザリウム属(Fusarium)、チエラビア属(Thielavia)、サーモマイセス属(Thermomyces)、アテリア属(Athelia)、フミコラ属(Humicola)、ペニシリウム属(Penicillium)、アルトマイセス属(Artomyces)、グロエオフィルム属(Gloeophyllum)、ピクノポルス属(Pycnoporus)、ステッケリヌム属(Steccherinum)、トラメテス属(Trametes)などからのグルコアミラーゼ(EC 3.2.1.3)と組み合わせ得る。好適な市販のグルコアミラーゼには、AMG 200L;AMG 300 L;SAN(商標)SUPER及びAMG(商標)E(Novozymes);OPTIDEX(登録商標)300及びOPTIDEX L−400(Danisco US Inc.);AMIGASE(商標)及びAMIGASE(商標)PLUS(DSM);G−ZYME(登録商標)G900(Enzyme Bio−Systems);並びにG−ZYME(登録商標)G990 ZRが含まれる。
アミラーゼと共に使用できる他の好適な酵素には、フィターゼ、プロテアーゼ、プルラナーゼ、β−アミラーゼ、イソアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、他のヘミセルラーゼ、β−グルコシダーゼ、トランスフェラーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、エステラーゼ、マンナナーゼ、酸化還元酵素、異なるα−アミラーゼ、又はこれらの組み合わせが含まれる。
本発明のアミラーゼを含む組成物は、バッファー、塩、保存料、水、共溶媒、界面活性剤などと一緒に、本明細書に列挙した追加の酵素の任意の1つ以上をさらに含んでもよい、水性又は非水性製剤、顆粒、粉末、ゲル、スラリー、ペーストなどであり得る。そのような組成物は、スラリー、水浴、洗浄機、食品又は飲料製品などの中に既に存在する内在性酵素又は他の成分、例えば、内在性植物(藻類を含む)酵素、先行する加工処理工程からの残留酵素などと組み合わせて機能することができる。
5.製パン及び食品調製のための組成物及び方法
本発明はまた、アミラーゼを含む食品、動物飼料及び/又は食品/飼料添加物を含むが、それらに限定されない「食品組成物」、及び変異体アミラーゼと1つ以上の食品成分とを混和する工程を含む、そのような食品組成物を調製するための方法、又はそれらの使用に関する。さらに、本発明は、食品組成物の調製におけるアミラーゼの使用であって、食品組成物が、本発明のポリペプチドの添加に続いて焼成される使用に関する。
6.醸造組成物
本発明の変異体アミラーゼは、醸造のプロセスにおいて、すなわち発酵麦芽飲料を製造する際に使用される醸造組成物の構成成分であり得る。非発酵性炭水化物は、最終ビール中の溶存固形分の大半を形成する。この残渣は、麦芽アミラーゼがデンプンのα−1,6−結合を加水分解することができないために残留する。非発酵性炭水化物は、ビール12オンス当たり約50カロリーに寄与する。アミラーゼは、グルコアミラーゼ並びに任意選択的にプルラナーゼ及び/又はイソアミラーゼと組み合わせて、デンプンをデキストリン及び発酵性糖に変換させ、最終ビール中の残留非発酵性炭水化物を減少させることを支援する。
7.布地の糊抜き組成物
さらに、企図されているのは、アミラーゼを使用して織物を処理する(例えば、布地を糊抜きする)組成物及び方法である。織物の処理方法は当該技術分野においてよく知られている(例えば、米国特許第6,077,316号明細書を参照されたい)。例えば、織物の感触及び外観は、布地を溶液中のアミラーゼと接触させる工程を含む方法によって改良することができる。織物は、加圧下で溶液を用いて処理することができる。
8.洗浄組成物
本発明の組成物及び方法の1つの態様は、構成成分としてアミラーゼを含む洗浄組成物である。アミラーゼポリペプチドは、例えば、手洗い、洗濯物の洗濯、食器洗浄及び他の硬質表面を洗浄するための洗剤組成物中の構成成分として使用できる。そのような組成物には、単位用量型の洗濯用洗剤組成物を含む強力液体(HDL)、強力乾燥(HDD)及び手洗い(手作業)洗濯用洗剤組成物並びに単位用量型の食器洗浄組成物を含む自動食器洗浄(ADW)及び手洗い(手作業)食器洗浄組成物が含まれる。
8.1.オーバービュー
アミラーゼポリペプチドは、唯一の酵素として、又は他のデンプン分解活性酵素を含む他の酵素と共に、洗剤組成物の構成成分であり得る。したがって、アミラーゼポリペプチドは、非粉化顆粒、安定化液又は保護酵素の形態で洗剤組成物中に含まれてよい。
本洗剤組成物は、例えば、粉末、顆粒、ペースト、バー又は液体などの任意の有用な形態であり得る。液体洗剤は、典型的には、約70%までの水及び0%〜約30%の有機溶媒を含有する水性であり得る。液体洗剤はまた、水を約30%しか含有しないコンパクトなゲルタイプの形態であってもよい。本洗剤組成物は、それらの各々がアニオン性、非イオン性、カチオン性又は両性イオン性であり得る1種以上の界面活性剤を含む。この洗剤組成物は、追加の1種以上の他の酵素、例えばプロテアーゼ、別のデンプン分解酵素、マンナナーゼ、クチナーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペクチン酸リアーゼ、ペルヒドロラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ及び/又はラッカーゼを任意の組み合わせで含み得る。
以下では、本発明のα−アミラーゼを包含するための洗剤組成物の特定の形態について記載する。これらの組成物の多くは、使用の容易さのために単位用量型で提供され得る。単位用量製剤及び包装については、例えば、米国特許出願公開第20090209445A1号明細書、同第20100081598A1号明細書、米国特許第7001878B2号明細書、欧州特許第1504994B1号明細書、国際公開第2001085888A2号パンフレット、同第2003089562A1号パンフレット、同第2009098659A1号パンフレット、同第2009098660A1号パンフレット、同第2009112992A1号パンフレット、同第2009124160A1号パンフレット、同第2009152031A1号パンフレット、同第2010059483A1号パンフレット、同第2010088112A1号パンフレット、同第2010090915A1号パンフレット、同第2010135238A1号パンフレット、同第2011094687A1号パンフレット、同第2011094690A1号パンフレット、同第2011127102A1号パンフレット、同第2011163428A1号パンフレット、同第2008000567A1号パンフレット、同第2006045391A1号パンフレット、同第2006007911A1号パンフレット、同第2012027404A1号パンフレット、欧州特許第1740690B1号明細書、国際公開第2012059336A1号パンフレット、米国特許第6730646B1号明細書、国際公開第2008087426A1号パンフレット、同第2010116139A1号パンフレット及び同第2012104613A1号パンフレットに記載されている。
