液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンター(以下、プリンターと呼ぶ)を含む液体噴射システムを例に、実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、それぞれの構成を認識可能な程度の大きさにするために、構成や部材の縮尺が異なっていることがある。
(第1実施形態)
本実施形態における液体噴射システム1は、図1に示すように、液体噴射装置の一例であるプリンター3と、液体供給装置の一例であるインク供給装置4と、スキャナーユニット5と、を有している。プリンター3は、筐体6を有している。筐体6が、プリンター3の外殻を構成している。また、液体噴射システム1では、インク供給装置4は、筐体6の内部に収容されている。インク供給装置4は、液体収容容器の一例であるタンク7を有している。インク供給装置4は、複数(2又は2を超える数)のタンク7を有している。なお、本実施形態では、4つのタンク7が設けられている。
筐体6とスキャナーユニット5とが、液体噴射システム1の外殻を構成している。なお、液体噴射システム1としては、スキャナーユニット5を省略した構成も採用され得る。タンク7は、液体収容容器の一例である。液体噴射システム1は、液体の一例であるインクによって、記録用紙などの記録媒体Pに印刷を行うことができる。
ここで、図1には、相互に直交する座標軸であるXYZ軸が付されている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が付されている。この場合、各図におけるXYZ軸は、図1におけるXYZ軸に対応する。図1には、X軸とY軸とによって規定されるXY平面に液体噴射システム1を配置した状態が図示されている。本実施形態では、XY平面を水平な平面に一致させた状態で液体噴射システム1をXY平面に配置したときの状態が、液体噴射システム1の使用状態である。水平面に一致させたXY平面に液体噴射システム1を配置したときの液体噴射システム1の姿勢を、液体噴射システム1の使用姿勢と呼ぶ。
以下において、液体噴射システム1の構成部品やユニットを示す図や説明にX軸、Y軸、及びZ軸が表記されている場合には、その構成部品やユニットを液体噴射システム1に組み込んだ(搭載した)状態でのX軸、Y軸、及びZ軸を意味する。また、液体噴射システム1の使用姿勢における各構成部品やユニットの姿勢を、それらの構成部品やユニットの使用姿勢と呼ぶ。そして、以下において、液体噴射システム1や、その構成部品、ユニット等の説明では、特にことわりがないときには、それぞれの使用姿勢での説明とする。
Z軸は、XY平面に直交する軸である。液体噴射システム1の使用状態において、Z軸方向が鉛直上方向となる。そして、液体噴射システム1の使用状態では、図1において、−Z軸方向が鉛直下方向である。なお、XYZ軸のそれぞれにおいて、矢印の向きが+(正)の方向を示し、矢印の向きとは反対の向きが−(負)の方向を示している。なお、上述した4つのタンク7は、X軸に沿って並んでいる。このためX軸方向は、4つのタンク7が配列する方向であるとも定義され得る。
液体噴射システム1において、プリンター3とスキャナーユニット5とは、互いに重ねられている。プリンター3を使用する状態において、スキャナーユニット5は、プリンター3の鉛直上方に位置している。スキャナーユニット5は、フラットベッドタイプであり、イメージセンサーなどの撮像素子(図示せず)を有している。スキャナーユニット5は、用紙などの媒体に記録された画像などを、撮像素子を介して画像データとして読み取ることができる。このため、スキャナーユニット5は、画像などの読み取り装置として機能する。スキャナーユニット5は、プリンター3に対して回動可能に構成されている。スキャナーユニット5は、プリンター3の蓋としての機能も有している。作業者は、スキャナーユニット5をZ軸方向に持ち上げることによって、図2に示すように、スキャナーユニット5をプリンター3に対して回動させることができる。これにより、プリンター3の蓋として機能するスキャナーユニット5をプリンター3に対して開くことができる。
図1に示すように、プリンター3には、排紙部11が設けられている。プリンター3では、排紙部11から記録媒体Pが排出される。プリンター3において、排紙部11が設けられている面がプリンター3の正面13とされている。また、液体噴射システム1は、正面13に交差する上面15と、正面13及び上面15に交差する側部19とを有している。プリンター3において、インク供給装置4は、側部19側に設けられている。筐体6には、窓部21が設けられている。窓部21は、筐体6において、正面13に設けられている。
窓部21は、光透過性を有している。そして、窓部21に重なる位置に、タンク7が設けられている。このため、液体噴射システム1を使用する作業者は、窓部21を介してタンク7を視認することができる。本実施形態では、窓部21は、筐体6に形成された開口として設けられている。そして、開口として設けられた窓部21は、光透過性を有する部材22で塞がれている。このため、作業者は、開口である窓部21を介してタンク7を視認することができる。なお、窓部21を塞ぐ部材22を省略した構成も採用され得る。窓部21を塞ぐ部材22が省略されていても、作業者は、開口である窓部21を介してタンク7を視認することができる。
本実施形態では、タンク7の窓部21に対面する部位の少なくとも一部が光透過性を有している。タンク7の光透過性を有する部位から、タンク7内のインクが視認され得る。従って、作業者は、窓部21を介して4つのタンク7を視認することによって、各タンク7におけるインクの量を視認することができる。つまり、タンク7では、窓部21に対面する部位の少なくとも一部を、インクの量を視認可能な視認部として活用することができる。
筐体6は、カバー23を有している。カバー23は、筐体6に対して図中のR1方向に回動可能に構成されている。プリンター3において、カバー23は、正面13に設けられている。プリンター3を−Y軸方向に見たとき、プリンター3の正面13において、カバー23は、タンク7に重なる位置に設けられている。カバー23を筐体6に対して図中のR1方向に回動させると、カバー23が筐体6に対して開く。カバー23を筐体6に対して開くことによって、作業者は、筐体6の外側からタンク7の液体注入部(後述する)にアクセスすることができる。
また、筐体6は、図2に示すように、第1筐体24と、第2筐体25と、を含む。第1筐体24と第2筐体25とは、Z軸に沿って重ねられている。第1筐体24は、第2筐体25よりも−Z軸方向に位置している。第1筐体24と第2筐体25との間にはタンク7や機構ユニット(後述する)等が収容されている。つまり、タンク7や機構ユニットは、筐体6に覆われている。このため、タンク7や機構ユニットを筐体6で保護することができる。
液体噴射システム1からスキャナーユニット5と、第2筐体25とを取り外すと、図3に示すように、タンク7や機構ユニット26等が露呈する。また、筐体6内には、タンク7や機構ユニット26の他に、廃液吸収ユニット28、電気配線基板29等も配置されている。廃液吸収ユニット28は、機構ユニット26の記録部31から排出されたインクを吸収可能な吸収材を備えている。電気配線基板29には、液体噴射システム1の駆動を制御する制御回路や、電気部品、電子部品などが実装されている。電気配線基板29において、制御回路や、電気部品、電子部品などは、相互に電気的に配線されている。電気配線基板29は、液体噴射システム1の駆動を制御する制御部の機能を有している。
機構ユニット26は、記録部31を有している。また、機構ユニット26は、記録媒体PをY軸方向に搬送する搬送装置(図示せず)や、記録部31をX軸に沿って往復移動させる移動装置(図示せず)なども有している。記録部31は、移動装置によって、第1待機位置32Aと第2待機位置32Bとの間を、X軸に沿って往復移動することができる。本実施形態では、第1待機位置32Aと第2待機位置32Bとの間が、記録部31の可動領域である。プリンター3において、記録部31は、筐体6に覆われている。これにより、記録部31を筐体6で保護することができる。
タンク7内のインクは、インク供給チューブ33を介して記録部31に供給される。記録部31には、液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド(図示せず)が設けられている。記録ヘッドには、記録媒体P側に向けられたノズル開口(図示せず)が形成されている。タンク7からインク供給チューブ33を介して記録部31に供給されたインクは、記録ヘッドに供給される。そして、記録部31に供給されたインクが、記録ヘッドのノズル開口から記録媒体Pに向けてインク滴として吐出される。なお、上記の例では、プリンター3とインク供給装置4とを個別の構成として説明したが、インク供給装置4をプリンター3の構成に含めることもできる。
第1待機位置32Aにおいて、記録部31の記録ヘッドに対面する箇所に、記録ヘッドの特性を維持するためのメンテナンス装置(図示せず)が設けられている。メンテナンス装置には、記録ヘッドからインクを吸引可能な吸引装置が含まれている。記録ヘッドから吸引装置で吸引されたインクは、廃液吸収ユニット28の吸収材に吸収保持される。廃液吸収ユニット28は、記録ヘッドから排出されたインクを廃液として保持する機能を有している。
上記の構成を有する液体噴射システム1では、記録媒体PをY軸方向に搬送させ、且つ記録部31をX軸に沿って往復移動させながら、記録部31の記録ヘッドに所定の位置でインク滴を吐出させることによって、記録媒体Pに記録が行われる。なお、本実施形態では、インク供給装置4が複数(4つ)のタンク7を有している。しかしながら、タンク7の数量は4つに限定されず、3つや、3つを下回る数量、4つを超える数量も採用され得る。
ここで、X軸に沿う方向は、X軸と完全に平行な方向に限定されず、X軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。同様に、Y軸に沿う方向は、Y軸と完全に平行な方向に限定されず、Y軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。Z軸に沿う方向は、Z軸と完全に平行な方向に限定されず、Z軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。つまり、任意の軸や面に沿う方向は、これらの任意の軸や面に完全に平行な方向に限定されず、これらの任意の軸や面に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。
インクは、水性インクと油性インクのいずれか一方に限定されるものではない。また、水性インクとしては、水性溶媒に染料などの溶質が溶解した構成を有するもの、水性分散媒に顔料などの分散質が分散した構成を有するもののいずれでもよい。また、油性インクとしては、油性溶媒に染料などの溶質が溶解した構成を有するもの、油性分散媒に顔料などの分散質が分散した構成を有するもののいずれでもよい。
さらに、インクとして、昇華転写インクを用いることができる。昇華転写インクは、例えば昇華性染料のような昇華性の色材を含むインクである。印刷方法の一例として、昇華転写インクを液体噴射装置により転写媒体に噴射し、その転写媒体を被印刷物に接触させ加熱して色材を昇華させて被印刷物に転写させる方法が挙げられる。被印刷物はTシャツやスマートフォン等である。このように、昇華性の色材を含むインクであれば、多様な被印刷物(記録媒体)に印刷を行うことができる。
タンク7には、図3に示すように、液体注入部34が設けられている。タンク7では、液体注入部34を介してタンク7の外部からタンク7の内部にインクを注入することができる。前述したように、図1に示す液体噴射システム1において、カバー23を筐体6に対して開くことによって、作業者は、筐体6の外側からタンク7の液体注入部34にアクセスすることができる。また、タンク7では、Y軸方向に向いている面が視認面35に設定されている。視認面35は、窓部21に対面している。作業者は、窓部21を介してタンク7の視認面35を視認することによって、各タンク7におけるインクの量を視認することができる。
本実施形態では、液体噴射システム1を印刷に使用する状態において、液体注入部34にキャップ(図示せず)が装着される。キャップは、タンク7に対して着脱可能に構成されている。作業者は、タンク7にインクを注入するとき、キャップを外して液体注入部34を開放してから、液体注入部34にインクを注入することができる。なお、液体噴射システム1では、使用姿勢において、液体注入部34が水平方向よりも上方に向く。
