本発明の説明に関連して(特に特許請求の範囲に関連して)、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その」という用語及び類似の指示対象の使用は、別段の指示がない限り、単数及び複数の両方を包含すると解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書中に別段の指示がない限り、その範囲内に入る別個の各値に個別に言及する簡潔な方法としての役割を果たすことを意図しているに過ぎず、別個の各値は、あたかも個別に本明細書に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書で提供されるあらゆる例又は例示的表現(例えば、「など」)の使用は、本発明をよりよく説明することを意図し、別段の主張がない限り、本発明の範囲に対する限定ではない。本明細書のいかなる表現も、いかなる特許請求されていない要素も本発明の実施に不可欠のものとして示していると解釈されるべきではない。
本明細書で使用する場合、「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを指す。「アルコキシ」という用語は、−ORと定義され、Rは、アルキルである。
集合的に、抗体は、免疫グロブリンとして知られる血漿タンパク質のファミリーを形成し、免疫グロブリンドメインを含む。(Janeway et al.,Immunobiology:The Immune System in Health and Disease,4thed.,Elsevier Science Ltd./Garland Publishing,1999)。本明細書で使用する場合、「抗体」という用語は、重鎖及び軽鎖を含み、且つ可変領域及び定常領域を含む、従来の免疫グロブリン型を有するタンパク質を指す。例えば、抗体は、同一のポリペプチド鎖の対が2つある「Y字型」構造であり、各対が1つの「軽」鎖(通常、分子量が約25kDaである)及び1つの「重」鎖(通常、分子量が約50〜70kDaである)を有する、IgGであり得る。抗体は、可変領域及び定常領域を有する。IgG型において、可変領域は、一般に、約100〜110又はそれを超えるアミノ酸であり、3つの相補性決定領域(CDR)を含み、主に抗原認識に関与し、異なる抗原に結合する他の抗体と実質的に異なる。定常領域は、抗体が免疫系の細胞及び分子を動員することを可能にする。可変領域は、各軽鎖及び重鎖のN末端領域からできており、定常領域は、重鎖及び軽鎖のそれぞれのC末端部分からできている。(Janeway et al.,“Structure of the Antibody Molecule and the Immunoglobulin Genes”,Immunobiology:The Immune System in Health and Disease,4thed.Elsevier Science Ltd./Garland Publishing,(1999))。
抗体のCDRの一般的な構造及び性質が当技術分野において記述されている。手短に言えば、抗体の骨格において、CDRは、重鎖及び軽鎖の可変領域中のフレームワーク内に埋め込まれており、そこで抗原結合及び抗原認識に大きい役割を果たす領域を構成している。可変領域は、通常、少なくとも3つの重鎖又は軽鎖のCDRを含み(Kabat et al.,1991,Sequences of Proteins of Immunological Interest,Public Health Service N.I.H.,Bethesda,Md.;Chothia and Lesk,1987,J.Mol.Biol.196:901−917;Chothia et al.,1989,Nature 342:877−883も参照されたい)、それらは、フレームワーク領域(Kabat et al.,1991によってフレームワーク領域1〜4、FR1、FR2、FR3及びFR4と呼ばれている;Chothia and Lesk,1987、前掲も参照されたい)内にある。
抗体は、当技術分野において公知のいずれの定常領域も含み得る。ヒト軽鎖は、カッパ軽鎖及びラムダ軽鎖に分類される。重鎖は、ミュー、デルタ、ガンマ、アルファ又はイプシロンに分類され、抗体のアイソタイプをそれぞれIgM、IgD、IgG、IgA及びIgEと定義する。IgGは、以下に限定されないが、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4を含む幾つかのサブクラスを有する。IgMは、以下に限定されないが、IgM1及びIgM2を含むサブクラスを有する。本開示の実施形態は、抗体のそのようなクラス又はアイソタイプの全てを含む。軽鎖定常領域は、例えば、カッパ型又はラムダ型軽鎖定常領域、例えばヒトカッパ型又はラムダ型軽鎖定常領域であり得る。重鎖定常領域は、例えば、アルファ型、デルタ型、イプシロン型、ガンマ型又はミュー型重鎖定常領域、例えばヒトアルファ型、デルタ型、イプシロン型、ガンマ型又はミュー型重鎖定常領域であり得る。したがって、例示的な実施形態では、抗体は、IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4のいずれか1つを含むアイソタイプIgA、IgD、IgE、IgG又はIgMの抗体である。
抗体は、モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体であり得る。一部の実施形態では、抗体は、哺乳動物、例えばマウス、ウサギ、ヤギ、ウマ、ニワトリ、ハムスター及びヒトなどによって産生される天然抗体に実質的に類似する配列を含む。この点において、抗体は、哺乳動物抗体、例えばマウス抗体、ウサギ抗体、ヤギ抗体、ウマ抗体、ニワトリ抗体、ハムスター抗体及びヒト抗体などと考えることができる。特定の態様において、抗体は、ヒト抗体である。特定の態様において、抗体は、キメラ抗体又はヒト化抗体である。「キメラ抗体」という用語は、2つ以上の異なる抗体由来のドメインを含有する抗体を指す。キメラ抗体は、例えば、1つの種由来の定常ドメイン及び第2の種由来の可変ドメインを含有することができるか、又はより一般的に少なくとも2つの種由来のアミノ酸配列のストレッチを含有することができる。キメラ抗体は、同じ種内の2つ以上の異なる抗体のドメインを含有することもできる。「ヒト化」という用語は、抗体に関して使用する場合、本来の源の抗体より真のヒト抗体に類似した構造及び免疫機能を有するように操作されている、非ヒト源由来の少なくともCDR領域を有する抗体を指す。例えば、ヒト化は、マウス抗体などの非ヒト抗体からヒト抗体へのCDRの移植を含むことができる。ヒト化は、非ヒト配列をヒト配列にさらに類似させるために選択アミノ酸置換も含むことができる。
抗体は、例えば、パパイン及びペプシンなどの酵素により切断してフラグメントにすることができる。パパインは、抗体を切断して、2つのFabフラグメント及び単一のFcフラグメントを産生する。ペプシンは、抗体を切断して、F(ab’)2フラグメント及びpFc’フラグメントを産生する。本明細書で使用する場合、「抗原結合性抗体フラグメント」という用語は、抗体の抗原に結合することができる抗体分子の部分を指し、「抗原結合性フラグメント」又は「抗原結合性部分」としても知られている。例示的な例では、抗原結合性抗体フラグメントは、Fabフラグメント又はF(ab’)2フラグメントである。
抗体の構造は、広い範囲の代替形式を作り出すために利用されており、その代替形式は、少なくとも約12〜150kDaの分子量範囲にわたり、単量体(n=1)〜二量体(n=2)、三量体(n=3)、四量体(n=4)及び潜在的にさらに高い結合価(n)範囲を有し、このような代替形式は、本明細書では「抗体タンパク質生成物」と呼ばれる。抗体タンパク質生成物には、完全な抗体構造に基づくもの及び完全な抗原結合能を保持する抗体フラグメントを模倣するもの、例えばscFv、Fab及びVHH/VH(以下に考察する)が含まれる。完全な抗原結合性部位を保持する最小の抗原結合性抗体フラグメントは、専ら可変(V)領域からなるFvフラグメントである。可溶性で柔軟なアミノ酸ペプチドリンカーを使用してV領域をscFv(一本鎖フラグメント可変)フラグメントに連結させて、分子を安定化させるか、又は定常(C)ドメインをV領域に加えて、Fabフラグメント[フラグメント、抗原結合性]を生成する。scFvフラグメント及びFabフラグメントの両方は、宿主細胞、例えば原核生物宿主細胞中で容易に産生することができる。他の抗体タンパク質生成物には、ジスルフィド結合安定化scFv(ds−scFv)、一本鎖Fab(scFab)並びにオリゴマー化ドメインに連結されたscFvからなる異なる形式を含む、ダイアボディ、トリアボディ及びテトラボディ又はミニボディ(ミニAb)のような二量体及び多量体抗体形式が含まれる。最小のフラグメントは、ラクダ類重鎖Ab及び単一ドメインAb(sdAb)のVHH/VHである。新規な抗体形式を作製するために最も頻繁に使用される構築ブロックは、約15アミノ酸残基のペプチドリンカーによって連結された重鎖及び軽鎖(VH及びVLドメイン)由来のVドメインを含む一本鎖可変(V)−ドメイン抗体フラグメント(scFv)である。ペプチボディ又はペプチド−Fc融合体は、さらに別の抗体タンパク質生成物である。ペプチボディの構造は、Fcドメインに移植された生物学的に活性なペプチドからなる。ペプチボディは、当技術分野において詳細に記述されている。例えば、Shimamoto et al.,mAbs 4(5):586−591(2012)を参照されたい。
他の抗体タンパク質生成物としては、一本鎖抗体(SCA)、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ及び二重特異性抗体又は三重特異性抗体などが挙げられる。二重特異性抗体は、5つの主要なクラス:BsIgG、付加IgG、BsAbフラグメント、二重特異性融合タンパク質及びBsAbコンジュゲートに分類することができる。例えば、Spiess et al.,Molecular Immunology 67(2)Part A:97−106(2015)を参照されたい。
本明細書で使用する場合、「炭素環」という用語は、環員として炭素原子のみを含む単環式環を指す。そのような環は、完全飽和、部分飽和、又は芳香族であり得、且つ3〜10個の炭素原子を含み得る。
本明細書で使用する場合、「シクロアルキル」という用語は、単環式又は多環式の非芳香族炭素環式環を指し、多環式環は、縮合、架橋又はスピロであり得る。炭素環式環は、3〜10の炭素環原子を有することができる。考えられる炭素環式環としては、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル及びシクロノニルが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、合計で3つ以上(例えば、3〜12、4〜10、4〜8つ又は5〜7つ)の原子を含有し、その1〜5つ(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ又は5つ)の原子が窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される、単環式又は多環式の(例えば、二環式の)、飽和又は部分的に不飽和の環系を意味する。ヘテロシクロアルキル基の非限定的な例としては、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ジヒドロピロリル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロピリジニル、オキサシクロヘプチル、ジオキサシクロヘプチル、チアシクロヘプチル及びジアザシクロヘプチルが挙げられる。
別段の指示がない限り、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル基は、非置換であるか、又は1つ若しくは複数、特に1〜4つの基で置換され得る。一部の考えられる置換基としては、ハロ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、−OCF3、−NO2、−CN、−NC、−OH、アルコキシ、アミノ、−CO2H、−CO2C1〜C6アルキル、−OCOC1〜C8アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクロアルキル、C5〜C10アリール及びC5〜C10ヘテロアリールが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「ヘテロアリール」という用語は、1〜3つの芳香環を含有し、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4つ(例えば、1つ、2つ、3つ又は4つ)のヘテロ原子を芳香環中に含有する、単環式又は多環式の環系(例えば、二環式)を指す。特定の実施形態では、ヘテロアリール基は、5〜20、5〜15、5〜10又は5〜7つの原子を有する。ヘテロアリールは、1つの環が芳香族であり、他の環が飽和、部分的に不飽和又は芳香族である、C10〜14二環式環及び三環式環も指す。ヘテロアリール基の例としては、以下に限定されないが、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル、トリアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フロピリジル、イミダゾピリジニル、イミダゾチアゾリル、インドリジニル、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロピリジル、キノリニル、キノキサリニル、キアゾリニル、チアジアゾロピリミジル及びチエノピリジルが挙げられる。別段の指示がない限り、ヘテロアリール基は、非置換であるか、或いは1つ又は複数、特に1〜4つ又は1つ若しくは2つの置換基で置換され得る。考えられる置換基としては、ハロ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、−OCF3、−NO2、−CN、−NC、−OH、アルコキシ、アミノ、−CO2H、−CO2C1〜C6アルキル、−OCOC1〜C6アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクロアルキル、C5〜C10アリール及びC5〜C10ヘテロアリールが挙げられる。
本明細書に開示される同位体標識化合物は、一般に、当業者に公知の従来技術により、又は以前に使用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して、付帯の実施例及びスキームに記載されているものと類似の方法により調製することができる。
本明細書に開示される化合物のあるものは、光学異性体及び配座異性体(又はコンフォーマー)を含む立体異性体(即ち原子の空間的配置のみが異なる異性体)として存在し得る。本明細書に開示される化合物は、両方が純粋な個々の立体異性体調製物及びそれぞれを多く含む調製物、並びに両方がそのような立体異性体のラセミ混合物、並びに当業者に公知の方法に従って分離され得る個々のジアステレオマー及びエナンチオマーとして、全ての立体異性体を含む。さらに、本明細書に開示される化合物は、それらの化合物の全ての互変異性型を含む。
好適な医薬製剤は、投与経路及び所望の投与量に応じて当業者が決定することができる。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,1435−712(18th ed.,Mack Publishing Co,Easton,Pennsylvania,1990)を参照されたい。製剤は、投与された薬剤の物理的状態、安定性、インビボ放出速度及びインビボ排出速度に影響を及ぼす場合がある。投与経路に依存して、体重、体表面積又は器官サイズに従って好適な用量を算出することができる。適切な処置用量を決定するために必要な算出のさらなる精密化は、特に、本明細書に開示される投与量情報及びアッセイ並びに動物又はヒトの臨床試験で入手可能な薬物動態データに照らして、必要以上の実験を行うことなく当業者によって日常的に行われる。
「薬学的に許容される」又は「薬理学的に許容される」という語句は、動物又はヒトに投与される場合、有害反応、アレルギー反応又は他の不利な反応を生じさせない分子的実体及び組成物を指す。本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される」は、あらゆる溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤及び抗真菌剤並びに等張化剤及び吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質のためのそのような賦形剤の使用は、当技術分野において周知である。任意の従来の媒体又は作用剤が治療組成物と不適合でなければ、治療組成物におけるその使用が企図される。補助的な活性成分も組成物に組み入れることができる。例示的な実施形態では、製剤には、コーンシロップ固形剤、高オレインベニバナ油、ヤシ油、ダイズ油、L−ロイシン、リン酸三カルシウム、L−チロシン、L−プロリン、L−リシン酢酸塩、DATEM(乳化剤)、L−グルタミン、L−バリン、リン酸二カリウム、L−イソロイシン、L−アルギニン、L−アラニン、グリシン、L−アスパラギン一水和物、L−セリン、クエン酸カリウム、L−トレオニン、クエン酸ナトリウム、塩化マグネシウム、L−ヒスチジン、L−メチオニン、アスコルビン酸、炭酸カルシウム、L−グルタミン酸、L−シスチン二塩酸塩、L−トリプトファン、L−アスパラギン酸、塩化コリン、タウリン、m−イノシトール、硫酸第一鉄、パルミチン酸アスコルビル、硫酸亜鉛、L−カルニチン、アルファ−トコフェリルアセテート、塩化ナトリウム、ナイアシンアミド、トコフェロール混合物、パントテン酸カルシウム、硫酸銅、チアミン塩化物塩酸塩、パルミチン酸ビタミンA、硫酸マンガン、リボフラビン、ピリドキシン塩酸塩、葉酸、ベータ−カロテン、ヨウ化カリウム、フィロキノン、ビオチン、セレン酸ナトリウム、塩化クロム、モリブデン酸ナトリウム、ビタミンD3及びシアノコバラミンを含めることができる。
化合物は、薬学的に許容される塩として医薬組成物中に存在することができる。本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される塩」は、例えば、塩基付加塩及び酸付加塩を含む。
薬学的に許容される塩基付加塩は、金属又はアミン、例えばアルカリ金属及びアルカリ土類金属又は有機アミンとともに形成することができる。化合物の薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される陽イオンとともに調製することもできる。好適な薬学的に許容される陽イオンは、当業者に周知であり、アルカリ、アルカリ土類、アンモニウム及び第四級アンモニウムの各陽イオンを含む。炭酸塩又は炭酸水素塩も可能である。陽イオンとして使用される金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモニウム、カルシウム又は鉄などである。好適なアミンの例としては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン及びプロカインが挙げられる。
薬学的に許容される酸付加塩には、無機酸塩又は有機酸塩が含まれる。好適な酸塩の例としては、塩酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、硝酸塩、リン酸塩が挙げられる。他の好適な薬学的に許容される塩は、当業者に周知であり、例えばギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸若しくはマンデル酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸又はリン酸との塩;有機カルボン酸、スルホン酸、スルホ酸若しくはホスホ酸若しくはN−置換スルファミン酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸、グルコン酸、グルカル酸、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、エンボン酸、ニコチン酸又はイソニコチン酸との塩;及びアミノ酸、例えば天然のタンパク質の合成に関与する20のアルファアミノ酸、例えばグルタミン酸又はアスパラギン酸との塩並びにまたフェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン1,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、ナフタレン2−スルホン酸、ナフタレン1,5−ジスルホン酸、2−若しくは3−ホスホグリセリン酸、グルコース6−リン酸、N−シクロヘキシルスルファミン酸(シクラメートの形成を伴う)との塩又はアスコルビン酸などの他の酸有機化合物との塩が挙げられる。
本明細書に開示される化合物を含有する医薬組成物は、従来の方法において、例えば従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠形成、研和、乳化、カプセル化、封入又は凍結乾燥の各プロセスによって製造することができる。適切な製剤は、選択される投与経路に依存する。
経口投与では、好適な組成物は、本明細書に開示される化合物を、当技術分野において周知の担体などの薬学的に許容される賦形剤と組み合わせることによって容易に製剤化することができる。そのような賦形剤及び担体は、処置される患者による経口摂取のために、本化合物が錠剤、丸剤、糖衣錠剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤及び懸濁液剤などとして製剤化されることを可能にする。経口使用のための医薬調製物は、本明細書に開示される化合物を固体賦形剤とともに添加すること、任意選択により、得られた混合物を粉砕すること、錠剤又は糖衣錠のコアを得るために、必要に応じて好適な助剤を加えた後、顆粒混合物を処理することにより得ることができる。好適な賦形剤としては、例えば、充填剤及びセルロース調製物が挙げられる。必要に応じて崩壊剤を加えることができる。薬学的に許容される成分は、様々なタイプの製剤についてよく知られており、例えば結合剤(例えば、天然又は合成のポリマー)、滑沢剤、界面活性剤、甘味剤及び香味剤、コーティング材料、保存剤、染料、増粘剤、補助剤、抗菌剤、抗酸化剤及び様々な製剤タイプのための担体であり得る。
本明細書に開示される化合物の治療有効量が経口投与される場合、組成物は、典型的には、固体製剤(例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤又はトローチ剤)又は液体製剤(例えば、水性懸濁液剤、溶液剤、エリキシル剤又はシロップ剤)の形態である。
錠剤形態で投与される場合、組成物は、ゼラチン又は補助剤などの機能性固体及び/又は固体担体をさらに含有することができる。錠剤、カプセル剤及び散剤は、約1〜約95%の化合物、好ましくは約15〜約90%の化合物を含有することができる。
液体形態又は懸濁形態で投与される場合、水、石油又は動物起源若しくは植物起源の油などの機能性液体及び/又は液体担体を加えることができる。液体形態の組成物は、生理的食塩水、糖アルコール溶液、デキストロース若しくは他の糖類溶液又はグリコールをさらに含有することができる。液体形態又は懸濁形態で投与される場合、組成物は、約0.5〜約90重量%の、本明細書に開示される化合物、好ましくは約1〜約50%の、本明細書に開示される化合物を含有することができる。考えられる一実施形態では、液体担体は、非水性又は実質的に非水性である。液体形態での投与では、組成物は、投与の直前に溶解又は懸濁するための迅速溶解性固体製剤として供給され得る。
本明細書に開示される化合物の治療有効量が静脈内、皮膚又は皮下の注射によって投与される場合、組成物は、パイロジェン不含の、非経口的に許容される水溶液の形態である。pH、等張性及び安定性などを十分に考慮したこのような非経口的に許容される溶液の調製は、当技術分野の技術の範囲内である。静脈内、皮膚又は皮下の注射のための好ましい組成物は、典型的には、本明細書に開示される化合物に加えて等張ビヒクルを含有する。そのような組成物は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と好適に混合された遊離塩基又は薬理学的に許容される塩の水溶液として投与するために調製することができる。グリセロール中、液体ポリエチレングリコール中及びそれらの混合物中並びに油中において分散液を調製することもできる。通常の保存及び使用の条件下において、微生物の増殖を予防するために、これらの調製物は、任意選択により保存剤を含有することができる。
注射用組成物には、滅菌の水溶液、懸濁液又は分散液及び滅菌の注射のための溶液、懸濁液又は分散液を即時調製するための滅菌の粉末を含めることができる。全ての実施形態において、この形態は、滅菌でなければならず、且つ容易な注射針通過性が存在する程度の流体でなければならない。この形態は、製造及び保管の条件下で安定していなければならず、任意選択により保存料を含めることにより、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用に対する抵抗性がなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコールなど)、それらの好適な混合物及び植物油を含有する溶媒又は分散媒であり得る。考えられる一実施形態では、担体は、非水性又は実質的に非水性である。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング剤の使用、分散液の実施形態において必要とされる化合物の粒径の維持及び界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸及びチメロサールなどによって実現することができる。多くの実施形態において、等張化剤、例えば糖又は塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成物の持続的吸収は、吸収を遅延する作用物質、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを組成物中に使用することによって実現することができる。
滅菌の注射液は、必要に応じて上で列挙した種々の他の成分とともに活性化合物を必要量で適切な溶媒に組み入れ、続いて濾過滅菌することによって調製される。一般に、分散液は、基本の分散媒体及び上で列挙した成分からの所望の他の成分を含有する滅菌のビヒクルに、滅菌した様々な活性成分を組み入れることによって調製される。滅菌の注射液を調製するための滅菌の粉末の実施形態では、好ましい調製方法は、活性成分に任意の追加の所望の成分を加えた粉末が、予め滅菌濾過したその溶液から得られる、真空乾燥技術及び凍結乾燥技術である。
徐放性又は持続放出性製剤も、消化管内の体液と接触する活性化合物の制御放出を実現し、血漿中の活性化合物の実質的に一定で有効なレベルを提供するために調製することができる。例えば、放出は、溶解、拡散及びイオン交換の1つ又は複数によって制御することができる。さらに、徐放性の手法は、消化管内の可飽和経路又は制限経路を介した吸収を増強し得る。例えば、化合物は、この目的のために、生分解性ポリマー、水溶性ポリマー又は両方の混合物と、任意選択により好適な界面活性剤とのポリマーマトリックス中に埋め込むことができる。この場合、埋め込みとは、ポリマーのマトリックス中に微小粒子を組み込むことを意味することができる。制御放出製剤は、既知の分散液又はエマルションのコーティング技術を介する分散微小粒子又は乳化微小滴のカプセル化によっても得られる。
吸入による投与では、本発明の化合物は、好適な噴射剤を使用して、加圧パック又はネブライザーからのエアゾールスプレー提供の形態で簡便に送達される。加圧エアゾールの実施形態では、投与量単位は、計量された量を送達するためのバルブを提供することによって決定することができる。吸入器又は注入器で使用するための例えばゼラチンのカプセル及びカートリッジは、化合物と、ラクトース又はデンプンなどの好適な粉末基剤との粉末混合物を含有するように製剤化することができる。
本明細書で開示される化合物は、注射による(例えば、ボーラス注射又は持続注入による)非経口投与のために製剤化することができる。注射用製剤は、保存料を添加した単位剤形(例えば、アンプル又は多用量容器)で提供することができる。組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液又はエマルションのような形態をとることができ、懸濁化剤、安定化剤及び/又は分散剤などの製剤化剤を含有することができる。
非経口投与のための医薬製剤には、水溶性形態の化合物の水溶液が含まれる。さらに、化合物の懸濁液を適切な油性注射懸濁液として調製することができる。好適な親油性の溶媒又はビヒクルには、脂肪油又は合成脂肪酸エステルが含まれる。水性注射懸濁液は、懸濁液の粘度を増加させる物質を含有することができる。任意選択により、懸濁液は、好適な安定化剤又は化合物の溶解度を増加させ、高濃度の溶液の調製を可能にする作用剤を含有することもできる。代わりに、本組成物は、使用前に好適なビヒクル(例えば、滅菌のパイロジェン不含の水)で構成するための粉末形態であり得る。
本明細書で開示される化合物は、坐剤又は停留浣腸剤(例えば、従来の坐剤基剤を含有する)などの直腸用組成物に製剤化することもできる。前述の製剤に加えて、化合物は、デポ調製物として製剤化することもできる。このような長時間作用の製剤は、注入(例えば、皮下又は筋肉内)によって又は筋肉内注射によって投与することができる。したがって、例えば、化合物は、好適なポリマー材料若しくは疎水性材料(例えば、許容される油中エマルションとして)又はイオン交換樹脂とともに製剤化することができるか、或いはやや溶けにくい誘導体、例えばやや溶けにくい塩として製剤化することができる。
特に、本明細書に開示される化合物は、デンプン又はラクトースなどの賦形剤を含有する錠剤の形態において、又は単独で若しくは賦形剤と混合してカプセル剤若しくはオビュール剤(ovule)において、又は香味剤若しくは着色剤を含有するエリキシル剤若しくは懸濁液剤の形態において経口、バッカル又は舌下で投与することができる。そのような液体調製物は、懸濁化剤などの薬学的に許容される添加剤を用いて調製することができる。化合物は、非経口的に、例えば静脈内、筋肉内、皮下又は冠内に注射することもできる。非経口投与では、化合物は、溶液を血液と等張にするために、他の物質、例えば塩又はマンニトール若しくはグルコースなどの糖アルコールを含有することができる滅菌水溶液の形態で最もよく使用される。
獣医学的使用では、本明細書に開示される化合物は、通常の獣医学診療に従い、好適に許容される製剤として投与される。獣医は、特定の動物に最も適切な投与計画及び投与経路を容易に決定することができる。
一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物を単独で使用するか、又はKRAS関連の疾患の処置のために従来使用される別の薬剤若しくは介入と併用する、KRAS関連の障害の処置に必要な全ての構成成分をキットにパッケージ化することができる。具体的には、本発明は、医薬品であって、本明細書に開示される化合物と、前記医薬品の送達可能な形態を調製するための緩衝液及び他の構成成分とを含む医薬品、並びに/又はそのような医薬品を送達するためのデバイス、並びに/又は本明細書に開示される化合物との併用療法で使用される任意の薬剤、並びに/又は医薬品とともにパッケージ化された疾患の処置のための説明書をパッケージ化したセットを含む、疾患の治療介入で使用するためのキットを提供する。説明書は、印刷された紙又はコンピュータ可読の磁気若しくは光学媒体などの任意の有形的表現媒体に固定され得るか、又はインターネットを介してアクセス可能なワールドワイドウェブのページなどのリモートコンピュータのデータソースを参照する説明書であり得る。
「治療有効量」とは、処置される対象の現在の症状の進行を処置若しくは予防するか又は現在の症状を軽減するのに有効な量を意味する。有効量の決定は、特に本明細書で提供される詳細な開示に照らして十分に当業者の能力の範囲内である。一般に、「治療有効用量」とは、所望の効果を実現する化合物の量を指す。例えば、好ましい一実施形態では、本明細書に開示される化合物の治療有効量は、KRAS活性を、対照と比較して少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%又は少なくとも90%減少させる。
投与される化合物の量は、処置される対象、対象の年齢、健康、性別及び体重、併用処置(存在する場合)の種類、苦痛の重症度、所望の効果の性質、処置の様式及び頻度並びに処方医師の判断に依存し得る。投与の頻度は、動脈血酸素分圧に対する薬力学的効果にも依存し得る。しかしながら、最も好ましい投与量は、必要以上の実験を行うことなく当業者によって理解され、決定できるように、個々の対象に合わせて調整することができる。これは、通常、標準用量の調節(例えば、患者が軽量体重である場合の用量の低減)を含む。
個々のニーズは、様々であるが、化合物の有効量の最適範囲の決定は、当技術分野の技術の範囲内である。本明細書で特定される病態及び障害の根治的又は予防的処置におけるヒトへの投与では、例えば、本発明の化合物の典型的な投与量は、約0.05mg/kg/日〜約50mg/kg/日、例えば少なくとも0.05mg/kg、少なくとも0.08mg/kg、少なくとも0.1mg/kg、少なくとも0.2mg/kg、少なくとも0.3mg/kg、少なくとも0.4mg/kg又は少なくとも0.5mg/kg及び好ましくは50mg/kg以下、40mg/kg以下、30mg/kg以下、20mg/kg以下又は10mg/kg以下であり得、これは、例えば、約2.5mg/日(0.5mg/kg×5kg)〜約5000mg/日(50mg/kg×100kg)であり得る。例えば、化合物の投与量は、約0.1mg/kg/日〜約50mg/kg/日、約0.05mg/kg/日〜約10mg/kg/日、約0.05mg/kg/日〜約5mg/kg/日、約0.05mg/kg/日〜約3mg/kg/日、約0.07mg/kg/日〜約3mg/kg/日、約0.09mg/kg/日〜約3mg/kg/日、約0.05mg/kg/日〜約0.1mg/kg/日、約0.1mg/kg/日〜約1mg/kg/日、約1mg/kg/日〜約10mg/kg/日、約1mg/kg/日〜約5mg/kg/日、約1mg/kg/日〜約3mg/kg/日、約3mg/日〜約1500mg/日、約5mg/日〜約1000mg/日、約10mg/日〜約750mg/日、約3mg/日〜約350mg/日又は約100mg/日〜約250mg/日であり得る。このような用量は、単回用量で投与され得るか、又は複数回用量に分割され得る。
本開示は、G12C KRAS、HRAS又はNRASの変異の影響で生じる病態(例えば、癌)を含むが、これに限定されない疾患状態を処置するために本開示の化合物又は医薬組成物を使用する方法も提供する。
一部の実施形態では、癌を処置する方法が提供され、この方法は、有効量の、本明細書に開示される化合物を含む前述の医薬組成物のいずれかを、それを必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態では、癌は、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの変異によって媒介される。様々な実施形態において、癌は、膵癌、大腸癌又は肺癌である。一部の実施形態では、癌は、胆嚢癌、甲状腺癌及び胆管癌である。
一部の実施形態では、本開示は、障害の処置を、それを必要とする対象において行う方法を提供し、前記方法は、対象がKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの変異を有しているかどうかを決定するステップを含み、対象がKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの変異を有していると決定された場合、対象に、本明細書に開示される少なくとも1つの化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効用量を投与するステップを含む。
開示される化合物は、足場非依存性の細胞増殖を阻害し、したがって腫瘍転移を阻害する可能性を有する。したがって、別の実施形態では、本開示は、腫瘍転移を阻害する方法を提供し、この方法は、有効量の、本明細書に開示される化合物を投与するステップを含む。
KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの変異は、血液悪性腫瘍(例えば、血液、骨髄及び/又はリンパ節を冒す癌)でも確認されている。したがって、特定の実施形態は、血液悪性腫瘍の処置を必要とする患者への、開示される化合物(例えば、医薬組成物の形態で)の投与を対象とする。そのような悪性腫瘍には、白血病及びリンパ腫が含まれるが、これらに限定されない。例えば、本開示の化合物は、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)及び/又は他の白血病などの疾患の処置に使用することができる。他の実施形態では、化合物は、ホジキンリンパ腫又は非ホジキンリンパ腫の全てのサブタイプなどのリンパ腫の処置に有用である。様々な実施形態では、化合物は、多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症などの形質細胞悪性腫瘍の処置に有用である。
腫瘍又は癌がG12C KRAS、HRAS又はNRASの変異を含むかどうかの決定は、KRAS、HRAS又はNRASタンパク質をコードするヌクレオチド配列を評価することにより、KRAS、HRAS又はNRASタンパク質のアミノ酸配列を評価することにより、又は推定KRAS、HRAS又はNRASの変異体タンパク質の特性を評価することにより行うことができる。野生型ヒトKRAS、HRAS又はNRASの配列は、当技術分野において公知である(例えば、受託番号NP203524)。
KRAS、HRAS又はNRASのヌクレオチド配列における変異を検出する方法は、当業者に公知である。これらの方法としては、以下に限定されないが、ポリメラーゼ連鎖反応−制限酵素断片長多型(PCR−RFLP)アッセイ、ポリメラーゼ連鎖反応−一本鎖高次構造多型(PCR−SSCP)アッセイ、リアルタイムPCRアッセイ、PCRシークエンシング、変異体アレル特異的PCR増幅(MASA)アッセイ、直接シークエンシング、プライマー伸長反応、電気泳動、オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、TaqManアッセイ、SNP遺伝子型判定アッセイ、高解像度融解アッセイ及びマイクロアレイ分析が挙げられる。一部の実施形態では、試料は、リアルタイムPCRにより、G12C KRAS、HRAS又はNRASの変異について評価される。リアルタイムPCRでは、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの変異に特異的な蛍光プローブが使用される。変異が存在すると、プローブが結合し、蛍光が検出される。一部の実施形態では、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの変異は、KRAS、HRAS又はNRASの遺伝子中の特定の領域(例えば、エクソン2及び/又はエクソン3)の直接シークエンシング法を使用して同定される。この手法は、配列決定された領域において起こり得る変異を全て同定する。
KRAS、HRAS又はNRASタンパク質における変異を検出する方法は、当業者に公知である。これらの方法は、変異体タンパク質に特異的な結合剤(例えば、抗体)、タンパク質の電気泳動及びウエスタンブロット並びにペプチドの直接シークエンシングを使用する、KRAS、HRAS又はNRASの変異体の検出を含むが、これらに限定されない。
腫瘍又は癌がG12C KRAS、HRAS又はNRASの変異を含むかどうかを決定する方法には、様々な試料を使用することができる。一部の実施形態では、試料は、腫瘍又は癌を有する対象から採取される。一部の実施形態では、試料は、新鮮な腫瘍/癌試料である。一部の実施形態では、試料は、冷凍された腫瘍/癌試料である。一部の実施形態では、試料は、ホルマリン固定パラフィン包埋試料である。一部の実施形態では、試料は、循環腫瘍細胞(CTC)試料である。一部の実施形態では、試料を処理して細胞溶解物にする。一部の実施形態では、試料を処理してDNA又はRNAにする。
本開示は、哺乳動物の過剰増殖性障害を処置する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の、本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む方法にも関する。一部の実施形態では、前記方法は、急性骨髄性白血病、青年期の癌、小児期の副腎皮質癌、AIDS関連の癌(例えば、リンパ腫及びカポジ肉腫)、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫、非定型奇形腫、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、非定型奇形腫、胚芽腫、胚細胞腫瘍、原発性リンパ腫、子宮頚癌、小児癌、脊索腫、心臓腫瘍、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性疾患、結腸癌、大腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、肝外胆管上皮内癌(DCIS)、胚芽腫、CNS癌、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、感覚神経芽腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、眼癌、骨の線維性組織球腫、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、有毛細胞白血病、頭頚部癌、心臓癌、肝癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼球内黒色腫、島細胞腫瘍、膵神経内分泌腫瘍、腎癌、喉頭癌、唇及び口腔癌、肝癌、非浸潤性小葉癌(LCIS)、肺癌、リンパ腫、原発不明転移性扁平上皮性頸部癌、正中線管癌、口腔癌、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、多発性骨髄腫、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、骨の悪性線維性組織球腫及び骨肉腫、鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌(NSCLC)、経口癌、唇及び口腔癌、中咽頭癌、卵巣癌、膵癌、乳頭腫、傍神経節腫、副鼻腔及び鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前立腺癌、直腸癌、移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌、胃(stomach)(胃(gastric))癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部肉腫、T細胞リンパ腫、精巣癌、咽喉癌、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺癌、腎盂及び尿管の移行上皮癌、絨毛性腫瘍、小児の異例の癌、尿道癌、子宮肉腫、腟癌、外陰癌又はウイルス誘導性の癌などの癌に罹患している対象の処置に関する。一部の実施形態では、前記方法は、皮膚の良性過形成(例えば、乾癬)、再狭窄又は前立腺(例えば、良性の前立腺肥大(BPH))などの非癌性過剰増殖性障害の処置に関する。
一部の実施形態では、処置する方法は、肺癌を処置することを対象とし、この方法は、有効量の、上記の化合物(又はそれを含む医薬組成物)のいずれかを、それを必要とする対象に投与するステップを含む。特定の実施形態では、肺癌は、非小細胞肺癌(NSCLC)、例えば腺癌、扁平上皮細胞肺癌又は大細胞肺癌である。一部の実施形態では、肺癌は、小細胞肺癌である。開示される化合物で処置可能な他の肺癌には、以下に限定されないが、線管腫瘍、カルチノイド腫瘍及び未分化癌が含まれる。
本開示は、G12C変異型KRAS、HRAS又はNRASタンパク質を、有効量の、本開示の化合物と接触させることにより、タンパク質の活性を調節する方法をさらに提供する。調節により、タンパク質の活性を阻害又は活性化することができる。一部の実施形態では、本開示は、G12C変異型KRAS、HRAS又はNRASタンパク質を、有効量の、溶解した本開示の化合物と接触させることにより、タンパク質の活性を阻害する方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、目的のタンパク質を発現する細胞、組織又は器官を接触させることにより、G12C変異型KRAS、HRAS又はNRASタンパク質の活性を阻害する方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、齧歯動物及び哺乳動物(例えば、ヒト)を含むが、これらに限定されない対象に、有効量の、本開示の化合物を投与することにより、対象のタンパク質の活性を阻害する方法を提供する。一部の実施形態では、調節のパーセンテージは、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%を超える。一部の実施形態では、阻害のパーセンテージは、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%を超える。
一部の実施形態では、本開示は、細胞中でKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記細胞を、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を前記細胞中で阻害するのに十分な量の、本開示の化合物と接触させることによる方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、組織中でKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記組織を、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を前記組織中で阻害するのに十分な量の、本開示の化合物と接触させることによる方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、器官中でKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記器官を、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を前記器官中で阻害するのに十分な量の、本開示の化合物と接触させることによる方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、動物においてKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記動物を、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を前記動物において阻害するのに十分な量の、本開示の化合物と接触させることによる方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、哺乳動物においてKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記哺乳動物を、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を前記哺乳動物において阻害するのに十分な量の、本開示の化合物と接触させることによる方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、ヒトにおいてKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記ヒトを、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を前記ヒトにおいて阻害するのに十分な量の、本開示の化合物と接触させることによる方法を提供する。本開示は、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性によって媒介される疾患の処置を、そのような処置を必要とする対象において行う方法を提供する。
現在、多くの化学療法薬が当技術分野で知られており、本開示の化合物と併用することができる。一部の実施形態では、化学療法薬は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、挿入抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生体応答修飾物質、抗ホルモン剤、血管新生阻害剤及び抗アンドロゲン剤からなる群から選択される。非限定的な例は、化学療法剤、細胞毒性剤及びGleevec(登録商標)(イマチニブメシル酸塩)、Kyprolis(登録商標)(カルフィルゾミブ)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、Casodex(ビカルタミド)、Iressa(登録商標)(ゲフィチニブ)、Venclexta(商標)(ベネトクラクス)及びAdriamycin(商標)、(ドキソルビシン)などの非ペプチド低分子並びに化学療法剤のホストである。化学療法剤の非限定的な例としては、チオテパ及びシクロホスファミド(Cytoxan(商標))などのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファンなどのスルホン酸アルキル;ベンゾドパ、カルボコン、メツレドパ及びウレドパなどのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロールメラミンを含むエチレンイミン及びメチルメラミン;クロラムブシル、クロルナファジン、クロロシクロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノブエンビキン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなどのニトロソ尿素;アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、Casodex(商標)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンなどの抗生物質;メトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU)などの代謝拮抗薬;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸類似体;フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリン類似体;アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなどのピリミジン類似体、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎剤;フォリン酸などの葉酸補給剤;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デホファミン;デメコルシン;ジアジコン;エルフォミチン;酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK;ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン、例えばパクリタキセル及びドセタキセル;レチノイン酸;エスペラマイシン;カペシタビン;並びに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸又は誘導体が挙げられる。
また、好適な化学療法の細胞調節剤として挙げられるものは、腫瘍に対するホルモン作用を調節又は阻害するために作用する抗ホルモン剤、例えばタモキシフェン(Nolvadex(商標))、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害4(5)−イミダゾール、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン及びトレミフェン(Fareston)を含む抗エストロゲンなど;並びにフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド及びゴセレリンなどの抗アンドロゲン;クロラムブシル;ゲムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチン及びカルボプラチンなどの白金類似体;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;カンプトテシン−11(CPT−11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO)である。
必要に応じて、本開示の化合物又は医薬組成物は、Herceptin(登録商標)、Avastin(登録商標)、Erbitux(登録商標)、Rituxan(登録商標)、Taxol(登録商標)、Arimidex(登録商標)、Taxotere(登録商標)、ABVD、AVICINE、アバゴボマブ、アクリジンカルボキサミド、アデカツムマブ、17−N−アリルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン、アルファラジン、アルボシジブ、3−アミノピリジン−2−カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾン、アモナフィド、アントラセンジオン、抗CD22免疫毒素、抗新生物薬、抗腫瘍性薬草、アパジコン、アチプリモド、アザチオプリン、ベロテカン、ベンダムスチン、BIBW2992、ビリコダル、ブロスタリシン、ブリオスタチン、ブチオニンスルホキシミン、CBV(化学療法)、カリクリン、細胞周期非特異性抗新生物剤、ジクロロ酢酸、ディスコデルモリド、エルサミトルシン、エノシタビン、エポチロン、エリブリン、エベロリムス、エキサテカン、エクシスリンド、フェルギノール、フォロデシン、ホスフェストロール、ICE化学療法計画、IT−101、イメキソン、イミキモド、インドロカルバゾール、イロフルベン、ラニキダル、ラロタキセル、レナリドミド、ルカントン、ルルトテカン、マホスファミド、ミトゾロミド、ナホキシジン、ネダプラチン、オラパリブ、オルタタキセル、PAC−1、パパイア、ピクサントロン、プロテアソーム阻害剤、レベッカマイシン、レシキモド、ルビテカン、SN−38、サリノスポラミドA、サパシタビン、スタンフォードV、スワインソニン、タラポルフィン、タリキダル、テガフール−ウラシル、テモダール、テセタキセル、四硝酸トリプラチン、トリス(2−クロロエチル)アミン、トロキサシタビン、ウラムスチン、バジメザン、ビンフルニン、ZD6126又はゾスキダルなどの一般に処方される抗癌薬と併用することができる。
本開示は、哺乳動物の異常な細胞増殖を阻害するために又は過剰増殖性障害を処置するために、放射線療法と併用して、本明細書で提供される化合物又は医薬組成物を使用する方法にさらに関する。放射線療法を施す手法は、当技術分野において知られており、これらの手法は、本明細書に記載の併用療法で使用することができる。この併用療法における本開示の化合物の投与は、本明細に記載しているように決定することができる。
放射線療法は、体外照射療法、体内照射療法、インプラント放射線、定位放射線手術、全身放射線療法、放射線療法及び永続的又は一時的な組織内小線源治療を含むが、これらに限定されない幾つかの方法の1つ又は方法の組合せによって施すことができる。「小線源治療」という用語は、本明細書で使用する場合、腫瘍若しくは他の増殖性組織疾患部位又はその付近で体内に挿入された、空間的に閉じ込められた放射性物質によって送達される放射線療法を指す。この用語は、放射性同位体(例えば、At−211、I−131、I−125、Y−90、Re−186、Re−188、Sm−153、Bi−212、P−32及びLuの放射性同位体)への曝露を含むことが意図されているが、これらに限定されない。本開示の細胞調節剤として使用するための好適な放射線源は、固体及び液体の両方を含む。非限定的な例として、放射線源は、I−125、I−131、Yb−169、固体源としてのIr−192、固体源としてのI−125などの放射性核種又は光子、ベータ粒子、ガンマ放射線若しくは他の治療用放射線を放出する他の放射性核種であり得る。放射性物質は、放射性核種の任意の溶液、例えばI−125若しくはI−131の溶液から作製される流体であり得るか、又は放射性流体は、Au−198、Y−90などの固体放射性核種の小粒子を含有する好適な流体のスラリーを使用して製造され得る。さらに、放射性核種は、ゲル又は放射性のマイクロスフィアとして具体化することができる。
本開示の化合物又は医薬組成物は、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤、抗増殖剤、解糖阻害剤又はオートファジー阻害剤から選択される1つ又は複数の物質の一定量と併用することができる。
MMP−2(マトリックス−メタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP−9(マトリックス−メタロプロテイナーゼ9)阻害剤及びCOX−11(シクロオキシゲナーゼ11)阻害剤などの抗血管新生剤は、本開示の化合物及び本明細書に記載の医薬組成物とともに使用することができる。抗血管新生剤には、例えば、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI−779)、エベロリムス(RAD001)、ソラフェニブ、スニチニブ及びベバシズマブが含まれる。有用なCOX−II阻害剤の例としては、アレコキシブ、バルデコキシブ及びロフェコキシブが挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、国際公開第96/33172号パンフレット、国際公開第96/27583号パンフレット、欧州特許出願公開第0818442号明細書、欧州特許第1004578号明細書、国際公開第98/07697号パンフレット、国際公開第98/03516号パンフレット、国際公開第98/34918号パンフレット、国際公開第98/34915号パンフレット、国際公開第98/33768号パンフレット、国際公開第98/30566号パンフレット、欧州特許第606046号明細書、欧州特許第931788号明細書、国際公開第90/05719号パンフレット、国際公開第99/52910号パンフレット、国際公開第99/52889号パンフレット、国際公開第99/29667号パンフレット、国際公開第1999007675号パンフレット、欧州特許第1786785号明細書、欧州特許第1181017号明細書、米国特許出願公開第20090012085号明細書、米国特許第5863949号明細書、米国特許第5861510号明細書及び欧州特許第0780386号明細書に記載されており、これらの全ては、参照によりその全体が本明細書に援用される。好ましいMMP−2及びMMP−9阻害剤は、MMP−1を阻害する活性をほとんど又は全く有していないものである。より好ましくは、他のマトリックス−メタロプロテイナーゼ(即ちMAP−1、MMP−3、MMP−4、MMP−5、MMP−6、MMP−7、MMP−8、MMP−10、MMP−11、MMP−12及びMMP−13)と比較して、MMP−2及び/又はAMP−9の方を選択的に阻害するものである。本開示において有用なMMP阻害剤の一部の特定の例は、AG−3340、RO32−3555及びRS13−0830である。
本化合物は、アセマンナン、アクラルビシン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アルトレタミン、アミホスチン、アミノレブリン酸、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アナストロゾール、ANCER、アンセスチム、ARGLABIN、三酸化ヒ素、BAM002(Novelos)、ベキサロテン、ビカルタミド、ブロクスウリジン、カペシタビン、セルモロイキン、セトロレリクス、クラドリビン、クロトリマゾール、シタラビンオクホスフェート、DA3030(Dong−A)、ダクリズマブ、デニロイキンディフチトクス、デスロレリン、デキスラゾキサン、ジラゼプ、ドセタキセル、ドコサノール、ドキセルカルシフェロール、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ブロモクリプチン、カルムスチン、シタラビン、フルオロウラシル、HITジクロフェナク、インターフェロンアルファ、ダウノルビシン、ドキソルビシン、トレチノイン、エデルホシン、エドレコロマブ、エフロルニチン、エミテフル、エピルビシン、エポエチンベータ、リン酸エトポシド、エキセメスタン、エクシスリンド、ファドロゾール、フィルグラスチム、フィナステリド、フルダラビンリン酸エステル、ホルメスタン、ホテムスチン、硝酸ガリウム、ゲムシタビン、ゲムツズマブオゾガマイシン、ギメラシル/オテラシル/テガフールの組合せ、グリコピン、ゴセレリン、ヘプタプラチン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト胎児アルファフェトプロテイン、イバンドロン酸、イダルビシン、イミキモド、インターフェロンアルファ、天然型インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ−2、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−N1、インターフェロンアルファ−n3、インターフェロンアルファコン−1、天然型インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンベータ−1a、インターフェロンベータ−1b、インターフェロンガンマ、天然型インターフェロンガンマ−1a、インターフェロンガンマ−1b、インターロイキン−1ベータ、ヨーベングアン、イリノテカン、イルソグラジン、ランレオチド、LC9018(ヤクルト)、レフルノミド、レノグラスチム、レンチナンスルフェート、レトロゾール、白血球アルファインターフェロン、リュープロレリン、レバミソール+フルオロウラシル、リアロゾール、ロバプラチン、ロニダミン、ロバスタチン、マソプロコール、メラルソプロール、メトクロプラミド、ミフェプリストン、ミルテホシン、ミリモスチム、ミスマッチ塩基対二本鎖RNA、ミトグアゾン、ミトラクトール、ミトキサントロン、モルグラモスチム、ナファレリン、ナロキソン+ペンタゾシン、ナルトグラスチム、ネダプラチン、ニルタミド、ノスカピン、新規赤血球生成刺激タンパク質、NSC631570オクトレオチド、オプレルベキン、オサテロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロン酸、ペガスパルガーゼ、ペグインターフェロンアルファ−2b、ペントサンポリ硫酸ナトリウム、ペントスタチン、ピシバニール、ピラルビシン、ウサギ抗胸腺細胞ポリクローナル抗体、ポリエチレングリコールインターフェロンアルファ−2a、ポルフィマーナトリウム、ラロキシフェン、ラルチトレキセド、ラスブリエンボディメント(rasburiembodiment)、レニウムRe186エチドロネート、RIIレチンアミド、リツキシマブ、ロムルチド、サマリウム(153Sm)レキシドロナム、サルグラモスチム、シゾフィラン、ソブゾキサン、ソネルミン、塩化ストロンチウム−89、スラミン、タソネルミン、タザロテン、テガフール、テモポルフィン、テモゾロミド、テニポシド、テトラクロロデカオキシド、サリドマイド、サイマルファシン、チロトロピンアルファ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ−ヨウ素131、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタン、トリメトレキサート、トリプトレリン、天然型腫瘍壊死因子アルファ、ウベニメクス、膀胱癌ワクチン、丸山ワクチン、黒色腫溶解物ワクチン、バルルビシン、ベルテポルフィン、ビノレルビン、VIRULIZIN、ジノスタチンスチマラマー又はゾレドロン酸;アバレリクス;AE941(Aeterna)、アンバムスチン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、bcl−2(Genta)、APC8015(Dendreon)、セツキシマブ、デシタビン、デキサミノグルテチミド、ジアジコン、EL532(Elan)、EM800(Endorecherche)、エニルウラシル、エタニダゾール、フェンレチニド、フィルグラスチムSD01(Amgen)、フルベストラント、ガロシタビン、ガストリン17免疫原、HLA−B7遺伝子治療(Vical)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒスタミン二塩酸塩、イブリツモマブチウキセタン、イロマスタット、IM862(Cytran)、インターロイキン−2、イプロキシフェン、LDI200(Milkhaus)、レリジスチム、リンツズマブ、CA125MAb(Biomira)、癌MAb(日本薬品開発株式会社)、HER−2及びFc MAb(Medarex)、イディオタイプ105AD7MAb(CRC Technology)、イディオタイプCEA MAb(Trilex)、LYM−1−ヨウ素131MAb(Techniclone)、多形上皮性ムチン−イットリウム90MAb(Antisoma)、マリマスタット、メノガリル、ミツモマブ、モテキサフィンガドリニウム、MX6(Galderma)、ネララビン、ノラトレキセド、P30タンパク質、ペグビソマント、ペメトレキセド、ポルフィロマイシン、プリノマスタット、RL0903(Shire)、ルビテカン、サトラプラチン、フェニル酢酸ナトリウム、スパルホス酸、SRL172(SR Pharma)、SU5416(SUGEN)、TA077(Tanabe)、テトラチオモリブデート、タリブラスチン、トロンボポエチン、スズエチルエチオプルプリン、チラパザミン、癌ワクチン(Biomira)、黒色腫ワクチン(New York University)、黒色腫ワクチン(Sloan Kettering Institute)、黒色腫腫瘍崩壊産物ワクチン(New York Medical College)、ウイルス性黒色腫細胞溶解物ワクチン(Royal Newcastle Hospital)又はバルスポダールなどの他の抗新生物剤との併用療法でも使用することができる。
本発明の化合物は、VEGFR阻害剤とともにさらに使用され得る。以下の特許及び特許出願に記載の他の化合物は、併用療法において使用することができる:米国特許第6,258,812号明細書、米国特許出願公開第2003/0105091号明細書、国際公開第01/37820号パンフレット、米国特許第6,235,764号明細書、国際公開第01/32651号パンフレット、米国特許第6,630,500号明細書、米国特許第6,515,004号明細書、米国特許第6,713,485号明細書、米国特許第5,521,184号明細書、米国特許第5,770,599号明細書、米国特許第5,747,498号明細書、国際公開第02/68406号パンフレット、国際公開第02/66470号パンフレット、国際公開第02/55501号パンフレット、国際公開第04/05279号パンフレット、国際公開第04/07481号パンフレット、国際公開第04/07458号パンフレット、国際公開第04/09784号パンフレット、国際公開第02/59110号パンフレット、国際公開第99/45009号パンフレット、国際公開第00/59509号パンフレット、国際公開第99/61422号パンフレット、米国特許第5,990,141号明細書、国際公開第00/12089号パンフレット及び国際公開第00/02871号パンフレット。
一部の実施形態では、併用は、本発明の組成物を少なくとも1つの抗血管新生剤と組み合わせて含む。薬剤は、インビトロで合成により調製された化学組成物、抗体、抗原結合領域、放射性核種並びにそれらの組合せ及びコンジュゲートを含むが、これらに限定されない。薬剤は、アゴニスト、アンタゴニスト、アロステリック調節剤、毒素であり得るか、又はより一般的にその標的を阻害又は刺激(例えば、受容体又は酵素を活性化又は阻害)するように作用し、それにより細胞死を促進するか又は細胞増殖を停止させ得る。
例示的な抗血管新生剤としては、ERBITUX(商標)(IMC−C225)、KDR(キナーゼドメイン受容体)阻害剤(例えば、キナーゼドメイン受容体に特異的に結合する抗体及び抗原結合領域)、AVASTIN(商標)又はVEGF−TRAP(商標)などの抗VEGF剤(例えば、VEGF又は可溶性VEGF受容体若しくはそのリガンド結合領域に特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)及び抗VEGF受容体剤(例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)、Vectibix(パニツムマブ)、IRESSA(商標)(ゲフィチニブ)、TARCEVA(商標)(エルロチニブ)などのEGFR阻害剤(例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)、抗Ang1剤及び抗Ang2剤(例えば、それら又はそれらの受容体、例えばTie2/Tekに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)並びに抗Tie2キナーゼ阻害剤(例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)が挙げられる。本発明の医薬組成物は、特異的に結合し、増殖因子の活性を阻害する1つ又は複数の薬剤(例えば、抗体、抗原結合領域又は可溶性受容体)、例えば受容体「c−met」に特異的に結合する、肝細胞増殖因子(HGF、分散因子としても知られる)のアンタゴニスト及び抗体又は抗原結合領域などを含むこともできる。
他の抗血管新生剤には、Campath、IL−8、B−FGF、Tekアンタゴニスト(Ceretti et al.,米国特許出願公開第2003/0162712号明細書;米国特許第6,413,932号明細書)、抗TWEAK剤(例えば、特異的に結合する抗体若しくは抗原結合領域又は可溶性TWEAK受容体アンタゴニスト;Wiley、米国特許第6,727,225号明細書を参照されたい)、インテグリンのそのリガンドへの結合に拮抗するADAMディスインテグリンドメイン(Fanslow et al.,米国特許出願公開第2002/0042368号明細書)、特異的に結合する抗eph受容体及び/又は抗エフリン抗体若しくは抗原結合領域(米国特許第5,981,245号明細書;同第5,728,813号明細書;同第5,969,110号明細書;同第6,596,852号明細書;同第6,232,447号明細書;同第6,057,124号明細書及びそれらの特許ファミリーのメンバー)及び抗PDGF−BBアンタゴニスト(例えば、特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)並びにPDGF−BBリガンドに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域及びPDGFRキナーゼ阻害剤(例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)が含まれる。
さらなる抗血管新生剤/抗腫瘍剤には、SD−7784(Pfizer、USA);シレンギチド(Merck KGaA、ドイツ、欧州特許第770622号明細書);ペガプタニブ八ナトリウム(Gilead Sciences、USA);アルファスタチン(BioActa、UK);M−PGA(Celgene、USA、米国特許第5712291号明細書);イロマスタット(Arriva、USA、米国特許第5892112号明細書);エマキサニブ(emaxanib)(Pfizer、USA、米国特許第5792783号明細書);バタラニブ(Novartis、スイス);2−メトキシエストラジオール(EntreMed、USA);TLC ELL−12(Elan、アイルランド);アネコルタブ酢酸エステル(Alcon、USA);アルファ−D148Mab(Amgen、USA);CEP−7055(Cephalon、USA);抗Vn Mab(Crucell、オランダ)DAC:抗血管新生薬(ConjuChem、カナダ);アンジオシジン(InKine Pharmaceutical、USA);KM−2550(協和発酵、日本);SU−0879(Pfizer、USA);CGP−79787(Novartis、スイス、欧州特許第970070号明細書);ARGENT技術(Ariad、USA);YIGSR−Stealth(Johnson&Johnson、USA);フィブリノゲン−Eフラグメント(BioActa、UK);血管新生阻害剤(Trigen、UK);TBC−1635(Encysive Pharmaceuticals、USA);SC−236(Pfizer、USA);ABT−567(Abbott、USA);Metastatin(EntreMed、USA);血管新生阻害剤(Tripep、スウェーデン);マスピン(株式会社そーせい、日本);2−メトキシエストラジオール(Oncology Sciences Corporation、USA);ER−68203−00(IVAX、USA);ベネフィン(Lane Labs、USA);Tz−93(株式会社ツムラ、日本);TAN−1120(武田薬品工業株式会社、日本);FR−111142(藤沢薬品工業株式会社、日本、特開平02233610号公報);血小板第4因子(RepliGen、USA、欧州特許第407122号明細書);血管内皮増殖因子アンタゴニスト(Borean、デンマーク);ベバシズマブ(pINN)(Genentech、USA);血管新生阻害剤(SUGEN、USA);XL784(Exelixis、USA);XL647(Exelixis、USA);MAb、アルファ5ベータ3インテグリン、第二世代(Applied Molecular Evolution、USA及びMedImmune、USA);遺伝子治療、網膜症(Oxford BioMedica、UK);エンザスタウリン塩酸塩(USAN)(Lilly、USA);CEP7055(Cephalon、USA及びSanofi−Synthelabo、フランス);BC1(Genoa Institute of Cancer Research、イタリア);血管新生阻害剤(Alchemia、オーストラリア);VEGFアンタゴニスト(Regeneron、USA);rBPI21及びBPI由来抗血管新生薬(XOMA、USA);PI88(Progen、オーストラリア);シレンギチド(pINN)(Merck KGaA、ドイツ;Munich Technical University、ドイツ、Scripps Clinic and Research Foundation、USA);セツキシマブ(INN)(Aventis、フランス);AVE8062(味の素株式会社、日本);AS1404(Cancer Research Laboratory、ニュージーランド);SG292(Telios、USA);エンドスタチン(Boston Childrens Hospital、USA);ATN161(Attenuon、USA);ANGIOSTATIN(Boston Childrens Hospital、USA);2−メトキシエストラジオール(Boston Childrens Hospital、USA);ZD6474(AstraZeneca、UK);ZD6126(Angiogene Pharmaceuticals、UK);PPI2458(Praecis、USA);AZD9935(AstraZeneca、UK);AZD2171(AstraZeneca、UK);バタラニブ(pINN)(Novartis、スイス及びSchering AG、ドイツ);組織因子経路阻害剤(EntreMed、USA);ペガプタニブ(Pinn)(Gilead Sciences、USA);キサントリゾール(Yonsei University、韓国);遺伝子ワクチン、VEGF−2(Scripps Clinic and Research Foundation、USA);SPV5.2(Supratek、カナダ);SDX103(University of California、San Diego、USA);PX478(ProlX、USA);METASTATIN(EntreMed、USA);トロポニンI(Harvard University、USA);SU6668(SUGEN、USA);OXI4503(OXiGENE、USA);o−グアニジン(Dimensional Pharmaceuticals、USA);モツポラミンC(British Columbia University、カナダ);CDP791(Celltech Group、UK);アチプリモド(pINN)(GlaxoSmithKline、UK);E7820(エーザイ株式会社、日本);CYC381(Harvard University、USA);AE941(Aeterna、カナダ);ワクチン、血管新生(EntreMed、USA);ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子阻害剤(Dendreon、USA);オグルファニド(pINN)(Melmotte、USA);HIF−1アルファ阻害剤(Xenova、UK);CEP5214(Cephalon、USA);BAY RES2622(Bayer、ドイツ);アンジオシジン(InKine、USA);A6(Angstrom、USA);KR31372(Korea Research Institute of Chemical Technology、韓国);GW2286(GlaxoSmithKline、UK);EHT0101(ExonHit、フランス);CP868596(Pfizer、USA);CP564959(OSI、USA);CP547632(Pfizer、USA);786034(GlaxoSmithKline、UK);KRN633(キリンホールディングス株式会社、日本);眼内薬物送達システム、2−メトキシエストラジオール(EntreMed、USA);アンギネキス(anginex)(Maastricht University、オランダ及びMinnesota University、USA);ABT510(Abbott、USA);AAL993(Novartis、スイス);VEGI(ProteomTech、USA);腫瘍壊死因子−アルファ阻害剤(National Institute on Aging、USA);SU11248(Pfizer、USA及びSUGEN、USA);ABT518(Abbott、USA);YH16(Yantai Rongchang、中国);S−3APG(Boston Childrens Hospital、USA及びEntreMed、USA);MAb、KDR(ImClone Systems、USA);MAb、アルファ5ベータ1(Protein Design、USA);KDRキナーゼ阻害剤(Celltech Group、UK及びJohnson&Johnson、USA);GFB116(South Florida University、USA及びYale University、USA);CS706(第一三共株式会社、日本);コンブレタスタチンA4プロドラッグ(Arizona State University、USA);コンドロイチナーゼAC(IBEX、カナダ);BAY RES2690(Bayer、ドイツ);AGM1470(Harvard University、USA、武田薬品工業株式会社、日本及びTAP、USA);AG13925(Agouron、USA);テトラチオモリブデート(University of Michigan、USA);GCS100(Wayne State University、USA)CV247(Ivy Medical、UK);CKD732(Chong Kun Dang、韓国);MAb、血管内皮増殖因子(Xenova、UK);イルソグラジン(INN)(日本新薬株式会社、日本);RG13577(Aventis、フランス);WX360(Wilex、ドイツ);スクアラミン(pINN)(Genaera、USA);RPI4610(Sirna、USA);癌治療(Marinova、オーストラリア);ヘパラナーゼ阻害剤(InSight、イスラエル);KL3106(Kolon、韓国);ホノキオール(Emory University、USA);ZK CDK(Schering AG、ドイツ);ZK Angio(Schering AG、ドイツ);ZK229561(Novartis、スイス及びSchering AG、ドイツ);XMP300(XOMA、USA);VGA1102(大正製薬株式会社、日本);VEGF受容体調節剤(薬局方、USA);VE−カドヘリン−2アンタゴニスト(ImClone Systems、USA);バソスタチン(National Institutes of Health、USA);ワクチン、Flk−1(ImClone Systems、USA);TZ93(株式会社ツムラ、日本);タムスタチン(Beth Israel Hospital、USA);切断型可溶性FLT1(血管内皮増殖因子受容体1)(Merck&Co、USA);Tie−2リガンド(Regeneron、USA);及びトロンボスポンジン1阻害剤(Allegheny Health、Education and Research Foundation、USA)が含まれる。
オートファジー阻害剤としては、以下に限定されないが、クロロキン、3−メチルアデニン、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(商標))、バフィロマイシンA1、5−アミノ−4−イミダゾールカルボキサミドリボシド(AICAR)、オカダ酸、2A型又は1型のタンパク質ホスファターゼを阻害するオートファジー抑制藻類毒素、cAMPの類似体並びにcAMPレベルを上昇させる、アデノシン、LY204002、N6−メルカプトプリンリボシド及びビンブラスチンなどの薬物が挙げられる。加えて、ATG5(オートファジーに関与する)を含むが、これに限定されない、タンパク質の発現を阻害するアンチセンス又はsiRNAも使用することができる。
癌の処置に使用することができ、本発明の1つ又は複数の化合物と併用することができるさらなる薬学的に活性な化合物/薬剤には、エポエチンアルファ;ダルベポエチンアルファ;パニツムマブ;ペグフィルグラスチム;パリフェルミン;フィルグラスチム;デノスマブ;アンセスチム;AMG102;AMG176;AMG386;AMG479;AMG655;AMG745;AMG951;及びAMG706又はそれらの薬学的に許容される塩が含まれる。
特定の実施形態では、本明細書で提供される組成物は、化学療法剤と併用して投与される。好適な化学療法剤としては、ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン及びビノレルビン)、パクリタキセル、エピジポドフィロトキシン(epidipodophyllotoxin)(例えば、エトポシド及びテニポシド)などの天然物、抗生物質類(例えば、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン、ドキソルビシン及びイダルビシン)、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)、マイトマイシン、酵素類(例えば、L−アスパラギンを全身的に代謝し、自らのアスパラギンを合成する能力を有さない細胞を奪うL−アスパラギナーゼ)、抗血小板剤、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド及び類似体、メルファラン並びにクロラムブシル)、エチレンイミン及びメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン及びチオテパ)などの抗増殖性/抗有糸分裂性アルキル化剤、CDK阻害剤(例えば、セリシクリブ、UCN−01、P1446A−05、PD−0332991、ディナシクリブ、P27−00、AT−7519、RGB286638及びSCH727965)、スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン)、ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン(BCNU)及び類似体並びにストレプトゾシン)、トリアゼン類−ダカルバジン(DTIC)、葉酸類似体(例えば、メトトレキサート)、ピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン及びシタラビン)、プリン類似体及び関連阻害剤(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン及び2−クロロデオキシアデノシン)などの抗増殖性/抗有糸分裂性代謝拮抗剤、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、エキセメスタン及びレトロゾール)及び白金配位錯体(例えば、シスプラチン及びカルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタン、アミノグルテチミド、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤(例えば、トリコスタチン、酪酸ナトリウム、アピシジン、スベロイルアニリドヒドロキサム酸、ボリノスタット、LBH589、ロミデプシン、ACY−1215及びパノビノスタット)、mTor阻害剤(例えば、テムシロリムス、エベロリムス、リダホロリムス及びシロリムス)、KSP(Eg5)阻害剤(例えば、Array520)、DNA結合剤(例えば、Zalypsis)、PI3Kデルタ阻害剤(例えば、GS−1101及びTGR−1202)、PI3Kデルタ及びガンマ阻害剤(例えば、CAL−130)、多標的キナーゼ阻害剤(例えば、TG02及びソラフェニブ)、ホルモン類(例えば、エストロゲン)及び黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロリド及びトリプトレリン)などのホルモンアゴニスト、BAFF−中和抗体(例えば、LY2127399)、IKK阻害剤、p38MAPK阻害剤、抗IL−6(例えば、CNTO328)、テロメラーゼ阻害剤(例えば、GRN163L)、オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、MLN8237)、細胞表面モノクローナル抗体(例えば、抗CD38(HUMAX−CD38)、抗CS1(例えば、エロツズマブ)、HSP90阻害剤(例えば、17AAG及びKOS953)、P13K/Akt阻害剤(例えば、ペリホシン)、Akt阻害剤(例えば、GSK−2141795)、PKC阻害剤(例えば、エンザスタウリン)、FTI(例えば、Zarnestra(商標))、抗CD138(例えば、BT062)、Torc1/2特異的キナーゼ阻害剤(例えば、INK128)、キナーゼ阻害剤(例えば、GS−1101)、ER/UPR標的剤(例えば、MKC−3946)、cFMS阻害剤(例えば、ARRY−382)、JAK1/2阻害剤(例えば、CYT387)、PARP阻害剤(例えば、オラパリブ及びベリパリブ(ABT−888))、BCL−2アンタゴニストを挙げることができる。他の化学療法剤としては、メクロレタミン、カンプトテシン、イホスファミド、タモキシフェン、ラロキシフェン、ゲムシタビン、ナベルビン、ソラフェニブ又は上記のいずれかの類似体若しくは誘導変形体を挙げることができる。
特定の実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物は、ステロイドと併用して投与される。好適なステロイドとしては、以下に限定されないが、21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコルト、デソニド、デスオキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドナート、エノキソロン、フルアザコルト、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、フルペロロンアセテート、フルプレドニデンアセテート、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ホルモコルタール、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタソール、ハロメタゾン、ヒドロコルチゾン、エタボン酸ロテプレドノール、マジプレドン、メドリソン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、フランカルボン酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25−ジエチルアミノアセテート、プレドニゾロンリン酸ナトリウム、プレドニゾン、プレドニバール、プレドニリデン、リメキソロン、チキソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニド並びにそれらの塩及び/又は誘導体を挙げることができる。特定の実施形態では、本発明の化合物は、悪心を処置する追加の薬学的に活性な薬剤と併用することもできる。悪心を処置するために使用することができる薬剤の例としては、ドロナビノール;グラニセトロン;メトクロプラミド;オンダンセトロン;及びプロクロルペラジン;又はそれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。
本発明の化合物は、RAS−RAF−ERKシグナル伝達経路又はPI3K−AKT−TORシグナル伝達経路を中断又は阻害する追加の薬学的に活性な化合物と併用することもできる。そのような他の併用において、追加の薬学的に活性な化合物は、PD−1及びPD−L1のアンタゴニストである。本開示の化合物又は医薬組成物は、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、TOR阻害剤、Mcl−1阻害剤、BCL−2阻害剤、SHP2阻害剤、プロテアソーム阻害剤並びに免疫療法[モノクローナル抗体、イミド(IMiD)、抗PD−1剤、抗PDL−1剤、抗CTLA4剤、抗LAG1剤及び抗OX40剤、GITRアゴニスト、CAR−T細胞並びにBiTEを含む]から選択される1つ又は複数の物質のある量と併用することもできる。
EGFR阻害剤としては、以下に限定されないが、低分子アンタゴニスト、抗体阻害剤又は特異的アンチセンスヌクレオチド若しくはsiRNAが挙げられる。EGFRの有用な抗体阻害剤としては、セツキシマブ(Erbitux)、パニツムマブ(Vectibix)、ザルツムマブ、ニモツズマブ及びマツズマブが挙げられる。EGFRの低分子アンタゴニストとしては、ゲフィチニブ、エルロチニブ(Tarceva)及び最近ではラパチニブ(TykerB)が挙げられる。例えば、Yan L,et.al.,Pharmacogenetics and Pharmacogenomics In Oncology Therapeutic Antibody Development,BioTechniques 2005;39(4):565−8及びPaez J G,et.al.,EGFR Mutations In Lung Cancer Correlation With Clinical Response To Gefitinib Therapy,Science 2004;304(5676):1497−500を参照されたい。
低分子EGFR阻害剤の非限定的な例としては、以下の特許公報に記載のEGFR阻害剤及び前記EGFR阻害剤の薬学的に許容される全ての塩及び溶媒和物のいずれかが挙げられる:1992年12月30日に公開された欧州特許出願公開第520722号明細書;1993年10月20日に公開された欧州特許出願公開第566226号明細書;1996年10月31日に公開された国際公開第96/33980号パンフレット;1998年5月5日に発行された米国特許第5,747,498号明細書;1996年10月3日に公開された国際公開第96/30347号パンフレット;1997年8月6日に公開された欧州特許出願公開第787772号明細書;1997年8月21日に公開された国際公開第97/30034号パンフレット;1997年8月21日に公開された国際公開第97/30044号パンフレット;1997年10月23日に公開された国際公開第97/38994号パンフレット;1997年12月31日に公開された国際公開第97/49688号パンフレット;1998年4月22日に公開された欧州特許出願公開第837063号明細書;1998年1月22日に公開された国際公開第98/02434号パンフレット;1997年10月23日に公開された国際公開第97/38983号パンフレット;1995年7月27日に公開された国際公開第95/19774号パンフレット;1995年7月27日に公開された国際公開第95/19970号パンフレット;1997年4月17日に公開された国際公開第97/13771号パンフレット;1998年1月22日に公開された国際公開第98/02437号パンフレット;1998年1月22日に公開された国際公開第98/02438号パンフレット;1997年9月12日に公開された国際公開第97/32881号パンフレット;1998年1月29日に公開された独国特許出願公開第19629652号明細書;1998年8月6日に公開された国際公開第98/33798号パンフレット;1997年9月12日に公開された国際公開第97/32880号パンフレット;1997年9月12日に公開された国際公開第97/32880号パンフレット;1995年11月15日に公開された欧州特許出願公開第682027号明細書;1997年1月23日に公開された国際公開第97/02266号パンフレット;1997年7月31日に公開された国際公開第97/27199号パンフレット;1998年2月26日に公開された国際公開第98/07726号パンフレット;1997年9月25日に公開された国際公開第97/34895号パンフレット;1996年10月10日に公開された国際公開第96/31510号パンフレット;1998年4月9日に公開された国際公開第98/14449号パンフレット;1998年4月9日に公開された国際公開第98/14450号パンフレット;1998年4月9日に公開された国際公開第98/14451号パンフレット;1995年4月13日に公開された国際公開第95/09847号パンフレット;1997年5月29日に公開された国際公開第97/19065号パンフレット;1998年4月30日に公開された国際公開第98/17662号パンフレット;1998年8月4日に発行された米国特許第5,789,427号明細書;1997年7月22日に発行された米国特許第5,650,415号明細書;1997年8月12日に発行された米国特許第5,656,643号明細書;1999年7月15日に公開された国際公開第99/35146号パンフレット;1999年7月15日に公開された国際公開第99/35132号パンフレット;1999年2月18日に公開された国際公開第99/07701号パンフレット;及び1992年11月26日に公開された国際公開第92/20642号パンフレット。低分子EGFR阻害剤のさらなる非限定的な例には、Traxler,P.,1998,Exp.Opin.Ther.Patents 8(12):1599−1625に記載のEGFR阻害剤のいずれかが含まれる。
抗体系EGFR阻害剤には、その天然のリガンドによりEGFR活性化を部分的に又は完全に遮断することができる任意の抗EGFR抗体又は抗体フラグメントが含まれる。抗体系EGFR阻害剤の非限定的な例としては、Modjtahedi,H.,et al.,1993,Br.J.Cancer 67:247−253;Teramoto,T.,et al.,1996,Cancer 77:639−645;Goldstein et al.,1995,Clin.Cancer Res.1:1311−1318;Huang,S.M.,et al.,1999,Cancer Res.15:59(8):1935−40;及びYang,X.,et al.,1999,Cancer Res.59:1236−1243に記載されているものが挙げられる。したがって、EGFR阻害剤は、モノクローナル抗体Mab E7.6.3(Yang,1999,前掲)若しくはMab C225(ATCC受託番号HB−8508)又はその結合特異性を有する抗体若しくは抗体フラグメントであり得る。
MEK阻害剤としては、以下に限定されないが、トラメチニブ、CI−1040、AZD6244、PD318088、PD98059、PD334581、RDEA119、ARRY−142886、ARRY−438162及びPD−325901が挙げられる。
PI3K阻害剤としては、以下に限定されないが、ウォルトマンニン、国際公開第06/044453号パンフレットに記載の17−ヒドロキシウォルトマンニン類似体、4−[2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−[[4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル]メチル]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル]モルホリン(別名GDC0941、国際公開第09/036,082号パンフレット及び国際公開第09/055,730号パンフレットに記載)、2−メチル−2−[4−[3−メチル−2−オキソ−8−(キノリン−3−イル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]フェニル]プロピオニトリル(別名BEZ235又はNVP−BEZ235、国際公開第06/122806号パンフレットに記載)、(S)−1−(4−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−7−メチル−4−モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−2−ヒドロキシプロパン−1−オン(国際公開第2008/070740号パンフレットに記載)、LY294002(2−(4−モルホリニル)−8−フェニル−4H−1−ベンゾピラン−4−オン、Axon Medchemから入手可能)、PI103塩酸塩(3−[4−(4−モルホリニルピリド−[3’,2’:4,5]フロ[3,2−d]ピリミジン−2−イル]フェノール塩酸塩、Axon Medchemから入手可能)、PIK75(N’−[(1E)−(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)メチレン]−N,2−ジメチル−5−ニトロベンゼンスルホノ−ヒドラジド塩酸塩、Axon Medchemから入手可能)、PIK90(N−(7,8−ジメトキシ−2,3−ジヒドロ−イミダゾ[1,2−c]キナゾリン−5−イル)−ニコチンアミド、Axon Medchemから入手可能)、GDC−0941ビスメシレート(2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−モルホリン−4−イル−チエノ[3,2−d]ピリミジンビスメシレート、Axon Medchemから入手可能)、AS−252424(5−[1−[5−(4−フルオロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−フラン−2−イル]−メタ−(Z)−イリデン]−チアゾリジン−2,4−ジオン、Axon Medchemから入手可能)及びTGX−221(7−メチル−2−(4−モルホリニル)−9−[1−(フェニルアミノ)エチル]−4H−ピリド−[1,2−a]ピリミジン−4−オン、Axon Medchemから入手可能)、XL−765並びにXL−147が挙げられる。他のPI3K阻害剤としては、デメトキシビリジン、ペリホシン、CAL101、PX−866、BEZ235、SF1126、INK1117、IPI−145、BKM120、XL147、XL765、パロミド529、GSK1059615、ZSTK474、PWT33597、IC87114、TG100−115、CAL263、PI−103、GNE−477、CUDC−907及びAEZS−136が挙げられる。
AKT阻害剤としては、以下に限定されないが、Akt−1−1(Akt1を阻害する)(Barnett et al.(2005)Biochem.J.,385(Pt.2),399−408);Akt−1−1,2(Ak1及び2を阻害する)(Barnett et al.(2005)Biochem.J.385(Pt.2),399−408);API−59CJ−Ome(例えば、Jin et al.(2004)Br.J.Cancer 91,1808−12);1−H−イミダゾ[4,5−c]ピリジニル化合物(例えば、国際公開第05011700号パンフレット);インドール−3−カルビノール及びその誘導体(例えば、米国特許第6,656,963号明細書;Sarkar and Li(2004)J Nutr.134(12追補)、3493S−3498S);ペリホシン(例えば、Aktの膜局在を妨げる;Dasmahapatra et al.(2004)Clin.Cancer Res.10(15),5242−52,2004);ホスファチジルイノシトールエーテル脂質類似体(例えば、Gills and Dennis(2004)Expert.Opin.Investig.Drugs 13,787−97);及びトリシリビン(TCN又はAPI−2又はNCI、識別子:NSC154020;Yang et al.(2004)Cancer Res.64,4394−9)が挙げられる。
TOR阻害剤としては、以下に限定されないが、AP−23573、CCI−779、エベロリムス、RAD−001、ラパマイシン、テムシロリムス、ATP競合的TORC1/TORC2阻害剤(PI−103、PP242、PP30及びTorin1を含む)が挙げられる。他のTOR阻害剤としては、以下を含めてFKBP12エンハンサー;ラパマイシン及びその誘導体が挙げられる:CCI−779(テムシロリムス)、RAD001(エベロリムス;国際公開第9409010号パンフレット)及びAP23573;ラパログ、例えば国際公開第98/02441号パンフレット及び国際公開第01/14387号パンフレットに開示されているもの、例えばAP23573、AP23464又はAP23841;40−(2−ヒドロキシエチル)ラパマイシン、40−[3−ヒドロキシ(ヒドロキシメチル)メチルプロパノエート]−ラパマイシン(別名CC1779)、40−エピ−(テトラゾリト)−ラパマイシン(別名ABT578)、32−デオキソラパマイシン、16−ペンチニルオキシ−32(S)−ジヒドロラパマイシン及び国際公開第05005434号パンフレットに開示されている他の誘導体;米国特許第5,258,389号明細書、国際公開第94/090101号パンフレット、国際公開第92/05179号パンフレット、米国特許第5,118,677号明細書、米国特許第5,118,678号明細書、米国特許第5,100,883号明細書、米国特許第5,151,413号明細書、米国特許第5,120,842号明細書、国際公開第93/111130号パンフレット、国際公開第94/02136号パンフレット、国際公開第94/02485号パンフレット、国際公開第95/14023号パンフレット、国際公開第94/02136号パンフレット、国際公開第95/16691号パンフレット、国際公開第96/41807号パンフレット、国際公開第96/41807号パンフレット及び米国特許第5,256,790号明細書に開示されている誘導体;リンを含有するラパマイシン誘導体(例えば、国際公開第05016252号パンフレット);4H−1−ベンゾピラン−4−オン誘導体(例えば、米国仮特許出願第60/528,340号明細書)。
MCl−1阻害剤としては、以下に限定されないが、AMG−176、AMG397、MIK665及びS63845が挙げられる。骨髄細胞白血病−1(MCL−1)タンパク質は、B細胞リンパ腫−2(BCL−2)タンパク質ファミリーの重要な抗アポトーシスメンバーの1つである。MCL−1の過剰発現は、腫瘍進行に密接に関係し、且つ従来の化学療法に対する耐性のみならず、ABT−263などのBCL−2阻害剤を含む標的治療に対する耐性にも密接に関係している。
プロテアソーム阻害剤としては、以下に限定されないが、Kyprolis(登録商標)(カルフィルゾミブ)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)及びオプロゾミブが挙げられる。
モノクローナル抗体としては、以下に限定されないが、Darzalex(登録商標)(ダラツムマブ)、Herceptin(登録商標)(トラスツズマブ)、Avastin(登録商標)(ベバシズマブ)、Rituxan(登録商標)(リツキシマブ)、Lucentis(登録商標)(ラニビズマブ)及びEylea(登録商標)(アフリベルセプト)が挙げられる。
免疫調節剤(IMiD)は、イミド基を含有する免疫調節性薬物(免疫応答を調整する薬物)のクラスである。IMiDクラスは、サリドマイド及びその類似体(レナリドミド、ポマリドミド及びアプレミラスト)を含む。
例示的な抗PD−1抗体及びそれらの使用方法は、Goldberg et al.,Blood 110(1):186−192(2007),Thompson et al.,Clin.Cancer Res.13(6):1757−1761(2007)及びKorman et al.,国際出願PCT/特開く2006/309606号公報(国際公開第2006/121168A1号パンフレット)に記載があり、これらの各々は、参照により本明細書に明示的に援用され、次のものを含む:Keytruda(登録商標)(ペムブロリズマブ)、Opdivo(登録商標)(ニボルマブ)、Yervoy(商標)(イピリムマブ)又はトレメリムマブ(CTLA−4に対する)、ガリキシマブ(B7.1に対する)、BMS−936558(PD−1に対する)、MK−3475(PD−1に対する)、AMP224(B7DCに対する)、BMS−936559(B7−H1に対する)、MPDL3280A(B7−H1に対する)、MEDI−570(ICOSに対する)、AMG557(B7H2に対する)、MGA271(B7H3に対する)、IMP321(LAG−3に対する)、BMS−663513(CD137に対する)、PF−05082566(CD137に対する)、CDX−1127(CD27に対する)、抗OX40(Providence Health Services)、huMAbOX40L(OX40Lに対する)、アタシセプト(TACIに対する)、CP−870893(CD40に対する)、ルカツムマブ(CD40に対する)、ダセツズマブ(CD40に対する)、ムロモナブ−CD3(CD3に対する)、イピリムマブ(CTLA−4に対する)。免疫療法は、遺伝子改変したT細胞(例えば、CAR−T細胞)及び二重特異性抗体(例えば、BiTE)も含む。
特定の実施形態では、本発明の化合物は、AMG404などの抗PD−1抗体と併用される。特定の実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合抗体フラグメント)は、配列番号1〜6のCDRアミノ酸配列(順にHC CDR1、HC CDR2、HC CDR3、LC CDR1、LC CDR2及びLC CDR3を表す)の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つ全てを含む。特定の実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合抗体フラグメント)は、配列番号1〜6のCDRアミノ酸配列の6つ全てを含む。他の実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合抗体フラグメント)は、(a)配列番号7又はその変異配列(1つ若しくは2つのアミノ酸のみが異なるか又は少なくとも若しくは約70%の配列同一性を有する)の重鎖可変領域アミノ酸配列、又は(b)配列番号8又はその変異配列(1つ若しくは2つのアミノ酸のみが異なるか又は少なくとも若しくは約70%の配列同一性を有する)の軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む。例示的な実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合抗体フラグメント)は、配列番号7の重鎖可変領域アミノ酸配列及び配列番号8の軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む。他の実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合抗体フラグメント)は、(a)配列番号9又はその変異配列(1つ若しくは2つのアミノ酸のみが異なるか又は少なくとも若しくは約70%の配列同一性を有する)の重鎖アミノ酸配列;又は(b)配列番号10又はその変異配列(1つ若しくは2つのアミノ酸のみが異なるか又は少なくとも若しくは約70%の配列同一性を有する)の軽鎖アミノ酸配列を含む。例示的な実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合抗体フラグメント)は、配列番号9の重鎖アミノ酸配列及び配列番号10の軽鎖アミノ酸配列を含む。
本開示は、抗PD−1抗体(又はその抗原結合部分)をコードする核酸配列をさらに提供する。例示的な態様において、抗体は、配列番号11〜16の核酸にコードされるCDR(順にHC CDR1、HC CDR2、HC CDR3、LC CDR1、LC CDR2及びLC CDR3を表す)の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つ全てを含む。別の例示的な態様において、抗体は、配列番号11〜16の核酸にコードされるCDRの6つ全てを含む。一部の実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合部分)は、(a)配列番号17又はその変異配列(1つ、2つ、3つ、4つ、5つ若しくは6つの核酸のみが異なるか又は少なくとも若しくは約70%、85%、90%若しくは95%の配列同一性を有する)にコードされる重鎖可変領域、又は(b)配列番号18又はその変異配列(1つ、2つ、3つ、4つ、5つ若しくは6つの核酸のみが異なるか又は少なくとも若しくは約70%、85%、90%若しくは95%の配列同一性を有する)にコードされる軽鎖可変領域を含む。例示的な実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合部分)は、配列番号17にコードされる重鎖可変領域及び配列番号18にコードされる軽鎖可変領域を含む。他の実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合部分)は、(a)配列番号19又はその変異配列(1つ、2つ、3つ、4つ、5つ若しくは6つの核酸のみが異なるか又は少なくとも若しくは約70%、85%、90%若しくは95%の配列同一性を有する)にコードされる重鎖、又は(b)配列番号20又はその変異配列(1つ、2つ、3つ、4つ、5つ若しくは6つの核酸のみが異なるか又は少なくとも若しくは約70%、85%、90%若しくは95%の配列同一性を有する)にコードされる軽鎖を含む。例示的な実施形態では、抗PD−1抗体(又はその抗原結合部分)は、配列番号19にコードされる重鎖及び配列番号20にコードされる軽鎖を含む。
GITRアゴニストとしては、以下に限定されないが、GITR融合タンパク質及び抗GITR抗体(例えば、抗GITR二価抗体)、例えば米国特許第6,111,090box.c号明細書、欧州特許第090505B1号明細書、米国特許第8,586,023号明細書、国際公開第2010/003118号パンフレット及び同第2011/090754号パンフレットに記載のGITR融合タンパク質又は例えば米国特許第7,025,962号明細書、欧州特許第1947183B1号明細書、米国特許第7,812,135号明細書、米国特許第8,388,967号明細書、米国特許第8,591,886号明細書、欧州特許第1866339号明細書、国際公開第2011/028683号パンフレット、国際公開第2013/039954号パンフレット、国際公開第2005/007190号パンフレット、国際公開第2007/133822号パンフレット、国際公開第2005/055808号パンフレット、国際公開第99/40196号パンフレット、国際公開第2001/03720号パンフレット、国際公開第99/20758号パンフレット、国際公開第2006/083289号パンフレット、国際公開第2005/115451号パンフレット、米国特許第7,618,632号明細書及び国際公開第2011/051726号パンフレットに記載の抗GITR抗体が挙げられる。
本明細書に記載の化合物は、処置される病態に依存して、本明細書に開示される薬剤又は他の好適な薬剤と併用することができる。したがって、一部の実施形態では、本開示の1つ又は複数の化合物は、上記の他の薬剤と併用投与されることになる。併用療法で使用される場合、本明細書に記載の化合物は、第2の薬剤と同時に又は別々に投与される。この併用投与には、同一剤形中の2種の薬剤の同時投与、別々の剤形での同時投与及び別々の投与を含めることができる。即ち、本明細書に記載の化合物及び上記の薬剤のいずれかを同一剤形に一緒に製剤化し、同時に投与することができる。代わりに、本開示の化合物及び上記の薬剤のいずれかを同時に投与し、その場合、両方の薬剤が別々の製剤中に存在していることが可能である。別の選択肢では、本開示の化合物を投与し、その後、上記の薬剤のいずれかを投与するか又はその逆も可能である。別々の投与プロトコルの一部の実施形態では、本開示の化合物及び上記の薬剤のいずれかは、数分空けて、又は数時間空けて、又は数日空けて投与される。
本発明の一態様は、別々に投与され得る薬学的に活性な化合物を併用して疾患/病態を処置することを企図しているため、本発明は、別々の医薬組成物をキットの形態に組み合わせることにさらに関する。キットは、別々の2つの医薬組成物:本発明の化合物及び第2の医薬化合物を含む。キットは、別々の組成物を含有するための、分割されたボトル又は分割された金属箔の包みなどの容器を含む。容器のさらなる例としては、シリンジ、箱及びバッグが挙げられる。一部の実施形態では、キットは、別々の構成成分を使用するための説明書を含む。キットの形態は、別々の構成成分が異なる剤形(例えば、経口及び非経口)で投与されることが好ましい場合、異なる投与間隔で投与される場合又は併用の個々の構成成分の用量調整が、処方する医療専門家によって所望される場合に特に有利である。
実施例
第1節−方法及び方法実施例
方法55
6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−1−(3−メチル−5−(2−プロパニル)−1,2−オキサゾール−4−イル)−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。
工程1:2,5,6−トリクロロ−N−((5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)カルバモイル)ニコチンアミド。THF(22mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、2.5g、11mmol)の灰色の不均一な混合物に、室温で塩化オキサリル、DCM中の2M溶液(5.8mL、11.6mmol)を加えた。得られた黄色の不均一な混合物を撹拌し、65℃で加熱した。4時間後、混合物を0℃まで冷却し、THF(5mL)中の5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−アミン塩酸塩(1.96g、11.08mmol、Enamine、Monmouth Junction、NJ、USA)及びDIPEA(3.9mL、22.2mmol)の白色懸濁液で処理し、混合物を0℃で撹拌した。5分後、冷浴を取り外し、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、黄色シロップとして粗生成物を得た。残渣を、EtOAc(100mL)と飽和NaHCO
3(100mL)の間で分配し、有機抽出物を塩水(1x100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル(20mL)中で懸濁させ、濾過し、固体をアセトニトリル(20mL)で洗浄し、乾燥させて、灰白色固体として2,5,6−トリクロロ−N−((5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(2.84g、7.26mmol、収率65.5%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.31(br s,1H),9.22(br s,1H),8.62(s,1H),3.02−3.16(m,1H),2.11(s,3H),1.23(d,J=7.0Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):390.8(M+H)
+.
