JP2012521409A - サンダルウッド香気物質としてのアルコール - Google Patents

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Abstract

本発明は、詳細な説明に定義される通り、2−エチル−4−(2’,2’−ジメチル−3’−アルキル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール型の幾つかの誘導体に関する。前記化合物は、サンダルウッドとフローラルのノートの珍しい組み合わせのために非常に興味深い芳香成分である。本発明は、前記化合物の香料産業における使用、並びに前記化合物を含有する組成物又は物品に関する。

Description

技術分野
本発明は、香料業の分野に関する。更に詳細には、以下に本願明細書に規定される通り、2−エチル−4−(2’,2’−ジメチル−3’−アルキル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール型の幾つかの誘導体に関する。前記化合物は、サンダルウッドとフローラルのノートの珍しい組み合わせのために非常に興味深い芳香成分である。
本発明は、前記化合物の香料産業における使用、並びに前記化合物を含有する組成物又は物品に関する。
先行技術
我々の知る限り、本発明の化合物のいずれも先行技術に報告されていない。
公知の芳香成分の中で、本発明者らは文献US4610813号又はUS5504066号に引用された構造類似物に言及している。
文献US4610813号は、4−ペンテン−1−オール部分の炭素原子数2がメチル基、2つのメチル基又はメチル基及びエチル基によって置換された、限られた数の化合物、特に2−メチル−4−(2’,2’−ジメチル−3’−メチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オールを開示している。しかしながら、前記文献中に開示された全ての化合物は、当該化合物のものとは著しく異なる香気を有する。従って前記文献は、式(I)の当該化合物の官能特性も、又は前記化合物の香料分野における使用も報告又は示唆していない。
文献US5504066号は、4−ペンテン−1−オール部分の炭素原子数2が2つのメチル基又はエチル基によって置換された化合物、特に2,2−ジメチル−4−(2’,2’−ジメチル−3’−メチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オールを開示している。前記文献はまた、幾つかの当該化合物を包含する、ごく一般的な式を開示しているが、本発明者らの2−モノ−置換誘導体も、有利な実施態様も特に開示せず、これらは全て2−ジ−置換化合物に限定される。更に、前記化合物が更にフローラルノートを有し得ることはUS5504066号に何も示唆されていない。従って、前記文献は、式(I)の当該化合物の香気特性を、又は更に単に匂いを有するだけのものとは明らかに異なる、前記当該化合物が潜在的に存在し且つ香料に対して大きな関心があることを報告又は示唆していない。
発明の説明
本発明者らはここで驚いたことに、2−エチル−4−(2’,2’−ジメチル−3’−アルキル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール型の幾つかの誘導体、即ち、以下の式
Figure 2012521409
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり;
は水素原子を表し且つ炭素原子4と5の間の結合は二重結合であるか、又はRは炭素原子4と5と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表し;且つ
は水素原子を表し且つ炭素原子3’と4’の間の結合は単結合又は二重結合であるか、又はRは炭素原子3’と4’と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表す)
の化合物を、例えば、フローラル及びサンダルウッド調の香気ノートを付与するために、芳香成分として使用できることを発見した。このタイプの組み合わせ(フローラル及びサンダルウッド)は香料において少なくとも非常に珍しく、事実、本発明者らの知る限り、ここで報告されたのは初めてである。
本発明は、その鏡像異性体のいずれか1つの形態の又は前記鏡像異性体の混合物の形態の式(I)の化合物(任意に富化された化合物又はラセミ化合物)に関するものであると理解される。
本発明の特定の実施態様によれば、式(I)の化合物は、式
Figure 2012521409
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり;且つ
