JP2021528504A - 芳香成分としてのシクロヘキセンプロパナール誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)
Figure 2021528504

[式中、R、R、R、およびRは、互いに独立して、水素原子またはC1−2アルキル基を表す]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態である化合物に関する。フローラル種の芳香成分としての式(I)の化合物の使用、および芳香組成物または芳香消費者製品の一部としての本発明の化合物の使用も本発明の一部である。

Description

本発明は香料分野に関する。より詳細には、本発明は、以下に定義する式(I)の化合物の芳香成分としての使用に関し、特にフローラル種の有用な芳香成分としての使用に関する。さらに、本発明は、式(I)の化合物を含む芳香組成物または賦香消費者製品に関する。
背景
香料分野で最も求められている成分のいくつかは、フローラルな印象を付与するもの、特にスズランの香気である。特にこれは、繊細なフローラル香気が、精油生産の際に最も穏やかな抽出方法でも残存しないという理由による。上記のノートは極めて評価が高く、多数の賦香消費者製品に使用されている。特に、スズランおよびウォータリーの印象をもつ最も価値ある芳香成分の1種を代表するLilial(登録商標)(2−メチル−3−[4−(2−メチル−2−プロパニル)フェニル]プロパナール、Givaudan−Roure SA,Vernier,Suisseによる商標)の使用には、種々の理由から限界があったため、この極めて複雑なホワイトフローラル香気を有する化合物の獲得に、何十年にもわたり多くの努力がなされてきた。
そのため、スズランの花の自然な香気にできるだけ近いフローラルな香気ノートを付与する新規の芳香成分を開発する必要がある。
米国特許出願公開第2013/0090390号明細書は、上記嗅覚特性を付与する化合物として3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールを報告している。特に、(R)−3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールは、スズラン、フローラル、スイート、ウォータリー、パウダリー、およびオゾン様のノートを付与し、対する(S)−3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールは、スズラン、フルーティ、グリーン、ウォータリー、およびアルデヒド様のノートを付与する。
本発明は、先行技術よりも刺激性の低い香気を付与する式(I)の化合物を使用することによってスズランノートを付与する新規の香料成分を提供する。上記で述べた先行技術文献には、式(I)の化合物または式(I)の化合物の官能的特性は開示されていない。
発明の概要
本発明は、フローラル種の香気、特に香料製造において評価の高いスズラン(ミュゲとも呼ばれる)の香気を付与する式(I)の化合物に関する。
本発明の第1の対象は、式
Figure 2021528504
[式中、R、R、R、およびRは、互いに独立して、水素原子またはC1−2アルキル基を表す]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態である化合物である。
本発明の第2の対象は、芳香組成物または賦香物品の香気特性を付与、増強、改善、または変調する方法であり、本方法は、上記組成物または物品に、上記で定義した式(I)の少なくとも1種の化合物の有効量を添加することを含む。
本発明の第3の対象は、上記で定義した式(I)の化合物の芳香成分としての使用である。
本発明の別の対象は、
i)上記で定義した式(I)の少なくとも1種の化合物;
ii)香料担体および香料基剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分;および
iii)場合により少なくとも1種の香料助剤
を含む芳香組成物である。
本発明の最後の対象は、式(I)の少なくとも1種の化合物または上記で定義した組成物を含む、賦香消費者製品である。
発明の説明
驚くべきことに、式(I)の化合物は、特に評価の高いスズランの印象をもつ極めて興味深い香気ノートを有することが新たに発見された。本発明の第1の対象は、式
Figure 2021528504
[式中、R、R、R、およびRは、互いに独立して、水素原子またはC1−2アルキル基を表す]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態である化合物である。上記化合物を芳香成分として使用すると、例えば、グリーンの印象をもつスズラン/シクラメン種の香気ノートを付与することができる。
明確にするために述べると、「立体異性体のいずれか1種またはその混合物」または類似の表現は、当業者によって理解されている通常の意味、すなわち、本発明の化合物が純粋であっても、またはエナンチオマーもしくはジアステレオマーの混合物の形態であってもよいことを意図する。本発明の上記の実施形態のいずれか1つによれば、式(I)の化合物は、5位の炭素がR配置を有する異性体を少なくとも55%と、5位の炭素がS配置を有する異性体を最大45%含む異性体の混合物の形態である。好ましくは、式(I)の化合物は、5位の炭素がR配置を有する異性体を少なくとも70%と、5位の炭素がS配置を有する異性体を最大30%含む異性体の混合物の形態である。さらにより好ましくは、式(I)の化合物は、5位の炭素がR配置を有する異性体を少なくとも80%と、5位の炭素がS配置を有する異性体を最大20%含む異性体の混合物の形態である。
本発明の上記の実施形態のいずれか1種によれば、式(I)の化合物は、4位の炭素がR配置を有する異性体を少なくとも55%と、4位の炭素がS配置を有する異性体を最大45%含む異性体の混合物の形態である。好ましくは、式(I)の化合物は、4位の炭素がR配置を有する異性体を少なくとも70%と、4位の炭素がS配置を有する異性体を最大30%含む異性体の混合物の形態である。さらにより好ましくは、式(I)の化合物は、5位の炭素がR配置を有する異性体を少なくとも80%と、4位の炭素がS配置を有する異性体を最大20%含む異性体の混合物の形態である。
好ましくは、式(I)の化合物は、4位および5位の炭素がR配置を有する異性体を少なくとも55%と、4位および5位の炭素がS配置を有する異性体を最大45%含む異性体の混合物の形態である。好ましくは、式(I)の化合物は、4位および5位の炭素がR配置を有する異性体を少なくとも70%と、4位および5位の炭素がS配置を有する異性体を最大30%含む異性体の混合物の形態である。さらにより好ましくは、式(I)の化合物は、4位および5位の炭素がR配置を有する異性体を少なくとも80%と、4位および5位の炭素がS配置を有する異性体を最大20%含む異性体の混合物の形態である。さらにより好ましくは、式(I)の化合物のシクロヘキセニル環の5位の炭素のメチル置換基と4位の炭素のイソプロピル置換基がR配置を有する。換言すれば、本発明の化合物は、式
Figure 2021528504
[式中、R、R、R、およびRは、上記で定義したものと同じ意味を有する]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態のものである。
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、式(I)の化合物は、C13〜C19化合物、好ましくはC13〜C16化合物、さらにより好ましくはC13〜C14化合物である。
好ましい実施形態によれば、式(I)の化合物は、立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態であり、R、R、R、およびRのうち少なくとも2つの基が互いに独立して水素原子を表し、それ以外が互いに独立して水素原子またはC1−2アルキル基を表す。
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、Rは水素原子またはメチル基もしくはエチル基であり得る。好ましくは、Rは水素原子またはメチル基を表す。さらにより好ましくは、Rは水素原子を表す。
好ましい実施形態によれば、本発明の化合物は、式
Figure 2021528504
[式中、R、R、およびRは、互いに独立して、水素原子またはC1−2アルキル基を表す]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態のものである。
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、Rおよび/またはRは互いに独立して水素原子またはメチル基もしくはエチル基であり得る。好ましくは、Rおよび/またはRは互いに独立して水素原子またはメチル基を表す。典型的には、Rおよび/またはRは互いに独立して水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子またはC1−2アルキル基である。
具体的な実施形態によれば、Rは水素原子またはメチル基もしくはエチル基であり、Rおよび/またはRは水素原子またはメチル基を表す。
典型的には、Rおよび/またはRおよび/またはRは互いに独立して水素原子またはメチル基を表す。
好ましくは、Rおよび/またはRは水素原子を表す。典型的には、Rおよび/またはRは水素原子を表し、Rは水素原子またはC1−2アルキル基であり、好ましくは水素原子またはメチル基、より好ましくはメチル基である。
好ましい実施形態によれば、本発明の化合物は、式
Figure 2021528504
[式中、RおよびRは、互いに独立して、水素原子またはC1−2アルキル基を表す]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態のものである。
