液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンター(以下、プリンターと呼ぶ)を例に、実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、それぞれの構成を認識可能な程度の大きさにするために、構成や部材の縮尺が異なっていることがある。
(第1実施形態)
本実施形態におけるプリンター1は、図1に示すように、筐体2を有している。筐体2が、プリンター1の外殻を構成している。また、プリンター1は、タンク6と、操作パネル3と、タンクユニット5と、を有している。本実施形態では、タンクユニット5が4つのタンク6を含んでいる。なお、タンクユニット5におけるタンク6の個数は、4つに限定されず、4つを下回る個数や、4つを超える個数も採用され得る。
タンクユニット5は、筐体2の内側に収容されている。つまり、タンクユニット5の4つのタンク6は、筐体2に覆われている。操作パネル3は、筐体2の外側に配置されている。操作パネル3は、電源ボタン7や、表示部の一例である表示パネル8などを含んでいる。なお、表示パネル8としては、例えば、タッチパネルなどのユーザーによる入力を受け付け可能なパネルを採用することができる。このように、操作パネル3は、ユーザーが操作可能な操作部の一例である。タンク6は、液体収容体の一例である。プリンター1は、液体の一例であるインクによって、記録用紙などの記録媒体Pに印刷を行うことができる。
なお、図1には、相互に直交する座標軸であるXYZ軸が付されている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が付されている。本実施形態では、X軸とY軸とによって規定される水平な平面(XY平面)にプリンター1を配置した状態が、プリンター1の使用状態である。XY平面にプリンター1を配置したときのプリンター1の姿勢を、プリンター1の使用姿勢と呼ぶ。Z軸は、水平な平面に直交する軸である。プリンター1の使用状態において、Z軸方向が鉛直上方向となる。そして、プリンター1の使用状態では、図1において、−Z軸方向が鉛直下方向である。なお、XYZ軸のそれぞれにおいて、矢印の向きが+(正)の方向を示し、矢印の向きとは反対の向きが−(負)の方向を示している。
プリンター1には、排紙部11が設けられている。プリンター1では、排紙部11から記録媒体Pが排出される。プリンター1において、排紙部11が設けられている面が正面13とされている。本実施形態では、プリンター1の正面13が筐体2の正面13でもある。筐体2は、正面13に交差する上面15と、正面13及び上面15に交差する側壁17とを有している。正面13を正面に見たとき、すなわち正面13を−Y軸方向に見たとき、側壁17は、正面13のX軸方向に位置している。なお、筐体2は、正面13及び上面15に交差し、且つ正面13を挟んで側壁17の−X軸方向に位置する側壁19を有している。
操作パネル3は、プリンター1の正面13に配置されている。操作パネル3は、筐体2の外側に設けられている。操作パネル3の外面は、Y軸方向を向いている。操作パネル3を正面に見たとき、すなわち操作パネル3を−Y軸方向に見たとき、タンクユニット5は、操作パネル3と側壁17との間に位置している。他の観点では、プリンター1を正面に見たとき、すなわちプリンター1を−Y軸方向に見たとき、タンクユニット5は、排紙部11と側壁17との間に位置している。
筐体2の正面13には、窓部21が設けられている。操作パネル3を正面に見たとき、すなわち操作パネル3を−Y軸方向に見たとき、窓部21は、操作パネル3と側壁17との間に位置している。本実施形態では、窓部21がタンク6ごとに設けられている。操作パネル3を正面に見たとき、すなわち操作パネル3を−Y軸方向に見たとき、窓部21は、タンク6に重なる位置に設けられている。本実施形態では、窓部21は、Y軸方向を向いている。
窓部21は、透光性を有している。このため、ユーザーは、窓部21を介して4つのタンク6を視認することができる。本実施形態では、窓部21は、透光性を有する部材で構成されている。ユーザーは、透光性を有する部材で構成された窓部21を介して4つのタンク6を視認することができる。なお、窓部21は、透光性があればよく、透明であってもなくても良い。また、窓部21は、透光性を有する部材に限定されず、例えば、筐体2に形成した開口で構成されていてもよい。
本実施形態では、各タンク6の窓部21に対面する部位の少なくとも一部が透光性を有している。各タンク6の透光性を有する部位から、タンク6内のインクが視認され得る。従って、ユーザーは、窓部21を介して4つのタンク6を視認することによって、各タンク6におけるインクの量を視認することができる。つまり、タンク6では、窓部21に対面する部位の少なくとも一部を、インクの量を視認可能な視認部として活用することができる。
筐体2は、カバー23を有している。カバー23は、筐体2の一部を構成している。操作パネル3を正面に見たとき、すなわち操作パネル3を−Y軸方向に見たとき、カバー23は、操作パネル3と側壁17との間に位置している。操作パネル3を正面に見たとき、すなわち操作パネル3を−Y軸方向に見たとき、カバー23は、タンクユニット5に重なる位置に設けられている。なお、プリンター1におけるタンクユニット5の位置及びカバー23の位置は、それぞれ、操作パネル3を正面に見たとき、操作パネル3と側壁19との間の位置も採用され得る。