なお、タンク7としては、図1に示すように、インクの収容量を視認可能な視認面35に、上限マーク36や、下限マーク37などが付加された構成も採用され得る。本実施形態では、上限マーク36や、下限マーク37がタンク7ごとに設けられている。作業者は、上限マーク36及び下限マーク37を目印にしてタンク7におけるインクの量を把握することができる。なお、上限マーク36は、液体注入部34からインクを注入したときに液体注入部34から溢れないようなインク量の目安を示すものである。また、下限マーク37は、インクの注入を促すときのインク量の目安を示すものである。上限マーク36及び下限マーク37の双方を設ける構成に限定されず、上限マーク36及び下限マーク37の一方だけをタンク7に設ける構成も採用され得る。
液体噴射システム1をZ軸方向から−Z軸方向に平面視したとき、機構ユニット26は、は、図4に示すように、タンク7、廃液吸収ユニット28、及び電気配線基板29よりも−Y軸方向に配置されている。つまり、これらの構成のうち機構ユニット26が最も−Y軸方向に位置している。タンク7は、機構ユニット26よりもY軸方向に配置されている。
廃液吸収ユニット28は、機構ユニット26よりもY軸方向に配置され、且つタンク7よりも−Y軸方向に配置されている。タンク7と、廃液吸収ユニット28とは、Y軸方向からこの順でY軸に沿って並んでいる。電気配線基板29は、機構ユニット26よりもY軸方向に配置され、且つタンク7、及び廃液吸収ユニット28よりも−X軸方向に配置されている。電気配線基板29は、基板トレイ38上(Z軸方向)に配置されている。基板トレイ38の−Z軸方向の領域が排紙部11(図3)の領域に設定されている。
ここで、図4に示すように、タンク7における液体注入部34のY軸方向における位置が、タンク7に対して片寄っている。つまり、タンク7では、液体注入部34がタンク7において片寄った位置に配置されている。そして、タンク7では、液体注入部34が位置する側が前面側であると定義される。この定義に基づき、タンク7では、図3に示すように、最もY軸方向に位置する面が前面41とみなされる。そして、タンク7では、前面41側に視認面35が位置している。このため、タンク7では、視認面35が前面41に相当している。前面41は、Y軸方向に向いている。
タンク7の種々の実施例について説明する。なお、以下においては、タンク7を実施例ごとに識別するため、タンク7の符号に、実施例ごとに異なるアルファベット文字や記号などを付記する。
(実施例1−1)
実施例1−1のタンク7Aは、図5に示すように、前面41と、斜面42と、上面43と、側面44と、側面45と、上面46と、側面47と、上面48と、上面49と、を有している。前面41、斜面42、上面43、側面44、側面45、上面46、側面47、上面48、及び上面49は、それぞれ、タンク7Aにおいて、外方に向いている面である。前述したように、前面41は、視認面35に設定されている。また、タンク7Aは、図6に示すように、後面50と、後面51と、側面52と、下面53と、を有している。後面50、後面51、側面52、及び下面53は、それぞれ、タンク7Aにおいて、外方に向いている面である。
図5に示すように、斜面42は、前面41のZ軸方向に位置している。前面41は、XZ平面に沿って延伸している。斜面42は、XZ平面及びXY平面の双方に交差している。斜面42は、−Z軸方向の端部において、前面41に交差している。斜面42は、前面41から−Y軸方向に向かうにつれてZ軸方向に上昇する向きに傾斜している。液体注入部34は、斜面42に設けられている。
上面43は、斜面42の−Y軸方向に位置している。上面43は、XY平面に沿って延伸している。上面43は、Z軸方向に向いている。上面43は、Y軸方向の端部において、斜面42に交差している。斜面42は、Z軸方向の端部において上面43に交差している。このため、斜面42は、前面41と上面43との間に介在している。
側面44は、前面41、斜面42、上面43、側面45、上面46、側面47、上面48、及び上面49のX軸方向に位置している。側面44は、YZ平面に沿って延伸している。側面44はX軸方向に向いている。側面44は、前面41、斜面42、上面43、側面45、上面46、側面47、上面48、及び上面49に交差している。側面45は、上面43の−Y軸方向に位置している。側面45は、XZ平面に沿って延伸している。側面45は、Y軸方向に向いている。側面45は、−Z軸方向の端部において、上面43に交差している。
上面46は、側面45のZ軸方向に位置している。上面46は、XY平面に沿って延伸している。上面46は、Z軸方向に向いている。上面46は、Y軸方向の端部において、側面45に交差している。上記の構成により、側面45は、上面43と上面46との間に介在している。また、上面43は、斜面42と側面45との間に介在している。
側面47は、上面46の−Y軸方向に位置している。側面47は、XZ平面に沿って延伸している。側面47は、Y軸方向に向いている。側面47は、−Z軸方向の端部において、上面46に交差している。上面48は、側面47のZ軸方向に位置している。上面48は、XY平面に沿って延伸している。上面48は、Z軸方向に向いている。上面48は、Y軸方向の端部において、側面47に交差している。上記の構成により、側面47は、上面46と上面48との間に介在している。また、上面46は、側面45と側面47との間に介在している。
上面49は、上面48よりも−Z軸方向に位置している。さらに、上面49は、斜面42よりも−Z軸方向に位置している。また、上面49は、上面48よりも−Y軸方向に位置している。上面49は、XY平面に沿って延伸している。上面49は、Z軸方向に向いている。上面49は、Y軸方向の端部において、後面50(図6)に交差している。上記の構成により、図6に示す後面50は、上面48と上面49との間に介在している。
図6に示すように、後面50は−Y軸方向に向いている。後面50は、XZ平面に沿って延伸している。後面50は、前面41(図5)の反対側に位置している。このため、前面41と後面50とは、互いに反対面の関係を有している。後面50は、前面41(図5)の反対側において、側面44と上面48と上面49と側面52(図6)とに交差している。
後面51は、後面50よりも−Y軸方向に位置している。後面51は、−Y軸方向に向いている。後面51は、XZ平面に沿って延伸している。後面51は、上面49の−Z軸方向に位置している。後面51は、Z軸方向の端部において、上面49に交差している。このため、上面49は、後面50と後面51との間に介在している。また、後面51は、上面49と側面52と下面53と側面44(図5)とに交差している。
図6に示すように、側面52は、−X軸方向に向いている。側面52は、YZ平面に沿って延伸している。側面52は、側面44(図5)の反対側に位置している。側面52は、側面44(図5)の反対側において、前面41、斜面42、上面43、側面45、上面46、側面47、上面48、及び上面49に交差している。また、側面52は、図6に示すように、下面53にも交差している。
下面53は、図6に示すように、−Z軸方向に向いている。下面53は、XY平面に沿って延伸している。下面53は、後面51、側面52、前面41(図5)、及び側面44の−Z軸方向に位置している。下面53は、後面51、側面52、前面41(図5)、及び側面44の−Z軸方向において、後面51、側面52、前面41(図5)、及び側面44に交差している。なお、前面41、斜面42、上面43、側面44、側面45、上面46、側面47、上面48、上面49、後面50、後面51、側面52、及び下面53において、互いに交差する2つの面の間に、他の平面や曲面などが介在していてもよい。
また、XZ平面に沿って延伸する面は、XZ平面に完全に平行に延伸する面に限定されず、XZ平面に直交する面を除いて、誤差や公差等により傾いた面も含む。同様に、YZ平面に沿って延伸する面は、YZ平面に完全に平行に延伸する面に限定されず、YZ平面に直交する面を除いて、誤差や公差等により傾いた面も含む。XY平面に沿って延伸する面は、XY平面に完全に平行に延伸する面に限定されず、XY平面に直交する面を除いて、誤差や公差等により傾いた面も含む。また、前面41、斜面42、上面43、側面44、側面45、上面46、側面47、上面48、上面49、後面50、後面51、側面52、及び下面53は、それぞれ、平坦な面に限定されず、凹凸や段差等を含んでいてもよい。
また、2つの面が交差するとは、2つの面が互いに平行でない位置関係であることを示す。2つの面が互いに直接に接触している場合のほか、直接に接触しておらず互いに離れている位置関係でも、一方の面の延長と他方の面の延長とが交差する関係である場合も交差するという。交差する2つの面がなす角は、直角、鈍角、鋭角のいずれでもよい。
図5に示すように、タンク7Aの側面47には、大気開放部54が設けられている。大気開放部54は、側面47からY軸方向に突出している。大気開放部54は、タンク7Aの内部に通じている。大気開放部54は、タンク7Aの内部への大気の導入部となる。また、図6に示すように、タンク7Aの下面53には、液体供給部55が設けられている。液体供給部55は、下面53から−Z軸方向に突出している。液体供給部55は、タンク7Aの内部に通じている。タンク7Aに収容されたインクは、液体供給部55を介してインク供給チューブ33(図3)に供給される。
タンク7Aは、図7に示すように、タンク本体の一例であるケース61Aと、シート部材62Aと、防水通気フィルム63と、シート部材64と、を有している。ケース61Aは、例えば、ナイロンやポリプロピレン等の合成樹脂により構成されている。また、シート部材62A及びシート部材64は、それぞれ、合成樹脂(例えば、ナイロンや、ポリプロピレン等)によりフィルム状に形成され、可撓性を有する。本実施形態では、シート部材62AのうちX軸方向に向いている面が、タンク7Aの側面44に相当している。また、シート部材64のうちZ軸方向に向いている面が、タンク7Aの上面48に相当している。
タンク7Aにおいて、シート部材62Aは、ケース61AのX軸方向に位置している。シート部材64は、ケース61AのZ軸方向に位置している。防水通気フィルム63は、シート部材64とケース61Aとの間に介在している。防水通気フィルム63は、液体に対する防水性が高く、すなわち液体の浸透性が低く、通気性が高い材料で構成されており、フィルム状に形成されている。
ケース61Aには、凹部65が形成されている。凹部65は、−X軸方向に凹となる向きに形成されている。また、凹部65は、X軸方向に向かって開口している。また、ケース61Aには、接合部66が設けられている。図7では、構成をわかりやすく示すため、接合部66にハッチングが施されている。シート部材62Aは、接合部66に接合されている。本実施形態では、溶着によってケース61Aとシート部材62Aとが接合されている。ケース61Aにシート部材62Aが接合されると、凹部65がシート部材62Aによって塞がれる。凹部65とシート部材62Aとによって囲まれる空間は、液体収容部68と呼ばれる。タンク7Aでは、凹部65とシート部材62Aとによって囲まれる液体収容部68にインクが収容される。
ケース61Aは、図8に示すように、壁70と、壁71と、壁72と、壁73と、壁74と、壁75と、壁76と、壁77と、壁78と、壁79と、壁80と、壁81と、を有している。壁70は、YZ平面に沿って延伸している。なお、ケース61Aの壁70のうち−X軸方向の面、すなわち壁70の凹部65側とは反対側の面が、図6に示すタンク7Aの側面52に相当する。
図8に示すように、壁71〜壁81は、壁70からX軸方向に突出している。壁71は、Z軸方向の端部において壁72と交差している。壁72は、Z軸方向の端部において壁73と交差している。壁73は、−Y軸方向の端部において壁74と交差している。壁74は、Z軸方向の端部において壁75と交差している。壁75の−Y軸方向の端部は、壁76と壁78との間に位置している。壁75の−Y軸方向の端部と壁78との間には隙間が設けられている。壁76は、−Z軸方向の端部において壁75と交差している。
壁77は、壁75よりもZ軸方向に位置している。壁77は、Y軸方向の端部において壁76と交差している。また、壁77は、−Y軸方向の端部において壁78と交差している。壁78は、−Z軸方向の端部において壁79と交差している。壁79は、−Y軸方向の端部において壁80と交差している。壁80は、−Z軸方向の端部において壁81と交差している。壁81は、Y軸方向の端部において壁71と交差している。ケース61Aを−X軸方向に平面視したときに、壁71〜壁81は、壁70を囲んでいる。これにより、ケース61Aには、壁70を底とする凹部65が構成されている。