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、Rは、水素原子またはメチル基を表す。典型的には、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子またはメチル基もしくはエチル基を表す。
好ましくは、Rは水素原子を表す。より好ましくは、Rは水素原子を表し、Rは水素原子またはメチル基もしくはエチル基を表す。
好ましい実施形態によれば、本発明の化合物は、式
Figure 2021528504
[式中、Rは水素原子またはC1−2アルキル基を表す]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態のものである。
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、Rは、水素原子またはメチル基もしくはエチル基であり得る。好ましくは、Rは水素原子またはメチル基であり得る。より好ましくは、Rはメチル基を表す。
本発明の化合物の具体例として、フローラル、スズラン、クリーミー、およびグリーンの官能的印象を提供する3−((4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールを非限定的な例として挙げることができる。
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、式(I)の化合物は、3−((4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナール、3−[(4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチル−1−シクロヘキセン−1−イル]−2−メチルプロパナール、3−(4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナール、3−[(4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチル−1−シクロヘキセン−1−イル]−2−エチルプロパナール、3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチル−1−シクロヘキセン−1−イル)プロパナール、3−[(4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチル−1−シクロヘキセン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパナール、および3−((4R,5S,6R)−4−イソプロピル−5,6−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールからなる群から選択することができる。好ましくは、式(I)の化合物は、3−[(4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチル−1−シクロヘキセン−1−イル]−2−メチルプロパナールであってよい。
本発明の化合物の香気は、先行技術の化合物(R)−3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールと比較した場合、本発明の化合物は、フローラル、スズラン、クリーミー、およびグリーンの官能的感覚が明らかに強く、先行技術の古典的なアルデヒドの特徴がない点が他と異なっている。本発明の化合物の香気はまた、より繊細であり、先行技術の化合物の特徴であるアルデヒドの石鹸様/ファッティの側面を含まない。本発明の化合物は、より技術的な側面を与える先行技術よりも優れた官能的印象、すなわち洗剤様および清浄性のアルデヒドを提供する。上記の差異により、本発明の化合物と先行技術の化合物とは適する用途がそれぞれ異なる、すなわち異なる官能的印象を付与する。
歪みのある多環式オレフィンによるアルデヒドのアルファアルキル化とそれに続く開環工程によって、式(I)の化合物を有利な方法で製造できることを発見した。上記のプロセスでは、ケトン副生成物の生成を回避することが可能である。
本発明の別の対象は、式
Figure 2021528504
[式中、R、R、R、およびRは、互いに独立して、水素原子またはC1−2アルキル基を表す]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態である化合物の製造プロセスであり、
環接合部のアルファ位にオレフィン基を有する縮合化合物または架橋二環式もしくは三環式化合物であるオレフィン化合物による、式R−CHR−CHO(式中、RおよびRは上記と同じ意味を有する)のアルデヒドのアルファアルキル化の工程を含み、上記工程は、フォトレドックス触媒、水素原子移動供与体、第2級アミン、および光の存在下で実施される。場合により、上記プロセスは精製工程を含み、例えば、カラムクロマトグラフィー、典型的にはシリカゲルのカラムクロマトグラフィーを使用してもよい。
上記アルキル化に続いて開環が起こる。
「第2級アミン」という用語は、当技術分野における通常の意味、すなわち窒素原子が、1つの水素原子および水素原子とは異なる2つの基で置換されていることを意味する。
明確にするために述べると、「フォトレドックス触媒」という用語は、当技術分野における通常の意味、すなわち単一の電子移動過程による有機物質の活性化によって化学反応を加速するために光を吸収する触媒を意味する。
明確にするために述べると、「水素原子移動供与体」という表現は、当技術分野における通常の意味、すなわち、水素フリーラジカルを与えることができる化合物を意味する。水素原子移動はHATとも呼ばれる。
上記実施形態のいずれか1つによれば、オレフィンは、式
Figure 2021528504
[式中、RおよびRは上記と同じ意味を有する]の化合物であってよい。
本発明のいずれの実施形態によっても、具体的態様とは無関係に、化合物(I)ならびに化合物(V)は、ラセミ体の形態であっても、または立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態であってもよい。明確にするために述べると、立体異性体という用語は、任意のジアステレオマーまたはエナンチオマーも意図している。
実際、化合物(I)または(V)は、異なる立体化学をとることを可能にする複数の立体中心を有し得る(すなわち、2つの立体中心が存在する場合、化合物(I)または(V)は(R,R)または(R,S)配置をとることができる)。上記立体中心のそれぞれが、相対配置もしくは絶対配置のRもしくはS、またはそれらの混合物であってよく、換言すれば、式(I)または(V)の上記化合物は、純粋なエナンチオマーもしくはジアステレオマーの形態であっても、または立体異性体の混合物の形態であってもよい。
上記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のプロセスの反応媒体に広範囲の濃度でオレフィンを付加することができる。非限定的な例として、アルデヒドの量に対して約1モル当量〜約8モル当量、好ましくはアルデヒドの量に対して約1.2モル当量〜約6モル当量、アルデヒドの量に対して1.8モル当量〜約3.5モル当量の範囲のオレフィン濃度値を挙げることができる。当業者は承知しているように、オレフィンの最適濃度は、後期の性質、アルデヒド、水素原子移動供与体、フォトレドックス触媒および/または第2級アミンの性質、反応温度、ならびに望ましい反応時間に応じて異なる。
上記実施形態のいずれか1つによれば、フォトレドックス触媒は、有機光触媒、またはイリジウムもしくはルテニウム錯体、好ましくはイリジウム錯体であり得る。
上記実施形態のいずれか1つによれば、フォトレドックス触媒は、SCE基準によるレドックス電位が少なくとも0.8Vであり得る。
特定の実施形態によれば、好適なフォトレドックス触媒の非限定的な例には、[4,4´−ビス(1,1−ジメチルエチル)−2,2´−ビピリジン−N1,N1´]ビス[3,5−ジフルオロ−2−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル−N]フェニル−C]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート(Ir(dF(CF3)ppy)(dtbbpy)PFに相当)、[4,4´−ビス(1,1−ジメチルエチル)−2,2´−ビピリジン−κN1,κN1´]ビス[3,5−ジフルオロ−2−[5−(メチル)−2−ピリジニル−κN]フェニル−κC]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート(Ir(dF(Me)ppy)(dtbbpy)PFに相当)、[4,4´−ビス(1,1−ジメチルエチル)−2,2´−ビピリジン−κN1,κN1´]ビス[3,5−ジフルオロ−2−[2−ピリジニル−κN]フェニル−κC]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート(Ir(dFppy)(dtbbpy)PFに相当)、または[4,4´−ビス(1,1−ジメチルエチル)−2,2´−ビピリジン−κN1,κN1´]ビス[3−フルオロ−5−トリフルオロメチル−2−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル−κN]フェニル−κC]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート(Ir(FCF(CF)ppy)(dtbbpy)PFに相当)を含み得る。好ましくは、フォトレドックス触媒は、[4,4´−ビス(1,1−ジメチルエチル)−2,2´−ビピリジン−κN1,κN1´]ビス[3,5−ジフルオロ−2−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル−κN]フェニル−κC]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェートであり得る。