カバー23は、プリンター1の正面13に配置されている。カバー23の外面は、Y軸方向を向いている。前述したように、操作パネル3の外面もY軸方向を向いている。本実施形態では、カバー23の外面と操作パネル3の外面とは、共通の平面内に位置する。換言すれば、プリンター1の使用姿勢において、カバー23の外面のY軸方向の位置と、操作パネル3の外面のY軸方向の位置とが同じである。このため、カバー23の外面と操作パネル3の外面とが共通の平面内に位置するので、プリンター1の外観に凹凸が生じにくい。このため、プリンター1を移送するときなどに周囲の環境に配置されている物品や構造物などに接触したり、引っかかったり、ぶつかったりしにくい。なお、平面内に位置するとは、完全な平面内に合致することに限定されず、誤差や公差等による凹凸や、部品同士のつなぎ目等の段差を含む平面内に位置することも含む。
また、本実施形態では、筐体2の正面13の外面もY軸方向を向いている。本実施形態では、筐体2の正面13の外面と操作パネル3の外面とは、共通の平面内に位置する。換言すれば、プリンター1の使用姿勢において、筐体2の正面13の外面のY軸方向の位置と、操作パネル3の外面のY軸方向の位置とが同じである。このため、筐体2の正面13の外面と操作パネル3の外面とが共通の平面内に位置するので、プリンター1の外観に凹凸が生じにくい。このため、プリンター1を移送するときなどに周囲の環境に配置されている物品や構造物などに接触したり、引っかかったり、ぶつかったりしにくい。なお、平面内に位置するとは、完全な平面内に合致することに限定されず、誤差や公差等による凹凸や、部品同士のつなぎ目等の段差を含む平面内に位置することも含む。
なお、操作パネル3の傾斜を調整(チルト調整とも呼ばれる)可能な構造も採用され得る。操作パネル3の傾斜を調整することができれば、ユーザーが所望の傾斜で操作パネル3を見たり操作したりすることができるので、利便性が高い。操作パネル3の傾斜を調整可能な構成では、操作パネル3を閉じた状態、すなわち操作パネル3の外面をXY平面に直交させた状態において、カバー23の外面と操作パネル3の外面とが共通の平面内に位置する。
カバー23は、タンク6の少なくとも一部を覆っている。カバー23は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。カバー23を筐体2に対して開くと、各タンク6の一部が露呈する。ユーザーは、カバー23を筐体2に対して開いた状態で、各タンク6にインクを注入することができる。なお、本実施形態では、窓部21は、カバー23に設けられている。
プリンター1は、図2に示すように、記録ヘッド31と、制御部32と、を有している。プリンター1において、記録ヘッド31と、制御部32とは、筐体2に収容されている。このため、本実施形態では、記録ヘッド31とタンクユニット5とが、同一の筐体2に収容されている。つまり、筐体2が、記録ヘッド31と、タンクユニット5とを一括して覆っている。ここで、タンクユニット5を筐体2外に配置した構成では、プリンター1への筐体2の取り付けと、筐体2へのタンクユニット5の取り付けとが別個の工程になるので、組み立て性が低下しやすい。このようなことに対して、本実施形態では、筐体2が記録ヘッド31とタンクユニット5とを一括して覆う構成であるので、筐体2を取り付けることによって、記録ヘッド31とタンクユニット5とを一括して筐体2で覆うことができるので、組み立て性を向上しやすい。
記録ヘッド31は、液体噴射ヘッドの一例であり、インクをインク滴として吐出して、記録媒体Pに記録を行う。記録ヘッド31は、搬送装置(図示せず)でY軸方向に搬送される記録媒体Pに、液体の一例であるインクで記録を行う。なお、図示しない搬送装置は、記録用紙などの記録媒体Pを、Y軸方向に間欠的に搬送する。記録ヘッド31は、移動装置(図示せず)によって、X軸に沿って往復移動可能に構成されている。制御部32は、上記の各構成の駆動を制御する。なお、本実施形態では、4つのタンク6がX軸に沿って並んでいる。
ここで、X軸に沿う方向は、X軸と完全に平行な方向に限定されず、X軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。同様に、Y軸に沿う方向は、Y軸と完全に平行な方向に限定されず、Y軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。Z軸に沿う方向は、Z軸と完全に平行な方向に限定されず、Z軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。つまり、任意の軸や面に沿う方向は、これらの任意の軸や面に完全に平行な方向に限定されず、これらの任意の軸や面に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。
本実施形態では、複数のタンク6が互いに別体で構成されている。しかしながら、液体収容体の一例であるタンク6の構成は、これに限定されない。液体収容体の構成としては、複数のタンク6を一体にして1つの液体収容体とする構成も採用され得る。この場合、1つの液体収容体に複数の液体収容部が設けられる。複数の液体収容部は、互いに個別に仕切られ、異なる種類の液体を収容可能に構成される。この場合、例えば、複数の液体収容部に、異なる色のインクを個別に収容することができる。