は水素原子であり且つ炭素原子3’と4’の間の結合は単結合又は二重結合であるか、又はRは炭素原子3’と4’と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表す)
のものである。
本発明の更なる実施態様によれば、前記化合物(II)はRが水素原子である化合物である。特に、Rが水素原子であり且つ炭素原子3’と4’の間の結合が二重結合である化合物である。
本発明の特定の実施態様によれば、前記化合物(I)又は(II)は、(R)型の立体配置(光学活性)を有する炭素原子1’を有する化合物であるか、又は少なくとも、立体配置(R)を有する前記炭素原子1’及び50%を上回る、有利には70%を上回るe.e.(鏡像体過剰率)を有する化合物である。
本発明の化合物の中で、(1’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オールが挙げられており、これは調香師によって最も評価されている化合物の1つである。この化合物は、非常に拡散性で且つ立ち上るサンダルウッドのウッディノートを有し、これは良好なフローラルなバラのノートと組み合わされ、この当該ノートは本発明の化合物の香気性能に有意に影響を与える。
式(I)の他の化合物も、それらの匂いと一緒に、ここで以下の表(I)に記載されている:
Figure 2012521409
本発明の化合物は、それらの香気ノートの珍しい組み合わせのために、サンダルウッドノートとフローラルノートの両方が重要である、それらの香料用途にとって特に有用である。
本発明の化合物の香気を、先行技術の化合物(例えば、US4610813号又はUS5504066号に開示された化合物)と比較した場合、本発明の化合物は、顕著で且つ特徴的なフローラル調のノートを有することで、先行技術の化合物と区別される。この違いによって、本発明の化合物と先行技術の化合物は、それぞれ異なる使用に適したものになる、即ち、異なる官能的刺激を与えるものになる。
特に、(1’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オールの香気は、先行技術の化合物中に全く存在しないバラのノートを有することで並びに異なるサンダルウッドノートを有することで、2−メチル−4−(2’,2’−ジメチル−3’−メチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール(最も類似物)の香気と区別される。即ち、本発明の化合物の香気は格段に軽いウッディで、実質的で且つ拡散的であるが、先行技術の化合物の香気は更に一層重く、脂肪質で且つサンダルミルクである。実施例は更にこれらの差異を示す。
上述の通り、本発明は式(I)の化合物の芳香成分としての使用に関する。換言すれば、本発明は、芳香組成物又は着香物品の香気特性を付加、強化、改善又は修正する方法であって、前記組成物又は物品に、有効量の少なくとも式(I)の化合物を添加することを含む方法に関する。特に前記使用は、サンダルウッド及びフローラルのノートを付与することを意図している。「式(I)の化合物の使用」とは、本明細書では、化合物(I)を含有する任意の組成物の使用であるとも理解されるべきであり、これは香料産業において活性成分として有利に利用することができる。
実際に芳香成分として有利に利用することができる、前記組成物も本発明の対象である。
従って、本発明の別の対象は、以下を含む芳香組成物である:
i)芳香成分として、上記で定義された少なくとも1種の本発明の化合物;
ii)香料担体及び香料ベースからなる群から選択される少なくとも1種の成分;及び
iii)場合により少なくとも1種の香料補助剤。
「香料担体」とは、本明細書では、香料の観点から実質的に中性である、即ち、芳香成分の官能特性を著しく変更しない材料を意味する。前記担体は液体又は固体であってよい。
液体担体としては、限定されない例として、乳化系、即ち、溶剤及び界面活性剤系、又は香料において一般的に使用される溶剤を挙げてよい。香料において一般に使用される溶剤の性質及び種類の詳細な説明は、網羅できない。しかしながら、非限定の例として、溶剤、例えば、ジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、イソプロピルミリステート、安息香酸ベンジル、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノール又はクエン酸エチルを挙げることができ、それらが最も一般的に使用されている。香料担体と香料ベースとの両方を含む組成物のために、先に特定されたもの以外の他の適した香料担体は、エタノール、水/エタノール混合物、リモネン又は他のテルペン、イソパラフィン、例えば、商標Isopar(登録商標)(製造元:Exxon Chemical)の下で公知のもの、又はグリコールエーテル及びグリコールエーテルエステル、例えば、商標Dowanol(登録商標)(製造元:Dow Chemical Company)の下で公知のものであってもよい。