上記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のプロセスの反応媒体に広範囲の濃度でフォトレドックス触媒を付加することができる。非限定的な例として、アルデヒドの量に対して約0.01mol%〜約10mol%、好ましくはアルデヒドの量に対して約0.05mol%〜約5mol%、さらにより好ましくはアルデヒドの量に対して0.1mol%〜約1mol%の範囲のフォトレドックス触媒濃度値を挙げることができる。当業者は承知しているように、触媒の最適濃度は、後期の性質、アルデヒド、オレフィン、水素原子移動供与体および/または第2級アミンの性質、反応温度、ならびに望ましい反応時間に応じて異なる。
上記の実施形態のいずれか1つによれば、水素原子移動供与体は、スズ、ケイ素、硫黄、セレン、ホウ素、もしくはリン誘導体などの金属水素化合物、またはマロニトリルなどの有機化合物のような、ラジカル化学に使用される任意の水素原子移動供与体であり得る。
特定の実施形態によれば、水素原子移動供与体は硫黄誘導体である。好ましくは、水素原子移動供与体は、式
Figure 2021528504
のチオフェノールであり、各Rは互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−2直鎖アルキル基、C3−4直鎖もしくは分枝状アルキル基、1〜5個のハロゲン原子および/もしくはC1−4アルキル基もしくはアルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基、またはC1−4アルキル基もしくはアリール基で三置換されたシリル基を表し、ただし、最大2つのR基が水素原子を表す。好ましくは、チオフェノールは、2,4,6−トリメチルベンゼンチオール、2,4,6−トリ−イソ−プロピルベンゼンチオール、2,6−ジメチルベンゼンチオール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルベンゼンチオール、2,6−ジイソプロピルベンゼンチオール、2,4,6−トリ−tert−ブチルベンゼンチオール、4−tert−ブチルベンゼンチオール、および4−フルオロベンゼンチオールからなる群から選択されてもよい。好ましくは、チオフェノールは、2,4,6−トリメチルベンゼンチオール、2,4,6−トリ−イソ−プロピルベンゼンチオール、2,6−ジメチルベンゼンチオール、2,4,6−トリ−tert−ブチルベンゼンチオール、4−tert−ブチルベンゼンチオール、および4−フルオロベンゼンチオールからなる群から選択されてもよい。好ましくは、チオフェノールは、2,6−ジメチルベンゼンチオール、2,4,6−トリメチルベンゼンチオール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルベンゼンチオール、2,6−ジイソプロピルベンゼンチオール、2,4,6−トリ−イソ−プロピルベンゼンチオール、および2,4,6−トリ−tert−ブチルベンゼンチオールからなる群から選択されてもよい。さらにより好ましくは、チオフェノールは、2,4,6−トリ−イソ−プロピルベンゼンチオールまたは2,4,6−トリ−tert−ブチルベンゼンチオールであり得る。
上記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のプロセスの反応媒体に広範囲の濃度でチオフェノールを付加することができる。非限定的な例として、アルデヒドの量に対して約0.5mol%〜約20mol%、好ましくはアルデヒドの量に対して約1mol%〜約10mol%の範囲のチオフェノール濃度値を挙げることができる。当業者は承知しているように、チオフェノールの最適濃度は、後期の性質、アルデヒド、オレフィン、フォトレドックス触媒および/または第2級アミンの性質、反応温度、ならびに望ましい反応時間に応じて異なる。
上記実施形態のいずれか1つによれば、第2級アミンは、1〜3個のハロゲン原子または酸性基もしくはエステル基によって置換されていてもよい環状または非環状のアミンであり得る。好ましくは、第2級アミンは、式
Figure 2021528504
のものであってよく、式中、RおよびRは、個々に存在する場合、互いに独立して、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基を表すか、または、RおよびRは、1つになっている場合、エステル基または酸性基で置換されていてもよいC2−4直鎖アルカンジイル基を表す。上記第2級アミンは、アンモニウム塩の形態であってもよい。好ましくは、第2級アミンは、2−(ビス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)((トリメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン、2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタン−1−アミン、2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタン−1−アミニウムクロリド、2,2,2−トリフルオロ−N−エチルエタン−1−アミン、2,2,2−トリフルオロ−N−エチルエタン−1−アミニウムクロリド、ビス(2−クロロエチル)アミン、ビス(2−クロロエチル)アミニウムクロリド、ジメチルアミン、およびジメチルアンモニウムクロリドからなる群から選択されてもよい。好ましくは、第2級アミンは、2−(ビス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)((トリメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン、2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタン−1−アミン、2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタン−1−アミニウムクロリド、ビス(2−クロロエチル)アミン、ビス(2−クロロエチル)アミニウムクロリド、ジメチルアミン、およびジメチルアンモニウムクロリドからなる群から選択されてもよい。さらにより好ましくは、第2級アミンは、2,2,2−トリフルオロ−N−エチルエタン−1−アミン、または2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタン−1−アミンであり得る。さらにより好ましくは、第2級アミンは、2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタン−1−アミンであり得る。第2級アミンはまた、塩の形態であってもよい。
上記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のプロセスの反応媒体に広範囲の濃度で第2級アミンを付加することができる。非限定的な例として、アルデヒドの量に対して約0.5mol%〜約20mol%、好ましくはアルデヒドの量に対して約5mol%〜約15mol%の範囲の第2級アミン濃度値を挙げることができる。当業者は承知しているように、第2級アミンの最適濃度は、後期の性質、アルデヒド、オレフィン、フォトレドックス触媒および/または水素原子移動供与体の性質、反応温度、ならびに望ましい反応時間に応じて異なる。
上記実施形態のいずれか1つによれば、光は、250nm〜800nmの範囲内に含まれる波長を有し得る。好ましくは、光はUV可視光であり得る。上記の光は、LEDランプまたはLEDストリップによって発生させることができる。
上記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のプロセスは、塩酸、トリフルオロ酢酸、またはパラトルエンスルホン酸などの無機酸または有機酸の存在下で場合により実施することができる。
反応は、溶媒の存在下または非存在下で実施することができる。溶媒が必要であるか、または実用的理由により使用される場合、そのような種類の反応で現在用いられている任意の溶媒を本発明の目的に使用することができる。高誘電率の溶媒が好ましい。溶媒の非限定的な例として、DMSO、DMPU、DMF、DMA、NMP、アセトニトリル、DME、メチルテトラヒドロフラン、またはそれらの混合物が挙げられる。溶媒の選択は、基質および/または触媒の性質に応じて異なり、当業者は、それぞれの場合に最も適した溶媒を適切に選択して反応を最適化することができる。
本発明のプロセスは、0℃〜50℃の間に含まれる範囲か、それ以上の温度で実施することができる。好ましくは、本発明のプロセスは、室温、すなわち約25℃で実施することができる。当然ながら、当業者はまた、出発生成物および最終生成物の融点および沸点、ならびに望ましい反応時間または転化時間に従って、好ましい温度を選択することができる。
本発明のプロセスは、バッチ条件下または連続条件下で実施することができる。
驚くべきことに、本発明のプロセスは、標準的なラジカルプロセスで生成される、カラッシュケトンとしても知られるケトン副生成物の生成を回避することを可能にする。換言すれば、本発明のプロセスは、カラッシュケトンを含まない化合物を提供する。
上記で述べたように、本発明は、式(I)の化合物の芳香成分としての使用に関する。換言すれば、芳香組成物または賦香物品または表面の香気特性を付与、増強、改善、または変調する方法であって、上記組成物または物品に、式(I)の少なくとも1種の化合物の有効量を添加する、例えばその典型的なノートを付与することを含む方法に関する。最終的な快楽効果は、本発明の化合物の正確な用量および官能的特性に依存する可能性があるが、本発明の化合物の添加により、用量に応じたノート、特色、または性質の形態でその典型的な特色が最終製品に付与されるものと理解されたい。