8.2.強力液体(HDL)洗濯用洗剤組成物
代表的なHDL洗濯用洗剤組成物は、アニオン性洗浄性界面活性剤(直鎖、分岐鎖若しくはランダム鎖の、置換若しくは非置換アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルコキシル化アルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルホスホン酸塩、アルキルカルボン酸塩及び/又はそれらの混合物の群から選択される)、及び任意選択的に、非イオン性界面活性剤(直鎖、分岐鎖若しくはランダム鎖の、置換若しくは非置換アルコキシル化アルキルアルコール、例えばC8〜C18エトキシル化アルキルアルコール及び/又はC6〜C12アルキルフェノールアルコキシレートの群から選択される)を含む洗浄性界面活性剤(10重量/重量%〜40重量/重量%)を含み、ここで、アニオン性洗浄性界面活性剤(6.0〜9の親水性指数(HIc)を有する)対非イオン性洗浄性界面活性剤の重量比は1:1より大きい。好適な洗浄性界面活性剤としてはまた、カチオン性洗浄性界面活性剤(アルキルピリジニウム化合物、アルキル第四級アンモニウム化合物、アルキル第四級ホスホニウム化合物、アルキル三元スルホニウム化合物及び/又はこれらの混合物の群から選択される);双性イオン性及び/又は両性洗浄性界面活性剤(アルカノールアミンスルホベタインの群から選択される);両性界面活性剤;半極性非イオン性界面活性剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。
本組成物は、任意選択的に、両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマー(分枝状親水性及び疎水性を有するアルコキシル化ポリマー、例えば0.05wt%〜10wt%の範囲のアルコキシル化ポリアルキレンイミンなどの群から選択される)及び/又はランダムグラフトポリマー(典型的には、不飽和C1〜C6カルボン酸、エーテル、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、糖単位、アルコキシ単位、無水マレイン酸、グリセロールなどの飽和ポリアルコール及びそれらの混合物からなる群から選択されるモノマーを含む親水性骨格と、C4〜C25アルキル基、ポリプロピレン、ポリブチレン、飽和C1〜C6モノ−カルボン酸のビニルエステル、アクリル酸又はメタクリル酸のC1〜C6アルキルエステル及びそれらの混合物からなる群から選択される疎水性側鎖とからなる)からなる界面活性増強性ポリマーを含むことができる。
本組成物は、ソイルリリース性ポリマー(アニオンでエンドキャップしたポリエステル、例えば、SRP1、サッカリド、ジカルボン酸、ポリオール及びその組み合わせから選択される少なくとも1つのモノマー単位を含む、ランダム又はブロック配置のポリマー、ランダム又はブロック配置のエチレンテレフタレート系ポリマー及びそのコポリマー、例えば、Repel−o−tex SF、SF−2及びSRP6、Texcare SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN300及びSRN325、Marloquest SLなどを含む)、再付着防止ポリマー(0.1wt%〜10wt%、例えば、カルボキシレートポリマー、例えば、アクリル酸、マレイン酸(若しくは無水マレイン酸)、フマル酸、イタコン酸、アコニット酸、メサコン酸、シトラコン酸、メチレンマロン酸及びこれらの任意の混合物から選択される少なくとも1つのモノマーを含むポリマー、ビニルピロリドンホモポリマー、並びに/又はポリエチレングリコール、分子量500〜100,000Daの範囲);セルロースポリマー(アルキルセルロース、アルキルアルコキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アルキルカルボキシアルキルセルロース(その例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物が挙げられる)から選択されるものを含む)、及びポリマー性カルボキシレート(マレイン酸/アクリル酸ランダムコポリマー又はポリアクリレートホモポリマーなど)などの追加のポリマーを含むことができる。
本組成物は、飽和又は不飽和脂肪酸、好ましくは飽和又は不飽和C12〜C24脂肪酸(0wt%〜10wt%);沈着助剤(それらの例には、多糖類、好ましくはセルロースポリマー、ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物(DADMAC)、及びランダム又はブロック構造にある、ビニルピロリドン、アクリルアミド、イミダゾール、イミダゾリニウムハロゲン化物及びそれらの混合物とのDAD MACのコポリマー、カチオン性グアールガム、カチオン性ヒドロキシエチルセルロースなどのカチオン性セルロース、カチオン性デンプン、カチオン性ポリアクリルアミド及びそれらの混合物が含まれる)をさらに含むことができる。
本組成物は、その例にマンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール並びに/又はそれらの混合物が含まれる染料移動阻害剤;その例にエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミンN,N’−ジコハク酸(EDDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、プロピレンジアミン四酢酸(PDTA)、2−ヒドロキシピリジン−N−オキシド(HPNO)又はメチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸N,N−二酢酸,N,N−ジカルボキシメチルグルタミン酸四ナトリウム塩(GLDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンジスルホン酸、クエン酸及びそれらの任意の塩、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、N−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸(EDTP)並びにそれらの誘導体が含まれるキレート剤をさらに含むことができる。