壁71は、壁70〜壁81のうちで最もY軸方向に位置している。壁71は、XZ平面に沿って延伸している。なお、ケース61Aの壁71のうちY軸方向の面、すなわち壁71の凹部65側とは反対側の面が、タンク7Aの前面41に相当する。壁72は、壁71のZ軸方向に位置している。壁72は、XZ平面及びXY平面の双方に対して傾斜している。壁72は、壁71から−Y軸方向に向かうにつれてZ軸方向に上昇する向きに傾斜している。なお、液体注入部34は、壁72に設けられている。また、ケース61Aの壁72のうち凹部65側とは反対側の面が、タンク7Aの斜面42に相当する。
壁73は、XY平面に沿って延伸している。壁73は、壁72の−Y軸方向に位置している。ケース61Aの壁73のうち凹部65側とは反対側の面が、図5に示すタンク7Aの上面43に相当する。図8に示すように、壁74は、壁73のZ軸方向に位置している。壁74は、XZ平面に沿って延伸している。壁74のうち凹部65側とは反対側の面が、タンク7Aの側面45に相当する。
壁75は、壁74の−Y軸方向に位置している。壁75は、XY平面に沿って延伸している。壁75のうち壁76よりもY軸方向に突出している領域において凹部65側とは反対側の面が、図5に示すタンク7Aの上面46に相当する。図8に示すように、壁76は、壁75のZ軸方向に位置している。壁76は、XZ平面に沿って延伸している。壁76のうち凹部65側とは反対側の面が、タンク7Aの側面47に相当する。
壁77は、壁76の−Y軸方向に位置している。壁77は、XY平面に沿って延伸している。壁78は、壁77の−Y軸方向に位置している。壁78は、XZ平面に沿って延伸している。壁78のうち凹部65側とは反対側の面が、図6に示すタンク7Aの後面50に相当する。図8に示すように、壁79は、壁78の−Z軸方向に位置している。壁79は、XY平面に沿って延伸している。なお、壁78は、−Z軸方向の端部において壁79に交差しており、壁79からZ軸方向に突出している。壁79のうち凹部65側とは反対側の面が、図5に示すタンク7Aの上面49に相当する。
図8に示すように、壁80は、壁79の−Y軸方向に位置している。壁80は、XZ平面に沿って延伸している。壁80は、Z軸方向の端部において壁79に交差している。壁80は、壁79から−Z軸方向に突出している。壁80のうち凹部65側とは反対側の面が、図6に示すタンク7Aの後面51に相当する。図8に示すように、壁81は、壁80及び壁71の−Z軸方向に位置している。壁81は、XY平面に沿って延伸している。壁81は、−Y軸方向の端部において壁80に交差し、且つY軸方向の端部において壁71に交差している。壁81のうち凹部65側とは反対側の面が、図6に示すタンク7Aの下面53に相当する。なお、壁70〜壁81は、それぞれ平坦な壁に限られず、凹凸や段差等を含むものであってもよい。
ケース61Aにおいて、壁77の凹部65側とは反対側、すなわち壁77のZ軸方向には、図9に示すように、凹部85が形成されている。凹部85は、−Z軸方向に凹となる向きに形成されている。また、凹部85は、Z軸方向に向かって開口している。凹部85は、壁77と、壁76と、壁70と、壁78と、隔壁86とによって構成されている。壁76と、壁70と、壁78とは、それぞれ、壁77よりもZ軸方向に突出している。また、隔壁86は、壁77からZ軸方向に突出して設けられており、YZ平面に沿って延伸している。隔壁86は、Y軸方向の端部において壁76に交差し、且つ−Y軸方向の端部において壁78に交差している。ケース61Aを−Z軸方向に平面視したとき、壁76、壁70、壁78、及び隔壁86が、壁77を囲んでいる。これにより、ケース61Aには、壁77を底とする凹部85が構成されている。
壁76、壁70、壁78、及び隔壁86のZ軸方向の端部は、接合部88として設定されている。シート部材64(図7)は、接合部88に接合されている。本実施形態では、溶着によってケース61Aとシート部材64とが接合されている。ケース61Aにシート部材64が接合されると、凹部85(図9)がシート部材64によって塞がれる。凹部85とシート部材64とによって囲まれる空間が、大気室91を構成する。
ここで、図9に示すように、壁77には、貫通孔92が形成されている。貫通孔92は、壁77をZ軸に沿って貫通している。このため、凹部65と凹部85とが、貫通孔92を介して通じている。壁77のZ軸方向において、貫通孔92の周囲に接合部93が設けられている。ケース61Aを−Z軸方向に平面視したときに、接合部93は、貫通孔92を囲んでいる。接合部93には、防水通気フィルム63(図7)が接合されている。本実施形態では、溶着によって接合部93と防水通気フィルム63とが接合されている。防水通気フィルム63は、貫通孔92を覆う大きさ及び形状を有している。このため、接合部93に防水通気フィルム63が接合されると、貫通孔92(図9)が防水通気フィルム63によってZ軸方向から塞がれる。これにより、液体収容部68内のインクが貫通孔92を介して大気室91に流出することを抑えることができる。
ここで、凹部65内には、隔壁95と、隔壁96とが設けられている。隔壁95及び隔壁96は、それぞれ、XZ平面に沿って延伸している。隔壁95及び隔壁96は、壁78と壁74との間に位置している。隔壁95は、壁78よりもY軸方向に位置している。隔壁96は、隔壁95よりもY軸方向に位置している。隔壁95及び隔壁96は、それぞれ、壁70からX軸方向に突出している。隔壁95及び隔壁96の壁70からの突出量は、壁71〜壁81の壁70からの突出量と同等に設定されている。隔壁95及び隔壁96のX軸方向の端部は、壁71〜壁81のX軸方向の端部と同様に、接合部66として設定されている。
隔壁95のZ軸方向の端部は、壁75の−Y軸方向の端部につながっている。つまり、隔壁95は、Z軸方向の端部において、壁75の−Y軸方向の端部に交差している。また、隔壁95の−Z軸方向の端部と、壁79との間には隙間が設けられている。つまり、隔壁95の−Z軸方向の端部は、壁79から離間している。隔壁96の−Z軸方向の端部は、壁79のY軸方向の端部につながっている。つまり、隔壁96は、−Z軸方向の端部において、壁79のY軸方向の端部に交差している。また、隔壁96のZ軸方向の端部と、壁75との間には隙間が設けられている。つまり、隔壁96のZ軸方向の端部は、壁75から離間している。
壁70と壁75と壁76と壁77と壁78とシート部材62Aとによって囲まれる空間は、バッファー室97と呼ばれる。壁78と隔壁95との間の隙間と、隔壁95と隔壁96との間の隙間とシート部材62Aとによって囲まれる空間は、大気やインクが流動可能な流路98と呼ばれる。バッファー室97は、流路98を介して凹部65内に通じている。バッファー室97の機能には、液体収容部68(凹部65)内から流路98を逆流したインクを留める機能が含まれている。
また、大気開放部54は、壁76をY軸に沿って貫通しており、凹部85内に通じている。このため、タンク7Aにおいて、液体収容部68は、流路98と、バッファー室97と、大気室91と、大気開放部54とを介してタンク7Aの外に通じる。これにより、タンク7Aでは、大気開放部54、大気室91、及び流路98を介して液体収容部68内にタンク7A外の大気を導入可能に構成されている。大気開放部54、大気室91、バッファー室97、及び流路98は、大気導入部99を構成している。大気導入部99の経路は、流路98において隔壁95と隔壁96とによって蛇行している。これにより、液体収容部68から大気開放部54に向かうとき、蛇行した経路を経て大気開放部54に至る。蛇行した経路により、液体収容部68内のインクの液体成分が蒸発することを妨げやすい。
上記の構成を有するタンク7Aは、図10に示すように、液体収容部68の一部を後面50よりも−Y軸方向に突出させた形態を有している。以下において、タンク7Aのうち後面50よりも−Y軸方向に突出する部分が突出収容部101Aと表記される。本実施形態では、タンク7Aの突出収容部101Aが、図11に示すように、廃液吸収ユニット28の−Z軸方向に位置している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム1の機構ユニット26を−Z軸方向に平面視したとき、タンク7Aのうち液体注入部34を除く他の部分の少なくとも一部が、廃液吸収ユニット28の領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク7Aのうち液体注入部34を除く他の部分の少なくとも一部が、廃液吸収ユニット28の鉛直下方に位置している。この構成によれば、廃液吸収ユニット28とタンク7Aとの平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク7Aに収容可能なインクの量を増やしやすい。よって、液体噴射システム1が大型化することを軽減しやすい。
(実施例1−2)
実施例1−2のタンク7Bは、図12に示すように、突出収容部101Bを有している。実施例1−2のタンク7Bでは、突出収容部101BのY軸に沿った長さが、実施例1−1における突出収容部101Aよりも長い。このことを除いて、実施例1−2のタンク7Bは、実施例1−1のタンク7Aと同様の構成を有している。このため、以下において、実施例1−2のタンク7Bの構成のうち実施例1−1と同様の構成については、実施例1−1と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。なお、タンク7Bは、ケース61Bと、シート部材62Bとを有している。タンク7Bでは、ケース61B及びシート部材62Bの形状や寸法を実施例1−1から変更することによって、突出収容部101Bの寸法が突出収容部101Aの寸法から変更されている。
タンク7Bでは、図13に示すように、突出収容部101Bが、廃液吸収ユニット28に重なる領域よりも−Y軸方向に突出している。タンク7Bでは、突出収容部101Bが、廃液吸収ユニット28に重なる領域を超えて−Y軸方向に延在し、機構ユニット26に重なる領域に達している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム1の機構ユニット26を−Z軸方向に平面視したとき、タンク7Bのうち液体注入部34を除く他の部分の少なくとも一部が、機構ユニット26の領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク7Bのうち液体注入部34を除く他の部分の少なくとも一部が、機構ユニット26の鉛直下方に位置している。
この構成によれば、機構ユニット26とタンク7Bとの平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク7Bに収容可能なインクの量を増やしやすい。よって、液体噴射システム1が大型化することを軽減しやすい。なお、実施例1−2では、タンク7Bの突出収容部101Bは、図14に示すように、機構ユニット26のうち記録部31の可動領域に重なる領域に達している。さらに、図14に示す例では、タンク7Bの突出収容部101Bは、記録部31のうち記録ヘッドに重なる領域に達している。
(実施例1−3)
実施例1−3のタンク7Cは、図15に示すように、突出収容部101Cを有している。実施例1−3のタンク7Cでは、突出収容部101CのY軸に沿った長さが、実施例1−2における突出収容部101Bよりも長い。このことを除いて、実施例1−3のタンク7Cは、実施例1−1のタンク7Aや実施例1−2のタンク7Bと同様の構成を有している。このため、以下において、実施例1−3のタンク7Cの構成のうち実施例1−1や実施例1−2と同様の構成については、実施例1−1や実施例1−2と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。なお、タンク7Cは、ケース61Cと、シート部材62Cとを有している。タンク7Cでは、ケース61C及びシート部材62Cの形状や寸法を実施例1−2から変更することによって、突出収容部101Cの寸法が突出収容部101Bの寸法から変更されている。
タンク7Cでは、図16に示すように、突出収容部101Cが、廃液吸収ユニット28に重なる領域よりも−Y軸方向に突出している。タンク7Cでは、突出収容部101Cが、廃液吸収ユニット28に重なる領域を超えて−Y軸方向に延在し、機構ユニット26に重なる領域に達している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム1の機構ユニット26を−Z軸方向に平面視したとき、タンク7Cのうち液体注入部34を除く他の部分の少なくとも一部が、機構ユニット26の領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク7Cのうち液体注入部34を除く他の部分の少なくとも一部が、機構ユニット26の鉛直下方に位置している。