固体担体として、非限定の例として、吸収ゴム又はポリマー、又はさらにカプセル化された材料を挙げてよい。かかる材料の例は、壁形成材料及び可塑化材料、例えば、単糖類、二糖類又は三糖類、天然又は化工デンプン、親水コロイド、セルロース誘導体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、タンパク質又はペクチン、又はさらに参考文献、例えば、H. Scherz, Hydrokolloids : Stabilisatoren, Dickungs- und Gehermittel in Lebensmittel, Band 2 der Schriftenreihe Lebensmittelchemie, Lebensmittelqualitaet, Behr's Verlag GmbH & Co., ハンブルグ,1996年に挙げられた材料を含んでよい。カプセル化は当業者によく知られた方法であり、且つ、例えば、噴霧乾燥、凝塊形成又はさらに押出しなどの技術を使用して実施してよく、又はコアセルベーション及び複合コアセルベーション技術を含む、被覆カプセル化からなる。
「香料ベース」とは、本明細書では、少なくとも1種の芳香共成分を含む組成物を意味する。
前記芳香共成分は、式(I)のものではない。さらに、「芳香共成分」とは、本明細書では、芳香調製物又は組成物中で快い効果を付与するために使用される化合物を意味する。換言すれば、芳香性のものであると考えられている、かかる共成分は、当業者によって、積極的な又は快適な方法で、組成物の香気を付与又は修正でき、且つ、単に香気を有するだけではないものとして認識されなければならない。
ベース中に存在する芳香共成分の性質及び種類は、本明細書では、より詳細な説明を保証せず、それはいずれにしても網羅できず、当業者はその一般的な知見に基づき、且つ、意図される使用又は用途及び所望の官能効果によって、それらを選択することができる。一般的な用語においては、これらの芳香共成分は、アルコール、ラクトン、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペノイド、窒素含有又は硫黄含有複素環式化合物及び精油にまでわたる化学的分類に属し、且つ前記芳香共成分は天然又は合成由来であってよい。これらの共成分の多くはいずれにしても、参考文献、例えば、S. Arctanderによる書物、Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, ニュージャージー、米国、又はそのより最近の版、又は同様の性質の他の文献、並びに香料分野における豊富な特許文献に列記されている。前記共成分は、様々な種類の芳香化合物を制御された方法で放出することが知られている化合物であってもよいとも理解される。
「香料補助剤」とは、本明細書では、更なる付加された利点、例えば色、特定の光耐性、化学的安定性などを付与することができる成分を意味する。香料ベース中で一般的に使用される助剤の性質及び種類の詳細な説明は網羅することができないが、前記成分は当業者に良く知られていることを言及するべきである。
少なくとも1種の式(I)の化合物及び少なくとも1種の香料担体からなる本発明の組成物は、本発明の特定の実施態様、並びに少なくとも1種の式(I)の化合物、少なくとも1種の香料担体、少なくとも1種の香料ベース、及び場合により少なくとも1種の香料補助剤を含む芳香組成物を表す。
上述の組成物において、式(I)の1つより多くの化合物を有する可能性が重要であることに言及することが有用であり、なぜなら、それは調香師が本発明の様々な化合物の香気の調性を有する調和物、香料を調製することを可能にし、従ってその仕事のための新規のツールを創出するからである。
明確にするために、例えば適切な精製をしないで、化学合成、例えば、反応媒体から直接的に得られる任意の混合物(その中に本発明の化合物が出発、中間又は最終生成物として含まれることがある)は、前記混合物が香料に適した形態で本発明の化合物を提供しない限り、本発明による芳香組成物としてみなされ得ないことも理解されている。
さらに、前記化合物(I)が添加される消費者製品の香気を積極的に付与又は修正するために、本発明の化合物を現代の香料分野、即ち、微粉の又は機能性の香料の全ての分野において有利に使用することもできる。結果として、
i)芳香成分として上記で定義された式(I)の少なくとも1種の化合物;及び
ii)微粉の又は機能性の香料ベース;
を含む芳香消費者製品も、本発明の対象である。