本組成物は、好ましくは、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、コリンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、クチナーゼ、ラッカーゼ、ホスホリパーゼ、リソホスホリパーゼ、アシルトランスフェラーゼ、ペルヒドロラーゼ、アリールエステラーゼ及びそれらの任意の混合物から選択される酵素(一般に、活性酵素約0.01wt%〜活性酵素0.03wt%)を含んだ。本組成物は、酵素安定剤(その例としては、プロピレングリコール若しくはグリセロールなどのポリオール、糖若しくは糖アルコール、乳酸、可逆性プロテアーゼ阻害剤、ホウ酸若しくはホウ酸誘導体、例えば芳香族ホウ酸エステル又は4−ホルミルフェニルホウ酸などのフェニルホウ酸誘導体が挙げられる)を含むことができる。
本組成物は、任意選択的に、シリコーン系又は脂肪酸系起泡抑制剤;色相染料(hueing dyes)、カルシウムカチオン及びマグネシウムカチオン、視覚信号成分、消泡剤(0.001wt%〜約4.0wt%)及び/又は構造化剤/増粘剤(0.01wt%〜約5wt%、ジグリセリド及びトリグリセリド、エチレングリコールジステアレート、微結晶セルロース、セルロース系物質、マイクロファイバーセルロース、バイオポリマー、キサンタンガム、ジェランガム及びそれらの混合物からなる群から選択される)を含む。
本組成物は、任意の液体形態、例えば、液体若しくはゲル形態又はそれらの任意の組み合わせであり得る。本組成物は、任意の単位用量形態、例えばパウチであり得る。
8.3.強力乾燥/固体(HDD)洗濯用洗剤組成物
代表的なHDD洗濯用洗剤組成物には、アニオン性洗浄性界面活性剤(例えば、直鎖若しくは分岐鎖若しくはランダム鎖の、置換若しくは非置換アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアルコキシル化硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルホスホン酸塩、アルキルカルボン酸塩及び/又はそれらの混合物)、非イオン性洗浄性界面活性剤(例えば、直鎖若しくは分岐鎖若しくはランダム鎖の、置換若しくは非置換C8〜C18アルキルエトキシレート及び/又はC6〜C12アルキルフェノールアルコキシレート)、カチオン性洗浄性界面活性剤(例えば、アルキルピリジニウム化合物、アルキル第四級アンモニウム化合物、アルキル第四級ホスホニウム化合物、アルキル三元スルホニウム化合物及びこれらの混合物)、両性イオン性及び/又は両性洗浄性界面活性剤(例えば、アルカノールアミンスルホベタイン)、両性界面活性剤、半極性非イオン性界面活性剤及びそれらの混合物を含む洗浄性界面活性剤;リン酸塩非含有ビルダー(例えば、その例には0wt%〜10wt%未満の範囲内のゼオライトA、ゼオライトX、ゼオライトP及びゼオライトMAPが含まれるゼオライトビルダー)、リン酸塩ビルダー(例えば、0wt%〜10wt%未満の範囲内のトリポリリン酸ナトリウム)、クエン酸、クエン酸塩及びニトリロ三酢酸、ケイ酸塩(例えば、0wt%〜10wt%未満の範囲内のケイ酸ナトリウム若しくはケイ酸カリウム又はメタケイ酸ナトリウム、又は層状ケイ酸塩(SKS−6))を含むビルダー;炭酸塩(例えば、0wt%〜80wt%未満の範囲内の炭酸ナトリウム及び/又は重炭酸ナトリウム);並びに光退色剤(例えば、スルホン化亜鉛フタロシアニン、スルホン化アルミニウムフタロシアニン、キサンテン染料及びそれらの混合物)、疎水性若しくは親水性漂白活性剤(例えば、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、デカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、デカノイルオキシ安息香酸若しくはその塩、3,5,5−トリメチヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、テトラアセチルエチレンジアミン−TAED、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩−NOBS、ニトリルクワット及びそれらの混合物)、過酸化水素源(例えば、その例には、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩若しくは過ケイ酸塩のナトリウム塩一水和物若しくは四水和物が含まれる無機過水和塩)、予備形成親水性及び/又は疎水性過酸(例えば、過カルボン酸及び塩、過炭酸及び塩、ペリミド酸及び塩、ペルオキシモノ硫酸及び塩及びそれらの混合物)及び/又は漂白触媒(例えば、イミン漂白増強剤(その例にはイミニウムカチオン及びポリイオンが含まれる)、イミニウム両性イオン、変性アミン、変性アミンオキシド、N−スルホニルイミン、N−ホスホニルイミン、N−アシルイミン、チアジアゾール二酸化物、ペルフルオロイミン、環状糖ケトン及びそれらの混合物並びに金属含有漂白触媒(例えば、例えば亜鉛若しくはアルミニウム及び封鎖剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びその水溶性塩などの補助金属カチオンと一緒に、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン若しくはマンガンカチオン)を含む漂白剤が含まれる。
本組成物は、好ましくは、酵素、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、コリンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、クチナーゼ、ラッカーゼ、ホスホリパーゼ、リソホスホリパーゼ、アシルトランスフェラーゼ、ペルヒドロラーゼ、アリールエステラーゼ及びそれらの混合物を含む。