なお、実施例1−3では、タンク7Cの突出収容部101Cは、図17に示すように、機構ユニット26のうち記録部31の可動領域に重なる領域を超えている。さらに、図17に示す例では、タンク7Cの突出収容部101Cは、機構ユニット26のY軸に沿った領域にわたって延在している。
実施例1−3によれば、機構ユニット26とタンク7Cとの平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク7Cに収容可能なインクの量を一層増やしやすい。よって、液体噴射システム1が大型化することを一層軽減しやすい。
実施例1−1〜実施例1−3によれば、液体噴射システム1の平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク7に収容可能なインクの量を増やしやすい。このため、例えば、タンク7をX軸方向に拡張したり、タンク7をY軸方向に拡張したりすることによってタンク7に収容可能なインクの量を増やすことを避けることができる。例えば、タンク7をX軸方向に拡張した構成では、液体噴射システム1を−Z軸方向に平面視したとき、タンク7が機構ユニット26よりもX軸方向に突出してしまうことが考えられる。実施例1−1〜実施例1−3によれば、このようなことを避けることができ、タンク7のX軸方向における位置を機構ユニット26のX軸方向における位置よりも−X軸方向に納めやすい。
なお、実施例1−1〜実施例1−3では、突出収容部101Aや突出収容部101B、突出収容部101Cが、廃液吸収ユニット28よりも−Z軸方向に位置している。しかしながら、突出収容部101Aや突出収容部101B、突出収容部101Cの位置は、これに限定されず、例えば、廃液吸収ユニット28よりもZ軸方向に位置していてもよい。この構成では、タンク7における突出収容部101Aや突出収容部101B、突出収容部101Cの位置をZ軸方向にずらした設定にすればよい。
また、実施例1−2や実施例1−3では、突出収容部101Bや、突出収容部101Cが、機構ユニット26よりも−Z軸方向に位置している。しかしながら、突出収容部101Bや、突出収容部101Cの位置は、これに限定されず、例えば、機構ユニット26よりもZ軸方向に位置していてもよい。この構成では、タンク7における突出収容部101Bや、突出収容部101Cの位置をZ軸方向にずらした設定にすればよい。
(実施例1−4)
実施例1−4のタンク7Dは、図18に示すように、大気導入部99が後面50よりも−Y軸方向に突出している。実施例1−4では、バッファー室97が後面50よりも−Y軸方向に突出している。つまり、実施例1−4では、バッファー室97が−Y軸方向に拡張されている。これにより、実施例1−4では、大気導入部99が拡張されている。このことを除いて、実施例1−4のタンク7Dは、実施例1−1のタンク7Aと同様の構成を有している。このため、以下において、実施例1−4のタンク7Dの構成のうち実施例1−1と同様の構成については、実施例1−1と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、タンク7Dは、ケース61Dと、シート部材62Dとを有している。タンク7Dでは、ケース61D及びシート部材62Dの形状や寸法を実施例1−1から変更することによって、大気導入部99が拡張されている。以下において、タンク7Dの大気導入部99のうち後面50よりも−Y軸方向に突出する部分は突出導入部103Aと表記される。
ケース61Dは、壁105と、壁106と、壁107と、を有している。壁105及び壁107は、それぞれ、XY平面に沿って延伸している。壁105は、上面49のZ軸方向に位置しており、上面49に対面している。壁105は、後面50から−Y軸方向に突出している。壁105は、Y軸方向の端部において後面50に交差している。壁107は、壁105よりもZ軸方向に位置している。壁106は、XZ平面に沿って延伸している。壁106は、後面50よりも−Y軸方向に位置している。壁106は、Z軸方向の端部において壁107に交差し、−Z軸方向の端部において壁105に交差している。
また、ケース61Dでは、壁70の一部が後面50よりも−Y軸方向に張り出している。また、シート部材62Dの一部も後面50よりも−Y軸方向に張り出している。壁105と、壁106と、壁107とは、それぞれ−X軸方向の端部において、壁70のうち後面50よりも−Y軸方向に張り出した領域に交差している。壁105と、壁106と、壁107と、壁70のうち後面50よりも−Y軸方向に張り出した領域と、シート部材62Dとによって囲まれた領域が突出導入部103Aを構成している。
本実施例では、タンク7Dの突出導入部103Aが、図19に示すように、廃液吸収ユニット28のZ軸方向に位置している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム1の機構ユニット26を−Z軸方向に平面視したとき、タンク7Dの大気導入部99のうちの少なくとも一部が、廃液吸収ユニット28の領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク7Dの大気導入部99のうちの少なくとも一部が、廃液吸収ユニット28の鉛直上方に位置している。
この構成によれば、廃液吸収ユニット28とタンク7Dとの平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク7Dのバッファー室97に収容可能なインクの量を増やしやすい。これにより、液体収容部68(凹部65)内から流路98を逆流したインクを一層留めやすい。よって、液体噴射システム1が大型化することを軽減しやすく、液体収容部68内のインクが大気開放部54から漏れ出ることを避けやすい。
(実施例1−5)
実施例1−5のタンク7Eは、図20に示すように、突出導入部103Bを有している。実施例1−5のタンク7Eでは、突出導入部103BのY軸に沿った長さが、実施例1−4における突出導入部103Aよりも長い。このことを除いて、実施例1−5のタンク7Eは、実施例1−4のタンク7Dと同様の構成を有している。このため、以下において、実施例1−5のタンク7Eの構成のうち実施例1−4と同様の構成については、実施例1−4と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。なお、タンク7Eは、ケース61Eと、シート部材62Eとを有している。タンク7Eでは、ケース61E及びシート部材62Eの形状や寸法を実施例1−4から変更することによって、突出導入部103Bの寸法が突出導入部103Aの寸法から変更されている。
タンク7Eでは、図21に示すように、突出導入部103Bが、廃液吸収ユニット28に重なる領域よりも−Y軸方向に突出している。タンク7Eでは、突出導入部103Bが、廃液吸収ユニット28に重なる領域を超えて−Y軸方向に延在し、機構ユニット26に重なる領域に達している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム1の機構ユニット26を−Z軸方向に平面視したとき、タンク7Eの大気導入部99のうちの少なくとも一部が、機構ユニット26の領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク7Eの大気導入部99のうちの少なくとも一部が、機構ユニット26の鉛直上方に位置している。
この構成によれば、機構ユニット26とタンク7Eとの平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク7Eのバッファー室97に収容可能なインクの量を増やしやすい。これにより、液体収容部68(凹部65)内から流路98を逆流したインクを一層留めやすい。よって、液体噴射システム1が大型化することを軽減しやすく、液体収容部68内のインクが大気開放部54から漏れ出ることを避けやすい。なお、実施例1−5では、タンク7Eの突出導入部103Bは、図22に示すように、機構ユニット26のうち記録部31の可動領域に重なる領域に達している。さらに、図22に示す例では、タンク7Eの突出導入部103Bは、記録部31のうち記録ヘッドに重なる領域に達している。
(実施例1−6)
実施例1−6のタンク7Fは、図23に示すように、突出導入部103Cを有している。実施例1−6のタンク7Fでは、突出導入部103CのY軸に沿った長さが、実施例1−5における突出導入部103Bよりも長い。このことを除いて、実施例1−6のタンク7Fは、実施例1−4のタンク7Dや実施例1−5のタンク7Eと同様の構成を有している。このため、以下において、実施例1−6のタンク7Fの構成のうち実施例1−4や実施例1−5と同様の構成については、実施例1−4や実施例1−5と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。なお、タンク7Fは、ケース61Fと、シート部材62Fとを有している。タンク7Fでは、ケース61F及びシート部材62Fの形状や寸法を実施例1−5から変更することによって、突出導入部103Cの寸法が突出導入部103Bの寸法から変更されている。
タンク7Fでは、図24に示すように、突出導入部103Cが、廃液吸収ユニット28に重なる領域よりも−Y軸方向に突出している。タンク7Fでは、突出導入部103Cが、廃液吸収ユニット28に重なる領域を超えて−Y軸方向に延在し、機構ユニット26に重なる領域に達している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム1の機構ユニット26を−Z軸方向に平面視したとき、タンク7Fの大気導入部99のうちの少なくとも一部が、機構ユニット26の領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク7Fの大気導入部99のうちの少なくとも一部が、機構ユニット26の鉛直上方に位置している。
なお、実施例1−6では、タンク7Fの突出導入部103Cは、図25に示すように、機構ユニット26のうち記録部31の可動領域に重なる領域を超えている。さらに、図25に示す例では、タンク7Fの突出導入部103Cは、機構ユニット26のY軸に沿った領域にわたって延在している。
実施例1−6によれば、機構ユニット26とタンク7Fとの平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク7Fに収容可能なインクの量を一層増やしやすい。よって、液体噴射システム1が大型化することを一層軽減しやすい。
実施例1−4〜実施例1−6によれば、液体噴射システム1の平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク7のバッファー室97に収容可能なインクの量を増やしやすい。このため、例えば、タンク7をX軸方向に拡張したり、タンク7をY軸方向に拡張したりすることによってタンク7のバッファー室97に収容可能なインクの量を増やすことを避けることができる。例えば、タンク7をX軸方向に拡張した構成では、液体噴射システム1を−Z軸方向に平面視したとき、タンク7が機構ユニット26よりもX軸方向に突出してしまうことが考えられる。実施例1−4〜実施例1−6によれば、このようなことを避けることができ、タンク7のX軸方向における位置を機構ユニット26のX軸方向における位置よりも−X軸方向に納めやすい。
なお、実施例1−4〜実施例1−6では、突出導入部103Aや突出導入部103B、突出導入部103Cが、廃液吸収ユニット28よりもZ軸方向に位置している。しかしながら、突出導入部103Aや突出導入部103B、突出導入部103Cの位置は、これに限定されず、例えば、廃液吸収ユニット28よりも−Z軸方向に位置していてもよい。この構成では、タンク7における突出導入部103Aや突出導入部103B、突出導入部103Cの位置を−Z軸方向にずらした設定にすればよい。
また、実施例1−5や実施例1−6では、突出導入部103Bや、突出導入部103Cが、機構ユニット26よりもZ軸方向に位置している。しかしながら、突出導入部103Bや、突出導入部103Cの位置は、これに限定されず、例えば、機構ユニット26よりも−Z軸方向に位置していてもよい。この構成では、タンク7における突出導入部103Bや、突出導入部103Cの位置を−Z軸方向にずらした設定にすればよい。
上記実施例1−4〜実施例1−6では、実施例1−1のタンク7Aに突出導入部103Aや突出導入部103B、突出導入部103Cを適用した構成が例示されている。しかしながら、タンク7の構成は、これらに限定されない。タンク7の構成としては、実施例1−2のタンク7Bや、実施例1−3のタンク7Cに、実施例1−4〜実施例1−6における突出導入部103Aや突出導入部103B、突出導入部103Cを適用した構成も採用され得る。タンク7Bやタンク7Cに、実施例1−4〜実施例1−6における突出導入部103Aや突出導入部103B、突出導入部103Cを適用した例を以下に説明する。