工程2:6,7−ジクロロ−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。THF(24mL)中の2,5,6−トリクロロ−N−((5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(2.84g、7.24mmol)の冷却混合物に、KHMDS、THF中1M溶液(14.5mL、14.5mmol)を0℃で滴下して加え、混合物を0℃で撹拌した。30分後、冷浴を取り外し、赤みがかった褐色の均一な混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム(50mL)及び塩水(50mL)でクエンチし、EtOAc(2x50mL)で抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、溶液を濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、6,7−ジクロロ−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.68g、収率66%)を得た。この材料を、さらに精製することなく次の工程で使用した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.24(s,1H),8.56(s,1H),3.00−3.13(m,1H),2.04(s,3H),1.15(dd,J=6.9,4.3Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):355.0(M+H)+.
工程3:(S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(2mL)中の6,7−ジクロロ−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.69g、4.74mmol)、DIPEA(1.1mL、6.2mmol)、及び三塩化ホスホリル(0.53mL、5.7mmol)の溶液を、80℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、DIPEA(3.4mL、19.4mmol)及び(S)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.04g、5.21mmol)を加え、反応物を室温で30分間撹拌した。混合物を、冷飽和NaHCO3(5mL)に注ぎ、10分間激しく撹拌した。混合物を、EtOAc(100mL)と飽和NaHCO3(75mL)の間で分配し、有機層を、飽和NaHCO3(75mL)で洗浄した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜5% MeOH/DCM)により精製して、(S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.5g、収率98%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):537.0(M+H)+。
工程4:(3S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。(S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.6g、1.1mmol)、(2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(261mg、1.68mmol)、Pd(PPh3)4(0.13g、0.11mmol)及び炭酸ナトリウム(0.36g、3.35mmol)の混合物を、N2でパージした後、1,4−ジオキサン(12mL)及び水(3mL)を加えた。混合物を80℃で1時間加熱し、続いて飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜5% MeOH/DCM)により精製して、わずかなエーテル副生成物とともに(3S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.22g、0.37mmol、収率33%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):613.0(M+H)+。
工程5:6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−1−(3−メチル−5−(2−プロパニル)−1,2−オキサゾール−4−イル)−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(5mL)中の(3S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.22g、0.37mmol)の溶液に、TFA(5mL、64.9mmol)を室温で加え、混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−1−(5−イソプロピル−3−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−((S)−2−メチルピペラジン−1−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。粗生成物をDCM(15mL)中に溶解させ、DIPEA(0.26mL、1.5mmol)及び少量のDCM(1mL)中の塩化アクリロイル(0.021mL、0.26mmol)の溶液で処理した。30分後、混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO3、飽和塩化アンモニウムで洗浄した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜5% MeOH/DCM)により精製して、6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−1−(3−メチル−5−(2−プロパニル)−1,2−オキサゾール−4−イル)−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.16g、0.14mmol、収率37.4%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 10.18(br s,1H),8.40(br d,J=13.1Hz,1H),7.25−7.32(m,1H),6.79−6.91(m,1H),6.68−6.79(m,2H),6.20(br d,J=16.6Hz,1H),5.74−5.79(m,1H),4.93(br d,J=27.8Hz,1H),3.97−4.46(m,3H),3.36−3.88(m,2H),2.98−3.28(m,1H),2.85−2.97(m,1H),1.92(br d,J=6.0Hz,3H),1.33(dd,J=12.6,6.6Hz,3H),1.10(d,J=6.8Hz,3H),1.05(dd,J=6.9,2.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −115.73(br dd,J=82.4,10.4Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):567.2(M+H)+.
方法69
6−クロロ−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)−7−(1−ピペリジニル)−1−(2−(2−プロパニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。
工程1:(S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−7−(ピペリジン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルtert−ブチル。25mLの丸底フラスコを、4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(S)−tert−ブチル(中間体61B、45mg、0.085mmol)及びピペリジン(0.1mL、1.01mmol、Spectrum Chemicals & Laboratory Products、Gardena、CA、USA)で充填した。反応混合物を80℃で16時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、黄色固体として粗製の4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−7−(ピペリジン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(S)−tert−ブチル(49mg)を得た。m/z(ESI、+veイオン):581.3(M+H)
+。粗製の黄色固体を、精製することなく次の工程で使用した。
工程2:6−クロロ−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)−7−(1−ピペリジニル)−1−(2−(2−プロパニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(1mL)中の4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−7−(ピペリジン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(S)−tert−ブチル(49mg、0.084mmol)の溶液を、TFA(1mL)により室温で処理し、15分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、(S)−6−クロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−4−(2−メチルピペラジン−1−イル)−7−(ピペリジン−1−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):481.3(M+H)+。
DCM(1.0mL)中の(S)−6−クロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−4−(2−メチルピペラジン−1−イル)−7−(ピペリジン−1−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(H)−オン及びDIPEA(0.07mL、0.42mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(DCM中0.26M、0.33mL、0.084mmol)を0℃で加え、0℃で40分間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として純粋な(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−7−(ピペリジン−1−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(H)−オン(28mg、0.053mmol、収率62.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 7.85−8.03(m,1H),7.42−7.50(m,1H),7.34−7.42(m,1H),7.26(t,J=7.5Hz,1H),7.05(d,J=7.7Hz,1H),6.74−6.92(m,1H),6.19(br dd,J=17.5,4.5Hz,1H),5.71−5.78(m,1H),4.68−4.84(m,1H),4.21−4.45(m,1H),3.93−4.19(m,2H),3.35−3.66(m,2H),3.25(br s,4H),2.89−3.19(m,1H),2.45−2.48(m,1H),1.34(br d,J=3.9Hz,3H),1.20−1.29(m,6H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),0.98(br d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):536.3(M+H)+.
方法72
(M)−6−フルオロ−7−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−(4−メチル−2−(2−プロパニル)−3−ピリジニル)−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(M)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4−ジオン(中間体72A)。アトロプ異性体7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(実施例41、工程3、648g)の混合物を、SFC(AD、150×50mm、5μm、50% MeOH/CO
2、180g/分、102bar)により精製して、2つのピーク:ピーク1(P異性体、230.6g、>99% ee)及びピーク2(M異性体、227.8g、97.1% ee、中間体72A)を得た。
工程2:(M)−4,7−ジクロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(H)−オン。アセトニトリル(11mL)及びDIPEA(1.9mL、11mmol)の混合物中の(M)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体72A、2.51g、7.19mmol)の懸濁液に、オキシ塩化リン(0.87mL、9.3mmol)を加えた。混合物を80℃で90分間加熱し、続いて真空中で濃縮した。粗残渣をさらに精製することなく以下の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):367.0(M+H)+。
工程3:4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(M,S)−tert−ブチル(中間体65A)。アセトニトリル(11mL)中の(M)−4,7−ジクロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(2.64g、7.19mmol)の溶液を、氷水浴中で0℃まで冷却した。DIPEA(3.8mL、22mmol)を加えた後、(3S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−メチルピペラジン(1.8g、8.7mmol、Ark Pharm,Inc.、Libertyville、IL、USA)を加えた。混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO3(100mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(175mL)、及び水(75mL)で希釈した。水層をEtOAc(2×100mL)で洗浄した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥させ、続いて真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10〜50% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(M,S)−tert−ブチル(中間体65A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):530.9(M+H)+。
工程4:(M,S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(H)−オン。TFA(10mL)を、DCM(20mL)中の4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(M,S)−tert−ブチル(中間体65A、3.0g、5.7mmol)の溶液に加えた。混合物を室温で20分間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。得られた残渣をDCM(40mL)中で再溶解させ、0℃まで冷却した。DIPEA(5.0mL、28mmol)及び塩化アクリロイル(0.46mL、5.7mmol)を順次加え、混合物を80分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3(100mL)及び水(50mL)を加えることによって0℃でクエンチし、DCM(150mL)で希釈した。水層をDCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、続いて真空中で濃縮して、粗製の(M,S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(H)−オンを得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):485.0(M+H)+。
工程5:(M)−6−フルオロ−7−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−(4−メチル−2−(2−プロパニル)−3−ピリジニル)−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。1,4−ジオキサン(1.2mL)及び1滴の水中の(M,S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(120mg、0.25mmol)、(5−フルオロ−2−ヒドロキシ)フェニルボロン酸(58mg、0.37mmol、Combi−Blocks,San Diego、CA、USA)、Pd(dppf)Cl2(18mg、0.025mmol)、及び酢酸カリウム(120mg、1.2mmol)の混合物を、窒素で10分間脱酸素化した。混合物を90℃で2時間撹拌し、続いてシリカゲルのプラグに通して濾過し、続いて水(50mL)とEtOAc(50mL)の間で分配した。有機相を水(50mL)、続いて塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(M)−6−フルオロ−7−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−(4−メチル−2−(2−プロパニル)−3−ピリジニル)−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.96(d,J=6.8Hz,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),1.33(d,J=6.8Hz,3H),1.94(s,3H),2.68−2.78(m,0.5H),3.06−3.19(m,0.5H),3.43−3.55(m,0.5H),3.59−3.80(m,1.5H),3.98−4.07(m,0.5H),4.10−4.19(m,0.5H),4.29(br d,J=13.5Hz,1.5H),4.40(br d,J=12.7Hz,0.5H),4.91(br s,1H),5.73−5.81(m,1H),6.21(br d,J=16.4Hz,1H),6.80−6.93(m,2H),7.09(dd,J=9.4,3.2Hz,1H),7.18(td,J=8.5,3.1Hz,1H),7.26(d,J=5.0Hz,1H),8.26−8.37(m,1H),8.48(d,J=5.0Hz,1H),10.35(s,1H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −126.02(s,1F),−125.16(s,1F).m/z(ESI,+veイオンイオン):561.0(M+H)+.
方法79
(M)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−メチル−2−(2−プロパニル)−3−ピリジニル)−4−((1−(2−プロペノイル)−3−アゼチジニル)オキシ)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(H)−オン
工程1:3−((6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)アゼチジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。50mLの丸底フラスコを、アセトニトリル(3mL)中の(M)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体76A、256mg、0.60mmol)及びDIPEA(0.2mL、0.90mmol)に続いてオキシ塩化リン(0.1mL、0.9mmol)で充填した。混合物を80℃で40分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、褐色固体として(M)−4,6−ジクロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(H)−オンを得て[m/z(ESI、+veイオン):443(M+H)
+]、これを精製することなく次の工程において使用した。
アセトニトリル(3mL)中の上記粗製の(M)−4,6−ジクロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(267mg、0.6mmol)の混合物を、DIPEA(0.3mL、1.81mmol)で処理した後、1−Boc−3−(ヒドロキシ)アゼチジン(313mg、1.81mmol、CNH Technologies,Inc.、Woburn、MA、USA)で処理した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、続いて真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜30% 3:1 EtOAc−EtOH/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして3−((6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)アゼチジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(51mg、0.09mmol、収率14.6%)を得た。m/z(ESI、+veイオン)580.3(M+H)+。
工程2:(M)−4−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)オキシ)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(1mL)中の3−((6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)アゼチジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(51mg、0.9mmol)の溶液を、TFA(1mL)により室温で処理し、1時間撹拌した。反応物を濃縮して、黄色のゴム質として(M)−4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン)480.2(M+H)+。
DCM(1mL)中の上記(M)−4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(0.08mL、0.44mmol)の混合物を、塩化アクリロイル(DCM中0.25M、0.3mL、0.08mmol)により0℃で処理し、5分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として(M)−4−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)オキシ)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(22mg、0.041mmol、収率46.2%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.83(s,1H),8.43(d,J=4.8Hz,1H),7.47−7.64(m,1H),7.18−7.39(m,4H),6.32−6.51(m,1H),6.16(dd,J=17.0,2.1Hz,1H),5.62−5.84(m,2H),4.70−4.85(m,1H),4.54(td,J=10.4,3.2Hz,1H),4.44(br dd,J=11.2,6.8Hz,1H),4.23−4.37(m,1H),2.76(dt,J=13.4,6.8Hz,1H),1.96(s,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −114.69(d,J=4.3Hz,1F).m/z(ESI,+ve)534.1(M+H)+.
方法80
6−クロロ−1−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−2−メチル−6−(2−プロパニル)フェニル)−7−(2−フルオロフェニル)−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:N−((4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド。THF(10mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、1.3g、5.5mmol)の撹拌溶液に、塩化オキサリル(DCM中の2M、4.2mL、8.4mmol)を加えた。添加が完了した後、反応混合物を65℃で2時間撹拌し、加熱した。反応混合物を冷却し、真空中で濃縮し、粗残渣をTHF(10mL)中で溶解させ、THF(10mL)中の4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルアニリン(中間体I−37、2.3g、5.5mmol)の溶液を加えた。添加が完了した後、溶液を室温で2時間維持した。混合物を真空中で濃縮して、粗製のN−((4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミドを得て、これを精製することなく次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):668.0(M+H)
+。
工程2:1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。THF(20mL)中のN−((4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド(3.7g、5.5mmol)の撹拌溶液に、THF(11mL、11mmol)中の1M KHMDSを0℃で加えた。2時間後、反応物を飽和塩化アンモニウムでクエンチし、EtOAcで希釈した。水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンを得た。m/z(ESI、+veイオン):632.0(M+H)+。
工程3:(S)−4−(1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(20mL)中の1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.8g、4.5mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(1.2mL、6.7mmol)を加えた後、オキシ塩化リン(0.63mL、6.7mmol)を加えた。添加が完了した後、混合物を60℃で3時間撹拌し、加熱した。混合物を真空中で濃縮して粗残渣を得て、これをDCM中で溶解させた。溶液を0℃まで冷却し、DIPEA(3.9mL、23mmol)及び(S)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.90g、4.5mmol)を加えた。2時間後、反応物を水でクエンチし、水層をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、続いて真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、(S)−4−(1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.96(d,J=6.7Hz,3H),1.02(d,J=6.8Hz,3H),1.08(s,9H),1.31(dd,J=8.9,7.1Hz,3H),1.45(s,9H),1.87(d,J=2.5Hz,3H),2.39−2.47(m,1H),2.96−3.19(m,2H),3.28(s,1H),3.59−3.74(m,1H),3.82(br d,J=12.0Hz,1H),3.88−4.00(m,1H),4.09−4.23(m,1H),4.83(s,3H),7.10(s,1H),7.31(s,1H),7.41−7.54(m,6H),7.69(br d,J=7.7Hz,4H),8.42(d,J=9.5Hz,1H).
工程4:(S)−4−(1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(20mL)/水(0.5mL)中の(S)−4−(1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.8g、3.4mmol)、(2−フルオロフェニル)ボロン酸(0.71g、5.1mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA、USA)、酢酸カリウム(1.7g、17mmol)、及びPd(dppf)Cl2(0.25g、0.34mmol)の混合物を90℃で3時間撹拌し、加熱した。混合物を室温まで冷却し、水で希釈した。水性混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、(S)−4−(1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。
工程5:(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(10mL)中の(S)−4−(1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.0g、2.3mmol)の溶液に、TFA(3.5mL、46mmol)を加えた。反応物を室温で3時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をDCM(10mL)中で溶解させ、0℃まで冷却し、続いてDIPEA(2.0mL、11mmol)及び塩化アクリロイル(DCM中1.1M、2.1mL、2.3mmol)で処理した。反応物を0℃で2時間撹拌し、混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜70% EtOAc/ヘプタン)により精製して、(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.88−0.94(m,3H),1.03(s,9H),1.24−1.28(m,3H),1.31−1.37(m,3H),1.87(s,3H),3.03−3.33(m,2H),3.58−3.83(m,2H),3.98−4.19(m,1H),4.22−4.48(m,2H),4.76(s,2H),4.93(br s,1H),5.76(br d,J=10.6Hz,1H),6.13−6.27(m,1H),6.79−6.94(m,1H),7.02(br s,1H),7.17−7.33(m,4H),7.35−7.55(m,7H),7.60−7.68(m,4H),8.44(br s,1H).19F NMR(377MHz,DMSO−d6)δ −114.17(s,1F).
工程6:(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−(ヒドロキシメチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体80A)。THF(5mL)中の(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(H)−オン(270mg、0.33mmol)の撹拌溶液に、TBAF(THF中1M、0.33mL、0.33mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% 3:1 EtOAc−EtOH/ヘプタン)により精製して、(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−(ヒドロキシメチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体80A)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.94(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H),1.33(d,J=6.8Hz,3H),1.87(s,3H),2.51−2.58(m,1H),3.03−3.28(m,1H),3.41−3.86(m,2H),3.97−4.44(m,3H),4.46(d,J=5.8Hz,2H),4.92(br s,1H),5.14(t,J=5.8Hz,1H),5.71−5.81(m,1H),6.20(br dd,J=16.6,3.3Hz,1H),6.79−6.94(m,1H),7.05(s,1H),7.16(s,1H),7.18−7.23(m,1H),7.24−7.36(m,2H),7.47−7.56(m,1H),8.43(br d,J=4.6Hz,1H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −114.26(s,1F);m/z(ESI,+veイオン):590.0(M+H)+.
工程7:(S)−4−(4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−3−イソプロピル−5−メチルベンズアルデヒド。DCM(3.4mL)中の(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−(ヒドロキシメチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体80A、100mg、0.17mmol)の溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(110mg、0.25mmol)を加えた。20分後、反応物を、1Nチオ硫酸ナトリウム(10mL)の添加によりクエンチし、DCM(5mL)で希釈した。層を分配し、続いて水相をDCM(2x10mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、Celite(登録商標)に通して濾過し、減圧下で濃縮して、淡黄色フォームとして(S)−4−(4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−3−イソプロピル−5−メチルベンズアルデヒドを得て、これを精製することなく以下の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):588.0(M+H)+。
工程8:6−クロロ−1−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−2−メチル−6−(2−プロパニル)フェニル)−7−(2−フルオロフェニル)−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。THF(1.0mL)中の(S)−4−(4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−3−イソプロピル−5−メチルベンズアルデヒド(100mg、0.17mmol)の溶液に、ジメチルアミン溶液(THF中2M、95μL、0.19mmol)、氷酢酸(10μL、0.17mmol)、及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(72mg、0.34mmol)を室温で加えた。得られた濁った黄色の混合物を室温で撹拌した。18時間後、反応混合物をEtOAc(10mL)及び水(5mL)で希釈し、続いて炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(5mL)を、水相が中和されるまで加えた。層を分配し、水相をEtOAc(1x20mL)で抽出し、続いて合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して淡黄色油を得た。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜20% MeOH中2M NH3/DCM)により精製して、6−クロロ−1−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−2−メチル−6−(2−プロパニル)フェニル)−7−(2−フルオロフェニル)−4−((2S)−2−メチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.92(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H),1.31−1.36(m,3H),1.87(s,3H),2.14(s,6H),3.02−3.26(m,1H),3.35(s,2H),3.44−3.83(m,2H),3.97−4.47(m,3H),4.93(br s,1H),5.72−5.80(m,1H),6.13−6.28(m,1H),6.79−6.93(m,1H),7.02(s,1H),7.11(s,1H),7.14−7.36(m,4H),7.42−7.56(m,1H),8.43(br s,1H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −113.53(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):617.2(M+H)+.
方法92
実施例92−1:(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。アセトニトリル(100mL)中の(M)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体73B、9.96g、27.3mmol)及びDIPEA(7.1mL、40.9mmol)の混合物に、オキシ塩化リン(3.8mL、40.9mmol)を加え、混合物を、80℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、褐色固体を得た。粗製の固体を、精製することなく次の工程で使用した。m/z(ESI、+veイオン):383.0(M+H)
+。
DMF(60mL)中の上記の粗製の固体及びDIPEA(7.1mL、40.9mmol)を、(2R,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン(6.43g、30mmol、AstaTech,Inc.)で処理し、室温で16時間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO3(100mL)で処理し、室温で15分間撹拌した。得られた沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体92A、14.8g、26.4mmol、収率97%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.46−8.50(m,2H),7.26(d,J=5.0Hz,1H),4.12−4.87(m,2H),3.94−4.05(m,1H),3.89(br d,J=7.9Hz,1H),3.67(dd,J=13.8,2.6Hz,1H),3.41−3.58(m,1H),2.61(quin,J=6.7Hz,1H),1.94(s,3H),1.44(s,9H),1.30(d,J=6.4Hz,3H),1.09(br d,J=6.4Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H),1.02(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):561.2(M+H)+.
工程2:(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(7mL)及びTFA(7mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体92A、0.82g、1.45mmol)の混合物を、室温で30分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、黄色シロップとして(M)−6,7−ジクロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):461.2(M+H)+。
DCM(7mL)中の(M)−6,7−ジクロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(1.3mL、7.26mmol)の混合物を、塩化アクリロイル(0.12mL、1.45mmol)により0℃で処理し、40分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc−EtMe(9:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして純粋な(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体92B;0.53g、1.03mmol、収率71%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.46−8.54(m,2H),7.30(d,J=5.0Hz,1H),6.82(ddd,J=16.5,14.0,10.5Hz,1H),6.18(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.74(dt,J=10.4,2.7Hz,1H),4.78−4.91(m,1H),4.39−4.75(m,1H),3.97−4.16(m,1H),3.94(br s,1H),3.83(br d,J=3.9Hz,1H),3.49(br dd,J=13.9,3.7Hz,1H),2.59−2.70(m,1H),1.97(s,3H),1.25−1.32(m,3H),1.09−1.20(m,3H),1.05(dd,J=11.4,6.6Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):515.2(M+H)+.
工程3:(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。1,4−ジオキサン(6mL)及び水(3mL)中の(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体92B;1.01g、1.97mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.23g、0.20mmol、Sigma−Aldrich Corporation)、2−イソプロピルフェニルボロン酸(0.49g、2.95mmol、Combi−Blocks Inc.)及び炭酸ナトリウム(0.63g、5.9mmol)の混合物を90℃で2時間撹拌し、加熱した。混合物を水(25mL)で処理し、EtOAc(2x50mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜70% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.52g、0.86mmol、収率43.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.42(d,J=5.2Hz,1H),8.35(d,J=5.0Hz,1H),7.37(d,J=3.9Hz,2H),7.22(dt,J=8.2,4.0Hz,1H),7.16(d,J=5.0Hz,1H),7.00(d,J=7.5Hz,1H),6.84(ddd,J=20.3,16.8,10.6Hz,1H),6.19(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.72−5.80(m,1H),4.44−4.93(m,2H),3.39−4.32(m,4H),2.74(br s,1H),2.52−2.60(m,1H),1.89(s,3H),1.36(dd,J=6.3,3.8Hz,3H),1.26(br dd,J=24.7,6.6Hz,3H),0.80−1.10(m,12H).m/z(ESI,+veイオン):599.2(M+H)+.
方法93
実施例93−1:(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(3−メチル−2−チエニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(3−メチル−2−チエニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。1,4−ジオキサン(1mL)及び水(0.5mL)中の(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体92B;0.15g、0.29mmol)、3−メチルチオフェン−2−ボロン酸(0.06g、0.44mmol、Combi−Blocks Inc.)、炭酸ナトリウム(0.094g、0.89mmol)、及びPd(AmPhos)Cl
2(0.013g、0.018mmol、Sigma−Aldrich Corporation)の混合物を100℃で16時間撹拌し、加熱した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜60% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(3−メチル−2−チエニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.010g、0.018mmol、収率6.1%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.45(d,J=4.8Hz,1H),8.39(d,J=3.9Hz,1H),7.66(d,J=5.0Hz,1H),7.23(d,J=5.0Hz,1H),6.94(d,J=5.2Hz,1H),6.83(td,J=17.2,10.7Hz,1H),6.19(dd,J=16.7,1.3Hz,1H),5.71−5.78(m,1H),4.41−4.94(m,2H),3.42−4.23(m,4H),2.63−2.74(m,1H),1.94(s,3H),1.83(s,3H),1.33(t,J=6.5Hz,3H),1.21(br dd,J=27.7,6.5Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):577.3(M+H)
+.
方法94
実施例94−1:(M)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1:(2R,5S)−4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。アセトニトリル(24mL)中の(M)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体72A;3.35g、9.61mmol)、オキシ塩化リン(1.07mL、11.53mmol)、及びDIPEA(5.02mL、28.8mmol)の溶液を、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(2.26g、10.6mmol)を加えた。反応混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(200mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(3x75mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄橙色固体として(2R,5S)−4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体94A;2.2g、4.04mmol、収率42.0%)を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.57(d,J=5.0Hz,1H),7.79(br d,J=7.5Hz,1H),7.13−7.16(m,1H),4.80−5.04(m,1H),4.32−4.64(m,1H),3.73−4.08(m,3H),3.43−3.66(m,1H),2.58(dt,J=13.4,6.6Hz,1H),2.04(s,3H),1.59(s,9H),1.39−1.48(m,3H),1.11−1.25(m,9H).
19F NMR(377MHz,クロロホルム−d)δ −126.30(br s,1F)−126.34(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):544.8(M+H)
+.
工程2:(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(30mL)及びTFA(30mL)中の(2R,5S)−4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体94A;8.16g、14.97mmol)の混合物を、室温で30分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、(M)−7−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。粗生成物を、精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン)445.1(M+H)+。
DCM(20mL)中の(M)7−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(13.1mL、74.9mmol)の混合物を、0℃まで冷却した。冷却混合物に、塩化アクリロイル(1.22mL、14.97mmol)を加え、1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、DCM(2x50mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc−EtMe(9:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体94B;5.62g、11.3mmol、収率75%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.53(d,J=5.0Hz,1H),8.44(d,J=8.5Hz,1H),7.35(br d,J=3.7Hz,1H),6.83(td,J=16.9,10.6Hz,1H),6.18(dd,J=16.6,2.3Hz,1H),5.69−5.80(m,1H),4.65−4.92(m,2H),3.79−4.15(m,3H),3.07−3.69(m,1H),2.60−2.72(m,1H),1.98(s,3H),1.20−1.33(m,6H),1.06(dd,J=13.1,6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):499.2(M+H)+.
工程3:(M)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。1,4−ジオキサン(1.2mL)及び水(0.6mL)中の(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体94B;0.21g、0.42mmol)、2−イソプロピルフェニルボロン酸(0.10g、0.62mmol、Combi−Blocks Inc.)、炭酸ナトリウム(0.13g、1.25mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.048g、0.042mmol、Sigma−Aldrich Corporation)の混合物を90℃で撹拌し、加熱した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として(M)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.037g、0.063mmol、収率15%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.37(d,J=4.8Hz,1H),8.30(dd,J=9.4,3.2Hz,1H),7.38−7.44(m,2H),7.21−7.27(m,1H),7.18(d,J=5.0Hz,1H),7.12(d,J=7.7Hz,1H),6.77−6.92(m,1H),6.19(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.73−5.78(m,1H),4.82−4.93(m,1H),4.43−4.81(m,1H),3.44−4.27(m,4H),2.69(quin,J=6.4Hz,2H),1.92(s,3H),1.33(t,J=6.3Hz,3H),1.18−1.30(m,3H),0.87−1.09(m,12H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −129.20(d,J=10.4Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):582.8(M+H)+.
方法95
実施例95−1:(M)−6−クロロ−7−シクロヘキシル−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−シクロヘキシル−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。THF(1mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体92A;0.31g、0.55mmol)、Pd(AmPhos)Cl
2(0.020g、0.028mmol、Sigma−Aldrich Corporation)、及びシクロヘキシル亜鉛ブロミド、THF中0.5M(2.20mL、1.10mmol、Rieke Metals,Inc.)の混合物を、80℃で4時間撹拌し、加熱した。反応混合物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色のシロップ状固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−シクロヘキシル−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(0.13g、0.22mmol、収率39.7%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.48(d,J=5.0Hz,1H),8.22(s,1H),7.25(d,J=5.0Hz,1H),4.76(br d,J=1.5Hz,1H),4.30(br d,J=38.8Hz,1H),4.09(br d,J=13.7Hz,1H),3.76(br dd,J=9.7,2.5Hz,1H),3.68(br d,J=13.5Hz,1H),3.34−3.56(m,1H),3.01(tt,J=11.1,3.0Hz,1H),2.67(quin,J=6.7Hz,1H),1.85(s,3H),1.50−1.75(m,6H),1.44(s,9H),1.31(d,J=6.6Hz,3H),1.19−1.29(m,4H),1.15(br d,J=6.4Hz,3H),1.09(d,J=6.6Hz,3H),0.97(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):609.3(M+H)
+.
工程2:(M)−6−クロロ−7−シクロヘキシル−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。DCM(2mL)及びTFA(2mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−シクロヘキシル−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(0.13g、0.22mmol)の混合物を、室温で20分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、橙色シロップとして(M)−6−クロロ−7−シクロヘキシル−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):509.1+。
DCM(2mL)中の(M)−6−クロロ−7−シクロヘキシル−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(0.57mL、3.3mmol)の混合物を、塩化アクリロイル、DCM中0.2M溶液(1.19mL、0.24mmol)により0℃で処理し、30分間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、EtOAc(2x50mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜60% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として(M)−6−クロロ−7−シクロヘキシル−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.05g、0.089mmol、収率41%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.48(d,J=4.8Hz,1H),8.25(d,J=4.1Hz,1H),7.25(d,J=4.8Hz,1H),6.82(td,J=17.5,10.5Hz,1H),6.18(dd,J=16.6,1.9Hz,1H),5.71−5.77(m,1H),4.40−4.89(m,2H),3.37−4.19(m,4H),3.02(tt,J=11.0,2.9Hz,1H),2.63−2.72(m,1H),1.86(s,3H),1.50−1.68(m,5H),1.13−1.34(m,9H),1.03(dd,J=45.3,6.7Hz,8H).m/z(ESI,+veイオン):563.3(M+H)+.
方法96
実施例96−1:(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(3−メチル−2−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(3−メチル−2−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。1,4−ジオキサン(2mL)中の(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体92B;0.2g、0.39mmol)、3−メチル−2−(トリブチルスタンニル)ピリジン(0.17g、0.44mmol、Indofine Chemical Company,Inc)、ヨウ化銅(7.4mg、 0.039mmol、Sigma−Aldrich Corporation)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.022g、0.019mmol、Sigma−Aldrich Corporation)の混合物を、Initiatorマイクロ波反応器(Personal Chemistry、Biotage AB、Inc.、Upssala、Sweden)中において150℃で30分間撹拌し、加熱した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% DCM−MeOH(4:1)/DCM)により精製して、黄色固体として(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(3−メチル−2−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.031g、0.054mmol、収率14%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.47(d,J=4.8Hz,1H),8.41(d,J=3.9Hz,1H),8.38(d,J=5.0Hz,1H),7.70(d,J=7.7Hz,1H),7.35(dd,J=7.9,4.8Hz,1H),7.19(d,J=4.8Hz,1H),6.84(td,J=17.1,10.5Hz,1H),6.19(dd,J=16.6,2.1Hz,1H),5.73−5.78(m,1H),4.43−4.96(m,2H),4.13−4.27(m,1H),3.43−3.93(m,3H),2.72(tt,J=6.6,3.2Hz,1H),1.95(s,3H),1.91(s,3H),1.35(t,J=6.2Hz,3H),1.18−1.28(m,3H),1.06(d,J=6.6Hz,3H),0.92(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):572.2(M+H)
+.
方法100
実施例100−1:6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピラゾール−3−イル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1:2,5,6−トリクロロ−N−((1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド。THF(12mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P;1.4g、6.1mmol)の混合物に、塩化オキサリル、DCM中2M溶液(3.3mL、6.5mmol)を室温で加え、混合物を、65℃で3時間撹拌し、加熱した。混合物を0℃まで冷却した。冷却混合物に、THF(5mL)中の1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−アミン(中間体161;1.03g、6.13mmol)の溶液を加え、混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3(100mL)でクエンチし、EtOAc(2x50mL)で抽出し、塩水(1x50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、橙色シロップとして2,5,6−トリクロロ−N−((1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(2.43g、5.79mmol、収率94%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.36(br s,1H),9.39(br s,1H),8.63(s,1H),7.33(s,1H),4.37(dt,J=13.3,6.6Hz,1H),2.64−2.75(m,1H),1.33(d,J=6.4Hz,6H),1.13(d,J=7.0Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):417.6(M+H)
+.
工程2:6,7−ジクロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。THF(19mL)中の2,5,6−トリクロロ−N−((1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(2.42g、5.78mmol)の冷却混合物に、THF中の1M KHMDS(14.5mL、14.5mmol)を滴下して0℃で加え、混合物を0℃で30分間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl(50mL)及び塩水(50mL)でクエンチし、EtOAc(2x50mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色のシロップ状固体として6,7−ジクロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.16g、0.41mmol、収率7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.26(br s,1H),8.57(s,1H),7.52(s,1H),4.32(spt,J=6.6Hz,1H),2.53−2.61(m,1H),1.27(d,J=6.6Hz,3H),1.22(d,J=6.4Hz,3H),1.04(d,J=6.8Hz,3H),0.99(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):381.6(M+H)+.
工程3:(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(2.0mL)中の6,7−ジクロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.15g、0.39mmol)及びDIPEA(0.34mL、2.0mmol)の混合物に、オキシ塩化リン(0.070mL、0.79mmol)を加え、混合物を、80℃で1時間撹拌し、加熱した。混合物を0℃まで冷却した。冷却混合物に、DIPEA(0.34mL、1.96mmol)に続いて2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.13g、0.59mmol、AstaTech Inc.)を加え、混合物0℃で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3(50mL)でクエンチし、EtOAc(2x50mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜25% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、橙色固体として(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.15g、0.26mmol、収率66.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.44(d,J=45.0Hz,1H),7.47(d,J=7.3Hz,1H),3.33−4.89(m,7H),2.38−2.47(m,1H),0.94−1.47(m,27H).m/z(ESI,+veイオン):577.7(M+H)+.
工程4:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(1mL)及び水(0.25mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.15g、0.25mmol)、2−フルオロフェニルボロン酸(0.053g、0.38mmol、Combi−Blocks Inc.)、炭酸ナトリウム(0.080g、0.76mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.029g、0.025mmol、Sigma−Aldrich Corporation)の混合物を80℃で2時間撹拌し、加熱した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜25% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色シロップとして(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.16g、0.25mmol、定量的収率)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.42(d,J=25.9Hz,1H),7.49−7.66(m,1H),7.21−7.41(m,4H),3.35−4.90(m,7H),2.39−2.47(m,1H),1.45(s,9H),1.09−1.39(m,12H),0.98(dd,J=9.2,6.9Hz,3H),0.93(dd,J=6.8,3.1Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −114.44−−114.14(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):638.2(M+H)+.
工程5:6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピラゾール−3−イル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。DCM(2.5mL)及びTFA(2.5mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.16g、0.25mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、黄色シロップとして6−クロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。粗生成物を、精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):539.3(M+H)+。
DCM(2.5mL)中の6−クロロ−1−(1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(0.66mL、3.78mmol)の混合物を、0℃まで冷却した。冷却混合物に、塩化アクリロイル(0.020mL、0.25mmol)を滴下して加え、混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、EtOAc(2x50mL)で抽出し、飽和NaHCO3(1x50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% DCM−EtOH(4:1)/DCM)により精製して、黄色固体として6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピラゾール−3−イル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.093g、0.16mmol、収率63%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.38−8.50(m,1H),7.50−7.59(m,1H),7.22−7.42(m,4H),6.75−6.91(m,1H),6.19(dd,J=16.8,2.1Hz,1H),5.71−5.79(m,1H),4.41−4.97(m,2H),3.38−4.33(m,5H),2.39−2.48(m,1H),1.11−1.37(m,12H),0.99(dd,J=9.4,6.9Hz,3H),0.93(dd,J=6.9,2.8Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −114.42−−114.15(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):592.3(M+H)+.
方法101
実施例101−1:1−(3,5−ジイソプロピル−4−ピリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシ−フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1:2,6−ジクロロ−N−((3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)カルバモイル)−5−フルオロニコチンアミド。THF(15mL)中の2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド(中間体S;1.58g、7.57mmol)の混合物に、塩化オキサリル、DCM中の2M溶液(3.99mL、7.97mmol)を室温で加え、混合物を、65℃で1時間撹拌し、加熱した。混合物を室温まで冷却した。混合物に、THF(8mL)中の3,5−ジイソプロピルピリジン−4−アミン(中間体162;1.35g、7.57mmol)の溶液を加え、混合物室温で1時間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO
3(100mL)でクエンチし、EtOAc(3x50mL)で抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜40% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として2,6−ジクロロ−N−((3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)カルバモイル)−5−フルオロニコチンアミド(0.54g、1.3mmol、収率17%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.39(br s,1H),9.40−9.81(m,1H),8.54(br d,J=7.9Hz,1H),8.45(s,2H),3.09(spt,J=6.7Hz,2H),1.22(d,J=6.8Hz,12H).
19F NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −122.48−−121.38(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):413.0(M+H)
+.
工程2:7−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。THF(6mL)中の2,6−ジクロロ−N−((3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)カルバモイル)−5−フルオロニコチンアミド(0.54g、1.3mmol)の冷却混合物に、THF中の1M KHMDS(2.58mL、2.58mmol)を0℃で滴下して加え、混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、EtOAc(3x50mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜25% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として7−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.23g、0.62mmol、収率48%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.28(s,1H),8.62(s,2H),8.50(d,J=7.5Hz,1H),2.65−2.78(m,2H),1.15(d,J=7.0Hz,6H),1.03(d,J=6.8Hz,6H).19F NMR(377MHz,DMSO−d6)δ −126.68(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):377.0(M+H)+.
工程3:(2R,5S)−4−(7−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(4mL)中の7−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.23g、0.61mmol)及びDIPEA(0.53mL、3.05mmol)の混合物に、オキシ塩化リン(0.11mL、1.22mmol)を加え、混合物を、80℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を0℃まで冷却した。冷却混合物に、DIPEA(0.53mL、3.05mmol)に続いて2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.2g、0.92mmol、eNovation Chemicals LLC)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3(100mL)でクエンチし、EtOAc(3x50mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜25% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、橙色固体として(2R,5S)−4−(7−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.14g、0.25mmol、収率40.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.59(d,J=12.6Hz,2H),8.38(d,J=8.5Hz,1H),4.80(br s,1H),4.14−4.40(m,1H),4.03(br d,J=13.5Hz,1H),3.84(br d,J=12.4Hz,1H),3.66(br d,J=13.3Hz,1H),3.50(br dd,J=31.9,13.5Hz,1H),2.40−2.49(m,2H),1.44(s,9H),1.30(d,J=6.6Hz,3H),1.08−1.15(m,9H),1.04(dd,J=17.2,6.8Hz,6H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −127.96(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):573.0(M+H)+.
工程4:(2R,5S)−4−(1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(2mL)及び水(0.01mL)中の(2R,5S)−4−(7−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.13g、0.23mmol)、(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(0.073g、0.47mmol、Wuxi)、酢酸カリウム(0.115g、1.17mmol)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム−ジクロロメタン(1:1)(0.019g、0.023mmol、Oakwood Products,Inc.)の混合物を、90℃で14時間撹拌し、加熱した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(2R,5S)−4−(1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.054g、0.083mmol、収率35.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 10.17(br s,1H),8.49(d,J=2.9Hz,2H),8.27(d,J=9.1Hz,1H),7.21−7.29(m,1H),6.60−6.76(m,2H),4.72−4.91(m,1H),4.18−4.42(m,1H),4.10(br d,J=13.9Hz,1H),3.77−3.88(m,1H),3.43−3.73(m,2H),2.42−2.49(m,2H),1.45(s,9H),0.93−1.36(m,18H).19F NMR(377MHz,DMSO−d6)δ −115.75(br d,J=4.3Hz,1F),−128.53(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):649.1(M+H)+.
工程5:1−(3,5−ジイソプロピル−4−ピリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシ−フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。DCM(2mL)及びTFA(2mL)中の(2R,5S)−4−(1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.052g、0.077mmol)の混合物を、室温で10分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、橙色シロップとして1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。粗生成物を精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):549.0(M+H)+。
DCM(2mL)中の1−(3,5−ジイソプロピルピリジン−4−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(0.2mL、1.16mmol)の混合物を、−20℃まで冷却した。冷却混合物に、塩化アクリロイル、DCM中の0.2M溶液(0.39mL、0.077mmol)を−20℃で滴下して加え、混合物を−20℃で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、黄色固体として粗製の材料を得た。残渣をTHF(3mL)中で溶解させ、2N NaOH(0.4mL、0.8mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl(50mL)で希釈し、EtOAc(3x50mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液0〜25% DCM−MeOH(4:1)/DCM)により精製して、黄色固体として1−(3,5−ジイソプロピル−4−ピリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシ−フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.024g、0.040mmol、収率51.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 10.19(br s,1H),8.49(d,J=3.1Hz,2H),8.30(d,J=9.1Hz,1H),7.25(q,J=8.1Hz,1H),6.62−6.90(m,3H),6.18(dd,J=16.6,2.3Hz,1H),5.74−5.79(m,1H),4.42−4.93(m,2H),3.79−4.23(m,4H),2.41−2.48(m,2H),1.16−1.33(m,6H),1.11(dd,J=6.7,4.5Hz,6H),0.97(br d,J=6.6Hz,6H).19F NMR(377MHz,DMSO−d6)δ −115.75(br s,1F),−128.46(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):603.0(M+H)+.
方法102
実施例102−1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。THF(5mL)中の(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.050g、0.10mmol、中間体165)及びDIEA(0.038mL、0.22mmol)の溶液に、ホスゲン溶液、トルエン中15%(0.078mL、0.11mmol)を0℃で加えた。この溶液を10分間撹拌した後、THF(1mL)中の2,6−ジイソプロピルアニリン(0.022g、0.13mmol、中間体193)の溶液を0℃で加えた。得られた混合物を室温で15分間撹拌し、この時点で、LC−MS分析は、出発材料の消費及び(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(((2,6−ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルの存在を示した。反応物をEtOAc(20mL)で希釈し、NaHCO
3飽和水溶液でクエンチした。層を分配し、有機相を無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。m/z(ESI、+veイオン):683.6(M+H)
+。
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(((2,6−ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、THF(3mL)及びトルエン(3mL)中で再溶解させた。得られた溶液を0℃まで冷却した後、ナトリウムtert−ブトキシド(0.015mg、0.156μmol)を加えた。反応物をこの温度で40分間撹拌し、EtOAcで希釈し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄した。合わせた有機物を、ヘプタン中の0〜40% EtOAcを使用してシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.029g、0.045mmol、収率43.3%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):648.2(M+H)+。
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(3mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.029g、0.045mmol)の溶液に、tfa(2.0mL、26.0mmol)を加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応を完了させ、濃縮して、DCM(3mL)中で溶解された6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得て、続いて塩化アクリロイル(3.27μl、0.040mmol)を室温で加えた。反応物を室温で15分間撹拌し、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機物を、HPLCにより精製して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.010g、8.30μmol、収率18.56%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.46(s,1H),7.43−7.57(m,1H),7.12−7.36(m,6H),6.75−6.94(m,1H),6.19(dd,J=16.7,2.4Hz,1H),5.67−5.85(m,1H),4.69−4.96(m,2H),4.39−4.52(m,1H),4.14(br t,J=11.9Hz,1H),3.78−3.99(m,2H),3.44−3.62(m,1H),1.30−1.37(m,3H),1.25(br d,J=6.4Hz,2H),1.17(d,J=6.8Hz,2H),1.03−1.10(m,6H),0.92(dd,J=10.0,6.8Hz,6H).601.6(M+H)+.
方法103
実施例103−1:
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。THF(6mL;20:1mL)中の3−イソプロピル−N1,N1−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(282mg、1.583mmol、中間体163)及びDIEA(580μL、3.32mmol)の撹拌溶液に、ホスゲン溶液、トルエン中15%(1248μl、1.741mmol)を20℃で滴下して加えた。沈殿が形成され、得られた混合物を20℃で15分間撹拌し、続いて0℃まで冷却した。冷却されてから、固体の(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−イソプロピルフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(800mg、1.583mmol、中間体170)を一度に加えた。氷浴を取り外し、20℃で合計45分間撹拌した。反応物を0℃に戻し、ナトリウムtert−ブトキシド溶液、THF中の2.0M(2374μl、4.75mmol)を加え、続いて氷浴を取り外した。30分後、反応物を、EtOAc(60mL)と飽和NaHCO
3(20mL)の間で分配した。有機物をさらに、飽和NaCl(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて10>35% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、白色フォームとして(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):674.5(M+H)
+。
124611−28
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(760mg、1.127mmol)の溶液を、TFA(3mL)中において20℃で30分間撹拌した。次に、溶媒を減圧下で除去した後、ヘプタン(30mL)との共沸混合物を得た。次に、残渣を、EtOAc(30mL)と5% Na2CO3(20mL)の間で分配した。分離した有機物を、飽和NaCl(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、続いて減圧下で濃縮して中間体を得た。この材料にDCM(10mL)及びDIEA(394μl、2.254mmol)を加え、溶液を0℃まで冷却した。この溶液に、DCM(3mL)中の塩化アクリロイルの第2の溶液(92μl、1.127mmol)を1分間かけて滴下して加えた。次に、反応物を、0>70% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により直接的に精製して、白色フォームとして4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):628.3(M+H)+。
方法106
実施例106−1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:N−((2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド。250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(32.4mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(2.95g、9.73mmol、中間体99B)及び塩化オキサリル(7.29mL、14.59mmol)を加えた。フラスコに還流冷却器を取り付け、混合物を、80℃で45分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗混合物を、さらに精製することなく進めた。
150mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(32.4mL)中の上記のもの由来の粗製のイソシアン酸(2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノイル)カルバモイルを加えた。混合物を−10℃まで冷却した後、THF(3mL)中の2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−アミン(2.89g、11.19mmol、中間体I−38)の溶液を加えた。反応混合物を不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の材料を、EtOAc及びヘプタンでトリチュレートし、固体を濾過により回収した。固体をヘプタンで洗浄して、黄褐色固体としてN−((2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミドを得た(4.500g、7.91mmol、収率81%)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.48(s,1H)9.74(br s,1H)8.62(s,1H)7.55−7.64(m,2H)7.37−7.42(m,2H)3.21−3.30(m,2H)1.16−1.19(m,12H).m/z(ESI,+veイオン):568.0(M+H)+.
工程2:1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体231)。250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(42.1mL)中のN−((2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(4.790g、8.41mmol)を加えた。カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中の1.0M溶液、10.52mL、10.52mmol)を、反応混合物に5分間かけて添加漏斗を介して滴下して加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。追加のカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5当量;5.5mL)を、反応混合物に滴下して加えた。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(50mL)でクエンチし、続いて混合物を3:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製物をEtOAc及びヘプタンでトリチュレートした。固体をヘプタンで洗浄し、減圧オーブン(40℃)中において1時間乾燥させて、黄褐色固体として1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンを得た(4.26g、7.99mmol、収率95%、中間体231)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.83−12.28(m,1H)8.57(s,1H)7.50−7.56(m,1H)7.31(d,J=7.88Hz,2H)7.18−7.23(m,1H)2.94−3.02(m,2H)1.08(d,J=6.63Hz,6H)0.91(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):532.0(M+H)+.
工程3:(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体232)。オキシ塩化リン(V)(0.237mL、2.54mmol)を、アセトニトリル(8mL)中の1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.04g、1.952mmol、中間体231)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.477mL、2.73mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を80℃で40分間撹拌した後、室温まで冷却した。追加のN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.477mL、2.73mmol)を加えた後、2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.418mL、1.952mmol)を加えた。反応混合物を室温で25分間撹拌した。反応物を水(150mL)でクエンチし、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム(150mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜30%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、白色固体として(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た(1.10g、1.509mmol、収率77%、中間体232)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.17(1H,s)7.48−7.54(1H,m)7.15−7.28(3H,m)3.49−5.08(6H,m)2.62−2.72(2H,m)1.56(9H,s)1.50−1.55(3H,m)1.30−1.36(3H,m)1.26(6H,dd,J=6.63,3.32Hz)1.06(6H,t,J=6.84Hz).m/z(ESI,+veイオン):728.0(M+H)+.
工程4:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。トリフルオロ酢酸(1.00mL、13.42mmol)を、ジクロロメタン(2mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(300mg、0.411mmol)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗製の1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得て、これを100%の収率を想定して精製することなく使用した。
塩化アクリロイル(DCM中1.1M、0.487mL、0.535mmol)を、ジクロロメタン(2mL)中の粗製の1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(259mg、0.412mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.360mL、2.059mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物をDCM(60mL)で希釈し、NH4Cl飽和水溶液(50mL)で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た(241mg、0.353mmol、収率86%)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.17(1H,s)7.48−7.54(1H,m)7.16−7.28(3H,m)6.56−6.74(1H,m)6.40−6.49(1H,m)5.82−5.88(1H,m)3.49−5.23(6H,m)2.60−2.72(2H,m)1.44−1.56(3H,m)1.29−1.40(3H,m)1.23−1.29(6H,m)1.03−1.09(6H,m).m/z(ESI,+veイオン):682.0(M+H)+.
方法107
実施例107−1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。メチルアミン(テトラヒドロフラン中2.0M、0.312mL、0.624mmol)を、アセトニトリル(0.5mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(91mg、0.125mmol、中間体232)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で9時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た(45mg、0.066mmol、収率53.1%)。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.13(1H,s)7.45−7.52(1H,m)7.21−7.29(2H,m)7.14−7.20(1H,m)3.53−5.12(7H,m)3.05(3H,d,J=4.98Hz)2.49−2.61(2H,m)1.57(9H,s)1.44−1.54(3H,m)1.30−1.36(3H,m)1.21(3H,dd,J=6.34,4.25Hz)1.01(6H,br t,J=7.26Hz).m/z(ESI,+veイオン):679.1(M+H)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。トリフルオロ酢酸(0.5mL、6.71mmol)を、ジクロロメタン(1mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(45mg、0.066mmol)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で25分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗製の6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得て、これを100%の収率を想定して精製することなく使用した。
塩化アクリロイル(DCM中1.1M、0.072mL、0.079mmol)を、ジクロロメタン(0.5mL)中の粗製の6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(38mg、0.066mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.046mL、0.262mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(40mL)で希釈し、NH4Cl(30mL)飽和水溶液で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た(33mg、0.052mmol、収率79%)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.15(1H,br s)7.47−7.54(1H,m)7.16−7.29(3H,m)6.59−6.76(1H,m)6.42−6.51(1H,m)5.84−5.90(1H,m)3.53−5.24(6H,m)3.07(3H,d,J=4.80Hz)2.50−2.63(2H,m)1.46−1.54(3H,m)1.32−1.42(3H,m)1.19−1.28(6H,m)0.98−1.09(6H,m).m/z(ESI,+veイオン):633.2(M+H)+.
方法108
実施例108−1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−シクロプロピル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−シクロプロピル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。シクロプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、3.819mL、1.910mmol)を、アルゴン雰囲気下にて(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(409mg、0.637mmol、中間体175)及びXantphos Pd G3(60.4mg、0.064mmol)で充填されたフラスコに加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をNH
4Cl飽和水溶液(75mL)でクエンチし、EtOAc(125mL)で抽出した。有機層を分離し、塩化ナトリウム飽和水溶液(75mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−シクロプロピル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た(297mg、0.458mmol、収率72.0%)。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.96(1H,s)8.10−8.14(1H,m)7.40−7.47(1H,m)7.09−7.25(3H,m)3.45−5.09(6H,m)2.71−2.81(1H,m)1.42−1.60(13H,m)1.22−1.32(6H,m)1.02−1.14(4H,m)0.91−1.00(1H,m)0.78−0.86(1H,m).m/z(ESI,+veイオン):648.0(M+H)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−シクロプロピル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。トリフルオロ酢酸(1.00mL、13.42mmol)を、ジクロロメタン(1mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−シクロプロピル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(297mg、0.458mmol)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で40分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗製の6−クロロ−1−(4−シクロプロピル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得て、これを100%の収率を想定して精製することなく使用した。
塩化アクリロイル(DCM中1.1M、0.500mL、0.550mmol)を、ジクロロメタン(2mL)中の粗製の6−クロロ−1−(4−シクロプロピル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(251mg、0.458mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.400mL、2.290mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、NaHCO3(75mL)飽和水溶液で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−シクロプロピル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た(220mg、0.183mmol、収率80%)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 9.01−9.03(1H,m)8.16−8.19(1H,m)7.46−7.52(1H,m)7.14−7.30(3H,m)6.58−6.74(1H,m)6.46(1H,br t,J=15.03Hz)5.83−5.89(1H,m)3.49−5.27(6H,m)2.75−2.86(1H,m)1.44−1.63(5H,m)1.27−1.41(6H,m)1.07−1.20(4H,m)0.96−1.06(1H,m)0.84−0.95(1H,m).m/z(ESI,+veイオン):602.0(M+H)+.
方法109
実施例109−1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−エチル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−エチル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。トリエチルアルミニウム(ヘプタン中1.0M、0.934mL、0.934mmol)を、テトラヒドロフラン(3mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(400mg、0.623mmol、中間体175)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(71.9mg、0.062mmol)の撹拌混合物にアルゴン雰囲気下で加えた。反応混合物を70℃で22時間撹拌した。反応混合物をNaHCO
3飽和水溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(75mL)で抽出した。有機層を分離し、塩化ナトリウム飽和水溶液(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、褐色固体として粗製の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−エチル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):636.1(M+H)
+。粗生成物は、大量の脱Boc生成物を含有し、100%の収率を想定して精製することなく使用した。
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−エチル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。トリフルオロ酢酸(2mL、26.8mmol)を、ジクロロメタン(2mL)中の粗製の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−エチル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(396mg、0.622mmol)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で25分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗製の6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−エチル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(124607−19−1)を得て、これを100%の収率を想定して精製することなく使用した。
塩化アクリロイル(DCM中1.1M、0.680mL、0.748mmol)を、ジクロロメタン(2mL)中の粗製の6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−エチル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(334mg、0.623mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.544mL、3.12mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物をDCM(75mL)で希釈し、NH4Cl飽和水溶液(50mL)で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0〜70%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−エチル−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た(231mg、0.196mmol、収率62.8%)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 9.11(1H,s)8.10−8.14(1H,m)7.40−7.47(1H,m)7.08−7.20(3H,m)6.51−6.70(1H,m)6.41(1H,br t,J=14.93Hz)5.77−5.85(1H,m)3.44−5.21(6H,m)2.65−2.77(1H,m)2.48−2.59(1H,m)2.36−2.49(1H,m)1.40−1.52(4H,m)1.30−1.36(2H,m)1.14−1.28(6H,m)1.02−1.09(3H,m).m/z(ESI,+veイオン):590.2(M+H)+.
方法110
実施例110−1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル:(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体165、1.30g、2.70mmol)及びネオペンチルアミン(1.27mL、10.80mmol)の混合物を、110℃で3日間加熱した。反応混合物を、DCM中の0〜5% MeOHを使用するシリカゲルクロマトグラフィー上で精製して、(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.10g、2.07mmol、収率77.0%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):532.3(M+H)
+。
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル:THF(1.0mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.065g、0.122mmol)及び1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.040g、0.244mmol)の溶液を、100℃で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣を、ヘプタン中の0〜60% EtOAc/EtOH(3:1)を使用するシリカゲルクロマトグラフィー上で精製して、(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.064g、0.115mmol、収率94%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):558.4(M+H)+。
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン:TFA(0.160mL、2.150mmol)を、DCM(4mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.060g、0.108mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、続いて減圧下で濃縮した。残渣をDCM(4mL)中で懸濁させ、0℃まで冷却し、DIPEA(0.056mL、0.323mmol)で処理した後、塩化アクリロイル(0.013mL、0.161mmol)で処理した。反応物を室温まで温め、10分間撹拌した。混合物をNaHCO3飽和水溶液でクエンチし、DCM(2X)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を、ヘプタン中の0〜50% EtOAc/EtOH(3:1)を使用してシリカゲル上で精製して、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.048g、0.094mmol、収率87%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.33(s,1H),7.53−7.65(m,2H),7.37−7.46(m,2H),6.76−6.87(m,1H),6.09−6.25(m,1H),5.76(s,1H),4.37−4.88(m,2H),4.19−4.30(m,1H),4.03−4.18(m,2H),3.72−3.93(m,2H),3.45(br d,J=12.02Hz,1H),1.23−1.31(m,3H),1.08−1.21(m,3H),0.88(s,9H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −113.60(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):512.3(M+H)+.
方法119
実施例119−1:4−((2S,5R)−4−(ブタ−2−イノイル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1及び2。4−((2S,5R)−4−(ブタ−2−イノイル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。4−((2S,5R)−4−(ブタ−2−イノイル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。ジクロロメタン(0.9mL)中で溶解された(2R,5S)−4−(6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体185、0.12g、0.2mmol)に、トリフルオロ酢酸(0.3mL、4.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣に、DCM(1mL)、1,1’−ジメチルトリエチルアミン(0.13mL、0.73mmol)、[(ジメチルアミノ)(([1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ))メチリデン]ジメチルアザニウムヘキサフルオロホスファート(0.12mL、0.30mmol)、及び2−ブチン酸(20mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を、DCMと塩水の間で分配した。水層をDCM(2×)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製の材料を、ヘプタン中の0%〜45% 3:1 EtOAc/EtOHの勾配により溶出するISCO 12 Goldカラムを介するクロマトグラフィーにより精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−(ブタ−2−イノイル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(44mg、0.077mmol、収率38%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):571.3(M+H)
+.
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.57(d,J=4.98Hz,1H),7.84(dd,J=4.15,8.91Hz,1H),7.40−7.51(m,1H),7.27−7.30(m,1H),7.08−7.23(m,3H),4.79−5.12(m,2H),4.06−4.41(m,2H),3.41−3.92(m,2H),2.76(dt,J=5.08,6.58Hz,1H),2.08−2.10(m,3H),2.04−2.06(m,3H),1.42(t,J=7.26Hz,3H),1.24−1.3(m,6H),1.11(dd,J=2.07,6.84Hz,3H).
19F NMR(376MHz,クロロホルム−d)δ −112.58(dd,J=16.04,40.31Hz,1F),−126.38(br dd,J=26.44,40.31Hz,1F).