本組成物は、任意選択的に、追加の洗剤成分、例えば、香料マイクロカプセル、デンプンカプセル化香料アコード、色相剤、布地完全性及びカチオンポリマーを含む追加ポリマー、ダイロック成分、布地柔軟剤、増白剤(例えば、C.I.蛍光増白剤)、凝集剤、キレート剤、アルコキシル化ポリアミン、布用沈殿助剤及び/又はシクロデキストリンを含むことができる。
8.4.自動食器洗浄(ADW)洗剤組成物
代表的なADW洗剤組成物には、0〜10重量%の量で存在するエトキシル化非イオン性界面活性剤、アルコールアルコキシル化界面活性剤、エポキシキャップ化ポリ(オキシアルキル化)アルコール若しくはアミンオキシド界面活性剤を含む非イオン性界面活性剤;リン酸塩ビルダー(例えば、一リン酸塩、二リン酸塩、三ポリリン酸塩、他のオリゴマーポリリン酸塩、トリポリリン酸ナトリウム−STPP)及びリン酸非含有ビルダー(例えば、0.5重量%〜50重量%の範囲内のメチル−グリシン−二酢酸(MGDA)並びにその塩及び誘導体、グルタミン酸−N,N−二酢酸(GLDA)並びにその塩及び誘導体、イミノジコハク酸(IDS)並びにその塩及び誘導体、カルボキシメチルイヌリン並びにその塩及び誘導体、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、B−アラニン二酢酸(B−ADA)及びそれらの塩、ポリ−カルボン酸のホモポリマー及びコポリマー並びにそれらの部分的若しくは完全中和塩、モノマーのポリカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸並びにそれらの塩を含むアミノ酸をベースとする化合物を含む5〜60%の範囲内のビルダー;寸法安定性を提供するために約0.1重量%〜約50重量%の範囲内のスルホン化/カルボキシル化ポリマー;約0.1重量%〜約10重量%の範囲内の乾燥助剤(例えば、任意選択的に3〜6官能基、典型的には重縮合を促進する酸、アルコール若しくはエステル官能基を有するさらなるモノマーと一緒の、ポリエステル、特にアニオン性ポリエステル、ポリカーボネート−、ポリウレタン−及び/又はポリ尿素−ポリオルガノシロキサン化合物若しくはそれらの、特に反応性環状炭酸塩及び尿素タイプの前駆体化合物)、約1重量%〜約20重量%の範囲内のケイ酸塩(ケイ酸ナトリウム若しくはケイ酸カリウム、例えば二ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム及び結晶性フィロケイ酸塩を含む);無機漂白剤(例えば、過水和物塩、例えば過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過硫酸塩及び過ケイ酸塩)及び有機漂白剤(例えば、ジアシル及びテトラアシルペルオキシドを含む有機ペルオキシ酸、特にジペルオキシドデカン二酸、ジペルオキシテトラデカン二酸及びジペルオキシヘキサデカン二酸);漂白活性剤(すなわち、約0.1重量%〜約10重量%の範囲内の有機過酸前駆体);漂白触媒(例えば、トリアザシクロノナンマンガン及び関連錯体、Co、Cu、Mn及びFeビスピリジルアミン及び関連錯体並びに酢酸ペンタミンコバルト(III)及び関連錯体);約0.1重量%〜5重量%の範囲内の金属ケア剤(例えば、ベンザトリアゾール、金属塩及び錯体及び/又はケイ酸塩);自動食器洗浄用洗剤組成物1g当たり約0.01〜5.0mgの活性酵素の範囲内の酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、コリンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、クチナーゼ、ラッカーゼ、ホスホリパーゼ、リソホスホリパーゼ、アシルトランスフェラーゼ、ペルヒドロラーゼ、アリールエステラーゼ及びそれらの混合物);並びに酵素安定剤成分(例えば、オリゴ糖、多糖及び無機二価金属塩)が含まれる。
8.5.追加の酵素
本明細書に記載した洗浄組成物はいずれも、任意の数の追加の酵素を含むことができる。一般に、酵素は、選択された洗剤と(例えば、他の酵素成分及び非酵素成分などとの最適pH適合性に関して)適合しなければならず、酵素は、有効量で存在しなければならない。例として、下記の酵素を挙げる。
好適なプロテアーゼとしては、動物、野菜又は微生物起源のものが挙げられる。化学修飾変異体又はタンパク質改変変異体及び自然に処理されたタンパク質が含まれる。プロテアーゼは、セリンプロテアーゼ又は金属プロテアーゼ、アルカリ性微生物プロテアーゼ、トリプシン様プロテアーゼ又はキモトリプシン様プロテアーゼであり得る。アルカリ性プロテアーゼの例は、サブチリシン、特にバチルス属(Bacillus)由来のプロテアーゼ(例えば、サブチリシンNovo、サブチリシンCarlsberg、サブチリシン309、サブチリシン147及びサブチリシン168である(例えば、国際公開第89/06279号パンフレットを参照されたい)。代表的なプロテアーゼとしては、限定はされないが、国際公開第95/23221号パンフレット、同第92/21760号パンフレット、同第2008010925号パンフレット、同第20100566356号パンフレット、同第2011072099号パンフレット、同第201113022号パンフレット、同第2011140364号パンフレット、同第2012151534号パンフレット、同第2015038792号パンフレット、同第2015089441号パンフレット、同第2015089447号パンフレット、同第2015143360号パンフレット、同第2016001449号パンフレット、同第2016001450号パンフレット、同第2016061438号パンフレット、同第2016069544号パンフレット、同第2016069548号パンフレット、同第2016069552号パンフレット、同第2016069557号パンフレット、同第2016069563号パンフレット、同第2016069569号パンフレット、同第2016087617号パンフレット、同第2016087619号パンフレット、同第2016145428号パンフレット、同第2016174234号パンフレット、同第2016183509号パンフレット、同第2016202835号パンフレット、同第2016205755号パンフレット、米国特許出願公開第2008/0090747号明細書、米国特許第5,801,039号明細書、同第5,340,735号明細書、同第5,500,364号明細書、同第5,855,625号明細書、再発行