明確性のために、「微粉の又は機能性の香料ベース」とは、本願明細書では、芳香成分と相容性である消費者製品を意味し且つこれが適用される表面(例えば、肌、髪、テキスタイル、又は家庭用表面)に快い香気を送達することが予想されることを言及すべきである。換言すれば、本発明による着香のための消費者製品は、機能性配合物、並びに所望の消費者製品、例えば、洗剤又は空気清浄剤に相応する、任意に追加的な有益剤(benefit agent)、及び嗅覚的に有効量の少なくとも1種の本発明の化合物を含む。
微粉の又は機能性の香料ベースの成分の性質及び種類は、本明細書ではより詳細な説明を保証せず、いずれにしてもそれは網羅できず、当業者はその一般的な知見に基づき、且つ前記製品の性質及び所望の効果によってそれらを選択することができる。
好適な微粉の又は機能性の香料ベースの非限定の例は、香料、例えば、微粉の香料、コロン又はアフターシェーブローション;布地用ケア製品、例えば、液体又は固体洗剤、布地用柔軟剤、ファブリックリフレッシャー、アイロン水、紙、又は漂白剤;ボディケア製品、例えば、ヘアケア製品(例えば、シャンプー、カラーリング配合物又はヘアスプレー)、化粧品(例えば、バニシングクリーム又は脱臭剤又は制汗剤)、又はスキンケア製品(例えば、着香石鹸、シャワー又はバスムース、オイル又はジェル、又は衛生製品);空気ケア製品、例えば、空気清浄剤又は「すぐに使用できる」粉末状空気清浄剤;又はホームケア製品、例えば、ワイプ、皿洗い洗剤又は硬質表面洗剤である。
上述の消費者製品ベースの幾つかは、本発明の化合物について攻撃的な媒体を表すことがあるので、例えばカプセル化によって又は別の化学物質への化学的な結合によって早期の分解から該化合物を保護することが必要であることもあり、これは好適な外部の刺激、例えば、酵素、光、熱又はpHの変化の際に、本発明の成分を放出するのに適している。
本発明による化合物を様々な上述の物品又は組成物中に組み込むことができる割合は、広範の値に及ぶ。これらの値は、着香される物品の性質及び所望の官能効果に依存し、並びに本発明による化合物が当該技術分野で通常使用される芳香共成分、溶剤又は添加剤と混合される場合、所定のベース中での共成分の性質に依存する。
例えば、芳香組成物の場合、本発明の化合物の典型的な濃度は、該化合物が組み込まれる組成物の質量を基準として0.1質量%〜15質量%、又は更にそれを上回るオーダーである。これらの化合物が着香物品中に組み込まれる場合、それより低い濃度、例えば、0.01質量%〜10質量%(パーセンテージは物品の質量に対する)のオーダーで使用してよい。
本発明の化合物は、以下の実施例に記載される方法によって製造することができ、出発材料としてカンホレニックアルデヒド(campholenic aldehyde)又はその誘導体を使用する。合成スキーマは以下の通り要約できる:
Figure 2012521409
基本の中間体は以下の式
Figure 2012521409
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり;
は水素原子を表し且つ炭素原子4と5の間の結合は二重結合であるか、又はRは炭素原子4と5と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表し;
は水素原子を表し且つ炭素原子3’と4’の間の結合は単結合又は二重結合であるか、又はRは炭素原子3’と4’と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表し;且つ
はC1−4アルキル基を表す)
の、その鏡像体のいずれか1つの形態の又は前記鏡像体の混合物の形態のエステルであり;
これも新規な化合物であり、従って本発明の化合物の製造における価値のある中間体として、本発明の別の対象である。
特定の実施態様によれば、前記エステルは以下の式
Figure 2012521409
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり;且つ
は水素原子を表し且つ炭素原子3’と4’の間の結合は単結合又は二重結合であるか、又はRは炭素原子3’と4’と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表し;且つ
はC1−4アルキル基を表す)
のものである。
本発明の更なる実施態様によれば、前記化合物(III)又は(IV)はRが水素原子である化合物である。特に、Rが水素原子であり且つ炭素原子3’と4’の間の結合が二重結合である化合物である。
本発明の特定の実施態様によれば、前記化合物(III)又は(IV)は、(R)型の立体配置(光学活性)を有する炭素原子1’を有する化合物であるか、又は立体配置(R)及び50%を上回る、有利には70%を上回るe.e.(鏡像体過剰率)を有する前記炭素原子1’を少なくとも有する化合物である。