タンク6には、液体の一例であるインクが収容されている。タンク6には、液体注入口33が形成されている。タンク6では、液体注入口33を介してタンク6の外部からタンク6の内部にインクを注入することができる。なお、液体注入口33をキャップ(図示せず)で封止する構成も採用され得る。ユーザーは、タンク6にインクを注入するとき、キャップを開けて液体注入口33を開放してからインクを注入することができる。
本実施形態では、液体注入口33は、タンク6の外形を構成する外形面34に形成された開口として構成されている。そして、本実施形態では、プリンター1の使用姿勢において、外形面34が傾斜している。外形面34は、−Z軸方向からZ軸方向に向かうにつれて−Y軸方向に向かう向きに傾斜している。このため、外形面34は、鉛直方向と交差する方向に向いている。外形面34は、液体注入口33の端面の一例である。外形面34が鉛直方向と交差する方向に向いていれば、外形面34に埃などの異物が堆積しにくい。このため、外形面34に埃などの異物が付着しにくい。これにより、液体注入口33に埃などの異物が進入することを避けやすい。
なお、タンク6の構成は、上記に限定されない。タンク6の構成としては、例えば、図3に示すように、タンク6の外形面から突出する管状の液体注入部35を設けた構成も採用され得る。この場合、タンク6の外形面から突出する管状の液体注入部35のタンク6側とは反対側の先端部の端面36に液体注入口33が開口している。この構成においても、埃などの異物が付着しにくいという観点から、端面36が傾斜した構成が好ましい。
図2に示すように、各タンク6には、インク供給チューブ37が接続される。タンク6内のインクは、インク供給チューブ37を介して記録ヘッド31に供給される。そして、記録ヘッド31に供給されたインクが、記録媒体P側に向けられたノズル(図示せず)からインク滴として吐出される。
なお、上記の例では、タンクユニット5をプリンター1の構成要素の1つとして説明したが、タンクユニット5とプリンター1とを互いに別個に構成することもできる。タンクユニット5とプリンター1とを互いに別個に構成する場合、タンクユニット5は、筐体2の外側に配置される。つまり、タンクユニット5とプリンター1とを互いに別個に構成する場合、タンクユニット5は、筐体2に覆われない。タンクユニット5とプリンター1とを互いに別個に構成する場合、例えば、タンクユニット5を筐体2とは別の筐体に収容し、タンクユニット5を収容した筐体を筐体2に結合した構成が考えられる。タンクユニット5を収容した筐体と筐体2との結合方法は、ねじによる結合や、嵌合による結合など、種々の結合方法が考えられる。
なお、タンク6としては、インクの収容量を視認可能な視認面41に、上限マーク42や、下限マーク43などが付加された構成も採用され得る。ユーザーは、上限マーク42及び下限マーク43を目印にしてタンク6におけるインクの量を把握することができる。なお、上限マーク42は、インクを液体注入部35から注入したときに液体注入部35から溢れないようなインク量の目安を示すものである。また、下限マーク43は、インクの注入を促すときのインク量の目安を示すものである。上限マーク42及び下限マーク43の少なくとも一方をタンク6に設ける構成も採用され得る。視認面41は、Y軸方向を向いている。
上記の構成を有するプリンター1では、記録媒体PをY軸方向に搬送させ、且つ記録ヘッド31をX軸に沿って往復移動させながら、記録ヘッド31に所定の位置でインク滴を吐出させることによって、記録媒体Pに記録が行われる。これらの動作は、制御部32によって制御される。
インクは、水性インクと油性インクのいずれか一方に限定されるものではない。また、水性インクとしては、水性溶媒に染料などの溶質が溶解した構成を有するもの、水性分散媒に顔料などの分散質が分散した構成を有するもののいずれでもよい。また、油性インクとしては、油性溶媒に染料などの溶質が溶解した構成を有するもの、油性分散媒に顔料などの分散質が分散した構成を有するもののいずれでもよい。
図4に示すように、カバー23は、筐体2に対して、図中のR1方向に回動可能に構成されている。R1方向は、X軸に沿った軸を回転軸として、X軸方向からYZ平面を平面視したときに反時計回りの方向に相当する。カバー23を筐体2に対してR1方向に回動させることによって、カバー23を筐体2に対して開くことができる。カバー23を筐体2に対して開いた状態は、カバー23の開状態と表記される。カバー23の開状態からカバー23をR1方向とは反対方向に回動させることによって、カバー23を筐体2に対して閉じることができる。このように、本実施形態では、カバー23は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。カバー23を筐体2に対して閉じた状態は、カバー23の閉状態と表記される。
なお、プリンター1の外観は、図4に表現された質感や色彩に限定されない。プリンター1の外観としては、例えば、表面にエンボス加工などを施したものも採用され得る。
カバー23を筐体2に対して開く方向は、R1方向に限定されない。カバー23を筐体2に対して開く方向としては、X軸に沿った回転軸をカバー23のZ軸方向の端部に位置させ、X軸方向からYZ平面を平面視したときの時計回りの方向も採用され得る。また、カバー23を筐体2に対して開く方向としては、Z軸に沿った回転軸をカバー23のX軸方向の端部に位置させ、Z軸方向からXY平面を平面視したときの反時計回りの方向も採用され得る。また、カバー23を筐体2に対して開く方向としては、Z軸に沿った回転軸をカバー23の−X軸方向の端部に位置させ、Z軸方向からXY平面を平面視したときの時計回りの方向も採用され得る。