(実施例1−7)
実施例1−7のタンク7Gは、実施例1−2のタンク7Bに、実施例1−4における突出導入部103Aを適用した構成を有している。このことを除いて、実施例1−7は、実施例1−2や実施例1−4と同様の構成を有している。以下において、実施例1−2や実施例1−4と同様の構成については、実施例1−2や実施例1−4と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
タンク7Gは、図26に示すように、突出収容部101Bと、突出導入部103Aと、を有している。突出収容部101Bは、廃液吸収ユニット28に重なる領域を超えて−Y軸方向に延在し、機構ユニット26に重なる領域に達している。また、突出導入部103Aは、廃液吸収ユニット28の領域に重なっている。実施例1−7においても、実施例1−2や実施例1−4と同様の効果が得られる。
(実施例1−8)
実施例1−8のタンク7Hは、実施例1−2のタンク7Bに、実施例1−5における突出導入部103Bを適用した構成を有している。このことを除いて、実施例1−8は、実施例1−2や実施例1−5と同様の構成を有している。以下において、実施例1−2や実施例1−5と同様の構成については、実施例1−2や実施例1−5と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
タンク7Hは、図27に示すように、突出収容部101Bと、突出導入部103Bと、を有している。突出収容部101Bは、廃液吸収ユニット28に重なる領域を超えて−Y軸方向に延在し、機構ユニット26に重なる領域に達している。また、突出導入部103Bは、廃液吸収ユニット28に重なる領域を超えて−Y軸方向に延在し、機構ユニット26に重なる領域に達している。実施例1−8においても、実施例1−2や実施例1−5と同様の効果が得られる。
(実施例1−9)
実施例1−9のタンク7Jは、実施例1−2のタンク7Bに、実施例1−6における突出導入部103Cを適用した構成を有している。このことを除いて、実施例1−9は、実施例1−2や実施例1−6と同様の構成を有している。以下において、実施例1−2や実施例1−6と同様の構成については、実施例1−2や実施例1−6と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
タンク7Jは、図28に示すように、突出収容部101Bと、突出導入部103Cと、を有している。突出収容部101Bは、廃液吸収ユニット28に重なる領域を超えて−Y軸方向に延在し、機構ユニット26に重なる領域に達している。また、突出導入部103Cは、機構ユニット26のうち記録部31の可動領域に重なる領域を超えて、機構ユニット26のY軸に沿った領域にわたって延在している。実施例1−9においても、実施例1−2や実施例1−6と同様の効果が得られる。
(実施例1−10)
実施例1−10のタンク7Kは、実施例1−3のタンク7Cに、実施例1−4における突出導入部103Aを適用した構成を有している。このことを除いて、実施例1−10は、実施例1−3や実施例1−4と同様の構成を有している。以下において、実施例1−3や実施例1−4と同様の構成については、実施例1−3や実施例1−4と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
タンク7Kは、図29に示すように、突出収容部101Cと、突出導入部103Aと、を有している。突出収容部101Cは、機構ユニット26のうち記録部31の可動領域に重なる領域を超えて、機構ユニット26のY軸に沿った領域にわたって延在している。また、突出導入部103Aは、廃液吸収ユニット28の領域に重なっている。実施例1−10においても、実施例1−3や実施例1−4と同様の効果が得られる。
(実施例1−11)
実施例1−11のタンク7Lは、実施例1−3のタンク7Cに、実施例1−5における突出導入部103Bを適用した構成を有している。このことを除いて、実施例1−11は、実施例1−3や実施例1−5と同様の構成を有している。以下において、実施例1−3や実施例1−5と同様の構成については、実施例1−3や実施例1−5と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
タンク7Lは、図30に示すように、突出収容部101Cと、突出導入部103Bと、を有している。突出収容部101Cは、機構ユニット26のうち記録部31の可動領域に重なる領域を超えて、機構ユニット26のY軸に沿った領域にわたって延在している。また、突出導入部103Bは、廃液吸収ユニット28に重なる領域を超えて−Y軸方向に延在し、機構ユニット26に重なる領域に達している。実施例1−11においても、実施例1−3や実施例1−5と同様の効果が得られる。
(実施例1−12)
実施例1−12のタンク7Mは、実施例1−3のタンク7Cに、実施例1−6における突出導入部103Cを適用した構成を有している。このことを除いて、実施例1−12は、実施例1−3や実施例1−6と同様の構成を有している。以下において、実施例1−3や実施例1−6と同様の構成については、実施例1−3や実施例1−6と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
タンク7Mは、図31に示すように、突出収容部101Cと、突出導入部103Cと、を有している。突出収容部101Cは、機構ユニット26のうち記録部31の可動領域に重なる領域を超えて、機構ユニット26のY軸に沿った領域にわたって延在している。また、突出導入部103Cは、機構ユニット26のうち記録部31の可動領域に重なる領域を超えて、機構ユニット26のY軸に沿った領域にわたって延在している。実施例1−12においても、実施例1−3や実施例1−6と同様の効果が得られる。
上記実施例1−1〜実施例1−12において、それぞれ、大気導入部99のうちバッファー室97と流路98とを合わせた領域の容積が、液体収容部68の容積と等しい、又は液体収容部68の容積よりも大きいことが好ましい。この構成によれば、例えば、液体収容部68内のインクが大気導入部99に流入しても、流入したインクを大気導入部99に留めることができるので、液体収容部68内のインクが大気導入部99を介してタンク7の外に漏れ出ることを一層避けやすい。
上記実施例1−1〜実施例1−12では、それぞれ、大気導入部99がタンク7の一部として構成されている。このため、大気導入部99がタンク7と一体に構成されている。しかしながら、大気導入部99の構成は、これに限定されない。大気導入部99の少なくとも一部をタンク7から分離可能に構成することもできる。大気導入部99の一部をタンク7から分離可能に構成した例を実施例1−13として以下に説明する。
(実施例1−13)
実施例1−13では、液体噴射システム1を模式的に示す側面図である図32に示すように、タンク7Nと大気導入部99Aとが互いに別体で構成されている。液体噴射システム1の使用姿勢において、タンク7Nは、液体注入部34を除く他の部分の一部が機構ユニット26の領域に重なっている。図32に示す例では、タンク7Nのうち液体注入部34を除く他の部分の一部が、機構ユニット26の鉛直下方に位置している。
大気導入部99Aは、機構ユニット26よりもZ軸方向に位置している。大気導入部99Aの少なくとも一部は、機構ユニット26の領域に重なっている。図32に示す例では、大気導入部99Aの一部が、機構ユニット26の鉛直上方に位置している。タンク7Nの液体収容部68と、大気導入部99Aとは、接続部の一例である接続部111を介して接続されている。つまり、タンク7Nの液体収容部68と大気導入部99Aとが、接続部111を介して連通している。これにより、大気導入部99A及び接続部111を介してタンク7の液体収容部68内に大気を導入可能である。
本実施例では、接続部111は、機構ユニット26の外側に位置している。これにより、記録ヘッドと記録媒体Pとの相対位置の変化の経路の外側に接続部111を配置することができる。これにより、接続部111が記録ヘッドと記録媒体Pとの相対位置の変化を妨げることを避けることができる。なお、接続部111の配置は、機構ユニット26の外側に限定されない。接続部111の配置としては、記録ヘッドと記録媒体Pとの相対位置の変化の経路の外側であれば、機構ユニット26の内部を経由する配置も採用され得る。
本実施例では、タンク7Nと大気導入部99Aとの間の接続部111による接続を外すことによって、タンク7Nと大気導入部99Aとを互いに分離することができる。この構成によれば、タンク7に大気導入部99を付加したり、大気導入部99を拡張したりすることができる。また、タンク7Nと大気導入部99Aとが接続部111を介して接続されているので、タンク7Nに対する大気導入部99Aの位置を容易に変更することができる。これにより、タンク7Nに対する大気導入部99Aの位置の自由度を高めることができる。
また、接続部111として可撓性を有するチューブを採用することにより、接続部111の配管経路の自由度を高めやすくすることができる。これにより、液体噴射システム1の機構ユニット26と筐体6との間の狭い空間や、機構ユニット26内の狭い空間などに配管しやすくすることができる。
上記第1実施形態における実施例1−4〜実施例1−13では、大気導入部99や大気導入部99Aのうち機構ユニット26よりもZ軸方向に位置している部分が、図33に示すように、スキャナーユニット5の−Z軸方向に位置している構成が採用され得る。この構成では、液体噴射システム1の使用姿勢において、大気導入部99や大気導入部99Aのうち機構ユニット26の領域に重なっている部分が、スキャナーユニット5よりも鉛直下方に位置する。この構成によれば、スキャナーユニット5と、大気導入部99や大気導入部99Aと、機構ユニット26との平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しやすい。
また、上記第1実施形態における実施例1−4〜実施例1−12では、大気導入部99や大気導入部99Aのうち機構ユニット26よりもZ軸方向に位置している部分が、図34に示すように、スキャナーユニット5の側方に位置している構成も採用され得る。この構成では、液体噴射システム1の使用姿勢において、大気導入部99や大気導入部99Aのうち機構ユニット26の領域に重なっている部分が、スキャナーユニット5の横に位置する。この構成によれば、液体噴射システム1の厚みが厚くなることを軽減しやすい。よって、液体噴射システム1が大型化することを軽減しやすい。
(第2実施形態)
本実施形態における液体噴射システム201は、図35に示すように、液体噴射装置の一例であるプリンター203と、液体供給装置の一例であるインク供給装置204と、スキャナーユニット205と、を有している。プリンター203は、筐体206を有している。筐体206が、プリンター203の外殻を構成している。筐体206の内部には、プリンター203の機構ユニット(後述する)が収容されている。インク供給装置204は、液体収容体装着部の一例である筐体207と、複数(2個又は2個を超える個数)のタンク210と、を有している。なお、本実施形態では、4つのタンク210が設けられている。筐体206と筐体207とスキャナーユニット205とが、液体噴射システム201の外殻を構成している。なお、液体噴射システム201としては、スキャナーユニット205を省略した構成も採用され得る。タンク210は、液体収容体の一例である。液体噴射システム201は、液体の一例であるインクによって、記録用紙などの記録媒体Pに印刷を行うことができる。
ここで、図35には、相互に直交する座標軸であるXYZ軸が付されている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が付されている。この場合、各図におけるXYZ軸は、図35におけるXYZ軸に対応する。図35には、X軸とY軸とによって規定されるXY平面に液体噴射システム201を配置した状態が図示されている。本実施形態では、XY平面を水平な平面に一致させた状態で液体噴射システム201をXY平面に配置したときの状態が、液体噴射システム201の使用状態である。水平面に一致させたXY平面に液体噴射システム201を配置したときの液体噴射システム201の姿勢を、液体噴射システム201の使用姿勢と呼ぶ。
以下において、液体噴射システム201の構成部品やユニットを示す図や説明にX軸、Y軸、及びZ軸が表記されている場合には、その構成部品やユニットを液体噴射システム201に組み込んだ(搭載した)状態でのX軸、Y軸、及びZ軸を意味する。また、液体噴射システム201の使用姿勢における各構成部品やユニットの姿勢を、それらの構成部品やユニットの使用姿勢と呼ぶ。そして、以下において、液体噴射システム201や、その構成部品、ユニット等の説明では、特にことわりがないときには、それぞれの使用姿勢での説明とする。