方法121
実施例121−1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1及び2。(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。0℃まで冷却されたTHF(2mL)中の(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体165、460mg、0.96mmol)及びDIEA(350μL、2.01mmol)の溶液に、ホスゲン溶液、トルエン中15%(716μl、1.00mmol)を滴下して加えた。この溶液を10分間撹拌した後、THF(2mL)中の6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(中間体187、238mg、1.15mmol)の溶液を0℃で加えた。得られた混合物を室温で15分間撹拌した。
反応混合物を、EtOAcと飽和NaHCO3の間で分配した。有機物をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、続いてDMF(4mL)中で再溶解させ、炭酸セシウム(311mg、0.956mmol)で処理した。反応混合物を、80℃の油浴中で30分間加熱した。次に、反応混合物を、EtOAcと塩水の間で分配し、有機物をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製の材料を、0%〜100% 3:1 EtOAc/EtOHの勾配、続いてDCM中の20% MeOHにより溶出するBiotage プレパックシリカゲルカラム(40S)を介するクロマトグラフィーにより精製して、灰白色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(62mg、0.092mmol、収率9.6%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):678.3(M+H)+。
工程3及び4.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。RBFを、粗製の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(62mg、0.091mmol)及びジクロロメタン(0.5ml)で充填した。トリフルオロ酢酸(136μl、1.83mmol)を滴下して加えた。室温で30分間撹拌した後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をジクロロメタン(0.5mL)中で再溶解させた。1,1’−ジメチルトリエチルアミン(80μl、0.46mmol)を加えた後、塩化アクリロイル(100μl、0.11mmol)を0℃で滴下して加えた。反応物を0℃で30分間撹拌し、反応混合物を、RediSep Gold(12g)カラム及びDCM中の0〜20% MeOH中の5% 2N NH3/MeOHの溶離液勾配を使用して精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(9.5mg、16%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):632.4(M+H)+.1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.15(s,1H),7.79−8.04(m,1H),7.40−7.49(m,1H),7.08−7.22(m,3H),6.32−6.72(m,2H),5.72−5.94(m,1H),4.96−5.19(m,1H),4.56−4.76(m,1H),3.58−4.49(m,4H),3.09(dq,J=4.35,7.39Hz,1H),2.76−3.01(m,6H),2.16(br s,2H),1.53−1.55(m,3H),1.44−1.48(m,3H),1.33(br d,J=6.84Hz,6H),1.14−1.21(m,3H).19F NMR(376MHz,クロロホルム−d)δ −112.77(br dd,J=7.37,11.70Hz,1F).
方法122
実施例122−1:N−(2−(4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−3−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
DCM(3mL)中の4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−6−クロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.050g、0.081mmol、実施例55−54)の溶液に、トリフルオロ酢酸無水物(10.27μl、0.073mmol)を加え、得られた混合物を室温で15分間撹拌した。反応を完了させ、濃縮し、HPLCにより精製して、黄色固体としてN−(2−(4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−3−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(0.0432g、0.030mmol、収率37.4%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.59(s,1H),8.07−8.18(m,1H),7.59(br dd,J=7.8,6.5Hz,1H),7.37(br d,J=8.9Hz,1H),7.17−7.30(m,1H),6.84(dt,J=16.7,10.7Hz,1H),6.57−6.72(m,1H),6.19(dd,J=16.5,2.2Hz,1H),5.74(br d,J=2.3Hz,1H),4.81−5.05(m,1H),4.66−4.76(m,1H),4.45−4.57(m,1H),4.04−4.29(m,2H),3.67−3.79(m,1H),2.72(s,7H),1.21−1.31(m,4H),1.00−1.12(m,3H),0.92(br dd,J=6.6,2.5Hz,3H),0.78(br d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):714.4(M+H)
+.
方法123
2,2,2−トリフルオロ酢酸4−((3S,5R)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:N−((6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)−2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド。テトラヒドロフラン(5.4ml)中の2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド(0.34g、1.62mmol、中間体P)の撹拌溶液に、塩化オキサリル(DCM中2M)(0.97ml、1.94mmol)を滴下して加えた。反応混合物を70℃まで1時間加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮し、続いて5mLのアセトニトリル中で再溶解させた。これに、0℃の3mLのアセトニトリル中の6−イソプロピル−N
2,N
2−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルピリジン−2,5−ジアミン(0.66g、1.62mmol、中間体I−33)の撹拌溶液を室温で20分間加えた。混合物をEtOAcと4:1 塩水:水の間で分配し、EtOAc(1x)で逆抽出し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄褐色固体としてN−((6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)−2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミドを得て、これを精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン):640.1(M+H)
+。
工程2:1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−クロロ−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。0℃のTHF中のN−((6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)−2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド(1.04g、1.62mmol)の撹拌溶液に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M)(4.06ml、4.06mmol)を加えた。溶液を室温までゆっくりと温め、20分間撹拌し、続いて反応物を、塩化アンモニウム(aq)でクエンチし、EtOAcと塩水の間で分配した。水層をEtOAc(2x)で逆抽出し、合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン中の0〜40% 3:1[EtOAc/EtOH])により精製して、灰白色固体として1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−クロロ−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.61g、1.01mmol、収率62%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):604.6(M+H)+。
工程3:(2S,6R)−4−(1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,6−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。
オキシ塩化リン(0.11ml、1.22mmol)を、アセトニトリル(1ml)中の1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−クロロ−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.61g、1.01mmol)及び1,1’−ジメチルトリエチルアミン(0.23ml、1.32mmol)の溶液に滴下して加えた。混合物を80℃まで1時間加熱した。反応混合物を0℃まで冷却し、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.53ml、3.0mmol)を加えた後、2,6−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,6S)−tert−ブチル(0.228ml、1.064mmol)を加えた。この混合物を室温まで温め、1時間撹拌し、続いてEtOAc/NaHCO3(aq)の間で分配し、得られた二相混合物を分離した。水層をEtOAc(2x)で逆抽出し、有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン中の0〜60% 3:1[EtOAc:EtOH])により精製して、白色固体として(2S,6R)−4−(1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,6−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.66g、0.83mmol、収率82%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):800.4(M+H)+。
工程4:4−((3S,5R)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−クロロ−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。(2S,6R)−4−(1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,6−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.66g、0.83mmol)で充填されたバイアルに、ジクロロメタン(4.1ml)、及びトリフルオロ酢酸(1.2ml、16.5mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をジクロロメタン(4.1ml)及びトリエチルアミン(0.58ml、4.1mmol)中で再溶解させた後、塩化アクリロイル(1.12ml、1.2mmol)を滴下して加えた。反応物を室温で30分間撹拌し、EtOAc/NaHCO3の間で分配し、NaHCO3(2x)、塩水(1x)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、続いてシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン中の0〜60% 3:1[EtOAc:EtOH])を使用して精製して、白色固体として4−((3S,5R)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−クロロ−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.30g、0.39mmol、収率47%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):754.0(M+H)+。
工程5:4−((3S,5R)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。バイアルを、4−((3S,5R)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−クロロ−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.1g、0.13mmol)、トリフルオロ(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ホウ酸カリウム(0.04g、0.16mmol、中間体Q)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(ii)ジクロロメタン付加体(9.7mg、0.013mmol)、及び酢酸カリウム(0.065g、0.66mmol)で充填した。フラスコを排気し、N2(3x)で再充填した後、1,4−ジオキサン(1ml)及び水(0.2ml)を加えた。混合物を90℃で18時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、続いてSiO2の短いプラグ(溶離液:3:1 EtOAc:EtOH)に通して濾過した。濾液を濃縮し、トリフルオロ酢酸(290μl、4mmol)中で再溶解させ、75℃まで10分間加熱し、溶媒を真空中で濃縮し、残留している残渣をEtOAcで溶解させ、NaHCO3で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、シリカゲル上に直接的に吸着させ、クロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン中の60% 3:1[EtOAc/EtOH])により精製した後、SFC精製により、4−((3S,5R)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz):δ=9.79(br s,1H),8.05(d,J=9.7Hz,1H),7.25−7.32(m,1H),6.57−6.76(m,3H),6.34−6.43(m,2H),5.78(dd,J=10.5,1.8Hz,1H),4.68(br s,2H),4.50(s,2H),4.29(br d,J=13.5Hz,2H),3.60(br dd,J=13.5,4.1Hz,2H),2.56(dt,J=13.3,6.7Hz,1H),1.90(s,3H),1.46−1.61(m,6H),1.14(d,J=6.6Hz,3H),0.97(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(CDCl3,376MHz):δ=−107.30(d,J=82.4Hz,1F),−121.70(d,J=83.2Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):590.2(M+H)+.
方法124
実施例124−1:6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピル−3−ピリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。オキシ塩化リン(0.016mL、0.168mmol)を、CH
3CN(20mL)中の6,7−ジクロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.055g、0.140mmol、中間体195A)及び1,1’−ジメチルトリエチルアミン(0.032mL、0.182mmol)の溶液にN
2下で滴下して加えた。次に、この混合物を80℃まで30分間加熱した。LCMSは、塩素化が完了したことを示した。反応混合物を0℃まで冷却し、3当量のDIPEAを加えた後、2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.033mL、0.154mmol、AstaTech)を加えた。この混合物を室温まで温めながら30分間かけて撹拌し、その時点でLCMSは、所望の生成物への変換を示した。混合物を、冷飽和NaHCO
3溶液に注ぎ、10分間激しく撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜70% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.051g、0.087mmol、収率61.9%)として淡黄色固体を得た。m/z(ESI、+veイオン):588.6(M+H)
+。
工程2.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン/水(6/1.5mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.051g、0.087mmol)、2−フルオロフェニルボロン酸(0.015mL、0.104mmol、CombiBlocks)、炭酸ナトリウム(0.028g、0.260mmol)及びテトラキス(10.00mg、8.65μmol)の混合物を、90℃で1時間加熱した。反応を完了させ、飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を、ヘプタン中の0〜50% 3:1(EtOAc/EtOH)を使用してシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、明色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。理論収率であると考えられた。m/z(ESI、+veイオン):648.6(M+H)+。
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(5mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.056g、0.086mmol)の溶液に、TFA(2.0mL、26.0mmol)を加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応を完了させ、濃縮して、6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):548.6(M+H)+。
6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンをDCM(5mL)中で溶解させ、続いて塩化アクリロイル(7.01μl、0.086mmol)を室温で加えた。反応物を室温で15分間撹拌し、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機物を、HPLCにより精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.023g、0.038mmol、収率44.2%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.42−8.51(m,2H),7.45−7.58(m,1H),7.21−7.38(m,3H),7.18(td,J=7.4,1.6Hz,1H),6.84(td,J=15.8,10.5Hz,1H),6.20(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.72−5.82(m,1H),4.73−4.97(m,2H),4.47(br dd,J=6.1,3.4Hz,1H),4.12−4.23(m,1H),3.83−3.96(m,2H),3.51(br dd,J=13.6,3.6Hz,1H),1.31−1.40(m,3H),1.26(br d,J=6.6Hz,2H),1.18(d,J=6.6Hz,2H),1.07(dd,J=6.6,4.4Hz,6H),0.93(t,J=7.7Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):602.6(M+H)+.
方法125
実施例125−1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。オキシ塩化リン(0.206mL、2.206mmol)を、CH
3CN(5mL)中の6,7−ジクロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.723g、1.838mmol、中間体195B)及び1,1’−ジメチルトリエチルアミン(0.417mL、2.390mmol)の溶液にN
2下で滴下して加えた。次に、この混合物を80℃まで30分間加熱した。LCMSは、塩素化が完了したことを示した。反応混合物を0℃まで冷却し、3当量のDIPEAを加えた後、2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.433mL、2.022mmol、AstaTech)を加えた。この混合物を室温まで温めながら30分間かけて撹拌し、その時点でLCMSは、所望の生成物への変換を示した。混合物を、冷飽和NaHCO
3溶液に注ぎ、10分間激しく撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜70% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.83g、1.408mmol、収率77%)として淡黄色固体を得た。m/z(ESI、+veイオン):588.6(M+H)
+。
工程2.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン/水(6/1.5mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.280g、0.475mmol)、2−フルオロフェニルボロン酸(0.080ml、0.570mmol、CombiBlocks)、炭酸ナトリウム(0.151g、1.425mmol)及びテトラキス(0.055g、0.047mmol)の混合物を、90℃で1時間加熱した。反応を完了させ、飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を、ヘプタン中の0〜50% 3:1(EtOAc/EtOH)を使用してシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.200g、0.308mmol、収率64.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):648.6(M+H)+。
工程3.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(3mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.200g、0.308mmol)の溶液に、TFA(2.0mL、26.0mmol)を加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応を完了させ、濃縮して、6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):548.6(M+H)+。
6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンをDCM(6mL)中で溶解させ、続いて塩化アクリロイル(0.025mL、0.308mmol)を室温で加えた。反応物を室温で15分間撹拌し、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機物を、HPLCにより精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.130g、0.216mmol、収率70.0%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.20−8.61(m,2H),7.44−7.59(m,1H),7.23−7.37(m,3H),7.10−7.22(m,1H),6.84(td,J=16.1,10.4Hz,1H),6.20(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.76(ddd,J=10.3,4.5,2.3Hz,1H),4.72−4.97(m,2H),4.43−4.55(m,1H),4.10−4.24(m,2H),3.83−3.97(m,2H),1.31−1.40(m,3H),1.26(br d,J=6.6Hz,2H),1.18(br d,J=6.8Hz,2H),1.08(br d,J=5.6Hz,6H),0.94(t,J=6.5Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):602.6(M+H)+.
方法129
実施例129−1:(M)−N−[2−[6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−3−フルオロ−フェニル]アセトアミド
ジクロロメタン(0.2mL)中の4−((2S,5R,M)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.11g、0.18mmol、中間体233)の混合物に酢酸無水物(0.1mL、0.98mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。得られた混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(10mL)で洗浄した。水層をEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を、NaCl飽和溶液(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、淡黄色固体として(M)−N−[2−[6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−3−フルオロ−フェニル]アセトアミド(0.10mg、0.17mmol、収率91%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.73−9.11(m,1H),8.43−8.51(m,1H),8.37(d,J=5.0Hz,1H),7.36−7.81(m,2H),7.14−7.22(m,1H),6.94−7.10(m,1H),6.73−6.92(m,1H),6.14−6.26(m,1H),5.76(dt,J=10.2,3.0Hz,1H),4.44−4.96(m,2H),3.76−4.25(m,4H),2.56−2.63(m,1H),2.22(s,3H),1.89−2.04(m,3H),1.34(br t,J=7.2Hz,3H),1.15−1.27(m,3H),1.01−1.13(m,3H),0.79−0.99(m,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −116.97−112.40(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):632.2(M+H)
+.
方法132
実施例132−1:(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(3−ヒドロキシ−1−ナフチル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
1,2−ジクロロエタン(10mL)中の(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(2−メトキシフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.31g、0.49mmol)の混合物を、三臭化ホウ素溶液(ヘキサン中1.0M、2.5mL、2.5mmol)により0℃で処理し、1時間撹拌した。反応混合物に、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(10mL)を加え、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、粗製の材料を得た。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc−MeOH(4:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(3−ヒドロキシ−1−ナフチル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.26g、0.42mmol、収率85%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.96(s,1H),8.49(d,J=3.1Hz,1H),8.30(d,J=4.8Hz,1H),7.73(d,J=8.3Hz,1H),7.39(ddd,J=8.1,6.2,1.9Hz,1H),7.15−7.25(m,3H),7.12(d,J=4.8Hz,1H),6.78−6.95(m,2H),6.20(dd,J=16.6,2.3Hz,1H),5.71−5.82(m,1H),4.89(br s,1H),4.46−4.84(m,1H),3.47−4.30(m,4H),2.70−2.80(m,1H),1.94(s,3H),1.32−1.41(m,3H),1.18−1.32(m,3H),1.06(d,J=6.6Hz,3H),0.92(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):632.2(M+H)
+.
方法141
実施例141−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−((ジエチルアミノ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:4−(1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6−クロロ−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル。テトラヒドロフラン(25mL)中の4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−アミン(1.0g、2.47mmol、中間体207)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.950ml、5.44mmol、Aldrich、St.Louis、MO)の溶液に、シリンジを介してホスゲン溶液、トルエン中15%(1.30ml、2.74mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を滴下して加えた。室温で10分間撹拌した後、得られた混合物を0℃まで冷却し、固体として4−((2,5−ジクロロ−6−(2−イソプロピルフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(1.50g、2.97mmol、中間体170)を加えた。添加の後、氷浴を取り外し、反応物を室温まで温め、1時間撹拌した。この混合物に、シリンジを介してナトリウムtert−ブトキシド溶液、テトラヒドロフラン中2.0M(3.71ml、7.41mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を滴下して加え、混合物を30分間撹拌した。反応物を水(3mL)でクエンチし、EtOAc(40mL)と水(20mL)の間で分配した。水層をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:5〜40% アセトン/ヘプタン)により精製して、褐色フォームとして4−(1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6−クロロ−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチルを得た(1.6g)。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.63−8.68(m,1H),8.01(d,J=3.32Hz,1H),7.61(s,1H),7.49−7.59(m,4H),7.29−7.43(m,7H),7.24(d,J=6.84Hz,2H),7.09−7.17(m,1H),4.78−4.93(m,1H),4.60−4.73(m,1H),4.44−4.59(m,1H),4.22−4.37(m,1H),4.13(d,J=7.26Hz,1H),3.73−3.92(m,2H),3.34−3.60(m,1H),2.60−2.75(m,1H),2.39−2.55(m,1H),1.54(d,J=14.31Hz,15H),1.38(s,3H),1.18−1.27(m,5H),0.99−1.09(m,13H).m/z(ESI)M+H:899.4.
工程2.4−(6−クロロ−1−(2−(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルフェニル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル。テトラヒドロフラン(15mL)中の4−(1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6−クロロ−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(1.3g、1.44mmol)の溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム、THF中1.0M(1.60mL、1.60mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を加えた。得られた混合物をN2下にて室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜40% アセトン/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして4−(6−クロロ−1−(2−(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルフェニル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチルを得た(0.740g)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.61(d,J=4.98Hz,1H),8.16(s,1H),8.07−8.13(m,1H),7.38(s,1H),7.30−7.34(m,2H),7.19(s,1H),6.95−7.03(m,1H),4.78−4.97(m,1H),4.52−4.73(m,1H),4.34−4.42(m,1H),4.21−4.33(m,1H),3.94−4.10(m,1H),3.73−3.88(m,1H),3.49−3.69(m,1H),2.68−2.80(m,1H),2.37−2.58(m,2H),1.56(s,6H),1.53(s,9H),1.26−1.30(m,3H),1.18−1.24(m,3H),0.97−1.09(m,6H).m/z(ESI)M+H:661.2.
工程3.4−(6−クロロ−1−(2−ホルミル−6−イソプロピルフェニル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル。ジクロロメタン(12mL)中の4−(6−クロロ−1−(2−(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルフェニル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.845g、1.28mmol)の溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(0.813g、1.92mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を加えた。得られた混合物をN2下にて室温で2時間撹拌した。反応物を、飽和Na2S2O3(10mL)でクエンチし、30分間撹拌した。水層をDCM(2x20mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:5〜40% アセトン/ヘプタン)により精製して、白色固体として4−(6−クロロ−1−(2−ホルミル−6−イソプロピルフェニル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチルを得た(0.150g)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 9.86(d,J=3.11Hz,1H),8.82−8.89(m,1H),8.16(s,1H),7.55(s,1H),7.35−7.40(m,1H),7.31(s,1H),7.17(s,1H),6.89−7.03(m,1H),4.88−5.12(m,1H),4.54−4.70(m,1H),4.33−4.53(m,1H),4.02−4.24(m,1H),3.84−3.96(m,1H),3.46−3.70(m,1H),2.90−3.06(m,1H),2.35−2.53(m,1H),1.55(s,6H),1.53(s,9H),1.25−1.30(m,6H),1.04−1.10(m,3H),0.94−1.03(m,3H).m/z(ESI)M+H:659.2.
工程4.4−(6−クロロ−1−(4−((ジエチルアミノ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル。ジクロロメタン(3mL)中の4−(6−クロロ−1−(2−ホルミル−6−イソプロピルフェニル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.150g、0.228mmol)の溶液に、ジエチルアミン(0.100mL、0.943mmol、Aldrich、St.Louis、MO)及び2滴のAcOHを加えた。10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.145g、0.683mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を加え、得られた混合物をN2下にて室温で1時間撹拌し続けた。反応物を、飽和NaHCO3(2mL)でクエンチし、DCM(30mL)と飽和NaHCO3(10mL)の間で分配した。水層をDCM(30mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:3〜5% MeOH中2M NH3/DCM)により精製して、白色フォームとして4−(6−クロロ−1−(4−((ジエチルアミノ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチルを得た(0.120g)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.49−8.56(m,1H),8.07−8.16(m,1H),7.39−7.45(m,1H),7.37(s,1H),7.33(s,1H),7.17(s,1H),6.95−7.03(m,1H),4.87−5.08(m,1H),4.37−4.66(m,1H),4.01−4.22(m,1H),3.85−3.98(m,1H),3.75−3.85(m,1H),3.49−3.68(m,1H),3.34−3.46(m,1H),2.99−3.13(m,1H),2.68−2.82(m,1H),2.50−2.63(m,1H),2.29−2.42(m,2H),2.18−2.29(m,2H),1.53(s,9H),1.42−1.49(m,3H),1.28(br s,6H),1.23(d,J=6.84Hz,3H),1.04(s,3H),0.89(s,3H),0.83(br d,J=4.35Hz,6H).m/z(ESI)M+H:716.4.
工程5.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−((ジエチルアミノ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。ジクロロメタン(3mL)中の4−(6−クロロ−1−(4−((ジエチルアミノ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.120g、0.168mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.262mL、3.52mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、DCM(3mL)中で再溶解させ、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.120mL、0.687mmol、Aldrich、St.Louis、MO)で処理した。混合物を0℃まで冷却し、塩化アクリロイル(0.170mL、0.187mmol、1.1M、Aldrich、St.Louis、MO)で処理した。添加の後、氷浴を取り外し、反応物を室温まで温め、30分間撹拌を続けた。反応物を、飽和NaHCO3(3mL)でクエンチし、DCM(2x10mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:3〜5% 2M NH3 MeOH/DCM)により精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4−((ジエチルアミノ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た(0.100g、実施例141−1)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.49−8.56(m,1H),8.09−8.17(m,1H),7.35−7.47(m,2H),7.30−7.35(m,1H),7.14−7.22(m,1H),6.96−7.04(m,1H),6.52−6.72(m,1H),6.34−6.47(m,1H),5.75−5.85(m,1H),5.03−5.19(m,1H),4.33−4.55(m,1H),3.88−4.12(m,2H),3.67−3.82(m,1H),3.35−3.47(m,1H),3.00−3.12(m,1H),2.67−2.82(m,1H),2.52−2.64(m,1H),2.30−2.41(m,2H),2.21−2.29(m,2H),1.46(br d,J=6.43Hz,4H),1.28(br s,6H),1.23(br d,J=6.63Hz,3H),1.03(br d,J=6.63Hz,6H),0.83(br d,J=3.73Hz,6H).m/z(ESI)M+H:670.2.
方法144
実施例144−1:(M)−2−[4−[7−(2−アミノ−6−フルオロ−フェニル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−1−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−2−イル]アセトニトリル
工程1:(M)−2−[4−[6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−1−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−2−イル]アセトニトリル。アセトニトリル(5.0mL)中の(M)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体73B、0.43g、1.16mmol)及びDIPEA(1.0mL、5.82mmol)の混合物を、室温でオキシ塩化リン(0.3mL、3.49mmol)により処理した。混合物を80℃で30分間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させて、橙色油として4,6,7−トリクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。LC/MS純度:>95%(215nm);>95%(254nm)。m/z(ESI、+veイオン):383.1(M+H)
+。得られた褐色固体を、精製することなく次の工程で使用した。
アセトニトリル(5.0mL)中の上記粗製の4,6,7−トリクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンの混合物に、アセトニトリル(2.0mL)中の2−(ピペラジン−2−イル)アセトニトリル二塩酸塩(0.35g、1.75mmol)及びDIPEA(1.0mL、5.82mmol)の溶液を加えた。得られた混合物を室温で10分間撹拌し、続いて塩化アクリロイル(DCM 1.6mL中の1.1M溶液、1.75mmol)で処理した。得られた混合物を室温で10分間撹拌し、蒸発乾固させた。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc−MeOH(9:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(M)−2−[4−[6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−1−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−2−イル]アセトニトリル(0.36g、0.68mmol、収率58.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.66(s,1H),8.52(d,J=5.0Hz,1H),7.34(br s,1H),6.73−7.00(m,1H),6.22(dd,J=16.6,1.9Hz,1H),5.73−5.89(m,1H),4.81−5.02(m,1H),4.26−4.41(m,2H),3.79−4.09(m,3H),3.57(d,J=11.0Hz,2H),2.97−3.07(m,1H),2.59−2.82(m,1H),1.91−2.04(m,3H),1.08(dd,J=6.6,3.5Hz,3H),1.02(dd,J=6.6,2.7Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):526.1(M+H)+.
工程2:(M)−2−[4−[7−(2−アミノ−6−フルオロ−フェニル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−1−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−2−イル]アセトニトリル。1,4−ジオキサン(1.0mL)/水(0.5mL)中の(M)−2−[4−[6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−1−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−2−イル]アセトニトリル(0.11g、0.21mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.02g、0.02mmol)、2−フルオロ−6−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル(0.07g、0.31mmol、CombiPhos Catalysts,Inc.)及び炭酸ナトリウム(0.11g、1.04mmol)の混合物を、90℃で30分間撹拌した。得られた混合物を蒸発乾固させた。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(M)−2−[4−[7−(2−アミノ−6−フルオロ−フェニル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−1−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−2−イル]アセトニトリル(0.06g、0.10mmol、収率48.1%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.59−8.65(m,1H),8.36−8.44(m,1H),7.19(d,J=5.0Hz,1H),7.06(q,J=7.9Hz,1H),6.77−6.98(m,1H),6.41−6.49(m,1H),6.32(br t,J=8.3Hz,1H),6.23(dd,J=16.6,1.7Hz,1H),5.81(br d,J=11.8Hz,1H),5.10−5.18(m,1H),5.05(br s,1H),4.83−5.01(m,1H),4.02−4.48(m,3H),3.45−4.00(m,3H),3.13−3.21(m,1H),2.98−3.13(m,1H),2.63−2.93(m,1H),1.81−2.02(m,3H),1.03−1.12(m,3H),0.86−1.01(m,3H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −116.31−−115.08(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):601.2(M+H)+.
方法145
実施例145−1:2−[4−[6−クロロ−1−(2,2−ジメチルプロピル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−1−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−2−イル]アセトニトリル
工程1:2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)−N−(ネオペンチルカルバモイル)−ニコチンアミド。THF(20mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、2.75g、9.65mmol)の溶液を、塩化オキサリル(DCM中の2.0M溶液、5.8mL、11.57mmol)で処理した。混合物を75℃で60分間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。上記の粗製の材料をTHF(20mL)中で再溶解させ、THF(10mL)中のネオペンチルアミン(1.1mL、9.65mmol)及びヒューニッヒ塩基(3.4mL、19.29mmol)の混合物を加えた。得られた混合物を室温で3日間撹拌した。次に、反応混合物を水(50mL)とEtOAc(50mL)の間で分配した。水相をEtOAc(50mL)で抽出した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗製の材料を得て、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOA/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)−N−(ネオペンチルカルバモイル)ニコチンアミド(1.09g、2.74mmol、収率28.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):398.0(M+H)
+。
工程2:6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。THF(10mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)−N−(ネオペンチルカルバモイル)−ニコチンアミド(1.09g、2.74mmol)の混合物を、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M、5.5mL、5.50mmol)により0℃で処理し、0℃で15分間撹拌した。反応混合物をNH4Cl飽和水溶液(10mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗生成物を、EtOAc(3mL)中で超音波処理した。得られた固体を濾過により回収し、EtOAcで洗浄し、乾燥させて、淡黄色固体として純粋な6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.75g、2.06mmol、収率75%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.88(s,1H),8.44(s,1H),7.56−7.66(m,1H),7.45−7.53(m,1H),7.35−7.44(m,2H),4.07(s,2H),0.90(s,9H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −114.02(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):362.2(M+H)+.
工程3:2−[4−[6−クロロ−1−(2,2−ジメチルプロピル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−1−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−2−イル]アセトニトリル。アセトニトリル(5.0mL)中の6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.35g、0.97mmol)及びn,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.8mL、4.84mmol)の混合物を、室温でオキシ塩化リン(0.3mL、2.90mmol)により処理した。混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させて、褐色油として4,6−ジクロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):380.0(M+H)+。得られた褐色油を、精製することなく次の工程で使用した。
アセトニトリル(5.0mL)中の4,6−ジクロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンの混合物に、アセトニトリル(2.0mL)中の2−(ピペラジン−2−イル)アセトニトリル二塩酸塩(0.29g、1.45mmol、Enamine Ltd.)及びn,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.8mL、4.84mmol)の溶液を加え、室温で10分間撹拌した。次に、得られた混合物を、塩化アクリロイル(DCM中1.1M、1.3mL、1.45mmol)で処理し、室温で10分間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させた。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100% EtOAc−MeOH(9:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として2−[4−[6−クロロ−1−(2,2−ジメチルプロピル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−1−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−2−イル]アセトニトリル(0.23g、0.43mmol、収率44.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.49(s,1H),7.49−7.70(m,2H),7.33−7.46(m,2H),6.73−7.01(m,1H),6.20(dd,J=16.6,2.1Hz,1H),5.79(br d,J=11.8Hz,1H),4.75−5.01(m,1H),4.03−4.37(m,5H),3.42−4.01(m,3H),2.90−3.20(m,2H),0.88(s,9H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −113.65(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):523.3(M+H)+.
方法146
実施例146−1:(P)−(9Z)−19−クロロ−22−((2S,5R)−2,5−ジメチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)−3−(2−プロパニル)−1,23,26−トリアザペンタシクロ[16.6.2.0〜2,7〜.0〜12,17〜.0〜21,25〜]ヘキサコサ−2,4,6,9,12,14,16,18,20,22,25−ウンデカエン−24−オン及び(P)−19−クロロ−22−((2S,5R)−2,5−ジメチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)−3−(2−プロパニル)−1,23,26−トリアザペンタシクロ[16.6.2.0〜2,7〜.0〜12,17〜.0〜21,25〜]ヘキサコサ−2,4,6,9,12,14,16,18,20,22,25−ウンデカエン−24−オン
工程1:N−((2−アリル−6−イソプロピルフェニル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド。100mLの丸底フラスコを、2,5,6−トリクロロニコチンアミド(1.89g、8.38mmol、WuXi)及びテトラヒドロフラン(32ml)で充填した。塩化オキサリル(DCM中の2.0M溶液、5.0mL、10.06mmol)を反応混合物に加え、75℃で1.5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。
得られた残渣をテトラヒドロフラン(32mL)中に再溶解させ、2−(プロパ−2−エン−1−イル)−6−(プロパン−2−イル)アニリン(1.5mL、8.38mmol、Enamine Ltd.)で処理した。混合物を室温で10分間撹拌した。反応混合物を、水(50mL)とEtOAc(50mL)の間で分配した。水相をEtOAc(50mL)で抽出した。次に、水相を固体NaClで飽和させ、EtOAc(200mL)でさらに抽出した。合わせた有機相を、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、黄褐色フォームとしてN−((2−アリル−6−イソプロピルフェニル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド(3.81g、8.94mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):426.0(M+H)+。
工程2:1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。テトラヒドロフラン(27.9mL)中のN−((2−アリル−6−イソプロピルフェニル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド(3.58g、8.38mmol)の混合物を、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M、16.8mL、16.76mmol)により0℃で処理した。得られた混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物をNH4Cl飽和水溶液(30mL)でクエンチし、EtOAc(30mL×2)で抽出した。有機層を合わせ、塩水(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗生成物を、MeOH(20mL)中で超音波処理した。得られた固体を濾過により回収し、MeOHで洗浄し、乾燥させて、淡黄色固体として1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.636g、6.75mmol、収率81%)を得た。LC/MS純度:99%(215nm);99%(254nm)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.18(s,1H),8.56(s,1H),7.32−7.49(m,2H),7.20(dd,J=7.3,1.5Hz,1H),5.66(ddt,J=16.9,10.1,6.8,6.8Hz,1H),4.80−4.90(m,2H),3.10(d,J=6.6Hz,2H),2.64−2.74(m,1H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),0.99(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):390.0(M+H)+.
工程3:(P)−1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン及び(M)−1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。アトロプ異性体1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.15g)の混合物を、SFC(WelkoSS、5μm、21x250mm 二連、合計50cm、15% MeOH/CO2、80mL/分、90bar)により精製して、2つのピーク:ピーク1(中間体146A、(P)−異性体、780mg、>99%ee)及びピーク2(中間体146B、(M)−異性体、850mg、>95.3%ee)を得た。
工程4:(2R,5S)−4−(1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(P)−tert−ブチル。アセトニトリル(10mL)中の(P)−1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(ピーク1)(780mg、2.00mmol)及びDIPEA(1.75mL、9.99mmol)の混合物を、室温でオキシ塩化リン(0.56mL、6.00mmol)により処理した。混合物を80℃で30分間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させて、褐色油として(P)−1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−4,6,7−トリクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):408.0(M+H)+。得られた褐色固体を、精製することなく次の工程で使用した。
アセトニトリル(10mL)中の(P)−1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−4,6,7−トリクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(1.75mL、9.99mmol)の混合物に、(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(578mg、2.70mmol、AstaTech)を加え、室温で15分間撹拌した。得られた混合物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(3x15mL)で抽出した。有機抽出物をMgSO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、褐色固体として粗製の材料を得た。粗製の褐色固体の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(P)−tert−ブチル(696mg、1.19mmol、収率59.4%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.38(s,1H),7.29−7.46(m,2H),7.18(dd,J=7.3,1.2Hz,1H),5.66(ddt,J=17.8,9.2,6.8,6.8Hz,1H),4.82−4.86(m,1H),4.81(s,1H),4.75(br s,1H),4.16−4.42(m,1H),4.08(br d,J=13.7Hz,1H),3.79(br s,1H),3.67(br d,J=12.9Hz,1H),3.34−3.51(m,1H),2.93−3.11(m,2H),2.42(dt,J=13.7,6.8Hz,1H),1.44(s,9H),1.32(d,J=6.6Hz,3H),1.13(br d,J=6.6Hz,3H),1.04(d,J=6.8Hz,3H),0.97(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):526.2(M+H)+.
工程5:(2R,5S)−4−(1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−7−(2−アリルフェニル)−6−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(P)−tert−ブチル。1,4−ジオキサン(1.5mL)/水(0.8mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(P)−tert−ブチル(250mg、0.43mmol)、2−(2−アリルフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(156mg、0.64mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(49.3mg、0.04mmol)、及び炭酸ナトリウム(226mg、2.13mmol)の混合物を、90℃で1時間撹拌した。得られた混合物を蒸発乾固させた。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−7−(2−アリルフェニル)−6−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(P)−tert−ブチル(169mg、0.25mmol、収率59.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.38(s,1H),7.31−7.40(m,1H),7.19−7.31(m,4H),7.06−7.14(m,2H),5.60−5.75(m,1H),5.49(ddt,J=16.9,10.1,6.7,6.7Hz,1H),4.74−4.91(m,5H),4.22−4.43(m,1H),4.09(br d,J=13.9Hz,1H),3.81−3.90(m,1H),3.70(dd,J=13.5,2.3Hz,1H),3.38−3.58(m,1H),2.90−3.14(m,4H),2.43−2.47(m,1H),1.45(s,9H),1.34(d,J=6.4Hz,3H),1.16(br d,J=6.4Hz,3H),1.03(d,J=6.8Hz,3H),0.90(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):668.2(M+H)+.
工程6:(2R,5S)−4−(26−クロロ−16−イソプロピル−22−オキソ−21,22−ジヒドロ−2(1,7)−ピリド[2,3−d]ピリミジナ−1,3(1,2)−ジベンゼナシクロヘプタファン−5−エン−24−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(P)−tert−ブチル。ジクロロメタン(14mL)中のグラブス触媒、第二世代(トリシクロヘキシルホスフィン[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン][ベンジリジン]rut)(43mg、0.05mmol、Sigma−Aldrich Corporation)、(2R,5S)−4−(1−(2−アリル−6−イソプロピルフェニル)−7−(2−アリルフェニル)−6−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(P)−tert−ブチル(168mg、0.25mmol)の混合物を、45℃で1時間撹拌した。得られた混合物を蒸発乾固させた。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(26−クロロ−16−イソプロピル−22−オキソ−21,22−ジヒドロ−2(1,7)−ピリド[2,3−d]ピリミジナ−1,3(1,2)−ジベンゼナシクロヘプタファン−5−エン−24−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(P)−tert−ブチル(120mg、0.19mmol、収率74.6%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.41−8.48(m,1H),7.22−7.40(m,5H),7.04−7.14(m,2H),4.86−4.95(m,1H),4.80−4.84(m,1H),4.17−4.36(m,1H),3.93−4.04(m,1H),3.85−3.91(m,1H),3.50−3.75(m,2H),3.22−3.29(m,1H),3.02(br dd,J=15.8,3.3Hz,1H),2.86(br dd,J=15.0,9.0Hz,1H),2.61−2.80(m,2H),2.52−2.57(m,1H),1.45(s,9H),1.27(br d,J=5.0Hz,3H),1.07(br d,J=6.8Hz,6H),0.93(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):640.2(M+H)+.
工程7:(P)−(9Z)−19−クロロ−22−((2S,5R)−2,5−ジメチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)−3−(2−プロパニル)−1,23,26−トリアザペンタシクロ[16.6.2.0〜2,7〜.0〜12,17〜.0〜21,25〜]ヘキサコサ−2,4,6,9,12,14,16,18,20,22,25−ウンデカエン−24−オン及び(P)−19−クロロ−22−((2S,5R)−2,5−ジメチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)−3−(2−プロパニル)−1,23,26−トリアザペンタシクロ[16.6.2.0〜2,7〜.0〜12,17〜.0〜21,25〜]ヘキサコサ−2,4,6,9,12,14,16,18,20,22,25−ウンデカエン−24−オンの混合物。ジクロロメタン(2.0mL)中の(2R,5S)−4−(26−クロロ−16−イソプロピル−22−オキソ−21,22−ジヒドロ−2(1,7)−ピリド[2,3−d]ピリミジナ−1,3(1,2)−ジベンゼナシクロヘプタファン−5−エン−24−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(P)−tert−ブチル(120mg、0.19mmol)の溶液を、室温にて2,2,2−トリフルオロ酢酸(2.0mL、0.19mmol)で処理し、1.5時間撹拌した。反応を完了させ、得られた混合物を濃縮して、(P)−26−クロロ−24−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−16−イソプロピル−21,22−ジヒドロ−2(1,7)−ピリド[2,3−d]ピリミジナ−1,3(1,2)−ジベンゼナシクロヘプタファン−5−エン−22−オンを得た、m/z(ESI、+veイオン):540.2(M+H)+。
ジクロロメタン(2.0mL)中の上記の粗生成物及びDIPEA(0.2mL、0.94mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(DCM中1.1M、0.2mL、0.19mmol)を0℃で加え、5分間撹拌した。得られた混合物を蒸発乾固させた。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして(P)−(9Z)−19−クロロ−22−((2S,5R)−2,5−ジメチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)−3−(2−プロパニル)−1,23,26−トリアザペンタシクロ[16.6.2.0〜2,7〜.0〜12,17〜.0〜21,25〜]ヘキサコサ−2,4,6,9,12,14,16,18,20,22,25−ウンデカエン−24−オン及び(P)−19−クロロ−22−((2S,5R)−2,5−ジメチル−4−(2−プロペノイル)−1−ピペラジニル)−3−(2−プロパニル)−1,23,26−トリアザペンタシクロ[16.6.2.0〜2,7〜.0〜12,17〜.0〜21,25〜]ヘキサコサ−2,4,6,9,12,14,16,18,20,22,25−ウンデカエン−24−オン(1:6比、94mg、0.16mmol、収率84%)の混合物を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.48(br d,J=8.7Hz,1H),7.22−7.37(m,5H),7.05−7.17(m,2H),6.76−6.93(m,1H),6.19(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.72−5.80(m,1H),4.95(br s,1H),4.84(br d,J=4.6Hz,1H),4.40−4.77(m,1H),3.56−4.18(m,4H),3.23−3.29(m,1H),3.03(br dd,J=15.4,3.2Hz,1H),2.83−2.93(m,1H),2.74−2.82(m,1H),2.64−2.73(m,1H),2.54−2.60(m,1H),1.27(br dd,J=18.1,6.5Hz,3H),1.05−1.21(m,6H),0.94(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):594.2(M+H)+.
第2節−個別例
実施例150
1−((2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−イミノ−1−ネオペンチル−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン:
工程1:(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル:(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体165、1.30g、2.70mmol)及びネオペンチルアミン(1.27mL、10.80mmol)の混合物を、110℃で3日間加熱した。反応混合物を、DCM中の0〜5% MeOHを使用するシリカゲルクロマトグラフィー上で精製して、(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.10g、2.07mmol、収率77.0%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):532.3(M+H)
+。
工程2:(2R,5S)−4−((E)−(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(シアノイミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル:THF(3mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.600g、1.128mmol)及びトリエチルアミン(0.792mL、5.64mmol)の溶液に、臭化シアン溶液(1.503mL、4.51mmol)を室温で滴下して加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応物を水で希釈し、EtOAc(3x)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、粗製の(2R,5S)−4−((E)−(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(シアノイミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.170g、0.305mmol、収率27.1%)を得た。粗製物をさらに精製することなく次の工程に使用した。m/z(ESI、+veイオン):557.3(M+H)+。
工程3:1−((2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−イミノ−1−ネオペンチル−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン:TFA(0.803mL、10.77mmol)を、ジクロロメタン(5mL)中の(2R,5S)−4−((E)−(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(シアノイミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.30g、0.538mmol)の溶液に加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をDCM(5mL)中で懸濁させ、0℃まで冷却し、TEA(0.078mL、0.538mmol)で処理した後、塩化アクリロイル(0.044mL、0.538mmol)で処理した。反応物を室温まで温め、10分間撹拌した。混合物をNaHCO3飽和水溶液でクエンチし、DCM(2X)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を、ヘプタン中の0〜100% EtOAc/EtOH(3:1)を使用してシリカゲル上で精製して、中間体N−((E)−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)メチレン)シアナミド(0.160g、0.313mmol、収率58.1%)を得た。この中間体に、MeOH(4mL)及び5NHCl(1.077mL、5.38mmol)を加え、反応物を70℃で1時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、pHを、2N NaOH溶液で10に調整し、EtOAc(2X)で抽出した。有機物を乾燥させ、粗生成物を、水(0.1% TFA)中の10〜70% CH3CN(0.1% TFA)で溶出するISCO逆相hplcで精製して、1−((2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−イミノ−1−ネオペンチル−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.102g、0.200mmol、収率37.1%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):511.3(M+H)+.1H NMR(400MHz,ジクロロメタン−d2)δ 7.72(s,1H),7.32−7.51(m,2H),7.22(t,J=7.12Hz,1H),7.12(t,J=9.13Hz,1H),6.40−6.63(m,1H),6.11−6.28(m,1H),5.63(br d,J=9.12Hz,1H),5.25−5.35(m,1H),4.80(br s,1H),4.50(br s,1H),4.32(s,2H),4.12−4.24(m,1H),3.50−3.78(m,3H),1.11−1.27(m,6H),0.84−0.94(m,9H).19F NMR(376MHz,ジクロロメタン−d2)δ −112.65(s,1F).
実施例151
2,2,2−トリフルオロ酢酸1−((2R,5S)−4−((Z)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−(メチルイミノ)−1−ネオペンチル−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
THF(4mL)中の1−((2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−イミノ−1−ネオペンチル−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン、実施例150(0.050g、0.098mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(0.012ml、0.294mmol)を加えた。水素ガスの放出の後、ヨードメタン(0.056ml、0.391mmol)を加え、反応物を、室温で1時間及び50℃で4時間撹拌した。反応物を冷却し、水で希釈し、EtOAc(3X)で抽出した。有機物を濃縮し、残渣を、水(0.1% TFA)中の10〜70% CH
3CN(0.1% TFA)で溶出する逆相HPLCにより精製して、TFA塩として2,2,2−トリフルオロ酢酸1−((2R,5S)−4−((Z)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−(メチルイミノ)−1−ネオペンチル−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンを得た。m/z(ESI,+veイオン):525.4(M+H)
+.
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 10.18−10.34(m,1H),8.09(s,1H),7.50−7.60(m,2H),7.35(t,J=7.17Hz,1H),7.21−7.25(m,1H),6.49−6.67(m,1H),6.37−6.47(m,1H),5.80−5.88(m,1H),5.53−5.75(m,1H),4.92−5.17(m,2H),4.30−4.59(m,2H),3.63−3.85(m,2H),3.16(br s,3H),1.50−1.71(m,3H),1.12−1.40(m,3H),0.93(s,9H).
19F NMR(376MHz,クロロホルム−d)δ −112.23(s,1F).
実施例152
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピルフェニル)−7−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:3−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)イソニコチンアミド:[2−(1−メチルエチル)フェニル]−ボロン酸(8.97g、54.7mmol)、[2−(1−メチルエチル)フェニル]−ボロン酸(8.97g、54.7mmol)、塩化銅(0.541g、5.47mmol)及びTEA(2.54mL、18.23mmol)の混合物を、N
2でパージした後、MeOH(100mL)を加え、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を、9:1 飽和NH
4Cl/NH
4OHでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、DCM中0〜5% MeOHを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、黄色固体として3−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)イソニコチンアミド(0.97g、3.80mmol、収率10.42%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):256(M+H)
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.65(s,1H),8.32−8.38(m,1H),8.20(s,1H),7.96(d,J=5.2Hz,1H),7.78(br s,1H),7.60(d,J=5.2Hz,1H),7.39(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),7.28−7.32(m,1H),7.15−7.25(m,2H),3.04−3.19(m,1H),1.19(d,J=6.8Hz,6H).
工程2:1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン:MeCN(100mL)中の3−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)イソニコチンアミド(1.51g、5.91mmol)、ピリジン(1.435mL、17.74mmol)及びCDI(2.88g、17.74mmol)の混合物を、85℃で一晩加熱した。混合物を、飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜50% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.3g、4.62mmol、収率78%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):281.8(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.03(s,1H),8.48(d,J=5.2Hz,1H),7.92(d,J=5.0Hz,1H),7.70(s,1H),7.54−7.66(m,2H),7.42−7.47(m,1H),7.32−7.41(m,1H),2.71−2.85(m,1H),1.13(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H).
工程3:(2R,5S)−4−(1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル:トルエン(3mL)中の1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[3,4−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.186g、0.661mmol)の懸濁液に、1,1’−ジメチルトリエチルアミン(1.155mL、6.61mmol)及びオキシ塩化リン(0.308mL、3.31mmol)を加え、得られた混合物を80℃で加熱した。5分後、混合物が溶液になり、加熱を30分間続けた。LCMSは、所望の中間体への完全な変換を示した。反応混合物を0℃まで冷却し、10当量のDIEAを加えた後、2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.213mL、0.992mmol)を加えた。この混合物を室温まで温めながら1時間かけて撹拌し、その時点でLCMSは、所望の生成物への変換を示した。混合物を、冷飽和NaHCO3溶液に注ぎ、10分間激しく撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜40% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色フォームとして(2R,5S)−4−(1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.281g、0.588mmol、収率89%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):477.8(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.39(dd,J=5.4,2.9Hz,1H),7.72−7.80(m,2H),7.50−7.65(m,2H),7.38−7.47(m,1H),7.21−7.31(m,1H),4.72−4.85(m,1H),4.23−4.43(m,1H),4.00−4.14(m,2H),3.67−3.81(m,2H),3.40−3.60(m,1H),1.45(s,9H),1.31(dd,J=9.1,6.6Hz,3H),1.15−1.21(m,3H),1.11(dd,J=6.6,4.8Hz,3H),1.00(dd,J=6.8,4.8Hz,3H).
工程4:7−ベンジル−4−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−7−イウム:アセトン(20mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.36g、0.754mmol)及び(ブロモメチル)ベンゼン(0.193mL、1.131mmol)の混合物を、還流まで1時間加熱した。少しの生成物が観察され、大部分は出発材料であった。さらなる(ブロモメチル)ベンゼン(0.193mL、1.131mmol)を加え、得られた混合物を還流まで一晩加熱した。混合物を室温にし、濃縮し、DCM中0〜10% MeOHを使用する少量のシリカゲル上でのクロマトグラフィーィーにより精製して、黄色固体として7−ベンジル−4−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−7−イウム(0.401g、0.705mmol、収率94%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):567.8(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.84(br d,J=6.8Hz,1H),8.30−8.40(m,2H),7.56−7.65(m,2H),7.34−7.48(m,6H),7.25(d,J=8.1Hz,1H),5.87−5.90(m,2H),4.66−4.76(m,1H),4.24−4.46(m,1H),4.01−4.15(m,1H),3.66−3.87(m,2H),3.41−3.61(m,1H),2.58−2.66(m,1H),1.45(s,9H),1.34(t,J=5.5Hz,3H),1.18(dd,J=14.5,6.8Hz,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),0.95(dd,J=10.8,6.8Hz,3H).
工程5:(2R,5S)−4−(7−ベンジル−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル:7−ベンジル−4−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−7−イウムを、80% aq.MeOH(20mL)中で溶解させ、0℃にした。次に、NaBH4(0.570g、15.08mmol)を加え、得られた混合物を還流まで20分間加熱した。反応が完了し、室温にし、飽和NaHCO3で注意深くクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、(2R,5S)−4−(7−ベンジル−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):571.8(M+H)+。
工程6:(2R,5S)−4−(1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル:MeOH(15mL)中の(2R,5S)−4−(7−ベンジル−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.280g、0.490mmol)の溶液に、活性炭上のパラジウム 10wt.%(0.365g、0.343mmol)及びギ酸アンモニウム(0.309g、4.90mmol)を加え、得られた混合物を還流まで加熱した。20分後、出発材料が消費され、所望の質量が観測された。混合物を室温にし、celiteに通して濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜100% 3:1 EtOAc/EtOHを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーィーにより精製して、白色固体として(2R,5S)−4−(1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.105g、0.218mmol、収率44.5%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):481.8(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 7.39−7.51(m,2H),7.25−7.34(m,1H),7.13−7.18(m,1H),7.03−7.11(m,1H),4.38−4.53(m,1H),4.12−4.38(m,1H),3.93−4.06(m,1H),3.58−3.74(m,2H),3.40−3.49(m,2H),2.98−3.16(m,2H),2.73−2.94(m,2H),2.36−2.46(m,2H),1.41−1.47(m,9H),1.10−1.19(m,8H),1.03−1.10(m,4H).
工程7及び8:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピルフェニル)−7−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−2(1H)−オン、3386982:アセトニトリル(2mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.060g、0.125mmol)の溶液を、アセトニトリル(2mL)中の2−(トリメチルシリル)フェニルトリフレート(0.056g、0.187mmol)及びフッ化セシウム(0.057g、0.374mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機物を濃縮して、粗製の(2R,5S)−4−(1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−7−フェニル−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):558.3(M+H)+。この粗製の中間体をDCM(2mL)中で溶解させ、TFA(0.288mL、3.74mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。残渣をDCM(2mL)中で懸濁させ、TEA(0.087mL、0.623mmol)で処理した後、塩化アクリロイル(0.020mL、0.249mmol)で処理した。反応物を室温で10分間撹拌し、水でクエンチし、DCMで抽出した。有機物を濃縮し、残渣を、ヘプタン中0〜100% EtOAc/EtOH(3:1)を使用してISCOで精製して、アトロプ異性体の混合物として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピルフェニル)−7−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.008g、7.82μmol、収率6.28%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):512.4(M+H)+.1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.44−7.50(m,2H),7.28−7.36(m,1H),7.22(t,J=7.88Hz,2H),7.10−7.16(m,1H),6.86(t,J=7.26Hz,1H),6.68(br d,J=7.67Hz,2H),6.35(br t,J=15.96Hz,1H),5.75(br t,J=10.26Hz,1H),4.85−5.02(m,1H),4.19−4.44(m,1H),3.89−4.05(m,1H),3.75−3.89(m,1H),3.49−3.74(m,4H),3.30−3.46(m,1H),3.03−3.28(m,1H),2.80−2.93(m,1H),2.54−2.80(m,2H),1.77(td,J=6.63,13.27Hz,1H),1.17−1.31(m,12H).
実施例153
7−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−6−フルオロ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.2,6−ジクロロ−N−((4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−5−フルオロニコチンアミド。250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(33.5mL)中の2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド(中間体S、3.55g、16.7mmol)及び塩化オキサリル(12.5mL、25.1mmol)を加えた。フラスコにFindenserを取り付け、混合物を、80℃で1時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の混合物を、分解を防ぐためにさらに精製することなく合成の次の工程に進めた。
250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(33.5mL)中のイソシアン酸(2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチノイル)カルバモイル(前の工程からの粗製の材料)を加えた。次に、THF(10mL)中の4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−アミン(中間体U、3.1g、17.5mmol)の溶液を、反応混合物に滴下して加えた。混合物を不活性(N2)雰囲気下で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜40% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(220グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として2,6−ジクロロ−N−((4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−5−フルオロニコチンアミド(4.2g、10.3mmol、収率61.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.41(br s,1H)9.66(br s,1H)8.99(s,1H)8.55(br d,J=7.88Hz,1H)3.21−3.28(m,2H)1.17(d,J=6.63Hz,12H).m/z(ESI,+veイオン):414.0(M+H)+.
工程2.7−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(48.3mL)中の2,6−ジクロロ−N−((4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−5−フルオロニコチンアミド(4.0g、9.6mmol)を加えた。反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中の1M溶液(12.0mL、12.0mmol)を、反応混合物に添加漏斗を介して5分間かけて滴下して加えた。氷浴を取り外し、反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌しながら周囲温度までゆっくりと温めた。さらなるKHMDS(0.5当量;6mL)を反応混合物に滴下して加えた。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(50mL)でクエンチし、続いて混合物を3:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。これにより、黄褐色固体として7−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.5g、6.8mmol、収率70.9%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.03−12.52(m,1H)8.97−9.23(m,1H)8.25−8.58(m,1H)2.80(dt,J=13.22,6.56Hz,2H)0.96(d,J=6.63Hz,6H)0.85(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):378.0(M+H)+.
工程3.7−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。100mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(3.3mL)中の7−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.2g、0.6mmol)及び酢酸カリウム(0.195g、1.985mmol)を加えた。反応混合物を、(N2)ガスを混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.048g、0.066mmol)を反応混合物に加えた。混合物を、95℃で10分間撹拌し、加熱した。次に、2,4−ジフルオロベンゼンボロン酸(0.136g、0.860mmol)に続いて水(0.05mL)を反応混合物に加えた。反応混合物を95℃で16時間撹拌した。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜90% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として7−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.2g、0.4mmol、収率74.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.27(s,1H)9.13(s,1H)8.47(d,J=8.50Hz,1H)7.37−7.45(m,1H)7.19−7.33(m,2H)2.97(spt,J=6.57Hz,2H)1.10(d,J=6.63Hz,6H)0.93(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):456.0(M+H)+.
工程4.(2R,5S)−4−(7−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(7.9mL)中の7−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.2g、0.4mmol)及びn,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.5mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.1mL、0.5mmol)を、反応混合物にゆっくりと加えた。フラスコにFindenserを取り付け、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて45分間80℃で撹拌し、加熱した。反応混合物を熱浴から取り出し、周囲温度まで冷却した。
反応混合物を、撹拌しながら湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(0.3mL)を、反応混合物にゆっくりと加えた。次に、MeCN(3mL)中の(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.1g、0.5mmol、Astatech、San Diego、CA、USA)の混合物を、反応混合物にゆっくりと加えた。氷浴を取り外し、反応混合物を1時間かけて周囲温度までゆっくりと温めた。混合物を、EtOAc及びNH4Cl飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAc及び塩水で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜100% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(120グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(7−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.2g、0.3mmol、収率83%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):652.1(M+H)+。
工程5.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(1.9mL)中の(2R,5S)−4−(7−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.2g、0.3mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.1mL、1.918mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて38℃で2.5時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をジクロロメタン(1.9mL)で希釈し、続いて混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.8mL、4.6mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.1mL、0.3mmol)を混合物に滴下して加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜5% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.1g、0.2mmol、収率60.3%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 9.10(s,1H)8.38(dd,J=9.64,5.29Hz,1H)7.21−7.45(m,3H)6.77−6.91(m,1H)6.19(br d,J=18.24Hz,1H)5.72−5.79(m,1H)4.72−4.98(m,2H)4.13−4.25(m,1H)3.85(br s,2H)2.66−2.77(m,2H)1.33(t,J=6.01Hz,3H)1.25(br d,J=6.63Hz,2H)1.18(br d,J=6.63Hz,2H)1.09(dd,J=6.63,2.28Hz,6H)0.94(d,J=6.43Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):606.4(M+H)+.
実施例154
6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシ−ピリミジン−5−イル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.2,5,6−トリクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド。150mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(6.2mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、0.7g、3.1mmol)及び塩化オキサリル(2.3mL、4.6mmol)を加えた。フラスコにFindenserを取り付け、混合物を、80℃で45分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の混合物を、分解を防ぐためにさらに精製することなく合成の次の工程に進めた。
100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(6.2mL)中のイソシアン酸(2,5,6−トリクロロニコチノイル)カルバモイル(前の工程からの粗製の材料)を加えた。反応混合物を、希釈アセトン/乾燥氷浴により−10℃まで冷却し、続いて、THF(5mL)中の4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−アミン(中間体I−36、0.6g、3.2mmol)の溶液を反応混合物に加えた。混合物を不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜40% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(220グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、灰白色固体として2,5,6−トリクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):460.1(M+H)+。
工程2.6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(11.4mL)中の2,5,6−トリクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(1.0g、2.2mmol)を加えた。次に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中1M溶液(2.8mL、2.8mmol)を、シリンジを介して反応混合物に滴下して加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で30分間撹拌した。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(10ml)でクエンチし、続いて混合物を3:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜40% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(80グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製した。これにより、黄褐色固体として6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.2g、0.5mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.17−12.42(m,1H)8.49−8.74(m,1H)3.98(s,3H)2.82−2.92(m,2H)1.08(d,J=6.63Hz,6H)0.98(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):424.1(M+H)+.
工程3.(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(7.9mL)中の6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.2g、0.5mmol)及びn,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.7mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.1mL、0.7mmol)を、反応混合物にゆっくりと加えた。フラスコにFindenserを取り付け、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて45分間80℃で撹拌し、加熱した。反応混合物を熱浴から取り出し、周囲温度まで冷却した。その後、後で使用するために別にして置いた。
前の反応混合物を、撹拌しながら湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(1.5mL)を、反応混合物にゆっくりと加えた。次に、MeCN(3mL)中の(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.1g、0.7mmol、Astatech、San Diego、CA、USA)の混合物を、反応混合物にゆっくりと加えた。氷浴を取り外し、全体の混合物を1時間かけて周囲温度までゆっくりと温めた。混合物を、EtOAc及びNH4Cl飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAc及び塩水で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜100% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(120グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.1g、0.2mmol、収率37.5%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):620.1(M+H)+。
工程4.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(4.0mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.1g、0.2mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.1mL、2.1mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて70℃で1時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.4mL、2.6mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.1mL、0.2mmol)を混合物に滴下して加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜5% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、黄褐色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.1g、0.2mmol、収率92%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):574.1(M+H)+。
工程5.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(3.3mL)中の4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.1g、0.191mmol)及び酢酸カリウム(0.1g、0.5mmol)を加えた。反応混合物を、(N2)ガスを混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.1g、0.1mmol)を反応混合物に加えた。混合物を、95℃で10分間撹拌し、加熱した。次に、2−フルオロフェニルボロン酸(0.1g、0.2mmol)に続いて水(0.1mL)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を95℃で16時間撹拌した。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜4% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラムを介するクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.1g、0.1mmol、収率24.71%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.47(d,J=3.94Hz,1H)7.50−7.56(m,1H)7.28−7.35(m,2H)7.19−7.24(m,1H)6.83(td,J=17.00,10.57Hz,1H)6.19(dd,J=16.79,1.87Hz,1H)5.73−5.78(m,1H)4.72−4.94(m,2H)4.13−4.24(m,1H)3.91(s,3H)3.83−3.88(m,1H)3.17(d,J=5.18Hz,1H)2.58−2.71(m,2H)1.34(t,J=5.80Hz,3H)1.25(br d,J=6.63Hz,2H)1.18(d,J=6.84Hz,2H)1.06(dd,J=6.53,3.84Hz,6H)0.92(dd,J=6.53,2.80Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):634.4(M+H)+.
実施例155
5−[6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−1−イル]−4,6−ジイソプロピル−ピリミジン−2−カルボニトリル
工程1.2,5−ジクロロ−N−((2−シアノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド。100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(9.07mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、0.55g、1.81mmol)及び塩化オキサリル(1.36mL、2.72mmol)を加えた。フラスコにFindenserを取り付け、混合物を、80℃で45分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の混合物を、分解を防ぐためにさらに精製することなく合成の次の工程に進めた。
150mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(9.07mL)中のイソシアン酸(2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノイル)カルバモイル(前の工程からの粗製の材料)を加えた。反応混合物を、希釈アセトン/乾燥氷浴により−10℃まで冷却し、続いて、THF(3mL)中の5−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−カルボニトリル(中間体219、0.38g、1.90mmol)の溶液を反応混合物に加えた。混合物を不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の材料を、EtOAc及びヘプタンからトリチュレートし、続いて固体を濾過により回収した。固体をヘプタンで洗浄した。これにより、黄褐色固体として2,5−ジクロロ−N−((2−シアノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(0.75g、1.45mmol、収率80%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.57(br s,1H)9.96(br s,1H)8.63(s,1H)7.52−7.64(m,2H)7.37−7.43(m,2H)1.20(br d,J=6.63Hz,14H).m/z(ESI,+veイオン):515.0(M+H)+.
工程2.5−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−カルボニトリル。100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(6.9mL)中の2,5−ジクロロ−N−((2−シアノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(0.72g、1.39mmol)を加えた。次に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中の1M溶液(1.7mL、1.74mmol)を、反応混合物に添加漏斗を介して5分間かけて滴下して加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。さらなるKHMDS(0.5当量;0.6mL)を、SMが大部分消費されるまで反応混合物に滴下して加えた。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(50mL)でクエンチし、続いて混合物を3:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。これにより、黄褐色固体として5−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−カルボニトリル(0.65g、1.35mmol、収率97%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.24(br s,1H)8.59(s,1H)7.49−7.54(m,1H)7.25−7.34(m,2H)7.16−7.25(m,1H)3.00−3.21(m,2H)1.09−1.15(m,6H)0.94(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):479.0(M+H)+.
工程3.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−シアノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(6.26mL)中の5−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−カルボニトリル(0.60g、1.25mmol)及びN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.28mL、1.62mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.14mL、1.50mmol)を、反応混合物にゆっくりと加えた。フラスコにFindenserを取り付け、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて80℃で45分間撹拌し、加熱した。別の一定分量のN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.28mL、1.62mmol)及びオキシ塩化リン(0.14mL、1.50mmol)を反応混合物に加え、続いて混合物を10分間撹拌した。反応混合物を熱浴から取り外し、周囲温度まで冷却した。
前の反応混合物を、撹拌しながら湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(2.4mL)を、混合物にゆっくりと加えた。次に、MeCN(3mL)中の(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.33g、1.56mmol、Astatech、San Diego、CA、USA)の混合物を、反応混合物にゆっくりと加えた。氷浴を取り外し、全体の混合物を1時間かけて周囲温度までゆっくりと温めた。別の一定分量のMeCN(2mL)中のDIPEA(0.6mL)及び(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.33g、1.56mmol)を混合物に加え、続いて混合物をさらに10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNH4Cl飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜50% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−シアノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.53g、0.79mmol、収率63.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.49(s,1H)7.50−7.56(m,1H)7.27−7.35(m,2H)7.17−7.24(m,1H)4.86(br s,1H)4.26−4.43(m,1H)4.22(br d,J=13.48Hz,1H)3.86(br d,J=13.68Hz,1H)3.72(br d,J=13.06Hz,1H)3.43−3.61(m,1H)2.75−2.93(m,2H)1.45(s,9H)1.35−1.39(m,3H)1.18(br d,J=6.63Hz,3H)1.10(dd,J=6.63,2.70Hz,6H)0.95(dd,J=6.63,2.49Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):675.1(M+H)+.
工程4.5−(4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−カルボニトリル。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(3.9mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−シアノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.53g、0.78mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.58mL、7.85mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて30℃で1時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(1.64mL、9.42mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.06mL、0.785mmol)を混合物に滴下して加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜5% MeOH/CHCl3の勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、白色固体として5−(4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−カルボニトリル(0.28g、0.44mmol、収率56.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.51(d,J=6.66Hz,1H)7.48−7.55(m,1H)7.18−7.33(m,3H)6.77−6.90(m,1H)6.19(br d,J=16.79Hz,1H)5.72−5.78(m,1H)4.75−4.99(m,2H)4.19−4.36(m,1H)3.79−3.96(m,2H)2.76−2.93(m,2H)1.33−1.40(m,3H)1.23−1.29(m,2H)1.20(br d,J=6.84Hz,2H)1.07−1.13(m,6H)0.93−0.99(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):629.1(M+H)+.
実施例156
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1.2,5,6−トリクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド。100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(22.1mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、1.00g、4.44mmol)及び塩化オキサリル(3.33mL、6.65mmol)を加えた。フラスコにFindenserを取り付け、続いて混合物を、80℃で45分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の混合物を、分解を防ぐためにさらに精製することなく合成の次の工程に進めた。
150mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(22.1mL)中のイソシアン酸(2,5,6−トリクロロニコチノイル)カルバモイル(前の工程からの粗製の材料)を加えた。反応混合物を、希釈アセトン/乾燥氷浴により−10℃まで冷却し、続いて、THF(5mL)中の4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−アミン(中間体220、1.32g、4.66mmol)の溶液を反応混合物に加えた。混合物を不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の材料を、DCM及びヘプタンからトリチュレートし、固体を濾過により回収した。固体をヘプタンで洗浄した。これにより、淡黄色固体として2,5,6−トリクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(2.30g、4.28mmol、収率97%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.52(s,1H)9.88(br s,1H)8.69(s,1H)5.75(s,2H)3.60−3.66(m,2H)1.68−1.80(m,2H)1.21(d,J=6.84Hz,12H)1.00−1.05(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):536.0(M+H)+.
工程2.6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(48.3mL)中の2,5,6−トリクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(2.30g、4.28mmol)を加えた。反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中の1M溶液(5.36mL、5.36mmol)を、反応混合物に添加漏斗を介して5分間かけて滴下して加えた。氷浴を取り外し、反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌しながら周囲温度までゆっくりと温めた。さらなるKHMDS(0.5当量;2mL)を反応混合物に滴下して加えた。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(50mL)でクエンチし、続いて混合物を3:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をDCM(50mL)で希釈し、続いて5分間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を回収し、続いて真空中で濃縮した。これにより、黄褐色固体として6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.82g、3.65mmol、収率85%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.32−12.59(m,1H)8.50−8.81(m,1H)3.67−3.74(m,2H)3.13(dt,J=13.22,6.56Hz,2H)1.78−1.87(m,2H)1.23−1.24(m,3H)1.11−1.14(m,6H)1.03(s,6H).m/z(ESI,+veイオン):500.0(M+H)+.
工程3.6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。100mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(4.0mL)中の6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.45g、0.89mmol)及びナトリウムメトキシエトキシド(0.44g、4.50mmol)を加えた。反応混合物を95℃で16時間撹拌し、加熱した。フラスコを熱浴から取り外し、反応混合物を周囲温度まで冷却した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCMで希釈し、微細フリット漏斗に通して濾過し、濾液(所望の材料)を回収した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜45% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.12g、0.26mmol、収率29.9%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.29(s,1H)8.59(s,1H)4.45−4.55(m,2H)3.71−3.77(m,2H)3.33−3.35(m,3H)2.81−2.92(m,2H)1.07(d,J=6.63Hz,6H)0.97(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):468.0(M+H)+.
工程4.6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。100mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(3.31mL)中の6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.24g、0.51mmol)及び酢酸カリウム(0.15g、1.53mmol)を加えた。反応混合物を、(N2)ガスを混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.03g、0.05mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を、95℃で10分間撹拌し、加熱した。次に、2−フルオロフェニルボロン酸(0.08g、0.61mmol)に続いて水(0.05mL)を反応混合物に加えた。全体の混合物を95℃で2時間撹拌した。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜10% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.22g、0.42mmol、収率83%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.24(br s,1H)8.57(s,1H)7.47−7.55(m,1H)7.25−7.35(m,2H)7.17−7.23(m,1H)4.39−4.49(m,2H)3.63−3.73(m,2H)3.29−3.30(m,3H)2.80−2.94(m,2H)1.08(s,6H)0.91(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):528.0(M+H)+.
工程5.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(2.08mL)中の6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.22g、0.41mmol)及びN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.09mL、0.54mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.04mL、0.50mmol)を、反応混合物にゆっくりと加えた。フラスコにFindenserを取り付け、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて45分間80℃で撹拌し、加熱した。反応混合物を熱浴から取り出し、周囲温度まで冷却した。
反応混合物を、撹拌しながら湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(0.5mL)を、反応混合物にゆっくりと加えた。次に、MeCN(1mL)中の(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.11g、0.52mmol)の混合物を、反応混合物にゆっくりと加えた。氷浴を取り外し、全体の混合物を1時間かけて周囲温度までゆっくりと温めた。別の一定分量のMeCN(2mL)中のDIPEA(0.6mL)及び(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.11g、0.52mmol)を混合物に加え、続いて混合物をさらに10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNH4Cl飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜5% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.24g、0.33mmol、収率80%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.44(s,1H)7.48−7.56(m,1H)7.31(br d,J=7.88Hz,2H)7.17−7.25(m,1H)4.82(br s,1H)4.34−4.49(m,2H)4.15(br d,J=13.48Hz,1H)3.86(br s,1H)3.50−3.75(m,5H)2.91−3.07(m,2H)1.44−1.47(m,6H)1.39(s,9H)1.32−1.36(m,2H)1.15−1.20(m,3H)1.04−1.12(m,10H).m/z(ESI,+veイオン):724.1(M+H)+.
工程6.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(3.92mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.24g、0.33mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.24mL、3.31mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて70℃で2時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.69mL、3.98mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.02mL、0.3mmol)を混合物に滴下して加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜4% MeOH/CHCl3の勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.07g、0.10mmol、収率32.0%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.48(d,J=4.35Hz,1H)7.50−7.57(m,1H)7.20−7.36(m,3H)6.84(td,J=17.10,10.57Hz,1H)6.20(dd,J=16.59,1.87Hz,1H)5.73−5.79(m,1H)4.74−4.95(m,2H)4.38−4.55(m,3H)4.12−4.28(m,1H)3.80−3.95(m,2H)3.66−3.71(m,2H)3.29−3.31(m,3H)2.55−2.70(m,2H)1.31−1.39(m,3H)1.26(br d,J=6.63Hz,1H)1.19(d,J=6.63Hz,2H)1.06(dd,J=6.63,3.52Hz,6H)0.92(br d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):678.4(M+H)+.
実施例157
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1.2,5−ジクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド。100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(16.49mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、1.00g、3.30mmol)及び塩化オキサリル(2.47mL、4.95mmol)を加えた。フラスコにFindenserを取り付け、混合物を、80℃で45分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の混合物を、分解を防ぐためにさらに精製することなく合成の次の工程に進めた。
100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(16.55mL)中のイソシアン酸(2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノイル)カルバモイル(前の工程からの粗製の材料)を加えた。反応混合物を、希釈アセトン/乾燥氷浴により−10℃まで冷却し、続いて、THF(3mL)中の4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−アミン(中間体220、0.98g、3.46mmol)の溶液を反応混合物に加えた。反応混合物を不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の材料を、EtOAc及びヘプタンからトリチュレートし、続いて固体を濾過により回収した。固体をヘプタンで洗浄した。これにより、淡黄色固体として2,5−ジクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(1.705g、2.86mmol、収率87%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.56(br s,1H)9.94(br s,1H)8.64(br s,1H)7.62(s,1H)7.57(br s,1H)7.40(br s,2H)3.57−3.80(m,3H)1.79(br s,2H)1.22(br s,12H)1.03(br s,4H).m/z(ESI,+veイオン):596.0(M+H)+.
工程2.6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。150mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(12.44mL)中の2,5−ジクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(1.48g、2.48mmol)を加えた。次に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中の1M溶液(3.11mL、3.10mmol)を、反応混合物に添加漏斗を介して5分間かけて滴下して加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。さらなるKHMDS(0.5当量;2mL)を、反応混合物に滴下して加えた。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(50mL)でクエンチし、続いて混合物を3:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。これにより、淡黄色固体として6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.34g、2.39mmol、収率97%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.60−8.64(m,1H)7.48−7.54(m,1H)7.23−7.33(m,3H)7.15−7.21(m,1H)3.61−3.67(m,2H)3.13−3.19(m,2H)1.66−1.74(m,2H)1.21−1.23(m,3H)1.13(d,J=6.63Hz,6H)0.96(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):560.0(M+H)+.
工程3.6−クロロ−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。再密封可能なバイアルを、1,4−ジオキサン(9.46mL)中の6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.53g、0.94mmol)及びN,N’−ジメチルエタノールアミン(1.91mL、18.93mmol)で充填した。バイアルを密封し、続いて混合物を、90℃で16時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜20% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(80グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として6−クロロ−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.255g、0.471mmol、収率49.8%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.03−12.41(m,1H)8.57(s,1H)7.48−7.55(m,1H)7.26−7.35(m,2H)7.17−7.23(m,1H)4.39(t,J=5.91Hz,2H)2.88(quin,J=6.63Hz,2H)2.64(br t,J=5.80Hz,2H)2.22(s,6H)1.07(d,J=6.63Hz,6H)0.91(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):541.1(M+H)+.
工程4.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(4.07mL)中の6−クロロ−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.22g、0.40mmol)及びN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.18mL、1.05mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.04mL、0.48mmol)を反応混合物に加え、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて80℃で15分間加熱し、撹拌した。反応混合物を熱浴から取り出し、室温まで冷却した。
前の反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(2mL)を、反応混合物に滴下して加えた。次に、MeCN(1mL)中の2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.13g、0.61mmol)の溶液を、反応混合物に滴下して加えた。氷浴を取り外し、混合物を20分間かけて室温までゆっくりと温めた。さらなるDIPEA(2mL)及び2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.13g、0.61mmol)を反応混合物に加え、さらに10分間撹拌した。反応混合物をEtOAc及びNH4Cl飽和水溶液で希釈した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH2Cl2中の0〜25% 2M NH3・MeOHの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(80グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。粗製の材料(0.450グラム)を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):737.2(M+H)+。
工程5.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(4.07mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.30g、0.40mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.30mL、4.07mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で2時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.85mL、4.88mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(THF中1.1M)(0.37mL、0.40mmol)を混合物に滴下して加えた。反応混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜25% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、黄褐色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.110g、0.159mmol、収率39.1%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.48(br d,J=4.35Hz,1H)7.48−7.58(m,1H)7.20−7.36(m,3H)6.76−6.91(m,1H)6.16−6.23(m,1H)5.71−5.80(m,1H)4.81−4.93(m,1H)4.57−4.63(m,2H)4.42−4.53(m,1H)4.13−4.24(m,1H)3.79−3.94(m,2H)3.39−3.45(m,2H)2.77(s,6H)2.61−2.73(m,2H)1.34(br t,J=5.70Hz,3H)1.23−1.23(m,2H)1.16−1.20(m,2H)1.07(dd,J=6.53,4.25Hz,6H)0.93(dd,J=6.53,3.63Hz,6H)..m/z(ESI,+veイオン):691.3(M+H)+.