実施例
本発明を、ここで以下の実施例を用いてさらに詳細に説明し、その際、省略形は当該技術分野における通常の意味を有し、温度は摂氏度(℃)で示される;NMRスペクトルのデータは(特段の記載がなければ)CDClにおいて、360又は400MHz機を用いてH及び13Cについて記録され、化学シフトδは標準としてのTMSに対するppmで示され、結合定数JはHzで表される。α 20は他に規定されない限り、純粋な化合物(例えば、溶液中)について測定された。
実施例1
式(I)の化合物の合成
1)(−)−(1’R)−2−エチル−4−(3’−エチル−2’,2’−ジメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール
a)(−)−(S)−2−(3−エチル−2,2−ジメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−プロペナール
BuNH(1.41g、11ミリモル)を、アルデヒド(+)−3−エチル−2,2−ジメチル−3−シクロペンテン−1−アセトアルデヒド[C.Chapuis,R.Brauchli,Helv.Chim.Acta1992,75,1527に記載](30g、180ミリモル)と36%HCO/HO(12.17g、256ミリモル)との混合物に還流下で添加した。3時間後に、冷反応混合液をEtOで抽出した。有機相を中性になるまでHOで洗い、乾燥させ(NaSO)、濃縮し、ビグリューカラムで蒸留すると純粋な所望の生成物が得られた。
Figure 2012521409
b)(−)−(S)−2−(3−エチル−2,2−ジメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−プロペン−1−オール
(−)−(S)−2−(3−エチル−2,2−ジメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−プロペナール(21g、118ミリモル)のEtO溶液(24ml)を、LiAlH(2.24g、59ミリモル)のEtO懸濁液(36ml)に滴加した。45分後に、HO(2.24ml)、15%NaOH(2.24ml)、HO(6.72ml)を連続的に添加した。混合物を濾過し、乾燥し(NaSO)、濃縮し、ビグリューカラムで蒸留すると純粋な所望の生成物が58%の収率で得られた。
Figure 2012521409
c)(−)−メチル(1’R)−2−エチル−4−(3’−エチル−2’,2’−ジメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテノエート
b)で得られたアルコール(2.5g、14ミリモル)、ピバル酸(0.14g、1.4ミリモル)及びトリメチルオルト酪酸(6.17g、42ミリモル)の混合物を90℃で1時間加熱し、次いでEtOHの連続蒸留で、4.5時間以内にゆっくりと160℃にする。冷反応混合液を中性になるまでHOで洗い、乾燥させ(NaSO)、濃縮してバルブトゥーバルブ(bulb-to-bulb)蒸留すると、純粋な所望の生成物が41:59の混合物として60%の収率で得られた。
Figure 2012521409
d)(−)−(1’R)−2−エチル−4−(3’−エチル−2’,2’−ジメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール
c)の下で得られたエステル(2.1g、8ミリモル)のEtO溶液(1.6ml)を、LiAlH(0.23g、6ミリモル)のEtO懸濁液(2.4ml)に添加した。1時間後に、HO(0.23ml)、15%NaOH(0.23ml)、HO(0.69ml)を連続的に添加した。混合物を濾過し、乾燥させ(NaSO)、濃縮してバルブトゥーバルブ蒸留すると、純粋な所望の生成物が41:59の混合物として88%の収率で得られた。
Figure 2012521409
2)(−)−(1’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール
a)(−)−メチル(1’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテノエート
1−c)の下で使用される手順に従って(−)−2−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−プロペン−1−オール[US5696075号に記載]からのジアステレオマーの40:60の混合物として80%の収率で得られた。
Figure 2012521409
b)(−)−(1’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール
1−d)の下で使用される手順に従って、ジアステレオ異性体の40:60の混合物として87%の収率で得られた。
Figure 2012521409
3)(+)−(1’R,3’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−1’−シクロペンチル)−4−ペンテン−1−オール
a)メチル(1’R,3’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−1’−シクロペンチル)−4−ペンテノエート
2−a)の下で得られるエステル(1.1g、4.4ミリモル)のEtOH溶液(11ml)を、48時間ラネーニッケル(0.1g)で水素化(110mlのH)した。反応混合物を濾過し、濃縮し、バルブトゥーバルブ蒸留すると純粋な所望の生成物が95%の収率で得られた。
Figure 2012521409
b)(+)−(1’R,3’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−1’−シクロペンチル)−4−ペンテン−1−オール
a)の下で得られるメチルエステル(0.91g、3.6ミリモル)を、1−d)の下で使用される手順に従ってEtO(10ml)中で、LiAlH(137mg、3.6ミリモル)で還元すると、所望の生成物の立体異性体の1.1:1の混合物が89%の収率で得られた。
Figure 2012521409
4)(−)−2−エチル−4−((1R’,3R’)−3−エチル−2,2−ジメチルシクロペンチル)ペント−4−エン−1−オール
a)(1’R,3’R)−2,2−ジメチル−3−エチルシクロペンチルアセタルデヒド
アルデヒド(+)−3−エチル−2,2−ジメチル−3−シクロペンテン−1−アセトアルデヒド[C.Chapuis,R.Brauchli,Helv.Chim.Acta1992,75,1527に記載](5.25g、29.2ミリモル)を、10%Pd/C(150mg)の存在下でAcOEt(25ml)中で5バールのH下で水素化した。粗反応混合物を濾過し、濃縮し且つシクロヘキサン/AcOEt9:1でCC/SiOによって精製すると所望の生成物が57%の収率で得られた。
Figure 2012521409
b)(−)−((1’R,3’R)−2−(2’,2’−ジメチル−3’−エチル−1’−シクロペンチル)−2−プロペナール
(1’R,3’R)−2,2−ジメチル−3−エチルシクロペンチルアセタルデヒドと水性ホルムアルデヒド(1.32g、15.85ミリモル)との混合物をN下で還流させながら加熱して磁気撹拌する。ジブチルアミン(0.125g、0.97ミリモル)を添加し、反応の完了後、冷混合物をEtOで抽出し、塩水、次いでHOで洗い、乾燥(NaSO)させ、濃縮してシクロヘキサン/AcOEt(97:3)を用いてSiOのカラムクロマトグラフィーによって精製すると所望の生成物が49%の収率で得られた。
Figure 2012521409
c)(−)−(1’R,3’R)2−(2’,2’−ジメチル−3’−エチル−1’−シクロペンチル)−2−プロペン−1−オール
(−)−((1’R,3’R)−2−(2’,2’−ジメチル−3’−エチル−1’−シクロペンチル)−2−プロペナール(1.44g、7.8ミリモル)を、収率97%で1−b)の下で使用される手順に従って、THF(20ml)中でLiAlH(0.207g、5.46ミリモル)により還元した。
Figure 2012521409
d)メチル(1’R,3’R)−2−エチル−4−(3’−エチル−2’,2’−ジメチル−1’−シクロペンチル)−4−ペンテノエート
1−c)の下で使用される手順に従って(−)−(1’R,3’R)2−(2’,2’−ジメチル−3’−エチル−1’−シクロペンチル)−2−プロペン−1−オールからのジアステレオ異性体の53:47の混合物として72%の収率で得られた。
Figure 2012521409
e)(−)−2−エチル−4−((1R’,3R’)−3−エチル−2,2−ジメチルシクロペンチル)ペント−4−エン−1−オール
メチル(1’R,3’R)−2−エチル−4−(3’−エチル−2’,2’−ジメチル−1’−シクロペンチル)−4−ペンテノエート(1.2g、4.36ミリモル)を、1−d)の下で使用される手順に従って、EtO(12ml)中でLiAlH(116mg、3.05ミリモル)により還元すると、72%の収率でジアステレオ異性体の1.1:1混合物が得られた。
Figure 2012521409
5)(−)−2−エチル−4−((1S,3R,5R)−1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)ペント−4−エン−1−オール