カバー23を開状態にすると、タンク6の液体注入口33が露呈する。このため、ユーザーは、筐体2の外側からタンク6の液体注入口33にアクセスすることができる。そして、カバー23の開状態において、ユーザーは、ボトル47などに収容されているインクを液体注入口33からタンク6内に注入することができる。このとき、ユーザーは、視認面41を通してタンク6内のインクの量を確認しながらインクを液体注入口33に注入することができる。
このとき、プリンター1の水平状態がずれていると、視認面41を通して視認されるタンク6内のインクの量が正確性を欠くことがある。水平状態がずれていると、視認面41に対するインクの液面の位置がずれるためである。このようなことが生じると、液体注入口33にインクを注入しているときに液体注入口33からインクが溢れるほど注入してしまうことが発生しやすい。また、プリンター1を使用しているとき、カバー23の閉状態において、プリンター1の水平状態がずれていると、窓部21を通して視認されるタンク6内のインクの量が正確性を欠くことがある。このようなことが生じると、タンク6内のインクの量が下限マーク43(図2)を上回っているにもかかわらず、インクが記録ヘッド31に供給されないという事態が発生することも考えられる。
本実施形態では、表示パネル8に、プリンター1の水平状態を示す情報が表示される。換言すれば、表示パネル8は、プリンター1の水平状態を表示可能である。表示パネル8に表示される情報としては、例えば、図5に示すように、プリンター1の水平状態を指示するインジケーター51と、プリンター1が水平であるときの位置である照準線52とを対比した情報が挙げられる。
ユーザーは、表示パネル8に表示された水平状態を示す情報に基づいて、プリンター1の水平状態を認知することができる。プリンター1の水平状態がずれているとき、ユーザーは、表示パネル8に表示されたインジケーター51が照準線52に近づくように、プリンター1の水平状態を調整することができる。これにより、液体注入口33にインクを注入しているときに液体注入口33からインクが溢れる事態や、インクが記録ヘッド31に供給されないという事態を回避しやすい。
また、プリンター1では、図4に示すように、筐体2がカバー61と、カバー62と、を有している。カバー61及びカバー62は、それぞれ、筐体2の一部を構成している。カバー61及びカバー62は、それぞれ筐体2の上面15に設けられている。カバー61は、上面15のうち−Y軸方向の一端側に設けられている。カバー62は、カバー61のY軸方向に位置している。
カバー61は、図中のR2方向に回動可能に構成されている。R2方向は、X軸に沿った軸を回転軸として、X軸方向からYZ平面を平面視したときに時計回りの方向に相当する。カバー61を筐体2に対してR2方向に回動させることによって、カバー61を筐体2に対して開くことができる。カバー61を開いた状態からカバー61をR2方向とは反対方向に回動させることによって、カバー61を筐体2に対して閉じることができる。このように、本実施形態では、カバー61は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。
カバー62は、図中のR3方向に回動可能に構成されている。R3方向は、X軸に沿った軸を回転軸として、X軸方向からYZ平面を平面視したときに時計回りの方向に相当する。カバー62を筐体2に対してR3方向に回動させることによって、カバー62を筐体2に対して開くことができる。カバー62を開いた状態からカバー62をR3方向とは反対方向に回動させることによって、カバー62を筐体2に対して閉じることができる。このように、本実施形態では、カバー62は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。
カバー61を筐体2に対して開くと、給紙部63が露呈する。給紙部63から記録媒体Pをプリンター1に供給することができる。給紙部63から記録媒体Pをプリンター1に供給するとき、カバー61で記録媒体Pを支えることができる。つまり、本実施形態では、カバー61がペーパーサポートの機能を含んでいる。
カバー62を筐体2に対して開くと、スキャナーユニット65が露呈する。本実施形態では、プリンター1がスキャナーユニット65を含んでいる。プリンター1の使用姿勢において、スキャナーユニット65は、記録ヘッド31(図2)のZ軸方向に位置している。スキャナーユニット65は、フラットベッドタイプであり、イメージセンサーなどの撮像素子(図示せず)を有している。スキャナーユニット65は、用紙などの媒体に記録された画像などを、撮像素子を介して画像データとして読み取ることができる。このため、スキャナーユニット65は、画像などの読み取り装置として機能する。なお、図4では、カバー62を筐体2に対して開いた状態が示されており、スキャナーユニット65の読み取り面が露呈している。
(第2実施形態)