実施例158
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1.2,5−ジクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド。100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(16.49mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、1.00g、3.30mmol)及び塩化オキサリル(2.47mL、4.95mmol)を加えた。フラスコにFindenserを取り付け、混合物を、80℃で45分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の混合物を、分解を防ぐためにさらに精製することなく合成の次の工程に進めた。
100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(16.49mL)中のイソシアン酸(2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノイル)カルバモイル(前の工程からの粗製の材料)を加えた。反応混合物を、希釈アセトン/乾燥氷浴により−10℃まで冷却し、続いて、THF(3mL)中の4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−アミン(中間体220、0.98g、3.46mmol)の溶液を反応混合物に加えた。反応混合物を不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の材料を、EtOAc及びヘプタンからトリチュレートし、続いて固体を濾過により回収した。固体をヘプタンで洗浄した。これにより、淡黄色固体として2,5−ジクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(1.70g、2.86mmol、収率87%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.56(br s,1H)9.94(br s,1H)8.64(br s,1H)7.62(s,1H)7.57(br s,1H)7.40(br s,2H)3.57−3.80(m,3H)1.79(br s,2H)1.22(br s,12H)1.03(br s,4H).m/z(ESI,+veイオン):596.0(M+H)+.
工程2.6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。150mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(12.41mL)中の2,5−ジクロロ−N−((4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(1.48g、2.48mmol)を加えた。次に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中の1M溶液(3.10mL、3.10mmol)を、反応混合物に添加漏斗を介して5分間かけて滴下して加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。さらなるKHMDS(0.5当量;2mL)を、反応混合物に滴下して加えた。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(50mL)でクエンチし、続いて混合物を3:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。これにより、淡黄色固体として6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.34g、2.39mmol、収率97%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.60−8.64(m,1H)7.48−7.54(m,1H)7.23−7.33(m,3H)7.15−7.21(m,1H)3.61−3.67(m,2H)3.13−3.19(m,2H)1.66−1.74(m,2H)1.21−1.23(m,3H)1.13(d,J=6.63Hz,6H)0.96(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):560.0(M+H)+.
工程3.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(3.12mL)中の6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.35g、0.62mmol)及びN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.14mL、0.81mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.07mL、0.75mmol)を、反応混合物にゆっくりと加えた。フラスコにFindenserを取り付け、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて80℃で45分間撹拌し、加熱した。別の一定分量のN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.14mL、0.81mmol)及びオキシ塩化リン(0.07mL、0.75mmol)を反応混合物に加え、続いて混合物を10分間撹拌した。反応混合物を熱浴から取り外し、周囲温度まで冷却した。
前の反応混合物を、撹拌しながら湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(2mL)を、混合物にゆっくりと加えた。次に、MeCN(1mL)中の(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.33g、0.78mmol)の混合物を、反応混合物にゆっくりと加えた。氷浴を取り外し、全体の混合物を10分間かけて周囲温度までゆっくりと温めた。混合物を、EtOAc及びNH4Cl飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜8% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.42g、0.55mmol、収率89%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):756.0(M+H)+。
工程4.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(2.03mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.20g、0.26mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.19mL、2.64mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で2時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.55mL、3.17mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.02mL、0.26mmol)を混合物に滴下して加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜100% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.023g、0.032mmol、収率12.25%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.51(d,J=7.46Hz,1H)7.48−7.55(m,1H)7.17−7.34(m,3H)6.84(ddd,J=19.95,16.84,10.47Hz,1H)6.19(br d,J=16.79Hz,1H)5.73−5.79(m,1H)4.76−4.98(m,2H)4.14−4.34(m,2H)3.80−3.94(m,2H)3.60−3.66(m,2H)2.79−2.96(m,2H)1.71(sxt,J=7.51Hz,2H)1.33−1.40(m,3H)1.18−1.29(m,3H)1.10−1.14(m,6H)0.90−1.00(m,9H).m/z(ESI,+veイオン):710.0(M+H)+.
実施例159
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1.6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。100mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(2.32mL)−水(0.55mL)(4:1)中の1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体231、0.17g、0.31mmol)、炭酸ナトリウム(0.10g、0.95mmol)及びビニルボロン酸ピナコールエステル(0.10mL、0.63mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.02g、0.03mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて90℃で16時間撹拌し、加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、続いて混合物をEtOAc及びNH
4Cl飽和水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜50% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.10g、0.21mmol、収率68.6%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.28(s,1H)8.59(s,1H)7.47−7.53(m,1H)7.25−7.33(m,2H)7.18(td,J=7.36,1.66Hz,1H)6.80(dd,J=17.21,10.37Hz,1H)6.57(dd,J=17.21,2.07Hz,1H)5.72−5.78(m,1H)2.90−3.01(m,2H)1.10(d,J=6.63Hz,6H)0.94(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):480.0(M+H)
+.
工程2.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(2.08mL)中の6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.10g、0.20mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.04mL、0.27mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.02mL、0.25mmol)を反応混合物に加え、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて80℃で30分間加熱し、撹拌した。反応混合物を熱浴から取り出し、室温まで冷却した。
反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(0.7mL)を、反応混合物に滴下して加えた。次に、MeCN(1mL)中の(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.067g、0.313mmol)の溶液を、反応混合物に滴下して加えた。氷浴を取り外し、混合物を室温まで温めた。さらなるDIPEA(0.7mL)及び(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.067g、0.313mmol)を反応混合物に加え、さらに10分間撹拌した。反応混合物を、EtOAc及びNH4Cl飽和水溶液で希釈した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH2Cl2中の0〜50% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.132g、0.195mmol、収率94%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):676.2(M+H)+。
工程3.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(1.92mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.13g、0.19mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.14mL、1.92mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で2時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.40mL、2.30mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.01mL、0.19mmol)を混合物に滴下して加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜100% EtOAc/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.082g、0.130mmol、収率67.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.50(d,J=4.77Hz,1H)7.49−7.55(m,1H)7.19−7.35(m,3H)6.76−6.90(m,2H)6.56(dd,J=17.31,1.97Hz,1H)6.20(dd,J=16.69,1.97Hz,1H)5.72−5.79(m,2H)4.73−4.99(m,2H)4.21(q,J=14.31Hz,1H)3.81−3.95(m,2H)2.64−2.78(m,2H)1.36(t,J=5.60Hz,3H)1.27(br d,J=6.63Hz,2H)1.20(d,J=6.84Hz,2H)1.10(dd,J=6.63,3.11Hz,6H)0.95(br d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):630.2(M+H)+.
実施例160
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(2.43mL)中の(2R,5S)−4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−ホルミル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体235、0.16g、0.24mmol)及びジメチルアミン(THF中2.0M)(0.18mL、0.36mmol)を加えた。次に、氷酢酸(1.2μL、0.024mmol)に続いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.03mL、0.73mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて室温で30分間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.5mL)でクエンチし、続いて混合物を5分間撹拌した。次に、混合物をEtOAc及びNaHCO
3飽和水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料(0.195グラム)を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):707.2(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(2.40mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.17g、0.24mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.17mL、2.40mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で20分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.50mL、2.88mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(THF中1.1M)(0.21mL、0.24mmol)を混合物に加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜25% MeOH中の2M NH3/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−((ジメチルアミノ)メチル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.083g、0.126mmol、収率52.2%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.49(d,J=4.98Hz,1H)7.52(q,J=7.12Hz,1H)7.18−7.34(m,3H)6.84(td,J=17.41,10.37Hz,1H)6.20(br d,J=17.62Hz,1H)5.76(br d,J=10.37Hz,1H)4.76−4.97(m,2H)4.46−4.58(m,1H)4.04−4.28(m,2H)3.98(br s,2H)3.69−3.95(m,2H)3.15−3.21(m,2H)2.66−2.80(m,2H)1.35(br t,J=5.39Hz,3H)1.15−1.29(m,6H)1.09(dd,J=6.53,2.80Hz,6H)0.95(br d,J=6.22Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):661.1(M+H)+.
実施例161
1−[2−(アゼチジン−1−イルメチル)−4,6−ジイソプロピル−ピリミジン−5−イル]−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(1−(2−(アゼチジン−1−イルメチル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(2.95mL)中の(2R,5S)−4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−ホルミル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体235、0.200g、0.295mmol)及びアゼチジン(0.02mL、0.443mmol)を加えた。次に、氷酢酸(1.7μL、0.03mmol)に続いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.056g、0.886mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて室温で30分間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.5mL)でクエンチし、混合物を5分間撹拌した。次に、混合物をEtOAc及びNaHCO
3飽和水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料(0.212グラム)を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):719.3(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−(アゼチジン−1−イルメチル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(2.4mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−(アゼチジン−1−イルメチル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.18g、0.25mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.18mL、2.5mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で20分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL、3.0mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(THF中1.1M)(0.2mL、0.25mmol)を混合物に滴下して加えた。反応混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜25% 2M NH3−MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製した。これにより、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−(アゼチジン−1−イルメチル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.008g、0.012mmol、収率4.75%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.49(d,J=4.77Hz,1H)7.49−7.61(m,1H)7.32(s,1H)7.26−7.30(m,1H)7.21(br d,J=7.67Hz,1H)6.74−6.94(m,1H)6.16−6.23(m,1H)5.67−5.81(m,1H)4.76−4.94(m,1H)4.41−4.55(m,1H)4.12−4.28(m,1H)3.87(br s,2H)3.62−3.74(m,2H)3.45−3.55(m,1H)2.68(br s,4H)2.32−2.48(m,1H)1.79−2.05(m,2H)1.35(br t,J=5.80Hz,2H)1.26(br d,J=7.26Hz,1H)1.19(br d,J=7.46Hz,2H)1.02−1.13(m,6H)0.99(s,1H)0.93(br dd,J=6.43,3.32Hz,7H).m/z(ESI,+veイオン):673.3(M+H)+.
実施例162
6−クロロ−1−[4,6−ジイソプロピル−2−(モルホリノメチル)ピリミジン−5−イル]−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(モルホリノメチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(2.95mL)中の(2R,5S)−4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−ホルミル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体235、0.21g、0.29mmol)及びモルホリン(0.03mL、0.44mmol)を加えた。次に、氷酢酸(1.7μL、0.03mmol)に続いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.056g、0.88mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて室温で30分間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.5mL)でクエンチし、混合物を5分間撹拌した。次に、混合物をEtOAc及びNaHCO
3飽和水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料(0.263グラム)を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):749.3(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(モルホリノメチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(2.4mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(モルホリノメチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.220g、0.294mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.2mL、2.94mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で20分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.61mL、3.52mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(THF中1.1M)(0.26mL、0.294mmol)を混合物に滴下して加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜25% 2M NH3−MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(モルホリノメチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.085g、0.121mmol、収率41.2%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.48(d,J=6.62Hz,1H)7.52(q,J=7.14Hz,1H)7.24−7.34(m,2H)7.16−7.21(m,1H)6.79−6.90(m,1H)6.16−6.22(m,1H)5.73−5.78(m,1H)4.83−4.93(m,1H)4.14−4.26(m,1H)3.86−3.94(m,1H)3.74(s,2H)3.54−3.59(m,4H)3.17(d,J=5.32Hz,2H)2.61−2.75(m,2H)2.52−2.60(m,4H)1.31−1.37(m,3H)1.21−1.28(m,2H)1.18(d,J=6.75Hz,2H)1.03−1.11(m,6H)0.92(br d,J=6.49Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):703.1(M+H)+.
実施例163
6−クロロ−1−[4,6−ジイソプロピル−2−(ピロリジン−1−イルメチル)ピリミジン−5−イル]−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(ピロリジン−1−イルメチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(2.95mL)中の(2R,5S)−4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−ホルミル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体235、0.200g、0.295mmol)及びピロリジン(0.03mL、0.443mmol)を加えた。次に、氷酢酸(1.7μL、0.030mmol)に続いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.056g、0.886mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて室温で30分間撹拌した。反応混合物をMeOH(0.5mL)でクエンチし、混合物を5分間撹拌した。次に、混合物をEtOAc及びNaHCO
3飽和水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料(0.238グラム)を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):733.3(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(ピロリジン−1−イルメチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(2.40mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(ピロリジン−1−イルメチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.190g、0.259mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.19mL、2.59mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で20分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.54mL、3.11mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(THF中1.1M)(0.23mL、0.259mmol)を混合物に滴下して加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜25% 2M NH3−MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(ピロリジン−1−イルメチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.060g、0.087mmol、収率33.7%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.48(d,J=6.49Hz,1H)7.44−7.55(m,1H)7.24−7.34(m,2H)7.18(td,J=7.46,1.69Hz,1H)6.79−6.89(m,1H)6.19(dt,J=16.64,2.12Hz,1H)5.76(ddd,J=10.35,6.07,2.27Hz,1H)4.83−4.93(m,1H)4.78(br s,1H)4.10−4.25(m,1H)3.78−3.91(m,4H)2.59−2.74(m,6H)1.61−1.69(m,4H)1.30−1.38(m,3H)1.21−1.29(m,2H)1.18(d,J=6.75Hz,2H)1.02−1.11(m,6H)0.89−0.96(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):687.4(M+H)+.
実施例164−1(ピーク1)
6−クロロ−1−(6−シクロプロピル−2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(6−シクロプロピル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(2.86mL)中の(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.275g、0.393mmol、中間体202)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、シクロプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M)(1.37mL、0.687mmol)及びxantphos pd g3(0.011g、0.012mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて室温で30分間撹拌した。反応混合物を、NH
4Cl飽和水溶液でクエンチし、混合物をEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜40% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(6−シクロプロピル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.235g、0.355mmol、収率90%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.42(d,J=6.22Hz,1H)7.48−7.56(m,1H)7.20−7.35(m,3H)7.04(d,J=5.80Hz,1H)4.81(br s,1H)4.36(br s,1H)4.00−4.16(m,1H)3.85(br s,1H)3.69(br d,J=13.48Hz,1H)3.43−3.59(m,1H)2.54−2.64(m,1H)1.99−2.05(m,1H)1.87(d,J=12.44Hz,3H)1.44(s,9H)1.30−1.38(m,3H)1.11−1.20(m,4H)0.86−1.02(m,9H).m/z(ESI,+veイオン):661.2(M+H)
+.
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(6−シクロプロピル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(3.48mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(6−シクロプロピル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.230g、0.348mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.25mL、3.48mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(3.48mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.72mL、4.17mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.31mL、0.348mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜5% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。アトロプ異性体のラセミ混合物を、SFC;(カラム:IC、5μm、21x250mm、F=80mL/分、40% MeOH/60%二酸化炭素)により分離した。これにより、灰白色固体としてピーク1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(6−シクロプロピル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.060g、0.098mmol、収率28.0%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.44(d,J=3.11Hz,1H)7.49−7.56(m,1H)7.21−7.35(m,3H)7.04(s,1H)6.83(td,J=16.90,10.57Hz,1H)6.19(dd,J=16.59,2.07Hz,1H)5.72−5.78(m,1H)4.84(br s,1H)4.77(br s,1H)4.10−4.20(m,1H)3.79−3.92(m,2H)3.45−3.53(m,1H)2.55−2.65(m,1H)1.90−2.05(m,1H)1.87(s,3H)1.29−1.36(m,3H)1.24(br d,J=6.63Hz,1H)1.17(d,J=6.63Hz,2H)0.98−1.03(m,3H)0.91(br d,J=6.63Hz,7H).m/z(ESI,+veイオン):615.2(M+H)+.
実施例164−2(ピーク2)
アトロプ異性体のラセミ混合物を、SFC;(カラム:IC、5μm、21x250mm、F=80mL/分、40% MeOH/60%二酸化炭素)により分離した。これにより、灰白色固体としてピーク2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(6−シクロプロピル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.055g、0.089mmol、収率25.7%)を得た。
実施例165−1(ピーク1)
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(1.0mL)中の(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.250g、0.357mmol、中間体202)及び炭酸ナトリウム(0.114g、1.071mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、xantphos pd g3(0.034g、0.036mmol)、水(0.2mL)及びメチルボロン酸(1.069g、17.86mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を100℃で2時間撹拌し、加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、続いて混合物を、NaHCO
3飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜100% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.100g、0.157mmol、収率44.1%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):635.2(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(1.5mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.100g、0.157mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.1mL、1.574mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(1.5mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.3mL、1.889mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.14mL、0.157mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜5% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。ラセミ混合物を、SFC;(カラム、IA、5μm、21x250mm、F=80mL/分、15% イソプロパノール/85% 二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク1として分離されたアトロプ異性体(M)4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.030g、0.051mmol、収率32.3%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.38(d,J=3.11Hz,1H)7.42−7.48(m,1H)7.14−7.27(m,3H)6.96(s,1H)6.76(td,J=16.79,10.37Hz,1H)6.12(dd,J=16.69,1.76Hz,1H)5.65−5.71(m,1H)4.78(br s,1H)4.70(br s,1H)4.03−4.14(m,1H)3.73−3.87(m,2H)2.55−2.62(m,1H)2.32−2.38(m,3H)1.81(s,3H)1.26(t,J=6.63Hz,3H)1.18(br d,J=6.63Hz,2H)1.11(br d,J=6.84Hz,2H)0.98(d,J=6.63Hz,3H)0.88(d,J=6.63Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):589.1(M+H)+.
実施例165−2(ピーク2)
ラセミ混合物を、SFC;(カラム、IA、5μm、21x250mm、F=80mL/分、15% イソプロパノール/85% 二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク2(P)4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.035g、0.059mmol、収率37.7%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.47(s,1H)7.48−7.56(m,1H)7.22−7.34(m,3H)7.04(s,1H)6.83(ddd,J=16.59,13.89,10.57Hz,1H)6.19(dd,J=16.69,2.18Hz,1H)5.71−5.78(m,1H)4.86(br s,1H)4.76(br s,1H)4.08−4.20(m,1H)3.79−3.96(m,2H)2.61−2.70(m,1H)2.39−2.45(m,3H)1.91(s,3H)1.33(br t,J=6.32Hz,3H)1.23(br d,J=6.43Hz,2H)1.16(br d,J=6.84Hz,2H)1.04(d,J=6.63Hz,3H)0.92(d,J=6.63Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):589.1(M+H)+.
実施例166−1(ピーク1)
6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(6−エチル−2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(6−エチル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(1.6mL)中の(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.230g、0.329mmol、中間体202)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、トリエチルアルミニウム(THF中1.0M)(0.8mL、0.821mmol)及びテトラキス(0.038g、0.033mmol)を反応混合物に加えた。混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて60℃で16時間撹拌し、加熱した。反応物を、NaHCO
3飽和水溶液でクエンチし、EtOAc及び塩水の混合物で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料(0.250g)を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):649.3(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(6−エチル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(1.5mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(6−エチル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.213g、0.328mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.2mL、3.28mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(1.5mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.6mL、3.94mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.29mL、0.328mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜5% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。ラセミ体を、SFC;(カラム、IA、5μm、21x250mm、F=80mL/分、15% MeOH/85:二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク1として分離されたアトロプ異性体:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(6−エチル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.040g、0.066mmol、収率20.21%)を灰白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.46(d,J=2.90Hz,1H)7.47−7.57(m,1H)7.20−7.35(m,3H)7.05(s,1H)6.78−6.90(m,1H)6.20(dd,J=16.59,1.87Hz,1H)5.72−5.79(m,1H)4.86(br s,1H)4.77(br s,1H)4.10−4.22(m,1H)3.80−3.95(m,2H)3.50(br d,J=10.37Hz,1H)2.55−2.75(m,3H)1.90(s,3H)1.34(br t,J=6.74Hz,3H)1.16−1.29(m,6H)1.06(d,J=6.63Hz,3H)0.97(d,J=6.63Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):603.2(M+H)+.
実施例166−2(ピーク2)
ラセミ体を、SFC;(カラム、IA、5μm、21x250mm、F=80mL/分、15% MeOH/85:二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク2として分離されたアトロプ異性体:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(6−エチル−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.030g、0.050mmol、収率15.16%)を灰白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.48(s,1H)7.49−7.56(m,1H)7.22−7.35(m,3H)7.06(s,1H)6.78−6.89(m,1H)6.20(dd,J=16.59,2.07Hz,1H)5.73−5.79(m,1H)4.87(br s,1H)4.76(br s,1H)4.14(br d,J=13.06Hz,1H)3.81−3.96(m,2H)3.40−3.53(m,1H)2.62−2.74(m,3H)1.89−1.97(m,3H)1.34(br t,J=6.22Hz,3H)1.16−1.27(m,6H)1.05(d,J=6.84Hz,3H)0.94(d,J=6.63Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):603.2(M+H)+.
実施例167
6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メチル−ピリミジン−5−イル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルブチル。100mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(1.6mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.300g、0.411mmol、中間体232)及び炭酸ナトリウム(0.131g、1.234mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、xantphos pd g3(0.020g、0.021mmol)、水(0.4mL)及びメチルボロン酸(1.2mL、20.57mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を80℃で8時間撹拌し、加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、続いて混合物を、NaHCO
3飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜50% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.207g、0.312mmol、収率76%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):664.2(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(3.0mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.200g、0.301mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.2mL、3.01mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(3.0mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.6mL、3.61mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.2mL、0.301mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜8% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.130g、0.210mmol、収率69.8%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.42(d,J=4.15Hz,1H)7.41−7.49(m,1H)7.19−7.29(m,2H)7.10−7.17(m,1H)6.77(td,J=17.00,10.57Hz,1H)6.13(dd,J=16.69,1.97Hz,1H)5.65−5.73(m,1H)4.76−4.87(m,1H)4.71(br s,1H)4.03−4.22(m,1H)3.65−3.87(m,2H)2.50−2.69(m,5H)1.16−1.38(m,5H)1.12(br d,J=6.84Hz,2H)1.00(br d,J=3.73Hz,3H)0.99(br d,J=3.73Hz,3H)0.82−0.90(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):618.0(M+H)+.
実施例168
6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4,6−ジイソプロピル−ピリミジン−5−イル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(4.1mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.300g、0.411mmol、中間体232)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、シクロプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M)(1.4mL、0.720mmol)及びxantphos pd g3(0.012g、0.012mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて室温で30分間撹拌した。反応混合物を、NH
4Cl飽和水溶液でクエンチし、混合物をEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜40% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.275g、0.398mmol、収率97%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):690.2(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(3.8mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.265g、0.384mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.2mL、3.84mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(3.8mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.8mL、4.61mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.3mL、0.384mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜8% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.180g、0.279mmol、収率72.8%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.41(d,J=3.94Hz,1H)7.39−7.54(m,1H)7.19−7.34(m,2H)7.10−7.19(m,1H)6.77(td,J=16.90,10.57Hz,1H)6.13(dd,J=16.59,2.07Hz,1H)5.64−5.73(m,1H)4.75−4.87(m,1H)4.71(br s,1H)4.01−4.22(m,1H)3.70−3.92(m,2H)2.47−2.63(m,2H)2.04−2.13(m,1H)1.07−1.33(m,7H)0.90−1.02(m,10H)0.85(dd,J=6.53,3.01Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):644.2(M+H)+.
実施例169
6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−エチル−4,6−ジイソプロピル−ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−エチル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(1.6mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.200g、0.274mmol、中間体232)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、トリエチルアルミニウム(THF中1.0M)(0.6mL、0.686mmol)及びテトラキス(0.032g、0.027mmol)を反応混合物に加えた。混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて60℃で16時間撹拌し、加熱した。反応物を、NaHCO
3飽和水溶液でクエンチし、EtOAc及び塩水の混合物で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):678.2(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−エチル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(1.5mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−エチル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.036g、0.053mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.1mL、0.531mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(0.5mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.637mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.1mL、0.053mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜8% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−エチル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.033g、0.052mmol、収率98%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.48(d,J=4.15Hz,1H)7.49−7.55(m,1H)7.26−7.34(m,2H)7.20(td,J=7.36,1.66Hz,1H)6.77−6.89(m,1H)6.19(dd,J=16.59,2.28Hz,1H)5.73−5.78(m,1H)4.87(br s,1H)4.78(br s,1H)4.10−4.25(m,1H)3.79−3.95(m,2H)2.87(q,J=7.67Hz,2H)2.61−2.73(m,2H)1.34(t,J=5.91Hz,3H)1.26−1.30(m,4H)1.24(br d,J=3.32Hz,3H)1.07(dd,J=6.74,3.84Hz,6H)0.93(dd,J=6.63,3.32Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):632.2(M+H)+.
実施例170
6−クロロ−1−[4,6−ジイソプロピル−2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]ピリミジン−5−イル]−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。
50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(3.9mL)中の(2R,5S)−4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−ホルミル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体235、0.265g、0.391mmol)及び1−メチルピペラジン(0.1mL、0.587mmol)を加えた。次に、氷酢酸(2.3μL、0.039mmol)に続いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.074g、1.174mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて室温で30分間撹拌した。反応混合物をMeOH(1mL)でクエンチし、混合物を5分間撹拌した。次に、混合物をEtOAc及びNaHCO
3飽和水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料(0.250g)を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):762.2(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(1.5mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.250g、0.328mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.2mL、3.28mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(1.5mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.6mL、3.94mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.2mL、0.328mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜5% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.050g、0.070mmol、収率21.29%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.48(d,J=4.77Hz,1H)7.48−7.55(m,1H)7.16−7.33(m,3H)6.84(td,J=17.31,10.78Hz,1H)6.19(br d,J=16.59Hz,1H)5.75(br d,J=10.16Hz,1H)4.88(br s,1H)4.78(br s,1H)4.43−4.54(m,1H)4.13−4.26(m,1H)3.79−3.93(m,2H)3.70−3.76(m,2H)3.39−3.55(m,1H)2.53−2.78(m,6H)2.28−2.37(m,3H)2.15(s,3H)1.34(br t,J=5.49Hz,3H)1.26(br d,J=6.43Hz,1H)1.19(br d,J=6.63Hz,2H)1.02−1.10(m,6H)0.92(br d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):716.3(M+H)+.
実施例171
6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)−1−[2−(3−フリル)−4,6−ジイソプロピル−ピリミジン−5−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(フラン−3−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(2.4mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体232、0.080g、0.110mmol)及び炭酸ナトリウム(0.035g、0.329mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、xantphos pd g3(5.20mg、5.49mmol)、水(0.6mL)及び3−フランボロン酸(0.1mL、0.274mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を、80℃で16時間撹拌し、加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、続いて混合物を、NaHCO
3飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜25% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(15グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(フラン−3−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.070g、0.098mmol、収率89%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):716.2(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(フラン−3−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(1.7mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(フラン−3−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.070g、0.098mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.1mL、0.977mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で20分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣をDCM(4mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.173mmol)を反応混合物に加え、混合物を2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(7.9μl、0.098mmol)を2分間かけて混合物に滴下して加えた。混合物を、DCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜65% EtOAc/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。これにより、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(フラン−3−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.010g、0.015mmol、収率15.27%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.49(d,J=6.36Hz,1H)8.39(d,J=0.78Hz,1H)7.79(t,J=1.69Hz,1H)7.46−7.53(m,1H)7.19−7.33(m,3H)7.02(d,J=1.17Hz,1H)6.79−6.90(m,1H)6.17−6.22(m,1H)5.73−5.78(m,1H)4.84−4.94(m,1H)4.14−4.26(m,1H)3.81−3.95(m,2H)2.65−2.77(m,2H)2.54(s,2H)1.30−1.40(m,3H)1.16−1.28(m,3H)1.12(br d,J=4.02Hz,3H)1.11(br d,J=4.15Hz,3H)0.94−1.01(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):670.2(M+H)+.
実施例172
6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。100mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(3.8mL)中の6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.300g、0.761mmol、中間体205)及び酢酸カリウム(0.224g、2.283mmol)を加えた。反応混合物を、(N
2)ガスを混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.056g、0.076mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を、80℃で10分間撹拌し、加熱した。次に、1,4−ジオキサン(1mL)中の(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ボロン酸(0.217g、1.141mmol)の溶液を混合物に加えた後、水(0.1mL)を加えた。得られた反応混合物を95℃で16時間加熱し、撹拌した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、続いて反応混合物を、NH
4Cl飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。水層をEtOAc及び塩水で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜30% EtOAcの勾配で溶出するRedi−Sepプレパックシリカゲルカラム(40g)を介するクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.163g、0.323mmol、収率42.5%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):504.1(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(1.4mL)中の6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.150g、0.298mmol)及びn,n−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.387mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.1mL、0.357mmol)を反応混合物に加え、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて80℃で30分間加熱し、撹拌した。別の一定分量のn,n−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.387mmol)及びオキシ塩化リン(0.1mL、0.357mmol)を混合物に加え、続いて混合物をさらに10分間撹拌した。反応混合物を熱浴から取り出し、室温まで冷却した。
反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(3mL)を、反応混合物に滴下して加えた。次に、MeCN(10mL)中の1−((2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.233g、0.595mmol、中間体160)の溶液を、反応混合物に滴下して加えた。氷浴を取り外し、混合物を20分間かけて室温までゆっくりと温めた。さらなるDIPEA(3mL)及び1−((2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.233g、0.595mmol、中間体160)を反応混合物に加え、さらに10分間撹拌した。反応混合物をEtOAc及びNH4Cl飽和水溶液で希釈した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH2Cl2中の0〜80% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(80グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.020g、0.031mmol、収率10.27%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 9.02(s,1H)8.60(br s,1H)7.81(d,J=7.78Hz,1H)7.77(t,J=7.56Hz,1H)7.66−7.71(m,1H)7.35(br s,1H)6.82(br dd,J=16.67,10.45Hz,1H)6.19(dd,J=16.67,2.27Hz,1H)5.74−5.78(m,1H)4.64−5.02(m,2H)4.09(br d,J=5.32Hz,1H)4.04(br s,1H)3.88(br s,2H)2.64−2.83(m,2H)1.30−1.38(m,3H)1.21−1.30(m,2H)1.19(br s,1H)1.07(br s,6H)0.92(br s,6H).m/z(ESI,+veイオン):654.2(M+H)+.
実施例173−1(ピーク1)
6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)−1−(6−イソプロペニル−2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(2.4mL)中の(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.420g、0.600mmol、中間体202)及び炭酸ナトリウム(0.191g、1.800mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、xantphos pd g3(0.028mg、0.030mmol)、水(0.6mL)及び2−イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(0.2mL、1.500mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を100℃で16時間撹拌し、加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、続いて混合物を、NaHCO
3飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜20% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.200g、0.302mmol、収率50.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):661.3(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(3.0mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.200g、0.302mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.2mL、3.02mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(3.0mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.6mL、3.63mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.2mL、0.302mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜6% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。ラセミ混合物を、SFC;(カラム、IC、5μm、21x250mm、F=80mL/分、30% イソプロパノール/70% 二酸化炭素)により分離した。これにより、分離されたアトロプ異性体を得て、これは白色固体として(ピーク1)4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.060g、0.098mmol、収率32.2%)として任意に割り当てられた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.47(d,J=3.52Hz,1H)7.46−7.56(m,1H)7.43(s,1H)7.22−7.35(m,3H)6.84(td,J=16.74,10.47Hz,1H)6.20(dd,J=16.79,1.87Hz,1H)5.97(s,1H)5.73−5.79(m,1H)5.30(s,1H)4.86(br s,1H)4.78(br s,1H)4.12−4.23(m,1H)3.80−4.00(m,2H)2.66−2.75(m,1H)2.15(s,3H)1.95(s,3H)1.32−1.39(m,3H)1.24−1.28(m,2H)1.17−1.21(m,2H)1.09(d,J=6.84Hz,3H)0.99(d,J=6.63Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):615.2(M+H)+.
実施例173−2(ピーク2)
実施例173−1からのラセミ混合物を、SFC;(カラム、IC、5μm、21x250mm、F=80mL/分、30% イソプロパノール/70% 二酸化炭素)により分離した。これにより分離されたアトロプ異性体を得て、これは(ピーク2)として任意に割り当てられた。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.48(d,J=3.76Hz,1H)7.49−7.54(m,1H)7.44(s,1H)7.23−7.33(m,3H)6.83(td,J=17.06,10.51Hz,1H)6.19(br d,J=16.74Hz,1H)5.96(s,1H)5.73−5.78(m,1H)5.29(s,1H)4.83−4.91(m,1H)4.76(br s,1H)4.10−4.21(m,2H)3.80−3.97(m,2H)2.64−2.71(m,1H)2.14(s,3H)1.97(s,3H)1.30−1.37(m,3H)1.24(d,J=6.49Hz,1H)1.16(d,J=6.75Hz,2H)1.07(d,J=6.75Hz,3H)0.95(d,J=6.75Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):615.4(M+H)+.
実施例174
6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(5−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。100mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(7.6mL)中の6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.400g、1.015mmol、中間体205)及び酢酸カリウム(0.299g、3.04mmol)を加えた。反応混合物を、(N
2)ガスを混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、PdCl
2(pddf)(0.074g、0.101mmol)を反応混合物に加えた。混合物を、105℃で10分間撹拌し、加熱した。次に、1,4−ジオキサン(1mL)中の(5−メトキシ−2−メチルフェニル)ボロン酸(0.3mL、2.029mmol)の溶液を混合物に加えた後、水(1.9mL)を加えた。得られた反応混合物を105℃で3時間加熱し、撹拌した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、続いて反応混合物を、NH
4Cl飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。水層をEtOAc及び塩水で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜20% EtOAcの勾配で溶出するRedi−Sepプレパックシリカゲルカラム(40g)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.450g、0.938mmol、収率92%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.28(s,1H)9.07(s,1H)8.57(s,1H)7.16(d,J=8.50Hz,1H)6.85−6.93(m,1H)6.51(d,J=2.70Hz,1H)3.63−3.67(m,3H)2.98(quin,J=6.63Hz,2H)1.85(s,3H)1.09(d,J=6.63Hz,6H)0.95(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):480.1(M+H)
+.
工程2.4−((2S,5R)−4−((l1−ボラネイル)カルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(6.2mL)中の6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.450g、0.938mmol)及びn,n−ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.219mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.1mL、1.125mmol)を反応混合物に加え、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて80℃で30分間加熱し、撹拌した。反応混合物を熱浴から取り出し、室温まで冷却した。
反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(2.5mL)を、反応混合物に滴下して加えた。次に、MeCN(4mL)中の(2r,5s)−1−boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.301g、1.406mmol)の溶液を、反応混合物に滴下して加えた。氷浴を取り外し、混合物を室温まで温めた。反応混合物を、DCM及びNH4Cl飽和水溶液で希釈した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH2Cl2中の0〜10% MeOHの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(120グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.600g、0.887mmol、収率95%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):676.3(M+H)+。
工程3.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(17.7mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.600g、0.887mmol)を加えた。次に、混合物を不活性(N2)雰囲気下に置きながら、三臭化ホウ素(DCM中1.0M)(4.4mL、4.44mmol)を反応混合物に滴下して加えた。得られた反応混合物を30分間撹拌した。反応混合物をMeOH(3mL)の添加によりクエンチし、混合物を10分間撹拌した。次に、反応混合物をDCM及びNaHCO3飽和水溶液で希釈した。水層をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。これにより、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。粗製の混合物(0.499グラム)を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):562.2(M−BOC+H)+。
工程4.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(4.4mL)中の6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.499g、0.888mmol)及びn,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.332mmol)を加えた。次に、塩化アクリロリル(DCM中1.1M)(0.8mL、0.888mmol)を、反応混合物にゆっくりと加えた。全体の反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて室温で10分間撹拌した。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液でクエンチし、続いてDCM及び水で混合物を希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜8% MeOH/DCMの勾配で溶出するRedi−Sepプレパックシリカゲルカラム(80g)を介するクロマトグラフィーにより精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.175g、0.284mmol、収率32.0%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 9.40(s,1H)9.04(s,1H)8.45(d,J=3.32Hz,1H)7.02(d,J=8.29Hz,1H)6.84(td,J=16.64,10.68Hz,1H)6.70(dd,J=8.29,2.49Hz,1H)6.40(d,J=2.49Hz,1H)6.19(dd,J=16.59,2.07Hz,1H)5.75(br dd,J=10.68,3.42Hz,1H)4.87(br s,1H)4.13−4.25(m,1H)3.79−3.94(m,2H)3.16−3.18(m,1H)2.63−2.79(m,2H)1.82(s,3H)1.34(br t,J=5.80Hz,3H)1.25(br d,J=6.63Hz,2H)1.18(br d,J=6.63Hz,2H)1.08(dd,J=6.32,4.66Hz,6H)0.95(br t,J=5.70Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):616.2(M+H)+.
実施例175−1(ピーク1)
1−[6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル]−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。50mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(2.8mL)中の1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.350g、0.695mmol、中間体236)及びアゼチジン(0.3mL、6.95mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて70℃で一晩撹拌し、加熱した。混合物を周囲温度まで冷却し、続いて混合物をEtOAc及び水で希釈した。水層をEtOAc(3x)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜10% EtOAcの勾配で溶出するRedi−Sepプレパックシリカゲルカラム(40g)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄色固体として1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.240g、0.500mmol、収率72.0%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.12(s,1H)8.53(s,1H)7.43−7.56(m,1H)7.19−7.38(m,3H)6.10(s,1H)3.85−4.04(m,4H)2.68−2.74(m,1H)2.23−2.32(m,2H)1.88(s,3H)1.03(d,J=6.84Hz,3H)0.88(d,J=6.63Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):480.0(M+H)
+.
工程2.(2R,5S)−4−(1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。
100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(6.6mL)中の1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.480g、1.000mmol)及びn,n−ジイソプロピルエチルアミン(0.2ml、1.300mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.1mL、1.200mmol)を反応混合物に加え、続いて混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて80℃で30分間加熱し、撹拌した。反応混合物を熱浴から取り出し、室温まで冷却した。
反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(2.5mL)を、反応混合物に滴下して加えた。次に、MeCN(4mL)中の(2r,5s)−1−boc−2,5−ジメチルピペラジン(0.322g、1.500mmol)の溶液を、反応混合物に滴下して加えた。氷浴を取り外し、混合物を室温まで温めた。反応混合物を、DCM及びNH4Cl飽和水溶液で希釈した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH2Cl2中の0〜30% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(120グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄色固体として(2R,5S)−4−(1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.385g、0.569mmol、収率56.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):676.2(M+H)+。
工程3.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(3.0mL)中の(2R,5S)−4−(1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.381g、0.563mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.4mL、5.63mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(3.0mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(1.1mL、6.76mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.5mL、0.563mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜6% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。ラセミ体を、SFC;(カラム、ID、5μm、21x250mm、F=60mL/分、40% EtOH/60%:二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク1として分離されたアトロプ異性体:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.118g、0.187mmol、収率33.2%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.44(s,1H)7.43−7.60(m,1H)7.23−7.38(m,3H)6.82(dt,J=16.53,11.32Hz,1H)6.11−6.22(m,2H)5.75(dt,J=12.75,2.23Hz,1H)4.84(br s,1H)4.41−4.65(m,1H)4.11(br t,J=13.16Hz,2H)3.90−3.94(m,4H)3.79−3.87(m,1H)2.28(quin,J=7.31Hz,2H)1.77−1.86(m,3H)1.31(br t,J=7.05Hz,3H)1.22(br d,J=6.63Hz,2H)1.10−1.15(m,3H)1.00(d,J=6.63Hz,3H)0.87(d,J=6.63Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):630.2(M+H)+.
実施例175−2(ピーク2)
ラセミ体を、SFC;(カラム、ID、5μm、21x250mm、F=60mL/分、40% EtOH/60%:二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク2として分離されたアトロプ異性体:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.120g、0.190mmol、33.8%収率)を淡黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.42(s,1H)7.43−7.61(m,1H)7.20−7.39(m,3H)6.83(td,J=16.27,10.57Hz,1H)6.19(br d,J=16.38Hz,1H)6.11(s,1H)5.74(br d,J=9.95Hz,1H)4.82(br s,1H)4.54−4.67(m,1H)4.12(br t,J=12.96Hz,2H)3.89−3.95(m,4H)3.85(br s,1H)2.28(quin,J=7.20Hz,2H)1.79(s,3H)1.31(br t,J=7.05Hz,3H)1.24(br d,J=6.01Hz,2H)1.10−1.15(m,3H)0.99−1.03(m,3H)0.90(br d,J=6.43Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):630.2(M+H)+.
実施例176−1(ピーク1)
6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(2.8mL)中の(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.400g、0.571mmol、中間体202)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、2−プロピル亜鉛ブロミド(THF中1.0M)(3.0mL、3.03mmol)及びxantphos pd g3(0.016g、0.017mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて室温で16時間撹拌した。反応混合物を、NH
4Cl飽和水溶液でクエンチし、混合物をEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜40% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.253g、0.381mmol、収率66.8%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):663.2(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(3.8mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.253g、0.381mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.2mL、3.81mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で30分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(3.8mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.8mL、4.58mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.3mL、0.381mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜6% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。ラセミ体を、SFC;(カラム、Chiralpak AD−H、5μm、2x25cm、F=80mL/分、25% イソプロパノール/75%:二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク1として分離されたアトロプ異性体:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.070g、0.113mmol、収率29.7%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.46(d,J=2.90Hz,1H)7.48−7.55(m,1H)7.20−7.34(m,3H)7.05(s,1H)6.83(td,J=16.74,10.47Hz,1H)6.19(dd,J=16.69,2.18Hz,1H)5.72−5.78(m,1H)4.85(br s,1H)4.77(br s,1H)4.42−4.52(m,1H)4.09−4.19(m,1H)3.80−3.93(m,2H)2.96(quin,J=6.89Hz,1H)2.61−2.69(m,1H)1.91(s,3H)1.33(t,J=6.95Hz,3H)1.15−1.28(m,9H)1.06(d,J=6.63Hz,3H)0.97(d,J=6.63Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):617.2(M+H)+.
実施例176−2(ピーク2)
ラセミ体を、SFC;(カラム、Chiralpak AD−H、5μm、2x25cm、F=80mL/分、25% イソプロパノール/75%:二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク2として分離されたアトロプ異性体:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,6−ジイソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.054g、0.087mmol、収率22.94%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.42−8.50(m,1H)7.46−7.56(m,1H)7.20−7.35(m,3H)7.06(s,1H)6.77−6.89(m,1H)6.19(dd,J=16.69,2.18Hz,1H)5.71−5.79(m,1H)4.86(br s,1H)4.76(br s,1H)4.43−4.52(m,1H)4.08−4.21(m,1H)3.75−3.96(m,2H)2.96(spt,J=6.91Hz,1H)2.61−2.68(m,1H)1.93(s,3H)1.33(br t,J=6.22Hz,3H)1.24(dd,J=6.84,1.04Hz,7H)1.16(br d,J=6.63Hz,2H)1.02−1.08(m,3H)0.94(d,J=6.84Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):617.2(M+H)+.
実施例177−1(ピーク1)
6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−ビニル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−ビニルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。50mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(2.4mL)中の(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.420g、0.600mmol、中間体202)及び炭酸ナトリウム(0.191g、1.800mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱気した。次に、xantphos pd g3(0.028mg、0.030mmol)、水(0.6mL)及びビニルボロン酸ピナコールエステル(0.2mL、1.500mmol)を反応混合物に加えた。全体の反応混合物を100℃で16時間撹拌し、加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、続いて混合物を、NaHCO
3飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH
2Cl
2中の0〜30% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(25グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−ビニルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.290g、0.448mmol、収率74.7%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):647.2(M+H)
+。
工程2.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−ビニルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。100mLの丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(2.0mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−ビニルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.290g、0.448mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.3mL、4.48mmol)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて60℃で10分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に直接的に進めた。
前の残渣を1,2−ジクロロエタン(2.2mL)で希釈し、続いて反応混合物を湿潤氷浴で0℃まで冷却した。次に、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.9mL、5.38mmol)を反応混合物に加え、2分間撹拌した。次に、塩化アクリロイル(0.4mL、0.448mmol)を混合物に滴下して加え、不活性(N2)雰囲気下で10分間撹拌した。混合物をEtOAc及びNaHCO3飽和水溶液で希釈し、続いて層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、0〜6% MeOH/DCMの勾配で溶出するInterchim(15ミクロン)シリカゲルカラム(40グラム)を介してクロマトグラフィーにより精製した。ラセミ体を、SFC;(カラム、AD、5μm、20x250mm、F=70mL/分、20% イソプロパノール/80%:二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク1として分離されたアトロプ異性体:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−ビニルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.050g、0.083mmol、収率18.56%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.47(d,J=3.73Hz,1H)7.49−7.55(m,1H)7.22−7.34(m,4H)6.73−6.90(m,2H)6.17−6.27(m,2H)5.73−5.79(m,1H)5.46(d,J=11.40Hz,1H)4.87(br s,1H)4.78(br s,1H)4.13−4.22(m,1H)3.81−3.93(m,2H)2.66−2.75(m,1H)1.94(s,3H)1.34(t,J=6.53Hz,3H)1.26(br d,J=6.63Hz,2H)1.19(br d,J=6.63Hz,2H)1.08(d,J=6.63Hz,3H)0.98(d,J=6.63Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):601.2(M+H)+.
実施例177−2(ピーク2)
ラセミ体を、SFC;(カラム、AD、5μm、20x250mm、F=70mL/分、20% イソプロパノール/80%:二酸化炭素)により分離した。これにより、ピーク2として分離されたアトロプ異性体:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−6−ビニルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.060g、0.100mmol、収率22.28%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.48(d,J=3.89Hz,1H)7.49−7.54(m,1H)7.23−7.33(m,4H)6.73−6.88(m,2H)6.21(t,J=18.13Hz,2H)5.73−5.78(m,1H)5.44−5.48(m,1H)4.82−4.91(m,1H)4.76(br s,1H)4.11−4.21(m,1H)3.80−3.96(m,2H)3.41−3.58(m,1H)2.64−2.70(m,1H)1.95(s,3H)1.30−1.37(m,3H)1.24(d,J=6.75Hz,1H)1.16(d,J=6.75Hz,2H)1.06(d,J=6.75Hz,3H)0.95(d,J=6.75Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):601.2(M+H)+.
実施例178
4−((2S,5R)−4−((Z)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。メタノール(1.7mL)中の4−((2S,5R)−4−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−イノイル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例119−2、64mg、0.10mmol)を、リンドラー触媒(5.6mg、0.021mmol)で処理し、水素 4x30psiでパージし、続いて30psi水素下で一晩撹拌した。さらなるリンドラー触媒(5.6mg、0.021mmol)を加え、35psi下で24時間撹拌して、完全な変換を得た。反応混合物をceliteのプラグに通して濾過し、MeOHで洗浄し、ロータバップ上で濃縮乾固させた。ヘプタン中の0〜100% 3:1 EtOAc/EtOH、次いでDCM中の20%MeOHにスイッチする勾配を使用するISCO Combiflash RF(12g RediSep Goldカラムを使用してシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって粗製物を精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−((Z)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(5.5mg、8.9μmol、収率8.6%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):616.4(M+H)
+.
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.52(d,J=4.77Hz,1H),7.82(dd,J=4.46,9.02Hz,1H),7.39−7.49(m,1H),7.27−7.29(m,1H),7.05−7.22(m,3H),4.75−5.20(m,2H),4.23−4.46(m,1H),4.18(br d,J=14.31Hz,1H),4.06(br d,J=14.10Hz,1H),3.83−3.99(m,2H),3.74(s,1H),3.50(d,J=3.11Hz,2H),2.64−2.75(m,1H),2.36−2.37(d,J=4.0Hz,6H),1.48(d,J=6.63Hz,3H),1.43(dd,J=1.45,6.84Hz,3H),1.31(d,J=6.84Hz,3H),1.24(d,J=6.84Hz,3H),1.08(dd,J=2.07,6.63Hz,3H).
19F NMR(376MHz,クロロホルム−d)δ −112.45(dd,J=19.07,41.61Hz,1F),−126.70(dd,J=28.61,41.62Hz,1F).
実施例179
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。
工程1及び2.6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。50mLの丸底フラスコを、2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、0.45g、1.58mmol)及びテトラヒドロフラン(5ml)で充填した。二塩化オキサリル(0.95ml、1.9mmol)を加え、混合物を65℃で1時間撹拌した。次に、2mLのTHF中で溶解された5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−アミン(中間体189、0.28g、1.7mmol)を加えた後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.69ml、3.9mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、続いて65℃で30分間加熱した。反応混合物を、水(30mL)とEtOAc(50mL)の間で分配した。水相をEtOAc(50mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、濃縮して、黄褐色固体を得た。
THF(10mL)中で溶解された残渣の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)−N−((5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(0.73g、1.54mmol、収率97%)に、ナトリウムtert−ブトキシド(0.30g、3.2mmol)を加えた。得られた懸濁液を5時間撹拌し、続いて水で希釈し、EtOAc(2x)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、残渣を、ヘプタン中のEtOAc(30%〜50%)で溶出するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.16g、0.36mmol、収率23%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):439.1(M+H)+。
工程3及び4.(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。三塩化ホスホリル(40ul、0.43mmol)を、CH3CN(1.2mL)中の6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.16g、0.36mmol)及びN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.087mL、0.50mmol)の溶液にN2下で滴下して加えた。次に、この混合物を80℃まで1時間加熱した。さらなるPOCl3(10uL、0.1mmol、0.3当量)を加え、80℃でさらに1時間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.17ml、1.0mmol)を加えた後、(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(Astatech、0.084g、0.39mmol)を加えた。この混合物を室温で30分間かけて撹拌し、続いて冷飽和NaHCO3溶液に注ぎ、10分間激しく撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜40% 3:1 EtOAc/EtOHを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.125g、0.197mmol、収率55.0%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):635.2(M+H)+。
工程5及び6.6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチル−4−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。ジクロロメタン(1mL)中で溶解された(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(125mg、0.197mmol)に、トリフルオロ酢酸(0.33mL、4.4mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、続いて真空中で濃縮し、残渣をジクロロメタン(1mL)中で再溶解させ、1,1’−ジメチルトリエチルアミン(0.10ml、0.59mmol)を加えた後、塩化アクリロリル(0.018ml、0.22mmol)を0℃で滴下して加えた。反応物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を、ヘプタン中の0%〜50% 3:1 EtOAc/EtOHの勾配で溶出するRediSep Gold(24g Gold)カラムを使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(54mg、0.046mmol、収率46%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):589.1(M+H)+。
実施例179−1
SFC条件:上記由来の試料を、(R,R)Whelk−01(250x21mm、5u)カラム、100bar及び80g/分の流速での30% MeOH/CO2の移動相を使用する分取SFCを介して精製して、>99%(化学純度99.74%)のeeを有する18mgのピーク1及び99.34%(化学純度99.61%)のeeを有する9mgのピーク2を得た。
6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチル−4−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(3380251、M異性体)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.42(s,1H),8.10(s,1H),7.36−7.49(m,1H),7.07−7.19(m,3H),6.51−6.73(m,1H),6.40(br t,J=14.82Hz,1H),5.75−5.87(m,1H),4.87−5.24(m,2H),4.22−4.54(m,1H),3.80−4.10(m,2H),3.72(br d,J=13.89Hz,1H),3.45−3.77(m,1H),3.43−3.56(m,1H),2.52(s,3H),1.89−1.99(m,3H),1.40−1.48(m,3H),1.32(br d,J=6.84Hz,3H),1.22(d,J=6.84Hz,3H),1.08(d,J=6.84Hz,3H).19F NMR(376MHz,クロロホルム−d)δ −112.70−−112.47(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):589.1(M+H)+.
実施例179−2
6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)−1−(5−イソプロピル−2,3−ジメチル−4−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(3380252、P異性体)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.40(s,1H),8.04−8.13(m,1H),7.37−7.47(m,1H),7.05−7.20(m,3H),6.48−6.73(m,1H),6.40(br t,J=15.03Hz,1H),5.73−5.88(m,1H),4.84−5.26(m,2H),4.21−4.56(m,1H),3.40−4.11(m,3H),2.53(s,3H),1.88−1.98(m,3H),1.38−1.50(m,3H),1.30(br d,J=6.84Hz,3H),1.21(d,J=6.84Hz,3H),1.04(d,J=6.84Hz,3H).19F NMR(376MHz,クロロホルム−d)δ −112.75−−112.67(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):589.1(M+H)+.
実施例180
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。1,1−ジクロロエタン(240μl)中の4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシ−2−メチルプロピル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(24mg、0.048mmol)の溶液に、塩化メチレン(53μl、0.053mmol)中の三臭化ホウ素、1.0m溶液を0℃で加えた。反応混合物を0℃で15分間撹拌し(変化なし)、続いて60℃まで加熱し、5時間撹拌した。粗生成物を、Redi−Sepプレパックシリカゲルカラム(カラムサイズ:24g、流速:20mL/分、溶離液:35分間のヘプタン中の0〜80% 3:1 EtOAc/EtOH)を介するISCOクロマトグラフィーにより精製して、灰白色固体として4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(5.8mg、0.012mmol、収率25%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):486.2(M+H)
+.
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.07(s,1H),7.43−7.56(m,2H),7.26−7.35(m,2H),6.57(dd,J=10.57,16.59Hz,1H),6.36(dd,J=1.66,16.79Hz,1H),5.77(dd,J=1.87,10.57Hz,1H),4.51(s,2H),3.92−3.98(m,4H),3.59−3.70(m,1H),3.02−3.12(m,1H),1.40(d,J=6.84Hz,6H),1.24(s,6H).
19F NMR(376MHz,クロロホルム−d)δ −112.83(s,1F).
実施例181
1−(4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−7−(モルホリノメチル)−1,6−ナフチリジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。
工程1.5−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル。CH
3CN(30mL)中の3,5−ジクロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(1.50g、3.80mmol、中間体85A)、ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.83g、15.18mmol、Aldrich)、炭酸カリウム(10.49g、76mmol、Aldrich)及び硫酸ナトリウム(10.78g、76mmol)の混合物を、85℃で2時間加熱した。反応を完了させ、室温にし、水で洗浄し、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜50% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、黄色固体として5−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(1.09g、2.000mmol、収率52.7%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):545.2(M+H)
+。
工程2.4−(8−ブロモ−3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−5−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。EtOH(15mL)中の5−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(1.09g、2.000mmol)の溶液に、KOH(2.469g、44.0mmol、Aldrich)を加え、得られた混合物を85℃で20分間加熱した。反応を完了させ、濃縮して、5−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸を得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):531.2(M+H)+。
5−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸に、CH3CH(30mL)及び水(15mL)を加えた後、LiOH(6.56g、274mmol、Aldrich)及びNBS(7.12g、40.0mmol、Aldrich)を室温で加え、得られた混合物を7分間撹拌した。反応を完了させ、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜50% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、黄色固体として4−(8−ブロモ−3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−5−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g、1.767mmol、収率88%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):567.2(M+H)+。
工程3.4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−5−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。4−(8−ブロモ−3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−5−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g、1.767mmol)、炭酸セシウム(2.303g、7.07mmol、Aldrich)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.078ml、0.106mmol、Aldrich)及び[2−(1−メチルエチル)フェニル]−ボロン酸(0.870mL、5.30mmol、Combi−Blocks)の混合物を、N2でパージした後、1,4−ジオキサン/水(4/0.4mL)を加え、得られた混合物を85℃で1時間加熱した。反応を完了させ、室温にし、飽和NaHCO3で洗浄し、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を、ヘプタン中の0〜50% EtOAcを使用してシリカゲル上で精製して、黄緑色がかった油として4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−5−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.701g、1.158mmol、収率65.5%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):604.6(M+H)+。
工程4.(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−5−(ピペラジン−1−イル)−1,6−ナフチリジン−7−イル)メタノール。DCM(20mL)中の4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−5−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.701g、1.158mmol)の溶液に、bbr3(5.79ml、5.79mmol、Aldrich)を0℃で滴下して加えた。添加が完了した後、氷浴を取り外し、得られた懸濁液を室温で2時間撹拌した。反応物を0℃にし、飽和NaHCO3で注意深く塩基性化し、DCMで抽出した。合わせた有機物を、DCM中の0〜10% MeOHを使用してシリカゲル上で精製して、黄色固体として(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−5−(ピペラジン−1−イル)−1,6−ナフチリジン−7−イル)メタノール(0.23g、0.468mmol、収率40.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):490.6(M+H)+。
工程5.3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−5−(ピペラジン−1−イル)−1,6−ナフチリジン−7−カルバルデヒド。DCM(20mL)中の(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−5−(ピペラジン−1−イル)−1,6−ナフチリジン−7−イル)メタノール(0.23g、0.468mmol、収率40.4%)の懸濁液に、デス−マーチンペルヨージナン(0.737g、1.738mmol、Aldrich)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応を完了させ、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出し、濃縮して、黄色固体として3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−5−(ピペラジン−1−イル)−1,6−ナフチリジン−7−カルバルデヒドを得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):488.6(M+H)+。
工程6.1−(4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−7−(モルホリノメチル)−1,6−ナフチリジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。クロロホルム(15mL)中の3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−5−(ピペラジン−1−イル)−1,6−ナフチリジン−7−カルバルデヒド(0.22g、0.450mmol)の溶液に、モルホリン(0.078ml、0.900mmol、Aldrich)及び酢酸(0.026ml、0.450mmol、Aldrich)を加え、得られた混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.381g、1.800mmol、Aldrich)を加え、撹拌をさらに1時間続けた。反応を完了させ、0℃にし、飽和NaHCO3で注意深く塩基性化した。混合物をDCMで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、クロマトグラフィーにより精製して、明色固体として4−((3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−5−(ピペラジン−1−イル)−1,6−ナフチリジン−7−イル)メチル)モルホリン(0.050g、0.089mmol、収率19.84%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):560(M+H)+。
4−((3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−5−(ピペラジン−1−イル)−1,6−ナフチリジン−7−イル)メチル)モルホリン(0.050g、0.089mmol、収率19.84%)をDCM(5mL)中で溶解させた後、塩化アクリロイル(8.94μl、0.110mmol、Aldrich)を加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応を完了させ、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出し、DCM中の0〜10% MeOHを使用してシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、黄色固体として1−(4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−イソプロピルフェニル)−7−(モルホリノメチル)−1,6−ナフチリジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.039g、0.064mmol、収率14.11%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):613.6(M+H)+. 1H NMR(クロロホルム−d)δ:8.38−8.45(m,1H),7.31−7.47(m,4H),7.01−7.19(m,4H),6.62−6.76(m,1H),6.33−6.44(m,1H),5.72−5.83(m,1H),3.84−4.08(m,7H),3.62−3.74(m,4H),3.50−3.60(m,3H),3.38−3.47(m,1H),2.38−2.66(m,4H),1.04−1.12(m,3H),0.93−0.99(m,3H).
実施例182
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。
工程1.(2R,5S)−4−((((6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)カルバモイル)イミノ)(2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。THF(10mL)中の6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−アミン(0.217g、0.844mmol、中間体196)及びDIEA(0.309ml、1.772mmol、Aldrich)の溶液に、ホスゲン溶液、トルエン中15%(0.662ml、0.928mmol、Aldrich)を室温で滴下して加え、得られた混合物を室温で10分間撹拌し、続いて混合物を0℃にし、固体(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.487g、1.013mmol、中間体165)を3回に分けて加えた。氷浴を取り外し、室温で15分間撹拌した後、(2R,5S)−4−((((6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)カルバモイル)イミノ)(2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルが観察された。m/z(ESI、+veイオン):764.4(M+H)
+。
工程2.(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。次に、ナトリウムtert−ブトキシド(0.243g、2.53mmol、Aldrich)を加え、得られた混合物を室温で20分間撹拌した。反応を完了させ、水で洗浄し、EtOAcで抽出し、ヘプタン中の0〜40% EtOAcを使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.213g、0.293mmol、収率34.7%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):728.4(M+H)+。
工程3.(2R,5S)−4−(1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.085g、0.117mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(5.18mg、9.34μmol、Strem)、酢酸パラジウム(ii)(1.048mg、4.67μmol、Strem)及びナトリウムtert−ブトキシド(0.017g、0.175mmol、Aldrich)の混合物をN2でパージした後、アゼチジン(7.33μl、0.128mmol、Combi−Blocks)及びトルエン(4mL)を加えた。得られた混合物を90℃で17時間加熱した。出発材料が消費され、所望の質量が他のピークとともに観測された。反応物を室温にし、飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をHPLCにより精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.035g、0.050mmol、収率42.6%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):703.4(M+H)+。
工程4.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(3mL)中の(2R,5S)−4−(1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.035g、0.050mmol)の溶液に、tfa(2.0mL、26.0mmol)を加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応を完了させ、濃縮し、次の工程においてそのまま使用した。1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。m/z(ESI、+veイオン):603.4(M+H)+。
1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンをDCM(3mL)中で溶解させ、続いて塩化アクリロイル(4.04μl、0.050mmol、Aldrich)を室温で加えた。反応物を室温で15分間撹拌し、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機物を、DCM中の0〜5% MeOHを使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):657.4(M+H)+。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 7.94−8.04(m,1H),7.69−7.78(m,1H),7.38−7.48(m,1H),7.20−7.28(m,2H),7.11−7.19(m,1H),6.97−7.11(m,1H),6.16(br d,J=16.8Hz,1H),5.71−5.75(m,1H),4.64−5.00(m,1H),4.17−4.38(m,1H),3.79−3.93(m,1H),3.57−3.75(m,2H),3.40−3.55(m,1H),3.14−3.28(m,2H),2.96−3.15(m,2H),1.24(br dd,J=10.9,6.7Hz,6H),1.16(br s,5H),1.02−1.11(m,4H),0.89−1.00(m,7H).
ラセミ混合物を以下の条件下で分離した:SFC.IE(5um、二連 21x250mm、合計50cm)F=65ml、35%;エタノール、65%二酸化炭素、背圧=90bar。
実施例182−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
m/z(ESI,+veイオン):657.6(M+H)+
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.44(s,1H),7.48−7.58(m,1H),7.26−7.38(m,2H),7.16−7.24(m,1H),6.75−6.90(m,1H),6.19(dd,J=16.6,2.3Hz,1H),6.10(s,1H),5.71−5.80(m,1H),4.72−4.94(m,2H),4.50(br d,J=2.7Hz,1H),4.08−4.19(m,1H),3.89−3.99(m,4H),3.83−3.88(m,1H),2.26−2.33(m,2H),1.29−1.36(m,3H),1.22−1.27(m,4H),1.00−1.07(m,7H),0.88(dd,J=6.4,4.8Hz,7H).
実施例182−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(アゼチジン−1−イル)−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
m/z(ESI,+veイオン):657.6(M+H)+
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.45(s,1H),7.49−7.57(m,1H),7.28−7.38(m,2H),7.17−7.25(m,1H),6.76−6.92(m,1H),6.19(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),6.11(s,1H),5.72−5.79(m,1H),4.70−4.91(m,2H),4.41−4.51(m,1H),4.08−4.18(m,1H),3.89−3.99(m,4H),3.82−3.88(m,1H),2.24−2.32(m,2H),1.28−1.35(m,3H),1.25(s,4H),0.99−1.07(m,7H),0.91(d,J=6.8Hz,3H),0.86(br d,J=6.6Hz,4H).
実施例183−1
(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(1番目に溶出する化合物)
実施例183−2
(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(2番目に溶出する化合物)
工程1:N−((6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド。1,2−ジクロロエタン(10mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(187mg、0.831mmol、中間体P)の溶液に、塩化メチレン(0.457mL、0.914mmol)中の塩化オキサリル、2.0M溶液をN
2下で加えた。次に、得られた混合物を、80℃で1時間撹拌した。次に、混合物を室温まで冷却し、MeCN(5mL)中の6−イソプロピル−N
2,N
2−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルピリジン−2,5−ジアミン(337mg、0.831mmol、中間体I−33)の溶液を加えた。次に、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。次に、混合物を、飽和NH
4Cl(5mL)でクエンチし、続いて飽和NaHCO
3(25mL)で希釈した。次に、混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0〜100% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により、黄色固体としてN−((6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミドを得て、これを精製の必要を伴わずに次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン)656.0(M+H)。
工程2:1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。テトラヒドロフラン(15mL)中のN−((6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド(546mg、0.831mmol)の溶液に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中の1M溶液(1.66mL、1.66mmol)をN2下にて0℃で滴下して加えた。添加の後、混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、混合物を、飽和NH4Cl(5mL)でクエンチし、続いて飽和NaHCO3(16mL)で希釈した。次に、混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜100% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により、黄色固体として1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(476mg、0.767mmol、収率92%)を得た。m/z(ESI、+veイオン)620.0(M+H)
工程3:(S)−4−(1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(8mL)中の1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(471mg、0.759mmol)の溶液に、1,1’−ジメチルトリエチルアミン(0.464mL、2.66mmol)及び酸化塩化リン(0.177mL、1.90mmol)を加えた。次に、得られた混合物を、N2下にて70℃で30分間撹拌した。次に、混合物を室温まで冷却し、MeCN(4mL)中の(3s)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−メチルピペラジン(0.304mL、1.52mmol、Ark Pharm,Inc.、Arlington Heights,IL、USA)及び1,1’−ジメチルトリエチルアミン(0.464mL、2.66mmol)の溶液を加えた。次に、得られた混合物を、N2下にて室温で30分間撹拌した。次に、混合物を水(20mL)で希釈し、続いてEtOAc(2×50mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜80% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により、黄色固体として(S)−4−(1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得て、これを精製の必要を伴わずに次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン)746.0(M+H)。
工程4:(S)−4−(1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(7mL)中の(S)−4−(1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(609mg、0.759mmol)の溶液に、(2−フルオロフェニル)ボランジオール(0.212mL、1.52mmol、Combi−Blocks Inc.、San Diego、CA、USA)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.056mL、0.076mmol)、及び酢酸カリウム(0.237mL、3.79mmol)を加えた。次に、得られた混合物を、N2下にて80℃で1時間撹拌した。次に、混合物を飽和NaHCO3(10mL)で希釈し、続いてEtOAc(2×50mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜100% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により、黄色固体として(S)−4−(1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(654mg、0.758mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI、+veイオン)862.2(M+H)。
工程5:(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程5−1:(S)−1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−4−(2−メチルピペラジン−1−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オントリフルオロ酢酸。ジクロロメタン(5mL)中の(S)−4−(1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(654mg、0.758mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.130mL、15.17mmol)を加えた。次に、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。次に、混合物を濃縮し、真空中で乾燥させて、(S)−1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−4−(2−メチルピペラジン−1−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オントリフルオロ酢酸を得て、これを精製の必要を伴わずに次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン)762.2(M+H)。
工程5−2:(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。ジクロロメタン(7mL)中の(S)−1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−4−(2−メチルピペラジン−1−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オントリフルオロ酢酸の溶液に、炭酸カリウム(0.230mL、3.79mmol)、1,1’−ジメチルトリエチルアミン(1.986mL、11.37mmol)、及びDCM(0.3mL)中の2−プロペノイルクロリド(0.062mL、0.758mmol)の溶液をN2下にて0℃で加えた。次に、得られた混合物を、0℃で15分間撹拌した。次に、混合物を飽和NaHCO3(10mL)でクエンチし、続いてEtOAc(2×30mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜100% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により、(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得て、これを精製の必要を伴わずに次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン)816.5(M+H)。
工程5−3:(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。トリフルオロ酢酸(3.6mL、48.7mmol)中の(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(568mg、0.696mmol)の溶液を、100℃で10分間のマイクロ波照射にかけた。次に、混合物を減圧下で濃縮した。次に、残渣をDCM(20mL)中で溶解させ、飽和NaHCO3(50mL)を0℃でゆっくりと加えた。添加の後、混合物を室温で5分間撹拌した。有機層を回収し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜10% MeOH中NH3 2M/DCM)により、黄色固体として(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(165mg、0.143mmol、収率41.2%)を得た。m/z(ESI,+veイオン)576.0(M+H).1H NMR(DMSO−d6)δ:8.40(br s,1H),7.48−7.60(m,1H),7.22−7.36(m,3H),6.78−6.93(m,1H),6.15−6.25(m,2H),5.70−5.84(m,3H),4.79−5.03(m,1H),4.22−4.49(m,2H),3.96−4.19(m,1H),3.40−3.83(m,2H),3.01−3.29(m,2H),1.73(s,3H),1.29−1.35(m,3H),0.99(d,J=6.8Hz,3H),0.86−0.89(m,3H).
工程6:(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(1番目に溶出するアトロプ異性体、3371969)及び(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(2番目に溶出するアトロプ異性体)。(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(155mg)のアトロプ異性体混合物を、分取Thar 200 SFC法、カラム:AS(150X30mm、5u)、移動相:80:20(A:B)A:液体CO2及びB:メタノール(NH3)、流速:180g/分;カラム/オーブン温度:周囲温度により分離して、黄色固体として(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(61mgs、1番目に溶出するアトロプ異性体、3371969)を得た。m/z(ESI、+veイオン)576.0(M+H)。1H NMR(DMSO−d6)δ:8.41(br d,J=3.7Hz,1H),7.48−7.58(m,1H),7.21−7.36(m,3H),6.78−6.94(m,1H),6.16−6.25(m,2H),5.76−5.80(m,2H),5.73−5.76(m,1H),4.83−5.00(m,1H),4.21−4.49(m,2H),3.97−4.19(m,1H),3.38−3.83(m,2H),3.00−3.30(m,2H),1.72(s,3H),1.31(d,J=6.6Hz,3H),0.99(d,J=6.6Hz,3H),0.87(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(DMSO−d6)δ:−114.13(s,1F)及び黄色固体としての(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−1−(6−アミノ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(63mgs、2番目に溶出するアトロプ異性体、3371970)。m/z(ESI,+veイオン)576.0(M+H).1H NMR(DMSO−d6)δ:8.39(br d,J=4.8Hz,1H),7.48−7.58(m,1H),7.22−7.36(m,3H),6.77−6.93(m,1H),6.15−6.26(m,2H),5.76−5.79(m,2H),5.74−5.76(m,1H),4.89(br s,1H),4.21−4.45(m,2H),3.96−4.19(m,1H),3.40−3.81(m,2H),2.99−3.30(m,2H),1.73(s,3H),1.32(d,J=6.6Hz,3H),0.99(d,J=6.6Hz,3H),0.87(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(DMSO−d6)δ:−114.09(s,1F)
実施例184
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−1−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:N−((4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)カルバモイル)−2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド。テトラヒドロフラン(15ml)中の2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド(998mg、4.78mmol、中間体S)の溶液に、塩化オキサリル、DCM中2.0M(2.45ml、4.89mmol)を滴下して加えた。次に、得られた混合物を、N
2下にて65℃で3時間撹拌した。次に、混合物を室温まで冷却し、続いて減圧下で濃縮して淡黄色シロップを得て、これをテトラヒドロフラン(15mL)中で再溶解させた。次に、テトラヒドロフラン(15mL)中の4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルアニリン(2.12g、5.08mmol、中間体I−37)を溶液に加えた。次に、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。次に、混合物を減圧下で濃縮して、N−((4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)カルバモイル)−2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミドを得て、これを精製の必要を伴わずに次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン)652.2(M+H)。
工程2:1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−7−クロロ−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。テトラヒドロフラン(16.0mL)中の粗製のN−((4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)カルバモイル)−2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド(2.9g、4.44mmol)の撹拌溶液に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(8.89mL、8.89mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した後、追加のカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.0mL、1.0mmol)を加えた。30分後、追加のカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.0mL、1.0mmol)を加えた。次に、得られた混合物を室温で15分間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl(75mL)でクエンチし、EtOAc(50mL)で希釈した。次に、混合物をEtOAc(1×30mL)で抽出した。有機層を回収し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜40% EtOAc/ヘプタン)により、淡黄色固体として1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−7−クロロ−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.365g、3.84mmol、収率86%)を得た。m/z(ESI,+veイオン)616.0(M+H).1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.96(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H),1.08(s,9H),1.96(s,3H),2.67(sept,J=6.8Hz,1H),4.84(s,2H),7.12(s,1H),7.34(s,1H),7.40−7.53(m,6H),7.69(dd,J=6.2,1.2Hz,4H),8.46(d,J=7.5Hz,1H),12.18(br s,1H).
工程3:(2R,5S)−4−(1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−7−クロロ−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(20mL)中の1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−7−クロロ−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.37g、3.84mmol)の溶液に、DIPEA(1.00mL、5.76mmol)及びPOCl3(0.537mL、5.76mmol)をN2にて室温で加えた。次に、得られた混合物を、60℃で1時間20分間撹拌した。次に、混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。次に、粗製の混合物をジクロロメタン(20mL)中で溶解させ、0℃まで冷却した。次に、DIPEA(3.34mL、19.19mmol)を加えた後、(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.65g、7.68mmol、eNovation Chemicals LLC、Bridgewater、NJ、USA)を加えた。次に、得られた混合物を室温で2.5時間撹拌した。次に、混合物を水(150mL)及びEtOAc(50mL)で希釈した。次に、混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜50% EtOAc/ヘプタン)により、黄褐色フォームとして(2R,5S)−4−(1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−7−クロロ−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.78g、3.42mmol、収率89%)を得た。m/z(ESI,+veイオン)812.1(M+H).1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.96(dd,J=13.5,6.8Hz,3H),1.02(dd,J=6.8,3.4Hz,3H),1.08(s,9H),1.10−1.13(m,2H),1.28(br dd,J=10.2,6.6Hz,3H),1.44(s,9H),1.87(s,3H),2.34−2.47(m,1H),3.42−3.59(m,1H),3.62−3.71(m,1H),3.76−3.88(m,1H),3.89−4.09(m,1H),4.13−4.25(m,1H),4.26−4.39(m,1H),4.74−4.80(m,1H),4.83(s,2H),7.11(br d,J=6.4Hz,1H),7.31(br d,J=10.0Hz,1H),7.42−7.54(m,6H),7.65−7.75(m,4H),8.35(dd,J=12.9,8.3Hz,1H).