本明細書で「式(I)の化合物の使用」とは、式(I)の化合物を含有し、香料産業で有利に用いることができる任意の組成物の使用でもあると理解されなければならない。
上記の組成物は、実際に芳香成分として有利に用いることができ、これも本発明の対象である
したがって、本発明の別の対象は、
i)芳香成分として、上記で定義した少なくとも1種の本発明の化合物;
ii)香料担体および香料基剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分;および
iii)場合により少なくとも1種の香料助剤
を含む、芳香組成物である。
本明細書で「香料担体」とは、香料の観点から実質的に中性である材料、すなわち芳香成分の官能的特性を著しく変化させない材料を意味する。上記の担体は、液体であっても固体であってもよい。
液体担体として、乳化系、すなわち溶媒と界面活性剤の系、または香料製造に一般的に使用される溶媒を非限定的な例として挙げることができる。香料製造に一般的に使用される溶媒の性質および種類の詳細な説明は、網羅できるものではない。しかしながら、最も一般的に使用されている、ブチレンまたはプロピレングリコール、グリセロール、ジプロピレングリコールおよびそのモノエーテル、1,2,3−プロパントリイルトリアセタート、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、1,3−ジアセチルオキシプロパン−2−イルアセテート、フタル酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノ、クエン酸トリエチル、またはそれらの混合物などの溶媒を非限定的な例として挙げることができる。香料担体と香料基剤との双方を含む組成物について、先に明記したもの以外の他の好適な香料担体はまた、エタノール、水/エタノール混合物、リモネンまたは他のテルペン、イソパラフィン、例えばIsopar(登録商標)(製造元:Exxon Chemical)という商標で知られるもの、またはグリコールエーテルおよびグリコールエーテルエステル、例えばDowanol(登録商標)(製造元:Dow Chemical Company)という商標で知られるもの、または硬化ヒマシ油、例えばCremophor(登録商標)RH 40(製造元:BASF)という商標で知られるものであってもよい。
固体担体は、芳香組成物または芳香組成物のいくつかの要素が化学的または物理的に結合され得る材料を示すことを意味する。概して、このような固体担体は、組成物を安定化させるか、または組成物もしくはいくつかの成分の蒸発速度を制御するために用いられる。固体担体の使用は当技術分野で現在使用されており、望ましい効果に達する方法を当業者は承知している。しかしながら、固体担体の非限定的な例として、吸収性のゴムもしくはポリマーまたは無機材料、例えば多孔質ポリマー、シクロデキストリン、木質材料、有機もしくは無機ゲル、粘土、石膏タルク、もしくはゼオライトなどを挙げることができる。
固体担体の他の非限定的な例として、被包材料を挙げることができる。そのような材料の例は、単糖類、二糖類、もしくは三糖類、天然もしくは加工デンプン、親水コロイド、セルロース誘導体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、タンパク質もしくはペクチンなどの隔壁形成材料および可塑化材料、またはさらにはH.Scherz,Hydrokolloide:Stabilisatoren,Dickungs−und Geliermittel in Lebensmitteln,Band 2 der Schriftenreihe Lebensmittelchemie,Lebensmittelqualitaet,Behr’s Verlag GmbH & Co.,Hamburg,1996などの参考図書に引用されている材料を含み得る。封入は、当業者にとって周知のプロセスであり、例えば、噴霧乾燥、凝集、またはさらには押出などの技術、またはコアセルベーション技術および複合コアセルベーション技術を含む被覆封入からなる技術を使用することにより実施することができる。
固体担体の非限定的な例として、特にアミノプラスト、ポリアミド、ポリエステル、ポリ尿素、もしくはポリウレタン種の樹脂またはそれらの混合物(上記の樹脂はすべて当業者に周知である)を有するコアシェルカプセルを挙げることができる。これには、場合によりポリマー安定剤またはカチオン性コポリマーの存在下で、重合、界面重合、コアセルベーション、または全部により導入される相分離プロセスなどの技術を使用する(上記の技術はすべて先行技術に記載されている)。
樹脂は、アルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド、2,2−ジメトキシエタナール、グリオキサール、グリオキシル酸、またはグリコールアルデヒドおよびそれらの混合物)とアミン、例えば尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、メラミン、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、グアナゾールなど、ならびにそれらの混合物との重縮合によって生成される。あるいは、予備形成樹脂アルキルオレート化ポリアミン、例えばUrac(登録商標)(製造元:Cytec Technology Corp.)、Cy mel(登録商標)(製造元:Cytec Technology Corp.)、Urecoll(登録商標)、またはLuracoll(登録商標)(製造元:BASF)の商標で市販されているものなどを使用することができる。
他の樹脂の1種は、グリセロールなどのポリオールと、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体、イソホロンジイソシアネートもしくはキシリレンジイソシアネートの三量体、またはヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体、またはキシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの三量体(Takenate(登録商標)の商標で知られる、製造元:Mitsui Chemicals)、中でもキシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの三量体およびヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体などのポリイソシアネートとの重縮合によって生成されるものである。
アミノ樹脂、すなわちメラミン系樹脂とアルデヒドの重縮合による香料の封入に関連する独創的な文献のいくつかには、K.Dietrich et al.Acta Polymerica,1989,vol.40,ページ243,325および683,ならびに1990,vol.41,ページ91により公開されたものなどの論文に代表されるものが含まれる。そのような論文には、先行技術の方法に従うようなコアシェルマイクロカプセルの製造に影響を与える種々のパラメーターがすでに記載されており、これらはまた、本特許文献にさらに詳細に記載され、かつ例示される。Wiggins Teape Group Limitedによる米国特許第4,396,670号明細書は、後者に関係する初期の例である。それ以降、他の多くの著者によって本分野の文献が拡充されており、公開された開発すべてを本明細書で網羅することは不可能であるが、封入技術の一般知識は非常に重要である。そのようなマイクロカプセルの好適な使用を開示している、最近の関連出版物は、例えば、H.Y.Lee et al.Journal of Microencapsulation,2002,vol.19,ページ559−569、国際公開第01/41915号、さらにはS.Boene et al.Chimia,2011,vol.65,ページ177−181に代表される。
本明細書で意味する「香料基剤」とは、少なくとも1種の賦香補助成分を含む組成物である。
上記の芳香補助成分は式(I)のものではない。さらに、本明細書で「芳香補助成分」とは、快楽効果を付与するために芳香調製物または組成物に使用される化合物を意味する。換言すれば、賦香成分であるとみなされるそのような補助成分は、単に香気を有するだけではなく、組成物の香気を良好なまたは快適な方法で付与または変調できるものとして当業者に認識されなければならない。
基剤中に存在する芳香補助成分の性質および種類は、本明細書のさらに詳細な説明であると保証されるものではなく、いかなる場合でも網羅的ではなく、当業者であれば、その一般的な知見に基づいて、かつ意図された使用または用途および望ましい官能的効果に応じて、それらを選択することができる。一般論として、これらの芳香補助成分は、アルコール、ラクトン、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセタート、ニトリル、テルペノイド、含窒素または含硫黄複素環式化合物および精油といった様々な化学クラスに属し、かつ上記芳香補助成分は天然由来であっても合成由来であってもよい。
特に、次のような類似の嗅覚ノートを有することで知られている芳香補助成分を挙げることができる。
特に、次のような香料配合物で一般的に使用されている芳香補助成分を挙げることができる。
−アルデヒド成分:デカナール、ドデカナール、2−メチル−ウンデカナール、10−ウンデセナール、オクタナール、および/またはノネナール;
−芳香性ハーブ成分:ユーカリ油、樟脳、ユーカリプトール、メントール、および/またはアルファ−ピネン;
−バルサム成分:クマリン、エチルバニリン、および/またはバニリン;
−柑橘類成分:ジヒドロミルセノール、シトラール、オレンジオイル、酢酸リナリル、シトロネリルニトリル、オレンジテルペン、リモネン、酢酸1−P−メンテン−8−イル、および/または1,4(8)−P−メンタジエン;