Z軸は、XY平面に直交する軸である。液体噴射システム201の使用状態において、Z軸方向が鉛直上方向となる。そして、液体噴射システム201の使用状態では、図35において、−Z軸方向が鉛直下方向である。なお、XYZ軸のそれぞれにおいて、矢印の向きが+(正)の方向を示し、矢印の向きとは反対の向きが−(負)の方向を示している。なお、上述した4つのタンク210は、Y軸に沿って並んでいる。このためY軸方向は、4つのタンク210が配列する方向であるとも定義され得る。第1実施形態では、4つのタンク7がX軸に沿って並んでいる。この点において、第1実施形態と第2実施形態とが互いに異なっている。
液体噴射システム201において、プリンター203とスキャナーユニット205とは、互いに重ねられている。プリンター203を使用する状態において、スキャナーユニット205は、プリンター203の鉛直上方に位置している。スキャナーユニット205は、フラットベッドタイプであり、イメージセンサーなどの撮像素子(図示せず)を有している。スキャナーユニット205は、用紙などの媒体に記録された画像などを、撮像素子を介して画像データとして読み取ることができる。このため、スキャナーユニット205は、画像などの読み取り装置として機能する。スキャナーユニット205は、プリンター203に対して回動可能に構成されている。スキャナーユニット205は、プリンター203の蓋としての機能も有している。作業者は、スキャナーユニット205をZ軸方向に持ち上げることによって、スキャナーユニット205をプリンター203に対して回動させることができる。これにより、プリンター203の蓋として機能するスキャナーユニット205をプリンター203に対して開くことができる。
プリンター203には、排紙部221が設けられている。プリンター203では、排紙部221から記録媒体Pが排出される。プリンター203において、排紙部221が設けられている面が正面222とされている。また、液体噴射システム201は、正面222に交差する上面223と、正面222及び上面223に交差する側部224とを有している。インク供給装置204は、側部224に設けられている。筐体207には、窓部225が設けられている。窓部225は、筐体207において、正面226と上面227とに交差する側部228に設けられている。
窓部225は、光透過性を有している。そして、窓部225に重なる位置に、上述した4つのタンク210が設けられている。このため、液体噴射システム201を使用する作業者は、窓部225を介して4つのタンク210を視認することができる。本実施形態では、窓部225は、筐体207に形成された開口として設けられている。作業者は、開口である窓部225を介して4つのタンク210を視認することができる。なお、窓部225は、開口に限定されず、例えば、光透過性を有する部材で構成されていてもよい。
本実施形態では、各タンク210の窓部225に対面する部位の少なくとも一部が光透過性を有している。各タンク210の光透過性を有する部位から、タンク210内のインクが視認され得る。従って、作業者は、窓部225を介して4つのタンク210を視認することによって、各タンク210におけるインクの量を視認することができる。つまり、タンク210では、窓部225に対面する部位の少なくとも一部を、インクの量を視認可能な視認部として活用することができる。
プリンター203は、図36に示すように、機構ユニット203Aを有している。機構ユニット203Aは、記録部229を有している。プリンター203において、記録部229は、筐体206に収容されている。記録部229は、搬送装置(図示せず)でY軸方向に搬送される記録媒体Pに、液体の一例であるインクで記録を行う。なお、図示しない搬送装置は、記録用紙などの記録媒体Pを、Y軸方向に間欠的に搬送する。記録部229は、移動装置(図示せず)によって、X軸に沿って往復移動可能に構成されている。インク供給装置204は、記録部229にインクを供給する。なお、液体噴射システム201では、インク供給装置204の少なくとも一部は、筐体206の外側に突出している。なお、記録部229は、筐体206に収容されている。これにより、記録部229を筐体206で保護することができる。
ここで、X軸に沿う方向は、X軸と完全に平行な方向に限定されず、X軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。同様に、Y軸に沿う方向は、Y軸と完全に平行な方向に限定されず、Y軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。Z軸に沿う方向は、Z軸と完全に平行な方向に限定されず、Z軸に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。つまり、任意の軸や面に沿う方向は、これらの任意の軸や面に完全に平行な方向に限定されず、これらの任意の軸や面に直交する方向を除いて、誤差や公差等により傾いた方向も含む。
インク供給装置204は、液体収容体の一例であるタンク210を有している。本実施形態では、インク供給装置204が、複数の(本実施形態では4つの)タンク210を有している。複数のタンク210は、プリンター203の筐体206の外側に突出している。複数のタンク210は、筐体207の内部に収容されている。これにより、タンク210を筐体207で保護することができる。筐体207は、筐体206から突出している。
なお、本実施形態では、インク供給装置204が複数(4つ)のタンク210を有している。しかしながら、タンク210の個数は4つに限定されず、3つや、3つを下回る個数、4つを超える個数も採用され得る。
さらに、本実施形態では、複数のタンク210が互いに別体で構成されている。しかしながら、液体収容体の一例であるタンク210構成は、これに限定されない。液体収容体の構成としては、複数のタンク210を一体にして1つの液体収容体とする構成も採用され得る。この場合、1つの液体収容体に複数の液体収容部が設けられる。複数の液体収容部は、互いに個別に仕切られ、異なる種類の液体を収容可能に構成される。この場合、例えば、複数の液体収容部に、異なる色のインクを個別に収容することができる。
各タンク210には、図36に示すように、インク供給チューブ231が接続される。タンク210内のインクは、インク供給装置204からインク供給チューブ231を介して記録部229に供給される。記録部229には、液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド(図示せず)が設けられている。記録ヘッドには、記録媒体P側に向けられたノズル開口(図示せず)が形成されている。インク供給装置204からインク供給チューブ231を介して記録部229に供給されたインクは、記録ヘッドに供給される。そして、記録部229に供給されたインクが、記録ヘッドのノズル開口から記録媒体Pに向けてインク滴として吐出される。なお、上記の例では、プリンター203とインク供給装置204とを個別の構成として説明したが、インク供給装置204をプリンター203の構成に含めることもできる。
なお、タンク210としては、インクの収容量を視認可能な視認面232に、上限マーク233や、下限マーク234などが付加された構成も採用され得る。視認面232は、視認部の一例である。また、上限マーク233は、上限指標部の一例である。作業者は、上限マーク233及び下限マーク234を目印にしてタンク210におけるインクの量を把握することができる。なお、上限マーク233は、後述する液体注入部235(図37)からインクを注入したときに液体注入部235から溢れないようなインク量の目安を示すものである。また、下限マーク234は、インクの注入を促すときのインク量の目安を示すものである。上限マーク233及び下限マーク234の少なくとも一方をタンク210に設ける構成も採用され得る。
また、筐体207と筐体206とは、互いに別体であっても一体であってもよい。筐体207と筐体206が一体である場合、複数のタンク210は、記録部229やインク供給チューブ231とともに筐体206の内部に収容される、ということができる。筐体207と筐体206が一体である場合、筐体206が、液体収容体と液体噴射ヘッドとを収容する外装部に対応する。
また、タンク210の配置箇所は、筐体206のX軸方向の側面側に限定されない。タンク210の配置箇所としては、例えば、筐体206のY軸方向の前面側も採用され得る。
また、本実施形態では、複数のタンク210が互いに別体で構成されている。しかしながら、タンク210の構成は、これに限定されない。タンク210の構成としては、複数のタンク210を一体にした構成も採用され得る。この場合、1つのタンク210に複数のインク室が設けられる。複数のインク室は、互いに個別に仕切られ、異なる種類のインクを収容可能に構成される。この場合、例えば、複数のインク室に、異なる色のインクを個別に収容することができる。
上記の構成を有する液体噴射システム201では、記録媒体PをY軸方向に搬送させ、且つ記録部229をX軸に沿って往復移動させながら、記録部229の記録ヘッドに所定の位置でインク滴を吐出させることによって、記録媒体Pに記録が行われる。
インクは、水性インクと油性インクのいずれか一方に限定されるものではない。また、水性インクとしては、水性溶媒に染料などの溶質が溶解した構成を有するもの、水性分散媒に顔料などの分散質が分散した構成を有するもののいずれでもよい。また、油性インクとしては、油性溶媒に染料などの溶質が溶解した構成を有するもの、油性分散媒に顔料などの分散質が分散した構成を有するもののいずれでもよい。
インク供給装置204において、筐体207は、図37に示すように、第1筐体241と、第2筐体242と、を含む。タンク210には、液体注入部235が形成されている。タンク210では、液体注入部235を介してタンク210の外部からタンク210の内部にインクを注入することができる。なお、作業者は、筐体207の外側からタンク210の液体注入部235にアクセスすることができる。
ここで、図37中のX軸、Y軸、及びZ軸は、図35に示す液体噴射システム201に対するX軸、Y軸、及びZ軸に対応している。つまり、図37中のX軸、Y軸、及びZ軸は、インク供給装置204を液体噴射システム201に組み込んだ状態でのX軸、Y軸、及びZ軸を意味する。これ以降に液体噴射システム201の構成部品やユニットを示す図にX軸、Y軸、及びZ軸が付されている場合においても、その構成部品やユニットを液体噴射システム201に組み込んだ(搭載した)状態でのX軸、Y軸、及びZ軸を意味する。そして、液体噴射システム201の使用姿勢における各構成部品やユニットの姿勢を、それらの構成部品やユニットの使用姿勢と呼ぶ。
図37に示すように、第1筐体241は、複数のタンク210よりも−Z軸方向に位置している。複数のタンク210は、第1筐体241に支持されている。第2筐体242は、第1筐体241よりもZ軸方向に位置しており、第1筐体241のZ軸方向から複数のタンク210を覆っている。複数のタンク210は、第1筐体241と第2筐体242とによって覆われている。
本実施形態では、4つのタンク210は、Y軸に沿って並んでいる。以下において、4つのタンク210を個別に識別する場合に、4つのタンク210は、それぞれ、タンク211、タンク212、タンク213、及びタンク214と表記される。タンク211、タンク212、タンク213、及びタンク214は、この順にY軸方向に並んでいる。つまり、タンク212がタンク211よりもY軸方向に位置し、タンク213がタンク212よりもY軸方向に位置し、タンク214がタンク213よりもY軸方向に位置している。
4つのタンク210のうちタンク211、タンク212、及びタンク213は、相互に同じ形状を有している。タンク214は、他のタンク210とは異なる形状を有している。タンク214の容積は、他のタンク210の容積よりも大きい。この点を除いて、タンク214は、他のタンク210と同様の構成を有している。この構成は、例えば、使用頻度の高い種類のインクをタンク214に収容するのに好適である。使用頻度の高い種類のインクを他の種類のインクよりも多く収容することができるためである。
第2筐体242は、カバー243を有している。カバー243は、第2筐体242のZ軸方向の端部に位置している。カバー243は、図38に示すように、第2筐体242に対して回動可能に構成されている。図38には、カバー243が第2筐体242に対して開かれた状態が図示されている。カバー243が第2筐体242に対して開かれると、複数のタンク210の液体注入部235が露呈する。これにより、作業者は、筐体207の外側からタンク210の液体注入部235にアクセスすることができる。なお、液体注入部235は、栓部材244で封止されている。タンク210にインクを注入するとき、栓部材244を液体注入部235から外して液体注入部235を開放してからインクが注入される。なお、液体噴射システム201では、使用姿勢において、液体注入部235が水平方向よりも上方に向く。