工程4:(2R,5S)−4−(7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。ジオキサン(4.4mL)及び水(1.1mL)中の(2R,5S)−4−(1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−7−クロロ−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(450mg、0.554mmol)、(2−アミノ−6−フルオロフェニル)ボロン酸(129mg、0.831mmol、Aces Pharma、Princeton、NJ、USA)、炭酸カリウム(383mg、2.77mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(64.0mg、0.055mmol)の溶液を、窒素ガスを溶媒に通して10分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、混合物を90℃で一晩撹拌した。次に、混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜100% EtOAc/ヘプタン)により、あざやかな黄色として(2R,5S)−4−(7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(513.4mg、0.579mmol、収率94%)を得た。m/z(ESI、+veイオン)887.1(M+H)。
工程5:(2R,5S)−4−(7−(2−(ビス(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)−6−フルオロフェニル)−6−フルオロ−1−(2−メチル−4−((((2−メチル−2−プロパニル)(ジフェニル)シリル)オキシ)メチル)−6−(2−プロパニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチル−1−ピペラジンカルボン酸2−メチル−2−プロパニル。ジクロロメタン(4mL)中の(2R,5S)−4−(7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−1−(4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(490mg、0.552mmol)の溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(241mg、1.11mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(135mg、1.11mmol)、及びトリエチルアミン(0.155mL、1.11mmol)を加えた。次に、得られた混合物を室温で4.5時間撹拌した。次に、混合物を減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜100%、EtOAc/ヘプタン)により、黄色固体として(2R,5S)−4−(7−(2−(ビス(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)−6−フルオロフェニル)−6−フルオロ−1−(2−メチル−4−((((2−メチル−2−プロパニル)(ジフェニル)シリル)オキシ)メチル)−6−(2−プロパニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチル−1−ピペラジンカルボン酸2−メチル−2−プロパニル(470mg、0.432mmol、収率78%)を得た。m/z(ESI、+veイオン)1087.2(M+H)。
工程6:(2R,5S)−4−(7−(2−(ビス(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)−6−フルオロフェニル)−6−フルオロ−1−(4−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−6−(2−プロパニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチル−1−ピペラジンカルボン酸2−メチル−2−プロパニル。テトラヒドロフラン(3.5mL)中の(2R,5S)−4−(7−(2−(ビス(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)−6−フルオロフェニル)−6−フルオロ−1−(2−メチル−4−((((2−メチル−2−プロパニル)(ジフェニル)シリル)オキシ)メチル)−6−(2−プロパニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチル−1−ピペラジンカルボン酸2−メチル−2−プロパニル(465mg、0.428mmol)の溶液に、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド THF中1M(0.428mL、0.428mmol)を0℃で加えた。次に、得られた混合物を室温で4.5時間撹拌し、続いて減圧下で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜100%、EtOAc/ヘプタン)により、黄色固体として(2R,5S)−4−(7−(2−(ビス(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)−6−フルオロフェニル)−6−フルオロ−1−(4−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−6−(2−プロパニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチル−1−ピペラジンカルボン酸2−メチル−2−プロパニル(125mg、0.147mmol、収率34%)を得た。m/z(ESI、+veイオン)749.2(M+H)。
工程7:(2R,5S)−4−(7−(2−(ビス(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)−6−フルオロフェニル)−1−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−2−メチル−6−(2−プロパニル)フェニル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチル−1−ピペラジンカルボン酸2−メチル−2−プロパニル。ジクロロメタン(1.5mL)中の(2R,5S)−4−(7−(2−(ビス(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)−6−フルオロフェニル)−6−フルオロ−1−(4−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−6−(2−プロパニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチル−1−ピペラジンカルボン酸2−メチル−2−プロパニル(125mg、0.147mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.062mL、0.442mmol)に続いて、DCM(0.2mL)中のメタンスルホニルクロリド(0.011mL、0.147mmol)の溶液をN2下にて0℃で加えた。次に、得られた混合物を、0℃で1時間撹拌した。次に、ジエチルアミン(THF中2M)(0.736mL、1.47mmol)及びトリエチルアミン(0.062mL、0.442mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。次に、混合物を飽和NaHCO3(5mL)で希釈し、続いてEtOAc(2×20mL)で抽出した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜20% MeOH中のNH3 2M/DCM)により、黄色固体として(2R,5S)−4−(7−(2−(ビス(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)−6−フルオロフェニル)−1−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−2−メチル−6−(2−プロパニル)フェニル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチル−1−ピペラジンカルボン酸2−メチル−2−プロパニル(98mg、0.112mmol、収率76%)を得た。m/z(ESI、+veイオン)876.2(M+H)。
工程8:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−1−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オントリフルオロ酢酸。ジクロロメタン(1.0mL)中の(2R,5S)−4−(7−(2−(ビス(((2−メチル−2−プロパニル)オキシ)カルボニル)アミノ)−6−フルオロフェニル)−1−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−2−メチル−6−(2−プロパニル)フェニル)−6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチル−1−ピペラジンカルボン酸2−メチル−2−プロパニル(98mg、0.112mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.167mL、2.237mmol)を加えた。次に、得られた混合物を室温で40分間撹拌した。次に、混合物を濃縮し、真空中で乾燥させた。次に、残渣をDCM(20mL)中で溶解させ、飽和NaHCO3(40mL)を加えた。次に、混合物を室温で15分間撹拌した。次に、有機層を回収し、水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濃縮し、真空中で乾燥させた。次に、残渣をジクロロメタン(1mL)中で溶解させた。次に、混合物をN2下にて0℃まで冷却し、トリエチルアミン(0.015mL、0.106mmol)を加えた後、DCM(0.2mL)中の塩化アクリロイル(8.6μl、0.106mmol)の溶液を滴下して加えた。0℃で5分間撹拌した後、トリエチルアミン(0.075mL)及び炭酸カリウム(0.032mL、0.530mmol)を加えた。次に、混合物を25分間撹拌した。次に、混合物を飽和NaHCO3(5mL)でクエンチし、EtOAc(3×15mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。次に、残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜20% MeOH中のNH3 2M/DCM)に続いて、分取HPLC(Phenomenex Gemini C18カラム、150×30mm、10u、110A、10〜100% MeCN中0.1% TFA/H2O)を介して精製して、黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−1−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルフェニル)−6−フルオロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(2.3mg、1.83μmoL、収率1.7%)、TFA塩を得た。m/z(ESI,+veイオン)630.2(M+H).19F NMR(メタノール−d4)δ:−76.95(s,1F),−128.59(dd,J=32.5,4.8Hz,1F),−130.14(br d,J=32.1Hz,1F).1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ 8.17−8.25(m,1H),7.31−7.36(m,1H),7.21−7.25(m,1H),6.75−6.92(m,3H),6.57(td,J=2.67,5.65Hz,1H),6.30(ddd,J=1.76,6.69,16.64Hz,1H),5.83(ddd,J=1.76,6.17,10.52Hz,1H),4.87−5.15(m,2H),4.19−4.59(m,2H),3.89−4.11(m,2H),3.83(br s,2H),2.58−2.66(m,1H),2.42−2.58(m,6H),1.99−2.04(m,3H),1.45−1.51(m,3H),1.19(dd,J=2.49,6.84Hz,3H),0.99−1.06(m,3H),0.91(br t,J=6.74Hz,3H).
実施例185
1−((2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−イミノ−1−(2−イソプロピルフェニル)−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
工程1:(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。バイアルを、(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体165、1g、2.1mmol)、ヨウ化銅(I)(40mg、0.2mmol)、及びリン酸カリウム(1.1g、5.2mmol)で充填した。バイアルを排気し、窒素で再充填した。DMSO(4ml)を反応混合物に加えた後、2−(メチルエチル)フェニルアミン(365μl、2.7mmol)を加えた。反応混合物を80℃まで加熱した。1時間後、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相を1M LiCl溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。濾液を真空中で濃縮して、粗製の材料を得た。分取SFC(Chiralcel ICカラム(5μm、21x250mm)、F=80mL、(0.2% NEt
3を含む20% MeOH/80% CO
2)による精製により、(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):580.0(M+H)
+。
工程2:(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)(シアノイミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。トリエチルアミン(0.2mL、1.5mmol)及び臭化シアン(DCM中3M;0.29mL、0.86mmol)を、テトラヒドロフラン(1.5mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(50mg、0.086mmol)の溶液に加えた。反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液をNaHCO3飽和水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、さらに精製することなく次の工程にかけた。m/z(ESI、+veイオン):604.6(M)+。
工程3:1−((2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−イミノ−1−(2−イソプロピルフェニル)−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン。塩酸(5N、0.13mL、0.66mmol)を、MeOH(1mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)(シアノイミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(40mg、0.066mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、続いて72℃まで1時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、NaHCO3飽和水溶液で中和し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、粗製の材料を得た。残留溶媒を、トルエン(3mL)との共沸蒸留により粗残渣から除去した。残渣をDCM(2mL)中で溶解させ、溶液を10℃まで冷却した。1,1’−ジメチルトリエチルアミン(0.023mL、0.13mmol)を加えた後、2−プロペノイルクロリド(DCM中1.1M;0.06mL、0.066mmol)の溶液を加えた。5分後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH(1mL)中で溶解させ、塩酸(5N、0.3mL)で処理した。反応混合物を72℃まで30分間加熱し、続いてNaHCO3飽和水溶液(5mL)で中和した。反応混合物をEtOAcで抽出し、塩水で洗浄した。有機相を分離し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、粗製の材料をシリカゲルに吸着させた。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10〜100% EtOAc/ヘプタン、続いて100%(3:1 EtOAc中のEtOH)、続いてDCM中100%(20%(2M NH3/MeOH))による精製によって、1−((2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−イミノ−1−(2−イソプロピルフェニル)−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(10mg、9μmol、収率13%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):559.3(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.94−1.01(m,3H)1.14−1.17(m,3H)1.22−1.31(m,3H)1.47(br s,3H)2.52−2.66(m,1H)3.38−4.29(m,4H)4.52−5.16(m,2H)5.78(br d,J=10.37Hz,1H)6.21(dt,J=16.64,2.15Hz,1H)6.65−6.98(m,1H)7.14−7.64(m,8H)8.43−8.69(m,1H)9.04(br s,1H)
実施例186
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。標題の化合物の合成は、実施例185の工程1において記載される。
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。
2−Me−テトラヒドロフラン(1mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピルフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.065g、0.11mmol)及び1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.036g、0.22mmol、Acros Organics)の溶液を、100℃まで12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、シリカゲルのパッドに吸着させた。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10〜100% EtOAc/ヘプタン)による精製によって、(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(25mg、0.04mmol、収率36%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):605.6(M+H)+。
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。TFA(0.1mL)を、(1mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルの溶液に室温にて加えた。1時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留溶媒を、トルエン(2mL)との共沸蒸留により粗残渣から除去した。粗製の材料をDCM(2mL)中で溶解させ、溶液を10℃まで冷却した後、1,1’−ジメチルトリエチルアミン(0.02mL、0.1mmol)及び2−プロペノイルクロリド(DCM中1.1M;0.067mL、0.074mmol)を加えた。10分後、反応混合物をDCMで希釈し、NaHCO3飽和水溶液(5mL)及び塩水で処理した。有機相を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過した。粗製の材料をシリカゲルに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10〜100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(10mg、0.018mmol、収率36%)を得た。m/z(ESI,+veイオン):560.2(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.92−1.01(m,3H)1.07(d,J=6.84Hz,3H)1.17−1.37(m,6H)2.53−2.61(m,1H)3.39−4.27(m,4H)4.42−4.95(m,2H)5.69−5.80(m,1H)6.19(br d,J=16.79Hz,1H)6.73−6.92(m,1H)7.14(d,J=7.67Hz,1H)7.18−7.37(m,5H)7.38−7.44(m,1H)7.46−7.55(m,1H)8.35−8.47(m,1H)
実施例187
N−[5−[6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−1−イル]−4,6−ジイソプロピル−ピリミジン−2−イル]−N−メチル−アセトアミド
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。メチルアミン(テトラヒドロフラン中2.0M、0.312mL、0.624mmol)を、アセトニトリル(0.5mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(91mg、0.125mmol、中間体232)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で9時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た(45mg、0.066mmol、収率53.1%)。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.13(1H,s)7.45−7.52(1H,m)7.21−7.29(2H,m)7.14−7.20(1H,m)3.53−5.12(7H,m)3.05(3H,d,J=4.98Hz)2.49−2.61(2H,m)1.57(9H,s)1.44−1.54(3H,m)1.30−1.36(3H,m)1.21(3H,dd,J=6.34,4.25Hz)1.01(6H,br t,J=7.26Hz).m/z(ESI,+veイオン):679.1(M+H)
+.
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(N−メチルアセトアミド)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(154mg、0.227mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.198mL、1.134mmol)、及び4−(N,N−ジメチルアミノ)−ピリジン(1.385mg、0.011mmol)を、密封バイアルにおいてトルエン(1mL)中で混合した。塩化アクリロイル(0.036mL、0.453mmol)を加え、反応混合物を80℃で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(60mL)で希釈し、NH4Cl(40mL)飽和水溶液で洗浄した。有機層を分離し、塩水(40mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(N−メチルアセトアミド)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た(135mg、0.187mmol、収率83%)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.19(1H,s)7.47−7.54(1H,m)7.15−7.29(3H,m)3.59(3H,s)3.55−5.12(6H,m)2.73(2H,dq,J=13.01,6.58Hz)2.62(3H,s)1.59(9H,s)1.49−1.57(3H,m)1.32−1.39(3H,m)1.27(6H,dd,J=6.63,2.49Hz)1.07(6H,t,J=6.84Hz).m/z(ESI,+veイオン):721.3(M+H)+.
工程3:N−(5−(4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−イル)−N−メチルアセトアミド。トリフルオロ酢酸(0.5mL、6.71mmol)を、ジクロロメタン(1mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(N−メチルアセトアミド)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(135mg、0.187mmol)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗製のN−(5−(6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−イル)−N−メチルアセトアミドを得て、これを100%の収率を想定して精製することなく使用した。
塩化アクリロイル(DCM中1.1M、0.204mL、0.224mmol)を、ジクロロメタン(1mL)中の粗製のN−(5−(6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−イル)−N−メチルアセトアミド(116mg、0.187mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.163mL、0.934mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を室温で45分間撹拌した。反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、NH4Cl飽和水溶液(30mL)で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0〜100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体としてN−(5−(4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−イル)−N−メチルアセトアミドを得た(95mg、0.141mmol、収率75%)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.19(1H,s)7.47−7.55(1H,m)7.16−7.28(3H,m)6.59−6.76(1H,m)6.42−6.52(1H,m)5.84−5.91(1H,m)3.59(3H,s)3.52−5.26(6H,m)2.65−2.78(2H,m)2.61(3H,s)1.47−1.58(4H,m)1.37−1.42(2H,m)1.27(6H,dd,J=6.63,2.28Hz)1.03−1.11(6H,m).m/z(ESI,+veイオン):675.3(M+H)+.
実施例188
N−[5−[6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−1−イル]−4,6−ジイソプロピル−ピリミジン−2−イル]アセトアミド
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−((4−メトキシベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。4−メトキシベンジルアミン(0.283mL、2.147mmol)を、アセトニトリル(1.5mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(313mg、0.429mmol、中間体232)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で20時間撹拌した後、40℃まで温め、さらに7時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−((4−メトキシベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た(179mg、0.228mmol、収率53.1%)。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.05(1H,m)7.25−7.45(3H,m)7.04−7.19(3H,m)6.79−6.93(2H,m)3.76(3H,s)3.43−5.31(8H,m)2.40−2.57(2H,m)1.48(9H,s)1.37−1.44(3H,m)1.18−1.27(3H,m)1.07−1.17(6H,m)0.88−0.99(6H,m).m/z(ESI,+veイオン):785.2(M+H)
+.
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(N−(4−メトキシベンジル)アセトアミド)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−((4−メトキシベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(169mg、0.215mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.188mL、1.076mmol)、及び4−(N,N−ジメチルアミノ)−ピリジン(2mg、0.016mmol)を、密封バイアルにおいてトルエン(1mL)中で混合した。塩化アセチル(0.034mL、0.430mmol)を加え、反応混合物を80℃で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、NH4Cl(40mL)飽和水溶液で洗浄した。有機層を分離し、塩水(40mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0〜70% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(N−(4−メトキシベンジル)アセトアミド)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た(108mg、0.131mmol、収率60.7%)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.08(1H,s)7.36−7.44(1H,m)7.33(2H,d,J=8.71Hz)7.05−7.15(3H,m)6.69−6.73(2H,m)5.22(2H,s)3.72(3H,s)3.35−5.01(6H,m)2.55−2.67(2H,m)2.51(3H,s)1.48(9H,s)1.38−1.46(3H,m)1.20−1.28(3H,m)1.15(6H,dd,J=6.63,2.70Hz)0.93(6H,t,J=7.26Hz).m/z(ESI,+veイオン):827.3(M+H)+.
工程3:N−(5−(4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−イル)アセトアミド。トリフルオロ酢酸(0.5mL、6.71mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸(0.05mL、0.563mmol)を、ジクロロメタン(0.5mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−(N−(4−メトキシベンジル)アセトアミド)ピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(100mg、0.121mmol)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で7時間撹拌した。反応混合物をDCM(40mL)で希釈し、NaHCO3(25mL)飽和水溶液で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗製のN−(5−(6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−イル)アセトアミドを得て、これを100%の収率を想定して精製することなく使用した。
塩化アクリロイル(DCM中1.1M、0.131mL、0.144mmol)を、ジクロロメタン(0.5mL)中の粗製のN−(5−(6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−イル)アセトアミド(73mg、0.120mmol)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)により精製して、白色固体としてN−(5−(4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−1(2H)−イル)−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−イル)アセトアミドを得た(20mg、0.030mmol、収率25.2%)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.17(1H,s)7.97(1H,s)7.46−7.53(1H,m)7.14−7.28(3H,m)6.57−6.74(1H,m)6.40−6.50(1H,m)5.82−5.89(1H,m)3.50−5.24(6H,m)2.59−2.73(5H,m)1.45−1.56(4H,m)1.38(2H,br d,J=6.84Hz)1.23(6H,dd,J=6.63,2.70Hz)0.99−1.07(6H,m).m/z(ESI,+veイオン):661.2(M+H)+.
実施例189
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(2.6mL)/水(0.26mL)中の(2R,5S)−4−(1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.228g、0.284mmol、中間体211)、(2−フルオロフェニル)ボロン酸(0.060g、0.43mmol;Combi−Blocks,Inc.、San Diego、CA)、PdCl
2(dppf)(0.021g、0.028mmol)、及び酢酸カリウム(0.084g、0.85mmol)の混合物を、窒素で曝気し、続いて100℃で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜60%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、褐色固体として(2R,5S)−4−(1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(252mg、0.292mmol、収率>99%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:863.1(M+1)
+。
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(3.33g、29.2mmol)中の(2R,5S)−4−(1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.252g、0.292mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(1.5mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.700mL、0.350mmol)、及びDIPEA(0.153mL、0.876mmol)の黄色溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。
2,2,2−トリフルオロ酢酸(3.33g、29.2mmol)中の得られた油の溶液を、マイクロ波において100℃で5分間、120℃で10分間、続いて100℃で30分間加熱した。反応混合物を濃縮した。DCM中の粗生成物をカラムにロードし、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン、続いて0〜5%[MeOH中の2Mアンモニア]/DCM)を介して精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(11mg、0.019mmol、収率7%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.54(s,1H)8.08−8.13(m,1H)7.41−7.48(m,1H)7.23−7.30(m,1H)7.16−7.22(m,1H)7.08−7.16(m,1H)6.50−6.71(m,1H)6.33−6.46(m,1H)5.75−5.85(m,1H)4.89−5.19(m,2H)4.79−4.88(m,2H)4.28−4.53(m,1H)3.38−4.01(m,3H)2.48−2.65(m,1H)1.30−1.52(m,6H)1.15−1.20(m,3H)0.99−1.05(m,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.26−−112.15(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:576.8(M+1)+.
実施例189−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(139mg、0.241mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC:ID 250x21mm、5μm、45% MeOH/CO
2、70g/分、204barにより分離した。これにより、黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(58mg、0.10mmol、収率42%)(1番目に溶出する異性体)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.57(s,1H)8.11(s,1H)7.40−7.50(m,1H)7.23−7.29(m,1H)7.08−7.21(m,2H)6.50−6.69(m,1H)6.34−6.45(m,1H)5.76−5.85(m,1H)4.90−5.21(m,1H)4.74(s,2H)3.39−4.56(m,5H)2.49−2.63(m,1H)1.33−1.52(m,6H)1.19(d,J=6.6Hz,3H)1.03(br d,J=6.4Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −112.21−−112.13(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:577.1(M+1)
+.
実施例189−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(139mg、0.241mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC:ID 250x21mm、5μm、45% MeOH/CO
2、70g/分、204barにより分離した。これにより、黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(58mg、0.10mmol、収率42%)(2番目に溶出する異性体)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.56(s,1H)8.08−8.12(m,1H)7.41−7.49(m,1H)7.24−7.30(m,1H)7.17−7.22(m,1H)7.10−7.16(m,1H)6.51−6.70(m,1H)6.35−6.45(m,1H)5.77−5.85(m,1H)4.87−5.20(m,1H)4.76(br s,2H)3.39−4.51(m,5H)2.50−2.66(m,1H)1.30−1.51(m,6H)1.18(d,J=6.6Hz,3H)1.01(d,J=6.8Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −112.22−−112.11(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:577.1(M+1)
+.
実施例190
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。ジクロロメタン(1.2mmol)中の(2R,5S)−4−(1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.194g、0.241mmol、中間体211)及び2,2,2−トリフルオロ酢酸(2.75g、24.1mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(1.2mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.579mL、0.290mmol)、及びDIPEA(0.126mL、0.724mmol)の黄色溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.171g、0.226mmol)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:756.7(M+1)+。
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(1.8mL、22.6mmol)中の4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.171g、0.226mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸(0.020mL、0.226mmol)の溶液を、室温で30分間、50℃で30分間、続いて80℃で5分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.100g、0.193mmol)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:516.8(M+1)+。
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。1,4−ジオキサン(1.8mL)/水(0.18mL)中の4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.100g、0.193mmol)、F−フェノール−トリフルオロホウ酸カリウム(0.063g、0.29mmol、中間体Q)、PdCl2(dppf)(0.014g、0.019mmol)、及び酢酸カリウム(0.057g、0.58mmol)の混合物を、窒素で曝気し、続いて100℃で1.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン:ゆっくりと溶出する)を介して精製して、淡褐色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(36mg、0.061mmol、収率31%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.47−8.53(m,1H)8.10−8.20(m,1H)7.35−7.63(m,1H)7.21−7.31(m,1H)6.73−6.79(m,1H)6.47−6.72(m,2H)6.31−6.44(m,1H)5.75−5.87(m,1H)4.79−5.23(m,4H)4.18−4.68(m,2H)3.75−4.04(m,2H)2.58−2.72(m,1H)1.33−1.49(m,6H)1.21−1.25(m,3H)1.19(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −111.92(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:592.8(M+1)+.
実施例191−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.560mL、7.31mmol)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.048g、0.073mmol、中間体215)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(0.7mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.175mL、0.088mmol)、及びDIPEA(0.051mL、0.292mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(42mg、0.069mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.13(s,1H)7.42−7.50(m,1H)7.17−7.24(m,2H)7.09−7.17(m,1H)6.51−6.71(m,1H)6.36−6.45(m,1H)5.75−5.85(m,1H)3.43−5.24(m,6H)2.63−2.77(m,1H)2.20−2.27(m,3H)1.29−1.53(m,6H)1.22(d,J=6.8Hz,3H)1.04(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.95−−112.86(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:610.0(M+1)+.
実施例191−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
2,2,2−トリフルオロ酢酸(1.20mL、15.7mmol)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.103g、0.157mmol、中間体204)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(0.8mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.345mL、0.173mmol)、及びDIPEA(0.082mL、0.471mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜60%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(47mg、0.077mmol、収率49%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.13(s,1H)7.42−7.50(m,1H)7.17−7.24(m,2H)7.10−7.17(m,1H)6.51−6.70(m,1H)6.41(br t,J=14.7Hz,1H)5.77−5.85(m,1H)3.42−5.19(m,6H)2.63−2.75(m,1H)2.19−2.25(m,3H)1.31−1.51(m,6H)1.23(d,J=6.8Hz,3H)1.07(br d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.96−−112.83(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:610.1(M+1)+.
実施例192
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。ジクロロメタン(5mL)中の(2R,5S)−4−(1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.723g、0.899mmol、中間体211)及び2,2,2−トリフルオロ酢酸(10g、90mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(5mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、2.16mL、1.08mmol)、及びDIPEA(0.470mL、2.70mmol)の黄色溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。MS(ESI、+ve)m/z:756.8(M+1)+。
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(6.9mL、90mmol)中の4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.682g、0.900mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸(0.400mL、4.50mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.500g、0.966mmol、収率>99%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:516.8(M+1)+。
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。1,4−ジオキサン(1mL)/水(0.1mL)中の4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.055g、0.11mmol)、(2−アミノ−6−フルオロフェニル)ボロン酸ピナコールエステル(0.038mL、0.16mmol、CombiPhos Catalysts,Inc.、Trenton、NJ)、PdCl2(dppf)(8mg、11μmol)、及び酢酸カリウム(0.031g、0.32mmol)の混合物を、窒素で曝気し、続いて100℃で1.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜10%[MeOH中2Mアンモニア]/DCM、続いて0〜100%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、黄色の薄膜として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−1−(4−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(3mg、5.1μmoL、収率5%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.54−8.61(m,1H)8.13−8.22(m,1H)7.11−7.19(m,1H)6.35−6.72(m,4H)5.77−5.86(m,1H)4.80−5.23(m,2H)4.67−4.79(m,2H)4.17−4.57(m,3H)3.78−4.07(m,1H)3.74(s,1H)2.50−2.79(m,1H)1.38−1.53(m,6H)1.20(d,J=6.6Hz,3H)0.97−1.06(m,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −111.95(br d,J=23.4Hz,1F).MS(ESI,+ve)m/z:591.8(M+1)+.
実施例193
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(0.8mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.103g、0.157mmol、中間体204)、メチル亜鉛クロリド(THF中2M、0.094mL、0.188mmol;Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド(6mg、8μmol)の混合物を、窒素で曝気し、続いて50℃で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(41mg、0.064mmol、収率41%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.11(s,1H)7.39−7.47(m,1H)7.15−7.23(m,2H)7.09−7.14(m,1H)3.41−5.10(m,6H)2.70(s,3H)2.18(s,3H)1.51(s,9H)1.45(br s,3H)1.29(d,J=6.8Hz,3H)1.21(d,J=6.8Hz,3H)1.05(d,J=6.8Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −112.70(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:636.2(M+1)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.49mL、6.4mmol)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.041g、0.064mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(0.3mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.14mL、0.071mmol)、及びDIPEA(0.034mL、0.19mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(50mg、0.085mmol、収率>99%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.11(s,1H)7.40−7.48(m,1H)7.15−7.23(m,2H)7.12(t,J=9.1Hz,1H)6.51−6.70(m,1H)6.33−6.45(m,1H)5.76−5.84(m,1H)3.44−5.19(m,6H)2.70(s,3H)2.61−2.69(m,1H)2.19(s,3H)1.30−1.51(m,6H)1.27(d,J=6.8Hz,3H)1.05(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.73−−112.64(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:590.2(M+1)+.
実施例194
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:6,7−ジクロロ−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。THF(20mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(2.43g、10.8mmol;中間体P)の溶液に、塩化オキサリル(5.38mL、10.8mmol)を加え、得られた混合物を還流冷却器及び乾燥チューブ下にて65℃で2時間撹拌した。
反応混合物を濃縮し、THF(20mL)中で溶解させ、0℃まで冷却し;THF(10mL)中の4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン(1.48g、9.79mmol;中間体I−5)の溶液を加え、得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、塩水及びNH4Cl飽和水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出し、真空中で濃縮した。粗生成物を、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜5% MeOH/DCM)を介して精製して、褐色固体として2,5,6−トリクロロ−N−((4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(3.24g、8.05mmol、収率82%)を得た。
水浴におけるTHF(40mL)中の2,5,6−トリクロロ−N−((4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(3.24g、7.95mmol)の溶液に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M、14.3mL、14.3mmol)を滴下して加えた。混合物を10分間撹拌し;水浴を取り外し、反応混合物を室温で30反応分間撹拌した。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。生成物を、共沸混合物により乾燥させて、6,7−ジクロロ−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンを得た。1H NMR(DMSO−d6)δ 12.20−12.47(m,1H),8.90−9.18(m,1H),8.46−8.67(m,1H),2.82−3.09(m,1H),2.19−2.28(m,3H),1.06−1.10(m,3H),0.98−1.04(m,3H).MS(ESI,+ve)m/z:366.0(M+1)+.
工程2:6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。1,4−ジオキサン(8.7mL)/水(0.87mL)中の6,7−ジクロロ−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.350g、0.956mmol)、(2−フルオロフェニル)ボロン酸(0.201g、1.43mmol;Combi−Blocks,Inc.、San Diego、CA)、PdCl2(dppf)(0.070g、0.096mmol)、及び酢酸カリウム(0.281g、2.87mmol)の混合物を、窒素で曝気し、続いて100℃で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色油として6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(200mg、0.470mmol、収率49%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:425.9(M+1)+。
工程3:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(1.2mL)中の6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.200g、0.470mmol)、三塩化ホスホリル(0.053mL、0.56mmol)、及びDIPEA(0.491mL、2.82mmol)の溶液を、80℃で30分間撹拌した。反応混合物をヒートブロックから取り外し、アセトニトリル(1.2mL)中の(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.151g、0.704mmol;eNovation Chemicals LLC、Bridgewater、NJ)の溶液を加え;反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2x75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をカラムにロードし、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜70%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色油として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(112mg、0.180mmol、収率38%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.03(s,1H)8.12(s,1H)7.39−7.47(m,1H)7.14−7.20(m,2H)7.07−7.14(m,1H)4.81−5.05(m,1H)4.31−4.81(m,1H)3.78−4.23(m,3H)3.44−3.66(m,1H)2.68−2.80(m,1H)2.25(d,J=5.8Hz,3H)1.52(s,9H)1.29(d,J=6.8Hz,3H)1.21−1.28(m,6H)1.06(dd,J=11.8,6.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −112.68(br d,J=5.2Hz,1F).MS(ESI,+ve)m/z:621.8(M+1)+.
工程4:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(1.38mL、18.0mmol)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.112g、0.180mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。
ジクロロメタン(0.9mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.360mL、0.180mmol)、及びDIPEA(0.125mL、0.720mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(97mg、0.17mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.03(s,1H)8.13(s,1H)7.39−7.48(m,1H)7.07−7.21(m,3H)6.50−6.71(m,1H)6.41(br t,J=14.8Hz,1H)5.76−5.86(m,1H)4.33−5.22(m,3H)3.45−4.08(m,3H)2.65−2.81(m,1H)2.21−2.28(m,3H)1.31−1.48(m,6H)1.23(dd,J=6.8,3.5Hz,3H)1.02−1.09(m,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −112.71−−112.60(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:575.8(M+1)+.
実施例194−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(97mg、0.168mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC:Chirakpak IC、ID 250x2mm、5μm、45% メタノール/CO
2、70mL/分、220nm、185barにより分離した。これにより、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(31mg、0.054mmol、収率32%;1番目に溶出する異性体)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 9.03(s,1H)8.13(s,1H)7.40−7.48(m,1H)7.15−7.21(m,2H)7.07−7.15(m,1H)6.52−6.71(m,1H)6.34−6.46(m,1H)5.76−5.86(m,1H)5.02−5.20(m,1H)4.31−4.53(m,1H)4.00−4.13(m,1H)3.45−4.00(m,3H)2.66−2.80(m,1H)2.21−2.27(m,3H)1.31−1.52(m,6H)1.24(d,J=6.6Hz,3H)1.07(d,J=6.6Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −112.71−−112.58(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:575.9(M+1)
+.
実施例194−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(97mg、0.168mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC:Chirakpak IC、ID 250x2mm、5μm、45% メタノール/CO
2、70mL/分、220nm、185barにより分離した。これにより、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(10mg、0.017mmol、収率10%;2番目に溶出する異性体)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 9.11(s,1H)8.19(s,1H)7.45−7.54(m,1H)7.22−7.28(m,2H)7.14−7.22(m,1H)6.57−6.80(m,1H)6.40−6.54(m,1H)5.80−5.93(m,1H)5.11−5.29(m,1H)4.40−4.62(m,1H)3.50−4.20(m,4H)2.75−2.87(m,1H)2.26−2.36(m,3H)1.38−1.60(m,7H)1.30(d,J=6.8Hz,3H)1.12(d,J=6.6Hz,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ −112.70−−112.61(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:575.9(M+1)
+.
実施例195
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)−6−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(0.8mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.103g、0.157mmol;中間体204)、メチル亜鉛クロリド(THF中2M、0.094mL、0.188mmol;Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド(6mg、8μmol)の混合物を、窒素で曝気し、続いて50℃で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、(2R,5S)−4−(7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(30mg、0.049mmol、収率31%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.92(s,1H)7.36−7.44(m,1H)7.06−7.21(m,3H)3.47−5.05(m,6H)2.75(s,3H)2.28(d,J=1.5Hz,3H)2.24(s,3H)1.51(s,9H)1.44(br s,3H)1.28(d,J=6.8Hz,3H)1.22(d,J=6.8Hz,3H)1.05(d,J=6.8Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −114.75(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:616.3(M+1)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)−6−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.37mL、4.9mmol)中の(2R,5S)−4−(7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.030g、0.049mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(0.24mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.11mL、0.054mmol)、及びDIPEA(0.025mL、0.15mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−2,6−ジメチルピリミジン−5−イル)−6−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(10mg、0.018mmol、収率36%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.86−7.94(m,1H)7.36−7.44(m,1H)7.07−7.21(m,3H)6.51−6.72(m,1H)6.33−6.47(m,1H)5.74−5.84(m,1H)3.46−5.24(m,6H)2.70(s,3H)2.64−2.69(m,1H)2.29(br s,3H)2.14−2.22(m,3H)1.27−1.48(m,6H)1.21(d,J=6.8Hz,3H)1.04(br d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −114.83−−114.51(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:570.2(M+1)+.
実施例196
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−(ジメチルアミノ)−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−(ジメチルアミノ)−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.103g、0.157mmol;中間体204)及びジメチルアミン(THF中2M、1.18mL、2.35mmol;Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)の溶液を、50℃で4時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、黄色油として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−(ジメチルアミノ)−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(101mg、0.152mmol、収率97%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.06(s,1H)7.39−7.47(m,1H)7.15−7.25(m,2H)7.12(t,J=9.1Hz,1H)3.46−5.03(m,6H)2.46−2.57(m,1H)2.03(s,3H)1.51(s,9H)1.43(br s,3H)1.23−1.33(m,9H)1.17(d,J=6.6Hz,3H)1.00(d,J=6.6Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −112.86(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:665.2(M+1)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−(ジメチルアミノ)−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(1.16mL、15.2mmol)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−(ジメチルアミノ)−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.101g、0.152mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(0.8mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.33mL、0.17mmol)、及びDIPEA(0.079mL、0.46mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−(ジメチルアミノ)−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(97mg、0.157mmol、収率>99%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.07(s,1H)7.40−7.48(m,1H)7.16−7.26(m,2H)7.12(t,J=9.1Hz,1H)6.50−6.71(m,1H)6.39(br t,J=15.2Hz,1H)5.74−5.86(m,1H)3.45−5.20(m,6H)3.19(s,6H)2.43−2.55(m,1H)1.99−2.06(m,3H)1.29−1.46(m,6H)1.17(d,J=6.8Hz,3H)1.00(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.90−−112.77(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:619.3(M+1)+.
実施例197−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(5.5mL)中の1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.556g、1.10mmol;中間体216)、三塩化ホスホリル(0.123mL、1.32mmol)、DIPEA(0.768mL、4.41mmol)の溶液を、80℃で30分間撹拌した。
溶液を氷浴中で冷却し、続いて(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.236g、1.102mmol;eNovation Chemicals LLC、Bridgewater、NJ)を加え、暗赤色の溶液を室温で5分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(423mg、0.603mmol、収率55%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.12(s,1H)7.43−7.50(m,1H)7.17−7.24(m,2H)7.10−7.17(m,1H)3.43−5.04(m,6H)2.61−2.74(m,1H)2.23(s,3H)1.51(s,9H)1.41−1.50(m,3H)1.26−1.28(m,3H)1.22(d,J=6.8Hz,3H)1.03(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.94(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:702.0(M+1)+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(1.10mL、14.4mmol)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.101g、0.144mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(0.72mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.317mL、0.158mmol)、及びDIPEA(0.075mL、0.43mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(72mg、0.11mmol、収率76%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.12(s,1H)7.42−7.52(m,1H)7.17−7.24(m,2H)7.10−7.17(m,1H)6.48−6.69(m,1H)6.41(br t,J=15.1Hz,1H)5.77−5.85(m,1H)3.41−5.18(m,6H)2.60−2.75(m,1H)2.19−2.26(m,3H)1.30−1.52(m,6H)1.22(d,J=6.6Hz,3H)1.04(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.97−−112.88(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:656.0(M+1)+.
実施例197−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(5.2mL)中の1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.525g、1.04mmol;中間体217)、三塩化ホスホリル(0.116mL、1.25mmol)、及びDIPEA(0.725mL、4.16mmol)の溶液を、80℃で30分間撹拌した。
溶液を氷浴中で冷却し、続いて(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.223g、1.040mmol;eNovation Chemicals LLC、Bridgewater、NJ)を加え、暗赤色の溶液を室温で5分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜70% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(317mg、0.452mmol、収率44%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.13(s,1H)7.43−7.51(m,1H)7.18−7.24(m,2H)7.11−7.18(m,1H)3.42−5.05(m,6H)2.68(quin,J=6.8Hz,1H)2.22(s,3H)1.52(s,9H)1.43−1.50(m,3H)1.29(d,J=6.6Hz,3H)1.24(d,J=6.6Hz,3H)1.07(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.93(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:702.0(M+1)+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.47mL、6.1mmol)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.043g、0.061mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(0.31mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.14mL、0.067mmol)、及びDIPEA(0.032mL、0.18mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(30mg、0.046mmol、収率75%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.13(s,1H)7.42−7.51(m,1H)7.17−7.24(m,2H)7.09−7.17(m,1H)6.50−6.69(m,1H)6.40(br t,J=15.3Hz,1H)5.76−5.86(m,1H)4.33−5.22(m,3H)3.43−4.09(m,3H)2.60−2.74(m,1H)2.16−2.26(m,3H)1.30−1.52(m,6H)1.23(d,J=6.8Hz,3H)1.06(br d,J=6.4Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.94−−112.86(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:656.0(M+1)+.
実施例198
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(0.4mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.102g、0.155mmol;中間体204)、シクロプロピルボロン酸(0.040g、0.47mmol;Oakwood Chemical、Estill、SC)、PdCl
2(dppf)(0.011g、0.016mmol)、及び炭酸カリウム2M aq.;0.233mL、0.466mmol)の混合物を、100℃で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜70%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色油として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(56mg、0.085mmol、収率54%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:662.2(M+1)
+。
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(2mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.058g、0.088mmol)及び2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.67mL、8.8mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(0.876mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.210mL、0.105mmol)、及びDIPEA(0.061mL、0.350mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40〜70%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン、続いて均一濃度 60%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−シクロプロピル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(40mg、0.065mmol、収率74%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.10(s,1H)7.41−7.49(m,1H)7.15−7.22(m,2H)7.08−7.15(m,1H)6.51−6.71(m,1H)6.40(br t,J=14.8Hz,1H)5.74−5.85(m,1H)3.44−5.20(m,6H)2.54−2.67(m,1H)2.17−2.25(m,1H)2.16(s,3H)1.30−1.48(m,6H)1.12−1.20(m,5H)0.98−1.05(m,5H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.77−−112.69(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:616.1(M+1)+.
実施例199
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−エチル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−エチル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(0.8mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.100g、0.152mmol;中間体204)、ジエチル亜鉛(ヘキサン中1M、0.305mL、0.305mmol;Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)、及びテトラキス(0.018g、0.015mmol)の混合物を、窒素で曝気し、続いて70℃で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色油として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−エチル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(50mg、0.077mmol、収率51%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.10(s,1H)7.39−7.47(m,1H)7.14−7.22(m,2H)7.07−7.14(m,1H)3.46−5.06(m,6H)2.94(q,J=7.6Hz,2H)2.60−2.74(m,1H)2.19(s,3H)1.51(s,9H)1.36(t,J=7.6Hz,3H)1.23−1.31(m,6H)1.21(d,J=6.6Hz,3H)1.05(d,J=6.6Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −112.55(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:650.2(M+1)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−エチル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.59mL、7.7mmol)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−エチル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.050g、0.077mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(0.4mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.17mL、0.085mmol)、及びDIPEA(0.040mL、0.23mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜90%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−エチル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(51mg、0.084mmol、収率>99%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.11(s,1H)7.38−7.49(m,1H)7.15−7.23(m,2H)7.07−7.15(m,1H)6.50−6.71(m,1H)6.40(br t,J=14.9Hz,1H)5.75−5.86(m,1H)3.44−5.23(m,6H)2.95(q,J=7.7Hz,2H)2.60−2.72(m,1H)2.20(s,3H)1.37(t,J=7.7Hz,3H)1.30−1.50(m,6H)1.22(d,J=6.8Hz,3H)1.05(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.57−−112.48(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:604.3(M+1)+.
実施例200
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−フルオロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:6−クロロ−1−(2−フルオロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。ジメチルスルホキシド(0.8mL)中の1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.080g、0.16mmol;中間体217)及びフッ化カリウム、無水物(0.046g、0.79mmol)の溶液を、マイクロ波中において170℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜60% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、白色固体として6−クロロ−1−(2−フルオロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(125mg、0.282mmol)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.73(br s,1H)8.62(s,1H)7.42−7.50(m,1H)7.09−7.24(m,3H)2.73−2.86(m,1H)2.31(s,3H)1.24(d,J=6.8Hz,3H)1.08(d,J=6.6Hz,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ −45.06(s,1F)−113.22(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:444.0(M+1)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−フルオロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。アセトニトリル(1.1mL)中の6−クロロ−1−(2−フルオロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.095g、0.21mmol)、三塩化ホスホリル(0.024mL、0.26mmol)、及びDIPEA(0.097mL、1.1mmol)の溶液を、80℃で30分間撹拌した。
反応混合物をヒートブロックから取り出し、1−((2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン、TFA塩(0.265g、0.428mmol;中間体160)を反応混合物に加え;これを室温で10分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜90%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン、続いて30〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−フルオロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(22mg、0.037mmol、収率17%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.13(s,1H)7.42−7.50(m,1H)7.17−7.23(m,2H)7.09−7.17(m,1H)6.50−6.71(m,1H)6.35−6.47(m,1H)5.75−5.88(m,1H)3.43−5.21(m,6H)2.63−2.77(m,1H)2.20−2.25(m,3H)1.32−1.51(m,6H)1.19−1.25(m,3H)1.02−1.08(m,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −46.32−−46.38(m,1F)−112.78−112.87(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:594.0(M+1)+.
実施例201
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(2.4mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.309g、0.471mmol;中間体204)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(0.133mL、0.706mmol;Combi−Blocks,Inc.、San Diego、CA)、PdCl
2(dppf)(0.034g、0.047mmol)、及び炭酸ナトリウム(2M、aq.、0.706mL、1.41mmol)の溶液を、窒素中で曝気し、続いて80℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜60% EtOAc/[ヘプタン/EtOAc(2:1)])を介して精製して、琥珀色油として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(336mg、0.507mmol、収率>99%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.11(s,1H)7.37−7.46(m,1H)7.14−7.21(m,2H)7.11(t,J=9.2Hz,1H)6.43−6.45(m,1H)5.47−5.49(m,1H)3.46−5.07(m,6H)2.68(spt,J=6.7Hz,1H)2.24(s,3H)2.22(s,3H)1.51(s,9H)1.25−1.27(m,6H)1.20−1.23(m,3H)1.06(d,J=6.8Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −112.81(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:662.2(M+1)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。2,2,2−トリフルオロ酢酸(1.16mL、15.1mmol)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.100g、0.151mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(1.5mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.362mL、0.181mmol)、及びDIPEA(0.105mL、0.604mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜90%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(66mg、0.11mmol、収率71%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.11(s,1H)7.37−7.48(m,1H)7.14−7.22(m,2H)7.05−7.14(m,1H)6.50−6.71(m,1H)6.31−6.47(m,2H)5.75−5.86(m,1H)5.47−5.50(m,1H)4.17−5.22(m,3H)3.44−4.08(m,3H)2.63−2.74(m,1H)2.25(s,3H)2.22(s,3H)1.31−1.50(m,6H)1.23(d,J=6.6Hz,3H)1.06(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.88−−112.71(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:616.1(M+1)+.
実施例202
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−ビニルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(1.3mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.170g、0.259mmol;中間体204)、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.060g、0.39mmol;AstaTech,Inc.、Bristol、PA)、PdCl
2(dppf)(0.019g、0.026mmol)、及び炭酸ナトリウム(2M aq.、0.388mL、0.777mmol)の溶液を、窒素中で曝気し、続いて80℃で1時間、続いて100℃で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50% EtOH/[ヘプタン/EtOAc(2:1)])を介して精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.131g、0.202mmol、収率78%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.11(s,1H)7.38−7.46(m,1H)7.13−7.21(m,2H)7.06−7.13(m,1H)6.81−6.92(m,1H)6.64(dd,J=17.2,2.1Hz,1H)5.64−5.71(m,1H)3.46−5.05(m,6H)2.70(spt,J=6.6Hz,1H)2.22(s,3H)1.51(s,9H)1.42−1.49(m,3H)1.29(d,J=6.8Hz,3H)1.21−1.24(m,3H)1.07(d,J=6.6Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −112.80(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:648.2(M+1)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−ビニルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(2mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.131g、0.202mmol)及び2,2,2−トリフルオロ酢酸(1.55mL、20.2mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(2.0mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.485mL、0.243mmol)、及びDIPEA(0.141mL、0.808mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−ビニルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(97mg、0.16mmol、収率80%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.12(s,1H)7.38−7.47(m,1H)7.14−7.22(m,2H)7.07−7.14(m,1H)6.81−6.91(m,1H)6.51−6.70(m,2H)6.40(br t,J=14.7Hz,1H)5.76−5.85(m,1H)5.66−5.72(m,1H)4.29−5.21(m,3H)3.45−4.08(m,3H)2.63−2.76(m,1H)2.22(s,3H)1.29−1.51(m,6H)1.23(d,J=6.6Hz,3H)1.07(br d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.83−−112.69(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:602.2(M+1)+.
実施例203
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(1.3mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.166g、0.253mmol;中間体204)、イソプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、0.607mL、0.303mmol;Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)、及びXantPhos Pd G3(0.013g、0.013mmol)の溶液を、窒素中で曝気し、続いて50℃で1時間撹拌した。さらなるイソプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、0.607mL、0.303mmol)を加え、続いて反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50% EtOH/[ヘプタン/EtOAc(2:1)])を介して精製して、灰白色固体として不純な(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(70mg、0.11mmol、収率42%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:664.3(M+1)
+。
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(2mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.070g、0.11mmol)及び2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.81mL、11mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(1.1mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.25mL、0.13mmol)、及びDIPEA(0.073mL、0.42mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。メタノール中の粗生成物を、分取HPLC(Phenomenex Kinetex EVO C18カラム、150×21.2mm、Axia充填済み、5μm;50〜70% MeCN中0.1%TFA/H2O、35mL/分、13分)を介して精製し;純粋な画分をEtOAc(75mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×50mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(23mg、0.037mmol、収率35%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.10(s,1H)7.39−7.47(m,1H)7.14−7.22(m,2H)7.07−7.14(m,1H)6.52−6.70(m,1H)6.40(br t,J=14.9Hz,1H)5.75−5.85(m,1H)4.25−5.25(m,3H)3.39−4.08(m,3H)3.09−3.21(m,1H)2.58−2.71(m,1H)2.19(s,3H)1.31−1.49(m,12H)1.21(d,J=6.6Hz,3H)1.04(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.30−−112.15(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:618.0(M+1)+.
実施例204
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−エチニル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−((トリメチルシリル)エチニル)ピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。DMF(3.6mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.233g、0.355mmol;中間体204)、エチニルトリメチルシラン(0.098mL、0.71mmol;Matrix Scientific、Columbia、SC)、DIPEA(0.248mL、1.42mmol)、ヨウ化銅(I)(14mg、0.071mmol)、及びPdCl
2(dppf)(0.026g、0.035mmol)の溶液を、窒素で曝気し、続いて80℃で3時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色油として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−((トリメチルシリル)エチニル)ピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(188mg、0.262mmol、収率74%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.08−8.13(m,1H)7.40−7.49(m,1H)7.15−7.22(m,2H)7.08−7.15(m,1H)3.43−5.05(m,6H)2.65−2.77(m,1H)2.22(s,3H)1.51(s,9H)1.26−1.30(m,6H)1.23(d,J=6.8Hz,3H)1.07(d,J=6.8Hz,3H)0.29(s,8H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −112.89(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:718.1(M+1)
+.
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−エチニル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。メタノール(3mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(4−イソプロピル−6−メチル−2−((トリメチルシリル)エチニル)ピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.188g、0.262mmol)及び炭酸カリウム(7mg、0.05mmol)の溶液を、22℃で3時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色油として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−エチニル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(82mg、0.13mmol、収率49%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.12(s,1H)7.39−7.49(m,1H)7.08−7.21(m,3H)4.91−5.06(m,1H)4.36−4.65(m,1H)4.05−4.23(m,1H)3.77−3.98(m,2H)3.44−3.64(m,1H)3.09(s,1H)2.66−2.77(m,1H)2.23(s,3H)1.51(s,9H)1.20−1.32(m,9H)1.07(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.79(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:646.1(M+1)+.
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−エチニル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(2mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−エチニル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.082g、0.13mmol)及び2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.97mL、13mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(1.3mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.31mL、0.15mmol)、及びDIPEA(0.088mL、0.51mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−エチニル−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(59mg、0.098mmol、収率77%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.13(s,1H)7.40−7.49(m,1H)7.08−7.23(m,3H)6.51−6.70(m,1H)6.40(br t,J=14.7Hz,1H)5.76−5.86(m,1H)4.33−5.21(m,3H)3.44−4.07(m,3H)3.10(s,1H)2.65−2.78(m,1H)2.21−2.26(m,3H)1.29−1.51(m,6H)1.24(d,J=6.6Hz,3H)1.07(br d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.92−−112.59(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:600.0(M+1)+.
実施例205
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2S,5R)−4−(6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(5mL)中の6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.439g、0.967mmol、中間体212)、三塩化ホスホリル(0.108mL、1.16mmol)、及びDIPEA(0.168mL、0.967mmol)の溶液を、空気冷却器及び乾燥チューブ下にて80℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、(2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.207g、0.967mmol;eNovation Chemicals LLC、Bridgewater、NJ)を加え;溶液を室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2x100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、黄色固体として(2S,5R)−4−(6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(258mg、0.397mmol、収率41%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 9.11(d,J=2.3Hz,1H)8.13(d,J=1.9Hz,1H)7.38−7.47(m,1H)7.05−7.18(m,3H)4.16−5.08(m,3H)3.76−4.08(m,2H)3.45−3.65(m,1H)2.70−2.82(m,1H)2.58−2.70(m,1H)1.52(s,9H)1.24−1.37(m,12H)1.17(dd,J=9.1,6.8Hz,3H)1.04(dd,J=6.7,4.7Hz,3H).
19F NMR(377MHz,CDCl
3)δ −113.34−−113.24(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:650.2(M+1)
+.
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(2mL)中の(2S,5R)−4−(6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.258g、0.397mmol)及び2,2,2−トリフルオロ酢酸(3.04mL、39.7mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。
ジクロロメタン(4mL)中の得られた油、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.952mL、0.476mmol)、及びDIPEA(0.276mL、1.59mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色油として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(145mg、0.240mmol、収率61%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.11−9.13(m,1H)8.14(s,1H)7.38−7.47(m,1H)7.06−7.19(m,3H)6.52−6.70(m,1H)6.41(br t,J=14.9Hz,1H)5.77−5.85(m,1H)3.80−5.21(m,6H)2.70−2.85(m,1H)2.55−2.70(m,1H)1.23−1.53(m,15H)1.14−1.21(m,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −113.43−−113.09(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:604.1(M+1)+.
実施例205−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.145g、0.240mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC:Chirakpak IC、ID 150x30mm、5μm、60% メタノール/CO
2、80mL/分により分離した。これにより、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(42.0mg、0.070mmol、収率29%;1番目に溶出する異性体)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 9.12(s,1H)8.13(s,1H)7.38−7.47(m,1H)7.06−7.19(m,3H)6.50−6.70(m,1H)6.41(br t,J=15.2Hz,1H)5.77−5.88(m,1H)4.91−5.23(m,2H)4.33−4.51(m,1H)3.68−4.11(m,3H)2.70−2.84(m,1H)2.56−2.70(m,1H)1.40−1.52(m,5H)1.30−1.38(m,4H)1.26(d,J=7.0Hz,3H)1.16(br d,J=6.8Hz,3H)1.02−1.07(m,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ −113.28(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:604.1(M+1)
+.
実施例205−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.145g、0.240mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC:Chirakpak IC、ID 150x30mm、5μm、60% メタノール/CO
2、80mL/分により分離した。これにより、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(43mg、0.071mmol、収率30%;2番目に溶出する異性体)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 9.12(s,1H)8.14(s,1H)7.38−7.49(m,1H)7.05−7.19(m,3H)6.51−6.70(m,1H)6.41(br t,J=14.7Hz,1H)5.75−5.86(m,1H)4.91−5.22(m,2H)4.37−4.52(m,1H)3.69−4.14(m,3H)2.69−2.83(m,1H)2.57−2.69(m,1H)1.41−1.54(m,5H)1.30−1.37(m,4H)1.22−1.28(m,3H)1.14−1.20(m,3H)1.00−1.08(m,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ −113.30−−113.20(m,1F).MS(ESI,+ve)m/z:604.1(M+1)
+.
実施例206−1及び206−2
4−(cis−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
工程1:4−(cis−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。アセトニトリル(5mL)中の6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.439g、0.967mmol;中間体212)、三塩化ホスホリル(0.108mL、1.16mmol)、及びDIPEA(0.168mL、0.967mmol)の溶液を、空気冷却器及び乾燥チューブ下にて80℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、1−(cis−2,6−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.644g、0.967mmol;中間体223)を加え;溶液を室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2x100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20〜100%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、4−(cis−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(120mg、0.199mmol、収率21%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:604.1(M+1)
+。
工程2:4−(cis−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体。4−(cis−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.120g、0.199mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC:Welko SS、ID 250x21mm、5μm、35% メタノール/CO2、80mL/分、90barにより分離した。これにより、暗黄色固体として4−(cis−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(30mg、0.050mmol、収率25%;1番目に溶出する異性体)[1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.12(s,1H)8.35(s,1H)7.38−7.48(m,1H)7.06−7.19(m,3H)6.64(dd,J=16.7,10.5Hz,1H)6.44(dd,J=16.7,2.0Hz,1H)5.76−5.85(m,1H)4.60−4.83(m,2H)4.34(br d,J=12.9Hz,2H)3.69(dd,J=13.5,5.0Hz,2H)2.71−2.83(m,1H)2.58−2.71(m,1H)1.59(d,J=1.9Hz,3H)1.57(d,J=1.9Hz,3H)1.35(d,J=6.8Hz,3H)1.26(d,J=6.8Hz,3H)1.17(d,J=6.8Hz,3H)1.04(d,J=7.0Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −113.33(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:604.1(M+1)+]及び暗黄色固体として4−(cis−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(30mg、0.050mmol、収率25%;2番目に溶出する異性体)[1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.12(s,1H)8.35(s,1H)7.39−7.47(m,1H)7.05−7.19(m,3H)6.64(dd,J=16.7,10.5Hz,1H)6.44(dd,J=16.7,2.0Hz,1H)5.78−5.84(m,1H)4.65−4.83(m,2H)4.34(br d,J=13.7Hz,2H)3.69(dd,J=13.4,4.9Hz,2H)2.71−2.81(m,1H)2.58−2.69(m,1H)1.59(d,J=1.9Hz,3H)1.57(d,J=1.9Hz,3H)1.35(d,J=6.8Hz,3H)1.26(d,J=6.8Hz,3H)1.17(d,J=6.8Hz,3H)1.04(d,J=7.0Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −113.33(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:604.1(M+1)+]を得た。
実施例207
(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−[ノルカラン−1−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。1,4−ジオキサン(3.0mL)及び水(1.5mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体92A、0.50g、0.89mmol)、シクロヘキセン−1−イルボロン酸(0.17g、1.34mmol)、炭酸ナトリウム、無水物、粉末(0.28g、2.67mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.10g、0.09mmol)の黄色の不均一な混合物を90℃で3.5時間撹拌し、加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、蒸発乾固させた。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、白色のシロップ状固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.26g、0.43mmol、収率48.8%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.44−8.48(m,1H),8.27(s,1H),7.22−7.25(m,1H),6.33(t,J=3.7Hz,1H),4.78(br s,1H),4.18−4.41(m,1H),3.36−4.09(m,4H),2.55−2.68(m,1H),2.14(br d,J=1.9Hz,2H),2.05(br s,1H),1.96(br d,J=2.1Hz,1H),1.85−1.91(m,3H),1.47−1.56(m,4H),1.44(s,9H),1.31(d,J=6.4Hz,3H),1.13(br d,J=6.4Hz,3H),1.05(d,J=6.6Hz,3H),0.94−0.99(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):607.3(M+H)
+.
工程2:(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−[ノルカラン−1−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。ジメチルスルホキシド(1mL)中のトリメチルスルホキソニウムヨージド(0.11g、0.51mmol)の撹拌された黄色の透明な溶液に、カリウムtert−ブトキシド溶液(THF中1M、0.51mL、0.51mmol)を加え、得られた無色透明の混合物を室温で撹拌した。40分後、上記の無色透明の混合物に、テトラヒドロフラン(2mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.26g、0.43mmol)の溶液を加え、得られた赤色の透明な混合物を室温で撹拌した。21.5時間後、反応混合物を飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、黄色シロップとして粗製の材料を得た。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色のシロップ状固体として(2R,5S)−4−(7−(ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.06g、0.10mmol、収率23.70%)を得、トリフェニルホスフィンオキシド及び副生成物が含まれていた。m/z(ESI、+veイオン):621.3(M+H)+。材料をさらに精製することなく次の工程に使用した。
ジクロロメタン(2.0mL)中の(2R,5S)−4−(7−(ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.06g、0.10mmol)の無色透明の溶液に、トリフルオロ酢酸(2.0mL)を加え、得られた黄色の透明な混合物を室温で撹拌した。20分後、混合物を真空中で濃縮して、黄色シロップとして7−(ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−1−イル)−6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):521.2(M+H)+。
上記の黄色シロップをジクロロメタン(2.0mL)中において0℃で溶解させ、DIPEA(0.25mL、1.46mmol)で処理した後、塩化アクリロイル(9.49μl、0.12mmol)を滴下して処理した。得られた混合物を0℃で10分間撹拌し、EtOAc(50mL)及び飽和NH4Cl(50mL)で希釈した。水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和NaHCO3(1×50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、黄色シロップとして粗製の材料を得た。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色のシロップ状固体を得た。上記の固体をさらに、逆相分取HPLC(Phenimenex Geminiカラム、5μm、C18、110Å、AXIA、150×30mm、CH3CN中0.1% TFA/H2O、15分間かけて勾配10%〜90%)により精製した。純粋な画分を合わせ、飽和NaHCO3(50mL)で中和し、DCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、黄色固体として(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−[ノルカラン−1−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(0.01g、7.65μmol、収率15.7%)を得た:1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.47(d,J=4.8Hz,1H),8.22−8.29(m,1H),7.22−7.27(m,1H),6.75−6.89(m,1H),6.18(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.70−5.77(m,1H),4.39−4.88(m,2H),3.44−4.17(m,4H),2.57−2.65(m,1H),2.18(t,J=7.4Hz,1H),1.83−1.93(m,4H),1.70−1.81(m,2H),1.57−1.66(m,1H),1.44−1.51(m,1H),1.28(br dd,J=9.5,2.7Hz,5H),1.10−1.20(m,4H),1.06(dd,J=12.2,6.8Hz,3H),0.95(br dd,J=17.8,6.6Hz,3H),0.70−0.77(m,1H),0.52(t,J=5.4Hz,1H).m/z(ESI,+veイオン):574.6(M+H)+.
実施例208
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。DCM(12mL)中の6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(700mg、1.483mmol、中間体173を使用する方法103)の撹拌溶液に、m−クロロペルオキシ安息香酸(77wt%、512mg、2.22mmol)を20℃で加えた。15分後、反応物を、飽和NaHCO
3(2mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、続いて15>40% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、白色固体として6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.58(s,1H),8.57(br s,1H),8.01(d,J=2.28Hz,1H),7.85(dd,J=1.87,8.29Hz,1H),7.39−7.46(m,1H),7.36(d,J=8.29Hz,1H),7.06−7.19(m,3H),3.09−3.11(m,3H),2.81(spt,J=41.90Hz,1H),1.24(d,J=6.84Hz,3H),1.09(d,J=6.84Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):488.0(M+H)
+.
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。MeCN(6mL)中の6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(660mg、1.353mmol)の撹拌溶液に、DIEA(354μl、2.029mmol)に続いて酸化塩化リン(V)(189μl、2.029mmol)を20℃で加えた。45分後、反応物を減圧下で濃縮し、続いて乾燥トルエン(10mL)とともに1回共沸混合した。残渣をTHF(6mL)中で溶解させ、0℃まで冷却し、DIEA(1mL)を加えた後、2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(435μl、2.029mmol)を加えた。10分後、反応物を、EtOAc(30mL)と飽和NaHCO3(15mL)の間で分配した。有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて5>50% EtOAc/EtOH(3:1混合物)の勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、白色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):684.0(M+H)+。
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例208)。(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(400mg、0.585mmol)の溶液を、TFA中において室温で10分間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、乾燥トルエン(10mL)とともに1回共沸混合した。次に、残渣をDCM(5mL)中で溶解させ、窒素下にて0℃まで冷却し、DIEA(1mL)を加えた。反応物に、DCM(1mL)中の2−プロペノイルクロリド(52.2μl、0.643mmol)の溶液を加えた。5分後、反応物を、DCM(5mL)と飽和NaHCO3(10mL)の間で分配した。水層をさらにDCM(2mL)で抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて5>80% EtOAc/EtOH(3:1混合物)の勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例208)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.10(s,1H),7.96−8.01(m,1H),7.80−7.88(m,1H),7.38−7.47(m,1H),7.30−7.37(m,1H),7.07−7.20(m,3H),6.50−6.70(m,1H),6.33−6.46(m,1H),5.75−5.84(m,1H),4.86−5.25(m,2H),4.26−4.53(m,1H),3.36−4.06(m,3H),3.08−3.12(m,3H),2.61−2.80(m,1H),1.30−1.54(m,6H),1.20−1.29(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):638.2(M+H)+.
実施例208−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例208、200mg、0.157mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC:ID 150x21mm、5μm、60% MeOH/CO
2、80g/分、102barにより分離した。これにより、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例208−1)、1番目に溶出する異性体を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.43(d,J=6.84Hz,1H),7.94(d,J=1.87Hz,1H),7.84(dd,J=1.87,8.29Hz,1H),7.48−7.56(m,2H),7.21−7.34(m,3H),6.77−6.92(m,1H),6.20(d,J=15.76Hz,1H),5.72−5.80(m,1H),4.44−4.92(m,2H),3.73−4.31(m,4H),3.31(s,3H),2.64−2.77(m,1H),1.36(d,J=6.43Hz,3H),1.24(dd,J=6.63,26.54Hz,3H),1.14(d,J=6.84Hz,3H),1.04(d,J=6.84Hz,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −113.55(s,1F),−113.57(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:638.2(M+1)
+.
実施例208−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例208、200mg、0.157mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC:ID 150x21mm、5μm、60% MeOH/CO
2、80g/分、102barにより分離した。これにより、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例208−2)、2番目に溶出する異性体を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.47(d,J=1.66Hz,1H),7.94(d,J=1.66Hz,1H),7.82(dd,J=2.28,8.29Hz,1H),7.46−7.54(m,2H),7.18−7.34(m,3H),6.75−6.92(m,1H),6.19(d,J=15.34Hz,1H),5.71−5.79(m,1H),4.44−4.96(m,2H),3.46−4.22(m,4H),3.30(s,3H),2.58−2.77(m,1H),1.32(t,J=14.30Hz,3H),1.23(dd,J=7.05,26.95Hz,3H),1.12(d,J=6.84Hz,3H),1.04(d,J=6.63Hz,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −113.74(s,1F),−113.75(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:638.2(M+1)
+.
実施例209−1及び実施例209−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、2つの単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例103−3)のアトロプ異性体を、キラルSFC:工程1 キラルSFC AD−H、30x250mm、5μm、20% IPA/CO
2、150g/分、178bar.工程2 キラルSFC Welko(R,R)21x250mm、5μm、60% MeOH/CO
2 64barにより分離した。これにより、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例209−1)、単一の異性体を得て、これは、工程2の1番目に溶出するピークであり、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として単離された。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.01−8.18(m,1H),7.61−7.68(m,1H),7.58−7.61(m,1H),7.29−7.48(m,2H),7.13−7.20(m,2H),7.09(t,J=18.50Hz,1H),6.50−6.72(m,1H),6.39(t,J=30.30Hz,1H),5.80(dd,J=8.09,16.59Hz,1H),4.42−5.27(m,2H),3.42−4.42(m,4H),2.75−2.82(m,3H),2.60−2.72(m,1H),1.19−1.45(m,9H),1.01−1.10(m,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ −112.42(s,1F),−112.45(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:622.3(M+1)
+.また、分離により、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例209−2)、単一の異性体を得て、これは、工程2の2番目に溶出するピークであり、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として単離された。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.09(br s,1H),7.54−7.90(m,2H),7.30−7.48(m,2H),7.14−7.20(m,2H),7.10(t,J=18.00Hz,1H),6.49−6.71(m,1H),6.33−6.47(m,1H),5.72−5.89(m,1H),3.35−5.21(m,6H),2.78(s,3H),2.63−2.75(m,1H),1.17−1.48(m,9H),1.01−1.09(m,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ −112.34(s,1F),−112.35(s,1F),−112.39(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:622.2(M+1)
+.
実施例209−3
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例103−3)のアトロプ異性体を、キラルSFC:AD−H、30x250mm、5μm、20% IPA/CO
2、150g/分、178barにより分離した。これにより、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例209−3)、単一の異性体を得て、これは、3番目に溶出するピーク(ピーク1とピーク2は重複する)であり、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として単離された。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.08(s,1H),7.88(d,J=1.87Hz,1H),7.38−7.47(m,1H),7.35(dd,J=1.87,7.88Hz,1H),7.21−7.25(m,1H),7.13−7.18(m,2H),7.09(t,J=18.70Hz,1H),6.51−6.70(m,1H),6.40(t,J=30.10Hz,1H),5.80(dd,J=8.09,17.83Hz,1H),3.44−5.26(m,6H),2.78(s,3H),2.59−2.71(m,1H),1.30−1.48(m,6H),1.25(d,J=6.63Hz,3H),1.07(d,J=6.63Hz,3H)[33H].
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ −112.37(s,1F),−112.41(s,1F),−112.43(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:622.3(M+1)
+.
実施例209−4
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例103−3)のアトロプ異性体を、キラルSFC:AD−H、30x250mm、5μm、20% IPA/CO
2、150g/分、178barにより分離した。これにより、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例209−4)、単一の異性体を得た。これは、4番目に溶出するピーク(ピーク1とピーク2は重複する)であり、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として単離された。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.09(s,1H),7.86(s,1H),7.33−7.47(m,2H),7.21−7.25(m,1H),7.14−7.19(m,2H),7.10(t,J=18.70Hz,1H),6.49−6.74(m,1H),6.40(t,J=32.30Hz,1H),5.80(t,J=17.60Hz,1H),3.38−5.19(m,6H),2.78(s,3H),2.71(br s,1H),1.18−1.54(m,9H),1.05(d,J=7.46Hz,3H)[33H].
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ −112.34(s,1F),−112.39(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:622.3(M+1)
+.
実施例210
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルホニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(2mL)及び水(1mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(250mg、0.445mmol、中間体92A)、2−(メチルスルホニル)フェニル)ボロン酸(Sigma−Aldrich、St.Louis、MO、USA、134mg、0.668mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(51.5mg、0.045mmol)、炭酸ナトリウム(142mg、1.336mmol)の懸濁液を、アルゴンで1分間曝気し、続いて95℃まで40分間加熱した。次に、反応物をEtOAc(20mL)で抽出し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて5>60% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(24g)により精製して、無色の固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルホニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):681.2(M+H)
+。
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例210)。(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルホニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(135mg、0.198mmol)の溶液を、TFA(2mL)中において20℃で15分間撹拌した。次に、反応物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(5mL)中で溶解させ、DIEA(0.25mL)を加えた。溶液を0℃まで冷却し、塩化アクリロイル(19.3μl、0.238mmol)を加えた。冷浴を取り外し、溶液を20℃で1時間撹拌した。次に、反応物を、飽和NaHCO3(5mL)で洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて15>100% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例210)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.45(d,J=4.77Hz,1H),8.14(s,1H),8.01−8.07(m,1H),7.60−7.73(m,2H),7.20−7.51(m,1H),7.04(d,J=4.98Hz,1H),6.31−6.71(m,2H),5.75−5.86(m,1H),3.51−5.23(m,6H),2.57−2.72(m,1H),2.47−2.54(m,3H),1.90−2.17(m,3H),0.92−1.55(m,12H).m/z(ESI,+veイオン):635.2(M+H)+.
実施例211−1
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルチオ)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,4−ジオキサン(4mL)及び水(2mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(350mg、0.623mmol、中間体92A)、(2−フルオロ−6−(メチルチオ)フェニル)ボロン酸(Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ、USA、128mg、0.686mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(72.0mg、0.062mmol)、炭酸ナトリウム(198mg、1.87mmol)の懸濁液を、アルゴンで1分間曝気し、続いて95℃まで60分間加熱した。次に、反応物をEtOAc(20mL)で抽出し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて5>60% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(24g)により精製して、白色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルチオ)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.47(d,J=3.73Hz,1H),8.15(d,J=1.87Hz,1H),7.30−7.39(m,1H),7.04−7.11(m,2H),6.90(q,J=24.70Hz,1H),4.16−5.05(m,3H),3.44−3.96(m,4H),2.63−2.92(m,1H),2.32(d,J=14.51Hz,3H),2.02(d,J=35.66Hz,3H),1.51(s,9H),1.28−1.50(m,8H),1.01−1.16(m,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ −114.43(s,1F),−115.25(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):667.3(M+H)
+.
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。DCM(5mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルチオ)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(210mg、0.315mmol)の撹拌溶液に、DCM(1mL)中のm−クロロペルオキソ安息香酸(77wt%、78mg、0.346mmol)の溶液を20℃で滴下して加えた。次に、反応物を、5% Na2CO3(5mL)で洗浄した。次に、水層をさらにDCMで抽出した。次に、合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて15>70% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(12g)により精製して、無色の薄膜として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):683.0(M+H)+。
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例211−1)。TFA中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(170mg、0.249mmol)の溶液を、20℃で15分間撹拌した。次に、反応物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(5mL)中で溶解させ、DIEA(1mL)に続いて塩化アクリロイル(30.3μl、0.373mmol)を20℃で加えた。溶液を室温で1時間撹拌し、飽和Na2CO3(5mL)で洗浄した。分離した水層をさらにDCM(10mL)で抽出した。有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて15>100% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、白色固体として(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例211−1)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.47−8.61(m,1H),8.11−8.23(m,1H),7.46−7.95(m,2H),7.28−7.32(m,1H),7.06−7.20(m,1H),6.33−6.69(m,2H),5.75−5.98(m,1H),3.67−5.19(m,6H),2.50−2.96(m,1H),1.90−2.19(m,6H),1.13−1.47(m,12H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −112.28(d,J=13.88Hz,1F),−112.63(d,J=20.81Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):637.1(M+H)+.
実施例211−2
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例211−1)のアトロプ異性体を、キラルSFC:OD、21x150mm、5μm、15% EtOH/CO
2、80g/分、102barにより分離した。これにより、(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例211−2)、単一の異性体、1番目に溶出するピークを得て、凍結乾燥からのふわふわした白色粉末として単離した。
1H NMR(600MHz,CDCl3)δ 8.48(d,J=5.20Hz,1H),8.18(s,1H),7.91(d,J=7.94Hz,1H),7.67−7.73(m,1H),7.29(t,J=16.70Hz,1H),7.13(br s,1H),6.53−6.69(m,1H),6.37−6.45(m,1H),5.78−5.85(m,1H),3.48−5.18(m,6H),2.55−2.65(m,1H),2.10−2.15(m,6H),1.13−1.53(m,12H).m/z(ESI,+veイオン):637.3(M+H)
+.
実施例211−3
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例211−1)のアトロプ異性体を、キラルSFC:OD、21x150mm、5μm、15% EtOH/CO
2、80g/分、102barにより分離した。これにより、(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルフィニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例211−3)、単一の異性体、2番目に溶出するピークを得て、凍結乾燥からのふわふわした白色粉末として単離した。
1H NMR(600MHz,CDCl3)δ 8.47(d,J=4.65Hz,1H),8.10−8.22(m,1H),7.44−7.97(m,2H),7.22−7.33(m,2H),7.00−7.14(m,1H),6.50−6.71(m,1H),6.33−6.46(m,1H),5.73−5.87(m,1H),3.37−5.18(m,6H),2.61−2.90(m,1H),1.91−2.11(m,6H),1.15−1.58(m,12H).m/z(ESI,+veイオン):637.3(M+H)
+.
実施例212−1
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルチオ)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。1,4−ジオキサン(8mL)及び水(4mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体92A、1.0g、1.78mmol)、2−(メチルチオ)フェニルボロン酸(Sigma−Aldrich Corp.、St.Louis、MO、USA、0.449g、2.67mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.103g、0.089mmol)、炭酸ナトリウム(0.224ml、5.34mmol)の懸濁液を、アルゴンで1分間曝気し、続いて95℃まで30分間加熱した。次に、反応物をEtOAc(60mL)で抽出し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて5>60% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、黄色のタールとして(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルチオ)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.47(br s,1H),8.12(s,1H),7.31−7.73(m,3H),7.19(ddd,J=1.45,7.46,14.51Hz,1H),7.03(dd,J=0.83,7.26Hz,1H),3.42−5.02(m,6H),2.66−2.86(m,1H),2.28−2.32(m,3H),2.01−2.10(m,3H),1.49−1.55(m,9H),1.43−1.49(m,3H),1.21−1.35(m,6H),0.99−1.15(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):649.1(M+H)
+.