−フローラル成分:ジヒドロジャスモン酸メチル、リナロール、シトロネロール、フェニルエタノール、3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール、ヘキシル桂皮アルデヒド、酢酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、テトラヒドロ−2−イソブチル−4−メチル−4(2H)−ピラノール、ベータイオノン、2−(メチルアミノ)安息香酸メチル、(E)−3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、サリチル酸ヘキシル、3,7−ジメチル−1,6−ノナジエン−3−オール、3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール、酢酸ベルジル、ゲラニオール、P−メンタ−1−エン−8−オール、4−(1.1−ジメチルエチル)−1−シクロヘキシルアセタート、1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアセタート、4−シクロヘキシル−2−メチル−2−ブタノール、サリチル酸アミル、高cisジヒドロジャスモン酸メチル、3−メチル−5−フェニル−1−ペンタノール、プロピオン酸ベルジル、酢酸ゲラニル、テトラヒドロリナロール、cis−7−P−メンタノール、(S)−2−(1,1−ジメチルプロポキシ)プロパン酸プロピル、2−メトキシナフタレン、2,2,2−トリクロロ−1−フェニルエチルアセタート、4/3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、アミル桂皮アルデヒド、4−フェニル−2−ブタノン、酢酸イソノニル、4−(1,1−ジメチルエチル)−1−シクロヘキシルアセタート、イソ酪酸ベルジル、および/またはメチルイオノン異性体の混合物;
−フルーティ成分:ガンマウンデカラクトン、4−デカノリド、2−メチル−ペンタン酸エチル、酢酸ヘキシル、2−メチル酪酸エチル、ガンマノナラクトン、ヘプタン酸アリル、イソ酪酸2−フェノキシエチル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−酢酸エチル、および/または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジエチル;
−グリーン成分:2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、2−tert−ブチル−1−シクロヘキシルアセタート、酢酸スチラリル、(2−メチルブトキシ)酢酸アリル、4−メチル−3−デセン−5−オール、ジフェニルエーテル、(Z)−3−ヘキセン−1−オール、および/または1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン;
−ムスク成分:1,4−ジオキサ−5,17−シクロヘプタデカンジオン、ペンタデセノリド、3−メチル−5−シクロペンタデセン−1−オン、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−シクロペンタ−g−2−ベンゾピラン、(1S,1´R)−2−[1−(3´,3´−ジメチル−1´−シクロヘキシル)エトキシ]−2−メチルプロピルプロパノエート、ペンタデカノリド、および/または(1S,1´R)−[1−(3´,3´−ジメチル−1´−シクロヘキシル)エトキシカルボニル]メチルプロパノエート;
−ウッディ成分:1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン、パチュリ油、パチュリ油のテルペン画分、(1´R,E)−2−エチル−4−(2´,2´,3´−トリメチル−3´−シクロペンテン−1´−イル)−2−ブテン−1−オール、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、メチルセドリルケトン、5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテニル)−3−メチルペンタン−2−オール、1−(2,3,8,8−テトラメチル−1,2,3,4,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−イル)エタン−1−オン、および/または酢酸イソボルニル;
−その他の成分(例えば、アンバー、パウダリースパイシー、またはウォータリー):ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル−ナフト[2,1−b]フランおよびその立体異性体のいずれか、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、オイゲノール、桂皮アルデヒド、クローブ油、3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナール、ならびに/または3−(3−イソプロピル−1−フェニル)ブタナール。
本発明による香料基剤は、上記に述べた芳香補助成分に限定されることはなく、いずれによらず、他のこのような補助成分の多くは、S.Arctanderによる書籍、Perfume and Flavor Chemicals,1969,Montclair,New Jersey,USA、もしくはその最新版などの参考図書、または同様の種類の他の著作、および香料分野の豊富な特許文献に列挙されている。上記補助成分はまた、様々な種類の芳香化合物を制御された方法で放出することが知られている化合物であってもよいものと理解される。
本明細書では、「香料助剤」とは、色、特別な耐光性、化学的安定性などといった付加的に加味される利点を付与することが可能な成分を意味する。芳香組成物に一般的に使用される助剤の性質および種類の詳細な説明は、網羅できるものではないが、言及すべき点として上記成分は当業者に周知されているものである。具体的な非限定的な例として、増粘剤(例えば、界面活性剤、増粘剤、ゲル化剤および/またはレオロジー調整剤)、安定剤(例えば、防腐剤、抗酸化剤、熱/光および/または緩衝剤またはキレート剤、例えばBHTなど)、着色剤(例えば、色素および/または顔料)、防腐剤(例えば、抗菌剤もしくは抗微生物剤または抗真菌剤または抗刺激剤)、研磨剤、皮膚冷却剤、固定剤、防虫剤、軟膏、ビタミン剤、ならびにそれらの混合物を挙げることができる。当業者は、単に当技術分野の標準的知見を適用することによってのみならず、方法論の試行錯誤により、芳香組成物の上記に述べた成分を混合して、望ましい効果を得るための最適な配合物を設計することが完全に可能であることが理解される。
式(I)の少なくとも1種の化合物および少なくとも1種の香料担体からなる発明の組成物は、本発明の特定の実施形態からなる。同様に、本発明の別の実施形態によれば、芳香組成物は、式(I)の少なくとも1種の化合物、少なくとも1種の香料担体、少なくとも1種の香料基剤、および場合により少なくとも1種の香料助剤を含む。
特定の実施形態によれば、上記に述べた組成物は、式(I)の2つ以上の化合物を含んでおり、調香師は本発明の種々の化合物の香調を有する調合香料または香料を製造することで、開発目的で新たな構成単位を生成することができる。
明確にするために述べると、出発物質、中間体、または最終生成物として、本発明の化合物を包含する、化学合成から直接得られる任意の混合物、例えば十分な精製を行わない反応媒体は、上記の混合物が本発明の化合物を香料に適した形態で提供するものでない限り、本発明による芳香組成物とみなすことができないことも理解される。したがって、未精製の反応混合物は概して、特に明記しない限り、本発明から除外される。
本発明の化合物はまた、あらゆる分野の最新の香料、すなわちファインフレグランスまたは機能性香料で有利に使用して、式(I)の上記の化合物が添加される消費者製品の香気を良好に付与または変調することができる。結果として、本発明の別の対象は、上記で定義した式(I)の少なくとも1種の化合物を芳香成分として含む賦香消費者製品からなる。
本発明の化合物は、そのまま添加することも、または本発明の芳香組成物の一部として添加することもできる。
明確にするために述べると、「賦香消費者製品」とは、塗布される表面または空間(例えば、皮膚、髪、繊維、または住宅内の表面)に少なくとも快適な芳香効果を与える消費者製品を称することを意図する。換言すれば、本発明による賦香消費者製品は、機能性配合物に加え、場合により追加の有益な薬剤を含む賦香消費者製品であり、望ましい消費者製品と嗅覚的有効量の少なくとも1種の発明の化合物に相当する。明確にするために述べると、上記の賦香消費者製品は非食用製品である。
賦香消費者製品の成分の性質および種類は、本明細書のさらに詳細な説明であると保証されるものではなく、いかなる場合でも網羅的ではなく、当業者であれば、一般的な知見に基づいて、かつ上記製品の性質および望ましい効果に応じて、それらを選択することができる。
好適な賦香消費者製品の非限定的な例として、香水、例えばファインフレグランス、スプラッシュもしくはオードパルファム、コロン、またはシェーブローションもしくはアフターシェーブローション;ファブリックケア製品、例えば液体洗剤もしくは固形洗剤、布用柔軟剤、液体もしくは固形芳香増強剤、布用消臭剤、アイロンウォーター、紙、漂白剤、カーペットクリーナー、カーテン手入れ用製品;ボディケア製品、例えばヘアケア製品(例えば、シャンプー、染髪用調剤もしくはヘアースプレー、カラーケア製品、整髪製品、デンタルケア製品)、消毒薬、デリケートゾーンケア製品;化粧用調剤(例えば、肌用クリームもしくはローション、バニシングクリームまたはデオドラントもしくは制汗剤(例えば、スプレーまたはロールオン)、脱毛剤、タンニング製品もしくは日焼け用製品もしくは日焼け後製品、ネイル用製品、スキンクレンジング、メークアップ);またはスキンケア製品(例えば、石鹸、シャワー用もしくはバス用のムース、オイルもしくはジェル、または衛生製品もしくは足用/手用ケア製品);住居空間(部屋、冷蔵庫、食器棚、靴、または車)および/または公共空間(ホール、ホテル、モールなど)で使用することができる空気清浄製品、例えばエアーフレッシュナーもしくは「即座に使える」粉末状エアーフレッシュナー;またはホームケア製品、例えばカビ取り剤、調度品ケア製品、ワイプ、食器用洗剤もしくは硬質表面(例えば、床、浴槽、サニタリー、または窓)用洗剤;皮革手入れ用製品;車手入れ用製品、例えば磨き剤、ワックスもしくはプラスチッククリーナーが挙げられる。