a)(+)−(1’S,3’S,5’R)−2−(1’,2’,2’−トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3’−イル)−2−プロペナール
BuNH(0.16g、1.2ミリモル)を、(+)−(1S,3R,5R)−(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)アセトアルデヒド[Helv.Chim.Acta1998,81,1349を参照のこと](4.3g、26ミリモル)と36%のHCO/HO(2.16g、26ミリモル)との混合物に還流下で添加した。3時間後に、冷反応混合液をEtOで抽出した。有機相を中性になるまでHOで洗い、乾燥させ(NaSO)、濃縮してバルブトゥーバルブ(bulb-to-bulb)蒸留すると、所望の生成物が74%の収率で得られた。
Figure 2012521409
b)(+)−(1’S,3’S,5’R)−2−(1’,2’,2’−トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3’−イル)−2−プロペン−1−オール
(+)−(1’S,3’S,5’R)−2−(1’,2’,2’−トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3’−イル)−2−プロペナール(3.4g、20ミリモル)のEtO溶液(10ml)を、LiAlH(0.72g、20ミリモル)のEtO懸濁液(10ml)に滴加した。3時間後に、HO(0.7ml)、15%NaOH(0.7ml)、HO(5ml)を連続的に添加した。混合物を濾過し、乾燥(NaSO)させ、濃縮し、バルブトゥーバルブ蒸留すると純粋な所望の生成物が73%の収率で得られた。
Figure 2012521409
c)(−)−メチル−2−エチル−4−((1S,3R,5R)−1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)ペント−4−エノエート
1−c)の下で使用される手順に従って、ジアステレオ異性体の1.2:1の混合物として52%の収率で得られた。
Figure 2012521409
d)(−)−2−エチル−4−((1S,3R,5R)−1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)ペント−4−エン−1−オール
1−d)の下で使用される手順に従って、ジアステレオ異性体の52:48の混合物として94%の収率で得られた。
Figure 2012521409
実施例2
芳香組成物の調製
「オードトワレ」(女性用)を、以下の成分を混合することによって調製した:
Figure 2012521409
200質量部の(1’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オールを上述のオードトワレに添加することによって、ウッディなサンダルウッド調であるが、全くサンダルウッドミルク又はサンダルマイソールではない、サンダルウッドのヘッドノートのクリアな、立ち上るコノテーションが付与された。このコノテーションは、最初のオードトワレ中に存在する(1’R,E)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−2−ブテン−1−オールによって提供されるサンダルノートを増幅し且つ完成させた。更に、本発明の化合物は、最初のオードトワレのローズコノテーションと非常にうまく結びついて、最初のフローラルノートを極めて良好で且つ上品なウッディローズノートに転換した。
本発明の化合物の代わりに、同量の先行技術の2−メチル−4−(2’,2’−ジメチル−3’−メチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オールを添加した場合、得られたフレグランスは更に一層ドライでセダーウッド様であるだけでなく、より単純であるのでオードトワレの最初のフローラルノートは変性されず、これにより新たなフレグランスのフローラル態様はそれほど魅力的ではない。
実施例3
芳香組成物の調製
「オードトワレ」(男性用)を、以下の成分を混合することによって調製した:
Figure 2012521409
Figure 2012521409
100質量部の(1’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オールを上述のオードトワレに添加することによって、サンダルウッド態様のヘッドノートがはっきりと増強し、最初のオードトワレ中に存在するニルバノール(Nirvanol)(登録商標)によって提供されるサンダルノートが完成した。更に、本発明の化合物は、最初のオードトワレのフローラルローズコノテーションと非常にうまく結びついて、これを強化した。