第2実施形態におけるプリンター10は、図6に示すように、第1タンクユニット71と、第2タンクユニット72と、を有している。第2実施形態におけるプリンター10は、第1実施形態におけるプリンター1のタンクユニット5が、第1タンクユニット71及び第2タンクユニット72に置換されている。また、プリンター10では、筐体2がカバー73を有している。これらの点を除いて、プリンター10は、プリンター1と同じ構成を有している。このため、以下において、プリンター10の構成のうちプリンター1と同じ構成については、第1実施形態と同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態では、第1タンクユニット71及び第2タンクユニット72が、それぞれ、2つのタンク6を含んでいる。第2実施形態におけるタンク6は、第1実施形態におけるタンク6と同じ構成を有している。なお、第1タンクユニット71及び第2タンクユニット72のそれぞれにおけるタンク6の個数は、2つに限定されず、1つや、2つを超える個数も採用され得る。本実施形態において、第1タンクユニット71に含まれる複数のタンク6のいずれか1つのタンク6が、第1の液体収容体に対応している。また、第2タンクユニット72に含まれる複数のタンク6のいずれか1つのタンク6が、第2の液体収容体に対応している。また、本実施形態において、カバー23が第1のカバーに対応し、カバー73が第2のカバーに対応している。
プリンター10は、第1実施形態におけるタンクユニット5の4つのタンク6を、第1タンクユニット71及び第2タンクユニット72に分割した構成を有している。また、他の観点では、プリンター10は、第1実施形態のプリンター1におけるタンクユニット5のタンク6の個数を2つとし、且つプリンター1に第2タンクユニット72を付加した構成であるともみなされ得る。プリンター10においても、第1実施形態と同様に、筐体2が、記録ヘッド31と、タンク6とを一括して覆っている。
プリンター10において、第1タンクユニット71及び第2タンクユニット72は、筐体2の内側に収容されている。つまり、第1タンクユニット71及び第2タンクユニット72の4つのタンク6は、筐体2に覆われている。プリンター10において、第1タンクユニット71は、操作パネル3を正面に見たとき、すなわち操作パネル3を−Y軸方向に見たとき、操作パネル3と側壁17との間に位置している。第2タンクユニット72は、操作パネル3を正面に見たとき、操作パネル3と側壁19との間に位置している。つまり、操作パネル3を正面に見たとき、第2タンクユニット72は、筐体2の一方の側壁17とは反対側の他の側壁19と操作パネル3との間に配置されている。
他の観点では、操作パネル3を正面に見たとき、第1タンクユニット71及び第2タンクユニット72は、操作パネル3を挟んで互いに対峙する位置に設けられている。さらに、他の観点では、操作パネル3を正面に見たとき、第1タンクユニット71及び第2タンクユニット72は、排紙部11を挟んで互いに対峙する位置に設けられている。なお、第1タンクユニット71において、2つのタンク6は、X軸に沿って並んでいる。同様に、第2タンクユニット72において、2つのタンク6は、X軸に沿って並んでいる。
本実施形態では、カバー73は、筐体2の一部を構成している。カバー73は、プリンター10の正面13に配置されている。カバー73の外面は、Y軸方向を向いている。前述したように、操作パネル3の外面もY軸方向を向いている。本実施形態では、カバー73の外面と操作パネル3の外面とは、共通の平面内に位置する。換言すれば、プリンター10の使用姿勢において、カバー73の外面のY軸方向の位置と、操作パネル3の外面のY軸方向の位置とが同じである。このため、カバー73の外面と操作パネル3の外面とが共通の平面内に位置するので、プリンター10の外観に凹凸が生じにくい。このため、プリンター10を移送するときなどに周囲の環境に配置されている物品や構造物などに接触したり、引っかかったり、ぶつかったりしにくい。なお、平面内に位置するとは、完全な平面内に合致することに限定されず、誤差や公差等による凹凸や、部品同士のつなぎ目等の段差を含む平面内に位置することも含む。
また、本実施形態では、筐体2の正面13の外面もY軸方向を向いている。本実施形態では、筐体2の正面13の外面と操作パネル3の外面とは、共通の平面内に位置する。換言すれば、プリンター10の使用姿勢において、筐体2の正面13の外面のY軸方向の位置と、操作パネル3の外面のY軸方向の位置とが同じである。このため、筐体2の正面13の外面と操作パネル3の外面とが共通の平面内に位置するので、プリンター10の外観に凹凸が生じにくい。このため、プリンター10を移送するときなどに周囲の環境に配置されている物品や構造物などに接触したり、引っかかったり、ぶつかったりしにくい。なお、平面内に位置するとは、完全な平面内に合致することに限定されず、誤差や公差等による凹凸や、部品同士のつなぎ目等の段差を含む平面内に位置することも含む。
カバー73は、タンク6の少なくとも一部を覆っている。カバー73は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。カバー73を筐体2に対して開くと、各タンク6の一部が露呈する。ユーザーは、カバー73を筐体2に対して開いた状態で、第2タンクユニット72の各タンク6にインクを注入することができる。なお、本実施形態では、第2タンクユニット72の各タンク6に重なる位置にも窓部21が設けられている。本実施例においても、窓部21は、カバー73に設けられている。カバー73に設けられている窓部21も、カバー23に設けられている窓部21と同様にY軸方向を向いている。
図7に示すように、カバー73は、筐体2に対して、図中のR4方向に回動可能に構成されている。R4方向は、X軸に沿った軸を回転軸として、X軸方向からYZ平面を平面視したときに反時計回りの方向に相当する。カバー73を筐体2に対してR4方向に回動させることによって、カバー73を筐体2に対して開くことができる。カバー73の開状態からカバー73をR4方向とは反対方向に回動させることによって、カバー73を筐体2に対して閉じることができる。このように、本実施形態では、カバー73は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。