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体212−1b)。DCM(10mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルチオ)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(1.0g、1.54mmol)の撹拌溶液に、DCM(5mL)中のm−クロロペルオキソ安息香酸(77wt%、0.345g、1.54mmol)の溶液を20℃で滴下して加えた。5分後、反応物を、5% Na2CO3(10mL)で洗浄した。次に、水層をさらにDCMで抽出した。次に、合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて15>70% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、無色の薄膜として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.48(d,J=4.56Hz,1H),8.16−8.20(m,1H),8.03−8.14(m,1H),7.63−7.72(m,1H),7.54(dd,J=7.05,15.13Hz,1H),7.37−7.48(m,1H),7.00−7.20(m,1H),3.76−5.06(m,6H),2.49−2.91(m,1H),1.94−2.17(m,7H),1.51−1.53(m,9H),1.27−1.50(m,10H),1.13−1.21(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):665.3(M+H)+.
工程3:(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例212−1)。TFA(2mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(0.65g、0.977mmol)の溶液を、20℃で15分間撹拌した。次に、反応物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(5mL)中で溶解させ、DIEA(1mL)を加えた。溶液を15℃まで冷却し、塩化アクリロイル(0.119ml、1.46mmol)を加えた。冷浴を取り外し、溶液を20℃で15分間撹拌した。次に、反応物を、飽和Na2CO3(5mL)で洗浄した。分離した水層をさらにDCM(10mL)で抽出した。有機物を、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて15>100% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、無色の薄膜を得た。次に、薄膜を、1:1 MeCN/水(2mL)中で溶解させ、凍結させ、続いて凍結乾燥させて、ふわふわした白色固体として(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例212−1)を得た。m/z(ESI、+veイオン):619.3(M+H)+。
実施例212−2
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例212−1)のアトロプ異性体を、キラルSFC:OX、21x250mm、5μm、45% MeOH/CO
2、80g/分、102barにより分離した。これにより、凍結乾燥からのふわふわした白色粉末として単離された(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例212−2)、1番目に溶出するピークを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.53(d,J=3.11Hz,1H),8.39(d,J=4.98Hz,1H),8.00(d,J=7.88Hz,1H),7.71−7.79(m,1H),7.61−7.68(m,1H),7.47(d,J=7.67Hz,1H),7.26(d,J=4.98Hz,1H),6.77−6.92(m,1H),6.20(dd,J=1.87,16.59Hz,1H),5.72−5.81(m,1H),4.82−4.98(m,1H),4.41−4.81(m,1H),3.48−4.27(m,4H),2.59−2.71(m,1H),2.07(s,3H),2.01(s,3H),1.35(t,J=12.20Hz,3H),1.22(dd,J=6.43,27.78Hz,3H),1.02(d,J=6.63Hz,3H),0.83(d,J=5.60Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):619.1(M+H)
+.
実施例212−3
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(2−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例212−1)のアトロプ異性体を、キラルSFC:OX、21x250mm、5μm、45% MeOH/CO
2、80g/分、102barにより分離した。これにより、凍結乾燥からのふわふわした白色粉末として単離された(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)−7−(2−メチルスルフィニル)フェニル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(実施例212−3)、2番目に溶出するピークを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.46(d,J=7.88Hz,1H),8.41(d,J=3.94Hz,1H),7.97(d,J=8.29Hz,1H),7.71−7.78(m,1H),7.61−7.68(m,1H),7.47(d,J=7.26Hz,1H),7.22(t,J=9.30Hz,1H),6.76−6.93(m,1H),6.22(dd,J=1.87,16.59Hz,1H),5.72−5.82(m,1H),3.72−4.96(m,6H),2.75−2.88(m,1H),2.07(s,3H),1.91(s,3H),1.35−1.42(m,3H),1.26(dd,J=6.43,23.84Hz,3H),1.10(d,J=6.63Hz,3H),1.03(dd,J=2.07,6.43Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):619.1(M+H)
+.
実施例213
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:4−ヨード−2−イソプロピル−6−メチルアニリン。DCM(20mL)及び水(20mL)中の2−イソプロピル−6−メチルアニリン(Enamine、Monmouth Jct.、NJ、USA、2.6g、17.42mmol)及び炭酸水素ナトリウム、粉末(2.93g、34.8mmol)の二相溶液に、ヨウ素(4.42g、17.4mmol)を20℃で加えた。10分後、有機物を、20% EtOH/EtOAc(1:3混合物)/ヘプタンで生成物を溶出するシリカ(40g)のプラグに通して押し込み、琥珀色油として4−ヨード−2−イソプロピル−6−メチルアニリン(4.26g、15.5mmol、収率89%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.28(d,J=1.66Hz,1H),7.24(d,J=1.87Hz,1H),3.40−3.99(bs,2H),2.83(spt,J=40.80Hz,1H),2.13(s,3H),1.24(d,J=6.84Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):276.1(M+H)
+.
工程2:2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルチオ)アニリン。THF(15mL)中の4−ヨード−2−イソプロピル−6−メチルアニリン(4.2g、15.3mmol)の撹拌溶液に、イソプロピルマグネシウムクロリド、THF中2.0M(16.0ml、32.1mmol)を10℃の内部温度を超えない速度で窒素下にて0℃で滴下して加えた。溶液を5分間撹拌し、−70℃まで冷却し、続いてn−ブチルリチウム、ヘキサン中2.5M(10.7ml、26.7mmol)を、−60℃の内部温度を超えない速度で滴下して加えた。溶液を10分間撹拌し、続いてジメチルジスルフィド(2.77ml、30.5mmol)を加えた。冷浴を取り外し、反応物を、飽和NH4Cl(20mL)により−20℃でクエンチした。次に、懸濁液を、EtOAc(120mL)と水(20mL)の間で分配した。有機物をさらにEtOAc(20mL)で抽出した。次に、合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、続いて減圧下で濃縮して、黄褐色油として2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルチオ)アニリン(3.6g)を得た。m/z(ESI、+veイオン):196.3(M+H)+。
工程3:2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)アニリン。DCM(30mL)中の粗製の(50%)2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルチオ)アニリン(3.6g、18.4mmol)の撹拌溶液に、m−クロロペルオキシ安息香酸(77wt%、2.06g、9.22mmol)を20℃で加えた。5分後、反応物を0.5M NaOH(20mL)で洗浄し、有機物を、0>50% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により直接的に精製して、黄褐色油として2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)アニリン(1.0g、4.73mmol、収率25.7%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.33(d,J=1.66Hz,1H),7.25(d,J=1.45Hz,1H),3.95(br s,2H),2.85−2.98(m,1H),2.69(s,3H),2.23(s,3H),1.27−1.31(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):212.3(M+H)+.
工程4:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体213a)。THF(10mL)中のホスゲン溶液、トルエン中15%(3.34ml、4.67mmol)の希釈溶液に、THF(12mL)中の(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体165、1.5g、3.12mmol)及びDIEA(2.17ml、12.5mmol)の第2の溶液を0℃で加えた。5分後、THF(8mL)中の2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)アニリン(0.988g、4.67mmol)の溶液を加えた。次に、反応物を、EtOAc(80mL)と飽和NaHCO3(20mL)の間で分配した。有機物を、飽和NaCl(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、続いて減圧下で濃縮した。次に、残渣をトルエン(15mL)中で溶解させた。溶液を、窒素下にて10℃まで冷却し、続いてナトリウムtert−ブトキシド(0.374g、3.89mmol)を加えた。20分後、反応物を、EtOAc(60mL)と飽和NaHCO3(20mL)の間で分配した。有機物を、飽和NaCl(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて0>70% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、黄色フォームとして(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体213a)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.10(s,1H),7.48−7.69(m,1H),7.06−7.46(m,5H),4.23−5.08(m,2H),3.43−4.07(m,4H),2.77(s,3H),2.53−2.69(m,1H),2.05−2.10(m,3H),1.50−1.55(m,9H),1.40−1.49(m,3H),0.98−1.27(m,9H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −112.48(s,1F),−112.57(s,1F),−112.62(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):682.1(M+H)+.
工程5:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例213)。TFA(2mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体213a、390mg、0.572mmol)の溶液を、20℃で15分間撹拌した。次に、反応物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(5mL)中で溶解させ、DIEA(1mL)を加えた。溶液に、塩化アクリロイル(69.7μl、0.857mmol)を加えた。15分後、反応物を、飽和Na2CO3(5mL)で洗浄した。分離した水層をさらにDCM(10mL)で抽出した。次に、合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて15>100% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、黄褐色フォームとして4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例213)を得た。m/z(ESI、+veイオン):636.1(M+H)+。
実施例213−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例213)のアトロプ異性体を、キラルWhelk O1(S,S)、20x250mm、5μm、35% MeOH/CO
2、70g/分、164barにより分離した。これにより、凍結乾燥からのふわふわした白色粉末として単離された4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体(実施例213−1)、1番目に溶出するピークを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.49(s,1H),8.11(d,J=5.60Hz,1H),7.51−7.56(m,1H),7.35−7.46(m,2H),7.06−7.19(m,3H),6.50−6.72(m,1H),6.40(t,J=31.50Hz,1H),5.80(dd,J=8.09,17.42Hz,1H),3.41−5.23(m,6H),2.77(s,3H),2.64(spt,J=42.70Hz,1H),2.05−2.11(m,3H),0.98−1.50(m,12H).
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −112.53(s,1F),−112.56(s,1F),−112.58(s,1F).m/z(ESI、+veイオン):636.2(M+H)
+.
実施例213−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例213)のアトロプ異性体を、キラルSFC Whelk O1(S,S)、20x250mm、5μm、35% MeOH/CO
2、70g/分、164barにより分離した。これにより、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例213−2)、単一の異性体、2番目に溶出するピークを得て、凍結乾燥からのふわふわした白色粉末として単離した。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.10(s,1H),7.67(s,1H),7.37−7.47(m,1H),7.05−7.24(m,4H),6.50−6.70(m,1H),6.39(t,J=30.70Hz,1H),5.80(t,J=18.50Hz,1H),3.45−5.20(m,6H),2.77(s,3H),2.54−2.68(m,1H),2.03−2.07(m,3H),1.01−1.49(m,12H).
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −112.43(s,1F),−112.49(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):636.2(M+H)
+.
実施例213−3
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例213)のアトロプ異性体を、キラルSFC 工程1:Whelk Ol(S,S)、20x250mm、5μm、35% MeOH/CO
2、70g/分、164barにより分離した。ピーク3及び4が同時に溶出され、続いてさらに工程2:Whelk Ol(S,S)、20x250mm、5μm、30% MeOH/CO
2、70g/分、196barにより精製したこれにより、凍結乾燥からのふわふわした白色粉末として単離された4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例213−3)、単一の異性体、工程2から1番目に溶出するピークを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.10(s,1H),7.49−7.69(m,1H),7.36−7.46(m,2H),7.05−7.17(m,3H),6.49−6.71(m,1H),6.39(t,J=31.10Hz,1H),5.80(t,J=17.40Hz,1H),3.47−5.22(m,6H),2.77(s,3H),2.54−2.66(m,1H),2.02−2.12(m,3H),1.03−1.47(m,12H).
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −112.43(s,1F),−112.49(s,1F),−112.52(s,1F),−112.55(s,1F),−112.57(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):636.2(M+H)
+.
実施例213−4
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例213)のアトロプ異性体を、キラルSFC 工程1:Whelk Ol(S,S)、20x250mm、5μm、35% MeOH/CO
2、70g/分、164barにより分離した。ピーク3及び4が同時に溶出され、続いてさらに工程2:Whelk Ol(R,R)、20x250mm、5μm、30% MeOH/CO
2、70g/分、196barにより精製したこれにより、凍結乾燥からのふわふわした白色粉末として単離された4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例213−4)、単一の異性体、工程2から2番目に溶出するピークを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.09(d,J=4.98Hz,1H),7.63−7.68(m,1H),7.38−7.47(m,1H),6.99−7.26(m,4H),6.51−6.70(m,1H),6.39(t,J=31.30Hz,1H),5.81(dd,J=7.26,16.79Hz,1H),3.43−5.18(m,6H),2.77(s,3H),2.59−2.71(m,1H),2.05(s,3H),0.99−1.48(m,12H).
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −112.54(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):636.2(M+H)
+.
実施例214
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルチオ)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。1,4−ジオキサン(20mL)及び水(10mL)中の(2R,5S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体92A、2.0g、3.56mmol)、2−フルオロ−6−(メチルチオ)フェニル)ボロン酸(0.861g、4.63mmol、Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ、USA、128mg、0.686mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.206g、0.178mmol)、炭酸ナトリウム(1.133g、10.69mmol)の懸濁液を、アルゴンで1分間曝気し、続いて95℃まで60分間加熱した。次に、反応物をEtOAc(150mL)で抽出し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて10>60% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(80g)により精製して、白色フォームとして(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルチオ)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチルを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.46(d,J=4.56Hz,1H),8.15(d,J=1.66Hz,1H),7.30−7.38(m,1H),7.02−7.10(m,2H),6.86−6.95(m,1H),3.41−5.03(m,6H),2.64−2.92(m,1H),2.28−2.37(m,3H),1.93−2.08(m,3H),1.50−1.52(m,9H),1.42−1.49(m,3H),1.20−1.40(m,6H),1.00−1.14(m,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −114.43(s,1F),−115.22(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):667.3(M+H)
+.
工程2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。DCM(8mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルチオ)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(850mg、1.27mmol)の撹拌溶液に、m−クロロペルオキシ安息香酸(600mg、2.68mmol)(2x300mg 割り当て分)を20℃で加えた。20分後、反応物を、飽和Na2CO3(5mL)で抽出した。有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて10>60% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、白色フォームとして(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):699.2(M+H)+。
工程3:(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例214)。TFA(4mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(370mg、0.529mmol)の溶液を、20℃で15分間撹拌した。次に、反応物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(5mL)中で溶解させ、DIEA(462μl、2.65mmol)を加えた。溶液を15℃まで冷却し、塩化アクリロイル(64.5μl、0.794mmol)を加えた。20分後、反応物を、飽和Na2CO3(5mL)で洗浄した。分離した水層をさらにDCM(10mL)で抽出した。有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて15>100% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(24g)により精製して、無色のフォームとして(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例214)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.43−8.51(m,1H),8.12−8.18(m,1H),7.82−7.90(m,1H),7.62−7.71(m,1H),7.45(t,J=17.20Hz,1H),7.02−7.12(m,1H),6.51−6.70(m,1H),6.33−6.46(m,1H),5.75−5.85(m,1H),4.17−5.21(m,3H),3.51−3.99(m,3H),2.61−3.00(m,1H),2.57(s,3H),1.93−2.15(m,3H),1.42−1.49(m,3H),0.99−1.32(m,9H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −111.28(s,1F),−111.31(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):653.3(M+H)+.
実施例214−1
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例214)のアトロプ異性体を、キラルSFC 工程1:OX、21x250mm、5μm、30% MeOH/CO
2、80g/分、185barにより分離した。(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例214−1)は1番目に溶出するピークであり、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として単離した。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.46(d,J=4.98Hz,1H),8.14(s,1H),7.86(d,J=8.29Hz,1H),7.61−7.69(m,1H),7.44(dd,J=8.71,17.00Hz,1H),7.04(d,J=4.77Hz,1H),6.49−6.68(m,1H),6.39(t,J=29.40Hz,1H),5.75−5.84(m,1H),4.17−5.24(m,3H),4.00−4.06(m,1H),3.88−3.99(m,1H),3.50−3.78(m,1H),2.60−2.74(m,1H),2.56(s,3H),2.11(s,3H),1.45(t,J=13.70Hz,3H),1.34(dd,J=6.63,34.83Hz,3H),1.19(d,J=6.84Hz,3H),0.99(d,J=6.43Hz,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −111.29(d,J=10.41Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):653.0(M+H)
+.
実施例214−2
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例214)のアトロプ異性体を、キラルSFC 工程1:OX、21x250mm、5μm、30% MeOH/CO
2、80g/分、185barにより分離した。(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例214−2)は2番目に溶出するピークであり、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として単離した。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.45(d,J=4.35Hz,1H),8.16(d,J=9.74Hz,1H),7.87(d,J=8.09Hz,1H),7.63−7.71(m,1H),7.45(t,J=17.60Hz,1H),7.07(d,J=3.32Hz,1H),6.51−6.73(m,1H),6.40(t,J=29.00Hz,1H),5.80(t,J=19.90Hz,1H),3.29−5.20(m,6H),2.92(spt,J=39.40Hz,1H),2.57(s,3H),1.96(s,3H),1.43−1.62(m,6H),1.26(br d,J=6.01Hz,3H),1.19(d,J=6.22Hz,3H).
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −111.73(br d,J=13.01Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):653.0(M+H)
+.
実施例215
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。DCM(3mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルフィニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体213a、310mg、0.454mmol)の撹拌溶液に、DCM中のm−クロロペルオキシ安息香酸(77wt%、107mg、0.477mmol)を0℃で加えた。1時間後、反応物を、5% Na
2CO
3(1mL)、塩水(1mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固させて、白色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):698.0(M+H)
+。
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例215)。TFA(2mL)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(320mg、0.458mmol)の溶液を、20℃で15分間撹拌した。次に、反応物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(3mL)中で溶解させ、DIEA(200μl、1.146mmol)に続いて塩化アクリロイル(48.4μl、0.596mmol)を20℃で加えた。溶液を20℃で1時間撹拌した。次に、反応物を、EtOAc(10mL)と飽和NaHCO3(3mL)の間で分配した。分離した水層をさらにEtOAc(3mL)で抽出した。有機物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて15>80% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例215)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.09−8.13(m,1H),7.66−7.85(m,2H),7.37−7.48(m,1H),7.06−7.21(m,3H),6.50−6.70(m,1H),6.34−6.46(m,1H),5.76−5.85(m,1H),4.19−5.23(m,3H),3.44−4.08(m,3H),3.09(s,3H),2.56−2.73(m,1H),2.06−2.13(m,3H),0.99−1.53(m,12H).m/z(ESI,+veイオン):652.1(M+H)+.
実施例215−1
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例215)のアトロプ異性体を、キラルSFC 工程1:OX−H、21x250mm、5μm、45% MeOH/CO
2、80g/分、120barにより分離した。これにより、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例215−1)、単一の異性体を得て、これは1番目に溶出するピークであり、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として単離された。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.49(d,J=3.32Hz,1H),7.74−7.78(m,2H),7.47−7.56(m,1H),7.21−7.35(m,3H),6.76−6.91(m,1H),6.20(dd,J=2.07,16.17Hz,1H),5.72−5.80(m,1H),4.36−4.97(m,2H),3.48−4.25(m,4H),3.29(s,3H),2.59−2.70(m,1H),2.04(s,3H),1.35(dd,J=6.01,12.02Hz,3H),1.21(dd,J=6.22,29.23Hz,3H),1.10(d,J=7.26Hz,3H),0.99(d,J=6.63Hz,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −113.97(s,1F),−113.98(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):652.1(M+H)
+.
実施例215−2
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、単一の異性体
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例215)のアトロプ異性体を、キラルSFC 工程1:OX−H、21x250mm、5μm、45% MeOH/CO
2、80g/分、120barにより分離した。これにより、4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−6−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例215−2)、単一の異性体を得て、これは2番目に溶出するピークであり、凍結乾燥からのふわふわした白色固体として単離された。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.49(d,J=4.15Hz,1H),7.76(d,J=5.39Hz,2H),7.47−7.56(m,1H),7.17−7.36(m,3H),6.76−6.94(m,1H),6.22(d,J=17.00Hz,1H),5.69−5.80(m,1H),4.40−4.98(m,2H),3.46−4.27(m,4H),3.29(s,3H),2.60−2.73(m,1H),2.02(s,3H),1.34(dd,J=6.63,13.06Hz,3H),1.21(dd,J=6.63,29.02Hz,3H),1.11(d,J=6.84Hz,3H),1.02(d,J=6.43Hz,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −113.88(s,1F),−113.88(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):652.1(M+H)
+.
実施例217
5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−1,2−ジヒドロ−3H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−3−オン。
工程1:(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)((2−クロロアセチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体217a)。DCM(5mL)及び1M 水酸化ナトリウム(195μl、1.95mmol)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(実施例150、工程1;650mg、1.22mmol)の撹拌二相溶液に、DCM(1mL)中の2−クロロアセチルクロリド(107μl、1.34mmol)の溶液を0℃で加えた。10分後、水相を捨て、有機物を飽和NaCl(5mL)で洗浄した。次に、有機物を、0>30% EtOAc/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(24g)により精製して、白色フォームとして(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)((2−クロロアセチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):608.3(M+H)
+。
工程2:(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。THF(3mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)((2−クロロアセチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(230mg、0.378mmol)の撹拌溶液に、水素化ナトリウム、鉱油中の60%分散系(60.5mg、1.51mmol)を窒素下にて0℃で加えた。10分後、冷浴を取り外し、懸濁液を20℃で2時間撹拌した。反応物を0℃まで冷却し、続いて飽和NH4Cl(1mL)で注意深くクエンチした。次に、反応物を、EtOAc(20mL)と水(2mL)の間で分配した。有機物を、飽和NaCl(2mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、続いてEtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンにより生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(12g)により精製して、無色の薄膜として(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.41−7.52(m,3H),7.27−7.30(m,1H),7.18(dd,J=9.12,18.24Hz,1H),2.90−5.08(m,10H),1.48(s,9H),1.20−1.42(m,6H),0.87(br s,9H).m/z(ESI,+veイオン):572.3(M+H)+.
工程3:5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−1,2−ジヒドロ−3H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−3−オン(実施例217)。TFA(2mL)中の(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(60mg、0.105mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。次に、溶媒を減圧下で除去し、続いて得られ残渣をEtOAc(20mL)と5% Na2CO3(5mL)の間で分配した。次に、有機物を、飽和NaCl(2mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、続いて減圧下で濃縮した。次に、残渣をDCM(4mL)中で溶解させ、DIPEA(55.0μL、0.315mmol)を加えた。次に、撹拌溶液を窒素下で0℃まで冷却し、DCM(1mL)中の塩化アクリロイル(9.41μl、0.115mmol)の第2の溶液を滴下して加えた。冷浴を取り外し、10分間撹拌し、続いて反応物を飽和NaHCO3(2mL)で洗浄した。次に、分離した有機物を、10>50% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、淡黄色フォームを得た。次に、材料を、1:1 MeCN/水(2mL)中で溶解させ、凍結させ、凍結乾燥させて、ふわふわした淡黄色粉末として5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−1,2−ジヒドロ−3H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−3−オン(実施例217)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.00(br s,1H),7.48−7.62(m,2H),7.34−7.41(m,2H),6.67−6.89(m,1H),6.12−6.20(m,1H),5.73(br d,J=10.37Hz,1H),3.21−4.90(m,10H),1.04−1.49(m,6H),0.84(br s,9H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −114.06(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):526.3(M+H)+.
実施例218
5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−3−オン
工程1:(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)((2−クロロアセチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。DCM(10mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体237)(0.5g、0.840mmol)及びDIPEA(0.161ml、0.924mmol)の撹拌溶液に、DCM(0.5mL)中の塩化クロロアセチル(0.053ml、0.672mmol)の第2の溶液をアルゴン下にて0℃で加えた。5分後、反応物を、10>40% EtOAc/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(12g)により精製して、白色固体として(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)((2−クロロアセチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):671.3(M+H)
+。
工程2:(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。THF(5mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)((2−クロロアセチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(225mg、0.335mmol)の撹拌溶液に、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、THF中の1M(670μl、0.670mmol)をアルゴン下にて−70℃で加えた。5分後、反応物を、飽和NH4Cl(0.5mL)でクエンチした。次に、反応物を、EtOAc(10mL)と水(1mL)の間で分配した。有機物を、飽和NaCl(1mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて10>60% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(12g)により精製して、黄色の薄膜として(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):635.3(M+H)+。
工程3:5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−3−オン(実施例218)。TFA中の(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(65mg、0.102mmol)の溶液を、室温で5分間撹拌した。次に、溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAc(10mL)と5% Na2CO3(5mL)の間で分配した。有機物を、飽和NaCl(1mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、続いて減圧下で濃縮した。次に、得られた残渣をDCM(2mL)中で溶解させ、DIEA(17.9μl、0.102mmol)を加え、窒素下で0℃まで冷却し、DCM(0.5mL)中の塩化アクリロイル(8.31μl、0.102mmol)の第2の溶液を滴下して加えた。5分後、反応物を、10>70% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、黄色油を得た。次に、油を、MeCN/水(1:1;1.5mL)中で懸濁させ、凍結させ、凍結乾燥させて、ふわふわした灰白色粉末として5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−3−オン(実施例218)を得た。m/z(ESI、+veイオン):589.3(M+H)+。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.29(d,J=4.77Hz,1H),8.03(br s,1H),7.34−7.48(m,1H),7.04−7.27(m,4H),6.73−6.89(m,1H),6.17(br d,J=16.79Hz,1H),5.70−5.77(m,1H),3.32−4.93(m,8H),2.82−3.19(m,1H),2.08(br d,J=6.22Hz,3H),1.09−1.36(m,9H),0.84−0.92(m,3H).
実施例219
5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−1,3−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−2−オン
工程1:(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体237)。500mLの丸底フラスコをアルゴンでフラッシングし、続いてジアセトキシパラジウム(1.68g、7.48mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスファン)(6.49g、11.2mmol)、炭酸セシウム(12.2g、37.4mmol)、及び1,4−ジオキサン(60mL)で充填した。次に、懸濁液を窒素で2分間曝気し、20℃で10分間撹拌し、続いて(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体165、6.0g、12.5mmol)及び2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(中間体R、2.34g、15.6mmol)を加えた。次に、懸濁液を100℃まで加熱した。45分後、反応物を、EtOAc(200mL)と水(100mL)の間で分配した。次に、有機物をMgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残渣をEtOAc(150mL)及びSilicycleによるSiliaMetS(登録商標)チオール(40g、1.3mmol/g)中で溶解させた。スラリーを室温で90分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、続いて10>50% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、褐色フォームとして(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体237)を得た。m/z(ESI、+veイオン):595.4(M+H)
+。
工程2:(2R,5S)−4−((E)−(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)((2−メトキシ−2−オキソエチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,2−ジクロロエタン(8mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体237、400mg、0.672mmol)及びDIPEA(235μl、1.34mmol)の撹拌溶液に、ブロモ酢酸メチル(623μl、6.72mmol)を加えた。溶液を、圧力軽減キャップを備えた20mLの反応容器中において85℃で16時間撹拌した。次に、反応物を、0>50% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(12g)により直接的に精製して、白色固体として(2R,5S)−4−((E)−(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)((2−メトキシ−2−オキソエチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):667.3(M+H)+。
工程3:2−(((E)−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)メチレン)アミノ)酢酸。THF(1mL)、MeOH(0.5mL)、水(0.5mL)中の(2R,5S)−4−((E)−(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)((2−メトキシ−2−オキソエチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(125mg、0.187mmol)及び水酸化リチウム、一水和物(9.83mg、0.234mmol)の懸濁液を、室温で18時間撹拌した。次に、反応物を、DCM(20mL)と飽和NaHCO3(10mL)の間で分配した。次に、水層をさらにDCM(5mL)で抽出した。合わせた有機物を、飽和NaCl(5mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、続いて減圧下で濃縮して黄色固体を得た。次に、この材料をさらに、100% EtOAc/EtOH(3:1混合物)により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、白色固体として2−(((E)−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)メチレン)アミノ)酢酸を得た。m/z(ESI、+veイオン):653.3(M+H)+。
工程4:(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。DCM(2mL)中の2−(((E)−((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)メチレン)アミノ)酢酸(45mg、0.069mmol)及びDIEA(15.0μl、0.086mmol)の撹拌溶液に、オキシ塩化リン(6.42μl、0.069mmol)を窒素下にて0℃で加えた。10分後、反応物を、EtOAc(10mL)と飽和NaHCO3(5mL)の間で分配した。有機物をさらに、飽和NaCl(2mL)で洗浄し、続いてMgSO4で乾燥させた。次に、有機層を減圧下で濃縮し、10>50% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、無色の薄膜として(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):635.3(M+H)+。
工程5:5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−1,3−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−2−オン(実施例219)。TFA(1mL)中の(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(6mg、9.45μmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。次に、溶媒を減圧下で除去し、残渣をトルエン(2x5mL)とともに共沸混合した。次に、残渣を、DCM(1mL)中で溶解させ、DIEA(16.5μL、0.094mmol)を加え、アルゴンの雰囲気下で0℃まで冷却した。これに、DCM(0.5mL)中の塩化アクリロイル(0.767μl、9.45μmol)の第2の溶液を加えた。次に、反応物を、10>60% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により精製して、無色の薄膜として5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−1,3−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−2−オン(実施例219)を得た。m/z(ESI、+veイオン):589.1(M+H)+. 1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.41−8.64(m,1H),7.96−8.09(m,1H),7.37−7.48(m,1H),7.07−7.23(m,4H),6.27−6.75(m,2H),5.76(br d,J=10.37Hz,1H),4.17−5.12(m,3H),2.50−3.99(m,6H),1.91−2.35(m,3H),1.47−1.61(m,3H),1.08−1.46(m,6H),0.81−0.95(m,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −112.62(s,1F).
実施例220
5−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−2−オン
工程1:(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)((2−メトキシ−2−オキソエチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。DMF(3mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(実施例150、工程1、400mg、0.752mmol)、ブロモ酢酸メチル(348μl、3.76mmol)、DIPEA(197μl、1.13mmol)の溶液を、85℃まで16時間加熱した。次に、反応混合物を、EtOAc(20mL)と飽和NaHCO
3(20mL)の間で分配した。次に、有機物をさらに水(10mL)及び飽和NaCl(5mL)で洗浄し、続いてMgSO
4で乾燥させた。有機層を減圧下で濃縮し、続いて10>50% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(24g)により精製して、白色固体として(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)((2−メトキシ−2−オキソエチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):604.4(M+H)
+。
工程2:2−((((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)メチレン)アミノ)酢酸。MeOH(5mL)及び水(1mL)中の(2R,5S)−4−((5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)((2−メトキシ−2−オキソエチル)イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(310mg、0.513mmol)及び水酸化リチウム、一水和物(23.7mg、0.564mmol)の懸濁液を、室温で3日間撹拌した。次に、反応混合物を、DCM(20mL)と飽和NaHCO3(10mL)の間で分配した。水層をさらにDCM(5mL)で抽出した。合わせた有機物を、飽和NaCl(5mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、続いて減圧下で濃縮して、白色固体として2−((((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)メチレン)アミノ)酢酸を得た。m/z(ESI、+veイオン):590.4(M+H)+。
工程3:(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。1,2−ジクロロエタン(3mL)中の2−((((2S,5R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)(5−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−2−(ネオペンチルアミノ)ピリジン−3−イル)メチレン)アミノ)酢酸(300mg、0.508mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(266μl、1.53mmol)に続いてオキシ塩化リン(95μl、1.02mmol)を室温で加えた。15分後、反応物を、EtOAc(20mL)と飽和NaHCO3(20mL)の間で分配した。次に、有機物を、飽和NaCl(5mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、10>40% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンにより生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(12g)により精製して、白色固体として(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):572.2(M+H)+。
工程4:(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(実施例220)。TFA(1ml)中の(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(40mg、0.070mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。次に、溶媒を減圧下で除去し、残渣をトルエン(2x5mL)とともに共沸混合した。次に、残渣を、DCM(1mL)中で溶解させ、DIEA(12.2μl、0.070mmol)を加え、続いて溶液をアルゴンの雰囲気下で0℃まで冷却した。この溶液に、DCM(0.5mL)中の塩化アクリロイル(5.68μl、0.070μmol)の第2の溶液を加えた。5分後、反応物を、10>60% EtOAc/EtOH(3:1混合物)/ヘプタンの勾配により生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(4g)により直接的に精製して、無色の薄膜として生成物を得た。次に、薄膜をMeCN/水(1:1;2mL)中で懸濁させ、凍結させ、続いて凍結乾燥させて、ふわふわした白色粉末として(2R,5S)−4−(7−クロロ−8−(2−フルオロフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−e][1,4]ジアゼピン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(実施例220l)を得た。m/z(ESI,+veイオン):526.6(M+H)+. 1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.85−7.98(m,1H),7.43−7.54(m,2H),7.27−7.35(m,1H),7.21(t,J=18.00Hz,1H),6.45−6.69(m,1H),6.28−6.40(m,1H),5.69−5.79(m,1H),3.02−5.05(m,10H),1.36−1.55(m,3H),0.93−1.26(m,3H),0.72−0.78(m,9H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −113.20(s,1F),−113.23(s,1F),−113.30(s,1F).
実施例221
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボキサミド
工程1:2−シアノ−N−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アセトアミド。DCE(25mL)中の2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(4.18g、27.8mmol、中間体R)及びシアノ酢酸(3.31g、39mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)の溶液に、酢酸エチル(25.1mL、36mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)及びiPr
2EtN(9.72mL、57mmol)中の1−プロパンホスホン酸環状無水物、50wt.%溶液を加えた。混合物を50℃まで30分間加熱した。混合物を室温まで冷却し、30mLの酢酸エチル及び30mLの飽和NaHCO
3を加え、5分間撹拌した。有機層を分離し、塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた黄色固体を、ヘプタン:EtOAc(5:1)(20mL)中でトリチュレートし、濾別し、真空下で乾燥させた。2−シアノ−N−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アセトアミドが淡黄色固体として得られた。m/z(ESI、+ve)218.0(M+H)
+。
工程2:2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノイルクロリド。DCM(50mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチン酸(7.1g、25mmol、中間体99A)の溶液に、塩化オキサリル、塩化メチレン(15.4mL、31mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)中の2.0M溶液に続いて数滴のDMFを加えた。混合物を室温で45分間撹拌し、蒸発させ、真空中で乾燥させて、2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノイルクロリドを得て、これを次の工程に進めた。
工程3:6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボニトリル。250mLの丸底フラスコに、THF(30mL)中の2−シアノ−N−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)アセトアミド(4.97g、22.9mmol)を加えた。反応混合物を0℃まで冷却し、水素化ナトリウム(3.66g、91mmol、60%、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)を少量ずつゆっくりと加えた。次に、混合物を室温で20分間撹拌し、0℃まで冷却し、THF(20mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノイルクロリド(7.31g、24.0mmol)をゆっくりと加えた。室温で10分間撹拌した後、混合物を55℃において1時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、NH4Cl(10mL)飽和水溶液でクエンチし、EtOAc(10mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた橙色固体を、ヘプタン:EtOAc(5:1)(10mL)中でトリチュレートし、濾別し、真空下で乾燥させた。6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボニトリルが、橙色固体として得られた。m/z(ESI、+ve)448.9(M+H)+。
工程4:4−(6−クロロ−3−シアノ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。ACN(40mL)中の6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボニトリル(7.71g、17.2mmol)及びiPr2EtN(9mL、51.5mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(2.1mL、22.3mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)を0℃で加え、得られた溶液を80℃で30分間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、iPr2EtN(9mL、51.5mmol)を加えた後、ACN(6mL)中のピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(4.80g、25.8mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)を加えた。室温で20分間撹拌した後、飽和NaHCO3(10mL)及びEtOAc(10mL)を加えた。有機層を取り、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、ヘプタン中の0〜25% EtOAc:EtOH(3:1))により、淡橙色固体として4−(6−クロロ−3−シアノ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。m/z(ESI、+ve)617.0(M+H)+。
工程5:6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−4−(ピペラジン−1−イル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボキサミド。50mLの丸底フラスコに、4−(6−クロロ−3−シアノ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(133mg、0.22mmol)、DCM(2mL)、及びトリフルオロ酢酸(1mL)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、溶媒を真空下で除去した。得られた橙色の残渣を、H2SO4 95%(1mL)中で懸濁させ、70℃で16時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、氷水にゆっくりと注いだ。溶液をNaOH(2N)で中和し、EtOAcで抽出した。有機層を取り、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−4−(ピペラジン−1−イル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボキサミドが、淡黄色固体として得られた。m/z(ESI、+ve)535.1(M+H)+。
工程6:4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボキサミド。50mLの丸底フラスコに、6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−4−(ピペラジン−1−イル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボキサミド(110mg、0.21mmol)、DCM(5mL)及びiPr2EtN(0.14mL、0.82mmol)を加えた。反応混合物を0℃まで冷却し、塩化アクリロイル(0.45mL、0.23mmol、DCM中0.5M)を加えた。反応混合物を0℃で60分間撹拌し、NaHCO3飽和水溶液(5mL)でクエンチし、EtOAc(10mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、ヘプタン中の0〜60% EtOAc:EtOH(3:1))により、淡黄色固体として4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボキサミドを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.43(s,1H),8.41(d,J=4.77Hz,1H),7.87(s,1H),7.66(s,1H),7.44−7.56(m,1H),7.17−7.33(m,4H),6.90(dd,J=16.59,10.37Hz,1H),6.18(dd,J=16.59,2.49Hz,1H),5.71−5.80(m,1H),3.86(br s,4H),3.25−3.30(m,4H),2.64(quin,J=6.84Hz,1H),1.90(s,3H),1.07(d,J=6.63Hz,3H),0.91(d,J=6.63Hz,3H);m/z(ESI,+ve)589.0(M+H)+.
実施例222
(M)−4−(5−アクリロイル−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例222、222−1、及び222−2)
工程1:5−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−カルボン酸(M)−tert−ブチル。DIPEA(0.19mL、1.1mmol)及びPOCl
3(0.10mL、1.11mmol)を、アセトニトリル(3.5mL)中の(M)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体73B、270mg、0.74mmol)の室温溶液に順次加えた。均一な山吹色の溶液を60℃で加熱した。2時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、ヘプタンとの共沸混合により乾燥させた。得られた暗橙色の残渣をDCM(2.0mL)中で溶解させ、0℃まで冷却した。DIPEA(0.65mL、3.7mmol)を加えた後、DCM(1.5mL)中の2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−カルボン酸tert−ブチル(Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ、USA、250mg、1.3mmol)の溶液を加えた。18時間後、反応物をEtOAc(70mL)及び水(70mL)で希釈した。層を分配し、水相をEtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、橙色油を得て、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50%(3:1 EtOAc−EtOH/ヘプタン)により精製して、山吹色−橙色固体として5−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−カルボン酸(M)−tert−ブチル(390mg、0.72mmol、収率97%)を得た。
工程2:5−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−カルボン酸(M)−tert−ブチル。1,4−ジオキサン(4.2mL)/水(0.10mL)中の5−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−カルボン酸(M)−tert−ブチル(390mg、0.72mmol)、2−フルオロフェニルボロン酸(0.15mg、1.1mmol、Combi−Blocks Inc.、San Diego、CA、USA)、Pd(dppf)Cl2(53mg、0.072mmol)、及び酢酸カリウム(0.23mg、3.6mmol)の二相混合物を、窒素ガスを10分間バブリングすることにより脱酸素化し、続いて90℃で一晩加熱した。反応混合物をCeliteに通して濾過し、EtOAc(100mL)で希釈した。有機相を、塩化アンモニウム飽和水溶液(100mL)、水(100mL)、及び塩水(100mL)で順次洗浄し、続いて無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、褐色フォームとして粗製の5−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−カルボン酸(M)−tert−ブチルを得て、これを、理論収率を想定して精製することなく次の工程に進めた。
工程3:(M)−4−(5−アクリロイル−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例222)。DCM(4.0mL)中の5−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−カルボン酸(M)−tert−ブチル(440mg、0.72mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(2.0mL、26mmol)で処理した。15分後、混合物を真空中で濃縮し、続いて粗製の中間体をDCM(8.0mL)中で再溶解させ、0℃まで冷却した。DIPEA(1.4mL、8.0mmol)及び塩化アクリロイル溶液(DCM中の0.26M、3.0mL、0.77mmol)を順次加え、混合物を周囲温度まで温めた。45分後、反応物を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(15mL)でクエンチし、DCM(15mL)で希釈した。層を分配し、続いて水層をDCM(2x40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、暗橙褐色残渣を得て、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100%(3:1 EtOAc−EtOH/ヘプタン)により精製して、ピペラジンジアステレオマーの混合物として(M)−4−(5−アクリロイル−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例222、360mg、0.64mmol、収率88%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.91(t,J=5.8Hz,3H),1.06(d,J=6.6Hz,3H),1.45−1.54(m,1H),1.85−2.00(m,3H),2.62(sept,J=6.6Hz,0.5H),2.79(sept,J=6.6Hz,0.5H),3.35−4.08(m,6H),4.56−4.81(m,1H),5.75−5.83(m,1H),6.16−6.32(m,1H),6.96(ddd,J=16.9,10.4,3.8Hz,1H),7.15−7.36(m,4H),7.46−7.56(m,1H),8.38(dd,J=4.8,1.2Hz,1H),9.09(s,1H);19F{1H} NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −114.20(s,1F),−114.18(s,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)m/z 559.1(M+H)+.
工程4:(M)−4−((1R,6S)−5−アクリロイル−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例222−1)及び(M)−4−((1S,6R)−5−アクリロイル−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例222−2)。(M)−4−(5−アクリロイル−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(350mg、0.62mmol)を、MeOH(4.0mL)及びDCM(1.0mL)中で溶解させ、分取SFC(Chiralcel IDカラム(5um、21x250mm)、F=80mL、50% MeOH/50% CO2)により精製して、黄褐色固体として(M)−4−((1R,6S)−5−アクリロイル−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例222−1、150mg、0.26mmol)(1番目に溶出する異性体)及び黄褐色固体として(M)−4−((1S,6R)−5−アクリロイル−2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−2−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例222−2、130mg、0.24mmol)(2番目に溶出する異性体)を得た。実施例222−1:1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.92(d,J=6.6Hz,3H),1.06(d,J=6.6Hz,3H),1.10−1.17(m,1H),1.50(q,J=6.4Hz,1H),1.85−1.91(m,3H),2.71−2.87(m,1H),3.44−4.81(m,6H),5.76−5.84(m,1H),6.19−6.30(m,1H),6.96(dd,J=16.8,10.4Hz,1H),7.14−7.34(m,4H),7.47−7.55(m,1H),8.38(d,J=5.0Hz,1H),9.09(s,1H);19F{1H} NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −114.17(s,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)m/z 559.1(M+H)+.実施例222−2:1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.91(d,J=6.8Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),1.08−1.12(m,1H),1.50(q,J=6.4Hz,1H),1.92−2.02(m,3H),2.62(sept,J=6.6Hz,1H),3.43−4.78(m,6H)5.76−5.83(m,1H),6.16−6.29(m,1H),6.95(dd,J=16.8,10.4Hz,1H),7.13−7.35(m,4H),7.46−7.55(m,1H),8.37(d,J=4.8Hz,1H),9.09(s,1H);19F{1H} NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −114.11(s,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)m/z 559.3(M+H)+.
実施例223
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−5−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例223)
1,4−ジオキサン(2.2mL)/水(200μL)中の(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体92B、220mg、0.43mmol)、2−(2−フルオロ−5−(メチルスルホニル)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ、USA、220mg、0.73mmol)、Pd(dppf)Cl
2(31mg、0.043mmol)、及び酢酸カリウム(210mg、2.1mmol)の二相混合物を、窒素ガスを10分間バブリングすることによって脱酸素化し、続いて90℃で一晩加熱した。反応混合物を、EtOAc(100mL)を使用してCeliteに通して濾過した。有機相を、50%塩化アンモニウム飽和水溶液(2x100mL)及び塩水(100mL)で順次洗浄し、続いて無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、金橙色油を得て、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10〜100% 3:1 EtOAc−EtOH/ヘプタン)により精製して、橙色固体として(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−5−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例223、210mg、0.32mmol、収率75%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 1.00(br d,J=6.6Hz,3H),1.07(d,J=6.6Hz,3H),1.13−1.28(m,3H),1.34(br t,J=6.6Hz,3H),1.94(s,3H),2.68−2.76(m,1H),3.21(s,3H),3.46−4.97(m,6H),5.75(s,1H),6.19(br d,J=17.2Hz,1H),6.84(td,J=16.5,10.6Hz,1H),7.19(d,J=4.8Hz,1H),7.65(t,J=9.1Hz,1H),7.84(br d,J=4.6Hz,1H),8.04−8.18(m,1H),8.40(d,J=4.8Hz,1H),8.52(d,J=2.9Hz,1H);
19F{
1H} NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −106.12−−106.13(m,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)m/z 652.4(M+H)
+.
実施例224
4−((3R,5S)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2(1H)−オン(実施例224、224−1、及び224−2)
工程1:4−((3R,5S)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2(1H)−オン(実施例224)。アセトニトリル(5.0mL)中の6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体111A、260mg、0.62mmol)及びDIPEA(0.18mL、1.1mmol)の室温混合物を、オキシ塩化リン(0.058mL、0.63mmol)で処理した。得られた均一な褐色混合物を80℃で3時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、得られた褐色残渣をアセトニトリル(4.0mL)中で溶解させ、氷水浴中で0℃まで冷却した。DIPEA(1.1mL、6.2mmol)を加えた後、アセトニトリル(2.0mL)中の2,2,2−トリフルオロ酢酸1−((2R,6S)−2,6−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体223、240mg、0.85mmol)の懸濁液を滴下して加えた。1時間後、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、50%塩化アンモニウム飽和水溶液(100mL)で洗浄した。層を分配し、水相をEtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、赤褐色残渣を得て、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% 3:1 EtOAc−EtOH/ヘプタン)により精製して、赤さび色の固体(アトロプ異性体の混合物)として4−((3R,5S)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2(1H)−オン(実施例224、190mg、0.32mmol、収率52%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 0.82−0.89(m,3H),0.96(br d,J=6.4Hz,3H),1.07(d,J=6.6Hz,3H),1.25(br s,3H),1.99(d,J=2.7Hz,3H),2.77−2.95(m,1H),3.34−3.90(m,2H),4.46−5.25(m,3H),5.32−5.68(m,1H),5.71−5.81(m,1H),6.21(dd,J=16.5,2.4Hz,1H),6.87(dd,J=16.7,10.5Hz,1H),7.20(d,J=4.8Hz,1H),7.27−7.42(m,3H),7.50−7.64(m,1H),8.41(d,J=4.8Hz,1H);
19F{
1H} NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −113.7(s,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)576.2 m/z(M+H)
+.
工程2:4−((3R,5S)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2(1H)−オン(実施例224−1及び224−2)のキラル分離。4−((3R,5S)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2(1H)−オン(実施例224、170mg、0.29mmol)を、MeOH(8.0mL)及びDCM(2.0mL)中で溶解させ、分取SFC(Chiralcel AS−Hカラム(5um、21x250mm)、F=80mL、15% iPrOH/85% CO2)により精製して、橙色固体として4−((3R,5S)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2(1H)−オン(実施例224−1、50mg、0.089mmol、収率61%)(単一の異性体、1番目に溶出する異性体)及び橙色固体として4−((3R,5S)−4−アクリロイル−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2(1H)−オン(53mg、0.093mmol、収率64%)(単一の異性体、2番目に溶出する異性体)を得た。実施例224−1:1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.96(br d,J=6.4Hz,3H),1.07(d,J=6.6Hz,3H),1.37(br s,6H),1.99(s,3H),2.86(sept,J=6.6Hz,1H),3.31−5.71(m,6H),5.73−5.85(m,1H),6.21(dd,J=16.5,2.4Hz,1H),6.87(dd,J=16.6,10.4Hz,1H),7.20(d,J=4.8Hz,1H),7.27−7.42(m,3H),7.51−7.66(m,1H),8.41(d,J=5.0Hz,1H);19F{1H} NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −113.68(s,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)576.2 m/z(M+H)+.実施例224−2:1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.96(br d,J=6.4Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),1.37(br s,6H),1.99(s,3H),2.86(sept,J=6.6Hz,1H),3.38−3.72(m,2H),4.59−4.79(m,2H),4.85−5.15(m,1H),5.43−5.68(m,1H),5.70−5.80(m,1H),6.21(dd,J=16.5,2.4Hz,1H),6.87(dd,J=16.7,10.5Hz,1H),7.20(d,J=5.0Hz,1H),7.26−7.42(m,3H),7.51−7.61(m,1H),8.41(d,J=4.8Hz,1H);19F{1H} NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −113.68(s,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)576.2 m/z(M+H)+.
実施例225
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2(1H)−オン(実施例225、225−1、及び225−2)
工程1:7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2,4(1H,3H)−ジオン。1,4−ジオキサン(5.0mL)/水(0.50mL)中の6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体111A、500mg、1.2mmol)、トリメチルボロキシン(0.33mL、2.3mmol)、炭酸カリウム(330mg、2.3mmol)、及びPd(dppf)Cl
2(86mg、0.12mmol)の窒素で曝気された混合物を、Biotage Initiator+マイクロ波中において100℃で1.5時間加熱した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(30mL)を、水相に加え、これをさらにEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、バーガンディ色フォームとして粗製の7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2,4(1H,3H)−ジオンを得て、これを、理論収率を想定して精製することなく次の工程に進めた。
工程2:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2(1H)−オン。アセトニトリル(7.8mL)中の粗製の7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2,4(1H,3H)−ジオン(480mg、1.2mmol)及びDIPEA(0.41mL、2.3mmol)の室温混合物を、オキシ塩化リン(0.22mL、2.3mmol)で処理した。得られた均一な褐色混合物を80℃で2時間加熱し、続いて追加のオキシ塩化リン(0.10mL、1.1mmol)を加え、暗褐色混合物を80℃で2時間加熱した後、反応混合物を0℃まで冷却した。2,2,2−トリフルオロ酢酸1−((2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体160、2.1g、2.9mmol)を、アセトニトリル(5.0mL)中の溶液として加え、反応混合物を、室温まで温めながら一晩ゆっくりと撹拌した。反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、50%塩化アンモニウム飽和水溶液(100mL)で洗浄した。層を分配し、水相をEtOAc(2x30mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、赤褐色残渣を得て、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% 3:1 EtOAc−EtOH/ヘプタン)及び分取SFC(工程I、Princeton DEAP(5um、21x250mm)、F=80mL、15% MeOH/85% CO2、背圧=90bar、1.0mL注入;工程II、Welko RR(5um、21x250mm)、F=80mL、35% MeOH/65% CO2、背圧=90bar、1.0mL注入)により精製して、アトロプ異性体の混合物として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2(1H)−オン(実施例225、130mg、0.23mmol)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.87−0.99(m,3H),1.08(br d,J=6.6Hz,3H),1.16−1.50(m,6H),1.95(br d,J=17.6Hz,3H),2.45(s,3H),3.65−3.84(m,1H),3.95(br d,J=13.3Hz,1H),4.28(br d,J=13.3Hz,1H),4.52−4.63(m,1H),4.77−4.98(m,1H),5.15−5.38(m,1H),5.75(dt,J=10.3,2.6Hz,1H),5.85−6.04(m,1H),6.19(br d,J=17.4Hz,1H),6.78−6.97(m,1H),7.15−7.23(m,1H),7.24−7.39(m,3H),7.48−7.59(m,1H),8.40(d,J=4.8Hz,1H);19F{1H} NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −115.43−−115.26(m,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)555.6 m/z(M+H)+.
工程3:4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2(1H)−オン(実施例225−1及び225−2)のキラル分離。4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2(1H)−オン(実施例225、120mg、0.22mmol)を、1:1 DCM−MeOH(25mL)中で溶解させ、分取SFC(Chiralcel AD−H(5um、21x250mm)、F=80mL、20% iPrOH/80% CO2、背圧=90bar、2.0mL注入)により精製して、黄褐色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2(1H)−オン(実施例225−1、42mg、0.076mmol、収率73%)(単一の異性体、1番目に溶出するピーク)及び黄褐色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−メチルプテリジン−2(1H)−オン(実施例225−2、42mg、0.076mmol、収率73%)(単一の異性体、2番目に溶出するピーク)を得た。実施例225−1:1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.95(d,J=6.6Hz,3H),1.00−1.12(m,3H),1.18−1.51(m,6H),1.97(br s,3H),2.45(s,3H),2.64−2.75(m,1H),3.31−3.56(m,1H),3.67−3.83(m,1H),3.95(br d,J=13.5Hz,0.5H),4.24−4.33(m,0.5H),4.59(br s,0.5H),4.79−4.96(m,1H),5.16−5.38(m,0.5H),5.69−5.80(m,1H),5.84−6.04(m,0.5H),6.19(br d,J=16.8Hz,1.5H),6.76−6.98(m,1H),7.19(d,J=4.8Hz,1H),7.25−7.39(m,3H),7.50−7.58(m,1H),8.40(d,J=5.0Hz,1H);19F{1H} NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −115.32−−115.26(m,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)556.3 m/z(M+H)+.実施例225−2:1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.93(br d,J=6.2Hz,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),1.20−1.50(m,6H),1.93(br s,3H),2.45(s,3H),2.77−2.86(m,1H),3.31−3.55(m,1H),3.64−3.83(m,1H),3.95(br d,J=14.3Hz,0.5H),4.20−4.35(m,0.5H),4.58(br s,0.5H),4.75−4.95(m,1H),5.15−5.37(m,0.5H),5.69−5.80(m,1H),5.86−6.04(m,0.5H),6.19(br d,J=16.8Hz,1.5H),6.77−6.97(m,1H),7.20(d,J=5.0Hz,1H),7.27−7.38(m,3H),7.49−7.58(m,1H),8.40(d,J=4.8Hz,1H);19F{1H} NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −115.42−−115.36(m,1F);LRMS:(ESI,+veイオン)556.3 m/z(M+H)+.
実施例226
(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(5−エチニル−2−フルオロ−フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。
工程1:(M)−7−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。1,4−ジオキサン(3mL)/水(1.5mL)中の(M)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体73B、300mg、0.82mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(285mg、0.25mmol)、2−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(494mg、1.64mmol)及び炭酸ナトリウム(435mg、4.11mmol)の混合物を、90℃で1時間撹拌した。反応混合物をEtoAc(10mL)/水(10mL)で希釈した。水層に飽和塩化ナトリウム(5mL)を加え、EtOAc(10mLx2)で抽出した。合わせた有機抽出物を、MgSO
4乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、粗製の材料を得た。粗製の材料の褐色油を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして(M)−7−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(229mg、0.45mmol、収率55.3%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.25(br s,1H),8.59(s,1H),8.44(d,J=4.8Hz,1H),7.70(ddd,J=8.8,4.6,2.6Hz,1H),7.43(dd,J=6.2,2.5Hz,1H),7.32(t,J=9.2Hz,1H),7.22(d,J=5.0Hz,1H),2.91(quin,J=6.6Hz,1H),2.03(s,3H),1.04−1.12(m,3H),0.97(d,J=6.6Hz,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −116.25(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):442.2(M+H)
+.
工程2:(M)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−5−((トリメチルシリル)エチニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。酢酸エチル(1.0mL)中の(M)−7−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(182mg、0.36mmol)、(トリメチルシリル)アセチレン(0.7mL、0.47mmol)、トリエチルアミン、無水物(0.6mL、4.27mmol)、ヨウ化銅(i)(21mg、0.11mmol)及びtrans−ジクロロビス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(ii)(76mg、0.11mmol)の混合物を、50℃で18時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして(M)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−5−((トリメチルシリル)エチニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(60mg、0.12mmol、収率31.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):521.2(M+H)+。
工程3:(M)−6−クロロ−7−(2,2−ジメチル−1−ピペリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。メタノール(1mL)中の(M)−6−クロロ−7−(2−フルオロ−5−((トリメチルシリル)エチニル)フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(60mg、0.12mmol)及び炭酸カリウム(32mg、0.23mmol)の混合物を、25℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl(3mL)で希釈し、EtOAc(2x10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、MgSO4乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、褐色フォームとして(M)−6−クロロ−7−(5−エチニル−2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(47mg、0.11mmol、収率91%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):449.0(M+H)+。
工程4:(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(5−エチニル−2−フルオロ−フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。アセトニトリル(1mL)中の(M)−6−クロロ−7−(5−エチニル−2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(47mg、0.11mmol)及びn,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.52mmol)の混合物を、室温でオキシ塩化リン(0.03mL、0.31mmol)により処理した。混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させて、褐色油として(M)−4,6−ジクロロ−7−(5−エチニル−2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):467.0(M+H)+。得られた褐色固体を、精製することなく次の工程で使用した。
アセトニトリル(1mL)中の(M)−4,6−ジクロロ−7−(5−エチニル−2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(0.1mL、0.52mmol)の混合物に、アセトニトリル(0.5mL)中の1−((2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンTFA塩(148mg、0.524mmol)及びDIPEA(0.1mL、0.52mmol)の混合物を加え、室温で5分間撹拌した。得られた混合物を蒸発乾固させた。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% MeOH−EtOAc(5:95)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(M)−6−クロロ−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−7−(5−エチニル−2−フルオロ−フェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(19mg、収率30%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.50(d,J=2.7Hz,1H),8.43(d,J=4.8Hz,1H),7.64(ddd,J=8.7,4.9,2.2Hz,1H),7.31−7.42(m,2H),7.24(d,J=5.0Hz,1H),6.75−6.95(m,1H),6.20(dd,J=16.7,2.4Hz,1H),5.69−5.85(m,1H),4.83−4.95(m,1H),4.40−4.81(m,1H),4.25(s,1H),3.79−4.22(m,4H),2.69−2.83(m,1H),1.96(s,3H),1.30−1.38(m,3H),1.14−1.28(m,4H),1.08(d,J=6.6Hz,3H),1.00(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ −111.42(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):599.2(M+H)+.
実施例227
(M)−6−クロロ−7−(2,2−ジメチル−1−ピペリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。
工程1:(M)−6−クロロ−7−(2,2−ジメチルピペリジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。ガラスのマイクロ波反応容器を、DMF(1.0mL)中の2,2−ジメチルピペリジン(511mg、4.52mmol)、6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体73B、550mg、1.51mmol)及びDIPEA(1.3mL、7.53mmol)で充填した。反応混合物を撹拌し、Initiatorマイクロ波反応器(Personal Chemistry、Biotage AB、Inc.、Upssala、Sweden)中において110℃で6時間、続いて120℃で3時間撹拌し、加熱した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(3x5mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、褐色固体として粗製の材料を得た。粗製の材料の褐色固体を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(M)−6−クロロ−7−(2,2−ジメチルピペリジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(276mg、0.624mmol、収率41.5%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.90(s,1H),8.49(d,J=4.8Hz,1H),8.18(s,1H),7.28(d,J=4.8Hz,1H),3.10−3.23(m,1H),2.91−3.02(m,1H),2.74−2.86(m,1H),2.02(s,3H),1.43−1.61(m,4H),1.31(br t,J=4.8Hz,2H),1.08(d,J=6.6Hz,3H),1.03(d,J=6.6Hz,3H),0.81(s,3H),0.69(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):442.2(M+H)
+.
工程2:(M)−6−クロロ−7−(2,2−ジメチル−1−ピペリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン。アセトニトリル(2.0mL)中の(M)−6−クロロ−7−(2,2−ジメチルピペリジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(252mg、0.570mmol)及びDIPEA(0.5mL、2.85mmol)の混合物を、室温でオキシ塩化リン(0.2mL、1.71mmol)により処理した。混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させて、褐色固体として(M)−4,6−ジクロロ−7−(2,2−ジメチルピペリジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):460.2(M+H)+。得られた褐色固体を、精製することなく次の工程で使用した。
アセトニトリル(2.0mL)中の(M)−4,6−ジクロロ−7−(2,2−ジメチルピペリジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(0.5mL、2.85mmol)の混合物に、MeCN(1.0mL)中の1−((2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンTFA塩(483mg、1.71mmol)及びDIPEA(0.5mL、2.85mmol)の溶液を加え、室温で5分間撹拌した。得られた混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(3x10mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、褐色固体として粗製の材料を得た。粗製の材料の褐色固体をシリカゲルのプラグに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% MeOH−EtOAc(5:95)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(M)−6−クロロ−7−(2,2−ジメチル−1−ピペリジル)−4−[(2S,5R)−2,5−ジメチル−4−プロパ−2−エノイル−ピペラジン−1−イル]−1−(2−イソプロピル−4−メチル−3−ピリジル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−オン(134mg、0.23mmol、収率39.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.49(br t,J=5.3Hz,1H),7.85−8.17(m,1H),7.32(br s,1H),6.67−6.93(m,1H),6.17(br d,J=16.6Hz,1H),5.73(br d,J=8.1Hz,1H),4.36−4.95(m,3H),3.67−4.17(m,4H),2.80−3.45(m,2H),2.60−2.77(m,1H),1.94(br d,J=7.7Hz,3H),1.47−1.67(m,6H),1.19−1.34(m,6H),1.12(tt,J=12.4,6.3Hz,6H),1.01(br d,J=6.4Hz,3H),0.70−0.84(m,2H).m/z(ESI,+veイオン):592.2(M+H)+.
実施例228
4−((S)−4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(5−メチル−2−オキソインドリン−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。250mLの丸底フラスコを、アセトニトリル(65mL)中の(M)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体73B、5.9g、16mmol)及びDIPEA(4.2mL、24mmol)に続いてオキシ塩化リン(1.8mL、19.2mmol)で充填した。混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、褐色の固体を得た。粗製の固体を、精製することなく次の工程で使用した。m/z(ESI、+veイオン):383.0(M+H)
+。
DMF(50mL)中の上の粗製の固体及びDIPEA(4.2mL、24mmol)を、(3S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−メチルピペラジン(4.81g、24mmol、Ark Pharm,Inc.)で処理し、室温で30分間撹拌した。得られた混合物を氷水(100mL)に加え、15分間撹拌した。得られた沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、(S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体73C、7.71g、14.1mmol、収率88%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.39−8.54(m,2H),7.25(d,J=5.0Hz,1H),4.87(br d,J=1.0Hz,1H),4.15(br d,J=13.3Hz,1H),3.95(br dd,J=5.9,4.0Hz,1H),3.83(br d,J=13.3Hz,1H),3.71(br t,J=11.0Hz,1H),2.96−3.27(m,2H),2.57−2.64(m,1H),1.94(s,3H),1.45(s,9H),1.32(d,J=6.6Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),1.01(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):547.3(M+H)+.
工程2:(M,S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(25mL)中の(S)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体73C、2.71g、4.95mmol)の溶液を、TFA(10mL、134mmol)により室温で処理し、20分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、褐色固体として(M,S)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−4−(2−メチルピペラジン−1−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):447.2(M+H)+。
DCM(25mL)中の(M,S)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−4−(2−メチルピペラジン−1−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(4.3mL、24.8mmol)の混合物を、塩化アクリロイル(0.36mL、4.5mmol)により0℃で処理し、20分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜60% EtOAc−EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして純粋な(M,S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体73D;2.28g、4.55mmol、収率92%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.50(d,J=4.8Hz,2H),7.30(d,J=4.8Hz,1H),6.77−6.94(m,1H),6.20(br d,J=16.0Hz,1H),5.76(dd,J=10.5,2.4Hz,1H),4.92(br s,1H),3.96−4.44(m,3H),3.54−3.85(m,2H),3.00−3.24(m,1H),2.59−2.70(m,1H),1.97(s,3H),1.30(br d,J=6.6Hz,3H),1.07(d,J=6.6Hz,3H),1.02(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):501.2(M+H)+.
工程3:4−((S)−4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(5−メチル−2−オキソインドリン−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。圧力バイアルに、(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体73D、0.2g、0.399mmol)、5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)インドリン−2−オン(中間体209、0.163g、0.598mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.046g、0.040mmol)、炭酸ナトリウム(0.127g、1.20mmol)、及び1,4−ジオキサン(5mL)を充填した。バイアルをN2で3分間パージし、密封し、続いて100℃で24時間加熱した。LCMSは、主にSMを示した。反応混合物に、酢酸カリウム(0.117g、1.20mmol)、Pd(dppf)Cl2CH2Cl2付加体(0.033g、0.040mmol)及び水(0.3mL)を加えた。反応物を90℃で1.5時間加熱した。反応混合物を、EtOAcと水の間で分配した。分離された有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、続いて濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜90% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡褐色固体として4−((S)−4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−7−(5−メチル−2−オキソインドリン−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.042g、0.069mmol、収率17.2%)得た。1H NMR(クロロホルム−d)δ:8.47(d,J=4.8Hz,1H),8.14(s,1H),7.70(br s,1H),7.03−7.13(m,2H),6.79(d,J=7.9Hz,1H),6.62(br s,1H),6.38−6.46(m,1H),5.80−5.85(m,1H),4.32−5.14(m,3H),3.54−4.10(m,3H),3.09−3.39(m,1H),2.88−3.06(m,2H),2.70−2.84(m,1H),2.00(s,6H),1.53(br d,J=0.8Hz,3H),1.22(d,J=6.8Hz,3H),1.03(br d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):612.0(M+H)+.
実施例229
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。
工程1.1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。圧力バイアルに、1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体231、0.28g、0.53mmol)、酸化銅(I)(3.76mg、0.158mmol)、水酸化アンモニウム溶液、28.0〜30%、NH
3基準(3.57ml、26.3mmol)及びメタノール(3.5mL)を充填した。バイアルを密封し、70℃で19時間加熱した。生成物の混合物を濃縮乾固させた。得られた固体残渣をEtOAc中で溶解させ、飽和NH
4Clで分配した。分離された有機層を水及び塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、続いて濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.164g、0.350mmol、収率66%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 0.86(d,J=6.63Hz,6H)1.02(d,J=6.63Hz,6H)2.68(quin,J=6.69Hz,2H)6.58(s,2H)7.21(td,J=7.52,1.55Hz,1H)7.28−7.35(m,2H)7.48−7.56(m,1H)8.54(s,1H)12.15(s,1H).
工程2.(2R,5S)−4−(1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(5ml)中の1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.100g、0.213mmol)及びN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.111ml、0.640mmol)の混合物に、三塩化ホスホリル(0.040ml、0.427mmol)を室温で加え、反応物を80℃で30分間加熱した。追加の三塩化ホスホリル(0.040ml、0.427mmol)を加え、さらに30分間加熱した。混合物を濃縮して、褐色油として粗製の1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−4,6−ジクロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得て、これを精製することなく次の工程において使用した。
粗製の1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−4,6−ジクロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを、DMF(2mL)中で溶解させた。この溶液に、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.111ml、0.640mmol)に続いて2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(0.050ml、0.235mmol、eNovation Chemicals、LLC)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。水を加えて反応をクエンチし、得られた懸濁液を濾過した。回収された固体を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%(3:1 EtOAc:EtOH)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.05g、0.075mmol、収率35%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):665.2(M+H)+。
工程3.4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(3mL)中の(2R,5S)−4−(1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.050g、0.075mmol)の溶液に、TFA(0.5mL、6.49mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を濃縮して、淡黄色油として1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得て、これを精製することなく使用した。
粗製の1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンをDCM(3mL)中で溶解させ、氷浴で冷却した。この溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.10mL、0.57mmol)に続いて塩化アクリロイルを加えた。DCM中の0.258M(0.262mL、0.068mmol)。反応物を0℃で10分間撹拌し、続いて濃縮して溶媒を除去した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜60%(3:1 EtOAc:EtOH)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.024g、0.039mmol、収率52%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 0.86(dd,J=6.84,3.11Hz,6H)1.00(dd,J=6.63,4.35Hz,6H)1.25(br s,3H)1.32(t,J=6.84Hz,3H)2.40−2.48(m,2H)3.31−3.53(m,1H)3.81−3.92(m,2H)4.10−4.19(m,1H)4.43−4.93(m,2H)5.71−5.80(m,1H)6.18(dd,J=16.69,2.18Hz,1H)6.50(s,2H)6.83(td,J=16.17,10.57Hz,1H)7.21−7.27(m,1H)7.28−7.36(m,2H)7.50−7.57(m,1H)8.44(s,1H).m/z(ESI,+veイオン):618.6(M+H)+.
第3節−中間体の合成
中間体I−5
4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン
工程1:4−クロロ−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−アミン。1,4−ジオキサン(40mL)及び水(10mL)の混合物中の4,6−ジクロロ−5−アミノピリミジン(5.00g、30.5mmol)、2−イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(6.15g、36.6mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA)、Pd(dppf)Cl
2(2.23g、3.05mmol)、及び炭酸ナトリウム(9.69g、91mmol)の混合物をN
2で曝気し、続いて95℃で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、NaHCO
3飽和水溶液を加え、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた抽出物を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色油として4−クロロ−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−アミン(1.24g、7.31mmol、収率24%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):170.0(M+H)
+。
工程2:4−メチル−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−アミン。1,4−ジオキサン(40mL)及び水(10mL)中の4−クロロ−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−アミン(2.0g、11.79mmol)、メチルボロン酸(3.53g、59.0mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA)、Pd(dppf)Cl2(0.863g、1.179mmol)及び炭酸ナトリウム(6.25g、59.0mmol)の混合物をN2で曝気し、続いて95℃で17時間加熱した。次に、混合物を室温まで冷却し、NaHCO3飽和水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜5% MeOH/DCM)により精製して、4−メチル−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−アミン(1.3g、8.71mmol、収率73.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):150.2(M+H)+。
工程3:4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン(中間体I−5)。活性炭上のパラジウム 10wt.%(0.522g、0.491mmol)を、EtOH(30mL)中の4−メチル−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリミジン−5−アミン(1.464g、9.81mmol)の溶液に加え、得られた懸濁液を水素ガス(30psi)下で1.5時間撹拌した。引き続いて、得られた混合物をCeliteに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮して、褐色油として4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン(中間体I−5、1.48g、9.79mmol、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:7.96−8.30(m,1H),4.94−5.11(m,2H),3.12−3.27(m,1H),2.22−2.31(m,3H),1.13−1.16(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):152.2(M+H)+.
中間体I−33
6−イソプロピル−N
2,N
2−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルピリジン−2,5−ジアミン
工程1:2−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−4−メチル−5−ニトロピリジン1−オキシド。トルエン(70mL)中の2−クロロ−4−メチル−5−ニトロピリジン1−オキシド(2.3g、12.20mmol;中間体I−32の調製における工程2の生成物)、ビス(4−メトキシベンジル)−アミン(3.45g、13.42mmol)、及び炭酸ナトリウム(無水物、粉末;2.6g、24.39mmol)の混合物を、70℃で16時間撹拌した。追加の炭酸ナトリウム(無水物、粉末;2.6g、24.39mmol)及びビス(4−メトキシベンジル)−アミン(3.45g、13.42mmol)を加え、得られた混合物を90℃で2時間撹拌した。次に、反応混合物を濾過し、濾塊をDCM(3x100mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮し、残渣をクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、0%〜10% MeOH/DCM)、褐色固体として2−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−4−メチル−5−ニトロピリジン1−オキシド(2.75g、6.72mmol、収率55%)を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ:9.11(s,1H),7.26(d,J=8.7Hz,4H),6.92(d,J=8.7Hz,4H),6.60(s,1H),4.77(s,4H),3.87(s,6H),2.59(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):410.0(M+H)
+.
工程2:6−クロロ−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−5−ニトロピリジン−2−アミン。オキシ塩化リン(12.29ml、132mmol)を、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(27.6mL、158mmol)中の2−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−4−メチル−5−ニトロピリジン1−オキシド(2.7g、6.59mmol)の溶液に0℃で滴下して加え、得られた混合物を70℃まで加熱し、10分間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を氷水(20mL)及びEtOAc(100mL)で希釈した。得られた混合物を、NaHCO3(50mL)飽和水溶液を10〜11のpHに達するまでゆっくりと加えながら撹拌した。次に、得られた混合物を室温で30分間撹拌した後、有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜100% EtOAc/ヘプタン)により、黄色固体として6−クロロ−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−5−ニトロピリジン−2−アミン(1.62g、3.77mmol、収率57%)を得た。1H NMR(メタノール−d4)δ:7.15(br d,J=8.7Hz,4H),6.87(d,J=8.7Hz,4H),6.44(s,1H),4.72(s,4H),3.77(s,6H),2.21(s,3H)..m/z(ESI,+veイオン):427.9(M+H)+.
工程3:N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−5−ニトロ−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン。1,2−ジメトキシエタン(20mL)及び水(4.00mL)中の6−クロロ−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−5−ニトロピリジン−2−アミン(1.59g、3.72mmol)、2−イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(1.873g、11.15mmol)、炭酸セシウム(3.63g、11.15mmol)、及びtrans−ジクロロビス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(II)(0.261g、0.372mmol)の混合物を、N2(g)で5分間曝気し、続いて80℃で3時間撹拌した。次に、追加の2−イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(1.873g、11.15mmol)、炭酸セシウム(3.63g、11.2mmol)、及びtrans−ジクロロビス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(II)(0.261g、0.372mmol)を加え、得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、NaHCO3飽和水溶液(30mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(2x120mL)で抽出した。合わせた抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜100% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体としてN,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−5−ニトロ−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン(1.00g、2.31mmol、収率62%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):434.0(M+H)+。
工程4:6−イソプロピル−N2,N2−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルピリジン−2,5−ジアミン(中間体I−33)。次に、エタノール(15mL)及び酢酸エチル(15mL)中のN,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−5−ニトロ−6−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン(1.00g、2.31mmol)及びパラジウム、活性炭上10wt.%(0.1g)の混合物を、H2(g)(40psi)下にて室温で1.5時間、続いてH2(g)(30psi)下にて室温で16時間撹拌した。引き続いて、混合物をCeliteに通して濾過し(EtOAc(2x100mL)で洗浄する)、合わせた濾液を真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%〜10% MeOH中のアンモニア 2M/ヘプタン)により、黄色油として6−イソプロピル−N2,N2−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルピリジン−2,5−ジアミン(中間体I−33、340mg、0.838mmol、収率36%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:7.26(br d,J=7.3Hz,4H),6.90(br d,J=7.9Hz,4H),6.13−6.26(m,1H),4.56−4.83(m,4H),3.87(s,8H),3.02−3.19(m,1H),2.17(br d,J=10.4Hz,3H),1.34(br d,J=5.6Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):406.1(M+H)+.
中間体I−36
4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−アミン
工程1:4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルチオ)ピリミジン−5−アミン。4,6−ジクロロ−2−(プロピルチオ)ピリミジン−5−アミン(2.45g、10.29mmol)及びテトラヒドロフラン(20.6mL)の混合物をアルゴンガスで5分間温存し、続いて2−プロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、61.7mL、30.9mmol)及びXantphos Pd G3(Sigma−Aldrich、St.Louis、MO;0.293g、0.309mmol)を順次加えた。得られた混合物を60℃まで加熱し、2時間撹拌し、続いて室温まで冷却した。飽和NH
4Cl水溶液(30mL)を加え、得られた混合物を10分間撹拌し、続いてEtOAc及び塩水(10mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0〜30% EtOAc/ヘプタン)により、黄褐色油として4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルチオ)ピリミジン−5−アミン(1.75g、6.91mmol、収率67%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 4.80(s,2H)3.13−3.25(m,2H)2.91−3.05(m,2H)1.66(sxt,J=7.26Hz,2H)1.12(d,J=6.63Hz,12H)0.96(t,J=7.36Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):254.1(M+H)+.