上記で述べた賦香消費者製品のいくつかは、本発明の化合物に対して侵襲性の媒体であり得るため、例えば封入によって、または酵素、光、熱、もしくはpHの変化など、適切な外部刺激下で本発明の成分を放出するのに適した別の化学物質に化学的に結合することによって、本化合物を早期分解から保護することが必要となる場合がある。
本発明による化合物を種々の前述の製品または組成物に導入できる比率は、広範な値の範囲内で変化する。このような値は、賦香される物品の性質および望ましい官能的効果、ならびに本技術分野で一般的に使用される芳香補助成分、溶媒、または添加剤と本発明による化合物を混合する場合の所与の基剤中の補助成分の性質に応じて異なる。
例えば芳香組成物の場合、本発明の化合物の典型的な濃度は、化合物が組み込まれる組成物の重量を基準として0.001重量%〜10重量%程度、またはそれ以上である。賦香消費者製品の場合、本発明の化合物の典型的な濃度は、化合物が組み込まれる消費者製品の総重量を基準として0.001重量%〜5重量%程度、またはそれ以上である。
本発明の化合物は、本明細書で以下に記載する種々の方法に従って製造することができる。
実施例
ここで、以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明する。略語は当技術分野における通常の意味を有し、温度は摂氏度(℃)で示されている。NMRスペクトルは、Bruker Advance II Ultrashield 400 plus(400MHz(H)および100MHz(13C)で稼働)またはBruker Advance III 500 plus(500MHz(H)および125MHz(13C)で稼働)またはBruker Advance III 600クライオプローブ(600MHz(H)および150MHz(13C)で稼働)のいずれかを使用して記録した。スペクトルには内部参照を行い、化学シフトδはTMS0.0ppmに対するppmで示し、結合定数JはHzで表す。
例1
3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールの製造
工程1:(1S,4R,5S)−4,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−オン
40barの水素ガス下で活性炭(5%、1g)担持Pdを使用して、室温にて15時間を超えない範囲で(S)−(−)−ベルベノン(100g、666mmol)の水素化を実施した。反応混合物を濾過し、ジエチルエーテルですすぎ、濃縮した。粗生成物を蒸留(0.1mbar、70℃)により精製し、(1S,4R,5S)−4,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−オンを無色の油(89.7g、589mmol、収率88%)として得た。
工程2:(1S,2R,5R)−2,6,6−トリメチル−4−メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタン
カリウム2−メチルプロパン−2−オレエート(132g、1.176mol)をアルゴン下でメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(363g、1.016mol)の乾燥THF(1L)溶液に少しずつ加えた。次に、(1S,4R,5S)−4,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−オンの乾燥THF(300mL)溶液を滴下した。混合物を室温で15時間撹拌した後、塩化アンモニウムの飽和溶液に注入した。ジエチルエーテルで希釈した有機層を塩化アンモニウムの飽和溶液で洗浄し、ブラインで3回洗浄した。濃縮した有機相を濾過して、トリフェニルホスフィンオキシドを除去した。固体をペンタンですすいだ。溶媒を除去した後、粗生成物を蒸留して(25mbar、75℃)、(1S,2R,5R)−2,6,6−トリメチル−4−メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタンを無色の油(45.8g、0.305mol、収率52%)として得た。
Figure 2021528504
工程3:3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナール
水冷ジャケット付きガラス管に、(1S,2R,5R)−2,6,6−トリメチル−4−メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタン(31g、206mmol)、[4,4´−ビス(1,1−ジメチルエチル)−2,2´−ビピリジン−N1,N1´]ビス[3,5−ジフルオロ−2−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル−N]フェニル−C]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート(0.17g、0.15mmol)、2,4,6−トリ−tert−ブチルベンゼンチオール(0.96g、3.4mmol)、HCl(0.6ml、3.6mmol)、HO(3.7ml、205mmol)、DME(35mL)を入れた。最後にプロピオンアルデヒド(4g、68.9mmol)と2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタンアミン(0.78g、6.9mmol)を添加した。混合物を室温で撹拌し、青色LEDランプ下に24時間置いた。水層を除去し、ジエチルエーテルを加え、有機相を水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を蒸発させた。蒸留(0.03mbar、78℃)、次いでカラムクロマトグラフィー(溶離液として495/5のヘプタン/EtOAc)、さらに分取GCにより粗生成物を精製し、目的のアルデヒドを無色の油(2.1g、10mmol、収率14%)として得た。
Figure 2021528504
例2
3−(4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールの製造
工程1:4,6−ジメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル]エタノン
EtAlCl/ヘキサン(1M溶液;68ml;68mmol;0.15当量)をペンタ−3−エン−2−オン(70%で54.75g;456mmol)の乾燥CHCl(400ml)溶液に、−78℃、N下で滴下した。添加には45分間要した。さらに15分後、イソプレン(47.5g;684mmol;1.5当量)を1時間かけて滴下した。次に、反応物を一晩かけて徐々に加温した。翌朝の内部温度は15℃であった。暗色の溶液を氷/水浴で冷却した。5%HCl水溶液(500ml)を添加し、混合物をセライトを通して濾過した。相を分離した。有機相をNaHCO飽和水溶液およびブラインで洗浄した。各水相をジクロロメタンで2回再抽出した。合一した抽出物を硫酸ナトリウムで脱水した。濾過物をRotavaporで濃縮し、生成物をRotavapor(80℃/5mbar)から直接留去して、4,6−ジメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル]エタノンを無色液体(63.61g;純度94%;393mmol;86%)として得た。
Figure 2021528504
工程2:4−イソプロペニル−1,5−ジメチル−シクロヘキセン
固体t−BuOK(22.1g;193mmol;1.25当量)を、N下で外部冷却せずに、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(73.2g;201mmol;1.3当量)の乾燥THF(300ml)スラリーに一度に加えた。1時間後、黄色の反応混合物を氷/水浴で冷却した。4,6−ジメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル]エタノン(25g;154mmol;1当量)の乾燥THF(50ml)溶液に滴下した。反応物を室温まで加温した後、3時間還流した。氷/水浴で再冷却した後、水(500ml)を加え、反応物をn−ペンタン(2×500ml)で抽出した。各有機相を4:1のMeOH:HO(3×100ml)とブライン(300ml)で洗浄した。合一した抽出物を硫酸ナトリウムで脱水した。生成物をバルブ・ツー・バルブ蒸留(60℃/4.4mbar)で精製して、4−イソプロペニル−1,5−ジメチル−シクロヘキセンを無色液体(22.3g;148mmol;96%)として得た。ジアステレオマー比:63:37。
Figure 2021528504
工程3:3−[4−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキセン−1−イル]プロパン酸エチル