特許第34,606号明細書、米国特許第5,955,340号明細書、同第5,700,676号明細書、同第6,312,936号明細書、同第6,482,628号明細書、同第8530219号明細書;米国仮特許出願第62/331282号明細書、同第62/343618号明細書、同第62/351649号明細書、同第62/437171号明細書、同第62/437174号明細書及び同第62/437509号明細書;及びPCT出願第PCT/CN2017/076749号明細書に記載されているもの、並びに国際公開第2007/044993号パンフレット、同第2009/058303号パンフレット、同第2009/058661号パンフレット、同第2014/071410号パンフレット、同第2014/194032号パンフレット、同第2014/194034号パンフレット、同第2014/194054号パンフレット及び同第2014/194117号パンフレットに記載されている金属プロテアーゼが挙げられる。
代表的な市販のプロテアーゼとしては、MAXATASE、MAXACAL、MAXAPEM、OPTICLEAN(登録商標)、OPTIMASE(登録商標)、PROPERASE(登録商標)、PURAFECT(登録商標)、PURAFECT(登録商標)OXP、PURAMAX(登録商標)、EXCELLASE(登録商標)、PREFERENZ(商標)プロテアーゼ(例えば、P100、P110、P280)、EFFECTENZ(商標)プロテアーゼ(例えば、P1000、P1050、P2000)、EXCELLENZ(商標)プロテアーゼ(例えば、P1000)、ULTIMASE(登録商標)及びPURAFAST(Danisco US);ALCALASE(登録商標)、ALCALASE(登録商標)ULTRA、BLAZE(登録商標)、BLAZE(登録商標)EVITY(登録商標)、BLAZE(登録商標)EVITY(登録商標)16L、CORONASE(登録商標)、SAVINASE(登録商標)、SAVINASE(登録商標)ULTRA、SAVINASE(登録商標)EVITY(登録商標)、SAVINASE(登録商標)EVERIS(登録商標)、PRIMASE、DURAZYM、POLARZYME(登録商標)、OVOZYME(登録商標)、KANNASE(登録商標)、LIQUANASE(登録商標)、EVERIS(登録商標)、NEUTRASE(登録商標)、PROGRESS UNO(登録商標)、RELASE(登録商標)及びESPERASE(登録商標)(Novozymes);BLAP(商標)及びBLAP(商標)変異体(Henkel);LAVERGY(商標)PRO 104L(BASF)及びKAP(登録商標)(B.アルカロフィルス(B.alkalophilus))サブチリシン(Kao)が挙げられるが、これらに限定されない。好適なプロテアーゼとしては、比較的低温で働くよう、特に選ばれた若しくは操作された天然に産するプロテアーゼ又は改質変異体が挙げられる。
好適なリパーゼとしては、細菌起源又は真菌起源のリパーゼが挙げられる。化学修飾、タンパク質分解修飾又はタンパク質改変変異体が含まれる。有用なリパーゼの例としては、フミコラ属(Humicola)(同義語、サーモマイセス属(Thermomyces))由来の、例えば、H.ラヌギノサ(H.lanuginosa)(T.ラヌギノーサス(T.lanuginosus))由来(例えば、欧州特許第258068号明細書及び同第305216号明細書を参照されたい)の、H.インソレンス(H.insolens)由来(例えば、国際公開第96/13580号パンフレットを参照されたい)のリパーゼ;シュードモナス属(Pseudomonas)リパーゼ(例えば、P.アルカリゲネス(P.alcaligenes)又はP.シュードアルカリゲネス(P.pseudoalcaligenes)(例えば、欧州特許第218272号明細書を参照されたい)、P.セパシア(P.cepacia)(例えば、欧州特許第331376号明細書を参照されたい)、P.スタッツェリ(P.stutzeri)(例えば、英国特許第1,372,034号明細書を参照されたい)、P.フルオレセンス(P.fluorescens)、シュードモナス属(Pseudomonas)の一種、菌株SD705(例えば、国際公開第95/06720号パンフレット及び同第96/27002号パンフレットを参照されたい)、P.ウィスコンシネンシス(P.wisconsinensis)(例えば、国際公開第96/12012号パンフレットを参照されたい)由来);バチルス属(Bacillus)リパーゼ(例えば、B.スブチリス(B.subtilis)(例えば、Dartois et al.(1993)Biochemica et Biophysica Acta 1131:253−360を参照されたい)、B.ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)(例えば、JP64/744992号公報)又はB.プミルス(B.pumilus)(例えば、国際公開第91/16422号パンフレットを参照されたい)由来)が挙げられるが、これらに限定されない。この処方での使用が企図される追加のリパーゼ変異体には、例えば国際公開第92/05249号パンフレット、同第94/01541号パンフレット、同第95/35381号パンフレット、同第96/00292号パンフレット、同第95/30744号パンフレット、同第94/25578号パンフレット、同第95/14783号パンフレット、同第95/22615号パンフレット、同第97/04079号パンフレット、同第97/07202号パンフレット、欧州特許第407225号明細書及び同第260105号明細書に記載されているものが含まれる。
代表的な市販のリパーゼとしては、M1 LIPASE、LUMA FAST及びLIPOMAX(Genencor);LIPEX(登録商標)、LIPOCLEAN(登録商標)、LIPOLASE(登録商標)及びLIPOLASE(登録商標)ULTRA(Novozymes);並びにLIPASE P(Amano Pharmaceutical Co.Ltd)が挙げられるが、それらに限定されない。
ポリエステラーゼ: 本組成物には、例えば国際公開第01/34899号パンフレット、同第01/14629号パンフレット及び米国特許第6933140号明細書に記載されているような好適なポリエステラーゼを含めることができる。