工程2:4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−アミン。THF(30.8mL)中の4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルチオ)ピリミジン−5−アミン(1.56g、6.16mmol)及び3−クロロペルオキシ安息香酸(3.45g、15.4mmol)の混合物を室温で45分間撹拌し、続いて0℃まで冷却した。NaHCO3飽和水溶液を20分間かけてゆっくりと加えた(3x10mL 割り当て分)。得られた混合物を、4:1 EtOAc/MeOH及び塩水(20mL)で希釈し、有機層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をDMF(20mL)で希釈し、超音波処理により撹拌して、均一な混合物を得た。混合物を水(100mL)にゆっくりと注ぎ、沈殿した固体を濾過により回収し、続いて水で洗浄し、減圧オーブン中において45℃で一晩乾燥させて、黄褐色固体として4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−アミン(1.65g、5.76mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 6.08(br s,2H)3.48−3.68(m,3H)1.79(br s,2H)1.29(br s,12H)1.07(br s,4H).m/z(ESI,+veイオン):286.2(M+H)+.
工程3:4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−アミン(中間体I−36)。N,N−ジメチルホルムアミド(3.5mL)中の4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−アミン(0.300g、1.05mmol)及びナトリウムメトキシド(MeOH中0.5M、3.4mL、1.68mmol)の混合物を、密閉バイアル中において90℃で16時間撹拌した。追加のナトリウムメトキシド(MeOH中0.5M、3.4mL、1.68mmol)を順次加え、得られた混合物を90℃でさらに16時間撹拌した。冷却した後、反応混合物を、EtOAcとNH4Cl飽和水溶液の間で分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc及びヘプタンでトリチュレートし、回収された固体をヘプタンで洗浄し、乾燥させて、黄褐色油として4,6−ジイソプロピル−2−メトキシピリミジン−5−アミン(中間体I−36、0.095g、0.454mmol、収率43%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):210.2(M+H)+。
中間体I−37
4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルアニリン
工程1:4−ヨード−2−イソプロピル−6−メチルアニリン。DCM(20mL)及び水(20mL)中の2−イソプロピル−6−メチルアニリン(3.2mL、20mmol、Advanced Chemblocks Inc.、Burlingame、CA、USA)、及び炭酸水素ナトリウム(3.4g、40mmol)の懸濁液に、ヨウ素(5.4g、21mmol)を3回に分けて加えた。90分後、1N チオ硫酸ナトリウム(30mL)を加え、得られた混合物を、DCM(30mL)と水(10mL)の間で分配した。有機層を分離し、水層をDCM(100mL)で抽出した。次に、合わせた有機層を、塩水(300mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:ヘプタン中0〜30% EtOAc)により、赤紫色油として4−ヨード−2−イソプロピル−6−メチルアニリンを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 1.11(d,J=6.8Hz,6H),2.04(s,3H),2.97(sept,J=6.8Hz,1H),4.73(s,2H),7.08−7.10(s,1H),7.10−7.13(m,1H);m/z(ESI,+veイオン)275.9(M+H)
+.
工程2:4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルベンゾニトリル。1,4−ジオキサン(20mL)及び水(20mL)中の4−ヨード−2−イソプロピル−6−メチルアニリン(2.2g、7.9mmol)、XantPhos Pd G3(170mg、0.20mmol)、酢酸カリウム(580mg、5.9mmol)、及びヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム三水和物(5.0g、12mmol)の窒素曝気懸濁液を、100℃で4時間激しく撹拌した。次に、反応混合物を、水(200mL)とEtOAc(150mL)の間で分配した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×70mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:ヘプタン中0〜40% EtOAc)により、琥珀色油として4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルベンゾニトリルを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 1.09−1.18(m,6H),2.08(s,3H),3.02(sept,J=6.6Hz,1H),5.59(br s,2H),7.20(br s,1H),7.22(br s,1H);m/z(ESI,+veイオン)175.1(M+H)+.
工程3:4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルベンゾアルデヒド。水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1M、17mL、17mmol)を、THF(34mL)中の4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルベンゾニトリル(1.2g、6.9mmol)の室温溶液に滴下して加えた。20分後、反応混合物を0℃まで冷却し、1Mロシェル塩水溶液(35mL)を加えた。得られた混合物を45分間撹拌し、続いて有機層を分離した。水層をEtOAc(1x70mL)で抽出し、続いて合わせた有機抽出物を塩水(300mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、Celite(登録商標)に通して濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:ヘプタン中0〜15% EtOAc)により、粘稠な黄色油として4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルベンズアルデヒドを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 1.17(d,J=6.6Hz,6H),2.14(s,3H),3.06(spt,J=6.6Hz,1H),5.75(s,2H),7.35(s,1H),7.44(s,1H),9.59(s,1H);m/z(ESI,+veイオン)178.1(M+H)+.
工程4:(4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルフェニル)メタノール。カルシウムボロヒドリドビス(テトラヒドロフラン)(1.8g、8.2mmol)を、THF(8mL)中の4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルベンズアルデヒド(970mg、5.5mmol)の撹拌溶液に加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。次に、NH4Cl飽和水溶液(30mL)をゆっくりと加え、得られた混合物を(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の(4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルフェニル)メタノールを得て、これを精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン)180.2(M+H)+。
工程5:4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルアニリン(中間体I−37)。DIPEA(1.4mL、8.2mmol)及びtert−ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(1.7mL、6.6mmol)を、DCM(10mL)中の(4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルフェニル)メタノール(710mg、4.0mmol)の溶液に順次加え、得られた混合物を室温で4時間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、溶離液:ヘプタン中0〜40% EtOAc)、4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピル−6−メチルアニリン(中間体I−37)を得た。m/z(ESI、+veイオン)418.1(M+H)+。
中間体I−38
2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−アミン
4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−アミン(1g、5.58mmol、中間体U)、1−ブロモピロリジン−2,5−ジオン(1.191g、6.69mmol)、及びDMF(5mL)の混合物を、密閉圧力バイアル中において70℃で4時間加熱し、続いて室温まで冷却し、水で希釈した。得られた混合物をEtOAcで抽出し、合わせた抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0〜40% EtOAc/ヘプタン)により、褐色油として2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−アミン(中間体I−38)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 1.12(d,J=6.63Hz,12H)3.12−3.27(m,2H)5.27(s,2H).m/z(ESI,+veイオン):258.0/260.0(M+H)
+
中間体I−40
2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルアニリン
工程1:(2−アミノ−3−ブロモフェニル)メタノール。ボランテトラヒドロフラン錯体(THF中1.0M溶液、23.4mL、23.4mmol)を、2−アミノ−3−ブロモ安息香酸(2.02g、9.34mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO、USA)及びTHF(30mL)の混合物に20分間かけて0℃で滴下して加えた。得られた混合物を室温まで温め、30分間撹拌した後、70℃で20時間撹拌した。引き続いて、反応混合物を0℃まで冷却し、MeOH(約5mL)及び氷水(30mL)を順次加えた。水層を固体NaClで飽和させ、得られた混合物をEtOAc(2x40mL)で抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、ヘプタン中の10〜50% EtOAc)により、白色固体として(2−アミノ−3−ブロモフェニル)メタノール(1.83g、9.04mmol、収率97%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):184.0(M+H)
+。
工程2:2−ブロモ−6−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)アニリン。tert−ブチルジフェニルシリルクロリド(2.0mL、7.66mmol、Sigma−Aldrich)を、(2−アミノ−3−ブロモフェニル)メタノール(1.19g、5.89mmol)、DIPEA(3.6mL、20.6mmol)、DMAP(0.035g、0.28mmol)、及びDCM(20mL)の混合物に加えた。得られた混合物を室温で24時間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、ヘプタン中0〜50% EtOAc)により、透明な油として2−ブロモ−6−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)アニリン(2.42g、5.50mmol、収率93%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):462.2(M+Na)+。
工程3:2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−(プロパ−1−エン−2−イル)アニリン。2−ブロモ−6−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)アニリン(2.22g、5.04mmol)、(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソプロペン(1.23mL、6.55mmol、Combi−Blocks,Inc.)、ビス−(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.432g、0.610mmol、Sigma−Aldrich)、炭酸ナトリウム(2M水溶液;6.30mL、12.60mmol)、及び1,4−ジオキサン(25mL)の混合物を、Ar(g)で5分間曝気し、続いて90℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、水(30mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、ヘプタン中0〜20% EtOAc)により、青緑色の油として2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−(プロパ−1−エン−2−イル)アニリン(1.80g、4.49mmol、収率89%)を得た。
工程4:2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルアニリン(中間体I−40)。2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−(プロパ−1−エン−2−イル)アニリン(1.80g、4.48mmol)、パラジウム、活性炭上の10wt.%(無水ベース)(湿潤、Degussa型 E101 NE/W;0.477g、0.224mmol)、ギ酸アンモニウム(2.83g、44.8mmol)、及びEtOH(20mL)の混合物を、70℃で30分間撹拌した。次に、混合物を室温まで冷却し、珪藻土のパッドに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残渣を、EtOAc(30mL)と水(30mL)の間で分配した。有機層を分離し、水(10mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、透明なペーストとして2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルアニリン(中間体I−40、1.73g、4.29mmol、収率96%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.71(4H,dd,J=7.9,1.5Hz),7.37−7.46(6H,m),7.13(1H,dd,J=7.7,1.2Hz),6.74−6.79(1H,m),6.66−6.72(1H,m),4.75(2H,s),4.42(2H,br d,J=1.5Hz),2.98(1H,dt,J=13.5,6.8Hz),1.31(6H,d,J=6.6Hz),1.07(9H,s).m/z(ESI,+veイオン):426.2(M+Na).
実施例50、工程3
3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド
工程1:3−アミノ−6−クロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチル。DME/水の10:1混合物(220mL)中の3−アミノ−5,6−ジクロロピラジン−2−カルボン酸メチル(10.0g、45mmol、Ark Pharm,Inc.、Arlington Heights、IL)、(2−フルオロフェニル)ボロン酸(6.93g、49.5mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA、USA)及び炭酸カリウム(13.1g、95mmol)の混合物を、窒素で5分間脱気し、続いてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.04g、0.90mmol)を加えた。反応混合物を90℃で16時間撹拌し、続いて室温まで冷却し、EtOAc(200mL)と1N HCl(200mL)の間で分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、3−アミノ−6−クロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチルを得た。m/z(ESI、+ve):282.1(M+H)
+。
工程2:3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチル。t−BuOH(220mL)中の3−アミノ−6−クロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチル(22.0g、78mmol)の溶液に、亜硝酸イソアミル(15.8mL、117mmol)及び塩化銅(12.6g、94mmol)を加えた。得られた混合物を60℃で16時間撹拌し、続いて水(1L)とEtOAc(2L)の間で分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜5% EtOAc/ヘキサン)により精製して、3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):300.9(M+H)+。
工程3:3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド。THF(150mL)中の3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチル(13.5g、44.8mmol)の溶液に、水酸化アンモニウム溶液(30%、150mL、44.8mmol)を加えた。得られた混合物を50℃で4時間撹拌し、続いて室温まで冷却し、水とEtOAc(500mL)の間で分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜30% EtOAc/ヘキサン)により精製して、3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド(実施例50、工程3)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.32(br s,1H),8.16(br s,1H),7.64−7.77(m,2H),7.41−7.47(m,2H).m/z(ESI,+ve):286.0(M+H)+.
中間体P
2,5,6−トリクロロニコチンアミド
1,1’−カルボニルジイミダゾール(40g、247mmol)を、THF(400mL)中の2,5,6−トリクロロニコチン酸(50.7g、224mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA、USA)に少量ずつ加え、添加の間のガス放出を止めた。得られた混合物を5分間撹拌し、続いて家庭用真空装置で脱気し、窒素(x2)でフラッシングした。得られた混合物を50℃まで60分間加熱し、続いてトルエン(100mL)で希釈し、濃縮して半分の体積にした。得られた混合物を0℃まで冷却し、シリンジを介して水酸化アンモニウム(60mL、437mmol)をゆっくりと加えた。反応物を室温で10分間撹拌し、EtOAc(200mL)で希釈し、水(3x100mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、9:1 ヘプタン/EtOAc(300mL)中で懸濁させ、濾過した。濾過された固体を回収し、残留している母液を部分的に蒸発させて半分の体積にし、0℃まで冷却し、濾過した。濾過された固体の2つの回収物を合わせて、2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、46.2g、収率92%)を得た。
中間体Q
トリフルオロホウ酸(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)カリウム
水(75mL)中のフッ化カリウム(44.7g、770mmol)の溶液を、アセトニトリル(750mL)中の(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(30g、192mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA、USA)の懸濁液に加えた。混合物を2分間撹拌し、続いてTHF(375mL)中のL−(+)−酒石酸(72.2g、481mmol)の溶液を、添加漏斗を介して10分間かけて加えた。混合物を、機械式撹拌機で1時間激しく撹拌し、続いて得られた懸濁液を濾過し、濾過された固体を少量のTHFで洗浄した。固体を捨て、濾液を、固体が溶液の外に沈殿し始めるまで部分的に濃縮した。次に、混合物を−20℃まで冷却し、16時間撹拌した。反応物をゆっくりと温め、2−プロパノール(20mL)を加えた。得られた懸濁液を濾過し、濾過された固体を2−プロパノールで洗浄して、27.5gの固体を得た。濾液を、懸濁液が形成されるまで再度部分的に濃縮し、続いて−20℃まで冷却し、さらに20分間撹拌した。得られた懸濁液を2−プロパノールで希釈し、濾過し、濾過された固体を2−プロパノールで洗浄した。固体の2つのバッチを合わせて、トリフルオロホウ酸(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)カリウム(中間体Q、37.9g、収率90%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.07(q,J=14.7Hz,1H)6.93(q,J=7.5Hz,1H)6.30−6.38(m,2H).
中間体R
2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン
THF(4mL)中の3−アミノ−2−ブロモ−4−ピコリン(360mg、1.9mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA、USA)のスラリーに、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体(79mg、0.10mmol)を加えた。得られたスラリーをアルゴンで2分間脱酸素化し、続いて2−プロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M溶液、5.40mL、2.7mmol)を加えた。得られた溶液を60℃で17時間加熱し、続いて加熱を止め、反応物を室温まで冷却した。反応混合物を水(10mL)及び1N NaOH溶液(20mL)でクエンチし、続いてEtOAc(2x)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜15% MeOH/DCM)により精製して、2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(中間体R、284mg、収率98%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 7.66(d,J=4.6Hz,1H),6.78(d,J=4.8Hz,1H),4.72(br s,2H),3.14−3.25(m,1H),2.08(s,3H),1.14(d,J=6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):151.1(M+H)
+.
中間体U
4,6−ジシクロプロピルピリミジン−5−アミン
THF(18mL)中の4,6−ジクロロ−5−アミノピリミジン(3.00g、18.29mmol、Combi−Blocks Inc.、San Diego、CA、USA)の溶液を、アルゴンを混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。2−イソプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M溶液、91.0mL、45.5mmol)を、シリンジを介して加えた後、XantPhos Pd G3(434mg、0.46mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO、USA)を加えた。得られた混合物を室温で16時間撹拌し、続いてCeliteのパッドに通して濾過した。濾塊をEtOAcですすぎ、濾液を回収し、濃縮して、4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−アミン(中間体U、3.45g)を得た。この材料を、さらに精製することなく次の工程で使用した。m/z(ESI、+veイオン):180.2(M+H)
+。
中間体61A及び61B
6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン及び4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(S)−tert−ブチル
工程1:2,5,6−トリクロロ−N−((2−イソプロピルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド。1,2−ジクロロエタン(100mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、6.7g、29.7mmol)の懸濁液混合物を、塩化オキサリル(3.0mL、35.7mmol)により室温で処理した。得られた反応混合物を80℃で30分間撹拌し、続いて白色懸濁液を蒸発させて、スラリーを得た。スラリーをアセトニトリル(100mL)で処理し、続いて2−イソプロピルアニリン(4.6mL、32.7mmol、Sigma−Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)により室温で処理した。混合物を15分間撹拌し、白色固体を濾過により回収し、アセトニトリルで洗浄し、乾燥させて、白色固体として純粋な2,5,6−トリクロロ−N−((2−イソプロピルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(8.55g、22.1mmol、収率74.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):386.0(M+H)
+。
工程2:6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体61A)。THF(74mL)中の2,5,6−トリクロロ−N−((2−イソプロピルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(8.55g、22.1mmol)の混合物を、KHDMS(THF中1M溶液、44.3mL、44.3mmol)により0℃で処理した。混合物を0℃で10分間及び室温で30分間撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム(100mL)でクエンチし、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(150mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗生成物を、MeOH(20mL)中で超音波処理し、濾過し、MeOHで洗浄し、乾燥させて、黄褐色固体として純粋な6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体61A、7.17g、20.5mmol、収率92%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.10(s,1H),8.52(s,1H),7.38−7.60(m,2H),7.12−7.38(m,2H),2.74(dt,J=13.5,6.8Hz,1H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),1.03(d,J=6.8Hz,3H).).m/z(ESI,+veイオン):350.0(M+H)+.
工程3:4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(S)−tert−ブチル(中間体61B)。アセトニトリル(19.6mL)中の6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体61A、1.03g、2.94mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.82mmol)の混合物に、オキシ塩化リン(1.4mL、8.82mmol)を室温で加え、80℃で30分間加熱した。混合物を真空中で濃縮して、褐色固体として粗製の4,6,7−トリクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):368.0(M+H)+。粗製の材料を、精製することなく次の工程において使用した。
DMF(14.7mL)中の上の4,6,7−トリクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(1.08g、2.94mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.82mmol)の混合物に、(S)−4−N−Boc−2−メチルピペラジン(0.88g、4.41mmol)を加え、室温で10分間撹拌した。氷水(10mL)を加え、15分間撹拌した。得られた沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、黄色固体として4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピルフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸(S)−tert−ブチル(中間体61B、1.52g、2.85mmol、収率97%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):532.0(M+H)+。
中間体S及び72A
2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド及び7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程1:2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド(中間体S)。ジクロロメタン(48mL)中の2,6−ジクロロ−5−フルオロ−ニコチン酸(4.0g、19.1mmol、AstaTech Inc.、Bristol、PA)の混合物に、塩化オキサリル(DCM中2M溶液、11.9mL、23.8mmol)に続いて触媒量のDMF(0.05mL)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、続いて濃縮した。残渣を1,4−ジオキサン(48mL)中で溶解させ、0℃まで冷却した。水酸化アンモニウム溶液(28.0〜30% NH
3基準、3.6mL、28.6mmol)を、シリンジを介してゆっくりと加えた。得られた混合物を0℃で30分間撹拌し、続いて濃縮した。残渣を、EtOAc/ヘプタンの1:1混合物で希釈し、5分間撹拌し、続いて濾過した。濾過された固体を捨て、残留している母液を部分的に蒸発させて半分の体積にし、濾過した。濾過された固体をヘプタンで洗浄し、減圧オーブン(45℃)において一晩乾燥させて、2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド(中間体S、2.00g、収率50%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.23(d,J=7.9Hz,1H)8.09(br s,1H)7.93(br s,1H).m/z(ESI,+veイオン):210.9(M+H)
+.
工程2:2,6−ジクロロ−5−フルオロ−N−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)ニコチンアミド。THF(20mL)中の2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチンアミド(中間体S、5.0g、23.9mmol)の氷冷スラリーに、塩化オキサリル(DCM中の2M溶液、14.4mL、28.8mmol)を、シリンジを介してゆっくりと加えた。得られた混合物を75℃で1時間加熱し、続いて加熱を止め、反応物を濃縮して半分の体積にした。0℃まで冷却し、THF(20mL)を加えた後、THF(10mL)中の2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(中間体R、3.59g、23.92mmol)の溶液を、カニューレを介して滴下して加えた。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、続いて塩水と塩化アンモニウム飽和水溶液の1:1混合物でクエンチした。混合物をEtOAc(3x)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,6−ジクロロ−5−フルオロ−N−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(9.2g、収率100%)を得た。この材料を、さらに精製することなく次の工程で使用した。m/z(ESI、+veイオン):385.1(M+H)+。
工程3:7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。THF(40mL)中の2,6−ジクロロ−5−フルオロ−N−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(9.2g、24.0mmol)の氷冷溶液に、KHMDS(THF中の1M溶液、50.2mL、50.2mmol)を、シリンジを介してゆっくりと加えた。氷浴を取り外し、得られた混合物を室温で40分間撹拌した。反応物を塩化アンモニウム飽和水溶液でクエンチし、EtOAc(3x)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc−EtOH/ヘプタン)により精製して、7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(5.0g、収率60%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.27(br s,1H),8.48−8.55(m,2H),7.29(d,J=4.8Hz,1H),2.87(quin,J=6.6Hz,1H),1.99−2.06(m,3H),1.09(d,J=6.6Hz,3H),1.01(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO−d6)δ:−126.90(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):349.1(M+H)+.
工程4:7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体72A)。アトロプ異性体7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(実施例41、工程3、648g)の混合物を、SFC(AD、150×50mm、5μm、50% MeOH/CO2、180g/分、102bar)により精製して、2つのピーク:ピーク1(P異性体、230.6g、>99% ee)及びピーク2(M異性体、227.8g、97.1% ee、中間体72A)を得た。
中間体73A及び73B
(P)−及び(M)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程1:2−イソプロピル−4−メチルピリミジン−3−アミン(中間体R)。THF(4mL)中の3−アミノ−2−ブロモ−4−ピコリン(360mg、1.9mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA、USA)のスラリーに、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体(79mg、0.10mmol)を加えた。得られたスラリーをアルゴンで2分間脱酸素化し、続いて2−プロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M溶液、5.40mL、2.7mmol)を加えた。得られた溶液を60℃で17時間加熱し、続いて加熱を止め、反応物を室温まで冷却した。反応混合物を水(10mL)及び1N NaOH溶液(20mL)でクエンチし、続いてEtOAc(2x)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜15% MeOH/DCM)により精製して、2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(284mg、収率98%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 7.66(d,J=4.6Hz,1H),6.78(d,J=4.8Hz,1H),4.72(br s,2H),3.14−3.25(m,1H),2.08(s,3H),1.14(d,J=6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):151.1(M+H)
+.
工程2:2,5,6−トリクロロ−N−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)ニコチンアミド。THF(46mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、3.10g、13.8mmol)の−78℃スラリーに、塩化オキサリル(DCM中の2M溶液、7.4mL、14.7mmol)を、シリンジを介してゆっくりと加えた。得られたスラリーを60℃で3.5時間加熱し、続いて加熱を止め、反応物を−78℃まで冷却した。トリエチルアミン(6.0mL、42.6mmol)を加えた後、2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(中間体R、2.12g、14.1mmol)の溶液を、カニューレを介して加えた。得られたスラリーを室温まで温め、1時間撹拌し、続いて水(120mL)とEtOAc(175mL)の間で分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、9:1 ヘプタン/EtOAc中で懸濁させ、濾過した。濾過された固体を回収して、2,5,6−トリクロロ−N−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(4.71g、収率85%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.31(s,1H),9.54(s,1H),8.66(s,1H),8.34(d,J=4.8Hz,1H),7.16(d,J=5.0Hz,1H),3.24−3.33(m,1H),2.22(s,3H),1.17(d,J=6.6Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):400.9(M+H)+.
工程3:6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。アトロプ異性体6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(55.1g)の混合物を、SFC(AD、250x50mm、5μm、50% MeOH/CO2、180g/分、102bar)により精製して、2つのピーク:ピーク1(中間体73A、(P)−異性体、22.1g、>99% ee)及びピーク2((M)−異性体、23.2g、>99% ee)を得た。ピーク2は、所望の材料(中間体73B)であった。
中間体76A
(M)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
1,4−ジオキサン(30mL)及び水(1mL)中の(M)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体73B、4.38g、12mmol)、2−フルオロフェニルボロン酸(2.35g、16.8mmol)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.351g、0.48mmol)、酢酸カリウム(5.1g、52.0mmol)の混合物を、85℃で15時間撹拌し、加熱した。混合物を室温まで冷却し、EtOAc及び水で希釈した。有機層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、白色固体として(M)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体76A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):424.9(M+H)
+。
中間体85A
3,5−ジクロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル
工程1:2,3−ジクロロ−7−(メトキシメチル)−5−オキソ−5,6−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル。2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、5.0g、22mmol)、4−メトキシ−3−オキソ−ブタン酸メチルエステル(4.86mL、33.3mmol)、ヨウ化銅(I)(0.42g、2.22mmol)及び炭酸セシウム(14.45g、44.4mmol)の混合物を、N
2でパージした後、1,4−ジオキサン(110mL)を加え、反応混合物を、窒素下にて80℃で16時間加熱した。混合物を、9:1 飽和NH
4Cl/NH
4OHでクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を濃縮して、2,3−ジクロロ−7−(メトキシメチル)−5−オキソ−5,6−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(4.0g、12.6mmol、収率56.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):317.0(M+H)
+。粗製の材料を、引き続く工程13においてそのまま使用した。
工程2:3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−5−オキソ−5,6−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル。1,4−ジオキサン/水(30/7.5mL)中の2,3−ジクロロ−7−(メトキシメチル)−5−オキソ−5,6−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(4.0g、12.6mmol)、(2−フルオロフェニル)ボロン酸(2.29g、16.4mmol、Combi−Blocks Inc.)、パラジウムテトラキス(1.46g、1.26mmol)及び炭酸ナトリウム(4.01g、37.8mmol)の混合物を、85℃で45分間加熱した。反応物を飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−5−オキソ−5,6−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(4.0g、10.6mmol、収率84%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):377.0(M+H)+。
工程3:3,5−ジクロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(中間体85A)。3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−5−オキソ−5,6−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(0.30g、0.80mmol)及び三塩化ホスホリル(5.0mL、54mmol)の溶液を、90℃で1時間加熱した。反応物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3及び塩水で洗浄した。合わせた有機物を濃縮して、褐色固体として3,5−ジクロロ−2−(2−フルオロフェニル)−7−(メトキシメチル)−1,6−ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(中間体85A、0.3g、0.759mmol、収率95%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):395.0(M+H)+。
中間体92B
4−((2S,5R,M)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S,M)−tert−ブチル。250mLの丸底フラスコを、アセトニトリル(91mL)中の(M)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体73B、6.65g、18.2mmol)及びDIPEA(4.8mL、27.3mmol)に続いてオキシ塩化リン(2.6mL、27.3mmol)で充填した。得られた混合物を80℃で30分間撹拌し、続いて真空中で濃縮して、褐色固体として(M)−4,6,7−トリクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。粗製の褐色固体を、精製することなく次の工程で使用した。m/z(ESI、+ve):383.0(M+H)
+。
DMF(50mL)中の粗製の(M)−4,6,7−トリクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(4.8mL、27.3mmol)の混合物に、(2R,5S)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(4.29g、20.03mmol、AstaTech Inc.、Bristol、PA)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。混合物を氷水(80mL)に加え、15分間撹拌した。得られた沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、黄色固体として(2R,5S,M)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(4.70g、8.37mmol、収率46.0%)を得た。濾液をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、MgSO4乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、黄色固体として追加の標題の化合物(5.51g、9.81mmol、収率53.9%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.59(br d,J=4.8Hz,1H),8.54(s,1H),7.40(br d,J=2.7Hz,1H),4.87(br s,1H),4.23−4.44(m,1H),4.01−4.09(m,1H),3.95(br s,1H),3.73(br dd,J=13.7,2.5Hz,1H),3.46−3.65(m,1H),2.67−2.76(m,1H),2.04(s,3H),1.45−1.57(m,9H),1.36(d,J=6.6Hz,3H),1.08−1.18(m,9H).m/z(ESI,+ve):561.2(M+H)+.
工程2:4−((2S,5R,M)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体92B)。DCM(20mL)中の(2R,5S,M)−4−(6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(5.51g、9.81mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(10mL、134mmol)を室温で加え、混合物を1時間撹拌した。反応が完了した後、混合物を真空中で濃縮して、(M)−6,7−ジクロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。m/z(ESI、+ve):461.2(M+H)+。
DCM(20mL)中の上記の(M)−6,7−ジクロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(8.6mL、49.1mmol)に、塩化アクリロイル(0.8mL、9.81mmol)を0℃で加え、混合物を1時間撹拌した。反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、塩化アンモニウム飽和溶液(50mL)で洗浄した。水層に飽和塩化ナトリウム(25mL)を加え、混合物をDCM(50mLx2)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、褐色油を得た。粗製の褐色油をシリカゲルのプラグに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜10% MeOH/DCM)により精製して、淡黄色フォームとして(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体92B、4.66g、9.04mmol、収率92%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.46−8.54(m,2H),7.30(d,J=5.0Hz,1H),6.82(ddd,J=16.5,14.0,10.5Hz,1H),6.18(dd,J=16.7,2.2Hz,1H),5.74(dt,J=10.4,2.7Hz,1H),4.78−4.91(m,1H),4.39−4.75(m,1H),3.97−4.16(m,1H),3.94(br s,1H),3.83(br d,J=3.9Hz,1H),3.49(br dd,J=13.9,3.7Hz,1H),2.59−2.70(m,1H),1.97(s,3H),1.25−1.32(m,3H),1.09−1.20(m,3H),1.05(dd,J=11.4,6.6Hz,6H).m/z(ESI,+ve):515.2(M+H)+.
中間体94B
(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
工程1:(2R,5S)−4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル。アセトニトリル(24mL)中の(M)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体72A;3.35g、9.61mmol)、オキシ塩化リン(1.07mL、11.53mmol)、及びDIPEA(5.02mL、28.8mmol)の溶液を、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(2.26g、10.6mmol)を加えた。反応混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(200mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(3x75mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄橙色固体として(2R,5S)−4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体94A;2.2g、4.04mmol、収率42.0%)を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.57(d,J=5.0Hz,1H),7.79(br d,J=7.5Hz,1H),7.13−7.16(m,1H),4.80−5.04(m,1H),4.32−4.64(m,1H),3.73−4.08(m,3H),3.43−3.66(m,1H),2.58(dt,J=13.4,6.6Hz,1H),2.04(s,3H),1.59(s,9H),1.39−1.48(m,3H),1.11−1.25(m,9H).
19F NMR(377MHz,クロロホルム−d)δ −126.30(br s,1F)−126.34(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):544.8(M+H)
+.
工程2:(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。DCM(30mL)及びTFA(30mL)中の(2R,5S)−4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(M)−tert−ブチル(中間体94A;8.16g、14.97mmol)の混合物を、室温で30分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、(M)−7−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オンを得た。粗生成物を、精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン)445.1(M+H)+。
DCM(20mL)中の(M)7−クロロ−4−((2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン及びDIPEA(13.1mL、74.9mmol)の混合物を、0℃まで冷却した。冷却混合物に、塩化アクリロイル(1.22mL、14.97mmol)を加え、1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、DCM(2x50mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜100% EtOAc−MeOH(9:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして(M)−4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体94B;5.62g、11.3mmol、収率75%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.53(d,J=5.0Hz,1H),8.44(d,J=8.5Hz,1H),7.35(br d,J=3.7Hz,1H),6.83(td,J=16.9,10.6Hz,1H),6.18(dd,J=16.6,2.3Hz,1H),5.69−5.80(m,1H),4.65−4.92(m,2H),3.79−4.15(m,3H),3.07−3.69(m,1H),2.60−2.72(m,1H),1.98(s,3H),1.20−1.33(m,6H),1.06(dd,J=13.1,6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):499.2(M+H)+.
中間体99A及びB
2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド
工程1:2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチン酸。1,4−ジオキサン(11mL)中の2,5,6−トリクロロニコチン酸(1.03g、4.54mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA)、パラジウムテトラキス(0.131g、0.114mmol)、(2−フルオロフェニル)ボロン酸(0.699g、5.0mmol、TCI America、Portland、OR)、及び炭酸ナトリウム(水中の2M、6.82mL、13.6mmol)の混合物を窒素で曝気し、80℃で1時間に続いて90℃で5時間加熱した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、1Nの水性クエン酸(2x100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、琥珀色の油として2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチン酸(中間体99A、1.27g、4.43mmol、収率97%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):285.8(M+H)
+。
工程2:2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド。二塩化硫黄(13mL、177mmol)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチン酸(中間体99A、1.27g、4.43mmol)の溶液を、70℃で30分間撹拌した。反混合物を真空中で濃縮して、暗褐色油を得た。油を1,4−ジオキサン(8.9mL)中で溶解させ、水酸化アンモニウム(30% aq.、3.5mL、89mmol)で処理し、混合物を室温で5分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(3x100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜80% EtOAc/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として粗生成物を得た。固体をEtOH(8mL)中において室温で15分間撹拌し、濾過して、白色固体として2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、0.449g、1.58mmol、収率36%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):284.8(M+H)+。
中間体106A
7−ブロモ−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチルフェニル)キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程1:4−ブロモ−5−クロロ−2−フロオロベンズアミド。塩化チオニル(67mL、0.92mol)中の4−ブロモ−5−クロロ−2−フルオロ安息香酸(Oxchem Corp.,Wood Dale,IL,USA;23.3g、92mmol)の混合物を、70℃で1時間撹拌した。次に、反応混合物を、真空中で濃縮し、残渣を1,4−ジオキサン(200mL)中で溶解させ、水酸化アンモニウム(30%水溶液、82mL、0.64mol)で処理し、室温で15分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、4−ブロモ−5−クロロ−2−フロオロベンズアミドを得た:m/z(ESI,+veイオン):251.8(M+H)
+。
工程2:4−ブロモ−5−クロロ−2−フルオロ−N−((2−イソプロピル−6−メチルフェニル)カルバモイル)ベンズアミド。塩化オキサリル(DCM中2M、8.9mL、17.8mmol)を、窒素雰囲気下で1,2−ジクロロエタン(30mL)中の4−ブロモ−5−クロロ−2−フロオロベンズアミド(3.0g、11.9mmol)の懸濁液に2分間かけて加えた。懸濁液を室温で5分間撹拌し、続いて70℃まで75分間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、白色固体を得た。この固体をアセトニトリル(15mL)中で懸濁させ、アセトニトリル(5mL)中の2−(1−メチルエチル)−6−メチルアニリン(2.13g、14.3mmol、Advanced Chemblocks Inc.、Burlingame、CA)の溶液を室温で滴下して加えた。沈殿物を濾別し、ヘプタンで洗浄し、減圧下で乾燥させて、4−ブロモ−5−クロロ−2−フルオロ−N−((2−イソプロピル−6−メチルフェニル)カルバモイル)ベンズアミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):427.0及び428.9(M+H)+。
工程3:7−ブロモ−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチルフェニル)キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体106A)KHMDS(THF中1M、20.6mL、20.6mmol)を、窒素雰囲気下で0℃まで冷却したTHF(30mL)中の4−ブロモ−5−クロロ−2−フルオロ−N−((2−イソプロピル−6−メチルフェニル)カルバモイル)ベンズアミド(4.4g、10.3mmol)の懸濁液に10分間かけて少量ずつ加えた。反応混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。次に、反応混合物をEtOAc(100mL)と飽和NaHCO3(50mL)の間で分配した。有機層を塩水(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、7−ブロモ−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−6−メチルフェニル)キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体106A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):407.0及び409.0(M+H)+。
中間体111A
6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程1:3−アミノ−6−クロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチル。DME/水の10:1混合物(220mL)中の3−アミノ−5,6−ジクロロピラジン−2−カルボン酸メチル(10.0g、45mmol、Ark Pharm,Inc.、Arlington Heights、IL)、(2−フルオロフェニル)ボロン酸(6.93g、49.5mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA、USA)及び炭酸カリウム(13.1g、95mmol)の混合物を、窒素で5分間脱気し、続いてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.04g、0.90mmol)を加えた。反応混合物を90℃で16時間撹拌し、続いて室温まで冷却し、EtOAc(200mL)と1N HCl(200mL)の間で分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、3−アミノ−6−クロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチルを得た。m/z(ESI、+ve):282.1(M+H)
+。
工程2:3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチル。t−BuOH(220mL)中の3−アミノ−6−クロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチル(22.0g、78mmol)の溶液に、亜硝酸イソアミル(15.8mL、117mmol)及び塩化銅(12.6g、94mmol)を加えた。得られた混合物を60℃で16時間撹拌し、続いて水(1L)とEtOAc(2L)の間で分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜5% EtOAc/ヘキサン)により精製して、3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):300.9(M+H)+。
工程3:3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド。THF(150mL)中の3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボン酸メチル(13.5g、44.8mmol)の溶液に、水酸化アンモニウム溶液(30%、150mL、44.8mmol)を加えた。得られた混合物を50℃で4時間撹拌し、続いて室温まで冷却し、水とEtOAc(500mL)の間で分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜30% EtOAc/ヘキサン)により精製して、3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボキサミドを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.32(br s,1H),8.16(br s,1H),7.64−7.77(m,2H),7.41−7.47(m,2H).m/z(ESI,+ve):286.0(M+H)+.
工程4:3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)−N−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)ピラジン−2−カルボキサミド。THF(25mL)中の3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)ピラジン−2−カルボキサミド(実施例50、工程3、1.45g、5.06mmol)及び塩化オキサリル(DCM中2M、2.8mL、5.6mmol)の混合物を、80℃まで2時間加熱した。次に、反応混合物を0℃まで冷却し、2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(中間体R、0.8g、5.34mmol)を加えた。冷浴を取り外し、撹拌を室温で45分間続けた。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc中で溶解させ、超音波処理した。沈殿物を濾別し、乾燥させて、淡黄色固体として3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)−N−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)ピラジン−2−カルボキサミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):461.8及び463.8(M+H)+。
工程5:6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体111A)。KHMDS(THF中1M、5.3mL、5.3mmol)を、THF(15mL)中の3,6−ジクロロ−5−(2−フルオロフェニル)−N−((2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)ピラジン−2−カルボキサミド(1.22g、2.64mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を1時間かけて室温まで温めた。次に、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和塩化アンモニウムで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)プテリジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体111A)を得た:H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.40(s,1H),8.44(br d,J=4.6Hz,1H),7.52−7.62(m,1H),7.28−7.39(m,3H),7.21(br d,J=4.6Hz,1H),3.03(dt,J=12.7,6.4Hz,1H),2.07(s,3H),1.07(br d,J=6.6Hz,3H),0.95(br d,J=6.4Hz,3H).m/z(ESI,+ve)425.9及び427.9(M+H)+.
中間体160
2,2,2−トリフルオロ酢酸1−((2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
ジクロロメタン(35ml)中の(2S,5R)−1−Boc−2,5−ジメチルピペラジン(3.5g、16.3mmol、Astatech)の溶液に、無水トリエチルアミン(4.59ml、32.7mmol)を加え、混合物を氷−水浴中において0℃まで冷却した。塩化アクリロイル(1.46ml、18.0mmol)を約5分間かけて滴下して加え、この時点で反応混合物が黄色及び粘稠になり、白色沈殿物の形成が観察された。水(10ml)を加え、混合物を氷浴から取り外し、10分間撹拌した。有機層を分離し、2N HCl(40ml)、水及び塩水で迅速に洗浄し、MgSO
4のパッドに通して濾過して、黄色油として粗製の(2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(4.4g)を得た。この材料をDCM(40ml)中で再溶解させ、TFA(12.6ml、163mmol)を加え、混合物を室温で4時間撹拌し、この時点で脱保護の完了が観察された。混合物を減圧下で濃縮し、真空下で乾燥させて、油として2,2,2−トリフルオロ酢酸1−((2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体160、約9g)を得た。内部標準として安息香酸ベンジルを使用するqNMRによる分析は、40.2wt%純度を示した。材料をさらに精製することなく使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.03(br s,1H),8.95(br s,1H),6.77(dd,J=10.6,16.8Hz,1H),6.16(dd,J=2.3,16.8Hz,1H),5.74(dd,J=2.3,10.6Hz,1H),4.69−4.56(m,1H),4.09−3.94(m,1H),3.70−3.57(m,1H),3.45−3.19(m,2H),2.98−3.09(m,1H),1.25(d,J=6.8Hz,3H),1.20(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):169.3(M+H).
中間体161
1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−アミン
EtOH(45mL)中の2−ホルミル−3−メチルブタンニトリル(1.5ml、13.5mmol)の混合物に、イソプロピルヒドラジン(1.0g、13.5mmol、Matrix Scientific)を加え、混合物を、85℃で21時間撹拌し、加熱した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をNaHCO
3(50mL)でクエンチし、EtOAc(2x50mL)で抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色のシロップ状固体として1,4−ジイソプロピル−1H−ピラゾール−5−アミン(中間体161、1.04g、6.21mmol、収率46.0%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 6.95(s,1H),4.65(s,2H),4.37(spt,J=6.5Hz,1H),2.68(spt,J=6.8Hz,1H),1.25(d,J=6.6Hz,6H),1.08(d,J=6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):168.2(M+H)
+.
中間体162
3,5−イソプロピルピリジン−4−アミン
3,5−ジブロモ−4−アミノ−ピリジン(5.0g、19.9mmol、AstaTech,Inc.)、Cphos(0.868g、1.989mmol)、酢酸パラジウム(0.223g、0.994mmol)、及びTHF(40mL)の混合物に、2−プロピル亜鉛ブロミド(THF中1M)(80mL、80mmol、Rieke Metals,Inc.)を滴下して加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を5N NaOH(100mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0〜30% DCM−MeOH(4:1)/DCM)により精製して、橙色シロップとして3,5−ジイソプロピルピリジン−4−アミン(中間体162、1.4g、7.8mmol、収率39.4%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 7.88(s,2H),5.47−5.60(m,2H),3.00(spt,J=6.8Hz,2H),1.17(d,J=6.8Hz,12H).m/z(ESI,+veイオン):179.1(M+H)
+.
中間体163
2−イソプロピル−N
4,N
4−ジメチルピリジン−3,4−ジアミン
工程1:2−クロロ−N,N−ジメチル−3−ニトロピリジン−4−アミン。MeCN(20mL)及びとりトリエチルアミン(3.93ml、27.9mmol)中の2,4−ジクロロ−3−ニトロピリジン(Ark Pharm,Inc.、ArlingtonHeights、IL、4.9g、25.4mmol)の撹拌溶液に、ジメチルアミン、THF中2M(12.70ml、25.4mmol)を、10℃の内部温度を超えない速度で窒素下にて0℃で滴下して加えた。添加の後、氷浴を取り外し、懸濁液を20℃に到達させながら10分間撹拌した。次に、反応物を、EtOAc(100mL)と飽和NaCl(25mL)の間で分配した。有機物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた固体をDCM中で溶解させ、乾燥シリカゲルを加え(30g)、続いて減圧下で濃縮した。次に、生成物を、15>60% EtOAc/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(120g)により分離して、黄色固体として2−クロロ−N,N−ジメチル−3−ニトロピリジン−4−アミンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.02(d,J=6.01Hz,1H),6.66(d,J=6.22Hz,1H),3.03(s,6H).m/z(ESI,+veイオン):202.1(M+H)
+.
工程2:N,N−ジメチル−3−ニトロ−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン。1,4−ジオキサン(30mL)及び水(15mL)中の2−クロロ−N,N−ジメチル−3−ニトロピリジン−4−アミン(3.7g、18.35mmol)の懸濁液を、アルゴンで5分間曝気した後、(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソプロペン(7.71g、45.9mmol)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.336g、0.459mmol)、及び炭酸ナトリウム(5.84g、55.1mmol)を加えた。さらなるアルゴンの曝気の5分後、懸濁液を還流まで加熱した。2時間後、反応物を、EtOAc(100mL)、飽和NaHCO3(30mL)、及び水(30mL)の間で分配した。次に、有機物を、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて10>30% EtOAc/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(80g)により精製して、黄色固体としてN,N−ジメチル−3−ニトロ−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.23(d,J=6.01Hz,1H),6.64(d,J=6.01Hz,1H),5.18−5.22(m,1H),5.02(s,1H),2.99(s,6H),2.15(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):208.3(M+H)+.
工程3:2−イソプロピル−N4,N4−ジメチルピリジン−3,4−ジアミン(中間体163)水素化装置は、250mLのガラスシリンダーとともに組み立てられ、N2でフラッシングされ、続いて活性炭上のパラジウム10wt.%(0.976g、0.917mmol)で充填された。次に、エタノール(40mL)中のN,N−ジメチル−3−ニトロ−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン(3.8g、18.34mmol)の溶液を、ガラスシリンダーに移した。シリンダーを密封し、H2でパージし、続いて抜いた−この手順は2回繰り返された。次に、水素を充填してシリンダーを45psiにした。反応混合物をH2下で3時間撹拌した。次に、反応物をCeliteのベッドに通して濾過し、減圧下で濃縮し、続いて10>30% 溶媒A:EtOAc/EtOH(MeOH中の2M NH3の4%体積を有する3:1混合物)/溶媒B:ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(80g)により精製して、無色油として2−イソプロピル−N4,N4−ジメチルピリジン−3,4−ジアミン(中間体163)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.00(d,J=5.18Hz,1H),6.74(d,J=5.39Hz,1H),3.82(br s,2H),3.04(td,J=6.82,13.53Hz,1H),2.70(s,6H),1.31(d,J=6.84Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):180.2(M+H)+.
中間体164
N
4,N
4−ジエチル−2−イソプロピルピリジン−3,4−ジアミン
工程1:2−クロロ−N,N−ジエチル−3−ニトロピリジン−4−アミン。MeCN(16mL;4:1)及びトリエチルアミン(2.91ml、20.7mmol)中の2,4−ジクロロ−3−ニトロピリジン(4.0g、20.73mmol)の撹拌溶液に、THF(10mL)中のジエチルアミン(2.37ml、22.8mmol)を窒素下にて0℃で滴下して加えた。添加が完了した後、氷浴を取り外し、懸濁液を3時間撹拌した。次に、反応物を、EtOAc(100mL)と飽和NaCl(25mL)の間で分配した。有機物を、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、続いて15>60% EtOAc/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(120g)により精製して、黄色固体として2−クロロ−N,N−ジエチル−3−ニトロピリジン−4−アミンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.00(d,J=6.01Hz,1H),6.69(d,J=6.22Hz,1H),3.31(q,J=7.12Hz,4H),1.20(t,J=7.05Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):230.2(M+H)
+.
工程2:N,N−ジエチル−3−ニトロ−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン。1,4−ジオキサン(20mL)及び水(10mL)中の2−クロロ−N,N−ジエチル−3−ニトロピリジン−4−アミン(2.2g、9.58mmol)の懸濁液を、アルゴンで5分間曝気した後、(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソプロペン(3.22g、19.2mmol)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.175g、0.239mmol)、及び炭酸ナトリウム(3.05g、28.7mmol)を加えた。5分のさらなる曝気の後、懸濁液を2時間加熱して還流した。次に、反応物を、EtOAc(60mL)と飽和NaHCO3(20mL)の間で分配した。次に、有機物を、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、続いて10>60% EtOAc/ヘプタンの勾配で生成物を溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(40g)により精製して、黄色油としてN,N−ジエチル−3−ニトロ−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.23(d,J=6.22Hz,1H),6.70(d,J=6.01Hz,1H),5.21(s,1H),5.04(s,1H),3.27(q,J=7.05Hz,4H),2.14(s,3H),1.17(dd,J=6.63,13.68Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):236.2(M+H)+.
工程3:N4,N4−ジエチル−2−イソプロピルピリジン−3,4−ジアミン(中間体164):水素化装置は、250mLのガラスシリンダーとともに組み立てられ、N2で曝気され、続いて活性炭上のパラジウム10wt.%(0.249g、0.234mmol)で充填された。次に、エタノール(40mL)中のN,N−ジメチル−3−ニトロ−2−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン(2.2g、9.35mmol)の溶液を、ガラスシリンダーに移した。シリンダーを密封し、H2でパージし、続いて抜いた−この手順は2回繰り返された。次に、水素を充填してシリンダーを45psiにした。反応混合物を、H2下で6時間の撹拌を開始した。次に、反応物を、Celiteのベッドに通して濾過し、減圧下で濾過濃縮して、琥珀色油としてN4,N4−ジエチル−2−イソプロピルピリジン−3,4−ジアミン(中間体164)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.98(d,J=5.18Hz,1H),6.76(d,J=5.18Hz,1H),3.92(br s,2H),2.93−3.09(m,5H),1.31(d,J=6.84Hz,6H),1.01(t,J=7.05Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):208.3(M+H)+.
中間体165
(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
オーバーヘッド撹拌機、熱電対、及び窒素注入口を備えた三口フラスコを、(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(Astatech、Bristol、PA、USA、78g、365mmol)及びTHF(400mL)で充填した。得られた溶液を脱気し、アルゴンでパージし、続いて0℃まで冷却した。塩化イソプロピルマグネシウム(183mL、365mmol)(THF中2M)を、添加漏斗を介して溶液に滴下して加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。塩化亜鉛(192mL、365mmol)(2−Me THF中1.9M)を、添加漏斗を介して滴下して加えた。混合物を室温まで温め、12時間撹拌した。分離フラスコにおいて、THF(400mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノニトリル(中間体101A、65g、243mmol)を溶解させた。橙色溶液を、添加漏斗を介して反応フラスコに滴下して加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。濁った反応混合物を0℃まで冷却した。10体積の酢酸エチル及び10体積の15wt% NH
4Cl(aq)を加えた。二相混合物を1時間撹拌し、水層を分離した。有機層を、15wt%飽和NaClで洗浄した。有機層を濃縮して、暗橙色油を得た。イソプロパノールを加え、複数回蒸発させた。8体積の1:1 イソプロパノール/水を粗製の油に加えた。得られた固体を、ガラスフリットに通して濾過した。濾塊を25% IPA/水溶液で洗浄した。固体を窒素スイープとともに真空下で乾燥させて、(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体165)を得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.03−8.19(m,1H),7.57−7.63(m,1H),7.36−7.56(m,4H),4.18(br s,1H),3.62(br s,1H),3.39(br d,J=13.75Hz,1H),3.32(s,2H),3.02−3.23(m,1H),1.35 −1.45(m,9H),1.09−1.21(m,4H),1.05(br dd,J=12.52,6.16Hz,2H).m/z(ESI,+veイオン):481.2(M+H)
+.
中間体168
(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(o−トリル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程1:2,5−ジクロロ−6−(o−トリル)ニコチノニトリル。オーバーヘッド撹拌機、熱電対、冷却器及び窒素注入口を備えた三口フラスコを、2,5,6−トリクロロニコチノニトリル(Syngene、70g、337mmol)、o−トリルボロン酸(Combi−Blocks、San Diego、CA、USA、48.2g、354mmol)、K
2CO
3(140g、1012mmol)及びPdCl
2(dppf)(12.35g、16.87mmol)で充填した。窒素で曝気した1,4−ジオキサン(700mL)をフラスコに加えた後、窒素で曝気した水(233mL)を加えた。反応フラスコをアルゴンでパージし、10分間撹拌し、続いて65℃まで1時間温めた。反応物を室温まで冷却し、一晩撹拌した。水層を反応混合物から分離した。有機層を酢酸エチル及び水で希釈した。水層を分離した。有機層を塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固させた。残渣を純粋なDCM中で溶解させ、シリカゲルパッドに通して濾過し、DCMで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、赤みがかった油を得た。油を500mLのイソプロパノール中で溶解させた。得られた赤色溶液に結晶種を充填し、スラリーを室温で4時間撹拌した。スラリーを濾過し、最小量の冷IPAで洗浄し、続いて窒素スイープとともに真空下で乾燥させて、灰白色固体として2,5−ジクロロ−6−(o−トリル)ニコチノニトリルを得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.92(s,1H),7.27−7.44(m,4H),2.11(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):263.2(M+H)
+.
工程2:(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(o−トリル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体168)。オーバーヘッド撹拌機、熱電対、及び窒素注入口を備えた3L(3口)丸底フラスコを、(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(Astatech、Bristol、PA、USA、57.2g、267mmol)及びTHF(300mL)で充填した。得られた溶液を脱気し、アルゴンでパージし、続いて0℃まで冷却した。溶液に、塩化イソプロピルマグネシウム(133mL、267mmol)(THF中2M)を、添加漏斗を介して滴下して充填し、混合物を0℃で1時間撹拌した。塩化亜鉛(140mL、267mmol)(THF中1.9M)を、添加漏斗を介して滴下して加えた。次に、反応物を室温まで温め、一晩撹拌した。THF(300mL)中の2,5−ジクロロ−6−(o−トリル)ニコチノニトリル(46.8g、178mmol)の溶液を、添加漏斗を介して反応フラスコに滴下して充填した。次に、反応物を室温で一晩撹拌した。次に、反応物をクエンチして、15wt% NH4Cl(500mL)及び500mLのEtOAcの撹拌二相混合物にした。混合物を10分間撹拌し、水層を分離した。有機層を、15wt%飽和NaClで洗浄した。有機層を減圧下で濃縮して橙色油を得た。オーバーヘッド撹拌機、熱電対及び窒素注入口を備えた三口フラスコに、微細フィルターフリット及び真空ポートを充填した。粗製の油を3体積のIPA(250mL)中で溶解させ、続いて濾過して無機塩を除去した。橙色溶液を結晶でシーディングし、室温で18時間撹拌した。固体を濾過により単離し、冷IPAで洗浄した。次に、固体をさらに、シリカゲルのプラグにより精製し、100% EtOH/EtOAc(3:1混合物)で洗浄して、白色固体として(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(o−トリル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体168)を得た。m/z(ESI、+veイオン):477.2(M+H)+。
中間体170
(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−イソプロピルフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程1:2,5−ジクロロ−6−(2−イソプロピルフェニル)ニコチノニトリル。窒素注入口、オーバーヘッド撹拌機及び熱電対とともに冷却器を備えた2Lの三口丸底フラスコに、2,5,6−トリクロロニコチノニトリル(90g、434mmol)、2−(1−メチルエチル)フェニル]−ボロン酸(74.7mL、456mmol)、炭酸カリウム(180g、1302mmol)、及び(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(15.80g、21.69mmol)を加えた。フラスコをパージし、アルゴンで3回充填した。水(300ml)及び1,4−ジオキサン(900ml)をカニューレ挿入により加えた。反応物を65℃まで加熱し、1.5時間撹拌した。次に、反応物を水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。乾燥された有機物をDCM中で溶解させ、砂及びシリカゲルに通して濾過した。濾液を蒸発させた。残渣をイソプロパノール(600mL)中で溶解させた。次に、得られた固体生成物を、濾過により単離して、白色固体として2,5−ジクロロ−6−(2−イソプロピルフェニル)ニコチノニトリルを得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.91(s,1H),7.47−7.52(m,2H),7.29−7.35(m,1H),7.21(d,J=7.40Hz,1H),2.54−2.62(m,1H),1.11(br d,J=6.75Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):291.2(M+H)
+.
工程2:(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−イソプロピルフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。オーバーヘッド撹拌機、熱電対、及び窒素注入口を備えた三口フラスコを、(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(Astatech、Bristol、PA、USA、44.2g、206mmol)及びTHF(250mL)で充填した。得られた溶液を脱気し、アルゴンでパージし、0℃まで冷却した。塩化イソプロピルマグネシウム(103mL、106mmol)(THF中2M)を、添加漏斗を介して溶液に滴下して加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。塩化亜鉛(108mL、206mmol)(2−Me THF中1.9M)を、添加漏斗を介して滴下して加えた。混合物を室温まで温め、12時間撹拌した。分離フラスコにおいて、THF(250mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノニトリル(40g、137mmol)を溶解させた。混合物を、添加漏斗を介して反応フラスコに滴下して加えた。混合物を室温で18時間撹拌した。濁った反応混合物を0℃まで冷却し、10体積の酢酸エチル及び10体積の15wt%NH4Cl(aq)で充填した。二相混合物を1時間撹拌し、水層を分離した。有機物を、15wt%塩水で洗浄した。有機物を濃縮して、暗橙色油を得た。イソプロパノールを加え、複数回蒸発させた。8体積の1:1 イソプロパノール/水を粗製の油に加えた。得られた固体を濾過により単離して、灰白色固体として(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−イソプロピルフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体170)を得た。m/z(ESI、+veイオン):505.2(M+H)+。
中間体175
(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程1〜2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。工程1において中間体177を使用して方法102における工程1及び2に対する類似体を合成し、トルエン中で工程2を実施した。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.93(1H,s)8.12(1H,s)7.40−7.48(1H,m)7.09−7.25(3H,m)3.46−5.07(6H,m)2.85−2.94(1H,m)1.51(9H,s)1.42−1.50(3H,m)1.23−1.32(6H,m)1.06−1.13(3H,m).m/z(ESI,+veイオン):642.2(M+H)
+.
中間体176
(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−7−(o−トリル)−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程1〜2:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−7−(o−トリル)−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。工程1において中間体168及び中間体177を使用して方法102における工程1及び2に対する類似体を合成し、トルエン中で工程2を実施した。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.87(1H,s)8.11(1H,s)7.26−7.31(1H,m)7.15−7.21(2H,m)7.03−7.08(1H,m)3.43−5.04(6H,m)2.82−2.91(1H,m)2.00−2.04(3H,m)1.49(9H,s)1.41−1.51(3H,m)1.21−1.31(6H,m)1.00−1.05(3H,m).m/z(ESI,+veイオン):638.2(M+H)
+.
中間体177
4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−アミン
4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−アミン。2−プロピル亜鉛ブロミド(THF中1.0M、13.42ml、13.42mmol)を、アルゴン雰囲気下にて4,6−ジクロロ−5−アミノピリミジン(2.00g、12.20mmol)及びXantphos Pd G3(0.578g、0.610mmol)で充填されたフラスコに加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(125mL)で希釈し、NH4Cl(75mL)飽和水溶液でクエンチした。有機層を分離し、塩化ナトリウム飽和水溶液(75mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液0〜30% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色固体として4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−アミン(中間体177、1.18g、6.88mmol、収率56.4%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.39(1H,s)4.09(2H,br s)3.02(1H,spt,J=6.74Hz)1.31(6H,d,J=6.84Hz).m/z(ESI,+veイオン):172.1(M+H)+.
中間体185
(2R,5S)−4−(6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程1.4,7−ジクロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。RBFに、7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(4.81g、13.8mmol、中間体72A)、トルエン(55ml)、及びヒューニッヒ塩基(4.8mL、27.6mmol)を加えた。これに、オキシ塩化リン(2.57ml、27.6mmol)を室温で滴下して加え、反応物を50℃で50分間撹拌し、その時点でLC/MSは、SMのほぼ完全な消費及び所望の生成物を示した。反応物を減圧下で濃縮し、次の工程において直接的に使用した。
工程2.(2R,5S)−4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。4,7−ジクロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(5.2g、14.2mmol)で充填されたフラスコに、DMF(118ml)を加えた後、2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸(2R,5S)−tert−ブチル(4.55ml、21.2mmol)を加えた。溶液に、撹拌しながらヒューニッヒ塩基(12.4ml、70.8mmol)を滴下して加えた。添加が完了した後、反応物を水のゆっくりとした添加によってクエンチし、続いてさらに水及びEtOAcで希釈した後、分液漏斗に移した。相を混合し、有機層を分離した。有機相を1M LiCl及び塩水で洗浄し、続いて硫酸マグネシウムで乾燥させた。材料を、ISCO(120g、乾燥ロード、ヘプタン中の0〜80% 3:1 EtOAc)により精製して、(2R,5S)−4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(6.87g、12.60mmol、収率89%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):545.2(M+H)+。
工程3.(2R,5S)−4−(6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。再密封可能なバイアルを、酢酸カリウム(0.35g、3.6mmol)、(2R,5S)−4−(7−クロロ−6−フルオロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.39g、0.72mmol)及びジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(ii)ジクロロメタン付加体(0.052g、0.072mmol)で充填した。バイアルを密封し、窒素で排除/再充填した。ジオキサン(4.5ml)を加えた後、水(0.2ml)を加えた。キャップを取り替え、反応物を90℃まで2分間加熱し、(2−フルオロフェニル)ボロン酸(0.2g、1.43mmol)を加え、反応物を90℃で2時間撹拌した。反応物を、水及びEtOAcを含有する分液漏斗に注いだ。相を混合し、有機相を分離し、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ISCO(40g、ヘプタン中の0〜60% 3:1 EtOAc/EtOH)により精製して、灰白色固体として(2R,5S)−4−(6−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体185、0.262g、0.433mmol、収率60.6%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):605.3(M+H)+。
中間体186
4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−イン酸
−78℃の浴中で冷却されたTHF(30mL)中の1−ジメチルアミノ−2−プロピン(3.0g、36.1mmol)の溶液に、ブチルリチウム、ヘキサン中2.5M(14.4mL、36.1mmol)を滴下してゆっくりと加えた。溶液を−78℃で1時間撹拌した。次に、反応混合物を粉砕されたドライアイス(二酸化炭素(1.59g、36.1mmol))でクエンチし、反応混合物を氷浴から取り出し、室温まで温めた。反応混合物を濃縮乾固させ、水(50mL)で処理し、EtOAc(30mL)で抽出し、水層をrotovap上で再度濃縮した。粗残渣をMeOH中で溶解させ、濾過し、濃縮された残渣を凍結乾燥器上で一晩乾燥させて、淡黄色固体として4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−イン酸(5.67g、44.6mmol、収率123%,純度75%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 3.15(2H,s),2.15(6H,s).m/z(ESI,+veイオン):128.1(M+H)
+.
中間体187
6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン
工程1.6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン.0℃でN,N−ジメチルホルムアミド(81ml)中で溶解された2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(中間体R、4g、26.6mmol)に、ブロモスクシンイミド(4.98g、28.0mmol)を一度に加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えて、反応を止めた。水層を酢酸エチル(2×)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製の材料を、ヘプタン中0%〜25% 3:1 EtOAc/EtOHの勾配で溶出するISCO 24 Goldカラムに通してクロマトグラフィーにより精製して、橙色油として6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(5g、21.82mmol、収率82%)を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.00(s,1H),3.58(br s,2H),2.96(td,J=6.74,13.48Hz,1H),2.13(s,3H),1.28(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):228.9(M+H)
+.
工程2.5−アミノ−6−イソプロピル−4−メチルピコリノニトリル。含有する5mLのマイクロ波バイアルを、磁性撹拌子、6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(1.16g、5.06mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.585g、0.506mmol)、ジシアノ亜鉛(0.832g、7.09mmol)で充填した。バイアルを排気し、窒素でフラッシングした。N,N−ジメチルホルムアミド(13ml)を加え、反応混合物を、Emrys Optmizerマイクロ波反応器(Personal Chemistry,Biotage AB,Inc.、Upssala、Sweden)中において110℃で30分間撹拌し,加熱した。反応混合物をEtOAcと塩水の間で分配した。層を分離し、水層をさらにEtOAc(2x)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製の材料を、ヘプタン中0〜30% 3:1 EtOAc/EtOHの勾配で溶出する40g HP−GOLDカラムで30分間精製して、暗赤色油として5−アミノ−6−イソプロピル−4−メチルピコリノニトリルを得た。m/z(ESI、+veイオン):176.1(M+H)+。
工程3.5−アミノ−6−イソプロピル−4−メチルピコリンアルデヒド(中間体239)。5−アミノ−6−イソプロピル−4−メチルピコリノニトリル(1g、5.7mmol)を含有する窒素でフラッシングされた100mLの丸底フラスコを、磁性撹拌子及びテトラヒドロフラン(19mL)で充填した。水素化ジイソブチルアルミニウム(45.7ml、45.7mmol)を室温で滴下して加え、得られた橙色溶液を30分間撹拌した。次に、反応混合物を氷水浴中で0℃まで冷却し、1M ロシェル塩(40mL)を反応混合物に滴下して加えることによってクエンチし(水素ガスが生成された)、EtOAc(100mL)で希釈した。得られた二相混合物を室温で15分間撹拌し、続いてガラスフリットに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を分液漏斗に移し、層を分配した。水相をEtOAc(2x70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製の材料をDCM中で溶解させ、続いてヘプタン中の0〜40% 3:1 EtOAc/EtOHの勾配で溶出する40g HP−GOLDカラム上で30分間精製して、粘稠な黄色油として5−アミノ−6−イソプロピル−4−メチルピコリンアルデヒド(中間体239 0.18g、1.0mmol、収率18%)を得て、これをさらに精製することなく次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):179.1(M+H)+。
工程4.6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン。5−アミノ−6−イソプロピル−4−メチルピコリンアルデヒド(中間体239、180mg、1.0mmol)及び磁性撹拌子を含有する窒素でパージされた100mLの丸底フラスコを、テトラヒドロフラン(5mL)、THF中ジメチルアミン溶液2.0m(0.56mL、1.1mmol)、氷酢酸(0.058mL、1.0mmol)、及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(428mg、2.02mmol)で充填した。得られた濁った混合物を室温で2時間撹拌し、続いて水(約20mL)及び炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約20mL)を加えることによりクエンチし、混合物をEtOAc(約50mL)で希釈した。二相混合物を分液漏斗に移し、層を分配した。水相を、所望の質量が水相において検出されなくなるまでEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、淡黄色油として粗製の6−((ジメチルアミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(中間体187)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 6.92(s,1H),3.53(br s,2H),3.46(s,2H),2.96−3.10(m,1H),2.27(s,6H),2.16(s,3H),1.29(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):208.3(M+H)+.
中間体188
2−イソプロピル−4−メチル−6−(ピロリジン−1−イルメチル)ピリジン−3−アミン
5−アミノ−6−イソプロピル−4−メチルピコリンアルデヒド(中間体239、265mg、1.49mmol)及び磁性撹拌子を含有する窒素でパージされた50mLの丸底フラスコを、テトラヒドロフラン(5mL)、ピロリジン(137μl、1.64mmol)、氷酢酸(85μl、1.49mmol)、及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(630mg、2.97mmol)で充填した。得られた濁った混合物を室温で18時間撹拌した。反応物を、水(約10mL)及び炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約10mL)を加えることによりクエンチし、混合物をEtOAc(約40mL)で希釈した。二相混合物を分液漏斗に移し、層を分配した。水相を、所望の質量が水相において観測されなくなるまでEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、淡黄色油として粗製の2−イソプロピル−4−メチル−6−(ピロリジン−1−イルメチル)ピリジン−3−アミン(中間体188)を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 6.93(s,1H),3.66(s,2H),3.52(br s,2H),2.93−3.11(m,1H),2.60(br s,4H),2.15(s,3H),1.78(td,J=3.32,6.63Hz,4H),1.29(d,J=6.84Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):234.2(M+H)
+.
中間体189
5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−アミン
工程1.2,3−ジメチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン。RBFに、5−ブロモ−2,3−ジメチルピリジン−4−アミン(ACES Pharma、1.05g、5.22mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(0.965g、5.74mmol)及びAmPhos(0.074g、0.10mmol)を加えた。フラスコを真空下で蒸発させ、続いて窒素をそれに1分間フラッシングした。1,4−ジオキサン(17mL)及びリン酸カリウム水溶液(3.33g、6mLの水中15.7mmol)を加え、反応物を90℃まで3時間温めた。さらなるAmPhos(100mg、0.25当量)を加え、90℃でさらに16時間撹拌した。混合物をEtOAcと塩水の間で分配した。水層をEtOAc(3x)で逆抽出し、合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。粗製物を、ヘプタン中0%〜50% EtOAcの勾配で溶出するBiotage 40g ultraカラムに通してクロマトグラフィーにより精製して、淡緑色油として2,3−ジメチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン(0.27g、1.6mmol、収率32%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):163.2(M+H)
+。
工程2.5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−アミン。エタノール(5.5mL)中の2,3−ジメチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン(0.27g、1.6mmol)の混合物を、75mLのガラス反応容器中において活性炭上のパラジウム10wt.%(0.089g、0.083mmol)で窒素下にて処理し、溶液を水素により5×40psiでパージし、約30〜40psiで水素の雰囲気下にて3時間撹拌した。反応混合物をceliteのパッドに通して濾過し、EtOHで洗浄し、濃縮乾固させて、橙色の粘稠な油として5−イソプロピル−2,3−ジメチルピリジン−4−アミン(中間体189、0.29g、1.7mmol、収率104%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):165.2(M+H)+。
中間体190
4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−アミン
2,4−ジクロロ−3−アミノピリジン(5.00ml、30.7mmol、Combi−Blocks)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウムジクロリド(2.244g、3.07mmol)の混合物を、N
2でパージした後、THF(100mL)及び2−プロピル亜鉛ブロミド(46.0ml、46.0mmol)を加えた。得られた混合物を60℃で加熱した。2時間後、反応を完了させた。反応物を室温にし、飽和NaHCO
3で洗浄し、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を、ヘプタン中の0〜30% EtOAcを使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色油として4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−アミン(中間体190、3.45g、20.22mmol、収率65.9%)を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.92(d,J=5.2Hz,1H),7.07(d,J=5.4Hz,1H),4.09(br s,2H),2.86−3.22(m,1H),1.32(d,J=6.6Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):170(M+H).
中間体240及び191
6,7−ジクロロ−1−(4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
6−クロロ−1−(4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−メトキシピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
乾燥MeOH(15mL)中の6,7−ジクロロ−1−(4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.500g、1.297mmol、中間体240)の溶液に、ナトリウムメトキシド(0.700g、12.97mmol)を室温で加え、得られた混合物を50℃で2時間加熱した。反応を完了させ、濃縮した。白色残渣を水で洗浄し、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、6−クロロ−1−(4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−メトキシピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン、中間体191を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.58(d,J=5.2Hz,1H),8.36(s,1H),7.34(d,J=5.2Hz,1H),3.61(s,3H),2.88(br d,J=6.6Hz,1H),1.22(br d,J=6.6Hz,3H),1.20−1.21(m,1H),1.13(br d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):380.6(M+H).
中間体192
ジメチル(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ホスフィンオキシド
工程1.(2−ヨードフェニル)ジメチルホスフィンオキシド。MeCN(25mL)中の(2−アミノフェニル)ジメチルホスフィンオキシド(1.500ml、8.87mmol、AstaTech,Inc.)、ヨウ化銅(i)(0.602ml、17.73mmol)及び1,1−ジメチルエチルニトライト(1.829ml、17.73mmol)の混合物を、60℃で一晩加熱した。反応を完了させ、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜50% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、褐色固体として(2−ヨードフェニル)ジメチルホスフィンオキシド(0.88g、3.14mmol、収率35.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):280.8(M+H)。
工程2.(2−ヨードフェニル)ジメチルホスフィンオキシド(0.88g、3.14mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.037g、4.09mmol)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.115ml、0.157mmol)及び酢酸カリウム(0.617g、6.28mmol)の混合物を、N2でパージした後、1,4−ジオキサンを加え、得られた混合物を90℃で6時間加熱した。反応物を、飽和NaHCO3で洗浄し、EtOAc、DCMで抽出し、DCM中の0〜10% MeOHを使用してシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、ジメチル(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ホスフィンオキシド(中間体192、0.15g、0.536mmol、収率17.04%)として褐色油を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.92−8.03(m,1H),7.51(br d,J=6.6Hz,3H),1.82−1.93(m,6H),1.39(s,12H).m/z(ESI,+veイオン):380.6(M+H).
中間体193
2,6−ジイソプロピルアニリン
工程1.2,6−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)アニリン。1,4−ジオキサン/水(24/6mL)中の2,6−ジブロモアニリン(5.00ml、19.93mmol、Ark Pharma)、2−イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(8.37g、49.8mmol、Combi−Blocks)、炭酸ナトリウム(12.67g、120mmol)及びテトラキス(2.303g、1.993mmol)の混合物を、90℃で24時間加熱した。反応を完了させ、飽和NaHCO
3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を、ヘプタン中の0〜50% EtOAcを使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、別の不純物とともに緑がかった油として2,6−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)アニリン(1.31g、7.56mmol、収率37.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):174(M+H)。
工程2.2,6−ジイソプロピルアニリン。2,6−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)アニリン(1.31g、7.56mmol)、ギ酸アンモニウム(15.02ml、302mmol)及び水酸化パラジウム炭素(2.65ml、3.78mmol)の混合物を、N2でパージした後、EtOH(30mL)を加えた。得られた混合物を還流まで1時間加熱した。反応を完了させ、celiteに通して濾過した。濾液を、飽和NaHCO3、水、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、ヘプタン中の0〜70% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーを行って、褐色油として2,6−ジイソプロピルアニリン(中間体193)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.04(d,J=7.7Hz,2H),6.77−6.86(m,1H),2.88−3.01(m,2H),1.27(d,J=6.8Hz,12H).NH2は観測されなかった。m/z(ESI、+veイオン):178(M+H)。
中間体194
2,4−ジイソプロピルピリジン−3−アミン
工程1.2,4−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−アミン。1,4−ジオキサン/水(100/25mL)中の2,4−ジクロロ−3−アミノピリジン(4.40ml、27.0mmol、Combi−Blocks)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(10.89g、64.8mmol、Combi−Blocks)、炭酸ナトリウム(14.30g、135mmol)及びクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−i−プロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(ii)メチル−t−ブチルエーテル付加体(2.232ml、2.70mmol)の混合物を、90℃で6時間加熱した。反応を完了させ、飽和NaHCO
3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を、ヘプタン中の0〜80 EtOAcを使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、黄色油として2,4−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−アミン(4.5g、25.8mmol、収率96%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):175(M+H)。
工程2.2,4−ジイソプロピルピリジン−3−アミン。EtOH(100mL)中の2,4−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−アミン(4.5g、25.8mmol)及び活性炭上のパラジウム10wt.%(0.229ml、2.58mmol)の混合物に、水素化キットによりH2を30psiで1時間バブリングした。反応を完了させ、celiteに通して濾過し、濃縮して、山吹色油として2,4−ジイソプロピルピリジン−3−アミン(中間体194、4.0g、22.44mmol、収率87%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.05(d,J=5.2Hz,1H),6.96(br d,J=5.0Hz,1H),3.72(br d,J=7.0Hz,2H),3.09(s,1H),2.71−2.96(m,1H),1.35(d,J=6.8Hz,6H),1.27(d,J=6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):179(M+H).
中間体195
6,7−ジクロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
中間体61Aと同じであるが、工程1において2−イソプロピルアニリンの代わりに2,4−ジイソプロピルピリジン−3−アミン(中間体194)を使用した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.94−12.45(m,1H),8.59(s,1H),8.36(s,1H),7.39(d,J=5.2Hz,1H),2.83−2.91(m,1H),2.70−2.79(m,1H),1.05−1.13(m,6H),0.98(d,J=6.6Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):392.6(M+H).
中間体196
6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−アミン
DMF(10mL)中の2,4−ジイソプロピルピリジン−3−アミン(0.500g、2.80mmol、中間体194)の溶液に、NBS(0.499g、2.80mmol)を0℃で一度に加え、得られた混合物をこの温度で30分間撹拌した。反応を完了させた。混合物を水(60mL)で洗浄し、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0〜40% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、橙色油として6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−アミン(中間体195、0.31g、1.205mmol、収率43.0%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.04(s,1H),2.93−3.09(m,1H),2.71−2.90(m,1H),1.29(d,J=6.6Hz,6H),1.25(d,J=6.8Hz,6H).NH
2は観測されなかった。m/z(ESI、+veイオン):258.8(M+H)。
中間体197
4−エチル−2−イソプロピルピリジン−3−アミン
1,4−ジオキサン/水(100/25mL)中の4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−アミン(0.800g、4.69mmol、中間体190)、エチルボロン酸(0.416g、5.63mmol、FSSI)、炭酸ナトリウム(2.484g、23.44mmol)及びクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−i−プロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(ii)メチル−t−ブチルエーテル付加体(0.388ml、0.469mmol)の混合物を、90℃で17時間加熱した。反応物を、飽和NaHCO
3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を、ヘプタン中の0〜80 EtOAcを使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、緑色油として4−エチル−2−イソプロピルピリジン−3−アミン(中間体197、0.093g、0.566mmol、収率12.08%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 7.71(d,J=4.6Hz,1H),6.79(d,J=4.8Hz,1H),4.73(s,2H),2.43−2.49(m,3H),1.15(d,J=6.8Hz,9H).m/z(ESI,+veイオン):165.2(M+H).