固体MCPBA(36.6g;163mmol;1.1当量)を、N下、エタノール/氷で冷却(−5℃)しながら、4−イソプロペニル−1,5−ジメチル−シクロヘキセン(22.3g;148mmol)およびNaHCO(18.9g;223mmol;1.5当量)の乾燥CHCl(1リットル)溶液に少しずつ加えた。反応物を一晩かけて徐々に室温まで加温した(反応フラスコを冷浴に静置した)。固体を濾別し、CHClですすいだ。濾過物を10%NaHSO水溶液、NaHCO飽和水溶液、およびブラインで洗浄した。各水相をCHClで抽出した。合一した抽出物を硫酸ナトリウムで脱水した。生成物をバルブ・ツー・バルブ蒸留(80℃/4.5mbar)で精製して、1,3−ジメチル−4−(プロパ−1−エン−2−イル)−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(21.84g;112mol;純度85%;75%)を無色液体として得た(ジアステレオマーの混合物)。この化合物11.05g(56.5mmol)を酢酸エチル(50ml)に溶解し、水素が消費されなくなるまで、室温および大気圧にて、5%Pt−C(200mg)の存在下で水素化した。生成物をバルブ・ツー・バルブ蒸留(96℃/4.4mbar)で精製して、4−イソプロピル−1,3−ジメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(10.17g;純度92%;55.6mmol;98%)を無色液体として得た(ジアステレオマーの混合物)。
n−BuLi/1.6Mのヘキサン溶液(49ml;78mmol;1.4当量)をジイソプロピルアミン(8.5g;78mmol;1.5当量)の乾燥THF(100ml)溶液に、−40℃、N下で(15分かけて)滴下した。−40℃でさらに10分後、−78℃で反応物を冷却した。4−イソプロピル−1,3−ジメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(10.17g;純度92%;55.6mmol;1当量)の乾燥THF(25ml)溶液に(30分かけて)滴下した。冷浴を取り外し、反応物を室温まで加温し、さらに1時間かけて50℃まで加温した。エタノール/氷浴で冷却した後、NHCl飽和水溶液(100ml)を滴下した。反応物をジエチルエーテルで2回抽出した。各有機相を水とブラインで洗浄した。合一した抽出物を硫酸ナトリウムで脱水した。バルブ・ツー・バルブ蒸留(90℃/0.3mbar)により、5−イソプロピル−4−メチル−2−メチレンシクロヘキサン−1−オール(6.9g;純度87%;36mmol;64%)を無色液体として得た。これは、4種のジアステレオマーの混合物であった。5−イソプロピル−4−メチル−2−メチレンシクロヘキサン−1−オール(16mmol;純度87%)3.1gをトルエン(100ml)に溶解した。オルト酢酸トリエチル(5.42g;33mmol;2.1当量)と2−エチルヘキサン酸(0.11g;0.8mmol、0.05当量)を加え、この溶液を油浴中にてステンレス鋼オートクレーブ(窒素でパージ;磁気撹拌)で4時間かけて185℃に加熱した。反応物を185℃で24時間撹拌した。生成物をバルブ・ツー・バルブ蒸留(120℃/0.021mbar)で精製して、3−[4−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキセン−1−イル]プロパン酸エチル(4.2g;純度89%;15.7mmol;98%)を無色液体として得た(ジアステレオマーの70:30混合物)。
Figure 2021528504
工程4:3−(4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナール
3−[4−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキセン−1−イル]プロパン酸エチル(4.2g;純度89%;15.7mmol)を乾燥ジクロロメタン(100ml)に溶解し、この溶液を−78℃に冷却した。水素化ジイソブチルアルミニウム(1Mジクロロメタン溶液、20ml、1.25当量)を1時間かけて添加した。−78℃でさらに3時間後、反応物を10%酒石酸Na/K水溶液(ロッシェル塩;70g)で処理し、混合物を室温まで加温し、一晩撹拌した。相を分離した。水相をジクロロメタンで抽出した。各有機相を水とブラインで洗浄した。合一した有機画分を無水硫酸ナトリウムで脱水した。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン/酢酸エチル15:1)、続いてバルブ・ツー・バルブ蒸留(100℃/0.7mbar)で精製して、3−(4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナール(1.27g;純度93%;6.5mmol;41%)を無色液体として得た。2種のジアステレオマーが得られた。
Figure 2021528504
例3
3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルプロパナールの製造
窒素下、室温にて、3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナール(0.50g、2.4mmol)のDMF(5mL)溶液を、カリウムtert−ブトキシド(0.40g、3.6mmol、1.5当量)のDMF(5mL)溶液に滴下した。次に、反応混合物を4℃に冷却した後、ヨードメタン(1.02g、7.2mmol、3当量)を添加した。
反応混合物を塩化アンモニウムの飽和溶液に注入した。ジエチルエーテルを加え、有機層をブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(499/1のヘプタン/EtOAc)、次いでバルブ・ツー・バルブ蒸留により精製して、目的のアルデヒドを無色の油(0.21g、0.9mmol、収率39%)として得た。
Figure 2021528504
例4
2−((((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)メチル)ブタナールの製造
水冷ジャケット付きガラス管に、(1S,2R,5R)−2,6,6−トリメチル−4−メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタン(2.25g、15mmol)、[4,4´−ビス(1,1−ジメチルエチル)−2,2´−ビピリジン−N1,N1´]ビス[3,5−ジフルオロ−2−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル−N]フェニル−C]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート(5.6mg、0.005mmol)、2,4,6−トリ−tert−ブチルベンゼンチオール(13.9mg、0.05mmol)、pTsOH(95.1mg、0.5mmol)、HO(0.27ml、15mmol)、DME(2.5mL)を入れた。最後にブチルアルデヒド(0.36g、5mmol)と2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタンアミン(56.5mg、0.5mmol)を添加した。混合物を室温で撹拌し、青色LEDランプ下に24時間置いた。水層を除去し、ジエチルエーテルを加え、有機相を水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(溶離液として99/1のヘプタン/EtOAc)、次いで分取GCにより粗生成物を精製し、目的のアルデヒドを無色の油(0.218g、0.8mmol、収率17%)として得た。
Figure 2021528504
例5
3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールの製造
工程1:3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパンニトリル
(1S,2R,5R)−2,6,6−トリメチル−4−メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタン(4.01g、26.7mmol)、アセトニトリル(57mL、1090mmol、40当量)、およびtert−ブチルペルオキシド(0.79g、5.4mmol、0.2当量)をステンレス鋼オートクレーブに入れ、反応混合物を150℃で一晩加熱した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離液としてヘプタン/EtOAc)、次いでバルブ・ツー・バルブ蒸留(0.1mbarで120℃)により精製して、3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパンニトリルを無色の油(1.05g、5.5mmol、収率21%)として得た。
Figure 2021528504
工程2:3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナール
窒素下、−70℃で、DIBAL(8mL、8mmol)を3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパンニトリル(1.14g、5.5mmol)のジクロロメタン(16mL)溶液に滴下した。室温になるまで反応混合物を放置した。次に、反応混合物を氷上に添加し、5%HClで酸化して、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をバルブ・ツー・バルブ蒸留により精製して、3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールを無色の油(0.36g、1.85mmol、収率34%)として得た。
Figure 2021528504
例6
3−((4R,5S,6R)−4−イソプロピル−5,6−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールの製造
工程1:(1S,3R,4S,5S)−3,4,6,6−テトラメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−オン