本発明の組成物は、他のα−アミラーゼを含む他のアミラーゼと組み合わせることができる。そのような組み合わせは、異なるα−アミラーゼが異なる性能特性を示し、複数の異なるα−アミラーゼの組み合わせが異なるα−アミラーゼの利点を提供する組成物を結果として生じさせる場合に特に望ましい。他のアミラーゼには、商業的に入手できるアミラーゼ、例えば、以下に限定されないが、STAINZYME(登録商標)、NATALASE(登録商標)、DURAMYL(登録商標)、TERMAMYL(登録商標)、FUNGAMYL(登録商標)及びBAN(商標)(Novo Nordisk A/S及びNovozymes A/S);RAPIDASE(登録商標)、POWERASE(登録商標)、PURASTAR(登録商標)並びにPREFERENZ(商標)(DuPont Industrial Biosciences製)などが含まれる。代表的なα−アミラーゼは、国際公開第9418314A1号パンフレット、米国特許出願公開第20080293607号明細書、国際公開第2013063460号パンフレット、同第2010115028号パンフレット、同第2009061380A2号パンフレット、同第2014099523号パンフレット、同第2015077126A1号パンフレット、同第2013184577号パンフレット、同第2014164777号パンフレット、同第09510603号パンフレット、同第9526397号パンフレット、同第9623874号パンフレット、同第9623873号パンフレット、同第9741213号パンフレット、同第9919467号パンフレット、同第0060060号パンフレット、同第0029560号パンフレット、同第9923211号パンフレット、同第9946399号パンフレット、同第0060058号パンフレット、同第0060059号パンフレット、同第9942567号パンフレット、同第0114532号パンフレット、同第02092797号パンフレット、同第0166712号パンフレット、同第0188107号パンフレット、同第0196537号パンフレット、同第0210355号パンフレット、同第2006002643号パンフレット、同第2004055178号パンフレット及び同第9813481号パンフレットに記載されている。
好適なセルラーゼとしては、細菌起源又は真菌起源のセルラーゼが挙げられる。化学修飾変異体又はタンパク質改変変異体が含まれる。好適なセルラーゼには、バチルス属(Bacillus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、フミコラ属(Humicola)、フザリウム属(Fusarium)、チエラビア属(Thielavia)、アクレモニウム属(Acremonium)由来のセルラーゼ、例えば、米国特許第4,435,307号明細書;同第5,648,263号明細書;同第5,691,178号明細書;同第5,776,757号明細書;並びに国際公開第89/09259号パンフレットで開示されたフミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)及びフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)から産生された真菌セルラーゼが例えば含まれる。使用するために企図された代表的なセルラーゼは、布地にとってカラーケア利点を有するセルラーゼである。そのようなセルラーゼの例は、例えば、欧州特許第0495257号明細書、同第0531372号明細書、国際公開第96/11262号パンフレット、同第96/29397号パンフレット及び同第98/08940号パンフレットに記載されたセルラーゼである。他の例は、例えば、国際公開第94/07998号パンフレット;同第98/12307号パンフレット;同第95/24471号パンフレット;PCT/DK98/00299号明細書;欧州特許第531315号明細書;米国特許第5,457,046号明細書;同第5,686,593号明細書;及び同第5,763,254号明細書に記載されたセルラーゼ変異体である。代表的なセルラーゼには、国際公開第2005054475号パンフレット、同第2005056787号パンフレット、米国特許第7,449,318号明細書、同第7,833,773号明細書、同第4,435,307号明細書;欧州特許第0495257号明細書;並びに米国仮特許出願第62/296,678号明細書及び同第62/435340号明細書に記載されたセルラーゼが含まれる。代表的な市販のセルラーゼには、CELLUCLEAN(登録商標)、CELLUZYME(登録商標)、CAREZYME(登録商標)、CAREZYME(登録商標)PREMIUM、ENDOLASE(登録商標)及びRENOZYME(登録商標)(Novozymes);REVITALENZ(登録商標)100、REVITALENZ(登録商標)200/220及びREVITALENZ(登録商標)2000(Danisco US);並びにKAC−500(B)(Kao Corporation)が含まれるが、それらに限定されない。
代表的なマンナナーゼには、例えば、国際公開第2016007929号パンフレット;米国特許第6,566,114号明細書、同第6,602,842号明細書及び同第6,440,991号明細書:並びにPCT出願第PCT/US2016/060850号明細書及び同第PCT/US2016/060844号明細書に記載された、細菌起源又は真菌起源のものが含まれるが、それらに限定されない。代表的なマンナナーゼには、例えば、国際公開第2016007929号パンフレット;米国特許第6566114号明細書、同第6,602,842号明細書及び同第6,440,991号明細書:並びにPCT出願第PCT/US2016/060850号明細書及び同第PCT/US2016/060844号明細書に記載された、細菌起源又は真菌起源のものが含まれるが、それらに限定されない。
本組成物中で使用するために企図された好適なペルオキシダーゼ/オキシダーゼには、植物起源、細菌起源又は真菌起源のものが含まれる。化学修飾変異体又はタンパク質改変変異体が含まれる。有用なペルオキシダーゼの例としては、国際公開第93/24618号パンフレット、同第95/10602号パンフレット及び同第98/15257号パンフレットに記載されたようなコプリヌス属(Coprinus)由来、例えばC.シネレウス(C.cinereus)由来のペルオキシダーゼ及びその変異体が挙げられる。商業的に入手できるペルオキシダーゼには、例えば、GUARDZYME(商標)(Novo Nordisk A/S及びNovozymes A/S)が含まれる。