タンク210の種々の実施例について説明する。なお、以下においては、タンク210を実施例ごとに識別するため、タンク210の符号に、実施例ごとに異なるアルファベット文字や記号などを付記する。また、上述したように、4つのタンク210のうちタンク214と他のタンク210とでは、容積が異なることを除いて、互いに同様の構成を有している。以下では、タンク211を例にタンク210の実施例を説明する。以下に説明するタンク210の種々の実施例は、タンク214にも適用可能である。このため、タンク214の実施例の詳細な説明を省略する。
(実施例2−1)
実施例2−1におけるタンク210Aについて説明する。タンク210Aは、図39に示すように、タンク本体の一例であるケース251Aと、シート部材252Aと、を有している。ケース251Aは、例えば、ナイロンやポリプロピレン等の合成樹脂により構成されている。また、シート部材252Aは、合成樹脂(例えば、ナイロンや、ポリプロピレン等)によりフィルム状に形成され、可撓性を有する。
ケース251Aには、凹部254と、凹部255とが形成されている。また、ケース251Aには、接合部256が設けられている。図39では、構成をわかりやすく示すため、接合部256にハッチングが施されている。ケース251Aの接合部256にシート部材252Aが接合されている。本実施形態では、溶着によってケース251Aとシート部材252Aとが接合されている。ケース251Aにシート部材252Aが接合されると、凹部254及び凹部255がシート部材252Aによって塞がれる。凹部254とシート部材252Aとによって囲まれる空間は、液体収容部257(後述する)と呼ばれる。また、凹部255とシート部材252Aとによって囲まれる空間は、バッファー室258(後述する)と呼ばれる。
ケース251Aは、図39に示すように、壁261と、壁262と、壁263と、壁264と、壁265と、壁266と、壁267と、壁268と、壁269と、を有している。壁265の−Z軸方向に、凹部254が位置している。壁265のZ軸方向に、凹部255が位置している。凹部254と凹部255とは、壁265を挟んでZ軸に沿って重なっている。凹部254の壁261と、凹部255の壁261とは、互いに同一の壁である。つまり、凹部254と凹部255とは、壁261を共有している。
壁261をY軸方向に平面視したときに、凹部254は、壁262と、壁263と、壁264と、壁265と、壁268と、壁269とによって囲まれている。また、壁261をY軸方向に平面視したときに、凹部255は、壁262と、壁265と、壁266と、壁267とによって囲まれている。なお、凹部254の壁262と、凹部255の壁262とは、互いに同一の壁である。つまり、凹部254と凹部255とは、壁262を共有している。また、凹部254の壁265と、凹部255の壁265とは、互いに同一の壁である。つまり、凹部254と凹部255とは、壁265を共有している。
壁262〜壁269は、それぞれ、壁261に交差している。壁262と壁263とは、壁261を挟んでX軸に沿って互いに対峙する位置に設けられている。また、壁263と壁269とが、壁261を挟んでX軸に沿って互いに対峙する位置に設けられている。壁262は、壁269よりもZ軸方向に位置している。壁262と壁266とは、壁261を挟んでX軸に沿って互いに対峙する位置に設けられている。壁264と壁265とは、壁261を挟んでZ軸に沿って互いに対峙する位置に設けられている。また、壁264と壁268とが、壁261を挟んでZ軸に沿って互いに対峙する位置に設けられている。壁265は、壁268よりもZ軸方向に位置している。
壁265と壁267とは、壁261を挟んでZ軸に沿って互いに対峙する位置に設けられている。壁262は、−Z軸方向の端部において壁268に交差し、Z軸方向の端部において壁267に交差し、壁268と壁267との間において壁265に交差している。壁263は、−Z軸方向の端部において壁264に交差し、Z軸方向の端部において壁265に交差している。また、壁264は、−X軸方向の端部において壁269に交差している。壁266は、壁265及び壁267のそれぞれに交差している。また、壁268は、X軸方向の端部において壁262に交差し、−X軸方向の端部において壁269に交差している。
壁262と、壁263と、壁264と、壁265と、壁268と、壁269とは、壁261から−Y軸方向に突出している。これにより、壁261を主壁として、主壁から−Y軸方向に伸びる壁262と、壁263と、壁264と、壁265と、壁268と、壁269とによって凹部254が構成される。凹部254は、Y軸方向に向かって凹となる向きに構成されている。凹部254は、−Y軸方向に向かって、すなわちシート部材252A側に向かって開口している。換言すれば、凹部254は、Y軸方向に向かって、すなわちシート部材252A側とは反対側に向かって凹となる向きに設けられている。そして、ケース251Aにシート部材252Aが接合されると、凹部254がシート部材252Aによって塞がれて、液体収容部257が構成される。
また、壁266と、壁267とは、壁261から−Y軸方向に突出している。これにより、壁261を主壁として、主壁から−Y軸方向に伸びる壁262と、壁265と、壁266と、壁267とによって凹部255が構成される。凹部255は、Y軸方向に向かって凹となる向きに構成されている。凹部255は、−Y軸方向に向かって、すなわちシート部材252A側に向かって開口している。換言すれば、凹部255は、Y軸方向に向かって、すなわちシート部材252A側とは反対側に向かって凹となる向きに設けられている。そして、ケース251Aにシート部材252Aが接合されると、凹部255がシート部材252Aによって塞がれて、バッファー室258が構成される。なお、壁261〜壁269は、それぞれ、平坦な壁に限られず、凹凸を含むものであってもよい。また、壁262〜壁269の壁261からの突出量は、相互に同じ突出量に設定されている。
壁266と壁263とは、X軸方向に段差を有している。壁263は、壁266よりもX軸方向に位置している。そして、壁261をシート部材252A側から平面視した状態で、壁263と壁266との間に液体注入部235が設けられている。液体注入部235は、壁265に設けられている。また、壁267には、大気開放部271が設けられている。大気開放部271は、凹部255内に通じている。大気開放部271を介してバッファー室258内に大気が導入される。
また、壁265のうち凹部255と凹部254とが交差する部位に、切欠き272が形成されている。切欠き272は、壁265の−Y軸方向の端部に形成されている。切欠き272は、壁265の−Y軸方向の端部からY軸方向に凹となる向きに形成されている。このため、ケース251Aにシート部材252Aが接合されると、凹部254と凹部255とが切欠き272を介して互いに連通する。切欠き272とシート部材252Aとによって囲まれる空間は、大気やインクが流動可能な流路273を構成している。
タンク210Aにおいて、液体収容部257は、流路273と、バッファー室258と、大気開放部271とを介してタンク210Aの外に通じる。これにより、タンク210Aでは、大気開放部271、バッファー室258、及び流路273を介して液体収容部257内にタンク210A外の大気を導入可能に構成されている。大気開放部271、バッファー室258、及び流路273は、大気導入部275を構成している。
ここで、ケース251Aの壁264には、液体供給部274が設けられている。液体供給部274は、壁264から−Z軸方向に突出している。液体供給部274は、タンク210Aの内部に通じている。タンク210Aの液体収容部257に収容されたインクは、液体供給部274を介してインク供給チューブ231(図36)に供給される。
シート部材252Aは、図39に示すように、壁262〜壁269をY軸方向に挟んで壁261に対面している。シート部材252Aは、Y軸方向に平面視したとき、凹部254、凹部255を覆う大きさ及び形状を有している。シート部材252Aは、壁261との間に隙間を有した状態で、接合部256に溶着されている。これにより、凹部254、凹部255が、シート部材252Aによって封止される。このため、シート部材252Aは、ケース251Aに対する蓋であるともみなされ得る。
上記の構成を有するタンク210Aは、図40に示すように、液体収容部257の一部を壁262よりも−X軸方向に突出させた形態を有している。以下において、タンク210Aのうち壁262よりも−X軸方向に突出する部分が突出収容部277Aと表記される。本実施形態では、タンク210Aの突出収容部277Aが、図41に示すように、機構ユニット203Aの−Z軸方向に位置している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム201の機構ユニット203Aを−Z軸方向に平面視したとき、タンク210Aのうち液体注入部235を除く他の部分の少なくとも一部が、機構ユニット203Aの領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク210Aのうち液体注入部235を除く他の部分の少なくとも一部が、機構ユニット203Aの鉛直下方に位置している。この構成によれば、機構ユニット203Aとタンク210Aとの平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク210Aに収容可能なインクの量を増やしやすい。よって、液体噴射システム201が大型化することを軽減しやすい。
上述したように、実施例2−1によれば、液体噴射システム201の平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク210に収容可能なインクの量を増やしやすい。このため、例えば、タンク210をX軸方向に拡張したり、タンク210をY軸方向に拡張したりすることによってタンク210に収容可能なインクの量を増やすことを避けることができる。例えば、タンク210をY軸方向に拡張した構成では、液体噴射システム201を−Z軸方向に平面視したとき、タンク210が機構ユニット203AよりもY軸方向に突出してしまうことが考えられる。実施例2−1によれば、このようなことを避けることができ、タンク210のY軸方向における位置を機構ユニット203AのY軸方向における位置よりも−Y軸方向に納めやすい。
なお、実施例2−1では、突出収容部277Aが、機構ユニット203Aよりも−Z軸方向に位置している。しかしながら、突出収容部277Aの位置は、これに限定されず、例えば、機構ユニット203AよりもZ軸方向に位置していてもよい。この構成では、タンク210における突出収容部277Aの位置をZ軸方向にずらした設定にすればよい。
(実施例2−2)
実施例2−2のタンク210Bでは、図42に示すように、実施例2−1における突出収容部277Aが省略されている。また、実施例2−2では、大気導入部275が壁262よりも−X軸方向に突出している。実施例2−2では、バッファー室258が壁262よりも−X軸方向に突出している。つまり、実施例2−2では、バッファー室258が−X軸方向に拡張されている。これにより、実施例2−2では、大気導入部275が拡張されている。これらのことを除いて、実施例2−2のタンク210Bは、実施例2−1のタンク210Aと同様の構成を有している。このため、以下において、実施例2−2のタンク210Bの構成のうち実施例2−1と同様の構成については、実施例2−1と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、タンク210Bは、ケース251Bと、シート部材252Bとを有している。タンク210Bでは、ケース251B及びシート部材252Bの形状や寸法を実施例2−1から変更することによって、大気導入部275が拡張されている。以下において、タンク210Bの大気導入部275のうち壁262よりも−X軸方向に突出する部分は突出導入部278Aと表記される。
ケース251Bは、図43に示すように、壁281と、壁282と、を有している。なお、実施例2−2では、実施例2−1における壁268と、壁269(図39)とが省略されている。また、実施例2−2では、壁264は、−X軸方向の端部において壁262の−Z軸方向の端部に交差している。壁281は、XY平面に沿って延伸している。壁282は、YZ平面に沿って延伸している。壁281は、壁265よりもZ軸方向に位置し、且つ壁267よりも−Z軸方向に位置している。また、壁282は、壁262よりも−X軸方向に位置している。壁281は、X軸方向の端部において壁262のZ軸方向の端部に交差し、且つ−X軸方向の端部において壁282の−Z軸方向の端部に交差している。