なお、プリンター10の外観は、図7に表現された質感や色彩に限定されない。プリンター10の外観としては、例えば、表面にエンボス加工などを施したものも採用され得る。
カバー73を筐体2に対して開く方向は、R4方向に限定されない。カバー73を筐体2に対して開く方向としては、X軸に沿った回転軸をカバー73のZ軸方向の端部に位置させ、X軸方向からYZ平面を平面視したときの時計回りの方向も採用され得る。また、カバー73を筐体2に対して開く方向としては、Z軸に沿った回転軸をカバー73のX軸方向の端部に位置させ、Z軸方向からXY平面を平面視したときの反時計回りの方向も採用され得る。また、カバー73を筐体2に対して開く方向としては、Z軸に沿った回転軸をカバー73の−X軸方向の端部に位置させ、Z軸方向からXY平面を平面視したときの時計回りの方向も採用され得る。
カバー23及びカバー73を開状態にすると、第1タンクユニット71及び第2タンクユニット72のタンク6の液体注入口33が露呈する。このため、ユーザーは、筐体2の外側からタンク6の液体注入口33にアクセスすることができる。そして、カバー23及びカバー73の開状態において、ユーザーは、ボトル47などに収容されているインクを液体注入口33からタンク6内に注入することができる。このとき、ユーザーは、視認面41を通してタンク6内のインクの量を確認しながらインクを液体注入口33に注入することができる。
プリンター10においても、プリンター1と同様に、カバー61と、カバー62と、スキャナーユニット65とが、設けられている。カバー61及びカバー62それぞれの開閉は、第1実施形態と同様であるため詳細な説明を省略する。また、スキャナーユニット65も第1実施形態と同様であるため詳細な説明を省略する。第2実施形態のプリンター10においても、第1実施形態のプリンター1と同様の効果が得られる。なお、図7では、カバー62を筐体2に対して開いた状態が示されており、スキャナーユニット65の読み取り面が露呈している。
(第3実施形態)
第3実施形態におけるプリンター100は、図8に示すように、タンクユニット76を有している。第3実施形態におけるプリンター100は、第1実施形態におけるプリンター1のタンクユニット5が、タンクユニット76に置換されている。また、プリンター100では、筐体2の上面15に段差部77が設けられている。これらの点を除いて、プリンター100は、プリンター1と同じ構成を有している。このため、以下において、プリンター100の構成のうちプリンター1と同じ構成については、第1実施形態と同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態では、タンクユニット76が、4つのタンク6を含んでいる。第3実施形態におけるタンク6は、第1実施形態におけるタンク6と同じ構成を有している。なお、タンクユニット76におけるタンク6の個数は、4つに限定されず、4つを下回る個数や、4つを超える個数も採用され得る。プリンター100においても、第1実施形態と同様に、筐体2が、記録ヘッド31と、タンク6とを一括して覆っている。
操作パネル3を正面に見たとき、すなわち操作パネル3を−Y軸方向に見たとき、タンクユニット76は、操作パネル3と側壁17との間に位置している。他の観点では、プリンター100を正面に見たとき、すなわちプリンター100を−Y軸方向に見たとき、タンクユニット76は、排紙部11と側壁17との間に位置している。本実施形態では、4つのタンク6がY軸に沿って並んでいる。
本実施形態では、窓部21が側壁17に設けられている。本実施形態では、窓部21は、X軸方向を向いている。側壁17を正面に見たとき、すなわちプリンター100を−X軸方向に見たとき、窓部21は、タンク6に重なる位置に設けられている。
段差部77は、プリンター100の使用姿勢において、上面15の一部を−Z軸方向に下げた構成を有している。段差部77は、プリンター100のX軸方向の一端側、すなわち筐体2の側壁17側に設けられている。段差部77は、タンクユニット76の少なくとも一部に重なる領域に設けられている。本実施形態では、段差部77は、筐体2のY軸に沿った奥行にわたって設けられている。段差部77によってタンクユニット76の位置を認知させやすい。
本実施形態では、筐体2がカバー78を有している。本実施形態では、カバー78は、筐体2の一部を構成している。カバー78は、筐体2の段差部77に設けられている。カバー78は、段差部77における上面15から、この上面15に交差する側壁17の一部にわたって連接している。つまり、カバー78は、上面15の一部と側壁17の一部とを構成している。なお、本実施形態では、プリンター100の使用姿勢において、窓部21が、カバー78よりも−Z軸方向に位置している。つまり、本実施形態では、窓部21が、カバー78の範囲よりも外側に設けられている。換言すれば、本実施形態では、窓部21は、カバー78を除いた筐体2に設けられている。