本洗剤組成物は、家庭用及び/又は工業用布地/洗濯物上に存在するバイオフィルムを除去/洗浄するために有効である2,6−β−D−フルクタンヒドロラーゼも含むことができる。
本洗剤用酵素は、1種以上の酵素を含有する別個の添加物を添加する工程、又はこれらの酵素全部を含む複合添加物を添加する工程によって洗剤組成物中に含めることができる。洗剤添加物、すなわち別個の添加物又は複合添加物は、例えば、顆粒、液体、スラリーなどとして調製することができる。代表的な洗剤添加物調製物には、顆粒、特に非粉化顆粒、液体、特に安定化液体又はスラリーが含まれるがそれらに限定されない。
本洗剤組成物は、例えば、バー、錠剤、粉末、顆粒、ペースト又は液体などの任意の便利な形態であり得る。液体洗剤は、典型的には、約70%までの水及び0%〜約30%の有機溶媒を含有する水性であり得る。約30%以下の水を含有するコンパクトな洗剤ジェルも企図されている。
本アミラーゼを添加できる(又は一部の場合にはその構成成分であると同定されている)多くの典型的な洗剤調製物は、国際公開第2013063460号パンフレットに記載されている。これらには、PUREX(登録商標)UltraPacks(Henkel)、FINISH(登録商標)Quantum(Reckitt Benckiser)、CLOROX(商標)2Packs(Clorox)、OxiClean Max Force Power Paks(Church&Dwight)、TIDE(登録商標)Stain Release、CASCADE(登録商標)ActionPacs及びTIDE(登録商標)Pods(Procter&Gamble)、PSなどの商業的に入手できる単位用量調製物/包装が含まれる。
8.6.洗剤組成物中のアミラーゼ活性を評価する方法
当該技術分野では、材料見本及び微小材料見本アッセイを含む多くのα−アミラーゼ洗浄アッセイが知られている。添付の実施例では、ごく少数のそのようなアッセイについて記載する。
本組成物及び方法並びにそれらの利点について詳細に説明するために、下記の特定の実施例は、それらが限定的ではなくむしろ例示的であるとの理解の下で提供される。
本明細書で引用した全ての参考文献は、あらゆる目的のためにそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。本組成物及び方法並びにそれらの利点について詳細に説明するために、下記の特定の実施例は、それらが限定的ではなくむしろ例示的であるとの理解の下で提供される。
実施例1:方法
BspAmy24の構造モデリング
BspAmy24の相同性モデルを以下のように構築した。MOE(Chemical Computing Group、Montreal、CA)へのクエリーとしてBspAmy24(配列番号1)のアミノ酸配列を使用し、公開構造データベースを検索した。バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ(1BLI)は、最も公共的なヒットであった。全てのデフォルトパラメータを使用した「相同性モデル」関数を用いてモデルを作成した。BspAmy24変異体のX線回折結晶構造も決定した;この実験的構造は相同性モデルと厳密に一致し、相同性モデルで行われた分析を支持した。
細胞増殖とタンパク質の定量
BspAmy24−V1(残基R181及びG182の欠失を有する)及びBspAmy24−V1の変異体は、適切なDNA配列を導入するための標準クローニング手順に従った後に、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)細胞中で発現した。細胞は、B.リケニフォルミス(B.licheniformis)由来の分泌タンパク質発現のために好適な発現培地中で、68時間にわたり増殖させた。分泌されたタンパク質を遠心分離によって回収し、続いて0.45μmの膜(EMD Millipore)を通して濾過した。場合によっては、Phenyl Sepharose 6 Fast Flow樹脂(GE Healthcare)を用いたイオン交換クロマトグラフィーを用いて、さらなる精製を行った。タンパク質濃度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)及び280nmでの吸光度によって決定した。
酵素性能アッセイ及びpK値の測定
微小材料見本アッセイを用いて、異なるpH値でのα−アミラーゼの活性を測定した。2つの微小材料見本を含有する96ウェルマイクロタイタープレート(綿上にデンプンの染みと染料を有するCS28、Center for Testmaterials、Vlaardingen,Netherlands)内で、2mMのCaCl及び0.005%Tween−80を含む、全反応体積200μlのバッファーに希釈酵素を加えた。1,150rpmで振盪しながらプレートを50℃で15分間インキュベートした。次いで、上清を材料見本プレートから除去し、上清中に放出された染料の量を光学的に定量した。上清中への染料の放出は、酵素活性と相関した。速度定数を各pHで決定し、pHに対する速度定数の対数のプロットを、以下のように、単一又は二重イオン化モデルに対してフィッティングさせた。ここで、kmaxは最大速度定数を表し、pK、pKa1及びpKa2は酵素のpK値を表し、pHは、反応のpHを表す:
Figure 2021532795
実施例2:α−アミラーゼを用いて得た結果
4種の変異体について測定したpK
4つの変異体(すなわち、T40N、F261Y、S286D及びY362L)について、いくつかのpH値でのα−アミラーゼ活性を測定し、カーブフィッティングから見かけのpK値を決定するために使用した。全ての変異体は、残基R181及びG182の欠失(隣接する残基T183及びG184の代替的欠失も、類似の結果を生じると予想される)をさらに含んだが、これはα−アミラーゼにおける標準的な変異である。酵素の速度定数を各pH値で決定し、pHに対する速度定数の対数のプロットを、単一又は二重イオン化モデルに対してフィッティングさせた。結果を表3及び図4〜7に示す。アミノ酸の番号付けは、BspAmy24−V1のアミノ酸配列に従って欠失番号として、BspAmy24のアミノ酸配列に従って非欠失番号として与えられる。
Figure 2021532795
7種類の追加変異体の活性比
7つのさらなる変異体について、pH8.5及びpH10.5で活性を測定し、pH10.5での活性と比較したpH8.5での活性の比を式に従って決定した(この文脈における「WT」は欠失−R181−G182分子である):