本発明の化合物の代わりに、同量の先行技術の2−メチル−4−(2’,2’−ジメチル−3’−メチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オールを添加した場合、得られたフレグランスは更に一層ドライでセダーウッド様であり、全フレグランスは最初のオードトワレほどフローラルではなかった。

Claims (10)


  1. Figure 2012521409
    (式中、Rは水素原子又はメチル基であり;
    は水素原子を表し且つ炭素原子4と5との間の結合は二重結合であるか、又はRは炭素原子4と5と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表し;且つ
    は水素原子を表し且つ炭素原子3’と4’との間の結合は単結合又は二重結合であるか、又はRは炭素原子3’と4’と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表す)
    の、その鏡像異性体のいずれか1つの形態の又は前記鏡像異性体の混合物の形態の化合物。
  2. 前記化合物が式
    Figure 2012521409
    (式中、Rは水素原子又はメチル基であり;且つ
    は水素原子を表し且つ炭素原子3’と4’との間の結合は単結合又は二重結合であるか、又はRは炭素原子3’と4’と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表す)
    のものであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記化合物が、(R)型の立体配置である炭素原子1’、及び50%を上回る鏡像体過剰率を有することを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  4. 前記化合物が、(1’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール、2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール、(1’R)−2−エチル−4−(3’−エチル−2’,2’−ジメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−1−オール又は(1’R)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−1’−シクロペンチル)−4−ペンテン−1−オールであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の式(I)の化合物の芳香成分としての使用。
  6. 芳香組成物であって、
    i)請求項1から4までのいずれか1項に記載の少なくとも1種の化合物;
    ii)香料担体及び香料ベースからなる群から選択される少なくとも1種の成分;及び
    iii)任意に少なくとも1種の香料補助剤
    を含む芳香組成物。
  7. 芳香消費者製品であって、
    i)請求項1から4までのいずれか1項に記載の、少なくとも1種の式(I)の化合物;及び
    ii)微粉の又は機能性の香料ベース
    を含む、芳香消費者製品。
  8. 微粉の又は機能性の香料ベースが香料、布地用ケア製品、ボディケア製品、エアケア製品又はホームケア製品であることを特徴とする、請求項7に記載の着香物品。
  9. 微粉の又は機能性の香料ベースが、微粉の香料、コロン、アフターシェーブローション、液体又は固体洗剤、布地用柔軟剤、ファブリックリフレッシャー、アイロン水、紙、漂白剤、シャンプー、カラーリング配合物、ヘアスプレー、バニシングクリーム、脱臭剤又は制汗剤、着香石鹸、シャワー又はバスムース、オイル又はジェル、衛生製品、空気清浄剤、「すぐに使用できる」粉末状空気清浄剤、ワイプ、皿洗い洗剤又は硬質表面洗剤であることを特徴とする、請求項7に記載の着香物品。

  10. Figure 2012521409
    (式中、Rは水素原子又はメチル基であり;
    は水素原子を表し且つ炭素原子4と5との間の結合は二重結合であるか、又はRは炭素原子4と5と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表し;
    は水素原子を表し且つ炭素原子3’と4’との間の結合は単結合又は二重結合であるか、又はRは炭素原子3’と4’と一緒にシクロプロパン環を形成するCH基を表し;且つ
    はC1−4アルキル基を表す)
    の、その鏡像異性体のいずれか1つの形態の又は前記鏡像異性体の混合物の形態の化合物。
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