壁282は、Z軸方向の端部において壁267の−X軸方向の端部に交差している。壁281及び壁282は、それぞれ、Y軸方向の端部において壁261に交差しており、壁261から−Y軸方向に突出している。つまり、実施例2−2では、壁261の一部が壁262よりも−X軸方向に張り出している。また、壁267の一部も壁262よりも−X軸方向に張り出している。壁281と、壁282と、壁267と、壁261のうち壁262よりも−X軸方向に張り出した領域と、シート部材252Bとによって囲まれた領域が突出導入部278Aを構成している。
本実施例では、タンク210Bの突出導入部278Aが、図44に示すように、機構ユニット203AのZ軸方向に位置している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム201の機構ユニット203Aを−Z軸方向に平面視したとき、タンク210Bの大気導入部275のうちの少なくとも一部が、機構ユニット203Aの領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク210Bの大気導入部275のうちの少なくとも一部が、機構ユニット203Aの鉛直上方に位置している。
この構成によれば、機構ユニット203Aとタンク210Bとの平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク210Bのバッファー室258(図42)に収容可能なインクの量を増やしやすい。これにより、液体収容部257(図42)内から大気導入部275を逆流したインクを一層留めやすい。よって、液体噴射システム201が大型化することを軽減しやすく、液体収容部257内のインクが大気開放部271から漏れ出ることを避けやすい。
実施例2−2によれば、液体噴射システム201の平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しつつ、タンク210のバッファー室258に収容可能なインクの量を増やしやすい。このため、例えば、タンク210をX軸方向に拡張したり、タンク210をY軸方向に拡張したりすることによってタンク210のバッファー室258に収容可能なインクの量を増やすことを避けることができる。例えば、タンク210をY軸方向に拡張した構成では、液体噴射システム201を−Z軸方向に平面視したとき、タンク210が機構ユニット203AよりもY軸方向に突出してしまうことが考えられる。実施例2−2によれば、このようなことを避けることができ、タンク210のY軸方向における位置を機構ユニット203AのY軸方向における位置よりも−Y軸方向に納めやすい。
なお、実施例2−2では、突出導入部278Aが、機構ユニット203AよりもZ軸方向に位置している。しかしながら、突出導入部278Aの位置は、これに限定されず、例えば、機構ユニット203Aよりも−Z軸方向に位置していてもよい。この構成では、タンク210における突出導入部278Aの位置を−Z軸方向にずらした設定にすればよい。
(実施例2−3)
実施例2−3のタンク210Cは、図45に示すように、突出収容部277Aと、突出導入部278Aと、を有している。つまり、タンク210Cは、実施例2−2のタンク210Bに実施例2−1における突出収容部277Aを付加した構成を有している。このことを除いて、実施例2−3のタンク210Cは、実施例2−1や実施例2−2と同様の構成を有している。このため、以下において、実施例2−3のタンク210Cの構成のうち実施例2−1や実施例2−2と同様の構成については、実施例2−1や実施例2−2と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、タンク210Cは、ケース251Cと、シート部材252Cとを有している。タンク210Cでは、ケース251C及びシート部材252Cの形状や寸法を実施例2−2から変更することによって、突出収容部277Aが付加されている。
本実施形態では、タンク210Cの突出収容部277Aが、図46に示すように、機構ユニット203Aの−Z軸方向に位置している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム201の機構ユニット203Aを−Z軸方向に平面視したとき、タンク210Cのうち液体注入部235を除く他の部分の少なくとも一部が、機構ユニット203Aの領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク210Cのうち液体注入部235を除く他の部分の少なくとも一部が、機構ユニット203Aの鉛直下方に位置している。
また、本実施例では、タンク210Cの突出導入部278Aが、機構ユニット203AのZ軸方向に位置している。つまり、使用姿勢において、液体噴射システム201の機構ユニット203Aを−Z軸方向に平面視したとき、タンク210Cの大気導入部275のうちの少なくとも一部が、機構ユニット203Aの領域に重なっている。換言すれば、使用姿勢において、タンク210Cの大気導入部275のうちの少なくとも一部が、機構ユニット203Aの鉛直上方に位置している。実施例2−3においても、実施例2−1や実施例2−2と同様の効果が得られる。
上記実施例2−1〜実施例2−3において、それぞれ、突出収容部277Aや突出導入部278Aの壁262からの突出量は、任意の突出量を採用することができる。上記実施例2−1〜実施例2−3では、それぞれ、突出収容部277Aや突出導入部278Aの壁262からの突出量が4つのタンク210で同等に設定されている。しかしながら、それぞれの実施例において、突出収容部277Aや突出導入部278Aの壁262からの突出量を4つのタンク210で異なる突出量に設定する構成も採用され得る。この構成によれば、例えば、機構ユニット203Aにおいて突出収容部277Aや突出導入部278Aを収容する空間を4つのタンク210に対して同等に確保することが困難な場合などに、4つのタンク210のなかで突出収容部277Aや突出導入部278Aの突出量を変えることができる。この思想は、前述した第1実施形態に対しても適用され得る。
上記実施例2−1〜実施例2−3において、それぞれ、大気導入部275のうちバッファー室258と流路273とを合わせた領域の容積が、液体収容部257の容積と等しい、又は液体収容部257の容積よりも大きいことが好ましい。この構成によれば、例えば、液体収容部257内のインクが大気導入部275に流入しても、流入したインクを大気導入部275に留めることができるので、液体収容部257内のインクが大気導入部275を介してタンク210の外に漏れ出ることを一層避けやすい。
上記実施例2−1〜実施例2−3では、それぞれ、大気導入部275がタンク210の一部として構成されている。このため、大気導入部275がタンク210と一体に構成されている。しかしながら、大気導入部275の構成は、これに限定されない。大気導入部275の少なくとも一部をタンク210から分離可能に構成することもできる。大気導入部275の一部をタンク210から分離可能に構成した例を実施例2−4として以下に説明する。
(実施例2−4)
実施例2−4では、液体噴射システム201を模式的に示す側面図である図47に示すように、タンク210Dと大気導入部275Aとが互いに別体で構成されている。液体噴射システム201の使用姿勢において、タンク210Dは、液体注入部235を除く他の部分の一部が機構ユニット203Aの領域に重なっている。図47に示す例では、タンク210Dのうち液体注入部235を除く他の部分の一部が、機構ユニット203Aの鉛直下方に位置している。
大気導入部275Aは、機構ユニット203AよりもZ軸方向に位置している。大気導入部275Aの少なくとも一部は、機構ユニット203Aの領域に重なっている。図47に示す例では、大気導入部275Aの一部が、機構ユニット203Aの鉛直上方に位置している。タンク210Dの液体収容部257と、大気導入部275Aとは、接続部291を介して接続されている。つまり、タンク210Dの液体収容部257と大気導入部275Aとが、接続部291を介して連通している。これにより、大気導入部275A及び接続部291を介してタンク210Dの液体収容部257内に大気を導入可能である。
本実施例では、接続部291は、機構ユニット203Aの外側に位置している。これにより、記録ヘッドと記録媒体Pとの相対位置の変化の経路の外側に接続部291を配置することができる。これにより、接続部291が記録ヘッドと記録媒体Pとの相対位置の変化を妨げることを避けることができる。なお、接続部291の配置は、機構ユニット203Aの外側に限定されない。接続部291の配置としては、記録ヘッドと記録媒体Pとの相対位置の変化の経路の外側であれば、機構ユニット203Aの内部を経由する配置も採用され得る。
本実施例では、タンク210Dと大気導入部275Aとの間の接続部291による接続を外すことによって、タンク210Dと大気導入部275Aとを互いに分離することができる。この構成によれば、タンク210に大気導入部275を付加したり、大気導入部275を拡張したりすることができる。また、タンク210Dと大気導入部275Aとが接続部291を介して接続されているので、タンク210Dに対する大気導入部275Aの位置を容易に変更することができる。これにより、タンク210Dに対する大気導入部275Aの位置の自由度を高めることができる。
また、接続部291として可撓性を有するチューブを採用することにより、接続部291の配管経路の自由度を高めやすくすることができる。これにより、液体噴射システム201の機構ユニット203Aと筐体206との間の狭い空間や、機構ユニット203A内の狭い空間などに配管しやすくすることができる。
上記第2実施形態における実施例2−1〜実施例2−4では、大気導入部275や大気導入部275Aのうち機構ユニット203AよりもZ軸方向に位置している部分が、図48に示すように、スキャナーユニット205の−Z軸方向に位置している構成が採用され得る。この構成では、液体噴射システム201の使用姿勢において、大気導入部275や大気導入部275Aのうち機構ユニット203Aの領域に重なっている部分が、スキャナーユニット205よりも鉛直下方に位置する。この構成によれば、スキャナーユニット205と、大気導入部275や大気導入部275Aと、機構ユニット203Aとの平面視での投影面積(フットプリント)が大きくなることを軽減しやすい。
また、上記第2実施形態における実施例2−2〜実施例2−4では、大気導入部275や大気導入部275Aのうち機構ユニット203AよりもZ軸方向に位置している部分が、図49に示すように、スキャナーユニット205の側方に位置している構成も採用され得る。この構成では、液体噴射システム201の使用姿勢において、大気導入部275や大気導入部275Aのうち機構ユニット203Aの領域に重なっている部分が、スキャナーユニット205の横に位置する。この構成によれば、液体噴射システム201の厚みが厚くなることを軽減しやすい。よって、液体噴射システム201が大型化することを軽減しやすい。
上記各実施形態において、液体噴射装置は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したり塗布したりして消費する液体噴射装置であってもよい。なお、液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体噴射装置で消費させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては、上記各実施形態で説明したようなインクの他、液晶等も挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。更に、インクとして、昇華転写インクを用いることができる。昇華転写インクは、例えば昇華性染料のような昇華性の色材を含むインクである。印刷方法は、そのような昇華転写インクを液体噴射装置により転写媒体に噴射し、その転写媒体を被印刷物に接触させ加熱して色材を昇華させて被印刷物に転写させる。被印刷物はTシャツやスマートフォン等である。このように、昇華性の色材を含むインクであれば、多様な被印刷物(印刷媒体)に印刷を行うことができる。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であってもよい。
なお、本発明は、上述の実施形態や実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。