また、本実施形態では、筐体2の正面13の外面もY軸方向を向いている。本実施形態では、筐体2の正面13の外面と操作パネル3の外面とは、共通の平面内に位置する。換言すれば、プリンター100の使用姿勢において、筐体2の正面13の外面のY軸方向の位置と、操作パネル3の外面のY軸方向の位置とが同じである。このため、筐体2の正面13の外面と操作パネル3の外面とが共通の平面内に位置するので、プリンター100の外観に凹凸が生じにくい。このため、プリンター100を移送するときなどに周囲の環境に配置されている物品や構造物などに接触したり、引っかかったり、ぶつかったりしにくい。なお、平面内に位置するとは、完全な平面内に合致することに限定されず、誤差や公差等による凹凸や、部品同士のつなぎ目等の段差を含む平面内に位置することも含む。
カバー78は、タンク6の少なくとも一部を覆っている。カバー78は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。カバー78を筐体2に対して開くと、各タンク6の一部が露呈する。ユーザーは、カバー78を筐体2に対して開いた状態で、各タンク6にインクを注入することができる。なお、プリンター100におけるタンクユニット76の位置は、操作パネル3を正面に見たとき、操作パネル3と側壁19との間の位置も採用され得る。操作パネル3と側壁19との間にタンクユニット76を配置する構成では、タンクユニット76の位置に応じて、段差部77、カバー78、窓部21の位置を変更すればよい。
図9に示すように、カバー78は、筐体2に対して、図中のR5方向に回動可能に構成されている。R5方向は、Y軸に沿った軸を回転軸として、Y軸方向からXZ平面を平面視したときに反時計回りの方向に相当する。カバー78を筐体2に対してR5方向に回動させることによって、カバー78を筐体2に対して開くことができる。カバー78の開状態からカバー78をR5方向とは反対方向に回動させることによって、カバー78を筐体2に対して閉じることができる。このように、本実施形態では、カバー78は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。なお、第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、タンク6において、液体注入口33が形成された外形面34が傾斜している。
なお、プリンター100の外観は、図9に表現された質感や色彩に限定されない。プリンター100の外観としては、例えば、表面にエンボス加工などを施したものも採用され得る。
本実施形態では、段差部77(図8)が設けられているので、カバー78を筐体2に対して開いたとき、カバー78の回動位置が、段差部77よりもZ軸方向に位置する上面15によって規制される。つまり、段差部77による上面15の段差が、カバー78を開状態にしたときの回動のストッパーとして機能する。
カバー78を筐体2に対して開く方向は、図9に示すR5方向に限定されない。カバー78を筐体2に対して開く方向としては、Y軸に沿った回転軸をカバー78の側壁17側の端部に位置させ、Y軸方向からXZ平面を平面視したときの時計回りの方向も採用され得る。また、カバー78を筐体2に対して開く方向としては、X軸に沿った回転軸をカバー78の上面15における−Y軸方向の端部に位置させ、X軸方向からYZ平面を平面視したときの時計回りの方向も採用され得る。また、カバー78を筐体2に対して開く方向としては、X軸に沿った回転軸をカバー78の上面15におけるY軸方向の端部に位置させ、X軸方向からYZ平面を平面視したときの反時計回りの方向も採用され得る。
プリンター100においても、プリンター1と同様に、カバー61と、カバー62と、スキャナーユニット65とが、設けられている。カバー61及びカバー62それぞれの開閉は、第1実施形態と同様であるため詳細な説明を省略する。また、スキャナーユニット65も第1実施形態と同様であるため詳細な説明を省略する。第3実施形態のプリンター100においても、第1実施形態や第2実施形態と同様の効果が得られる。なお、図9では、カバー62を筐体2に対して開いた状態が示されており、スキャナーユニット65の読み取り面が露呈している。
(第4実施形態)
第4実施形態におけるプリンター110について説明する。第4実施形態におけるプリンター110は、図10に示すように、第3実施形態におけるプリンター100における段差部77(図8)が省略されている。この点を除いて、第4実施形態におけるプリンター110は、第3実施形態におけるプリンター100と同じ構成を有している。このため、以下において、プリンター110の構成のうちプリンター100と同じ構成については、第3実施形態と同じ符号を付して詳細な説明を省略する。プリンター110においても、第1実施形態と同様に、筐体2が、記録ヘッド31と、タンク6とを一括して覆っている。
本実施形態では、筐体2がカバー79を有している。本実施形態では、カバー79は、筐体2の一部を構成している。カバー79は、上面15のX軸方向における一端側から、上面15に交差する側壁17の一部にわたって連接している。つまり、カバー79は、上面15の一部と側壁17の一部とを構成している。なお、本実施形態においても、第3実施形態と同様に、プリンター110の使用姿勢において、窓部21が、カバー79よりも−Z軸方向に位置している。本実施形態においても、窓部21が、カバー79の範囲よりも外側に設けられている。換言すれば、本実施形態においても、窓部21は、カバー79を除いた筐体2に設けられている。