窒素下、−75℃で、ブチルリチウム(88mL、220mmol、1.3当量)をジイソプロピルアミン(31mL、221mmol、1.3当量)のTHF(130mL)溶液に滴下し、混合物を20分間撹拌した。次に、(1S,4R,5S)−4,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−オン(24.94g、164mmol)のTHF(70mL)溶液を滴下した。最後に、ヨードメタン(14mL、224mmol、1.4当量)をすばやく加えた。室温になるまで反応混合物を放置した。反応混合物を塩化アンモニウムの飽和溶液に注入した。ジエチルエーテルを加え、有機層をブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水、濾過し、濃縮した。粗生成物を真空下の蒸留(5mbarで70℃)により精製し、(1S,3R,4S,5S)−3,4,6,6−テトラメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−オンを無色の油(23.4g、120mmol、収率73%)として得た。
Figure 2021528504
工程2:(1S,2R,3R,5S)−2,3,6,6−テトラメチル−4−メチレンビシクロ[3.1.1]へプタン
窒素下で、カリウム2−メチルプロパン−2−オレエート(15.0g、134mol、2当量)をメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(40.4g、113mol、1.6当量)の乾燥THF(90mL)溶液に室温で少しずつ加えた。次に、(1S,3R,4S,5S)−3,4,6,6−テトラメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−オンの乾燥THF(40mL)溶液を滴下した。混合物を室温で6時間撹拌した後、塩化アンモニウムの飽和溶液に注入した。ジエチルエーテルで希釈した有機層を塩化アンモニウムの飽和溶液で洗浄し、ブラインで3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水、濾過し、濃縮した。濃縮された有機相にペンタン(100mL)を添加し、トリフェニルホスフィンオキシドを沈殿させて濾過により除去した。固体をペンタンですすいだ。溶媒を除去した後、粗生成物を蒸留して(10mbar、130℃)、(1S,2R,3R,5S)−2,3,6,6−テトラメチル−4−メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタンを無色の油(8.1g、46mmol、収率67%)として得た。
Figure 2021528504
工程3:3−((4R,5S,6R)−4−イソプロピル−5,6−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナール
水冷ジャケット付きガラス管に、(1S,2R,3R,5S)−2,3,6,6−テトラメチル−4−メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタン(5.42g、10.1mmol)、[4,4´−ビス(1,1−ジメチルエチル)−2,2´−ビピリジン−N1,N1´]ビス[3,5−ジフルオロ−2−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル−N]フェニル−C]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート(12.9mg、0.01mmol)、2,4,6−トリ−tert−ブチルベンゼンチオール(69.5mg、0.25mmol)、HCl(0.83mL、6M溶液、0.5mmol)、HO(0.54ml、30mmol)、DME(5mL)を入れた。最後にプロピオンアルデヒド(0.59g、10mmol)と2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタンアミン(128mg、1.1mmol)を添加した。混合物を室温で撹拌し、青色LEDランプ下に24時間置いた。水層を除去し、ジエチルエーテルを加え、有機相を水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(溶離液として49/1のヘプタン/EtOAc)、次いで分取GCにより粗生成物を精製し、目的のアルデヒドを無色の油(0.10g、0.5mmol、収率15%)として得た。
Figure 2021528504
例7
芳香組成物の製造
以下の成分を混合することにより、布用柔軟剤の芳香組成物を製造した:
Figure 2021528504
Figure 2021528504
上記の組成物に1000重量部の3−((4R,5R)−4−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールを添加すると、より強いフローラル、スズラン、クリーミー、およびグリーンの印象が後期まで付与された。
本発明の化合物の代わりに、同量の3−((S)−4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチルプロパナールを使用した場合、組成物は明らかに新鮮なシクラメンとスズランの印象を獲得し、トップノートとボトムノートにウォータリーの清涼感がさらに付与された。
本発明の化合物の代わりに、米国特許出願公開第2013/0090390号明細書に報告された同量の(−)−(S)−3−(4−イソプロピルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)プロパナールを使用した場合、結果が全く異なり、組成物は、この種のノートでは古典的である、清浄性のアルデヒド、シトラスライム、およびマンダリンの印象を獲得した。上記化合物は、フローラルノートの代わりにアルデヒド柑橘類ノートを付与した。

Claims (13)


  1. Figure 2021528504
    [式中、R、R、R、およびRは、互いに独立して、水素原子またはC1−2アルキル基を表す]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態である、化合物。
  2. 、R、R、およびRのうち少なくとも2つの基が、互いに独立して水素原子を表し、それ以外が互いに独立して水素原子またはC1−2アルキル基を表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
  3. が水素原子であることを特徴とする、請求項1および2のいずれか1項記載の化合物。
  4. 前記化合物が、式
    Figure 2021528504
    [式中、R、R、およびRは、請求項1に定義されたものと同じ意味を有する]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態であることを特徴とする、請求項1および3のいずれか1項記載の化合物。
  5. および/またはRが互いに独立して水素原子であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の化合物。
  6. 前記化合物が、式
    Figure 2021528504
    [式中、Rは、請求項1に定義されたものと同じ意味を有する]の立体異性体のいずれか1種またはそれらの混合物の形態であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の化合物。
  7. がメチル基であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の化合物。
  8. 芳香組成物または賦香物品に、請求項1から7までに定義された式(I)の少なくとも1種の化合物の有効量を添加することを含む、前記組成物または物品の香気特性を付与、増強、改善、または変調する方法。
  9. 請求項1から7までに定義された式(I)の化合物の芳香成分としての使用。
  10. i)請求項1から7までに定義された式(I)の少なくとも1種の化合物;
    ii)香料担体および香料基剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分;ならびに
    iii)場合により少なくとも1種の香料助剤を含む、芳香組成物。
  11. 請求項1から7までに定義された式(I)の少なくとも1種の化合物または請求項10に定義された組成物を含む、賦香消費者製品。
  12. 前記賦香消費者製品が、香水、ファブリックケア製品、ボディケア製品、化粧用調剤、スキンケア製品、空気清浄製品、またはホームケア製品であることを特徴とする、請求項11記載の賦香消費者製品。
  13. 前記賦香消費者製品が、ファインフレグランス、スプラッシュもしくはオードパルファム、コロン、シェーブローションもしくはアフターシェーブローション、液体洗剤もしくは固形洗剤、布用柔軟剤、布用消臭剤、アイロンウォーター、紙、漂白剤、カーペットクリーナー、カーテン手入れ用製品、シャンプー、染髪用調剤、カラーケア製品、整髪製品、デンタルケア製品、消毒薬、デリケートゾーンケア製品、ヘアースプレー、バニシングクリーム、デオドラントもしくは制汗剤、脱毛剤、タンニングもしくは日焼け用製品、ネイル用製品、スキンクレンジング、メークアップ、香料入り石鹸、シャワー用もしくはバス用のムース、オイルもしくはジェル、または足用/手用ケア製品、衛生製品、エアーフレッシュナー、「即座に使える」粉末状エアーフレッシュナー、カビ取り剤、調度品ケア製品、ワイプ、食器用もしくは硬質表面用洗剤、皮革手入れ用製品、または車手入れ用製品であることを特徴とする、請求項12記載の賦香消費者製品。
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