中間体198
4−シクロプロピル−2−イソプロピルピリジン−3−アミン
1,4−ジオキサン/水(100/25mL)中の4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−アミン(0.900g、5.27mmol、中間体190)、シクロプロパンボロン酸(0.680ml、7.91mmol、Small Molecules,Inc.)、炭酸ナトリウム(2.236g、21.10mmol)及びクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−i−プロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(ii)メチル−t−ブチルエーテル付加体(0.436mL、0.527mmol)の混合物を、90℃で24時間加熱した。反応物を、飽和NaHCO
3で洗浄し、EtOAcで抽出し、DCM中の0〜5% MeOHを使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、黄色油として4−シクロプロピル−2−イソプロピルピリジン−3−アミン(中間体198、0.74g、4.20mmol、収率80%)を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.97(d,J=5.0Hz,1H),6.77(d,J=4.8Hz,1H),3.94(br s,2H),1.63−1.70(m,1H),1.37−1.43(m,1H),1.32(d,J=6.8Hz,6H),0.98(dd,J=8.4,1.8Hz,2H),0.64(dd,J=5.4,1.5Hz,2H).m/z(ESI,+veイオン):177(M+H).
中間体199
6−クロロ−1−(4−シクロプロピル−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程3まで実施例153と同じであるが、工程1において4−シクロプロピル−2−イソプロピルピリジン−3−アミン(中間体198)及び工程3においてo−トリルボロン酸を使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.22(br s,1H),8.56(s,1H),8.38(d,J=5.0Hz,1H),7.31(s,1H),7.21−7.27(m,2H),7.06(d,J=7.5Hz,1H),6.81(d,J=5.2Hz,1H),2.85−3.01(m,1H),1.94(s,3H),1.64−1.77(m,1H),1.10(d,J=6.6Hz,3H),0.93(d,J=6.6Hz,3H),0.84−0.90(m,2H),0.70−0.79(m,2H).m/z(ESI,+veイオン):447.2(M+H).
中間体200
6−クロロ−1−(2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−7−(o−トリル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程3まで実施例153と同じであるが、工程1において2,4−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−アミン(中間体194)及び工程3においてo−トリルボロン酸を使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.09−12.37(m,1H),8.56(s,1H),8.48(d,J=5.2Hz,1H),7.17−7.34(m,4H),6.98(d,J=7.3Hz,1H),2.88(quin,J=6.6Hz,1H),2.71−2.81(m,1H),1.92(s,3H),1.09(d,J=6.6Hz,6H),0.94(d,J=6.6Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):448.6(M+H).
中間体201
6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン
150mLの丸底フラスコに、N,N−ジメチルホルムアミド(24.96mL)中の2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(3.00g、19.97mmol)及びn−ブロモスクシンイミド(4.44g、24.96mmol)を加えた。反応混合物を、不活性雰囲気下にて60℃で1.5時間撹拌し、加熱した。反応混合物を水(50mL)に注ぎ、続いて5分間撹拌(超音波処理器)した。混合物をEtOAcで希釈し、層を分離した。水層をEtOAc及び水で抽出した。合わせた有機物を、NaHCO
3飽和水溶液で洗浄した。有機物を回収し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、黄褐色油として6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(中間体201、3.27g、14.30mmol、収率72%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):230.1(M+H)+。*(注記:粗製の油を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。)
中間体202
(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
250mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(19.85mL)中の1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.00g、3.97mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.90mL、5.16mmol)を加えた。次に、オキシ塩化リン(0.44mL、4.76mmol)を反応混合物に加え、続いて混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて80℃で30分間加熱し、撹拌した。反応混合物を熱浴から取り出し、室温まで冷却した。
反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、DIPEA(10mL)を、反応混合物に滴下して加えた。次に、MeCN(4mL)中の(2r,5s)−1−boc−2,5−ジメチルピペラジン(1.27g、5.96mmol)の溶液を、反応混合物に滴下して加えた。氷浴を取り外し、混合物を室温まで温めた。さらなるDIPEA(2mL)及び(2r,5s)−1−boc−2,5−ジメチルピペラジン(1.27g、5.96mmol)を反応混合物に加え、さらに10分間撹拌した。反応混合物を、EtOAc及びNH4Cl飽和水溶液で希釈した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH2Cl2中の0〜50% EtOAcの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(120グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.16g、1.66mmol、収率41.9%、中間体202)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.44(d,J=4.98Hz,1H)7.48−7.56(m,2H)7.23−7.36(m,3H)4.83(br s,1H)4.37(br s,1H)4.14(br d,J=13.48Hz,1H)3.86(br s,1H)3.71(br d,J=13.89Hz,1H)2.61−2.73(m,1H)1.89−1.99(m,3H)1.45(s,9H)1.35(d,J=6.63Hz,3H)1.10−1.24(m,4H)1.04(dd,J=6.74,2.80Hz,3H)0.93(dd,J=8.50,6.84Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):699.0(M+H)+.
中間体205
6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程1.2,5,6−トリクロロ−N−((4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド。250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(39.5mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、4.450g、19.74mmol)及び塩化オキサリル(14.80mL、29.6mmol)を加えた。フラスコにFindenserを取り付け、混合物を、80℃で1時間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の混合物を、分解を防ぐためにさらに精製することなく合成の次の工程に進めた。
250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(39.5mL)中のイソシアン酸(2,5,6−トリクロロニコチノイル)カルバモイル(前の工程からの粗製の材料)を加えた。次に、THF(10mL)中の4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−アミン(中間体U、3.72g、20.72mmol)の溶液を、反応混合物に滴下して加えた。混合物を不活性(N2)雰囲気下で1.5時間撹拌した。反応混合物をDCM(50mL)及びヘプタン(200mL)で希釈し、続いて混合物を30分間撹拌した。混合物を濾過し、濾液(所望の材料)を回収し、続いて真空中で濃縮した。残渣を少量のEtOAc(20mL)及びヘプタン(200mL)からトリチュレートした。沈殿物を濾過により回収し、固体をヘプタンで洗浄して、淡黄色固体として2,5,6−トリクロロ−N−((4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(6.310g、14.65mmol、収率74.2%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 11.35−11.49(m,1H)9.60−9.87(m,1H)8.91−9.13(m,1H)8.56−8.78(m,1H)3.23−3.30(m,2H)1.17(d,J=6.84Hz,12H).m/z(ESI,+veイオン):430.1(M+H)+.
工程2.6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体205)。250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(36.3mL)中の2,5,6−トリクロロ−N−((4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)ニコチンアミド(3.125g、7.26mmol)を加えた。反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中の1M溶液(9.07mL、9.07mmol)を、反応混合物に添加漏斗を介して5分間かけて滴下して加えた。氷浴を取り外し、反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌しながら周囲温度までゆっくりと温めた。さらなるKHMDS(0.5当量;6mL)を、SMが大部分消費されるまで反応混合物に滴下して加えた。*(注記:試薬を加えている間、この工程においてKHMDSを加えすぎると副生成物が形成されることになるため、反応を注意深く監視されたい)。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(50mL)でクエンチし、続いて混合物を3:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。これにより、淡黄色固体として6,7−ジクロロ−1−(4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.326g、5.90mmol、収率81%、中間体205)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.33(br s,1H)9.18(s,1H)8.60(s,1H)2.95(spt,J=6.60Hz,2H)1.09(d,J=6.63Hz,6H)0.99(d,J=6.63Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):394.1(M+H)+.
中間体206
(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、1番目に溶出する異性体
工程1:N−((2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド。THF(22mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(中間体P、0.70g、3.12mmol)の混合物に、室温で塩化オキサリル、DCM中の2M溶液(1.71mL、3.43mmol)を加えた。得られた黄色の不均一な混合物を70℃で撹拌し、加熱した。50分後、混合物を濃縮し、残渣をTHF(8mL)中で再溶解させた。2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルアニリン(中間体I−40、1.31g、3.25mmol)を、THF(7mL)中の溶液として加え、混合物を室温で20分間撹拌した。混合物を蒸発させ、残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜40% 酢酸エチル)により精製して、白色固体としてN−((2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド(1.88g、2.88mmol、収率98%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.19(1H,br s),9.19−9.59(1H,m),8.50(1H,s),7.60−7.65(4H,m),7.41−7.48(6H,m),7.36−7.40(2H,m),7.29−7.33(1H,m),4.75(2H,s),3.07−3.16(1H,m),1.17(6H,d,J=6.8Hz),1.03(9H,s).m/z(ESI,+veイオン):678.2(M+Na)
+.
工程2:1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。THF(15mL)中のN−((2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド(1.88g、2.87mmol)の冷却混合物に、KHMDS、THF中の1M溶液(5.74mL、5.74mmol)を0℃で滴下して加え、混合物を室温で撹拌した。40分後、混合物を0℃まで冷却し、KHMDS、THF中の1M溶液(1.0mL、1.0mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、続いて半飽和塩化アンモニウム(30mL)でクエンチし、EtOAc(2x20mL)で抽出した。有機相を水(30mL)で洗浄し、酢酸エチル(2x10mL)で溶出するChem Elut抽出カートリッジ(10mL、1219−8007)に通過させることによって乾燥させた。濾液を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜40% 酢酸エチル)により精製して、1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.15g、収率65%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.35(s,1H),7.48−7.56(m,5H),7.36−7.47(m,5H),7.29−7.35(m,4H),4.42−4.52(m,2H),2.50−2.60(m,1H),1.18(d,J=6.84Hz,3H),1.10(d,J=6.84Hz,3H),0.94(s,9H).m/z(ESI,+veイオン):640.2(M+Na)+.
工程3:(S)−4−(1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(5ml)中の1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.509g、0.823mmol)、DIPEA(0.187mL、1.07mmol)、及び三塩化ホスホリル(0.092ml、0.987mmol)の溶液を、80℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、DIPEA(0.43mL、2.47mmol)及び(S)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.181g、0.905mmol)を加え、反応物を室温で10分間撹拌した。混合物を、冷飽和NaHCO3(20mL)に注ぎ、10分間激しく撹拌した。混合物を、EtOAc(100mL)と飽和NaHCO3(75mL)の間で分配し、有機層を、飽和NaHCO3(75mL)で洗浄した。有機抽出物を、酢酸エチル(2x10mL)で溶出するChem Elut抽出カートリッジ(10mL、1219−8007)に通過させることによって乾燥させた。濾液を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中10〜60% 酢酸エチル)により精製して、(S)−4−(1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.584g、0.729mmol、収率89%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.84(s,1H),7.52−7.56(m,2H),7.45−7.51(m,3H),7.28−7.44(m,7H),4.63−5.03(m,1H),4.45−4.57(m,2H),3.73−4.36(m,4H),3.40−3.71(m,1H),2.72−3.32(m,2H),2.40(dt,J=2.90,6.84Hz,1H),1.51(d,J=1.45Hz,9H),1.31(br d,J=6.63Hz,3H),1.17(dd,J=2.07,6.63Hz,3H),1.11(dd,J=2.90,6.84Hz,3H),0.89(s,9H).m/z(ESI,+veイオン):800.2(M+H)+.
工程4:(S)−4−(1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。(S)−4−(1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.57g、0.712mmol)、2−フルオロフェニルボロン酸(Comi−Blocks,Inc.、119mg、0.852mmol)、Pd(dppf)Cl2(0.037g、0.050mmol)及び酢酸カリウム(0.358g、3.64mmol)の混合物を、アルゴンでパージした後、1,4−ジオキサン(7.5mL)及び1滴の水を加えた。混合物を90℃で2時間加熱した。フルオロフェニルボロン酸(Combi−Blocks,Inc.、76.4mg)及びPd(dppf)Cl2(29.9mg)を加え、反応を一晩続けた。混合物を冷却し、フルオロフェニルボロン酸(Comi−Blocks,Inc.、49.8mg)、Pd(dppf)Cl2(13.7mg)及び酢酸カリウム(98.8mg)を加え、混合物を、アルゴンをバブリングすることによって脱気し、1滴の水を加え、混合物を90℃まで1時間加熱した。混合物を冷却し、珪藻土に通して濾過した。濾液を、酢酸エチルで溶出するChem Elut抽出カートリッジ(5mL、1219−0006)に通過させることによって乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(ヘプタン中20〜80% 酢酸エチル)により精製して、淡黄色フォームとして(S)−4−(1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.38g、0.44mmol、収率61%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.93(d,J=2.28Hz,1H),7.51−7.56(m,2H),7.45−7.50(m,3H),7.38−7.43(m,2H),7.28−7.37(m,4H),7.23−7.26(m,1H),7.16−7.22(m,2H),7.04−7.11(m,3H),4.64−4.99(m,1H),4.54−4.60(m,1H),4.39−4.45(m,1H),3.77−4.37(m,4H),3.44−3.73(m,1H),3.08−3.34(m,1H),2.47−2.57(m,1H),1.52(s,9H),1.37(d,J=6.84Hz,3H),1.18(br d,J=6.84Hz,3H),1.01(dd,J=2.90,6.84Hz,3H),0.91(s,9H).m/z(ESI,+veイオン):860.4(M+H)+.
工程5:(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン。250mLの丸底フラスコを、(S)−4−(1−(2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルフェニル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.376g、0.437mmol)及びDCM(3mL)で充填した。TFA(1.5mL、19.5mmol)を加え、混合物を室温で25分間撹拌した。混合物を濃縮し、DCM(4mL)中で再溶解させた。混合物を氷水浴中で冷却した。DIPEA(0.382mL、2.19mmol)を加えた後、塩化アクリロイル(1.78mL、0.437mmol)を加えた。混合物を0℃で10分間撹拌した。混合物を濃縮し、粗生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(ヘプタン中EtOAc 30%〜100%)により精製して、0.251gの灰白色フォームを得た。
材料をTHF(3mL)中で溶解させ、フッ化テトラブチルアンモニウム(0.481mL、0.481mmol)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を濃縮し、粗生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(ヘプタン中3:1 EtOAc/EtOH 30%〜100%)により精製して、灰白色固体として(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.0102g、0.018mmol、4%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.10(1H,s),7.35−7.45(4H,m),7.05−7.19(3H,m),6.53−6.73(1H,m),6.37−6.47(1H,m),5.82(1H,d,J=10.4Hz),4.54−5.22(2H,m),4.37−4.53(1H,m),4.36(2H,br s),3.87(1H,br s),3.63(1H,br s),2.98−3.37(1H,m),2.54(1H,br s),2.11−2.46(1H,m),1.65(3H,br s),1.22−1.28(1H,m),1.18(3H,d,J=6.8Hz),0.96−1.03(3H,m).m/z(ESI,+veイオン):576.2(M+H)+.
工程6:(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン、1番目に溶出する異性体(中間体206)。混合物を、SFC(Chiralpak IE(150x20mm、5μm)、50% MeOH/CO2、60mL/分、165bar)により精製して、1番目に溶出する異性体として(S)−4−(4−アクリロイル−2−メチルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体206)を得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ 8.43(br d,J=4.56Hz,1H),7.34−7.50(m,4H),7.10−7.25(m,3H),6.84(dt,J=10.68,16.53Hz,1H),6.32(br d,J=16.59Hz,1H),5.83(dd,J=1.87,10.57Hz,1H),5.05(br s,1H),4.42−4.62(m,2H),4.34−4.41(m,1H),4.24−4.30(m,1H),4.04−4.23(m,1H),3.58−3.90(m,2H),3.33−3.43(m,1H),3.17−3.29(m,1H),2.51−2.66(m,1H),1.49(br d,J=6.63Hz,3H),1.15(d,J=6.84Hz,3H),1.00(d,J=6.84Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):576.2(M+H)+.2番目に溶出する異性体もまた特徴付けられた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ 8.43(br d,J=4.35Hz,1H),7.34−7.50(m,4H),7.10−7.26(m,3H),6.77−6.92(m,1H),6.31(br dd,J=3.01,16.90Hz,1H),5.83(dd,J=1.87,10.57Hz,1H),5.09(br s,1H),4.55(br d,J=5.81Hz,1H),4.45(br d,J=4.56Hz,1H),4.34−4.41(m,1H),4.23−4.32(m,1H),4.03−4.21(m,1H),3.82−3.95(m,1H),3.55−3.79(m,1H),3.34−3.44(m,1H),3.16−3.28(m,1H),2.51−2.66(m,1H),1.48(br d,J=6.43Hz,3H),1.16(d,J=6.84Hz,3H),1.00(d,J=6.84Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):576.2(M+H)+.
中間体207
4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−アミン
工程1.3−アミノ−2−イソプロピルイソニコチン酸メチル。250mLの丸底フラスコを、アルゴン下で3−アミノ−2−クロロ−4−(メトキシカルボニル)ピリジン(3.09g、16.6mmol、Combi−Block,Inc.)、メタンスルホナト[9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン][2’−アミノ−1,1’−ビフェニル]パラジウム(ii)ジクロロメタン付加体(Xantophos G3)(0.862g、0.835mmol)及びTHF(50mL)で充填した。2−プロピル亜鉛ブロミド(THF中の0.5M、43.1mL、21.5mmol,Aldrich)を、添加漏斗を介してゆっくりと加えた。添加漏斗を、Findensor冷却器と交換し、混合物を50℃で20分間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、続いて氷水浴中に置いた。水(約80mL)及びEtOAc(約50mL)を加え、混合物を、微細フリットガラスフィルター漏斗(溶離液:EtOAc)を介して濾過して、不溶性エマルションを除去した。相を分離し、水相をEtOAc(2x50mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。クロマトグラフィー精製(シリカゲル、5〜60% EtOAc/ヘプタン)により、黄色油として3−アミノ−2−イソプロピルイソニコチン酸メチル(2.31g、11.9mmol、収率72%)を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.94(1H,d,J=5.2Hz),7.50(1H,d,J=5.2Hz),5.87(2H,br s),3.91(3H,s),3.08(1H,dt,J=13.5,6.7Hz),1.32(6H,d,J=6.8Hz).m/z(ESI,+veイオン):195.2[M+H].
工程2.4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−アミン。100mLの丸底フラスコを、3−アミノ−2−イソプロピルイソニコチン酸メチル(2.20g、11.3mmol)及びTHF(20mL)で充填した。水素化ホウ素リチウム(THF中の2M、8.49mL、17.0mmol、Aldrich)を滴下して加えた。混合物を室温で15分間撹拌した。次に、メタノール(3.67mL、91mmol)をゆっくりと加え、混合物を室温で18時間撹拌した。飽和NH4Cl(約20mL)をゆっくりと加えた。水相をEtOAc(2x20mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この材料をDCM(20mL)中で溶解させた。ベンゼン、1,1’−[クロロ(1,1−ジメチルエチル)シリレン]ビス−(3.83mL、14.7mmol)、DIPEA(6.92mL、39.6mmol)及びDMAP(0.0707g、0.579mmol)を加え、混合物を室温で20時間撹拌した。混合物を水で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。クロマトグラフィー精製(シリカゲル、0〜40% EtOAc/ヘプタン)により、4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−2−イソプロピルピリジン−3−アミン(中間体207、1.31g、3.25mmol、収率29%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.97(1H,d,J=4.8Hz),7.68(4H,dd,J=8.1,1.5Hz),7.37−7.43(6H,m),6.73(1H,d,J=4.8Hz),4.68(2H,s),4.19(2H,br s),3.04−3.14(1H,m),1.34(6H,d,J=6.6Hz),1.07(9H,s).m/z(ESI,+veイオン):405.2[M+H].
中間体208
4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルピリジン−5−アミン
工程1.4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−アミン。250mLの丸底フラスコを、4,6−ジクロロ−5−アミノピリミジン(3.01ml、18.4mmol)及びTHF(20mL)で充填した。XantPhos Pd G3(0.957g、0.926mmol)を加え、2−プロピル亜鉛ブロミド(THF中の1.0M、19.3ml、19.3mmol、Tieki Metal)を、添加漏斗を介して滴下して加えた。混合物を室温で20時間撹拌した。追加の2−プロピル亜鉛ブロミド(10mL)をゆっくりと加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(3×75mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。クロマトグラフィー精製(シリカゲル、0〜40% EtOAc/ヘプタン)により、黄色固体として4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−アミン(0.912g、5.31mmol、収率29%)を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.39(1H,s),4.10(2H,br s),3.02(1H,spt,J=6.7Hz),1.31(6H,d,J=6.8Hz).m/z(ESI,+veイオン):172.1[M+1].
工程2.5−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−4−カルボン酸メチル。4−クロロ−6−イソプロピルピリミジン−5−アミン(0.75g、4.4mmol)、TEA(1.83mL、13.1mmol)、PddppfCl2(0.327g、0.447mmol、Strem)を、MeOH(15mL)中で懸濁させた。懸濁液を4つの反応ガラスチューブに分割し、Endevor反応器(Biotage)を使用して20psi CO下にて50℃で18時間撹拌した。反応混合物を合わせ、濃縮した。クロマトグラフィー精製(シリカゲル、20〜80% EtOAc/ヘプタン)により、淡黄色固体として5−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−4−カルボン酸メチル(0.871g、4.46mmol、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.64(1H,s),5.87(2H,br s),4.00(3H,s),3.10(1H,dt,J=13.4,6.7Hz),1.34(6H,d,J=6.8Hz).m/z(ESI,+veイオン):196.1[M+H].
工程3.4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルピリミジン−5−アミン。THF(10mL)中の5−アミノ−6−イソプロピルピリミジン−4−カルボン酸メチル(0.870g、4.46mmol)の撹拌溶液に、水素化ホウ素リチウム(THF中の2M、3.34mL、6.68mmol、Aldrich)の溶液を滴下して加えた。添加が完了した後、反応混合物を15分間撹拌した。次に、メタノール(1.44mL、35.7mmol)をゆっくりと加えた。次に、反応混合物を室温で18時間撹拌した。10mLの飽和NH4Clをゆっくりと加えた。水相をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この材料をDCM(10mL)中で溶解させた。tert−ブチルクロロジフェニルシラン(1.51mL、5.79mmol)、DIPEA(2.72mL、15.6mmol)及びDMAP(0.031g、0.25mmol)を加え、混合物を室温で20時間撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。クロマトグラフィー精製(シリカゲル、0〜40% EtOAc/ヘプタン)により、透明な油として4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−6−イソプロピルピリミジン−5−アミン(中間体208、1.12g、2.76mmol、収率62%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.47(1H,s),7.64−7.69(4H,m),7.42−7.47(2H,m),7.36−7.41(4H,m),4.91(2H,s),4.55(2H,br s),3.06(1H,quin,J=6.7Hz),1.32(6H,d,J=6.8Hz),1.09(9H,s).m/z(ESI,+veイオン):406.1[M+H].
中間体209
5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)インドリン−2−オン
圧力バイアルに、4−ブロモ−5−メチルインドリン−2−オン(0.5g、2.21mmol、ChemShuttle、Hayward、CA)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.12g、4.42mmol、Matrix Scientific、Columbia、SC)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]−ジクロロパラジウム(ii)、ジクロロメタンとの錯体(0.181g、0.221mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)、酢酸カリウム(0.651g、6.64mmol)及び1,4−ジオキサン(10mL)を加えた。バイアルをN
2で3分間パージし、密封し、続いて100℃で18時間加熱した。LCMSは、出発材料の変換が完了したことを示した。反応混合物を、EtOAcと水の間で分配した。分離された有機層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、続いて濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜40%(3:1 EtOAc:EtOH/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)インドリン−2−オン(中間体209、0.365g、1.336mmol、収率60.4%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 1.36(s,12H)2.41(s,3H)3.51(s,2H)6.80(d,J=7.67Hz,1H)7.02(d,J=7.88Hz,1H)10.26(s,1H);m/z(ESI,+veイオン):274.1(M+H).
中間体210
3−アミノ−4−イソプロピル−N,N−ジメチルピコリンアミド
工程1:3−アミノ−4−クロロ−N,N−ジメチルピコリンアミド。20mLのマイクロ波バイアルに、酢酸パラジウム(II)(0.070g、0.312mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ビス[3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル]ホスフィノ)キサンテン(0.355g、0.613mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン(1.5g、12.3mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を加えた。バイアルをArでパージした後、トルエン(10mL)中の2,4−ジクロロ−3−アミノピリジン(1.0g、6.13mmol、Combi−Blocks、San Diego、CA)及びジメチルアミン溶液、THF中の2M(6.13mL、12.3mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を加えた。バイアルにキャップをし、100℃で30分間マイクロ波加熱にかけた。反応物を、EtOAc(60mL)と水(30mL)の間で分配した。水層をEtOAc(50mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:5〜40% アセトン/ヘプタン)により精製して、淡褐色油として3−アミノ−4−クロロ−N,N−ジメチルピコリンアミドを得た(0.620g)。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.86(d,J=4.98Hz,1H),7.23(d,J=4.98Hz,1H),5.20(br s,2H),3.14(s,3H),3.13(s,3H).m/z(ESI)M+H:200.2.
工程2:3−アミノ−N,N−ジメチル−4−(プロパ−1−エン−2−イル)ピコリンアミド。150mLの丸底フラスコに、3−アミノ−4−クロロ−N,N−ジメチルピコリンアミド(1.2g、6.01mmol)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−i−プロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)メチル−t−ブチルエーテル付加体(0.350g、0.423mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、炭酸ナトリウム(1.6g、15.1mmol、Aldrich、St.Louis、MO)、1,4−ジオキサン(40mL)、水(10mL)、及び2−イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(4.04g、24.04mmol、Aurum Pharmatech、Franklin Park、NJ)を加えた。得られた混合物をN2下にて95℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、EtOAc(60mL)と水(20mL)の間で分配した。水層をEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:5〜40% アセトン/ヘプタン)により精製して、淡褐色油として3−アミノ−N,N−ジメチル−4−(プロパ−1−エン−2−イル)ピコリンアミドを得た(1.2g)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.93(d,J=4.77Hz,1H),6.95(d,J=4.77Hz,1H),5.40(t,J=1.45Hz,1H),5.15(s,1H),4.88(br s,2H),3.14(d,J=4.35Hz,6H),2.07(s,3H).m/z(ESI)M+H:206.2
工程3:3−アミノ−4−イソプロピル−N,N−ジメチルピコリンアミド。250mLの水素化装置を、N2で前処理した。活性炭上のパラジウム10wt.%(0.311g、0.292mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を加えた。次に、エタノール(50mL)中の3−アミノ−N,N−ジメチル−4−(プロパ−1−エン−2−イル)ピコリンアミド(1.2g、5.85mmol)の溶液を加えた。シリンダーを密封し、H2でパージし、続いて抜き、この手順を2回繰り返した。次に、新鮮なH2を導入して30psiにした。反応混合物をH2下で2時間撹拌した。反応混合物をceliteのプラグに通して濾過し、MeOHですすいだ。得られた濾液を濃縮して、褐色固体として3−アミノ−4−イソプロピル−N,N−ジメチルピコリンアミドを得た(1.16g、中間体210)。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.96(d,J=4.98Hz,1H),7.06(d,J=4.98Hz,1H),4.73(br s,2H),3.12(br d,J=18.24Hz,6H),2.90(s,1H),1.28(d,J=6.84Hz,6H).m/z(ESI)M+H:208.3.
中間体211
(2R,5S)−4−(1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程1:6−クロロ−N
4,N
4−ビス(4−メトキシベンジル)ピリミジン−4,5−ジアミン。イソプロパノール(10mL)中の4,6−ジクロロピリミジン−5−アミン(1.7g、10.4mmol;CombiBlocks,Inc.、San Diego、CA)、ビス(4−メトキシベンジル)アミン(2.67g、10.4mmol;Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)、及びEt
3N(2.89mL、20.7mmol)の琥珀色溶液を、マイクロ波中において120℃で1時間、続いて160℃で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、分液漏斗に加え、水(3×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色油として6−クロロ−N
4,N
4−ビス(4−メトキシベンジル)ピリミジン−4,5−ジアミン(2.11g、5.48mmol、収率53%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.12(s,1H)7.14(br d,J=8.1Hz,4H)6.85(br d,J=8.5Hz,4H)4.47(br s,4H)3.91(br s,2H)3.80(s,6H).MS(ESI,+ve)m/z:385.0(M+1)
+.
工程2:6−イソプロピル−N4,N4−ビス(4−メトキシベンジル)ピリミジン−4,5−ジアミン。1,4−ジオキサン(5mL)中の6−クロロ−N4,N4−ビス(4−メトキシベンジル)ピリミジン−4,5−ジアミン(2.11g、5.48mmol)、THF中のイソプロピル亜鉛ブロミド(11.5mL、5.75mmol)、及びXantPhos Pd G3(0.283g、0.274mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。THF中のさらなるイソプロピル亜鉛ブロミド(11.5mL、5.75mmol)を加え、赤みがかった溶液を50℃で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、褐色油として6−イソプロピル−N4,N4−ビス(4−メトキシベンジル)ピリミジン−4,5−ジアミン(1.24g、3.15mmol、収率58%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.39(s,1H)7.13(d,J=8.5Hz,4H)6.82(d,J=8.7Hz,4H)4.32(s,4H)3.79(s,6H)3.67(s,2H)3.01(spt,J=6.7Hz,1H)1.30(d,J=6.8Hz,6H).MS(ESI,+ve)m/z:393.0(M+1)+.
工程3:[1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。塩化オキサリル(DCM中の2M、1.73mL、3.46mmol)を、テトラヒドロフラン(16mL)中の2,5,6−トリクロロニコチンアミド(0.710g、3.15mmol、中間体P)の混合物に加え;混合物を65℃で30分間撹拌した。反応混合物を、6−イソプロピル−N4,N4−ビス(4−メトキシベンジル)ピリミジン−4,5−ジアミン(1.236g、3.15mmol)を含有するフラスコに注ぎ、反応混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、琥珀色フォームとしてN−((4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド(2.30g、3.57mmol、収率>99%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:642.7/644.8(M+1)+。
テトラヒドロフラン(16mL)中のN−((4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−2,5,6−トリクロロニコチンアミド(2.03g、3.15mmol)及びカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中の1M、6.30mL、6.30mmol)の溶液を、室温で2分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜70% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色の非晶質固体及びアトロプ異性体の混合物(所望の質量を有する1番目に溶出する生成物)として1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.22g、2.00mmol、収率64%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.76(s,1H)8.16(br.s.,1H)8.13(s,1H)6.93−6.97(m,4H)6.69−6.74(m,4H)4.83(d,J=16.8Hz,2H)4.46(d,J=16.8Hz,2H)3.76(s,6H)2.35−2.47(m,1H)1.18(d,J=6.6Hz,3H)0.99(d,J=6.6Hz,3H).MS(ESI,+ve)m/z:606.8(M+1)+.
工程4:(2R,5S)−4−(1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(5mL)中の1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.22g、2.00mmol)、三塩化ホスホリル(0.224mL、2.40mmol)、及びDIPEA(1.05mL、6.01mmol)の溶液を、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を反応ブロックから取り外し、アセトニトリル(5mL)中の(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.515g、2.40mmol;eNovation Chemicals LLC、Bridgewater、NJ)の溶液を加え;反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をカラムにロードし、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜90%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、黄色固体及びアトロプ異性体の混合物として(2R,5S)−4−(1−(4−(ビス(4−メトキシベンジル)アミノ)−6−イソプロピルピリミジン−5−イル)−6,7−ジクロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体211、1.15g、1.43mmol、収率71%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.72(s,1H)7.61−7.71(m,1H)6.94(t,J=8.4Hz,4H)6.62−6.73(m,4H)5.05(br d,J=16.8Hz,1H)4.88(br d,J=16.6Hz,1H)4.47−4.69(m,1H)4.30(dd,J=16.5,12.1Hz,2H)3.75(s,3H)3.74(s,3H)3.25−3.94(m,5H)2.25−2.42(m,1H)1.50(s,9H)1.26(t,J=7.2Hz,3H)1.16−1.24(m,6H)0.85−1.00(m,3H).MS(ESI,+ve)m/z:802.7(M+1)+.
中間体212
6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程1:N−ベンジル−3,5−ジクロロピリダジン−4−アミン。イソプロパノール(10mL)中の3,4,5−トリクロロピリダジン(2.04g、11.1mmol;CombiBlocks,Inc.、San Diego、CA)及びベンジルアミン(3.65mL、33.4mmol;Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)の溶液を、マイクロ波中において120℃で20分間加熱し、その時、固体が形成され(4回実施する)、生成物質量を有する2つの異性体が観測された。4つの反応混合物を室温まで冷却し、ヘプタン中で懸濁させ、濾過して、灰白色固体を得た(大部分が望まれない異性体)。溶質を濃縮して、赤みがかった油を得て;得られた油(DCM/MeOH中)をカラムにロードし、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜40% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、赤みがかった油としてN−ベンジル−3,5−ジクロロピリダジン−4−アミン(3.92g、15.4mmol、収率35%)を得て、これは一晩で黄色がかった蝋様の固体になった。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.63(s,1H)7.29−7.43(m,5H)5.22−5.29(m,1H)4.93(d,J=6.0Hz,2H).MS(ESI,+ve)m/z:254.0(M+1)
+.
工程2:N−ベンジル−3,5−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)ピリダジン−4−アミン。1,4−ジオキサン(39mL)中のN−ベンジル−3,5−ジクロロピリダジン−4−アミン(3.92g、15.4mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(11.6mL、61.8mmol)、PdCl2(dppf)(0.791g、1.081mmol)、及び炭酸ナトリウム(2M aq.、30.9mL、61.8mmol)の混合物(4つの同等の反応に分離した、各々約1g)を、窒素で曝気し、続いてマイクロ波中において160℃で1時間加熱した。各反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させた。合わせた粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、褐色油としてN−ベンジル−3,5−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)ピリダジン−4−アミン(2.24g、8.44mmol、収率54.7%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.46(s,1H)7.27−7.37(m,3H)7.11−7.19(m,2H)5.51(t,J=1.6Hz,1H)5.35(t,J=1.6Hz,1H)5.23(s,1H)5.15(s,1H)4.90(br t,J=5.6Hz,1H)4.39(d,J=6.2Hz,2H)2.16(s,3H)2.05(s,3H).MS(ESI,+ve)m/z:266.1(M+1)+.
工程3:3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−アミン。炭素上の水酸化パラジウム、湿潤(1.19g、0.844mmol)を、水素化バイアル中においてエタノール(42mL)中のN−ベンジル−3,5−ジ(プロパ−1−エン−2−イル)ピリダジン−4−アミン(2.24g、8.44mmol)の溶液に、窒素下にて室温で加えた。反応混合物を、水素(50psig)下にて室温で3時間撹拌した(圧力 27psig)。反応混合物を、水素(50psig)下にて室温で2.5日間再度撹拌した(圧力 30psig)。混合物を、Celiteのパッドに通して濾過し、砂で覆い、MeOH(2x100mL)で洗浄し、濃縮して、灰白色固体を得た。
炭素上の水酸化パラジウム、湿潤(1.19g、0.844mmol)を、EtOH(42mL)中の灰白色固体の溶液に加え、水素(42psig)下にて室温で20時間撹拌した(圧力 36psig)。反応混合物を、炭素上のさらなる水酸化パラジウム、湿潤(1.185g、0.844mmol)で充填し、水素(50psig)下にて5日間撹拌した(圧力 42psig)。混合物を、Celiteのパッドに通して濾過し、砂で覆い、MeOH(3x100mL)で洗浄し、濃縮して、灰白色固体として3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−アミン(1.407g、7.85mmol、収率93%)を得た。DCM/MeOH中の粗生成物をカラムにロードし、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100% MeOH/DCM)を介して精製して、淡黄色の蝋様の固体として3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−アミン(0.923g、5.15mmol、収率61%)を得た。固体をTHF(5mL)中で溶解させ、濃縮して(2x)、余分なメタノールを除去した。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.62(s,1H)4.25(br s,2H)3.08(spt,J=6.8Hz,1H)2.85(spt,J=6.9Hz,1H)1.42(d,J=6.8Hz,6H)1.30(d,J=6.8Hz,6H).
工程4:6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。テトラヒドロフラン(13mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(1.07g、3.75mmol、中間体99B)及び塩化オキサリル(DCM中の2M、2.07mL、4.13mmol)の溶液を、65℃で1時間撹拌した。反応混合物をヒートブロックから取り外し、THF(10mL)中の3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−アミン(0.673g、3.75mmol)を加え;溶液は白色のスラリーになり、続いてDIEA(1.31mL、7.51mmol)を加え;反応混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、無色油として2,5−ジクロロ−N−((3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(1.09g、2.21mmol、収率59%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:490.0(M+1)+。
テトラヒドロフラン(10mL)中の2,5−ジクロロ−N−((3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(0.985g、2.01mmol)及びカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中の1M、4.02mL、4.02mmol)の溶液(淡黄色の固体が形成された)を、0℃で5分間、続いて室温まで温め、15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、無色油として不純な6−クロロ−1−(3,5−ジイソプロピルピリダジン−4−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(中間体212、878mg、1.93mmol、収率96%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:454.1(M+1)+。
中間体213
1−((1R,5S)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン
1−((1R,5S)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン。ジクロロメタン(24mL)中の3−Boc−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(0.50g、2.36mmol;CombiBlocks,Inc.、San Diego、CA)、塩化アクリロイル(DCM中0.5M、5.65mL、2.83mmol)、及びDIEA(1.23mL、7.07mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色油として(1R,5S)−8−アクリロイル−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル(535mg、2.01mmol、収率85%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 6.43−6.52(m,1H)6.36−6.42(m,1H)5.73(dd,J=10.0,2.5Hz,1H)4.69−4.83(m,1H)4.27(br d,J=16.0Hz,1H)3.68−4.03(m,2H)2.84−3.21(m,2H)1.71−2.01(m,4H)1.46(s,9H).MS(ESI,+ve)m/z:289.0(M+Na)
+.
ジクロロメタン(24mL)中の(1R,5S)−8−アクリロイル−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル(535mg、2.01mmol)及びTFA(2.72mL、35.3mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮して、琥珀色油として2,2,2−トリフルオロ酢酸1−((1R,5S)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体213、0.921g、3.29mmol、収率>99%)を得て、これをそのまま使用した。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.57−9.12(m,2H)6.48(s,1H)6.46(d,J=4.1Hz,1H)5.92−5.97(m,1H)4.98(br s,1H)4.55(br s,1H)3.17−3.55(m,4H)2.13−2.47(m,4H).MS(ESI,+ve)m/z:167.0(M+1)+.
中間体214
1−(3,9−ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)プロパ−2−エン−1−オン
1−(3,9−ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)プロパ−2−エン−1−オン。ジクロロメタン(13mL)中の3,9−ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸tert−ブチル(0.581g、2.57mmol;Enamine LLC、Monmouth Jct.、NJ)、塩化アクリロイル(0.250mL、3.08mmol)、及びDIPEA(1.34mL、7.70mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜90% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、無色油として3−アクリロイル−3,9−ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸tert−ブチル(587mg、2.09mmol、収率82%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 6.50−6.62(m,1H)6.30(dd,J=16.8,1.9Hz,1H)5.71(dd,J=10.6,1.9Hz,1H)4.57−4.65(m,1H)4.29(br s,1H)4.17(br s,1H)3.88−3.96(m,1H)3.39−3.48(m,1H)2.92−3.06(m,1H)1.66−1.99(m,5H)1.49−1.56(m,1H)1.48(s,9H).MS(ESI,+ve)m/z:303.0(M+Na)
+.
2,2,2−トリフルオロ酢酸(29.3g、257mmol)中の得られた油の溶液を室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮して、無色油として2,2,2−トリフルオロ酢酸1−(3,9−ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体214、818mg、2.78mmol、収率>99%)を得て、これをそのまま使用した。MS(ESI、+ve)m/z:181.1(M+1)+。
中間体204及び215
(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2種のアトロプ異性体)
工程1:2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン。1Lの三口RBFに、テトラヒドロフラン(180mL)中の2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジン−5−アミン(16.1g、90mmol;CombiBlocks,Inc.、San Diego、CA)及びメタンスルホン酸[(4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(4.28g、4.51mmol)をアルゴン下で加えた。2−プロピル亜鉛ブロミド(テトラヒドロフラン中の0.5M、198mL、99mmol;Sigma−Aldrich、St.Louis、MO)を、5分間かけて加えた(発熱線は観測されなかった)。次に、反応混合物を23℃で90分間撹拌した。反応混合物に、撹拌しながら氷(約15g)及びCelite(約50g)を加え、混合物を、微細フリットガラスフィルター漏斗に通して濾過して(溶離液:EtOAc)、不溶性エマルションを除去した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜70% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、黄色油として2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン(8.83g、47.6mmol、収率53%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 1.12(d,J=6.63Hz,6H)2.27(s,3H)3.20(spt,J=6.70Hz,1H)5.25(s,2H).MS(ESI,+ve)m/z:186.0(M+1)
+.
工程2:6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。テトラヒドロフラン(100mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(9.41g、33.0mmol、中間体99B)及び塩化オキサリル(DCM中2M、18.2mL、36.3mmol)の溶液を、空気冷却器及び乾燥チューブ下にて65℃で1時間撹拌した。溶液を室温まで冷却し;THF(5mL)中の2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン(6.13g、33.0mmol)を室温で加え、黄色溶液を室温で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(3×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、不純な生成物を得た。DCM中の粗生成物をカラムにロードし、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜40% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、白色固体として2,5−ジクロロ−N−((2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(12.2g、24.6mmol、収率75%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:496.0/497.9(M+1)+。
テトラヒドロフラン(100mL)中の2,5−ジクロロ−N−((2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(12.2g、24.6mmol)及びカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M、49.2mL、49.2mmol)の溶液を、0℃で20分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、灰白色固体として6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(3.18g、6.91mmol、収率28%)及び淡黄色固体としてわずかに不純な6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(5.89g、12.8mmol、収率52%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.21(br s,1H)8.63(s,1H)7.42−7.52(m,1H)7.08−7.24(m,3H)2.78(spt,J=6.7Hz,1H)2.30(s,3H)1.24(d,J=6.6Hz,3H)1.09(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −113.25(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:460.0(M+1)+.
工程3:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。アセトニトリル(64mL)中の6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(5.89g、12.8mmol)、三塩化ホスホリル(1.43mL、15.4mmol)、及びDIPEA(8.92mL、51.2mmol)の溶液を、80℃で30分間撹拌した。
溶液を氷浴中で冷却し、続いて(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.74g、12.80mmol、AstaTech,Inc.、Bristol、PA)を加え、暗赤色の溶液を室温で5分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜80% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色フォーム及びアトロプ異性体の混合物として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(6.13g、9.34mmol、収率73%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:656.0(M+1)+。
工程4:(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(分離されたアトロプ異性体)。(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(6.13g、9.34mmol)のアトロプ異性体を、キラルSFC(IC、21x250mm、5μm、40% MeOH/CO2、80mL/分)を介して分離し;これにより、黄色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1番目に溶出する異性体、2.70g、4.12mmol、収率44%、中間体204)[1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.13(s,1H)7.41−7.49(m,1H)7.16−7.24(m,2H)7.09−7.16(m,1H)3.45−5.07(m,6H)2.62−2.77(m,1H)2.22(s,3H)1.51(s,9H)1.43−1.49(m,3H)1.29(d,J=6.8Hz,3H)1.23(d,J=6.8Hz,3H)1.07(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.91(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:656.0(M+1)+.]及び(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(2−クロロ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2番目に溶出する異性体、3.54g、5.39mmol、収率58%、中間体215)[1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.13(s,1H)7.42−7.49(m,1H)7.17−7.24(m,2H)7.10−7.17(m,1H)3.41−5.07(m,6H)2.70(quin,J=6.6Hz,1H)2.24(s,3H)1.51(s,9H)1.43−1.50(m,3H)1.28(d,J=6.8Hz,3H)1.22(d,J=6.8Hz,3H)1.04(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −112.93(br s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:656.0(M+1)+.]を得た。
中間体216及び217
1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2種のアトロプ異性体)
工程1:2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン。テトラヒドロフラン(67mL)中の4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン(2.01g、13.3mmol、中間体I−5)、酢酸(0.076mL、1.33mmol)、及びNBS(3.55g、20.0mmol)の溶液を、65℃で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(300mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(3×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。DCM中の粗生成物をカラムにロードし、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、琥珀色油として2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン(2.07g、9.01mmol、収率68%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 3.59(br s,2H)2.94(spt,J= 6.8Hz,1H)2.38(s,3H)1.28(d,J=6.6Hz,6H).MS(ESI,+ve)m/z:230.0/232.1(M+1)
+.
工程2:1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。テトラヒドロフラン(45mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(2.57g、9.01mmol、中間体99B)及び塩化オキサリル(DCM中2M、4.95mL、9.91mmol)の溶液を、空気冷却器及び乾燥チューブ下にて65℃で45分間撹拌し;次に、さらなる塩化オキサリル(DCM中2M、4mL、8mmol)を加え、反応混合物を15分間撹拌した。溶液を濃縮し、テトラヒドロフラン(45mL)中で溶解させ、氷浴中で冷却し;溶液を、THF(5mL)中の2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−アミン(2.07g、9.01mmol)に室温で加え;黄色溶液を室温で5分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(3×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、琥珀色油として不純な生成物を得た。DCM中の粗生成物をカラムにロードし、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色固体としてN−((2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(3.42g、6.32mmol、収率70%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:541.8(M+1)+。
テトラヒドロフラン(32mL)中のN−((2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)カルバモイル)−2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(3.42g、6.32mmol)及びカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M、12.6mL、12.6mmol)の溶液を、0℃で10分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50% EtOAc/ヘプタン)を介して精製して、淡黄色固体として1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.95g、3.86mmol、収率61%)を得た。MS(ESI、+ve)m/z:505.9(M+1)+。
工程3:1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(分離されたアトロプ異性体)。1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.95g、3.86mmol)のアトロプ異性体を、SFC(OD 250x21mm、5μm、20% MeOH/CO2、80g/分、102bar)を介して分離した。これにより、ベージュ色固体として1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1番目に溶出する異性体、556mg、1.10mmol、収率29%、中間体216)[1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.62(s,1H)7.42−7.50(m,1H)7.10−7.24(m,3H)2.75(spt,J=6.7Hz,1H)2.28(s,3H)1.23(d,J=6.6Hz,3H)1.07(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −113.27(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:506.0(M+1)+.]及びベージュ色固体として1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−6−メチルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2番目に溶出する異性体、511mg、1.01mmol、収率26%、中間体217)[1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.61(s,1H)7.42−7.50(m,1H)7.10−7.24(m,3H)2.75(spt,J=6.7Hz,1H)2.28(s,3H)1.23(d,J=6.8Hz,3H)1.07(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ −113.27(s,1F).MS(ESI,+ve)m/z:506.0(M+1)+.]を得た。
中間体218
Rac−2−(4−アクリロイルピペラジン−2−イル)アセトニトリル
DCM(7mL)中の2−(ピペラジン−2−イル)アセトニトリル二塩酸塩(287mg、1.45mmol、Enamine Ltd.)の白色懸濁溶液を、n,n’−ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL、2.90mmol)を室温で処理した。得られた透明な溶液を0℃まで冷却し、続いて塩化アクリロイル(DCM中1.1M、1.3mL、1.45mmol)で処理し、5分間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させて、1:1比として所望の2−(4−アクリロイルピペラジン−2−イル)アセトニトリル及び望まれない 2−(1,4−ジアクリロイルピペラジン−2−イル)アセトニトリルを得た。粗製の材料を、精製することなく次の工程において使用した。
中間体219
5−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−カルボニトリル
100mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(6.46mL)中の2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−アミン(0.500g、1.937mmol、中間体I−38)、カリウムヘキサシアノ鉄(ii)三水和物(3.27g、7.75mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO、USA)、水(6.46 mL)及び酢酸カリウム(0.570g、5.81mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴンガスを混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、メタンスルホナト(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−i−プロピル−1,1’−ビフェニル)(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル−2−イル)パラジウム(ii)(0.164g、0.194mmol、Strem Chemicals,Inc.、Newburyport、MA、USA)を、反応混合物に加えた。混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて100℃で1時間加熱し、撹拌した。フラスコを熱浴から取り出し、反応混合物を周囲温度まで冷却した。混合物を、NaHCO
3飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をEtOAc及びヘプタンでトリチュレートした。沈殿物を濾過により回収し、固体をヘプタンで洗浄した。これにより、黄褐色固体として5−アミノ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−2−カルボニトリル(0.210g、1.028mmol、収率53.1%、中間体219)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 6.18(s,2H)3.21−3.29(m,2H)1.15(d,J=6.63Hz,12H).m/z(ESI,+veイオン):205.3(M+H)+.
中間体220
4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−アミン
工程1.4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルチオ)ピリミジン−5−アミン。250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(67.2mL)中の4,6−ジクロロ−2−(プロピルチオ)ピリミジン−5−アミン(8.00g、33.6mmol、Synthonix、Wake Forest、NC、USA)を加えた。混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、2−プロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M)(94mL、94mmol)に続いてxantphos pd g3(0.956g、1.008mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を60℃まで加熱し、不活性(N
2)雰囲気下で混合物撹拌した。反応混合物を、NH
4Cl飽和水溶液(50mL)でクエンチし、混合物を10分間撹拌した。混合物をEtOAc及び塩水溶液(50mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜30% EtOAc/ヘプタンの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(220グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルチオ)ピリミジン−5−アミン(6.148g、24.26mmol、収率72.2%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 4.80(s,2H)3.13−3.25(m,2H)2.91−3.05(m,2H)1.66(sxt,J=7.26Hz,2H)1.12(d,J=6.63Hz,12H)0.96(t,J=7.36Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):254.1(M+H)+.
工程2.4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−アミン。150mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(30.8mL)中の4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルチオ)ピリミジン−5−アミン(1.560g、6.16mmol)及び3−クロロペルオキシ安息香酸(3.45g、15.39mmol、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO、USA)を加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で45分間撹拌した。反応混合物を、湿潤氷/水浴で0℃まで冷却した。次に、NaHCO3飽和水溶液を20分間かけてゆっくりと加えた(3x10mL 割り当て分)。混合物を、4:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液(20mL)で希釈した。水層をEtOAcで抽出し、有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料(3.118グラム)をDMF(20mL)で希釈し、続いて混合物が均一になるまで超音波処理器で撹拌した。混合物を水(100mL)にゆっくりと注ぎ、沈殿物を濾過により回収した。固体を水で洗浄し、減圧オーブン(45℃)において一晩乾燥させた。これにより、黄褐色固体として4,6−ジイソプロピル−2−(プロピルスルホニル)ピリミジン−5−アミン(1.645g、5.76mmol、収率94%、中間体220)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 6.08(br s,2H)3.48−3.68(m,3H)1.79(br s,2H)1.29(br s,12H)1.07(br s,4H).m/z(ESI,+veイオン):286.3(M+H)+.
中間体221
(4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルフェニル)ジメチルホスフィンオキシド
工程1:4−ヨード−2−イソプロピル−6−メチルアニリン。ヨウ素(9.3g、37mmol)を、DCM−水(1:1、70mL)中の2−(1−メチルエチル)−6−メチルアニリン(Advanced ChemBlocks Inc.、Burlingame、CA、USA、5.5mL、35mmol)及び炭酸水素ナトリウム(5.9g、70mmol)の二相混合物に室温でゆっくりと加えた。1時間後、反応物を、1N チオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL)を加えることによってクエンチした。追加のDCM(70mL)を加え、二相混合物を室温で30分間激しく撹拌した。層を分配し、水層をDCM(1x100mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、暗紫色油として粗製の4−ヨード−2−イソプロピル−6−メチルアニリン(9.4g、収率98%)を得て、これを精製することなく次の工程に進めた。LRMS:(ESI、+veイオン)m/z 275.9(M+H)
+。
工程2:(4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルフェニル)ジメチルホスフィンオキシド(中間体221)。DMF(3.2mL)中の4−ヨード−2−イソプロピル−6−メチルアニリン(500mg、1.8mmol)、ジメチルホスフィンオキシド(170mg、2.2mmol)、リン酸三カリウム(420mg、2.0mmol)、酢酸パラジウム(II)(20mg、0.091mmol)、及びXantphos(53mg、0.091mmol)の窒素で曝気された混合物を、120℃で18時間撹拌した。反応混合物をCeliteのパッドに通して濾過し、EtOAcですすいだ。濾液を真空中で濃縮し、続いてDCM(50mL)中で再溶解させた。溶液を1M LiCl(2×50mL)で洗浄し、水層をEtOAc(1×50mL)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粘稠な赤褐色油として(4−アミノ−3−イソプロピル−5−メチルフェニル)ジメチルホスフィンオキシド(中間体221、440mg、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 1.16(d,J=6.6Hz,6H),1.52(d,J=13.1Hz,6H),2.11(s,3H),3.04(sept,J=6.6Hz,1H),5.07(s,2H),7.14(d,J=11.4Hz,1H),7.23(d,J=12.1Hz,1H);31P{1H} NMR(162MHz,DMSO−d6)δ 31.71(s,1 P);LRMS:(ESI,+veイオン)m/z 226.1(M+H)+.
中間体222
3−イソプロピル−5−メチルピリジン−4−アミン
工程1:3−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン。ジオキサン−水(2:1、90mL)中の炭酸ナトリウム(7.7g、72mmol)、Pd(Amphos)Cl
2(0.64g、0.90mmol)、3−ブロモ−5−メチル−4(1H)−ピリジンイミン(5.1g、27mmol)、及び2−イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(Combi−Blocks Inc.、San Diego、CA、USA、6.8mL、36mmol)の窒素で曝気された混合物を、90℃で15時間加熱した。EtOAc(100mL)及び水(100mL)を加え、層を分配した。水層をEtOAc(2×50mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物を、25% 飽和炭酸水素ナトリウム(100mL)及び水(100mL)で順次洗浄し、続いて1N HCl(2×150mL)で処理した。合わせた酸性の水相洗浄液を回収し、有機相を捨てた。水相を5N NaOH(200mL)で処理し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、続いて真空中で濃縮して、紫褐色油として3−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン(3.7g、収率92%)を得て、これを精製することなく次の工程に進めた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 2.00(s,3H),2.03(s,3H),4.97−4.99(m,1H),5.25−5.29(m,1H),5.33(br s,2H),7.77(s,1H),7.83(s,1H);LRMS:(ESI,+veイオン)m/z 149.0(M+H)
+.
工程2:3−イソプロピル−5−メチルピリジン−4−アミン(中間体222)。粗製の3−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−4−アミン(3.7g、25mmol)をエタノール(60mL)中で溶解させ、続いて活性炭上のパラジウム10wt.%(11g、5.0mmol)及びギ酸アンモニウム(17g、270mmol)を加えた。得られた黒色溶液を80℃で9時間加熱し、続いてEtOAcを使用してCeliteのパッドに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して約50mLにし、続いて5N 水酸化ナトリウム(100mL)、水(200mL)、及びMTBE(150mL)を加え、相を混合し、分離した。水層を追加のMTBE(3×100mL)で抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、透明な油として3−イソプロピル−5−メチルピリジン−4−アミン(中間体222、3.7g、収率100%)を得た後、凝固させて、不透明な灰白色のワックスにした。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 1.17(d,J=6.8Hz,6H),2.01(s,3H),2.95−3.06(m,1H),5.43(br s,2H),7.78(s,1H),7.88(s,1H);LRMS:(ESI,+veイオン)m/z 151.1(M+H)+.
中間体223
2,2,2−トリフルオロ酢酸1−(cis−2,6−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
工程1:4−アクリロイル−cis−3,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。テトラヒドロフラン(1250mL、10mL/g)中のcis−3,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(Combi−Blocks Inc.、San Diego、CA、USA、130g、580mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(100mL、700mmol、1.2当量)の溶液に、塩化アクリロイル(56mL、700mmol、1.2当量)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(2.0L)で希釈し、水(2x500mL)で洗浄した。有機層を1N HCl水溶液(500mL)、飽和NaHCO
3(500mL)、及び塩水(500mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜40% EtOAc/ヘキサン)により精製して、灰白色固体として標題の化合物を得た(140g、91%)。MS(ESI,+veイオン)m/z:269.0[M+1];
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 6.78−6.72(ddd,J=16.7,10.4,1.5Hz,1H),6.15−6.11(dt,J=16.6,1.9Hz,1H),5.70−5.67(dt,J=10.6,1.9Hz,1H),4.35−4.25(m,2H),3.82(d,J=12.5Hz,2H),3.01−2.95(m,2H),1.43−1.42(d,J=1.6Hz,9H),1.19−1.14(m,6H).
工程2:2,2,2−トリフルオロ酢酸1−(cis−2,6−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体223)。ジクロロメタン(1.4L、10mL/g)中の4−アクリロイル−cis−3,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(140g、530mmol、1.0当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(510mL、6900mmol、13当量)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗製の材料をジエチルエーテル(1.0L)とともに室温で30分間撹拌した。沈殿した固体を濾過し、n−ヘキサン(500mL)で洗浄し、乾燥させて、灰白色固体として2,2,2−トリフルオロ酢酸1−(cis−2,6−ジメチルピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(中間体223、140g、96%)を得た。MS(ESI,+veイオン)m/z:169.0[M+1];1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 9.59(br,1H),9.17(br,1H),6.82−6.75(ddt,J=17.0,10.8,2.1Hz,1H),6.21−6.16(dq,J=16.5,2.3Hz,1H),5.77−5.74(dq,J=10.6,2.8,2.4Hz,1H),4.60(t,J=6.9Hz,2H),3.40−3.38(dd,J=13.4,5.7Hz,2H),3.14−3.11(dd,J=13.2,5.5Hz,2H),1.31−1.29(m,6H).
中間体224
6−クロロ−1−(4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。
工程3まで実施例153と同じであり、工程1において4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−アミン(中間体190)及び工程3において(2−フルオロフェニル)ボロン酸を使用した。
1H NMR(DMSO−d
6)δ:12.20−12.54(m,1H),8.60−8.62(m,1H),8.57−8.59(m,1H),7.56−7.60(m,1H),7.49−7.56(m,1H),7.26−7.35(m,2H),7.19−7.26(m,1H),3.07−3.16(m,1H),1.10−1.14(m,3H),0.99−1.03(m,3H).MS(ESI,+ve)m/z:444.6(M+1)
+.
中間体225
6,7−ジクロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程1において2−イソプロピルアニリンの代わりに2−イソプロピル,N
4,N
4−ジメチルピリジン−3,4−ジアミン(中間体163)を使用して中間体61Aと同じであった。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.32(br s,1H),8.59(s,1H),8.28(d,J=5.8Hz,1H),6.77(d,J=5.8Hz,1H),2.69(s,7H),1.05(d,J=6.6Hz,3H),0.95(d,J=6.6Hz,3H).MS(ESI,+ve)m/z:393.6(M+1)
+.
中間体226
4−((2S,5R)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(4−(ジメチルアミノ)−2−イソプロピルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
2−イソプロピル,N
4,N
4−ジメチルピリジン−3,4−ジアミン(中間体163)を使用して中間体92Bと同じであった。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.54(s,1H),8.42(d,J=9.3Hz,1H),8.25(dd,J=9.7,5.8Hz,1H),6.75(br d,J=5.8Hz,1H),6.18(dd,J=16.8,2.3Hz,1H),5.72−5.78(m,1H),4.60−4.96(m,2H),4.33−4.52(m,1H),3.92−4.25(m,2H),3.83(br s,2H),2.68(br d,J=6.0Hz,6H),1.34(br d,J=6.4Hz,3H),1.23−1.30(m,3H),1.11(br d,J=6.6Hz,3H),1.01−1.05(m,3H).MS(ESI,+ve)m/z:543.6(M+1)
+.
中間体227
6,7−ジクロロ−1−(2−(ジメチルホスホリル)フェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
2−イソプロピルアニリンの代わりに(2−アミノフェニル)ジメチルホスフィンオキシド(AstaTech,Inc.)を使用して中間体61Aと同じであった。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ ppm 11.78−12.20(m,1H),8.53(s,1H),7.82−7.90(m,1H),7.70−7.77(m,1H),7.60−7.67(m,1H),7.46(dd,J=7.9,2.9Hz,1H),1.60(d,J=13.5Hz,3H),1.53(d,J=13.5Hz,3H).MS(ESI,+ve)m/z:384(M+1)
+.
中間体228
(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
THF(10mL)中の6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−アミン(0.217g、0.844mmol、中間体196)及びDIPEA(0.309mL、1.772mmol)の溶液に、ホスゲン溶液、トルエン中15%(0.662ml、0.928mmol)を室温で滴下して加え、得られた混合物を室温で10分間撹拌し、続いて混合物を0℃にし、固体(2R,5S)−4−((2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)(イミノ)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体165、0.487g、1.013mmol)を3回に分けて加えた。氷浴を取り外し、室温で15分間撹拌した後、(2R,5S)−4−((((6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)カルバモイル)イミノ)(2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルが観測され、続いてナトリウムtert−ブトキシド(0.243g、2.53mmol)を加え、得られた混合物を室温で20分間撹拌した。反応を完了させ、水で洗浄し、EtOAcで抽出し、ヘプタン中の0〜40% EtOAcを使用してシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(1−(6−ブロモ−2,4−ジイソプロピルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体228、0.213g、0.293mmol、収率34.7%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.46(s,1H),7.52(d,J=4.4Hz,2H),7.27−7.37(m,2H),7.16−7.24(m,1H),4.79−4.89(m,1H),4.23−4.43(m,1H),4.16(br d,J=13.5Hz,1H),3.78−3.92(m,1H),3.66−3.76(m,1H),1.46(s,9H),1.35(br d,J=6.8Hz,2H),1.26(br s,4H),1.15−1.21(m,3H),1.02−1.09(m,6H),0.87−0.96(m,6H).MS(ESI,+ve)m/z:728.4(M+1)
+.
中間体229
6−クロロ−1−(4−エチル−2−イソプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程3まで実施例153と同じであり、工程1において中間体197及び工程3において(2−フルオロフェニル)ボロン酸を使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.03−12.45(m,1H),8.56(s,1H),8.48(d,J=5.0Hz,1H),7.21−7.33(m,4H),7.16−7.21(m,1H),2.89(quin,J=6.5Hz,1H),2.35−2.44(m,2H),1.09(d,J=6.8Hz,3H),1.00(t,J=7.6Hz,3H),0.95(d,J=6.6Hz,3H).MS(ESI,+ve)m/z:439.1(M+1)
+.
中間体233
4−((2S,5R,M)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
1,4−ジオキサン(20mL)/水(10mL)中の4−((2S,5R,M)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−6,7−ジクロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体92B、3.07g、5.96mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.34g、0.30mmol)、(2−アミノ−6−フルオロフェニル)ボロン酸ピナコールエステル(1.55g、6.55mmol、CombiPhos、Trenton、NJ)及び炭酸ナトリウム、無水物、粉末(3.16g、29.8mmol)の混合物を、90℃で40分間撹拌した。得られた混合物に水(25mL)を加え、混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、黄色固体として粗生成物を得た。得られた粗生成物を、シリカゲルのプラグに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0〜10% EtOAc(10% MeOHを含む)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として4−((2S,5R,M)−4−アクリロイル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−7−(2−アミノ−6−フルオロフェニル)−6−クロロ−1−(2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(中間体233、1.83g、3.09mmol、収率52.0%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.43(s,1H),8.39(d,J=4.8Hz,1H),7.19(d,J=4.8Hz,1H),7.00−7.11(m,1H),6.82(br dd,J=16.6,10.6Hz,1H),6.45(d,J=8.3Hz,1H),6.27−6.35(m,1H),6.19(dd,J=16.6,2.3Hz,1H),5.76(ddd,J=10.1,5.5,2.2Hz,1H),5.07−5.19(m,2H),4.45−4.90(m,2H),3.47−4.24(m,4H),2.60−2.88(m,1H),1.85−1.99(m,3H),1.30−1.39(m,3H),1.16−1.29(m,3H),1.03−1.11(m,3H),0.87−1.03(m,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ −116.01−−115.34(m,1F).m/z(ESI,+ve):590.2(M+H)
+.
中間体234
5−アミノ−6−イソプロピル−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン
1,4−ジオキサン(3mL)中の5−アミノ−6−クロロ−3−メチル−3,4−ジヒドロピリミジン−4−オン(0.414g、2.59mmol;Enamine LLC、Monmouth Jct.、NJ)、XantPhos Pd G3(0.268g、0.259mmol)、及びイソプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、5.71mL、2.85mmol)の溶液を、50℃で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカに吸着させ、自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜90%[(3:1)EtOAc/EtOH]/ヘプタン)を介して精製して、淡褐色薄膜として5−アミノ−6−イソプロピル−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(34mg、0.20mmol、収率8%、中間体234)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.67(s,1H)3.94(br s,2H)3.52(s,3H)2.85(spt,J=6.8Hz,1H)1.22(d,J=6.8Hz,6H).MS(ESI,+ve)m/z:168.1(M+1)
+.
中間体235
(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−ホルミル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程1.(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。250mLの丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(25.8mL)−水(6.45mL)(4:1)中の(2R,5S)−4−(1−(2−ブロモ−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体232、2.352g、3.23mmol)、炭酸ナトリウム(1.026g、9.68mmol)及びビニルボロン酸ピナコールエステル(1.09mL、6.45mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴン(ガス)を混合物に5分間バブリングすることによって脱酸素化した。次に、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.236g、0.323mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を、不活性(N
2)雰囲気下にて90℃で16時間撹拌し、加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、続いて混合物をEtOAc及びNaHCO
3飽和水溶液で洗浄した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、0〜70% EtOAc/DCMの勾配で溶出するInterchim(25ミクロン)シリカゲルカラム(200グラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、黄褐色固体として(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.579g、2.335mmol、収率72.4%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.46(s,1H)7.48−7.54(m,1H)7.18−7.34(m,3H)6.79(dd,J=17.21,10.37Hz,1H)6.55(dd,J=17.21,2.07Hz,1H)5.71−5.76(m,1H)4.85(br s,1H)4.26−4.42(m,1H)4.17(br d,J=14.31Hz,1H)3.81−3.92(m,1H)3.71(br d,J=12.65Hz,1H)3.44−3.61(m,1H)2.62−2.76(m,2H)1.45(s,9H)1.36(d,J=6.63Hz,3H)1.16−1.20(m,3H)1.07−1.11(m,6H)0.91−0.97(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):676.2(M+H)
+.
工程2.(2R,5S)−4−(6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)−1−(2−ホルミル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル。100mLの丸底フラスコに、アセトン(3.70mL)−水(0.74mL)(5:1)中の(2R,5S)−4−(6−クロロ−1−(4,6−ジイソプロピル−2−ビニルピリミジン−5−イル)−7−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.300g、0.444mmol)を加えた。この溶液に、オスミン酸カリウム(vi)(0.016g、0.044mmol)及び固体4−メチルモルホリン4−オキシド(0.182g、1.553mmol)を加えた。全体の反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて室温で15分間撹拌した。反応混合物を固体硫酸ナトリウム(40mg)でクエンチし、混合物を5分間撹拌した。反応混合物を、真空中で部分的に濃縮した(アセトンを除去した)。混合物を、EtOAc及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。有機物を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣(0.362グラム)を、さらに精製することなく合成の次の工程に即座に進めた。
粗製のジオールをTHF(15mL)で希釈し、続いて(メタ)過ヨウ素酸ナトリウム(0.190g、0.887mmol)の後に水(0.1mL)を混合物に加えた。得られた反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて2時間撹拌した。反応混合物を、EtOAc/ヘプタン(1:1)(40mL)の混合物で希釈した。混合物を、超音波処理器で1分間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を回収し、続いて混合物を、NaHCO3飽和水溶液(40mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(3x)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。これにより、淡黄色固体として(2R,5S)−4−(3−クロロ−2−(2−フルオロフェニル)−8−(2−ホルミル−4,6−ジイソプロピルピリミジン−5−イル)−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5−イル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.190g、0.281mmol、収率63.2%、中間体235)を得た。この材料を、さらに精製することなく合成の次の工程に進めた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 9.99(s,1H)8.55(s,1H)7.50−7.62(m,1H)7.21−7.40(m,3H)4.92(br s,1H)4.32−4.51(m,1H)4.27(br d,J=13.48Hz,1H)3.85−3.99(m,1H)3.78(br d,J=13.06Hz,1H)3.48−3.67(m,1H)2.73−2.98(m,2H)1.51(s,9H)1.41−1.45(m,3H)1.23−1.27(m,3H)1.15−1.21(m,6H)1.00−1.08(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):678.1(M+H)+.
中間体236
1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
工程1.N−((6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)−2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド。
250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(39.6mL)中の2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、6.00g、19.78mmol)及び塩化オキサリル(14.8mL、29.7mmol)を加えた。フラスコにFindenserを取り付け、反応混合物を、80℃で45分間撹拌し、加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の混合物を、分解を防ぐためにさらに精製することなく合成の次の工程に進めた。
150mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(39.6mL)中のイソシアン酸(2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチノイル)カルバモイル(前の工程からの粗製の材料)を加えた。反応混合物を、希釈アセトン/乾燥氷浴により−10℃まで冷却し、続いて、THF(3mL)中の6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−アミン(5.21g、22.75mmol、中間体201)の溶液を反応混合物に加えた。混合物を不活性(N2)雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗製の材料を、EtOAc及びヘプタンからトリチュレートし、続いて固体を濾過により回収した。固体をヘプタンで洗浄した。これにより、黄褐色固体としてN−((6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)−2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(6.880g、12.74mmol、収率64.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):539.0(M+H)+。
工程2.1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン。
250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(63.3mL)中のN−((6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)カルバモイル)−2,5−ジクロロ−6−(2−フルオロフェニル)ニコチンアミド(5.00g、9.26mmol)を加えた。次に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中の1M溶液(11.5mL、11.57mmol)を、反応混合物に添加漏斗を介して5分間かけて滴下して加えた。反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下で3時間撹拌した。さらなるKHMDS(0.5当量;8mL)を、反応混合物に滴下して加えた。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(50mL)でクエンチし、続いて混合物を3:1 EtOAc/MeOH及び塩水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、CH2Cl2中の0〜20% EtOAcの勾配で溶出するISCO(300グラムカラム)を介するクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色固体として1−(6−ブロモ−2−イソプロピル−4−メチルピリジン−3−イル)−6−クロロ−7−(2−フルオロフェニル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.05g、4.07mmol、中間体236)を得た。m/z(ESI、+veイオン):503.0(M+H)+。
中間体240
6,7−ジクロロ−1−(4−クロロ−2−イソプロピルピリジン−3−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
中間体240は、中間体61Aと同じであるが、2−イソプロピルアニリンの代わりに中間体190を使用して作製された。
1H NMR(DMSO−d
6)δ:12.34−12.56(m,1H),8.66−8.70(m,1H),8.61−8.64(m,1H),7.62−7.68(m,1H),1.10−1.15(m,3H),1.05−1.09(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):385(M+H).
生物学的分析
第4節−化合物の生化学及び細胞活性
下表「生物学的データ」の化合物について以下のアッセイ条件を使用した。
結合ヌクレオチド交換アッセイ:G12C及びC118Aの両方のアミノ酸置換並びにN−末端のHis−tagを含有する精製GDP結合型KRASタンパク質(aa1−169)をアッセイ緩衝液(25mM HEPES pH7.4、10mM MgCl2及び0.01%Triton X−100)中で、化合物の用量反応滴定とともに5分間又は2時間プレインキュベートした(表15を参照されたい)。化合物をプレインキュベートした後、精製SOSタンパク質(aa564−1049)及びGTP(Roche 10106399001)をアッセイウェルに添加し、さらに30分間(5分間の化合物プレインキュベートに対して)又は1時間(2時間の化合物プレインキュベートに対して)インキュベートした。SOS媒介性ヌクレオチド交換の阻害の程度を決定するために、精製GSTタグ付きcRAF(aa1−149)、ニッケルキレートAlphaLISAアクセプタービーズ(PerkinElmer AL108R)及びAlphaScreenグルタチオンドナービーズ(PerkinElmer 6765302)をアッセイウェルに添加し、10分間インキュベートした。次いで、アッセイプレートを、PerkinElmer EnVision Multilabel Readerで、AlphaScreen(登録商標)技術を使用して読み取り、4パラメーターロジスティックモデルを使用してデータを解析し、IC50値を算出した。
ホスホ−ERK1/2 MSDアッセイ:MIA PaCa−2(ATCC(登録商標)CRL−1420(商標))細胞及びA549(ATCC(登録商標)CCL−185(商標))細胞を、10%ウシ胎仔血清(ThermoFisher Scientific 16000044)及び1×ペニシリン−ストレプトマイシン−グルタミン(ThermoFisher Scientific 10378016)を含有するRPMI 1640培地(ThermoFisher Scientific 11875093)に入れて培養した。化合物処理の16時間前にMIA PaCa−2又はA549細胞を96ウェル細胞培養プレートに25,000細胞/ウェルの密度で播種し、37℃、5%CO2でインキュベートした。化合物の用量反応滴定を増殖培地で希釈し、細胞培養プレートの適切なウェルに添加し、次いで37℃、5%CO2で2時間又は4時間インキュベートした(表15を参照されたい)。化合物処理に続き、細胞を10ng/mL EGF(Roche 11376454001)で10分間刺激し、氷冷ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(Ca2+もMg2+も不含)(ThermoFisher Scientific 14190144)で洗浄し、次いでプロテアーゼ阻害剤(Roche 4693132001)及びホスファターゼ阻害剤(Roche 4906837001)を含有するRIPA緩衝液(50mM Tris−HCl pH7.5、1% Igepal、0.5%デオキシコール酸ナトリウム、150mM NaCl及び0.5%ドデシル硫酸ナトリウム)中に溶解させた。化合物処理した溶解物中のERK1/2のリン酸化を、ホスホ−ERK1/2全細胞溶解物キット(Meso Scale Discovery K151DWD)を使用し、製造元のプロトコルに従ってアッセイした。アッセイプレートをMeso Scale Discovery Sector Imager 6000で読み取り、4パラメーターロジスティックモデルを使用してデータを解析し、IC50値を算出した。
本発明は、好ましい実施形態に関連して記載される。しかしながら、本発明は、開示される実施形態に限定されないことが理解されるべきである。本明細書における本発明の実施形態の記載を考えると、様々な変更が当業者によってなされ得ることが理解される。そのような変更は、下の特許請求の範囲によって包含される。