また、本実施形態では、筐体2の正面13の外面もY軸方向を向いている。本実施形態では、筐体2の正面13の外面と操作パネル3の外面とは、共通の平面内に位置する。換言すれば、プリンター110の使用姿勢において、筐体2の正面13の外面のY軸方向の位置と、操作パネル3の外面のY軸方向の位置とが同じである。このため、筐体2の正面13の外面と操作パネル3の外面とが共通の平面内に位置するので、プリンター110の外観に凹凸が生じにくい。このため、プリンター110を移送するときなどに周囲の環境に配置されている物品や構造物などに接触したり、引っかかったり、ぶつかったりしにくい。なお、平面内に位置するとは、完全な平面内に合致することに限定されず、誤差や公差等による凹凸や、部品同士のつなぎ目等の段差を含む平面内に位置することも含む。
カバー79は、タンク6の少なくとも一部を覆っている。カバー79は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。カバー79を筐体2に対して開くと、各タンク6の一部が露呈する。ユーザーは、カバー79を筐体2に対して開いた状態で、各タンク6にインクを注入することができる。なお、プリンター110におけるタンクユニット76の位置は、操作パネル3を正面に見たとき、操作パネル3と側壁19との間の位置も採用され得る。操作パネル3と側壁19との間にタンクユニット76を配置する構成では、タンクユニット76の位置に応じて、カバー79、窓部21の位置を変更すればよい。
上述したように、本実施形態では、第3実施形態における段差部77が省略されている。このため、筐体2の上面15のうちカバー79に含まれる領域と、上面15のうちカバー62に含まれる領域とが共通の平面内に位置する。換言すれば、プリンター110の使用姿勢において、上面15のうちカバー79に含まれる領域のZ軸方向の位置と、上面15のうちカバー62に含まれる領域のZ軸方向の位置とが同じである。他の観点では、筐体2の上面15を−Z軸方向に平面視した状態でタンク6の少なくとも一部が上面15に重なる領域から、上面15を平面視した状態で記録ヘッド31(図2)が上面15に重なる領域にかけて、上面15が平面内に位置していると言える。なお、平面内に位置するとは、完全な平面内に合致することに限定されず、誤差や公差等による凹凸や、部品同士のつなぎ目等の段差を含む平面内に位置することも含む。
この構成により、上面15のうちカバー79に含まれる領域と上面15のうちカバー62に含まれる領域とが共通の平面内に位置するので、プリンター110の外観に凹凸が生じにくい。このため、プリンター110を移送するときなどに周囲の環境に配置されている物品や構造物などに接触したり、引っかかったり、ぶつかったりしにくい。
図11に示すように、カバー79は、筐体2に対して、R5方向に回動可能に構成されている。R5方向は、Y軸に沿った軸を回転軸として、Y軸方向からXZ平面を平面視したときに反時計回りの方向に相当する。カバー79を筐体2に対してR5方向に回動させることによって、カバー79を筐体2に対して開くことができる。カバー79の開状態からカバー79をR5方向とは反対方向に回動させることによって、カバー79を筐体2に対して閉じることができる。このように、本実施形態では、カバー79は、筐体2に対して開閉可能に構成されている。なお、カバー79を筐体2に対して開く方向は、R5方向に限定されず、第3実施形態と同様の種々の方向が採用され得る。なお、第4実施形態においても、第1実施形態と同様に、タンク6において、液体注入口33が形成された外形面34が傾斜している。
なお、プリンター110の外観は、図11に表現された質感や色彩に限定されない。プリンター110の外観としては、例えば、表面にエンボス加工などを施したものも採用され得る。
プリンター110においても、プリンター1と同様に、カバー61と、カバー62と、スキャナーユニット65とが、設けられている。カバー61及びカバー62それぞれの開閉は、第1実施形態と同様であるため詳細な説明を省略する。また、スキャナーユニット65も第1実施形態と同様であるため詳細な説明を省略する。第4実施形態のプリンター110においても、第1実施形態〜第3実施形態と同様の効果が得られる。
なお、図11では、カバー62を筐体2に対して開いた状態が示されており、スキャナーユニット65の読み取り面が露呈している。本実施形態では、プリンター110の使用姿勢において、スキャナーユニット65の読み取り面と、筐体2のうちタンク6を覆っている部分の端面81とが、共通の平面内に位置する。換言すれば、プリンター110の使用姿勢において、スキャナーユニット65の読み取り面のZ軸方向の位置と、筐体2のうちタンク6を覆っている部分の端面81のZ軸方向の位置とが同じである。なお、平面内に位置するとは、完全な平面内に合致することに限定されず、誤差や公差等による凹凸や、部品同士のつなぎ目等の段差を含む平面内に位置することも含む。
上記各実施形態において、液体噴射装置は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したり塗布したりして消費する液体噴射装置であってもよい。なお、液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体噴射装置で消費させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては、上記各実施形態で説明したようなインクの他、液晶等も挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であってもよい。
なお、本発明は、上述の実施形態や実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。