Figure 2021532795
表4のデータは、これらのさらなる変異が野生型酵素に比べて活性比が増加していることを示している。
Figure 2021532795

Claims (15)

  1. 親ファミリー13α−アミラーゼの組み換え変異体であって、配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を有し、α−アミラーゼのコアβ−バレル構造のN末端側に並ぶアミノ酸残基にアミノ酸変異を有し、この変異は前記親α−アミラーゼ中の天然のアミノ酸とは異なるアミノ酸残基を有する変異体をもたらし、一般酸の見かけのpK値の低下、及び約8.5〜10.5のpHにおける前記変異体の活性の増加をもたらす変異体。
  2. 前記α−アミラーゼの前記コアβ−バレル構造の前記N末端側に並ぶアミノ酸残基に前記アミノ酸変異を欠く以外は同一のα−アミラーゼのpH10.5での活性に対するpH8.5での活性の比で除した、前記変異体のpH10.5での活性に対するpH8.5での活性の比は、1超、2超、3超、又は4超である、請求項1に記載の変異体α−アミラーゼ。
  3. 配列番号1のアミノ酸配列に対応する、T40、F263、S288及びY364からなる群から選択される位置にアミノ酸置換を含む、請求項1又は2に記載の変異体α−アミラーゼ。
  4. 配列番号1のアミノ酸配列に対応する、T40C、T40D、T40E、T40N、F263P、F263Y、S288D、S288K、Y364E、Y364L及びY364Mからなる群から選択されるアミノ酸置換を含む、請求項3に記載の変異体α−アミラーゼ。
  5. (i)配列番号1のアミノ酸配列の181、182、183及び/又は184位に対応する、1つ以上の残基位置での欠失又は置換;
    (ii)配列番号1のアミノ酸配列における181、182、183及び/又は184位に対応する、残基181及び182又は183及び184の欠失;
    (iii)ファミリー13α−アミラーゼにおいて前に記載した任意の単一の、複数の又はコンビナトリアルな変異;並びに/或いは
    (iv)N末端及び/又はC末端の切断
    をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の変異体α−アミラーゼ。
  6. 配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%若しくは少なくとも95%のアミノ酸配列同一性を有し;配列番号1をコードするポリヌクレオチドに対して少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%若しくは少なくとも90%の核酸配列同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされ;且つ/又は配列番号1をコードするポリヌクレオチド若しくはその相補体にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の変異体α−アミラーゼ。
  7. 触媒作用のために位置する一般酸の静電環境に影響を及ぼす残基の変異を、配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を有する親ファミリー13α−アミラーゼに導入する工程を含み、前記変異は、α−アミラーゼβ−バレルのN末端側に位置し、得られる変異体α−アミラーゼ内の前記一般酸の前記静電環境を変化させる、α−アミラーゼの活性を調節する方法。
  8. 前記α−アミラーゼのコアβ−バレル構造のN末端側に並ぶアミノ酸残基にアミノ酸変異を欠く以外は同一のα−アミラーゼのpH10.5での活性に対するpH8.5での活性の比で除した、pH10.5での活性に対するpH8.5での前記変異体α−アミラーゼの活性の比は、1超、2超、3超、又は4超である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記変異は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するT40、F263、S288及びY364からなる群から選択される位置での置換である、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記置換は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するT40C、T40D、T40E、T40N、F263P、F263Y、S288D、S288K、Y364E、Y364L及びY364Mからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記変異体α−アミラーゼは、
    (i)配列番号1のアミノ酸配列の181、182、183及び/又は184位に対応する、1つ以上の残基位置での欠失又は置換;
    (ii)配列番号1のアミノ酸配列における181、182、183及び/又は184位に対応する残基181及び182又は183及び184の欠失;
    (iii)ファミリー13α−アミラーゼにおいて先に記載した、任意の単一の、複数の又はコンビナトリアルな変異;並びに/或いは
    (iv)N末端及び/又はC末端の切断
    をさらに含む、請求項7〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の変異体α−アミラーゼを含むデンプン液化用組成物。
  13. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の変異体アミラーゼを含む洗剤組成物。
  14. デンプンを請求項1〜6のいずれか一項に記載の変異体アミラーゼの有効量と接触させる工程を含む、デンプンのオリゴ糖への変換方法。
  15. 表面からデンプン質の染み又は汚れを除去するための方法であって、前記表面を請求項1〜6のいずれか一項に記載の変異体アミラーゼの有効量と接触させる工程と、ポリペプチドに前記デンプン質の染みに存在するデンプン成分を加水分解させて、水性組成物中に溶解するより小さいデンプン由来の分子を生成し、それにより前記表面から前記デンプン質の染みを除去する工程とを含む方法。
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